(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基準となる第1の表示装置の色再現特性と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像と基準となる白色の画像である白色基準画像とを当該第1の表示装置にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を撮影した画像を表示可能な表示部を備える撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第1の色情報と、当該測色用画像を測定対象となる第2の表示装置にて表示するとともに、当該白色基準画像を当該第2の表示装置にてともに表示するか、または当該第2の表示装置とは別の第2の表示部にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を当該撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第2の色情報と、を取得する色情報取得部と、
前記第1の表示装置の色再現特性および前記第1の色情報を基に、前記撮影手段の色再現特性を作成する第1の色再現特性作成部と、
前記撮影手段の色再現特性および前記第2の色情報を基に、前記第2の表示装置の色再現特性を作成する第2の色再現特性作成部と、
を備えることを特徴とする色再現特性作成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
色再現特性を、白色基準画像に基づき作成し、これにより色再現特性の精度がより向上することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、基準となる第1の表示装置の色再現特性と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像と基準となる白色の画像である白色基準画像とを当該第1の表示装置にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を撮影した画像を表示可能な表示部を備える撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第1の色情報と、当該測色用画像を測定対象となる第2の表示装置にて
表示するとともに、当該白色基準画像を当該第2の表示装置にてともに表示するか、または当該第2の表示装置とは別の第2の表示部にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を当該撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第2の色情報と、を取得する色情報取得部と、前記第1の表示装置の色再現特性および前記第1の色情報を基に、前記撮影手段の色再現特性を作成する第1の色再現特性作成部と、前記撮影手段の色再現特性および前記第2の色情報を基に、前記第2の表示装置の色再現特性を作成する第2の色再現特性作成部と、を備えることを特徴とする色再現特性作成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記色情報取得部は、
前記測色用画像および
前記白色基準画像を前記撮影手段によりともに撮影することで得られる前記第2の色情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の色再現特性作成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の色情報に含まれる前記白色基準画像を撮影したときの色値が予め定められた範囲内であるかを判定する判定部と、前記判定部が前記色値が予め定められた範囲内でないと判定したときに、前記第2の色情報を補正する色情報補正部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1
または2に記載の色再現特性作成装置である。
請求項
4に記載の発明は、画像を撮影する撮影部と、当該撮影部で撮影した画像を表示可能な表示部と、を備える撮影手段と、前記撮影手段により撮影した画像を基に色再現特性を作成する色再現特性作成手段と、を備え、前記色再現特性作成手段は、基準となる第1の表示装置の色再現特性と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像と基準となる白色の画像である白色基準画像とを当該第1の表示装置にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を前記撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を前記表示部で表示するときに使用する第1の色情報と、当該測色用画像を測定対象となる第2の表示装置にて
表示するとともに、当該白色基準画像を当該第2の表示装置にてともに表示するか、または当該第2の表示装置とは別の第2の表示部にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を当該撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第2の色情報と、を取得する色情報取得部と、前記第1の表示装置の色再現特性および前記第1の色情報を基に、前記撮影手段の色再現特性を作成する第1の色再現特性作成部と、前記撮影手段の色再現特性および前記第2の色情報を基に、前記第2の表示装置の色再現特性を作成する第2の色再現特性作成部と、を備えることを特徴とする色再現特性作成システムである。
請求項
5に記載の発明は、前記色情報取得部は、
前記測色用画像および
前記白色基準画像を前記撮影手段によりともに撮影することで得られる前記第2の色情報を取得することを特徴とする請求項
4に記載の色再現特性作成システムである。
請求項
6に記載の発明は、コンピュータに、基準となる第1の表示装置の色再現特性と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像と基準となる白色の画像である白色基準画像とを当該第1の表示装置にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を撮影した画像を表示可能な表示部を備える撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第1の色情報と、当該測色用画像を測定対象となる第2の表示装置にて
表示するとともに、当該白色基準画像を当該第2の表示装置にてともに表示するか、または当該第2の表示装置とは別の第2の表示部にて表示し、当該測色用画像および当該白色基準画像を当該撮影手段により撮影し、撮影した当該測色用画像を当該表示部で表示するときに使用する第2の色情報と、を取得する機能と、前記第1の表示装置の色再現特性および前記第1の色情報を基に、前記撮影手段の色再現特性を作成する機能と、前記撮影手段の色再現特性および前記第2の色情報を基に、前記第2の表示装置の色再現特性を作成する機能と、を実現させるプログラムである。
請求項
7に記載の発明は、基準となる第1の表示装置の色再現特性を取得する基準色再現特性取得段階と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像と基準となる白色の画像である白色基準画像とを当該第1の表示装置にて表示する第1の表示段階と、前記第1の表示装置にて表示される前記測色用画像および前記白色基準画像を、撮影した画像を表示可能な表示部を備える撮影手段により撮影する第1の撮影段階と、前記第1の撮影段階において撮影した前記測色用画像を前記表示部で表示するときに使用する第1の色情報を取得する第1の色情報取得段階と、前記第1の表示装置の色再現特性および前記第1の色情報を基に、前記撮影手段の色再現特性を作成する第1の色再現特性作成段階と、前記測色用画像を測定対象となる第2の表示装置にて
表示するとともに、前記白色基準画像を前記第2の表示装置にてともに表示するか、または当該第2の表示装置とは別の第2の表示部にて表示する第2の表示段階と、前記測色用画像および前記白色基準画像を前記撮影手段により撮影する第2の撮影段階と、前記第2の撮影段階において撮影した前記測色用画像を前記表示部で表示するときに使用する第2の色情報を取得する第2の色情報取得段階と、前記撮影手段の色再現特性および前記第2の色情報を基に、前記第2の表示装置の色再現特性を作成する第2の色再現特性作成段階と、を備えることを特徴とする色再現特性作成方法である。
請求項
8に記載の発明は、前記第2の表示段階の前に、前記第2の表示装置にて前記白色基準画像を表示させる調整を行なう画像調整段階をさらに備えることを特徴とする請求項
7に記載の色再現特性作成方法である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色再現特性の精度がより向上する色再現特性作成装置が提供できる。
また本構成を有していない場合に比較して、より簡易な装置を使用して色再現特性作成することができるか、または第2の表示部にて表示される白色基準画像を使用して、撮影手段のホワイトバランスを合せることができる。
請求項3の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、撮影手段のホワイトバランスが適正でなかったときでも第2の色情報を補正し、色再現特性をより精度よく作成することができる。
請求項
4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色再現特性の精度がより向上する色再現特性作成システムが提供できる。
また本構成を有していない場合に比較して、より簡易な装置を使用して色再現特性作成することができるか、または第2の表示部にて表示される白色基準画像を使用して、撮影手段のホワイトバランスを合せることができる。
請求項
5の発明によれば、第2の表示部にて表示される白色基準画像を使用して、撮影手段のホワイトバランスを合せることができる。
請求項
6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色再現特性の精度がより向上する機能をコンピュータにより実現できる。
また本構成を有していない場合に比較して、より簡易な装置を使用して色再現特性作成することができるか、または第2の表示部にて表示される白色基準画像を使用して、撮影手段のホワイトバランスを合せることができる。
請求項
7の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色再現特性の精度がより向上する色再現特性作成方法が提供できる。
また本構成を有していない場合に比較して、より簡易な装置を使用して色再現特性作成することができるか、または第2の表示部にて表示される白色基準画像を使用して、撮影手段のホワイトバランスを合せることができる。
請求項
8の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、撮影手段のホワイトバランスをより適正に調整することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<画像表示システムの全体構成の説明>
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
例えば、デザイナーが種々の製品のデザインを行う際には、デザインを行う製品のモックアップを作製し、実際に製品となったときの確認を行うことがある。しかしモックアップは、一般に製作費用が高額となりやすく、また製作するのに多くの労力や時間を要する問題がある。
【0011】
そのため近年は、PC(Personal Computer)等を使用し、CG(Computer Graphics)により製品のデザインを行う場合が多くなってきている。この場合、デザイナーは、PC等に接続された小サイズの液晶ディスプレイ等の表示装置に製品の画像を出力してデザインを行うことになる。しかし製品が大きなサイズのものであるときは、小サイズの液晶ディスプレイでは、製品全体のイメージを捉えることが困難であるため、例えば、大サイズの液晶ディスプレイやプロジェクタなどの表示装置を別途使用して出力を行うことがある。
【0012】
このようにCGを使用して製品のデザインを行う際には、複数の表示装置を使用する場合が多い。しかしながら表示装置で出力する際に同様の画像データを使用しても、それぞれの表示装置の色再現特性(プロファイル)は異なる。そのためこれに起因して出力される画像は、同様の色表現とはならないのが通常である。またこの色再現特性は、表示装置の製造者や型番が異なれば異なるものである。さらに同様の製造者の同様の型番のものでも製造時のばらつきや、経年変化によりやはり色再現特性が異なることがある。表示装置のそれぞれの色表現が異なる場合、デザイナーは、製品の色について正確に把握することができず、デザインを行うのに支障が生じることになる。
【0013】
よって例えば、複数の表示装置の色表現を合致させるためには、それぞれの表示装置の色再現特性を知る必要がある。そして色再現特性を測定するには、表示装置で測色用画像を表示させ、この測色用画像を測色することが必要となる。
しかしながら、測色を行なう機器である測色器は一般的に高価である。また色再現特性を測定するためには、測色用画像を多数測定する必要があるため、1台の表示装置の色再現特性を測定するために多くの時間が必要となりやすい。
【0014】
そこで本実施の形態では、以下のような色再現特性作成方法を用い、表示装置の色再現特性を測定し、この問題の抑制を図っている。
【0015】
[第1の実施の形態]
本実施の形態の色再現特性作成方法として、まず第1の実施の形態について説明する。
【0016】
図1(a)〜(d)は、第1の実施の形態における色再現特性作成方法を説明した図である。また
図2は、第1の実施の形態における色再現特性作成方法を説明したフローチャートである。さらに
図3は、
図1、
図2で扱われる色値の関係を示した図である。
【0017】
図1(a)〜(d)に図示するように本実施の形態では、基準となる第1の表示装置の一例である表示装置11と、測定対象となる第2の表示装置の一例である表示装置12と、表示装置11の表示画面111と表示装置12の表示画面121で表示される画像を撮影し表示装置12の色再現特性を測定する携帯端末(色再現特性作成システム)21とを使用する。
【0018】
表示装置11、12は、例えばPC用の液晶ディスプレイ、液晶テレビあるいはプロジェクタなど、加法混色にて画像を表示する機能を備えたもので構成される。したがって、表示装置11、12における表示方式は、液晶方式に限定されるものではない。なお、
図1(a)〜(d)に示す例では、表示装置11、12内に表示画面111、121が設けられているが、表示装置11、12として例えばプロジェクタを用いる場合、表示画面111、121は、表示装置11、12の外部に設けられたスクリーン等となる。
【0019】
携帯端末21は、カメラ等の撮影部を有し、さらにこの撮影部で撮影した画像を表示可能な表示部を有する装置である。具体的には、スマートフォン、タブレット等を例示することができる。
【0020】
図4は、第1の実施の形態における携帯端末21の機能構成例を示した図である。
図示するように携帯端末21は、撮影手段21aと、撮影手段21aにより撮影した画像を基に色再現特性を作成する色再現特性作成手段(色再現特性作成装置)21bとを備える。
また撮影手段21aは、撮影部211と、表示部212とを備え、色再現特性作成手段21bは、色情報取得部213と、基準色再現特性記憶部214と、第1の色再現特性作成部215と、第2の色再現特性作成部216とを備える。
【0021】
撮影部211は、カメラ等であり、画像を撮影する機能を有する。撮影部211は、表示画面111、121からの光を収束する図示しない光学系と、光学系により収束された光を検出する図示しないイメージセンサとを備える。
光学系は、単一のレンズまたは複数のレンズを組み合わせて構成され、イメージセンサは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を配列することで構成される。
【0022】
表示部212は、撮影部211で撮影した画像を表示可能であり、表示画面111、121と同様に液晶ディスプレイ等により構成される。また携帯端末21が、スマートフォンやタブレットである場合、表示部212は、静電容量式や感圧式のタッチパネルであってもよい。この場合、表示部212は、人の指等を接触させることで、表示部212上の位置を入力するための入力デバイスとしても機能する。
【0023】
色情報取得部213は、詳しくは後述するが、種々の色情報を取得する。例えば、色情報取得部213は、表示装置11の色再現特性、測色用画像を表示装置11の表示画面111にて表示し、この測色用画像等を撮影部211により撮影したときに得られる第1の色情報、および測色用画像等を表示装置12の表示画面121にて表示し、この測色用画像等を撮影部211により撮影したときに得られる第2の色情報を取得する。
【0024】
基準色再現特性記憶部214は、詳しくは後述するが、基準となる表示装置11の色再現特性を記憶する。なお以後、表示装置11の色再現特性を、「基準色再現特性」と言うことがある。
【0025】
第1の色再現特性作成部215は、詳しくは後述するが、基準色再現特性および第1の色情報を基に、携帯端末21の色再現特性を作成する。
【0026】
第2の色再現特性作成部216は、詳しくは後述するが、撮影手段21aの色再現特性および第2の色情報を基に、表示装置12の色再現特性を作成する。
【0027】
以後、
図1〜
図4を使用して、本実施の形態における色再現特性作成方法を説明する。
まず携帯端末21の色情報取得部213が、基準色再現特性記憶部214を参照し、基準色再現特性を取得する(基準色再現特性取得段階:ステップ101)。
【0028】
次に
図1(a)で示すように、表示装置11の表示画面111に色再現特性を作成するために使用する測色用画像Sを表示する(第1の表示段階:ステップ102)。
【0029】
表示装置11は、測色用画像(色パッチ)Sの画像情報(入力画像データ)の作成等を行う図示しない表示用PC(Personal Computer)から、この入力画像データを受け取る。そしてこの入力画像データに基づき測色用画像Sを表示画面111に表示する。
表示装置11は、色再現特性が既に測定済みであり、この場合、他の表示装置の色再現特性を測定するための基準となる表示装置となる。つまり表示装置11は、入力画像データとしてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の色信号である(R
0、G
0、B
0)を受け取ったときに、表示画面111に表示される測色値(L
*1、a
*1、b
*1)が予め測色器等で測色されることでわかっている。言い換えると表示装置11は、入力画像データと表示される色値との関係である色再現特性がわかっている。
【0030】
測色用画像Sは、色相、彩度などの色特性がそれぞれ異なる矩形状の画像である。
図1(a)では、測色用画像Sは、表示画面111に9個表示されているが、これだけでなく、他の測色用画像Sに切り替えつつ、これらを順次表示画面111に表示させていく。
また表示画面111の測色用画像Sが表示されない領域は、背景として基準となる白色の画像である白色基準画像Wが表示される。この白色基準画像Wは、例えば、予め定められた色温度における白色の画像である。
【0031】
次に
図1(b)で示すように、携帯端末21の撮影手段21aを使用し、表示装置11にて表示される測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影する(第1の撮影段階:ステップ103)。
【0032】
そして携帯端末21の表示部212で、撮影した測色用画像Sの画像を表示する(ステップ104)。
さらに携帯端末21の色情報取得部213が、ステップ103において撮影した測色用画像Sを表示部212で表示するときに使用する第1の色情報を取得する(第1の色情報取得段階:ステップ105)。この第1の色情報は、R、G、Bの色信号であり、ここでは、(R’、G’、B’)と表す。即ち、色情報取得部213は、表示部212で撮影した測色用画像Sの画像を表示するために出力される(R’、G’、B’)の色信号を取得する。
【0033】
次に携帯端末21の第1の色再現特性作成部215が、基準色再現特性および第1の色情報を基に、撮影手段21aの色再現特性を作成する(第1の色再現特性作成段階:ステップ106)。ここで作成される色再現特性は、測色用画像Sの色値である(L
*1、a
*1、b
*1)を撮影したときに得られる第1の色情報の関係となる。つまり(R’、G’、B’)と(L
*1、a
*1、b
*1)との関係が撮影手段21aの色再現特性として作成される。
なおこの際に表示部212に何らかの色値を有する測色用画像Sが表示されるが、この色値(
図3では、(L
*’、a
*’、b
*’)として図示)に関しては、本実施の形態では、使用することはないため、測定等をする必要はない。
【0034】
次に
図1(c)で示すように、携帯端末21の表示部212全面に白色基準画像Wを表示する(ステップ107)。
そして
図1(c)で示すように、測定対象の表示装置12の表示画面121にも全面に白色の画像を表示し、表示画面121の画像を調整して、白色基準画像Wを表示させるようにする(画像調整段階:ステップ108)。この調整は、測色器を使用し行なってもよいが、詳しくは後述するように撮影手段21aのホワイトバランスを合せるという観点からは厳密に合せる必要はないため、目視で合せてもよい。
【0035】
次に
図1(d)で示すように、測色用画像Sを表示装置12の表示画面121にて表示する(第2の表示段階:ステップ109)。表示される測色用画像Sは、ステップ102で表示装置11の表示画面111で表示したものと同様のものとなる。また本実施の形態では、ステップ102の場合と同様に、表示画面121の測色用画像Sが表示されない領域は、背景として基準となる白色の画像である白色基準画像Wがともに表示される。
【0036】
そして
図1(d)で示すように、携帯端末21の撮影手段21aを使用し、表示装置12で表示される測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影する(第2の撮影段階:ステップ110)。即ち、測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影手段21aによりともに撮影する。
【0037】
そして携帯端末21の表示部212で測色用画像Sの画像を表示する(ステップ111)。
さらに携帯端末21の色情報取得部213が、撮影した測色用画像Sを表示部212で表示するときに使用する第2の色情報を取得する(第2の色情報取得段階:ステップ112)。この第2の色情報は、R、G、Bの色信号であり、ここでは、(R”、G”、B”)と表す。即ち、色情報取得部213は、表示部212で撮影した測色用画像Sの画像を表示するために出力される(R”、G”、B”)の色信号を取得する。
なおこの際に表示部212に何らかの色値を有する測色用画像Sが表示されるが、この色値(
図3では、(L
*”、a
*”、b
*”)として図示)に関しては、本実施の形態では、使用することはないため、測定等をする必要はない。
【0038】
次に携帯端末21の第2の色再現特性作成部216が、撮影手段21aの色再現特性および第2の色情報から表示装置12で表示される測色用画像Sの色値を求める(ステップ113)。つまりステップ106で、(R’、G’、B’)と(L
*1、a
*1、b
*1)との関係が撮影手段21aの色再現特性として作成されている。そしてこの関係をそのまま適用することで、第2の色情報(R”、G”、B”)と表示装置12で表示される測色用画像Sの色値(ここでは、(L
*2、a
*2、b
*2)とする)が求まることになる。
【0039】
そして第2の色再現特性作成部216は、表示装置12の色再現特性を作成する(第2の色再現特性作成段階:ステップ114)。表示装置12で測色用画像Sを表示するときに使用する入力画像データは、表示装置11の場合と同様に(R
0、G
0、B
0)である。そして(R
0、G
0、B
0)を受け取ったときに、表示画面121に表示される測色値(L
*2、a
*2、b
*2)は、ステップ113で求まっている。よって(R
0、G
0、B
0)と(L
*2、a
*2、b
*2)との関係である表示装置12の色再現特性が求まることになる。このようにステップ113〜ステップ114で、撮影手段21aの色再現特性および第2の色情報を基に、表示装置12の色再現特性を作成することができる。
【0040】
以上説明した第1の実施の形態によれば、高価な測色器を使用しなくてもスマートフォン等の安価な携帯端末21を使用して、表示装置12の色再現特性を作成することができる。また表示装置12に複数の測色用画像Sを表示させ、さらにこれを撮影するだけで色再現特性を作成することができるため、より簡易かつより少ない時間で色再現特性を作成することができる
【0041】
また携帯端末21にて測色用画像Sを撮影する際に、同じ白色の画像である白色基準画像Wをともに撮影している。これによりホワイトバランスの自動調整機能がオフにできない撮影手段21aを有する携帯端末21でもより精度よく表示装置12の色再現特性を作成することができる。つまりホワイトバランスの自動調整機能がオフにできない場合、撮影対象に応じてこの自動調整機能が働くため、撮影手段21aの入出力特性が変化してしまう。このため事前に作成された撮影手段21aの色再現特性では、表示装置12の色再現特性を精度よく作成することが困難である。しかしながら本実施の形態では、測色用画像Sを撮影する際に、白色基準画像Wをともに撮影するため、自動調整機能が働いたとしても、白色基準画像Wを基にホワイトバランスの調整が行なわれるため、上記の問題は生じにくく、表示装置12の色再現特性を精度よく作成することができる。さらに白色基準画像Wは、印刷物等のカラーチャートとは異なり、自発光であるため、撮影時の照明条件の影響も受けにくい。よって照明条件を調整する必要はない。また撮影対象は、表示装置11や表示装置12で表示される測色用画像S等だけであり、印刷物であるカラーチャートなどを用意する必要がない。そのため測定をより簡便に行なうことができる。
【0042】
また本実施の形態の場合、表示装置11と表示装置12とを並べて撮影を行なう必要はない。即ち、表示装置11と表示装置12とは異なる場所にあってもよい。つまり表示装置11と表示装置12とが異なる場所にあったときは、撮影手段21aの色再現特性を作成後、表示装置12の色再現特性を作成するために携帯端末21を表示装置12の場所に持って行けばよい。そのため表示装置12が移動の困難な機器であった場合や、遠隔地にあった場合でも、問題はない。
【0043】
[第2の実施の形態]
本実施の形態の色再現特性作成方法として、まず第2の実施の形態について説明する。
【0044】
図5(a)〜(d)は、第2の実施の形態における色再現特性作成方法を説明した図である。また
図6は、第2の実施の形態における色再現特性作成方法を説明したフローチャートである。なお
図5、
図6で扱われる色値の関係は、
図3で示した場合と同様である。
【0045】
図5(a)〜(d)に図示するように、本実施の形態では、表示装置11、表示装置12、携帯端末21の他に、携帯端末22を使用する。
【0046】
携帯端末22は、第2の表示部を備える機器の一例であり、画像を表示可能な第2の表示部の一例である表示部222を有する装置である。この携帯端末22は、携帯端末21と異なりカメラ等の撮影部を有する必要はない。具体的には、スマートフォン、タブレット等を例示することができる。
【0047】
図7は、第2の実施の形態における携帯端末21の機能構成例を示した図である。
図示するように本実施の形態の携帯端末21は、
図4に示した携帯端末21と同様に撮影手段21aと、色再現特性作成手段(色再現特性作成装置)21bとを有する。
撮影手段21aの構成は、
図4の場合と同様であり、撮影部211と、表示部212とを備える。
一方、色再現特性作成手段21bは、
図4で示した色情報取得部213、基準色再現特性記憶部214、第1の色再現特性作成部215、第2の色再現特性作成部216の他に、判定部217と、色情報補正部218とをさらに備える。
【0048】
判定部217は、詳しくは後述するが、第2の色情報に含まれる白色基準画像Wを撮影したときの色値が予め定められた範囲内であるかを判定する。
【0049】
色情報補正部218は、詳しくは後述するが、判定部217が色値が予め定められた範囲内でないと判定したときに、第2の色情報を補正する。
【0050】
以後、
図3、
図5〜
図7を使用して、本実施の形態における色再現特性作成方法を説明する。
ここで
図6のステップ201〜ステップ206の処理は、
図2のステップ101〜ステップ106の処理とそれぞれ同様である。なお
図5(a)〜(b)は、
図1(a)〜(b)と同様の図であるため、
図2の説明中、
図1(a)は、
図5(a)に、また
図1(b)は、
図5(b)に読み替えることができる。
よって以後ステップ207から説明を行なう。
【0051】
ここでは、
図5(c)で示すように、表示装置11の表示画面111の全面に白色基準画像Wを表示する(ステップ207)。
そして
図5(c)で示すように、携帯端末22の表示部222全面に白色の画像を表示し、表示部222の画像を調整して、白色基準画像Wを表示できるようにする(ステップ208)。
【0052】
次に
図5(d)で示すように、測色用画像Sを表示装置12の表示画面121にて表示する(第2の表示段階:ステップ209)。このとき表示される測色用画像Sは、ステップ202で表示装置11の表示画面111で表示したものと同様のものとなるが、表示画面121の測色用画像Sが表示されない領域に、背景として白色基準画像Wを表示する必要はない。ここでは、背景として黒色の画像Bを表示している。
【0053】
ただしそのかわり、本実施の形態では、表示部222で白色基準画像Wを表示する携帯端末22を表示装置12と並べて配置する(ステップ210)。
【0054】
そして
図5(d)で示すように携帯端末21の撮影手段21aを使用し、表示装置12で表示される測色用画像Sを撮影する(第2の撮影段階:ステップ211)。このときステップ210で表示装置12と並べて配置した携帯端末22の白色基準画像Wについてもともに撮影を行なう。つまり本実施の形態では、白色基準画像Wを表示装置12とは別の表示部222にて表示し、測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影手段21aによりともに撮影する。これにより撮影手段21aのホワイトバランスが適正になるようにする。
【0055】
そして携帯端末21の表示部212で測色用画像Sの画像を表示する(ステップ212)。
さらに携帯端末21の色情報取得部213が、撮影した測色用画像Sを表示部212で表示するときに使用する第2の色情報を取得する(第2の色情報取得段階:ステップ213)。即ちステップ212〜ステップ213の処理は、ステップ111〜ステップ112の処理とそれぞれ同様である。
【0056】
次に本実施の形態では、判定部217が、携帯端末22の表示部222にて表示された白色基準画像Wを撮影したときの色値が予め定められた範囲内であるかを判定する(ステップ214)。この色値は、第2の色情報に含まれ、第2の色情報の一部として取得することができ、(R”、G”、B”)の色信号となる。
【0057】
そして色値が予め定められた範囲内であったとき(ステップ214でYes)、ステップ216以降の処理を行なう。
一方、判定部217が色値が予め定められた範囲内でないと判定したとき(ステップ214でNo)に、第2の色情報を補正する(ステップ215)。即ち、白色基準画像Wを撮影したときの色値(R”、G”、B”)の数値が予め定められた範囲内でなかったときは、この数値が本来採るべき値となるように第2の色情報全体を補正する。
【0058】
以後、ステップ216〜ステップ217の処理は、ステップ113〜ステップ114の処理とそれぞれ同様である。
以上のような手順で、表示装置12の色再現特性を作成することができる。
【0059】
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態のステップ108で説明した画像調整段階は、必要とされない。また上述した第1の実施の形態の効果に加え、撮影手段21aのホワイトバランスが適正であるかどうかの確認をすることができる。つまり自動調整機能により設定されたホワイトバランスが適正であれば、撮影手段21aにより携帯端末22の表示部222にて表示された白色基準画像Wを撮影したときの色値は、予め定められた範囲内となる。一方、ホワイトバランスが適正に設定されなかったときは、この範囲から外れることになる。よってホワイトバランスが適正に設定されなかったときは、第2の色情報を補正することで、色再現特性をより精度よく作成することができる。
【0060】
以上詳述した例では、撮影手段21aと色再現特性作成手段21bとは、携帯端末21内に設けられていたが、これらを別々の装置としてもよい。この場合、撮影手段21aは、例えば、デジタルカメラであり、色再現特性作成手段21bは、例えば、デジタルカメラから色情報を取得して色再現特性を作成するPC等とすることができる。またデジタルカメラのかわりに上述したスマートフォン、タブレット等を用い、これらの機器で取得した色情報をPCに送り色再現特性を作成してもよい。この場合、スマートフォン、タブレット等は、撮影手段21aの機能だけを担う。
【0061】
また以上詳述した例では、判定部217と色情報補正部218は、第2の実施の形態で用いたが、第1の実施の形態に適用してもよい。
【0062】
また以上説明を行った本実施の形態における色再現特性作成手段21bが行なう処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。即ち、色再現特性作成手段21bに設けられた制御用コンピュータ内部の図示しないCPUが、色再現特性作成手段21bの各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。
【0063】
よって色再現特性作成手段21bが行なう処理は、コンピュータに、基準となる表示装置11の色再現特性と、色再現特性を作成するために使用する測色用画像Sと基準となる白色の画像である白色基準画像Wとを表示装置11にて表示し、測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影した画像を表示可能な表示部212を備える撮影手段21aにより撮影し、撮影した測色用画像Sを表示部212で表示するときに使用する第1の色情報と、測色用画像Sを測定対象となる表示装置12にて表示し、測色用画像Sおよび白色基準画像Wを撮影手段21aにより撮影し、撮影した測色用画像Sを表示部212で表示するときに使用する第2の色情報と、を取得する機能と、表示装置11の色再現特性および第1の色情報を基に、撮影手段21aの色再現特性を作成する機能と、撮影手段21aの色再現特性および第2の色情報を基に、表示装置12の色再現特性を作成する機能と、を実現させるプログラムとして捉えることもできる。
【0064】
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【0065】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。