【実施例】
【0077】
<実施例:寄生キャパシタンスの影響を減少させるタッチ入力感知方法及びこのための装置>
図2Aは、本発明の一実施例による、自己静電容量(self capacitance)方式のタッチ入力回路を示したものである。ノード(n1)には、(1)タッチキャパシタンス(Cx、xx)、寄生キャパシタンス(Cp、yy)、及びその他のキャパシタンス(Ce)23によって形成される等価キャパシタンス、(2)抵抗(Rref)12、(3)演算増幅器15の非反転入力端子(+)、(4)スイッチ14、及び(5)電極パッド(VCOM、xx)(すなわち、VCOM、xx電極)が連結されることができる。電極パッド(VCOM、xx)は透明なまたは不透明な導電性の物質であることができる。演算増幅器15の反転入力端子(−)には基準電位(Vref)を提供することができる。。一実施例で前記基準電位(Vref)は接地電位より大きくなることができる。この時、前記等価キャパシタンスのうちタッチキャパシタンス(Cx、xx)は電極パッド(VCOM、xx)近くに指のような誘電体が近接するようになってその二つの間に電場が形成されることで発生するようになる。すなわち、タッチ入力の有無によってタッチキャパシタンス(Cx、xx)の値が変化するようになって、この値を測定することでタッチ入力の有無が分かる。一方、寄生キャパシタンス(Cp、yy)は電極パッド(VCOM、xx)とその他回路の間に形成される所望しないキャパシタンスであることがある。この時、寄生キャパシタンス(Cp、yy)の値が充分に小さいか、または存在しないとタッチキャパシタンス(Cx、xx)の変化量を易しく測定することができる。また、ある場合には寄生キャパシタンス(Cp、yy)は時間によって動的に変わることもできる。また、寄生キャパシタンス(Cp、yy)の一端部であるノード(n2)は回路の他の部分から流入されるノイズをノード(n1)に伝達する副作用を持っている。ノード(n2)には回路の他の部分に形成されているその他キャパシタンス(Ce)23にさらに連結され得る。スイッチ14のオン/オフ状態は演算増幅器15の反転入力端子に印加された基準電圧(Vref)と非反転入力端子に印加されるノード(n1)の電圧(Vx、xx)の差値によって決まることができる。
【0078】
図2Bは、
図2Aに対応する回路として、
図2Aの抵抗(Rref)12が静電流源(Iref)12_1に取り替えられた回路の例を示す。
【0079】
図2Aと
図2Bの回路にはノード(n1)とノード(n2)との間に増幅器24がさらに配置されている。増幅器24はノード(n1)、すなわち電極パッド(VCOM、xx)の電圧(Vx、xx)をノード(n2)にそのまま伝達することで、電圧(Vx、xx)と電圧(Vy、yy)が強制でお互いに等しくなるようにする機能をするか、または実質的に等しくなるようにする機能をするか、または電圧(Vx、xx)と電圧(Vy、yy)の差を大きく減らしてくれる機能をする。その結果、寄生キャパシタンス(Cp)の両端部の間の電圧が0になるか、0に近い値になる。その結果ノード(n1)からノード(n2)で電流が全然またはほとんど流れなくなって寄生キャパシタンス(Cp)の影響が消えるようになる。その結果、キャパシタンス(Cx、xx)だけが前記”等価キャパシタンス”を構成するようになる。したがって、
図2Aまたは
図2Bによる回路によればキャパシタンス(Cx、xx)の変化量のみを成功的に測定することができる。
【0080】
図3は、”静電式タッチセンサ層”と”画面出力装置”が一種類の以上の部品を共有しながら一体型で形成された一体型入出力装置1を図式化したものである。一体型入出力装置1にはタッチIC(T−IC)(3)と画面出力制御チップ(DDI、Display Driver IC)2が含まれることができる。
ここで前記静電式タッチセンサ層は、透明電極が単一層または二つ層で配置されている装置を意味することがある。
そして、前記画面出力装置は液晶ディスプレイであることがあるし、望ましくは、TFT−LCDパネルであることがある。TFT−LCDパネルはLCDパネル、拡散板、導光板、反射板、光源、硝子基板、LC層、ブラックマトリックス、カラーフィルター、共通電極(VCOM)、配向フィルム(alignment film)、偏光フィルム、スペーサ、複数個の制御ライン(データ制御ライン及び/またはゲート制御ライン)のような構成要素を含むことができるし、この技術は既によく知られている。前記共通電極(VCOM)は前記TFT−LCDパネルの全体領域にかけて一つの広い単一基板に形成されて提供されるか、またはM*N行列で切れになって区分され得る。
【0081】
画面出力制御チップ2には、前記画面出力装置に具備された複数個のデータ制御ラインに連結された端子(DL)、前記画面出力装置に具備された複数個のゲート制御ラインに連結された端子(CL)、そして前記画面出力装置を構成する部品のうちM*N行列形態に分割されて配置されている複数個のVCOM電極に連結された端子(VCOM[M*N])が具備されている。
図3の実施例でM=12であり、N=8である。
【0082】
タッチIC3には前記複数個のVCOM電極に連結された端子(VCOM[M*N])が同じく具備されている。
図3で画面出力制御チップ2に連結された端子(VCOM[12*8])とタッチIC3に連結された端子(VCOM[M*N])は等しいものである。
【0083】
本発明の一実施例で、VCOM電極に制御権はタッチIC3と画面出力制御チップ2が時間によって分け得る。
すなわち、
図3の一体型入出力装置1では”静電式タッチセンサ層”と”画面出力装置”が少なくともVCOMという複数個の電極を共通の部品として共有する。ここで前記複数個のVCOM電極それぞれは
図2Aに示したVCOM、xx電極(すなわち、前述した電極パッド)に対応することができる。
【0084】
図4は、
図3の左側の上にある4個のVCOM電極近傍の構成をさらに詳しく示したものである。
複数個のデータ制御ライン(DL1、DL2、DL3、…)は図面から上下方向に延長されており、複数個のゲート制御ライン(CL1、CL2、CL3、…)は図面から左右方向に延長されている。データ制御ライン(DL1、DL2、DL3、…)とゲート制御ライン(CL1、CL2、CL3、…)の電位を制御することで、これら制御ラインの交差点に存在する画像ピクセルから出力される画像を制御することができる。ここで、前記交差点に存在する画像ピクセルを符号Nyyで表記した。例えば、データ制御ライン(DL1)とゲート制御ライン(GL1)が交差するノードでの画像ピクセルはN11で表記した。
【0085】
ここで前記画像ピクセルはRGBを縛って一ピクセル、すなわち一つの画素単位で示したことを意味することができる。一つの画像ピクセルには、”R”、”G”、”B”それぞれのための3個のデータラインと一つのゲートラインを提供することができる。。すべての画像ピクセルには上述した共通電極(VCOM)が近く配置されている。このような技術は既によく知られている。
図4で、一つのVCOM電極には二つのデータ制御ラインと二つのゲート制御ラインが通るものとして例示したが、さらに多いか、または少ないこともある。
【0086】
図5A乃至
図5Cは、それぞれ、
図4に示した3個の画像ピクセル(N11、N31、N33)での構造をさらに詳しく示したものである。
【0087】
図5Aを詳しく見れば、データ制御ライン(DL1)を通じて印加される電気的信号はトランジスター(T11)に影響を与えるようになるが、この時ゲート制御ライン(GL1)がトランジスター(T11)のゲート電圧を調節するようになる。
図3及び
図4に示した画面出力装置はVCOM、xxという電極を含むようになっている。この時、データ制御ライン(DL1)、ゲート制御ライン(GL1)、トランジスター(Tyy)(例えば、T11)、及びVCOM、xx電極(例えば、VCOM、11電極)の間には各種キャパシタ61〜66(すなわち、キャパシタンス成分)が存在する。このようなキャパシタ61〜66のうち一部は意図的に形成したものであり、他のものなどは意図しないで発生した寄生キャパシタであることがある。
図5Aではキャパシタ61〜66を総6個でモデリングしたが、これと他の個数でモデリングされることができることは勿論である。以下、このように6個でモデリングされた例を前提に説明する。
【0088】
VCOM、11電極は、
図2Aで上述したように、自己静電容量方式のタッチ入力のためにセンサーとして利用される電極である。すなわち、VCOM、11は
図3のタッチIC3と画面出力制御チップ2が共通で利用する部品であるが、このために本発明の一実施例ではVCOM、11をタッチIC3と画面出力制御チップ2が時分割して利用することができる。VCOM、11ではない他のVCOM、xxに対しても同じである。
【0089】
キャパシタ61〜66による等価キャパシタを求めることは易しくない。それにもかかわらず、VCOM、11電極に直接連結されたキャパシタ64、65、66を通じて流れる電荷の量、そしてVCOM、11電極とタッチ入力道具17との間に形成されるキャパシタンス(ΔCx、11)によってタッチ入力センシング特性が決まるという点を理解することができる。タッチIC3立場ではキャパシタ61〜66などは総括的に寄生キャパシタ(C11)であるものとして見做すことができる。
【0090】
寄生キャパシタ(C11)はノード(n11〜n12)を第1極にして、ノード(n21〜n24)を第2極にするキャパシタであるものとして見做すこともできる。
【0091】
図5Aに提示した回路モデルで、寄生キャパシタ(C11)はVCOM、11電極、データ制御ライン(DL1)、及びゲート制御ライン(GL1)の総3個の支点に連結されているが、このうちゲート制御ライン(GL1)を通じて移動する電荷の量が小さいものとして見えるために、寄生キャパシタ(C11)の両端子はVCOM、11電極とデータ制御ライン(DL1)であるものとして近似化することもできる。
【0092】
ここで、キャパシタンス(ΔCx、11)はタッチ入力道具17の有無または近接度によって可変するものであり、記号Δを利用して表示した。また、VCOM、11電極とキャパシタ64、65、66の間で流れる電荷の量もデータ制御ライン(DL1)とゲート制御ライン(GL1)の可変する電気的性質によって共に可変するものであり、寄生キャパシタ(ΔCp、11)も記号Δを利用して表示した。
【0093】
図2Aに示した回路と同じく、寄生キャパシタ両側の電圧を等しくしてくれるか、またはほとんど類似にしてくれれば、寄生キャパシタによる影響を最小化することができるために、寄生キャパシタ(C11)の両端子であるVCOM、11電極とデータ制御ライン(DL1)の電圧をほとんど等しくするように、VCOM、11電極の電圧を増幅器24を利用して1:1でデータ制御ライン(DL1)に印加することができる。
【0094】
前述したように静電式タッチセンサ層と画面出力装置の一部部品はお互いに共有されると言ったが、前述したようにデータ制御ライン(DL1、DL2、DL3、…)も共有されると見られる。本発明の一実施例であって、画面を出力する時区間と静電式タッチ入力を感知する時区間はお互いに排他的に区分されているが、画面を出力する時区間にはデータ制御ライン(DL1、DL2、DL3、…)には画像出力データに対応する電気的信号が印加されるが、静電式タッチ入力を感知する時区間には寄生キャパシタ(ΔCp、11、ΔCp、12、ΔCp、13、…)による静電式タッチ入力の誤りを最小化するためにデータ制御ライン(DL1、DL2、DL3、…)には増幅器24の出力が印加されることができる。
【0095】
図5Aと
図5Bを共に詳しく見れば、
図5Aでトランジスター(T11)に連結されたVCOM電極はVCOM、11電極に比べて、
図5Bでトランジスター(T31)に連結されたVCOM電極はVCOM、21電極である。この時、
図5Aに説明したように、寄生キャパシタ(C31)の両端子であるVCOM、21電極とデータ制御ライン(DL1)の電圧をほとんど等しくするように、VCOM、21電極の電圧を増幅器24を利用して1:1でデータ制御ライン(DL1)に印加しようとすることができる。しかし、単純にこのように構成することはできない。何故ならば、画像ピクセル(N11)と画像ピクセル(N31)はデータ制御ライン(DL1)を共有するのに、画像ピクセル(N11)と画像ピクセル(N31)に連結されるVCOM電極はVCOM、11電極とVCOM、21電極でお互いに異なって、VCOM、11電極とVCOM、21電極の電圧はお互いに異なることができるからである。したがって、お互いに異なる電圧を有する二つの端子の電圧を一つのデータ制御ラインに同時に印加することはできない。これを解決する方法は
図7A乃至
図7Cで説明する。
【0096】
再び画像ピクセル(N33)を詳しく見るために
図5Cを詳しく見れば、VCOM電極がVCOM、22電極になっているという点を確認することができる。この時、画像ピクセル(N33)にはデータ制御ライン(DL3)が連結されているから、少なくとも
図5A及び
図5Bのデータ制御ライン(DL1)のためにVCOM、22電極とデータ制御ライン(DL3)の間に増幅器24を連結することができなくはない。
【0097】
図5A乃至
図5Cでは増幅器24の出力端がデータ制御ライン(DL)に連結される構成を例示したが、他の例では増幅器24の出力端がゲート制御ライン(GL)に連結されることもできるという点を易しく理解することができる。
【0098】
図5A乃至
図5Cの構造でVCOM、xx電極にはスイッチ(SW1)が連結されることができる。このスイッチ(SW1)は、後述する
図10の表示部駆動信号53が活性化される区間ではVref2に連結されて、静電駆動信号52が活性化される区間ではノードn1に連結されることができる。ここで、Vref2はGNDであることがあって、データ制御ライン(DL)とゲート制御ライン(GL)に画像制御信号が印加されるうちにすべてのVCOM、xx電極が共通的に連結される基準電位であることがある。そして、前記ノードn1は
図2Aに示したノードn1に対応するノードであることができる。すなわち、ノードn1はVCOM、xx電極をタッチ感知用センサーで使用するタッチ感知センサーに連結されるノードであることができる。
【0099】
そして、データ制御ライン(DL)と増幅器24との間にはスイッチ(SW2)が連結されることができる。スイッチ(SW2)は表示部駆動信号53が活性化される区間ではオフ状態になって、静電駆動信号52が活性化される区間ではオン状態になることができる。
【0100】
【表1】
【0101】
図6Aは
図5A乃至
図5Cで説明した問題点を概念化して示したものである。
【0102】
図6Aを詳しく見れば、一つのデータ制御ライン(DL1)にお互いに異なる電圧を有する二つ以上のVCOM、xx電極(VCOM、11電極、VCOM、21電極)の電圧を印加しようとすることができる。この時、当たり前の話であるが、データ制御ライン(DL1)にVCOM、11電極の第1電圧とVCOM、21電極の第2電圧を同時に印加することはできない。どうであっても、一つのデータ制御ライン(DL1)にある電位を任意に印加するためには、一つのデータ制御ライン(DL1)に一つの増幅器24の出力だけが連結されなければならない。
【0103】
これは
図6Aに提示された他のデータ制御ライン(DL3)に対しても同じく適用される。
【0104】
図6Aは、寄生キャパシタンスであるΔCp、yyを形成することにおいて、ゲート制御ラインよりデータ制御ラインがずっと多い影響を与える場合に適用されることができる構造である。これに比べて、寄生キャパシタンスであるΔCp、yyを形成することにおいてデータ制御ラインよりゲート制御ラインがずっと多い影響を与える場合には
図6Bのような構造を適用することができる。
【0105】
図7A乃至
図7Cは、本発明のお互いに異なる三つの実施例による寄生キャパシタの影響を除外するための回路の構造を示したものである。
【0106】
図7Aは本発明の一実施例による、データ制御ラインにVCOMの電圧に対応する電圧を印加する回路構造を示したものである。
【0107】
図7Aで、データ制御ライン(DL1)には、データ制御ライン(DL1)に連結されることができる複数個のすべてのVCOM、x1電極(VCOM、11電極、VCOM、21電極、VCOM、31電極、…)のうちいずれか一つを任意にまたはあらかじめ決まった規則によって選択して、前記選択されたVCOM、x1の電圧をデータ制御ライン(DL1)に印加する構造を利用する。
図7Aではマルチフレクサーによって選択するものとしてなっているが、これと他に増幅器24の入力端は選択された特定VCOM電極に直接連結されていることもある。
【0108】
図7Aに示したように、VCOM、11電極とVCOM、21電極の時間による電位は、本質的にいつも等しいことができないためお互いに異なるしかない。
【0109】
図7Bは、本発明の他の実施例による、データ制御ラインにVCOMの電圧に対応する電圧を印加する回路構造を示したものである。
【0110】
図7Bで、データ制御ライン(DL1)には、データ制御ライン(DL1)に連結されることができる複数個のすべてのVCOM、x1電極(VCOM、11電極、VCOM、21電極、…)で現われる電位を平均してデータ制御ライン(DL1)に印加する構造を利用する。このためにお互いに異なる電圧の平均を作り出す平均値計算回路を利用することができる。平均値計算回路は、例えば一相(phase)の複数個の入力を差動入力端で受け入れる差動増幅器の原理を利用して具現することができる。
【0111】
図7Bに、厳密に図示したものではないが、VCOM、11電極とVCOM、21電極の時間による電圧を平均した波形の例を示した。
【0112】
図7Cは、本発明のまた他の実施例による、データ制御ラインにVCOMの電圧に対応する電圧を印加する回路構造を示したものである。
【0113】
図7Cで、データ制御ライン(DL1)には、基準波形発生器(Reference Wave Generator)であらかじめ決まった方式によって提供される電圧を出力してデータ制御ライン(DL1)に印加する構成を取る。
図7Cに基準波形発生器の出力の例を示した。この時、基準波形発生器の出力は周期的な信号であることができる。そしてその周期は、例えば
図2Aでスイッチ14が開かれて閉まる周期と等しいことがある。
【0114】
一実施例で、
図2乃至
図6で説明したデータ制御ライン(DL)、ゲート制御ライン(GL)、及びVCOM、xxは、
図10に示した表示部駆動信号53が活性化される区間では画面出力制御チップ2の機能のために使用されることができるし、
図10に示した静電駆動信号52が活性化される区間ではタッチIC(T−IC)3の機能のために使用されることができる。このために一実施例では、
図5Aのキャパシタ64、65、66のうち人為的に作ったキャパシタがあったらそのキャパシタとVCOM、xx間の経路には
図5A、
図5B、及び
図5Cに示しないスイッチが提供されることもできる。そして、データ制御ライン(DL1)と増幅器24の出力端の間の経路にもスイッチ(SW2)が提供されることもできる。
【0115】
図8の(a)は、本発明の一実施例によって提供される一体型入出力装置4の平面図を示す。
図8の(b)は、
図8の(a)に示した一体型入出力装置4の分解断面図を概念化して示したものである。以下、
図8の(a)及び(b)を共に参照して説明する。
【0116】
一体型入出力装置4は静電式タッチセンサ層100、画面出力装置200、及びタッチペンセンサ層300が結合された装置であることができる。
【0117】
画面出力装置200には表示のための素材と共に表示信号を処理する画面出力制御チップ(D−IC)121が含まれるか、または連結され得る。この時、画面出力制御チップ121はDDI(Display Driver IC;ディスプレイ駆動IC)を含む装置であることができる。一実施例で、DDIは表示画面に具備された各画素のうち三原色であるRGBを表示する副画素に付いているトランジスターを調整する機能をすることができて、ゲートIC及びソースICで区分されることができる。
【0118】
一実施例でDDIは、T−CON(Timing Controller)と連結されて共に使用されることで表示装置を制御することができる。
【0119】
静電式タッチセンサ層100には静電式タッチ入力検出のための素材と共に静電式タッチ入力検出のための信号を処理するタッチIC(T−IC)111が含まれるとか連結されてあり得て、タッチペンセンサ層300にはペンタッチ入力検出のための素材と共にペンタッチ入力検出のための信号を処理するペンセンサチップ131が含まれるか、または連結され得る。
【0120】
この時、この三種類装置の積もった手順が特定手順で決まらなければならないのではないが、一実施例ではタッチペンセンサ層300が一番下層に配置されて、画面出力装置200が中問層に配置されて、そして静電式タッチセンサ層100が一番上層に配置されることができる。
【0121】
また、例えば
図3乃至
図7で例示した本発明の実施例では画面出力装置200と静電式タッチセンサ層100が一体型で形成されて一部部品(ex:VCOM電極)を共有することもできる。
【0122】
また他の実施例では、静電式タッチセンサ層100、画面出力装置200、及びタッチペンセンサ層300のうち任意の2個以上の装置がお互いに部品を共有することもできる。このように部品が共有される場合”一体型”または”ハイブリッド”という名前と呼ばれることができる。
【0123】
画面出力装置200は、例えばLCD、PDP、AMOLED、及びOLEDのような装置を利用して提供されることができる。静電式タッチセンサ層100またはタッチペンセンサ層300が画面出力装置200を覆っている場合には画面出力装置200の出力を肉眼で確認するように画面出力装置200を覆っているタッチパネルが人の目に対して実質的に透明になるように構成されることができる。
【0124】
静電式タッチセンサ層100及びタッチペンセンサ層300は、画面出力装置200の発光領域を覆うように提供されることができる。人が画面出力装置200上の特定座標を目標で入力ジェスチャーを取る場合、タッチパネルはこの入力ジェスチャーがなされた座標を正確に検出しなければならない。
【0125】
一実施例で画面出力装置200の表示解像度をR1といって、タッチペンセンサ層300の使用者入力解像度をR2と言って、そして、静電式タッチセンサ層100の使用者入力解像度をR3と言えば、例えばR1>R2>R3の関係が成立することができる。R2とR3がR1に近接する場合さらに向上した使用者入力経験を提供することができる。
【0126】
図9の(a)は、本発明の一実施例による静電駆動信号(すなわち、静電式タッチセンサーのセンシングのための駆動信号)とペン駆動信号(すなわち、スタイラスペンのセンシングのための駆動信号)のタイミング図である。本発明の一実施例で静電駆動信号52は時間軸上で断続的(すなわち、中々に切られるという意味)で一定周期(T)で発生することがある。この時、静電駆動信号52はあらかじめ決まった第2持続区間(T2)程度持続することができる。それぞれの第2持続区間(T21、T22)での静電駆動信号52のパターンはお互いに等しいこともあって、お互いに異なることもある。この時、ペン駆動信号51は静電駆動信号52とその発生時区間が重ならないように発生することができる。
図9では静電駆動信号52が発生する第2持続区間(T2)を除いた残りすべての時間である第1持続区間(T1、T11、T12)でペン駆動信号51が発生することで例示した。
【0127】
前述した静電駆動信号は、静電容量タッチセンサーのセンシングが成立するように許容することを意味する内部信号であることがあるし、前述したペン駆動信号はスタイラスペンのセンシングがなされるるように許容することを意味する内部信号であることがある。
【0128】
図9の(b)は、
図9の(a)から変形されたタイミング図を示す。
図9の(b)では静電駆動信号52の発生区間である第2持続区間52の間にペン駆動信号51が発生することもあって、そうではないこともある。
【0129】
図9の(c)は、
図9の(a)から変形されたまた他のタイミング図を示す。ペン駆動信号51の第1持続区間(T3)と静電駆動信号52の第2持続区間(T2)の間には時間的ギャップ(gap)が存在することがある。
【0130】
図9では三つの例を挙げたが、ペン駆動信号51と静電駆動信号52の発生区間が時間軸上でお互いに重なるのではないようにすることができたら、どのような形態の変形例も本発明の範囲に属するとするであろう。
【0131】
図10の(a)及び(b)は、本発明の一実施例による静電駆動信号、ペン駆動信号、及び表示部駆動信号のタイミング図である。
図10の(a)及び(b)の静電駆動信号とペン駆動信号は、
図9の(c)に示したものと等しい例を挙げた。そして、ここで表示部駆動信号は、例えば上述したDDIの駆動信号、すなわちDDI駆動信号であることがある。
【0132】
図10の(a)のタイミング図は、画面出力装置200と静電式タッチセンサ層100がお互いに異なる層に別個に提供される場合に適用されることができる。
特に、
図10の(a)のタイミング図は、画面出力装置200と静電式タッチセンサ層100が一体化されて提供される場合に有用に適用されることができる。画面出力装置200と静電式タッチセンサ層100が一体化された場合にはこの二つの装置がお互いに共有する部品が存在することができるし、この時この部品の入出力特性や電気的状態に対する制御権をこの二つの装置があらかじめ約束されたお互いに異なる時間に時分割して持ち得る。その結果、
図10の(a)のように表示部駆動信号53の発生区間である第4持続区間(T4)は静電駆動信号52の発生区間である第2持続区間(T2)と重ならないこともある。
【0133】
図10の(b)は、
図10の(a)の変形例である。
図10の(a)ではペン駆動信号51の発生区間である第3持続区間(T3)が表示部駆動信号53の発生区間である第4持続区間(T4)に含まれたことで示したが、
図10の(b)ではペン駆動信号51の発生区間である第3持続区間(T3)と表示部駆動信号53の発生区間である第5持続区間(T5)の一部だけお互いに重なることを示した。
【0134】
図示しなかったが、ペン駆動信号51の発生区間と表示部駆動信号53の発生区間はお互いに重ならないこともある。
【0135】
図10に例示されたタイミング図は、静電駆動信号52の持続区間がペン駆動信号51の持続区間と重ならないという第1条件と、静電駆動信号52の持続区間が表示部駆動信号53の持続区間と重ならないという第2条件を同時に満足したら、いかようにも変形されることができる。
【0136】
図11は、本発明の他の実施例によってタッチ入力ジェスチャを認識する技術を示したものである。
【0137】
図11に提示したタッチ入力感知回路10は、演算増幅器215、そして演算増幅器215の反転入力端子と出力端子との間に連結された積分キャパシタ(Cf)を含むことができる。この時、演算増幅器210の非反転入力端子には電圧信号(Vdp)が入力されることができる。そして、便宜上タッチ入力感知回路10の入力端子211を定義することができるが、入力端子211は演算増幅器215の反転入力端子と等しい端子であることがある。
【0138】
前記電圧信号(Vdp)は周期性を有する信号であることができる。延いては、DC成分が0である周期信号、すなわち交流周期信号であることもある。または、電圧信号(Vdp)は周期信号ではないが周波数fcの成分を含む信号であることもある。
【0139】
図11でノード(Vx、xx)を通じて流れる電流の大きさは、電極パッド(VCOM、xx)と指17との間に形成されるキャパシタンス(Cx、xx)と寄生キャパシタンス(Cp、yy)が結合された等価キャパシタンスの大きさによって影響を受けることがある。この等価コペシトンスルをCxeと名付けることができる。
【0140】
タッチ入力感知回路10の入力端子211は、
図4に示したVCOM、xxに連結されることができる。
【0141】
図12は、前記周期的電圧信号(Vdp)の波形がDC成分がない周期的交流波形の形態で提供される場合の例を示したものである。
【0142】
図12の(a)は、交流正弦波、(b)は交流三角波、(c)は交流球形波を示したものである。各場合において
図11の演算増幅器215の出力電圧(Vo)は交流正弦波、交流三角波、及び交流球形波と等しいか、または類似な形態の波形を出力するようになる。出力電圧(Vo)には前記中心周波数fcと異なる周波数成分を持ってあり得て、このような異なる周波数成分は、(1)電圧信号(Vdp)に内在していた周波数成分であったか、(2)非線形伝達関数に沿って電圧信号(Vdp)から歪曲されて発生した周波数成分であることもできて、または(3)外部から流入されたノイズによって提供される周波数成分であることもある。
【0143】
この時、出力電圧(Vo)の振幅は上述した等価キャパシタンスCxeの大きさに比例して、積分キャパシタ(Cf)の大きさに反比例する傾向を示すことができる。よって、この時積分キャパシタ(Cf)の大きさをあらかじめ分かっているため、出力電圧(Vo)の振幅を測定することで等価キャパシタンスCxeの大きさを算出し出すことができる。そしてこの時、寄生キャパシタンス(Cp、yy)の値をあらかじめ分かってその影響を排除することができたら、または寄生キャパシタンス(Cp、yy)による影響を排除することができたら、電極パッド(VCOM、xx)と指17の間に形成されるキャパシタンス(Cx、xx)の値も分かることができる。
【0144】
前記周期的電圧信号(Vdp)の波形がDC成分がない周期的交流波形の形態で提供される場合において、前記出力電圧(Vo)の振幅を直接測定することもできるが、前記出力電圧(Vo)に特定正弦波をミキシングして出力された電圧を測定することもできる。このようになれば、出力電圧(Vo)の成分のうち前記正弦波と等しい周波数成分だけが抽出されることができる。前記正弦波として前記電圧信号(Vdp)の中心周波数(fc)と等しい信号(sin(2πfc))を利用することができる。その結果前記中心周波数(fc)以外の周波数成分のノイズは除去されることができる。
【0145】
図13は、
図12の回路において、寄生キャパシタンス(Cp、yy)の影響を除外する本発明の一実施例による回路構造を示す。
【0146】
演算増幅器215の反転入力端子(−)の電圧は非反転入力端子(−)の電圧と等しいことで見做される。したがって、反転入力端子(−)と同一ノード(n1)に連結されている寄生キャパシタンス(Cp、yy)の一側ノード(n1)の電圧は電圧信号(Vdp)と等しい。
【0147】
この時、寄生キャパシタンス(Cp、yy)の他側ノード(n2)に電圧信号(Vdp)を印加するようになれば、寄生キャパシタンス(Cp、yy)両端の電位差が0になるため、寄生キャパシタンス(Cp、yy)を通じて電流が流れなくなるし、したがって、寄生キャパシタンス(Cp、yy)が存在しないことのように作動することができる。
【0148】
この時、実施例によっては寄生キャパシタンス(Cp、yy)の前記他側ノード(n2)が電子装置の特定ノードに連結され得るが、少なくともタッチ入力を感知する時区間では前記他側ノード(n2)に電圧信号(Vdp)を提供することができる。ようにスイッチ(SW3)を設置することができる。
【0149】
図14は、本発明の一実施例によってタッチ入力装置とディスプレイ装置に等しい電圧の信号を印加する構成を示す。
【0150】
複数個のお互いに異なる電極パッド(VCOM、11/VCOM、12/VCOM、21/VCOM、22)にはすべてVCOM制御部220が連結されることができる。
【0151】
VCOM制御部220の詳しい構成は
図14Bに提示されている。VCOM制御部220のインターフェース端子221には、スイッチ(SW5)によって
図11のタッチ入力感知回路10と等しい回路またはこれと等しいか、または類似な機能を遂行する回路が連結されることができる。またはVCOM制御部220のインターフェース端子221は、スイッチ(SW5)によって基準電位(Vref2)に連結されることもできる。ここでこの基準電位はデータ制御ライン(DL)とゲート制御ライン(GL)に画像制御信号が印加されるうちにすべてのVCOM、xx電極が共通的に連結される基準電位であることがある。
【0152】
この時、それぞれのタッチ入力感知回路10は各電極パッド(VCOM、11/VCOM、12/VCOM、21/VCOM、22)でのタッチ入力されたかどうかを検出することができる。
【0153】
スイッチ(SW5)の動作タイミングは、それぞれのVCOM制御部220ごとに異なるように設定されることができる。例えば、VCOM、11電極に連結されたVCOM制御部220のインターフェース端子221は基準電位(Vref2)に連結されているうちに、VCOM、12電極に連結されたVCOM制御部220のインターフェース端子221はタッチ入力感知回路10に連結されることができる。この場合VCOM、11電極でのタッチ入力検出は成り立たないが、VCOM、12電極でのタッチ入力検出は遂行されることができる。
【0154】
この時、各電極パッドと、前記各電極パッドに隣接したゲート制御ライン(GL1、GL2、…)とデータ制御ライン(DL1、DL2、…)との間に寄生キャパシタンス(Cp、yy)が形成されることができる。したがって、
図13で説明した原理によって、ゲート制御ライン(GL1、GL2、…)とデータ制御ライン(DL1、DL2、…)に”電圧信号(Vdp)”を印加することができる。電圧信号(Vdp)はタッチ入力感知回路10の演算増幅器215の非反転入力端子(+)に提供される信号と等しい信号であることができる。
【0155】
一方、ゲート制御ライン(GL1、GL2、…)とデータ制御ライン(DL1、DL2、…)には各画像ピクセル(N11、N12、…。、N21、N22、…)を制御するための”画像制御信号”も提供されなければならない。したがって、前記”電圧信号(Vdp)”は第1時区間で印加されて”画像制御信号”は前記第1時区間と重ならない第2時区間で印加されることができる。これのためにスイッチ(SW4)を利用することができる。
【0156】
例えば、スイッチ(SW4)は、
図10に示した表示部駆動信号53が活性化される区間(T4、T5)ではゲート制御ライン(GL1、GL2、…)とデータ制御ライン(DL1、DL2、…)に連結されることができるし、静電駆動信号52が活性化される区間(T2)では電圧信号(Vdp)出力端子に連結されることができる。
【0157】
以下、本発明の一実施例による電子装置を
図11乃至
図14Bを参照して説明する。
【0158】
この電子装置は、使用者入力道具17との間でタッチ入力キャパシタンス(Cx、xx)を発生させるように配置されたタッチ電極パッド(VCOM、xx)にタッチ駆動電圧(Vdp)を印加するようになっているタッチ駆動信号発生部によって前記タッチ駆動電圧を前記タッチ電極パッドに印加するようになっている電子装置である。ここで前記”タッチ駆動信号発生部”は例えば
図13に示した演算増幅器215、積分キャパシタ(Cf)、電圧信号(Vdp)発生部がお互いに連結されている装置であることができるが、ここに限定されるものではなくて、多様な他の構成のタッチ入力回路に対応することができる。
【0159】
この時、この電子装置は、前記電子装置内に形成されて、前記タッチ入力キャパシタンスとは区別される第2キャパシタ(Cp、yy)の第1極(n2、GL、DL)に前記タッチ駆動電圧(Vdp)に対応する電圧(Vdp)を印加するようになっている。この時、前記第2キャパシタ(Cp、yy)の第2極(n1)は前記タッチ電極パッド(VCOM、xx)に直接連結され得る。
【0160】
本発明の実施例で示したM*N個の電極パッドにはそれぞれお互いに独立的な配線が引き出され得る。すなわち、M*N個の電極パッドと、これらからそれぞれ引き出しされたM*N個の配線が存在することができる。
【0161】
以下、本発明による実施例を添付した図面の参照番号を参照して説明する。
【0162】
本発明の一実施例によるタッチ入力感知装置は、タッチ入力感知電極(VCOM、xx)と、前記タッチ入力感知電極の一支点(n1)に連結されており、タッチ入力によって前記タッチ入力感知電極によって形成されるタッチキャパシタンス(Cx、xx)の変化を測定するようになっているタッチ感知部10と、前記タッチ入力感知装置に含まれた第2ノード(n2)として、前記一支点(n1)との間にキャパシタンス(Cp、yy)が形成されている、前記第2ノード(n2)と、及び前記一支点(n1)と前記第2ノード(n2)との間の電位差を減少させるように、前記一支点の電位(Vx、xx)を追従する電位値を前記第2ノードに提供する電位制御部(Vdpor24)と、を含む。
【0163】
この時、前記タッチ入力感知電極は、画像ピクセル(ex:N11)、前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ライン(ex:DL1またはGL1)、及び前記画像ピクセルの共通電極(VCOM)11を含む画面出力装置の前記共通電極であることができる。
【0164】
この時、前記第2ノードは、画像ピクセル、前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ライン、及び前記画像ピクセルの共通電極を含む画面出力装置の前記制御ライン(ex:DL1またはGL1)に存在することができる。
【0165】
この時、前記画面出力装置はTFT−LCDであることがある。
【0166】
この時、前記タッチ入力感知電極は、複数個の画像ピクセル、前記複数個の画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する複数個の制御ライン、及び前記複数個の画像ピクセルのために分割されて提供される複数個の共通電極(ex:VCOM、11、VCOM、21、VCOM、31、…)を含む画面出力装置の、前記複数個の共通電極のうち第1共通電極(ex:VCOM、11)であり、前記追従する電位値は、前記複数個の共通電極のうちあらかじめ決まった方式によって選択されたいずれか一つの共通電極(ex:VCOM、11またはVCOM、21)の電位値であることができる。
【0167】
または、前記タッチ入力感知電極は、複数個の画像ピクセル、前記複数個の画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する複数個の制御ライン、及び前記複数個の画像ピクセルのために分割されて提供される複数個の共通電極(ex:VCOM、11、VCOM、21、VCOM、31、…)を含む画面出力装置の、前記複数個の共通電極のうち第1共通電極(ex:VCOM、11)であり、前記追従する電位値は、前記複数個の共通電極(ex:VCOM、11、VCOM、21、VCOM、31、…)の電位値の平均値であることができる。
【0168】
この時、前記タッチ入力感知電極は、画像ピクセル、前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ライン、及び前記画像ピクセルの共通電極を含む画面出力装置の前記共通電極であり、前記追従する電位値の周期は、前記共通電極の周期と等しいことがある。
【0169】
この時、前記タッチ感知部は演算増幅器215を含み、前記演算増幅器の第1入力端子(+)及び前記第2ノードには第1周波数(fc)成分を有する信号(Vdp)が印加されて、前記演算増幅器の第2入力端子(−)には前記タッチ入力感知電極が連結され得る。
【0170】
本発明の他の実施例によってタッチ入力感知装置及び画面出力装置を含む使用者機器を提供することができる。この時、前記タッチ入力感知装置は、1)タッチ入力感知電極と、2)前記タッチ入力感知電極の一支点に連結されており、タッチ入力によって前記タッチ入力感知電極によって形成されるタッチキャパシタンスの変化を測定するようになっているタッチ感知部と、3)前記タッチ入力感知装置に含まれ、前記一支点との間にキャパシタンスが形成されている前記第2ノードと、及び4)前記一支点と前記第2ノードの間の電位差を減少させるように、前記一支点の電位を追従する電位値を前記第2ノードに提供する電位制御部と、を含む。そして前記画面出力装置は、5)画像ピクセルと、6)前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ラインと、及び7)前記画像共通電極と、を含む。そして前記共通電極が前記タッチ入力感知電極である。
【0171】
<実施例:複数個の電極パッドを利用した自己静電容量方式のタッチ入力感知方法及びこのための装置>
図15は、本発明の一実施例による電極パッドの配列及びこれらを利用して自己静電容量方式でタッチ入力を感知する方法を説明するための図面である。
【0172】
図15には電極パッドが12個の欄(column)(C1〜C12)と20個のロー(row)(R1〜R20)に配置されている。すなわち、総240(=20*12)個の電極パッドがタイル形態または行列形態で配置されている。
【0173】
図15に示した240個の電極パッドは、それぞれ
図2A及び
図2Bに示した電極パッド(VCOM、xx)対応することができる。例えば、
図15に示した電極パッドは上述したTFT−LCDパネルに含まれている共通電極(VCOM)であることがある。但し、一部実施例によるTFT−LCDパネルでは共通電極(VCOM)が広く一枚で提供されるが、本発明の
図15による実施例では240個の共通電極の片に分解されて提供される。例えば、
図2A及び
図2Bに示したVCOM、xx、そして、
図4に示したVCOM、11、VCOM、12、VCOM、21、VCOM、22が前記240個の共通電極の片の一部であることがある。
図15に示した前記240個の共通電極は同時に基準電位に連結されることができる。
【0174】
図15による実施例では、
図15に示した240個の電極パッドすべてに、それぞれ
図2Aまたは
図2Bに示した参照番号12、15、14、及び24によって指示される構成要素が結合され得る。この場合、240個の電極パッドすべてに対して同時にタッチ入力されたかどうかを検出することができる。
【0175】
変形された実施例では、
図15に示した240個の電極パッドを複数個のグループで分けて各グループ別にタッチ入力されたかどうかを検出することができる。例えば、
図15で参照番号31、32、33、34に対応するタッチパッドはそれぞれ第1グループ、第2グループ、第3グループ、及び第4グループに割当されたものであることができる。すなわち、
図15から240個の電極パッドは4個のグループのうちいずれか一つに属し得る。ここでは4個のグループで分けたがグループの総個数は変わることができる。
【0176】
また、
図15の例では第1グループに属した電極パッド周辺には他のグループに属した電極パッドだけが配列されている。
【0177】
本発明の一実施例では、第1グループ31に属した電極パッド近傍でのタッチが入力されたかどうかを先に検出して、その次に第2グループ32、第3グループ33、そして第4グループ34の手順でタッチが入力されたかどうかを検出することができる。
【0178】
このためにマルチフレクサー35が使用されることができて、マルチプレクサは第1グループ、第2グループ、第3グループ、第4グループに属した総4個のタッチパッドのうちいずれか一つを選択することができる。勿論、マルチフレクサー35は図示しない制御部によって制御されることができる。
【0179】
図15の場合各グループ別に総60個の電極パッドが存在するので、マルチフレクサー35が総60個が必要なことがある。
【0180】
そして、マルチフレクサー35の出力端子には
図2Aまたは
図2Bに示した参照番号12、14、15、24によって指示される構成要素が連結され得る。すなわち、マルチフレクサー35の出力端子は
図2Aまたは
図2Bに示したノード(n1)と等しいノードであることができる。
【0181】
このようなマルチフレクサー35とその出力端子に付いた回路は、領域36に集まって配置されることもできる。他には、お互いに隣接した四つのパッドで構成される領域(ex:37)にそれぞれ一つのマルチフレクサー35が配置されることもできる。
【0182】
図15を利用して説明する本発明の一実施例によれば、第1グループに属した電極パッドでのタッチが入力されたかどうかを検出することで、タッチ位置を大略的に分かることができる。そして、第2グループ、第3グループ、及び第4グループに属した電極パッドのうち、前記大略的に分かったタッチ位置の近傍に存在する電極パッドに対するタッチを検出することで前記大略的に分かったタッチ位置をさらに正確に精巧化して分かることができるという点を易しく理解することができる。
【0183】
例えば、本発明の一実施例による感知方法の第1工程では、第1、2、3、4グループのうちいずれか一つのグループに対してタッチが入力されたかどうかを検出することができる。例えば、第1グループのみに対してタッチが入力されたかどうかを検出することができる。この時、第1グループのみに対してタッチが入力されたかどうかを検出した結果、もし、領域38にわたってタッチ入力がなされたら、[R3、C1]、[R3、C3]に対応する電極パッド31でタッチが入力されたかどうかが検出されたはずである。
【0184】
第2工程では、第1工程でタッチ入力がなされたと判断された電極パッドの周辺に接している電極パッドに対してタッチが入力されたかどうかを判断する。例えば、上で[C1、R3]、[C3、R3]に対応する電極パッド31周辺に存在する第2、3、4グループに属した電極パッドに対してタッチが入力されたかどうかを追加で検出することができる。すなわち、[R2、C1]、[R2、C2]、[R2、C3]、[R2、C4]、[R3、C2]、[R3、C4]、[R4、C1]、[R4、C2]、[R4、C3]、[R4、C4]に対応する電極パッド32、33、34に対してタッチが入力されたかどうかを検出して検出結果を精巧化することができる。
【0185】
発明の実施のための形態
<実施例:複数個の電極パッドを利用した自己静電容量方式のタッチ入力感知方法及びこのための装置>
図16A乃至
図16Cは、本発明の他の実施例によって複数個の電極パッドを利用して自己静電容量方式でタッチ入力を感知する方法を説明するための図面である。
図16Aで電極パッドの配列及び構成は
図15と等しいことがある。
【0186】
但し、上下左右で接している第1、2、3、4グループに属した4個の電極パッドの間には物理的なスイッチが提供されることで、お互いに連結されることもできて、お互いにすべて分離することもできる。
図16Aで参照番号60は上下左右で接している第1、2、3、4グループに属した4個の電極パッドを”ノードセット”でグループ化したものを示す。以下、参照番号60が示すものをノードセット60と指称することができる。
【0187】
本実施例による方法の第1工程では先ず、一つのノードセット内でお互いに上下左右で接している前記第1、2、3、4グループに属した4個の電極パッドが前記スイッチによってお互いに電気的に連結される。そうすると、
図16では総6*10=60個のノードセットが形成される。それでは60個のノードセットに対してそれぞれタッチが入力されたかどうかを判断することができる。なぜなら、一つのノードセット60内に含まれている4個の電極パッド31、32、33、34はお互いに電気的に連結されているために一つの電極パッドとして見做されることができるためである。そうすると、大略的なタッチ入力位置を得ることができる。例えば、
図16Aで別表に表示された部分にタッチが入力された時に、おおよそノードセット(NS5)でタッチがなされたことを分かるようになる。
【0188】
その後第2工程では、タッチ入力が存在すると判断されたノードセット(NS5)に対して、前記ノードセット(NS5)内に存在する個別電極パッド31〜34に対してそれぞれタッチが入力されたかどうかを判断してタッチ入力位置を精巧化することができる。そして、前記ノードセット(NS5)に隣接した他のノードセット(NS1〜NS4、NS6〜NS9)内に存在する個別電極パッド31〜34に対してそれぞれタッチが入力されたかどうかを判断して、タッチ入力位置を精巧化することができる。このために少なくともノードセット(NS1〜NS9)内に存在する4個の電極パッドの間の電気的連結は解除されることができる。
【0189】
<実施例:複数個の電極パッドを利用した相互静電容量方式のタッチ入力感知方法及びこのための装置>
図17A乃至
図17Dは、本発明の一実施例によってタイル構造で配列された電極パッドを利用して相互静電容量方式でタッチ入力を感知する方法を適用することができる構造を示す。相互静電容量方式でタッチ入力を感知する方法の原理は既に
図1E及び
図1Fで説明した。
【0190】
図17Aの電極パッドは
図15と等しく配列され得る。例えば、20*12行列構造で配列されている。但し、
図17Aでは一部電極パッド101〜104は駆動電極パッドとして使用して他の電極パッド105は感知電極パッドとして使用することで、相互静電容量方式でタッチ入力を感知する構造である。他には、一部電極パッド101〜104は感知電極パッドとして使用して他の電極パッド105は駆動電極パッドとして使用することもできる。
【0191】
図17Aで電極パッドは総5個のグループで分けられるが、第1電極パッド101、第2電極パッド102、第3電極パッド103、第4電極パッド104、及び第5電極パッド105で区分されることができる。それぞれの電極パッド101〜104周辺にはそれぞれ8個の第5電極パッド105が配置されている。但し、縁の領域ではそれぞれの電極パッド101〜104周辺にはそれぞれ3個または5個の電極パッド105が配置されている
【0192】
一つの第1電極パッド101とこれを取り囲んだ8個の第5電極パッド105を合わせて一つの第1領域107を定義することができる。
図17Aには複数個の第1領域107を提供することができる。。
【0193】
この時、第1領域107内に含まれた前記第1電極パッド101を駆動信号によって駆動することができる。そうすると、前記第1電極パッド101と前記8個の第5電極パッド105の間にはプリンジングキャパシタンスが形成されることができるし、これを総8個のプリンジングキャパシタンス領域106で区分して概念化することができる。この時、前記8個の第5電極パッド105には、例えば
図1Fに示したタッチ入力感知回路がそれぞれ具備されていてお互いに独立的にタッチ入力を感知する構成を取るようになれば、非常に高い解像度のタッチ入力感知を遂行することができるという点を理解することができる。このような回路の構造を
図17Eに示した。
【0194】
変形された実施例では、第1領域107内に含まれた前記8個の第5電極パッド105のうち一つを順次に選択して駆動信号によって駆動することができる。そうすると、前記第1電極パッド101と前記選択された第5電極パッド105との間にはプリンジングキャパシタンスが形成されることができる。この時、前記第1電極パッド101には、例えば
図1Fに示したタッチ入力感知回路が提供されてタッチ入力感知を遂行することができるという点を理解することができる。このような回路の構造を
図17Fに示した。
【0195】
これは
図17B、
図17C、
図17Dにも同様に示した。一つの第2電極パッド102とこれを取り囲んだ8個の第5電極パッド105を合わせて一つの第2領域108を定義することができる。一つの第3電極パッド103とこれを取り囲んだ8個の第5電極パッド105を合わせて一つの第3領域109を定義することができる。一つの第4電極パッド104とこれを取り囲んだ8個の第5電極パッド105を合わせて一つの第4領域110を定義することができる。
【0196】
本発明の一実施例では大きく総4工程を経ってタッチ入力を感知することができる。
第1工程で、
図17Aで説明したように、第1電極パッド101を駆動してこれらを取り囲んだ第5電極パッド105からタッチが入力されたかどうかが分かる。この時、タッチが入力されたかどうかを検出する積分回路の電荷蓄積素子(ex:
図17EのCfb)は前記第1電極パッド101ではなく前記第5電極パッド105に連結され得る。
【0197】
第2工程で、
図17Bに示したように、第2電極パッド102を駆動してこれらを取り囲んだ第5電極パッド105からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0198】
第3工程で、
図17Cに示したように、第3電極パッド103を駆動してこれらを取り囲んだ第5電極パッド105からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0199】
第4工程で、
図17Dに示したように、第4電極パッド104を駆動してこれらを取り囲んだ第5電極パッド105からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0200】
上の4個の工程を順次に遂行すればタッチ入力位置の検出解像度を高めることができる。
【0201】
本発明の他の実施例では大きく総4工程を経ってタッチ入力を感知することができる。
【0202】
第1工程で、
図17Aで説明したように、第1電極パッド101の周辺に存在する第5電極パッド105を順次に駆動して、前記第1電極パッド101からタッチが入力されたかどうかが分かる。この時、タッチが入力されたかどうかを検出する積分回路の電荷蓄積素子(ex:
図17FのCfb)は、前記第5電極パッド105ではなく前記第1電極パッド101に連結され得る。
【0203】
第2工程で、第2電極パッド102の周辺に存在する第5電極パッド105を順次に駆動して、前記第2電極パッド102からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0204】
第3工程で、第3電極パッド103の周辺に存在する第5電極パッド105を順次に駆動して、前記第3電極パッド103からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0205】
第4工程で、第4電極パッド104の周辺に存在する第5電極パッド105を順次に駆動して、前記第4電極パッド104からタッチが入力されたかどうかが分かる。
【0206】
上の4個の工程を順次に遂行すればタッチ入力の位置の検出解像度を高めることができる。
【0207】
以下、本発明の一実施例によるタッチ入力感知装置を
図17A、
図17B、及び
図18Aを共に参照して説明する。
【0208】
図18A及び
図18Bは、本発明の一実施例によって提供されるタッチ感知回路の実施例を示したものである。
【0209】
本発明の一実施例によって、垂直方向及び水平方向に沿って行列形態で配置されている複数個(ex:20*12=240個)の電極パッド101〜105を含むタッチ入力感知装置を提供することができる。。
【0210】
特に、前記タッチ入力感知装置は、
第1電極パッド101(ex:[R2、C2])と、第2電極パッド102(ex:[R2、C4])と、前記第1電極パッド101に接して前記第1電極パッド101を取り囲んだ第1グループの第5電極パッド105(ex:[R1、C1]、[R1、C2]、[R1、C3]、[R2、C1]、[R2、C3]、[R3、C1]、[R3、C2]、[R3、C3])と、前記第2電極パッド102に接して前記第2電極パッド102を取り囲んだ第2グループの第5電極パッド105(ex:[R1、C3]、[R1、C4]、[R1、C5]、[R2、C3]、[R2、C5]、[R3、C3]、[R3、C4]、[R3、C5])と、前記第1グループの第5電極パッド105に連結されている第1グループの積分器(15−1及びCfb1)を利用して、前記第1電極パッド101と前記第1グループの第5電極パッド105との間に形成されるキャパシタンスの値を測定するようになっている第1グループのタッチ入力感知回路と、前記第2グループの第5電極パッド105に連結されている第2グループの積分器(15−2及びCfb2)を利用して、前記第2電極パッド102と前記第2グループの第5電極パッド105との間に形成されるキャパシタンスの値を測定するようになっている第2グループのタッチ入力感知回路と、及び前記第1電極パッド101と前記第2電極パッド102のうちいずれか一つの電極パッドに基準電位と異なる第1電位を印加する間他の一つの電極パッドには基準電位を印加するようになっている電極パッド電位制御部400と、を含むことができる。
【0211】
上述した”積分器”は電荷を累積して集積するキャパシタを含む回路を指称することができる。
【0212】
そして、電極パッド電位制御部400から出力される電圧(Vs1(t))が基準電位と異なる値を有する時に電圧(Vs2(t))は基準電位を有することができる。
【0213】
この時、第1グループの第5電極パッドに属している少なくとも一つの第5電極パッド(ex:[R2.C3])は、第2グループの第5電極パッドにも属し得る。
【0214】
この時、前記第1電極パッド、前記第2電極パッド、前記第1グループの第5電極パッド、及び前記第2グループの第5電極パッドは、画像ピクセル、前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ライン、及び前記画像ピクセルの共通電極を含む上述したTFT−LCDに形成された複数個の分割された共通電極に属するものであることができる。
【0215】
この時、上述した第1グループの第5電極パッドは前記第1電極パッドを取り囲んだ8個の第5電極パッドであることができる。
【0216】
この時、前記第1グループのタッチ入力感知回路は一つの積分器15−1のみを含み、前記一つの積分器は前記8個の第5電極パッドの間でスイチングされて前記8個の第5電極パッドと順次に連結され得る。
【0217】
または、前記第1グループのタッチ入力感知回路はそれぞれ前記8個の第5電極パッドに連結される8個の積分器15−1を含むことができる。
【0218】
図18Aでは第1電極パッド101に一つの第5電極パッド105と一つの積分器(15−1及びCfb1)だけが連結されたもので示したが、複数個の第5電極パッド105と複数個の積分器(15−1及びCfb1)が連結されることもできるという点を易しく理解することができる。
【0219】
前述した実施例から変形された実施例を
図17A、
図17B、及び
図18Bを利用して説明する。
【0220】
本発明の他の実施例によるタッチ入力感知装置は、前記第1電極パッド101に連結されている第1積分器15−1を利用して、前記第1電極パッド101と前記第1グループの第5電極パッド105、105_1、105_2の間に形成されるキャパシタンス(Cs1、Cs2)の値を測定するようになっている第1タッチ入力感知回路と、前記第2電極パッド102に連結されている第2積分器15−2を利用して、前記第2電極パッド102と前記第2グループの第5電極パッド105、105_3、105_3との間に形成されるキャパシタンス(Cs3、Cs4)の値を測定するようになっている第2タッチ入力感知回路と、及び前記第1グループの第5電極パッドと前記第2グループの第5電極パッドのうちいずれか一つのグループに基準電位と異なる第1電位(Vs1(t)、Vs2(t))を印加する間他の一つのグループには基準電位(Vs3(t)=Vs4(t)=GND)を印加するようになっている電極パッド電位制御部400と、を含むことができる。
【0221】
この時、前記第1電極パッド、前記第2電極パッド、前記第1グループの第5電極パッド、及び前記第2グループの第5電極パッドは、画像ピクセル、前記画像ピクセルの光出力を制御するための信号を伝達する制御ライン、及び前記画像ピクセルの共通電極を含むTFT−LCDに形成された複数個の分割された共通電極に属するものであることができる。
【0222】
この時、第1電極パッド101周りには8個の第5電極パッドが行列形態で配置され得る。この時、前記電極パッド電位制御部400は、前記8個の第5電極パッドのうちいずれか一つの電極パッド(ex:105、105_1)に基準電位と異なる第1電位(Vs1(t))を印加する間他の一つの電極パッド(ex:105、105_2)には基準電位(Vs2(t)=GND)を印加するようになっているし、前記第1電位前記8個の第5電極パッドに順次に印加され得る。
【0223】
<コード分割方式を利用した相互静電容量方式のタッチ入力感知方法及びこのための装置>
図19は、本発明の一実施例によってタイル構造で配列された電極パッドを利用して相互静電容量方式でタッチ入力を感知する方法を適用することができる構造を示す。
【0224】
図19の電極パッドの配列は
図15と等しいことがある。但し、
図15では一部電極パッドは駆動電極パッドとして使用されて他の電極パッドは感知電極パッドとして使用されることで、相互静電容量方式でタッチ入力を感知する構造である。
【0225】
図19で駆動電極パッドは総4個のグループで分けられるが、第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202、第3駆動電極パッド203、第4駆動電極パッド204で区分されることができる。それぞれの駆動電極パッド101〜104周辺にはそれぞれ4個の感知電極パッド205が配置されている。但し、縁領域ではそれぞれの駆動電極パッド周辺に1個または2個の感知電極パッド205が配置されることができる。
【0226】
本実施例で、すべての駆動電極パッド201〜204は同時に駆動されることができる。但し、第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202、第3駆動電極パッド203、第4駆動電極パッド204にはそれぞれお互いに異なる種類の4種類のパルストレーン形態を有する駆動信号がそれぞれ印加されることができるし、これら駆動信号はお互いに直交する特性を有することができる。
【0227】
例えば、位置206にタッチ入力がなされた場合、感知電極パッド205、1205に連結されたセンサー回路は感知電極パッド205、1205辺りでタッチ入力がなされたと判断することができる。但し、感知電極パッド205、1205周辺には第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202及び第3駆動電極パッド203の3個の駆動電極パッドが存在するため、このうちどの駆動電極パッドによって誘発されたプリンジングキャパシタンスが前記タッチ入力によって変化されたかを分かるため、前述したように第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202及び第3駆動電極パッド203に印加される駆動信号がお互いに直交する特性を付与すれば良い。
【0228】
図19に示したすべての感知電極パッド205にはそれぞれ感知回路が個別的に連結されていることもできて、または上述した他の実施例で説明したように感知電極パッド205を数個のグループで分けて、各グループ別で順次に感知する方法もあり得る。後者の方式のためにはマルチフレクサーが必要なことがある。
【0229】
図20A乃至
図20Dは、本発明の他の実施例によって特定電極パッドにタッチ入力イベントが発生したかどうかを検出する方法を説明するための図面である。
【0230】
図20Aは、
図19に示した電極パッドのうちお互いに接して配置されている駆動電極パッド201〜204及びこれらの間に配置された感知電極パッド205、2205のみを別に示したものである。
【0231】
図20Bは本発明の一実施例によって
図20Aに示した電極パッドに連結されたタッチ感知回路の例を示したものである。
【0232】
図20Cは第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202、第3駆動電極パッド203、第4駆動電極パッド204に対する駆動入力がなされる時区間を示したものである。
図20Cの実施例で、タッチ入力感知時区間をそれぞれあらかじめ決まった持続時間(ex:2ms)を有するA−時区間521、B−時区間522、C−時区間523、及びD−時区間524で分けることができる。
図20Cでロジカルハイ値を有する区間は前記当駆動電極パッドに駆動信号が入力される区間を示す。
【0233】
例えば、第2駆動電極パッド202の場合には時区間521、522、524間駆動信号が入力されて時区間523では駆動信号が入力されない。したがって、
図20Aの第2駆動電極パッド202と感知電極パッド205、2205との間には時区間521、522、524の間には電場が形成されるが、時区間523の間には電場が形成されないことでモデリングすることができる。
【0234】
図20Dは、
図20Bに示した各クロックのオン/オフタイミングの例を示したものである。
【0235】
A−時区間521のスタート直前(ts1)、B−時区間522のスタート直前(ts2)、C−時区間523のスタート直前(ts3)、そして、D−時区間524のスタート直前(ts4)にスイッチ(Sreset)を利用してタッチ感知信号出力部をリセットすることができる。そして、A−時区間521、B−時区間522、C−時区間523、そして、D−時区間524の間タッチ感知信号出力部を動作させた後タッチ感知信号出力部の出力電圧(Vo(t))をサンプリングした結果をそれぞれy[0]、y[1]、y[2]y[3]と表記することができる。
【0236】
この時、y[0]、y[1]、y[2]、y[3]は下記のように示すことができる。
【0237】
y[0]=A+B+C
y[1]=A+B+D
y[2]=A+C+D
y[3]=B+C+D
【0238】
上の数式で、”A”は第1駆動電極パッド201と感知電極パッド2205との間に形成されるキャパシタンス(Cs1)によって発生するタッチ感知信号出力部の出力値を示す。”A”は、例えばA−時区間521間に測定して出力する値を示す。”B”は第2駆動電極パッド202と感知電極パッド2205の間に形成されるキャパシタンス(Cs2)によって発生するタッチ感知信号出力部の出力値を示す。”C”は第3駆動電極パッド203と感知電極パッド2205の間に形成されるキャパシタンス(Cs3)によって発生するタッチ感知信号出力部の出力値を示す。”D”は第4駆動電極パッド204と感知電極パッド2205の間に形成されるキャパシタンス(Cs4)によって発生するタッチ感知信号出力部の出力値を示す。
【0239】
タッチ入力感知時区間520が終われば、y[0]、y[1]、y[2]、及びy[3]をお互いに加えた値Sを得ることができる。前記Sは前記A、B、C、Dと次のような関係を有する。
S=y[0]+y[1]+y[2]+y[3]=3(A+B+C+D)
【0240】
したがって、A、B、C、Dを下のような数式を通じて得ることができる。下の数式でS、y[0]、y[1]、y[2]、及びy[3]はすべてタッチ感知信号出力部を利用して計測して得ることができる値である。
【0241】
A=(S−3*y[3])/3
B=(S−3*y[2])/3
C=(S−3*y[1])/3
D=(S−3*y[0])/3
【0242】
以下、本発明の一実施例によるタッチ入力情報算出方法について
図20Cを参照して説明する。
【0243】
この方法は、p個の時区間(T_v)に対する定義を含む第1情報と、及び前記p個の時区間(T_v)それぞれに対応して定義されており、複数個(=M)の駆動電極パッドから選択されたN_v個の駆動電極パッドで構成された駆動電極の組合せ(TEC_v)に対する定義を含む第2情報を利用する。そして、前記複数個の駆動電極パッドに隣接した感知電極パッド(ex:2205)に連結されている電荷蓄積用キャパシタ(ex:Cfb)を含むタッチ感知回路600を利用して、前記複数個の駆動電極パッドのうちいずれか一つの駆動電極パッドに対するタッチ入力に関する情報を算出する方法である。但し、v=1乃至pの定数であり、pは2以上の定数である。
【0244】
例えば、
図20Cの例でp=4、T_1=521、T_2=522、T_3=523、T_4=524、M=4、N_1=3、N_2=3、N_3=3、N_4=3、TEC_1={第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202、第3駆動電極パッド203}、TEC_2={第1駆動電極パッド201、第2駆動電極パッド202、第4駆動電極パッド204}、TEC_3={第1駆動電極パッド201、第3駆動電極パッド203、第4駆動電極パッド204}、TEC_4={第2駆動電極パッド202、第3駆動電極パッド203、第4駆動電極パッド204}である。
【0245】
この時、前記p個の駆動電極の組合せに属したお互いに異なる駆動電極の組合せは、お互いに異なる組合せの駆動電極パッドで構成されている。すなわち、TEC_1={201、202、203}、TEC_2={201、202、204}、TEC_3={201、203、204}、TEC_4={202、203、204}はすべてお互いに異なる組合せである。
【0246】
この方法は、時区間(T_v)の間駆動電極の組合せ(TEC_v)に属したすべての駆動電極パッドだけに駆動電圧を印加して、残りの駆動電極パッドには駆動電圧を印加しない方式を利用して、前記タッチ感知回路600から出力値(TO_v)を獲得する工程を含む。
【0247】
例えば、
図20Cと
図20Dを詳しく見れば、第1時区間(T_1)521の間駆動電極の組合せ(TEC_1)に属したすべての駆動電極パッド{201、202、203}には駆動電極駆動信号が印加されることができる。そして、第1時区間(T_1)521の間に前記タッチ感知回路600の出力(TO_1=y[0])を獲得することができる。
【0248】
そして、第2時区間(T_2)522の間駆動電極の組合せ(TEC_2)に属したすべての駆動電極パッド{201、202、204}には駆動電極駆動信号が印加されることができる。そして、第2時区間(T_2)522の間に前記タッチ感知回路600の出力(TO_2=y[1])を獲得することができる。
【0249】
そして、第3時区間(T_3)523の間駆動電極の組合せ(TEC_3)に属したすべての駆動電極パッド{201、203、204}には駆動電極駆動信号が印加されることができる。そして、第3時区間(T_3)523の間に前記タッチ感知回路600の出力(TO_3=y[2])を獲得することができる。
【0250】
そして、第4時区間(T_4)524の間駆動電極の組合せ(TEC_4)に属したすべての駆動電極パッド{202、203、204}には駆動電極駆動信号が印加されることができる。そして、第4時区間(T_4)524の間に前記タッチ感知回路600の出力(TO_4=y[3])を獲得することができる。
【0251】
そしてこの方法は、p個の出力値(TO_v)を利用して前記複数個の駆動電極パッドと前記感知電極パッドの間に形成される相互キャパシタンスに関する情報を算出する工程を含むことができる。
【0252】
すなわち、
図20Cの例で、p=4個の出力値(y[0]、y[1]、y[2]、y[3])を利用して前記複数個の駆動電極パッドに属したいずれか一つの駆動電極パッドと前記感知電極パッドの間の相互キャパシタンスに関する情報を算出することができる。その結果前記いずれか一つの駆動電極パッドと前記感知電極パッドの間の領域でなされたタッチが入力されたかどうかを確認することができる。
【0253】
この時、前記複数個の駆動電極パッドは、マトリックス形態で配列されたものであることができる。または、蜂の巣構造でジグザグで配列されたものであることができる。そして、前記感知電極パッドは前記複数個の駆動電極パッドの辺りに配置されたものであることができる。
【0254】
この時、前記複数個の駆動電極パッド及び前記感知電極パッドはディスプレイパネルとは区分される別途のモジュールに提供されて前記ディスプレイパネル上に配置されたものであることができる。この時、前記ディスプレイパネルはTFTパネル及びIPSパネルのうちいずれか一つであることができるが、特定種類に限定されるものではない。
【0255】
または、前記複数個の駆動電極パッド及び感知電極パッドはディスプレイパネルの動作のために前記ディスプレイパネルの部品で使用される複数個の分離している共通電極であることができる。この時、前記p個の時区間(T_v)の間に、前記複数個の駆動電極パッドと前記感知電極パッドはタッチ感知回路600に連結され得る。
【0256】
この時、前記複数個の駆動電極パッド及び感知電極パッドはすべて、前記p個の時区間(T_v)以外の時間のうち少なくとも一部区間の間にはあらかじめ決まった基準電位(Vref2)に連結され得る。
【0257】
この時、前記感知電極パッドは前記複数個の駆動電極パッドすべてとお互いに接し得る。すなわち、前記感知電極パッドと前記複数個の駆動電極パッドの間にはタッチパネルに存在する他の電極パッドが全然配置されていないこともある。
【0258】
以下、本発明の他の実施例によるタッチ入力検出方法を
図20B、
図20C、及び
図20Dを参照して説明する。この方法は、第1時区間(ex:521)の間、M個(M=4)の駆動電極パッド201、202、203、204のうち選択された第1の組合せの駆動電極パッド201、202、203だけに駆動信号を印加して、前記M個の駆動電極パッド201、202、203、204と静電容量結合するようになっている感知電極パッド2205に連結されたタッチ感知回路600から第1出力値を獲得する第1工程と、第2時区間(ex:522)の間、前記M個の駆動電極パッドのうちから選択された第2の組合せの駆動電極パッド201、202、204だけに駆動信号を印加して、前記タッチ感知回路600から第2出力値を獲得する第2工程と、及び前記第1出力値と前記第2出力値を利用して前記M個の駆動電極パッドのうち第1駆動電極パッドと前記感知電極パッドとの間の領域に対するタッチ入力に関する情報を算出する第3工程と、を含むことができる。
【0259】
<実施例:行列形態で配置された電極パッドを利用して相互静電容量方式でタッチ入力を感知する方法及びこのための装置>
図21A乃至
図21Cは、本発明の他の実施例によってタイル構造で配列された電極パッドを利用して相互静電容量方式でタッチ入力を感知する方法を適用することができる構造を示す。
【0260】
図21Aの電極パッドの配列は
図15と等しいことがある。但し、
図21Aでは一部電極パッドは駆動電極パッドとして使用されて他の電極パッドは感知電極パッドとして使用されることで、相互静電容量方式でタッチ入力を感知する構造である。
【0261】
図21Aには総20*12=240個の電極パッドが羅列されているが、この電極パッドにはそれぞれ1〜9、A〜Gの符号がレーベリングされている。このうち1、3、5、7、9、B、D、E、F、Gでレーベリングされているものなどはすべて駆動電極パッドで使用されて、2、4、6、8、A、Cでレーベリングされているものなどはすべて感知電極パッドで使用されることができる。
【0262】
そして、1番でレーベリングされている駆動電極パッドはすべてお互いに内部スイッチによって電気的に連結され得る。これは3、5、7、9、B、D、E、F、Gでレーベリングされた駆動電極パッドに対しても同じである。
【0263】
また、2番でレーベリングされている感知電極パッドはすべてお互いに内部スイッチによって電気的に連結され得る。これは4、6、8、A、Cでレーベリングされた感知電極パッドに対しても同じである。
【0264】
その結果、
図21Aのように配列された構成は
図21Bのように上下で延長された6個の感知電極パッドと左右で延長された10個の駆動電極パッドに概念化することができる。
図21Bではまるで駆動電極パッドは第1層配置されて感知電極パッドは第2層配置されたtwo layer方式の相互静電容量方式のタッチパネルであるように描写されているが、これは便宜のための描写であるだけであり、実際ではすべての電極パッドは同一層で配置され得る。各電極パッドが同一層で配置されているかどうかは実施例によって変わることができる。
【0265】
本実施例によれば、6個の感知電極と10個の駆動電極で構成される相互静電容量方式のタッチ入力方式を具現することができる。
【0266】
以下、本発明の一実施例によるタッチ入力装置は
図21A乃至
図21Cを参照して説明する。このタッチ入力装置は第1層の上に行列構造で配置されている複数個の電極パッド(1〜9、A〜G)を利用して相互容量方式でタッチ入力を感知するようになっている。そして、このタッチ入力装置は前記複数個の電極パッドのうち第1列(ex:C1)の偶数番目行(ex:R2)に存在する電極パッドと前記第1列に隣接した第2列(ex:C2)の奇数番目行(ex:R1)に存在する電極パッドをお互いに電気的に連結して形成した感知電極(ex:403)を含むことができる。そして、前記複数個の電極パッドのうち第1行(ex:R1)の奇数番目列(ex:C1)に存在する電極パッドと前記第1行に隣接した第2行(ex:R2)の偶数番目列(ex:C2)行に存在する電極パッドをお互いに電気的に連結して形成する駆動電極404を含むことができる。そして、前記駆動電極に駆動信号を印加するようになっている電極パッド電位制御部401と、及び電荷蓄積用キャパシタが前記感知電極に連結されているタッチ感知回路402を含むことができる。この時タッチ感知回路402には
図1Fで説明したタッチ入力回路が1個以上含まれ得る。
【0267】
この時、前記感知電極(ex:403)と前記駆動電極(ex:404)が交差する領域405に4個の電極パッドが行列形態で配置されており、前記駆動電極に駆動信号が印加された時に、前記4個の電極パッドのうち前記感知電極に属した2個の電極パッドと前記4個の電極パッドのうち前記駆動電極に属した2個の電極パッドの間に相互キャパシタンスが形成されるようになっている。
【0268】
この時、前記複数個の駆動電極パッドと前記感知電極パッドはディスプレイパネルとは別に提供されて前記ディスプレイパネル上に配置されたものであることができる。この時、前記ディスプレイパネルはTFTパネル及びIPSパネルのうちいずれか一つであることができる。
【0269】
または、前記複数個の駆動電極パッドと前記感知電極パッドはディスプレイパネルの動作のために前記ディスプレイパネルの部品で使用される複数個の分離している共通電極であることができる。この時、第1時区間の間には、前記複数個の電極パッドはすべて前記電極パッド電位制御部または前記タッチ感知回路に連結されており、前記第1時区間以外の時間のうち少なくとも一部の時区間の間には、前記複数個の電極パッドはすべてあらかじめ決まった基準電位(Vref2)に連結されるようになっている。
【0270】
<実施例:相互容量方式と自己容量方式の間を切り替えるタッチ入力方法及びこのためのタッチ入力装置>
本発明の一実施例では、タッチパネルのどの部分にもタッチ入力がなされない第1の場合と、少なくとも一部分にタッチ入力がなされている第2の場合を区分して、各場合においてお互いに異なるタッチ入力方式を採択することができる。
【0271】
例えば、前記第1の場合には上述した自己静電容量方式のタッチ入力方法のうちいずれか一つを使って、前記第2の場合には上述した相互静電容量方式のタッチ入力方法のうちいずれか一つを使用することができる。またはその反対も可能である。
【0272】
図22A及び
図22Bは、本発明の一実施例によるタッチ入力装置のタッチ入力方法の転換手順を示したものである。この時、前記タッチ入力装置は本明細書で公開したタッチ入力装置のうち任意のものであることができる。
【0273】
工程(S201)で前記タッチ入力装置が初期化されてタッチ感知が始まる。
【0274】
工程(S202)で前記初期化時には自己容量方式でタッチ入力を検出することができる。ここで、前記自己容量方式は上述した自己容量方式の実施例のうち任意の方法であることができる。
【0275】
工程(S203)でタッチ入力が検出されたかを判断する。タッチ入力が検出されない場合には続いて上述した自己容量方式でタッチ入力を検出して、タッチ入力が検出された場合には上述した相互容量方式でタッチ入力を検出するようにモードを切り替える。
【0276】
工程(S204)では上述した相互容量方式でタッチ入力を検出する。この工程ではタッチ入力が続いて切られないでなされ得る。
【0277】
工程(S205)ではタッチ入力が消えたかどうかを判断する。もし、消えたら工程(S202)に戻って、消えなかったら続いて相互容量方式でタッチ入力を検出することができる。
【0278】
図22Bは、
図22Aの手順とは反対に、前記タッチ入力装置が初期化されてタッチ感知が始まる時にはデフォルトで相互容量方式でタッチ入力を検出してから、タッチ入力が連続的になされている間には自己容量方式でタッチ入力を検出するようにする実施例を示した流れ図である。
【0279】
図22Cは、本発明の一実施例によるタッチ入力装置の構成を示す。
【0280】
以下、本発明の一実施例によるタッチ入力装置を
図22A乃至
図22Cを参照して説明する。
【0281】
このタッチ入力装置は、自己容量方式及び相互容量方式のうちいずれか一つを選択してタッチ入力を感知するようになっているタッチ感知部810と、タッチ感知部810に電気的に連結されており、行列形態で配列されている複数個の電極パッド820と、及び第1モードでは複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を自己容量方式で遂行して、第2モードでは複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を相互容量方式で遂行するように、タッチ感知部810を制御するタッチパッド制御部830を含むことができる。この時、タッチ感知部810は、自己容量方式でタッチ入力を感知する第1タッチ感知回路811、相互容量方式でタッチ入力を感知する第2タッチ感知回路812、及びスイッチ部815を含むことができる。タッチパッド制御部830は前記第1モード及び前記第2モードによってスイッチ部815を制御して複数個の電極パッド820を第1タッチ感知回路811または第2タッチ感知回路812に選択的に連結され得る。
【0282】
第1タッチ感知回路811は
図1A、
図1C、
図2A、
図2B、
図11、
図13などに例示した自己容量方式の感知回路であることができる。第2タッチ感知回路812は
図1F、
図17E、
図17F、
図18A、
図18B、
図20Bなどに例示した相互容量方式の感知回路であることができる。
【0283】
この時、タッチパッド制御部830は、複数個の電極パッド820に対するタッチ入力が感知されていない状態では複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を自己容量方式で遂行するようになっていて、複数個の電極パッド820に対するタッチ入力が感知されている状態では複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を相互容量方式で遂行され得る。
【0284】
反対に、前記タッチパッド制御部830は、複数個の電極パッド820に対するタッチ入力が感知されていない状態では複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を相互容量方式で遂行するようになっていて、複数個の電極パッド820に対するタッチ入力が感知されている状態では複数個の電極パッド820に対するタッチ感知を自己容量方式で遂行され得る。
【0285】
この時、複数個の電極パッド820はディスプレイパネルとは別に提供されて前記ディスプレイパネル上に配置されたものであることができる。この時、前記ディスプレイパネルはTFTパネル及びIPSパネルのうちいずれか一つであることができる。
【0286】
または、複数個の電極パッド820はディスプレイパネルの動作のために前記ディスプレイパネルの部品で使用される複数個の分離している共通電極であることができる。この時、第1時区間の間には、前記複数個の電極パッドはすべて前記タッチ感知部に連結されており、前記第1時区間以外の時間のうち少なくとも一部の時区間の間には、前記複数個の電極パッドはすべてあらかじめ決まった基準電位(Vref2)に連結され得る。
【0287】
以下本発明の他の実施例によって、複数個の電極パッドを含むタッチ入力装置でタッチ入力を感知する方法を説明する。この方法は、前記タッチ入力装置が初期化されれば第1感知方式を利用して前記複数個の電極パッドに対するタッチ入力を検出する工程と、前記複数個の電極パッドに対してタッチ入力がなされたと判断されれば、第2感知方式を利用して前記複数個の電極パッドに対するタッチ入力を検出する工程と、及び前記複数個の電極パッドに対するタッチ入力が消えたと判断されれば、前記第1感知方式を利用して前記複数個の電極パッドに対するタッチ入力を検出する工程と、を含むことができる。この時、前記第1感知方式は自己容量方式で前記第2感知方式は相互容量方式や、または前記第1感知方式は相互容量方式で前記第2感知方式は自己容量方式であることができる。
【0288】
前述した本発明の実施例を利用して、本発明の技術分野に属する者等は本発明の本質的な特性から脱しない範囲内に多様な変更及び修正を容易に実施することができるであろう。特許請求範囲の各請求項の内容は本明細書を通じて理解することができる範囲内で引用関係がない他の請求項に結合されることができる。