(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6215431
(24)【登録日】2017年9月29日
(45)【発行日】2017年10月18日
(54)【発明の名称】ラックを保護するためのポールタイププロテクター
(51)【国際特許分類】
E01F 9/631 20160101AFI20171005BHJP
E01F 9/681 20160101ALI20171005BHJP
E01F 13/00 20060101ALI20171005BHJP
E01F 13/02 20060101ALI20171005BHJP
【FI】
E01F9/631
E01F9/681
E01F13/00
E01F13/02 Z
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-204173(P2016-204173)
(22)【出願日】2016年10月18日
【審査請求日】2016年10月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】516312707
【氏名又は名称】ソリム インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジェ ヒョン
【審査官】
西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0032773(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第2336428(EP,A2)
【文献】
国際公開第2010/061314(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0183740(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第0134266(EP,A1)
【文献】
特開平07−324312(JP,A)
【文献】
特開2010−265598(JP,A)
【文献】
特開平08−232219(JP,A)
【文献】
特開2004−068438(JP,A)
【文献】
特開平07−003734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 9/631
E01F 9/681
E01F 13/00
E01F 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラックから離隔して底上に立てて設けられる管型のコラム部材と、前記コラム部材の下端部を挿入して固定させる管型のクランプと、前記管型のクランプの下端部を上部面に安着させて支持し、下部面は底に接触して配置され、中心方向に沿って内部の中空が形成される弾性材質の衝撃吸収部材と、前記管型のクランプを貫通して底に固定され、前記管型のクランプの下端部と前記衝撃吸収部材を共に固定させるプランジ型の支持部材と、を含み、
前記管型のクランプは、前記管型のクランプの上端部に形成され、前記コラム部材の下端部が挿入されるコラム部材の挿入口を備える管型の胴体と、前記管型のクランプの下端部に形成され、前記管型の胴体に比べて大きい外径を有するように外側に確張するように形成された外径延長部と、を含み、
前記管型の胴体の外周面に沿って多数のネジ締結孔が形成され、前記コラム部材の挿入口を通じて前記コラム部材の下端部が挿入された後、前記多数のネジ締結孔を用いて多数のネジが締結され、前記コラム部材の下端部と前記管型の胴体を固定し、
前記衝撃吸収部材は、前記管型のクランプの下端部が安着される上部面と地面に接触する下部面がそれぞれ平坦に形成され、前記衝撃吸収部材の上部面の外径の大きさは前記管型のクランプの下端部と等しいか、これより小さく形成され、前記衝撃吸収部材の下部面の外径の大きさは前記衝撃吸収部材の上部面に比べて大きく形成されるように外側に拡張された形状を有し、
前記プランジ型の支持部材は、前記管型のクランプの外径延長部を係止して固定させる段差部が上端に備えられる上端カバーと、前記上端カバーの下部から外側に拡張された形状を有し、底の地面に向けて多数の固定ボルトを締結させるための多数の固定ボルトの締結孔を備える下端固定プレートと、を含み、前記上端カバーと前記下端固定プレートとの間で構造を補強するために傾くように連結される傾斜連結部が更に備えられることを特徴とする、ラックを保護するためのポールタイププロテクター。
【請求項2】
本体部と前記本体部の底面に結合空間部を形成し、一端に係止突起が一体に成形されている支持部で構成され、コラム部材の上端に脱装着されるキャップと、
スピーカー及び感知センサーで構成されており、バッテリーにより作動するセンサーモジュールと、を更に含み、
前記結合空間部にセンサーモジュールを設け、係止突起により固定することを特徴とする、請求項1に記載のラックを保護するためのポールタイププロテクター。
【請求項3】
少なくとも一対の前記コラム部材の間を横方向に連結する横方向の連結部材を含み、フェンスの形態に提供され、前記横方向の連結部材の長さの内側には、前記コラム部材の流動に連動して長さの伸縮の調節が行われる伸縮部材が備えられる、請求項1に記載のラックを保護するためのポールタイププロテクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに関し、より詳しくは、ラックに加えられ得る外部からの衝撃を予め吸収することで、ラックの構造的な安全性を確保することができる、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、物流倉庫、倉庫型売場などで、ボックス、パレット単位の商品を効果的に陳列販売するか、または物流を保管するための用途にラック構造物(以下、単に「ラック」と称する。)が利用されている。
【0003】
ラック(Rack)は、垂直方向に設けられ、設定された間隔で離隔して配置されたラックポスト(Post)と、ポストの間を水平方向に横切って設けられるロードビーム(Load Beam)と、ロードビームの間を交差する方向に設けられるタイビーム(Tie Beam)などの部材を含む。
【0004】
このように、ラックは、設置の目的に応じて複雑且つ堅固な構造に設けられるところ、若し、ラックの周辺を走行する移動手段との衝突が引き起こされた際、ラックの構造的な安全性を確保するには困難がある。
【0005】
よって、ラックの周辺を走行する移動手段が、定められた走行経路から離脱して、ラックに向けて衝突した場合にも、ラックを安定的に保護することができる装置の開発が求められている。
【0006】
本発明と係わる先行技術として、大韓民国登録特許公報第10−1296162号(公告日:2013年8月19日)があり、上記の先行文献には、ラックポスト保護装置に関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、外部から大きな衝撃が加えられた場合、設定範囲内で弾性挙動が現われ、ラックの構造的な安全性を確保することができる、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを提供する。
【0008】
尚、本発明は、外部から作業車などが近づく際、これを認知して警告音を発生させることで、作業者や運用者の注意を促して衝突を防止することができる、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを提供する。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、ここで言及されていない更に他の課題は、以下の記載から当業者にとって明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面によると、ラックから離隔して底上に立てて設けられるコラム部材と、前記コラム部材の下端部を挿入して固定させる管型のクランプと、前記管型のクランプの下端部を上部面に安着させて支持し、下部面は底に接触して配置され、中心方向に沿って内部の中空が形成される弾性材質の衝撃吸収部材と、前記管型のクランプを貫通して底に固定され、前記管型のクランプの下端部と前記衝撃吸収部材を共に固定させるプランジ型の支持部材と、を含み、前記管型のクランプは、前記管型のクランプの上端部に形成され、前記コラム部材の下端部が挿入されるコラム部材の挿入口を備える管型の胴体と、前記管型のクランプの下端部に形成され、前記管型の胴体に比べて大きい外径を有するように外側に確張するように形成された外径延長部と、を含み、前記管型の胴体の外周面に沿って多数のネジ締結孔が形成され、前記コラム部材の挿入口を通じて前記コラム部材の下端部が挿入された後、前記多数のネジ締結孔を用いて多数のネジが締結され、前記コラム部材の下端部と前記管型の胴体を固定する、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを提供する。
【0011】
この際、前記衝撃吸収部材は、前記管型のクランプの下端部が安着される上部面と地面に接触する下部面がそれぞれ平坦に形成され、前記衝撃吸収部材の上部面の外径の大きさは前記管型のクランプの下端部と等しいか、これより小さく形成され、前記衝撃吸収部材の下部面の外径の大きさは前記衝撃吸収部材の上部面に比べて大きく形成されるように外側に拡張された形状を有することができる。
【0012】
また、前記プランジ型の支持部材は、前記管型のクランプの外径延長部を係止して固定させる段差部が上端に備えられる上端カバーと、前記上端カバーの下部から外側に拡張された形状を有し、底の地面に向けて多数の固定ボルトを締結させるための多数の固定ボルトの締結孔を備える下端固定プレートと、を含み、前記上端カバーと前記下端固定プレートとの間で構造を補強するために傾くように連結される傾斜連結部が更に備えられ得る。
【0013】
一方、少なくとも一対の前記コラム部材の間を横方向に連結する横方向の連結部材を含み、フェンスの形態に提供され、前記横方向の連結部材の長さの内側には、前記コラム部材の流動に連動して長さの伸縮の調節が行われる伸縮部材が備えられる、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを提供し得る。
【0014】
また、管型のコラム部材の上端に結合され得るキャップと、キャップの本体部の底面に結合され、バッテリーにより作動するセンサーモジュールと、を備えており、作業車などが近付く際に警報音を生成することで、作業者の注意を促して衝突を防止することができる、ラックを保護するためのポルタプロテクターを提供し得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例に係ると、外部から大きな衝撃が加えられた場合、設定範囲内で弾性挙動が現われ、ラックの構造的な安全性を確保することができる。
【0016】
また、本発明の実施例に係ると、ラックの周辺に沿って設置作業が容易であり、設置に所要される作業時間を大幅に減らすことができる。
【0017】
さらに、本発明は、近付く作業車に対してセンサーモジュールの感知センサーがこれを感知して、スピーカーを通じて警告音を生成することで、作業者の注意を促して衝突を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを示す斜視図。
【
図2】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターのキャップを示す断面図。
【
図3】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターの詳細斜視図。
【
図4】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターの設置平面図。
【
図5】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターの設置断面図。
【
図6】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに衝撃が加えられた姿を示す図。
【
図7】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに横方向の連結部材を設けた姿を簡略に示す図。
【
図8】
図7の横方向の連結部材の長さの内側に伸縮部材を備えた姿を示す図。
【
図9】
図7の横方向の連結部材を複数設けた姿を示す図。
【
図10】本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに近づく作業車に対して注意を促す実施図。
【
図11】ラックを保護するためのポールタイププロテクターに対する実施図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点及び特徴、並びに、これらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施例を参照すれば明確になるだろう。ところが、本発明は、以下に開示する実施例に限定されず、互いに異なる多様な形態に具現されることができ、単に本実施例は、本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者に、発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書の全体に亘って同じ参照符号は同じ構成要素を指称する。
【0020】
尚、本発明の実施例を説明することにおいて、公知の機能や構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。さらに、後述する用語は、本発明の実施例における機能を考慮した上で定義されたものであって、これは使用者、運用者の意図や慣例などに応じて異なることができる。よって、その定義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて行われる必要がある。
【0021】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明のラックを保護するためのポールタイププロテクターについて詳しく説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを示す斜視図である。
【0023】
図1に示すように、ラックを保護するためのポールタイププロテクター(以下、単に「ポールタイププロテクター」と称する。)100は、管型のコラム部材110、管型のクランプ120、衝撃吸収部材130(
図3を参照)及びプランジ型の支持部材140を含む。
【0024】
図3及び
図4は、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを簡略に示す詳細斜視図及び設置平面図である。
【0025】
図3及び
図4を参照しながら、ラックを保護するためのポールタイププロテクター100を構成するコラム部材110、管型のクランプ120、衝撃吸収部材130、プランジ型の支持部材140について詳述する。
【0026】
管型のコラム部材110は、底(すなわち、地面)から突出するように設けられる部材である。
【0027】
前記管型のコラム部材110の形状及び材質は多様に変更して実施しても構わない。例えば、前記コラム部材110の上端には、脱着可能な方式のキャップ300が備えられることができ、その他にも、ラウンド形状であり、キャップ300のない形態からなり得る。
【0028】
キャップは、本体部305と支持部304で構成されており、管型のコラム部材110の上端に脱着可能な方式に装着され得るところ、キャップの底面には結合された支持部304は結合空間部301を形成することができ、前記支持部304の一端には係止突起303が一体に成形されている。前記キャップの底面に形成された結合空間部にバッテリー402により作動するセンサーモジュール400が設けられるところ、センサーモジュールに内装されたスピーカー401と、突出して結合された感知センサー403と、で構成されており、結合空間部にセンサーモジュールが結合され、感知センサー403は、キャップ本体部の突出穿孔部302を貫通して外部に露出され得るように製作されており、センサーモジュール400は、前記係止突起303により固定して設けられる。
図10に示すように、前記キャップの底面に設けられたセンサーモジュールの感知センサーは、近づく作業車などを感知し、センサーモジュールのスピーカーを作動させることで、作業者の注意を促して安全事故などを最小化することができる。
【0029】
管型のクランプ120は、前記コラム部材110の下端部を挿入して固定する部材に該当する。
【0030】
前記管型のクランプは、その詳細構成として管型の胴体121と外径延長部135を含んで構成され得る。
【0031】
前記管型の胴体121は、前記管型のクランプ120の上端部に形成され得る。
【0032】
前記管型の胴体121の内側の中心には、前記コラム部材の下端部(
図3の図面符号111)が挿入されるコラム部材の挿入口122が形成され得る。
【0033】
また、前記管型の胴体121の外周面に沿って多数のネジ締結孔123が形成され得る。
【0034】
これによって、前記コラム部材の挿入口122を通じて、前記コラム部材の下端部111が挿入された後、前記多数のネジ締結孔123を通じて多数のネジBを挿入して締結し、前記コラム部材110と前記管型の胴体121を堅固に固定し得る。
【0035】
また、万が一、前記コラム部材110を分離して修理するか、または新品に入れ替えて装着する必要がある場合、前記多数のネジBを解いて前記コラム部材110の設置状態を解除するか、または容易に入れ替え得る。
【0036】
衝撃吸収部材130は、上部面を通じて前記管型のクランプ120の下端部を安着して支持し、下部面は、地面上に接触して配置される弾性材質の部材である。例えば、弾性ゴム、その他の弾性材質の多様な複合材料、バネなどが利用され得る。
【0037】
前記衝撃吸収部材130は、前記管型のクランプ120の下端部が安着される上部面133と、地面に接触する下部面がそれぞれ平坦に形成されることが好ましい。
【0038】
尚、前記衝撃吸収部材の上部面133の外径の大きさは前記管型のクランプ120の下端部と等しいか、これより小さく形成されることができ、下部面の外径の大きさは上部面に比べて大きく形成されるように外側に拡張された形状を有することができる。
【0039】
このような構造により、前記衝撃吸収部材は、管型のクランプを安定的に安着させると共に、地面に安定的に接触して配置され得る。
【0040】
一方、前記衝撃吸収部材130の中心方向に沿って、内部の中空131が形成され得る。
【0041】
尚、前記衝撃吸収部材130は、部位別に互いに異なる材質を有し得る。例えば、衝撃吸収部材130の上端部位の場合、弾性変形が相対的に大きく現われる素材を用いることができ、衝撃吸収部材130の下端部位の場合、弾性変形が相対的に小さく現われる素材を用いることができる。これは、コラム部材110及び管型のクランプ120から伝達された外部からの衝撃をより効果的に吸収するためのものである。
【0042】
また、前記衝撃吸収部材130は、ハニカム(honeycomb)形態の内部構造で提供され得る。これも衝撃吸収効果を向上させるためのものである。
【0043】
さらに、前記衝撃吸収部材130は、バネの形態に提供されるか、または前述した素材にバネが内装されている形態に提供され得る。
【0044】
プランジ型の支持部材140は、前記管型のクランプ120を貫通して地面上に固定され、前記管型のクランプ120の下端部と前記衝撃吸収部材130を共に固定させる部材に該当する。
【0045】
好適な例として、前記プランジ型の支持部材140は、独創的な円形態のデザインであって、どの方向からの衝撃もよく吸収することができ、固定ボルト150の位置も選別して固定可能な形態からなり得る。
【0046】
前記プランジ型の支持部材140は、上端カバー141と下端固定プレート145を含んで構成され得る。
【0047】
前記上端カバー141の上端には、前記管型のクランプ120の外径延長部125を係止して固定させる段差部が備えられ得る。
【0048】
これによって、前記管型のクランプ120の上端部に形成された管型の胴体121は前記上端カバー141の中空を通じて上向に突出されるのに対し、前記管型のクランプ120の下端部に形成された外径延長部125は前記段差部に係止して固定され得る。
【0049】
前記下端固定プレート145は、前記上端カバー141の下部から外側に拡張された形状を有し得る。例えば、
図3に示すように、円状のプレートの形態に提供され得る。
【0050】
尚、前記下端固定プレート145は、地面に向けて多数の固定ボルト150を締結させるための多数の固定ボルトの締結孔を備えることができる。
【0051】
一方、前記上端カバー141と前記下端固定プレート145との間には、構造を補強するために傾くように連結された傾斜連結部143が更に備えられ得る。前記傾斜連結部143は、ラウンド形状に備えられても構わない。
【0052】
上記のような構造を有するコラム部材110、管型のクランプ120、衝撃吸収部材130、及びプランジ型の支持部材140が地面G上に設けられた姿は、
図3の断面図に示されている。
【0053】
図5は、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターを設けた姿を示す図であり、
図6は、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに衝撃が加えられた姿を示す図である。
【0054】
図5を参照すれば、図示されているラックを保護するためのポールタイププロテクター100は、地面G上に設けられ得る。例えば、工場、倉庫などの各種の施設物内に設けられることができ、道路などに設けられて歩行者及び車の運行上の安全を確保する機能を提供し得る。
【0055】
図6を参照すれば、前記ラックを保護するためのポールタイププロテクター100に、外部からの衝撃、すなわち、外力Fが作用した姿が示されている。
【0056】
特に、前記コラム部材110の方に外力Fが加えられる場合、前記コラム部材110が固定された管型のクランプ120は、プランジ型の支持部材140内に拘束された状態で下側の衝撃吸収部材130を一側方向に加圧し、前記コラム部材110が一側に傾くようにする。
【0057】
すなわち、前記コラム部材110は、前記衝撃吸収部材130の弾性挙動によって傾いた形態で流動が自由になるように固定され得る。
【0058】
これによって、外部からの衝撃を受けて、部分または全体的な破端が引き起こされるか、永久的な変形が発生される問題を防止することで、新品への入れ替えによる費用を節減することができる。
【0059】
さらに、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクター100は、フェンス形態に提供され得る。
【0060】
図7は、本発明の実施例に係る、ラックを保護するためのポールタイププロテクターに横方向の連結部材を設けた姿を簡略に示す図である。
【0061】
図7を参照すれば、少なくとも一対のコラム部材110の間を横方向に連結する横方向の連結部材210を含み、フェンス形態のポールタイププロテクター200で提供され得る。
【0062】
前記横方向の連結部材210が前記一対のコラム部材110の上端に連結される構造に対しては特定の形態に制限される必要がなく、多様な方式で結束されて設けられ得る。
【0063】
図8は、
図7の横方向の連結部材の長さの内側に伸縮部材を備えた姿を示す図である。
【0064】
図8を参照すれば、
図7を通じて説明した横方向の連結部材210には伸縮部材220が更に備えられ得る。
【0065】
前記伸縮部材220は、前記横方向の連結部材210の長さの内側に備えられ、横方向に長さの伸張及び縮小が可能な部材を意味する。このような伸縮部材220の長さの伸縮機能により、前記コラム部材110に外部からの衝撃が加えられる場合、構造的な破端や損傷を防止することができる。
【0066】
図9は、
図7の横方向の連結部材を複数設けた姿を示す図である。
【0067】
図9を参照すれば、複数の横方向の連結部材210、211が前記コラム部材110の上端と中央に設けられた姿が示されている。
【0068】
未図示であるが、これらのそれぞれの横方向の連結部材210、211の長さの内側には、前述した伸縮部材220が少なくとも1つずつ備えられることができ、これによってコラム部材に衝撃が加えられた場合にも構造的な破端や損傷を防止することができる。
【0069】
前述したように、本発明の構成及び作用によると、外部から大きい衝撃が加えられた場合、設定範囲内で弾性挙動が現われ、ラックの構造的な安全性を確保することができる。
【0070】
また、本発明の実施例に係ると、ラックの周辺に沿って設置作業が容易であり、設置に所要される作業時間を大幅に減らすことができる。
【0071】
以上、本発明のラックを保護するためのポールタイププロテクターについて具体的に述べた。
【0072】
以上のように、本発明は、たとえ限定された実施例及び図面によって説明されているが、本発明は上記の実施例に限定されず、これは本発明が属する分野で通常の知識を持った者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0073】
よって、本発明の思想は、下述する特許請求の範囲のみによって把握されるべきであり、その均等または等価的な変形は何れも本発明の範疇に属していると言える。
【符号の説明】
【0074】
G:底
100:ラックを保護するためのポールタイププロテクター
110:コラム部材
111:コラム部材の下端部
120:管型のクランプ
121:クランプの胴体
122:コラム部材の挿入口
123:ネジ締結孔
125:外径延長部
130:衝撃吸収部材
131:内部の中空
133:衝撃吸収部材の上部面
140:プランジ型の支持部材
141:上端カバー
143:傾斜連結部
145:下端固定プレート
147:固定ボルトの締結孔
150:固定ボルト
200:フェンス形態のポールタイププロテクター
210:横方向の連結部材
220:伸縮部材
300:キャップ
301:結合空間部
302:突出穿孔部
303:係止突起
304:支持部
305:本体部
400:センサーモジュール
401:スピーカー
403:感知センサー
【要約】 (修正有)
【課題】ラックに加えられ得る外部からの衝撃を予め吸収するポールタイププロテクターを提供する。
【解決手段】コラム部材と、クランプと、前記管型のクランプの下端部を上部面に安着させて支持し下部面は底に接触して配置され中心方向に沿って内部の中空が形成される弾性材質の衝撃吸収部材と、支持部材と、を含み、前記管型のクランプは前記管型のクランプの上端部に形成され前記コラム部材の下端部が挿入されるコラム部材の挿入口を備える管型の胴体と、前記管型のクランプの下端部に形成され前記管型の胴体に比べて大きい外径を有するように外側に確張するように形成された外径延長部と、を含み、前記管型の胴体の外周面に沿って多数のネジ締結孔が形成され前記コラム部材の挿入口を通じて前記コラム部材の下端部が挿入された後、前記多数のネジ締結孔を用いて多数のネジが締結され前記コラム部材の下端部と前記管型の胴体を固定することを特徴とする。
【選択図】
図10