(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記身体部分は頭部であり、前記無線通信装置は、前記無線通信装置が使用中で、且つ前記無線通信装置が前記頭部に近接している間に、前記位置を推定するとともに前記設定を構成するように構成される、請求項1に記載の装置。
前記設定を構成することは、前記位置が左側位置である場合に第1最適化構成を入力し、前記位置が右側位置である場合に第2最適化構成を入力しまたは前記位置が正面位置である場合に第3最適化構成を入力することを有する、請求項1に記載の装置。
前記無線通信装置の設定は、I/Oデバイスの設定であり、前記I/Oデバイスは、スピーカー、マイクロフォンまたはアンテナから構成されるグループから選択される、請求項1に記載の装置。
前記プロセッサは、前記傾斜角が、前記モバイル装置がユーザの身体の右側に位置していると推定するために使用されるデータを提供する場合、前記モバイル装置の第1最適化構成を確立し、または前記傾斜角が、前記モバイル装置がユーザの身体の左側に位置していると推定するために使用されるデータを提供する場合、前記モバイル装置の第2最適化構成を確立するようにさらに構成される、請求項6に記載のモバイル装置。
前記傾斜角が、第1所定範囲に対応する場合、前記モバイル装置は、ユーザの身体の右側に位置していると推定され、または前記傾斜角が、第2所定範囲に対応する場合、前記モバイル装置は、ユーザの身体の左側にあると推定される、請求項8に記載のモバイル装置。
ユーザの頭部に対する無線通信装置の位置を推定するステップは、前記頭部の中心線とモバイル装置との間の角度に従って、前記モバイル装置が、ユーザの身体の右側または左側に位置することを推定するステップを有する、請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1つまたは複数の実施形態の例示的な実施が以下に提供されるが、開示されたシステムおよび/または方法は、現在知られているかまたは存在する任意の数の技術を使用して実施されてもよいことは、最初に理解されるべきである。本開示は、本明細書に示されるとともに説明される例示的な設計および実施を含む、以下で示される例示的な実施、図面および技術に限定されることは決してあってはならないが、全範囲の均等物とともに、添付の特許請求の範囲内で修正されてもよい。
【0011】
本明細書では、無線通信装置のための頭部に対するハンドセットの位置を推定するためのシステムおよび方法が開示される。本明細書で使用されるように、「頭部に対する」という語句は、ハンドセットが位置する、例えば左側または右側のような、ユーザの頭部の特定の側を識別するという意味を有してもよい。システムおよび方法は、無線通信装置がユーザの頭部の右側にあるのか左側にあるのかというような、無線通信装置を取り巻く環境の方向および/または面を決定するためにセンサ技術を使用してもよい。このシステムおよび方法は、ユーザの身体に対する位置および/または頭部に対する位置に基づいて異なる処理特性を順番に提供し得る、様々な画面サイズおよびフォームファクタ(form factor)を有するよりデータセントリック(data centric)になりつつある現代のモバイル無線通信装置によく適してもよい。本明細書で使用されるように、「データ」という用語は、例えば音声通話のような音声通信と同様にコンピュータが理解可能な通信を含んでもよい。ユーザの身体部分に対する無線通信装置の位置がわかると、無線通信装置は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアレベルで所望の性能特性のために構成されてもよい。
【0012】
システムおよび方法は、無線周波数(radio frequency:RF)信号を送信および受信するために使用される無線通信装置内で実施されてもよい。無線通信装置は、携帯電話のようなハンドヘルド装置であってもよい。無線通信装置は、ディスプレイ、キーパッド、タッチスクリーン、加速度計、ジャイロセンサ、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)、マイクロフォンおよび/または無線インタフェース(例えば、Wi-Fi接続)のような、複数の軸(複数の次元)の入力システムを備えてもよい。
【0013】
本開示は、頭部に対する位置においてユーザの身体に対する無線通信装置の位置を推定する方法および携帯電話のための様々な実施形態を、例としてであって限定としてではなく説明する。例えば、無線通信装置は、ポータブル双方向無線トランシーバ(例えば、「ウォーキートーキー」)、携帯電話、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、ディクタフォン、全地球測位システム装置、ガレージドアオープナー、無線コンピュータマウス、無線キーボード、無線コンピュータ周辺機器、テレビリモートコントロール、ワイヤレスキー、コードレス電話のような、様々なタイプのハンドヘルドまたはパーソナル装置を有してもよい。同様に、「頭部」に対する位置への参照が簡便のために使用されるが、例えば手や脚等の任意の身体部分が、参照のベースのために必要に応じて代わりに使用されてもよい。当業者は、任意の他のタイプの無線通信装置において、および別の解剖学的な基準フレームを使用して開示された方法を実施することは、本開示の範囲に包含されると認識するであろう。
【0014】
図1は、ハンドヘルド無線通信装置100の実施形態の正面透視図である。無線通信装置100は、ハウジング101を有してもよい。ハウジング101は、無線通信装置100の外部表面を形成するケーシング(casing)であってもよいとともに、無線通信装置100の周囲に沿って複数の縁102を有してもよい。縁102は、下縁104と、2つの側縁と、下縁104と反対側の上縁とを含んでもよい。下縁104は、伝導性ストリップ110を有してもよい。伝導性ストリップ110は、装置のアンテナの外側部分を有してもよく、装置のアンテナは、外側部分と内側部分を有してもよい。無線通信装置100は、例えば縁102に沿って1つの外部表面上に位置してもよい1つまたは複数のI/Oポート112、および装置のフロントパネル114上の1つまたは複数のI/O開口部106および装置の縁102上の開口部108をまた有してもよい。開口部106および108は、無線通信装置100の内側に配置されてもよい1つまたは複数のスピーカーまたはマイクロフォン(図示せず)をサポートしてもよい。フロントパネル114は、タッチスクリーンパネルと、任意で、複数の入力ボタン(例えば、QWERTYキーボード)を有してもよい。1つまたは複数の入力ボタン(図示せず)も同様に、縁102上に配置されてもよい。
【0015】
ハウジング101の形状は、例えば、異なる装置のタイプおよび/または異なる装置の製造者のための、異なる設計に基づいて変化してもよい。形状は、任意の三次元の形状であってよいが、一般に、長方形または立方体である。一実施形態では、ハウジング101は、一般に、丸みを帯びた角を有する直方体形状を有してもよい。ハウジング101の次元もまた変化してもよい。一実施形態では、一般的な立方形状は、約10ミリメートルの厚さ(t)、約110ミリメートルの長さ(l)および約60ミリメートルの幅(w)を有してもよい。他の実施形態では、ハウジング101の寸法は、異なる値を有してもよいが、上述と同様の比または異なる比を有する。例えば、ハウジング101の形状は、t、lおよびwに関する上述の寸法と比較してより長く、より広くまたはより厚くてもよい。ハウジング101は、プラスチック、繊維ガラス、ゴムおよび/または他の適切な材料を含んでもよい、様々な材料から作られてもよい。ポータブル電子機器に対して、装置の全体の重量を低減するために、高強度ガラス、ポリマー、および/または任意で軽金属(アルミニウム等)がハウジング101の一部として使用されてもよい。フロントパネル114がタッチスクリーンパネルである場合、伝導性コーティングを有するポリマー(例えば、ポリ(メチルメタクリレート))または高強度ガラスがハウジング101内で使用されてもよい。1つまたは複数のアンテナが縁102の周りに配置されてもよく、以下でより詳細に説明されるように、金属材料のような、RF信号の放射に適した伝導性材料で作られてもよい。
【0016】
図2は、例えば、
図1の無線通信装置100のような、無線通信装置200の実施形態を有する特定の構成要素を示す概略図である。無線通信装置は、例として携帯電話またはスマートフォン、またはタブレットコンピュータのような、無線電話であってもよい。無線通信装置200は、
図2に示されるように構成された、アンテナ212および214を有するアンテナサブシステム210、トランシーバサブシステム220、1つまたは複数のセンサ230、処理部240、プロセッサ250、読出し専用メモリ(ROM)260、ランダムアクセスメモリ(RAM)270、二次記憶装置280およびI/O290を有する。
【0017】
アンテナサブシステム210は、アンテナ212およびアンテナ214を有してもよく、アンテナ212および214間で選択を行うためのスイッチ(図示せず)をさらに有してもよい。アンテナ212および214は、受信モードのときに電波を電気信号に変換するとともに、送信モードのときに電気信号を電波に変換する、例えば、
図1の縁102の周りのアンテナのような、任意のタイプのアンテナを有してもよい。アンテナサブシステム210は、1つのアンテナまたは複数のアンテナを有してもよいとともに、トランシーバサブシステム220に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ212および/または214は、例えば、824から2690メガヘルツ(MHz)の範囲内の1つまたは複数の周波数で動作してもよい。しかしながら、本明細書で開示された実施形態は、これらの周波数に限定されず、他の周波数でも同様に動作するように実施されてもよい。
【0018】
トランシーバサブシステム220は、電気信号を介してアンテナサブシステム210にデジタル情報を送信するとともにアンテナサブシステム210からデジタル情報を受信するシステムであってもよい。電気信号は、1700MHzまたは2200MHzのような、特定のRFを中心としてもよい。トランシーバサブシステム220は、送信用の局部発振器、変調器およびチャネル符号器、および受信用の局部発振器、復調器およびチャネル復号器のような、アナログ信号からデジタルデータを抽出するための構成要素を有してもよい。これらの構成要素のいくつかは、トランシーバサブシステム220内のベースバンドプロセッサ内に実装されてもよい。
【0019】
処理部240は、トランシーバサブシステム220、センサ230およびI/O290から入力を受信するように構成されてもよいとともに、その中でアンテナ212および214間の選択を行うように、アンテナシステム210の構成を制御するように構成されてもよい。処理部240は、ベースバンドプロセッサから独立したユニットであってもよいし、またはベースバンドプロセッサそのものであってもよい。処理部240は、二次記憶装置280、ROM260およびRAM270を含むメモリ装置と通信するプロセッサ250(中央プロセッサユニットまたはCPUと呼ばれてもよい)を含んでもよい。プロセッサ250は、頭部に対するハンドセットの位置を推定するための方法700における1つまたは複数のステップと同様の1つまたは複数のステップを実施してもよい。プロセッサ250は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)チップとして実装されてもよく、または1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)および/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)の一部であってもよい。プロセッサ250は、センサ230のようなn個のセンサから受信された情報に基づいて、所望の実行構成を決定するために、無線通信装置のための頭部に対するハンドセットの位置情報を格納することができる、ROM260、RAM270および/または二次記憶装置280にアクセスしてもよい。
【0020】
1つまたは複数のセンサ230は、無線通信装置200の方向および/または環境を判断するために構成されてもよい。例として、方向は、垂直方向に対する傾斜または回転であってもよいとともに、環境は、屋内または屋外環境であってもよい。センサ230は、1つまたは複数の加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、角度方向を測定するための他の適切なセンサ、近接センサまたはそれらの任意の組合せまたは順列を含んでもよい。近接センサは周知であるとともに、光学的、容量性、超音波または他の近接センサを含む。例示のセンサは、以下でさらに詳細に説明される。センサ230およびトランシーバサブシステム220は、
図2に示されるような処理部240に結合されてもよい。
【0021】
図3は、
図2におけるセンサ230のように無線通信装置200内に実装されてもよいような、単一軸加速度計300の実施形態の1つの方向を示す。
図4は、単一軸加速度計の実施形態の第2の方向を示す。加速度計は、適切な加速度を測定する装置である。加速度計によって測定される適切な加速度は、必ずしも座標加速度(すなわち、速度の変化率)ではない。むしろ、それは加速度計装置の基準のフレーム内で静止した任意の試験量(test mass)によって経験された重量の現象に関連付けられた加速度であってもよい。
図3を参照すると、加速度計300は、絶縁材料320のかたまりに押し付けるプレート310を有してもよく、絶縁材料320のかたまりは、2つの他の材料330および340の間に挟まれてもよい。重力の方向(G)が
図3および4に示される。平らな場合、加速度計300は、水平に“+1G”方向にある(すなわち、加速度計300の検出軸は重力の方向と一直線上にある)とともに、垂直に“0G”方向にある(すなわち、加速度計300の検出軸は重力の方向に直交である)と考えられる。加速度計300が地球の表面に対して静止している場合、回転角θを有する
図3の加速度計300は、横軸において+1Gよりも小さい値を、且つ縦軸において0Gよりも大きい値を記録してもよい。回転角θは、G
n=G*Cos(θ)として計算されてもよい。垂直のとき、加速度計300は、垂直に“0G”方向にある(すなわち、加速度計300の検出軸は重力の方向に直交する)とともに、水平に“0G”方向にある(すなわち、加速度計300の検出軸は重力の方向と一直線上にある)と考えられる。加速度計300が地球の表面に対して静止している場合、回転角θを有する
図4の加速度計300は、縦軸において+1Gよりも小さい値を、且つ横軸において0Gよりも大きい値を記録してもよい。回転角θは、G
n=G*Sin(θ)として計算されてもよい。基本的には、静止した単一軸加速度計は、特定の軸上のg-力(g-force)の投影を測定するであろう。3軸加速度計は、各軸上のG
nの投影を測定してもよい。3つの直交軸に沿って投影が与えられると、装置の方向が決定されることができる。
【0022】
図5Aは、y軸に対して垂直方向を有する無線通信装置500を示し、一般にポートレートモード(portrait mode)と呼ばれてもよい。
図5Bは、z軸の周りを回転した、すなわち、
図5Aのy軸に対してθ度ずれた、
図5Aの無線通信装置500を示す。無線通信装置500は、
図2の無線通信装置200であってもよい。一実施形態では、無線通信装置500は、単一軸に沿った角度方向における変化を検出するために、1つのセンサ、例えば、
図3の加速度計300を含む。別の実施形態では、無線通信装置500は、1つまたは複数の軸に沿った角度方向における変化を検出するために、複数のセンサを含む。
【0023】
図6Aは、y軸に対して角度θ
1で頭部602の右側に近接した無線通信装置600を示す。
図6Aで描かれた無線通信装置は、それぞれ0.91,0.29,-0.13であるX,Y,ZG値を測定していてもよい。
図6Bは、y軸に対して角度θ
2で頭部602の左側に近接した無線通信装置600を示す。
図6Bで描かれた無線通信装置は、それぞれ-0.91,-0.42,-0.05であるX,Y,ZG値を測定していてもよい。
図6Aおよび
図6Bは、無線通信装置600、例えば、
図1の開口部106を介してアクセス可能な、無線通信装置500上のスピーカー(図示せず)は耳に近接して配置されているとともに、例えば、
図1の開口部108を介してアクセス可能な、マイクロフォン(図示せず)は口に近接して配置されているような位置における
図5Aおよび
図5Bの無線通信装置500を示す。参照を容易にするために、且つ限定することなく、ユーザの頭部が一般に垂直位置にあるときに、無線通信装置600がユーザの頭に近接しているとともに無線通信装置600が一般にユーザの耳のあたりからユーザの口のあたりまで伸びる中心線を有する、位置の範囲を含む
図6Aおよび
図6B内に示される位置は、本明細書では自然な使用位置と呼ばれてもよい。
【0024】
図7は、頭部に対するハンドセットの位置を推定するための方法の実施形態を示すブロック図である。方法700は、
図6Aおよび
図6Bの無線通信装置600のような無線通信装置が、例えば、音声通話で使用中かどうかを判断することによって、ステップ702で開始してもよい。無線通信装置が使用中でない場合、本明細書では初期構成とも呼ばれる、デフォルト構成704が開始されてもよい。例えば、デフォルト構成704は、例えば、ポケット、ブリーフケースまたはバックパックの中のような運ぶ位置において無線通信装置を運ぶために適したソフトウェアおよび/またはハードウェア構成を含んでもよく、別の例では、デフォルト構成704はまた、装置は使用中であるが装置はユーザの頭部に近接していない場合に適したソフトウェアおよび/またはハードウェア構成を含んでもよい。代わりに、デフォルト構成704は、無線通信装置が使用中でない場合に無線通信装置が自動的に戻ってもよいソフトウェアおよび/またはハードウェア構成を指定してもよい。無線通信装置が使用中である場合、ステップ706では、方法700は、無線通信装置がユーザの頭部に近接していることを検証してもよい。一実施形態では、方法は、例えば
図2のセンサ230のような近接センサが「ON」であること、タッチスクリーン、LCD、Bluetooth(登録商標) headset (HSP)、および/またはハンズフリー(HFP)が「OFF」であること、スピーカーフォン機能が有効化されていないこと、および/またはヘッドセットが無線通信装置に物理的に接続されていないことを検証することによって、無線通信装置が音声通話に使用中であり、且つユーザの頭部に近接していることを検証する。ステップ706が無線通信装置はユーザの頭部に近接していないと判断した場合、デフォルト構成704が開始されてもよい。ステップ706が無線通信装置はユーザの頭部に近接していると判断した場合、ステップ708では、例えば
図3の加速度計300のような1つまたは複数のセンサが、無線通信装置の二次元または三次元の傾斜角を決定するために利用されてもよい。1つまたは複数のセンサは、連続的に、または、例えば、無線通信装置は使用中であり且つユーザの頭部に近接していると判断されるような、トリガ条件によって、傾斜角を監視するように構成されてもよい。ステップ710では、測定された傾斜角が所定範囲を占めているかどうか判断するために、測定された傾斜角が評価されてもよい。一実施形態では、傾斜角は、
図6Aおよび
図6Bに基づいて測定されてもよい。測定された傾斜角が所定範囲を占めていない場合、第1最適化構成712が開始されてもよい。例えば、第1最適化構成712は、右側の自然な使用位置と相関してもよい。測定された傾斜角が所定範囲を占めている場合、第2最適化構成714が開始されてもよい。第2最適化構成714は、左側の自然な使用位置と相関してもよい。実施形態では、傾斜角の測定値を決定して第1最適化構成712または第2最適化構成714を選択する前に、第1最適化構成712および第2最適化構成714が、構成されるか設定されてもよい。別の実施形態では、装置は、傾斜角の測定値が決定された後に、装置の設定を構成および設定してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1または第2最適化構成712のいずれかは、デフォルト構成704と同じであってもよい。いくつかの実施形態では、装置の設定は、例えば、左側位置、右側位置または正面位置のような、特定の位置に適したソフトウェアおよび/またはハードウェア構成(例えば、アンテナ構成、および/またはスピーカー構成等)を含む。例えば、装置の設定は、スピーカーの音量設定であってもよく、デフォルト設定は、スピーカーの第1音量設定に対応してもよく、第1最適化設定は、同じ第1音量設定に対応してもよく、第2最適化構成は、第2音量設定に対応してもよい。対応する位置に相関された様々な構成(例えば、第1最適化構成または第2最適化構成)のための装置の設定は、装置によって自動的に実施されてもよく、またはユーザの入力または選択を介して実施されてもよい。さらに別の実施形態では、第2の測定された傾斜角が評価されるとともに、第1、第2またはデフォルト構成が評価に基づいて適宜選択される。当業者によって理解されるように、2つだけの最適化構成が
図7において示されるが、方法はそのように限定されず、3つ以上の最適化構成を含んでもよい。例えば、正面位置は、第3最適化構成によって説明されてもよい。
【0026】
実施形態のように、第1最適化構成712および第2最適化構成714のうちの少なくとも1つは、識別された自然な使用位置に適したI/O構成を含んでもよい。一実施形態では、無線通信装置がそのように構成された場合、例えばユーザの聴覚障害を考慮するために、第1最適化構成712は、第2最適化構成714よりも大音量の設定でオーディオを出力するようにオーディオゲインテーブル(audio gain table)を修正する。別の実施形態では、第1最適化構成712は、音声入力のためにユーザの口に近位の第1マイクロフォンと、ノイズキャンセリング(noise cancellation)の監視および補償のためにユーザの口から遠位の第2マイクロフォンとを利用する。さらに別の実施形態では、自然な使用位置は、無線通信装置に、最適化された使用中の送信のために、無線通信装置の反対側にある
図2のアンテナ212および214のような、2つの同一のアンテナのうちの1つを選択させ、第1アンテナは最適化された右側使用構成に対応するとともに、第2アンテナは最適化された左側使用構成に対応する。さらに別の実施形態では、自然な使用位置は、第3最適化構成に基づいて最適化されたアンテナの使用によって、両手または正面の自然な使用のテキスティング(texting)位置に対応してもよい。そのようなテキスティングの実施形態は、第2または第3の軸に沿った傾斜角の測定値を必要としてもよいとともに、運転中にテキスティングを許可しないように構成されてもよい。例えば、無線通信装置がさらに、例えばGPS信号や速度検知信号等の、無線通信装置が移動車の中にあるという指示を受信した場合、テキスティング機能は許可されなくてもよい。様々な他のソフトウェアおよび/またはハードウェア構成は、当業者には明らかであろう。
【0027】
図8は、例示の右/左側推定マップ800を示す。マップ800は、例えば、
図7のステップ710での、加速度計の出力に基づいて無線通信装置802の傾斜角を決定することに関する例示的な使用のために適していてもよい。無線通信装置802は、
図6Aおよび
図6Bの無線通信装置600であってもよい。正の第1座標値は、無線通信装置802が右側の自然な使用位置に方向づけられていることを示してもよい。負の第1座標値は、無線通信装置802が左側の自然な使用位置に方向づけられていることを示してもよい。
【0028】
図9Aおよび
図9Bは、例えば、
図7の最適化構成712および714のような、特定の最適化されたソフトウェアおよび/またはハードウェア構成に入るという目的のために、例えば、推定マップ800の値のような、座標値の割り当てのための正確なパラメータを決定するときに考慮されてもよい非定型なユースケースを示す。
図9Aは、y軸に対して角度θ
1で頭部902の右側に近接した無線通信装置900を示す。
図9Aで描かれた無線通信装置は、それぞれ、正確に右側の自然な使用位置と相関して、0.38,1.00,-0.07,1.07の値を持つ測定されたX,Y,Zおよび全フィールドのG値を有してもよい。
図9Bは、y軸に対して角度θ
2で頭部902の右側に近接した無線通信装置900を示す。
図9Bで描かれた無線通信装置は、それぞれ、間違って左側の自然な使用位置と相関して、-0.33,-0.83,0.18,0.91の値を持つ測定されたX,Y,Zおよび全フィールドのG値を有してもよい。いくつかの実施形態では、非定型なユースケースは、許容可能な誤差とみなされるとともに、そのようなケースに対応するために特別なプロトコル、方法、メカニズムまたは手順は使用されない。他の実施形態では、非定型なユースケースは、例えば、垂直から約±5°から±45°の範囲のような、誤差範囲を含むことによって説明され、無線通信装置は、その推定マップの半球の残りの部分によって示された使用位置と反対の頭部に対する位置を有していると読み取られてもよい。さらに他の実施形態では、非定型なユースケースは、前の読み取り値を記録し、現在の測定値を前の読み取り値と比較し、ある条件下で自然な使用位置間の遷移を許可しないこと、例えば、180°を通過する遷移を許可しないことによって説明される。非定型なユースケースを説明するための他の方法は、当業者には容易に明らかであろう。
【0029】
他の実施形態では、頭部に対するハンドセットの位置は、統計分析の目的のために、ローカルにまたはサードパーティのリポジトリに格納される。いくつかの実施形態では、サードパーティは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの設計の目的のために統計分析を使用する。他の実施形態では、無線通信装置は、自然な、および非定型なユーザの位置を決定する目的のために、より正確なまたはカスタマイズされた使用パラメータをローカルに生成するために統計分析を使用する。
【0030】
図10は、y軸に対して角度θ
1で、x軸に対して角度θ
2で、z軸に対して角度θ
3で、頭部1002の左側に近接している無線通信装置1000を示す。本明細書で説明された方法の実施形態は、例えば、限定はしないが、複数の加速度計を含む
図2のセンサ230のような1つまたは複数のセンサを利用することによって三次元方向を説明してもよい。いくつかの例では、三次元マッピングは、頭部に対するハンドセットの位置を推定するための方法の精度を高めるため、または機能性を高めるために有効であってもよい。他の例では、ハードウェア、ソフトウェア、運用、ビジネスまたは環境上の制約は、望ましい1つの軸のみにおける測定値を与えてもよい。
【0031】
少なくとも1つの実施形態が開示されるとともに、当業者によって行われた実施形態のおよび/または実施形態の特徴の変更、組合せおよび/または修正は、本開示の範囲に包含される。実施形態の特徴を結合し、統合し、および/または省略することから生じる代替の実施形態もまた、本開示の範囲に包含される。数値範囲または限定が明白に記載されている場合、そのような明示範囲または限定は、明白に記載された範囲または限定内に包含される大きさと同様の反復範囲または限定を含むものとして理解されるべきである(例えば、約1から約10は、2,3,4等を含み、0.10よりも大きいものは、0.11,0.12,0.13等を含む。)例えば、下限値R1および上限値Ruを有する数値範囲が開示されるときはいつでも、範囲に包含される任意の数字が具体的に開示されている。特に、以下の範囲内の数字が具体的に開示されている:R = Rl + k * (Ru - Rl)
kは1パーセント刻みで1パーセントから100パーセントまでの範囲にわたる変数であり、すなわち、kは1パーセント,2パーセント,3パーセント,4パーセント,5パーセント,・・・,50パーセント,51パーセント,52パーセント,・・・,95パーセント,96パーセント,97パーセント,98パーセント,99パーセントまたは100パーセントである。さらに、上述で定義されたような2つのRの数字によって定義された任意の数値範囲もまた具体的に開示されている。特に明記しない限り、「約」という用語の使用は、次の数字の±10%を意味する。請求項の任意の要素に関する「任意で」という用語の使用は、要素は必要とされるか、あるいは、要素は必要とされないことを意味し、どちらの選択肢も特許請求の範囲に含まれる。〜を有する、〜を含む、〜を持つ、等の上位後の使用は、〜からなる、本質的に〜からなる、実質的に〜から構成される、等の下位語に対するサポートを提供するように理解されるべきである。従って、保護範囲は、上述した説明によって限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義され、保護範囲は特許請求の範囲の主題の全ての均等物を含む。それぞれおよび全ての請求項は、さらなる開示として明細書に組み込まれるとともに、請求項は本開示の実施形態である。開示における参照の議論は、従来技術、特に本願の優先日後の公開日を持つ任意の参照であることを認めるものではない。本開示において引用される全ての特許、特許出願および刊行物の開示は、本明細書では、それらが本開示を補足する例示的、手順的、または他の詳細を提供する範囲まで参照によって組み込まれる。
【0032】
いくつかの実施形態が本開示内で提供されたが、開示されたシステムおよび方法は、本開示の精神または範囲を逸脱することなく、多くの他の具体的な形態で実装されてもよいことは理解されるべきである。本実施例は、例示的なものであって限定的なものではないものとして考えられるべきであり、その意図は、本明細書に与えられた詳細に限定されるべきものではない。例えば、様々な要素または構成要素は、別のシステム内で結合されるか統合されてもよく、または特定の特徴は省略されるかまたは実施されなくてもよい。
【0033】
また、離散的または別個のものとして様々な実施形態で説明され示された技術、システム、サブシステムおよび方法は、本開示の範囲を逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術または方法と結合されるかまたは統合されてもよい。結合されるか直接結合された、または互いに通信するものとして示されるかまたは議論された他の項目は、電気的、機械的または他の方法でいくつかのインタフェース、装置または中間コンポーネントを介して間接的に結合されるか通信してもよい。変更、置換および改変の他の実施例は、当業者によって確認可能であるとともに、本明細書で開示された精神および範囲を逸脱することなく行われることができる。