(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6220360
(24)【登録日】2017年10月6日
(45)【発行日】2017年10月25日
(54)【発明の名称】ブラシレスモータおよび送風機
(51)【国際特許分類】
H02K 29/08 20060101AFI20171016BHJP
H02K 21/22 20060101ALI20171016BHJP
H02K 1/27 20060101ALI20171016BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20171016BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20171016BHJP
【FI】
H02K29/08
H02K21/22 M
H02K1/27 502A
F04D25/08 303
F04D29/00 B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-69190(P2015-69190)
(22)【出願日】2015年3月30日
(65)【公開番号】特開2016-189672(P2016-189672A)
(43)【公開日】2016年11月4日
【審査請求日】2016年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096884
【弁理士】
【氏名又は名称】末成 幹生
(72)【発明者】
【氏名】竹内 信雄
(72)【発明者】
【氏名】築谷 精一
【審査官】
池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−069738(JP,A)
【文献】
特開2000−014088(JP,A)
【文献】
特開平08−242569(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0139078(US,A1)
【文献】
特開平04−304153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 29/08
F04D 25/08
F04D 29/00
H02K 1/27
H02K 21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータコアおよびコイルを有するステータと、
前記ステータに対向して中心軸の周りを回転するロータマグネットと、
前記中心軸の方向における前記ロータマグネットの一方向側の端面に対向する磁気センサと
を備え、
前記ロータマグネットの前記ステータコアに対向する側の面には、前記中心軸の方向における前記ロータマグネットの中心から前記一方向側に偏った位置に、周溝が全周に渡って形成され、該周溝によって、前記ロータマグネットの軸方向の磁気中心が前記ステータの前記軸方向中心位置よりも前記一方向側とは反対側の他方向側にずれていることを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項2】
前記中心軸の方向に垂直な方向から見て、前記周溝の前記一方向側の面が前記ステータコアの前記一方向側の面よりも前記磁気センサに近い位置にあり、かつ、前記ステータコアの前記一方向側の面が前記周溝と重なっていることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
【請求項3】
前記中心軸の方向に垂直な方向から見て、前記周溝が前記ステータコアと重ならないことを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
【請求項4】
前記周溝の前記中心軸の方向の寸法L1と、前記周溝よりも前記一方向側にある前記ロータマグネットの部分の前記中心軸の方向の寸法L2とが、L1≧L2の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のブラシレスモータ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のブラシレスモータを備えることを特徴とする送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシレスモータおよび送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
ロータにスラスト力を作用させる構造が知られている。例えば、特許文献1には、回転子の永久磁石の着磁パターンを積層コアと対向してトルクを発生する駆動部と、磁気センサに位置信号磁束を与える位置検出部に軸方向に二分し、その境界部分に無着磁部分を設け、回転子は回路基板の方向に強力な磁気吸引力で引き付けられる構造が記載されている。特許文献2には、ベアリングブッシュに枢支されるロータの内面のロータマグネットを上方側マグネット素体と下方側マグネット素体とを一体的に結合したものから形成し、ロータマグネットの軸線方向の寸法をステータとほぼ同一とし、且つステータとロータマグネットとを相対向して配置し、上方側マグネット素体の磁気特性を下方側マグネット素体の磁気特性より高くする構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−242569号公報
【特許文献2】特開平10−174398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構造は、ロータマグネットの特定の部分に無着磁部分を設ける必要がある。しかしながら、磁性体中では、着磁の際に磁束が広がるので、ロータマグネットの一部に境界の明確な無着磁部分を形成する着磁は容易ではない。特に、ロータマグネットが小さい場合は、無着磁部分を形成する着磁は技術的に困難となる。特許文献2に記載の構造は、2種類の磁石を用いるので、部品点数が増加し、製造コストの増加および部品コストが増加する。
【0005】
このような背景において、本発明は、ロータにスラスト力が作用するブラシレスモータにおいて、製造し易く、また簡素な構造を有するものを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ステータコアおよびコイルを有するステータと、前記ステータに対向して中心軸の周りを回転するロータマグネットと、前記中心軸の方向における前記ロータマグネットの一方向側の端面に対向する磁気センサとを備え、前記ロータマグネットの前記ステータコアに対向する側の面には、前記中心軸の方向における前記ロータマグネットの中心から前記一方向側に偏った位置に、周
溝が全周に渡って形成され
、該周溝によって、前記ロータマグネットの軸方向の磁気中心が前記ステータの前記軸方向中心位置よりも前記一方向側とは反対側の他方向側にずれていることを特徴とするブラシレスモータ。
【0007】
本発明では、
前記中心軸の方向に垂直な方向から見て、前記周溝の前記一方向側の面が前記ステータコアの前記一方向側の面よりも前記磁気センサに近い位置にあ
り、かつ、前記ステータコアの前記一方向側の面が前記周溝と重なっている形態を含む。
【0008】
また、前記中心軸の方向に垂直な方向から見て、前記周溝または前記段部が前記ステータコアと重ならないようにすることができる。
【0009】
さらに、前記周溝の前記中心軸の方向の寸法L1と、前記周溝よりも前記一方向側にある前記ロータマグネットの部分の前記中心軸の方向の寸法L2とが、L1≧L2の関係を満たす構成にすることができる。
【0010】
本発明は、上記のブラシレスモータを備えることを特徴とする送風機でもある。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ロータにスラスト力が作用するブラシレスモータにおいて、製造し易く、また薄型化に有利な構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】磁気スラスト力を調べた実験を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(構成)
図1には、実施形態である送風機100の断面図が示され、
図2には、回転軸の方向から見た上面図が示されている。送風機100は、軸流ファンであり、ステータ200とその外側で所定の中心軸(回転軸)の回りを回転するロータ300とを備えたアウターロータ型のモータ構造を有している。なお、以下
図1に関して、ステータコア102から中心軸方向に見て回路基板106の側を下、その反対方向を上として説明を行うが、実際の使用状態における送風機100の向きは設置状況や使用状況に応じて任意に設定可能である。
【0014】
ステータ200は、ステータコア102とステータコア102の極歯に巻回されたステータコイル104を有している。ステータ200は、筐体を構成するベース101に固定されている。ベース101は、樹脂製であり、外周を囲む外側筐体101aと一体に形成されている。ベース101は、軸方向に延在した円筒形状の円筒部101bを有している。円筒部101bの外周には、ステータコア102が固定されている。ステータコア102は、電磁鋼鈑等の板状の軟磁性材料を軸方向で複数積層した構造を有し、周方向に沿って複数の極歯を備えている。ステータコア102の各極歯には、樹脂製のインシュレータ103を介してステータコイル(駆動コイル)104が巻回されている。なお、軸方向というのは、送風機100の回転軸の方向であり、後述するシャフト109が延在する方向である。また、軸に垂直な方向というのは、軸方向に直交する方向のことである。
【0015】
インシュレータ103には、金属製の端子ピン105が固定されている。端子ピン105の根本には、ステータコイル104の巻線の端部が絡げられ半田等により接続されている。端子ピン105は、後述する回路基板106に設けられた孔(スルーホール)を貫通し、半田付けにより回路基板106上の配線パターン(銅箔パターン)に接続されている。
【0016】
インシュレータ103には、回路基板106が固定されている。回路基板106には、磁気センサの一例であるホールセンサ107が取り付けられている。ホールセンサ107は、後述するロータマグネット114の磁気を検出し、ロータ300の回転を検出する。ホールセンサ107の出力から、ロータ300の回転速度(回転数/秒)が検出される。図示省略されているが、回路基板106には、ホールセンサ107の周辺回路およびステータコイル104に流す駆動電流を制御する回路を構成する電子部品が搭載されている。また、回路基板106からは図示しない外部接続配線が引き出されている。
【0017】
円筒部101bの内側には、軸受108が固定されている。軸受108は、滑り軸受であり、円筒形状を有し、その内側に回転する軸部材であるシャフト109を回転自在な状態で保持している。軸受108の下端は、円筒部101bの底の部分に配置された薄板リング形状のシャフト抜け止め板120に接触している。シャフト抜け止め板120は、軸受108によってベース101に押さえ付けられている。
【0018】
シャフト109の先端は、円筒部101b内側の底に配置されたスラスト板110に回転可能な状態で接触している。シャフト109の先端部近くには、周溝109aが形成されており、この周溝109aに嵌る状態で薄板リング形状のシャフト抜け止め板120が配置されている。
【0019】
シャフト109には、ロータ300が固定されている。ロータ300は、羽根112を有したハブ111と一体化されており、ロータヨーク113およびロータマグネット114を有している。シャフト109の他端(
図1の上端)には、樹脂製のロータハブ111が固定されている。ロータハブ111は、略カップ形状を有し、その周囲に羽根112が一体成型により形成されている。ロータハブ111の内側には、磁性材料により構成された円筒形状のロータヨーク113が固定され、ロータヨーク113の内側には、略円筒形状のロータマグネット114が固定されている。ロータマグネット114は、周方向に沿ってSNSN・・と交互に異なる極性となるように着磁されている。
【0020】
ロータマグネット114内周の下部(回路基板106近く)には、断面形状が矩形の周溝115が形成されている。周溝115は、周方向において一周した溝であり、その上端がステータコア102の下端面近くにあり、その下端はステータコア102の下端面から下方に離れた位置にある。すなわち、周溝115は、ステータコア102とごく一部で重なり、大部分がステータコア102と重ならない軸方向で下方にずれた位置に設けられている。周溝115の下部には、周溝115の上部と同じ径方向の肉厚を有したロータマグネット端部116があり、この部分の軸方向端面(
図1の下面)がホールセンサ107に隙間を有した状態で対向している。
【0021】
(周溝115の作用)
周溝115があることで、ロータマグネット114の軸方向における磁気中心は、周溝115がない場合に比較して
図1の上方(スラスト板110から離れる方向)にずれる。一般的に、異なる極性の2つの磁石同士あるいは、磁石と磁性材料とを近接させた場合、互いに磁気中心が最も近接するように磁気吸引力が働く。この原理により、周溝115を設けることで、ステータコア102とロータマグネット114との間に軸方向における吸引力、つまり上方にずれたロータマグネット114の磁気中心を下方に動かそうとする力が発生する。この力は、ロータハブ111、ロータヨーク113およびロータマグネット114と一体となったシャフト109をスラスト板110に押し付ける力となる。シャフト109がスラスト板110に磁力で押し付けられることで、送風機100の上下をひっくり返してもロータハブ111が軸方向でガタつかず、動作時の振動が抑えられる。
【0022】
すなわち、送風機100の中心軸方向に沿って、ステータコア102の軸方向における中心に向かうようにロータマグネット114の軸方向における磁気中心が引き寄せられることでロータマグネットにスラスト力が働くが、周溝115をロータマグネット114の軸方向における中心からスラスト板110の方向に偏った位置に設けると、ロータマグネット114の軸方向における磁気中心は周溝115が存在しない場合に比較して
図1の上方向に移動する。この結果、ロータマグネット114が
図1の下方向、すなわちスラスト板110の方向に向かってステータコア102に引き寄せられ、上記のスラスト力が働く。このスラスト力により、シャフト109がスラスト板110に押し付けられる。
【0023】
なお、周溝115が無くても後述する
図3のサンプル1(比較例)のような構造の場合、ロータマグネット114の位置がステータコア102に対して上方にずれているので、ロータマグネット114の磁気中心が上方にずれ、ロータマグネット114が下方に引き寄せられるスラスト力が生じる。しかしながら、ロータマグネット114を
図3の下方に引き寄せるスラスト力が不足している場合、この構造で当該スラスト力を高めるためには、ロータマグネット114を更に上方に延在させる必要がある。その結果、ブラシレスモータ、ひいては送風機100の軸方向の寸法大きくなってしまい、薄型化の点で不利となる。周溝115を設けた場合、ロータマグネット114の軸方向の寸法を大きくせずに磁気中心を上方に移動させることができるので、ブラシレスモータの軸方向の寸法を大きくしなくとも必要とする値のスラスト力(ロータマグネット114を
図3の下方に引き寄せるスラスト力)を得ることができる。
【0024】
なお、
図3のサンプル1の構造において、ロータマグネット114を上方にずらして配置すると、ロータマグネット114を下方に引き寄せるスラスト力は増加する。しかしながら、そうするとホールセンサ107とロータマグネット114との間の距離が大きくなり、ホールセンサ107によるロータマグネット114の回転を検出する機能が損なわれる。周溝115を設けた場合、ロータマグネット端部116の位置を変えることなく、このロータマグネット端部116をホールセンサ107に近接させたまま磁気中心を上方へ移動させることができるので、ホールセンサ107によってロータマグネット114の回転を検出する機能が損なわれない構造が得られる。
【0025】
以上述べたように、周溝115を設けることで、ロータマグネット114の軸方向の寸法を大きくすることなく、またホールセンサ107による回転検出機能を損なうことなく、ロータマグネット114を
図3の下方に十分な力で引き寄せることができる構造が得られる。
【0026】
(実験結果)
以下、周溝115の適切な位置を調べる実験について説明する。
図3には、ステータコア102と周溝115の位置関係が概念的に示されている。下記表1には、
図3に示すサンプル1、サンプル2−1、サンプル2−2、サンプル2−3、サンプル2−4におけるスラスト力(表1のスラスト力は溝がないロータマグネットのスラスト力を1とした場合の各サンプルのスラスト力の相対値である)を調べた結果が示されている。ここで、スラスト力は、ステータ102がロータマグネット114を
図3の下方向に引く力、すなわちスラスト板110にシャフト109が押し付けられる力である。
【0028】
表1から明らかなように、周溝115を設けることで、ロータマグネット114を
図3の下の方向に押し付けるスラスト力が発生する。
【0029】
なお、周溝115とステータコア102とが軸方向で完全に重なると、そうではない場合のようにスラスト力は大きく増加しない(サンプル2−4を参照)。これは、周溝115の下に残るロータマグネット端部116が生成する磁力の影響が大きくなり、ロータマグネット114の軸方向における磁気中心の上方への移動が小さくなるからであると考えられる。しかし、それでも周溝が無い場合と比較するとスラスト力は2倍以上増加している。
【0030】
したがって、スラスト力を高めるためにはロータマグネット114に周溝115を追加することが好ましい。さらに、周溝115の軸方向の幅寸法をL1、
図3において周溝115よりも下側(スラスト板110の側)にあるロータマグネット114の部分の軸方向の寸法をL2とすると、表1の結果から、L1≧L2を満たす構造がより好ましいと結論される。L1よりL2が大きくなるにつれて、または周溝115の中心位置が上方に移動するにつれて、ロータマグネット114の磁気中心が上方への移動が小さくなり、ロータマグネット114を
図3の下の方向に押し付けるスラスト力の増加が小さくなる。言い換えると、L1よりL2が大きくなると、L2の部分をステータコア102の方向(上の方向)に引き付ける磁力が大きくなるため、全体としてはロータマグネット114を
図3の下の方向に押し付けるスラスト力を弱めることになる。また、スラスト力の増加を得るためには、周溝115の中心位置はロータマグネット114の軸方向中心から下側に偏った位置にあることが必要である。
【0031】
ところで、
図3のサンプル2−2,2−3,2−4は、軸に垂直な方向から見て、ステータコア102と周溝115が重なっている。これらの構造では、一部とはいえステータコア102とロータマグネット114との距離が大きくなる部分が生じるので、有効利用されない磁束が生じ、モータとしての効率は低下する。よって、モータ効率の点では、ステータコア102と周溝115とが軸方向で重ならないサンプル2−1の構造が好ましい。
【0032】
(効果)
ロータマグネットの軸方向中心がステータに対して軸方向にずれた従来の構造であればロータマグネットへのスラスト力を発生させることは可能である。しかしながらこの従来構造では、ロータマグネットをステータに対してずらして配置させる分の軸方向のスペースが必要なため、薄型化の点で不利であった。これに対して、上述したロータマグネットの内周面の軸方向の一端側に偏った位置に周溝を形成する構造は、ロータマグネットの軸方向における寸法の増大を抑えつつ、ロータに十分なスラスト力を作用させることができる。
【0033】
また、ロータマグネットの内周面の軸方向で偏った位置に周溝を形成する構造は、ロータマグネットの一端部をホールセンサに近接させることができるので、ロータマグネットの回転を検出する機能が損なわれない。更にこの構造は、ロータマグネットの内周面に溝を形成するだけであるので、製造が容易であり、また部品点数が増えることもない。
【0034】
(その他)
図4は、ロータマグネット114内側の下端に周方向に沿って連続した段部(切欠き部)117を形成した場合の例である。この場合も、ホールセンサ107が検知する磁力が生成されるようにし、且つ、ロータマグネット114の軸方向における磁気中心を
図5の上方に偏らせた構造が得られ、シャフト109がスラスト板110に押し付けられる。
【0035】
また、
図4の構造では、段部117が形成されることで残存した薄肉部118の軸方向端面がホールセンサ107に対向するように、ホールセンサ107の位置が調整されている。薄肉部118の軸方向端面がホールセンサ107に対向する位置関係とすることで、ロータの回転を確実にホールセンサ107で検出できる。なお、段部117がステータコア102と軸方向で重ならない構造も可能である。
【0036】
図5は、周溝115の断面形状を略U字型とした場合の例である。この場合も
図1の構造と同様の作用が得られる。このように、周溝115の断面形状は矩形以外の任意の形状を選択することが可能であり、たとえばV字型等も可能である。
【0037】
上記の例では、ロータが外側に位置するアウターロータ型ブラシレスモータの場合を説明したが、外側にステータを配置し、内側にロータを配置したインナーロータ型に本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
101…ベース、101a…外側筐体、101b…円筒部、102…ステータコア、103…インシュレータ、104…ステータコイル、105…端子ピン、106…回路基板、107…ホールセンサ、108…軸受、109…シャフト、109a…周溝、110…スラスト板、111…ロータハブ、112…羽根、113…ロータヨーク、114…ロータマグネット、115…周溝、116…ロータマグネット端部、117…段部、120…シャフト抜け止め板、200…ステータ、300…ロータ。