(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
鉛直方向に延び、外部から供給される記録媒体を受け入れ可能な第1開口を含む一方側壁と、前記一方側壁から略水平方向に延び、現像剤像が形成された記録媒体を受け入れるように構成される排出部とを有する筐体と、
前記記録媒体を収容するように構成され、前記筐体に対して着脱するように構成されるカセットと
を備え、
前記筐体は、前記一方側壁の近傍に配置され、前記第1開口を介して前記筐体内へ記録媒体を搬送するために記録媒体を受け入れるように構成されるトレイを備え、
前記トレイは、
前記筐体の前記一方側壁の一部と前記排出部の一部とを被覆するように曲がる第1位置と、前記筐体の前記一方側壁から離れるように延び、前記第1開口を介して前記筐体内へ供給される記録媒体を受け入れ可能な第2位置との間を、回転移動するように構成され、
前記第1位置に位置するときに、排出された記録媒体を受け入れるように構成される第1面と、前記第2位置に位置するときに、外部から前記第1開口を介して前記筐体内へ搬送される記録媒体を受け入れるように構成される第2面とを有し、
前記トレイが前記第1位置に位置するときに、前記第2面の一部は、前記排出部の一部の上方に位置し、前記排出部の一部と接触することを特徴とする、画像形成装置。
前記トレイの前記第1部分と前記第2部分とは、前記第2位置に位置するときに、前記トレイの回転軸線方向から見たときに、略直線状に延びることを特徴とする、請求項3または4に記載の画像形成装置。
前記第1部分は、前記トレイの回転軸線方向における記録媒体の移動を規制するように構成される第1規制部を備えていることを特徴とする、請求項3ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
前記トレイの回転軸線方向から見たときに、前記第1部分の長さは、前記第2部分の長さよりも短いことを特徴とする、請求項3ないし7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
前記筐体よりも前記鉛直方向の上方に、原稿の画像情報を読み取り可能な画像読取部をさらに備えていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0031】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、プリンタ1は、本体ケーシング2と、給紙部3と、画像形成部4と、排紙部5と、用紙ガイド部6と、フラットベットスキャナ40とを備えている。
【0032】
なお、以下の説明において、方向について言及する場合には、プリンタ1を水平に載置した状態を基準として、
図1における紙面右方を前方とし、
図1における紙面左方を後方とする。また、プリンタ1を前方から見たときを左右の基準とし、
図1の紙面手前を左方とし、紙面奥を右方とする。
【0033】
さらに、後述するプロセスカートリッジ15に関しても、本体ケーシング2に対する装着状態を基準として前後左右上下を規定する。具体的には、各図において方向を矢印にて示す。
【0034】
なお、左右方向が第1方向の一例であり、左方が第1方向の一方、右方が第1方向の他方である。また、前後方向が第2方向の一例であり、前方が第2方向の一方、後方が第2方向の他方である。また、上下方向は、鉛直方向と同一方向である。
【0035】
本体ケーシング2は、左右方向に延びる略ボックス形状であり、その内部空間に、給紙部3、画像形成部4、排紙部5および用紙ガイド部6を収容している。
【0036】
給紙部3は、用紙Pを画像形成部4に供給するように構成されている。給紙部3は、本体ケーシング2内の下方部分に配置されている。給紙部3は、給紙カセット7と、給紙ローラ8とを備えている。
【0037】
給紙カセット7は、
図1および
図3に示すように、本体ケーシング2内の下端部に配置されており、本体ケーシング2に対して装着または離脱するように構成されている。給紙カセット7は、
図1に示すように、上方に向かって開放される略ボックス形状であり、後述するプロセスカートリッジ15に供給するための用紙Pを、複数枚収容するように構成されている。なお、詳しくは後述するが、給紙カセット7は、用紙リフト10と、給紙パッド11と、第1ピンチローラ12とを支持している。
【0038】
給紙ローラ8は、左右方向に延びる略円柱形状である。給紙ローラ8は、給紙カセット7の前端部に対して上方に配置され、かつ、プロセスカートリッジ15よりも前方に配置されている。
【0039】
画像形成部4は、用紙Pに画像を形成するように構成されている。画像形成部4は、本体ケーシング2内において給紙部3の上方に配置されている。画像形成部4は、プロセスカートリッジ15と、スキャナユニット16と、定着ユニット17とを備えている。
【0040】
プロセスカートリッジ15は、詳しくは後述するが、本体ケーシング2内に位置する内部位置と、本体ケーシング2から離脱する外部位置との間を移動可能に構成されている。プロセスカートリッジ15は、内部位置にある状態において、本体ケーシング2内の側面視略中央に配置されており、給紙カセット7の前後方向の略中央部分に対して、上方に配置されている。つまり、給紙カセット7は、プロセスカートリッジ15よりも下方に配置されている。
【0041】
プロセスカートリッジ15は、ドラムカートリッジ18と、現像カートリッジ19とを備えている。
【0042】
ドラムカートリッジ18は、感光ドラム20と、転写ローラ21と、スコロトロン型帯電器22とを備えている。感光ドラム20は、ドラムカートリッジ18の後端部に配置されている。転写ローラ21は、感光ドラム20の下方に配置されている。転写ローラ21の上端部は、感光ドラム20の下端部と接触している。スコロトロン型帯電器22は、感光ドラム20の後上方において、感光ドラム20に対して僅かな間隔を空けて配置されている。
【0043】
現像カートリッジ19は、
図7Aに示すように、現像ローラ26と、供給ローラ27と、層厚規制ブレード28とを備え、かつ、トナーを収容している。
【0044】
現像ローラ26は、左右方向に延びる略円柱形状であり、現像カートリッジ19の後端部に配置されている。また、現像ローラ26の上方部分および後方部分は、
図1に示すように、現像カートリッジ19から露出しており、現像ローラ26の後上端部は感光ドラム20の前下端部に接触している。
【0045】
供給ローラ27は、
図7Aに示すように、左右方向に延びる略円柱形状であり、現像ローラ26に対して前下方に配置されている。また、供給ローラ27の後上端部は、現像ローラ26の前下端部に圧接している。
【0046】
層厚規制ブレード28は、現像ローラ26の前上方に配置されている。また、層厚規制ブレード28は、側面視において上下方向に延びる板状である。また、層厚規制ブレード28の下端部は、現像ローラ26の前端部に接触している。
【0047】
スキャナユニット16は、
図1に示すように、プロセスカートリッジ15に対して前方に配置され、かつ、給紙ローラ8に対して上方に間隔を空けて配置されている。つまり、給紙ローラ8は、プロセスカートリッジ15よりも前方に配置されている。より詳しくは、スキャナユニット16は、前後方向に投影したときに、プロセスカートリッジ15および定着ユニット17と重なるように配置され、上下方向に投影したときに、給紙ローラ8と重なるように配置されている。また、スキャナユニット16は、後方に向かうにつれて下方に傾斜するように、前上方と後下方とを結ぶ方向に沿って配置されている。また、スキャナユニット16は、
図1に実線で示すように、感光ドラム20に向けて画像データに基づくレーザービームLを出射するように構成されている。
【0048】
定着ユニット17は、プロセスカートリッジ15に対して後上方に間隔を空けて配置されている。つまり、定着ユニット17は、プロセスカートリッジ15よりも後方に配置されている。定着ユニット17は、加熱ローラ30と、加圧ローラ31とを備えている。
【0049】
加熱ローラ30は、プロセスカートリッジ15のスコロトロン型帯電器22に対して、後上方に間隔を空けて配置されている。加圧ローラ31は、加熱ローラ30に対して後下方に配置されている。そして、加圧ローラ31の前上端部は、加熱ローラ30の後下端部と圧接している。
【0050】
排紙部5は、定着ユニット17に対して上方に配置されている。排紙部5は、1対のガイドローラ33と、1対の排紙ローラ34とを備えている。
【0051】
1対のガイドローラ33は、定着ユニット17に対して後上方に間隔を空けて配置されている。1対のガイドローラ33のそれぞれは、左右方向に延びる略円柱形状であり、前上方と後下方とを結ぶ方向において、互いに接触している。
【0052】
1対の排紙ローラ34は、定着ユニット17に対して前上方に間隔を空けて配置され、かつ、感光ドラム20よりも後方に配置されている。つまり、1対の排紙ローラ34は、定着ユニット17よりも上方かつ給紙ローラ8よりも後方に配置されている。1対の排紙ローラ34のそれぞれは、左右方向に延びる略円柱形状であり、前上方と後下方とを結ぶ方向において、互いに接触している。
【0053】
用紙ガイド部6は、詳しくは後述するが、給紙カセット7から給紙ローラ8により搬送された後、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nを経て、排紙ローラ34まで到達するように、用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。このような用紙ガイド部6は、側面視略S字状の搬送パスTを画定している。
【0054】
フラットベットスキャナ40は、本体ケーシング2に対して上方に隣接されており、後述する排紙トレイ35に対して、上方に間隔を空けて配置されている。また、フラットベットスキャナ40は、軸部44と、押えカバー41と、ガラス面42と、CCDセンサ43とを備えている。
【0055】
軸部44は、フラットベットスキャナ40の後下端部に備えられている。軸部44は、左右方向に延びる略円柱状であり、本体ケーシング2の後上端部に回転可能に支持されている。これによって、フラットベットスキャナ40は、軸部44を支点として、本体ケーシング2に対して揺動するように構成されている。
【0056】
また、フラットベットスキャナ40は、押えカバー41とガラス面42との間に原稿が配置された状態において後、CCDセンサ43により、原稿の画像情報を読み取るように構成されている。
2.本体ケーシングの詳細
本体ケーシング2は、
図3に示すように、1対の側壁50と、後壁51と、前壁52と、底壁53と、上壁54とを一体として有している。
【0057】
1対の側壁50は、本体ケーシング2の左右両端部のそれぞれに配置されており、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。1対の側壁50のそれぞれは、側面視略L字の板状である。詳しくは、側壁50の後方部分63は、上下方向に延びる側面視略矩形状である。また、側壁50の前方部分64は、前後方向に延びる側面視略矩形状であり、後方部分63の前端縁の下方部分から、前方に向かって延びている。
【0058】
また、1対の側壁50のそれぞれは、溝部46を備えている。
【0059】
溝部46は、左右方向に投影したときに一致するように、各側壁50の前方部分64の左右方向内面に配置されている。なお、本実施形態では、溝部46に関する構成は、1対の側壁50のそれぞれにおいて同様である。そこで、以下の溝部46の説明において、右方の側壁50に配置される溝部46について詳細に説明し、左方の側壁50に配置される溝部46についての説明を省略する。
【0060】
溝部46は、側壁50の前方部分64の左右方向内面から左右方向の外方に向かって凹んでおり、上方に向かって開放されている。溝部46は、第1溝部47と、第2溝部56とを有している。
【0061】
第1溝部47は、溝部46の上方部分であって、側壁50の前方部分64の左右方向内面における上方部分に配置されている。また、第1溝部47の前端部は、スキャナユニット16の後方部分に対して左右方向に間隔を空けて配置されている。
【0062】
第1溝部47は、前後方向に延びる側面視略矩形状であり、側壁50の前方部分64の上端縁から下方に向かって凹んでいる。
【0063】
第2溝部56は、溝部46の下方部分であって、第1溝部47の後下端部から連続して、後下方に向かって延びている。これによって、第2溝部56は、スキャナユニット16よりも後方に配置されている。
【0064】
第2溝部56は、幅広部57と、幅狭部58とを一体として有している。
【0065】
幅広部57は、第1溝部47の下端縁における後方部分から、下方に向かうにつれて後方に傾斜するように延びている。また、幅広部57は、後下方に向かうにつれて幅狭となる。
【0066】
幅狭部58は、幅広部57の下端部から連続して後下方に向かって延びている。また、幅狭部58は、左右方向から見たときに、後述する回動軸78を中心とする略円弧形状である。幅狭部58の溝幅は、後述するドラム軸131の左右方向の端部の外径と略同じである。
【0067】
後壁51は、本体ケーシング2の後端部に配置されている。後壁51は、左右方向に延びる背面視略矩形の板状である。後壁51の左右両端部のそれぞれは、各側壁50の後方部分63の後端部に連続している。
【0068】
前壁52は、本体ケーシング2の前端部に配置されている。前壁52は、左右方向に延びる側面視略クランク状の板状である。前壁52の左右両端部のそれぞれは、各側壁50の前方部分64の前端部に連続している。前壁52は、下部152と、段差部153と、上部154とを一体として有している。
【0069】
下部152は、前壁52の下方部分である。下部152は、側面視において上下方向に延びる略板状であり、カセット開口60を有している。
また、前壁52は、カセット開口60と、用紙開口61とを有している。
【0070】
カセット開口60は、下部152の下端部に配置されている。カセット開口60は、給紙カセット7の通過を許容する形状およびサイズを有しており、下部152の下端部を前後方向に貫通している。そして、カセット開口60は、給紙カセット7が本体ケーシング2に対して装着または離脱されるときに、給紙カセット7の通過を許容する。
【0071】
段差部153は、側面視において前後方向に延びる略板状であり、下部152の上端部から屈曲して後方に向かって延びている。
【0072】
上部154は、前壁52の上方部分であって、下部152よりも後方に位置している。上部154は、側面視において上下方向に延びる略板状であり、段差部153の後端部か屈曲して上方に向かって延びている。上部154は、用紙開口61を有している。
【0073】
用紙開口61は、上部154の下端部に配置されている。用紙開口61は、用紙Pの通過を許容する形状およびサイズを有しており、前壁52の上下方向略中央部分を前後方向に貫通している。そして、用紙開口61は、詳しくは後述するが、本体ケーシング2の外部から供給される用紙Pを受け入れる。
【0074】
底壁53は、本体ケーシング2の下端部に配置されている。底壁53は、底面視略矩形の板状である。底壁53の左右両端部のそれぞれは、各側壁50の下端部に連続しており、底壁53の後端部は、後壁51の下端部に連続している。
【0075】
上壁54は、本体ケーシング2の上端部に配置されている。上壁54は、フラットベット支持壁65と、トレイ壁66と、排紙壁155とを備えている。
【0076】
フラットベット支持壁65は、排紙部5の上方に配置されている。フラットベット支持壁65は、後壁51の上端部から連続して前方に向かって延び、かつ、左右方向に延びている。また、フラットベット支持壁65の左右両端部は、各側壁50の後方部分63の上端部に接続されている。また、フラットベット支持壁65は、フラットベットスキャナ40の後方部分に対して下方から接触しており、フラットベットスキャナ40を支持している。また、フラットベット支持壁65と後壁51との連続部分は、フラットベットスキャナ40の軸部44を回転可能に支持している。
【0077】
トレイ壁66は、フラットベット支持壁65の前端部から屈曲して、下方に向かって延び、かつ、左右方向に延びている。トレイ壁66の左右両端部は、各側壁50の後方部分63の前端部における上方部分に接続されている。また、トレイ壁66は、排紙口68を有している。
【0078】
排紙口68は、トレイ壁66の上端部に配置され、1対の排紙ローラ34の前方に配置されている。排紙口68は、用紙Pの通過を許容する形状およびサイズを有しており、トレイ壁66の上端部を前後方向に貫通している。
【0079】
排紙壁155は、トレイ壁66に対して前方に間隔を空けて配置され、かつ、スキャナユニット16に対して前上方に配置されている。また、排紙壁155は、上下方向に投影したときに、スキャナユニット16の前端部と、後述する搬送ローラ192、後述する給紙ローラ193、および、後述するパッド194と重なるように配置されている。
【0080】
排紙壁155は、前壁52の上端部から連続して後上方に向かって延び、かつ、左右方向に延びている。排紙壁155の左右両端部は、各側壁50の前方部分64の上端部に接続されている。排紙壁155は、排紙壁本体157と、屈折部158とを一体として有している。
【0081】
排紙壁本体157は、前壁52の上端部から連続して、後方に向かうにつれて上方に傾斜するように延びている。排紙壁本体157は、規制収容溝156と、用紙規制部159とを有している。
【0082】
規制収容溝156は、排紙壁本体157の前後左右方向略中央部分に配置されている。
【0083】
用紙規制部159は、平面視略矩形の板状である。用紙規制部159は、規制収容溝156に収容され、排紙壁本体157に沿う傾倒位置と、仮想線で示すように、その前端部を支点として左側面視時計回りに回動し、排紙壁本体157から前上方に向かって延びるように起立する起立位置との間を移動するように構成されている。なお、用紙規制部159は、後述する可動トレイ171が第1位置にある状態では、基部開口184および延部開口185を介して、傾倒位置と起立位置との間を移動する。
【0084】
屈折部158は、排紙壁155の後端部に配置されている。屈折部158は、側面視略クランク状であり、排紙壁本体157の後端部から下方に向かって突出した後、後方に向かって屈曲し、続いて、下方に向かって屈曲している。
【0085】
これによって、排紙壁本体157の後端部と、屈折部158の屈曲部分とは、係止部160を画定している。
【0086】
係止部160は、排紙壁155の左右方向にわたって、後上方から前下方に向かって、側面視略矩形状に窪んでいる。
【0087】
また、本体ケーシング2は、スキャナユニット収容部163を備えている。
【0088】
スキャナユニット収容部163は、後方に向かって開放される略ボックス形状であり、その内部空間にスキャナユニット16を収容している。スキャナユニット収容部163は、収容部前壁164と、収容部上壁165と、収容部下壁166とを備えている。
【0089】
収容部前壁164は、スキャナユニット収容部163の前端部に配置されている。収容部前壁164は、左右方向に延びる正面視略矩形の板状である。収容部前壁164の左右両端部は、各側壁50の前方部分64の左右方向内面に接続されている。
【0090】
収容部上壁165は、スキャナユニット収容部163の上端部に配置されている。収容部上壁165は、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びる略板状である。収容部上壁165は、傾斜壁167と、ガイド壁168と、規制壁169とを備えている。
【0091】
傾斜壁167は、収容部前壁164の上端部から連続して、後方に向かうにつれて上方に傾斜するように延びた後、屈曲して、後方に向かうにつれて下方に傾斜するように延びている。
【0092】
ガイド壁168は、傾斜壁167よりも下向きの傾斜が大きくなるように、傾斜壁167の後端部から屈曲して、後方に向かうにつれて下方に傾斜するように延びている。
【0093】
規制壁169は、ガイド壁168よりも下向きの傾斜が大きくなるように、ガイド壁168の後端部から屈曲して、後方に向かうにつれて下方に傾斜した後、さらに屈曲して下方に向かって突出している。
【0094】
また、収容部上壁165は、その左右方向の端部に1つずつ、切欠部73を有している。
【0095】
切欠部73は、後述するカバーガイド80に対応して、収容部上壁165の左右方向の端部に1つずつ配置されている。切欠部73は、規制壁169の左右方向の端部から傾斜壁167の前後方向略中央まで、平面視略矩形状に切り欠かれている。これによって、切欠部73と、本体ケーシング2の第1溝部47の前端部とは、上下方向に連通している。
【0096】
収容部下壁166は、スキャナユニット収容部163の下端部に配置されている。収容部下壁166は、左右方向に延びる底面視略矩形の板状である。収容部下壁166の前端部は、収容部前壁164の下端部に接続され、収容部下壁166の左右両端部は、各側壁50の前方部分64の左右方向内面に接続されている。
【0097】
また、
図1に示すように、規制壁169、トレイ壁66の下端部、および、規制壁169とトレイ壁66との間に位置する各側壁50の前方部分64の上端部は、プロセス開口75を画定している。つまり、本体ケーシング2は、プロセス開口75を有している。
【0098】
プロセス開口75は、平面視略矩形状であり、上下方向において、本体ケーシング2の内部空間と、本体ケーシング2の外部とを連通している。また、プロセス開口75は、プロセスカートリッジ15の通過を許容するサイズを有している。
【0099】
また、本体ケーシング2は、プロセス開口75を開閉するためのトップカバー77を備えている。
【0100】
トップカバー77は、回動軸78と、カバー本体79と、カバーガイド80とを有している。
【0101】
回動軸78は、左右方向に延びる略円柱形状であり、トレイ壁66の下端部、すなわちプロセス開口75の後端縁に回転可能に支持されている。
【0102】
カバー本体79は、板状であり、回動軸78から、回動軸78の径方向の外方に向かって延びている。カバー本体79は、受入部162を備えている。
【0103】
受入部162は、カバー本体79の上面における前端部に配置されている。受入部162は、カバー本体79の上面から後下方に向かって、側面視略矩形状に窪んでおり、前下方に向かって開放されている。
【0104】
カバーガイド80は、カバー本体79の下面の前方部分において、左右両端部のそれぞれに配置されている。なお、左方のカバーガイド80と、右方のカバーガイド80とを区別する場合、左方のカバーガイド80を、左カバーガイド80Lとし、右方のカバーガイド80を、右カバーガイド80Rとする。
【0105】
カバーガイド80は、側面視略L字の板状である。また、カバーガイド80の左右方向の寸法は、
図4に示すように、切欠部73の左右方向の寸法よりも短い。また、カバーガイド80は、
図1に示すように、規制部81と、ガイド本体86とを一体として有している。
【0106】
規制部81は、カバー本体79の左右方向端部における前後方向略中央部分から連続して、前下方に向かって延びている。
【0107】
ガイド本体86は、規制部81の下端部から連続して、前方に向かって延びている。これによって、ガイド本体86は、カバー本体79と略平行となり、かつ、回動軸78から離れるように延びている。詳しくは、ガイド本体86は、係合部82と、第1カバーガイド83と、第2カバーガイド84と、さそい部85とを一体として有している。
【0108】
係合部82は、規制部81の下端部から連続して前下方に向かって延びた後、屈曲して前上方に延びている。
【0109】
第1カバーガイド83は、係合部82の前端部から、係合部82の前方部分よりも前方への傾斜が大きくなるように屈曲し、前方に向かうにつれて僅かに上方に傾斜するように延びている。
【0110】
第2カバーガイド84は、第1カバーガイド83の前端部から屈曲して、前方に向かうにつれて僅かに下方に傾斜するように延びている。
【0111】
さそい部85は、第2カバーガイド84の前端部から屈曲して、第2カバーガイド84の傾斜よりも、前方に向かうにつれて下方に傾斜するように延びている。
【0112】
そして、トップカバー77は、プロセス開口75を閉鎖する閉鎖位置と、
図2に示すように、プロセス開口75を開放する開放位置との間を、回動軸78を支点として揺動可能に構成されている。
【0113】
図1に示すように、トップカバー77が閉鎖位置にある状態において、カバー本体79は、回動軸78から前方に向かって延びるように配置され、カバー本体79の前端部は、係止部160に嵌まっている。また、トップカバー77が閉鎖位置にある状態において、トレイ壁66の前面と、カバー本体79の上面と、排紙壁155の上面とが、排紙トレイ35を構成する。
【0114】
また、左右両方のカバーガイド80のそれぞれは、トップカバー77が閉鎖位置にある状態において、
図4に示すように、ガイド本体86の前方部分が、切欠部73を介して、溝部46の第1溝部47に配置される。これによって、左カバーガイド80Lは、スキャナユニット16に対して左方に間隔を空けて配置され、右カバーガイド80Rは、スキャナユニット16に対して右方に間隔を空けて配置される。そして、ガイド本体86のさそい部85は、
図1に示すように、左右方向に投影したときに、スキャナユニット16と重なっている。
【0115】
一方、
図2に示すように、トップカバー77が開放位置にある状態において、カバー本体79は、前上方と後下方とを結ぶ方向に沿うように配置され、カバー本体79の前端部は、規制壁169に対して上方に、プロセスカートリッジ15が通過可能な間隔を空けて配置される。
【0116】
また、カバーガイド80の第1カバーガイド83は、収容部上壁165のガイド壁168と略平行となるように配置され、第2カバーガイド84は、収容部上壁165の傾斜壁167と略平行となるように配置される。
3.用紙ガイド部の詳細
用紙ガイド部6は、
図1に示すように、本体ケーシング2内に配置されている。用紙ガイド部6は、第1用紙ガイド88と、第2用紙ガイド89と、第3用紙ガイド90と、第4用紙ガイド91と、第5用紙ガイド92とを備えている。
【0117】
第1用紙ガイド88は、用紙ガイド部6のうち、スキャナユニット16の下方に配置される部分であって、給紙カセット7から給紙ローラ8に向かった後、後上方にUターンする用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。また、第1用紙ガイド88は、上流部分94と、途中部95と、下流部分96とを備えている。
【0118】
上流部分94は、第1用紙ガイド88における用紙Pの搬送方向の上流部分であって、給紙カセット7に収容される用紙Pの給紙ローラ8に向かう搬送をガイドするように構成されている。上流部分94は、ピックアップローラ9と、用紙リフト10と、給紙パッド11とを備えている。
【0119】
ピックアップローラ9は、左右方向に延びる略円柱形状であり、給紙ローラ8の後方に間隔を空けて配置されている。
【0120】
用紙リフト10は、平面視略矩形の平板形状であり、給紙カセット7内の前方部分に配置されている。また、給紙カセット7に収容される用紙Pの前方部分は、用紙リフト10の上面に載置されている。
【0121】
そして、用紙リフト10は、その後端部を支点として揺動可能に構成されており、図示しないばね部材により、常には、左側面視反時計回り方向に向かって付勢されている。つまり、用紙リフト10の前端部は、図示しないばね部材により、ピックアップローラ9に向かって付勢されている。そのため、用紙リフト10の上面に載置される用紙Pの前端部は、用紙リフト10の前端部とピックアップローラ9との間に挟まれる。
【0122】
給紙パッド11は、ピックアップローラ9の前下方、かつ、給紙ローラ8の前下方に配置されている。給紙パッド11は、板状であって、側面視において前上方と後下方とを結ぶ方向に延びている。そして、給紙パッド11の上面は、給紙ローラ8の前下端部に接触している。
【0123】
途中部95は、第1用紙ガイド88において、上流部分94と下流部分96との間に配置される部分であって、給紙ローラ8によってUターンする用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。途中部95は、第1ピンチローラ12と、第2ピンチローラ13と、湾曲ガイド97と、直線ガイド98とを備えている。
【0124】
第1ピンチローラ12は、給紙パッド11に対して前上方、かつ、給紙ローラ8の前方に配置されている。第1ピンチローラ12は、左右方向に延びる略円柱形状であり、第1ピンチローラ12の後端部は、給紙ローラ8の前端部に接触している。
【0125】
第2ピンチローラ13は、第1ピンチローラ12の前上方、かつ、給紙ローラ8の前方に間隔を空けて配置されている。また、第2ピンチローラ13は、左右方向に延びる略円柱形状である。
【0126】
湾曲ガイド97は、第2ピンチローラ13の後上方に配置され、給紙ローラ8の上端部に対して上方に間隔を空けて配置されている。湾曲ガイド97は、前後方向に延びる板状であり、側面視において前上方に湾曲している。
【0127】
直線ガイド98は、湾曲ガイド97の後下方に間隔を空けて配置され、給紙ローラ8の上端部に対して後方に隣接配置されている。直線ガイド98は、前後方向に延びる板状である。
【0128】
下流部分96は、第1用紙ガイド88における用紙Pの搬送方向の下流部分であって、給紙ローラ8から第2用紙ガイド89に向かう用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。下流部分96は、1対の第1搬送ローラ100と、1対の第2搬送ローラ101と、傾斜ガイド99とを備えている。
【0129】
1対の第1搬送ローラ100は、直線ガイド98の後端部に対して後方に隣接配置され、かつ、スキャナユニット16よりも前方に配置されている。また、1対の第1搬送ローラ100は、給紙ローラ8よりも後方に配置されている。1対の第1搬送ローラ100のそれぞれは、左右方向に延びる略円柱形状であり、上下方向において、互いに接触している。
【0130】
1対の第2搬送ローラ101は、1対の第1搬送ローラ100に対して、後下方に間隔を空けて配置されており、スキャナユニット16よりも後方に位置している。1対の第2搬送ローラ101のそれぞれは、左右方向に延びる略円柱形状であり、上下方向において互いに接触している。
【0131】
傾斜ガイド99は、1対の第1搬送ローラ100と、1対の第2搬送ローラ101との間に配置されている。傾斜ガイド99は、スキャナユニット収容部163の収容部下壁166に対して、略平行となるように、下方に間隔を空けて配置されている。より詳しくは、傾斜ガイド99は、下流部分96における用紙Pの搬送方向において下流に向かうにつれて、下方に傾斜している。傾斜ガイド99は、側面視において、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びる板状であり、用紙Pの通過を許容するように、収容部下壁166に対して、前下方と後上方とを結ぶ方向に間隔を空けて配置されている。すなわち、収容部下壁166は、1対の第1搬送ローラ100と、1対の第2搬送ローラ101と、傾斜ガイド99とともに、第1用紙ガイド88の下流部分96を構成している。
【0132】
このように、第1用紙ガイド88のうち、上流部分94および途中部95は、スキャナユニット16よりも前方に配置されている。一方、第1用紙ガイド88の下流部分96は、上下方向に投影したときに、スキャナユニット16と重なるように、スキャナユニット16の下方に配置されている。
【0133】
第2用紙ガイド89は、用紙ガイド部6のうち、プロセスカートリッジ15の下方に配置される部分であって、ガイド部分107と、受入部分105とを一体として有している。
【0134】
ガイド部分107は、現像カートリッジ19の下方に配置されており、第1用紙ガイド88から、後述する給紙パス135を介して、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nに向かう用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。
【0135】
ガイド部分107は、第1用紙ガイド88の搬送方向の下流端部から連続するように、1対の第2搬送ローラ101の後方に隣接配置されている。第2用紙ガイド89は、側面視において前後方向に沿って延びている。また、第2用紙ガイド89は、ガイド突起103を有している。
【0136】
ガイド突起103は、ガイド部分107の上面における後端部、すなわち、ガイド部分107の用紙Pの搬送方向の下流端部に配置されている。また、ガイド突起103は、後述する給紙パス135に対応しており、後述する給紙パス135の前下方に配置されている。ガイド突起103は、側面視略矩形状であり、ガイド部分107の上面から上方に向かって突出している。
【0137】
受入部分105は、後述する転写収容壁113の下方に配置されており、ガイド部分107の後方に隣接配置されている。また、受入部分105は、ガイド部分107の後端部から連続して、後方に向かって延びている。また、受入部分105は、窪部104を有している。
【0138】
窪部104は、受入部分105の上面から後下方に向かって凹んでいる。窪部104は、側面視略湾曲形状であって、プロセスカートリッジ15の後端部、詳しくは、後述するローラ収容部122の後端部に沿っている。
【0139】
第3用紙ガイド90は、用紙ガイド部6のうち、プロセスカートリッジ15と定着ユニット17との間に配置される部分であって、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nを通過した後、定着ユニット17に向かう用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。第3用紙ガイド90は、受入部分105の後端部から連続して、定着ユニット17に向かうように、後上方に延びている。
【0140】
第4用紙ガイド91は、用紙ガイド部6のうち、1対のガイドローラ33と1対の排紙ローラ34との間に配置される部分であって、1対のガイドローラ33の間を通過した後、1対の排紙ローラ34に向かってUターンする用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。第4用紙ガイド91は、フラットベット支持壁65の下方に配置されており、フラットベット支持壁65の下面における前方部分から下方に向かって突出している。また、第4用紙ガイド91は、凹部106を有している。
【0141】
凹部106は、前下方に向かって開放される側面視略U字状であり、第4用紙ガイド91の下端部から後上方に向かって凹んでいる。また、凹部106の後端部は、1対のガイドローラ33の上方に配置され、凹部106の前端部は、1対の排紙ローラ34の後方に配置されている。
【0142】
第5用紙ガイド92は、本体ケーシング2内の前端部において、第1用紙ガイド88の途中部95の上方、かつ、スキャナユニット16に対して前方に配置されている。第5用紙ガイド92は、用紙開口61を介して、本体ケーシング2の外部から供給され、1対の第1搬送ローラ100に向かう用紙Pの搬送をガイドするように構成されている。第5用紙ガイド92は、搬送ローラ192と、給紙ローラ193と、下板109と、パッド194とを備えている。
【0143】
搬送ローラ192は、左右方向に延びる略円柱形状であり、用紙開口61に対して後方に配置されている。
【0144】
給紙ローラ193は、左右方向に延びる略円柱形状であり、搬送ローラ192に対して、後方に配置されている。
【0145】
下板109は、側面視において、前壁52の用紙開口61の下端縁から、後下方に向かって延びている。また、下板109は、搬送ローラ192および給紙ローラ193に対して下方に間隔を空けて配置されている。
【0146】
また、下板109の後端部は、湾曲ガイド97の後端部と連続している。これによって、第5用紙ガイド92と、第1用紙ガイド88の途中部95とは、1対の第1搬送ローラ100の前方において連続している。
【0147】
パッド194は、給紙ローラ193の下方に配置され、下板109の上面における後端部に支持されている。パッド194は、板状であって、側面視において、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びている。そして、パッド194の上面は、給紙ローラ193の下端部に接触している。
4.プロセスカートリッジの詳細
プロセスカートリッジ15は、上記したように、ドラムカートリッジ18と、現像カートリッジ19とを備えている。
(1)ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジ18は、
図5に示すように、ドラムフレーム23を備えている。ドラムフレーム23は、左右方向に延びる平面視略矩形の枠形状であり、1対のドラム側壁110と、ドラム前壁111と、帯電保持壁112と、転写収容壁113とを一体として有している。
【0148】
1対のドラム側壁110は、ドラムフレーム23の左右両端部のそれぞれに配置されており、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。1対のドラム側壁110のそれぞれは、前後方向に延びる側面視略矩形の板状である。また、1対のドラム側壁110のそれぞれは、第1コロ受入溝118と、第2コロ受入溝119と、突出部134とを有している。
【0149】
第1コロ受入溝118および第2コロ受入溝119は、各ドラム側壁110の左右方向の内方面に配置されている。
【0150】
第1コロ受入溝118は、
図6に示すように、後述する第1コロ147に対応しており、ドラム側壁110の左右方向の内方面において後方部分に配置されている。第1コロ受入溝118は、ドラム側壁110の左右方向の内方面から左右方向の外方に向かって凹んでおり、ドラム側壁110の上端縁から、下方に向かうにつれて後方に傾斜するように延びている。
【0151】
第2コロ受入溝119は、後述する第2コロ150に対応しており、ドラム側壁110の左右方向の内方面において、第1コロ受入溝118の前方に間隔を空けて配置されている。第2コロ受入溝119は、ドラム側壁110の左右方向の内方面から左右方向の外方に向かって凹んでおり、ドラム側壁110の上端縁から、下方に向かうにつれて後方に傾斜するように延びている。
【0152】
突出部134は、
図5に示すように、2つのカバーガイド80に対応して、1対のドラム側壁110のそれぞれの左右方向の外方面に1つずつ配置されている。突出部134は、側面視略三角形状であり、各ドラム側壁110の左右方向の外方面の前上端部から、左右方向の外方に突出している。
【0153】
また、突出部134の前端縁および下端縁は、側面視において、カバーガイド80の係合部82と略同じ形状を有している。詳しくは、突出部134の上端縁は略前後方向に沿って延び、突出部134の前端縁は、突出部134の上端縁の前端部から後下方に向かって延び、突出部134の下端縁は、突出部134の前端縁の下端部から後上方に向かって延び、突出部134の上端縁に後端部に連続している。
【0154】
ドラム前壁111は、
図6に示すように、ドラムフレーム23の前端部に配置されている。ドラム前壁111は、側面視略Z字の板状であり、左右方向に延びている。ドラム前壁111の左右両端部のそれぞれは、各ドラム側壁110の前端部に連続している。
【0155】
ドラム前壁111は、前壁本体114と、取手部133と、当接部117とを一体として有している。
【0156】
前壁本体114は、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びる板状であり、左右方向に延びている。前壁本体114の左右両端部のそれぞれは、各ドラム側壁110の前端縁よりもやや後方の部分に連続している。これによって、各ドラム側壁110の前端部は、前壁本体114よりも前方に位置している。また、前壁本体114は、レーザ通過口124を有している。
【0157】
レーザ通過口124は、レーザービームLの光路に対応して、前壁本体114の上方部分に配置されている。レーザ通過口124は、レーザービームLの通過を許容する形状およびサイズを有しており、前壁本体114を前後方向に貫通している。
【0158】
取手部133は、ドラム前壁111の上端部から後下方に向かって延びる板状であり、
図5に示すように、左右方向に延びている。また、取手部133の上面と、各突出部134の上面とは略面一である。
【0159】
当接部117は、
図6に示すように、ドラム前壁111の下端部から前上方に向かって延びる板状である。
【0160】
帯電保持壁112は、ドラムフレーム23の後上端部に配置されている。帯電保持壁112は、前下方に向かって開放される側面視略U字状であり、左右方向に延びている。そして、帯電保持壁112の左右両端部のそれぞれは、各ドラム側壁110の後上端部に連続している。
【0161】
転写収容壁113は、ドラムフレーム23の後下端部に配置されており、帯電保持壁112に対して下方に間隔を空けて配置されている。転写収容壁113は、左右方向に延びており、各ドラム側壁110の後下端部に連続している。転写収容壁113は、ローラ収容部122と、リップ部121とを一体として有している。
【0162】
ローラ収容部122は、転写収容壁113の後方部分であって、上方に向かって開放される側面視略U字状である。リップ部121は、転写収容壁113の前方部分であって、ローラ収容部122の前壁の上端部から、前方に向かうにつれて下方に傾斜するように延びている。
【0163】
また、ローラ収容部122の後壁の上端部と、帯電保持壁112の後壁の下端部との間の開口領域が、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nを通過した用紙Pを排紙するための排紙開口136として画定されている。
【0164】
また、ドラムカートリッジ18は、感光ドラム20と、転写ローラ21と、スコロトロン型帯電器22と、ハンドル115とを備えている。
【0165】
感光ドラム20は、1対のドラム側壁110の後端部間に配置されており、帯電保持壁112の前下方かつ転写収容壁113の上方に配置されている。感光ドラム20は、ドラム本体132と、ドラム軸131とを備えている。
【0166】
ドラム本体132は、左右方向に延びる略円筒状の金属からなる円筒部と、円筒部の周面を被覆する感光層とを有している。
【0167】
ドラム軸131は、左右方向に延びる略円柱形状である。ドラム軸131の左右方向寸法は、ドラム本体132の左右方向の寸法よりも長く、さらに、ドラムフレーム23の左右方向の寸法よりも長い。また、ドラム軸131は、その中心軸線がドラム本体132の中心軸線と一致するように、ドラム本体132内に配置されている。
【0168】
そして、感光ドラム20は、ドラム軸131の左右両端部が各ドラム側壁110に支持されることによって、ドラムフレーム23に回転可能に支持されている。ドラム軸131の左右両端部のそれぞれは、
図5に示すように、ドラム側壁110から左右方向外方に突出している。
【0169】
転写ローラ21は、
図6に示すように、転写収容壁113のローラ収容部122内に配置されている。転写ローラ21は、左右方向に延びる略円柱形状である。転写ローラ21は、その左右両端部が各ドラム側壁110に支持されることによって、ドラムフレーム23に回転可能に支持されている。また、転写ローラ21の前上端部は、感光ドラム20のドラム本体132の後下端部と接触している。
【0170】
スコロトロン型帯電器22は、帯電保持壁112内において、帯電保持壁112に支持されている。これによって、スコロトロン型帯電器22は、感光ドラム20の後上方において、感光ドラム20に対して僅かな間隔を空けて配置されている。
【0171】
ハンドル115は、ドラムカートリッジ18の前端部に配置されており、ドラム前壁111に対して前方に配置されている。また、ハンドル115は、詳しくは後述するが、
図1、
図4〜
図6に示すように、ドラム前壁111に沿って起立する収容位置と、
図2および
図3に示すように、後述する把持部129がドラム前壁111から前方に離れるように傾倒する飛出位置との間を揺動するように構成されている。なお、以下の説明において、ハンドル115が、
図1、
図4〜
図6に示す収容位置にある状態を基準として説明する。
【0172】
ハンドル115は、
図5に示すように、ハンドル本体125と、揺動軸126とを有している。
【0173】
ハンドル本体125は、下方に向かって開放される正面視略U字状であり、1対の筒部127と、1対の連結部128と、把持部129とを一体として有している。
【0174】
1対の筒部127は、左右方向に間隔を空けて配置されている。1対の筒部127のそれぞれは、左右方向に延びる略円筒形状である。筒部127の内径は、揺動軸126の外径よりも僅かに大きい。1対の連結部128のそれぞれは、
図6に示すように、各筒部127に対応しており、対応する筒部127から連続して、前上方に向かって延びる略棒形状である。把持部129は、1対の連結部128の上端部間に配置されている。把持部129は、左右方向に延びる略棒形状であって、その左右両端部は、各連結部128の上端部に接続されている。
【0175】
揺動軸126は、左右方向に延びる略円柱状状である。また、揺動軸126は、1対の筒部127のそれぞれに相対回転可能に挿通されている。
【0176】
そして、ハンドル115は、揺動軸126の左右両端部が1対のドラム側壁110の前下端部に支持されることによって、ドラムフレーム23に支持されている。
(2)現像カートリッジ
現像カートリッジ19は、
図5および
図7Bに示すように、ドラムフレーム23に対して装着または離脱するように構成されている。
【0177】
現像カートリッジ19は、
図7Aに示すように、現像フレーム25と、現像ローラ26と、供給ローラ27と、層厚規制ブレード28と、アジテータ142とを備えている。
【0178】
現像フレーム25は、1対の現像側壁137と、トナー収容部139と、ブレード支持部138と、現像底壁140とを一体として有している。
【0179】
1対の現像側壁137は、現像フレーム25の左右両端部に配置されており、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。1対の現像側壁137のそれぞれは、
図7Bに示すように、前後方向に延びる側面視略矩形の板状である。
【0180】
トナー収容部139は、
図7Aに示すように、1対の現像側壁137の前方部分間に配置されている。トナー収容部139は、左右方向に延びる略角筒状であり、その左右両端部は、各現像側壁137の前方部分により閉鎖されている。トナー収容部139は、その内部にトナーを収容している。また、トナー収容部139は、連通口141を有している。
【0181】
連通口141は、トナー収容部139の前壁の下端部に配置されており、トナー収容部139の前壁を前後方向に貫通している。
【0182】
ブレード支持部138は、トナー収容部139の前壁の前面における上端部に配置されている。ブレード支持部138は、トナー収容部139の前壁の前面から、前方に向かって突出する側面視略矩形状である。
【0183】
現像底壁140は、トナー収容部139の前壁の下端部から後方に向かって延びている。現像底壁140の左右両端部は、各現像側壁137の後方部分の下端部に連続している。現像底壁140は、前方部分143と、後方部分144とを一体として有している。
【0184】
前方部分143は、上方に向かって開放される側面視略半円形状であり、前方部分143の内周面は、供給ローラ27の外周面に沿って湾曲している。そして、前方部分143の前端部は、トナー収容部139の前壁における連通口141の下方端縁に接続されている。後方部分144は、前方部分143の後端部から、現像ローラ26の外周面に沿って湾曲するように、後上方に向かって延びている。
【0185】
現像ローラ26は、現像底壁140の後方部分144の前上方に間隔を空けて配置されている。現像ローラ26は、
図7Aおよび
図7Bに示すように、ローラ本体145と、現像ローラ軸146と、第1コロ147を備えている。
【0186】
ローラ本体145は、1対の現像側壁137の後端部間に配置されており、左右方向に延びる略円筒形状である。ローラ本体145の左右方向の寸法は、1対の現像側壁137の左右方向の間隔よりも僅かに短い。
【0187】
現像ローラ軸146は、左右方向に延びる略円柱形状である。現像ローラ軸146の左右方向の寸法は、現像フレーム25の左右方向の寸法よりも長い。そして、現像ローラ軸146は、その左右両端部のそれぞれがローラ本体145よりも左右方向の外方に突出するように、ローラ本体145に嵌入されている。また、現像ローラ軸146の左右両端部は、対応する現像側壁137に回転可能に支持されている。これによって、現像ローラ26は、現像フレーム25に回転可能に支持されている。また、現像ローラ軸146の左右両端部のそれぞれは、対応する現像側壁137から、左右方向の外方に向かって突出している。
【0188】
第1コロ147は、現像ローラ軸146の左右両端部のそれぞれに対応して、2つ備えられている。各第1コロ147は、現像側壁137に対して左右方向の外方に配置されている。第1コロ147は、左右方向に延びる円筒形状であり、第1コロ147の内径は、現像ローラ軸146の外径と略同じである。そして、第1コロ147は、現像ローラ軸146の左右方向端部であって、現像側壁137よりも左右方向の外方に位置する部分に、嵌め合わされている。
【0189】
供給ローラ27は、現像底壁140の前方部分143内に配置されており、トナー収容部139の連通口141の後方に配置されている。また、供給ローラ27の後上端部は、ローラ本体145の前下端部に接触している。そして、供給ローラ27は、その左右両端部が各現像側壁137に支持されることによって、現像フレーム25に回転可能に支持されている。
【0190】
層厚規制ブレード28は、ブレード支持部138の後面に固定されている。そして、層厚規制ブレード28の下端部は、ローラ本体145の前端部に接触している。
【0191】
アジテータ142は、トナー収容部139内の後下端部に配置されている。アジテータ142は、アジテータ軸148と、撹拌羽根149とを備えている。
【0192】
アジテータ軸148は、左右方向に延びる略円柱形状である。アジテータ軸148の左右方向の寸法は、現像フレーム25の左右方向の寸法よりも長い。また、アジテータ軸148の左右両端部は、対応する現像側壁137に回転可能に支持されている。これによって、アジテータ142は、現像フレーム25に回転可能に支持されている。また、アジテータ軸148の左右両端部のそれぞれは、対応する現像側壁137から、左右方向の外方に向かって突出している。
【0193】
撹拌羽根149は、可撓性を有するフィルム材料からなる。撹拌羽根149は、アジテータ軸148のうち、トナー収容部139内に位置する部分から、アジテータ軸148の径方向の外方に延びている。
【0194】
第2コロ150は、アジテータ軸148の左右両端部のそれぞれに対応して、2つ備えられている。各第2コロ150は、現像側壁137に対して左右方向の外方に配置されている。第2コロ150は、左右方向に延びる円筒形状であり、第2コロ150の内径は、現像ローラ軸146の外径と略同じである。そして、第2コロ150は、アジテータ軸148の左右方向端部であって、現像側壁137よりも左右方向の外方に位置する部分に、嵌め合わされている。
【0195】
このような現像カートリッジ19は、例えば、作業者により、
図5に示されるドラムフレーム23に対して上方から装着される。具体的には、現像カートリッジ19は、各第1コロ147が対応する第1コロ受入溝118に上方から挿入され、かつ、各第2コロ150が対応する第2コロ受入溝119に上方から挿入されるように、ドラムフレーム23に装着される。
【0196】
これにより、現像カートリッジ19がドラムフレーム23に装着されて、プロセスカートリッジ15が構成される。
【0197】
現像カートリッジ19がドラムフレーム23に装着された状態において、
図1に示すように、現像ローラ26が感光ドラム20の前下方に配置され、ローラ本体145の後上端部がドラム本体132の前下端部に接触している。また、現像底壁140の後方部分144は、転写収容壁113のリップ部121に対して、前上方に間隔を空けて配置されている。これによって、現像底壁140の後方部分144と、転写収容壁113のリップ部121とが、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nに用紙Pを供給するための給紙パス135を画定している。
5.可動トレイの詳細
本体ケーシング2は、さらに、
図2および
図8に示すように、可動トレイ171を備えている。なお、詳しくは詳述するが、可動トレイ171は、
図1に示すように、本体ケーシング2の外形に沿うように折れ曲がる第1位置と、
図3に示すように、本体ケーシング2から前方に向かって延びる第2位置との間を移動するように構成されている。
【0198】
なお、以下の可動トレイ171の説明は、可動トレイ171が第2位置ある状態を基準として説明する。
【0199】
可動トレイ171は、
図2に示すように、第1可動軸174と、第1部分175と、第2可動軸176と、第2部分177とを備えている。
【0200】
第1可動軸174は、左右方向に延びる略円柱形状であり、前壁52の段差部153の上面、すなわち用紙開口61の下端縁の前方に配置され、両側壁50の前方部分64の前端部に回転可能に支持されている。
【0201】
第1部分175は、板状であり、第1可動軸174から、第1可動軸174の径方向の外方に向かって延びている。第1部分175は、
図8に示すように、1対の規制部溝178と、1対の供給規制部179とを有している。
【0202】
1対の規制部溝178は、第1部分175の上面において、左右方向に沿って延びる溝であり、互いに左右方向に間隔を空けて配置されている。
【0203】
1対の供給規制部179は、
図3に示すように、第1部分175の上面に配置されている。1対の供給規制部179のそれぞれは、前後方向に延びる側面視略矩形の板状である。また、1対の供給規制部179のそれぞれは、対応する規制部溝178に沿って左右方向にスライド可能である。なお、1対の供給規制部179は、図示しないリンク機構により連動するように構成されており、一方の供給規制部179が左右方向内方へスライド移動すると、他方の供給規制部179も左右方向内方へスライド移動する。また、一方の供給規制部179が左右方向外方へスライド移動すると、他方の供給規制部179も左右方向外方へスライド移動する。
【0204】
第2可動軸176は、左右方向に延びる略円柱形状であり、第1部分175における第1可動軸174と反対側の端部、すなわち前端部に回転可能に支持されている。
【0205】
第2部分177は、基部182と、延部183とを備えている。
【0206】
基部182は、平面視略矩形の板状であり、第2可動軸176から、第2可動軸176の径方向の外方に向かって延びている。基部182は、基部開口184を備えている。基部開口184は、基部182の左右方向略中央において、基部182の前後方向略中央から後方部分にかけて配置されている。基部開口184は、平面視略矩形状であり、基部182を上下方向に貫通している。基部開口184の左右方向の寸法は、用紙規制部159の左右方向の寸法よりもわずかに長い。
【0207】
延部183は、基部182と同一方向に沿って延びる板状である。延部183は、
図2に破線で示すように、基部182の上面と重なる退避位置と、
図2に実線で示すように、基部182からさらに前方に延びる進出位置との間を、基部182に対して、スライド移動するように構成されている。延部183は、延部開口185を備えている。
【0208】
延部開口185は、延部183が退避位置にある状態で、基部182の基部開口184と重なるように配置されている。具体的には、延部開口185は、後方に向かって開放される平面視略U字状であり、延部183の後端縁における前後方向略中央分から前方に向かって切り欠かれている。延部開口185の左右方向の寸法は、基部開口184の左右方向の寸法と同一である。
【0209】
また、第2部分177は、その延部183が退避位置または進出位置のどちらに位置している状態であっても、左右方向から見たときの寸法が、第1部分175の左右方向から見たときの寸法よりも長い。
【0210】
そして、可動トレイ171は、
図1に示すように、第2部分177が、排紙壁155と、排紙トレイ35の前端部を被覆するように、本体ケーシング2の外形に沿って折れ曲がる第1位置と、
図2に示すように、本体ケーシング2から離れるように、側面視において直線状に前上方と後下方とを結ぶ方向に延びる第2位置との間を、第1可動軸174を支点として回動可能に構成されている。
【0211】
なお、可動トレイ171において、左側面視時計回り方向の下流面を表面188とし、左側面視時計回り方向の上流面を裏面189とする。
【0212】
図1に示すように、可動トレイ171が第1位置にある状態において、第1部分175は、第1可動軸174から上方に向かって延びるように配置される。また、第2部分177は、その延部183が退避位置に位置され、第1部分175の上端部、すなわち第2可動軸176から、後上方に向かって延びるように配置される。これにより、第2部分177は、前壁52の上部154および排紙壁155の排紙壁本体157を被覆するとともに、その後上端部が、カバー本体79の受入部162に受け入れられる。これにより、可動トレイ171の表面188が、カバー本体79の上面と面一となる。つまり、可動トレイ171が第1位置にある状態において、トレイ壁66の前面と、カバー本体79の上面と、可動トレイ171の第2部分177における表面188とが、排紙トレイ35を構成する。このように、表面188は、可動トレイ171が第1位置に位置するときに、排出された用紙Pを受け入れる。
【0213】
また、
図3に示すように、可動トレイ171が第2位置にある状態において、第1部分175は、第1可動軸174から、前上方に向かって延びるように配置される。また、第2部分177は、その延部183が進出位置に位置され、第1部分175の前上端部、すなわち第2可動軸176から、第1部分175よりも上向きの傾斜が大きくなるように、前上方に向かって延びるように配置される。すなわち、可動トレイ171は、第2位置にある状態で、側面視において、後下方と前上方とを結ぶ方向に、略直線状に延びている。これにより、第2位置に位置する可動トレイ171は、その裏面189に用紙Pを載置することによって、用紙開口61を介して、本体ケーシング2内に用紙Pの供給をガイドする。このように、裏面189は、可動トレイ171が第2位置に位置するときに、外部から用紙開口61を介して本体ケーシング2内へ搬送される用紙Pを受け入れる。また、可動トレイ171が第2位置にある状態において、トレイ壁66の前面と、カバー本体79の上面と、排紙壁155の排紙壁本体157の上面とが、排紙トレイ35を構成する。
6.プロセスカートリッジの本体ケーシングに対する離脱動作および装着動作
次に、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2に対する離脱動作および装着動作を説明する。
(1)プロセスカートリッジの本体ケーシングからの離脱動作
まず、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2からの離脱動作、すなわち、プロセスカートリッジ15の内部位置から外部位置への移動について説明する。
【0214】
図1に示すように、プロセスカートリッジ15が内部位置にある状態において、ドラムカートリッジ18のローラ収容部122の後端部は、受入部分105の窪部104内に配置され、ドラム軸131の左右方向の端部は、対応する第2溝部56の幅狭部58の下端部に挿入されている。また、プロセスカートリッジ15が内部位置にある状態において、ドラムカートリッジ18の突出部134は、対応するカバーガイド80の係合部82に嵌まっており、ハンドル115の把持部129の前面は、スキャナユニット収容部163の規制壁169の後面に接触している。これによって、ハンドル115は、本体ケーシング2内において、連結部128が揺動軸126から前上方に向かって延び、把持部129が揺動軸126よりも上方に配置される収容位置に位置している。
【0215】
プロセスカートリッジ15を内部位置から外部位置に移動させるには、
図2に示すように、作業者が、フラットベットスキャナ40を左側面視反時計回りに揺動させるとともに、可動トレイ171を第1位置から第2位置に移動させる。このとき、第2部分177の延部183は、退避位置に位置されているので、可動トレイ171が、第1可動軸174を支点として回動するときの回動半径が小さくなる。そのため、フラットベットスキャナ40の左側面視反時計回りへの揺動の変位量を小さくすることができる。そして、フラットベットスキャナ40を揺動させ、可動トレイ171を第2位置に位置させた後、トップカバー77を閉鎖位置から開放位置に移動させる。なお、トップカバー77の閉鎖位置と開放位置との間の移動は、公知の連動機構により、フラットベットスキャナ40の揺動に連動させることもできる。
【0216】
このとき、突出部134が対応する係合部82に嵌まっているので、突出部134は、トップカバー77の閉鎖位置から開放位置への移動に伴って、後上方に向かって移動する。そうすると、プロセスカートリッジ15は、ドラム軸131の左右方向の端部が幅狭部58にガイドされ、前上方に向かって移動するとともに、ドラム軸131を中心として左側面視反時計回りに回転する。
【0217】
これによって、プロセスカートリッジ15は、内部位置よりも上方に位置し、プロセスカートリッジ15の前上端部が、プロセス開口75を介して、本体ケーシング2外に位置する取出位置に位置する。つまり、第2溝部56の幅狭部58は、プロセスカートリッジ15の取出位置から内部位置への移動をガイドする。
【0218】
このとき、ハンドル115は、把持部129と規制壁169との接触が解除され、重力により、揺動軸126を支点として、ドラム前壁111から前方に離れるように傾倒し、収容位置から飛出位置に揺動する。ハンドル115が飛出位置にある状態において、把持部129は、ハンドル115が収容位置にあるときよりも、後下方から前上方に向かう方向である離脱方向Yの下流(前上方から後下方に向かう方向である装着方向Xの上流)に位置し、本体ケーシング2外において、規制壁169とガイド壁168との接続部分の上方に位置する。なお、離脱方向Yおよび装着方向Xは、左右方向と交差する方向である。
【0219】
つまり、プロセスカートリッジ15は、トップカバー77の閉鎖位置から開放位置への移動に連動して、内部位置から取出位置に連れ出され、ハンドル115は、プロセスカートリッジ15の内部位置から取出位置への移動に連動して、収容位置から飛出位置へ移動する。
【0220】
また、トップカバー77が開放位置にある状態において、カバーガイド80のガイド本体86は、規制部81の下端部から離脱方向Yの下流(装着方向Xの上流)に向かって延びている。
【0221】
言い換えると、ハンドル115およびカバーガイド80のガイド本体86は、回動軸78よりも、装着方向Xの上流に配置されている。
【0222】
次いで、作業者は、
図2および
図3に示すように、飛出位置にあるハンドル115の把持部129を把持して、プロセスカートリッジ15を前上方に引き出す。
【0223】
そうすると、突出部134は、前上方に移動して、ガイド本体86の係合部82から離脱し、第1カバーガイド83上に移動する。また、ドラム軸131の左右方向端部は、前上方に移動し、幅狭部58から幅広部57に移動する。そして、第1カバーガイド83が突出部134の移動をガイドし、幅広部57の下端縁がドラム軸131の左右方向の端部の移動をガイドする。これによって、プロセスカートリッジ15は、その前上端部と後端部とのそれぞれがガイドされて、離脱方向Yに沿って前上方に向かって移動する。
【0224】
すると、プロセスカートリッジ15の前端部、具体的には、ドラム前壁111の当接部117が、収容部上壁165の規制壁169に当接する。
【0225】
次いで、作業者が、ハンドル115の把持部129をさらに前上方に引き出すと、突出部134は、前上方に移動し、第1カバーガイド83上から第2カバーガイド84上に移動する。また、当接部117は、前上方に移動し、ガイド壁168上に到達し、ガイド壁168と摺擦する。このとき、第2カバーガイド84が突出部134の移動をガイドするとともに、ガイド壁168が当接部117の移動をガイドする。
【0226】
これによって、プロセスカートリッジ15は、離脱方向Yに沿ってさらに前上方に向かってガイドされる。
【0227】
次いで、作業者が、
図3に示すように、ハンドル115の把持部129をさらに前方に引き出すと、突出部134は、前方に移動し、第2カバーガイド84上からさそい部85上に移動した後、カバーガイド80から離脱する。
【0228】
このとき、ドラムフレーム23の転写収容壁113は、ガイド壁168および規制壁169の上方に順次到達し、ガイド壁168および規制壁169のそれぞれと摺擦する。つまり、ガイド壁168および規制壁169のそれぞれは、転写収容壁113の移動をガイドする。これによって、プロセスカートリッジ15は、その後端部がガイドされて、離脱方向Yに沿って前方に向かって移動し、本体ケーシング2から離脱される。
【0229】
これによって、プロセスカートリッジ15は、内部位置から取出位置に移動した後、取出位置から離脱方向Yの下流(装着方向Xの上流)に移動され、外部位置に到達する。
【0230】
つまり、カバーガイド80と、収容部上壁165とは、プロセスカートリッジ15の取出位置から外部位置までの移動をガイドする。
【0231】
次いで、作業者が、トップカバー77を開放位置から閉鎖位置に移動させ、可動トレイ171を第2位置から第1位置に移動させた後、フラットベットスキャナ40を、フラットベット支持壁65と接触するまで、左側面視時計回りに揺動させる。
【0232】
以上によって、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2からの離脱動作が完了する。
(2)プロセスカートリッジの本体ケーシング対する装着動作
プロセスカートリッジ15を本体ケーシング2に装着するには、上記した離脱動作と逆の手順に操作する。
【0233】
より具体的には、
図2および
図3に示すように、作業者が、フラットベットスキャナ40を左側面視反時計回りに揺動させる。次いで、可動トレイ171を第1位置から第2位置に移動させた後、トップカバー77を閉鎖位置から開放位置に移動させる。
【0234】
次いで、作業者は、ドラムカートリッジ18の取手部133を把持して、プロセスカートリッジ15を、プロセス開口75を介して、本体ケーシング2内に後下方に向かって挿入する。このとき、各突出部134が、対応するカバーガイド80のさそい部85上に位置するともに、ドラム軸131の左右方向の端部が、第2溝部56の幅広部57に受け入れられる。
【0235】
次いで、作業者は、ハンドル115の把持部129を把持して、プロセスカートリッジ15を後下方に向かって押し込む。そうすると、各突出部134は、さそい部85上から、第2カバーガイド84を経て、第1カバーガイド83上に到達し、ドラム軸131の左右方向の端部は、第2溝部56の幅広部57の下端縁に沿って、幅広部57と第2溝部56との連続部分に到達する。これによって、ドラムカートリッジ18は、排紙壁155の規制壁169およびガイド壁168の上方を通過するように、装着方向Xに沿って後下方に移動する。
【0236】
そして、プロセスカートリッジ15が、
図2に示すように、さらに後下方に移動すると、各突出部134が対応する係合部82に到達して嵌まり込むとともに、各突出部134の後端部が規制部81に接触する。また、ドラム軸131の左右方向の端部が幅広部57と幅狭部58との連続部分に到達する。
【0237】
これによって、ドラムカートリッジ18の外部位置から取出位置への移動が完了する。
【0238】
つまり、カバーガイド80は、プロセスカートリッジ15の外部位置から取出位置までの移動をガイドする。
【0239】
次いで、作業者は、トップカバー77を開放位置から閉鎖位置に移動させるとともに、フラットベットスキャナ40を左側面視時計回りに揺動させる。
【0240】
このとき、突出部134は、トップカバー77の移動に伴って後下方に移動する。そうすると、プロセスカートリッジ15は、ドラム軸131の左右方向の端部が幅狭部58にガイドされ、後下方に向かって移動するとともに、ドラム軸131を中心として左側面視時計回りに回転する。これによって、プロセスカートリッジ15は、
図1に示すように、取出位置から内部位置に移動する。つまり、第2溝部56の幅狭部58は、プロセスカートリッジ15の取出位置から内部位置への移動をガイドする。
【0241】
また、プロセスカートリッジ15が取出位置から内部位置に移動するとき、ハンドル115の把持部129は、
図2に示すように、排紙壁155のガイド壁168の上面と摺擦する。これによって、ハンドル115は、飛出位置から、把持部129がドラム前壁111に近づくように、揺動軸126を支点として左側面視反時計回りに回動する。
【0242】
そして、プロセスカートリッジ15が内部位置に到達したときに、ハンドル115は、把持部129が排紙壁155の規制壁169の後方に隣接配置されるようにして、収容位置に位置する。
【0243】
つまり、プロセスカートリッジ15は、トップカバー77の開放位置から閉鎖位置への移動に連動して、取出位置から内部位置に移動され、ハンドル115は、プロセスカートリッジ15の取出位置から内部位置への移動に連動して、飛出位置から収容位置へ移動する。
【0244】
以上によって、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2に対する装着動作が完了する。
【0245】
プロセスカートリッジ15は、内部位置にある状態において、スキャナユニット16の後方に配置されており、第2用紙ガイド89に対して上方に僅かに間隔を空けて配置されている。そして、トナー収容部139、供給ローラ27、現像ローラ26および感光ドラム20は、第2用紙ガイド89に沿って、前方から後方に向かって順次配置されている。
【0246】
つまり、プロセスカートリッジ15が内部位置にある状態において、スキャナユニット16、トナー収容部139、供給ローラ27、現像ローラ26および感光ドラム20は、前後方向に沿って、前方から後方に向かって順次並ぶように配置されている。
【0247】
また、プロセスカートリッジ15が内部位置にある状態において、感光ドラム20のドラム本体132と転写ローラ21との接触点Nは、第2用紙ガイド89の後端部よりも上方に位置し、第2用紙ガイド89のガイド突起103に対して後上方に位置している。
7.画像形成動作
(1)現像動作
このようなプリンタ1は、図示しない制御部の制御により、画像形成動作が開始する。画像形成動作が開始すると、スコロトロン型帯電器22が、感光ドラム20の表面を一様に帯電する。
【0248】
その後、スキャナユニット16が、感光ドラム20の表面に向けてレーザービームLを、後下方に向けて出射する。レーザービームLは、ハンドル115の把持部129の下方を通過した後、ドラム前壁111のレーザ通過口124を通過し、さらに、現像カートリッジ19の上方を通過して、感光ドラム20のドラム本体132の前方周面を露光する。これにより、画像データに基づく静電潜像が、ドラム本体132の周面に形成される。なお、画像データとしては、例えば、プリンタ1に接続される図示しないパーソナルコンピュータなどからプリンタ1に送信される画像データや、フラットベットスキャナ40により読み取られた画像データなどが挙げられる。
【0249】
また、アジテータ142は、トナー収容部139内のトナーを撹拌し、連通口141を介して、撹拌されたトナーを供給ローラ27に供給する。供給ローラ27は、アジテータ142から供給されたトナーを現像ローラ26に供給する。このとき、トナーは、現像ローラ26と供給ローラ27との間で正極性に摩擦帯電され、現像ローラ26上に担持される。層厚規制ブレード28は、現像ローラ26上に担持されたトナーを一定厚さに規制する。
【0250】
そして、現像ローラ26は、一定厚みとして担持するトナーを、ドラム本体132の周面上の静電潜像に供給する。これにより、トナー像が、ドラム本体132の周面上に担持される。
(2)給紙動作
給紙カセット7に収容される複数の用紙Pは、第1用紙ガイド88の上流部分94および途中部95にガイドされて、1対の第1搬送ローラ100に向かって移動する。詳しくは、用紙リフト10が、その後端部を支点として左側面視反時計回りに揺動して、用紙リフト10の上面に載置される用紙Pの前端部を、ピックアップローラ9との間に挟む。
【0251】
そして、ピックアップローラ9は、回転することにより、用紙Pを給紙ローラ8に向かって送り出す。給紙パッド11は、送り出された用紙Pの搬送方向の下流端部を、給紙ローラ8と給紙パッド11との間に向かうようにガイドする。
【0252】
次いで、給紙ローラ8は、回転することにより、給紙ローラ8と給紙パッド11との間に到達した用紙Pを1枚ずつ分離する。給紙ローラ8により分離された用紙Pは、給紙ローラ8と第1ピンチローラ12との間を通過した後、第2ピンチローラ13および湾曲ガイド97に順次ガイドされ、後上方に向かってUターンするように搬送される。
【0253】
続いて、用紙Pは、直線ガイド98の上面にガイドされて、1対の第1搬送ローラ100間に到達する。
【0254】
一方、本体ケーシング2外から供給される用紙Pは、作業者により、第2位置に位置する可動トレイ171の裏面189に、用紙Pを載置される。そうすると、用紙Pは、177の傾斜に沿って後下方に移動する。これによって、用紙Pの後端部は、用紙開口61を介して、本体ケーシング2内に位置し、搬送ローラ192の前下端部と接触する。また、1対の供給規制部179は、用紙Pの後方部分の左右方向両端部に接触して、用紙Pの左右方向への移動を規制している。
【0255】
そして、搬送ローラ192は、回転することにより、用紙Pを給紙ローラ193に向かって送り出す。そうすると、用紙Pは、給紙ローラ193とパッド194との間に到達する。
【0256】
次いで、給紙ローラ193は、回転することにより、給紙ローラ193とパッド194との間に到達した用紙Pを1枚ずつ分離し、1対の第1搬送ローラ100に向けて送り出す。そうすると、給紙ローラ193により分離された用紙Pは、1対の第1搬送ローラ100間に到達する。
【0257】
1対の第1搬送ローラ100は、用紙Pを1対の第2搬送ローラ101間に向けて搬送するように、1対の傾斜ガイド99間に送り出す。そして、1対の傾斜ガイド99は、用紙Pの後下方に向かう移動をガイドする。これによって、用紙Pは、1対の第2搬送ローラ101間に到達する。
【0258】
続いて、1対の第2搬送ローラ101は、用紙Pを、感光ドラム20と転写ローラ21との接触点Nに向かって搬送するように、内部位置にあるプロセスカートリッジ15と、第2用紙ガイド89との間の隙間に送り出す。そうすると、用紙Pは、第2用紙ガイド89の上面に沿って、後方に向かって移動する。
【0259】
その後、用紙Pの搬送方向の下流端部が、ガイド突起103と接触する。これによって、用紙Pの搬送方向が後上方に向かうように変更され、用紙Pが、プロセスカートリッジ15の給紙パス135に供給される。
【0260】
給紙パス135に供給された用紙Pは、ドラム本体132と転写ローラ21との接触点Nに向かって搬送され、接触点Nを通過する。このとき、転写ローラ21は、感光ドラム20から用紙Pにトナー像を転写し、用紙Pにトナー像を形成する。
【0261】
トナー像が形成された用紙Pは、プロセスカートリッジ15の排紙開口136から排出され、第3用紙ガイド90にガイドされて、定着ユニット17に向かって移動する。そして、用紙Pは、加熱ローラ30と加圧ローラ31との間を通過する。このとき、加熱ローラ30および加圧ローラ31は、用紙Pを加熱するとともに加圧し、トナー像を用紙Pに熱定着する。
【0262】
トナー像が定着した用紙Pは、1対のガイドローラ33間を通過した後、第4用紙ガイド91の凹部106にガイドされて、前下方に向かってUターンするように搬送され、1対の排紙ローラ34間に到達する。
【0263】
そして、1対の排紙ローラ34は、回転することにより、用紙Pを、排紙口68を介して排紙トレイ35上に排出する。排紙トレイ35には、トナー像が形成され、本体ケーシング2から排出された用紙Pが載置される。
【0264】
このように、給紙カセット7に収容される用紙Pは、用紙ガイド部6により画定される側面視略S字状の搬送パスTを搬送される。
8.作用効果
(1)このプリンタ1によれば、
図3に示すように、可動トレイ171を使用するときには、第2位置に位置させれば、可動トレイ171が用紙Pを受け入れて、前壁52の用紙開口61を介して用紙Pを本体ケーシング2内へ供給することができる。
【0265】
また、可動トレイ171は、
図1に示すように、第1位置において、本体ケーシング2の前壁52と、排紙壁155の排紙壁本体157を被覆するとともに、その後上端部が、カバー本体79の受入部162に受け入れられる。つまり、可動トレイ171を使用しない場合には、可動トレイ171を第1位置に位置させて収容することができる。
【0266】
そのため、可動トレイ171が上下方向に向かって延びていないので、プリンタ1の鉛直方向の小型化を図ることができる。
(2)また、このプリンタ1によれば、
図3に示すように、第2位置に位置する可動トレイ171に対して、用紙Pを載置することで、前壁52の用紙開口61を介して用紙Pを本体ケーシング2内へ、確実に供給することができる。
(3)また、このプリンタ1によれば、
図1に示すように、可動トレイ171が第1部分175と第2部分177との2部材に分かれていることにより、可動トレイ171を容易に折り返すことができる。
【0267】
そのため、可動トレイ171を第1位置に位置させるときに、第2部分177を排紙部5に向かって折り返すことで、プリンタ1の上下方向の小型化を図ることができる。
(4)また、このプリンタ1によれば、
図1に示すように、可動トレイ171が第1位置に位置するときに、トップカバー77の受入部162が、第2部分177の後上端部を受け入れることによって、第2部分177を排紙部5の一部として構成することができる。
【0268】
そのため、可動トレイ171を第1位置に位置させて、第2部分177を排紙部5に向かって折り返していても、第2部分177が排紙部5への用紙Pの載置を邪魔することなく、本体ケーシング2から用紙Pを排出することができる。
(5)また、このプリンタ1によれば、
図3に示すように、可動トレイ171の第1部分175と第2部分177とは、第2位置に位置するときに、左右方向から見たときに、略直線状に延びていている。
【0269】
そのため、用紙Pを、第2位置に位置する可動トレイ171に対して、姿勢が安定するように載置することができる。
【0270】
その結果、用紙開口61を介して確実に、用紙Pを本体ケーシング2内へ供給することができる。
(6)また、このプリンタ1によれば、
図8に示すように、第2位置に位置する可動トレイ171に対して用紙Pを載置したときに、供給規制部179によって、用紙Pが左右方向に移動し、用紙P上に形成される画像が左右方向にずれることを抑制することができる。
【0271】
そのため、用紙開口61を介して、より確実に、用紙Pを本体ケーシング2内へ供給することができる。
(7)また、このプリンタ1によれば、
図1に示すように、可動トレイ171が第1位置に位置していても、基部開口184および延部開口185を通過するように配置される用紙規制部159によって、排出される用紙Pの落下を規制することができる。
【0272】
そのため、可動トレイ171が第1位置または第2位置のどちらに位置していても、用紙規制部159によって、排紙部5に排出される用紙Pの落下を規制することができる。
(8)また、このプリンタ1によれば、
図1に示すように、可動トレイ171を第1位置に位置させるときには、左右方向から見たときに、第1部分175よりも長い第2部分177を、排紙部5に向かって折り返すことができる。
【0273】
そのため、左右方向から見たときに、可動トレイ171において相対的に長い第2部分177を、排紙壁155の排紙壁本体157に沿うように、つまり、前下方と後上方とを結ぶ方向に沿って折り返すので、可動トレイ171が第1位置に位置している場合であっても、プリンタ1の鉛直方向の小型化を図ることができる。
(9)また、このプリンタ1によれば、
図1に示すように、可動トレイ171が第1位置に位置しているときには、表面188によって、排出された用紙Pを受け入れることができ、
図3に示すように、可動トレイ171が第2位置に位置しているときには、裏面189によって、外部から用紙開口61を介して本体ケーシング2内へ搬送される用紙Pを受け入れる。
【0274】
そのため、可動トレイ171の両面を利用することができる。
(10)また、このプリンタ1によれば、
図2に示すように、本体ケーシング2よりも上方にフラットベットスキャナ40を備えていても、可動トレイ171では、第2部分177は、延部183を退避位置に位置させた状態で、第2可動軸176を支点として回動するので、回動半径を小さくすることができる。
【0275】
そのため、可動トレイ171は、フラットベットスキャナ40を僅かに揺動させるだけで、フラットベットスキャナ40と干渉することなく、第1位置と第2位置との間を移動することができる。
【0276】
そのため、フラットベットスキャナ40を備えていても、プリンタ1が上下方向に大型化することを抑制することができる。
【0277】
なお、本実施形態において、プリンタ1が画像形成装置の一例であり、本体ケーシング2が筐体の一例であり、給紙カセット7がカセットの一例であり、排紙トレイ35が排出部の一例であり、フラットベットスキャナ40が画像読取部の一例である。また、前壁52が一方側壁の一例であり、用紙開口61が第1開口の一例であり、用紙規制部159が第2規制部の一例であり、受入部162が受入部の一例である。また、可動トレイ171がトレイの一例であり、第1部分175が第1部分の一例であり、第2部分177が第2部分の一例である。また、供給規制部179が第1規制部の一例であり、基部開口184および延部開口185が第2開口の一例であり、表面188が第1面の一例であり、裏面189が第2面の一例である。