(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記測定電極が生体情報測定装置用充電装置の覆い部材に覆われると、前記測定手段と前記測定電極とを遮断し、前記測定電極が前記覆い部材に覆われないと、前記測定手段と前記測定電極とを接続するスイッチを備えることを特徴とする請求項1記載の生体情報測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る生体情報測定システム100の概略構成を示すブロック図である。生体情報測定システム100は、生体情報測定装置1(以下、単に測定装置1という)と、測定装置1用の充電装置2(以下、単に充電装置2という)とを備えている。本実施形態では測定装置1が携帯型であることを想定している。測定装置1は、二次電池11を用いることで、外部からの電源供給を受けることなく生体情報を測定できる。充電装置2は外部からの電源で測定装置1の二次電池11を充電する。以下、測定装置1および充電装置2の構成を詳しく説明する。
【0012】
測定装置1は、二次電池11と、測定電極12と、測定回路(測定手段)13と、受電端子14とを有する。
【0013】
二次電池11は充電装置2により充電される蓄電池であり、例えばリチウムイオン電池である。二次電池11は測定回路13に電力を供給し、これを動作させる。
【0014】
測定電極12は金属などの導電性材料で形成され、測定時には、人体、より具体的には、測定対象者の測定部位に接触される。測定電極12は心電電極や筋電位電極などであり、生体情報を測定するために必要なデータを測定部位から検出する。なお、測定電極12の数に特に制限はなく、生体情報の測定に必要な数の測定電極12を設ければよい。
【0015】
測定回路13は二次電池11からの電力により動作する。測定回路13は測定電極12に接続されており、測定電極12が検出したデータに基づいて生体情報を測定する。生体情報とは、例えば心電図、脈波、脳波などである。
【0016】
受電端子14は測定回路13に接続されている。そして、受電端子14は、二次電池11の充電時に、充電装置2の給電端子22と接続される。給電端子22が接続されると、受電端子14は充電装置2からの電力(電圧)を受け、これを測定回路13を介して二次電池11に供給する。
【0017】
一方、充電装置2は、電圧変換器21と、給電端子22と、覆い部材23とを有する。
【0018】
電圧変換器21は、外部からの電源電圧を、二次電池11の充電に適した電圧に変換する。例えば、充電装置2には商用の100V交流電圧が外部電源として接続され、電圧変換器21はこの100V交流電圧を5V直流電圧に変換する。
【0019】
給電端子22は電圧変換器21に接続されている。そして、給電端子22は、二次電池11の充電時に、測定装置1の受電端子14に接続される。これにより、電圧変換器21から出力される電圧が、給電端子22、受電端子14および測定回路13を介して二次電池11に供給されることで、二次電池11が充電される。
【0020】
ここで、万一、故障などにより充電装置2に絶縁不良が生じた場合、給電端子22と受電端子14とを接続した際に、外部からの電源電圧に由来する異常な電圧が測定電極12に発生する可能性もなくはない。この状態で測定対象者が測定電極12に触れると、当該電圧によって測定対象者が電撃を受けてしまうおそれがある。特に、測定装置1が心電測定装置である場合、測定対象者が測定電極12を心臓付近の胸部にあててしまうと、重大な事故につながりかねない。
【0021】
そこで、本実施形態では、充電時に測定電極12が測定対象者に触れないよう、樹脂などの絶縁材料で形成される覆い部材23を充電装置2に設ける。そして、給電端子22が受電端子14に接続されて充電が行われるときに、覆い部材23が測定電極12を覆うようにする。これにより、生体情報測定システムの安全性向上を図る。以下、より具体的に説明する。
【0022】
図2(a),(b)は、それぞれ、測定装置1の上面図および下面図である。
図2(c)は、
図2(a),(b)の矢印A方向から見た測定装置1の側面図である。図示のように、測定装置1の筐体10の上面および下面は略長方形であり、角に丸みを帯びている。筐体10の内部に二次電池11および測定回路13が配置されている(不図示)。
【0023】
そして、
図2(a),(c)に示すように、測定装置1の筐体10の上面において、筐体10の1つの短辺に沿って4つ受電端子14が設けられ、露出している。また、
図2(b),(c)に示すように、測定装置1の筐体10の下面において、筐体10の各短辺に近接して2つの測定電極12a,12bが設けられ、露出している。受電端子14および測定電極12の配置に特に制限はないが、例えば受電端子14から短辺までの距離と、1つの測定電極12bと短辺までの距離を等しくしてもよい。
【0024】
なお、
図2(c)では分かりやすくするために受電端子14を厚く描いているが、実際にはより薄いのが望ましく、筐体10の上面とほぼ面一でもよいし、上面に凹部が形成され、凹部の内側に受電端子14を設けてもよい。
【0025】
図3(a),(b)は、第1の実施形態に係る充電装置2の側面図(それぞれ閉じた状態および開いた状態)であり、
図3(c)はその下面図である。
図3(a),(b)に示すように、充電装置2は洗濯バサミと類似した形状をしており、覆い部材23と、固定部材24と、ヒンジ(回転部材)25と、つまみ部26a,26bとを有する。
【0026】
ヒンジ25から一方へ延びる覆い部材23と、他方へ延びるつまみ部26aとが一体に形成される。そして、
図3(c)に示すように、覆い部材23は、測定電極12a,12bにそれぞれ対応する2つのツメ23a,23bを持っている。充電時、覆い部材23は測定装置1の下面を押さえる。より具体的には、覆い部材23は、ツメ23aで測定電極12aを覆い、ツメ23bで測定電極12bを覆う。
【0027】
なお、覆い部材23の形状は
図3(c)の示す形状に限られず、例えばすべての測定電極12a,12bを覆う平面であってもよい。
【0028】
また、ヒンジ25から一方へ延びる固定部材24と、他方へ延びるつまみ部26bとが一体に形成される。そして、固定部材24に給電端子22が設けられる。充電時、固定部材24は測定装置1の上面を押さえる。このとき、給電端子22が受電端子14と接続されるよう、受電端子14と対応する位置に給電端子22が固定部材24に設けられる。
【0029】
なお、固定部材24の形状に特に制限はないが、例えば覆い部材23と同様に2つのツメを設けたり、筐体10の上面全体を覆う平面で構成したりして、バランスよく測定装置1を固定できるようにするのが望ましい。また、図示していないが、給電端子22には
図1の電圧変換器21が接続されている。
【0030】
覆い部材23および固定部材24は、ヒンジ25を介して互いに回転可能に連結される。つまみ部26a,26bに外部から力が加えられない場合、ヒンジ25に内蔵されたスプリング(不図示)の力により、充電装置2は閉じた状態(
図3(a))となる。より具体的には、覆い部材23と固定部材24との間の空間が測定装置1より小さい状態か、覆い部材23の先端と固定部材24の先端とが接する状態となる。
【0031】
スプリングに抗してつまみ部26a,26bに外部から力が加えられると、充電装置2は開いた状態(
図3(b))となる。すなわち、ヒンジ25を中心として固定部材24の先端が上方へ回転移動することにより、覆い部材23と固定部材24との間に空間ができる。より具体的には、覆い部材23と固定部材24との間に、測定装置1より大きな空間ができる。
【0032】
測定装置1を充電する場合、指でつまみ部26a,26bに十分な力を加え、充電装置2を開いた状態とする。そして、覆い部材23と固定部材24との間にできた
図3(b)の空間に、測定装置1を配置する。このとき、測定装置1の測定電極12a,12bが、覆い部材23のツメ23a,23bにそれぞれ覆われるよう、測定装置1を位置合わせする。その後、つまみ部26a,26bに加えられている力を緩め、充電装置2を閉じた状態とし、覆い部材23および固定部材24で測定装置1を挟む。すると、スプリングの力により、測定装置1が覆い部材23および固定部材24により固定される。これにより、固定部材24に設けられた給電端子22が測定装置1の受電端子14に接触し、充電が開始される。
【0033】
図4は、充電中の測定装置1および充電装置2の側面図である。図示のように、測定装置1が充電装置2に配置されると、充電装置2の給電端子22が測定装置1の受電端子14に接続され、かつ、充電装置2の覆い部材23が測定装置1の測定電極12を覆う。
【0034】
このように、第1の実施形態では、充電時に測定電極12を電極覆い部材23で覆う。そのため、測定対象者が測定電極12に触れにくくなり、生体情報測定システムの安全性を向上できる。また、電圧変換器21に安全機構を持たせなくてもよくなり、コストを削減できる。
【0035】
さらに、安全機構が不要になることから、電圧変換器21を省略することさえ可能となる。例えば、USB(Universal Serial Bus)からの直流電圧によって二次電池11を直接充電できる場合、パーソナルコンピュータや携帯電話(スマートフォン)の充電器における電圧変換器を流用できる。これにより、覆い部材23および固定部材24を主な部材とする、安価かつ軽量な充電装置2を実現できる。
【0036】
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態は、より確実に測定電極12が覆い部材23により覆われた状態で充電を行うものである。
【0037】
図5は、第2の実施形態に係る生体情報測定システム100aの概略構成を示すブロック図である。
図1と共通する部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0038】
本実施形態における充電装置2aはスイッチ(第1スイッチ)27を有する。このスイッチ27は、オンした状態(第1状態)において、電圧変換器21と給電端子22とを接続し、電圧変換器21からの電圧を給電端子22に供給する。一方、スイッチ27は、オフした状態(第2状態)において、電圧変換器21と給電端子22とを接続せず、電圧変換器21からの電圧を給電端子22に供給しない。
【0039】
また、充電装置2aはスイッチ制御手段(第2スイッチ)28を有する。スイッチ制御手段28は、測定装置1が充電装置2aに収まり、充電装置2aが完全に閉じたことを検出して、スイッチ27をオンに設定する。すなわち、スイッチ制御手段28は、覆い部材23が測定電極12を覆ったことに応じて、スイッチ27をオンに設定する。一方、スイッチ制御手段28は、覆い部材23が測定電極12を覆っていない場合、スイッチ27をオフに設定する。
【0040】
スイッチ27およびスイッチ制御手段28を設けるため、覆い電極23が測定電極12を覆ってはじめて、電圧変換器21からの電圧が給電端子22から受電端子14に供給され、これにより二次電池11の充電を行える。逆に言うと、覆い電極23が測定電極12を覆っていない場合、外部からの電源が受電端子14に供給されず、二次電池11の充電は行われない。よって、覆い電極23が測定電極12を覆っていない場合、仮に充電装置2aに絶縁不良などが生じた場合であっても、外部電源に由来する異常な電圧が測定電極12に発生することはない。結果として、安全性をさらに向上できる。
【0041】
以下、充電装置2aの具体例をいくつか説明する。
図6は、充電中の測定装置1および充電装置2aの第1例の側面図である。この充電装置2aは、スイッチ27として、機械的スイッチを有する。より具体的には、固定部材24の先端から、スイッチ制御手段28としての押し棒281が下方に延びている。押し棒281は固定部材24と一体であってもよいし、別個の部材であってもよい。一方、覆い部材23の先端には押し棒231より若干大きい穴が空いており、その穴の内部に、スイッチ27としての押し棒受け271が設けられる。
【0042】
充電装置2aが完全に閉じて覆い部材23が測定電極12を覆うと、押し棒281が押し棒受け271を押す。これによりスイッチ27がオンする。結果として、給電端子22に電圧変換器21からの電圧が印加され、充電が開始する。
【0043】
一方、充電装置2aが開いている場合や、不完全に閉じている場合、押し棒281は押し棒受け271を押さない。これによりスイッチ27がオフする。結果として、給電端子22に電圧変換器21からの電圧は印加されず、充電は行われない。
【0044】
このように、充電装置2aが完全に閉じて確実に覆い部材23が測定電極12を覆った状態でのみ、充電が行われる。言い換えると、覆い部材23が測定電極12を覆っていない可能性がある場合には、給電端子22に電圧は印加されない。これにより、生体情報測定システムの安全性を向上できる。特に、スイッチ27がオフすると、電圧変換器21と給電端子22とが機械的かつ電気的に分離されるため、特に安全といえる。
【0045】
なお、電圧変換器21から給電端子22に複数の配線(例えば、接地線と電圧線)がある場合、そのうちの一部の配線にスイッチ27を設けてもよいが、万全を期すためにすべての配線にスイッチ27を設けるのが望ましい。
【0046】
図7は、充電中の測定装置1および充電装置2aの第2例の側面図である。この充電装置2aは、スイッチ27として、磁気的スイッチを有する。より具体的には、固定部材24の先端内部に、スイッチ制御手段28としてのマグネット282が設けられる。一方、覆い部材23の先端内部に、スイッチ27としてのホール素子あるいはリードスイッチ272が設けられる。動作原理は
図6と同様であり、充電装置2aが完全に閉じて覆い部材23が測定電極12を覆うと、スイッチ27がオンする。
【0047】
図6および
図7は例示にすぎず、覆い部材23が測定電極12を覆ったことを検出して電圧変換器21と給電端子22とを接続する他の手段を用いてスイッチ27およびスイッチ制御手段28を構成しても構わない。
【0048】
このように、第2の実施形態では、充電装置2aにスイッチ27およびスイッチ制御手段28を設ける。そして、覆い部材23が測定電極12を覆ったことを検出してスイッチ27がオンするようにする。これにより、覆い部材23が測定電極12を確実に覆った状態で充電が行われるため、生体情報測定システムの安全性をさらに向上できる。
【0049】
(第3の実施形態)
上述した第2の実施形態は、充電装置2aにスイッチ27を設けるものであった。これに対し、以下に説明する第3の実施形態は、測定装置にスイッチを設けるものである。
【0050】
図8は、第3の実施形態に係る生体情報測定システム100bの概略構成を示すブロック図である。
図5と共通する部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
【0051】
本実施形態における測定装置1aはスイッチ(第2スイッチ)15を有する。このスイッチ15は、オンした状態(第1状態)において、測定電極12と測定回路13とを接続せず遮断する。これにより、測定電極12はフローティングとなる。一方、スイッチ15は、オフした状態(第2状態)において、測定電極12と測定回路13とを接続する。これにより測定装置1aは生体情報を測定できる状態となる。
【0052】
また、充電装置2bはスイッチ制御手段(第2スイッチ制御手段)28を有する。スイッチ制御手段28は、測定装置1aが充電装置2bに収まり、充電装置2bが完全に閉じたことを検出して、スイッチ15をオンに設定する。すなわち、スイッチ制御手段28は、覆い部材23が測定電極12を覆ったことに応じて、スイッチ15をオンに設定する。一方、スイッチ制御手段28は、覆い部材23が測定電極12を覆っていない場合、スイッチ15をオフに設定する。
【0053】
スイッチ15およびスイッチ制御手段28を設けるため、覆い部材23が測定電極12を覆うと、充電が開始されるとともに、測定電極12と測定回路13とが遮断される。よって、充電開始と同時または充電開始前に測定回路13から測定電極12への導通が遮断される。したがって、仮に充電装置2bに絶縁不良が生じた場合であっても、充電中に、外部電源に由来する異常な電圧が測定電極12に発生することはない。結果として、安全性をさらに向上できる。
【0054】
以下、測定装置1aおよび充電装置2bの具体例をいくつか説明する。
図9は、測定装置1aの第1例の上面図である。この測定装置1aは、スイッチ15として、機械的スイッチを有する。より具体的には、筐体10の上面に穿孔された貫通穴151が形成される。そして、貫通穴151の奥にスイッチ15としての押し棒受け152が設けられる。
【0055】
図10は、充電中の測定装置1aおよび充電装置2bの第1例の側面図である。なお、同図では受電端子14および給電端子22の図示を省略している。充電装置2bにおける固定部材24において、測定装置1aの貫通穴151と対応する位置に、スイッチ制御手段28としての押し棒283が固定部材24から下方に延びている。
【0056】
充電装置2bが完全に閉じて覆い部材23が測定電極12を覆うと、充電が開始されるとともに、押し棒283が測定装置1aの貫通穴151に入り、その奥の押し棒受け152を押す。これによりスイッチ15がオンし、測定電極12と測定回路13とが遮断される。
【0057】
一方、充電を行っていない場合、スイッチ15がオフし、測定電極12と測定回路13とが接続され、生体情報の測定を行うことができる。
【0058】
このように、充電が行われる間、測定電極12と測定回路13とが遮断されるため、安全性を向上できる。特に、スイッチ15がオフする場合、測定電極12と測定回路13とが機械的かつ電気的に分離されるため、特に安全といえる。
【0059】
なお、測定電極12が複数ある場合、そのうちの一部にスイッチ15を設けてもよいが、万全を期すためにすべての測定電極12に対応させてスイッチ15を設けるのが望ましい。
【0060】
図11は、充電中の測定装置1aおよび充電装置2bの第2例の側面図である。この測定装置1aは、スイッチ15として、磁気的スイッチを有する。より具体的には、固定部材24内部の所定位置に、スイッチ制御手段28としてのマグネット284が設けられる。一方、測定装置1aの筐体10内部であって、マグネット284と対応する位置に、スイッチ15としてのホール素子あるいはリードスイッチ153が設けられる。動作原理は
図10と同様であり、充電が開始されるとスイッチ15がオンする。
【0061】
このように、第3の実施形態では、測定装置1aにスイッチ15を設け、充電装置2bにスイッチ制御手段28を設ける。そして、覆い部材23が測定電極12を覆って充電を行っているときには、スイッチ15をオンする。これにより、充電中は測定電極12と測定回路13とが遮断されるため、生体情報測定システムの安全性をさらに向上できる。
【0062】
(第4の実施形態)
図12(a),(b)は、第4の実施形態に係る充電装置2cの側面図(それぞれ閉じた状態および開いた状態)である。また、
図13は、同充電装置2cの斜視図である。
【0063】
図12(a),(b)に示すように、本実施形態の充電装置2cは、基点23aから上方に延びる覆い部材23と、基点23aから下方に延びるつまみ部26とが一体に形成されている。そして、覆い部材23およびつまみ部26は、ヒンジ(回転部材)29により回転可能に容器30に接続される。容器30に設けられた端子31に、例えばUSBケーブルを介して
図1の電圧変換器21が接続される。
【0064】
図13に示すように、固定部材24は容器30の内側に配置される。固定部材24には穴32が形成されている。後述するように、充電が行われていない状態、すなわち、充電装置2cが開いた状態あるいは測定装置1が配置されない状態において、穴32の奥に給電端子22が設けられる。このように、非充電時には給電端子22は充電装置2cの表面には露出せず、給電端子22に触れにくいようになっている。
【0065】
図14は、
図12(b)において容器30を透明化して充電装置2cの内部を描いた図である。図示のように、固定部材24の下部とつまみ部26との間に足開きバネ33が設けられている。つまみ部26に力が加えられない場合、足開きバネ33がつまみ部26を押し出すため、充電装置2cは閉じた状態となる(
図12(a))。より具体的には、覆い部材23と固定部材24との間の空間が測定装置1より小さい状態となる。
【0066】
一方、足開きバネ33に抗してつまみ部26に力が加えられると、覆い部材23およびつまみ部26がヒンジ29を中心として回転することにより、充電装置2cは開いた状態となる(
図12(b)、
図14)。より具体的には、覆い部材23と固定部材24との間に、測定装置1より大きな空間ができる。
【0067】
また、
図14に示すように、容器30の内面に基板34が固定されている。給電端子22は基板34に固定される。また、固定部材24と基板34との間には、コイルバネ35が設けられる。コイルバネ35は固定部材24を覆い部材23およびつまみ部26側に押し付ける。そのため、基板34から給電端子22の先端までの距離より、基板34から固定部材24の表面までの距離の方が長くなり、給電端子22は固定部材24の穴32の奥に位置する。
【0068】
測定装置1を充電する場合、指でつまみ部26に十分な力を加え、充電装置2cを開いた状態とする。そして、覆い部材23と固定部材24との間にできた
図12(b)の空間に、測定装置1を配置する。そして、つまみ部26に加えられている力を緩め、充電装置2cを閉じた状態とする。すると、覆い部材23が測定装置1の下面を押さえ、固定部材24が測定装置1の上面を押さえる。その結果、測定装置1が固定される。
【0069】
図15は、充電時の測定装置1および充電装置2cの側面図であり、
図14と同様に容器30を透明化して描いている。この状態では、測定装置1がコイルバネ35に抗して固定部材24を基板34側に押し付ける。その結果、基板34から固定部材24の表面までの距離より、基板34から給電端子22の先端までの距離の方が長くなる。したがって、給電端子22が固定部材24上に露出し、配置された測定装置1の受電端子14に接触する。これにより、充電が開始される。
【0070】
このように、第4の実施形態でも、覆い部材23が測定電極12を覆った状態で測定装置1の充電を行うため、生体情報測定システムの安全性を向上できる。また、受電端子14に給電端子22が接続されない状態では、給電端子22が充電装置2cの表面に露出しない。よって、給電端子22が不必要に触られてしまうのを防止できる。
【0071】
(その他の実施形態)
以下、その他の実施形態を例示する。
図16は、充電時の測定装置1および充電装置2dの側面図である。図示のように、覆い部材23と固定部材24とが、ヒンジ25を介して回転可能に取り付けられている。そして、充電時には、覆い部材23を裏蓋とし、覆い部材23と固定部材24とを、固定部材24の先端に設けられたラッチ24aで固定する。これにより、覆い部材23が測定電極12を覆った状態で充電を行うことができる。なお、ラッチ24aにて覆い部材23と固定部材24とを着脱可能とするために、固定部材24を柔軟性がある樹脂などで形成するのが望ましい。
【0072】
図17は、充電時の測定装置1および充電装置2eの側面図である。図示のように、覆い部材23を板状のものとする。そして、覆い部材23の測定電極12を覆う面とは反対側の面に、着脱可能な面ファスナを構成するループ面23p,23qが貼り付けられている。一方、固定部材24は柔軟な布などで形成され、測定装置1を覆う面の少なくとも両端は、面ファスナを構成するフック面24p,24qを有する。あるいは、固定部材24の全体がフック面で形成されてもよい。
【0073】
充電時には、板状の覆い部材23上に測定装置1を載置する。そして、ループ面23pとフック面24pが結合し、ループ面23qとフック面24qとが結合するよう、固定部材24で測定装置1を覆う。これにより、覆い部材23が測定電極12を覆った状態で充電を行うことができる。
【0074】
また、覆い部材23と固定部材24とがバラバラにならないよう、固定部材24の一端を予め覆い部材23に縫い付けるなどして結合させておいてもよい。
【0075】
図18(a)は、充電装置2fが開いた状態であるときの斜視図である。また、
図18(b)は、閉じた状態である充電装置2fの側面図である。図示のように、覆い部材23を容器とし、固定部材24を蓋とし、これらをヒンジ25で回転可能に結合させた箱型の充電装置2fであってもよい。
【0076】
なお、上述した各実施例を任意に組み合わせてもよいことはいうまでもない。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。