【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
本開示は、少なくとも一部には、RPA混合物内における粒子の観察に基づく。一部の実施形態において、これらの粒子は、RPA反応の核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)および/またはタンパク質成分を包含し得る。この発見は、RPAに関する新たなモニタリングおよび検出方法を提供する。
【0004】
本開示はその一態様において、(a)リコンビナーゼ、一本鎖DNA結合タンパク質および1または複数種の核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上または全種)を包含する混合物を提供するステップと、(b)反応混合物における粒子を検出するステップとを包含するプロセスを特色とする。一部の実施形態において、混合物は、クラウディング剤(crowding agent)、例
えば、ポリエチレングリコール(例えば、PEG1450、PEG3000、PEG8000、PEG10000、PEG14000、PEG15000、PEG20000、PEG250000、PEG30000、PEG35000、PEG40000、15,000〜20,000ダルトンの間の分子量のPEG化合物またはこれらの組合せ)、ポリビニルアルコール、デキストランおよびフィコールのうちの1または複数種を包含する。一部の実施形態において、クラウディング剤は、反応混合物の重量または容量で1〜12%の間の濃度、例えば、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%、8.0%、8.5%、9.0%、9.5%、10.0%、10.5%、11.0%、11.5%および12.0%から選択されるいずれか2つの濃度値の間の濃度で反応混合物中に存在する。
【0005】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、リコンビナーゼは、RecAまたはUvsXリコンビナーゼを包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、一本鎖DNA結合タンパク質は、原核生物SSBタンパク質またはgp32タンパク質を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、1または複数種の核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)のうち少なくとも1種は、検出可能な標識を包含する。
【0006】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質、および1または複数種の核酸のうち少なくとも1種(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上または全種)を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。
【0007】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、混合物は、リコンビナーゼ、DNAポリメラーゼ、一本鎖結合タンパク質、リコンビナーゼローディングタンパク質(recombinase loading protein)、ATP、dNTPまたはdNTPとddNTPとの混合物、
還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼIIIまたはエンドヌクレアーゼIV)、逆転写酵素、核酸プローブ、核酸プライマーおよび鋳型核酸(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、6種以上、7種以上、8種以上または全種)を包含する。
【0008】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、リコンビナーゼ、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、ポリメラーゼ、dNTPおよびATP、ならびにプローブ、プライマー、一本鎖結合タンパク質、ddNTP、還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼおよび逆転写酵素の群から選択される1または複数種(例えば、2、3、4、5または6種)の追加的な薬剤を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、リコンビナーゼ、ポリメラーゼ、逆転写酵素、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。
【0009】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、約0.5〜20μmのサイズ、例えば、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、18および20μmから選択されるほぼ任意の2サイズの間(例えば、約1〜10μmのサイズ)である。
【0010】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、およそ10〜5000粒子/nL、例えば、1nL当たり10、20、50、100、200、500、1000、2000および5000粒子から選択されるいずれか2つの粒子数の間が検出される。
【0011】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、混合物における粒子を検出するステップは、顕微鏡、マイクロ流体デバイス、フローサイトメトリーおよびカメラのうちの1または複数の使用を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、電荷結合素子(charge-coupled detection)(CCD)を用いて検出される。
【0012】
別の一態様において、本開示は、(a)リコンビナーゼポリメラーゼ増幅反応混合物を提供するステップと、(b)反応混合物における核酸増幅産物の産生を可能にする条件下で反応混合物を維持するステップと、(c)反応混合物における核酸増幅産物と関連する粒子を検出するステップとを包含するプロセスを特色とする。一部の実施形態において、検出ステップは、維持ステップを始めてから10分間以内に(例えば、9、8、7、6、5、4、3、2、1.5または1分間以内に)行われる。
【0013】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、クラウディング剤、例えば、ポリエチレングリコール(例えば、PEG1450、PEG3000、PEG8000、PEG10000、PEG14000、PEG15000、PEG20000、PEG250000、PEG30000、PEG35000、PEG40000、15,000〜20,000ダルトンの間の分子量のPEG化合物またはこれらの組合せ)、ポリビニルアルコール、デキストランおよびフィコールのうちの1または複数種を包含する。一部の実施形態において、反応混合物は、クラウディング剤としてポリエチレングリコール(例えば、本明細書に記載されているまたは本技術分野で公知のPEG化合物のいずれか)を含有する。一部の実施形態において、反応混合物は、クラウディング剤としてポリビニルアルコールを含有する。一部の実施形態において、クラウディング剤は、反応混合物の重量または容量で1〜12%の間の濃度、例えば、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%、8.0%、8.5%、9.0%、9.5%、10.0%、10.5%、11.0%、11.5%および12.0%から選択されるいずれか2つの濃度値の間の濃度で反応混合物中に存在する。一部の実施形態において、クラウディング剤は、反応混合物における増幅の量を増加させるのに十分な濃度で反応混合物中に存在する。
【0014】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質および1または複数種の核酸のうち少なくとも1種(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上または全種)を包含する。
【0015】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、DNAポリメラーゼ、リコンビナーゼローディングタンパク質、ATP、dNTPまたはdNTPとddNTPとの混合物、還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼIIIまたはエンドヌクレアーゼIV)、一本鎖結合タンパク質、核酸プライマー、核酸プローブ、逆転写酵素および鋳型核酸(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、6種以上、7種以上、8種以上または全種)を包含する。
【0016】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質および1または複数種のオリゴヌクレオチドを含有する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。
【0017】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、一本鎖結合タンパク質、ポリメラーゼ、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、ポリメラーゼ、dNTPおよびATP、ならびにプローブ、プライマー、一本鎖結合タンパク質、ddNTP、還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼおよび逆転写酵素の群から選択される1または複数種(例えば、2、3、4、5または6種)の追加的な薬剤を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、反応混合物は、リコンビナーゼ、ポリメラーゼ、逆転写酵素、dNTP、ATP、プライマーおよび鋳型核酸を包含する。あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、約0.5〜20μmのサイズ、例えば、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、18および20μmから選択されるほぼ任意の2サイズの間(例えば、約1〜10μmのサイズ)である。
【0018】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、およそ10〜5000粒子/nL、例えば、1nL当たり10、20、50、100、200、500、1000、2000および5000粒子から選択されるいずれか2つの粒子数の間が検出される。
【0019】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、検出ステップは、反応混合物における核酸増幅産物に関連する粒子の数または比率を決定するステップと、場合によって、これにより本来の混合物における鋳型核酸の濃度を決定または推定するステップを包含する。一部の実施形態において、検出ステップは、2種以上の別個の核酸増幅産物に関連する単一の粒子を検出するステップを包含する。
【0020】
別の一態様において、本開示は、(a)第一のリコンビナーゼ、第一の一本鎖DNA結合タンパク質および第一のオリゴヌクレオチドを包含する第一の集団の粒子と、(b)第二のリコンビナーゼ、第二の一本鎖DNA結合タンパク質および第二のオリゴヌクレオチドを包含する第二の集団の粒子とを包含する組成物であって、第一および第二のオリゴヌクレオチドが異なる組成物を特色とする。一部の実施形態において、第一および第二のオリゴヌクレオチドのうち少なくとも一方は、検出可能な標識を包含する。一部の実施形態において、第一および第二のオリゴヌクレオチドは、同一のまたは異なる検出可能な標識を包含する。第一および第二の一本鎖DNA結合タンパク質は、互いに同一であっても異なっていてもよい。第一および第二のリコンビナーゼは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0021】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、粒子は、約0.5〜20μmのサイズ、例えば、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、18および20μmから選択されるほぼ任意の2サイズの間(例えば、約1〜10μmのサイズ)である。
【0022】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、およそ10〜5000粒子/nL、例えば、1nL当たり10、20、50、100、200、500、1000、2000および5000粒子から選択されるいずれか2つの粒子数の間が、組成物中に存在する。
【0023】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、組成物は、クラウディング剤、例えば、ポリエチレングリコール(例えば、PEG1450、PEG3000、PEG8000、PEG10000、PEG14000、PEG15000、PEG20000、PEG250000、PEG30000、PEG35000、PEG40000、15,000〜20,000ダルトンの間の分子量のPEG化合物またはこれらの組合せ)、ポリビニルアルコール、デキストランおよびフィコールのうちの1または複数種を包含する。一部の実施形態において、クラウディング剤は、反応混合物の重量または容量で1〜12%の間の濃度、例えば、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%、8.0%、8.5%、9.0%、9.5%、10.0%、10.5%、11.0%、11.5%および12.0%から選択されるいずれか2つの濃度値の間の濃度で組成物中に存在する。
【0024】
あらゆる態様のうちの一部の実施形態において、組成物は、DNAポリメラーゼ、リコンビナーゼローディングタンパク質、ATP、dNTPまたはdNTPとddNTPとの混合物、還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼIIIまたはエンドヌクレアーゼIV)、核酸プローブおよび鋳型核酸(いずれかの組合せの)のうちの1または複数種(例えば、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、6種以上、7種以上、8種以上または全種)をさらに包含する。
【0025】
一部の態様において、本開示は、本明細書に記載されている1または複数種のオリゴヌクレオチドおよびそれらの変種を包含する組成物を特色とする。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、核酸増幅(例えば、RPA等、等温核酸増幅)の方法におけるプライマーおよび/または検出プローブとして用いることができる。本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドは、1または複数種の検出可能な標識を包含することができる。オリゴヌクレオチドが、1または複数種の検出可能な標識を包含するものとして開示されている場合、オリゴヌクレオチド内の同一のポジションまたは異なるポジションに(例えば、開示されているポジションの5’または3’の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25または30塩基以内のポジションに)代替標識を用いることができる。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1または複数の脱塩基部位模倣体(abasic site mimics)を包含することができる。オリゴヌクレオチドが、1または複数の脱塩基部位模倣体を包含する場合、代替脱塩基部位模倣体は、オリゴヌクレオチド内の同一のポジションまたは異なるポジションに(例えば、開示されているポジションの5’または3’の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25または30塩基以内のポジションに)包含され得る。一部の実施形態において、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドの変種は、開示されているオリゴヌクレオチド配列と比較して12個以下(例えば、11個以下、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下、6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、2個以下または1個以下)の挿入、欠失、置換および/または付加を有する。一部の実施形態において、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドの変種は、開示されているオリゴヌクレオチド配列に対し少なくとも80%(例えば、85%、90%または95%)同一の配列を有する。
【0026】
一部の実施形態において、粒子は、粒子からの蛍光を用いて検出される。
【0027】
ある特定の実施形態において、粒子は、粒子からの蛍光を用いずに検出される。
【0028】
一部の実施形態において、粒子は、粒子からの蛍光、位相差顕微鏡、発光検出、スペクトル(色)検出、磁気検出、放射性同位元素検出および/または電気化学的検出を用いて検出される。一部の実施形態において、粒子は、粒子からの蛍光、位相差顕微鏡、発光検出、スペクトル(色)検出、磁気検出、放射性同位元素検出および電気化学的検出のうち2種以上(例えば、2種、3種または4種)の組合せを用いて検出することができる。
【0029】
一部の実施形態において、一部の粒子は、これら粒子からの蛍光を用いて検出され、他の粒子は、これら他の粒子からの蛍光を用いずに検出される。例えば、粒子は、第一のサブセットの粒子および第二のサブセットの粒子を包含する。第一のサブセットの粒子は、第一のサブセットの粒子からの蛍光を用いて検出され、第二のサブセットの粒子は、第二のサブセットの粒子からの蛍光を用いずに検出される(例えば、位相差顕微鏡、発光検出、スペクトル(色)検出、磁気検出、放射性同位元素検出および/または電気化学的検出)。
【0030】
別の一態様において、本開示は、リコンビナーゼ、一本鎖DNA結合タンパク質およびオリゴヌクレオチドを包含する粒子の集団であって、一部の粒子がこれら粒子からの蛍光を用いて検出され、他の粒子がこれら他の粒子からの蛍光を用いずに検出される集団を特色とする。
【0031】
本明細書に記載されている方法のいずれかにおいて用いるための、リコンビナーゼ、一本鎖DNA結合タンパク質およびオリゴヌクレオチドを包含するキットも提供される。本明細書に記載されている粒子または組成物のいずれかと、本明細書に記載されている方法のいずれかを行うための説明書とを包含するキットも提供される。
【0032】
本明細書に開示されているプロセスおよび組成物は、核酸、例えば、細菌核酸、哺乳動物核酸、ウイルス核酸、真菌核酸または原生動物核酸の検出と、このような核酸に関連する障害または疾患の診断に用いることができる。
【0033】
本明細書において、粒子の「サイズ」は、粒子の最大断面寸法を意味する。
【0034】
本明細書において、「オリゴヌクレオチド」は、少なくとも10(例えば、少なくとも12、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90または100)塩基単位を含有する核酸ポリマーを意味する。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、総計1kb、900塩基単位、800塩基単位、700塩基単位、600塩基単位、500塩基単位、400塩基単位、300塩基単位、200塩基単位または100塩基単位未満を含有する。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、40以下、30以下または20以下の塩基単位を有することができる。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも10、12、14、16、18または20塩基単位を有する。
【0035】
本明細書において、「サイトメトリー」は、粒子の特性を検出、可視化および解析するための方法および組成物を意味する。本明細書におけるこの用語は、細胞の存在を表さない。しかし、細胞の特性を検出、可視化および解析するために用いられる方法および組成物は、本明細書に記載されている粒子に適用することができる。
【0036】
本明細書において、「脱塩基部位模倣体」は、糖または修飾糖部分(例えば、グルコースまたはデオキシグルコース)が存在し、糖または修飾糖部分の1’炭素が、環状塩基構造(例えば、アデニン、グアニン、シトシン(cytsosine)、チミン、ウラシルまたはこ
れらの修飾バージョン)と共有結合していない、核酸ポリマー内のサブユニットポジションを意味する。一部の実施形態において、糖または修飾糖部分の1’炭素は、水素(例えば、テトラヒドロフラン)と共有結合している。一部の実施形態において、糖または修飾糖部分の1’炭素は、環状塩基構造に存在しない別の炭素と共有結合している。一部の実施形態において、糖または修飾糖部分の1’炭素は、非環状リンカー構造と共有結合している。一部の実施形態において、脱塩基部位模倣体は、脱塩基部位との構造的類似性(即ち、糖に付着した巨大な(bulky)塩基の化学基(base group)の欠如)により、脱塩基部位模倣体をプロセシングおよび修飾する酵素により認識される。
【0037】
本明細書に記載されているものと同様または均等の方法および材料は、本発明の実施または試験において用いることができるが、適切な方法および材料を下に記す。本明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、参照によりその全内容を援用する。矛盾が生じる場合、定義を包含する本明細書が調節を行うであろう。加えて、材料、方法および実施例は、単なる説明を目的とし、限定を目的とするものではない。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
(a)リコンビナーゼ、一本鎖DNA結合タンパク質および1または複数種のオリゴヌクレオチドを含む混合物を提供するステップと、
(b)該混合物における粒子を検出するステップと、
を含むプロセス。
(項目2)
前記混合物が、クラウディング剤を含む、項目1に記載のプロセス。
(項目3)
前記クラウディング剤が、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、デキストランおよび/またはフィコールを含む、項目2に記載のプロセス。
(項目4)
前記クラウディング剤が、ポリエチレングリコールを含む、項目2に記載のプロセス。
項目5)
前記ポリエチレングリコールが、PEG1450、PEG3000、PEG8000、PEG10000、PEG14000、PEG15000、PEG20000、PEG250000、PEG30000、PEG35000、PEG40000、15,000〜20,000ダルトンの間の分子量のPEG化合物およびこれらの組合せからなる群から選択される、項目3または4に記載のプロセス。
(項目6)
前記クラウディング剤が、前記混合物の重量または容量で1〜12%の間の濃度で前記混合物中に存在する、項目2〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目7)
前記リコンビナーゼが、RecAまたはUvsXタンパク質を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目8)
前記一本鎖DNA結合タンパク質が、原核生物SSBタンパク質またはgp32タンパク質を含む、項目1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目9)
前記1または複数種のオリゴヌクレオチドのうち少なくとも1種が、検出可能な標識を含む、項目1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目10)
前記粒子が、前記リコンビナーゼ、前記一本鎖結合タンパク質および前記1または複数種のオリゴヌクレオチドのうち少なくとも1種のうちの1または複数種を含む、項目1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目11)
前記混合物が、DNAポリメラーゼ、リコンビナーゼローディングタンパク質、dNTPまたはdNTPとddNTPとの混合物、還元剤、クレアチンキナーゼ、ヌクレアーゼ、核酸プローブ、逆転写酵素および鋳型核酸のうちの1または複数種をさらに含む、項目1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目12)
前記粒子が、約1〜10μmのサイズである、項目1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目13)
前記混合物における粒子を検出するステップが、顕微鏡の使用を含む、項目1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目14)
前記混合物における粒子を検出するステップが、マイクロ流体デバイスの使用を含む、項目1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目15)
前記混合物における粒子を検出するステップが、フローサイトメトリーの使用を含む、項目1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目16)
前記粒子が、約0.5〜20μmのサイズである、項目1〜10または12〜15のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目17)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いて検出される、項目1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目18)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いずに検出される、項目1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目19)
前記粒子が、第一のサブセットの粒子および第二のサブセットの粒子を含み、該第一のサブセットの粒子が、該第一のサブセットの粒子からの蛍光を用いて検出され、該第二のサブセットの粒子が、該第二のサブセットの粒子からの蛍光を用いずに検出される、項目1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目20)
(a)リコンビナーゼポリメラーゼ増幅反応混合物を提供するステップと、
(b)該反応混合物を、該反応混合物における核酸増幅産物の産生を可能にする条件下で維持するステップと、
(c)該反応混合物における該核酸増幅産物に関連する粒子を検出するステップと、
を含むプロセス。
(項目21)
前記検出するステップが、前記維持するステップを始めてから10分間以内に行われる、項目20に記載のプロセス。
(項目22)
前記反応混合物がクラウディング剤を含む、項目20または21に記載のプロセス。
(項目23)
前記検出するステップが、核酸増幅産物に関連する粒子の数または比率を決定するステップを含む、項目20〜22のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目24)
前記検出するステップが、2種以上の別個の核酸増幅産物に関連する単一粒子を検出するステップを含む、項目20〜23のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目25)
前記粒子が、約0.5〜20μmのサイズである、項目20〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目26)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いて検出される、項目20〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目27)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いずに検出される、項目20〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目28)
前記粒子が、第一のサブセットの粒子および第二のサブセットの粒子を含み、該第一のサブセットの粒子が、該第一のサブセットの粒子からの蛍光を用いて検出され、該第二のサブセットの粒子が、該第二のサブセットの粒子からの蛍光を用いずに検出される、項目20〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
(項目29)
(a)第一のリコンビナーゼ、第一の一本鎖結合タンパク質および第一のオリゴヌクレオチドを含む第一の集団の粒子と、
(b)第二のリコンビナーゼ、第二の一本鎖結合タンパク質および第二のオリゴヌクレオチドを含む第二の集団の粒子と、
を含む組成物であって、該第一のオリゴヌクレオチドと該第二のオリゴヌクレオチドとが異なる組成物。
(項目30)
前記第一のオリゴヌクレオチドおよび前記第二のオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも一方が、検出可能な標識を含む、項目29に記載の組成物。
(項目31)
前記第一のオリゴヌクレオチドおよび前記第二のオリゴヌクレオチドが、異なる検出可能な標識を含む、項目29に記載の組成物。
(項目32)
前記粒子が、約0.5〜20μmのサイズである、項目29〜31のいずれか一項に記載の組成物。
(項目33)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いて検出され得る、項目29〜32のいずれか一項に記載の組成物。
(項目34)
前記粒子が、前記粒子からの蛍光を用いずに検出され得る、項目29〜32のいずれか一項に記載の組成物。
(項目35)
前記粒子が、第一のサブセットの粒子および第二のサブセットの粒子を含み、該第一のサブセットの粒子が、該第一のサブセットの粒子からの蛍光を用いて検出され得、該第二のサブセットの粒子が、該第二のサブセットの粒子からの蛍光を用いずに検出され得る、項目29〜32のいずれか一項に記載の組成物。
【0038】
本発明の他の特色および利点は、次の発明を実施するための形態および特許請求の範囲から明らかになるであろう。