(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
エネルギーの供給を、石油や天然ガスなどの化石燃料が大きく占めている場合、化石燃料の市場価格の乱高下の影響を受けて、エネルギーの供給が不安定化してしまうという問題がある。
また、化石燃料を利用することで発生する温室効果ガスの削減も重要な課題となっている。
【0003】
このような状況においてエネルギーを安定的に供給するために、資源の枯渇のおそれが少なく、環境への負荷も少ない太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーの利用が一層注目を浴びている。
【0004】
再生可能エネルギーの中で、世界的には風力とバイオマスが多く利用されている。特に風力は、太陽光と異なり風さえあれば夜間でも利用することができるので、世界的に一番多く利用されている。
【0005】
風力発電の原理は、風の力を設備の羽根で受け、羽根の回転によるエネルギーを電気エネルギーに変換するというものである。また、風力発電の長所として次の点が挙げられる。
【0006】
1点目の長所は、資源が枯渇しないという点である。風という自然現象を利用するため、化石燃料のように資源が枯渇するおそれがない。
【0007】
2点目の長所は、有害物質を排出しないという点である。火力発電では化石燃料を燃焼することで二酸化炭素が発生し、原子力発電では、放射性廃棄物という毒性の強い物質を処理しなければならない。
【0008】
3点目の長所は、夜間でも発電が可能であるという点である。太陽光発電では、太陽の光を電気エネルギーに変換するという原理から、太陽の出ていない夜間に発電できない。
【0009】
4点目の長所は、発電効率が比較的高いという点である。風力発電は、風が持つエネルギーの40%近くを電気へ変換でき。他の発電方式に比べて高いと言える。
【0010】
また、風力発電の短所として、風速が不安定であれば発電量にばらつきが生じ、台風のような暴風時には設備の機能が停止してしまう点や設置場所が限定されてしまう点が挙げられる。
しかし、風力発電の短所は長所で補うことが可能であるため、風力発電に対する期待は高く、様々な技術が提案されている。
【0011】
例えば、特許文献1には、
図10に示す風力発電装置が記載されている。
すなわち、特許文献1に記載された風力発電装置501は、風車ロータ503を備えており、風車ロータ503は、ハブ504及びハブ504に取付けられた少なくとも一本のブレード502から構成されている。
【0012】
また、風車ロータ503及び風車ロータ503に連結された回転シャフト506は、ブレード502で受けた風力エネルギーによって回転するよう構成されている。
また、風車ロータ503には、回転シャフト506を介して油圧ポンプ508が連結されている。また、油圧ポンプ508には、低圧油ライン514及び高圧油ライン512を介して油圧モータ510が接続されている。
【0013】
油圧ポンプ508は、回転シャフト506によって駆動され、そして作動油を昇圧し、高圧の作動油(高圧油)を生成する。油圧ポンプ508で生成された高圧油は高圧油ライン512を介して油圧モータ510へ供給され、高圧油によって油圧モータ510が駆動される。
【0014】
また、油圧モータ510で仕事をした後の低圧の作動油(低圧油)は、低圧油ライン514を経由して、油圧ポンプ508に戻される。
また、油圧モータ510に発電機516が連結されている。また、回転シャフト506の少なくとも一部は、タワー519上に設置されたナセル518によって覆われている。
【0015】
また、風車ロータ503の回転エネルギーは、油圧ポンプ508及び油圧モータ510を含む油圧機械としての油圧トランスミッション505を介して発電機516に入力され、発電機516において電力が生成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、風力エネルギーに基づく回転シャフトの回転を増大させるという考え方に基づいた発明ではないため、発電能力の向上という点において充分ではなく、発電能力を向上できる風力発電装置が求められていた。
【0018】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、発電能力が向上した風力発電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の目的を達成するために、本発明の風力発電装置は、長手方向を含み、かつ、同長手方向を中心に回転可能な軸体と、該軸体に突出した状態で取付けられた風力受体とを有する回転部と、前記軸体の長手方向と同じ方向を中心に回転可能であり、かつ、前記回転部から突出した前記軸体の長手方向に対して略直交する方向に延びると共に同軸体に取付可能な支持板と、該支持板の回転中心領域から回転半径方向へ離れた位置にある縁から同支持板に対して略直交する方向に突出した側板と、該側板に隣接した前記支持板の領域である縁領域に、同回転中心領域と同縁領域とを結んで延びる長手方向の一端が前記軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能に取付可能な揺動体とを有する回転安定化部と、前記回転部から突出した前記軸体の回転に基づいて発電可能な発電部とを備える。
【0020】
ここで、長手方向を含み、かつ、長手方向を中心に回転可能な軸体と、軸体に突出した状態で取付けられた風力受体とを有する回転部によって、風力受体に風が当たって加えられた風力が軸体へと伝わり、軸体を回転させることができる。
【0021】
また、回転部から突出した軸体の回転に基づいて発電可能な発電部によって、軸体へ伝わった風力に基づく軸体の回転に基づいて発電することができる。
【0022】
また、軸体の長手方向と同じ方向を中心に回転可能であり、かつ、回転部から突出した軸体の長手方向に対して略直交する方向に延びると共に軸体に取付可能な支持板を有する回転安定化部は、軸体へ伝わった風力に基づく軸体の回転で回転する。
【0023】
また、支持板の回転中心領域から回転半径方向へ離れた位置にある縁から支持板に対して略直交する方向に突出した側板と、側板に隣接した支持板の領域である縁領域に、回転中心領域と縁領域とを結んで延びる長手方向の一端が軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能に取付可能な揺動体とを有する回転安定化部によって、回転安定化部の回転で生じた遠心力で揺動体が回転安定化部の側板へ押し当てられて回転安定化部の側板や縁領域における回転トルクが増大し、軸体の回転速度を増大させることができる。
【0024】
また、支持板の回転中心領域から回転半径方向へ離れた位置にある縁から支持板に対して略直交する方向に突出した側板と、側板に隣接した支持板の領域である縁領域に、回転中心領域と縁領域とを結んで延びる長手方向の一端が軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能に取付可能な揺動体とを有する回転安定化部によって、回転安定化部の回転で生じた遠心力で揺動体が回転安定化部の側板へ押し当てられるので、回転バランスを保つことができる。
【0025】
また、揺動体の長手方向の長さと揺動体自体の重量とが遠心力に寄与するので、球体が回転安定化部の側面へ押し当てられる場合よりも大きい遠心力を発生させることができ、その結果、球体が回転安定化部の側板へ押し当てられる場合よりも回転トルクを大きく増大させることができる。
【0026】
また、本発明の風力発電装置において、揺動体は、複数の重錘体を収容可能であり、かつ、支持板の回転中心領域に近づくにつれて鉛直方向下側へ傾斜している構成とすることができる。
【0027】
この場合、揺動体が傾斜しているので、回転部の回転開始時と回転安定化部の回転開始時とで、揺動体の長手方向の他端は軸体付近に位置して重量の抵抗を少なくすることができ、また、揺動体同士が干渉し難い。
【0028】
さらに、本発明の風力発電装置において、揺動体は、平面状の底部と、底部の長手方向に延びる一対の縁から底部に対して略垂直に突出した平面状の長手側壁部と、底部の長手方向に対して略直交する方向である短手方向に延びる一対の縁から底部に対して略垂直に突出した平面状の短手側壁部とで構成されており、かつ、長手側壁部の底部と接続した側とは反対側の端部と短手側壁部の底部と接続した側とは反対側の端部とで囲まれた領域に内部と外部とを連通する開口部が形成されており、重錘体は六面体である構成とすることができる。
【0029】
この場合、重錘体を揺動体内に入れたり揺動体から出したりし易い。
また、重錘体が、底部と長手側壁部と短手側壁部とに面で接するので、重錘体が動き難く安定する。
【0030】
また、本発明の風力発電装置において、揺動体は、縁領域に着脱可能に取付可能である構成とすることができる。
【0031】
この場合、揺動体を回転安定化部から取出して重錘体の交換を行うことができる。
【0032】
また、本発明の風力発電装置は、軸体の長手方向と同じ方向に延び、かつ、回転部及び回転安定化部よりも軸体から離れた位置に配置可能であり、かつ、棒形状を有する複数の支柱と、軸体の長手方向と同じ方向に延びると共に軸体の長手方向と同じ方向の風力受体の長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である第1の平面部を有し、かつ、第1の平面部の一方の平面と一方の平面に対向する他方の平面との間を貫通した複数の貫通孔が第1の平面部に形成されており、かつ、回転部及び回転安定化部よりも軸体から離れた位置に配置可能であり、かつ、軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能に支柱に取付可能な第1の風防板と、軸体の長手方向と同じ方向に延びると共に軸体の長手方向と同じ方向の風力受体の長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である第2の平面部を有し、かつ、第2の平面部の一方の平面と一方の平面に対向する他方の平面との間を貫通した複数の貫通孔が第2の平面部に形成されており、かつ、回転部及び回転安定化部よりも軸体から離れた位置に配置可能であり、かつ、軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能であると共に支柱の第1の風防板が取付けられた側とは反対側に取付可能であり、かつ、二つの支柱を結ぶ線分の略垂直二等分線上で、異なる支柱に取付けられた第1の風防板と接触可能な第2の風防板とを備える構成とすることができる。
【0033】
この場合、第1の風防板と、第1の風防板が取付けられた支柱とは異なる支柱に取付けられた第2の風防板が、軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動すると共に、二つの支柱を結ぶ線分の略垂直二等分線上で、第1の風防板と第2の風防板とが互いに接触するので、第1の風防板と第2の風防板が回転部を側方から囲むことができる。
【0034】
また、第1の風防板と第2の風防板が回転部を側方から囲むことができ、第1の風防板と第2の風防板それぞれに貫通孔が形成されているので、暴風のときでも風力受体に当たる風量を抑えつつ貫通孔を通して風力受体に風を当てて発電に利用することができる。
【0035】
また、本発明の風力発電装置は、回転部の鉛直方向上側に配置可能であり、かつ、軸体の前記長手方向と同じ方向を中心に回転可能な天面板と、天面板に対向すると共に、回転部の鉛直方向下側に配置可能であり、かつ、軸体の長手方向と同じ方向を中心に回転可能な底面板と、天面板の一方の縁部と天面板の一方の縁部に対向する底面板の一方の縁部とを連結しており、かつ、風力受体よりも軸体から離れた位置に配置可能な左側面板と、天面板の一方の縁部に対向する他方の縁部と天面板の他方の縁部に対向する底面板の他方の縁部とを連結しており、かつ、風力受体よりも軸体から離れた位置に配置可能な右側面板と、左側面板の一方の縁部から突出しており、かつ、風力受体が位置する側へ向いた内側面が凸形状に湾曲した左張出板と、左張出板が突出した左側面板の縁部と対向する右側面板の縁部から突出しており、かつ、風力受体が位置する側へ向いた内側面が凸形状に湾曲した右張出板とを有し、かつ、左側面板と右側面板それぞれに接続された天面板の縁部に対して略直交する縁部である一対の天面自由縁部と、左側面板と右側面板それぞれに接続された底面板の縁部に対して略直交する縁部である一対の底面自由縁部とで挟まれた領域に内部と外部とを連通する一対の開口部が形成された風洞部を備える構成とすることができる。
【0036】
この場合、左側面板の一方の縁部から左張出板が突出しており、また、右側面板の縁部から右張出板が突出しているので、左張出板及び右張出板が存在する分だけ風が当たる面積が大きくなり、左張出板及び右張出板と隣接する方の開口部が風下になる。
【0037】
また、左張出板及び右張出板と隣接する開口部から吹き出る風が、左張出板及び右張出板によって渦を巻くので、風洞部の内部空間を通過する風の速度を増大させることができる。
【0038】
また、本発明の風力発電装置において、風力受体が位置する側とは反対側へ向いた左張出板の外側面が凹形状に湾曲しており、かつ、風力受体が位置する側とは反対側へ向いた左側面板の外側面が凸形状に湾曲しており、かつ、風力受体が位置する側へ向いた左側面板の内側面が凹形状に湾曲しており、かつ、左側面板の外側面と左張出板の外側面が互いに連続しており、かつ、左側面板の内側面と左張出板の内側面が互いに連続しており、風力受体が位置する側とは反対側へ向いた右張出板の外側面が凹形状に湾曲しており、かつ、風力受体が位置する側とは反対側へ向いた右側面板の外側面が凸形状に湾曲しており、かつ、風力受体が位置する側へ向いた右側面板の内側面が凹形状に湾曲しており、かつ、右側面板の外側面と右張出板の外側面が互いに連続しており、かつ、右側面板の内側面と右張出板の内側面が互いに連続している構成とすることができる。
【0039】
この場合、左張出板及び右張出板が取付けられた縁部とは反対側の縁部の方が風上となり、左側面板の外側面及び内側面、並びに右側面板の外側面及び内側面に沿って流れてきた風は、外側面及び内側面が湾曲しているので平坦な面よりも速度を増大でき、また、風下に位置する左張出板及び右張出板の湾曲した外側面及び内側面に当たって渦を生じさせることができる。
【0040】
また、左側面板の外側面及び内側面、並びに右側面板の外側面及び内側面が湾曲しているので、風洞部内に風を閉じ込め易くなり、また、風の抗力を減らすことができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明に係る風力発電装置は、発電能力を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0044】
図1は、本発明を適用した風力発電装置の一例を示す概略図である。
また、
図2は、本発明を適用した風力発電装置が備える、円盤部と風防板の一例を示す部分概略平面図(a)、及び回転部と、円盤部と、風防板の一例を示す部分概略図(b)である。
また、
図3は、本発明を適用した風力発電装置が備える風防板で回転部が囲まれた状態の一例を示す概略図である。
【0045】
また、
図4は、
図3に示す、円盤部と風防板の部分概略平面図である。
また、
図5は、本発明を適用した風力発電装置が備えるサボニウス型の羽根の一例を示す概略平面図である。
また、
図6は、本発明を適用した風力発電装置が備える円盤部の概略鉛直方向断面図である。
また、
図7は、本発明を適用した風力発電装置が備える円盤部の概略水平方向断面図である。
【0046】
ここで、
図1に示す、風洞部と、円盤部と、発電部は、それぞれの内部が判るように断面図が示されている。
また、
図1において、円盤部の内部を判り易くするために、一部の揺動体を省略している。
また、
図1において、図の上下は鉛直方向の上下に相当するものとする。
また、
図2及び
図4において、円盤部の内部を判り易くするために、横架材と、風洞部と、円盤部の上部板を省略している。
【0047】
図1に示す本発明の風力発電装置1は、回転部2を備える。
ここで、回転部2は軸体2Aを有し、軸体2Aは長手方向を含み、かつ、長手方向を中心に回転可能である。また、回転部2は、軸体2Aに突出した状態で取付けられた、第1の羽根2Bと、第2の羽根2Cと、
図1には示していない第3の羽根とを有する。
また、第1の羽根と、第2の羽根と、第3の羽根は、風力受体の一例である。
【0048】
また、
図5に示すように、第1の羽根2Bと、第2の羽根2Cと、第3の羽根2Dは、いわゆるサボニウス型の羽根である。
また、
図5に示す円周は、回転部2が回転したときの、第1の羽根2Bと、第2の羽根2Cと、第3の羽根2Dそれぞれの縁部が描く軌道を示す。
【0049】
すなわち、第1の羽根2Bと、第2の羽根2Cと、第3の羽根2Dは、軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向に突出しており、かつ、軸体2Aの長手方向と同じ方向へ延びる、第1の羽根2Bの面と、第2の羽根2Cの面と、第3の羽根2Dの面はそれぞれ、一方の面が凸形状に湾曲しており、一方の面に対向する他方の面が凹形状に湾曲している。
【0050】
また、
図5に示すように、第1の羽根2Bの凸形状の湾曲面と第2の羽根2Cの凹形状の湾曲面は連続しており、また、第2の羽根2Cの凸形状の湾曲面と第3の羽根2Dの凹形状の湾曲面は連続しており、また、第3の羽根2Cの凸形状の湾曲面と第1の羽根2Bの凹形状の湾曲面は連続している。
すなわち、第1の羽根2Bの面と、第2の羽根2Cの面と、第3の羽根2Dの面は、互いに同じ方向例えば回転方向Aへ向けて湾曲している。
【0051】
また、本発明の風力発電装置1は、回転部2の鉛直方向上側に配置された第1の円盤部3を備える。
ここで、第1の円盤部3は、支持板3Aと、側板3Bと、揺動体3Cと、上部板3Dとを有する。
【0052】
また、支持板3Aは、軸体2Aの長手方向と同じ方向を中心に回転可能であり、かつ、回転部2から突出した軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向に延びると共に軸体2Aに取付けられている。
【0053】
また、側板3Bは、支持板3Aの回転中心領域すなわち軸体2Aに隣接した領域から回転半径方向へ離れた位置にある縁から支持板3Aに対して略直交する方向に突出している。
【0054】
また、側板3Bに隣接した支持板3Aの領域である縁領域に、回転中心領域と縁領域とを結んで延びる、揺動体3Cの長手方向の一端が取付ピン3Eによって着脱可能に取付けられており、揺動体3Cはこの一端を中心として、軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能である。
【0055】
また、
図2は、第1の円盤部3が回転しているときの様子を示しているが、第1の円盤部3が回転することで生じた遠心力で、4つの揺動体3Cが、取付ピン3Eによって支持板3Aの縁領域に取付けられた長手方向の一端を中心として、軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向へ揺動し、側板3Bへ押し当てられる。
【0056】
また、上部板3Dは、側板3Bの、支持板3Aに取付けられた側とは反対側に、支持板3Aに対向した状態で取付けられている。
すなわち、揺動体3Cは、支持板3Aと側板3Bと上部板3Dとで囲まれた空間内に収容されている。
【0057】
また、揺動体3Cは、複数の重錘体3Fを収容しており、かつ、支持板3Aの回転中心領域に近づくにつれて鉛直方向下側へ傾斜している。
また、重錘体3Fは六面体である。
【0058】
図2に示すように、揺動体3Cそれぞれは、例えば3つの重錘体3Fを収容している。
【0059】
すなわち、
図6に示すように揺動体3Cは、平面状の底部31を有する。
また、
図7に示すように揺動体3Cは、底部31の長手方向に延びる一対の縁から底部31に対して略垂直に突出した平面状の長手側壁部32を有する。
また、
図6及び
図7に示すように揺動体3Cは、底部31の長手方向に対して略直交する方向である短手方向に延びる一対の縁から底部31に対して略垂直に突出した平面状の短手側壁部33を有する。
【0060】
また、揺動体3Cは、長手側壁部32の、底部31と接続した側とは反対側の端部と、短手側壁部33の、底部31と接続した側とは反対側の端部とで囲まれた領域に内部と外部とを連通する開口部が形成されている。
【0061】
また、風が吹いておらず回転部2や第1の円盤部3が回転していないとき、または回転部2や第1の円盤部3が回転し始めたときは、
図7に示すように、揺動体3Cの長手方向の他端すなわち支持板3Aの縁領域に取付けられていない端部が、軸体2A付近に位置しており、重量の抵抗を少なくすることができ、また、揺動体3C同士が干渉し難い。
なお、
図1及び
図6に示す第1の円盤部3は、回転していないとき、または回転し始めたときの状態である。
【0062】
また、本発明の風力発電装置1は、回転部2の鉛直方向下側に配置された第2の円盤部4を備える。
なお、第2の円盤部4の構成は、第1の円盤部3の構成と同じであるので、その説明を省略する。
また、第1の円盤部及び第2の円盤部は、回転安定化部の一例である。
【0063】
また、本発明の風力発電装置1は、発電部8を備える。
ここで、発電部8は、回転部2から突出した軸体2Aの回転に基づいて発電可能である。
【0064】
また、発電部8は、N極磁石8Aと、S極磁石8Bとを有する。
ここで、N極磁石8AとS極磁石8Bは互いに離れており、かつ、互いに対向している。
【0065】
また、軸体2Aは、第2の円盤部4を貫通して第2の円盤部4から突出して第2の円盤部4の鉛直方向下側へ延びており、発電部8のN極磁石8AとS極磁石8Bの間に配置されている。
【0066】
また、N極磁石8AとS極磁石8Bの間に位置する軸体2Aの外側面に、導電性を有するコイル素線8Cが螺旋状に取付けられている。
【0067】
また、本発明の風力発電装置1は、コンバータ5を備える。
ここで、コンバータ5は、発電部8が発電した交流電力を直流電力に変換可能である。
【0068】
また、本発明の風力発電装置1は、パワーコンディショナ6を備える。
ここで、パワーコンディショナ6は、コンバータ5が変換した直流電力を、商用周波数の交流電力へ変換可能である。
【0069】
また、本発明の風力発電装置1は、風洞部9を備える。
ここで、風洞部9は、天面板9Aを有する。
天面板9Aは、回転部2の鉛直方向上側に配置可能であり、かつ、軸体2Aの長手方向と同じ方向を中心に回転可能である。
図1に示す例では、天面板9Aは、回転部2の鉛直方向上側に配置された第1の円盤部3よりもさらに鉛直方向上側に配置されている。
【0070】
また、風洞部9は、底面板9Bを有する。
底面板9Bは、天面板9Aに対向すると共に、回転部2の鉛直方向下側に配置可能であり、かつ、軸体2Aの長手方向と同じ方向を中心に回転可能である。
図1に示す例では、底面板9Bは、回転部2の鉛直方向下側に配置された第2の円盤部4よりもさらに鉛直方向下側に配置されている。
【0071】
また、風洞部9は、左側面板9Cを有する。
ここで、左側面板9Cは、天面板9Aの一方の縁部と天面板9Aの一方の縁部に対向する底面板9Bの一方の縁部とを連結しており、かつ、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dよりも軸体2Aから離れた位置に配置されている。
【0072】
また、風洞部9は、底面板9Bとは反対方向へ天面板9Aから突出した風向板9Gを有する。
また、
図1に示すように、天面板9Aの一方の縁部から水平方向に突出した風向板9Gの部分の面積と、一方の縁部とは反対側の、天面板9Aの他方の縁部から水平方向に突出した風向板9Gの部分の面積は異なり、突出した風向板9Gの部分の面積が大きい方が風下になる。
【0073】
風洞部9のさらに詳しい構成は後述するが、回転部2は、風洞部9の内部に配置されている。
【0074】
また、
図1及び
図2に示すように、本発明の風力発電装置1は、棒形状を有する3本の支柱すなわち第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cとを備える。
【0075】
ここで、第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cはそれぞれ、軸体2Aの長手方向と同じ方向すなわち鉛直方向に延びており、かつ、回転部2と、第1の円盤部3と、第2の円盤部4よりも軸体2Aから離れた位置に配置されている。
【0076】
また、第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cは互いに離れて配置されており、かつ、水平方向の面において三角形の頂点に相当する位置に配置されている。
【0077】
また、第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cは互いに、第1の横架材14Aと、第2の横架材14Bと、第3の横架材14Cとを介して連結されている。
【0078】
また、第1の円盤部3の上部板3Dを貫通した軸体2Aは、第1の円盤部3から突出して鉛直方向上側へ延びている。
そして、軸体2Aの一端は、第1の横架材14Aの略中央部に回転可能に接続されている。
【0079】
また、風洞部9の天面板9A及び風向板9Gには、軸体2Aが挿通された貫通孔が形成されている。
また、風洞部9の底面板9Bには、軸体2Aが挿通された貫通孔が形成されている。
また、風向板9Gは、回転金具16を介して第1の横架材14Aの略中央部に取付けられている。
【0080】
また、発電部8を貫通した軸体2Aは、発電部8から突出して発電部8の鉛直方向下側へ延びている。
そして、軸体2Aの他端は、第3の横架材14Cの略中央部に回転可能に接続されている。
【0081】
従って、回転部2は、第1の横架材14Aと第3の横架材14Cとに、回転可能に取付けられている。
【0082】
また、風洞部9は軸体2Aに取付けられておらず、風洞部9の風向板9Gが回転金具16を介して第1の横架材14Aの略中央部に取付けられているので、軸体2Aの回転すなわち回転部2の回転から独立して回転できる。
【0083】
また、本発明の風力発電装置1は、第1の風防板11Aを備える。
ここで、第1の風防板11Aは第1の風防板本体111を有し、第1の風防板本体111は、軸体2Aの長手方向と同じ方向に延びると共に軸体2Aの長手方向と同じ方向の、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dの長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である。
【0084】
また、第1の風防板本体111の一方の平面と一方の平面に対向する他方の平面との間を貫通した複数の貫通孔115が、第1の風防板本体111に形成されている。
【0085】
また、第1の風防板11Aは、回転部2や、第1の円盤部3や、第2の円盤部4よりも軸体2Aから離れた位置に配置されている。
また、第1の風防板11Aは、ヒンジ116によって第1の支柱13Aに取付けられており、軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能である。
すなわち、第1の風防板本体111がヒンジ116によって第1の支柱13Aに取付けられている。
【0086】
また、第1の風防板11Aは第1の風防板端部112を有する。
ここで、第1の風防板端部112は、第1の風防板本体111の、ヒンジ116に取付けられた側とは反対側に、折り曲げ可能に取付けられている。
また、第1の風防板端部112も第1の風防板本体111と同様に、軸体2Aの長手方向と同じ方向に延びると共に軸体2Aの長手方向と同じ方向の、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dの長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である。
【0087】
また、第1の風防板端部112にも貫通孔115が形成されている。
【0088】
また、本発明の風力発電装置1は、第2の風防板11Bを備える。
ここで、第2の風防板11Bは第2の風防板本体113を有し、第2の風防板本体113は、軸体2Aの長手方向と同じ方向に延びると共に軸体2Aの長手方向と同じ方向の、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dの長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である。
【0089】
また、第2の風防板本体113の一方の平面と一方の平面に対向する他方の平面との間を貫通した複数の貫通孔115が、第2の風防板本体113に形成されている。
【0090】
また、第2の風防板11Bは、回転部2や、第1の円盤部3や、第2の円盤部4よりも軸体2Aから離れた位置に配置されている。
【0091】
また、
図2に示すように、第2の風防板11Bは、ヒンジ116によって、第1の支柱13Aの第1の風防板11Aが取付けられた側とは反対側に取付けられており、軸体2Aの長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能である。
すなわち、第2の風防板本体113がヒンジ116によって第1の支柱13Aに取付けられている。
【0092】
また、第2の風防板11Bは第2の風防板端部114を有する。
ここで、第2の風防板端部114は、第2の風防板本体113の、ヒンジ116に取付けられた側とは反対側に、折り曲げ可能に取付けられている。
また、第2の風防板端部114も第2の風防板本体113と同様に、軸体2Aの長手方向と同じ方向に延びると共に軸体2Aの長手方向と同じ方向の、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dの長さと少なくとも同じ長さを有する平面体である。
【0093】
また、第2の風防板端部114にも貫通孔115が形成されている。
【0094】
また、
図2に示すように、第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cそれぞれに、第1の風防板11Aと第2の風防板11Bが取付けられている。
【0095】
図1及び
図2に示す本発明の風力発電装置1は、例えば風速8m/秒未満のような比較的穏やかな風が吹いているときの態様である。
すなわち、第1の風防板11A及び第2の風防板11Bが、回転部2を側方から囲んでいない態様である。
【0096】
このとき、
図2に示すように、同じ支柱に取付けられている、第1の風防板11Aと第2の風防板11Bは互いに着脱可能に連結されている。
すなわち、第1の風防板端部112の縁と第2の風防板端部114の縁とが例えば磁石によって着脱可能に連結されている。
【0097】
また、ヒンジ116は、ヒンジ116自体を略直線状態に維持する弾性体例えばバネを有している。
また、
図2に示すように、同じ支柱に取付けられている、第1の風防板11Aと第2の風防板11Bが互いに連結されている場合、ヒンジ116は折り曲げられている。
【0098】
従って、このときヒンジ116には、略直線状態に戻るための付勢力が付与されており、第1の風防板端部112の縁と第2の風防板端部114の縁との連結を解除すると、ヒンジ116の付勢力によってヒンジ116を中心として水平方向へ、かつ、互いに離れる方向へ、第1の風防板11Aと第2の風防板11Bが揺動する。
【0099】
また、このとき、二つの支柱を結ぶ線分の略垂直二等分線上において、互いに異なる支柱に取付けられた第1の風防板11Aと第2の風防板11Bは、
図4に示すように接触する。
すなわち、第1の風防板端部112の面と第2の風防板端部114の面が二つの支柱を結ぶ線分の略垂直二等分線上で接触し、互いに力を及ぼし合って固定される。
【0100】
図3及び
図4に示す本発明に風力発電装置1は、第1の風防板端部112の縁と第2の風防板端部114の縁との連結を解除したときの態様である。
すなわち、回転部2と風洞部9の大部分は、第1の風防板11Aと第2の風防板11Bに側方から囲まれており、貫通孔115の大きさや数にもよるが、回転部2の様子を外部から視認し難くなる。
【0101】
また、
図3及び
図4に示す本発明の風力発電装置1は、例えば風速17m/秒以上のような強風もしくは暴風のときの態様である。
【0102】
回転部2は第1の風防板11Aと第2の風防板11Bに側方から囲まれているため、囲まれていない場合に比べて、第1〜3の羽根(2B〜2D)に当たる風量を抑えることができ、回転部2の破損を防止できる。
さらに、複数の貫通孔115が形成されているので、第1〜3の羽根(2B〜2D)に当たる風量を抑えつつ貫通孔115を通して第1〜3の羽根(2B〜2D)に風を当てて発電に利用することができる。
【0103】
図8は、本発明を適用した風力発電装置が備える風洞部の一例を示す概略図である。また、
図9は、
図8に示す風洞部の部分概略平面図である。
なお、
図8及び
図9において、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dを省略している。
また、
図9において、天面板9Aを省略している。
【0104】
前述したように、風洞部9は、天面板9Aと、底面板9Bと、左側面板9Cと、風向板9Gを有する。
【0105】
また、風洞部9は、右側面板9Dを有する。
ここで、右側面板9Dは、天面板9Aの一方の縁部に対向する他方の縁部と天面板9Aの他方の縁部に対向する底面板9Bの他方の縁部とを連結しており、かつ、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dよりも軸体2Aから離れた位置に配置可能である。
【0106】
また、風洞部9は、左張出板9Eを有する。
ここで、左張出板9Eは、左側面板9Cの一方の縁部から突出しており、かつ、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dが位置する側へ向いた内側面が、
図9に示すように凸形状に湾曲している。
【0107】
また、風洞部9は、右張出板9Fを有する。
ここで、右張出板9Fは、左張出板9Eが突出した左側面板9Cの縁部と対向する右側面板9Dの縁部から突出しており、かつ、第1の羽根2B、第2の羽根2C及び第3の羽根2Dが位置する側へ向いた内側面が、
図9に示すように凸形状に湾曲している。
【0108】
また、
図8に示すように、左張出板9E及び右張出板9Fが存在する側へ、天面板9Aの一方の縁部から水平方向に突出した風向板9Gの部分の面積の方が、左張出板9E及び右張出板9Fが存在していない側へ、一方の縁部とは反対側の、天面板9Aの他方の縁部から水平方向に突出した風向板9Gの部分の面積より大きい。
【0109】
また、風洞部9には一対の開口部9Jが形成されている。
ここで、開口部9Jは、一対の天面自由縁部9Hと一対の底面自由縁部9Iとで挟まれた領域に内部と外部とを連通している。
また、天面自由縁部9Hは、左側面板9Cと右側面板9Dそれぞれに接続された天面板9Aの縁部に対して略直交する縁部である。
また、底面自由縁部9Iは、左側面板9Cと右側面板9Dそれぞれに接続された底面板9Bの縁部に対して略直交する縁部である。
【0110】
また、
図9に示すように、底面板9Bには貫通孔9Kが形成されており、貫通孔9Kに軸体2Aが挿通される。
【0111】
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側とは反対側へ向いた左張出板9Eの外側面が、
図9に示すように凹形状に湾曲している。
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側とは反対側へ向いた左側面板9Cの外側面が、
図9に示すように凸形状に湾曲している。
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側へ向いた左側面板9Cの内側面が、
図9に示すように凹形状に湾曲している。
また、
図9に示すように、左側面板9Cの外側面と左張出板9Eの外側面が互いに連続しており、かつ、左側面板9Cの内側面と左張出板9Eの内側面が互いに連続している。
【0112】
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側とは反対側へ向いた右張出板9Fの外側面が、
図9に示すように凹形状に湾曲している。
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側とは反対側へ向いた右側面板9Dの外側面が、
図9に示すように凸形状に湾曲している。
また、第1の羽根、第2の羽根及び第3の羽根が位置する側へ向いた右側面板9Dの内側面が、
図9に示すように凹形状に湾曲している。
また、
図9に示すように、右側面板9Dの外側面と右張出板9Fの外側面が互いに連続しており、かつ、右側面板9Dの内側面と右張出板9Fの内側面が互いに連続している。
【0113】
また、回転部2が風を受け易いように、回転部2は地上から例えば約6mの高さに配置されている。
すなわち、第1の支柱13Aと、第2の支柱13Bと、第3の支柱13Cそれぞれの鉛直方向の長さは約7mであるので、それぞれの上端部には、
図1に示すように鉛直方向に延びた、第1の避雷針15Aと、第2の避雷針15Bと、第3の避雷針15Cとが取付けられている。
【0114】
本発明の風力発電装置において、揺動体は必ずしも複数の重錘体を収容していなくてもよく、また、揺動体は必ずしも支持板の回転中心領域に近づくにつれて鉛直方向下側へ傾斜していなくてもよい。
【0115】
しかし、揺動体が複数の重錘体を収容しており、揺動体が支持板の回転中心領域に近づくにつれて鉛直方向下側へ傾斜していれば、回転部の回転開始時と回転安定化部の回転開始時とで、揺動体の長手方向の他端は軸体付近に位置して重量の抵抗を少なくすることができ、また、揺動体同士が干渉し難いので好ましい。
【0116】
また、揺動体は必ずしも底部と、長手側壁部と、短手側壁部とを有し、内部と外部とを連通する開口部が形成されていなくてもよく、また、収容される重錘体は必ずしも六面体でなくてもよい。
【0117】
しかし、揺動体が底部と、長手側壁部と、短手側壁部とを有し、内部と外部とを連通する開口部が形成され、収容される重錘体が六面体であれば、重錘体を揺動体内に入れたり揺動体から出したりし易く、また、重錘体が、底部と長手側壁部と短手側壁部とに面で接するので、重錘体が動き難く安定し、好ましい。
【0118】
また、揺動体は、必ずしも縁領域に着脱可能に取付可能でなくてもよい。
しかし、揺動体が、縁領域に着脱可能に取付可能であれば、揺動体を回転安定化部から取出して重錘体の交換を行うことができるので好ましい。
【0119】
また、本発明の風力発電装置は、必ずしも支柱と、第1の風防板と、第2の風防板とを備えていなくてもよい。
【0120】
しかし、本発明の風力発電装置が、支柱と、第1の風防板と、第2の風防板とを備えていれば、第1の風防板と第2の風防板が回転部を側方から囲むことができ、第1の風防板と第2の風防板それぞれに貫通孔が形成されているので、暴風のときでも風力受体に当たる風量を抑えつつ貫通孔を通して風力受体に風を当てて発電に利用することができるので好ましい。
【0121】
また、本発明の風力発電装置は、必ずしも風洞部を備えていなくてもよい。
【0122】
しかし、本発明の風力発電装置が風洞部を備えていれば、左張出板及び右張出板と隣接する開口部から吹き出る風が、左張出板及び右張出板によって渦を巻くので、風洞部の内部空間を通過する風の速度を増大させることができ、好ましい。
さらに、左側面板の外側面及び内側面、並びに右側面板の外側面及び内側面に沿って流れてきた風は、外側面及び内側面が湾曲しているので平坦な面よりも速度を増大でき、また、風下に位置する左張出板及び右張出板の湾曲した外側面及び内側面に当たって渦を生じさせることができるので好ましい。
また、左側面板の外側面及び内側面、並びに右側面板の外側面及び内側面が湾曲しているので、風洞部内に風を閉じ込め易くなり、また、風の抗力を減らすことができるので好ましい。
【0123】
また、本発明の風力発電装置は、必ずしも円盤部すなわち回転安定化部を2つ備えていなくてもよく、1つでもよいし、3つでもよい。
【0124】
また、本発明の風力発電装置の変形例として次のような態様も考えられる。
すなわち、発電部が第1の発電用部材と第2の発電用部材とで構成されており、かつ、2つの回転部が鉛直方向に直列に配置されている。
【0125】
また、一方の回転部すなわち第1の回転部から他方の回転部すなわち第2の回転部へ向けて突出した軸体すなわち第1の軸体に、第1の軸体の長手方向と同じ方向を中心に回転可能に第1の発電用部材が取付けられている。
さらに、第2の回転部から第1の回転部へ向けて突出した軸体すなわち第2の軸体に、第2の軸体の長手方向と同じ方向を中心に回転可能に第2の発電用部材が取付けられている。
【0126】
また、発電部が、第1の発電用部材の回転と第2の発電用部材の回転とに基づいて発電する。
【0127】
次に、本発明の風力発電装置1の動作について説明する。
【0128】
風洞部9の一対の開口部9Jのうち、左張出板9E及び右張出板9Fが隣接する開口部とは反対側の開口部から吹き込み風が風洞部9内に入り込み、左張出板9E及び右張出板9Fが隣接する開口部から吹き出し風が吹き出す。
このとき、左張出板9E及び右張出板9Fが存在するので、吹き出し風が渦を巻き、風洞部の内部空間を通過する風の速度が増大する。
【0129】
一方、
図1に示すように風洞部9内には、回転部2が配置されているので、第1の羽根2Bと、第2の羽根2Cと、第3の羽根2Dに吹き込み風が当たり、この風力が軸体2Aへと伝わって軸体2Aがその長手方向を中心に回転する。
【0130】
また、第1の円盤部3及び第2の円盤部4はそれぞれ軸体2Aに取付けられているので、第1の円盤部3及び第2の円盤部4が軸体2Aの回転で回転する。
このとき、第1の円盤部3の回転で生じた遠心力で揺動体3Cが第1の円盤部3の側板3Bへ押し当てられて、第1の円盤部3の側板3Bや縁領域における回転トルクが増大し、軸体2Aの回転速度を増大させる。
また、第2の円盤部4の構成も第1の円盤部3の構成と同じであるため、同様に第2の円盤部4も軸体2Aの回転速度を増大させる。
【0131】
また、軸体2Aは発電部8まで延びて発電部8のN極磁石8AとS極磁石8Bの間に配置されており、また、N極磁石8AとS極磁石8Bの間に位置する軸体2Aの外側面に、導電性を有するコイル素線8Cが螺旋状に取付けられているので、発電部8が、軸体2Aの回転に基づいて発電する。
【0132】
以上のように、本発明の風力発電装置は、支持板の回転中心領域から回転半径方向へ離れた位置にある縁から支持板に対して略直交する方向に突出した側板と、側板に隣接した支持板の領域である縁領域に、回転中心領域と縁領域とを結んで延びる長手方向の一端が軸体の長手方向に対して略直交する方向へ揺動可能に取付可能な揺動体とを有する円盤部すなわち回転安定化部を備えているので、回転安定化部の回転で生じた遠心力で揺動体が回転安定化部の側板へ押し当てられて回転安定化部の側板や縁領域における回転トルクが増大し、軸体の回転速度を増大させることができる。
【0133】
従って、発電部は軸体の回転に基づいて発電可能であるから、本発明の風力発電装置は、発電能力を向上できる。
【解決手段】風力発電装置は回転部2と、回転部2の鉛直方向上側に配置された第1の円盤部3を備える。回転部2は軸体2Aを有し、軸体2Aは長手方向を含み、かつ、長手方向を中心に回転可能である。第1の円盤部3は、支持板3Aと、側板3Bと、揺動体3Cと、上部板3Dとを有する。揺動体3Cは、複数の六面体の重錘体3Fを収容している。側板3Bに隣接した支持板3Aの領域である縁領域に、回転中心領域と縁領域とを結んで延びる、揺動体3Cの長手方向の一端が取付ピン3Eによって着脱可能に取付けられており、揺動体3Cはこの一端を中心として揺動可能である。第1の円盤部3の回転で生じた遠心力で揺動体3Cが第1の円盤部3の側板3Bへ押し当てられて、第1の円盤部3の側板3Bや縁領域における回転トルクが増大し、軸体2Aの回転速度を増大させる。