【背景技術】
【0002】
インクジェット記録は微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出し、基材に印字する記録方法であり、省エネルギー、またコンパクトなプリンタの設計が可能であることから、ホーム向け、またオフィス向けと広く普及している。
【0003】
このような記録方法に用いられるインクとしては、大きく水系タイプと非水系タイプに分けられる。水系タイプには水溶性染料、水溶性顔料をグリコール系の水溶性溶剤と水に溶解したものがよく用いられているが、水系インクで印字された記録物は一般的に耐水性が悪く、また普通紙の成分であるセルロースと溶媒が相互作用することで、溶媒乾燥後にカールやコックリングが発生することが多くある。これは、オフィスでの保存用印刷物においては大きな問題となる。また昨今、省資源という観点から、オフィス内書類印刷では両面印刷が広く行われている。水系インクで両面印刷を行う場合、表面を印刷した直後にカールやコックリングが発生すると、裏面印刷中に、ヘッドとの擦れによる紙面の汚れ、また吐出不良というプリンタとしては致命的な問題が生じてしまう。
【0004】
そこで、植物油などを主溶媒として用いる油性インクが知られている(例えば、特許文献1参照)。油性インクはセルロースとの相互作用が低いため、普通紙でのカール、コックリングを防止でき、また耐水性にも優れている。
【0005】
しかし、油性インクにより記録された普通紙印刷物では、普通紙の紙表面や紙内部に色材である顔料と共に、揮発性の低い油性溶媒が存在する状態となっている。この状態では画像の強度が弱く印刷用紙同士の擦れにより画像が擦り取られやすい、色移りが起こりやすいという問題があった。
【0006】
さらに、油性インクは普通紙に対する浸透性が高く、裏抜けが大きくなる。そこで、両面印刷を行う場合にはインク打ち込み量の制限等の手段が取られる場合があるが、インク打ち込み量を制限により光学濃度が低下し満足する印刷品位が得られないという問題があった。また、普通紙に対する浸透性が高いという性質から、印刷面での滲みが生じやすく、細線や小さいポイントの文字が潰れてしまい画像再現性が悪いという問題があった。
【0007】
これらの問題を改良する方法としては、インクを基材に吐出後、紫外線照射による画像を形成する紫外線硬化型インクの使用が提案されている。しかしながら、紫外線硬化型インクでは光源の設置が必要なことから、プリンタが高価格、大型になってしまい、コンパクトなプリンタというインクジェットのメリットを活かしきれない。
【0008】
また、記録速度を速める要求から、単位時間当たりに記録されるインク液滴数は増加する傾向にある。これに伴い、隣り合うインク液滴が記録媒体に着弾する時間間隔が短くなる。特にシングルパス印刷では隣り合う液滴が記録媒体に着弾する時間間隔が特に短くなる。この結果、記録用紙上で液滴同士が寄り合うことによる画質低下が問題となる。この現象は紫外線硬化する前の極短時間で発生することから、前記の各方法をもってしても改善されず問題となっていた。
【0009】
この問題を改良する方法として、熱により溶融した状態でインクを吐出し、基材上で冷えて固化するホットメルトインクを用いた記録方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、ホットメルトでは耐擦性を上げるために、インクの硬度を上げることが必要となり、それによって融点が上昇しプリンタが大型化するなどシステム負荷が増える問題があること。また、インクの硬度調整、融点調整のために多量のワックスを含有しており、これにより画像表面がワックスのように低光沢になるという問題があった。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0022】
本発明のインクジェットインクは、不飽和脂肪酸エステルと、インク組成物を可逆にゲル化させることができる化合物をインク全質量に対して0.5〜20質量%と、インクジェットインクの10〜30質量%の
ロジン樹脂、ポリアミド樹脂またはクマロン樹脂とを含み、該インクのゾル−ゲル相転移温度が、40℃以上、80℃以下であることを特徴とする。
【0023】
上記のような構成をとることで、システム負荷が少なく、連続吐出安定性に優れ、普通紙適性が高く文字品位、定着性に優れるインクジェットインクが得られる。
【0025】
本発明のインクジェットインクは不飽和脂肪酸エステルとインク組成物を可逆にゲル化させることができる化合物(以下、ゲル化剤ともいう)をインク全質量に対して0.5〜20質量%と、インクジェットインクの10〜30質量%の樹脂とを含む。
【0026】
ゲル化剤を含有させることにより、室温ではゲル状態の熱可逆性ゲルインクとなる。このゲルインクを、相転移点以上に加熱することによりゾル(液体)状態でインクジェット記録を行い、ゲルインクの相転移温度よりも低い温度の記録媒体に着弾後に速やかに温度が低下し再びゲル状態となる。ゲル化することにより、普通紙でのインクの浸透が抑制され、裏抜け等が改良され、高い光学濃度、細線や小さいポイントの文字の再現性が上がる。さらに、液滴同士の引き合いによる液よりも抑制することが出来るため、シングルパス印刷など高速記録時で発生する液よりに起因する、ビーディング、ブリーディングなどの画像劣化を抑制することが可能となる。
【0027】
ゲル状態で形成される画像は強度が低いが、インク中に含有する不飽和脂肪酸エステルが酸化重合し高分子量化することにより、画像の硬度は増加する。さらに、インク中に樹脂を含有することにより、酸化重合前の画像硬度が上がり、また酸化重合により硬化した後の画像硬度を印刷物として十分な硬度まで強くすることができた。
【0028】
さらに、本発明のインクでは、インク中にゲル化剤と樹脂を含有し、特にゲル化剤の含有量は0.5〜20.0質量%であることを特長とする。ゲル化剤の含有量を0.5〜20.0質量%とすることにより、普通紙でのインク浸透を抑制する程度な固さを持つゲル状態になる。その後に数時間から数日を経て不飽和脂肪酸エステルが重合により高分子量化することにより、擦れに強い強固な画像皮膜を形成することができる。一旦、適度な固さのゲル状態を取り、その後数時間から数日の時間の中で硬度を上げることにより、画像表面でレベリングする時間出来、良好な画像の質感が得られるものと推定する。
【0029】
一方、所謂ホットメルトインクでは、本発明ではゲル化剤としても機能するワックスおよび樹脂成分をインク中に多量に含有することにより、室温で硬度がある固体のインクであり、用紙に記録されたインクは印刷直後から、ある程度の耐擦性を有する。しかしながら、ホットメルトインクでは、用紙上で急激に粘度が上昇するため、着弾したインクのドットがレベリングする十分な時間が無く、凹凸の残る質感となる。均一な質感とするためには記録後に表面を加熱・加圧処理する必要があるが、加熱・加圧処理しても、多量に添加しているワックス成分の影響でワックス様の独特な質感になる。
【0030】
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様等について詳細な説明をする。
【0031】
(インク組成物を可逆にゲル化させることができる化合物)
本発明においては、本発明のインク組成物を可逆にゲル化させることができる化合物(以下、ゲル化剤ともいう)を添加することにより、温度によるインクの相転移を利用して、インクが普通紙上で過度に浸透する前にゲル化し、滲みを防ぐことができる。ゲル構造はインク組成物を抱え込んだ状態で水素結合、分子間相互作用による高分子網目を形成していると考えられる。
【0032】
インク組成物を可逆にゲル化させることができる化合物のインク中への添加量は0.5〜20.0質量%が好ましい。0.5質量%以上であると、滲み発生の防止、文字品質の観点から好ましい。また、20.0質量%以下であると、印刷画像の質感が良好であり、また、インクの相転移温度の上昇防止、プリンタへの負荷防止、また、ノズル面での重合反応による吐出不良防止の観点から好ましい。
【0033】
本発明でいうゲルとは、ラメラ構造、共有結合や水素結合した高分子網目、物理的な凝集によって形成される高分子網目、微粒子の凝集構造などの相互作用により、溶質が独立した運動性を失って集合した構造を持ち、急激な粘度上昇や著しい弾性増加を伴って固化または半固化した状態のことを言う。
【0034】
一般に、ゲルには、加熱により流動性のある溶液(ゾルと呼ばれる場合もある)となり、冷却すると元のゲルに戻る熱可逆性ゲルと、一旦ゲル化してしまえば加熱しても、再び溶液には戻らない熱不可逆性ゲルがある。本発明に係るゲル化剤によって形成されるゲルは、熱可逆性ゲルである。
【0035】
本発明のインクにおいては、インクのゾル−ゲル相転移温度(以下、相転移温度ともいう)が、40℃以上、80℃以下であることが好ましく、より好ましくは45℃以上、70℃以下である。インクの相転移温度が40℃以上であれば、記録ヘッドからインク液滴を出射する際に、印字環境温度に影響されることなく安定した出射性を得ることができ、また80℃以下であれば、インクジェット記録装置を過度の高温に加熱する必要がなく、インクジェット記録装置のヘッドやインク供給系の部材への負荷を低減することができる。
【0036】
上記で規定するインクの相転移温度を実現するために、用いるゲル化剤の融点としては、20〜250℃であることが好ましく、より好ましくは40〜90℃である。インクの相転移温度とは、流動性のある溶液状態から急激に粘度が変化してゲル状態になる温度のことを言い、ゲル転移温度、ゲル溶解温度、ゲル軟化温度、ゾル−ゲル相転移温度、ゲル化点と称される用語と同義である。
【0037】
本発明のインクの相転移温度の測定方法は、例えば、ガラス管に封じ込めた小鉄片を膨張計の中にいれ、温度変化に対してインク液中を自然落下しなくなった時点を相転移温度とする方法(J.Polym.Sci.,21,57(1956))、インク上にアルミニウム製シリンダーを置き、ゲル温度を変化させた時に、アルミニウム製シリンダーが自然落下する温度を、相転移温度として測定する方法(日本レオロジー学会誌 Vol.17,86(1989))が挙げられる。また、簡便な方法としては、ヒートプレート上にゲル状の試験片を置き、ヒートプレートを加熱していき、試験片の形状が崩れる温度を測定し、これをインクの相転移温度として求めることができる。本発明では、ヒートプレート上での測定方法を採用した。
【0038】
本発明のゲル化剤としては、高分子化合物であっても、低分子化合物であってもよいが、インクに用いられる観点から低分子化合物であることが好ましい。低分子とは分子量が200〜2000であることを言う。低分子化合物として、具体的には、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸/エイコサン二酸グリセリル、ステアリン酸イヌリン、ステアリン酸アミド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジブチルアミド、ステアロン、無水ケイ酸、等が挙げられる。
【0039】
上記ゲル化剤を含む本発明のインクにおいては、インクの相転移温度+5℃の温度におけるインク粘度が、1〜10mPa・sであることが好ましく、より好ましくは1〜5.0mPa・sである。インクの相転移温度+5℃の温度におけるインク粘度が1〜10mPa・sの範囲であれば、安定した出射特性を得ることができる。
【0040】
(不飽和脂肪酸エステル)
本発明の不飽和脂肪酸エステルは、その不飽和結合と空気中の酸素分子が作用し、ラジカルが生成することで連鎖反応を起し重合する。この酸化重合方法を用いることで、特別な光源や乾燥装置が不要なコンパクトなプリンタの設計が可能となる。
【0041】
不飽和脂肪酸エステルはヨウ素価が高いほど反応性は高い。反応性が高すぎると、インクジェット記録方式の場合、吐出ノズル面での重合反応が起こり、吐出不良というインクジェット記録方式では致命的な欠点になりうる。そのため、本発明の不飽和脂肪酸エステルのヨウ素価は130〜200が好ましい。さらには、脱気し酸素濃度を極力下げた不飽和脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
【0042】
ここで言うヨウ素価とは、不飽和脂肪酸エステルにハロゲンを作用させた場合に吸収されるハロゲンの量をヨウ素に換算して不飽和脂肪酸エステルに対する百分率で表した数値である。具体的には、試薬として一塩化ヨウ素を用いるウィイス法(Wijs method)によって求めるものである。本発明では、ヨウ素価はJIS K0070に基づき電位差滴定から求めた数値である。
【0043】
本発明の不飽和脂肪酸エステルとしては、具体的には、植物油脂である荏の油、亜麻仁油、パーム油、大豆油、ひまわり油、つばき油、オリーブ油、ヒマシ油等、また、これらの植物油脂を適当なアルコールを用いてエステル交換した脂肪酸エステルである、荏の油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸、パーム油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ひまわり油脂肪酸、つばき油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、やし油脂肪酸、菜種油脂肪酸、ココナッツ脂肪酸のエチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルエステル、が挙げられる。
【0044】
不飽和脂肪酸エステルのインク中への添加量としては、定着性の観点から40質量%以上、吐出安定性の観点から90質量%以下が好ましい。
【0045】
(金属石鹸)
本発明のインクには金属石鹸を含有させることができる。
【0046】
本発明の金属石鹸は、不飽和脂肪酸エステルの酸化重合を促進して吐出されたインクの重合を促進しインク画像を硬化固定化する反応触媒として添加する。この添加によって実機に耐えうる反応速度を得ることができる。
【0047】
本発明で使用可能な金属石鹸としては、具体的には、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸コバルト等が挙げられる。
【0048】
金属石鹸のインク中への添加量は定着性の観点から0.2質量%以上、吐出安定性の観点から3質量%以下が好ましい。
【0049】
(樹脂)
また、本発明のインクにおいては樹脂を含有する。この樹脂をインクに含有させることで、定着性を上げることができる。
【0050】
本発明の樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ロジン樹脂(ロジンエステル樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性フェノール樹脂石油樹脂)、クマロン樹脂、アミド樹脂、炭化水素樹脂、アルキド樹脂、テルペン樹脂等が挙げられる。中でも、ロジン樹脂およびテルペン樹脂が好ましい。
【0051】
ロジン樹脂としては、三洋化成社製のハリフェノールシリーズ(ロジン変性フェノール樹脂)やハリマックシリーズ(ロジン変性マレイン酸樹脂)、荒川化学工業社製のタマノルシリーズ(ロジン変性フェノール樹脂)やマルキードシリーズ(ロジン変性マレイン酸樹脂)等が挙げられる。
【0052】
一方、テルペン樹脂としては、ヤスハラケミカル社製のYSレジンシリーズ(テルペン樹脂)やクリアロンシリーズ(水添テルペン樹脂)等が挙げられる。
【0053】
さらには、ロジン樹脂とテルペン樹脂を併用することが好ましい。
【0054】
樹脂の添加量としては、射出性と定着性の観点からインクに対して10質量%以上30質量%以下である。樹脂の重量平均分子量は1000〜50000であることが好ましい。本発明の系においては、吐出時の加温のため、インクジェットインクとしては比較的高分子の樹脂を添加することができる。
【0055】
本発明においては、本発明のインクを用いて、記録ヘッド内でのインク温度を記録媒体の温度よりも高くした状態で、インクジェット画像を形成することが好ましい。これにより、記録媒体上に着弾した本発明のインクを温度低下によりゲル化させ、有効に固定化することができる。記録ヘッド内でのインクの温度と、記録媒体の温度との温度差は10℃以上とすることが好ましい。
【0056】
インクジェット記録に用いるヘッド、インクタンク、インク流路を所定の温度に加熱し、記録媒体上に着弾させることでインクを温度低下により固定化させる方法や、さらには、予め冷却、あるいは冷風を着弾部に吹き付けた記録媒体上にインクを着弾させることで温度低下により固定化させる方法がある。その中でもヘッド、インクタンク、インク流路を所定の温度に加熱する方法が簡便であり好ましい。
【0057】
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜120℃、より好ましくは60〜100℃に加熱し、吐出することが好ましい。本発明のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴出射速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げてその温度を所定の範囲内に保ち、その状態で出射することが好ましい。この所定の温度範囲としては、好ましくは設定温度±5℃、より好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。ここでいう設定温度とは、インクを出射する際のインクの温度として設定された基準の温度をいう。
《インクの各構成要素》
次いで、本発明のインクについて、上記項目を除いた各構成要素について説明する。
【0058】
(色材)
本発明のインクにおいては、インクを構成する色材としては、染料あるいは顔料を制限なく用いることができるが、インク成分に対し良好な分散安定性を有し、かつ耐候性に優れた顔料を用いることが好ましい。顔料としては、特に限定されるわけではないが、本発明には、例えば、カラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
【0059】
赤或いはマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36、
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60、
緑顔料としては、Pigment Green 7、26、36、50、 黄顔料としては、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193、
黒顔料としては、Pigment Black 7、28、26などが目的に応じて使用できる。
【0060】
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレットRE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(以上、大日精化工業製)、KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(以上、DIC製)、Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(以上、山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(以上、東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(以上、ヘキストインダストリ製)、Novoperm P−HG、Hostaperm Pink E、Hostaperm Blue B2G(以上、クラリアント製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(以上、三菱化学製)などが挙げられる。
【0061】
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
【0062】
また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としては、例えば、Avecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。更には、下記のものが挙げられる。
【0063】
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
【0064】
具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」が挙げられる。
【0065】
又、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」;共栄化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」;楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」等が挙げられる。
【0066】
更には、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」;ゼネカ社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000」;日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」等が挙げられる。
【0067】
これらの顔料分散剤は、インク中に0.1〜20質量%の範囲で含有させることが好ましい。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、重合性化合物や溶剤を用いて行うことができる。
【0068】
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
【0069】
また、本発明のインクにおいては、従来公知の染料、好ましくは油溶性染料を必要に応じて用いることができる。本発明で用いることのできる油溶性染料として、以下にその具体例を挙げるが、本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
【0070】
〈マゼンタ染料〉
MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)。
【0071】
〈シアン染料〉
MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5 200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、Oleosol Fast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)。
【0072】
〈イエロー染料〉
MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)。
【0073】
〈ブラック染料〉
MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等である。
【0074】
顔料あるいは油溶性染料の添加量は0.1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは0.4〜10質量%である。0.1質量%以上であれば、良好な画像品質を得ることができ、20質量%以下であれば、インク出射における適正なインク粘度を得ることができる。又、色の調整等で2種類以上の色材を適宜混合して使用できる。
【0075】
(その他の添加剤)
本発明のインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、退色防止剤、防バイ剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
【0076】
とくにノズル近傍での酸化重合を防止するためにも、酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤としては、アルキルフェノール系化合物、フェニレンジアミン等のアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ヒドロキノン系化合物、ヒドロキシルアミン系化合物などがある。
【0077】
本発明においては、本発明のインクは、記録ヘッド内でのインク温度と記録媒体の温度に差を付けて画像形成を行うことで、記録媒体上に着弾した本発明のインクを温度低下により増粘あるいは特にゲル化により固定化し、次いで不飽和脂肪酸エステルの酸化重合により本発明定着させることが好ましい。
【実施例】
【0078】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断りない限り、実施例中の「部」あるいは「%」の表示は、「質量部」あるいは「質量%」を表す。
【0079】
実施例
《インクの作製》
(インク1の作製)
亜麻仁油67.5質量部に、ソルスパース28000(ルーブリゾール社製)2質量部を溶解し、さらにカーボンブラックMA7(三菱化学社製)5質量部を添加してプレミックスした。その後ビーズミルにて約20分間で分散してインクを得た。
【0080】
そこにロジン変性フェノール樹脂タマノル361(荒川化学社製、分子量36000)20質量部を添加撹拌し、さらにゲル化剤である12−ヒドロキシステアリン酸5質量部を90℃20分の状態で添加攪拌し、金属石鹸であるナフテン酸マンガン0.5質量部を加え攪拌しインク1(本発明)を得た。
【0081】
(インク2〜26の作製)
表1〜表3に記載した種類、量の不飽和脂肪酸エステル、金属石鹸、ゲル化剤、樹脂、色材、分散剤を用いた以外は、インク1と同様にして表1〜表3記載のインク2〜26をそれぞれ得た。ここで、インク1〜13、17、18、21、24は本発明のインクであり、インク14〜16、19、20、22、23、25、26を比較用のインクとした。
【0082】
(インク27〜50の作製)
表4〜表6に記載した種類、量の不飽和脂肪酸エステル、飽和脂肪酸エステル、金属石鹸、ゲル化剤、色材、分散剤を用いた以外は、インク1と同様にして表4〜表6に記載のインク27〜50をそれぞれ得た。ここで、インク28〜33は本発明のインクであり、インク27、34〜50を比較用のインクとした。
【0083】
《評価方法》
《インクジェット画像の形成》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置に、上記で作製したインクを装填し、PPC用紙(J PAPER コニカミノルタビジネスソリューションズ社製)に、抜き文字、ベタ画像を印字した。
【0084】
インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、記録ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクから記録ヘッド部分まで断熱して、インクのゲル転移温度+30℃に加温した。また、ピエゾヘッドもヒーターを内蔵させ、記録ヘッド内のインク温度をゲル転移温度+30℃に加温した。また、ゲル化を生じないインクについては、一律70℃にインクを加熱した。
【0085】
ピエゾヘッドはノズル径20μm、ノズル数512ノズル(256ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を示す))で、各々1滴の液滴量が2.5plとなる条件で、液滴速度約6m/secで出射させて、1440dpi×1440dpiの記録解像度で印字した。各記録媒体は室温(23℃)とした。
<文字品位>
上記のインクで、PPC用紙(J PAPER コニカミノルタビジネスソリューションズ社製)に対して解像度1400dpi×1440dpiで、3ポイント、4ポイントおよび5ポイントのMS明朝体で、漢字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図、國」の抜き文字を印字し、印字した文字画像を目視観察し、下記の評価基準に従って文字品位の評価を行った。
【0086】
○:3ポイントの抜き文字全てが、細部にまで明瞭に記録されている
△:3ポイントの抜き文字は一部しか判読できないが、4ポイントの抜き文字全てが判読可能である
×:4ポイントの抜き文字は一部しか判読できない
<定着性>
上記インクで、PPC用紙(J PAPER コニカミノルタビジネスソリューションズ社製)にベタ画像を印字したサンプルを40℃、60%RHの環境で一昼夜自然乾燥させた後、サンプルの印字部に印刷していないPPC用紙を重ね、100g/cm
2の荷重をかけた状態で10回往復させ、サンプルおよびサンプルに当てて擦った用紙の状態を観察し、以下の基準に基づいて定着性の評価を行った。
【0087】
○:印字面は変化せず、擦った用紙にもインクが全く付着しない
△:印字面に傷が付くが、擦った用紙にはインクは付着しない
×:印字面のインクが落ち、僅かに擦った用紙に付着する
××:印字面からインクが激しく落ち、画像が乱れる。擦った用紙にインクが多量に付着する。
<連続吐出安定性>
ピエゾ型インクジェットヘッドを用い、インク供給系及びピエゾヘッドをインクのゲル転移温度+30℃に加温した状態で、1滴の液滴量が2.5pl、液滴速度約6m/secの条件で1時間連続出射し、インク滴吐出ノズル数をマイクロスコープで観測した。
【0088】
(ノズル数−連続射出1h経過時点での欠・曲がり発生ノズル数)/(ノズル数)の百分率を求め、下記評価基準に基づいて連続吐出安定性を評価した。
【0089】
ピエゾヘッドはノズル径20μm、ノズル数512ノズル(256ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)を用いた。
【0090】
○:吐出ノズル比が、85%以上、100%である
△:吐出ノズル比が、70%以上、85%未満である
×:吐出ノズル比が、70%未満である
<質感の評価>
上記インクで、PPC用紙(J PAPER コニカミノルタビジネスソリューションズ社製)にベタ画像を印字したサンプルを作成し、画像の質感を評価した。
【0091】
○:均質な質感である
×:凹凸や表面の光の反射に違和感がある
結果を併せて表1〜表6に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
表1中、
(金属石鹸)
ナフテン酸Mn:ナフテン酸マンガン
ナフテン酸Co:ナフテン酸コバルト
(樹脂)
タマノル361(36000):タマノル361(ロジン変性フェノール樹脂、荒川化学社製、分子量36000)
ポリマイドS40E(50000):ポリマイドS40E(ポリアミド樹脂、三洋化成社製、分子量50000)
KG2212(133000):KG2212(ロジン変性フェノール樹脂、荒川化学社製、分子量133000)
クマロンG100N(730):クマロンG100N(クマロン樹脂、日塗化学社製、分子量730)
(色材)
カーボンブラックMA7:カーボンブラックMA7(三菱化学社製)
(分散剤)
ソルスパース28000:ソルスパース28000(ルーブリゾール社製)
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
表4中、
(飽和脂肪酸エステル)
エキセパールMS:エキセパールMS(ステアリン酸メチル、花王社製)
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
表1〜表6から明らかなように、本発明のインクは、連続吐出安定性に優れ、文字品位、定着性に優れることがわかる。
【0101】
本発明は、インクジェットヘッドを高温にすることなく射出することが出来、かつ短時間で裏抜けが抑制される程度にインクが硬化するため、システム負荷が少なく、連続吐出安定性に優れ、普通紙適性が高く文字品位、定着性に優れるインクジェットインクを提供できることがわかる。