(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
定義及び一般事項
本発明のすべての態様のすべての実施形態を含む本文書では、別途具体的に記載されない限り、以下の定義が適用される。すべての百分率(%)は、総組成物の重量による。すべての比は、重量比である。例えば、1部のX及び3部のYの混合物、のような「部」への言及は、重量による比である。「QS」又は「QSP」は、100%又は100gに対する十分な量を意味する。+/−は、標準偏差を示す。すべての範囲は包括的であり組み合わせ可能である。有効桁の数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。すべての数量は、「約」という単語によって修飾されるものと理解される。すべての測定は、23℃及び周囲条件で実施されるものと理解され、「周囲条件」とは、0.1MPa(1気圧(atm))の圧力、及び50%の相対湿度を意味する。「相対湿度」は、同じ温度及び圧力における飽和水分レベルと比較した、空気の水分含量の比(パーセントとして記載される)を指す。相対湿度は、湿度計、具体的には、VWR(登録商標)Internationalからのプローブ湿度計で測定することができる。本明細書において、「min」は、「分」を意味する。本明細書において、「mol」はモルを意味する。本明細書において、数の後の「g」は、「グラム」を意味する。すべての重量は、それらが列記される成分に関連する際、活性度のレベルに基づき、商業的に入手可能な材料に含まれる場合がある担体又は副生成物を含まない。本明細書において、「含む(comprising)」は、他の工程及び他の成分を追加することができることを意味する。「含む(comprising)」は、「〜からなる」及び「本質的に〜からなる」という用語を包含する。本発明の組成物、製剤、方法、使用、キット、及びプロセスは、本明細書で記述される本発明の要素及び制約、並びに本明細書で記述される追加の若しくは所望による成分、構成要素、工程、又は制約のいずれをも含み、それらからなり、本質的にそれらからなることができる。本明細書で説明される実施形態及び態様は、不相容性が記載されない限り、明白に組み合わせて例示されていないにもかかわらず、他の実施形態及び/又は態様の要素、特性、又は構成要素を含むか、又はこれらと組み合わせ可能である場合がある。「一実施形態では」は、本発明の1つ以上の実施形態が、引き続き記述する特性を有することを意味する。
【0019】
「分子量」又は「M.Wt.」又は「MW」及び文法的な同等物は、数平均分子量を意味する。
【0020】
「粘度」は、25℃で冷却/加熱ベッセル付きのHAAKE Rotation Viscometer VT 550、及びDIN 53019によるセンサーシステムを使用して12.9s
-1の剪断速度において測定される。
【0021】
「水溶性」とは、25℃の水中に材料を0.1重量%の濃度で肉眼で透明な溶液を形成するように水中に十分に可溶性である任意の材料を指す。「非水溶性」とは、「水溶性」ではない任意の材料を指す。
【0022】
「乾燥した」又は「実質的に乾燥した」とは、25℃の周囲条件で測定したとき、5%未満、3%未満、又は2%未満、1%未満、又は約0%の任意の化合物若しくは組成物が、液体の形態であることを意味する。液体の形態であるかかる化合物又は組成物としては、水、オイル、有機溶媒、及び他の湿潤剤が挙げられる。「無水」とは、組成物が、組成物の総重量に対して、5重量%未満、3重量%未満、又は2重量%未満、1重量%未満、又は0重量%の水しか含まないことを意味する。
【0023】
「実質的に含まない(「substantially free from」又は「substantially free of」)」とは、組成物若しくは製剤の総重量に対して、約1重量%未満、又は0.8重量%未満、又は0.5重量%未満、又は0.3重量%未満、又は約0重量%であることを意味する。
【0024】
「毛髪」は、頭髪、顔の毛、及び体毛を含む、哺乳類ケラチン繊維を意味する。これには、依然として生体に結合しているかかる毛髪、並びに、毛髪見本等の生体から除去された毛髪、及び人形/マネキン上の毛髪も含む。一実施形態では、「毛髪」は、ヒトの毛髪を意味する。「毛幹」又は「毛髪繊維」は、個々の1本1本の毛髪を意味し、用語「毛髪」と互換可能に使用されてもよい。
【0025】
「頭皮の近位」は、毛髪の末端への距離よりも頭皮への距離の方が近い、伸ばされたか、又は実質的に真っ直ぐにされた毛幹の部分を意味する。したがって、毛髪繊維長さの約50%は頭皮の近位と考えられ、毛髪繊維の約50%は頭皮の遠位と考えられることになる。「頭皮の近位zセンチメートル」とは、一方の端点が頭皮上又は頭皮に直接隣接する位置にあり、第2の端点が、伸ばされた、すなわち実質的に真っ直ぐにされた毛髪の長さに沿って「z」センチメートルと測定される位置にあるような、毛髪に沿った距離「z」のことを意味する。
【0026】
「化学的に改質する」、又はその文法的な同等表現は、モノマー及び/又は架橋剤及び/又はポリマー等の化学的部分が、例えば、ケラチンタンパク質、別の毛髪の構成成分、及び/又は別のモノマー若しくは架橋剤若しくはポリマー等の第2の化学的部分と安定的に結合することを意味する。通常、「化学的に改質する」とは、特に指定しない限り、共有結合を介して安定的に結合することを意味する。
【0027】
「化粧用として許容可能な」とは、記述される組成物、製剤、又は構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、及びアレルギー反応性等を伴わずに、ヒトのケラチン組織と接触して使用するために好適であることを意味する。本明細書で記述されている、ケラチン組織に直接適用されるという目的を有するすべての組成物及び製剤は、化粧用として許容可能であるものに限定される。
【0028】
「誘導体」としては、所与の化合物のアミド誘導体、エーテル誘導体、エステル誘導体、アミノ誘導体、カルボキシル誘導体、アセチル誘導体、酸誘導体、塩誘導体及び/又はアルコール誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、「その誘導体」は、アミド、エーテル、エステル、アミノ、カルボキシル、アセチル、酸、塩、及びアルコールの誘導体を意味する。
【0029】
「モノマー」は、反応開始剤の存在下での重合、又は、例えば、重縮合、重付加、アニオン性若しくはカチオン性重合などの巨大分子を作る任意の好適な反応を行うことができる分離性の重合されていない化学的部分を意味する。「単位」は、すでに重合された、すなわちポリマーの一部分であるモノマーを意味する。
【0030】
「ポリマー」は、2つ以上のモノマーの重合から形成される化学物質を意味する。「ポリマー」という用語は、モノマーの重合、並びに天然ポリマーによって作製されるすべての材料を含むものとする。1種のモノマーのみから作製されるポリマーは、ホモポリマーと呼ばれる。本明細書では、ポリマーは、少なくとも2つのモノマーを含む。2種以上の異なる種類のモノマーから作製されるポリマーは、コポリマーと呼ばれる。異なるモノマーの分布は、ランダム、交互、又はブロック状(すなわち、ブロックコポリマー)とすることができる。本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、ホモポリマー及びコポリマーを含む、任意の種類のポリマーを含む。
【0031】
「ヘアスタイリングポリマー」とは、表面上に膜を形成する毛髪を整えるポリマー、すなわち、膜形成ポリマーを意味する。「ヘアスタイリングポリマー」及び「膜形成ポリマー」は、当該技術分野では互換可能に使用される。毛髪科学の状況では、この表面とは、個々の毛髪繊維又は複数のその毛髪繊維の表面である。ヘアスタイリングポリマーは、接合部を形成するように、毛髪繊維を一緒に接着させ、これは、保持効果を提供するように効果的に架橋結合する。同時に、これらの接合部は、消費者に毛髪の保持及びボリューム効果を提供する「ヘアネット」を形成する。接合部のネットが、効果的に形成されるとき、保持及びボリューム効果が、一日中続き、環境湿度への良好な耐性を提供することができる。
【0032】
「キット」は、複数の構成要素を含むパッケージを意味する。「キット」は、「パーツのキット(kit-of-parts)」を指す場合がある。キットの例は、例えば、第1の組成物、及び別個にパッケージ化された第2の組成物、並びに任意選択的に適用説明書である。
【0033】
本発明の利点
本発明は、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法に関し、また本発明は、具体的には半永久的なヘアスタイルを達成する方法である。還元糖を用いて毛髪を処置し、引き続き機械的に形作ること、すなわち真っ直ぐにすることを含む本方法は、半永久的ヘアスタイル、すなわち耐久性のあるヘアスタイルを達成することができる。この半永久的ヘアスタイルは、少なくとも1回のシャンプートリートメント後、具体的には5回のシャンプートリートメント後、より具体的には10回のシャンプートリートメント後まで保持される。ヘアスタイル耐久性の向上に加えて、この方法は、毛髪が塊になるのを防止し、かつ/又はシャンプー後の毛髪の絡み及び感触を改善する。加えて、本発明者らは、この方法によりヘアスタイルの耐水性及び湿気に対する抵抗が向上し、スタイルの容易さが向上し、かつ/又はシャンプー後のヘアスタイルの管理しやすさが向上することを見出した。いかなる理論にも束縛されるものではないが、上記の効果は実施される工程、その順序、並びに還元糖を含む特定の使用される構成成分のためと考えられる。本発明の別の効果は、非天然有効成分と比較して還元糖などの天然の又は天然に由来する有効成分による効果を用いて半永久的効果を達成できるようにすることである。具体的には、糖は、使用される条件下でベネディクト試験で陽性を示す糖が選ばれる。いかなる理論に束縛されるものではないが、選択された還元糖が毛髪内に拡散し、かつ毛髪が提供する架橋が毛髪構造の本来の復元力を克服するように十分に架橋すると考えられる。これが、結果として耐久性のあるヘアスタイルをもたらす。
【0034】
本発明は、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法に関する。この方法は、ヘアケア組成物を毛髪に適用する工程を含む。簡潔性のために、以下では「ヘアケア組成物」という用語は「組成物」という用語と互換可能に使用される。
【0035】
組成物
この方法は、(a)毛髪にヘアケア組成物を適用することであって、組成物が、糖、緩衝剤、及び化粧用として許容可能なキャリアを含み、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物が約6%〜約20%の還元糖を含む、工程を含む。「組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物が約X%〜約Y%の還元糖を含む」ということは、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合、その後組成物が所定の百分率範囲内の還元糖を含むようになることを意味する。糖内に化学変化(例えば、分解)を引き起こす熱エネルギーの観点では、結果的に組成物中に還元糖の生成をもたらす。これは、糖内に化学変化(例えば、分解)を引き起こすことになる「約100℃〜約280℃の温度における縮毛矯正器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程」を含む方法の観点では、結果的に組成物中に還元糖の生成をもたらす。したがって、本発明のために還元糖の存在が重要である一方で、ある特定の非還元糖、緩衝剤、及び化粧用として許容可能なキャリアを含む組成物を提供するために十分であり、次いで加熱の結果として「約100℃〜約280℃の温度における縮毛矯正器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程」は、非還元糖が還元糖に変換されることを意味する。一実施形態では、「少なくとも100℃の温度まで加熱される」は、2秒間〜10分間、又は1分間〜5分間、又は2分間〜3分間の間実行される。一実施形態では、組成物は還元糖を含み、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物は約12%〜約18%の還元糖を含む。一実施形態では、組成物はショ糖、緩衝剤、及び化粧用として許容可能なキャリアを含み、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物は約6%%〜約20%の還元糖を含む。加熱に引き続いて、ショ糖を還元糖へと分解することができる。一実施形態では、この糖は、グルコシドである。一実施形態では、この糖は、メチルグルコシドである。一実施形態では、この糖は、二糖類である。一実施形態では、この糖は、ショ糖である。
【0036】
一実施形態では、この組成物は、還元糖を含む。一実施形態では、組成物は、約7%〜約20%、又は約8%〜約19%、又は約10%〜約18%の還元糖を含む。一実施形態では、組成物は約12%〜約18%の還元糖を含む。一実施形態では、組成物は還元糖を含み、組成物が100℃の温度まで加熱される場合に、組成物は約12%〜約18%の還元糖を含む。一実施形態では、組成物は還元糖の総量が約12%〜約18%となる還元糖を含む。一実施形態では、還元糖は、500g/mol以下、又は約50g/mol〜約300g/molの分子量を有する。これは毛髪内への浸透の観点である。
【0037】
一実施形態では、組成物は、還元糖と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む。本明細書で使用される場合、「還元糖」という用語は、アルデヒド基を有するか、又は異性を通してアルデヒド基を溶液中に形成する能力を有するかのいずれかの任意の糖を意味し、そしてこれは、ベネディクト試験で陽性結果をもたらす。アルデヒド基は、−C(=O)Hである。アルデヒド基は、毛髪との反応及び毛髪を架橋する観点で重要である。ベネディクト試験は、ベネディクト溶液の使用を伴う。ベネディクト溶液は、炭酸ナトリウム、硫酸銅5水和物、及び2,5−ジフルオロトルエンを含む「Benedict’s Reagent」としてSigma Aldrichから入手可能である。ベネディクト試験では、溶解した被試験化合物を含む20mLの5%水溶液に、1mLのベネディクト溶液が添加される。ベネディクト溶液は、青色の銅(II)イオン(Cu
2+)を含む。溶液は、15分間80℃まで加熱され、そして結果として得られる色の変化が記録される。糖のアルデヒドによってベネディクト溶液の第二銅イオンが第一銅イオンへと還元される。第二銅イオン(Cu
2+)が第一銅イオン、すなわち、還元された銅(I)イオン(Cu
+)へと変換されると、陽性のベネディクト試験結果が色の変化によって確認される。これらは、水中に不溶性の赤色の銅(I)酸化物として沈殿する。試験はまた、より長い加熱時間及びより高い温度に対しても設計され、何らかの色の変化が記録される。溶液は、(還元糖の量の増加に伴い)緑色から、黄色及びオレンジ色を通して赤色までの色にわたる場合がある。青色から離れるなんらかの色の変化は、還元糖の濃度を示唆する。溶液によって反射される光の波長は、色を変化させる。一実施形態では、波長のピークが450nm〜495nmの範囲内にない光を溶液が発するとき、ベネディクト試験の結果は陽性である。一実施形態では、波長のピークが620nm〜750nmの範囲内の光を溶液が発するとき、ベネディクト試験の結果は陽性である。これは、分光光度計を使用して測定することができる。
【0038】
【表1】
* ベネディクト溶液のみ。
【0039】
当該技術分野では、ベネディクト試薬は、還元糖の存在についての試験として使用される。これは、乳糖及び麦芽糖を含む、すべての単糖類及び多くの二糖類を含む。なおより一般的には、ベネディクト試験は、ある特定のケトン類で生じるものを含む、アルデヒド、及びα−ヒドロキシケトンの存在を検出する。したがって、フルクトース、ケトースは厳密には還元糖ではないが、これはα−ヒドロキシケトンであり、試薬中の塩基によってアルドース、グルコース、及びマンノースに変換されるので、陽性の試験結果をもたらす。ベネディクト溶液中の硫酸銅は、還元糖と反応する。100gの無水炭酸ナトリウム、173gのクエン酸ナトリウム、及び17.3gの硫酸銅(II)5水和物から1リットルのベネディクト試薬を調製することができる。ベネディクト試薬は、定性試験とともに還元糖についての定量試験を提供する。得られた沈殿物の色により、溶液内に存在する糖の量について見当がつく。緑色がかった沈殿物は約0.5%の濃度を示し、黄色の沈殿物は、1%の濃度を示し、オレンジ色の沈殿物は1.5%の濃度を示し、赤色の沈殿物は2%以上の濃度を示す。化合物について、化合物の水中の5%(重量/重量)溶液によるベネディクト試験での陽性の結果を、赤い色で識別することができる。例えば、ベネディクト試験では、糖のアルデヒド基は、糖が還元剤として作用することができるようにする。
【0040】
一実施形態では、還元糖は、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、ガラクトース、マンノース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、還元糖は、フルクトース又はグルコースである。糖及び還元糖は、Sigma Aldrichから入手可能である。一実施形態では、還元糖は、リボース、アラビノース、又はこれらの混合物のいずれかである。一実施形態では、組成物は還元糖を含み、還元糖は、アラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、組成物は還元糖を含み、還元糖は、D−アラビノース、L−アラビノース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、還元糖は、L−アラビノースである。一実施形態では、唯一の還元糖は、ペントースである。一実施形態では、唯一の還元糖は、アラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。還元糖アラビノース、リボース、及びこれらの混合物は、優れた真っ直ぐにする性能の効果を有する。本発明による還元糖を用いて毛髪を処置すること、及びこれに続く加熱トリートメントによって、トリートメントされた毛髪は耐久性のある真っ直ぐなものになる。アラビノース及びリボースは、5炭糖であり、これらは6炭糖及び7炭糖などの他の炭素数を有する糖よりもなお良好な性能を有することが見出された。一方で、6炭糖は、容易に入手可能であり、したがって経済的な利点を有する。一実施形態では、組成物は、約12%〜約18%還元糖である、還元糖の総量を含み、この組成物はアラビノースを含む。
【0041】
一実施形態では、組成物は酸化防止剤を含む。組成物に対してより長期間の安定性を提供する観点では、酸化防止剤は有用である。一実施形態では、組成物は、安全かつ効率的な量の酸化防止剤を含む。一実施形態では、組成物は、約0.001%〜約5%、又は約0.5%〜約1.0%の酸化防止剤を含む。一実施形態では、酸化防止剤は、アスコルビン酸(ビタミンC)、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ソルビン酸アスコルビル)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチル化ヒドロキシ安息香酸、及びそれらの塩、過酸化水素を含む過酸化物、過ホウ酸塩、チオグリコレート、過硫酸塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(Trolox(登録商標)の商品名で市販されている)、没食子酸及びそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸並びにその塩及びアルキルエステル、ソルビン酸及びその塩、リポ酸、アミン(例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノグアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えば、グルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸及びその塩、リシンピドラート、アルギニンピドラート、ノルジヒドログアイヤレチン酸、バイオフラボノイド、クルクミン、リシン、1−メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、シリマリン、茶抽出物、グレープスキン及び/又はグレープシード抽出物、メラニン、ローズマリー抽出物、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、酸化防止剤は、ソルビン酸トコフェロール又はトコフェロールのエステルである。例えば、ソルビン酸トコフェロールの局所適用組成物での使用、及び本発明に適用可能な使用は、Donald L.Bissett、Rodney D.Bush、及びRanjit Chatterjeeに対して1989年7月11日に発行された米国特許第4,847,071号に記述されている。一実施形態では、酸化防止剤は、安息香酸ナトリウムである。一実施形態では、酸化防止剤は、アスコルビン酸である。アスコルビン酸は、製剤の酸化の安定性を強化する効果を有する。一実施形態では、組成物は安全かつ有効な量のアスコルビン酸を含む。一実施形態では、組成物は、約0.001%〜約5%、又は約0.5%〜約1.0%のアスコルビン酸を含む。
【0042】
一実施形態では、組成物は、キレート化剤又はキレート剤を含む。本明細書で使用される場合、「キレート化剤」又は「キレート剤」は、金属イオンがすぐに化学反応に関与又は化学反応を触媒することができないように錯体を形成することによって金属イオンを系から除去する能力を有する活性薬剤を意味する。上記したように酸化促進及び色素沈着の状況を生成する局所的な鉄の負荷を低減する目的で、過度な鱗屑又は肌のきめの変化の一因となる紫外線照射に対する保護、及び皮膚の損傷を生じる可能性がある他の環境的な薬剤に対する保護を提供するために、キレート剤を含むことは特に有用である。キレート剤は、組成物に対してより長い期間の安定性を提供する観点で有用である。一実施形態では、組成物は、安全かつ有効な量のキレート化剤又はキレート剤を含む。一実施形態では、組成物はキレート剤を含み、このキレート剤は、N−ヒドロキシコハク酸イミド、EDTA、NTA、デフェロキサミン、ヒドロキサム酸及びその塩、フィチン酸、フィチン酸塩、グルコン酸及びその塩、トランスフェリン、ラクトフェリン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、組成物は、安全かつ有効な量のキレート剤を含む。一実施形態では、組成物は、約0.001%〜約10%、又は約0.01%〜約5%、約0.1%〜約5%、又は約0.5%〜約1.0%のキレート剤を含む。本明細書で有用な例示的なキレート化剤は、Bissettらに対して1996年1月30日に発行された米国特許第5,487,884号、1995年10月31日に公開された国際特許公開第91/16035号(Bushら)、及び1995年10月31日に公開された国際公開第91/16034号(Bushら)に開示されている。一実施形態では、キレート剤は、N−ヒドロキシコハク酸イミド、デフェロキサミン、ラクトフェリン、ヒドロキサム酸、グルコン酸、フィチン酸、これらの誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0043】
ヘアケア組成物は、化粧用として許容可能なキャリアを含む。一実施形態では、化粧用として許容可能なキャリアは、毛髪上への適用に好適な組成物中に還元糖を製剤するために好適な任意のキャリアである。一実施形態では、化粧用として許容可能なキャリアは、水性媒体又は水性アルコール媒体のいずれかから選択される。一実施形態では、キャリアが水性アルコールのキャリアである場合、このキャリアは水及びアルコールを含む。一実施形態では、アルコールは、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、キャリアが水性キャリアである場合、このキャリアは本質的に水からなり、アルコールを実質的に含まない。一実施形態では、組成物は、安全かつ有効な量の化粧用として許容可能なキャリアを含む。一実施形態では、ヘアケア組成物は、約0.1%〜約99%、約1%〜約98%、約10%〜約97%、又は約30%〜約95%の水を含む。
【0044】
一実施形態では、ヘアケア組成物は、毛髪上への適用に好適な形態である。一実施形態では、組成物は、エマルション、溶液、又は分散液の形態である。一実施形態では、組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤は、エマルションを提供するうえで有用である可能性がある。一実施形態では、エマルションの形態である場合、このエマルションは、油中水型エマルション、水中油型エマルション、又は多相エマルションであってもよい。エマルションは、消費者が毛髪に適用するのに容易な、適用しやすい組成物を提供する利点、及び審美的な利点を有する。ヘアケア組成物は、残留型組成物であってもよく、又は濯ぎ流し組成物であってもよい。
【0045】
ヘアケア組成物は、シャンプー、ヘアコンディショニング組成物、ヘアスタイリング組成物、又はそれらの組み合わせから選択される形態であってもよい。ヘアスタイリング組成物である場合、この組成物は、ゲル組成物、機械式スプレー装置及び/又は少なくとも1つの噴射剤を使用して任意選択的に分与されるスプレーゲル組成物、好適な機械操作式スプレー装置を用いて任意選択的に分与される非エアゾールヘアスプレー、起泡用の装置を使用して任意選択的に分与される起泡性組成物、ヘアワックス組成物、ヘアローション組成物、ヘアクリーム組成物、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0046】
ヘアケア組成物は、ヘアスタイリングポリマー、コンディショニング剤、ヘアクレンジング剤、又はこれらの混合物から選択される、少なくとも1つの化粧用ヘアトリートメント剤を更に含んでいてよい。
【0047】
一実施形態では、組成物は、ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、ヘアスタイリングポリマーは、非イオン性ヘアスタイリングポリマー、アニオン性ヘアスタイリングポリマー、双性イオン性ヘアスタイリングポリマー及び/若しくは両性ヘアスタイリングポリマー、カチオン性ヘアスタイリングポリマー、又はこれらの混合物からなる群から選択される。好適なヘアスタイリングポリマーは、CTFA International Cosmetics Ingredient Dictionary and Handbook,「Hair Fixatives」,12
th edition(2008)に見出される場合がある。例えば、好適なヘアスタイリングポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる、2008年2月11日出願の欧州特許出願第08151246.9号の12ページ5行目〜19ページ1行目に開示されているもののような材料である。
【0048】
一実施形態では、組成物は、約0.01重量%〜約10重量%、又は約0.1重量%〜約8重量%、又は約0.1重量%〜約5重量%のヘアスタイリングポリマーを含む。
【0049】
一実施形態では、組成物は、非イオン性ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、非イオン性ヘアスタイリングポリマーは、天然ポリマー又は合成ポリマーである。一実施形態では、非イオン性ヘアスタイリングポリマーは、ビニルピロリドン;ビニルカプロラクタム;ビニルエステル;ビニルアルコール;ビニルアセテート;(メタ)アクリルアミド、及び/又はその誘導体;(メタ)アクリル酸、その塩、及び/又はその誘導体;プロピレン及び/又はエチレングリコール酸;クロトン酸;又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのタイプのモノマーの重合から得られるポリマーである。例えば、かかるポリマーは、Luviskol(登録商標)又はLuviset Clear(登録商標)という商品名で入手可能である。
【0050】
一実施形態では、組成物は、アニオン性ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、アニオン性ヘアスタイリングポリマーは、アクリル酸/アルキルアクリレート/N−アルキルアクリルアミドのターポリマー;ビニルアセテート/クロトン酸のコポリマー;C1〜C5−アルキルアクリレート/(メタ)アクリル酸のコポリマー;ポリスチレンスルホン酸ナトリウム;ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルアルカン酸のコポリマー;ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルネオデカン酸のコポリマー;アミノメチルプロパノールアクリレートのコポリマー;ビニルピロリドン/(メタ)アクリル酸のコポリマー;メチルビニルエーテル/マレイン酸モノアルキルエステルのコポリマー;アリルメタクリレートのアミノメチルプロパノール塩/(メタ)アクリレートのコポリマー;エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマー;ビニルアセテート/モノ−n−ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートのコポリマー;オクチルアクリルアミド/(メタ)アクリル酸のコポリマー;ジグリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸及びスルホイソフタル酸、のポリエステル;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0051】
一実施形態では、組成物は、双性イオン性ヘアスタイリングポリマー又は両性ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、双性イオン性ヘアスタイリングポリマー又は両性ヘアスタイリングポリマーは、アルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルメタクリレート/(メタ)アクリル酸のコポリマー;四級アミン基を有する少なくとも1つの第1モノマータイプ及び酸基を有する少なくとも1つの第2モノマータイプから形成されるコポリマー;脂肪族アルコールアクリレートのコポリマーであって、アルキルアミンオキシドメタクリレート並びにアクリル酸及びメタクリル酸から選択される少なくとも1つのモノマーのコポリマー;メタクリロイルエチルベタイン/メタクリル酸及び/又はエステルのコポリマー;ポリクオタニウム−47;ポリクオタニウム−43;四級クロトンベタイン又は四級クロトンベタインエステルから調製し得るオリゴマー又はポリマー;又はこれらの混合物からなる群から選択される。
【0052】
一実施形態では、組成物は、カチオン性ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーからなる群から選択され、ここで四級窒素基は、ポリマー鎖中に、又は1つ以上のカチオンモノマー上の置換基として存在する。アンモニウム基を含むモノマーは、非カチオン性モノマーと共重合されていてもよい。好適なカチオン性モノマーは、不飽和のフリーラジカル重合可能な化合物であって、少なくとも1つのカチオン性基、具体的には、例えばトリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム、ジアルキルジアリルアンモニウムなどのアンモニウム置換ビニルモノマー、及び、ピリジニウム、イミダゾリウム、又は四級ピロリドン、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、又はアルキルビニルピロリドン塩などの環状カチオン性窒素含有基を有する四級ビニルアンモニウムモノマーを有していてよい。これらのモノマーのアルキル基は、好ましくは、例えば、C1〜C7−アルキル基等の低級アルキル基であり、特に好ましくはC1〜C3−アルキル基である。好適な非カチオン性モノマーは、(メタ)アクリルアミド、これらの誘導体;アクリレート、これらの誘導体;ビニルカプロラクトン、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルエステル、ビニルアルコール、プロピレングリコール、又はエチレングリコールから選択されてもよい。例えば、好適なカチオン性ヘアスタイリングポリマーは、Gafquat 755 N;Gafquat 734;Gafquat HS 100;Luviquat HM 550;Merquat Plus 3300;Gaffix VC 713;Aquaflex SF 40という商品名で入手可能である。
【0053】
一実施形態では、組成物は、天然ポリマーに由来するカチオン性ヘアスタイリングポリマーを含む。一実施形態では、天然ポリマーに由来するカチオン性ヘアスタイリングポリマーは、セルロース、デンプン及び/若しくはグアー;キトサン、その塩、及び/若しくはその誘導体;又はこれらの混合物のような多糖類のカチオン誘導体からなる群から選択される天然ポリマーに由来する。一実施形態では、カチオン性ヘアスタイリングポリマーは、ポリクアテルニウム−4;ポリクアテルニウム−10;ポリクアテルニウム−24;グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウム;キトソニウムピロリドンカルボキシレート;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0054】
一実施形態では、組成物は、コンディショニング剤、又はへアコンディショニング剤を含む。ヘアケア組成物は、任意の好適なへアコンディショニング剤及び従来のへアコンディショニング剤を含む場合がある。本明細書では「ヘアコンディショニング剤」という用語は、毛髪に光沢を与え、毛髪をより扱いやすくし、毛髪の感触を改善し、櫛の通りを改善し、及び/又は毛髪をボリュームアップさせるなどの、毛髪への化粧用効果を有する、化粧用として許容可能な任意の化合物を意味する。好適なヘアコンディショニング剤は、CTFA International Cosmetics Ingredient Dictionary and Handbook,「Hair conditioning agents」,12
th edition(2008)に見出される場合がある。一実施形態では、へアコンディショニング剤は、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、シリコーン化合物、有機油性コンディショニング剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。例えば、好適なへアコンディショニング剤は、参照により本明細書に組み込まれる、2008年2月11日出願の欧州特許出願第08151246.9号の19ページ3行目〜27ページ33行目に開示されているもののような材料である。
【0055】
一実施形態では、コンディショニング剤は、カチオン性界面活性剤である。一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、アミノ部分又は第四級アンモニウム部分を含む。一実施形態では、組成物は、約0.05%〜約3.5%、約0.1%〜約3.0%、約0.5%〜約2.5%、又は約1.0%〜約2.0%のカチオン性界面活性剤を含む。一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、式II:
【0056】
【化1】
により、
式中、R
71、R
72、R
73及びR
74のうちの少なくとも1つは、8〜30個の炭素原子の脂肪族基;芳香族、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基;又は7〜22個の炭素原子を有するアルキルアリール基から選択され、式中R
71、R
72、R
73及びR
74の残りは、1〜22個の炭素原子からなる脂肪族基;及び、最大22個の炭素原子を有する、芳香族、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、又はアルキルアリール基からなる群から独立して選択され、式中Xは、ハロゲンラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、アルキルスルホン酸ラジカル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0057】
一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、式II(上記参照)により、式中少なくとも1つのR
71、R
72、R
73、及びR
74のうちの少なくとも1つは、16〜24個の炭素原子を有する脂肪族基であり、式中R
71、R
72、R
73、及びR
74の残りは、1〜4個の炭素原子を有する脂肪族基からなる群から独立して選択され、式中Xは、塩化物又は硫化物からなる群から選択される。
【0058】
一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、硫酸メチル若しくは硫酸エチル;ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、硫酸メチル若しくは硫酸エチル;及びこれらの混合物からなる群から選択される。より長鎖のアルキル基は、より短鎖のアルキル基を有するカチオン性界面活性剤と比べて、濡れた毛髪及び乾いた毛髪に対して、改善された滑らかさと柔らかい感触を提供すると考えられる。かかるカチオン性界面活性剤は、より短いアルキル基を有するものと比較して、頭皮の刺激の軽減を提供することができるとも考えられる。
【0059】
一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、ジアルキル(14〜18炭素)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるジ長アルキル四級アンモニウム塩である。
【0060】
一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、約12〜約22個の炭素のアルキル基を有する三級アミドアミンである。
【0061】
一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、セチルトリメチルアンモニウム塩;ベヘニルトリメチルアンモニウム塩;ジメチルジタローアンモニウム塩;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;(ジ)エステル四級化合物;クオタニウム8、14、15、18、22、24、26、27、30、33、37、53、60、61、72、78、80、81、82、83、84、及び/又は91;又はこれらの混合物からなる群から選択される。
【0062】
一実施形態では、コンディショニング剤は、非イオン性界面活性剤である。好適な非イオン性界面活性剤は、HLB値が8未満の界面活性剤であってもよい。好適な非イオン性界面活性剤は、グリセリルエステル;糖エステル;アルキルポリグルコシドエーテル;オレイル−又はイソステアリルポリグルコシド;ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタン;又はこれらの混合物から選択されてもよい。
【0063】
一実施形態では、コンディショニング剤は、シリコーン化合物である。一実施形態では、シリコーン化合物は、揮発性若しくは不揮発性、及び/又は可溶性若しくは不溶性のシリコーンである。例えば、好適なシリコーンコンディショニング剤は、SF1075メチルフェニル流体(Electric company);DC200 Fluid、DC244、DC245、DC345、Dow 5−7113、DC556 Cosmetic Grade Fluid、DC1248(Dow Corning)という商品名で入手可能である。一実施形態では、組成物は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、及び任意選択的に(c)ポリエーテルの反応生成物であるコンディショニング剤を含む。一実施形態では、組成物は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、及び(c)ポリエーテルの反応生成物であるコンディショニング剤を含む。一実施形態では、組成物は、コンディショニング剤を含み、このコンディショニング剤は、エポキシアミノシランコポリマー、及びポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、組成物は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、及び(c)ポリエーテル、並びに任意選択的に(d)アミンの反応生成物であるコンディショニング剤を含む。一実施形態では、ポリシロキサンは、エポキシでキャップされているポリシロキサンである。一実施形態では、ポリシロキサンは、少なくとも2つのオキシラン又はオキセタン基を含む。一実施形態では、ポリシロキサンは、約10〜約450個のケイ素原子、又は約40〜約400個のケイ素原子、約75〜約350個のケイ素原子、又は約150〜約250個のケイ素原子を含む。一実施形態では、ポリシロキサンは、エポキシでキャップされているポリシロキサンである。一実施形態では、ポリエーテルは、CH
2(O)CHCH
2O(CH
2(CH
3)CH
2O)
nCH
2CH(O)CH
2の平均構造を有し、式中nは1〜10の整数である。一実施形態では、アミンは、1〜10個の炭素原子、又は2〜5個の炭素原子を含む。一実施形態では、アミンは、少なくとも1つのアルキル基によって置換されるアルキルアミンである。一実施形態では、アミンは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、エタノールアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、へキシルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、アニリンアミノプロピルトリメチルシラン、アミノプロピルトリエチルシラン、アミノモルホリン、アミノプロピルジエチルアミンベンジルアミン、ナフチルアミン3−アミノ−9−エチルカルバゾール、1−アミノヘプタクロロヘキサン、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−1−オクタナミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、アミンは、メチルエチルアミン、メチルへキシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジエタノールアミン、ジベンジルアミン、ジへキシルアミンジシクロへキシルアミン、ピペリジン、ピロリジンフタルイミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、コンディショニング剤は、エポキシアミノシランコポリマーである。一実施形態では、コンディショニング剤は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサンであって、約10〜約450個のケイ素原子、又は約40〜約400個のケイ素原子を含むポリシロキサン、及び(c)ポリエーテル、並びに(d)アミンであって、少なくとも1つのアルキル基で置換されたアルキルアミンであるアミンの反応生成物であるコンディショニング剤である。エポキシアミノシランコポリマーは、欧州特許第2214633B1号(出願日2008年10月30日、参照により本明細書に組み込まれる)に記述され、かつMomentive(商標)Performance Materials Inc.(Columbus,Ohio,USA)から入手可能である。エポキシアミノシランコポリマーは、優れた耐久性効果を有する。かかる例示的なエポキシアミノシランコポリマーは、以下のように合成される場合がある。すなわち、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(40.77g)、平均構造がCH
2(O)CHCH
2OCH
2CH
2Si(CH
3)
2O[Si(CH
3)
2O]
50Si(CH
3)
2CH
2CH
2CH
2OCH
2CH(O)CH
2であるエポキシでキャップされているポリシロキサン(171.40g)、平均構造がCH
2(O)CHCH
2O(CH
2(CH
3)CH
2O)
7CH
2CH(O)CH
2であるエポキシでキャップされているポリエーテル(37.83g)、及びイソプロパノール(425.68g)が500mLフラスコ内で組み合わせられる。材料は、還流され、かつオーバーヘッドスターラーで撹拌される。滴定によって判定されるように、すべてのエポキシ基が消費されるまで、還流が15.5時間継続された。材料は、ロータリーエバポレーターへと移送され、70℃及び532Pa(4torr)で2時間ストリッピングしてイソプロパノールを除去した。別の例示的なエポキシアミノシランコポリマーは、以下のように合成される場合がある。すなわち、アミノプロピルトリイソプロポキシシラン(14.27g)、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン(7.05g)、平均構造がCH
2(O)CHCH
2OCH
2CH
2CH
2Si(CH
3)
2O[Si(CH
3)
2O]
200Si(CH
3)
2CH
2CH
2CH
2OCH
2CH(O)CH
2であるエポキシでキャップされているポリシロキサン(447.87g)、平均構造がCH
2(O)CHCH
2O(CH
2CH
2O)
14CH
2CH(O)CH
2であるエポキシでキャップされているポリエーテル(30.81g)、及びイソプロパノール(500g)が2000mLフラスコ内で組み合わせられる。材料は、還流され、かつオーバーヘッドスターラーで撹拌される。滴定によって判定されるように、すべてのエポキシ基が消費されるまで、還流が24時間継続された。材料は、ロータリーエバポレーターへと移送され、70℃及び532Pa(4torr)で2時間ストリッピングしてイソプロパノールを除去した。
【0064】
一実施形態では、コンディショニング剤は、エポキシアミノシランコポリマー、及びポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される。ポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーは、2008年12月10日に出願された、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許第2074986B1号に記述される。一実施形態では、ポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーは、コポリマーのバックボーン内に少なくとも1つのポリシロキサン配列(又はブロック)、及び少なくとも1つのポリ尿素配列(ブロック)を含む。一実施形態では、コポリマー内に存在するポリシロキサンの量は、ポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーの総重量に対して90重量%より大きい。少なくとも1つの実施形態では、のポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーは、ポリウレタンを含まない。非限定的例として、コポリマーは、非イオン性、換言するとイオン化した基又はイオン化可能な基を含まない、ポリシロキサン/ポリ尿素コポリマーとすることができる。コポリマーの例として、ポリ尿素ジメチコーンというINCI名を有するジメチルポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーであると非限定的に述べてもよい。かかるジメチルポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーは、例えば、α,ω−アミノシリコーンのジイソシアネートを用いた共重合によって得ることができる。これらの特性に対応するポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーは、例えば、Wackerによって、Wacker−Belsil(登録商標)UD 60、Wacker−Belsil(登録商標)UD 80、Wacker−Belsil(登録商標)DU 140、及びWacker−Belsil(登録商標)UD 200という参照名で販売されている製品である。一実施形態では、ポリシロキサン/ポリ尿素コポリマーは、非イオン性である。一実施形態では、組成物は、約0.05〜約20%、例えば、0.1〜15%、又は0.5〜10%のポリシロキサン/ポリ尿素ブロックコポリマーを含む。
【0065】
一実施形態では、コンディショニング剤は、有機油性コンディショニング剤である。一実施形態では、有機油性コンディショニング剤は、不揮発性、非水溶性であり、油性又は脂肪性である。有機油性コンディショニング剤は、炭化水素油及び脂肪族エステルから選択されてもよい。
【0066】
一実施形態では、コンディショニング剤は、脂肪族アルコールである。一実施形態では、脂肪族アルコールは、不揮発性の低融点脂肪族アルコールである。一実施形態では、コンディショニング剤は脂肪族アルコールであり、この脂肪族アルコールはカプリルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミトレイルアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0067】
組成物は、少なくとも1つの直接毛髪染料を更に含んでいてもよい。一実施形態では、組成物は、約0.01%〜約15%、又は約0.1%〜約10%、又は約0.5%〜約8%の直接毛髪染料を含む。
【0068】
組成物は、少なくとも1つの粘度調整物質を更に含んでいてもよい。一実施形態では、組成物は、約0.01%〜約20%、又は約0.05%〜約10%、又は約0.1%〜約5%の粘度調整物質を含む。
【0069】
ヘアケア組成物は、少なくとも1つの、ヘアコンディショニング剤ではない乳化剤及び/又は界面活性剤を更に含んでいてもよい。一実施形態では、乳化剤及び/又は界面活性剤は、非イオン性界面活性剤;アニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;又はこれらの混合物から選択されてもよい。一実施形態では、組成物は、約0.01%〜約20%、又は約0.05%〜約10%、又は約0.1%〜約5%の乳化剤及び/又は界面活性剤を含む。
【0070】
ヘアケア組成物は、少なくとも1つの顔料を更に含んでいてもよい。一実施形態では、顔料は、天然顔料;合成顔料;又はこれらの混合物から選択される。顔料は、有機顔料、無機顔料;又はこれらの混合物から選択されてもよい。顔料は、着色顔料;真珠光沢顔料;又はこれらの混合物から選択されてもよい。組成物は、総組成物に対して約0.01重量%〜10重量%、又は約1重量%〜約2重量%の、未溶解形態で製品本体中に存在する顔料を含んでいてもよい。組成物は、C.I.名を有するもののような、水溶性の構成成分を含む、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジアゾ、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン、植物の色、天然の色などの顔料材料を含有していてもよい。
【0071】
一実施形態では、ヘアケア組成物は、少なくとも1つの微粒子状物質を含む。一実施形態では、微粒子状物質は、シリカ;ケイ酸塩;アルミネート;粘土;雲母;不溶性の塩、特に不溶性の無機金属塩;金属酸化物;鉱物;不溶性ポリマー粒子;又はこれらの混合物から選択される。一実施形態では、組成物は、約0.01%〜約10%、又は約0.05%〜約5%の少なくとも1つの微粒子状物質を含む。一実施形態では、組成物は、粘土などの微粒子状物質を実質的に含まない。
【0072】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの光防護性物質を含む。一実施形態では、組成物は、約0.01%〜約10%、又は約0.1%〜約5%、又は約0.2%〜約2%の光防護性物質を含む。光防護性物質は、毛髪及び組成物を太陽光から保護するために有用である。
【0073】
一実施形態では、組成物は、少なくとも1つの防腐剤を含む。一実施形態では、組成物は、約0.01重量%〜約5重量%、又は約0.05重量%〜約1重量%の防腐剤を含む場合がある。
【0074】
様々な追加的な任意選択成分が本発明の組成物に組み込まれてもよい。これら追加的な成分の非限定的な例は、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、溶媒、芳香剤及び香料、充填剤、スクリーニング剤、臭気吸収剤、着色材料、脂質小胞、洗浄性界面活性剤、増粘剤及び懸濁化剤、粘度調整剤、真珠光沢助剤、紫外線フィルター及び日焼け止め剤、抗フリーラジカル剤、ポリビニルアルコール、pH調整剤、塩、着色剤、ポリマー可塑剤、直接染料、又はこれらの混合物から選択されてもよい。組成物は、約0%、又は約0.1%〜約5%の抗菌剤を含んでもよい。一実施形態では、組成物は、グリシン、L−メチオニン、L−アルギニン、ビオチン、クレアチン、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機酸を含む。一実施形態では、組成物は、ふけ防止剤を含む。一実施形態では、組成物は、ジンクピリチオンを含む。一実施形態では、組成物は、パンテノールを含む。一実施形態では、組成物は、ワックス化合物を含む。一実施形態では、組成物は、蜜蝋を含む。
【0075】
一実施形態では、ヘアケア組成物は、約0.1mPa・s〜約1,000,000mPa・s、又は約1mPa・s〜約80,000mPa・s、又は約5mPa・s〜約3,500mPa・sの25℃で測定された粘度を有する。粘度は、DIN 53019(MV−DIN、SV−DIN)による冷却/加熱ベッセル及びセンサーシステムを有するHAAKE回転粘度計VT550により測定され、剪断速度は、12.9s
-1である。
【0076】
組成物は、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの誘導体、メチレングリコール、ホルマリン、及び加熱するとホルムアルデヒドを生成するあらゆる化合物を実質的に含まない。「加熱する」とは、化合物の温度を25℃より上に上昇させることを意味する。一実施形態では、組成物は0%のホルムアルデヒドを含む。一実施形態では、ホルムアルデヒドの誘導体は、1,3,5−トリオキサン及びパラホルムアルデヒドである。一実施形態では、組成物は、ホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン、パラホルムアルデヒド、メチレングリコール、ホルマリンを実質的に含まない。ホルムアルデヒドは、その安全性プロファイルの観点から好ましくない。ホルマリンはホルムアルデヒドの誘導体なので、ホルマリンは有利でない。ホルムアルデヒドは、多様な形態で存在する。水中では、ホルムアルデヒドは水和して、メチレングリコールを形成する。ホルムアルデヒドの水中の飽和溶液(約40%ホルムアルデヒド)は、ホルマリンとしてより一般的に知られている。メタノール及び/又はメチレンジオールはホルマリン中で安定剤として使用することができ、したがって有利ではない。一実施形態では、組成物は、第四級アンモニウム化合物及び/又は界面活性剤を実質的に含まない。一実施形態では、組成物は、セラミド化合物、αヒドロキシ酸、チオグリコール酸塩及び/又はチオ乳酸塩化合物、重硫酸塩化合物、粘土、還元剤を実質的に含まない。一実施形態では、組成物は、セラミド化合物、αヒドロキシ酸、チオグリコール酸塩及び/又はチオ乳酸塩化合物、重硫酸塩化合物を実質的に含まない。一実施形態では、組成物は炭酸塩化合物を実質的に含まない。一実施形態では、組成物は、セラミド化合物、αヒドロキシ酸、チオグリコール酸塩又はチオ乳酸塩化合物、重硫酸塩化合物、粘土、ホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン、パラホルムアルデヒド、メチレングリコール、第四級アンモニウム化合物、界面活性剤を実質的に含まない。
【0077】
組成物は、約pH6〜約pH10のpHを有する。一実施形態では、組成物は、約pH6.5〜約pH9.75、又は約pH7.0〜約pH9.5、又は約pH7.5〜約pH9.25、又は約pH8.0〜約pH9.0のpHを有する。ヘアケア組成物は、緩衝剤を含む。一実施形態では、緩衝剤は、リン酸塩緩衝剤である。一実施形態では、緩衝剤は、ホウ酸塩緩衝剤又は炭酸塩緩衝剤である。一実施形態では、緩衝剤は、グリシン/水酸化ナトリウム;炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム/水酸化ナトリウム;重炭酸ナトリウム/水酸化ナトリウム;塩化アンモニウム/アンモニアからなる群から選択される。緩衝剤は、pHを制御する利点を有し、これは、組成物の安定性を助ける。
【0078】
一実施形態では、組成物は、アルカリ化剤及び/又はpH値を調整するための薬剤を含む。組成物は、プロトン化剤を更に含んでいてもよい。プロトン化剤は、一塩基酸若しくは多塩基酸であってもよく、水溶性若しくは非水溶性の酸であってもよく、かつ/又は有機酸若しくは無機酸であってもよい。一実施形態では、プロトン化剤は、ギ酸、酢酸、硫酸、塩酸、クエン酸又はこれらの混合物から選択される。一実施形態では、プロトン化剤はクエン酸である。クエン酸は、レモンから天然で入手可能なので、有用である。
【0079】
方法
本発明は、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法であって、(a)ヘアケア組成物を毛髪に適用する工程と、(b)毛髪を乾燥させる工程と、(c)約100℃〜約280℃の温度における縮毛矯正器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程とを含み、この方法は、工程(a)と工程(c)との間に濯ぐ工程を含まず、この方法は、コーティング材料を使用しない、方法に関する。この方法工程は、(a)、次いで(b)、次いで(c)の順番である。本発明の方法では、ヘアケア組成物は、湿潤毛髪上及び/又は乾燥した毛髪上に適用されてよい。
【0080】
真っ直ぐにすることの耐久性がより少ないことが観察されたので、工程(a)と工程(c)との間に濯ぐ工程を採用するは好ましくない。実際、糖分子が工程(c)の前に濯がれる場合、毛幹内への浸透が低減すると考えられる。
【0081】
この方法は、いかなるコーティング材料も使用しない。一実施形態では、この方法は、フィルムコーティング材料及びシートコーティング材料から選択されるいかなるコーティング材料も使用しない。一実施形態では、この方法は、いかなるコーティング手段も使用しない。フィルムコーティング材料又はシートコーティング材料の例としては、プラスチックフィルム、金属(箔)膜が挙げられる。一実施形態では、方法は、いかなるプラスチックフィルム、箔、可撓性加熱膜も採用しない。かかるコーティング膜及びコーティング材料の例は、2011年6月23日に公開され、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/074143A1号の請求項1及び実施例に開示されている。実際、かかるコーティング手段は、組成物内の構成成分(複数可)である化粧用として許容可能なキャリアがその中でケラチン繊維から気化し、コーティング手段の壁面に接着し、かつケラチン繊維上に落ちる場合がある縮合ケージを形成するうえでのかかる閉鎖材料の効果の観点から好ましくない。一実施形態では、方法は、ケラチン繊維を閉鎖空間内に定置することを使用しない。「フィルムコーティング材料」及び「コーティング手段」は、後に毛髪上で乾燥する液体コーティング材料/手段を含まない。かかる液体コーティング材料/手段の例としては、時としてフィルム形成ポリマーと呼ばれる、ヘアスタイリングポリマーが挙げられる。
【0082】
一実施形態では、工程(a)の前に、毛髪は、シャンプー、例えば、クレンジングシャンプーを用いて、洗浄される。一実施形態では、工程(c)に続いて、毛髪は、シャンプー、例えば、クレンジングシャンプーを用いて、洗浄される。一実施形態では、工程(c)に続いて、毛髪は、シャンプー、例えば、クレンジングシャンプーを用いて洗浄され、引き続いてコンディショニング剤を含むコンディショニング製剤を用いてコンディショニングされる。コンディショニング剤は、本明細書に開示されており、この実施形態に好適である。一実施形態では、工程(c)に続いて、毛髪がシャンプーを用いて洗浄され、次いでコンディショニング剤を含むコンディショニング製剤を用いてコンディショニングされ、次いでブロードライヤー及びブラシを使用して乾燥される。一実施形態では、方法は、工程a)の前にすでに真っ直ぐにされた毛髪を提供することを含む。実際、すでに真っ直ぐにされた毛髪を提供することには利点があり、本トリートメントは比較的穏やかであり、したがって穏やかでないトリートメントによって以前に損傷された毛髪に大いに好適である。消費者は、例えば、ホルムアルデヒド系のトリートメントを以前使用した場合、損傷部が成長して無くなる/切り取られるまで別の真っ直ぐにするトリートメントを使用することはできないと考える。本発明は、半耐久性があり、かつ穏やかな、それでも効果的に真っ直ぐにする、すでに真っ直ぐにされた毛髪に大変適しているトリートメントを提供するので、本発明に対してはこれはあてはまらない。
【0083】
一実施形態では、この方法は、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法であって、(a)毛髪にヘアケア組成物を適用することであって、組成物が約6%〜約20%の還元糖を含み、還元糖がアラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される、工程と、(b)毛髪を乾燥させる工程と、(c)約100℃〜約280℃の温度における縮毛矯正器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程と、を含み、組成物がホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの誘導体、メチレングリコール、ホルマリン、及び加熱するとホルムアルデヒドを生成するあらゆる化合物を実質的に含まず、及び、組成物が約pH6〜約pH10のpHを有し、方法が工程(a)と工程(c)との間に濯ぐ工程を含まず、方法がいかなるコーティング材料も使用せず、任意選択的に組成物がコンディショニング剤を含み、このコンディショニング剤がエポキシアミノシランコポリマーである、方法に関する。
【0084】
ヘアケア組成物の毛髪への適用
本発明は、(a)ヘアケア組成物を毛髪に適用する工程を含む、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法に関する。一実施形態では、ヘアケア組成物を毛髪に適用する工程は、毛髪上に1グラムの毛髪当たり約0.01グラム〜約5グラムの組成物を適用することを伴う。一実施形態では、組成物は、工程b)を実施する前に、少なくとも2分間、又は約5分間〜約45分間、又は約10分間〜約40分間、又は約20分間〜約35分間の間、毛髪上に存在する。
【0085】
毛髪の乾燥
毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法は、(b)毛髪を乾燥させる工程を含む。一実施形態では、毛髪の乾燥は、ブロードライヤーによって実施される。一実施形態では、毛髪の乾燥は、約1分間〜約45分間、約2分間〜20分間、又は約5分間〜15分間の持続時間で実施される。一般に、毛髪を乾燥させた後も毛髪はまだ湿っている可能性があるが、頭部毛髪の毛髪繊維の適切な(例えば、75%の)分離が必要である。毛髪内のある程度の残留水分は、許容される。一実施形態では、工程(c)の前には毛髪は湿潤しても、又は濯がれてもいない。工程(c)の間に水蒸気によって生じる毛髪損傷の観点からは、高い水分量は好ましくない。したがって、毛髪を乾燥させる工程(b)は、従来の方法に対して毛髪損傷の少ない方法を提供する。
【0086】
一実施形態では、毛髪の乾燥はフード器具によって実施される。一実施形態では、毛髪の乾燥は、毛髪をタオルで拭うこと及び/又は手で毛髪を圧迫することによって実施される。
【0087】
装置と頭との間のヘアドライヤー又はブロードライヤー距離は、典型的には約10cmまで近づけられる。ブロードライヤーは、毛髪に櫛を通すため又は別の方法で毛髪を処置するために、何らかの類のアタッチメントを通して温風を向ける。ブロードライヤーは、典型的には毛髪に対して距離を有して(例えば、20、又は30、又は40センチメートルの距離で)使用され、またしばしば櫛又はブラシの補助とともに使用される。一実施形態では、毛髪の乾燥は、ブロードライヤーによって約50℃〜約100℃の温度で実施される。一実施形態では、毛髪の乾燥は、ブロードライヤーによって最高130℃の温度で実施される。一実施形態では、毛髪を乾燥させる工程(b)は、ブラッシングを用いて毛髪を真っ直ぐにするのを補助しながらブロードライヤーによって実施される。
【0088】
縮毛矯正器具を提供し、毛髪を機械的に真っ直ぐにする
毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法は、(c)約100℃〜約280℃の温度における縮毛矯正器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程を含む。一実施形態では、温度は、約110℃〜約250℃、又は約120℃〜約240℃、又は約140℃〜約230℃、又は約160℃〜約220℃、又は約180℃〜約210℃、又は約190℃〜約200℃である。
【0089】
一実施形態では、縮毛矯正器具は、金属又はセラミックのプレートを含む。一実施形態では、金属又はセラミックのプレートは、約100℃〜約280℃の温度で提供される。一実施形態では、金属又はセラミックのプレートは、約110℃〜約250℃、又は約120℃〜約240℃、又は約140℃〜約230℃、又は約160℃〜約220℃、又は約180℃〜約210℃、又は約190℃〜約200℃の温度で提供される。
【0090】
一実施形態では、「この器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程」は、約1分間〜約45分間、又は約2分間〜20分間、又は約5分間〜15分間の持続時間で実施される。一実施形態では、「器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにすること」は、少なくとも10分間、又は少なくとも12分間の持続時間で実施される。
【0091】
一実施形態では、「器具を用いて毛髪を機械的に真っ直ぐにする工程」は、縮毛矯正器具によって実施される。一実施形態では、縮毛矯正器具は、金属又はセラミックのプレートを含む。一実施形態では、縮毛矯正器具は、一対の真っ直ぐにするアイロンである。金属又はセラミックのプレートを含む縮毛矯正器具、かかるストレートアイロンは、典型的には抵抗加熱によるが、熱は、高温空気を通してではなく、プレートのケラチン繊維との直接接触によって移送される。直接接触は、しばしば器具の金属又はセラミック表面の一部に毛髪を接触させることによりなされる。これらの装置は、典型的には毛髪を乾燥させるためには使用されないか、又は少なくとも主に毛髪を乾燥させるためには使用されない。むしろ、それらはヘアスタイルの変更、典型的には、カールを作り出すか、毛髪を真っ直ぐにするかのいずれかのために使用される。これらの装置の毛髪接触のために作られた表面(例えば、金属又はセラミックのプレート)は、典型的には130℃〜250℃の温度に達する。ほとんどの装置は、160℃〜230℃の温度で使用される金属又はセラミックのプレートを有する。
【0092】
参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,612,849号及び同第6,191,930号は、高温空気ヘアケア器具の形態をとる、発熱ヘアケア器具を開示する。それぞれの装置は、典型的には、ヘアドライヤー又はブロードライヤーと称される。参照により本明細書に組み込まれる米国デザイン特許第383245号は、高温空気ヘアケア器具の形態をとる別の発熱ヘアケア器具を開示する。それぞれの装置は、典型的には、熱風スタイラー又はヘアスタイラーと呼ばれている。参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/0196739号は、高温表面ヘアケア器具の形態をとる発熱ヘアケア器具を開示し、典型的にはストレートアイロンと称される。
【0093】
第2の態様
第2の態様によれば、本発明は、上述の請求項のいずれかによる方法を含む毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させるレジメンであって、(a)〜(c)の完全な方法が少なくとも48時間に1回の頻度で少なくとも3回繰り返される、レジメンに関する。他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様と組み合わせ可能でもある。一実施形態では、(a)〜(c)の完全な方法が少なくとも24時間に1回の頻度で少なくとも2回繰り返される。一実施形態では、(a)〜(c)の完全な方法が少なくとも48時間に1回、又は24時間に1回の頻度で少なくとも5回繰り返される。
【0094】
第3の態様
第3の態様によれば、本発明は、毛髪を真っ直ぐにするための製剤であって、
−約12%〜約18%の還元糖であって、この還元糖がアラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される、還元糖と、
−緩衝剤と、
−化粧用として許容可能なキャリアと、
−(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、及び任意選択的に(c)ポリエーテルの反応生成物であるコンディショニング剤と、を含み、
及び、組成物が約pH6〜約pH10のpHを有する、製剤に関する。
【0095】
他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様とも組み合わせ可能である。一実施形態では、この製剤は、毛髪をカールさせる及び/又はパーマするためのものである。一実施形態では、この製剤は、毛髪を形作るためのものである。一実施形態では、この製剤は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、及び任意選択的に(c)ポリエーテルとの反応生成物であるコンディショニング剤を、約0.1%〜約15%、又は約1%〜約10%、又は約2%〜約5%含む。一実施形態では、コンディショニング剤は、(a)アミノシラン、(b)ポリシロキサン、(c)ポリエーテルの反応生成物である。
【0096】
第4の態様
第4の態様によれば、本発明は、(i)第3の態様による製剤、(ii)フラットアイロンを備える加熱装置を含む、毛髪を真っ直ぐにするためのキットに関する。他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様とも組み合わせ可能である。一実施形態では、このキットは、毛髪のパーマ用及び/又はカール用である。一実施形態では、キットは、毛髪の半永久的な形成用である。
【0097】
第5の態様
第5の態様によれば、本発明は、第3の態様による毛髪を真っ直ぐにするための製剤の使用に関する。他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様とも組み合わせ可能である。代替的には、この使用は、毛髪の形成用の第3の態様による製剤についてのものである。代替的には、この使用は、毛髪のカール用及び/又はパーマ用の第3の態様による製剤についてのものである。
【0098】
更なる態様
別の態様では、本発明は、毛髪のカール及び/又はパーマの方法であって、
(a)毛髪にヘアケア組成物を適用することであって、組成物が、糖、緩衝剤、及び化粧用として許容可能なキャリアを含み、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物が約1%〜約20%の還元糖を含む、工程と、
(b)毛髪を乾燥させる工程と、
(c)約100℃〜約280℃の温度におけるヘアカーリング器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的にカールさせる工程と、を含み、
組成物がホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの誘導体、メチレングリコール、ホルマリン、及び加熱するとホルムアルデヒドを生成するあらゆる化合物を実質的に含まず、
及び、組成物が約pH6〜約pH10のpHを有し、
方法が工程(a)と工程(c)との間に濯ぐ工程を含まず、
方法がいかなるコーティング材料も使用しない、方法に関する。
【0099】
一実施形態では、組成物は還元糖を含み、還元糖は、アラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様とも組み合わせ可能である。
【0100】
別の態様では、本発明は、毛髪を真っ直ぐにさせる及び/又は毛髪を弛緩させる方法であって、すでに真っ直ぐにされた毛髪を提供することを含み、次いで、
(a)毛髪にヘアケア組成物を適用することであって、組成物が、糖、緩衝剤、及び化粧用として許容可能なキャリアを含み、組成物が少なくとも100℃の温度まで加熱される場合に、組成物が約1%〜約20%の還元糖を含む、工程と、
(b)毛髪を乾燥させる工程と、
(c)約100℃〜約280℃の温度におけるヘアカーリング器具を提供し、この器具を用いて毛髪を機械的にカールさせる工程と、を含み、
組成物がホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの誘導体、メチレングリコール、ホルマリン、及び加熱するとホルムアルデヒドを生成するあらゆる化合物を実質的に含まず、
及び、組成物が約pH6〜約pH10のpHを有し、
方法が工程(a)と工程(c)との間に濯ぐ工程を含まず、
方法がいかなるコーティング材料も使用しない、方法に関する。
【0101】
一実施形態では、組成物は還元糖を含み、還元糖は、アラビノース、リボース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。他の態様に関するすべての記述は、この態様にも好適であり、またこの態様とも組み合わせ可能である。
【実施例】
【0102】
以下の実施例は、本発明の範囲内に含まれる実施形態を更に説明及び実証するものである。本発明にはその範囲から逸脱することなく多くの変形形態が可能であることから、これらの実施例はあくまで例示を目的として与えられるものであり、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。これらの実施例において示される重量はすべて、活性物質及び/又は溶媒及び/又は副生成物を含む、市販の材料の重量である。
【0103】
実施例の組成
液体A:15gのアラビノース、2gのエポキシアミノシランコポリマー、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水
【0104】
液体B:15gのアラビノース、1gのエポキシアミノシランコポリマー、0.1gのNaOH、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0105】
液体C:10gのアラビノース、2gのエポキシアミノシランコポリマー、pH10緩衝液(緩衝薬は、ホウ酸塩又は炭酸塩)、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0106】
液体ゲル:12.00gのアラビノース;1.00gのLuviset Clear、1.50gの界面活性剤193、0.30gのカルボマー、0.30gのアミノメチルプロパノール(別名AMP)95%、0.20gのEmulgin L、0.15gの芳香剤、0.40gのNatrosol G、16.50gのエタノール、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0107】
急速乾燥ゲル:12.00gアラビノース、1.00gのLuviset Clear、1.80gのポリビニルピロリドンK90;1.00gの直接染料;1.50gの界面活性剤193;1.00gのSynthalen W 2000;0.30gのAMP(95%);0.30gのPEG−25 PABA(Uvinul P 25);0.15gのパンテノール;0.30gの芳香剤;34.20gのエタノール;0.10gのケラチン加水分解物;これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0108】
ポンプ、セット用発泡剤:10.00gのアラビノース、1.80gのLuviset Clear、1.90gの直接染料、0.40gのコカミドプロピルヒドロキシスルタイン、0.10gのローズマリー葉抽出物(Extrapon Rosemary)、8.90gのエタノール、0.10gのExtrapon 7つのハーブ−抽出物、0.10gのパンテニルエチルエーテル、0.15gの芳香剤、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。この組成物は、機械的に操作されるポンプ式発泡装置付きの容器にパッケージ化される。
【0109】
エアゾール式セット用発泡剤−極強保持:8.00gのアラビノース、2.10gのLuviset Clear、0.60gの酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、0.50gのポリクアテルニウム−7、4.00gのブタン、4.00gのプロパン、8.90gのエタノール510、0.40gのPEG−25 PABA、0.20gのパンテノール、0.20gの芳香剤、0.20gのラウレス−4、0.07gのC9〜C11パレス−8、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。組成物を発泡ヘッド付きのエアゾール缶に詰める。
【0110】
セット用スプレー:10.2gのリボース、1.00gのLuviset Clear、0.65gのオクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(Amphomer)、0.20gのCelquat L200、28.5gのエタノール、0.60gのアミノメチルプロパノール95%、0.25gの芳香剤、0.20gの塩化セチルトリメチルアンモニウム、これら成分と合わせた総重量が60.00gとなるのに十分な量の水。組成物をポンプ式噴霧装置付きの容器にビン詰めする。
【0111】
濯ぎ流すコンディショナー:9.30gのキシロース、1.00gのセチルトリメチル塩化アンモニウム、1.00gのポリメチルフェニルシロキサン、0.40gのフェノキシエタノール、0.20gのPHB−メチルエステル、1.00gのDow Corning 949 Cationic Emulsion(登録商標)、5.00gのイソドデカン、0.40gの香油、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0112】
濯ぎ流すコンディショナー:9.30gのアラビノース、1.00gのセチルトリメチル塩化アンモニウム、1.00gのポリメチルフェニルシロキサン、0.40gのフェノキシエタノール、0.20gのPHB−メチルエステル、8.00gのDow Corning 57113 Cationic Emulsion(登録商標)、5.00gのイソドデカン、0.40の香油、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0113】
リーブインコンディショナー:9.30gのアラビノース、1.00gのセチルトリメチル塩化アンモニウム、1.00gのポリメチルフェニルシロキサン、0.40gのフェノキエタノール、0.20gのPHB−メチルエステル、8.00gのMomentive(商標)Cationic Emulsion(登録商標)、5.00gのイソドデカン、0.40gの香油、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0114】
リーブインコンディショナー:9.30gのキシロース、0.10gのビタミンE−アセテート、0.50gのポリメチルフェニルシロキサン、10.00gのプロピレングリコール、0.50gのベヘニルトリメチル塩化アンモニウム、0.05gの塩化ナトリウム、0.30gのd−パンテノール、0.30gのPHB−プロピルエステル、2.00gのイソドデカン、0.20gの香油、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0115】
シャンプー:0.20gのJaguar C−162、40.00gのラウレス硫酸ナトリウム(LES 28%)、5.00gのコカミドプロピルベタイン、2.00gのDow Corning 200 Fluid/350 CS、0.15gの芳香剤、4.30gのキシロース、4.30gのアラビノース、これら成分と合わせた総重量が100.00gとなるのに十分な量の水。
【0116】
2008年2月11日出願の欧州特許出願第08151246.9号(参照により本明細書に組み込まれる)で開示され、実施例2〜7、9〜17、19〜21、23、24、26〜35、37、39〜45、及び46として参照される、更なる組成物もまた、本発明による組成物に対するシャーシとして好適である。
【0117】
実施例で使用される商品名/原材料は:Goldschmidt製のAbilquat 3270(プロピレングリコール中50%のクオタニウム−80);Rohm and Haas製のAculyn 48(水中19%の、PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー);AMP 95%(アミノメチルプロパノール95%の水溶液);Amphomer(オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー);Aristoflex AVC(アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマー);ISP製のAquaflex FX−64(水/エタノール中40%の濃度の、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー);ISP製のAquaflex SF 40(エタノール中40%の、VP/ビニルカプロラクタム//DMAPAアクリレートコポリマー);Advantage S(ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー);カルボマー−カーボポール(アクリル酸ホモポリマー);Celquat L200(ヒドロキシエチルセルロース及び塩化ジアリルジメチルアンモニウムのコポリマー;ポリクオタニウム−4);GENAMIN CTAC 50(塩化セトリモニウム;塩化セチルトリメチルアンモニウム);ISP製のCopolymer 845(水中20%の、VP/Dジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー);Dehydol LS4(ラウリルアルコールテトラオキシエチレンエーテル);Dekaben LMB(ブチレングリコール中10%の濃度のヨードプロピニルブチルカルバメート);Dekaben LMP(フェノキシエタノール及びヨードプロピニルブチルカルバメート);Clariant製のDiaformer Z−711(アクリレート/ラウリルアクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、40%);Dow Corning 1401(シクロメチコン中13%の高分子量ジメチコノール);Eumulgin L(PEG−1−PEG−9ラウリルグリコールエーテル);Flexan(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム);GAFQUAT 755 N(ポリクオタニウム−11);Jaguar C−17/162(グアーヒドロキシルプロピル塩化トリモニウム);ラウレス−4(ラウリルアルコールテトラオキシエチレンエーテル);BASF製のLuviset Clear(ビニルピロリドン、メタクリルアミド及びビニルイミダゾールのターポリマー);Luviskol VA 64(ビニルピロリドン/ビニルアセテートのコポリマー);Luviskol K90 Powder(ビニルピロリドン);Luvimer 100 P(t−ブチルアクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸コポリマー);Natrosol G(ヒドロキシエチルセルロース);Pemulen(アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートのクロスポリマー);National Starch製のStructure 3001(水中30%の濃度の、アクリレート/セテス−20イタコネートコポリマー);Dow Corning製のSurfactant 193(エトキシル化ジメチルポリシロキサン);Synthalen W 2000(水中31%の、アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー);Tego Betain L5045(コカミドプロピルベタイン)である。
【0118】
性能データ
真っ直ぐにする効果の評価
組成物の真っ直ぐにする有効性の評価の基準として、後続のシャンプー洗浄後の毛髪の形状の変化を示す髪形状スケールを採用することが可能である。真っ直ぐな構成が半永久的形状としてそれに形づけられ、続いて洗浄される、縮れた毛髪のひと房を用いて開始した場合、これは毛髪形状の進行を、数字を付けたスケールで記録することができる。
【0119】
調製及びトリートメントの手順
シャンプー洗浄:0.4mLのシャンプー(Pantene(登録商標)Clarifyingシャンプー)が4g、25センチメートル(10インチ)の自然に暗い色の(low lift)毛髪に適用される。次いで、指を用いて30秒間、毛髪上でシャンプーが穏やかにマッサージされる。
濯ぐ:毛髪は、シャワーヘッドを使用して、水(約36℃)で十分に濯がれる。
乾燥:毛髪は、60℃(140°F)のホットボックス内で約30分間乾燥される。
トリートメント:毛髪を2つのセクションに分ける。本発明による0.5mLの組成物をそれぞれのセクションに適用する。2つのセクションを一緒にして、残りの生成物を適用する(0.5mL)。
乾燥:ブラッシングしながらブロードライヤー使用して毛髪に熱が適用される。
形成:毛髪は、232℃(450°F)でフラットアイロンを使用し8パスを用いて形作られる、すなわち、真っ直ぐにされる。
【0120】
手順:パフォーマンス洗髪
シャンプー洗浄:4mLのシャンプー(Hairtrition、硫酸塩を含まないシャンプー)がヘアピース上に適用される。毛髪は、指を使用して1.5分間穏やかにマッサージされる。
濯ぐ:毛髪は、シャワーヘッドを使用して、水(約36℃)で2.5分間の間十分に濯がれる。次いで、毛髪は、手でまとめられ穏やかに圧迫されて水切りされ、その後人形の頭にタオルを巻き付けて圧迫して水を吸収する。
櫛を通す:毛髪に穏やかに櫛を通して、機械的にスタイルを回復させた。
乾燥:ディフューザーを用いて毛髪をブロードライした(約45℃で10分間)。
【0121】
パフォーマンス洗髪を必要な回数だけ繰り返してもよい。
【0122】
結果
還元糖を含む組成物の真っ直ぐにする有効性の評価:
上記に詳述した手順に従って、ヘアピースが処置され、これにより半永久的スタイルが生成される。
【0123】
シャンプー洗浄に続いて、ヘアピースはスタイルの変化を呈し、スケール上に記録された。特に、糖を有しない毛髪は、様々な糖を用いてトリートメントされた毛髪より真っ直ぐになる力が弱い(スケールがより低い)ことを示す。
【0124】
【表2】
* ベネディクト溶液のみ。
【0125】
かかるデータは、還元糖を含む組成物を毛髪を真っ直ぐにさせるために毛髪に適用することの好適性を実証する。
【0126】
本明細書に開示されている寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解すべきではない。むしろ、別段の指定がない限り、かかる寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に均等な範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。