特許第6209958号(P6209958)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6209958
(24)【登録日】2017年9月22日
(45)【発行日】2017年10月11日
(54)【発明の名称】生体センサ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0408 20060101AFI20171002BHJP
【FI】
   A61B5/04 300B
   A61B5/04 300N
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-250581(P2013-250581)
(22)【出願日】2013年12月3日
(65)【公開番号】特開2015-107170(P2015-107170A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】滝澤 稔
(72)【発明者】
【氏名】林 芳如
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 康
【審査官】 永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭51−128859(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0073991(US,A1)
【文献】 特開昭57−166142(JP,A)
【文献】 特開昭51−030185(JP,A)
【文献】 特開2004−167110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/04 − 5/053
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する筐体と、
前記筐体内に配置される回路基板と、
前記回路基板と接続する第1電極部と、前記第1電極部と一体的に構成されて前記開口部から一端が前記筐体外部に突出する第2電極部と、を有する電極であって、前記第1電極部は前記開口部と前記回路基板との間の前記筐体内において前記第2電極部の径に対して非連続的に拡大する径を有する電極と、
前記第1電極部の外周面と前記第1電極部に対面する前記筐体の内面との間、前記第2電極部の外周面と前記第2電極部に対面する前記筐体の内面との間及び前記第2電極部から前記第1電極部への拡径部における前記第1電極部と前記筐体の内面との間に介在されるシーリング材と、
を備えることを特徴とする生体センサ。
【請求項2】
前記開口部の周辺の前記筐体内面に、前記第1電極部が収まるようにして凹部が形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の生体センサ。
【請求項3】
前記第2電極部が、前記第2電極部と前記第1電極部との接続部において、前記第1電極部に向かって次第に拡径する部分を有することを特徴とする
請求項2に記載の生体センサ。
【請求項4】
前記第1電極部、または、前記第1電極部に対面する筐体の、いずれか一方に環状溝が形成され、他方に前記環状溝に嵌合する凸部が形成されている
請求項1又は2に記載の生体センサ。
【請求項5】
前記第2電極部の側面、及び、前記第2電極部に対面する前記開口部の面の少なくとも一方に、凹凸が形成されていることを特徴とする
請求項1又は2に記載の生体センサ。
【請求項6】
前記回路基板と前記第1電極部との間に金属製ばね部材が、介在されていることを特徴とする
請求項1〜5のいずれか1項において記載された生体センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、生体センサに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の健康志向の増加に伴い、心電系を直接人体に付け常時測定したいとの要望がある。そのため常時使用するためには生活環境に合わせる必要があり、そのひとつに隙間を封止することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−132536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態が解決しようとする課題は、隙間を封止することが可能な生体センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の生体センサでは、開口部を有する筐体と、前記筐体内に配置される回路基板と、前記回路基板と接続する第1電極部と、前記第1電極部と一体的に構成されて前記開口部から一端が前記筐体外部に突出する第2電極部と、を有する電極であって、前記第1電極部は前記開口部と前記回路基板との間の前記筐体内において前記第2電極部の径に対して非連続的に拡大する径を有する電極と、前記第1電極部の外周面と前記第1電極部に対面する前記筐体の内面との間、前記第2電極部の外周面と前記第2電極部に対面する前記筐体の内面との間及び前記第2電極部から前記第1電極部への拡径部における前記第1電極部と前記筐体の内面との間に介在されるシーリング材と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の第1の実施形態に係る筐体構造を示す断面図。
図2】本発明の第2の実施形態に係る筐体構造を示す断面図。
図3】本発明の第2の実施形態の変形例に係る筐体構造を示す断面図。
図4】本発明の第3の実施形態に係る筐体構造を示す平面図。
図5】本発明の第4の実施形態に係る筐体構造を示す断面図。
図6】本発明の第5の実施形態に係る電極形状を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1に基づき説明する。
【0009】
生体センサは、筐体1、電極2、シーリング材3、回路基板8を備えて構成される。
【0010】
筐体1は第1筐体1a、第2筐体1bとから構成される。第1筐体1aと第2筐体1bは回路基板8を収納するために設けられている。
【0011】
電極2は生体センサから読み取った電気信号を回路基板8に伝搬するもので、第1電極部2a、第2電極部2bから構成される。
【0012】
この第1電極部2aは貫通口の径より大きく、筐体1に収納された回路基板8に接続している。第2電極部2bは第1電極部2aと一体的に連続し、貫通口を貫通し外部に突出する。第2電極部2bが生体表面に例えばシールを介して接着し、生体からの電気信号を読み取る。読み取った電気信号は第2電極部2bから第1電極部2aを通り、回路基板8に伝搬される。第1電極部2aと、第1電極部2aに対面する筐体1との間、及び第2電極部2bと第2電極部2bと対面する貫通口内周面との間にそれぞれシーリング材が介在されている。
【0013】
ここでシーリング材は、隙間を埋める機能を有する。また隙間を埋めた際に筐体と電極とが接着し安定させる用途を有していてもよい。
【0014】
製造段階において第1電極部2aと第2電極部2bが貫通口に接着すると、第1電極部2aと第1電極部2aに対面する筐体1との間に介在するシーリング材3が、第1電極部2aと第1電極部2aに対面する筐体1内面に一様に広がる。同様に第2電極部2bと第2電極部2bに対面する貫通口内周面との間に介在するシーリング材3が、第2電極部2bと第2電極部2bに対面する貫通口内周面との間に一様に広がる。
【0015】
その後、第1電極部2aと第1電極部2aに対面する筐体1内面と第2電極部2bと第2電極部2bに対面する貫通口内周面との間に一様に広がったシーリング材が乾くことで隙間を封止する効果が得られる。
【0016】
第1電極部2aを設けることにより、仮に第2電極部2bと貫通口内周面との間を侵入してきた例えば汗などの液体は、侵入経路を曲げられてしまい直接回路基板8には行けない。さらに第1電極部2aと筐体1内面との接続面積を増やすことでシーリング材3が介在する距離も長くなるため隙間を封止する効果が得られる。
【0017】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図2を用いて説明する。図2(a)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通する前の状態示す。図2(b)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通した後の状態を示す。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、貫通口が形成された筐体1側面に凹部4が形成されている。凹部内には第1電極部2aが、回路基板8に対面する第1電極部2aの面と筐体1内面とを画一にしつつ収納されている。第1実施形態の筐体1の厚さが同じ場合、この形状にすることで侵入経路がさらに長くなり、また接合面が増えるためシーリング材3が介在する距離も長くなる。そのため隙間を封止する効果が得られる。また第1電極部2aが筐体1内面と画一に収納されることで、第1電極部2aの厚さ分全体の厚さを薄くすることができる。筐体1に凹部4を設けた構成要素以外は第1の実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0018】
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態の変形例について図3を用いて説明する。図3(a)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通する前の状態示す。図3(b)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通した後の状態を示す。
【0019】
第2実施形態での電極2は、第2電極部2bが、第1電極部2aとの接合部において直角に接合されている。第2実施形態と異なる点は、第1電極部2aから第2電極部2bに向かうに従って接合部に傾斜を設けている点である。
【0020】
第1電極部2aから第2電極部2bに向かうに従い傾斜する箇所にシーリング材3を介在させる。第1電極部2aと第2電極部2bが貫通口に向けて押し込まれると、シーリング材3は、第1電極部2aと第1電極部2aに対面する筐体1内面との間に、第2電極部2bと第2電極部2bに対面する貫通口内周面との間にそれぞれ広がりやすくなる。このことから隙間を封止する効果が得られる。
【0021】
この第2電極部2bが、第2電極部2bと第1電極2aとの接合部において、第1電極部2aから第2電極部2bに向かうに従って傾斜している構成要素以外は第2の実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0022】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図4を用いて説明する。図4(a)は、第1電極2aが筐体1の環状溝5に嵌合する前の状態示す。図4(b)は、第1電極2aが筐体1の環状溝5に嵌合している状態を示す。図4(c)筐体1の環状溝5の平面図を示す。
【0023】
第4の実施形態が第2の実施形態と異なる点は、第1電極部2aの内面と第1電極部2aの内面に対面する筐体1の内面いずれか一方に環状溝5が形成され、他方に環状溝5に嵌合する凸部が形成されていることである。
【0024】
環状溝5と、他方に形成された凸部が嵌合することにより侵入経路が長くなり、シーリング材3の介在距離も長くなる。そのため隙間を封止するができる。さらに環状溝5と他方に形成された環状溝5に嵌合する凸部が嵌合することで、隙間を封止する効果だけでなく、筐体1に収納されている回路基板8の安定性も確保することができる。
【0025】
第1電極部2aの内面と第1電極2aの内面に対面する筐体1の内面いずれか一方に環状溝5が形成され、他方に環状溝5に嵌合する凸部が形成されていることの構成要素以外は第2の実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0026】
(第4の実施形態)
第4の実施形態につい図5を用いて説明する。図5(a)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通する前の状態示す。図5(b)は、電極2が筐体1の貫通口を貫通した後の状態を示す。第5の実施形態が第1又は第2の実施形態と異なる点は、第2電極部2bの外周面あるいは第2電極部2bの外周面に対面する貫通口の内周面の少なくとも一方に凹凸面6が形成されていることである。少なくとも一方に凹凸面6が形成されることにより液体の侵入経路が長くなる。さらに第2電極部2bの外周面と第2電極部2bの外周面に対する貫通口の内周面との間のシーリング材3の面積が増えるため隙間を液密に封止する効果が得られる。
【0027】
第2電極部2bの外周面と第2電極部2bの外周面に対面する貫通口の内周面の少なくとも一方に凹凸面6が形成されている構成要素以外は第1の実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0028】
(第5の実施形態)
第5の実施形態につい図6を用いて説明する。第6の実施形態は第1〜第4の実施形態のいずれかにおいて、回路基板8と第1電極部2aの間に金属製ばね部材7を介在させたことである。金属製ばね部材7が介在されることにより、第1電極部2aの内面が筐体1内面に向けて圧着されるため、第1電極部2aの内面と筐体1内面の接合面の隙間を減らすことができる。第1電極部2aから回路基板8に対してもばねの反発力が働くが、筐体1で抑え込むため安定性を保つことができる。
【0029】
実施形態は例示であり、発明の範囲は実施形態に限定されない。
【0030】
本実施形態において第2電極部2bは円形を用いて説明を行ったが、第2電極部2bの形状は円形に限定されず、例えば三角形や四角形を用いることができる。またシーリング材が介在する面を限定せず、接着面からはみ出していても構わない。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
1・・・筐体
1a・・・第1筐体
1b・・・第2筐体
2・・・電極
2a・・・第1電極部
2b・・・第2電極部
3・・・シーリング材
4・・・凹部
5・・・環状溝
6・・・凹凸面
7・・・金属製ばね部材
8・・・回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6