【実施例】
【0016】
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載において特に規定しない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を示す。
(実施例1〜6、比較例1〜5)
表1に示す配合比率で化粧水を調製し、下記方法により評価を行った。その結果を表1に示す。
(1)肌へのなじみ性
20名の女性(25〜45歳)をパネラーとし、洗顔した後に各被験皮膚化粧料を顔全体に使用して、下記の基準で評価を行ってもらった。
2点:肌へのなじみが非常に良いと感じた。
1点:肌へのなじみが良いと感じた。
0点:肌へのなじみが悪いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のとおり判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:非常になじみが良い。
○:合計点が25点以上35点未満又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上2人以下:なじみが良い。
△:合計点が15点以上25点未満:ややなじみが良い。
×:合計点が15点未満:なじみが悪い。
【0017】
(2)使用後のべたつき
20名の女性(25〜45歳)をパネラーとし、洗顔した後に各被験皮膚化粧料を顔全体に使用してもらい、下記の基準で評価を行ってもらった。
2点:全くべたつきを感じなかった。
1点:ほぼべたつきを感じなかった。
0点:べたつくと感じた。
20名の合計点を求め、以下のとおり判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:全くべたつきがない。
○:合計点が25点以上35点未満又は合計点が35点以上かつ0点が1人以上2人以下:ほぼべたつきがない。
△:合計点が15点以上25点未満:ややべたつく。
×:合計点が15点未満:べたつく。
【0018】
(3)肌のはり
20名の女性(25〜45歳)をパネラーとし、洗顔した後に各被験皮膚化粧料を顔全体に使用してもらい、1日2回ずつ連日4週間使用した時の肌のはりについて官能検査し、下記の基準で評価を行ってもらった。
2点:肌にはりがでたと感じた。
1点:肌にややはりがでたと感じた。
0点:肌にはりがでたと感じなかった。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上かつ0点が0人:肌に非常にはりを与える。
○:合計点が25点以上35点未満又は合計点が35点以上かつ0点が1以上2人以下:肌にはりを与える。
△:合計点が15点以上25点未満:やや肌にはりを与える。
×:合計点が15点未満:肌にはりを与えない。
【0019】
(4)隠れシミの改善効果
20名の女性(25〜45歳)をパネラーとし、洗顔した後に各被験皮膚化粧料を顔全体に1日2回ずつ連日4週間使用してもらった。試験開始前及び試験終了後にコスメティック用全顔撮影装置Facial Stage DM−3((株)モリテックス製)で、全顔をブラックライト撮影し、肉眼では見えない肌内部に潜在しているシミの状態について評価した。画像解析法にて隠れシミの平均面積を計測し、隠れシミ改善率を式(II)より算出し、
隠れシミの改善率(%) =( 1−(試験終了後の隠れシミの平均面積)/(試験開始前の隠れシミの平均面積))×100 (II)
20名の平均毛穴引き締め効果率を求め、以下のとおり判定した。
◎:平均隠れシミの改善率が10%以上:隠れシミの改善効果が非常に大きい。
○:平均隠れシミの改善率が5%以上10%未満:隠れシミの改善効果がある。
△:平均隠れシミ改善率が2%以上5%未満:隠れシミの改善効果がややある。
×:平均隠れシミ改善率が2%未満:隠れシミの改善効果がない。
【0020】
(5)毛穴引き締め効果
20名の女性(25〜45歳)をパネラーとし、洗顔した後に各被験皮膚化粧料を顔全体に使用してもらい、1日2回ずつ連日4週間使用してもらった。試験開始前及び試験終了後にコスメティック用全顔撮影装置Facial Stage DM−3(株)モリテックス製)で全顔をデジタルカメラ撮影し、毛穴の状態について評価した。画像解析法にて毛穴の平均面積を測定し、毛穴引き締め効果率を式(III)より算出し、
毛穴引き締め効果率(%) = (1−(試験終了後の毛穴の平均面積)/(試験開始前の毛穴の平均面積))×100 (III)
20名の平均毛穴引き締め効果率を求め、以下のとおり判定した。
◎:平均毛穴引き締め効果率が10%以上:毛穴引き締め効果が非常に大きい。
○:平均毛穴引き締め効果率が5%以上10%未満:毛穴引き締め効果がある。
△: 平均毛穴引き締め効果率が2%以上5%未満:毛穴引き締め効果がややある。
×:平均毛穴引き締め効果率が2%未満:毛穴引き締め効果がない。
【0021】
(6)経時安定性
各被験皮膚化粧料を透明ガラス容器に密封して、0℃、室温、40℃で3ヶ月間保存し、その外観を目視にて観察し、下記のように評価を行った。
○:安定性良好(いずれの温度においても外観の変化がない。)
△:安定性やや不良(いずれかの温度において若干澱、沈殿を生じる又は若干変色を生じる。)
×:安定性不良(いずれかの温度において著しく澱、沈殿を生じる又は分離する。もしくは著しく変色を生じる。)
【0022】
【表1】
【0023】
本発明の皮膚化粧料(実施例1〜6)は、肌へのなじみ性がよく、べたつきがなく使用感に優れるとともに、肌の老化防止効果として肌にはりを与え、隠れシミの改善効果及び毛穴引き締め効果に優れ、かつ安定性にも優れる結果が得られた。
他方、比較例1〜5では充分な性能が得られなかった。すなわち、比較例1は、a成分が含まれていないため、肌にはりを与える効果、隠れシミの改善効果、毛穴引き締め効果において充分な性能が得られなかった。比較例2は、b成分が含まれていないため、隠れシミの改善効果、毛穴引き締め効果において充分な性能が得られておらず、安定性にも問題を生じた。比較例3は、c成分が含まれていないため、肌へのなじみ性、隠れシミの改善効果、毛穴引き締め効果において充分な性能が得られず、安定性にも問題が生じた。比較例4は、d成分が含まれていないため、肌へのなじみ性、隠れシミの改善効果、毛穴引き締め効果において充分な性能が得られず、安定性にも問題が生じた。比較例5は、e成分が含まれていないため、肌へのなじみ性、べたつき、肌にはりを与える効果、毛穴引き締め効果において充分な性能が得られず、安定性も不良であった。