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特許6218303制御システム、制御方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6218303
(24)【登録日】2017年10月6日
(45)【発行日】2017年10月25日
(54)【発明の名称】制御システム、制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20171016BHJP
   F24F 11/02 20060101ALI20171016BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20171016BHJP
【FI】
   G06F13/00 358D
   F24F11/02 Z
   H04Q9/00 301D
【請求項の数】4
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-47193(P2013-47193)
(22)【出願日】2013年3月8日
(65)【公開番号】特開2014-174762(P2014-174762A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2015年7月23日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼ウェブサイトによる発表 ウェブサイトの掲載日 平成24年9月10日 ウェブサイトのアドレス (1)http://www.mitsuihome.co.jp/company/news/2012/0910.html (2)http://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2012/0910_01/index.html ▲2▼リーフレットによる発表 発行日 平成24年9月10日 刊行物 柏の葉実証実験住宅MIDEASに関するリーフレット
(73)【特許権者】
【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000174884
【氏名又は名称】三井ホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 国彦
(72)【発明者】
【氏名】峰下 恭平
(72)【発明者】
【氏名】森本 健一
(72)【発明者】
【氏名】越湖 淳
(72)【発明者】
【氏名】池澤 仁志
(72)【発明者】
【氏名】辻村 行雄
(72)【発明者】
【氏名】高山 佳宣
(72)【発明者】
【氏名】堀江 麻衣子
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−325040(JP,A)
【文献】 特開2012−079653(JP,A)
【文献】 特公昭52−001214(JP,B1)
【文献】 特開2000−179258(JP,A)
【文献】 特開平07−160966(JP,A)
【文献】 特開2007−241721(JP,A)
【文献】 特開2010−002131(JP,A)
【文献】 特開2007−277833(JP,A)
【文献】 特開2010−206689(JP,A)
【文献】 特開2013−041723(JP,A)
【文献】 特開2012−226420(JP,A)
【文献】 特開2010−9173(JP,A)
【文献】 特開2009−88719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
F24F 11/02
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅に設置される設備に対する制御を行う制御システムであって、
制御に用いられる情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御部と、
を備え、
前記情報は、地震の揺れに関する情報であり、
前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合に、前記住宅の照明を点灯するように制御し、
前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが前記条件を満たした場合であっても、小さいことを示す所定の条件を満たす場合であって、且つ、時間帯が深夜の時間帯である場合には、前記照明を点灯しないように制御する制御システム。
【請求項2】
前記情報は、地震の揺れに関する情報と、テレビ受像機が設置された場所に人が検知されたか否かを示す情報と、であり、
前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合であって、前記テレビ受像機が設置された場所に人が検知されている場合に、前記テレビ受像機の電源を入れる請求項に記載の制御システム。
【請求項3】
住宅に設置される設備に対する制御を行う制御方法であって、
制御システムが、制御に用いられる情報を取得する情報取得ステップと、
前記制御システムが、前記情報取得ステップにおいて取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御ステップと、
を有し、
前記情報は、地震の揺れに関する情報であり、
前記制御ステップにおいて、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合に、前記住宅の照明を点灯するように制御し、
前記制御ステップにおいては、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが前記条件を満たした場合であっても、小さいことを示す所定の条件を満たす場合であって、且つ、時間帯が深夜の時間帯である場合には、前記照明を点灯しないように制御する制御方法。
【請求項4】
住宅に設置される設備に対する制御を行う制御システムであって、
制御に用いられる情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御部と、
を備え、
前記情報は、地震の揺れに関する情報であり、
前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合に、前記住宅の照明を点灯するように制御し、
前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが前記条件を満たした場合であっても、小さいことを示す所定の条件を満たす場合であって、且つ、時間帯が深夜の時間帯である場合には、前記照明を点灯しないように制御する制御システム、としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取得された情報に応じて制御を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、技術の発展に伴い種々の情報を取得する技術が提供されている。例えば、傾きを検出するセンサー、温度を検出するセンサー、湿度を検出するセンサー等のセンサーがある。他の例として、地域や宅内の電力需要に関する情報を取得するシステムや、天候に関する情報を取得するシステムなどがある。
これらの技術を用いることによって取得された情報は、様々な場面で活用されている。例えば、周囲温度、光、音および地理的位置を知覚できるセンサーによって収集したデータを使用して、知覚された状態に相関性があるテーマを選択する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−037699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、取得された情報が活用される場面は未だに十分とは言えない。例えば、住宅に設置されるシステムにおいては、十分に情報が活用されてはいないという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、取得された情報を用いて利便性や安全性などを向上させる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、住宅に設置される設備に対する制御を行う制御装置であって、制御に用いられる情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部によって取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御部と、備える制御装置である。
【0006】
本発明の一態様は、住宅に設置される設備に対する制御を行う制御システムであって、制御に用いられる情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部によって取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御部と、を備える制御システムである。
【0007】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、前記住宅の室外の気温及び室内の気温であり、前記制御部は、室内気温に基づいて表される条件が満たされた場合に、前記住宅における室外の空気の一部と室内の空気の一部とを入れ替える。
【0008】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、前記住宅周辺の日射量であり、前記制御部は、前記住宅周辺の日射量が条件を満たした場合に、前記住宅において室外から侵入する日射量を調整する。
【0009】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、天候に関する情報であり、前記制御部は、前記住宅周辺の天候が雨である場合に、前記住宅において外気に接する窓を閉める。
【0010】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、地震の揺れに関する情報であり、前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合に、前記住宅においてテレビ受像機の電源を入れる。
【0011】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、地震の揺れに関する情報と、前記テレビ受像機が設置された場所に人が検知されたか否かを示す情報と、であり、前記制御部は、前記住宅周辺において発生した地震の揺れが条件を満たした場合であって、前記テレビ受像機が設置された場所に人が検知されている場合に、前記テレビ受像機の電源を入れる。
【0012】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、前記住宅に設置された自然エネルギー発電機の発電量であり、前記制御部は、前記発電量に応じて、燃料を用いて発電する燃料発電機による発電を制御する。
【0013】
本発明の一態様は、上記の制御システムであって、前記情報は、前記住宅に設置された電気機器による電力需要に関する情報であり、前記制御部は、前記電力需要に関する情報に応じて、前記電気機器による消費電力を制御する。
【0014】
本発明の一態様は、住宅に設置される設備に対する制御を行う制御方法であって、制御システムが、制御に用いられる情報を取得する情報取得ステップと、前記制御システムが、前記情報取得ステップにおいて取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御ステップと、を有する制御方法である。
【0015】
本発明の一態様は、住宅に設置される設備に対する制御をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、制御に用いられる情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップにおいて取得された前記情報が所定の条件を満たした場合に、満たされた前記条件に対応する制御内容を、制御対象となる前記設備に対して実行する制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、取得された情報を用いて利便性や安全性などを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】制御システム100のシステム構成を表すシステム構成図である。
図2】制御システム100の動作の流れを示すフローチャートの具体例である。
図3】制御システム100の第一実施形態(制御システム100a)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図4】第一実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図5】制御システム100の第二実施形態(制御システム100b)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図6】第二実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図7】制御システム100の第三実施形態(制御システム100c)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図8】第三実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図9】制御システム100の第四実施形態(制御システム100d)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図10】第四実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図11】第四実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図12】第四実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図13】第四実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図14】制御システム100の第五実施形態(制御システム100e)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図15】第五実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図16】制御システム100の第六実施形態(制御システム100f)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図17】第六実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図18】制御システム100の第七実施形態(制御システム100g)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図19】第七実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
図20】制御システム100の第八実施形態(制御システム100h)の機能構成を表す概略ブロック図である。
図21】第八実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[概略]
図1は、制御システム100のシステム構成を表すシステム構成図である。制御システム100は、情報取得部11、制御情報記憶部12、制御部13及び制御対象20を備える。
情報取得部11は、所定の情報を取得する。情報取得部11は、例えばセンサーを備えることによって、センサーによって検出された情報を取得しても良い。情報取得部11は、他の装置によって取得された情報を、ネットワークを介して取得しても良い。情報取得部11は、他の装置と通信を行う事によって情報を取得しても良い。
【0019】
情報取得部11は、例えばセンサーそのものであっても良いし、センサーや通信機能を備えた端末装置であっても良い。端末装置の具体例として、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、腕時計等の装着型端末、ゲーム機器、家電機器などがある。
【0020】
情報取得部11のより具体的な例を以下に列挙する。情報取得部11は、温度センサーを備え、周囲又は対象物体の温度を取得する。情報取得部11は、照度センサーを備え、周囲の照度を取得する。情報取得部11は、マイクを備え、所定の空間の音量に関する情報を取得する。情報取得部11は、人感センサーを備え、所定の空間に人物が存在するか否かを表す情報を取得する。情報取得部11は、カメラを備え、カメラによって撮像された人物の顔画像に基づいて認証処理を行い、人物に関する情報を取得する。情報取得部11は、バーコードスキャナーを備え、近接したバーコードに基づいてバーコードが付与された物体に関する情報を取得する。情報取得部11は、クロックを備え、日時や現在時刻を取得する。情報取得部11は、ネットワークを介して天候情報提供サーバーと通信することによって、現在の天候に関する情報や天候の予報に関する情報を取得する。情報取得部11は、地震情報提供サーバーと通信することによって、地震に関する情報を取得する。情報取得部11は、所定の地域における電力需要量に関する情報を提供するサーバーと通信することによって、電力需要量情報を取得する。情報取得部11は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム:Global Positioning System)衛星と通信することによって、現在位置情報を取得する。
なお、情報取得部11の構成は、上述した具体例に限定されない。
【0021】
制御情報記憶部12は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。制御情報記憶部12は、制御情報テーブルを記憶する。制御情報テーブルは、情報取得部11によって取得される情報に関する条件と、その条件が満たされた場合に実行される制御の内容とが対応付けられたテーブルである。
【0022】
制御部13は、制御情報記憶部12に記憶される制御情報テーブルを参照し、情報取得部11によって取得された情報に基づいて、満たされた条件が存在するか否か判定する。制御部13は、満たされた条件が存在しない場合制御を実行しない。一方、満たされた条件が存在する場合、制御部13は、満たされた条件に対応付けられた制御の内容を実行する。なお、制御対象20のユーザによって制御対象20の設定や動作内容が変更されたりオン・オフが変更された場合は、ユーザによる設定が優先される。
【0023】
制御部13は、例えばバスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、制御プログラムを実行することによって機能する。なお、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。制御プログラムは、電気通信回線を介して提供されても良い。
制御対象20は、制御部13によって制御される対象の装置やシステムである。
【0024】
制御システム100の具体的な構成は、どのような態様で実現されても良い。例えば、情報取得部11と制御情報記憶部12と制御部13とが一体の装置として構成されても良い。また、制御情報記憶部12と制御部13とがそれぞれ異なる装置として構成されても良い。また、制御情報記憶部12と制御部13とは、ネットワーク上のサーバによってクラウドとして実装されても良い。また、制御対象20と制御部13とが一体の装置として構成されても良い。また、制御対象20と制御情報記憶部12と制御部13とが一体の装置として構成されても良い。また、制御部13が、その機能に応じて複数の装置として構成されても良い。また、制御情報記憶部12が、記憶するテーブル毎に異なる装置として構成されても良い。また、情報取得部11は複数備えられても良い。また、制御部13には複数の制御対象20が接続されても良い。制御システム100は、制御対象20を制御可能であれば、他のどのような構成によって実現されても良い。
【0025】
図2は、制御システム100の動作の流れを示すフローチャートの具体例である。まず、情報取得部11が所定の情報を取得する(ステップS101)。次に、制御部13が、制御情報記憶部12に記憶される制御情報テーブルを参照し、情報取得部11によって取得された情報に基づいて、満たされた条件が存在するか否か判定する(ステップS102)。満たされた条件が存在しない場合(ステップS102−NO)、制御部13は特に処理を行わず、ステップS101の処理に戻る。
【0026】
一方、満たされた条件が存在する場合(ステップS102−YES)、制御部13は、満たされた条件に対応付けられた制御の内容を取得する。制御部13は、取得された制御の内容を実行するか否か判定する(ステップS103)。この判定は種々の観点から行われる。例えば、制御部13は、取得された制御の内容が実行中である場合又は既に制御後の状態となっている場合には、実行しないと判定する。具体例を挙げて制御部13のステップS103の処理について説明する。例えば、制御の内容が“窓を10cm開ける”であり、窓を10cm開けための動作が行われている最中である場合には、制御部13は制御を実行しないと判定する。また、制御の内容が“窓を10cm開ける”であり、既に窓が20cm開いている場合には、制御部13は制御を実行しないと判定する。
【0027】
制御部13は、取得された制御の内容を実行しないと判定した場合(ステップS103−NO)、制御部13は特に処理を行わず、ステップS101の処理に戻る。一方、取得された制御の内容を実行すると判定した場合(ステップS103−YES)、制御部13は、取得された制御の内容を実行する(ステップS104)。そして、ステップS101の処理に戻る。
以下、本発明の一実施形態である制御システム100の複数の具体例について詳細に説明する。
【0028】
[第一実施形態]
図3は、制御システム100の第一実施形態(制御システム100a)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100aは、情報取得部11の具体例として外気温取得部11a−1及び内気温取得部11a−2を備え、制御対象20の具体例として換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2、室内照明制御システム20a−3を備える。
【0029】
外気温取得部11a−1は、室外の気温(以下、「室外気温」という。)を取得する。外気温取得部11a−1は、室外に設置された温度センサーであっても良い。外気温取得部11a−1は、室外に設置された温度センサーから通信によって室外気温を取得する装置であっても良い。外気温取得部11a−1は、ネットワークを介して天候情報提供サーバーと通信することによって、周辺地域の気温として提供された情報に基づいて室外気温を取得しても良い。
【0030】
内気温取得部11a−2は、室内の気温(以下、「室内気温」という。)を取得する。室内とは、換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2及び室内照明制御システム20a−3が設置された建物(以下、「制御対象建物」という。)の室内を表す。内気温取得部11a−2は、室内に設置された温度センサーであっても良い。内気温取得部11a−2は、室内に設置された温度センサーから通信によって室内気温を取得する装置であっても良い。
【0031】
換気システム20a−1は、室内の換気を行う。換気扇や個別換気システムやセントラル換気システムなど、制御対象建物の換気を行う事が可能なシステムであればどのようなシステムであっても良い。換気システム20a−1は、制御部13aによる制御にしたがって制御対象建物の換気を行う。
【0032】
窓開閉装置20a−2は、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する装置である。窓開閉装置20a−2は、例えばアクチュエーターと、各窓に設けられた動力伝達部材と、を備える。窓開閉装置20a−2は、制御部13aによる制御にしたがってアクチュエーターを動作させ、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する。
【0033】
室内照明制御システム20a−3は、制御対象建物に設けられた照明を制御するシステムである。室内照明制御システム20a−3は、制御部13aによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた一つ一つの照明の照度を複数の段階で調整する。
【0034】
制御部13aは、外気温取得部11a−1によって取得された室外気温と、内気温取得部11a−2によって取得された室内気温と、に応じた制御情報を制御情報テーブルから取得する。制御部13aは、取得された制御情報に応じた制御を、換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2及び室内照明制御システム20a−3に対して実行する。
【0035】
図4は、第一実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12aによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90aが登録されている。レコード90aは、温度条件及び制御情報の値を有する。温度条件は、室外気温及び室内気温に基づいて表される条件である。温度条件の具体例として、室外気温及び室内気温の組み合わせ、室外気温と室内気温との差分値がある。制御情報は、換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2及び室内照明制御システム20a−3それぞれに対する制御内容を表す。図4に表される具体例では、制御情報の値として3つの値が示されている。これら3つの値は、左から順に換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2、室内照明制御システム20a−3に対する制御内容を表している。
【0036】
換気システム20a−1に対する制御の内容は、換気の程度を示す。例えば、室内気温が適温であれば、換気が行われないように制御されても良い。室内気温が低く室外気温が高い場合、又は、室内気温が高く室外気温が低い場合、換気が行われるように制御されても良い。換気の量は段階的に制御されても良い。
【0037】
窓開閉装置20a−2に対する制御の内容は、窓の開いた部分の幅を示す。例えば、室内気温が適温であれば、窓が開かないように制御されても良い。室内気温が低く室外気温が高い場合、又は、室内気温が高く室外気温が低い場合、窓が大きく開くように制御されても良い。窓の開いた部分の幅は段階的に制御されても良い。
【0038】
室内照明制御システム20a−3に対する制御の内容は、照明の色や照明の照度に関する状態を示す。例えば、温度条件によって表される室内気温が低いほど、人間に対して暖かみを印象づける色となるように制御がなされても良い。例えば、温度条件によって表される室内気温が高いほど、人間に対して涼しさを印象づける色となるように制御がなされても良い。例えば、温度条件によって表される室内気温が低いほど照度が高く制御され、室内気温が高いほど照度が低く制御されても良い。
【0039】
例えば、温度条件“T1”が満たされた場合、制御部13aは、換気システム20a−1及び窓開閉装置20a−2に対しては特に制御を行わず、室内照明制御システム20a−3に対して照明が第1状態となるように制御する。
【0040】
このように構成された制御システム100aでは、室外気温及び室内気温に応じて、制御対象建物に対する換気が制御される。そのため、換気によって、制御対象建物内の気温を適切な温度(人にとって過ごしやすい温度、飼育されている動植物にとって適した温度、稼働している装置にとって適した温度など)に近づけることが可能となる。
【0041】
また、このように構成された制御システム100aでは、室外気温及び室内気温に応じて、制御対象建物に設置された窓の開閉が制御される。そのため、窓を通じた換気によって、制御対象建物内の気温を適切な温度に近づけることが可能となる。
【0042】
また、このように構成された制御システム100aでは、室外気温及び室内気温に応じて、制御対象建物に設置された照明が制御される。そのため、照明の色や照度によって、制御対象建物内にいる人や動植物にとって適切な環境(人が過ごしやすい環境、動植物が育ちやすい環境)を与えることが可能となる。また、換気によって室内気温の調整が図られるため、消費するエネルギーを低く抑えることが可能となる。
【0043】
<変形例>
室外気温及び室内気温に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、湿度や天候という条件がさらに与えられても良い。
制御対象20は、換気システム20a−1、窓開閉装置20a−2及び室内照明制御システム20a−3の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。
【0044】
[第二実施形態]
図5は、制御システム100の第二実施形態(制御システム100b)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100bは、情報取得部11の具体例として時刻取得部11b−1及び内気温取得部11b−2を備え、制御対象20の具体例として室温調整システム20b−1を備える。
【0045】
時刻取得部11b−1は、現在時刻を取得する。時刻取得部11b−1は、クロックを備え、クロックから出力される信号に基づいて現在時刻を取得しても良い。時刻取得部11b−1は、外部装置から時刻を表す信号を受信することによって現在時刻を取得しても良い。
【0046】
内気温取得部11b−2は、室内気温を取得する。室内とは、室温調整システム20b−1が設置された建物(以下、「制御対象建物」という。)の室内を表す。内気温取得部11b−2は、室内に設置された温度センサーであっても良い。内気温取得部11b−2は、室内に設置された温度センサーから通信によって室内気温を取得する装置であっても良い。
室温調整システム20b−1は、制御部13bによる制御にしたがって、換気システム、窓開閉装置、空調機、オイルヒーター、床暖房等の運転をそれぞれ制御する。
【0047】
図6は、第二実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12bによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90bが登録されている。レコード90bは、温度条件、時刻条件及び制御情報の値を有する。温度条件は、室内気温の条件である。時刻条件は、情報が取得された時刻の条件である。制御情報は、室温調整システム20b−1に対する制御内容を表す。図4に表される具体例では、制御情報の値として2つの値が示されている。これら2つの値は、左から順に床暖房、空調機に対する制御内容を表している。
【0048】
床暖房に対する制御の内容は、床暖房の運転の強弱の程度を示す。例えば、室内気温が適温であれば、床暖房が運転しないように制御されても良い。室内気温が低い場合には、その低さに応じて床暖房が強く運転するように制御されても良い。
【0049】
空調機に対する制御の内容は、空調機が暖房として運転する強弱の程度を表す。例えば、室内気温が適温である場合や、床暖房のみで適温への調整が可能な温度である場合は、空調機が暖房として運転しないように制御されても良い。床暖房の運転のみでは室内気温を十分に適温へ調整できない場合には、室内気温の低さに応じて空調機が暖房として強く運転するように制御されても良い。
【0050】
また、床暖房及び空調機に対する共通の条件として、所定の時間帯のみ制御部13bによる制御が行われる様に制御されても良い。図6に示される具体例では、午前5時〜7時の間のみ制御部13bによる制御によって室温調整システム20b−1への制御が行われる。なお、時刻条件が満たされている時間帯において、ユーザによって室温調整システム20b−1の床暖房や空調機の設定が変更されたりオン・オフが変更された場合は、ユーザによる設定が優先される。そして、日付が変わって改めて時刻条件が満たされた場合には、制御部13bによる制御が実行される。
【0051】
このように構成された制御システム100bでは、室内気温及び時刻に応じて、制御対象建物における室温調整システム20b−1が制御される。そのため、特に床暖房と空調機の暖房によって、所定の時刻における室温が自動的に適温に調整される。したがって、制御対象建物内にいる人や動植物にとって適切な環境(人が過ごしやすい環境、動植物が育ちやすい環境)を与えることが可能となる。
【0052】
<変形例>
室内気温及び時刻に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、湿度や天候という条件がさらに与えられても良い。
制御情報の具体例として床暖房及び空調機(暖房)に対する制御内容を示したが、制御情報はこのような制御内容に限定されない。換気システム、窓開閉装置、オイルヒーターなど他の室温調整装置を制御することが制御情報として制御情報テーブルに設定されても良い。
【0053】
[第三実施形態]
図7は、制御システム100の第三実施形態(制御システム100c)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100cは、情報取得部11の具体例として時刻取得部11c−1及び脳波取得部11c−2を備え、制御対象20の具体例としてベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3及び音声出力システム20c−4を備える。本実施形態において、ベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3及び音声出力システム20c−4が設置された建物を制御対象建物という。
【0054】
時刻取得部11c−1は、現在時刻を取得する。時刻取得部11c−1は、クロックを備え、クロックから出力される信号に基づいて現在時刻を取得しても良い。時刻取得部11c−1は、外部装置から時刻を表す信号を受信することによって現在時刻を取得しても良い。
【0055】
脳波取得部11c−2は、ベッド制御システム20c−1によって制御されるベッド(以下、「制御対象ベッド」という。)上で睡眠しているユーザ(以下、「睡眠ユーザ」という。)の脳波を取得する。脳波取得部11c−2は、睡眠ユーザの脳波を取得可能であればどのように構成されても良い。例えば、ポータブルの脳波取得装置を用いて構成されても良いし、制御対象ベッドやその周辺に設置された脳波取得装置であっても良い。
【0056】
ベッド制御システム20c−1は、制御対象ベッドを制御するシステムである。制御対象ベッドは、睡眠ユーザの上半身が位置する部分のマットレスを起き上がらせるように角度を変更可能に構成されている。ベッド制御システム20c−1は、制御部13cによる制御にしたがって、睡眠ユーザの上半身が位置する部分のマットレスの角度を制御する。
【0057】
室内照明制御システム20c−2は、制御対象建物に設けられた照明を制御するシステムである。室内照明制御システム20c−2は、制御部13cによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた一つ一つの照明の照度を複数の段階で調整する。
【0058】
遮光制御システム20c−3は、制御対象建物に設けられた遮光具(ブラインド、カーテン、ルーバーなど)の開閉動作を制御するシステムである。遮光制御システム20c−3は、制御部13cによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた各遮光具を制御し、室内に入る外光の量を調整する。
【0059】
音声出力システム20c−4は、スピーカー等の音声出力装置の動作を制御する。音声出力システム20c−4は、制御部13cによる制御にしたがって、制御対象建物内に位置する音声出力装置から音声を出力させる。
【0060】
制御部13cは、時刻取得部11c−1によって取得された時刻と、脳波取得部11c−2によって取得された脳波と、に応じた制御情報を制御情報テーブルから取得する。制御部13cは、取得された制御情報に応じた制御を、ベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3及び音声出力システム20c−4に対して実行する。
【0061】
図8は、第三実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12cによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90cが登録されている。レコード90cは、時刻条件、脳波条件及び制御情報の値を有する。時刻条件は、情報が取得された時刻の条件である。脳波条件は、取得された脳波の特徴に関する条件である。制御情報は、ベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3及び音声出力システム20c−4に対する制御内容を表す。図8に表される具体例では、制御情報の値として4つの値が示されている。これら4つの値は、左から順にベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3、音声出力システム20c−4に対する制御内容を表している。
【0062】
ベッド制御システム20c−1に対する制御の内容は、ベッドのマットレスが起き上がる角度を示す。
室内照明制御システム20c−2に対する制御の内容は、照明の色や照明の照度に関する状態を示す。
遮光制御システム20c−3に対する制御の内容は、遮光具を開けて外光を室内に取り入れるか否かを示す。
音声出力システム20c−4に対する制御の内容は、アラーム音を出力するか否かを表す。
【0063】
例えば、時刻条件が起きる予定時間帯であるものの起きなければ問題の生じる時刻ではない場合、脳波条件が起床に適しているか否かによって制御情報が決まる。すなわち、脳波状態が起床に適している場合には、睡眠ユーザの目を覚ますような制御が行われるのに対し、脳波状態が起床に適していない場合には特に状態の変更を行わずに睡眠を妨げないように制御される。
【0064】
一方、時刻条件が起きなければ問題の生じる時刻である場合には、脳波条件が起床に適しているか否かにかかわらず、睡眠ユーザの目をより確実に覚ますように制御される。
このように構成された制御システム100cでは、時刻条件及び脳波条件に応じて、睡眠ユーザの目を覚まさせるような制御がなされる。すなわち、時刻条件が起きる予定時間帯であるものの起きなければ問題の生じる時刻ではない場合には、脳波状態が起床に適している場合にのみ目を覚ますような制御が行われることによって、睡眠ユーザがより心地よい起床をすることが可能となる。一方、起きなければ問題の生じる時刻になった場合には、脳波の状態にかかわらずに目を覚ますような制御が行われることによって、睡眠ユーザが遅刻してしまうことを防止できる。
【0065】
<変形例>
時刻条件及び脳波条件に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、交通機関情報を示す条件がさらに与えられても良い。すなわち、交通機関に遅延が生じている場合には、制御部13cは、脳波の状態にかかわらずに目を覚ますような制御が行われる時刻を、遅延分の時間に基づいて繰り上げても良い。
制御対象20は、ベッド制御システム20c−1、室内照明制御システム20c−2、遮光制御システム20c−3及び音声出力システム20c−4の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。
【0066】
[第四実施形態]
図9は、制御システム100の第四実施形態(制御システム100d)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100dは、情報取得部11の具体例として地震情報取得部11d−1、人検出部11d−2及び時刻取得部11d−3を備え、制御対象20の具体例として発電機20d−1、テレビ受像機20d−2、調理器具20d−3及び室内照明制御システム20d−4を備える。本実施形態において、発電機20d−1、テレビ受像機20d−2、調理器具20d−3及び室内照明制御システム20d−4が設置された建物を制御対象建物という。
【0067】
地震情報取得部11d−1は、振動感知センサを用いて構成され、発生した振動の大きさを震度の単位で取得しても良い。地震情報取得部11d−1は、地震情報提供サーバーと通信することによって、発生した地震の震度を取得しても良い。
【0068】
人検出部11d−2は、人体感知センサを用いて構成され、所定の領域に人が存在するか否かを検出する。人体感知センサは、例えばサーモグラフィーと画像解析装置を用いて構成されても良いし、カメラと画像解析装置を用いて構成されても良い、重量感知センサを用いて構成されても良いし、他の態様で構成されても良い。
時刻取得部11d−3は、現在時刻を取得する。時刻取得部11d−3は、クロックを備え、クロックから出力される信号に基づいて現在時刻を取得しても良い。時刻取得部11d−3は、外部装置から時刻を表す信号を受信することによって現在時刻を取得しても良い。
【0069】
発電機20d−1は、地震によってライフラインが切断されたとしても電力を供給することが可能な装置である。発電機20d−1は、例えば石炭、石油、ガスなどの燃料を燃焼させることによって発電する。発電機20d−1によって発電された電気は、制御対象建物内の装置や、発電機20d−1に対して接続された電気製品に対して供給される。発電機20d−1は、制御部13dによる制御にしたがって発電を行う。
【0070】
テレビ受像機20d−2は、テレビ放送の電波を無線又は有線で受信し、映像を画面に出力する装置である。テレビ受像機20d−2は、制御部13dによって電源と出力するチャンネルと音量とが制御される。
【0071】
調理器具20d−3は、制御対象建物内にある調理用の器具である。調理器具20d−3の具体例として、電磁コンロ、ガスコンロ、電気ポット、電気オーブン、ガスオーブン、炊飯器、オーブントースター、グリル等がある。調理器具20d−3は、制御部13dによって電源や温度などが制御される。
【0072】
室内照明制御システム20d−4は、制御対象建物に設けられた照明を制御するシステムである。室内照明制御システム20d−4は、制御部13dによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた一つ一つの照明の照度を複数の段階で調整する。
【0073】
制御部13dは、地震情報取得部11d−1によって取得された地震情報(震度を表す値)と、人検出部11d−2による人の検出結果と、時刻取得部11d−3によって取得される時刻と、に応じた制御情報を制御情報テーブルから取得する。制御部13dは、取得された制御情報に応じた制御を、発電機20d−1、テレビ受像機20d−2、調理器具20d−3及び室内照明制御システム20d−4に対して実行する。
【0074】
図10〜13は、第四実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12dには、複数の制御情報テーブルが記憶されている。
図10に示される制御情報テーブルは、地震条件及び制御情報の値を有する。地震条件は、検知された地震の震度の大きさを表す条件である。制御情報は、発電機20d−1に対する制御内容を表す。図10に示される制御情報テーブルには、震度の大きさに応じて、発電機20d−1をどのように制御するのかを示す情報が定義されている。図10に表される具体例では、震度1〜4の場合には発電機20d−1に対する制御は行われない。一方、震度が5以上である場合には、発電機20d−1を稼働させる制御が行われる。
【0075】
図11に示される制御情報テーブルは、地震条件、人検知条件及び制御情報の値を有する。人検知条件は、人検出部11d−2によって人が検知されたか否かを表す条件である。制御情報は、テレビ受像機20d−2に対する制御内容を表す。図11に示される制御情報テーブルには、震度の大きさ及び人が検知されたか否かに応じて、テレビ受像機20d−2をどのように制御するのかを示す情報が定義されている。図11に表される具体例では、震度1〜3の場合には、人検出部11d−2によって人が検知された場合にのみテレビ受像機の電源がオンとなるように制御される。一方、震度が4以上である場合には、人検出部11d−2によって人が検知されたか否かにかかわらず、テレビ受像機の電源がオンとなるように制御される。
【0076】
図12に示される制御情報テーブルは、地震条件及び制御情報の値を有する。制御情報は、調理器具20d−3に対する制御内容を表す。図12に示される制御情報テーブルには、震度の大きさに応じて、調理器具20d−3をどのように制御するのかを示す情報が定義されている。図12に表される具体例では、震度1〜3の場合には調理器具20d−3に対する制御は行われない。一方、震度が4である場合には、ガス調理器具がオフとなるように制御される。さらに、震度が5である場合には、全ての調理器具(例えば、電気調理器具及びガス調理器具)がオフとなるように制御される。
【0077】
図13に示される制御情報テーブルは、地震条件、時刻条件及び制御情報の値を有する。時刻条件は、地震情報取得部11d−1によって震度の値が取得された時刻の条件である。制御情報は、室内照明制御システム20d−4に対する制御内容を表す。図13に示される制御情報テーブルには、震度の大きさ及び時刻に応じて、室内照明制御システム20d−4をどのように制御するのかを示す情報が定義されている。図13に表される具体例では、震度1の場合には、時刻にかかわらず室内照明制御システム20d−4に対する制御は行われない。震度2又は3の場合には、時刻が19時〜22時である場合に限って、照明がオンとなるように制御される。震度が4以上である場合には、時刻が何時であるかにかかわらず、照明がオンとなるように制御される。
【0078】
このように構成された制御システム100dでは、発生した地震の程度に応じて、防災に必要となる制御がなされる。具体的には以下のとおりである。地震の程度が所定以上である場合には、発電機20d−1を稼働する制御が行われるため、地震によって電力会社からの電力供給が途絶えてしまった場合にも、制御対象建物の設備などに電力を供給することが可能となる。したがって、テレビやラジオなどを通じて情報を取得することが可能となると共に、医療装置の動作を維持させることが可能となる。また、地震の程度が所定以上である場合には、テレビ受像機20d−2の電源をオンとする制御が行われるため、制御対象建物内のユーザは地震に関する情報を即座に取得することが可能となる。また、地震の程度に応じて、調理器具20d−3がオフとなるように制御されるため、調理器具20d−3を火元とした火災や火傷などを防止することが可能となる。また、所定の震度以上の地震が発生した場合には、室内照明制御システム20d−4に対し照明が点灯するように制御がなされる。そのため、地震に対する対応を即座に行う事が可能となる。また、震度がさほど大きくない場合(図13の例では震度2又は3)には、深夜の時間帯には照明がオンとならないように制御される。そのため、不必要にユーザの睡眠を妨げてしまうことを防止できる。
【0079】
<変形例>
制御部13dは、テレビ受像機20d−2に表示される番組のチャンネルを、予め設定されたチャンネルとなるように制御しても良い。
地震条件、人検知条件及び時刻条件に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、天候情報を示す条件、津波に関する情報を示す条件がさらに与えられても良い。すなわち、所定以上の大きさの津波が発生することを示す情報が取得された場合には、制御部13dは、時間帯や震度にかかわらずにテレビ受像機20d−2の電源をオンに制御し、室内照明制御システム20d−4の照明をオンに制御しても良い。 制御対象20は、発電機20d−1、テレビ受像機20d−2、調理器具20d−3及び室内照明制御システム20d−4の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。
【0080】
[第五実施形態]
図14は、制御システム100の第五実施形態(制御システム100e)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100eは、情報取得部11の具体例として電力需要情報取得部11e−1を備え、制御対象20の具体例として室温調整システム20e−1、報知部20e−2、室内照明制御システム20e−3及び電力供給管理装置20e−4を備える。本実施形態において、室温調整システム20e−1、報知部20e−2、室内照明制御システム20e−3及び電力供給管理装置20e−4が設置された建物を制御対象建物という。
【0081】
電力需要情報取得部11e−1は、電力需要に関する情報を取得する。電力需要に関する情報とは、所定の領域における電力需要量を表す値や、電力供給量に対する電力需要量の割合を表す値である。所定の領域とは、電力会社の管轄を表す領域、制御対象建物が位置する行政区分の地域、制御対象建物が位置する集合住宅、制御対象建物そのもの等である。電力需要情報取得部11e−1は、所定の領域における電力需要量に関する情報を提供するサーバーと通信することによって、電力需要量情報を取得する。また、電力需要情報取得部11e−1は、制御対象建物における電力需要量(例えば、部屋毎の電力需要量、電気機器毎の電力需要量)に関する情報を取得する。
【0082】
室温調整システム20e−1は、制御部13eによる制御にしたがって、換気システム、窓開閉装置、空調機、オイルヒーター、床暖房等の運転をそれぞれ制御する。
報知部20e−2は、スピーカーや照明やディスプレイ等の出力装置である。報知部20e−2は、制御部13eによる制御にしたがって、制御対象建物内のユーザに対し電力需要に関する情報や警報を報知する。
【0083】
室内照明制御システム20e−3は、制御対象建物に設けられた照明を制御するシステムである。室内照明制御システム20e−3は、制御部13eによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた一つ一つの照明の照度を複数の段階で調整する。
電力供給管理装置20e−4は、制御対象建物に設けられた電源から各電気機器への電力供給を管理する装置である。電力供給管理装置20e−4は、例えばブレーカーや電源タップ等の装置である。
【0084】
図15は、第五実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12eによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90eが登録されている。レコード90eは、電力需要条件及び制御情報の値を有する。電力需要条件は、電力需要に関する条件である。制御情報は、室温調整システム20e−1、報知部20e−2、室内照明制御システム20e−3及び電力供給管理装置20e−4に対する制御内容を表す。図15に表される具体例では、制御情報の値として4つの値が示されている。これら4つの値は、左から順に室温調整システム20e−1、報知部20e−2、室内照明制御システム20e−3、電力供給管理装置20e−4に対する制御内容を表している。
【0085】
電力需要条件が電力需要量の値である場合、電力需要量が大きくなるほど消費電力が小さくなるように制御情報が設定される。また、予め設定されている閾値を電力需要量が越えた場合には、報知部20e−2によって報知がなされるように制御情報が設定される。
電力需要条件が電力供給量に対する電力需要量の割合を表す値である場合、割合が高くなるほど消費電力が小さくなるように制御情報が設定される。また、予め設定されている閾値を割合が越えた場合には、報知部20e−2によって報知がなされるように制御情報が設定される。消費電力が小さくなるように設定される制御情報の具体例としては、電力を消費する電気機器の運転モードを、通常モードからエコモード(消費電力が少ないモード)に変更する制御、照明の明るさを暗くする制御、電源が落ちても問題の生じにくい電気機器が接続された電源タップやブレーカーをオフにする制御、などがある。
【0086】
このように構成された制御システム100eでは、電力需要に応じて、制御対象建物における消費電力が制御される。すなわち、制御部13eが室温調整システム20e−1及び室内照明制御システム20e−3の動作を制御することによって、電力需要が過多となっている場合に、電力需要(消費電力)を抑えることが可能となる。また、電力需要の程度に応じて、段階的な制御が行われる。そのため、過剰に電力需要を抑えてユーザの生活に支障が生じてしまうことを抑制することが可能となる。
【0087】
制御部13eが、電力需要が過多となっている場合に報知部20e−2を制御することによってユーザに対して電力需要が過多となっていることを報知する。そのため、ユーザに対して電力需要が過多となっていることを通知し、ユーザによる制御によって電力需要を抑えることを抑えることが可能となる。
【0088】
<変形例>
電力需要に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、室内気温という条件がさらに与えられても良い。例えば、室内気温と予め設定されている適温との差が大きい場合には、制御部13eは、室温調整システム20e−1を制御することによる消費電力の低下幅を小さくし、室内照明制御システム20e−3を制御することによる消費電力の低下幅を大きくしても良い。
【0089】
制御部13eは、部屋毎の電力需要量について予め設定された閾値を超えたか否か判定し、電力需要が過多となっている部屋に設置された報知部20e−2に対してのみ警報の出力を実行させても良い。この場合、部屋毎に異なる閾値が設定されても良い。
制御対象20は、室温調整システム20e−1、報知部20e−2及び室内照明制御システム20e−3の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。また、電力を消費する機器であればどのような電気機器が制御対象20となっても良い。例えば、テレビ受像機、冷蔵庫、給湯器、電気調理器具(例えばIH(Induction Heating)調理器具)等の電気機器が制御対象20となっても良い。
【0090】
[第六実施形態]
図16は、制御システム100の第六実施形態(制御システム100f)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100fは、情報取得部11の具体例として天候情報取得部11f−1を備え、制御対象20の具体例として窓開閉装置20f−1及び室内照明制御システム20f−2を備える。本実施形態において、窓開閉装置20f−1及び室内照明制御システム20f−2が設置された建物を制御対象建物という。
【0091】
天候情報取得部11f−1は、天候に関する情報を取得する。天候に関する情報とは、例えば現在及び将来の天候の種別、気温、湿度、降雨量、風向きを表す情報である。天候情報取得部11f−1は、天候に関する情報を提供するサーバーと通信することによって、天候情報を取得する。天候情報取得部11f−1は、室外に設置された温度センサーや雨量センサーから通信によって室外気温や雨量を取得する装置であっても良い。
【0092】
窓開閉装置20f−1は、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する装置である。窓開閉装置20f−1は、例えばアクチュエーターと、各窓に設けられた動力伝達部材と、を備える。窓開閉装置20f−1は、制御部13fによる制御にしたがってアクチュエーターを動作させ、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する。
【0093】
室内照明制御システム20f−2は、制御対象建物に設けられた照明を制御するシステムである。室内照明制御システム20f−2は、制御部13fによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた一つ一つの照明の照度を複数の段階で調整する。
【0094】
図17は、第六実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12fによって記憶される制御情報テーブルは、天候条件及び制御情報の値を有する。天候条件は、天候に関する条件である。制御情報は、窓開閉装置20f−1及び室内照明制御システム20f−2に対する制御内容を表す。図17に表される具体例では、制御情報の値として2つの値が示されている。これら2つの値は、左から順に窓開閉装置20f−1、室内照明制御システム20f−2に対する制御内容を表している。
【0095】
天候が雨である場合、すなわち検出された雨量が所定の閾値以上である場合、窓開閉装置20f−1に対する制御情報は、外気に接する全ての窓を閉じるように設定される。また、天候が雨である場合、室内照明制御システム20f−2に対する制御情報は、所定の照明(例えばトップライト)を点灯させるように設定される。
【0096】
このように構成された制御システム100fでは、天候に応じて、制御対象建物に設置された窓が自動的に閉じられ、所定の照明が点灯される。すなわち、制御部13fが窓開閉装置20f−1及び室内照明制御システム20f−2の動作を制御することによって、雨が降っている場合に、窓から雨が室内に侵入することを抑止し、室内の明るさを維持することが可能となる。
【0097】
<変形例>
図17の具体例では、天候が雨である場合の制御情報を示したが、他の天候についても制御情報が設定されても良い。例えば、天候条件が雪やみぞれである場合にも、天候条件が雨である場合と同様に制御情報が設定されても良い。また、天候条件が強風(風速が所定の閾値を超えた状態)である場合には、窓開閉装置20f−1については窓を閉じる制御が設定され、室内照明制御システム20f−2については制御を行わないように設定されても良い。また、天候情報として花粉量が所定の閾値を超えた場合や、公害物質(例えばPM2.5)の濃度が所定値を超えた場合にも、窓開閉装置20f−1については窓を閉じる制御が設定され、室内照明制御システム20f−2については制御を行わないように設定されても良い。
制御対象20は、窓開閉装置20f−1及び室内照明制御システム20f−2の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。
【0098】
[第七実施形態]
図18は、制御システム100の第七実施形態(制御システム100g)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100gは、情報取得部11の具体例として日射量取得部11g−1及び内気温取得部11g−2を備え、制御対象20の具体例として窓開閉装置20g−1及び遮光制御システム20g−2を備える。本実施形態において、窓開閉装置20g−1及び遮光制御システム20g−2が設置された建物を制御対象建物という。
【0099】
日射量取得部11g−1は、日射量を取得する。日射量取得部11g−1は、日射量を提供するサーバーと通信することによって日射量を取得しても良い。日射量取得部11g−1は、室外に設置された日射量センサーから通信によって日射量を取得する装置であっても良い。
内気温取得部11g−2は、室内の気温(以下、「室内気温」という。)を取得する。室内とは、制御対象建物の室内を表す。内気温取得部11g−2は、室内に設置された温度センサーであっても良い。内気温取得部11g−2は、室内に設置された温度センサーから通信によって室内気温を取得する装置であっても良い。
【0100】
窓開閉装置20g−1は、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する装置である。窓開閉装置20g−1は、例えばアクチュエーターと、各窓に設けられた動力伝達部材と、を備える。窓開閉装置20g−1は、制御部13gによる制御にしたがってアクチュエーターを動作させ、制御対象建物に設けられた窓の開閉動作を制御する。
【0101】
遮光制御システム20g−2は、制御対象建物に設けられた遮光具(ブラインド、カーテン、ルーバーなど)の開閉動作を制御するシステムである。遮光制御システム20g−2は、制御部13gによる制御にしたがって、制御対象建物に設けられた各遮光具を制御し、室内に入る外光の量を調整する。
【0102】
図19は、第七実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12gによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90gが登録されている。レコード90gは、温度条件、日射量条件及び制御情報の値を有する。温度条件は、室内気温に関する条件である。日射量条件は、日射量に関する条件である。制御情報は、窓開閉装置20g−1及び遮光制御システム20g−2それぞれに対する制御内容を表す。図19に表される具体例では、制御情報の値として2つの値が示されている。これら2つの値は、左から順に窓開閉装置20g−1、遮光制御システム20g−2に対する制御内容を表している。
室内気温が高く日射量が多いほど、窓開閉装置20g−1は窓を大きく開けるように制御され、遮光制御システム20g−2は室内に入る外光の量が少なくなるように制御される。
【0103】
このように構成された制御システム100gでは、日射量や室内気温に応じて、制御対象建物に設置された窓が自動的に開閉され、遮光具による遮光の程度が変更される。すなわち、制御部13gが窓開閉装置20g−1及び遮光制御システム20g−2の動作を制御することによって、室内気温が高い場合には、窓が開放されることにより窓から外気が取り入れられ、遮光具が閉じられることにより室内に侵入する日射量が減少する。また、室内気温が低い場合には、窓が閉じられることにより室内の空気が外に逃げることが防止され、遮光具が開かれることにより室内に侵入する日射量が増大する。そのため、エアコン等の空調装置を用いることなく、室内気温を適温に近づけることが可能となる。
【0104】
<変形例>
日射量及び室内気温に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、湿度や天候という条件がさらに与えられても良い。
日射量又は室内気温のいずれか一方の条件に基づいて制御内容が決定されても良い。
日射量取得部11g−1は、西日が当たる場所に設置されても良い。このように構成された場合、制御部13gは、遮光制御システム20g−2に備えられる遮光具のうち、西日が差す位置に設置された遮光具のみを制御対象としても良い。
制御対象20は、窓開閉装置20g−1及び遮光制御システム20g−2の全てである必要は無く、これらの一部のみが制御対象20であっても良い。
【0105】
[第八実施形態]
図20は、制御システム100の第八実施形態(制御システム100h)の機能構成を表す概略ブロック図である。
制御システム100hは、情報取得部11の具体例として発電量取得部11hを備え、制御対象20の具体例として発電機20hを備える。本実施形態において、発電機20hが設置された建物を制御対象建物という。
【0106】
制御対象建物には、自然エネルギー発電機15が設置されている。自然エネルギー発電機15は、太陽光、風力、地熱、水流などの自然エネルギーを用いて発電する。自然エネルギー発電機15によって発電された電気は、制御対象建物内の装置や、自然エネルギー発電機15に対して接続された電気製品に対して供給される。
発電量取得部11hは、自然エネルギー発電機15による発電量を取得する。
【0107】
発電機20hは、例えば石炭、石油、ガスなどの燃料を燃焼させることによって発電する。発電機20hによって発電された電気は、制御対象建物内の装置や、発電機20hに対して接続された電気製品に対して供給される。発電機20hは、制御部13hによる制御にしたがって発電を行う。
【0108】
図21は、第八実施形態における制御情報テーブルの具体例を示す図である。制御情報記憶部12hによって記憶される制御情報テーブルには、複数のレコード90hが登録されている。レコード90hは、発電量条件及び制御情報の値を有する。発電量条件は、自然エネルギー発電機15による発電量に関する条件である。制御情報は、発電機20hに対する制御内容を表す。図21に表される具体例では、自然エネルギー発電機15による発電量が少ないほど、発電機20hによる発電量が多くなるように制御される。
【0109】
このように構成された制御システム100hでは、自然エネルギー発電機15による発電量に応じて、制御対象建物に設置された発電機20hによる発電量が制御される。すなわち、制御部13hが発電機20hの運転を制御することによって、自然エネルギー発電機15が十分な電力量を発電している場合には、発電機20hが発電を行わず、自然エネルギー発電機15による電力量が不足している場合には、不足分を補うことができるように発電機20hが発電を行う。そのため、電力が不足することを抑止すると共に、発電機20hの運転によって消費される燃料を少なくすることが可能となる。
【0110】
<変形例>
自然エネルギー発電機15による発電量に加えてさらに他の条件にも基づいて制御内容が決定されても良い。例えば、制御対象建物に備えられた蓄電池の蓄電量に関する条件がさらに与えられても良い。例えば、蓄電量が所定の閾値よりも少ない場合には、制御部13hは、発電機20hによる発電量を増加させることによって、蓄電量を閾値以上に保つように制御を行っても良い。
【0111】
さらに、天気予報に基づく電力需要予測に関する条件がさらに与えられても良い。すなわち、翌日の天気予報が雨である場合、太陽電池による発電量が少なくなると予測されるため、制御部13hは安い深夜料金の時間帯において蓄電池に電力を蓄積するように構成されても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0112】
100…制御システム, 11…情報取得部, 12…制御情報記憶部, 13…制御部, 20…制御対象, 11a−1…外気温取得部, 11a−2,11b−2,11g−2…内気温取得部, 11b−1,11c−1,11d−3…時刻取得部, 11c−2…脳波取得部, 11d−1…地震情報取得部, 11d−2…人検出部, 11e−1…電力需要情報取得部, 11f−1…天候情報取得部, 11g−1…日射量取得部, 11h…発電量取得部, 20a−1…換気システム, 20a−2,20f−1,20g−1…窓開閉装置, 20a−3,20c−2,20d−4,20e−3,20f−2…室内照明制御システム, 20b−1,20e−1…室温調整システム, 20c−1…ベッド制御システム, 20c−3…遮光制御システム, 20c−4…音声出力システム, 20d−1,20h…発電機, 20d−2…テレビ受像機, 20d−3…調理器具, 20e−2…報知部, 20e−4…電力供給管理装置
図1
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