特許第6209768号(P6209768)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209768
(24)【登録日】2017年9月22日
(45)【発行日】2017年10月11日
(54)【発明の名称】車両のボディ構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/08 20060101AFI20171002BHJP
【FI】
   B62D25/08 F
   B62D25/08 H
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-120691(P2014-120691)
(22)【出願日】2014年6月11日
(65)【公開番号】特開2016-561(P2016-561A)
(43)【公開日】2016年1月7日
【審査請求日】2016年8月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 敬登
(72)【発明者】
【氏名】村松 昌和
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−143573(JP,U)
【文献】 実開平06−035084(JP,U)
【文献】 実開平02−061783(JP,U)
【文献】 実開昭60−037476(JP,U)
【文献】 特開2001−253366(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01186516(EP,A1)
【文献】 特開2006−327275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬し、そのボディに電着塗装を行うための車両のボディ構造であって、
前記ボディを構成し、車幅方向に延びる棚状の前側パネルと、同じく車幅方向に延びる棚状部が設けられた後側パネルとを備え、
前側パネルの後端フランジ部に対して後側パネルの棚状部の前端フランジ部が上から重ねられ、両フランジ部が部分的に接合されるとともに、両フランジ部の合わせ面間に隙間が前後方向に貫通するように形成されており、
前記後側パネルの棚状部の下側には両フランジ部間の隙間と連通し、さらに前記隙間よりも低い位置に空気溜り部が形成されており、
前記後側パネルの棚状部には、その棚状部の下側に溜った空気を浮力により前記空気溜り部までガイドする傾斜ガイド面が設けられており、
前記空気溜り部は、前側パネルの後端フランジ部の端縁を下方に棚状に折り曲げることで、前記隙間の後側開口に対する拡開部のような状態で形成されていることを特徴とする車両のボディ構造。
【請求項2】
請求項1に記載された車両のボディ構造であって、
前側パネルと後側パネルの棚状部との両フランジ部の合わせ面間に形成された隙間は、その前側パネル上で露出する前側開口と、前記後側パネルの下側に配置された後側開口とを備えており、
後側開口の隙寸法が前側開口の隙寸法より大きな値に設定されていることを特徴とする車両のボディ構造。
【請求項3】
請求項2に記載された車両のボディ構造であって、
前記隙間の隙寸法は、後側開口から前側開口までの間で、徐々に減少するように構成されていることを特徴とする車両のボディ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬し、そのボディに電着塗装を行うための車両のボディ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のボディ構造に関する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された乗用車のボディは、図9に示すように、エンジンルームERと車室Rとを仕切るカウルパネル101とダッシュパネル102とを備えている。図10に示すように、カウルパネル101の下端には下端フランジ部101fが形成されており、ダッシュパネル102の上端には上端フランジ部102fが形成されている。そして、カウルパネル101の下端フランジ部101fがダッシュパネル102の上端フランジ部102fに上から重ねられて、部分的に接合されている。さらに、カウルパネル101の下端フランジ部101fとダッシュパネル102の上端フランジ部102fとの合わせ面間には、図10に示すように、隙間状の貫通穴104が前後方向に延びるように形成されている。このため、乗用車のボディが塗料溜り槽の塗料中に浸漬される際に、ダッシュパネル102の角部K等に残った空気は、前記ボディが塗料内でほぼ水平に姿勢を変えることでカウルパネル101とダッシュパネル102の貫通穴104を通って上方に抜けるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−327275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した乗用車のボディ構造では、図10に示すように、ダッシュパネル102の角部K等に残った空気をそのダッシュパネル102の水平部に沿って前方に導き、カウルパネル101とダッシュパネル102の貫通穴104から後上方に逃がす構成である。ここで、カウルパネル101とダッシュパネル102の貫通穴104の開口部分には、特に空気が溜められるような部位は存在しない。このため、ダッシュパネル102の水平部に沿って前方に導かれた空気が前記貫通穴104を通り過ぎて、カウルパネル101の前部下側に溜るおそれがある。電着塗装の場合、空気が溜っている部分は塗装不良となるため、錆の原因となる。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、電着塗装においてボディ内の空気溜りによる塗装不良をなくすことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両のボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬し、そのボディに電着塗装を行うための車両のボディ構造であって、前記ボディを構成し、車幅方向に延びる棚状の前側パネルと、同じく車幅方向に延びる棚状部が設けられた後側パネルとを備え、前側パネルの後端フランジ部に対して後側パネルの棚状部の前端フランジ部が上から重ねられ、両フランジ部が部分的に接合されるとともに、両フランジ部の合わせ面間に隙間が前後方向に貫通するように形成されており、前記後側パネルの棚状部の下側には両フランジ部間の隙間と連通し、さらに前記隙間よりも低い位置に空気溜り部が形成されており、前記後側パネルの棚状部には、その棚状部の下側に溜った空気を浮力により前記空気溜り部までガイドする傾斜ガイド面が設けられており、前記空気溜り部は、前側パネルの後端フランジ部の端縁を下方に棚状に折り曲げることで、前記隙間の後側開口に対する拡開部のような状態で形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によると、車両のボディが塗料溜り槽に浸漬される際、後側パネルの棚状部の下側に溜った空気は、前記ボディが塗料内でほぼ水平に姿勢を変えることで、浮力により後側パネルの棚状部の傾斜ガイド面にガイドされて前記空気溜り部まで導かれる。そして、前記空気溜り部に溜った空気は浮力により、前側パネルの後端フランジ部と後側パネルの棚状部の前端フランジ部との合わせ面間に形成された隙間から上方に抜けるようになる。このため、後側パネルの下側に溜った空気が前側パネルの下側に移動して溜ることがなくなり、空気溜りによる塗装不良を防止できる。
また、空気溜りに空気が溜り易くなり、前方に導かれた空気が後側開口を通り過ぎるのを防止できる。
【0008】
請求項2の発明によると、前側パネルと後側パネルの棚状部との両フランジ部の合わせ面間に形成された隙間は、その前側パネル上で露出する前側開口と、前記後側パネルの下側に配置された後側開口とを備えており、後側開口の隙寸法が前側開口の隙寸法より大きな値に設定されていることを特徴とする。このため、空気溜り部に溜った空気が前記隙間に導かれ易くなる。
【0009】
請求項3の発明によると、隙間の隙寸法は、後側開口から前側開口までの間で、徐々に減少するように構成されていることを特徴とする。このため、外から見える隙間の前側開口の隙寸法を必要最小限にすることができ、後工程のシーラが隙間から流れ落ちるのを防止できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両のボディ構造によると、電着塗装においてボディ内の空気溜りによる塗装不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の本実施形態1に係るボディ構造を備える車両のカウルパネルとダッシュパネルとを車室内側から見た斜視図である。
図2図1のII矢視拡大図である。
図3図1図2のIII-III矢視縦断面図である。
図4】車両のボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬した様子(初期)を表す模式図である。
図5図4の状態におけるカウルパネルとダッシュパネルとの様子を表す縦断面図である。
図6】車両のボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬した様子(中期)を表す模式図である。
図7図6の状態におけるカウルパネルとダッシュパネルとの様子を表す縦断面図である。
図8】本実施形態に係るボディ構造の働きを表す縦断面図(図7のVIII矢視拡大図)である。
図9】従来のボディ構造を備える車両のカウルパネルとダッシュパネルとを車室内側から見た斜視図である。
図10図9のX-X矢視縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1]
以下、図1から図8に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のボディ構造について説明する。本実施形態に係る車両のボディ構造は、ボディを塗料溜り槽の塗料中に浸漬して電着塗装を行う際に、ボディ内に残った空気を効率的に抜くための構造に関する。なお、図中に示す前後左右及び上下は、車両の前後左右及び上下に対応している。
【0014】
<車両のボディ10の前部概要について>
車両のボディ10の前部には、図1図3図1の縦断面図)に示すように、車室RとエンジンルームERとを仕切るダッシュパネル20とカウルパネル30とが車幅方向に延びるように形成されている。ダッシュパネル20は、図3に示すように、縦壁部22と前方棚状部24とから断面略逆L字形に形成されており、その前方棚状部24と縦壁部22との境界位置が角部23となっている。カウルパネル30は、ダッシュパネル20の前方棚状部24の延長線上に配置された棚状のパネルであり、カウルアッパパネル33とカウルロアパネル35とから構成されている。なお、図1図2では、カウルアッパパネル33のみが記載されている。
【0015】
<カウルパネル30について>
カウルパネル30を構成するカウルアッパパネル33の後端縁には、図3図5等に示すように、後端フランジ部33fが形成されている。そして、後端フランジ部33fの後端縁が略Z字形に折り曲げられて下棚部36が形成されている。また、カウルパネル30を構成するカウルロアパネル35の後端縁にも後端フランジ部35fが形成されており、その後端フランジ部35fの後端縁が略Z字形に折り曲げられて下棚部36が形成されている。そして、カウルアッパパネル33とカウルロアパネル35とが互いの後端フランジ部33f,35f、及び下棚部36を重ねた状態で、後端フランジ部33f,35fの位置で、例えば、スポット溶接等により接合されている。
【0016】
<ダッシュパネル20について>
ダッシュパネル20の前方棚状部24は前方が高くなるように若干傾斜しており、その前方棚状部24の前端縁に、図1図2に示すように、前端フランジ部240が形成されている。ダッシュパネル20の前端フランジ部240は、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fにスポット溶接等により接合可能に構成されている。また、ダッシュパネル20の前端フランジ部240は、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fとの間に隙間S(図8参照)を形成し、ボディ10に電着塗装を行う際にボディ10内に残った空気を効率的に抜けるように構成されている。即ち、カウルパネル30が本発明の前側パネルに相当し、ダッシュパネル20が本発明の後側パネルに相当する。
【0017】
ダッシュパネル20の前端フランジ部240は、図3等に示すように、前方棚状部24の本体部分に対してさらに前側が高くなるように傾斜した傾斜部245と、その傾斜部245より前側に設けられた接合部241,243とから構成されている。ここで、前端フランジ部240の傾斜部245の傾斜角度は、その傾斜部245の下面に細かい気泡が付着せずに、気泡が上方に移動できる傾斜に設定されている。前端フランジ部240の接合部241,243は、逆台形状凹部241と台形状凸部243とから構成されている。逆台形状凹部241は、図2に示すように、車幅方向に間隔をおいて並べられた多数の溶接用の凹部であり、前側が幅広、後側が幅狭となるように逆台形状に形成されている。また、台形状凸部243は、車幅方向に並べられた逆台形状凹部241の間に形成された凸部であり、前側が幅狭、後側が幅広となるように台形状に形成されている。そして、前端フランジ部240の台形状凸部243の天井部分が、図5図7(詳しくは図8)に示すように、前側が高くなるように緩やかに傾斜して上記した傾斜部245と連続するように構成されている。
【0018】
<ダッシュパネル20とカウルパネル30との接合部分の構造について>
ダッシュパネル20の前端フランジ部240は、図2に示すように、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fに対して上から重ねられた状態で、その前端フランジ部240の逆台形状凹部241が後端フランジ部33f,35fに対してスポット溶接等により接合される。これにより、図8等に示すように、ダッシュパネル20の前端フランジ部240の台形状凸部243とカウルパネル30の後端フランジ部33fとの間には、前側が高くなるように緩やかに傾斜した隙間Sが形成される。即ち、隙間Sは、図8に示すように、カウルパネル30(カウルアッパパネル33)上で露出する前側開口SPと、ダッシュパネル20の前端フランジ部240の下側に配置された後側開口SEとを備えている。そして、前記隙間Sの隙寸法は、後側開口SEから前側開口SPまでの間で徐々に減少するように構成されている。また、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fの後端縁は、上記したように、略Z字形に折り曲げられて下棚部36が形成されている。このため、隙間Sの後側開口SEの後方には、ダッシュパネル20の前端フランジ部240とカウルパネル30の下棚部36とによって拡開通路状の空気溜り部Tが形成されるようになる。
【0019】
<本実施形態に係る車両のボディ構造の働きについて>
次に、図4から図8に基づいて、本実施形態に係る車両のボディ構造の働きについて説明する。先ず、図4に示すように、車両のボディ10が前下方に移動しながら塗料溜り槽50の塗料52中に浸漬される。このとき、図5に示すように、ボディ10のダッシュパネル20における角部23の下側に空気Aが残り易くなる。次に、車両のボディ10が前方に移動し、図6に示すように、ボディ10がほぼ水平な状態に保持される。これにより、図7に示すように、ダッシュパネル20の角部23に溜った空気Aは前方が高くなるように傾斜した前方棚状部24に沿って前方に移動する。そして、前方に移動した空気Aは、図8に示すように、前方棚状部24の前端フランジ部240の傾斜部245に沿ってカウルパネル30の下棚部36の上に設けられた空気溜り部Tに導かれる。また、空気Aは、カウルパネル30の下棚部36に遮られてカウルパネル30の前部下側に入り込むことはない。そして、空気溜り部Tに溜められた空気Aは浮力を受けて後側開口SEから隙間Sに入り込み、隙間Sを通過して前側開口SPから上方に逃がされる。これにより、カウルパネル30とダッシュパネル20の前方棚状部24との下側に空気Aが溜り難くなる。このように、前方棚状部24、及び前端フランジ部240の傾斜部245の下面が、本発明の傾斜ガイド面に相当する。なお、隙間Sの前側開口SPには、電着塗装工程後にシーラが塗布される。
【0020】
<本実施形態に係る車両のボディ構造の長所>
本実施形態に係る車両のボディ構造によると、図4に示すように、車両のボディ10が塗料溜り槽50の塗料52中に浸漬される際、図5に示すように、ダッシュパネル20(後側パネル)の前方棚状部24と縦壁部22との角部23に残った空気Aは、図6に示すように、前記ボディ10が塗料52内でほぼ水平に姿勢を変えることで、図8に示すように、浮力によりダッシュパネル20の前方棚状部24と傾斜部245との下面(傾斜ガイド面)にガイドされて空気溜り部Tまで導かれる。そして、前記空気溜り部Tに溜った空気Aは浮力により、カウルパネル30(前側パネル)の後端フランジ部33f,35fとダッシュパネル20の前端フランジ部240との合わせ面間に形成された隙間Sから上方に抜けるようになる。このため、ダッシュパネル20の下側に入り込んだ空気Aがカウルパネル30の前部下側に移動して溜ることがなくなり、空気溜りによる塗装不良を防止できる。
【0021】
また、カウルパネル30とダッシュパネル20との両フランジ部33f,240の合わせ面間に形成された隙間Sは、そのカウルパネル30上で露出する前側開口SPと、ダッシュパネル20の下側に配置された後側開口SEとを備えており、隙間Sの隙寸法が後側開口SEから前側開口SPまでの間で、徐々に減少するように構成されている。このため、空気溜り部Tに溜った空気Aが隙間Sに導かれ易くなる。また、車両上から見える隙間Sの前側開口SPの隙寸法を必要最小限にすることができ、後工程のシーラが隙間から流れ落ちるのを防止できる。また、空気溜り部Tは、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fの後端縁を下方に棚状に折り曲げることで、隙間Sの後側開口SEに対する拡開部のような状態で形成されている。このため、空気が溜り易くなり、前方に導かれた空気が後側開口SEを通り過ぎるのを防止できる。
【0022】
<変更例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、ダッシュパネル20の前方棚状部24の前端フランジ部240に形成された傾斜部245の傾斜に対して台形状凸部243の天井部分の傾斜を緩やかにする例を示した。しかし、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fの傾斜をダッシュパネル20の前端フランジ部240の傾斜部245の傾斜に近づけることで、台形状凸部243の天井部分の傾斜を傾斜部245の傾斜と等しくすることも可能である。また、台形状凸部243の天井部分の傾斜と傾斜部245、前方棚状部24の傾斜を等しくすることも可能である。さらに、カウルパネル30の後端フランジ部33f,35fの後端縁に下棚部36を形成することで、空気溜り部Tを設ける例を示した。しかし、後端フランジ部33f,35fの後端縁を下方に折り曲げて拡開させることで、空気溜り部Tを設けることも可能である。
【符号の説明】
【0023】
10・・・・ボディ
20・・・・ダッシュパネル(後側パネル)
22・・・・縦壁部
23・・・・角部
24・・・・前方棚状部(棚状部、傾斜ガイド面)
240・・・前端フランジ部
245・・・傾斜部(傾斜ガイド面)
30・・・・カウルパネル(前側パネル)
33f・・・後端フランジ部
35f・・・後端フランジ部
36・・・・下棚部
50・・・・塗料溜り槽
52・・・・塗料
S・・・・・隙間
SE・・・・後側開口
SP・・・・前側開口
T・・・・・空気溜り部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10