【文献】
NEC Group,Physical layer aspects for dual layer connectivity in small cells,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #74 R1-133345,2013年 8月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて端末装置300A、300B及び300Cのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置300A、300B及び300Cを特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置300と称する。
【0016】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本実施形態に係る通信システムの概略的な構成
2.マクロ基地局の構成
3.スモール基地局の構成
4.端末装置の構成
5.処理の流れ
6.変形例
7.応用例
8.まとめ
【0017】
<<1.本実施形態に係る通信システムの概略的な構成>>
まず、
図1を参照して、本開示の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図1を参照すると、通信システム1は、マクロセル10の基地局(以下、「マクロ基地局」と呼ぶ)100、スモールセル20の基地局(以下、「スモール基地局」と呼ぶ)200、及び端末装置300を含む。通信システム1は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advanced、又はこれらに準ずる通信方式に従ったシステムである。また、各スモールセル20は、マクロセル10と一部又は全体で重なる。
【0018】
マクロ基地局100は、マクロセル10内に位置する端末装置300との無線通信を行う。また、スモール基地局200は、スモールセル20内に位置する端末装置300との無線通信を行う。例えば、スモールセル20では、マクロセル10で使用される周波数帯域とは異なる周波数帯域が使用される。即ち、スモールセル20での無線通信のためにスモール基地局200が使用する周波数帯域は、マクロセル10での無線通信のためにマクロ基地局100が使用する周波数帯域と異なる。これらの周波数帯域は、それぞれ、例えば、1つ以上のCC(Component Carrier)を含む。CCとは、LTE―Advancedのキャリアアグリゲーションにおいて用いられる帯域である。
【0019】
また、とりわけ本実施形態では、スモール基地局200は、休止状態(dormant)となることが可能である。休止状態であるスモール基地局200は、例えば、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信を行わない。即ち、休止状態であるスモール基地局200は、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信を停止している。また、スモール基地局200は、休止状態であったとしても、その後起動し、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信を行うことが可能である。
【0020】
端末装置300は、マクロセル10内に位置する場合に、マクロ基地局100との無線通信を行う。また、端末装置300は、スモールセル20内に位置する場合に、スモール基地局200との無線通信を行う。
【0021】
また、例えば、端末装置300は、1つの主要な周波数帯域及び1つ以上の補助的な周波数帯域を使用して無線通信可能である。より具体的には、例えば、端末装置300は、キャリアアグリゲーションのケイパビリティを有し、1つのPCC(Primary Component Carrier)及び1つ以上のSCC(Secondary Component Carrier)を使用して無線通信を行うことができる。さらに、例えば、端末装置300は、マクロセル10のための周波数帯域(CC)を主要な周波数帯域(PCC)として使用し、スモールセル20のための周波数帯域(CC)を補助的な周波数帯域(SCC)として使用して、マクロ基地局100及びスモール基地局200との無線通信を行い得る。
【0022】
<<2.マクロ基地局の構成>>
図2〜
図4を参照して、本実施形態に係るマクロ基地局100の構成の一例を説明する。
図2は、本実施形態に係るマクロ基地局100の構成の一例を示すブロック図である。
図2を参照すると、マクロ基地局100は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
【0023】
(アンテナ部110)
アンテナ部110は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部120へ出力する。また、アンテナ部110は、無線通信部120により出力された送信信号を送信する。
【0024】
(無線通信部120)
無線通信部120は、マクロセル10内に位置する端末装置300との無線通信を行う。例えば、無線通信部120は、マクロセル10のための周波数帯域を使用して、端末装置300との無線通信を行う。例えば、上記周波数帯域は、1つ以上のCCを含む。
【0025】
(ネットワーク通信部130)
ネットワーク通信部130は、他の通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部130は、スモール基地局200と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部130は、他のマクロ基地局100と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部130は、コアネットワークノードと通信する。
【0026】
(記憶部140)
記憶部140は、マクロ基地局100の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
【0027】
例えば、記憶部140は、スモール基地局200に関する情報を記憶する。例えば、当該情報は、スモール基地局200により形成されるスモールセル20のスモールセルID、スモール基地局200の位置を示す位置情報、スモール基地局200によりリファレンス信号が送信される周波数チャネルを示す周波数チャネル情報、スモール基地局200が休止状態からリファレンス信号の送信を開始するまでに要する時間を示す時間情報などを含む。
【0028】
(処理部150)
処理部150は、マクロ基地局100の様々な機能を提供する。処理部150は、位置情報取得部151、第1選択部152、情報提供部153、スモールセル制御部154、測定結果取得部155、第2選択部156及び通信制御部157を含む。
【0029】
(位置情報取得部151)
位置情報取得部151は、端末装置300の位置を示す位置情報を取得する。
【0030】
例えば、位置情報取得部151は、無線通信部120を介して、端末装置300の位置を示す位置情報の提供を要求する位置情報要求メッセージを、端末装置300に送信する。すると、端末装置300は、上記位置情報を送信し、位置情報取得部151は、無線通信部120を介して、当該位置情報を取得する。一例として、上記位置情報要求メッセージは、RRCコネクションリコンフィギュレーションメッセージであってもよい。
【0031】
なお、位置情報取得部151は、上述したように端末装置300により位置情報を提供される代わりに、端末装置300により送信されるアップリンク信号(例えば、リファレンス信号)を用いた端末装置300の測位により、上記位置情報を取得してもよい。当該測位は、端末装置300についてのTA(Timing Advance)値及びAoA(Angle of Arrival)による測位であってもよく、又は、複数のマクロ基地局100による端末装置300の測位であってもよい。
【0032】
(第1選択部152)
第1選択部152は、端末装置300の位置を示す上記位置情報に基づいて、1つ以上のスモールセル20を選択する。
【0033】
例えば、第1選択部152は、マクロセル10と一部又は全体で重なるスモールセル20の中から、上記位置情報により示される端末装置300の位置の近傍にある1つ以上のスモールセル20を選択する。一例として、第1選択部152は、端末装置300から所定の距離以内に存在するスモール基地局200のスモールセル20を選択する。
【0034】
これにより、例えば、端末装置300との無線通信を行う可能性があるスモール基地局200が選択され、端末装置300との無線通信を行う可能性がないスモール基地局200は選択されない。その結果、より消費電力を削減することが可能になる。
【0035】
(情報提供部153)
情報提供部153は、上記1つ以上のスモールセル20に関する情報(以下、「スモールセル情報」と呼ぶ)を端末装置300に提供する。
【0036】
例えば、上記スモールセル情報は、上記1つ以上のスモールセル20のID(以下、「スモールセルID」と呼ぶ)を含む。一例として、当該スモールセルIDは、ECGI(E-UTRAN Cell Global ID)である。ECGIは、PLMN(Public Land Mobile Network) IDとセルIDとの組み合わせである。また、PLMNは、国番号と事業者コードとの組み合わせであり、公衆網の識別子である。このようなスモールセルIDにより、端末装置300は、選択されたスモールセル20を識別することが可能になる。
【0037】
また、例えば、上記スモールセル情報は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々によって測定(measurement)のための信号(以下、「測定用信号」)が送信される周波数チャネルを示す情報(以下、「周波数チャネル情報」と呼ぶ)を含む。一例として、当該周波数チャネル情報は、EARFCN(E-UTRA Absolute
Radio Frequency Channel Number)である。これにより、例えば、端末装置300は、測定用信号が送信される周波数チャネルを探索することなく、当該測定用信号を受信することが可能になる。そのため、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。
【0038】
また、例えば、上記スモールセル情報は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々によって測定用信号が送信されるタイミングを示す情報(以下、「タイミング情報」と呼ぶ)を含む。一例として、タイミング情報は、システムフレーム番号(SFN)、又はSFNとサブフレーム番号との組合せである。これにより、例えば、端末装置300は、測定用信号が送信されるタイミングで信号の受信を開始することが可能になる。即ち、端末装置300は、長時間にわたって信号を受信し続ける必要がなくなる。そのため、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。
【0039】
また、例えば、測定用信号が送信される上記タイミングは、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々が休止状態から起動するまでに要する時間に依存する。例えば、情報提供部153は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々が休止状態から起動するまでに要する時間を考慮して上記タイミングを決定し、決定された当該タイミングを示す情報(タイミング情報)を提供する。これにより、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の間で、休止状態から起動するのに要する時間が異なる場合であっても、適切な送信タイミングを端末装置300に通知することが可能になる。
【0040】
以上のように、スモールセル情報が端末装置300に提供される。これにより、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。以下、
図3を参照して、スモールセル情報の具体例を説明する。
【0041】
図3は、本実施形態に係るスモールセル情報の一例を説明するための説明図である。
図3を参照すると、リスト形式のスモールセル情報が示されている。上述したように、スモールセル情報は、スモールセル20ごとの、スモールセルID、周波数チャネル情報及びタイミング情報を含む。
【0042】
なお、上記測定用信号は、例えば、リファレンス信号である。一例として、上記測定用信号は、セル固有のリファレンス信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)又は共通リファレンス信号(Common Reference Signal:CRS)である。
【0043】
(スモールセル制御部154)
スモールセル制御部154は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200を制御する。
【0044】
−測定用信号の送信の制御
例えば、スモールセル制御部154は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200に測定用信号を送信させる。
【0045】
より具体的には、例えば、スモールセル制御部154は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200を起動させる。一例として、スモールセル制御部154は、ネットワーク通信部130を介して、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200へ、起動を指示する起動指示メッセージを送信する。すると、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200は、起動し、測定用信号を含むダウンリンク信号の送信を再開する。上述したように、当該測定用信号は、例えば、リファレンス信号である。
【0046】
これにより、スモール基地局200が休止状態であり、ダウンリンクでの送信が行われていない状態であったとしても、その後、上記1つ以上のスモールセル20についての測定を行うことが可能になる。
【0047】
また、例えば、スモールセル制御部154は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200に、上記スモールセル情報の中で通知される送信タイミングで測定用信号を送信させる。一例として、上記起動指示メッセージの中に上記送信タイミングを示す情報が含まれ、スモール基地局200は、当該タイミングで、リファレンス信号(又はリファレンス信号を含むダウンリンク信号)の送信を再開する。
【0048】
なお、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200は、ダウンリンクでの送信のみを再開し、アップリンクでの受信を停止したままであってもよい。
【0049】
スモールセル制御部154についてのさらなる制御については、測定結果取得部155及び第2選択部156の説明の後に説明する。
【0050】
(測定結果取得部155)
測定結果取得部155は、上記1つ以上のスモールセル20についての端末装置300による測定の結果(以下、「測定結果」と呼ぶ)を取得する。
【0051】
例えば、端末装置300は、上記1つ以上のスモールセル20についての測定が完了すると、当該測定の結果(即ち、測定結果)をマクロ基地局100に提供し、測定結果取得部155は、無線通信部120を介して、上記測定結果を取得する。一例として、当該測定結果は、測定報告(measurement report)として提供される。
【0052】
例えば、上記測定結果は、測定信号の受信電力又は品質に関する情報を含む。より具体的には、上述したように、例えば、上記測定信号は、リファレンス信号である。そして、上記測定信号の受信電力又は品質に関する上記情報は、例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)又はRSRQ(Reference Signal Received Quality)である。
【0053】
また、例えば、上記測定結果は、上記1つ以上のスモールセル20のうちの一部のスモールセル20についての情報である。より具体的には、例えば、上記測定結果は、所定の条件を満たすRSRP又はRSRQ(例えば、所定の閾値を超えるRSRP又はRSRQ)を伴うスモールセル20についての情報である。一例として、上記測定結果は、所定の条件を満たすRSRP又はRSRQと、当該RSRP又は当該RSRQを伴うスモールセル20のスモールセルIDとを含む。このように一部のスモールセル20についての情報が測定結果として提供されることにより、例えば、測定結果の送信によるオーバーヘッドが抑えられ得る。
【0054】
なお、上記測定結果は、上記1つ以上のスモールセル20の各々についての情報であってもよい。
【0055】
また、上記測定結果は、上記1つ以上のスモールセル20のいずれについても測定信号の受信電力又は品質が所定の閾値を超えない場合に、いずれのスモールセルについても上記受信電力又は上記品質が上記所定の閾値を超えないことを示す情報を含んでもよい。このような簡易な情報が測定結果として提供されることにより、例えば、測定結果の送信によるオーバーヘッドが抑えられ得る。
【0056】
(第2選択部156)
第2選択部156は、上記測定結果に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の中から、休止状態にさせないスモール基地局200を選択する。即ち、第2選択部156は、上記測定結果に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の中から、端末装置300と通信可能な状態にするスモール基地局200を選択する。
【0057】
例えば、上述したように、上記測定結果は、測定信号の受信電力又は品質に関する情報を含む。そして、第2選択部156は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の中から、最も良好な受信電力又は品質を伴うスモールセル20のスモール基地局200を、休止状態にさせないスモール基地局200として選択する。あるいは、第2選択部156は、最も良好な受信電力又は品質を伴うスモールセル20のスモール基地局200の代わりに、より良好な受信電力又は品質を伴う2つ以上のスモールセル20のスモール基地局200を選択してもよい。
【0058】
以上のように、測定結果に基づいて、休止状態にさせないスモール基地局200(即ち、端末装置300と通信可能な状態にするスモール基地局200)が選択される。これにより、例えば、必ずしも端末装置300により近いスモール基地局200が選択されるわけではなく、より良好な通信品質をもたらすスモール基地局200が、休止状態にさせないスモール基地局200として選択される。そのため、スモール基地局200の消費電力を削減しつつ、スモールセル20における無線通信の通信品質の低下を抑制することが可能になる。
【0059】
なお、第2選択部156は、スモールセル20での無線通信を行うことの要望を端末装置300により通知される場合に、休止状態にさせない上記スモール基地局200を選択する。例えば、第2選択部156に限らず、第1選択部152、情報提供部153、スモールセル制御部154及び測定結果取得部155は、上記要望を通知される場合に限り、上述した動作を行う。これにより、端末装置300がスモールセル20での無線通信を行わない場合には、上述した一連の動作が行われない。これにより、例えば、無駄な動作を省くことが可能になる。また、例えば、端末装置300の要望に応じて、端末装置300にスモールセル20での無線通信を行わせることが可能になる。
【0060】
(スモールセル制御部154 続き)
次に、スモールセル制御部154についてのさらなる制御を説明する。
【0061】
−スモール基地局の休止(dormancy)の制御
例えば、スモールセル制御部154は、選択される上記スモール基地局200を休止状態にさせず、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200のうちの選択される上記スモール基地局200以外のスモール基地局200を休止状態にさせる。
【0062】
例えば、上述したように、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200は、測定信号の送信のために起動したので、スモールセル制御部154は、これらのスモール基地局200のうちの、選択された上記スモール基地局200以外のスモール基地局200(以下、「その他のスモール基地局200」と呼ぶ)を、再び休止状態にする。この場合には、例えば、スモールセル制御部154は、ネットワーク通信部130を介して、上記その他のスモール基地局200へ、休止状態になるように指示する休止指示メッセージを送信する。すると、上記その他のスモール基地局200は、休止状態になり、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信を行わなくなる。一方、選択された上記スモール基地局200は、休止状態にならず、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信を行う。スモール基地局200は、端末装置300と通信可能な状態のままである。
【0063】
なお、上述したように、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200が、測定信号の送信のために、ダウンリンクでの送信のみを再開し、アップリンクでの受信を再開しなくてもよい。この場合には、例えば、スモールセル制御部154は、上述したように上記休止指示メッセージを上記その他のスモール基地局200へ送信しつつ、選択された上記スモール基地局200へ、起動を指示する起動指示メッセージを送信する。その結果、選択された上記スモール基地局200は、アップリンクでの受信も再開する。
【0064】
また、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200は、測定信号の送信の際に一時的に起動し、測定信号の送信後には、再び休止状態に戻っていてもよい。この場合には、例えば、スモールセル制御部154は、選択された上記スモール基地局200へ、起動を指示する起動指示メッセージを送信する。すると、選択された上記スモール基地局200は、起動し、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの
受信を再開する。
【0065】
以上のような制御の結果として、選択される上記スモール基地局200は、休止状態ではなく、端末装置300と通信可能な状態であり、上記その他のスモール基地局200は、休止状態である。これにより、端末装置300は、スモールセル20での無線通信を行うことが可能になり、且つスモール基地局200の消費電力が削減され得る。
【0066】
(通信制御部157)
通信制御部157は、マクロセル10での無線通信を制御する。また、例えば、通信制御部157は、スモール基地局200又は端末装置300を制御することにより、スモールセル20での無線通信も制御する。
【0067】
とりわけ本実施形態では、例えば、通信制御部157は、マクロセル10のための周波数帯域を1つの主要な周波数帯域として使用し、選択される上記スモール基地局200のスモールセル20のための周波数帯域を1つ以上の補助的な周波数帯域の1つとして使用するように、上記端末装置300を制御する。
【0068】
より具体的には、例えば、通信制御部157は、マクロセル10のためのCCをPCCとして使用し、スモールセル20のためのCCをSCCとして使用するように、端末装置300を制御する。一例として、通信制御部157は、選択された上記スモール基地局200により使用されるCCをSCCとして追加するための、RRCコネクションリコンフィギュレーション(RRC Connection Reconfiguration)メッセージを、無線通信部120を介して端末装置300へ送信する。すると、端末装置300は、上記CCをSCCとして追加し、RRCコネクションリコンフィギュレーションコンプリート(RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージをマクロ基地局100へ送信する。また、通信制御部157は、選択されたスモール基地局200により使用されるCCを端末装置300がSCCとして使用することを、選択されたスモール基地局200に通知する。結果として、端末装置300は、選択されたスモール基地局200とSCCを使用して無線通信を行う。以下、このようなキャリアアグリゲーションの具体例を、
図4を参照して説明する。
【0069】
図4は、本実施形態に係るキャリアアグリゲーションの例を説明するための説明図である。
図4を参照すると、マクロ基地局100、スモール基地局200及び端末装置300が示されている。スモール基地局200は、測定結果に基づいて選択されたスモール基地局である。端末装置300は、マクロセル10のためのCCをPCCとして使用してマクロ基地局100との無線通信を行い、スモールセル20のためのCCをSCCとして使用してスモール基地局200との無線通信を行う。
【0070】
このようなキャリアアグリゲーションにより、端末装置300は、マクロ基地局100との無線通信を継続しつつ、必要に応じて起動されたスモール基地局200とも無線通信を行うことが可能になる。例えば、端末装置300がマクロセル10内に位置する限り、PCCのハンドオーバの機会はないので、端末装置300にとってのシグナリングの負荷を軽減することが可能になる。また、例えば、端末装置300にとっての通信速度が向上し得る。また、このようなキャリアアグリゲーションのためには、スモールセル20についての測定が必要であるので、上述したような測定の手続きがとりわけ有効になる。
【0071】
なお、SCCの追加のための処理は、RRCコネクションリコンフィギュレーションメッセージの端末装置300への送信の代わりに、MAC(Media Access Control)制御エレメントの端末装置300への送信を含んでもよい。
【0072】
<<3.スモール基地局の構成>>
図5を参照して、本実施形態に係るスモール基地局200の構成の一例を説明する。
図5は、本実施形態に係るスモール基地局200の構成の一例を示すブロック図である。
図5を参照すると、スモール基地局200は、アンテナ部210、無線通信部220、ネットワーク通信部230、記憶部240及び処理部250を備える。
【0073】
(アンテナ部210)
アンテナ部210は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部220へ出力する。また、アンテナ部210は、無線通信部220により出力された送信信号を送信する。
【0074】
(無線通信部220)
無線通信部220は、スモールセル20内に位置する端末装置300との無線通信を行う。例えば、無線通信部
220は、スモールセル20のための周波数帯域を使用して、端末装置300との無線通信を行う。例えば、上記周波数帯域は、1つ以上のCCを含む。
【0075】
とりわけ本実施形態では、無線通信部220は、スモール基地局200が休止状態になると、無線通信を停止する。例えば、ダウンリンクでの送信とアップリンクでの受信の両方が停止される。
【0076】
(ネットワーク通信部230)
ネットワーク通信部230は、他の通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部230は、マクロ基地局100と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部
230は、他のスモール基地局200と通信する。また、例えば、ネットワーク通信部230は、コアネットワークノードと通信する。
【0077】
(記憶部240)
記憶部240は、スモール基地局200の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
【0078】
(処理部250)
処理部250は、スモール基地局200の様々な機能を提供する。処理部250は、状態制御部251及び通信制御部252を含む。
【0079】
(状態制御部251)
状態制御部251は、スモール基地局200が休止状態になるように、スモール基地局200を制御する。例えば、状態制御部251は、無線通信部220に、ダウンリンクでの送信及び/又はアップリンクでの受信を停止させる。また、例えば、状態制御部251は、通信制御部252に、ダウンリンクでの送信の制御、及び/又はアップリンクでの受信の制御を停止させる。
【0080】
また、状態制御部251は、スモール基地局200が端末装置300と通信可能な状態になるように、スモール基地局200を制御する。即ち、状態制御部251は、スモール基地局200を起動する。例えば、状態制御部251は、無線通信部220に、ダウンリンクでの送信及び/又はアップリンクでの受信を再開させる。また、例えば、状態制御部251は、通信制御部252に、ダウンリンクでの送信の制御、及び/又はアップリンクでの受信の制御を再開させる。なお、例えば、初期状態として、ダウンリンクでの送信及び/又はアップリンクでの受信は、停止している。また、例えば、初期状態として、ダウンリンクでの送信の制御、及び/又はアップリンクでの受信の制御は、停止している。
【0081】
また、状態制御部251は、マクロ基地局100による制御に応じて、スモール基地局200が休止状態になるように、又は、スモール基地局200が端末装置300と通信可能な状態になるように、スモール基地局200を制御する。一例として、マクロ基地局100が、起動を指示する起動指示メッセージをスモール基地局200へ送信すると、状態制御部251は、スモール基地局200が端末装置300と通信可能な状態になるように、スモール基地局200を制御する。また、一例として、マクロ基地局100が、休止状態になるように指示する休止指示メッセージをスモール基地局200へ送信すると、状態制御部251は、スモール基地局200が休止状態になるように、スモール基地局200を制御する。
【0082】
とりわけ本実施形態では、
状態制御部251は、上記1つ以上のスモールセル20についての端末装置300による測定の結果(即ち、測定結果)に基づいてスモール基地局200が休止状態にさせないスモール基地局として選択されると、スモール基地局200を休止状態にさせない。例えば、スモール基地局200が、上記測定結果に基づいて、休止状態にさせないスモール基地局として選択される。また、例えば、スモール基地局200は、測定信号の送信のために既に起動している。この場合には、マクロ基地局100は、上記休止指示メッセージをスモール基地局200へ送信しない。そのため、
状態制御部251は、スモール基地局200が休止状態になるように、スモール基地局200を制御しない。
【0083】
なお、上述したように、スモール基地局200は、測定信号の送信のために、ダウンリンクでの送信のみを再開し、アップリンクでの受信を再開しなくてもよい。この場合には、マクロ基地局100は、上記起動指示メッセージをスモール基地局200へ送信する。そのため、
状態制御部251は、スモール基地局200が端末装置300と通信可能な状態になるように、スモール基地局200を制御する。
【0084】
また、スモールセル20のスモール基地局200は、測定信号の送信の際に一
時的に起動し、測定信号の送信後には、再び休止状態に戻っていてもよい。この場合には、マクロ基地局100は、上記起動指示メッセージをスモール基地局200へ送信する。そのため、
状態制御部251は、スモール基地局200が端末装置300と通信可能な状態になるように、スモール基地局200を制御する。
【0085】
(通信制御部252)
通信制御部252は、スモールセル20における無線通信を制御する。
【0086】
例えば、通信制御部252は、スモール基地局200によるダウンリンクでの送信及びダウンリンクでの受信を制御する。
【0087】
とりわけ本実施形態では、通信制御部252は、スモールセル20についての端末装置300による測定のための信号(即ち、測定信号)の送信を制御する。例えば、通信制御部252は、当該測定信号を含むダウンリンク信号の送信を制御する。上述したように、例えば、当該ダウンリンク信号は、リファレンス信号である。また、例えば、スモール基地局
200は、初期状態として、ダウンリンクでの送信及び当該送信の制御を停止しているが、マクロ基地局100は、上記測定のために上記起動指示メッセージを送信すると、スモール基地局
200は、ダウンリンクでの送信及び当該送信の制御を再開する。よって、通信制御部252は、測定信号を含むダウンリンク信号の送信を制御する。
【0088】
また、とりわけ本実施形態では、例えば、上記測定結果に基づいてスモール基地局200が休止状態にさせないスモール基地局として選択されると、通信制御部252は、スモールセル20のための周波数帯域を1つ以上の補助的な周波数帯域の1つとして使用するように、上記端末装置300を制御する。
【0089】
より具体的には、例えば、マクロ基地局100は、スモールセル20のためのCC(即ち、スモール基地局200により使用されるCC)を端末装置300がSCCとして使用することを、スモール基地局200に通知する。すると、通信制御部
252は、スモールセル20のためのCCをSCCとして使用するように、端末装置300を制御する。一例として、通信制御部
252は、スモールセル20のCCの無線リソースを端末装置300に割当てる。また、別の例として、スモールセル20のCCに関する制御情報を端末装置300に提供する。
【0090】
<<4.端末装置の構成>>
図6を参照して、本実施形態に係る端末装置300の構成の一例を説明する。
図6は、本実施形態に係る端末装置300の構成の一例を示すブロック図である。
図6を参照すると、端末装置300は、アンテナ部310、無線通信部320、記憶部330、入力部340、表示部350及び処理部360を備える。
【0091】
(アンテナ部310)
アンテナ部310は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部320へ出力する。また、アンテナ部310は、無線通信部320により出力された送信信号を送信する。
【0092】
(無線通信部320)
無線通信部320は、端末装置300がマクロセル10内に位置する場合に、マクロ基地局100との無線通信を行う。例えば、無線通信部320は、マクロセル10のための周波数帯域(例えば、1つ以上のCC)を使用して、マクロ基地局100との無線通信を行う。
【0093】
また、無線通信部320は、端末装置300がスモールセル20内に位置する場合に、スモール基地局200との無線通信を行う。例えば、無線通信部320は、スモールセル20のための周波数帯域(例えば、1つ以上のCC)を使用して、スモール基地局200との無線通信を行う。
【0094】
(記憶部330)
記憶部330は、端末装置300の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
【0095】
(入力部340)
入力部340は、端末装置300のユーザによる入力を受け付ける。そして、入力部340は、入力結果を処理部360に提供する。
【0096】
(表示部350)
表示部350は、端末装置300からの出力画面(即ち、出力画像)を表示する。例えば、表示部350は、処理部360(表示制御部367)による制御に応じて、出力画面を表示する。
【0097】
(処理部360)
処理部360は、端末装置300の様々な機能を提供する。処理部360は、要望通知部361、位置情報提供部362、測定部363、測定結果取得部364、測定結果提供部365、通信制御部366及び表示制御部367を含む。
【0098】
(要望通知部361)
要望通知部361は、端末装置300の要望を他の装置に通知する。
【0099】
例えば、要望通知部361は、無線通信に関する端末装置300の要望をマクロ基地局100又はスモール基地局200に通知する。一例として、要望通知部361は、スモールセル20での無線通信を行うことの要望をマクロ基地局100に通知してもよい。
【0100】
(位置情報提供部362)
位置情報提供部362は、端末装置300の位置を示す位置情報を提供する。
【0101】
例えば、位置情報提供部362は、当該位置情報をマクロ基地局100に提供する。より具体的には、例えば、マクロ基地局100が、上記位置情報の提供を要求する位置情報要求メッセージを、端末装置300に送信する。すると、位置情報提供部362は、上記位置情報を取得し、マクロ基地局100に提供する。
【0102】
上記位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)により取得される。あるいは、上記位置情報は、複数の基地局からのダウンリンク信号を用いた端末装置300による測位により取得されてもよい。あるいは、上記位置情報は、端末装置300からのアップリンク信号を用いた複数の基地局による測位により取得されてもよい。
【0103】
(測定部363)
測定部363は、スモールセル20についての測定を行う。
【0104】
例えば、測定部363は、マクロ基地局100により提供される、1つ以上のスモールセル20に関する情報(即ち、スモールセル情報)に基づいて、当該1つ以上のスモールセル20についての測定を行う。上述したように、例えば、上記スモールセル情報は、周波数チャネル情報及びタイミング情報を含む。そして、測定部363は、上記タイミング情報により示されるタイミングで、上記周波数チャネル情報により示される周波数チャネルでの測定を行う。
【0105】
また、例えば、上記測定は、スモール基地局200により送信される測定信号の受信電力又は品質の測定である。より具体的には、例えば、上述したように、上記測定信号は、スモール基地局200により送信されるリファレンス信号であり、上記測定は、RSRP又はRSRQの測定である。
【0106】
(測定結果取得部364)
測定結果取得部364は、スモールセル20についての測定の結果を取得する。
【0107】
とりわけ本実施形態では、測定結果取得部364は、上記1つ以上のスモールセル20についての測定の結果(即ち、測定結果)を取得する。当該測定結果の内容については、マクロ基地局100の測定結果取得部155において説明したとおりである。
【0108】
(測定結果提供部365)
測定結果提供部365は、スモールセル20についての測定の結果提供する。
【0109】
とりわけ本実施形態では、測定結果提供部365は、マクロ基地局100に、上記1つ以上のスモールセル20についての測定の結果(即ち、測定結果)を提供する。当該測定結果の内容及び提供手法については、マクロ基地局100の測定結果取得部155において説明したとおりである。
【0110】
(通信制御部366)
通信制御部366は、端末装置300による無線通信を制御する。
【0111】
とりわけ本実施形態では、例えば、通信制御部366は、マクロセル10のための周波数帯域を1つの主要な周波数帯域として使用し、スモールセル20のための周波数帯域を1つ以上の補助的な周波数帯域の1つとして使用するように、端末装置300による無線通信を制御する。より具体的には、例えば、通信制御部366は、端末装置300に、マクロセル10のためのCCをPCCとして使用し、スモールセル20のためのCCをSCCとして使用するように、無線通信についての設定を行う。
【0112】
一例として、端末装置300が、マクロセル10のためのCCをPCCとして使用してマクロ基地局100との無線通信を行なっている。そして、マクロ基地局100は、選択されたスモール基地局200により使用されるCCをSCCとして追加するための、RRCコネクションリコンフィギュレーションメッセージを端末装置300に通知する。すると、通信制御部366は、上記CCをSCCとして追加する。そして、通信制御部366は、無線通信部320を介して、RRCコネクションリコンフィギュレーションコンプリートメッセージをマクロ基地局100へ送信する。
【0113】
(表示制御部367)
表示制御部367は、表示部350による出力画面の表示を制御する。例えば、表示制御部367は、表示部350により表示される出力画面を生成し、当該出力画面を表示部350に表示させる。
【0114】
<<5.処理の流れ>>
続いて、
図7及び
図8を参照して、本実施形態に係る通信制御処理の例を説明する。
【0115】
(第1の例)
図7は、本実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの第1の例を示すフローチャートである。
【0116】
まず、マクロ基地局100は、端末装置300の位置を示す位置情報の提供を要求する位置情報要求メッセージを、端末装置300に送信する(S401)。すると、端末装置300は、上記位置情報を取得し、マクロ基地局100に提供する(S403)。
【0117】
次に、マクロ基地局100は、スモールセル20の中から、上記位置情報により示される端末装置300の位置の近傍にある1つ以上のスモールセル20を選択する(S405)。
【0118】
その後、マクロ基地局100は、上記1つ以上のスモールセル20に関する情報(スモールセル情報)を端末装置300に提供する(S407)。
【0119】
また、マクロ基地局100は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200へ、起動を指示する起動指示メッセージを送信する(S409)。すると、スモール基地局200は起動し(S411)、リファレンス信号を含むダウンリンク信号の送信を再開する(S413)。
【0120】
一方、端末装置300は、上記スモールセル情報に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20についての測定を行う(S415)。そして、端末装置300は、マクロ基地局100に、上記1つ以上のスモールセル20についての測定の結果(即ち、測定結果)を提供する(S417)。
【0121】
その後、マクロ基地局100は、上記測定結果に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の中から、休止状態にさせないスモール基地局200を選択する(S419)。ここでは、
図7に示されているスモール基地局200が選択されたものとする。なお、マクロ基地局100は、上記1つ以上の
スモールセル20のスモール基地局200のうちの、選択された上記スモール基地局200以外のスモール基地局200(即ち、その他のスモール基地局200)へ、休止状態になるように指示する休止指示メッセージを送信する。すると、上記その他のスモール基地局200は、休止状態になる。
【0122】
そして、マクロ基地局100は、選択された上記スモール基地局200により使用されるCCをSCCとして追加するための、RRCコネクションリコンフィギュレーションメッセージを、端末装置300へ送信する(S421)。すると、端末装置300は、選択された上記スモール基地局200により使用されるCC(スモールセル20のためのCC)をSCCとして追加し(S423)、RRCコネクションリコンフィギュレーションコンプリートメッセージをマクロ基地局100へ送信する(S425)。
【0123】
また、マクロ基地局100は、選択された上記スモール基地局200により使用されるCCを端末装置300がSCCとして使用することを、選択された上記スモール基地局200に通知する(S427)。その後、端末装置300は、マクロセル10のためのCCをPCCとして使用してマクロ基地局100との無線通信を行いつつ、スモールセル20のためのCCをSCCとして使用して、選択された上記スモール基地局200との無線通信を行う。
【0124】
(第2の例)
図8は、本実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの第2の例を示すフローチャートである。
【0125】
第2の例では、端末装置300は、アップリンクでリファレンス信号を送信する(S431)。そして、マクロ基地局100は、上記リファレンス信号を用いた端末装置300の測位により、上記位置情報を取得する(S433)。
【0126】
なお、以降のステップS405〜S427については、
図7を参照して第1の例において説明したとおりである。
【0127】
<<6.変形例>>
続いて、本実施形態に係る第1の変形例
〜第3の変形例を説明する。
【0128】
(第1の変形例)
上述した本実施形態の例では、スモール基地局200は、休止状態である場合には、ダウンリンクでの送信及びアップリンクでの受信の両方を停止する。しかし、本実施形態はこの例に限定されない。本実施形態の第1の変形例では、スモール基地局200は、休止状態である場合には、ダウンリンクでの送信を停止し、アップリンクでの受信を停止しない。
【0129】
なお、第1の変形例では、例えば、
図7及び
図8を参照して説明した通信制御処理と同様の処理が行われる。
【0130】
(第2の変形例)
一方、本実施形態の第2の変形例では、スモール基地局200は、休止状態である場合には、アップリンクでの受信を停止し、ダウンリンクでの送信を停止しない。
【0131】
第2の変形例では、スモール基地局200は、マクロ基地局100による制御がなくても、ダウンリンクで測定信号(リファレンス信号)を送信する。よって、例えば、
図7を参照して説明した通信制御処理のうちの、ステップS401〜S413の一部又は全部が省略され得る。
【0132】
(第3の変形例)
上述した本実施形態の例では、スモール基地局200は、休止状態である場合には、通信(ダウンリンクでの送信及び/又はアップリンクでの受信)を停止している。しかし、本実施形態はこの例に限定されない。本実施形態の第3の変形例では、スモール基地局200は、休止状態である場合には、無線通信を完全に停止するのではなく、消費電力を削減しつつ無線通信を行う。例えば、スモール基地局200は、休止状態である場合に、ダウンリンクでのDTX(Discontinuous Transmission)及び/又はアップリンクでのDRX(Discontinuous Reception)を行う。
【0133】
<<7.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、マクロ基地局100は、マクロeNB(MeNB)又はマスタeNB(MeB)などのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。また、スモール基地局200は、ピコeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)又はセカンダリeNB(SeB)などのいずれかの種類のeNBとして実現されてもよい。その代わりに、マクロ基地局100及びスモール基地局200は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。マクロ基地局100及びスモール基地局200は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。
【0134】
また、例えば、端末装置300は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置300は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置300は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0135】
<7−1.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図9は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
【0136】
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、
図9に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図9にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
【0137】
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
【0138】
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
【0139】
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
【0140】
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、レイヤ1、レイヤ2(例えば、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol))及びレイヤ3(例えば、RRC(Radio Resource Control))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
【0141】
無線通信インタフェース825は、
図9に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、
図9に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、
図9には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
【0142】
(第2の応用例)
図10は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
【0143】
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、
図10に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図10にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
【0144】
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、
図9を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
【0145】
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、
図9を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、
図10に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図10には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
【0146】
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0147】
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
【0148】
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0149】
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、
図10に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、
図10には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
【0150】
図9及び
図10示したeNB800及びeNB830において、
図2を用いて説明したマクロ基地局100の処理部150(又は、処理部150に含まれる各構成要素)、及び
図5を用いて説明したスモール基地局200の処理部250(又は、処理部250に含まれる各構成要素)は、無線通信インタフェース825並びに無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ821及びコントローラ851において実装されてもよい。
【0151】
<7−2.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図11は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
【0152】
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
【0153】
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
【0154】
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、
図11に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、
図11には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
【0155】
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
【0156】
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
【0157】
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、
図11に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、
図11にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
【0158】
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
【0159】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図11に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
【0160】
図11に示したスマートフォン900において、
図6を用いて説明した端末装置300の処理部360(又は処理部360に含まれる各構成要素)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。
【0161】
(第2の応用例)
図12は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
【0162】
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
【0163】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
【0164】
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
【0165】
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、
図12に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、
図12には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
【0166】
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
【0167】
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
【0168】
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、
図12に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、
図12にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
【0169】
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
【0170】
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図12に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
【0171】
図12に示したカーナビゲーション装置920において、
図6を用いて説明した端末装置300の処理部360(又は処理部360に含まれる各構成要素)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。
【0172】
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
【0173】
<<8.まとめ>>
ここまで、
図1〜
図8を用いて、本開示の実施形態に係る各ノード及び各処理を説明した。本開示に係る実施形態によれば、測定結果取得部155は、1つ以上のスモールセル20についての端末装置300による測定の結果(即ち、測定結果)を取得する。また、第2選択部156は、上記測定結果に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の中から、休止状態にさせないスモール基地局200を選択する。
【0174】
これにより、例えば、必ずしも端末装置300により近いスモール基地局200が選択されるわけではなく、より良好な通信品質をもたらすスモール基地局200が、休止状態にさせないスモール基地局200として選択される。そのため、スモール基地局200の消費電力を削減しつつ、スモールセル20における無線通信の通信品質の低下を抑制することが可能になる。
【0175】
また、例えば、第1選択部152は、端末装置300の位置を示す上記位置情報に基づいて、上記1つ以上のスモールセル20を選択する。
【0176】
これにより、例えば、端末装置300との無線通信を行う可能性があるスモール基地局200が選択され、端末装置300との無線通信を行う可能性がないスモール基地局200は選択されない。その結果、より消費電力を削減することが可能になる。
【0177】
また、例えば、スモールセル制御部154は、選択される上記スモール基地局200を休止状態にさせず、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200のうちの選択される上記スモール基地局200以外のスモール基地局200を休止状態にさせる。
【0178】
これにより、端末装置300は、スモールセル20での無線通信を行うことが可能になり、且つスモール基地局200の消費電力が削減され得る。
【0179】
また、例えば、スモールセル制御部154は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200に測定用信号を送信させる。
【0180】
これにより、スモール基地局200が休止状態であり、ダウンリンクでの送信が行われていない状態であったとしても、その後、上記1つ以上のスモールセル20についての測定を行うことが可能になる。
【0181】
また、例えば、
情報提供部153は、上記1つ以上のスモールセル20に関する情報(即ち、スモールセル情報)を端末装置300に提供する。
【0182】
これにより、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。
【0183】
また、例えば、上記スモールセル情報は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々によって測定用信号が送信される周波数チャネルを示す情報(即ち、周波数チャネル情報)を含む。
【0184】
これにより、例えば、端末装置300は、測定用信号が送信される周波数チャネルを探索することなく、当該測定用信号を受信することが可能になる。そのため、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。
【0185】
また、例えば、上記スモールセル情報は、上記1つ以上のスモールセル20のスモール基地局200の各々によって測定用信号が送信されるタイミングを示す情報(以下、「タイミング情報」と呼ぶ)を含む。
【0186】
これにより、例えば、端末装置300は、測定用信号が送信されるタイミングで信号の受信を開始することが可能になる。即ち、端末装置300は、長時間にわたって信号を受信し続ける必要がなくなる。そのため、測定における端末装置300の負荷が軽減され得る。
【0187】
また、例えば、通信制御部157は、マクロセル10のための周波数帯域を1つの主要な周波数帯域として使用し、選択される上記スモール基地局200のスモールセル20のための周波数帯域を1つ以上の補助的な周波数帯域の1つとして使用するように、上記端末装置300を制御する。
【0188】
このようなキャリアアグリゲーションにより、端末装置300は、マクロ基地局100との無線通信を継続しつつ、必要に応じて起動されたスモール基地局200とも無線通信を行うことが可能になる。例えば、端末装置300がマクロセル10内に位置する限り、PCCのハンドオーバの機会はないので、端末装置300にとってのシグナリングの負荷を軽減することが可能になる。また、例えば、端末装置300にとっての通信速度が向上し得る。また、このようなキャリアアグリゲーションのためには、スモールセル20についての測定が必要であるので、上述したような測定の手続きがとりわけ有効になる。
【0189】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0190】
例えば、通信システムがLTE又はLTE−Aに準拠する例を説明したが、本開示は係る例に限定されない。例えば、通信システムは、別の通信規格に準拠したシステムであってもよい。
【0191】
また、本明細書の通信処理における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、通信処理における処理ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
【0192】
また、通信制御装置(マクロ基地局及びスモール基地局の基地局装置)又は端末装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAMなどのハードウェアに、上記通信制御装置又は上記端末装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されてもよい。また、当該コンピュータプログラムを記憶するメモリ(例えば、ROM及びRAM)と、当該コンピュータプログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU)を含む情報処理装置(例えば、処理回路、チップ)も提供されてもよい。
【0193】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記効果とともに、又は上記効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0194】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
マクロセルと一部又は全体で重なる1つ以上のスモールセルについての端末装置による測定の結果を取得する取得部と、
前記測定の前記結果に基づいて、前記1つ以上のスモールセルの基地局の中から、休止状態にさせない基地局を選択する選択部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記1つ以上のスモールセルは、前記端末装置の位置を示す位置情報に基づいて選択されるスモールセルである、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記1つ以上のスモールセルの基地局を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、選択される前記基地局を休止状態にさせず、前記1つ以上のスモールセルの基地局のうちの選択される前記基地局以外の基地局を休止状態にさせる、
前記(1)又は(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記制御部は、前記1つ以上のスモールセルの基地局に前記測定のための信号を送信させる、前記(3)に記載の通信制御装置。
(5)
前記1つ以上のスモールセルに関する情報を前記端末装置に提供する提供部をさらに備える、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(6)
前記1つ以上のスモールセルに関する前記情報は、前記1つ以上のスモールセルの基地局の各々によって前記測定のための信号が送信される周波数チャネルを示す情報を含む、前記(5)に記載の通信制御装置。
(7)
前記1つ以上のスモールセルに関する前記情報は、前記1つ以上のスモールセルの基地局の各々によって前記測定のための信号が送信されるタイミングを示す情報を含む、前記(5)又は(6)に記載の通信制御装置。
(8)
前記タイミングは、前記1つ以上のスモールセルの基地局の各々が休止状態から起動するまでに要する時間に依存する、前記(7)に記載の通信制御装置。
(9)
前記測定のための前記信号は、リファレンス信号である、前記(7)又は(8)に記載の通信制御装置。
(10)
前記測定の前記結果は、前記測定のための信号の受信電力又は品質に関する情報を含む、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(11)
前記測定の前記結果は、前記1つ以上のスモールセルのうちの一部のスモールセルについての情報である、前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(12)
前記測定の前記結果は、前記1つ以上のスモールセルのいずれについても前記測定のための信号の受信電力又は品質が所定の閾値を超えない場合に、いずれのスモールセルについても前記受信電力又は前記品質が前記所定の閾値を超えないことを示す情報を含む、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(13)
前記選択部は、スモールセルでの無線通信を行うことの要望を前記端末装置により通知される場合に、休止状態にさせない上記基地局を選択する、前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の端末装置。
(14)
前記端末装置は、1つの主要な周波数帯域及び1つ以上の補助的な周波数帯域を使用して無線通信可能であり、
前記通信制御装置は、
前記マクロセルのための周波数帯域を前記1つの主要な周波数帯域として使用し、選択される前記基地局のスモールセルのための周波数帯域を前記1つ以上の補助的な周波数帯域の1つとして使用するように、前記端末装置を制御する通信制御部
をさらに備える、前記(1)〜(13)のいずれか1項に記載の端末装置。
(15)
マクロセルと一部又は全体で重なる1つ以上のスモールセルについての端末装置による測定の結果を取得することと、
前記測定の前記結果に基づいて、前記1つ以上のスモールセルの基地局の中から、休止状態にさせない基地局をプロセッサにより選択することと、
を含む通信制御方法。
(16)
マクロセルと一部又は全体で重なるスモールセルについての端末装置による測定のための信号の送信を制御する通信制御部と、
前記測定の結果に基づいて前記スモールセルの基地局が休止状態にさせない基地局として選択されると、前記スモールセルの基地局を休止状態にさせない状態制御部と、
を備える通信制御装置。
(17)
マクロセルと一部又は全体で重なる1つ以上のスモールセルについての測定の結果を取得する取得部と、
前記測定の前記結果に基づいて前記1つ以上のスモールセルの基地局の中から休止状態にさせない基地局を選択する通信制御装置に、前記測定の前記結果を提供する提供部と、
を備える端末装置。