(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.情報処理システムの基本構成
2.実施形態の詳細な説明
3.変形例
【0025】
<1.情報処理システムの基本構成>
本発明は、一例として「2.実施形態の詳細な説明」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。以下では、まず、本実施形態による情報処理システムの基本構成について、
図1を参照して説明する。
【0026】
図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、管理サーバ10(情報処理装置)、通信網12、データベース20、受付端末30(受付装置)、無線AP32、および情報処理端末40を含む。なお、本明細書では以後、本実施形態による情報処理システムが、センター2および営業店4(施設)を含む金融機関において適用される例を中心として説明する。但し、かかる例に限定されず、本実施形態による情報処理システムは、例えば行政機関、病院、または携帯電話販売店など幅広く適用可能である。
【0027】
[1−1.管理サーバ10]
管理サーバ10は、顧客情報や、顧客に貸し出される情報処理端末40の貸出し状況などを管理するための装置である。また、管理サーバ10は、例えば
図2に示すようなハードウェア構成を有する。
【0028】
図2に示したように、管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)150、ROM(Read Only Memory)152、RAM(Random Access Memory)154、内部バス156、入出力インターフェース158、HDD(Hard Disk Drive)160、およびネットワークインターフェース162を備える。
【0029】
CPU150は、例えば、後述する制御部100の一例として構成される。このCPU150は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って管理サーバ10内の動作全般を制御する。このCPU150は、マイクロプロセッサであってもよい。
【0030】
ROM152は、CPU150が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。また、RAM154は、CPU150の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。CPU150、ROM152、およびRAM154は、CPUバスなどから構成される内部バス156により相互に接続されている。
【0031】
入出力インターフェース158は、HDD160、およびネットワークインターフェース162を、内部バス156と接続する。例えばHDD160は、この入出力インターフェース158および内部バス156を介して、RAM154などとの間でデータをやり取りする。
【0032】
HDD160は、例えば、後述する記憶部112の一例として構成されたデータ格納用の装置である。HDD160は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。このHDD160は、CPU150が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0033】
ネットワークインターフェース162は、例えば通信網12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースであり、後述する通信部110の一例として構成される。また、ネットワークインターフェース162は、無線LAN対応通信装置、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置、または有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0034】
[1−2.通信網12]
通信網12は、通信網12に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網12は、電話回線網、インターネット、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、通信網12は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0035】
[1−3.データベース20]
データベース20は、顧客情報や情報処理端末40の貸出し状況に関する情報などが記録される装置である。
図3に示したように、データベース20は、顧客情報テーブル200、端末管理テーブル202、および、呼び出し番号テーブル204を有する。
【0036】
(1−3−1.顧客情報テーブル200)
顧客情報テーブル200は、各顧客の顧客情報が記録されるテーブルである。ここで、
図4を参照して、顧客情報テーブル200の構成例について説明する。
図4に示したように、顧客情報テーブル200では、例えば、口座番号2000、氏名2002、年齢2004、性別2006、および、インターネットバンキングの登録有無2008が対応づけて記録される。ここで、口座番号2000には、顧客が有する口座の口座番号が記録される。また、インターネットバンキングの登録有無2008には、顧客のインターネットバンキングへの登録状況が記録される。
【0037】
例えば、
図4の1レコード目のデータは、顧客が有する口座の口座番号が「0001」であり、顧客の氏名が「沖 太郎」であり、年齢は「40歳」であり、性別は「男性」であり、インターネットバンキングには「登録している」ことを示している。
【0038】
(1−3−2.端末管理テーブル202)
また、端末管理テーブル202は、情報処理端末40の貸出し状況が記録されるテーブルである。ここで、
図5を参照して、端末管理テーブル202の構成例について説明する。
図5に示したように、端末管理テーブル202では、例えば、端末管理番号2020、貸出し状況2022、顧客名2024、貸出し時間2026、取引種別2028、および取引進捗率2030が対応づけて記録される。ここで、端末管理番号2020には、情報処理端末40に付与されている識別番号が記録される。また、貸出し状況2022には、情報処理端末40が貸し出し中であるか否かが記録される。また、顧客名2024には、情報処理端末40が貸し出されている顧客の名前が記録される。また、貸出し時間2026には、情報処理端末40が貸し出されている時間が記録される。また、取引種別2028には、情報処理端末40において顧客により現在入力されている取引の種別が記録される。また、取引進捗率2030には、顧客により入力されている取引の進捗率が記録される。
【0039】
例えば、
図5の1レコード目のデータは、情報処理端末40の端末管理番号が「1001」であり、現在「沖 太郎」という名前の顧客に「貸し出し中」であり、貸し出してから「3分」が経過したことを示している。また、現在顧客により「振込み取引」に関する入力がなされており、取引の進捗率は「50%」であることを示している。
【0040】
(1−3−3.呼び出し番号テーブル204)
また、呼び出し番号テーブル204は、例えば営業店4の窓口に顧客を呼び出すための呼び出し番号が記録されるテーブルである。ここで、
図6を参照して、呼び出し番号テーブル204の構成例について説明する。
図6に示したように、呼び出し番号テーブル204では、例えば、呼び出し番号2040、顧客名2042、操作状況2044、および呼び出し状況2046が対応づけて記録される。ここで、呼び出し番号2040には、顧客を呼び出すために採番された呼び出し番号が記録される。また、顧客名2042には、呼び出し対象の顧客の名前が記録される。また、操作状況2044には、呼び出し対象の顧客による情報処理端末40の操作状況が記録される。また、呼び出し状況2046には、呼び出し済みであるか、現在呼び出し中であるか、あるいは、まだ呼び出されていないかといった情報が記録される。
【0041】
例えば、
図6の1レコード目のデータは、呼び出し番号が「301」であり、呼び出し対象の顧客の名前が「田中 一郎」であり、顧客による情報処理端末40の操作は「完了」しており、呼び出しも「完了」していることを示している。
【0042】
[1−4.受付端末30]
受付端末30は、営業店4に設置されている顧客受付用の専用端末である。営業店4に到着した顧客は、例えば受付端末30に設けられたタッチパネルに対する操作により、呼び出し番号を取得するための登録をすることができる。
【0043】
[1−5.無線AP32]
無線AP32は、営業店4において情報処理端末40などの無線端末を例えば通信網12に接続させるための無線機である。無線AP32は、例えばIEEE802.11a/b/g/nなどの規格に則って無線通信を行う。
【0044】
[1−6.情報処理端末40]
情報処理端末40は、顧客に対して貸し出される携帯型端末である。この情報処理端末40は、例えば、表示画面を表示したり、ユーザの入力を受け付けるタッチパネル、および無線通信を行うためのネットワークインターフェースなどを有する。顧客は、情報処理端末40を操作して、例えば希望する取引に関する情報を入力することが可能である。なお、情報処理端末40は、例えばタブレット端末であってもよい。
【0045】
なお、本実施形態による情報処理システムは上述した構成に限定されない。例えば、データベース20は、独立した装置として構成される代わりに、後述する管理サーバ10の記憶部112、または他の装置に記憶されてもよい。また、管理サーバ10は、センター2に設置される代わりに、営業店4に設置されてもよい。
【0046】
[1−7.課題の整理]
ところで、本発明の実施形態では、原則として営業店4を訪れた全ての顧客に対して情報処理端末40が貸し出されることを想定する。そして、顧客により情報処理端末40において入力された取引情報に基づいて、窓口において係員が例えば重要事項の説明など、取引の完了のために必要な手続きが行われる。このような状況では、窓口に顧客を公平に呼び出し可能であることが望まれる。
【0047】
(1−7−1.第1の比較例)
本発明の第1の比較例として、営業店4を訪れた順に顧客を窓口に呼び出す方法が考えられる。しかしながら、第1の比較例では、顧客による情報処理端末40における入力が終了する前に顧客が呼び出されてしまう恐れがあり、窓口において業務の遅延が生じうるという問題がある。
【0048】
(1−7−2.第2の比較例)
また、本発明の第2の比較例として、情報処理端末40において操作を完了させた順に顧客を窓口に呼び出す方法が考えられる。しかしながら、第2の比較例では、仮に「先に来店した顧客」よりも「後に来店した顧客」の方が情報処理端末40の操作に慣れている場合には、「後に来店した顧客」の方が「先に来店した顧客」よりも先に操作を完了させ、「後に来店した顧客」の方が先に窓口に呼び出されてしまう可能性がある。この場合、「先に来店した顧客」は呼び出し待ちが生じうるので、「先に来店した顧客」は不公平感を抱くことにつながる。
【0049】
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態による管理サーバ10を創作するに至った。管理サーバ10は、顧客による情報処理端末40の操作に基づいて顧客を呼び出す場面において不公平感を緩和させることができる。以下、このような本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0050】
<2.実施形態の詳細な説明>
[2−1.構成]
(2−1−1.管理サーバ10)
続いて、本実施形態による構成について詳細に説明する。
図7は、本実施形態による管理サーバ10の構成を示した機能ブロック図である。
図7に示したように、管理サーバ10は、制御部100、通信部110、および記憶部112を有する。また、制御部100は、操作状況監視部102、操作状況判定部104、呼び出し番号採番部106、およびデータベース管理部108を有する。
【0051】
‐制御部100‐
制御部100は、管理サーバ10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、管理サーバ10の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部100は、通信部110、および記憶部112の動作を制御する。
【0052】
‐操作状況監視部102‐
操作状況監視部102は、顧客に対して貸し出された情報処理端末40の操作状況を監視する。例えば、操作状況監視部102は、情報処理端末40から受信される入力情報の受信間隔に基づいて操作の進捗を監視する。
【0053】
‐操作状況判定部104‐
操作状況判定部104は、第1の顧客(以下、対象顧客とも称する)の後に営業店4を訪れた第2の顧客(以下、「後に来店した顧客」とも称する)による情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であるか否かを判定する。例えば、操作状況判定部104は、情報処理端末40において操作を完了させた「後に来店した顧客」の人数が閾値以上であるか否かを判定する。なお、閾値は、例えば金融機関の管理者によって所定の値として予め定められてもよいし、例えば過去の実績に基づいて管理サーバ10により自動的に算出されてもよい。
【0054】
また、操作状況判定部104は、複数の「後に来店した顧客」により情報処理端末40において入力された取引項目の入力数に応じた値が閾値以上であるか否かを判定する。より具体的に説明すると、操作状況判定部104は、複数の「後に来店した顧客」により情報処理端末40において入力された取引項目の入力数の合計値が閾値以上であるか否かを判定する。
【0055】
また、変形例として、操作状況判定部104は、上述した判定の代わりに、または、上述した判定と組み合わせて、対象顧客による情報処理端末40の操作状況に応じた値が操作基準値を超えたか否かを判定することも可能である。ここで、情報処理端末40の操作状況に応じた値は、例えば、情報処理端末40に表示された所定の開始ボタンが対象顧客により選択されてから現在の時刻までの経過時間であってもよい。また、操作基準値は、例えば一取引に対して10分などのように、情報処理端末40の操作時間の基準値であってもよい。あるいは、操作基準値は、例えば振込み取引は5分、新規申し込みは8分などのように、取引種別ごとに予め定められた、情報処理端末40の操作時間の基準値であってもよい。
【0056】
‐呼び出し番号採番部106‐
呼び出し番号採番部106は、操作状況判定部104により情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であると判定された場合に、対象顧客の呼び出し番号を採番する。例えば、操作を完了させた「後に来店した顧客」の人数が閾値以上であると操作状況判定部104により判定された場合には、呼び出し番号採番部106は、対象顧客の呼び出し番号を採番する。また、「後に来店した顧客」により入力された取引項目の入力数に応じた値が閾値以上であると操作状況判定部104により判定された場合には、呼び出し番号採番部106は、対象顧客の呼び出し番号を採番する。
【0057】
これらの採番方法によれば、対象顧客は操作を完了していなくても、「後に来店した顧客」の操作状況に応じて一定の呼び出し順を確保することができる。このため、対象顧客と「後に来店した顧客」との間で公平な呼び出しを行うことが可能になる。
【0058】
また、呼び出し番号採番部106は、顧客が所属する操作セグメントに応じて顧客の呼び出し番号の採番方法を切り替えることも可能である。例えば、呼び出し番号採番部106は、対象顧客が第1のセグメントに所属する場合には、「後に来店した顧客」の情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であると操作状況判定部104により判定された場合に、対象顧客の呼び出し番号を採番する。また、呼び出し番号採番部106は、対象顧客が第2のセグメントに所属する場合には、「後に来店した顧客」の操作状況とは無関係に、対象顧客の操作が終了した場合に対象顧客の呼び出し番号を採番する。ここで、第2のセグメントは、第1のセグメントに所属する顧客と比べて情報処理端末40の操作に慣れていると判断される顧客のセグメントであってもよい。
【0059】
この採番例によれば、例えば対象顧客が第1のセグメントに所属する場合、つまり操作に不慣れである場合に限り対象顧客を優先的に採番することができるので、さらに公平な呼び出しが可能になる。なお、顧客がいずれの操作セグメントに所属するかに関しては、例えば制御部100が、顧客情報テーブル200に記録されている年齢やインターネットバンキングの登録状況などの情報や、データベース20に記録されている過去の入力実績などに基づいて判断してもよい。例えば、制御部100は、顧客が高齢である場合には顧客が第1のセグメントに所属すると判断してもよい。また、制御部100は、顧客がインターネットバンキングに登録している場合には顧客が第2のセグメントに所属すると判断してもよい。なお、顧客がいずれの操作セグメントに所属するかを示す情報が、予め例えば顧客情報テーブル200に記録されていてもよい。
【0060】
また、呼び出し番号採番部106は、後述するデータベース管理部108により取得された呼び出し番号よりも呼び出し順が例えば一つ後ろなど、呼び出し順が後ろになるように対象顧客の呼び出し番号を採番することが可能である。
【0061】
また、変形例として、操作状況判定部104により対象顧客による情報処理端末40の操作状況に応じた値が上記の操作基準値を超えたと判定された場合に、呼び出し番号採番部106は、対象顧客の呼び出し番号を採番することも可能である。
【0062】
‐データベース管理部108‐
データベース管理部108は、データベース20に記録される情報を管理する。例えば、データベース管理部108は、データベース20に記録された呼び出し番号を取得する。また、データベース管理部108は、呼び出し番号採番部106により採番された番号をデータベースに追加登録する。
【0063】
‐通信部110‐
通信部110は、例えば通信網12を介して、通信網12に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部110は、呼び出し番号採番部106により採番された呼び出し番号を情報処理端末40へ送信する。
【0064】
‐記憶部112‐
記憶部112は、例えば、データベース20を管理するためのアプリケーションなどの各種ソフトウェアや、様々なデータを記憶する。また、上述したように、記憶部112は、データベース20を記憶することも可能である。
【0065】
なお、本実施形態によれば、管理サーバ10に内蔵されるCPU150、ROM152、およびRAM154などのハードウェアを、上述した管理サーバ10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0066】
以上、本実施形態による管理サーバ10の構成について説明したが、上述した構成に限定されない。例えば、通信部110、または記憶部112のうちいずれか1以上は管理サーバ10に含まれず、他の装置に備えられてもよい。
【0067】
(2−1−2.受付端末30)
次に、本実施形態による受付端末30の構成について説明する。
図8は、受付端末30の構成を示した機能ブロック図である。
図8に示したように、受付端末30は、制御部300、通信部310、操作表示部312、通帳機構部314、カード機構部316、およびバーコード読み取り部318を有する。また、制御部300は、受付部302を有する。
【0068】
‐制御部300‐
制御部300は、受付端末30に内蔵されるCPU、RAMなどのハードウェアを用いて、受付端末30の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部300は、通信部310などの各構成要素の動作を制御する。
【0069】
‐受付部302‐
受付部302は、例えば後述するカード機構部316によるキャッシュカードの読み取りなどに基づいて、営業店4を訪れた顧客の受付処理を行う。
【0070】
‐通信部310‐
通信部310は、例えば通信網12を介して、通信網12に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部310は、後述するカード機構部316により読み取られたキャッシュカードの口座番号を管理サーバ10へ送信する。
【0071】
‐操作表示部312‐
操作表示部312は、顧客による操作の誘導画面を表示する表示部、および顧客操作を検出する顧客操作部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、顧客操作部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。
【0072】
‐通帳機構部314‐
通帳機構部314は、受付端末30に設けられた通帳挿入口(図示省略)に対して顧客により挿入された通帳に関して、制御部300の指示により、例えば記録内容の読み出し、取引情報の記録、当該通帳の排出などの各種動作を行う。
【0073】
‐カード機構部316‐
カード機構部316は、受付端末30に設けられたカード挿入口(図示省略)に対して挿入されるカードの磁気ストライプやIC(Integrated Circuit)チップなどに記録されたデータの読み取りや書き込みを行う。
【0074】
‐バーコード読み取り部318‐
バーコード読み取り部318は、例えば情報処理端末40のディスプレイなどに表示されたバーコードを撮像することにより、バーコードに記録された情報を読み取る機能を有する。
【0075】
[2−2.動作]
(2−2−1.全体的な動作)
以上、本実施形態による構成について説明した。続いて、本実施形態による動作について説明する。
図9は、本実施形態による全体的な動作の一部を示したシーケンス図である。
図9に示したように、まず、営業店4に到着した顧客は、受付端末30にキャッシュカードまたは通帳を挿入する(S101)。
【0076】
続いて、カード機構部316または通帳機構部314は、挿入されたキャッシュカードまたは通帳から顧客の口座情報を読み取る。そして、通信部310は、読み取られた口座情報を管理サーバ10へ送信する(S102)。なお、通信部310は、例えば顧客により操作表示部312に対して入力されたパスワードをさらに管理サーバ10へ送信してもよい。
【0077】
続いて、管理サーバ10の制御部100は、受付端末30から受信された口座情報に基づいて顧客の認証を行う(S103)。顧客が認証されなかった場合には(S103:No)、制御部100は、認証失敗のメッセージを通信部110に受付端末30へ送信させる。そして、受付端末30は、再びS101の動作を繰り返す。
【0078】
一方、顧客が認証された場合には(S103:Yes)、制御部100は、顧客情報テーブル200に記録されている例えば年齢やインターネットバンキングの登録状況などの操作特性に関する情報に基づいて顧客の操作セグメントを判定する(S104)。なお、変形例として、顧客の操作セグメントに関する情報が顧客情報テーブル200に記録されている場合には、データベース管理部108は、この情報を顧客情報テーブル200から取得してもよい。
【0079】
続いて、通信部110は、当該顧客に対する情報処理端末40の貸し出し許可を示す情報、および顧客の操作セグメントに関する情報を、顧客に対して貸し出される情報処理端末40へ送信する(S105)。
【0080】
続いて、営業店4の担当者は、情報処理端末40を顧客に対して貸し出す。その後、顧客は、情報処理端末40を操作して、表示画面にバーコードを表示させる(S106)。なお、このバーコードは、情報処理端末40が貸し出されたことを示す情報などを含む。
【0081】
その後、顧客は、情報処理端末40を受付端末30のバーコード読み取り部318へかざす。そして、バーコード読み取り部318は、情報処理端末40に表示されているバーコードを読み取る(S107)。
【0082】
続いて、通信部310は、バーコードから読み出された情報を管理サーバ10へ送信する(S108)。そして、管理サーバ10のデータベース管理部108は、受付端末30から受信された情報に基づいて、例えば該当の情報処理端末40に対応する貸出し状況2022の値を「貸出し中」に設定するなど、端末管理テーブル202を更新する(S109)。
【0083】
次に、
図10を参照して、S109より後の動作について説明する。S109の後、管理サーバ10の制御部100は、取引情報を入力するための取引画面を情報処理端末40へ送信する(S111)。
【0084】
続いて、情報処理端末40は、管理サーバ10から受信された取引画面を表示する(S112)。その後、顧客は、取引画面において取引情報を入力する。なお、一つの取引に関して設けられた各表示画面において例えば「入力完了ボタン」が選択される度に、情報処理端末40は、各表示画面において入力された情報を管理サーバ10へ送信する(S113)。
【0085】
続いて、管理サーバ10の制御部100は、後述する「呼び出し番号の採番処理」を行う。そして、通信部110は、採番された呼び出し番号を情報処理端末40へ送信する(S114)。
【0086】
続いて、情報処理端末40は、管理サーバ10から受信された呼び出し番号を表示する(S115)。
【0087】
その後、管理サーバ10の制御部100は、当該顧客の呼び出し順が到来した場合には、
呼び出しメッセージを通信部110に情報処理端末40へ送信させる(S116)。
【0088】
続いて、情報処理端末40は、管理サーバ10から受信された呼び出しメッセージを含む呼び出し画面を表示する(S117)。顧客は、この呼び出し画面の表示を確認した後に窓口へ行き、そして、取引を完了させるための手続きを行う。
【0089】
(2−2−2.呼び出し番号の採番処理)
次に、
図11を参照して、S114における「呼び出し番号の採番処理」の動作について詳細に説明する。
図11に示したように、まず、管理サーバ10の制御部100は、S104で判定された操作セグメントが第1のセグメントであるか否か、つまり顧客が情報処理端末40の操作に不慣れであるか否かを判定する(S201)。
【0090】
操作に不慣れな顧客であると判定された場合には(S201:Yes)、操作状況判定部104は、操作状況監視部102による確認結果に基づいて顧客による操作が完了したか否かを判定する(S202)。操作が完了したと判定された場合には(S202:Yes)、管理サーバ10は、後述するS204の動作を行う。一方、操作が完了していないと判定された場合には(S202:No)、操作状況判定部104は、操作状況監視部102により確認された、操作を完了させた「後に来店した顧客」の人数が閾値以上であるか否かを判定する(S203)。あるいは、操作状況判定部104は、複数の「後に来店した顧客」により情報処理端末40において入力された取引項目の入力数の合計値が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0091】
S203の条件式が満たされないと判定された場合には(S203:No)、管理サーバ10は、再びS202の動作を繰り返す。
【0092】
一方、S203の条件式が満たされると判定された場合には(S203:Yes)、呼び出し番号採番部106は、顧客の呼び出し番号を採番する(S204)。
【0093】
続いて、操作状況判定部104は、操作状況監視部102による確認結果に基づいて顧客による操作が完了したか否かを判定する(S205)。操作が完了していないと判定された場合には(S205:No)、操作状況判定部104は、S205の動作を繰り返す。一方、操作が完了したと判定された場合には(S205:Yes)、通信部110は、S204で採番された呼び出し番号を、顧客が操作する情報処理端末40へ送信する(S206)。
【0094】
S201において操作に不慣れな顧客ではないと判定された場合には(S201:No)、操作状況判定部104は、操作状況監視部102による確認結果に基づいて顧客による操作が完了したか否かを判定する(S207)。操作が完了していないと判定された場合には(S207:No)、操作状況判定部104は、S207の動作を繰り返す。一方、操作が完了したと判定された場合には(S207:Yes)、呼び出し番号採番部106は、顧客の呼び出し番号を採番する(S208)。その後、制御部100は、S206の動作を行う。
【0095】
[2−3.効果]
以上、例えば
図7、
図9〜
図11等を参照して説明したように、本実施形態による管理サーバ10は、営業店4を訪れた顧客に対して貸し出された情報処理端末40の操作状況を監視し、そして、「後に来店した顧客」による情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であるか否かを判定し、そして、情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であると判定された場合に対象顧客の呼び出し番号を採番する。このため、対象顧客は操作を完了していなくても、「後に来店した顧客」の操作状況に応じて一定の呼び出し順を確保することができる。このため、対象顧客と「後に来店した顧客」との間で公平な呼び出しを実現することができる。
【0096】
また、管理サーバ10は、対象顧客が情報処理端末40の操作に不慣れな顧客セグメント(第1のセグメント)に所属する場合には、「後に来店した顧客」の情報処理端末40の操作状況に応じた値が閾値以上であると操作状況判定部104により判定された場合に、対象顧客の呼び出し番号を採番することが可能である。このため、例えば対象顧客が高齢者など操作に不慣れである場合に限り対象顧客を優先的に採番することができるので、さらに公平な呼び出しを実現することができる。
【0097】
<3.変形例>
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0098】
例えば、管理サーバ10は、
図11に示した動作例の代わりに、
図12に示した動作例を採用することも可能である。
図12に示した動作例では、管理サーバ10は、S203の動作の代わりに、S303の動作を行う。なお、S203以外の動作については、
図11に示した動作と同様である。
【0099】
S303において、操作状況判定部104は、顧客による情報処理端末40の操作時間が基準時間を超えたか否かを判定する。あるいは、操作状況判定部104は、情報処理端末40において入力された項目の、入力が必要な項目数に占める割合が基準値を超えたか否かを判定してもよい。
【0100】
この変形例によれば、例えば情報処理端末40の操作時間が、基準となる操作時間を超えた場合に対象顧客の呼び出し番号を採番するので、仮に対象顧客が情報処理端末40の操作に不慣れであっても、一定の呼び出し順を確保することができる。このため、対象顧客と「後に来店した顧客」との間で公平な呼び出しを行うことができる。
【0101】
なお、他の変形例として、管理サーバ10は、S203の代わりに、S203の判定式とS303の判定式とを組み合わせてもよい。例えば、管理サーバ10は、S203の代わりに、S203の判定式およびS303の判定式の両方を満たす場合にS204の動作を行ってもよい。あるいは、管理サーバ10は、S203の判定式またはS303の判定式のうち少なくとも一方を満たす場合にS204の動作を行ってもよい。