特許第6211079号(P6211079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6211079-密閉形真空タンブリング装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6211079
(24)【登録日】2017年9月22日
(45)【発行日】2017年10月11日
(54)【発明の名称】密閉形真空タンブリング装置
(51)【国際特許分類】
   A22C 9/00 20060101AFI20171002BHJP
   A23L 13/70 20160101ALI20171002BHJP
【FI】
   A22C9/00
   A23L13/70
【請求項の数】22
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-521679(P2015-521679)
(86)(22)【出願日】2013年7月8日
(65)【公表番号】特表2015-524657(P2015-524657A)
(43)【公表日】2015年8月27日
(86)【国際出願番号】US2013049534
(87)【国際公開番号】WO2014011528
(87)【国際公開日】20140116
【審査請求日】2016年6月27日
(31)【優先権主張番号】61/669,355
(32)【優先日】2012年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515010291
【氏名又は名称】ホーリーマティック コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バウワー、 エリック
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−105645(JP,A)
【文献】 米国特許第04379796(US,A)
【文献】 特開2001−246236(JP,A)
【文献】 特表平04−501814(JP,A)
【文献】 特開平06−054642(JP,A)
【文献】 特公昭58−007025(JP,B1)
【文献】 特開平10−313769(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0095902(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0085234(US,A1)
【文献】 米国特許第04818550(US,A)
【文献】 米国特許第06019034(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0084307(US,A1)
【文献】 米国特許第04522118(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0023549(US,A1)
【文献】 米国特許第07047874(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 9/00
A23L 13/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料をマリネするための真空タンブリングシステムであって、前記真空タンブリングシステムは、
真空センサと、
気密駆動装置と、
真空に引き且つ監視するべく構成された外部真空チャンバと、
漬け汁混合物、液体および材料を密閉するべく構成され、且つ、前記外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成され、且つ、内部真空タンブリングチャンバの底面に凹設されたを通じて前記外部真空チャンバから真空に引くべく構成された、内部真空タンブリングチャンバと、
を備えており、
前記外部真空チャンバは、前記気密駆動装置が前記内部真空タンブリングチャンバと連通するための開口を有し、
前記真空は、前記内部真空タンブリングチャンバの前記穴と前記外部真空チャンバの前記開口とを介して引かれ、
前記外部真空チャンバは、前記真空センサによって真空を監視し、前記気密駆動装置によって真空に引き、駆動されている前記気密駆動装置に応じて前記内部真空タンブリングチャンバをタンブルする、真空タンブリングシステム。
【請求項2】
前記気密駆動装置は、
監視されている真空に基づいて電源をオン/オフされるべく構成された真空ポンプと、
真空に引くために前記真空ポンプを駆動するべく構成された真空モータと、
前記内部真空タンブリングチャンバをタンブルするべく構成されたタンブルモータと、
前記真空ポンプ、前記真空モータおよび前記タンブルモータのうちの少なくとも1つと接続されるべく構成された回路板とを備える、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項3】
前記真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル未満であることに応じて電源をオンにされるべく構成されている、請求項2に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項4】
前記真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル以上であることに応じて電源をオフにされるべく構成されている、請求項2に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項5】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバの内部に配設されるべく構成されている、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項6】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバの外部に配置されるべく構成されている、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項7】
前記気密駆動装置は外部コンセントによって駆動されるべく構成されている、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項8】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバによって密閉されたバッテリによって駆動されるべく構成されている、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項9】
前記内部真空タンブリングチャンバが前記外部真空チャンバ内部に配設される時に、前記内部真空タンブリングチャンバは水平面に対して約15°傾けられる、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項10】
前記内部真空タンブリングチャンバは、前記材料を前記内部真空タンブリングチャンバの頂部へ移動させるために、前記内部真空タンブリングチャンバの内壁に少なくとも1つのフィンを備える、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項11】
前記外部真空チャンバは前記内部真空タンブリングチャンバのアタッチメントと結合する結合アダプタを有する、請求項1に記載の真空タンブリングシステム。
【請求項12】
気密駆動装置を備えた真空タンブリングシステムにおいて材料をマリネするための方法であって、前記方法は、
外部真空チャンバの真空を監視することと、
漬け汁混合物、液体および材料を密閉するべく構成され、前記外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成された、内部真空タンブリングチャンバをタンブルすることと、
監視されている真空の値に基づき、前記外部真空チャンバの所定の真空レベルを維持することと、
を含み、
前記内部真空タンブリングチャンバはさらに、前記内部真空タンブリングチャンバの底面に凹設されたを通じて前記外部真空チャンバから真空に引くべく構成され
前記真空は、前記内部真空タンブリングチャンバの前記穴と前記外部真空チャンバの開口とを介して引かれる、方法。
【請求項13】
前記内部真空タンブリングチャンバは気密駆動装置によってタンブルされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記気密駆動装置は、
監視されている真空に基づいて電源をオン/オフされるべく構成された真空ポンプと、
真空に引くために前記真空ポンプを駆動するべく構成された真空モータと、
前記内部真空タンブリングチャンバをタンブルするべく構成されたタンブルモータと、
前記真空ポンプ、前記真空モータおよび前記タンブルモータのうちの少なくとも1つと接続されるべく構成された回路板と、
を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバの内部に配設されるべく構成されている、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバの外部に配置されるべく構成されている、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記気密駆動装置は外部コンセントによって駆動されるべく構成されている、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記気密駆動装置は前記外部真空チャンバによって密閉されたバッテリによって駆動されるべく構成されている、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル未満であることに応じて電源をオンにされるべく構成されている、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル以上であることに応じて電源をオフにされるべく構成されている、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
材料をマリネするための真空タンブリングシステムであって、前記真空タンブリングシステムは、
真空センサと、
気密駆動装置と、
真空に引き且つ監視するべく構成された外部真空チャンバと、
漬け汁混合物、液体および材料を密閉するべく構成され、且つ、前記外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成され、且つ、内部真空タンブリングチャンバの底面に凹設された穴を通じて前記外部真空チャンバから真空に引くべく構成された、当該内部真空タンブリングチャンバと、
を備え
前記外部真空チャンバは、前記気密駆動装置が前記内部真空タンブリングチャンバと連通するための開口を有し、
前記真空は、前記内部真空タンブリングチャンバの前記穴と前記外部真空チャンバの前記開口とを介して引かれる、真空タンブリングシステム。
【請求項22】
前記外部真空チャンバは前記真空センサによって真空を監視し、前記気密駆動装置によって真空に引き、駆動されている前記気密駆動装置に応じて内部真空タンブリングチャンバをタンブルする、請求項21に記載の真空タンブリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、米国特許法第119条の下で2012年7月9日出願の米国特許仮出願第61/669355号の優先権を主張し、その内容は参照によって本書に完全に援用される。
【0002】
(1.技術分野)
例示的実施形態は真空タンブリング装置に関連する。詳しくは、例示的実施形態は肉をマリネするための密閉形真空タンブリング装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
関連技術における真空タンブラは、マリネする(漬け込む)内容物、漬け汁(マリネード)および液体で満たされた容器を使用する。関連技術では、容器を直接真空に引く。容器は引き続きタンブル(すなわち回転)され、漬け汁および液体を肉に入り込ませる。タンブリング中、回転容器は後述の通り完全に露出している。
【0004】
関連技術では、所要の真空に達する時まで真空ホースが容器に取付けられる。所要の真空に達すると、容器のバルブが閉じられ、真空ホースは取外される。所要の真空になると容器から空気が排除されるとともに肉から流体が排除され、肉は漬け汁および混合物を受け入れることができる。その後、タンブリング動作により容器を回転させる。容器には、肉を容器の頂部へ移動させてから肉を液体および漬け汁混合物に落とすのを助けるフィンを備えてもよい。その結果、関連技術において、液体および漬け汁混合物は肉に入り込みマリネする。代表的な関連技術装置は、真空計およびタンブリングの時間を計るためのタイマを使用してよい。
【0005】
しかし、関連技術の真空タンブラは、真空ホースが取外された後、真空を失うことがある。従って、関連技術の真空タンブラは、真空が低下または失われた時に、効率が悪くなり得る。さらに、関連技術の真空タンブラ容器の外側は露出している。露出した回転容器は、液体、漬け汁混合物および内容物(例えば肉)が容器から容易に流出して汚らしい汚物を生じ得るので、不利益である。さらに、露出した回転容器はピンチポイントで人に怪我を負わせることも起こり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例示的実施形態は、使いやすく、一定の真空を保持し、消費者を回転容器から保護するシステムを提供し得る。
【0007】
例示的実施形態は、数分で完全にマリネされたミニッツステーキ(minutes)の生産を可能にするシステムを提供し得る。
【0008】
例示的実施形態は、安定した真空をもたらし、手入れをより容易にし、回転容器を密閉する(すなわち容器が露出しない)システムを提供し得る。さらに、例示的実施形態は密閉形回転容器が安全性を向上させ人間の怪我を防ぐことを開示する。例示的実施形態のシステムは消費者環境または製造環境のどちらでも使用できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的実施形態の態様によれば、肉をマリネするための真空タンブリングシステムが提供され、システムは、真空センサと、気密駆動装置と、真空に引き監視するべく構成された外部真空チャンバと、漬け汁混合物、液体および肉を密閉するべく構成され、且つ、外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成され、且つ、内部真空タンブリングチャンバの底面に凹設された小穴を通じて外部真空チャンバを真空に引くべく構成された、内部真空タンブリングチャンバと、を含む。外部真空チャンバは、真空センサによって真空を監視し、気密駆動装置によって真空に引き、駆動されている気密駆動装置に応じて内部真空タンブリングチャンバをタンブルする。
【0010】
気密駆動装置は、監視されている真空に基づいて電源をオン/オフされるべく構成された真空ポンプと、真空に引くために真空ポンプを駆動するべく構成された真空モータと、内部真空タンブリングチャンバをタンブルするべく構成されたタンブルモータと、真空ポンプ、真空モータおよびタンブルモータのうちの少なくとも1つと接続されるべく構成された回路板とを含む。
【0011】
気密駆動装置は外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成されている。
【0012】
気密駆動装置は外部真空チャンバの外部に配置されるべく構成されている。
【0013】
気密駆動装置は外部コンセントによって駆動されるべく構成されている。
【0014】
気密駆動装置は外部真空チャンバによって密閉されたバッテリによって駆動されるべく構成されている。
【0015】
真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル未満であることに応じて電源をオンにされるべく構成されている。
【0016】
真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル以上であることに応じて電源をオフにされるべく構成されている。
【0017】
内部真空チャンバが外部真空チャンバ内部に配設される時に内部真空タンブリングチャンバは水平面に対して約15°傾けられる。
【0018】
内部真空タンブリングチャンバは、肉を内部真空タンブリングチャンバの頂部へ移動させるために内部真空タンブリングチャンバの内壁に少なくとも1つのフィンを備える。
【0019】
外部真空チャンバは内部タンブリング真空チャンバのアタッチメントと結合する結合アダプタを有し得る。
【0020】
例示的実施形態の態様によれば、真空タンブリングシステムにおいて肉をマリネするための方法が提供され、方法は、外部真空チャンバの真空を監視することと、漬け汁混合物、液体および肉を密閉するべく構成され、外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成された、内部真空チャンバをタンブルすることと、監視されている真空の値に基づき外部真空チャンバの所定の真空レベルを維持することとを含む。内部真空タンブリングチャンバはさらに、内部真空タンブリングチャンバの底面に凹設された小穴を通じて外部真空チャンバを真空に引くべく構成されている。
【0021】
内部真空タンブリングチャンバは気密駆動装置によってタンブルされる。
【0022】
気密駆動装置は、監視されている真空に基づいて電源をオン/オフされるべく構成された真空ポンプと、真空に引くために真空ポンプを駆動するべく構成された真空モータと、内部真空タンブリングチャンバをタンブルするべく構成されたタンブルモータと、真空ポンプ、真空モータおよびタンブルモータのうちの少なくとも1つと接続されるべく構成された回路板と、を含む。
【0023】
気密駆動装置は外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成されている。
【0024】
気密駆動装置は外部真空チャンバの外部に配置されるべく構成されている。
【0025】
気密駆動装置は外部コンセントによって駆動されるべく構成されている。
【0026】
気密駆動装置は外部真空チャンバによって密閉されたバッテリによって駆動されるべく構成されている。
【0027】
真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル未満であることに応じて電源をオンにされるべく構成されている。
【0028】
真空ポンプは、監視されている真空が所定のレベル以上であることに応じて電源をオフにされるべく構成されている。
【0029】
例示的実施形態の態様によれば、材料をマリネするための真空タンブリングシステムが提供され、システムは、真空センサと、気密駆動装置と、真空に引き監視するべく構成された外部真空チャンバと、漬け汁混合物、液体および材料を密閉するべく構成され、且つ、外部真空チャンバ内部に配設されるべく構成され、且つ、外部真空チャンバを真空に引くべく構成された、内部真空タンブリングチャンバと、を含む。外部真空チャンバは真空センサによって真空を監視し、気密駆動装置によって真空に引き、駆動されている気密駆動装置に応じて内部真空タンブリングチャンバをタンブルする。
【0030】
例証となる非限定的な例示実施形態は添付図面に関連してなされる以下の詳細な説明からより明確に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】真空タンブリングシステムの側面図の例示的実施形態を示す図である。
図2】真空タンブリングシステムの断面図の例示的実施形態を示す図である。
図3】内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2に配置した真空タンブリングシステムの断面図の例示的実施形態を示す図である。
図4】使用者が見たときの真空タンブリングシステムの図の例示的実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
一部の例示実施形態を示した添付図面を参照して、種々の例示実施形態を以下でより完全に説明する。しかし、例示実施形態は多くの異なる形態で実施でき、本書で述べた例示実施形態に限定されると解釈してはならない。むしろ、これらの例示実施形態は、この開示が十分かつ完全であるために、かつ実施形態の範囲を当業者に完全に伝えるために提示されている。図面において、層および領域の寸法および相対的大きさは、明快さのために誇張され得る。同じ数字は全体を通じて同じ要素を指している。
【0033】
第1、第2、第3などの用語が本書で種々の要素を示すために使用され得るが、それらの要素をこれらの用語によって限定してはならないと理解される。これらの用語はある要素を別のものと区別するために使用される。従って、後述する第1の要素は、実施形態の教示を逸脱しなければ第2の要素と称してもよい。本書で使用する限り用語「および/または」は、1以上の関連して挙げられた品目のいずれかの組合せおよび全部の組合せを含む。
【0034】
ある要素が別の要素に「接続されている」、「取付けられている」または「結合されている」と言った場合、ある要素は別の要素に直接に接続され、取付けられ、または結合されていてもよいし、または介在要素が存在してもよいと理解される。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続されている」、「直接取付けられている」または「直接結合されている」と言った場合、いかなる介在要素も存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の語も同様に解釈しなければならない(例えば、「〜の間で」と「〜の間で直接に」、「隣に」と「真隣に」など)。
【0035】
本書で使用される用語は、特定の例示実施形態を説明する目的だけのものであり、実施形態を限定するように意図していない。本書で使用される限り、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに別様に指示していない限り、複数形も同様に含むように意図されている。さらに、用語「含む」および/または「備える」は、この明細書において使用された場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素および/または構成要素の存在を指定するが、1以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素および/またはそれらの群の存在または付加を排除しないと理解される。
【0036】
別様に定義しない限り、本書で使用される(技術用語および科学用語を含む)全部の用語は、これらの実施形態が属する技術分野における当業者が一般に理解するものと同じ意味を有する。さらに、一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈におけるその意味と矛盾しない意味を有すると解釈しなければならず、本書で明白にそのように定義していない限り、理想的または過度に公式的な意味で解釈されないと理解される。
【0037】
図1は、真空タンブリングシステムの側面図の例示的実施形態を示す図である。
【0038】
図1の真空タンブリングシステムは、内部真空タンブリングチャンバ1および外部真空チャンバ2を含む。図1に示すように、内部真空タンブリングチャンバ1は当初、外部真空チャンバ2の外側にある。しかし、例示的実施形態には限定されず、内部真空タンブリングチャンバ1は当初から外部真空チャンバ2内部に置かれてもよい。
【0039】
図1において、内部真空タンブリングチャンバ1は、マリネする(漬け込まれる)材料(例えば肉)、漬け汁混合物および漬け汁混合物用液体を保持するために使用され得る。図1に示すように、内部真空タンブリングチャンバ1はポットに極めて類似であるように見える。さらに、内部真空タンブリングチャンバ1は、内部真空タンブリングチャンバ1の内壁にフィン(図示せず)を備えてもよい。内部真空タンブリングチャンバ1のフィンはマリネする材料を内部真空タンブリングチャンバ1の頂部に移動させるのを助ける。
【0040】
内部真空タンブリングチャンバ1は蓋3を備えてもよい。蓋3は、内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2から取外すために使用できるハンドルを有する。さらに、蓋3は外側の周囲に防水シールを有してもよい。蓋3のハンドルは蓋3の内部部分に比べて高いレベルにある。しかし、蓋3のハンドルは蓋3の外縁と同一または同様のレベルにある。さらに、蓋3は取外し可能であってもよい。
【0041】
内部真空タンブリングチャンバ1は、内部真空タンブリングチャンバ1の中心に小穴4を備えてもよい。さらに、小穴4は内部真空タンブリングチャンバ1の底部に凹設できる。内部真空タンブリングチャンバの底部中心に凹設された小穴4は、気密駆動システム8に結合されている。気密駆動システム8はタンブリング動作を実行し、それは以下で述べる。
【0042】
使用者が内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2に入れたい時、内部真空タンブリングチャンバ1は水平面に対して15°傾けられる。内部真空タンブリングチャンバ1が15°傾けられるので、内部真空タンブリングチャンバ1は液体が内部真空タンブリングチャンバ1から漏れるのを防ぐ防水シールの蓋3を有する。
【0043】
使用者が内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2に入れたい時、内部真空タンブリングチャンバ1は外部真空チャンバ2に引き入れられる。さらに、蓋3の中心の別の小穴(図示せず)により内部真空タンブリングチャンバ1を真空に引くのを可能にする。蓋3の別の小穴はまた、タンブリングプロセス中、内部真空タンブリングチャンバ1の頂部を上に保持するためにピボットとして働く。
【0044】
内部真空タンブリングチャンバ1の底部の凹部6は、気密駆動システムまたは気密駆動装置8に結合し、タンブリングプロセス中、内部真空タンブリングチャンバ1が回転するのを可能にする。さらに、内部真空タンブリングチャンバ1は、内部真空タンブリングチャンバ1の外側に、内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2に挿入するための外溝5を有する。
【0045】
しかし、例示的実施形態は上記の説明に限定されない。例えば、内部真空タンブリングチャンバ1は、円筒形、四角柱、六角柱などを含む種々の形状であってよい。さらに、内部真空タンブリングチャンバ1の蓋3のハンドルは蓋3の中心付近に陥凹形状を有してもよい。また、内部真空タンブリングチャンバ1は、内部真空タンブリングチャンバ1の外側に外溝5がなくてもよい。内部真空タンブリングチャンバ1は、内部真空タンブリングチャンバ1の底部に凹設された小穴4に取付けられるアタッチメント9を有してもよい。アタッチメント9は外部真空チャンバ2と内部真空タンブリングチャンバ1との結合をもたらし得る。他の実施形態および修正は当業者には明らかであろう。
【0046】
図1において、外部真空チャンバ2は補強チャンバであってもよく、その中に内部真空タンブリングチャンバ1が配置される。さらに、外部真空チャンバ2の補強チャンバは真空が引かれ監視される場所であってもよい。
【0047】
外部真空チャンバ2は補強蓋7を有してもよい。補強蓋7は取外し可能であってもよい。補強蓋7は、補強蓋7の内部部分に比べて高いレベルにハンドルを有する。
【0048】
外部真空チャンバ2において、気密駆動システム8は、回路板、真空ポンプ、真空モータおよびタンブリングモータを含む。真空は気密駆動システム8によって外部チャンバで引かれる。内部真空タンブリングチャンバ1の中心の小穴4は、真空を外部真空チャンバ2から内部真空タンブリングチャンバ1に移動させる。気密駆動システム8は、外部真空チャンバ2内部に配設してもよく、または外部真空チャンバ2の外部に配置してもよい。
【0049】
外部真空チャンバ2は、真空圧を絶えず測定し、タンブリングプロセス中、真空ポンプおよびタンブリングモータの電源をオン/オフすることによって、タンブリングプロセス全体を通じて真空圧を創出し維持する。タンブリングモータはタンブリングプロセス全体を通じてタンブル動作を維持する。真空モータはタンブリングプロセス全体を通じて真空を維持する。真空モータは、真空センサ(図示せず)によって測定される真空圧に基づいて電源をオン/オフされ、上記センサは内部真空タンブリングチャンバ1内部か、または代替として外部真空チャンバ2内に設けられ得る。気密駆動システム8の回路板は、信号を真空タンブリングシステムに駆動するために使用され得る。従って、気密駆動システム8の回路板は、真空ポンプ、真空モータおよびタンブリングモータとの間をインタフェースで接続するために使用され得る。外部真空チャンバ2はタンブリングプロセス全体を密閉する。従って、使用者はタンブリングプロセス中、怪我から保護される。さらに、漬け汁混合物、マリネされる材料および液体は、たとえそれらが内部真空タンブリングチャンバ1からこぼれたとしても外部真空チャンバ2内に保持され、使用者には露呈されない(すなわち見られない)。このように、例示的実施形態は、内部可動部品による負傷から使用者を保護する単一ステッププロセスを開示する。
【0050】
外部真空チャンバ2は、オン/オフスイッチを押すことによって電源をオン/オフされるとしてよい。外部真空チャンバ2は外部コンセントまたは内部バッテリによって給電され得る。例えば、回路板、真空ポンプ、真空モータおよびタンブリングモータは、外部コンセントまたは内部バッテリによって給電され得る。
【0051】
しかし、例示的実施形態は上記の説明に限定されない。例えば、外部真空チャンバ2は、円筒形、四角柱、六角柱などを含む種々の形状であってよい。さらに、外部真空チャンバ2は、内部真空タンブリングチャンバ1のアタッチメント9と結合するための結合アダプタ11を有してもよい。外部真空チャンバ2の補強蓋7のハンドルは、補強蓋7の中心付近に陥凹形状を有してもよい。また、外部真空チャンバ2の底部はドームカバー10で密閉被覆してもよい。他の実施形態および修正は当業者には明らかであろう。
【0052】
図2は、真空タンブリングシステムの断面図の例示的実施形態を示す図である。図2の要素の全部は図1で説明したので、図2の詳細な説明は繰り返さない。
【0053】
図3は、内部真空タンブリングチャンバ1を外部真空チャンバ2に配置した真空タンブリングシステムの断面図の例示的実施形態を示す図である。図3の要素の全部は図1で説明したので図3の詳細な説明は繰り返さない。
【0054】
図4は、使用者が見たときの真空タンブリングシステムの図の例示的実施形態を示す図である。図4において、外部真空チャンバの補強蓋7のハンドルは、補強蓋7の中心付近に陥凹形状を備えて示されている。さらに、補強蓋7のハンドルは補強蓋7の内部部分に比べて高いレベルにある。図4において、ドームカバー10は補強蓋の反対端に示されている。さらに図4では、気密駆動システム8は外部真空チャンバ2に内部に密閉されている。
【0055】
上述のことは例示実施形態の例証となるものであって、それらを限定するように解釈されるべきではない。少数の例示実施形態を説明したが、例示的実施形態の新規な教示および利益を本質的に逸脱することなく実施形態において多くの修正が可能であることを当業者は容易に認めるであろう。従って、全部のそうした修正は、クレームにおいて定義される実施形態の範囲内に含まれるべく意図されている。従って、上述のことは種々の例示実施形態の例証となるものであって開示された特定の例示実施形態に限定されるように解釈されるべきではないことともに、開示された例示実施形態へのその修正は、他の例示実施形態と同様に、添付クレームの範囲内に含まれるべく意図されていることを理解するべきである。
【符号の説明】
【0056】
1 内部真空タンブリングチャンバ
2 外部真空チャンバ
3 蓋
4 小穴
5 外溝
6 凹部
7 補強蓋
8 気密駆動システム
9 アタッチメント
10 ドームカバー
11 結合アダプタ
図1