(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6218293
(24)【登録日】2017年10月6日
(45)【発行日】2017年10月25日
(54)【発明の名称】ほこり取りのアタッチメント
(51)【国際特許分類】
A47L 13/50 20060101AFI20171016BHJP
A47L 7/02 20060101ALI20171016BHJP
A47L 9/02 20060101ALI20171016BHJP
A47L 13/20 20060101ALI20171016BHJP
【FI】
A47L13/50
A47L7/02
A47L9/02 D
A47L13/20 B
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-128237(P2016-128237)
(22)【出願日】2016年6月29日
【審査請求日】2016年8月2日
【審判番号】不服2017-7355(P2017-7355/J1)
【審判請求日】2017年5月23日
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516194859
【氏名又は名称】株式会社アイリック
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】石 川 典 明
【合議体】
【審判長】
間中 耕治
【審判官】
莊司 英史
【審判官】
紀本 孝
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−83112(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0046437(US,A1)
【文献】
特開2009−225928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L7/,A47L9/,A47L13/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機の吸引部に着脱自在に取り付けられるほこり取りのアタッチメントであって、
一端にほこり取りが挿入可能な筒部を設けると共に、他端に前記電気掃除機の吸引部に装着可能な装着部を有する本体を備え、
前記本体は、内部に吸引通路を有し、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端は、前記筒部の内壁に臨み、
前記筒部の外壁と内壁の間には、前記吸引通路に連通する通路はなく、
前記ホコリ取りは、長手方向に長い部材であり、
前記筒部の一方の開口端から前記筒部の他方の開口端に至る寸法は、前記ホコリ取りの長手方向の寸法より短く、
前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端を跨るように基部が設けられ、この基部に前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端の外側であって、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端から前記装着部に向かう方向と逆方向に突出する突起が設けられている
ことを特徴とするほこり取りのアタッチメント。
【請求項2】
電気掃除機の吸引部に着脱自在に取り付けられるほこり取りのアタッチメントであって、
一端にほこり取りが挿入可能な筒部を設けると共に、他端に前記電気掃除機の吸引部
に装着可能な装着部を有する本体を備え、
前記本体は、内部に吸引通路を有し、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端
は、前記筒部の内壁に臨み、
前記ホコリ取りは、長手方向に長い部材であり、
前記筒部の一方の開口端から前記筒部の他方の開口端に至る寸法は、前記ホコリ取り
の長手方向の寸法より短く、
前記吸引通路の装着部から遠い側の開口端を跨るように設けられた第1の基部と、
この第1の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第1の突起と、
前記開口端を跨るように設けられた第2の基部と、
この第2の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第2の突起と、
前記開口端の外側から見て、前記第1の基部と前記第2の基部はクロスし、前記開口
端の開口部が4個に分割形成されている
ことを特徴とするほこり取りのアタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ほこり取りのアタッチメントに係り、特に、コンパクトにして使用し易くしたほこり取りのアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ほこり取り等に付着した塵埃を、効果的に集塵するために電気掃除機に装着して吸引除去し塵埃の吸着力を回復させるダスタークリーナーアタッチメントがある(特許文献1参照)。
このダスタークリーナーアタッチメントは、筒状本体の内周壁円周上に複数のリングを間隔を空けて突設すると共に、前記筒状本体の上端にホコリ取りが挿入可能な挿入口を設け、前記筒状本体の下端部にL字状の吸引ホース継手を前記筒状本体の内部に連通するように前記吸引ホース継手の先端部を上向きに設置したもので、
ほこり取り等に付着した塵埃を、効果的に集塵するために電気掃除機に装着して吸引除去し塵埃の吸着力を回復させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−73779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の「ダスタークリーナーアタッチメント」にあっては、長手方向に長い筒状本体、この筒状本体の下方側方に張り出した吸引ノズル嵌合口と、全体的に嵩張って、コンパクトさに欠け、使用しづらいという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記実情を考慮して、コンパクトにして使用し易くしたほこり取りのアタッチメントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のほこり取りのアタッチメントは、電気掃除機の吸引部に着脱自在に取り付けられるほこり取りのアタッチメントであって、一端にほこり取りが挿入可能な筒部を設けると共に、他端に前記電気掃除機の吸引部に装着可能な装着部を有する本体を備え、前記本体は、内部に吸引通路を有し、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端は、前記筒部の内壁に臨み、
前記筒部の外壁と内壁の間には、前記吸引通路に連通する通路はなく、前記ホコリ取りは、長手方向に長い部材であり、前記筒部の一方の開口端から前記筒部の他方の開口端に至る寸法は、前記ホコリ取りの長手方向の寸法より短く、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端を跨るように基部が設けられ、この基部に前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端の外側であって、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端から前記装着部に向かう方向と逆方向に突出する突起が設けられているものである。
【0007】
また、請求項2記載のほこり取りのアタッチメントは、
電気掃除機の吸引部に着脱自在に取り付けられるほこり取りのアタッチメントであって、一端にほこり取りが挿入可能な筒部を設けると共に、他端に前記電気掃除機の吸引部に装着可能な装着部を有する本体を備え、前記本体は、内部に吸引通路を有し、前記吸引通路の前記装着部から遠い側の開口端は、前記筒部の内壁に臨み、前記ホコリ取りは、長手方向に長い部材であり、前記筒部の一方の開口端から前記筒部の他方の開口端に至る寸法は、前記ホコリ取りの長手方向の寸法より短く、前記吸引通路の装着部から遠い側の開口端を跨るように設けられた第1の基部と、この第1の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第1の突起と、前記開口端を跨るように設けられた第2の基部と、この第2の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第2の突起と、前記開口端の外側から見て、前記第1の基部と前記第2の基部はクロスし、前記開口端の開口部が4個に分割形成されているものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載のほこり取りのアタッチメントによれば、ほこり取りのアタッチメントの装着部を電気掃除機の吸引部に装着し、筒部にホコリ取りを挿入し、筒部内において、挿入したホコリ取りを前後方向に移動又は回転させれば、ホコリ取りに付着したほこりを電気掃除機の吸引部の吸引により分離させることができ、しかも、ホコリ取りの汚れ状態を見ながらホコリ取りの清掃を行うことができる。更に、筒部の一方の開口端から前記筒部の他方の開口端に至る寸法は、ホコリ取りの長手方向の寸法より短いため、コンパクトなほこり取りのアタッチメントを得て、使用し易くすることができる。
また、吸引通路の装着部から遠い側の開口端を跨るように基部が設けられ、この基部に前記開口端の外側に突出する突起が設けられているため、突起にホコリ取りを接触させて、ホコリ取りに付着したほこりを分離し易くして、ホコリ取りの清掃を行うことができる。
【0012】
また、請求項
2記載のほこり取りのアタッチメントによれば
、吸引通路の装着部から遠い側の開口端を跨るように設けられた第1の基部と、この第1の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第1の突起と、前記開口端を跨るように設けられた第2の基部と、この第2の基部に設けられ、前記開口端の外側に突出する第2の突起と、前記開口端の外側から見て、前記第1の基部と前記第2の基部はクロスし、前記開口端の開口部が4個に分割形成されているため、開口端の開口部4個を確保しながら、第1の突起及び第2の突起を開口端近傍に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例のほこり取りのアタッチメントの使用状態の概略的斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1のほこり取りのアタッチメントの概略的平面図である。
【0015】
本発明の一実施例のほこり取りのアタッチメントを
図1乃至
図4を参照して説明する。
図1乃至
図4において、1は、ほこり取りのアタッチメントで、ほこり取りのアタッチメント1は、電気掃除機の吸引部2に着脱自在に取り付けられ、ほこり取り3に付着したほこりを除去するものである。
ほこり取りのアタッチメント1は、一端にほこり取りが挿入可能な筒部11を設けると共に、他端に電気掃除機の吸引部2に装着可能な装着部12を有する本体10を備えている。
【0016】
本体10は、内部に吸引通路13を有し、吸引通路13の装着部12から遠い側の開口端13Aは、筒部11の内壁11Nに臨んでいる。
ホコリ取り3は、例えば、
図2に示すように、穂の部分31を導電性繊維等で製作し、静電吸着作用でホコリを取るもので、長手方向に長い部材である。
そして、
図1に示すように、筒部11の一方の開口端11Aから筒部11の他方の開口端11Bに至る寸法L1は、ホコリ取り3の長手方向の寸法L2より短くなっている(L1<L2)。
【0017】
従って、上述したほこり取りのアタッチメント1によれば、
図1に示すように、ほこり取りのアタッチメント1の装着部12を電気掃除機の吸引部2に装着し、筒部11にホコリ取り3を挿入し、筒部11内において、挿入したホコリ取り3を前後方向に移動又は回転させれば、ホコリ取り3に付着したほこりを電気掃除機の吸引部2の吸引により分離させることができ、しかも、ホコリ取り3の汚れ状態を見ながらホコリ取り3の清掃を行うことができる。更に、筒部11の一方の開口端11Aから筒部11の他方の開口端11Bに至る寸法L1は、ホコリ取り3の長手方向の寸法L2より短いため、コンパクトなほこり取りのアタッチメント1を得て、使用し易くすることができる(例えば、左手に吸引部2の外側を、右手にホコリ取り3を持って使用することができる。)。
【0018】
また、吸引通路13の装着部12から遠い側の開口端13Aを跨るように基部14が設けられ、この基部14に開口端13Aの外側に突出する突起15が設けられているため、突起15にホコリ取り3を接触させて、ホコリ取り3に付着したほこりを分離し易くして、ホコリ取りの清掃を行うことができる。なお、開口端13Bは、装着部12に近い側の開口端である。
更に、実施例に則して説明すれば、ほこり取りのアタッチメント1には、吸引通路13の装着部12から遠い側の開口端13Aを跨るように設けられた第1の基部141(14)と、この第1の基部141(14)に設けられ、開口端13Aの外側に突出する第1の突起151(15)と、開口端13Aを跨るように設けられた第2の基部142(14)と、この第2の基部142(14)に設けられ、開口端13Aの外側に突出する第2の突起152(15)とが設けられ、開口端13Aの外側から見て、第1の基部141と第2の基部142はクロスし(
図4参照)、開口端13Aの開口部a、b、c、dが4個分割形成されている。
そのため、開口端13Aの開口部a、b、c、dの4個を確保しながら、第1の突起151(15)及び第2の突起152(15)を開口端13A近傍に強固に設けることができる。
【0019】
また、筒部11に挿入されるホコリ取り3の外形形状に従い変形できるように、筒部11を、変形可能な部材で形成(筒部11を、例えば、柔らかい素材で形成する。)するようにしても良い。
弾性変形できる柔らかい筒部11にホコリ取り3(例えば、ホコリ取り3の外形が筒部11の内径より大きい場合)を挿入し、挿入した状態で筒部11内を前後方向に移動又は回転させれば、筒部11はホコリ取り3の移動に従って変形して、ホコリ取りを案内して、ホコリ取り3に付着したほこりを開口部a、b、c、dを介して、除去することができる。
【符号の説明】
【0020】
1 ほこり取りのアタッチメント
2 電気掃除機の吸引部(吸引部)
3 ほこり取り
11 筒部
11A 筒部の一方の開口端
11B 筒部の他方の開口端
12 装着部
13 吸引通路
13A 装着部から遠い側の開口端
L1 寸法(筒部の一方の開口端から筒部の他方の開口端に至る寸法)
L2 寸法(ホコリ取りの長手方向の寸法)
【要約】
【課題】
本発明の目的は、コンパクトなほこり取りのアタッチメントを提供するものである。
【解決手段】
ほこり取りのアタッチメント1は、電気掃除機の吸引部2に着脱自在に取り付けられるほこり取りのアタッチメント1であって、一端にほこり取り3が挿入可能な筒部11を設けると共に、他端に電気掃除機の吸引部2に装着可能な装着部12を有する本体1を備え、本体1は、内部に吸引通路13を有し、吸引通路13の装着部12から遠い側の開口端13Aは、筒部11の内壁11Nに臨み、ホコリ取り3は、長手方向に長い部材であり、筒部11の一方の開口端11Aから筒部11の他方の開口端11Bに至る寸法L1は、ホコリ取り3の長手方向の寸法L2より短いものである。
【選択図】
図1