【課題を解決するための手段】
【0009】
それ故、本発明の目標は、肺静脈血圧を低下させて拡張期心不全の徴候を和らげることである。本発明の更に別の目標は、左心房と右心房との間に制御型圧力抜き装置を形成して、左心房から右心房へ充分な量の血液が通過できるが、右心房から左心房への血液流は最小にすることである。
【0010】
本発明の更に別の目標は、左心房と右心房との間の圧力差に応答する制御型圧力抜き装置を形成することである。本発明の更に別の目標は、トロンビンが左心房に入るのを防止する心房間圧力抜き装置を提供することである。
【0011】
本発明は、ある実施形態において、左心房と右心房との間にあって、ある量の血液を左心房から右心房へ抜くことができ、それにより、左心房圧力を下げ、且つ拡張期心不全に関連した徴候を緩和する制御型開口又は拡張管状開口を備えた圧力抜き装置を提供することにより、これら及び他の要望を解決する。
【0012】
多数の独特の心臓内圧力抜き装置、配置カテーテル、配置方法及び心不全処置方法が提供される。ここに提供する心臓内圧力抜き装置は、左心房から右心房へ充分な流れを許して、左心房の昇圧及びそれにより生じる患者の徴候を緩和するが、右心房から左心房への流量を制限して、トロンビン又は他の塞栓材料が動脈循環系に入るのを最小限にすることができる。
【0013】
更に、ここに提供する心臓内圧力抜き装置は、一方向への流れを制御するが、装置にまたがる圧力変化を非常に小さくして別の方向の流れを最小限にするという問題を解決する。
【0014】
又、ここに提供する心臓内圧力抜き装置は、低圧力環境におけるカルシウムの堆積、タンパク質の堆積及びトロンビンの形成を減少するという問題を解決する。
【0015】
更に、ここに提供する心臓内圧力抜き装置は、壁に対する過剰な圧力から心房間隔壁及び左心房の残部へダメージが及んで、組織への傷、及びおそらく患者による不利な反応又は心房間圧力抜き装置への危い機能を引き起こすという問題を解決する。
【0016】
更に、心不全の患者には、心房不整脈がしばしば見られ、その一部分は、永続的に高い左心房圧力によって引き起こされることがある。それ故、高い左心房圧力を緩和することで、心房細動の減少へと導くことができる。
【0017】
本発明は、心房間圧力抜き装置、配置カテーテル、患者の心臓内の心房間隔壁に装置を配置する方法、及び心不全、特に、拡張期心不全の徴候を処置する方法を提供する。
【0018】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備え、その本体アッセンブリは、患者に使用するための柔軟な、実質的に開放したメッシュを含む。流れ制御要素は、本体アッセンブリの少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0019】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備え、その本体アッセンブリは、患者に使用するための柔軟な、実質的に開放したメッシュを含む。流れ制御要素は、本体アッセンブリの少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0020】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備え、その本体アッセンブリは、コアセグメント及び少なくとも1つのフランジセグメントを含み、フランジセグメントは、コアセグメントの端に一体的であるか、又はそれに隣接する少なくとも1つの点に取り付けられ、又、フランジセグメントは、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延びる。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、一方の方向には、逆の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0021】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備え、その本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメント及び少なくとも1つのフランジセグメントを含み、フランジセグメントは、コアセグメントの端に一体的であるか、又はそれに隣接する少なくとも1つの点に取り付けられ、又、フランジセグメントは、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延びる。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0022】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備えている。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントに一体的であるか又はその少なくとも一端に取り付けられた少なくとも1つのフランジセグメントとを含み、このフランジセグメントは、コアセグメントの軸から半径方向外方に延びる。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0023】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備えている。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントに一体的であるか又はその少なくとも一端に取り付けられて、コアセグメントの軸から離れるように延びる少なくとも1つのフランジセグメントとを含む。流れ制御要素は、フランジアッセンブリに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0024】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備えている。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントに一体的であるか又はその少なくとも一端に取り付けられて、コアセグメントの軸から離れるように延びる少なくとも1つのフランジセグメントとを含む。流れ制御要素は、フランジアッセンブリに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0025】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備えている。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントに一体的であるか又はその少なくとも一端に取り付けられて、コアセグメントの軸から離れるように延びる少なくとも1つのフランジセグメントとを含む。流れ制御要素は、フランジアッセンブリへと少なくとも部分的に延び、そして心房隔壁へのシール可能な接触部を生成すると共に、一方の方向には他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0026】
実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体アッセンブリ及び流れ制御要素を備えている。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントに一体的であるか又はその少なくとも一端に取り付けられて、コアセグメントの軸から離れるように延びる少なくとも1つのフランジセグメントとを含む。流れ制御要素は、フランジアッセンブリに取り付けられ、そして心房隔壁へのシール可能な接触部を生成すると共に、流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0027】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、第1端及び第2端をもつ本体アッセンブリ、及び流れ制御要素を備え、本体アッセンブリは、コアセグメントを備え、コアセグメントは、その第1端に隣接する少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられた少なくとも1つのフランジセグメントと、その第2端に隣接する少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられた少なくとも1つの他のフランジセグメントとを含み、フランジセグメントは、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延び、そしてフランジセグメントは、それらが配備されるときに互いに対向しないように方向付けされる。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0028】
実施形態において、心房間圧力抜き装置は、第1端及び第2端をもつ本体アッセンブリ、及び流れ制御要素を備え、本体アッセンブリは、コアセグメントを備え、コアセグメントは、その第1端に隣接する少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられた少なくとも1つのフランジセグメントと、その第2端に隣接する少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられた少なくとも1つの他のフランジセグメントとを含み、フランジセグメントは、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延び、そしてフランジセグメントは、それらが配備されるときに互いに対向しないように方向付けされる。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0029】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、第1端及び第2端をもつ本体アッセンブリ、及び少なくとも1つのリーフレットより成る流れ制御要素を備え、本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、本体セグメントの各側で少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられて、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延びる複数のフランジセグメントとを含み、コアセグメントの各側のフランジセグメントの数は、リーフレットの数の整数倍である。
【0030】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、第1端及び第2端をもつ本体アッセンブリ、及び少なくとも1つのリーフレットより成る流れ制御要素を備え、本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、本体セグメントの各側で少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられて、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延びる複数のフランジセグメントとを含み、フランジセグメントの数は、リーフレットの数の整数倍である。流れ制御要素は、本体アッセンブリの少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素は、一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。
【0031】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、第1端及び第2端をもつ本体アッセンブリ、及び少なくとも1つのリーフレットより成る流れ制御要素を備え、本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、本体セグメントの各側で少なくとも1つのポイントに一体的であるか又はそれに取り付けられて、コアセグメントの長手方向中心軸から半径方向外方に延びる複数のフランジセグメントとを含み、フランジセグメントの数は、リーフレットの数の整数倍である。流れ制御要素は、本体アッセンブリの少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして流れ制御要素にまたがって圧力差がないときは、流れに対して少なくとも一部分開放している。
【0032】
ある実施形態において、インプラントシステムは、心不全を処置するための心房間圧力抜き装置及び配置カテーテルを備えている。このインプラントシステムは、本体アッセンブリ及び流れ制御要素で構成される。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、このコアセグメントの少なくとも一端に一体的であるか又はそれに取り付けられてコアセグメントから離れるように半径方向に延びる少なくとも1つのフランジセグメントとで構成される。流れ制御要素は、コアセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。配置カテーテルは、内側シャフト及び外側シャフトで構成される。内側シャフトは、細長い管及びハンドルコンポーネントを含む。又、内側シャフトは、その長さの少なくとも一部分に沿って延びる少なくとも1つの内腔も含む。外側シャフトは、細長い中空管又はシースと、第1のハンドルコンポーネントとスライド可能にインターフェイスする異なるハンドルコンポーネントとを含む。
【0033】
ある実施形態において、インプラントシステムは、心不全を処置するための心房間圧力抜き装置及び配置カテーテルを備えている。このインプラントシステムは、本体アッセンブリ及び流れ制御要素で構成される。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、本体アッセンブリの少なくとも一端に一体的であるか又はそれに取り付けられて本体セグメントから離れるように半径方向に延びる少なくとも1つのフランジセグメントとで構成される。流れ制御要素は、フランジに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。配置カテーテルは、内側シャフト及び外側シャフトで構成される。内側シャフトは、細長い管及びハンドルコンポーネントを含む。又、内側シャフトは、その長さの少なくとも一部分に沿って延びる少なくとも1つの内腔も含む。外側シャフトは、細長い中空管(又はシース)と、第1のハンドルコンポーネントとスライド可能にインターフェイスする異なるハンドルコンポーネントとを含む。
【0034】
ある実施形態において、インプラントシステムは、心不全を処置するための心房間圧力抜き装置及び配置カテーテルを備えている。このインプラントシステムは、本体アッセンブリ及び流れ制御要素で構成される。本体アッセンブリは、実質的に円筒状のコアセグメントと、本体アッセンブリの少なくとも一端に一体的であるか又はそれに取り付けられて本体セグメントから離れるように半径方向に延びる少なくとも1つのフランジセグメントとで構成される。流れ制御要素は、フランジに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられ、そして一方の方向には、他方の方向より大きな流れ抵抗を与える。配置カテーテルは、内側シャフト及び外側シャフトで構成される。内側シャフトは、少なくとも1つのフランジ又は周囲方向溝が外径において形成された細長い管、及びハンドルコンポーネントを含む。又、内側シャフトは、その長さの少なくとも一部分に沿って延びる少なくとも1つの内腔も含む。外側シャフトは、細長い中空管(又はシース)と、第1のハンドルコンポーネントとスライド可能にインターフェイスする異なるハンドルコンポーネントとを含む。
【0035】
他の実施形態において、本発明は、患者の心臓の状態を処置する装置であって、通路を画成するコアセグメントを有する本体要素と、複数のフランジセグメントより成る第1の環状フランジと、複数のフランジセグメントより成る第2の環状フランジとを備えた装置を提供する。その実施形態において、1つのフランジセグメントの少なくとも一部分は、フランジセグメントの残り部分、或いは円筒状コアセグメントを含むがそれに限定されない本体要素の他の部分、より多少柔軟性がある。
【0036】
他の実施形態において、装置は、隔壁に良く接着するための第3の又は中間の環状フランジを備えている。
【0037】
他の実施形態において、装置は、血液流を希望の方向に向けるよう構成された流れ制御要素を備えている。
【0038】
他の実施形態では、本発明は、配備中に容易に回収されるように構成される。このような実施形態は、とりわけ、装置の他の部分が配備されるときに配置カテーテル内に保持することのできる環状フランジの1つにおいて少なくとも1つの拡張フランジセグメントを含むことができる。
【0039】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置をしかるべき位置に配置する方法は、心臓へ通じる血管チャンネルを配置して、そこへのアクセスを得、このチャンネルを経て心臓の心房の1つへ導入カテーテルを入れ、左右の心房間に心房間隔壁を配置し、心房間隔壁に開口を形成し、心房間圧力抜き装置を含む配置カテーテルを心房の1つへ前進させ、次いで、左右の心房間の心房間隔壁に形成された開口を経て前進させ、そして心房間圧力抜き装置を、それが心房間隔壁にしっかり接続されるように制御可能に配備するという一連のステップを備えている。
【0040】
心房間圧力抜き装置の配備は、好ましくは、第1に、隔壁開口を通して配置カテーテルを前進させ、第2に、第1のフランジを配備し、第3に、配置カテーテルを引っ込めて、第1のフランジを隔壁に対して位置付け、そして第4に、第1のフランジとは他の側で隔壁に第2のフランジを配備することを含む一連のステップにおいて行われる。
【0041】
ここに開示する装置が心房隔壁へ植え込まれる実施形態では、下大静脈を通り大腿静脈を経て右心房へ導入カテーテルを入れることができる。
【0042】
上大静脈を通り、頸静脈を経て;大動脈を通り、大腿動脈を経て、大動脈弁を越えて左心房へ;大動脈を通り、上腕動脈を経て、大動脈弁を越えて、左心房へ;上大動脈を通り、尺側皮静脈を経て;上大静脈を通り、頭部静脈を経て;手術中に、この理由で、或いは他の目的で遂行される手順中に、右心房に形成された開口を通して;手術中に、この理由で、或いは他の理由で遂行される手順中に、左心房に形成された開口を通して;又は心房間隔壁を通して位置付けられ且つ肺動脈に配置されたガイドワイヤを経て、導入カテーテルを入れることを含む他の手法も利用できる。
【0043】
配置カテーテルに関して、ある実施形態では、配置カテーテルは、導入カテーテルとして機能するように設計され、そしてカテーテル交換の必要性を排除する。他の実施形態では、導入カテーテル、配置カテーテル、又はその両方が、カテーテルの少なくとも2倍の長さのガイドワイヤを取り扱う必要性を回避するために、それらの長さの一部分のみにわたって交換されるように構成される。更に、他の実施形態では、導入カテーテル、配置カテーテル、又はその両方が、配置カテーテルを隔壁に対して実質的に直交する向きにできるよう予め整形された曲線を有する。カテーテルは、配置カテーテルの遠方端から5ないし15cm離れたポイントにおいてカテーテル軸から30°ないし45°離れるようにカーブされる。
【0044】
本発明の装置が心房隔壁に配置される本発明の実施形態では、心房間圧力抜き装置配置手順とは別の手順において導入カテーテルを使用して隔壁の開口を形成することができる。右心房又は肺動脈に位置付けられたワイヤガイドを経て開口を通してのアクセスを維持することができる。開口は、配置カテーテルの一部分である遠方先端セグメントを経て配置カテーテルを使用して形成することができる。
【0045】
又、開口は、風船又は他の膨らまし装置を、ここに述べる手順の一部分として又は個別の手順として使用して、予め膨らますことができる。
【0046】
別の態様において、開口は、心房間圧力抜き装置配置手順と統合された単一の手順の一部分として形成され、膨らまされる。これは、風船又は他の膨らましコンポーネントを配置カテーテルの一部分として一体化し、そして心房間圧力抜き装置の配置の一部分として開口を膨らますことにより、達成することができる。例えば、これは、小さな荷重プロフィールを得るように折り畳むことができると共に、隔壁開口及び心房間圧力抜き装置を一緒に膨らますのに適当な圧力容量及び適当な耐久性を有する風船を使用して達成することができる。
【0047】
心房間隔壁に形成される開口は、一次隔壁の位置において隔壁を通してカテーテル先端を押し込むことにより形成することができる。この隔壁は、通常、非常に薄いので、著しい力を入れずに遠方先端を直接押し込むことができる。
【0048】
別の方法において、心房間隔壁の開口は、導入カテーテル又は配置カテーテルを通して前進されるカッティングツールで形成することができる。このツールは、ブレード及びシャフトを備えているのが好ましい。ブレードは、少なくとも2つの表面及び1つのエッジを含む。エッジは、ブレードが隔壁へ及び隔壁を通して前進するときにスライスするような角度で鋭く形成される。
【0049】
更に別の方法では、心房間隔壁の開口は、導入カテーテル又は配置カテーテルを通して前進されるカッティングツールで形成することができる。このツールは、ブレード及びシャフトを備えているのが好ましい。ブレードは、少なくとも2つの表面及び2つの個別のエッジを含み、それらエッジは、ブレードが隔壁へ及び隔壁を通して前進するときにスライスし、且つ隔壁が一般的にx形状の開口にカットされるような角度の先鋭なものとされる。
【0050】
更に別の方法では、心房間隔壁の開口は、導入カテーテル又は配置カテーテルを通して前進されるパンチツールで形成することができる。このパンチツールは、好ましくは、カッティングアッセンブリ及びシャフトを備えている。カッティングアッセンブリは、好ましくは、底の周囲に沿って先鋭なエッジを伴う中空円錐形状を含む。カッティングアッセンブリは、シャフト上の少なくとも1つのポイントに接続され、そして一般的に、円錐の頂点がシャフトから離れた方向を指すような向きとされる。
【0051】
1つの方法において、カッティングアッセンブリは、心房間隔壁を通して円錐アッセンブリを前進させ、次いで、それを引き戻して、一般的に円形の開口を形成することにより動作することができる。
【0052】
別の方法において、カッティングアッセンブリは、心房間隔壁を通して円錐アッセンブリを前進させ、次いで、それを引き戻すときに回転させ、心房間隔壁に対して円形のカッティングアクションを生じさせることができる。
【0053】
別の実施形態において、カッティングツールは、少なくとも1つのカッティング部材及び1つのシャフトで形成することができる。カッティング部材は、シャフトに沿った少なくとも1つのポイントに接続され、そしてカッティング部材の他端は、シャフトに並んで又はシャフトからある角度で離れて横たわるように調整可能に位置付けることができる。カッティングツールを配置するために、カッティング部材がシャフトに沿って配置され、次いで、隔壁を通して前進される。次いで、カッティング部材は、第1位置よりもシャフトから半径方向に更に離れた第2位置へ調整され、そしてシャフトは、カッティング部材が隔壁に対して横方向の応力を作用させるように位置付けられる。カッティング部材は、このように隔壁をスライスするよう設計することができる。別の方法では、シャフト及びカッティング部材が再配置されると、カッティングツールを回転して、スライス運動で、隔壁に一般的に円形の穴をカットする。
【0054】
ある実施形態では、カッティング部材は、丸いワイヤである。
【0055】
別の実施形態では、カッティング部材は、そのカッティング部材に適当な信号を供給できる電源の一方の出力に接続することができ、その他方の出力は、患者の皮膚に対して配置された接地プレートに接続される。隔壁組織をカッティングする上で助けとなるようにワイヤ付近で電流密度を集中させるためにカッティング部材と接地プレートとの間に適当な電位を印加することができる。
【0056】
別の実施形態では、カッティング部材は、カッティングエッジを生じさせるように長手方向にスライスされて適当に成形された管の一区分である。配置の間に、カッティング部材は、配置カテーテルを通り及び心房間隔壁に形成された開口を通してシャフトが前進されるときに、シャフトに対して横たわるように制御可能に位置付けられる。位置付けられると、配置カテーテルが引っ込められ、そしてシャフトが隔壁内に位置付けられる。このように位置付けられると、カッティング部材は、第1位置よりシャフトから半径方向に更に離れた第2位置へ制御可能に調整することができ、そしてシャフトがそのように位置付けられると、カッティング部材は、隔壁に対して横方向応力を及ぼす。
【0057】
更に別の方法において、本発明による心房間圧力抜き装置の本体の外面の直径より小さい開口が心房間隔壁に形成され、心房間圧力抜き装置が心房間隔壁内に最初に配備されるときに、心房間圧力抜き装置の本体に対して隔壁からある程度圧縮されるようにする。
【0058】
心房間圧力抜き装置を位置付けて制御可能に配置するのに使用される配置カテーテルを参照すれば、1つの態様において、配置カテーテルは、内側部材及び外側部材より成る。
【0059】
ある実施形態において、外側部材は、管部材及び第1のハンドルコンポーネントより成り、外側シャフトは、直径が約16F未満であり、そして詰め込まれた心房間圧力抜き装置を拘束し且つ滑らかな詰め込み及び配備を許すのに適した円滑で且つ弾力性のある材料、例えば、PTFE、FEP、Tefzal、PVDF、HDPE、又は他の適当な材料で形成される。
【0060】
ある実施形態において、内側部材は、少なくとも1つの管部材より成り、その管部材の少なくとも一部分を通して内側内腔があり、更に、その近方端には、第2のハンドルコンポーネントが取り付けられ、この第2のハンドルコンポーネントは、第1のハンドルコンポーネントにスライド式に取り付けられる。
【0061】
ある実施形態において、ハンドルコンポーネントは、内側シャフトハンドルを保持しながら外側シャフトハンドルを回転することにより外側部材に対して内側部材を前進させられるように、傾斜螺旋レバーを経て相互接続される。
【0062】
ある実施形態において、ハンドルコンポーネントは、それらがある所定の長さを越えて互いに移動するのを防止するロックメカニズムを備えている。
【0063】
ある実施形態において、ハンドルコンポーネントは、それらが2つの異なる所定の長さを越えて互いに移動するのを防止する少なくとも2つのロックメカニズムを備えている。
【0064】
ある実施形態において、内側部材は、遠方エリアに隣接した硬化要素を含む。
【0065】
ある実施形態において、患者の心不全を処置するシステムは、心房間圧力抜き装置、及び配置装置より成る。心房間圧力抜き装置は、本体区分及び流れ制御要素を備えている。本体区分は、コア区分及び少なくとも1つのフランジセグメントを含む。フランジセグメントは、本体に隣接した中間区分と、この中間区分より壁厚が大きい端区分とを含む。配置装置は、内側シャフト及び外側シャフトを備えている。内側シャフトは、外径を有し、そしてその遠方端から近方端に向かって内腔が少なくとも部分的に延びている。外側シャフトは、外径及び内径を含む。内側シャフトは、その長さの少なくとも一部分に沿ってネック部分又は周囲溝を含み、その直径は、ネック部分に対して遠方の内側部材の少なくとも一部分より小さく、ネック部分の外側と外側シャフトの内側との間に形成されるスペースは、折り畳まれるか、さもなければ、圧縮された本発明の心房間圧力抜き装置を収容するのに充分なものであるが、非ネック部分の外側と外側シャフトの内側との間に形成されるスペースは、心房間圧力抜き装置を収容するには不充分である。
【0066】
ある実施形態において、患者の心不全を処置するシステムは、心房間圧力抜き装置、及び配置装置より成る。心房間圧力抜き装置は、本体区分及び流れ制御要素を備えている。本体区分は、コア区分及び少なくとも1つのフランジセグメントを含む。フランジセグメントは、本体に隣接した中間区分と、この中間区分から半径方向に更に離れて位置されそして半径方向の寸法が中間区分より大きい端区分とを含む。配置装置は、内側シャフト及び外側シャフトを備えている。内側シャフトは、外径を有し、そしてその遠方端から近方端に向かって内腔が少なくとも部分的に延びている。外側シャフトは、外径及び内径を含む。内側シャフトは、長さ及び直径を有する第1のネック部分又は周囲溝を含み、内側シャフトの第1ネック部分の直径は、ネック部分に対して遠方の内側部材の少なくとも一部分より小さく、又、内側シャフトは、第1のネック部分に対して近方にあって、フランジセグメントの端区分を収容するのに充分な長さ及び第1のネック部分より小さい直径の第2のネック部分も含み、第1のネック部分の外側と外側シャフトの内側との間に形成されるスペースは、フランジセグメントの端区分を除いて、折り畳まれるか、さもなければ、圧縮された本発明の心房間圧力抜き装置を収容するのに充分なものであり、非ネック部分の外側と外側シャフトの内側との間に形成されるスペースは、心房間圧力抜き装置を収容するには不充分であり、且つ第2のネック部分の外側と外側シャフトの内側との間に形成されるスペースは、フランジセグメントの端区分を収容するのに充分である。
【0067】
別の態様において、内側部材は、その長さの少なくとも一部分に沿って第1のネック部分を備え、その直径は、この第1のネック部分に対して遠方の内側部材の少なくとも一部分より小さく、更に、その長さの第2部分に沿って、その第1のネック部分に対して近方に、その第1のネック部分より小さい第2のネック部分も備えている。ネック部分の外側と外側シースの内側との間にはスペースがある。
【0068】
心房間圧力抜き装置の本体アッセンブリを参照すれば、1つの態様において、本体は、コアセグメント及び少なくとも1つのフランジセグメントを備えている。
【0069】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、コアセグメントと、このコアセグメントの一端に少なくとも1つのフランジセグメントを含む第1フランジと、コアセグメントの第1フランジとは逆の端に少なくとも1つのフランジセグメントを含む第2フランジとを備えている。
【0070】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、自己膨張メッシュを含むコアセグメントと、このコアセグメントの一端にある第1フランジと、この第1フランジとは逆のコアセグメントの端にある第2フランジとを備えている。
【0071】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、風船膨張メッシュを含むコアセグメントと、このコアセグメントの一端にある第1フランジと、この第1フランジとは逆のコアセグメントの端にある第2フランジとで構成される。
【0072】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、コアセグメントと、このコアセグメントの一端にある第1フランジと、この第1フランジとは逆のコアセグメントの端にある第2フランジとで構成され、各フランジは、フランジセグメントの中心軸に対して実質的に半径方向外方に延びるように方向付けされる。
【0073】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、コアセグメントと、このコアセグメントの一端にある第1フランジと、この第1フランジとは逆のコアセグメントの端にある第2フランジとで構成され、各フランジは、コアセグメントから実質的に半径方向外方に延びるように方向付けされ、そして少なくとも1つのフランジは、コアセグメントの中心軸に対して90°を越えて延びる。
【0074】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、コアセグメントと、このコアセグメントの一端にある第1フランジと、この第1フランジとは逆のコアセグメントの端にある第2フランジとで構成され、各フランジは、コアセグメントから実質的に半径方向外方に延びるように方向付けされ、そして第1フランジは、第2フランジより小さい曲率半径で形成される。
【0075】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、患者の一方の心房から患者の他方の心房へその逆方向よりは低い抵抗で通流できるようにバイアスされる流れ制御要素を備えている。
【0076】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、その抜き装置にまたがって圧力差がないときには少なくとも部分的に開放に保たれるようにバイアスされる流れ制御要素を備えている。
【0077】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、約2mmより大きな塞栓粒子が流れの方向に通過するのを防止する一体的フィルタを備えている。
【0078】
他の実施形態において、心房間圧力抜き装置は、塞栓粒子が左心房に入るのを防止するようにコアセグメントを越えてある距離延びる管状流れ要素を備えている。
【0079】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、左右の心房間の圧力変化に応答する少なくとも1つの可動フラップを備えている。
【0080】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、予め成形された編組線で構成される。この編組線は、マルテンサイト/オーステナイト遷移温度が37℃より低いニチノールから形成され、従って、使用中はその超弾性オーステナイト相に留まる。遷移温度は、約25±5℃より低い。この線は、直径が少なくとも約0.0035(200ksi張力において破壊強度が約2 lbs)でなければならない。又、この線は、組織からの血栓形成又は苛立ち応答を減少するために非常に滑らかな表面を有していなければならない。表面仕上げは、63uinRA以上である。この表面は、機械的研磨、電気研磨、又はその組み合わせのいずれかにより得ることができる。ある実施形態において、この表面は、残留オイル又は汚染物を除去するために洗剤、酸及び/又は溶媒で清掃され、次いで、腐食を最少にするために制御可能に不動態化される。
【0081】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、等級1のチタンで形成される。ある実施形態において、本体は、等級6のチタンで形成される。ある実施形態において、本体は、等級9のチタンで形成される。ある実施形態において、本体は、316Lのステンレススチールで形成される。ある実施形態において、本体は、416Lのステンレススチールで形成される。ある実施形態において、本体は、ニチノール又はエルジロイで形成される。ある実施形態において、本体は、白金イリジウムで形成される。ある実施形態において、本体は、コバルトクロム合金で形成される。ある実施形態において、本体は、MP35Nで形成される。ある実施形態において、本体は、Vitalium(登録商標)で形成される。ある実施形態において、本体は、Ticonium(登録商標)で形成される。ある実施形態において、本体は、Stellite(登録商標)で形成される。ある実施形態において、本体は、タンタルで形成される。ある実施形態において、本体は、白金で形成される。ここに開示する装置の本体又はコンポーネントを参照して述べる材料は、それに限定されるものではない。当業者であれば、装置の本体又は他のコンポーネントに対して他の適当な材料を使用できることが明らかであろう。
【0082】
ある実施形態において、本体アッセンブリは、好ましくは、特定位置にスロットが予め切られた、ある長さの円筒状の管から形成され、次いで、一連のプロセスにおいて、心房間隔壁内に流れ制御要素を収容する目的に適した形状となるように形成される。
【0083】
一例として、第1のプロセスは、円筒を伸張して、その内径を均一なターゲット寸法へと膨張させることである。これは、風船で行うか、又はセグメント化されたスリーブと、円錐を中心に向けて前進させたときにそのスリーブの直径を増加させるテーパー付き円錐インサートとで構成された標準的な管エキスパンダで行うことができる。伸張した管の形状を保存するために、円筒は、それを300°から600°に少なくとも約20分間加熱して内部応力の緩和を許すことによりその伸張した形状を保持しながらアニールしなければならない。第2のプロセスは、第1のプロセスと同様のプロセスを使用するが、第1のフランジ形状に対して特別に設計されたツール形状を使用して、1つのフランジ端形状を形成することである。第3のプロセスは、第1のプロセスと同様のプロセスを使用するが、第3のフランジ形状に対して特別に設計されたツールを使用して、第2のフランジ端形状を形成することである。これらの形状は、第1の形状と同様のプロセスを使用して個別のステップで又は一緒にアニールされねばならない。
【0084】
ある実施形態において、出来上がった心房間圧力抜き装置の内径は、左心房を充分に圧力抜きして、過剰な剪断応力から血液成分へのダメージを最小にできる一方、約14Fより小さい配置カテーテルに心房間圧力抜き装置を詰め込むことができるようにするために約5mmより大きいものである。
【0085】
ある実施形態において、流れ制御要素の開口は、少なくとも約50平方mmである。
【0086】
ある実施形態において、流れ制御要素の開口は、少なくとも約50平方mm±10平方mmである。
【0087】
別の実施形態において、円筒状区分は、内径が3ないし15mmで形成される。
【0088】
本体セグメントの内径は、心房間圧力抜き装置の長手方向中心軸に沿って一定の寸法であり、そして心臓の他の構造要素との接触により生じるそり又はダメージから流れ制御要素を分離するに充分な長さであるのが好ましい。
【0089】
ある実施形態において、本体セグメントは、実質的にトロイダル形状へと形成され、その内径は、インプラントの片側から他側へテーパーダウンし、次いで、テーパーアップする。
【0090】
ある実施形態において、本体区分の長さは、約4mmである。
【0091】
ある実施形態において、本体区分の長さは、約3mmないし約40mmである。
【0092】
更に別の実施形態において、フランジセグメントは、円筒の中心軸に対して少なくとも約90°だけ円筒形状へと向けられ、そして心房間隔壁の開口より大きな距離中心軸から離れ、しかも、内側円筒の距離より少なくとも約3mm更に離れるように外方に突出された少なくとも1つのループを含む。
【0093】
ある実施形態において、フランジセグメントは、円筒の中心方位に対して半径方向外方に延びる複数のストラットで形成される。
【0094】
ある実施形態において、各フランジストラットは、本体区分に隣接する方がストラットの外縁より広い実質的に三角形の形状を有する。
【0095】
ある実施形態において、フランジストラットは、本体区分に隣接する方がストラットの外縁より広い実質的に三角形の形状を有し、そして放射線不透過マーカーを収容するための一体的な穴を外縁に含む。
【0096】
ある実施形態において、フランジストラットは、本体区分に隣接する方がストラットの外縁より広い実質的に三角形の形状を有し、そしてその外縁は、それが接触する組織に対するトラウマを減少するために丸められる。
【0097】
ある実施形態において、フランジストラットは、本体区分の長手方向中心軸から外方に突出する単一の材料ビームで形成される。
【0098】
ある実施形態において、フランジセグメントは、円筒の中心軸と同一平面で且つそれに対して実質的に直交する螺旋形状のフランジストラットで形成される。
【0099】
ある実施形態において、フランジセグメントは、本体区分の少なくとも一部分に取り付けられる少なくとも1つのループ部材で形成される。
【0100】
ある実施形態において、フランジは、配置カテーテルから心房間圧力抜き装置を部分的に配備した後に実質的にその予め成形された形状に自動的に回復するように形成されるのが好ましい。このように、心房間圧力抜き装置は、隔壁開口を通して引き戻されるのに抵抗する。
【0101】
ある実施形態において、流れ制御要素装置は、組織弁、合成弁、又はその組み合わせである。流れ制御要素は、動物又は人間の組織、例えば、牛の心膜の組織で形成することができる。これらの組織を得て、植え込み型弁コンポーネントとして使用するように準備する手順は、当業者に良く知られたものである。流れ制御要素は、トリリーフレット弁、又はバイリーフレット弁、或いは単純なフラップ弁である。又、流れ制御要素は、ボール・ソケット弁、カモノハシ弁、バタフライ弁、又は当業者に知られた他の弁コンポーネントである。
【0102】
ある実施形態において、流れ制御要素は、本体又はフランジセグメントに沿った少なくとも1つのポイントに取り付けられて、そのデューティサイクル中の少なくともある時点で流れ制御要素表面の少なくとも1つのポイントに対して接触する個別のコンポーネントを追加することにより、バイアスすることができる。このコンポーネントは、流れ制御要素の振舞いに制御可能に作用するように予め成形することができる。例えば、一実施形態では、フランジセグメントは、ニチノールで形成されて本体区分に接続されたループ状のワイヤであり、これは、左心房に面して流れ制御要素の表面に対して片持ち梁支持され、そして左心房及び右心房の圧力が等しいときに流れ制御要素の表面が若干開くようにバイアスされるよう形成される。このバイアス動作は、弁又はそのコンポーネントの材料のスチフネスを変化させることで達成することもできる。
【0103】
ある実施形態において、フランジセグメントは、フランジセグメントの一端をその他端へ接続するためのコアワイヤと共に、ニチノールを螺旋巻きすることで形成することができる。
【0104】
ある実施形態において、流れ制御要素は、一方向の圧力に対して動きに抵抗するように予め成形することができる。
【0105】
ある実施形態において、流れ制御要素は、所定の圧力又は中性圧力において開放のままとなるようにバイアスすることができる。
【0106】
ある実施形態において、心房間圧力抜き装置は、本体区分及び流れ制御要素で構成され、本体区分は、円筒状のコアセグメント及び2つのフランジ付き端区分を含み、流れ制御要素は、本体区分に沿った少なくとも3つのポイントにシール可能に固定され、各フランジ付きの端区分は、本体区分から半径方向外方に延びる少なくとも1つのフランジセグメントを含み、更に、流れ制御要素は、一方の方向には他方の方向より低い抵抗で流体を流せるようにする少なくとも1つの可動要素を含む。
【0107】
ある実施形態において、本体区分は、形状が楕円であるか又は円筒状であり、直線的な隔壁開口により生じる非対称的な応力を相殺するように設計される。
【0108】
ある実施形態において、成形金属フランジセグメントは、隔壁の各側に少なくとも1つづつ、少なくとも2つのフランジセグメントで構成される。
【0109】
ある実施形態において、フランジセグメントは、それらの間の隔壁を締め付けないように位置され、考えられる圧力壊死を減少する。
【0110】
ある実施形態において、フランジセグメントは、隔壁に垂直な壁厚が隔壁に平行な壁圧より小さくなるような形状にされ、これにより、強度を下げずに柔軟性を高めることができる。
【0111】
ある実施形態において、フランジセグメントは、端の曲率半径が約0.03インチより大きくなるように形成される。
【0112】
ある実施形態において、放射線不透過性を高めると共に、フランジセグメントと隔壁との間の接触面積を増加するために、好ましくは、タンタル又は白金合金の放射線不透過マーカーがフランジセグメント端のまわりに又はそれと一体的に形成される。
【0113】
ある実施形態において、隔壁の左心房側のフランジは、右心房側よりも短い曲率半径で曲げられる。
【0114】
ある実施形態において、心房間隔壁の片側のフランジは、円筒の中心軸に対して90°の角度より大きく戻るように形成される。
【0115】
ある実施形態において、弁装置を固定するための縫合場所に対し円筒区分に沿った位置に穴が予め成形される。
【0116】
本発明の上述した概要は、余すところのないものではない。ここに開示する説明及び/又は添付図面から他の変更及び実施形態が明らかとなろう。上述した実施形態は、互いに要素を使用し、そして互いに組み合わされることが意図される。例えば、流れ制御要素の実施形態は、本体要素、フランジ又はそのセグメントの異なる構成で使用されてもよい。幾つかの実施形態を開示するが、本発明は、それに限定されない。
【0117】
本発明は、添付図面を参照した以下の説明及び特許請求の範囲から完全に明らかとなろう。これら図面は、本発明の規範的な実施形態を単に示すものに過ぎず、それ故、本発明の範囲を何ら限定するものではないことを理解されたい。添付図面に示して一般的に説明する本発明のコンポーネントは、種々様々な異なる構成で配列及び設計できることが容易に明らかであろう。それでも、添付図面を参照して本発明を以下に詳細に説明する。