特許第6211275号(P6211275)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6211275
(24)【登録日】2017年9月22日
(45)【発行日】2017年10月11日
(54)【発明の名称】電界効果トランジスタの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20171002BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20171002BHJP
【FI】
   H01L29/78 301X
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-41530(P2013-41530)
(22)【出願日】2013年3月4日
(65)【公開番号】特開2013-197589(P2013-197589A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2016年1月20日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0027735
(32)【優先日】2012年3月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 昌佑
(72)【発明者】
【氏名】閔 信▲ちぇおる▼
(72)【発明者】
【氏名】李 鍾▲うぉく▼
(72)【発明者】
【氏名】李 忠浩
【審査官】 小堺 行彦
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0161171(US,A1)
【文献】 国際公開第2005/020325(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0187575(US,A1)
【文献】 特開2009−094229(JP,A)
【文献】 特開2001−298194(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0090416(US,A1)
【文献】 特開2010−258443(JP,A)
【文献】 特開2003−188273(JP,A)
【文献】 特開2005−006227(JP,A)
【文献】 特開2010−034467(JP,A)
【文献】 特表2010−537433(JP,A)
【文献】 特開2006−013521(JP,A)
【文献】 特開2007−258485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域及び第2領域を含む基板を準備する段階と、
前記基板を準備する段階の後、前記基板から突出し前記第1領域上及び前記第2領域上のそれぞれにおいて同じ幅である第1幅を有する複数のフィン部を前記第1領域上及び前記第2領域上に形成する段階と、
複数のフィン部を前記第1領域上及び前記第2領域上に形成する段階の後、前記第1領域上の複数の前記フィン部を露出しつつ前記第2領域上の複数の前記フィン部を覆う第1マスクパターンを形成する段階と、
前記第1マスクパターンを形成する段階の後、前記第2領域上の複数の前記フィン部を前記第1マスクパターンによって覆ったまま前記第1領域上の前記フィン部の幅が第1幅とは異なる大きさの第2幅となるよう前記第1領域上の複数の前記フィン部の幅を増加又は減少させる段階と、
前記第1領域上の複数の前記フィン部の幅を増加又は減少させる段階の後、前記第1領域上の複数の前記フィン部上及び前記第2領域上の複数の前記フィン部上のそれぞれにゲート誘電パターン及びゲート電極パターンを設ける段階と、
を含み、
前記第1領域上の第2幅を有する複数の前記フィン部上のゲート誘電パターン及びゲート電極パターンは、前記第2領域上の第1幅を有する複数の前記フィン部上のゲート誘電パターン及びゲート電極パターンとは異なる閾値電圧を有する電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項2】
前記フィン部の幅を増加又は減少させる段階は、前記フィン部から半導体層を成長させる段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項3】
前記フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、
前記半導体層は、前記素子分離膜を形成する前に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項4】
前記フィン部を形成する段階は、
前記基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、
前記第2マスクパターンをエッチングマスクとして前記基板をエッチングする段階と、
を含み、
前記半導体層は、前記第1マスクパターン及び前記第2マスクパターンによって露出された前記フィン部の側壁及び前記基板上に形成されることを特徴とする請求項3に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項5】
前記フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、
前記第1マスクパターン及び前記半導体層は、前記素子分離膜を形成した後に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項6】
前記フィン部の幅を増加又は減少させる段階は、前記第1領域上の前記フィン部をエッチングする段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項7】
前記フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、
前記素子分離膜は、前記フィン部をエッチングした後に形成されることを特徴とする請求項6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項8】
前記フィン部を形成する段階は、
前記基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、
前記第2マスクパターンをエッチングマスクとして前記基板をエッチングする段階と、
を含み、
前記フィン部をエッチングする段階は、前記第1マスクパターン及び前記第2マスクパターンによって露出された前記フィン部の側壁及び前記基板の上面をエッチングする段階を含むことを特徴とする請求項7に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項9】
前記フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、
前記素子分離膜は、前記フィン部をエッチングする前に形成され、
前記フィン部をエッチングする段階は、前記第1マスクパターン及び前記素子分離膜によって露出された前記フィン部の上面及び上部側壁をエッチングする段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【請求項10】
前記フィン部を形成する段階は、
前記基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、
前記第2マスクパターンをエッチングマスクとして前記基板をエッチングする段階と、
を含み、
前記第2マスクパターンを形成する段階は、
前記基板上に第3マスクパターンを形成する段階と、
前記第3マスクパターンの側壁上にスペーサー工程を遂行する段階と、
前記第3マスクパターンを除去する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界効果トランジスタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
小型化、多機能化及び/又は低い製造単価等の特性によって、半導体素子は電子産業で重要な要素として注目を浴びている。半導体素子は論理データを格納する半導体記憶素子、論理データを演算処理する半導体論理素子、及び記憶要素と論理要素とを含むハイブリッド(hybrid)半導体素子等に区分され得る。電子産業が高度に発展することによって、半導体素子の特性に対する要求が段々増加されている。例えば、半導体素子に対する高信頼性、高速化及び/又は多機能化等に対して要求が段々増加されている。このような要求特性を充足させるために半導体素子内の構造は段々複雑になり、また、半導体素子は段々高集積化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許公開2011/0014791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、高集積化が可能な電界効果トランジスタの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、第1領域及び第2領域を含む基板を準備する段階、基板を準備する段階の次に基板から突出し第1領域上及び第2領域上のそれぞれにおいて同じ幅である第1幅を有する複数のフィン部を第1領域及び第2領域上に形成する段階、複数のフィン部を第1領域上及び第2領域上に形成する段階の次に第1領域上の複数のフィン部を露出しつつ第2領域上の複数のフィン部を覆う第1マスクパターンを形成する段階、第1マスクパターンを形成する段階の次に第2領域上の複数のフィン部を第1マスクパターンによって覆ったまま第1領域上のフィン部の幅を増加又は減少させる段階、並びに、第1領域上の複数のフィン部の幅を増加又は減少させる段階の次に第1領域上の複数のフィン部上及び第2領域上の複数のフィン部上のそれぞれにゲート誘電パターン及びゲート電極パターンを設ける段階を包含する。本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、第1領域上の第2幅を有する複数のフィン部上のゲート誘電パターン及びゲート電極パターンは、第2領域上の第1幅を有する複数のフィン部上のゲート誘電パターン及びゲート電極パターンとは異なる閾値電圧を有する
【0006】
本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、フィン部の幅を増加又は減少させる段階は、フィン部から半導体層を成長させる段階を包含する。
【0007】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、半導体層は、素子分離膜を形成する前に形成され得る。
【0008】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、フィン部を形成する段階は、基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、第2マスクパターンをエッチングマスクとして基板をエッチングする段階と、を含み、半導体層は、第1マスクパターン及び第2マスクパターンによって露出された第1フィン部の側壁及び基板上に形成され得る。
【0009】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、第1マスクパターン及び半導体層は素子分離膜を形成した後に形成され得る。
【0010】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、半導体層は、素子分離膜及び第1マスクパターンによって露出されたフィン部の上部側壁及び上面上に形成され得る。
【0011】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、半導体層は、フィン部と格子定数が異なるか、或いはバンドギャップが異なる物質で形成され得る。
【0012】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、フィン部の幅を増加又は減少させる段階は、第1領域上のフィン部をエッチングする段階を包含する。
【0013】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、素子分離膜は、フィン部をエッチングした後に形成され得る。
【0014】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、フィン部を形成する段階は、基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、第2マスクパターンをエッチングマスクとして基板をエッチングする段階と、を含み、フィン部をエッチングする段階は、第1マスクパターン及び第2マスクパターンによって露出されたフィン部の側壁及び基板の上面をエッチングする段階を包含する。
【0015】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、フィン部の下部側壁上に素子分離膜を形成する段階をさらに含み、素子分離膜は、フィン部をエッチングする前に形成され、フィン部をエッチングする段階は、第1マスクパターン及び素子分離膜によって露出されたフィン部の上面及び上部側壁をエッチングする段階を包含する。
【0016】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法では、フィン部を形成する段階は、基板上に第2マスクパターンを形成する段階と、第2マスクパターンをエッチングマスクとして基板をエッチングする段階を含み、第2マスクパターンを形成する段階は、基板上に第3マスクパターンを形成する段階と、第3マスクパターンの側壁上にスペーサ工程を遂行する段階と、第3マスクパターンを除去する段階と、を包含する。
【0017】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、スペーサマスクパターンの幅は実質的に同一であり得る。
【0018】
本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、第1領域及び第2領域を有する基板を準備する段階と、基板上に第2幅程度相互離隔され第2幅とは異なる第1幅を有する第1マスクパターンを形成する段階と、第1マスクパターンの間を満たし第2幅を有する第2マスクパターンを形成する段階と、第2領域で第1マスクパターンを除去する段階と、第1領域で第2マスクパターンを除去する段階と、第1領域上の第1マスクパターン及び第2領域上の第2マスクパターンをエッチングマスクとして基板をエッチングする段階と、を包含する。
【0019】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、第1マスクパターンを形成する段階と、基板上に第3マスクパターンを形成する段階と、第3マスクパターンの側壁上にスペーサ工程を遂行する段階と、第3マスクパターンを除去する段階と、を包含する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電界効果トランジスタの製造方法によれば、異なる幅を有する複数のフィン部を備える電界効果トランジスタを容易に製造することができる。これにより、本発明の製造方法により製造される電界効果トランジスタは、複数の閾値電圧を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図2図1A−A’線断面図である。
図3】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図4図3A−A’線断面図である。
図5】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図6図5A−A’線断面図である。
図7】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図8図7A−A’線断面図である。
図9】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図10図9A−A’線断面図である。
図11】本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図12図11A−A’線断面図である。
図13】本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図14図13のA−A’線断面図である。
図15】本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図16図15のA−A’線断面図である。
図17】本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図18図13のA−A’線断面図である。
図19】本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図20図19のA−A’線断面図である。
図21】本発明の第3実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図22図21A−A’線断面図である。
図23】本発明の第3実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図24図23のA−A’線断面図である。
図25】本発明の第4実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図26図25A−A’線断面図である。
図27】本発明の第4実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図28図27のA−A’線断面図である。
図29】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図30図29のA−A’線断面図である。
図31】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図32図31のA−A’線断面図である。
図33】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図34図33のA−A’線断面図である。
図35】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図36図35のA−A’線断面図である。
図37】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図38図37のA−A’線断面図である。
図39】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図40図39のA−A’線断面図である。
図41】本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図である。
図42図41のA−A’線断面図である。
図43】本発明の第1実施形態から第5実施形態による電界効果トランジスタを含む電子システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の長所及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されることなく、互いに異なる多様な形態に具現でき、単なる実施形態は本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されることであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全文にわたって同一参照符号は同一構成要素を称する。
【0023】
本明細書で、導電性膜、半導体膜、又は絶縁性膜等のある物質膜が他の物質膜又は基板「上」にあると言及される場合に、そのある物質膜は、他の物質膜又は基板上に直接形成され得るか、又はこれらの間にその他の物質膜が介在されることもあり得ることを意味する。また、本明細書の多様な実施形態で「第1」、「第2」、「第3」等の用語が物質膜又は工程段階を記述するために使用されたが、これは単なるいずれか特定物質膜又は工程段階を他の物質膜又は他の工程段階と区別させるために使用されただけであり、膜がこのような用語によって限定されてはならない。
【0024】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのことであり、本発明を制限するものではない。本明細書で、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使用される「含む」及び/又は「包含する」は言及された構成要素、段階、動作及び/又は素子は1つ以上の他の構成要素段階、動作及び/又は素子の存在又は追加を排除しない。
【0025】
また、本明細書で記述する実施形態は本発明の理想的な例示図である断面図及び/又は平面図を参考して説明される。図面において、膜及び領域の厚さは技術的内容の効果的な説明のために誇張されたものである。したがって、製造技術及び/又は許容誤差等によって例示図の形態が変形され得る。したがって、本発明の実施形態は図示された特定形態に制限されることではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含む。
【0026】
(第1実施形態)
図1乃至図12に基づいて本発明の第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明する。図1図3図5図7図9、及び図11は、第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図であり、図2図4図6図8図10、及び図12は、各々図1図3図5図7図9、及び図11のA−A’線断面図である。
【0027】
図1及び図2に示すように、第1領域RG1及び第2領域RG2を含む基板100が提供され得る。基板100は、半導体ベース構造(semiconductor based structure)を包含することができる。一例として、基板100は、シリコン基板であるか、或いはSOI(Silicon On Insulator)基板であり得る。第1領域RG1及び第2領域RG2は、基板100の互いに異なる領域を指すことであり、互いに異なる閾値電圧が要求される領域であり得る。一例として、第1領域RG1はNMOSトランジスタ領域であり、第2領域RG2はPMOSトランジスタ領域であり得る。
【0028】
基板100上に第1マスクパターン201が形成され得る。第1マスクパターン201が形成された基板100上に第2マスク層205が形成され得る。第2マスク層205は第1マスクパターン201が形成された基板100の上面に沿って実質的にコンフォーマルに(conformally)形成され得る。第1マスクパターン201と第2マスク層205とは相互エッチング選択性がある物質で形成され得る。一例として、第2マスク層205はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジスト(Photo Resist)、SOG(Spin On Glass)及び/又はSOH(Spin On Hard mask)の中で選択された少なくとも1つを包含でき、第1マスクパターン201は第2マスク層205と異なる物質で形成され得る。第1マスクパターン201及び第2マスク層205は、物理気相蒸着工程(Physical Vapor Deposition Process:PVD)、化学気相蒸着工程(Chemical Vapor Deposition Process:CVD)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition)又はスピンコーティング方法の中で選択された少なくとも1つによって形成され得る。
【0029】
図3及び図4に示すように、スペーサ工程によって第2マスク層205から第2マスクパターン206が形成され得る。第2マスクパターン206は第1マスクパターン201を露出するスペーサ形態であり得る。一例として、スペーサ工程は直進性が強いプラズマエッチング工程を包含することができる。第2マスクパターン206は実質的に同一の幅を有することができる。以下、本明細書でフィン部の幅又はマスクパターンの幅は、X方向の幅を指す。第2マスクパターン206によって露出された第1マスクパターン201が除去されて第2マスクパターン206の間に第1トレンチ101が形成され得る。第1マスクパターン201の除去は第2マスクパターン206のエッチング量を最も少なくし、第1マスクパターン201を除去できる選択的エッチング工程を包含することができる。
【0030】
図5及び図6に示すように、第2マスクパターン206をエッチングマスクとして基板100をエッチングし、第1幅T1を有する第1フィン部(fin portions)F1を形成する。以下、本明細書で、フィン部の幅とはフィン部上部の幅を指す。エッチングにより第1フィン部F1の間に第2トレンチ102が形成され得る。また、エッチングにより第2マスクパターン206の上部がラウンドされた表面を有することができる。第1フィン部F1は、Y方向の幅がX方向の幅より大きいライン形状であり得る。基板100が第1半導体層及び第2半導体層と第1半導体層及び第2半導体層との間に誘電層を含むSOI基板である場合、誘電層上の第2半導体層をパターニングして第1フィン部F1が形成され得る。第1フィン部F1は閾値電圧を調節するドーピングが行われる領域であり得る。一例として、ドーピング工程は、図1及び図2に示すように、第1マスクパターン201を形成する前に基板100の上部に行われる。第1領域RG1及び第2領域RG2上に各々複数のフィン部が形成されるが、これとは異なり各々1つのフィン部が提供され得る。第2領域RG2上の複数の第1フィン部F1は各々別個のトランジスタを構成するか、複数の第1フィン部F1が1つのトランジスタを構成することができる。第1領域RG1上の複数の第2フィン部F2も各々別個のトランジスタを構成するか、複数の第2フィン部F2が1つのトランジスタを構成することができる。
【0031】
図7及び図8に示すように、第2領域RG2を覆い第1領域RG1を露出するエピタキシャル防止マスクパターン211が形成され得る。エピタキシャル防止マスクパターン211は、第1領域RG1及び第2領域RG2を覆う図示しないエピタキシャル防止膜及び第3マスクパターン213を順に形成した後、第3マスクパターン213をエッチングマスクとして第1領域RG1に形成されたエピタキシャル防止膜を除去することにより形成され得る。一例として、エピタキシャル防止マスクパターン211は、第2マスクパターン206とエッチング選択性がある物質から形成され得る。一例として、第2マスクパターン206は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジスト(Photo Resist)、SOG(Spin On Glass)及び/又はSOH(Spin On Hard mask)の中で選択された少なくとも1つを包含でき、エピタキシャル防止マスクパターン211は、第2マスクパターン206と異なる物質を包含することができる。第3マスクパターン213はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジストの中の少なくとも1つを包含することができる。
【0032】
エピタキシャル防止マスクパターン211によって露出された第1領域RG1上の第1フィン部F1の幅を増加又は減少させ得る。第1実施形態において、第1領域RG1上の第1フィン部F1をシードとするエピタキシャル工程によって第1半導体層SP1が形成され得る。一例として、第1半導体層SP1は、分子ビームエピタキシ(Molecular Beam Epitaxy:MBE)、液相エピタキシ(Liquid Phase Epitaxy:LPE)、気相エピタキシ(Vapor Phase Epitaxy:VPE)又は有機金属化学蒸着法(MOCVD)等の方法に形成され得る。第1半導体層SP1は、第2トレンチ102内に実質的にコンフォーマルに形成され得る。一例として、第1半導体層SP1はエピタキシャル防止マスクパターン211及び第2マスクパターン206によって露出された第1フィン部F1の側壁及び基板100の上面上に形成され得る。以下、本明細書で、基板100の上面は、特別に明示する場合を除き、第1フィン部F1の間に形成された第2トレンチ102の下面を指す。これにより、第2領域RG2上の第1フィン部F1の第1幅T1より厚い第2幅T2を有する第2フィン部F2が形成され得る。以下、本明細書でフィン部の幅は、基板から形成されたフィン部の幅とその表面に形成された半導体層の厚さとの合計により記述される。第1実施形態において、第1フィン部F1の上面は、第2マスクパターン206によって覆われているので、半導体層SP1の成長が防止され得る。したがって、第1フィン部F1及び第2フィン部F2の上面は、基板100の上面から実質的に同一の第1高さH1を有することができる。
【0033】
フィン電界効果トランジスタは、基板100の上面から突出するフィン部をボディとして使用して平面トランジスタに比べて相対的に短チャンネル効果が改善され得る。しかし、フィン電界効果トランジスタは、平面トランジスタに比べて相対的に狭いボディを有するので、イオン注入工程による閾値電圧調節が相対的に容易でないことがあり得る。フィン電界効果トランジスタのフィン部の幅を異ならせて形成する場合、トランジスタのボディが互いに異なる体積を有し、イオン注入工程を通じて互いに異なる閾値電圧を有するように設計され得る。本発明の第1実施形態によれば、互いに異なる幅を有するフィン部を複数形成することにより、複数の異なる閾値電圧を有するトランジスタを容易にかつ同時に形成する。
【0034】
第1半導体層SP1は、第1フィン部F1と同一の物質又は第1フィン部F1と格子定数及び/又はバンドギャップが異なる物質で形成され得る。一例として、第1フィン部F1は、単結晶シリコン基板の一部であり、第1半導体層SP1は、InSb、InAs、GaSb、InP、GaAs、Ge、SiGe、及びSiCの中の少なくとも1つを包含することができる。第1半導体層SP1は、第1フィン部F1と異なるバンドギャップを有する半導体物質を包含することができる。一例として、第1フィン部F1は、GaAsを含み、第1半導体層SP1は、AlGaAsを包含することができる。第1半導体層SP1は、第1フィン部F1と同一の導電形でドーピングされ得る。一例として、第1半導体層SP1は、エピタキシャル工程と同時(in−situ)にドーピングされ得る。この場合、第1半導体層SP1のドーピング濃度は、第1フィン部F1のドーピング濃度と異なり得る。一例として、第1半導体層SP1のドーピング濃度は第1フィン部F1のドーピング濃度より低いことがあり得る。
【0035】
図9及び図10に示すように、第2マスクパターン206、エピタキシャル防止マスクパターン211、及び第3マスクパターン213が除去され得る。第2マスクパターン206、エピタキシャル防止マスクパターン211、及び第3マスクパターン213の除去工程は複数の選択的エッチング工程を包含することができる。第2マスクパターン206、エピタキシャル防止マスクパターン211、及び第3マスクパターン213が除去された結果物上の第1フィン部F1及び第2フィン部F2の間の第2トレンチ102を満たす素子分離膜110が形成され得る。素子分離膜110は、第1領域RG1及び第2領域RG2を覆うように誘電膜を形成された後、第1フィン部F1及び第2フィン部F2の上部が露出されるように誘電膜をエッチングして形成され得る。素子分離膜110は、高密度プラズマ酸化膜、SOG膜(Spin On Glass Layer)及び/又はCVD酸化膜であり得る。
【0036】
図11及び図12に示すように、第1フィン部F1及び第2フィン部F2上にゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143が順に形成され得る。ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は、素子分離膜110が形成された結果物上に図示しないゲート誘電膜及び図示しないゲート電極膜を順に形成し、マスクを利用してゲート誘電膜及びゲート電極膜を順にエッチングして形成され得る。ゲート誘電パターン141は、酸化膜又は酸化窒化膜を包含することができる。一例として、ゲート誘電パターン141はシリコン酸化膜であり得る。ゲート誘電パターン141はシリコン酸化膜より高い誘電常数(dielectric constant)を有する高誘電膜を包含することができる。ゲート電極パターン143はドーピングされた半導体物質、金属、導電性金属窒化物、及び金属−半導体化合物の中で少なくとも1つを包含することができる。一例として、ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は各々化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition)、スパッタリング、及び/又は原子層蒸着(Atomic Layer Deposition)で形成され得る。以後、ゲート電極パターン143によって露出された第1フィン部F1及び第2フィン部F2の上部に図示しないソース/ドレーン領域が形成され得る。
【0037】
第1実施形態による電界効果トランジスタの製造方法によれば、異なる幅を有する複数のフィン部を容易にかつ同時に形成する。これにより、この電界効果トランジスタは、複数の閾値電圧を有し、高集積化することができる。
【0038】
(第2実施形態)
図13乃至図20を参照して、本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法が説明される。図13図15図17、及び図19は、本発明の第2実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図であり、図14図16図18、及び図20は各々図13図15図17、及び図19のA−A’線断面図である。説明を簡単にするために第1実施形態と重複する構成の説明は省略され得る。
【0039】
図13及び図14に示すように、基板100から突出するように第1フィン部F1が形成され得る。第1フィン部F1は、基板100上に形成された図示しないマスクパターンをエッチングマスクとするエッチング工程によって形成され得る。一例として、第1フィン部F1は、図1乃至図6を参照して説明された方法によって互いに同一の幅を有するように形成され得る。第1フィン部F1の下部側壁を覆う素子分離膜110が形成され得る。素子分離膜110は、第1領域RG1及び第2領域RG2を覆うように誘電膜を形成した後、第1フィン部F1の上部が露出するように誘電膜をエッチングして形成され得る。素子分離膜110は高密度プラズマ酸化膜、SOG膜(Spin On Glass Layer)及び/又はCVD酸化膜であり得る。第2実施形態において、第1フィン部F1は基板100の上面上にマスクパターンを形成した後、マスクパターンによって露出された基板100の上面をシードとするエピタキシャル工程によって形成され得る。この場合、第1フィン部F1は基板100と同一の物質又は基板100と格子定数及び/又はバンドギャップが異なる物質で形成され得る。一例として、基板100は単結晶シリコン基板であり、第1フィン部F1はGe、SiGe、又はSiCを包含することができる。
【0040】
図15及び図16に示すように、素子分離膜110が形成された結果物上に、第2領域RG2を覆い、第1領域RG1を露出するエピタキシャル防止マスクパターン211が形成され得る。エピタキシャル防止マスクパターン211は、第1領域RG1及び第2領域RG2を覆う図示しないエピタキシャル防止膜及び第3マスクパターン213を形成した後、第3マスクパターン213をエッチングマスクとして第1領域RG1に形成されたエピタキシャル防止膜を除去して形成され得る。一例として、エピタキシャル防止マスクパターン211は、素子分離膜110とエッチング選択性がある物質とから形成され得る。一例として、素子分離膜110はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジスト(Photo Resist)、SOG(Spin On Glass)及び/又はSOH(Spin On Hard mask)の中で選択された少なくとも1つを包含でき、エピタキシャル防止マスクパターン211は物質の中の素子分離膜110と異なる物質を包含することができる。第3マスクパターン213はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジストの中の少なくとも1つを包含することができる。
【0041】
図17及び図18に示すように、エピタキシャル防止マスクパターン211及び素子分離膜110によって露出された第1領域RG1上の第1フィン部F1の上部幅を増加又は減少させ得る。第2実施形態において、第1領域RG1上で素子分離膜110によって露出された第1フィン部F1の上部をシードとするエピタキシャル工程によって、第2半導体層SP2が形成され得る。一例として、第2半導体層SP2は分子ビームエピタキシ(Molecular Beam Epitaxy:MBE)、液相エピタキシ(Liquid Phase Epitaxy:LPE)、気相エピタキシ(Vapor Phase Epitaxy:VPE)又は有機金属化学蒸着法(MOCVD)等の方法に形成され得る。第2半導体層SP2の形成結果、第1領域RG1上に第2領域RG2上の第1フィン部F1の第1幅T1より厚い第2幅T2の上部を有する第2フィン部F2が形成され得る。第2半導体層SP2を形成した結果、基板100の上面から第2フィン部F2の高さH2は第1フィン部F1の高さH1より高くなり得る。
【0042】
第2半導体層SP2は第1フィン部F1と同一の物質又は第1フィン部F1と格子定数及び/又はバンドギャップが異なる物質で形成され得る。一例として、第1フィン部F1は単結晶シリコン基板であり、第2半導体層SP2はInSb、InAs、GaSb、InP、GaAs、Ge、SiGe、及びSiCの中の少なくとも1つを包含することができる。第2半導体層SP2は第1フィン部F1と異なるバンドギャップを有する半導体物質を包含することができる。一例として、第1フィン部F1はGaAsを含み、第2半導体層SP2はAlGaAsを包含することができる。第2半導体層SP2は第1フィン部F1と同一の導電形でドーピングされ得る。一例として、第2半導体層SP2はエピタキシャル工程と同時にインシッツ(in−situ)にドーピングされ得る。この場合、第2半導体層SP2のドーピング濃度は第1フィン部F1のドーピング濃度と異なり得る。一例として、第2半導体層SP2のドーピング濃度は第1フィン部F1のドーピング濃度より低いことがあり得る。
【0043】
図19及び図20に示すように、エピタキシャル防止マスクパターン211、及び第3マスクパターン213が除去され得る。エピタキシャル防止マスクパターン211及び第3マスクパターン213が除去された後、第1フィン部F1及び第2フィン部F2上にゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143が順に形成され得る。ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は、図11及び図12を参照して説明された工程と同一の方法に形成され得る。
【0044】
(第3実施形態)
図21乃至図24を参照して、本発明の第3実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明する。図21及び図23は本発明の第3実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図であり、図22及び図24は各々図21及び図23のA−A’線断面図である。説明を簡単にするために第1実施形態又は第2実施形態と重複する構成の説明は省略され得る。
【0045】
図21及び図22に示すように、図5及び図6を参照して説明された結果物上にエッチングマスクパターン214が形成され得る。エッチングマスクパターン214は第2領域RG2を覆い、第1領域RG1を露出することができる。エッチングマスクパターン214は第1フィン部F1が形成された結果物上にエッチングマスク層及び第4マスクパターン216を順に形成し、第4マスクパターン216をマスクとして第1領域RG1に形成されたエッチングマスク層を除去して形成され得る。エッチングマスクパターン214は第2マスクパターン206とエッチング選択性がある物質とで形成され得る。一例として、第2マスクパターン206はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジスト(Photo Resist)、SOG(Spin On Glass)及び/又はSOH(Spin On Hard mask)の中で選択された少なくとも1つを包含でき、エッチングマスクパターン214は物質の中の第2マスクパターン206と異なる物質で形成され得る。第4マスクパターン216はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、フォトレジストの中の少なくとも1つを包含することができる。
【0046】
エッチングマスクパターン214及び第2マスクパターン206によって露出された第1領域RG1上の第1フィン部F1の幅を増加又は減少させ得る。第3実施形態において、第1幅T1を有する第1フィン部F1の側壁がエッチングされて第3幅T3を有する第3フィン部F3が形成され得る。エッチング工程は、乾式及び/又は湿式エッチング工程を包含することができる。一例として、エッチング工程は等方性エッチング工程を包含することができる。第3幅T3は第1幅T1より小さいことがあり得る。第3フィン部F3の形成の際に、第1領域RG1で第2トレンチ102の下面をなす基板100の上面が共にエッチングできる。その結果、第1領域RG1で基板100の上面と第2領域RG2で基板100の上面間には段差H3が生じることができる。
【0047】
図23及び図24に示すように、第2マスクパターン206、エッチングマスクパターン214、及び第4マスクパターン216が除去され得る。除去工程以後、第1フィン部F1及び第3フィン部F3の下部側壁を覆う素子分離膜110が形成され得る。第1フィン部F1及び第3フィン部F3上にゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143が順に形成され得る。ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は図11及び図12を参照して説明された工程と同一の方法に形成され得る。
【0048】
(第4実施形態)
図25乃至図28を参照して、本発明の第4実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明する。図25及び図27は本発明の第4実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図であり、図26及び図28は各々図25及び図27のA−A’線断面図である。説明を簡単にするために第1実施形態から第3実施形態と重複する構成の説明は省略され得る。
【0049】
図25及び図26に示すように、図13及び図14を参照して説明された結果物上にエッチングマスクパターン214が形成され得る。エッチングマスクパターン214は第2領域RG2を覆い、第1領域RG1を露出することができる。エッチングマスクパターン214は第1フィン部F1が形成された結果物上にエッチングマスク層及び第4マスクパターン216を順に形成し、第4マスクパターン216をマスクとして第1領域RG1に形成されたエッチングマスク層を除去して形成され得る。
【0050】
エッチングマスクパターン214及び素子分離膜110によって露出された第1領域RG1上の第1フィン部F1の上部幅を増加又は減少させ得る。第4実施形態において、第1幅T1を有する第1フィン部F1の上部側壁がエッチングされて第3幅T3の上部を有する第3フィン部F3が形成され得る。エッチング工程は乾式及び/又は湿式エッチング工程を包含することができる。一例として、エッチング工程は等方性エッチング工程を包含することができる。第3幅T3は第1幅T1より小さいことがあり得る。エッチング工程によって、第3フィン部F3は第1フィン部F1の第1高さH1より低い第4高さH4を有することができる。
【0051】
図27及び図28に示すように、エッチングマスクパターン214及び第4マスクパターン216が除去され得る。除去工程以後、第1フィン部F1及び第3フィン部F3上にゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143が順に形成され得る。ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は図11及び図12を参照して説明された工程と同一の方法に形成され得る。
【0052】
(第5実施形態)
図29乃至図42を参照して、本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法が説明される。図29図31図33図35図37図39、及び図41は本発明の第5実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明するための斜視図であり、図30図32図34図36図38図40及び図42は、各々図29図31図33図35図37図39、及び図41のA−A’線断面図である。説明を簡単にするために第1実施形態から第4実施形態と重複する構成の説明は省略され得る。
【0053】
図29及び図30に示すように、基板100上に第2マスクパターン206が形成され得る。第2マスクパターン206は図1乃至図4を参照して説明された工程によってスペーサ形態に形成され得る。第2マスクパターン206は、相互に第1トレンチ101によって離隔され得る。第2マスクパターン206の第4幅T4は第1トレンチ101の下部幅T5と異なり得る。以下、本明細書でトレンチの幅はトレンチの下部幅を指し、マスクパターンの幅はマスクパターンの下部幅を指す。一例として、第1トレンチ101の幅T5は第2マスクパターン206の第4幅T4より大きくなり得る。
【0054】
図31及び図32に示すように、第1トレンチ101を満たす第5マスクパターン221が形成され得る。第5マスクパターン221は第2マスクパターン206を覆う誘電膜を形成した後、第2マスクパターン206が露出される時まで平坦化工程を遂行して形成され得る。平坦化工程によって第2マスクパターン206の上部がエッチングできる。
【0055】
図33及び図34に示すように、第1領域RG1を覆い、第2領域RG2を露出する第6マスクパターン217が形成され得る。第6マスクパターン217は、第5マスクパターン221とエッチング選択性がある物質とで形成され得る。第6マスクパターン217によって露出された第2領域RG2上の第2マスクパターン206が選択的に除去され得る。その結果、第2領域RG2上に第5マスクパターン221が残留され、第5マスクパターン221は第3トレンチ104によって相互離隔され得る。第5マスクパターン221の第5幅T5は第1トレンチ101の幅と同一であり得る。第2マスクパターン206の第4幅T4は第3トレンチ104の幅と同一であり得る。
【0056】
図35及び図36に示すように、第2領域RG2を覆い、第1領域RG1を露出する第7マスクパターン219が形成され得る。第7マスクパターン219は第3トレンチ104を満たすことができる。第7マスクパターン219によって露出された第1領域RG1上の第6マスクパターン217及び第5マスクパターン221が選択的に除去され、第2マスクパターン206は第1領域RG1上に残留することができる。除去工程によって第2マスクパターン206は第1トレンチ101によって相互離隔され、第1トレンチ101は基板100を露出することができる。
【0057】
図37及び図38に示すように、第2領域RG2で第7マスクパターン219が除去されて第5マスクパターン221が露出され得る。第5マスクパターン221の間の第3トレンチ104は基板100を露出することができる。第7マスクパターン219の除去は選択的エッチング工程を包含することができる。第7マスクパターン219の除去によって第2領域RG2には第5マスクパターン221が残留し、第1領域RG1の上には第2マスクパターン206が残留することができる。第2マスクパターン206の第4幅T4は第5マスクパターン221の第5幅T5と異なり得る。第2マスクパターン206の第4幅T4は第3トレンチ104の幅と同一であり、第5マスクパターン221の第5幅T5は第1トレンチ101の幅と同一であり得る。
【0058】
図39及び図40に示すように、第2マスクパターン206及び第5マスクパターン221をエッチングマスクとして基板100がエッチングできる。エッチング工程の結果、第1領域RG1には第4幅T4を有する第1フィン部F1が形成され、第2領域RG2には第5幅T5を有する第2フィン部F2が形成され得る。第1フィン部F1は、第4トレンチ107によって互いに離隔され、第2フィン部F2は第5トレンチ108によって、相互離隔され得る。第2マスクパターン206の上部及び第5マスクパターン221の上部はエッチング工程によってラウンド状となるようにエッチングできる。
【0059】
図41及び図42に示すように、第2マスクパターン206及び第5マスクパターン221が除去され得る。除去工程の後、第4トレンチ107及び第5トレンチ108を満たし、第1フィン部F1及び第2フィン部F2の上部を露出する素子分離膜110が形成され得る。第1フィン部F1及び第2フィン部F2上にゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143が順に形成され得る。ゲート誘電パターン141及びゲート電極パターン143は図11及び図12を参照して説明された工程と同一の方法に形成され得る。
【0060】
図43は本発明の第1実施形態から第5実施形態によるフィン電界効果トランジスタを含む電子システムのブロック図である。
【0061】
図43に示すように、第1実施形態から第5実施形態によるフィン電界効果トランジスタを含む電子システム1100は、コントローラ1110、入出力装置(I/O)1120、記憶装置1130、インターフェイス1140、及びバス1150を包含することができる。コントローラ1110、入出力装置1120、記憶装置1130及び/又はインターフェイス1140はバス1150を通じて互いに結合され得る。バス1150はデータが移動される通路に該当する。
【0062】
コントローラ1110は、マイクロプロセッサー、デジタル信号プロセス、マイクロコントローラ、及びこれらと類似な機能を遂行できる論理素子の中の少なくとも1つを含むことができる。入出力装置1120は、キーパッド、キーボード、及びディスプレイ装置等を含むことができる。記憶装置1130は、データ及び/又は命令語等を格納できる。インターフェイス1140は通信ネットワークにデータを伝送するか、或いは通信ネットワークからデータを受信する機能を遂行できる。インターフェイス1140は有線又は無線形態であり得る。例えば、インターフェイス1140はアンテナ又は有無線トランシーバー等を包含することができる。ここでは図示しないが、電子システム1100は、コントローラ1110の動作を向上するための動作メモリとして、高速のDRAM及び/又はSRAM等をさらに包含することもあり得る。第1実施形態から第5実施形態によるフィン電界効果トランジスタは、記憶装置1130内に提供されるか、或いはコントローラ1110、入出力装置1120等の一部として提供され得る。
【0063】
電子システム1100は、個人携帯用情報端末機(PDA、personal digital assistant)、ポータブルコンピューター(portable computer)、ウェブタブレット(web tablet)、無線電話機(wireless phone)、モバイルフォン(mobile phone)、デジタルミュージックプレーヤー(digital music player)、メモリカード(memory card)、又は情報を無線環境で送信及び/又は受信できる全て電子製品に適用され得る。
【0064】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態による電界効果トランジスタの製造方法を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変形することなく、他の具体的な形態に実施できることを理解できる。したがって、上述した実施形態は例示的なことであり、限定的なことではないことを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0065】
100 ・・・基板、
110 ・・・素子分離膜、
F1、F2 ・・・フィン部、
SP1、SP2・・・半導体層、
141 ・・・ゲート誘電パターン、
143 ・・・ゲート電極パターン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図43