(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
図1から
図3は本発明の第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池1(以下単に
電池1という)を示す。
【0012】
電池1の外装体2は、ケース本体2aと、ケース本体2aの開口を閉じる蓋2bで構成され、本実施形態では、扁平な直方体状の外観を呈する。ケース本体2a内には電極体3が収容され、電解液が充填されている。蓋2bの外側面(上面)には、一端側に正極の外部端子4Aが配置され、他端側に負極の外部端子4Bが配置されている。外部端子4A,4Bは、接続部材5とリベット6を介して正負の集電体7A,7Bにそれぞれ電気的に接続されている。後述するように、集電体7A,7Bに対して電極体3が機械的かつ電気的に接続されている。外部端子4A,4Bと蓋2bの外側面との間には絶縁樹脂製の上側パッキン8が介在し、集電体7A,7Bと蓋2bの内側面(下面)との間にも絶縁樹脂製の下側パッキン9が介在している。
【0013】
図3に積層構造を示すように、本実施形態における電極体3は、いずれも細長い帯状の正極体11Aと負極体11Bとを、同様に細長い帯状の微多孔性樹脂シートからなるセパレータ10を介在させて交互に配置し、高扁平率の楕円筒状に巻回したものである。電極体3は複数層の正極体11Aと負極体11Bがセパレータ10を介して積層された構造を有する。
【0014】
図3を参照すると、負極体11Bは、本実施形態では銅箔である導電シート12Bと、この導電シート12Bの両面に形成された負極の活物質層13Bとを備える。導電シート12Bの幅方向の一方側(
図1及び
図3において左側)の端部では、活物質層13Bが側縁まで設けられているが、導電シート12Bの幅方向の他方(
図1及び
図3において右側)の端部には、活物質層13Bを設けずに導電シート12Bを露出させた未塗工部14Bが設けられている。同様に、正極体11Aは、本実施形態ではアルミニウム箔である導電シート12Aと、この導電シート12Aの両面に形成された正極の活物質層13Aとを備え、幅方向の一方(
図1及び
図3において左側)の端部に、活物質層13Aを設けずに導電シート12Aを露出させた未塗工部14Aが設けられている。
【0015】
図1及び
図3を参照すると、電極体3の一方(これらの図において右側)の端部から、細長い楕円筒状である負極のリード部16Bが突出している。このリード部16Bは、負極の負極体11Bの未塗工部14Bが複数層重なることで形成されている。同様に、電極体3の他方(これらの図において左側)の端部から、正極体11Aの未塗工部14Aが複数層重なることで形成された細長い楕円筒状の正極のリード部16Aが突出している。
【0016】
正負の集電体7A,7Bは、それぞれ外部端子4A,4Bに電気的に接続された基部7aと、この基部7aから下方に突出する一定幅の細長い帯状である一対の脚部7b,7bとを備える。負極の集電体7Bの脚部7b,7bは、電極体3Bの負極のリード部16Bに機械的かつ電気的に接続されている。同様に、正極の集電体7Aの脚部7b,7bは、電極体3Aの正極のリード部16Aに機械的かつ電気的に接続されている。本実施形態では、負極の集電体7Bは銅製で、正極の集電体7Aはアルミニウム製である。
【0017】
以下、負極側を例に電極体3のリード部16Bと集電体7Bの脚部7bの接続構造を説明する。正極側においても電極体3のリード部16Aと集電体7Aの脚部7bが同一構造で接続されている。この点は、後述する第2から第7実施形態でも同様である。
【0018】
図1及び
図2を参照すると、集電体7Bの脚部7bは楕円筒状のリード部16Bの外側に配置され、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bのうち最外層の未塗工部14Bに接触している。
図2に最も明瞭に示すように、脚部7bの先端側に溶接部17と圧接部(密接部)18が設けられている。
【0019】
図3を併せて参照すると、溶接部17では、リード部16Bの脚部7b側の面(内面)付近の複数層の未塗工部14Bが、脚部7bに対して溶接されている。リード部16Bと脚部7bを溶接して溶接部17を形成する方法としては、例えば超音波溶接、スポット溶接のような抵抗溶接、レーザー溶接等がある。また、
図2に示すように、本実施形態では、脚部7bを側方から見たときの溶接部17の形状は、長軸が脚部7bに沿って延びる比較的細長い楕円形状である。しかし、必要な機械的な強度が確保でき、かつ電気抵抗の点で支障が生じない限り、溶接部17の形状と溶接の具体的な方法は、いずれも特に限定されない。
【0020】
図1に最も明瞭に示すように、圧接部18は溶接部17に対して正負のリード部16A,16Bの対向方向(
図1において左右方向)で電極体3の中央寄りの位置に設けられている。言い換えれば、圧接部18は溶接部17よりも活物質層13B側の位置に設けられている。本実施形態では、圧接部18は溶接部17よりも電極体3の内側に間隔をあけて設けられている。ただし、圧接部18は溶接部17に近接して設けてもよい。また、圧接部18の溶接部17側の部分の一部又は全部が溶接部17に接してもよい。
図3に示すように、圧接部18ではリード部16Bの内面付近の複数層の未塗工部14Bが、例えば冷間圧接により脚部7bに対して圧接されている。
【0021】
図2に示すように、本実施形態における圧接部18の脚部7bの側方から見た形状は、溶接部17の長軸と平行な方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びる細幅帯状ないし直線状の中央部18aと、この中央部18aの両端から溶接部17に向けて延びる細幅帯状の一対の側部18b,18bを備える。本実施形態では、側部18b,18bは溶接部17の長軸に直交する方向、ないしは脚部7bの長手方向に対して斜めに延びている。また、溶接部17の長軸方向の圧接部18の長さL1(一方の側部18bの先端から他方の側部18bの先端までの距離)は、この方向の溶接部17の長さL2よりも長く設定されている。
【0022】
圧接部18では、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bが互いに密接している。言い換えれば、圧接部18では、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bが、実質的に隙間のない状態で密に積層されている。前述のように、圧接部18は溶接部17よりもリード部16Bの対向方向の中央寄りの位置に設けられている。言い換えれば、圧接部18は溶接部17よりも活物質層13B側の位置に設けられている。要するに、圧接部18は溶接部よりも内側に設けられている。そのため、溶接部17でもリード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bが密に積層されている。このように複数層の未塗工部14Bが密に積層されたリード部16Bに対して集電体7A,7Bが溶接されているので、溶接部17における電気抵抗を低減できる。溶接部17における電気抵抗低減により電池1の性能が向上する。
【0023】
前述のように、圧接部18の長さL1は、溶接部17の長さL2よりも長い。そのため、溶接部17では長さL2の方向全体でリード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bが確実に密接され、溶接部17における電気抵抗は確実に低減される。
【0024】
圧接部18を設けるために特別な部材ないし部品を追加する必要はないので、部品点数を増加することなく、溶接部17における電気抵抗低減を実現できる。
【0025】
次に、本実施形態の電池1の製造方法を説明する。
【0026】
電極体3の製造では、いずれも帯状である正極体11Aと負極体11Bを同じく帯状であるセパレータ10を介在させて交互に配置し、楕円筒状に巻回する。この巻回時には、セパレータ10の幅方向の一方の側縁よりも正極体11Aの側縁(未塗工部14A側)を外側に位置させ、セパレータ10の幅方向の他方の側縁よりも負極体11Bの側縁(未塗工部14B側)を外側に位置させる。このようにセパレータ10に対して正極体11Aと負極体11Bの幅方向の位置をずらすことで、リード部16A,16Bが形成される。
【0027】
電極体3の製造とは別工程で、蓋体2bに対して外部端子4A,4B、接続部材5、リベット6、上側及び下側パッキン8,9、並びに正負の集電体7A,7Bが組み付けられる。
【0028】
次に、正負の集電体7A,7Bの脚部7bに対して、電極体3の正負のリード部16A,16Bが機械的かつ電気的に接続される。以下、負極側を例に、集電体7Bの脚部7bに対してリード部16Bを接続する手順を説明する。正極側の集電体7Aの脚部7bとリード部16Aも同じ手順で接続される。この点は、後述する第2から第7実施形態でも同様である。
【0029】
図1から
図3を参照すると、まず楕円筒状のリード部16の側部外側に集電体7Bの脚部7bが配置される。この配置により、脚部7bの内面とリード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bのうち、最外層の未塗工部14Bとが接触する。次に、例えば冷間圧接により圧接部18が形成される。圧接部18の形成後、圧接部18よりも正負のリード部16A,16Bの対向方向(
図1において左右方向)の外側寄りの位置、つまり、圧接部18に対して活物質層13A,13Bとは反対側の位置で、リード部16Bと集電体7Bの脚部7bとを溶接して溶接部17を形成する。圧接部18を形成することで、リード部16Bの溶接部17よりも内側の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となり、それに伴ってリード部16Bの溶接部17を形成する部分でも、複数層の未塗工部14Bは互いに密に積層された状態となっている。この状態で、溶接を行うことで、リード部16Bを構成する未塗工部14Bと脚部7bが互いに十分に溶け込み、良好な溶接部17Bが得られる。その結果、前述したように、溶接部17における電気抵抗を低減し、電池1の性能を向上できる。
【0030】
溶接部17を抵抗溶接やレーザー溶接で形成する場合、スパッタが発生する。また、溶接部17を超音波溶接で形成する場合、粉塵が発生する。スパッタや粉塵(微小金属片)は、電解液に混入し、電池1の内部へ移動する。
【0031】
本実施形態では、負極体11Bの導電シート12は銅製であるので、負極側のリード部16Bと集電体7Bの脚部7bの溶接部17の形成時に、微小銅片が発生する。この微小銅片が正極のリード部16Aまで移動してアルミニウム製の導電シート12Aの未塗工部14Aと接触すると、微小銅片が銅イオンとして電解液中に析出する。溶出した銅イオンが負極体11Bに到達すると負極体11Bの表面で析出する。この析出量が大きくなると、析出した銅がセパレータ10を突き破り、正極体11A側に到達して微小短絡回路が形成される。その結果、微小短絡回路に電流が流れて局所的に発熱し、セパレータ10を溶融させて微小な貫通孔が形成されるので、電池1の容量低下の原因となり得る。しかし、本実施形態では、溶接部17よりも内側に圧接部18を設けているので、負極側の溶接部17の形成時に発生する微小銅片が正極のリード部16Aへ移動するのを防止できる。正極のリード部16Aへ移動防止により、微小銅片の電気化学的な溶解を防止できるので、微小銅片に起因する電池1の容量低下を防止できる。特に、本実施形態では、圧接部18は溶接部17の内側で脚部7bの長手方向に延びる中央部18aに加え、中央部18aの両端から斜めに延びて溶接部17の上下端部まで達する側部18b,18bを備える。圧接部18をかかる形状とすることで、溶接部17の形成時に発生する微小銅片が正極のリード部18へ向けて移動するのをより確実に防止できる。
【0032】
図4(a)〜(c)は、脚部7bを側方から見たときの圧接部18の形状の変形例を示す。
図4(a)の例では、側部18b,18bは脚部7bの圧接部18の長軸と概ね直交する方向ないし、脚部7bの幅方向に延びている。
図4(b)の例では、圧接部18の形状は、間隔をあけて溶接部17の全周を取り囲む長方形状である。
図4(c)の例では、圧接部18は脚部7bの長手方向に延びる直線状の部分のみを有する。これらの変形例についても、圧接部18は溶接部17に近接して設けてもよいし、圧接部18の溶接部17側の部分の一部又は全部が溶接部17に接してもよい。
【0033】
(第2実施形態)
図5から
図8は本発明の第2実施形態に係る電池1を示す。本実施形態の電池1は、溶接部17(
図8参照)の部分でリード部16A,16Bと集電体7A,7Bの脚部7bを挟み込んで覆う金属製のクリップ21を備える。
【0034】
図5及び
図6に最も明瞭に示すように、脚部7bよりも電極体3の内側の位置、従って溶接部17よりも電極体3の内側の位置(活物質層13B側の位置)に圧迫要素としての仕切板(仕切部材)22が配置されている。本実施形態における仕切板22は絶縁材料製からなるが、仕切板22はある程度の導電性を有する部材の全表面に絶縁材料を塗布したものでもよい。
【0035】
図7に最も明瞭に示すように、仕切板22には板厚方向に貫通する一定幅の挿通孔22aが設けられている。つまり、仕切板22は楕円状の第1部材22cと第1部分22cの輪郭よりも寸法の大きい楕円状の貫通孔が形成された第2部材22dから構成されている。挿通孔22aは、電極体3のリード部16Bの端面形状に対応する細長い楕円状である。挿通孔22aの幅はリード部16Bにおける複数層の未塗工部14Bの厚み(外力が作用しない状態)よりも小さく設定されている。そのため、リード部16Bの挿通孔22aに挿通された部分では、挿通孔22aの孔縁22bにより未塗工部14Bが積層方向に圧迫されることで、圧迫部(密接部)23が形成されている。
【0036】
集電体7Bの脚部7bとリード部16Bの溶接部17の形成は、予め仕切板22の挿通孔22aにリード部16Bを挿通させた後、つまり挿通孔22aの孔縁22bによる圧迫によって圧迫部23を形成した後に実行される。
【0037】
圧迫部23を設けたことで、リード部16Bの溶接部17よりも内側の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となり、溶接部17を形成する部分でも、複数層の未塗工部14Bは互いに密に積層される。その結果、良好な溶接部17Bが得られ、溶接部17における電気抵抗を低減できる。また、負極側の溶接部17よりも電池1の内側に配置した仕切板22により圧迫部23を形成することで、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動を防止できる。
【0038】
仕切板22により、外装体2(ケース本体2aと蓋2b)の内部は、2つの領域に仕切られている。一方の領域は、正極側と負極側の仕切板22よりも外側の領域(正負のリード部16A,16Bの対向方向で電極体3の両端側の領域ないしは電極体3のうち誘電体層13A,13B側の領域)である(第1の領域)。この領域にはリード部16A,16Bが配置されている。他方の領域は正極側と負極側の仕切板22に挟まれた領域、言い換えれば電極体のうち誘電体層13A,13Bに対して外側の領域である(第2の領域)。この領域は電極体3のうちリード部16A,16Bを除く部分、すなわち正極体11Aと負極体11Bの活物質層13A,13Bが設けられた部分を含む。リード部16A,16Bの挿通孔22aに挿通された部分は孔縁22bにより圧迫された圧迫部23であるので、挿通孔22aの部分で電解液の通過は実質的には起こらない。つまり、仕切板22によって正極側と負極側の仕切板22に挟まれた第2の領域からその外側の第1の領域へ電解液が流出しない。そのため、外装体2の内部空間のうち、第2の領域、すなわち正極体11A及び負極体11Bの活物質層13A,13Bが形成された部分にのみ電解液を充填することができる。従って、仕切板22を設けることで、外装体2内に充填を要する電解液の液量を低減できる。
【0039】
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0040】
(第3実施形態)
図9から
図11に示す本発明の第3実施形態に係る電池1は、加締要素としての弾性部材24と、第2実施形態と同様のクリップ21を備える。本実施形態における弾性部材24は、弾性を有する金属線材を屈曲して形成され、リード部16Bを未塗工部14Bの積層方向に両側から弾性的に挟み込む一対の加圧部24a,24aと、これらの加圧部24a,24aの両端を連結する一対の連結部24b,24bとを備える。加圧部24a,24aは楕円状の溶接部17の長軸の方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びるように配置された第1部分24cと、この第1部分24cの両端から溶接部17の長軸に対して直交する方向、ないしは脚部7bの幅向に延びるように配置された第2部分24dとを備えている。一対の加圧部24a,24aで弾性的に挟み込まれることで、リード部16Bの溶接部17に対し電極体3の中央寄りの位置(活物質層13B側の位置)及び溶接部17に対して脚部7bの長手方向の両側の位置に、複数層の未塗工部14Bを積層方向に加締めた加締部(密接部)25が形成されている。
【0041】
集電体7Bの脚部7bとリード部16Bの溶接部17の形成は、予め弾性部材24をリード部16Bに装着した後、つまり弾性部材24の加圧部24aによる弾性的な加圧によって加締部25を形成した後に実行される。
【0042】
加締部25のうち加圧部24aの第1部分24cで形成される部分は、溶接部17よりも内側の部分に位置する。従って、溶接部17よりも内側(活物質層13B側)の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となり、溶接部17を形成する部分でも、複数層の未塗工部14Bは互いに密に積層される。その結果、良好な溶接部17Bが得られ、溶接部17Bにおける電気抵抗を低減できる。また、負極側の溶接部17よりも電池1の内側に加締部25を形成することで、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動を防止できる。
【0043】
第3実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0044】
図12及び
図13は、第3実施形態の弾性部材24(加締要素)の代案を示す。この弾性部材24は、リード部16B(例えば
図9参照)を構成する未塗工部14Bを弾性的に挟み込む一対の加圧部124,125と、これらの加圧部124,125の両端を連結する一対の連結部126,127とを備える。個々の加圧部124,125は、溶接部17の長軸の方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びるように配置された第1部分124a,125aと、この第1部分124a,125aの両端から溶接部17の長軸に対して直交する方向、ないしは脚部7bの幅向に延びるように配置された一対の第2部分124b,125bとを備えている。一方の加圧部125の第1部分125aの長さを他方の加圧部124の第1部分124aの長さよりも短く設定している。そのため、正面視(
図12(a)参照)では、第1部分125aの長さが短い加圧部125が、第1部分124aの長さが長い加圧部124の内側に間隔Aをあけて位置している。個々の連結部126,127はそれぞれ加圧部124,125の端部から外向きに延びる一対の第1部分126a,127aと、これら第1部分126a,127aの端部を連結する斜めに延びる第2部分126b,127bとを備える。加圧部124,125間には、同一平面上に設けられておらず、間隔Bを隔てた面間に設けられている。
【0045】
一対の加圧部124,125で弾性的に挟み込まれることで、複数層の未塗工部14Bを積層方向に加締めた加締部が形成される。まず、加圧部124,125の第1部分124a,125aにより、リード部16Bの溶接部17に対し電極体3の中央寄りの位置に、加締部25a(
図11参照)が形成される。また、加圧部124,125の第2部分124b,125bにより、リード部16Bの溶接部17に対して集電体7Bの脚部7bの長手方向の両側の位置、加締部25b(
図11参照)が形成される。
【0046】
図12(c)に示すように、加締前は加圧部124と加圧部125は間隔Bを隔てて対向している。加締時には、弾性部材24を変形させることで、
図13(a)〜(c)に示すよう加圧部124,125間の間隔Bをなくし、それによって加圧部124,125間にリード部16Bを弾性的に挟み込む。前述のように、一方の加圧部125は他方の加圧部124の内側に位置しているので、加圧部124,125間に挟み込まれたリード部16B(未塗工部14B)は、未塗工部14Bの積層方向に加圧されるだけでなく、湾曲ないし屈曲する。その結果、加締部124,125では、未塗工部14Bがより強固かつ密に加締られた状態となり、溶接部17における電気抵抗低減と、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動防止をより効果的に実現できる。
【0047】
リード部16B(未塗工部14B)を十分に湾曲ないし屈曲させるには、
図13(a)に示すように、側方(
図1に示す外装体2の短側面側)から見て、加圧部124,125が互いに重なる程度まで弾性部材24を変形させることが好ましい。
図13(b)に示すように加圧部124,125の重なり量を大きくすることで、リード部16Bの湾曲ないし屈曲の程度を高めることができる。
図13(c)に示すように、加圧部124,125の位置が変形前(
図12参照)と入れ替わる程度まで弾性部材24を変形させることで、リード部16Bの湾曲ないし屈曲の程度をさらに高めることができる。
図13(a)〜(C)のように弾性部材24を変形させることで、リード部16Bの湾曲量ないし屈曲量がリード部16Bの厚み以上となり、未塗工部14Bがより強固かつ密に加締られた状態となる。
【0048】
長さの異なる第1部分124a,125aを有する加圧部124,125のいずれをリード部16Bの外周面に配置し、いずれをリード部16Bの内周面に配置してもよい。超音波溶接により溶接部17を形成する場合、リード部16Bの内外周面のうち超音波溶接機のホーンの端面が当接する側(振動が印可される側)に短い第1部分125aを有する加圧部125を配置することが好ましい。かかる姿勢でリード部16Bに弾性部材24を装着すると、短い第1部分125aを有する加圧部125が長い第1部分124aを有する加圧部124にむけて弾性的に移動するので、ホーンから印可される振動により未塗工層14Bに作用する張力が緩和される。その結果、超音波溶接時の振動によりリード部16Bを構成する未塗工部14B(本実施例では銅箔である導電シート12B)に破れ等の損傷が生じるのを防止できる。
【0049】
(第4実施形態)
図14から
図16に示す本発明の第4実施形態に係る電池1は、第3実施形態のものとは異なる構造の弾性部材28により加締部25を形成している。具体的には、本実施形態における弾性部材28は、弾性を有する金属板材の打抜と屈曲により形成され、一定幅の帯状の一対の加圧部28a,28aと、これらの加圧部28a,28aを連結する矩形状の連結部28bとを備える。加圧部28a,28aは楕円状の溶接部17の長軸の方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びるように間隔をあけて平行に配置された第1及び第2部分28c,28dと、これらの第1及び第2部分28c,28dの両端を連結し、かつ溶接部17の長軸に対して直交する方向、ないしは脚部7bの幅向に延びるように配置された一対の第3部分28e,28eとを備える。
【0050】
個々の加圧部28aの第1から第3部分28c〜28eの内側には、断面円形の線材28fが取り付けられ、突条を形成している。
図15に示すように、線材28fは矩形枠状である。
【0051】
一対の加圧部28a,28aで弾性的に挟み込まれることで、リード部16Bの溶接部17を取り囲むように、複数層の未塗工部14Bを積層方向に加締めた加締部(密接部)25が形成されている。加圧部28a,28aの内側に設けた線材28fが線接触的にリード部16Bの未塗工部14Bと接触するので、未塗工部14Bに対して十分な強さの締付力が作用し、十分な強度を有する加締部25が形成される。本実施形態では、加圧部28a,28aはリード部16Bの溶接部17を間隔をあけて取り囲でいるので、加締部25も間隔をあけて溶接部17を取り囲むように形成され。ただし、加締部25は溶接部17に近接して設けてもよいし、加締部25の溶接部17側の一部又は全部が溶接部17に接してもよい。
【0052】
集電体7Bの脚部7bとリード部16Bの溶接部17の形成は、予め弾性部材28をリード部16Bに装着した後、つまり弾性部材28の加圧部28aによる弾性的な加圧によって加締部25を形成した後に実行される。
【0053】
加締部25のうち加圧部28aの第1部分28cで形成される部分は、溶接部17よりも内側の部分に位置する。従って、溶接部17よりも内側の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となり、溶接部17を形成する部分でも、複数層の未塗工部14Bは互いに密に積層される。その結果、良好な溶接部17Bが得られ、溶接部17における電気抵抗を低減できる。また、負極側の溶接部17よりも電池1の内側に加締部25を形成することで、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動を防止できる。特に、加締部25は溶接部17の全周を取り囲んでいるので、微小銅片の正極側への移動をより確実に防止できる。
【0054】
第4実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0055】
図17及び
図18は第4実施形態の弾性部材28の変形例を示す。この弾性部材28では、線材28f(例えば
図16参照)を設ける代わりに、加圧部28aの第1から第3部分28c〜28eを内向に屈曲してリッジ部28gを設けている。リッジ部28gが線接触的にリード部16Bの未塗工部14Bと接触するので、未塗工部14Bに対して十分な強さの締付力が作用し、十分な強度を有する加締部25が形成される。
【0056】
(第5実施形態)
図19から
図21は本発明の第5実施形態に係る電池1を示す。この電池1は実質的に剛体の加締具(加締要素)31を備える。加締具31は、互いに突き合せて固定状態で連結される一対の半割部32A,32Bを備える。個々の半割部32A,32Bは、底壁部32aと、底壁部32aの周縁部のうち半割部32A,32Bを連結した際に互いに対向する部分以外から突出する側壁部32b,32c,32dとを備える。側壁部32b,32cは対向して配置され、側壁部32dにより連結されている。
図20を参照すると、半割部32A,32Bを連結すると、底壁部32aにより加締具31の底部31aが形成され、側壁部32b〜32dにより丸面取りされた矩形状を呈する加締具31の枠壁部31bが形成される。また、半割部32A,32Bの側壁部32b,32cに設けた切欠32e,32fにより、半割部32A,32Bを連結すると枠壁部31bに一対のスリット31c,31dが形成される。同様に、半割部32A,32Bの底壁部32aに設けた切欠32gにより、半割部32A,32Bを連結すると底部31aにスリット31eが形成される。本実施形態では、スリット31c〜31eはいずれも直線状である。また、スリット31c〜31eは、一直線に配置され、かつスリット31eにスリット31c,31dがつながっており、1本のスリットを形成する。
【0057】
図19に最も明瞭に示すように、加締具31は未塗工部14Bの積層方向に両側から弾性的に挟み込むようにリード部16Bに装着される。具体的には、一方の半割部32Aがリード部16Bの最外層の未塗工部14Bに接触し、他方の半割部32Bがリード部16Bの最内層の未塗工部14Bに接触する状態で、半割部32A,32Bが互いに突き合せて固定状態で連結される。加締具31をリード部16Bに装着したとき、枠壁部31bに形成された一対のスリット31c,31dはリード部16Bの先端側から電極体3の中央側(活物質層13B側)に向けて延び、底壁部32aに形成されたスリット31eは溶接部17の長軸と平行な方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びている。加締具31をリード部16Bに装着すると、スリット31c〜31eの縁部によって複数層の未塗工部14Bを積層方向に加締めた加締部(密接部)25が形成される。
【0058】
図21に最も明瞭に示すように、本実施形態における加締部25を脚部7bの側方から見たときの形状は、溶接部17の長軸と平行な方向、ないしは脚部7bの長手方向に延びる細幅帯状ないし直線状の中央部25aと、この中央部25aの両端から溶接部17に向けて延びる細幅帯状の一対の側部25b,25bを備える。中央部25aは溶接部17に対して間隔をあけて内側に配置され、側部25b,25bは図において溶接部17の上下に間隔をあけて配置されている。加締部25は溶接部17に近接して設けてもよいし、圧接部18の溶接部17側の部分の一部又は全部が溶接部17に接してもよい。
【0059】
本実施形態における集電体7A,7Bは脚部7bの先端に屈曲部7cを備える。この屈曲部7cは、リード部16Bに装着された加締具31の枠壁部31bとリード部16Bの間の隙間に挿入され、リード部16Bの最外層の未塗工部14Bに当接される。この状態でリード部16Bと屈曲部7cが溶接され、溶接部17が形成される。
【0060】
加締部25を設けたことで、リード部16Bの溶接部17よりも内側の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となるので、電気抵抗の低い良好な溶接部17Bが得られる。また、溶接部17よりも内側寄りに配置された中央部25aを含む加締部25を設けたことで、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動を防止できる。
【0061】
リード部16Bを挟み込むように半割部32A,32Bを連結することで、加締部31を形成できる。従って、加締部31の形成作業に、作業性が良好である。
【0062】
第5実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0063】
図22及び
図23は、第5実施形態の加締具(加締要素)31の代案を示す。この代案では、枠壁部31bに形成された一対のスリット31c,31dと底部31aに形成されたスリット31eはいずれも折れ線状である。
【0064】
スリット31c〜31eの形状を、加締具31をリード部16Bに装着した状態(
図19参照)を例に説明する。まず、枠壁部31bのスリット31c,31dは、リード部16Bの先端側から電極体3の中央側(活物質層13B側)に向けて延びる直線状の第1部分31fを備える。また、これらのスリット31c,31dは第1部分31fに対してスリット部16Bを構成する未塗工層14Bの積層方向にずれた位置でリード部16Bの先端側から電極体3の中央側に向けて延びる直線状の第2部分31gを備える。さらに、スリット31c,31dは、第1部分31f及び第2部分31gに対して傾斜して延びる第3部分31hを備える。
【0065】
次に、底壁部32aのスリット31eは、加締具31の幅方向の中心に沿って図において上下方向(加締具31をリード部16Bに装着した状態では、溶接部17の長軸と平行な方向、ないしは脚部7bの長手方向)に延びる第1部分31iと、第1部分31iの両端から斜めに延びる一対の第2部分31j,31jと、それぞれ第2部分31j,31jから図において上下方向に第1部分31iと平行に延びる一対の第3部分31k,31kとを備える。
【0066】
スリット31c〜31eを折れ線状としたので、リード部16Bに加締具31に装着すると、リード部16Bを構成する未塗工部14Bは積層方向に加圧されるだけでなく、スリット31c〜31eの形状に応じて湾曲ないし屈曲する。その結果、加締具31により形成される加締部25a,25bでは、未塗工部14Bがより強固かつ密に加締られた状態となり、溶接部17Bにおける電気抵抗低減と、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動防止をより効果的に実現できる。
【0067】
スリット31c〜31eのうち、枠壁部31bのスリット31c,31dのみを折れ線状としてもよいし、逆に、底壁部32aのスリット31eのみを折れ線状としてもよい。
【0068】
(第6実施形態)
図24から
図26は本発明の第6実施形態に係る電池1を示す。この電池1が備える加締具(加締要素)33は、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bを挟み込んだ状態で嵌め合われる一対の嵌合部材34A,34Bを備える。
図25に最も明瞭に示すように、これらの嵌合部材34A,34Bは丸面取りされた矩形枠状であり、断面形状は、平坦部34aと、平坦部34aの両端から斜めに延びる縁部34b,34bを有する。この断面形状により、嵌合部材34A,34Bの一面側に凸部34cが形成され、他面側に凹部34dが形成されている。
【0069】
図26に最も明瞭に示すように、加締具33は未塗工部14Bの積層方向に両側から弾性的に挟み込むようにリード部16Bに装着される。具体的には、一方の嵌合部材34Aがリード部16Bの最外層の未塗工部14B上に配置され、他方の嵌合部材34Bがリード部16Bの最内層の未塗工部14B上に配置される。また、一方の嵌合部材34Aの凸部34cが、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bを介在させて状態で、他方の嵌合部34Bの凹部34dに弾性的に嵌めこまれる。嵌合部材34A,34Bの凹部34cと凸部34dの間に挟んで圧縮することで、複数層の未塗工部14Bを積層方向に加締めた加締部(密接部)25が形成される。本実施形態における加締部25を脚部7bの側方から見たときの形状は、間隔を溶接部17の全体をあけて取り囲む長方形状である。
【0070】
集電体7Bの脚部7bとリード部16Bの溶接部17の形成は、予め加締具33をリード部16Bに装着した後、つまり加締具33を構成する嵌合部材34A,34Bでリード部16Bを挟み込んで圧縮することにより加締部33を形成した後に実行される。
【0071】
加締部25を設けたことで、リード部16Bの溶接部17よりも内側の部分で複数層の未塗工部14Bが予め隙間のない密に積層された状態となるので、電気抵抗の低い良好な溶接部17Bが得られる。また、溶接部17を囲む加締部25を設けたことで、溶接時に発生する微小銅片の正極側への移動を防止できる。加締部25は溶接部17に近接して設けてもよいし、加締部25の溶接部17側の一部又は全部が溶接部17に接してもよい。
【0072】
第6実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0073】
(第7実施形態)
図27から
図30は、本発明の第7実施形態に係る電池1を示す。この電池1は、集電体7Bの脚部7bとの間にリード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bを挟むように配置されるプレート部材41を備える。後述するように、このプレート部材41と集電体7Bの脚部7bにより加締部42a,42b,42cが形成される。言い換えれば、本実施形態では、プレート部材41と集電体7Bの脚部7bが加締要素を構成する。本実施形態では、集電体7Bの脚部7bがリード部16Bの最外層の未塗工部14Bに配置され、プレート部材41がリード部16Bの最内層の未塗工部14Bに配置される。プレート部材41には、リード部16Bの最外層から最内層に向かう方向に膨出する膨出部43が設けられている。膨出部43は、集電体7Bの脚部7bの一方の側部(
図28において右側の側部)側に開口43aが設けられている。集電体7Bの脚部7bにも同様の形状の膨出部44が設けられている。この膨出部44もリード部16Bの最外層から最内層に向かう方向に膨出し、かつ脚部7bの一方の側部(
図28において右側の側部)側に開口44aが設けられている。
【0074】
図29及び
図30に最も明瞭に示すように、プレート部材41の膨出部43の内側に形成される空間には、リード部16Bを構成する複数層の未塗工部14Bを介在させて状態で、集電体7Bの脚部7aの膨出部43が嵌まり込んでいる。
【0075】
膨出部43,44の頂壁部43b,44bの部分に集電体7Bの脚部7bにリード部16B(未塗工部14B)を溶接した溶接部17が形成されている。一方、膨出部43の周囲には、集電体7Bの脚部7bとプレート部材41とをこれらの間のリード部16B(未塗工部14B)と共に加締めることで、加締部42a〜42cが形成されている。加締部42aは、溶接部17が形成されている膨出部43,44に対して電極体3の中央寄りの位置(活物質層13B側の位置)に形成されている。加締部42b,42cは溶接部17が形成されている膨出部43,44に対して脚部7bの長手方向の両側(図において上側と下側)に配置されている。これらの加締部42a〜42cの形成後に、溶接部17が形成される。
【0076】
溶接部17を囲んで加締部42a〜42cを設けて未塗工部14Bを密接させているので、溶接部17でもリード部16Bを構成する未塗工部14Bが密に積層されており、溶接部17における電気抵抗を低減できる。また、加締部42a〜42cを設けたことで、溶接部17の形成時に発生する微小銅片の正極のリード部16Aへの移動防止できる。
【0077】
図29及び
図30に示すように、膨出部43,44を設けたことで、プレート部材41と集電体7Bの脚部7bの間の挟み込まれたリード部16B(未塗工部14B)は屈曲ないし湾曲している。これによりリード部16Bを構成する複数層の未塗工部14B間の相対的な位置ずれを防止できる。未塗工部14B間の相対的な位置ずれを効果的に防止するには、膨出部43,44の膨出量が十分大きいことが好ましい。例えば、
図30に示すように、膨出部43,44の膨出量δ1からプレート部材41の厚みδ2を引いた差δ3が、リード部16Bの厚みδ4よりも大きいことが好ましい。
【0078】
第7実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。
【0079】
図31及び
図32は、第7実施形態の代案を示す。
図31に示す代案における膨出部43,44は、開口43a,44a(例えば
図28参照)が設けられておらず、膨出部43,44の内側には概ね扁平な直方体状の閉じた空間が形成されている。溶接部17が設けられた膨出部43,44に対して電極体3の端部寄りの位置(活物質層13Bとは反対側の位置)にも、加締部42dが設けられている。
図32に示す代案は、膨出部43,44が膨出する向きが第7実施形態とは逆である。つまり、
図32に示す代案では、膨出部43,44はリード部16Bの最内層から最外層に向かう方向に膨出している。
図31の代案の膨出部43,44の場合も、リード部16Bの最内層から最外層に向かう方向に膨出させてもよい。
【0080】
リチウムイオン二次電池を例に本発明を説明したが、本発明はリチウムイオン二次電池以外の非水電解質二次電池を含む種々の蓄電素子に適用できる。
【0081】
板状の正極体と負極体とをセパレータを介在させて複数層に積層した構造の電極体を備える蓄電素子に対しても、本発明を適用できる。
【0082】
また、正極側と負極側のいずれか一方にのみ、密接部(圧接部、圧迫部、又は加締部)を設けてもよい。