(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
図1〜7を参照しながら、実施形態に係るマッサージ器100について詳細に説明する。
図1は、マッサージ器100の概略図である。
図2は、マッサージ器100の一部分解構造図である。
図3は、マッサージ器100の機能構成を示すブロック図である。
図4は、回転軸6に設けられたギアセット9a,9b及びスリーブ7を示す図である。
図5は、回転軸6へのスリーブ7の取り付け方を説明する斜視図である。
図6は、
図4に記載した各部を側面からみた図である。
図7は、マッサージヘッド2を示す斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係るマッサージ器100は、装置本体10とこの装置本体10の下端側に着脱可能に取り付けられるマッサージヘッド2を有している。
マッサージ器100は、装置本体10の下面側に設けられたスリーブ7(回転ヘッド)の回転運動をマッサージヘッド2が有するマッサージ突子23を介して被施術者の肌(顔や頭皮)に与えることで、被施術者の肌を揉み解すことができる電気マッサージ器である。マッサージ器100は、防水構造を備えることが望ましい。
【0010】
装置本体10は、中空のハウジング1を備えている。マッサージヘッド2が取り付けられるハウジング1の下端側には、開口1aが設けられる。この開口1aを覆うようにマッサージヘッド2が装置本体10に取り付けられる。
ハウジング1の下端側とは反対側の上端側には、縮径部1bを介して握持部1cが設けられている。握持部1cは、使用者によって握られる。ここでは図示を省略したが、握持部1cには、ユーザに動作状態を示す液晶表示装置、ユーザからの指示を受け付ける操作ボタン、これらを制御するための制御基板などを配設することができる。
【0011】
ハウジング1は、スリーブ7を回転駆動させるための駆動手段を備えている。駆動手段は、
図2に示すバッテリ3、変速ギアセット41aと伝動歯車41bから構成されるギア部41を有するギアボックス4、プリント回路基板5、回転軸6、ギアセット9a,9b、モータ11、これらを保持する基台12を備えている。
バッテリ3は、充放電可能な二次電池である。バッテリ3は、プリント回路基板5を介してモータ11に電力を供給する。バッテリ3として、燃料電池やキャパシタを用いることもできる。この実施形態のモータ11は、DCモータである。
ギアボックス4は、モータ11とギアセット9a,9bを連結する。ギアボックス4は、複数の変速ギアセット41aによってモータ11の回転速度を所定の変速比で減速し、モータ11の回転トルクを高トルクに変換する。最終的に、伝動歯車41bによって変換後の回転トルクでギアセット9a,9bが回転する。
【0012】
プリント回路基板5には、図示を省略した電子素子(例えば、コンデンサ、コイル、ICチップやワンチップマイコン、メモリ素子など)によって制御回路51が形成される。
図3に示すように、制御回路51は、操作検知部511、電源制御部512、モータ駆動部513、電流検知部514、メモリ部515及びこれらを制御する制御部516を備える。
【0013】
操作検知部511は、握持部1cに配設された操作ボタンの施術者による押下操作などを検知する。「押下操作」の一例は、モータ11の駆動のON・OFF操作である。
電源制御部512は、バッテリ3の充放電を制御する。モータ駆動部513は、モータ11にバッテリ3の直流電流を供給して、モータ11を駆動させる。
電流検知部514は、マッサージ器100の負荷を検知する負荷検出手段である。電流検知部514は、モータ11に供給される電流を検知し、所定の値(以下、電流値と称す)に換算できる。
【0014】
電流検知部514は、換算した電流値を制御部516に出力する。駆動中のモータ11の回転軸に負荷がかかると、モータ11にはより多くの電流が流れる。このことに対応して、電流検知部514が換算する電流値も増加する。
メモリ部515には、電流検知部514が換算した電流値と比較される閾値が予め記憶されている。メモリ部515には、マッサージ器100の動作を規定するためのファームウェアを予め記憶させておくこともできる。
【0015】
制御部516は、操作検知部511を介して施術者による押下操作などを検知し、モータ駆動部513を制御して、モータ11を駆動させる。制御部516は、電流検知部514から送信された電流値を受信する。制御部516は、受信した電流値とメモリ部515から読み出した閾値とを比較する。制御部516は、電流値が閾値よりも大きかった場合にモータ駆動部513を制御して、モータ11を所定時間逆回転させる。すなわち、制御部516は、タイマとしての機能も有する。以上が、
図3を用いた制御回路51の説明である。
【0016】
ギアセット9a,9bは、
図1に示すように基台12と板状の基台受部13に回転可能に挟持される。ギアセット9a,9bは、
図2に示すように、基台12のギアボックス4が配設された表面12aとは逆側の裏面12b側に配置される。このとき、ギアセット9a,9bを構成する第1〜第4のギア901a〜904a,901b〜904bのそれぞれの表面91a,91bと基台12の裏面12bがそれぞれ対向するように配置される。
第1〜第4のギア901a〜904a,901b〜904bは、それぞれ同一の大きさ・形状を有する平歯車である。
【0017】
以下、第1〜第4のギア901a〜904aについて詳細に説明する。第1〜第4のギア901b〜904bについては、この第1〜第4のギア901a〜904aと対応する形状、構成、機能を有しているため、ここでは詳細な説明は省略する。
第1〜第4のギア901a〜904aの略中央部にはそれぞれの孔92aが設けられる。孔92aは、第1〜第4のギア901a〜904aの表面91aからこの表面91aの裏側の裏面93aにかけて貫通している。孔92aには、回転軸6の一端側が挿入される。
図4に示すように、第1〜第4のギア901a〜904aの裏面93aには識別マーク91が設けられる。
【0018】
第1〜第4のギア901a〜904aは、それぞれ矩形の頂点をなす位置に配置され、互いに噛み合う。詳細には、第1のギア901aと第3のギア903aは、互いに対角をなす位置に配置される。
第2のギア902aと第4のギア904aは、互いに対角をなす位置に配置される。第1のギア901a及び第3のギア903aは、それぞれ第2のギア902a及び第4のギア904aと歯合している。
【0019】
この結果、第1〜第4のギア901a〜904aのうちの一つのギアが回転すると、連動して他の3つのギアも回転する。同様に第1〜第4のギア901b〜904bのうちの一つのギアが回転すると、連動して他の3つのギアも回転する。この実施形態では、第4のギア904aと、第3のギア903bと、伝動歯車41bとが歯合する。
したがって、モータ11の駆動に対応して伝動歯車41bが回転すると、第4のギア904aが回転して、さらに第1〜第3のギア901a〜903aが連動して回転する。同様に伝動歯車41bが回転すると、第3のギア903bが回転して、さらに第1、第2、第4のギア901b、902b、904bが連動して回転する(
図4の矢印参照)。
【0020】
このとき、第4のギア904aと、第3のギア903bと、伝動歯車41bとが歯合しているので、第4のギア904aと第3のギア903bは互いに逆方向に回転する。この結果、それぞれ対応する位置の各ギアは互いに逆方向に回転する。
詳細には、第1のギア901a,901bは、互いに逆方向に回転する。同様に第2のギア902a,902b、第3のギア903a,903b、第4のギア904a,904bは、それぞれ互いに逆方向に回転する。
【0021】
図1及び
図2に示すように、回転軸6は、駆動手段の下方側において、基台12の平面方向と直交する方向に向かって、互いに平行して設けられる。なお、この実施の形態において、回転軸6は8つ設けられているが、少なくとも4つの回転軸6を設ければよい。
回転軸6は、一端側がハウジング1の開口1aよりも外側に露出している。この露出した一端側には、スリーブ7が、回転軸6の軸方向に対して所定の角度に傾斜して配設されている。
図5に示すように、回転軸6のスリーブ7が設けられる一端側は、識別マーク91と対応して、回転軸6の軸方向に直交する断面形状が略D字状となるように、回転軸6の軸方向に沿って平坦面6aが形成される。平坦面6aは、スリーブ7を回転軸6と連動して回転させる。
【0022】
さらにこの平坦面6aが形成された回転軸6の一端部には、環状溝61が形成されている。環状溝61には、スリーブ7が回転軸6に設けられたときに、端部が切りかかれた略U字状のガード部材8(Eリング)が嵌着される。ガード部材8は、スリーブ7が回転軸6から脱落することを防止するための係止部材である。
スリーブ7は、一端側の内部にドーム状の空洞部7aが形成され、この一端側の外形が半球状に形成された略円柱形状の筒体である。スリーブ7の一端側には、空洞部7aの一部を外部に露出させて、ガード部材8を回転軸6の環状溝61に嵌着させやすくするための切欠き部7bが設けられる。スリーブ7は、空洞部7aからスリーブ7の他端側にかけて断面D字状の孔71が設けられる。空洞部7aの孔71近傍には、ストッパ73が設けられる。
【0023】
孔71は、スリーブ7の長手方向の中心軸74に対して所定の傾斜角度をもって設けられる。孔71には、回転軸6の平坦面6a側が挿入される。結果として、スリーブ7が、回転軸6の一端に、この回転軸6の軸方向に対して傾斜した状態で設けられる。
孔71に対して回転軸6は、環状溝61とストッパ73が並列する位置まで挿入される。環状溝61とストッパ73が並列状態のときに、ガード部材8を空洞部7a内の孔71を塞ぐようにして、回転軸6の環状溝61に嵌着する。このことによって、ガード部材8の切りかかれた端部がストッパ73と接触して、ガード部材8のガタつきやガード部材8の回転を防止することができる。この結果、ガード部材8をより確実に環状溝61に嵌着することができる。
【0024】
ガード部材8が環状溝61に嵌着されることによって、回転軸6の先端側の環状溝61よりも太い径の部分が、ガード部材8にひっかかり、回転軸6が孔71内において上下にスライドしてしまうことを防止することができる。すなわち、回転軸6が孔71から抜けてしまうことを防止することができる。
このように回転軸6の端部に設けられたスリーブ7は、
図4に示すように、第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901b〜904bと同様に、それぞれが矩形の頂点をなす位置に配置される。
【0025】
以上のように構成された装置本体10は、製造過程において、
図4及び
図6に示すように、それぞれの識別マーク91を互いに対向するようにして組み立てられる。したがって、所定の角度をもって駆動軸6に設けられたスリーブ7が、初期状態として、それぞれ内側(第1〜第4のギア901a〜904aで囲まれた空間または第1〜第4のギア901b〜904bで囲まれた空間)を向くように位置される。この初期状態の位置にリーブ7があるとき、被施術者の肌を効果的に挟みこむことができる。さらに駆動軸6の回転に対応してスリーブ7が回転することにより、スリーブ7はそれぞれが外側を向く。このときスリーブ7による被施術者の肌の挟みこみが解除される。この動作を繰り返すことで、被施術者の肌を揉みほぐすことができる。
識別マーク91によって、スリーブ7の位置合わせを容易に行うことが可能となる。
この結果、装置本体10を組み立てるときの個体ごとの誤差を低減することができる。しがって、装置本体10(マッサージ器100)の生産効率を向上させることができる。
【0026】
図7に示すように、マッサージヘッド2は、ブラケット21、ソケット22及び施術部24を備える。
ブラケット21は、例えばプラスチックで形成されている。ブラケット21は、周囲を施術部24に被覆された状態で、ハウジング1の開口1aに着脱可能に取り付けられる。ブラケット21によって施術部24がハウジング1の開口1aから脱落することなくハウジング1に取り付けられる。
【0027】
ソケット22は、一端側に開口220が形成され、他端側には半球状の閉口部221が形成された有底の筒体である。ソケット22は、例えばプラスチックなどの硬質な部材で構成される。ソケット22には開口220よりスリーブ7を含む回転軸6の一端側が挿入される。ソケット22は、スリーブ7の回転を施術部24に伝える。
【0028】
施術部24は例えば、シリコン、ゴム、発泡プラスチック等の可撓性、軟性を有する部材で構成される。施術部24をこのような部材で構成することにより、使用者の肌に接触した際に使用者に対して快適な接触感覚を与えることができる。
施術部24は外形寸法がブラケット21と略同様のカバー部240を有する。施術部24は、カバー部240によってブラケット21の外周を被覆した状態でハウジング1の開口1aに着脱可能に取り付けられる。
【0029】
カバー部240は、表面240aとこの表面240aの裏側の裏面240bを有する。裏面240bの回転軸6に対応する位置には、回転軸6と対応する中空状のマッサージ突子23が、ブラケット21が配置される方向とは反対の方向に向けて突状に設けられている。カバー部240の表面240aにはマッサージ突子23と連通する孔240cが設けられている。
【0030】
マッサージ突子23には、孔240cを介してソケット22が挿入される。マッサージ突子23の外面には、少なくとも2つのマッサージ突出部231が突状に設けられている。マッサージ突出部231は、細い円柱状に形成された刺激付与体である。マッサージ突出部231は、被施術者の肌と接触して、回転軸6の回転駆動を被施術者の肌に与える。マッサージ突出部231は、マッサージ突子23よりも細いため、人の肌に確実に密着する。この結果、マッサージ効果をより高めることができる。マッサージ突出部231を細い円柱状に形成することによって、マッサージ突出部231の剛性と可撓性をバランスさせることができ、被施術者に心地よい刺激を与えることができる。マッサージ突出部231の先端部にはさらに細い突子を形成することにより、被施術者に、さらに心地よい刺激を与えることができる。
【0031】
上記のように構成されたマッサージヘッド2では、スリーブ7がソケット22に対してわずかにすべる。この結果、ハウジング1からマッサージヘッド2を取り外すとき、スリーブ7がケット22に対して引かかることに起因するマッサージヘッド2の取り外しの困難性を低減することができる。また、ソケット22を備えず、スリーブ7と施術部24が直接接触するように構成した場合には、とスリーブ7とマッサージ突子23の摩擦により、モータ11に不要な負荷がかかってしまう怖れがある。ソケット22を備えることによって、モータ11に不要な負荷がかかってしまうことを防止することができる。
【0032】
(マッサージ器100の操作及び効果について)
以上、本願の実施形態に係るマッサージ器100についての構造的な説明である。上記のように構成されたマッサージ器100では、握持部1cに配設された操作ボタンを施術者が操作することで、モータ11が正転駆動される。モータ11の駆動によって発生する回転トルクはギアボックス4によって高トルクに変換される。
そして、モータ11の駆動は、伝動歯車41bを介してギアセット9a,9b(第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901b〜904b)に伝達される。第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901b〜904bと一体的に回転軸6及びスリーブ7が回転する。
【0033】
マッサージ器100では、スリーブ7が回転軸6の軸方向に対して傾斜した状態で設けられているので、スリーブ7の半球状の先端部は、回転軸6を中心とした円状の軌道で回転軸6の周囲を回る。このスリーブ7の動きはソケット22を介して、マッサージ突子23に伝達される。すなわち、マッサージ突子23の先端部も回転軸6を中心とした円状の軌道で回転軸6の周囲を回るように動く。
【0034】
このとき、初期状態として、スリーブ7(マッサージ突子23)はそれぞれ内側を向いている。モータ11の駆動によって、第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901b〜904bが一体的に
図4中の矢印の方向にそれぞれ回転することによって、スリーブ7(マッサージ突子23)は互いに外側を向き、そして再度初期状態に戻る。モータ11の駆動に対応してこのスリーブ7(マッサージ突子23)の向きの状態の変化が繰り返される。
【0035】
また、このとき、第1〜第4のギア901a〜904aと第1〜第4のギア901b〜904bとではそれぞれ、逆方向の回転となるため、特定の回転角度において第1〜第4のギア901a〜904aに設けられた、スリーブ7(マッサージ突子23)は内向きになり、第1〜第4のギア901b〜904bに設けられた、スリーブ7(マッサージ突子23)は外向きになる。このように第1〜第4のギア901a〜904aと第1〜第4のギア901b〜904bとで、それぞれのスリーブ7(マッサージ突子23)の向きが異なることにより、被施術者がマッサージの刺激を単調に感じることを低減することができる。
【0036】
上記のように動くマッサージ突子23を頭皮や肌に接触させると、マッサージ突子23の動きに合わせて使用者の頭皮や肌が
図4に示した矢印の方向に動かされることになる。結果として、被施術者の頭皮や肌がマッサージ突子23によって挟まれたり、この挟まりが解消されたりして、揉みほぐしによるマッサージ効果を得ることができる。
要するに、この実施形態のマッサージ器100では、スリーブ7の先端部が回転軸6に対して円形軌道で回転するので、押圧、ミキシング(揉み)といったマッサージを従来から知られている単純な回転のマッサージ器よりも広範囲に、手軽に行うことができる。
【0037】
さらに、この実施形態のマッサージ器100では、少なくとも4つ(この実施形態では8つ)のマッサージ突子23を備えることによって、同時に複数のポイントをマッサージすることができ、疲労を効果的に取り除くことができる。
なおこの実施形態のマッサージ器100は、マッサージの他にも頭皮洗浄にも使用することができる。
【0038】
ここで、この実施形態のマッサージ器100では、スリーブ7が回転軸6の軸方向に対して傾斜した状態で設けられているので、スリーブ7(マッサージ突子23)によって被施術者の肌が深く挟まれ、ギアセット9a,9bの回転が止まってしまう場合がある。
この実施形態のマッサージ器100によれば、電流検知部514が、ギアセット9a,9bの回転の停止にともなって増加した電流値を検知する。制御部は、電流検知部514からの与えられた電流値の増加に基づいてモータを所定時間逆回転させる。この動作により、直ちに被施術者の肌が挟まれた状態を解消することができる。
【0039】
したがって、この実施形態のマッサージ器100によれば、マッサージ突子23によって無理に肌が引っ張られることがなく、マッサージ中に被施術者が痛みを感じるようなことを防止することができる。なお、モータ11の逆回転の制御には種々のパターンを適用することができる。
【0040】
(1)マッサージ突子23によって被施術者の肌が深く挟まれたことを検知したことに対応して、数マイクロ秒数ミリ秒の間だけモータ11を逆回転させ、その後モータ11の駆動を停止させるようにしてもよい。このとき、制御部516は、この逆回転駆動の時間を計測する機能を備えればよい。この逆回転駆動の時間を示す情報は予めメモリ部515に記憶させておくことができる。また、逆回転駆動を時間ではなく、モータ11の回転角度を制御部516が検出することによって逆回転させる時間を制御してもよいし、モータの回転数を検出して回転を制御してもよい。
【0041】
この場合には、角度検出センサをさらに備えたり、モータ11としてステッピングモータを採用したりすることが望ましい。
(2)マッサージ突子23によって被施術者の肌が深く挟まれたことを検知したことに対応して、モータ11を逆回転させ、この逆回転によって再度被施術者の肌が深く挟まれたことを検知した場合に、再度モータ11を正回転させるようにしてもよい。この場合には、モータ11の駆動を停止させない。したがって、被施術者は、モータ11が正転又は逆転している間に、マッサージ器100を肌から離すように操作することができる。
【0042】
なお、この実施形態では、電流検知部514が、ギアセット9a,9bの回転の停止にともなって増加した電流値を検知するように構成したが、ギアセット9a,9b、ギアボックス4、モータ11が有する各ギアや回転軸6の回転の有無を機械的に検知することで、被施術者の肌が深く挟まれたことを検出するようにしてもよい。
【0043】
(変形例)
以上、本発明の1態様に係るマッサージ器100について説明したが、本発明は以上の実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
マッサージ突子23の形状の変形例を
図8に示す。
図8は、マッサージ突子23の形状の変形例を示す斜視図である。
【0044】
図8に示すように、マッサージ突子23の形状を適宜変形させたマッサージ突子23aは、外形が略角柱状に形成されている。マッサージ突子23aは、先端側に所定の曲率をもって傾斜する曲面231aを備える。曲面231aには、被施術者の肌に刺激を与えるための複数の突子231bが突状に設けられている。突子23aは曲面231aが互いに対抗するように配設されることが望ましい。
このように構成されたマッサージ突子23aでは、曲面231aによって、より確実に突子231bを被施術者の肌面に密着させることができる。
【0045】
。
上記実施形態において、第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901ab〜904bでは、マーク91がそれぞれ向かい合うように配設した(
図4参照)。変形例として、マーク91の位置が互いに90度ずつずれるようにして第1〜第4のギア901a〜904a及び第1〜第4のギア901ab〜904bを配置することもできる。このことの対応して、スリーブ7も互いに90度ずつずれるようにして配置される。
【0046】
上記実施形態では、スリーブ7の孔71をスリーブ7の中心軸に対して傾斜させて設けることで、結果として回転軸6に対してスリーブ7を傾斜させた。さらなる変形例として、孔71をスリーブ7の中心軸に並行に設け、かつスリーブ7の一端側をスリーブ7の中心軸に対して斜めに延設するようにしてもよい。