特許第6221007号(P6221007)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6221007
(24)【登録日】2017年10月6日
(45)【発行日】2017年10月25日
(54)【発明の名称】搾汁システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A23N 1/00 20060101AFI20171016BHJP
   A47J 19/06 20060101ALI20171016BHJP
   A47J 19/02 20060101ALI20171016BHJP
【FI】
   A23N1/00 A
   A47J19/06
   A47J19/02
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2017-138878(P2017-138878)
(22)【出願日】2017年7月18日
(62)【分割の表示】特願2017-80509(P2017-80509)の分割
【原出願日】2014年4月18日
(65)【公開番号】特開2017-184767(P2017-184767A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2017年7月18日
(31)【優先権主張番号】61/962,316
(32)【優先日】2013年5月10日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515311419
【氏名又は名称】ジュースロー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ,ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】カッツ,ポール
【審査官】 豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5031524(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23N 1/00 − 17/02
A47J 19/00 − 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジューサカートリッジであって、
食品と、
前記食品を少なくとも部分的に包囲するように適合されかつ配置された1以上の液体透過性コンパートメントと、
前記1以上の液体透過性コンパートメントを少なくとも部分的に包囲する液体不透過性コンパートメントであって、前記ジューサカートリッジを圧縮することにより、前記食品が圧縮されて前記食品からジュースが抽出され、前記抽出されたジュースが、前記1以上の液体透過性コンパートメントから前記液体不透過性コンパートメントに流れ、その後、前記液体不透過性コンパートメントから前記ジューサカートリッジの外部に流れる、液体不透過性コンパートメントと、
前記液体不透過性コンパートメントに関連する出口と、
前記出口に関連するシールと、を備え、
前記シールが、圧力閾値を超えると開放するように適合され、前記抽出されたジュースが前記出口を通って前記ジューサカートリッジの外部に流れる、ジューサカートリッジ。
【請求項2】
前記出口が、流体を、対応するジューサから、前記流体が前記ジューサに直接接触することなく定量吐出するように適合されかつ配置される、請求項1に記載のジューサカートリッジ。
【請求項3】
前記液体透過性コンパートメントが液体透過性ポーチを備える、請求項1又は2に記載のジューサカートリッジ。
【請求項4】
前記1以上の液体透過性コンパートメント及び前記出口と流体連通する結合チャンバをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項5】
前記1以上の液体透過性コンパートメントがジュース抽出中に前記食品用のフィルタとして機能する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項6】
前記出口が防滴出口である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項7】
前記1以上の液体透過性コンパートメント及び液体不透過性コンパートメントが、その内部に収容された食品の呼吸を可能にするように適合される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項8】
前記1以上の液体透過性コンパートメントの各液体透過性コンパートメントに収容された前記食品が、前記食品の少なくとも1つの物理的特性に対してサイズが決められる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの物理的特性が、含水量、密度、堅さ、繊維含量及び新鮮さのうちの少なくとも1つである、請求項8に記載のジューサカートリッジ。
【請求項10】
前記食品が所定保管状態閾値を超えると反応する指標を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項11】
保管状態が、温度、湿度、圧力及び放射線のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項12】
前記食品は、8900N〜35,600Nの力によって圧縮されると、0.4L/kg〜0.85L/kgの食品質量に対するジュース容量の比をもたらす、請求項1〜11のいずれか1項に記載のジューサカートリッジ。
【請求項13】
前記食品が0.03kg〜0.6kgであり、前記食品は、8900N〜35,600Nの力によって圧縮されると、0.03L〜0.6Lのジュースをもたらす、請求項12に記載のジューサカートリッジ。
【請求項14】
前記食品が0.6kg〜2.3kgであり、前記食品は、8900N〜35,600Nの力によって圧縮されると、0.6L〜2.4Lのジュースをもたらす、請求項12に記載のジューサカートリッジ。
【請求項15】
前記食品が2.3kg〜4.5kgであり、前記食品は、8900N〜35,600Nの力によって圧縮されると、2.4L〜4.0Lのジュースをもたらす、請求項12に記載のジューサカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 開示する実施形態は搾汁システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 果物及び野菜等の食品から新鮮なジュースを抽出する装置は、家庭用市場及び商業市場の両方について長年開発されてきた。典型的な商用ジューサは、大型で高価である傾向があり、家庭環境又は小売店環境には適していない。家庭環境及び小売店環境により適したシステムは、後述するように食品からジュースを抽出するいくつかの異なる方法を利用してきた。
【0003】
[0003] 遠心分離式ジューサでは、食品はシュート又は他の入口から供給され、高速で回転している一組の機械的な刃が食品を切断し及び/又はすりつぶして果肉状にする。そして、食品を高速で回転させることによって遠心力を加えて、フィルタを介して果肉からジュースを分離する。第2タイプの家庭用及び小売店用のジューサは、オーガを用いて食品を果肉に押しつぶす圧搾式(masticating)ジューサである。結果として得られる果肉は、オーガによってさらに圧縮され、関連するフィルタを通してジュースが抽出される。別のタイプのジューサは、液圧プレスジューサであり、それは、通常、液圧プレスを使用して、食品と直接接触している1以上の表面の間で食品を圧縮してジュースを抽出する。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 一実施形態では、ジューサカートリッジは、食品とともに、食品を少なくとも部分的に包囲するように適合されかつ配置された1以上の液体透過性コンパートメントを含む。液体不透過性コンパートメントが、1以上の液体透過性コンパートメントを少なくとも部分的に包囲する。さらに、ジューサカートリッジを圧縮することにより、食品が圧縮されて食品からジュースが抽出される。ジュース抽出中、抽出されたジュースは、1以上の液体透過性コンパートメントから液体不透過性コンパートメントに流れ、その後、液体不透過性コンパートメントからジューサカートリッジの外部に流れる。
【0005】
[0005] 別の実施形態では、ジューサカートリッジは、食品を収容するように適合された複数のコンパートメントを含む。複数のコンパートメントは、ジューサによって圧縮されて食品からジュースを抽出するように適合されている。複数のコンパートメントに出口が関連付けられている。出口及び複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つに1以上のフィルタが関連付けられている。出口及び複数のコンパートメントのうちの少なくとも1つに1以上のシールが関連付けられている。
【0006】
[0006] さらに別の実施形態では、ジューサカートリッジは、食品を収容するように適合された複数のコンパートメントを含む。複数のコンパートメントは、ジューサによって圧縮されて食品からジュースを抽出するように適合されている。複数のコンパートメントには出口が関連付けられている。
【0007】
[0007] 別の実施形態では、ジューサは、1以上のジューサカートリッジを受け入れるように適合された領域と、1以上のジュースカートリッジに圧力をかけるように適合された加圧要素と、を含む。領域及び加圧要素は、1以上のジューサカートリッジから抽出されるジュースを定量吐出するように適合されかつ配置されている。ジューサはまた、1以上のジューサカートリッジの温度を制御するように適合された温度調節要素も含む。
【0008】
[0008] さらに別の実施形態では、ジューサは、1以上のジューサカートリッジを受け入れるように適合された領域であって、出口とその内部に収容された食品とを含む、領域を含む。ジューサはまた、1以上のジュースカートリッジに圧力をかけるように適合された加圧要素も含む。領域及び加圧要素は、1以上のジューサカートリッジから抽出される流体を、抽出された流体又は食品が領域又は加圧要素に直接接触することなく定量吐出するように適合されかつ配置されている。
【0009】
[0009] 別の実施形態では、食品を搾汁する方法は、ジューサの領域に1以上のジューサカートリッジを配置するステップと、ジューサの定量吐出箇所に1以上のジューサカートリッジの出口を配置するステップと、加圧要素を用いて1以上のジューサカートリッジに圧力をかけて、その内部に収容された食品からジュースを抽出するステップと、抽出されたジュースを出口から、抽出されたジュース又は食品が加圧要素又は領域に直接接触することなく定量吐出するステップと、を含む。
【0010】
[0010] さらに別の実施形態では、ジューサにおいて使用することができるジューサカートリッジは、封止された一次コンパートメントと、圧縮された食品をろ過することができる1以上の膜と、カートリッジの起動時にカートリッジから外部環境に液体が流れるのを可能にする手段と、を含む。さらに、ジューサカートリッジは、ジューサ内で圧縮されるように適合されている。いくつかの実施形態では、封止された一次コンパートメントは、複数の二次コンパートメントをさらに含む。いくつかの実施形態では、二次コンパートメントは、各々、ある量の食品を収容する。実施形態に応じて、食品は、例えば、含水量、密度、堅さ、繊維含量及び新鮮さのうちの少なくとも1つ等、食品の少なくとも1つの物理的特性に対してサイズが決められる。いくつかの実施形態では、カートリッジは実質的に透明である。
【0011】
[0011] 別の実施形態では、ジューサは、ジューサカートリッジ内に保持される食品を圧縮する手段と、カートリッジを受け入れるコンパートメントを規定するハウジングとを含む。さらに、カートリッジは、封止された一次コンパートメントと、圧縮された食品をろ過することができる、膜等の1以上のフィルタと、ジューサカートリッジの起動時に容器内の液体が外部環境に流れるのを可能にする手段と、をさらに含む。食品を圧縮する手段は、抽出中に食品に直接接触しない。
【0012】
[0012] さらに別の実施形態では、ジューサカートリッジは、約0.03kg〜0.6kgの食品を収容する第1コンパートメントを含む。第1コンパートメントが関連するジューサによって圧縮されると、食品は、約0.4L/kg〜0.85L/kgである食品質量に対するジュース容量の比をもたらす。
【0013】
[0013] 別の実施形態では、ジューサは、第1加圧要素及び第2加圧要素を含む。第1加圧要素及び第2加圧要素は、関連するジューサカートリッジを収容するように構成されかつ配置された加圧チャンバを規定する。ジューサはまた、第2加圧要素を第1加圧要素に向かって変位させるように構成されかつ配置された駆動機構も含む。駆動機構は、第2加圧要素の変位の最終部分の間にジューサカートリッジに対して約6700N〜35,600Nを加えるように構成されかつ配置されている。第2加圧要素の変位の最終部分は、約3mm〜13mmの移動量に対応する。
【0014】
[0014] さらに別の実施形態では、ジューサは、第1加圧要素及び第2加圧要素を含む。第1加圧要素及び第2加圧要素は、関連するジューサカートリッジを収容するように構成されかつ配置された加圧チャンバを規定する。ジューサはまた、第2加圧要素を第1加圧要素に向かって変位させるように構成されかつ配置された駆動機構も含む。駆動機構は、第2加圧要素の変位の最終部分の間にジューサカートリッジに対して約7750N〜44,500Nを加えるように構成されかつ配置されている。第2加圧要素の変位の最終部分は、約5mm〜20mmの移動量に対応する。
【0015】
[0015] 別の実施形態では、ジューサは第1加圧要素及び第2加圧要素を含む。第1加圧要素及び第2加圧要素は、関連するジューサカートリッジを収容するように構成されかつ配置された加圧チャンバを規定する。ジューサはまた、第2加圧要素を第1加圧要素に向かって変位させるように構成されかつ配置された駆動機構も含む。駆動機構は、第2加圧要素の変位の最終部分の間にジューサカートリッジに対して約8900N〜53400Nを加えるように構成されかつ配置されている。第2加圧要素の変位の最終部分は、約9mm〜30mmの移動量に対応する。
【0016】
[0016] さらに別の実施形態では、ジューサカートリッジは、食品を収容する第1コンパートメントと、第2コンパートメントと、を含む。第1コンパートメントは第2コンパートメント内に配置される。ジューサカートリッジが関連するジューサの加圧チャンバ内に配置されると、第2コンパートメントの断面積は、加圧チャンバ内の加圧面の面積と実質的に等しい。さらに、圧縮前、第1コンパートメントの断面積は、加圧面の面積より小さい。
【0017】
[0017] 別の実施形態では、ジューサは、第1加圧面を含む第1加圧要素を含む。第1加圧要素は固定されている。ジューサはまた、少なくとも1つの側壁と第2加圧面を規定する頂部壁とを含む第2加圧要素も含む。少なくとも1つの側壁及び頂部壁は、第1加圧要素とともに開放チャンバを規定する。開放チャンバは、ジューサカートリッジを受け入れるようなサイズ及び形状である。ジューサの駆動機構が、少なくとも1つの側壁に力を加えるように構成されかつ配置され、その力により、第2加圧面が第1加圧面に向かって変位する。
【0018】
[0018] さらに別の実施形態では、ジューサカートリッジは、ある容量の液体を収容するコンパートメントを含む。コンパートメントは、関連するジューサによって圧縮されるように構成されかつ配置されている。ジューサカートリッジはまた、コンパートメントと流体連通する出口も含む。出口は、出口の少なくとも一部がジューサによって圧縮されないようにジューサから延出するように構成されかつ配置されている。
【0019】
[0019] 別の実施形態では、ジューサは、第1加圧面を含む第1加圧要素と、第2加圧面を含む第2加圧要素とを含む。第1加圧面及び第2加圧面は、関連するジューサカートリッジを受け入れるように構成されかつ配置された加圧チャンバを規定する。さらに、第1加圧面の少なくとも一部は凹状面を含む。
【0020】
[0020] さらに別の実施形態では、ジューサは、第1加圧面を含む第1加圧要素と、第2加圧面を含む第2加圧要素と、を含む。第1加圧面は、第1加圧面の第1突出面積より広い第1加圧面積を提供する複数の溝を含む。
【0021】
[0021] 別の実施形態では、ジューサカートリッジは、食品を収容する第1コンパートメントと、第2封止コンパートメントと、を含む。第1コンパートメントは第2コンパートメント内に配置される。さらに、第2コンパートメントは、第1コンパートメントから第2コンパートメントの少なくとも一部の間隔を空けるために十分なガス容量を収容する。
【0022】
[0022] さらに別の実施形態では、ジューサカートリッジは、食品を収容するように構成されかつ配置された第1コンパートメントを含む。第1コンパートメントは、ジューサによって圧縮されて食品からジュースを抽出するように構成されかつ配置されている。ジューサカートリッジはまた、第1コンパートメントと流体連通する出口も含む。出口は、第2層に隣接して位置する第1層を含み、第1層及び第2層は協働して弁を形成している。ジュース抽出中のジューサによる能動的圧縮中の流体流が弁を開放する。
【0023】
[0023] 別の実施形態では、方法は、食品を収容するカートリッジの指標を読み取るステップと、指標を用いてカートリッジに関連する情報を検索するステップと、検索された情報に基づいて機器の動作を制御するステップ、及び/又は、検索された情報を用いて使用者の挙動を取り込むステップのうちの少なくとも一方と、を含む。
【0024】
[0024] 上述した概念及び後述する追加の概念は、あらゆる好適な組合せで配置され得る(ただし、本開示はこれに関して限定されない)ことが理解されるべきである。さらに、本開示の他の利点及び新規の特徴は、添付図面とともに考慮するときにさまざまな限定しない実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0025】
[0025] 添付の図面は、正確な尺度で描かれるようには意図されていない。図面において、さまざまな図に示す各同一の又は略同一の構成要素は、同様の数字によって表すことができる。明確にする目的で、すべての図面においてすべての構成要素に符号を付しているとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】装填されたジューサカートリッジを含むジューサの一実施形態の概略図である。
図2】加圧した後の図1のジューサ及びジューサカートリッジの概略図である。
図3A】ジューサカートリッジの一実施形態の概略図である。
図3B図3Aのジューサカートリッジ内に位置する例示的なフィルタの概略図である。
図3C図3Aのジューサカートリッジ内に位置する例示的なフィルタの概略図である。
図4A】ジューサポーチシステムの一実施形態の概略図である。
図4B】開放位置にある図4Aのジューサポーチシステムの概略図である。
図5】再使用可能なジューサカートリッジの一実施形態の概略図である。
図6A】ジューサ及び再使用可能なジューサカートリッジの一実施形態の概略図である。
図6B】圧縮された後の図6Aのジューサ及び再使用可能なジューサカートリッジの概略図である。
図7A】外部ポーチ内に位置する別個のコンパートメントを含むジューサカートリッジの概略図である。
図7B】外部ポーチ内に位置する別個のシール及びフィルタを備えた別個のコンパートメントを含むジューサカートリッジの概略図である。
図7C】別個のコンパートメントと出口に接続された結合チャンバとを含むジューサカートリッジの一実施形態の概略図である。
図8A】ジューサカートリッジの概略斜視図である。
図8B】出口の分離可能部分が取り除かれている図8Aのジューサカートリッジの概略斜視図である。
図8C】ジューサカートリッジの概略断面図である。
図8D】分離可能部分を含む出口の概略断面図である。
図9A】食品を収容するように構成されかつ配置されたポーチの概略組立分解斜視図である。
図9B】食品を収容するように構成されかつ配置されたポーチの概略組立分解斜視図である。
図9C】食品を収容するように構成されかつ配置されたポーチの概略組立分解斜視図である。
図10A】外側シェル及び封止層内に収容された単一の液体透過性ポーチの概略組立分解斜視図である。
図10B】外側シェル及び封止層内に収容された破裂可能なポーチの概略組立分解斜視図である。
図10C】外側シェル及び封止層内に収容された複数の破裂可能なポーチの概略組立分解斜視図である。
図11A】ジューサの概略斜視図である。
図11B】ジューサカートリッジがジューサ内に挿入されている概略斜視図である。
図11C】ジューサ内に位置するジューサカートリッジの概略斜視図である。
図11D】ジューサ内に位置するジューサカートリッジの概略斜視図である。
図11E】ジューサ内に位置するジューサカートリッジの概略斜視図である。
図11F】ジューサカートリッジがジューサによって圧縮されている概略斜視図である。
図12】ジューサ及び関連するジューサカートリッジの概略組立分解斜視図である。
図13A】関連するジューサカートリッジを圧縮する前のジューサの概略斜視図である。
図13B】作動後のジューサの概略斜視図である。
図13C】内部に配置されたジューサカートリッジ及び関連するグラスを含むジューサの概略側面図である。
図14】ローラプレス機構の概略図である。
図15】ジューサカートリッジを充填する包装システムの概略図である。
図16】ジュース抽出中の種々の果物、野菜及び葉菜類に対する加圧力対プラテン高さのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[0059] 本発明者らは、遠心分離式ジューサ、圧搾式ジューサ及び典型的なプレスジューサ等、典型的なジューサの使用に関する欠点を確認した。より詳細には、これらのタイプのジューサは、使用中に食品及び抽出された液体にさらされる。これらのジューサ内で複雑な機構を使用するため、ジュース抽出の後に残る、押しつぶされ及び/又はすりつぶされた食品は、これらのジューサの機械部分に閉じ込められる可能性があり、清掃が困難になる。完全に清掃されない場合、ジューサ内に残った未検出の食品は、食品安全ハザードになる可能性がある。清掃を困難にすることに加えて、遠心分離式ジューサの金属刃、及びより程度は低いが圧搾式ジューサのオーガは、加工中に食品に熱を与える可能性がある。研究により、この種の搾汁の間に引き起こされる熱が、望ましい栄養分及び/有機化合物を消滅させる可能性があり、ジュースがそれほど健康的でなくなる可能性があることが分かった。遠心分離式ジューサはまた、騒音が大きい傾向もある。
【0028】
[0060] 上記を考慮して、本発明者らは、従来のシステムに関連する上述した及び/又は他の不都合のうちの1以上を克服することができるジューサシステムに関連する多数の利点を確認した。例えば、本発明者らは、ジューサと関連する食品及び/又は抽出されたジュースとの接触を最小限にし及び/又はなくしながら、食品から新鮮なジュースを送り出すことが有利であり得ることが分かった。抽出されたジュース及び食品との接触を最小限にするか又はなくすことは、衛生状態を改善することに加えてジューサを使用することに関連する複雑かつ厄介な清掃を減らし、又は場合によっては、なくすのに役立つことができる。本発明者らはまた、場合によっては、抽出されたジュースに関連する健康利益を保持するのに役立つために、加工中に食品に与える熱を最小限にすることが望ましいことも確認した。
【0029】
[0061] 一実施形態では、ジューサは、果物あるいは野菜等の食品、又は後述するような他のタイプの食用品を収容する1以上のジューサカートリッジを受け入れるように適合されかつ構成され得る。例えば、ジューサは、1以上のジューサカートリッジを受け入れる領域を含むことができる。そして、ジューサは、食品を収容する1以上のジューサカートリッジと相互作用することにより、複数杯のジュースを定量吐出することができる。一実施形態では、ジューサは、1以上の変位可能なプラテン等の加圧要素でジューサカートリッジを圧縮することにより、ジューサカートリッジからジュースを抽出することができる。別法として、例えば、ローラ、スフィンクタ(sphincter)、ねじり機構、巻上げ機構、真空機構、振動機構、遠心装置、オーガ又は他のあらゆる適切な機構を含む、ジューサカートリッジに圧力をかける他の方法を使用することができるが、本開示はそのように限定されない。実施形態に応じて、ジューサに直接接触することなく、カートリッジの出口からジュースを送り出すことができ、従って、使用中のジューサの汚染が回避される。しかしながら、ジュースが定量吐出される前にジューサの一部と接触するように、ジュースを送り出すことも可能であるが、本開示はそのように限定されない。上記を考慮して、ジューサは、最低限の労力及び最低限の厄介さで1杯又は複数杯(例えば1杯)の搾りたてのジュースを提供することができる。
【0030】
[0062] 上述したように、食品を高温にさらすことは、その食品から抽出されるジュースの栄養値に影響を与える可能性がある。他の場合では、食品は、最適なジュース抽出に対して温度が低すぎる可能性がある。従って、いくつかの実施形態では、対応するジューサ内に位置する1以上のジューサカートリッジの温度を制御することができる1以上の温度調節要素を含むことが望ましい場合がある。1以上の温度調節要素は、ジューサカートリッジ内に収容された食品を所望の温度まで選択的に冷却及び/又は加熱し、その後、ジュース抽出中にそれをその温度で維持することができる。これは、能動加熱素子、冷蔵あるいはペルチェチップ等の他の冷却素子、気流にさらされるバッフル等の受動加熱システム、又は、他のあらゆる適切な加熱あるいは冷却システムを含むあらゆる方法で達成することができる。さらに、ジューサの任意の適切な部分の中に、1以上の温度調節要素を配置することができる。例えば、ジューサの加圧要素の中に1以上の温度調節要素を配置することができ、又は、1以上のジューサカートリッジを収容するように適合されかつ構成された領域内の別の表面に、それらを配置することができる。
【0031】
[0063] 別の実施形態では、対応するジューサで使用されるジューサカートリッジは、ジューサカートリッジの出口に関連する1以上の内部コンパートメントを含むことができる。いくつかの実施形態では、1以上の内部コンパートメントは、1以上の多孔ろ過膜等、1以上のフィルタによって、互いに及び/又は出口から分離することができる。ジューサカートリッジの1以上の内部コンパートメントに食品を装填することも可能であり、対応するジューサによってジューサカートリッジを圧縮して抽出されたジュースを出口から放出することができるように、上記コンパートメントを適合させることも可能である。実施形態に応じて、出口及び/又は1以上の内部コンパートメントを、起動まで封止することができる。例えば、1以上のシールは、圧力破裂型シールとすることができ、及び/又は、ジューサの対応する機構によって穴をあけるか又は切断することができるシールであり得る。
【0032】
[0064] いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジは、内部にコンパートメントが形成された単一ポーチであり得る。他の実施形態では、ジューサカートリッジは、液体不透過性ポーチ内に少なくとも部分的に収容された液体透過性ポーチに対応することができる。例えば、ろ過膜、不織布ろ過材、ろ過メッシュ又は他の適切な材料等の適切なフィルタ材料から、液体を含む食品を収容するように配置されかつ適合された液体透過性コンパートメントを形成することができる。実施形態に応じて、液体透過性コンパートメントは、完全に又は部分的に食品を包囲することができる。そして、対応する液体不透過性コンパートメントを、液体透過性コンパートメントを少なくとも部分的に又は完全に包囲するように配置することができる。ジューサカートリッジが圧縮されると、内側の液体透過性コンパートメント及び外側の液体不透過性コンパートメントの両方が圧縮される。従って、その中に収容された食品もまた圧縮され、ジュースが抽出されることになる。抽出されたジュースは、液体透過性コンパートメントからフィルタ材料を通って液体不透過性コンパートメント内に流れ込むことができる。そして、液体は、任意の適切な出口からジューサカートリッジの外部に流れ出ることができる。
【0033】
[0065] 複数の別個のコンパートメントに収容された食品からジュースが抽出される実施形態では、抽出されたジュースを、出口から定量吐出される単一の流れに結合することが有益であり得る。こうした実施形態では、複数の内部コンパートメントを単一の出口に関連付けることができる。これらのコンパートメントはまた、出口と流体連通している、チャネルとして形成することができる結合チャンバ又は他の適切な構造と流体連通することも可能である。実施形態に応じて、複数の内部コンパートメントは、結合チャンバと直接流体連通することができ、又は1つあるいは複数の二次チャネルを介して結合チャンバに接続することができる。上記を考慮して、複数のコンパートメント内に配置された食品から抽出されるジュースは、それらのコンパートメントから結合チャンバ内に流れ込むことができ、そこで、これらの液体の別個の流れを結合しかつ/又は混合し、その後、単一の流れとして出口から定量吐出することができる。実施形態に応じて、液体の別個の流れを混合するのに役立つように、結合チャンバ内に、らせん羽根、乱流を引き起こす機構又は他の適切な構造等の混合機構を配置することができる。
【0034】
[0066] 場合によっては、ジュース抽出の前のジューサカートリッジの出口からの液体滴下及び/又はジューサカートリッジに入る汚染を防止することが望ましい可能性がある。従って、いくつかの実施形態では、起動前にジューサカートリッジの出口を封止することができる。シールは、圧力破裂型シール、使用前に手で除去される剥離シール、又は手であるいは対応するジューサの機構により穴をあけるかあるいは切断することができるシールのいずれかであり得る。他のタイプのシールを使用することも可能であることが理解されるべきである。シールを組み込むことに加えて、ジュース抽出の後の滴下を回避するように防滴機構を組み込むことも可能である。適切な防滴機構としては、弁、毛細管、閉鎖位置まで変形することができる変形可能材料、出口内に配置された吸収材、格納式出口あるいは噴出口、ジッパ状閉鎖具、加圧可能な機械的シール、出口に貼られるステッカラベル、噴霧あるいは表面処理(例えば、出口の内面に塗布される疎水性コーティング)、又は、ジュース抽出後の滴下を低減させるかあるいはなくすことができる、あらゆる適切な幾何学的形状、機構、構造又は構成部材を挙げることができる。滴下を防止するのに役立つことができる出口に関連するさまざまな機構に加えて、いくつかの実施形態では、ジュース抽出後、果肉にかけられる力が低減するように、加圧要素又は他の加圧装置をわずかに開放するか又は他の方法で操作することができる。このようにかけられる力を低減させることにより、果肉が相対的に小さい第1体積から相対的に大きい第2体積まで膨張することになる。体積膨張により、出口内に位置するジュースに吸引力がかかり、出口内に位置するジュースがジューサカートリッジの内部に引き戻される。
【0035】
[0067] いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジが、内部に収容された食品がジュース抽出の前に圧縮されないようにすることが望ましい場合がある。理論によって拘束されることを望むものではないが、ジュース抽出の前に食品の圧縮を回避することに関連する利益のうちの少なくとも1つは、青果の果肉からジュースを時期尚早に除去するのを防止することである。抽出の前のジュースの除去を防止することはまた、青果の保存期間も延長することができ、それは、商品が、食品の劣化を加速する可能性がある液体にさらされないためである。上記を考慮して、いくつかの実施形態では、ジューサの外部での処理及び取扱中にジューサカートリッジを不注意でつぶすのを防止するのに十分な構造的強度を提供しながら、ジュース抽出中にジューサ内でつぶれるようにジューサカートリッジを構成しかつ配置することができる。適切な強度を有する任意の適切なカートリッジを使用することができるが、いくつかの実施形態では、地面への5フィート落下相当に耐えるように、ジューサカートリッジを構成しかつ配置することができる。この落下距離は、誰かがジューサカートリッジをカウンタから落とすか又は輸送ボックスが押しつぶされるのに相当するものであり得る。上記に加えて、ジューサカートリッジを押しつぶすことなく、輸送中に複数のジューサカートリッジを積み重ねることができるように、ジューサカートリッジを構成しかつ配置することができる。
【0036】
[0068] ジューサカートリッジ内に収容された各タイプの食品に対してジュース抽出を最適化することにより、種々のタイプの食品の不十分な又は過剰な抽出を回避することができる。従って、場合によっては、ジューサカートリッジ内に収容される種々のタイプの食品に対して、さまざまな物理的特性に従って事前にサイズを決めることが望ましい可能性がある。より詳細には、いくつかの実施形態では、別個のタイプの食品に対して個別にサイズを決めることができ、それにより、各タイプの食品から実質的に同時にジュース抽出を完了することができる。種々のタイプの食品のサイズ決めは、含水量、密度、堅さ、繊維含量、新鮮さ及び他の適切な特性等の物理的特性に基づいて選択することができる。理論によって拘束されることを望むものではないが、食品のサイズが小さいほど、表面積が増大し、従って、所与の圧力に対してジュース抽出が増大する。従って、含水量の低減及び硬さの増大等の特徴によりジュースを得ることが困難である食品は、より含水量が多いより柔らかい食品よりサイズが小さくなる可能性がある。
【0037】
[0069] 実施形態に応じて、ジューサカートリッジの別個のコンパートメント内に収容される食品を個別にろ過することができる。各コンパートメントに対して個別のフィルタを組み込む実施形態は、いくつかの利点を提供することができる。例えば、各コンパートメントに関連するフィルタを、その中に収容される食品の物理的特性に基づいて選択することができる。これらの特性としては、繊維含量、食品の切断サイズ、種及び皮の破片の除去並びに他の適切な物理的特性等のものを挙げることができる。上述した物理的特性に基づいてフィルタを選択することにより、抽出されたジュースの所望の流量、抽出されたジュースにおける果肉又は繊維の所望の量、所望の味、感触、苦み、食感及び他のあり得る利点を得ることができる。個別のフィルタを含む実施形態について上述したが、コンパートメントが単一のフィルタを通して合わせてろ過される実施形態も可能である。
【0038】
[0070] 一実施形態では、ジューサカートリッジは、ジューサによるジュース抽出中に結合される、水分を含む材料及び乾燥した材料の両方を含むことができる。1つのこうした実施形態では、乾燥した材料は、ジューサカートリッジの第1コンパートメント内に配置することができ、液体又は液体を含む食品は、ジューサカートリッジの第2コンパートメント内に配置することができる。対応するジューサ内でのジュース抽出中に、液体が第2コンパートメントから第1コンパートメントに流れることができ、そこで液体を乾燥した材料と結合することができるように、ジューサカートリッジの第2コンパートメントを第1コンパートメントと関連付けることができる。乾燥した材料は、液体内で懸濁する可能性があり、又は液体内で溶解する可能性があるが、本開示はそのように限定されない。材料を結合した後、結合された混合物はその後、第1コンパートメントからジューサカートリッジの出口を通って流れることができる。乾燥した材料及び液体を結合することに加えて、いくつかの実施形態では、乾燥した材料及び液体を結合するのに役立つように、第1コンパートメント又は第1コンパートメントに関連するチャネルのいずれかに、1以上の混合機構を配置することができる。適切な混合機構としては、らせん羽根、乱流を引き起こす機構又は他の適切な構造を挙げることができる。第1コンパートメント及び第2コンパートメントは別個であり得るか、又は、一方を他方の中に収容することができるが、本開示はそのように限定されない。例えば、第2コンパートメントは、ゲル、粉末、溶解可能な物質、又は第1コンパートメント内に位置する他の所望の材料を収容する破裂可能なポーチ又は錠剤に対応することができる。こうした実施形態では、第2コンパートメントは、液体の乾燥した材料との混合を可能にするように破裂することができる。別法として、抽出中に押しつぶされてジュースと混合されるように、コンパートメント内に押しつぶし可能な材料又は錠剤を配置することができる。ジューサカートリッジ内で乾燥した材料を液体と結合する他のあり得る構成も企図される。例えば、破裂可能なポーチを収容するコンパートメントについて記載したが、いくつかの実施形態では、破裂可能なポーチ、錠剤及び/又は溶解可能な材料を収容する貯蔵器が、例えばジューサカートリッジの出口又は噴出口内等、ジューサカートリッジの流路に沿って配置される。上述した方法で送り出すことができるあり得る材料としては、限定されないが、タンパク質サプリメント、ビタミン、エキス、ミネラル、乾燥果実、乾燥野菜、ナッツ、ハーブ、フリーズドライ油、スパイス、アルコール及び他のあらゆる所望の消耗物質等、調味料、添加物及び栄養補助食品が挙げられる。
【0039】
[0071] 場合によっては、使用者は、ジューサカートリッジ内に収容された食品を堆肥にし、ジューサカートリッジ自体を再利用することを望む可能性がある。こうした実施形態では、ジューサカートリッジは、ジュース抽出後に開放されるように適合されかつ配置され得る。実施形態に応じて、剥離可能なフィルム、ミシン目入り開放領域、除去可能なステッカラベル、又はジュース析出後にジューサカートリッジ内の食品を除去することができる他のあらゆる適切な構成を使用して、カートリッジの中身にアクセスすることができる。従って、ジューサカートリッジ内に収容された搾汁済み食品を、堆肥にするために除去することができ、ジューサカートリッジの残りの部分を再利用するか又は他の方法で廃棄することができる。
【0040】
[0072] いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジがその品質保持期間を延長し内部に収容された食品の栄養損失を低減させる特徴を組み込むことが望ましい場合がある。品質保持期間を延長する1つのあり得る方法は、装填及び/又は真空パックの後、ジューサカートリッジを、食品と実質的に反応しない不活性ガスで充填することを含むことができる。好適な不活性ガスとしては、窒素、二酸化炭素、アルゴン及び/又は、通常の空気と比較して食品の酸化、水分の蒸発、栄養の損失又は劣化を低減させることができる他のあらゆるガスが挙げられる。他の実施形態では、ジューサカートリッジは、保管中に食品の劣化を防止するのに役立つように、内部に収容された食品及び他の材料の呼吸を可能にする特徴を含むことができる。これは、限定されないが、適切に処理されたポリマー又はセルロース系フィルム及びメッシュ等、通気性材料の使用を含む、あらゆる方法で達成することができる。適切な処理としては、限定されないが、穿孔、コーティング、材料による含浸とともに、ジューサカートリッジに形成された通気口及び/又は孔が挙げられる。
【0041】
[0073] いくつかの実施形態では、「スマート」機能を備えた食品収容カートリッジに関連する機器を提供することが望ましい場合がある。これを用いて、限定されないが安全機能を含む利点を提供し、使用を追跡し、操作者の体験を豊かにすることができる。例えば、ジューサ等の機器は、カメラ又はRFIDリーダ等のリーダを含むことができ、それは、無線周波数識別装置(RFID)、バーコード、QR(quick response)コード、磁気ストリップ、磁気インク、カーボンブラックインク、透明インク、カラーバー又は他の同様のグラフィック及び他の可読媒体等、印刷指標又はデジタル指標技術を使用することによって、ジューサカートリッジから情報を読み取ることができる。ジューサカートリッジによって提供される情報は、中身の有効期限、コールドチェーン情報、材料、アレルギー情報、栄養情報、成分情報、摂取及びカロリー含有量、許可情報、偽造情報及び安全情報並びに他の関連情報等の情報を含むことができる。望ましい場合は、ジューサは、ジューサカートリッジから取得されたすべて又は一部の情報をコンピュータ又はサーバにアップロードすることも可能である。例えば、人は、医療的な理由、ダイエットの理由又は個人的な理由で自身の栄養摂取量を追跡しようとする場合がある。従って、人は、ジュースのタイプとともに、自身の栄養及びカロリー摂取量を、いずれの場所からもアクセスできるクラウド系システムにアップロードすることができる。別法として、保険会社、医者、パーソナルトレーナー又は他の任意の適切な関係者等、別の関係者に、又は別の関係者がアクセス可能なサービスにアップロードすることができる。例えば、アップロードされた情報を使用して、人又は装置(冷蔵庫又は自動販売機)に対するジューサカートリッジの事前設定された標準及びアップロードされたカートリッジ使用情報に基づいて、交換ジューサカートリッジに対して自動的に注文を出すことができる。アップロードされた情報を、少し例を挙げれば、飲料摂取量、ソーシャルメディアを介する健康情報及びダイエット指導の共有に使用することも可能である。
【0042】
[0074] 上記に加えて、いくつかの実施形態では、ジューサはまた、遠隔に位置するサーバ、クラウドサービス又はコンピューティングデバイスから情報をダウンロードすることも可能である。例えば、ジューサカートリッジの識別情報(例えば、バーコード)を読み取った後、ジューサは、安全情報、成分情報、回収データ又は他のあらゆる所望の情報等、そのカートリッジに関連する情報をダウンロードすることができる。
【0043】
[0075] いくつかの実施形態では、ジューサは、ジューサカートリッジによって提供される情報を単に読み取ることができる。他の実施形態では、ジューサは、適切な方法を用いてジューサカートリッジ保管状態及び有効期限を能動的に測定することができる。ジューサが判断することができるあり得る保管状態としては、限定されないが、温度、湿度、圧力、酸素含有量、二酸化炭素含有量及び/又は放射線露出量が挙げられる。例えば、カートリッジ内に位置するガスをジューサによってサンプリングし分析して、食品安全状態が存在するか否かを判断することができる。別法として、感温性塗料、インク又は酵素コールドチェーン指標等の感温性指標等、より受動的な技術を使用して、カートリッジが閾値温度を超えて保管されていたかを判断することができる。いくつかの実施形態では、感温性指標は、カートリッジが、1時間、2時間、3時間、4時間又は他の任意の適切な期間の後に、閾値温度を超えて保管されていたことを示すように調整される。しかしながら、閾値温度にさらされるとすぐに変化するより低コストの感温性指標も企図される。上記実施形態では、ジューサは、色又はグラフィックの変化を検知することによって感温性指標が活性化されたか否かを検出することができるセンサを含むことができる。ジューサカートリッジから得られる安全及び有効期限情報に基づいて、ジューサは、ジュース抽出を阻止するか又は許可することができる。ジューサはまた、ユーザオーバライド機能も含むことができ、それは、以前は凍結していた、ジューサカートリッジに示されている有効期限日を超えて使用されているジューサカートリッジに対して、必要に応じてジュース抽出に進むのを可能にする。
【0044】
[0076] ジューサの上述した動作の方法及びモードはまた、概して、あらゆる適切な機器に適用可能であることが理解されるべきである。例えば、これらの動作の方法及びモードは、飲料定量吐出機器、食品調理機器及び/又は食品保管機器に適用することができる。一実施形態では、機器はジューサである。他の実施形態では、機器は、冷蔵庫、自動販売機、電子レンジ及び他の適切な機器であり得る。例えば、機器は、果物、野菜、葉菜類、肉、乳製品、油、穀類、調理済み料理又は他のあらゆるタイプの食品等、1以上タイプの食品を収容するカートリッジの指標を読み取ることができる、適切なリーダを含むことができる。上述したように、指標はデジタル又は視覚的指標のいずれかであり得るが、本開示はそのように限定されない。特定の実施形態に応じて、リーダは、機器に一体化されたカメラ、及び機器に一体化されたRFIDリーダ等のデジタルリーダのうちの少なくとも1つに対応することができる。別法として、スマートフォン等の別個のデバイス又は他の適切なデバイスを使用して、指標をスキャンし、スキャンした情報を、後に機器に接続する遠隔に位置するサーバにアップロードすることができ、又は別個のデバイスは、有線接続又はBluetooth(登録商標)接続等の無線接続によって機器と直接通信することができる。
【0045】
[0077] 指標を読み取った後、機器は、指標を用いてそのカートリッジに関連する情報を検索する。特定の用途に応じて、機器はその後、検索した情報に基づいて機器の動作を制御し、かつ/又は機器は、検索した情報を用いて使用者の挙動を取り込む。機器によって検索される情報は、あらゆる方法で検索することができる。例えば、一実施形態では、指標は、所望の情報を検索するために、遠隔に位置するサーバ又はコンピューティングデバイスに接続するように、機器に対して指示する。こうした実施形態では、機器は、遠隔に位置するサーバ及びコンピューティングデバイスに情報をアップロードしかつ/又はそこから情報をダウンロードすることができる。別法として、他の実施形態では、機器は、遠隔に位置するサーバ又はコンピューティングデバイスから定期的に(例えば、毎日、毎週、毎月又は他の任意の適切な時間枠で)更新されるデータベースを含む。従って、機器が指標を読み取るとき、所望の情報はデータベースから検索される。いくつかの実施形態では、データベースは定期的に更新されるが、データベースが更新されない実施形態も企図される。
【0046】
[0078] 特定の用途に応じて、機器は、検索した情報に応じて1つ又はいくつかの動作を行うことができる。一実施形態では、検索した情報を用いて機器の動作が制御される。別の実施形態では、検索した情報を用いて使用者の挙動が取り込まれる。さらに、機器は上記の両方を行うことができる。例えば、検索した情報が、有効期限日、回収、材料対既知の使用者のアレルギー、許可情報、偽造情報及び安全情報等の食品安全に関する場合、機器は、機器の動作をロックアウトすることができ、又は、機器の特定のタイプに応じて、検出された情報を使用者に通知することができる。別法として、機器は使用者に対して栄養情報を表示することができ、又はその情報を遠隔に位置するサーバ又はソーシャルネットワーキングサイトにアップロードするか、情報を所定の個人又は上述したような他のアプリケーションに電子メールで送ることができる。機器が使用者の挙動を追跡している場合、検索した情報を用いて、使用者が使用しているカートリッジのタイプとともに、個人又は機器が使用したカートリッジの消費量を追跡することができる。この情報は、いくつかの目的に使用することができる。例えば、使用者が使用したカートリッジのタイプに応じて、使用者が好む可能性がある種々のタイプのカートリッジを使用者に対して購入するように推奨することができる。さらに、カートリッジの消費量を追跡することにより、カートリッジの追跡された数が、使用者によって規定された事前設定標準値を下回ったときにこれらのカートリッジの自動再発注及び貯蔵を容易にすることができる。当然ながら、他の応用も可能である。
【0047】
[0079] 明確にするために、本明細書に記載するジューサカートリッジ及びジューサシステムは、概して、ジュースを抽出することができる食品の使用に言及している。しかしながら、ジューサカートリッジ及びジューサシステム両方で使用される食品は、あらゆる適切な食品に対応することができることが理解されるべきである。例えば、食品としては、果物、野菜、肉、魚、植物、調味料、ビタミン、粉末状タンパク質、朝鮮人参等の栄養補助食品、及び/又は望ましくは飲料に含めることができる他のあらゆる摂取可能な製品等、限定しない品目を挙げることができる。
【0048】
[0080] ここで図を参照すると、いくつかの具体的な限定しない実施形態がより詳細に記載されている。明確にするために、いくつかの図は特定の実施形態に関して記載されている。しかしながら、図に示しかつ本明細書に記載するさまざまな特徴及び実施形態は、あらゆる適切な方法で組み合わせることができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。
【0049】
[0081] 図1は、食品205を収容するジューサカートリッジ200を受け入れるように構成されたジューサ100の1つの例示的な実施形態を示す。例示的な実施形態では、ジューサ100は、ハウジング110において1以上のジューサカートリッジを受け入れるように構成されかつ配置された、凹部、チャンバ又は他の適切なカートリッジ受入コンパートメント等の領域140を含むことができる。領域140は、あらゆるジューサカートリッジ200を受け入れるようなサイズとし及び/又はそのように向けることができる(ただし本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。しかしながら、例示を容易にするために、領域140は、単一カートリッジで示され及び/又は記載されている場合がある。ジューサはまた、ジューサカートリッジ200の出口220と関連する出口170も含むことができる。いくつかの実施形態では、領域140は、ジューサが動作しているときに係止又は封止することができる蓋145を含むことができるチャンバを規定することができる。例えば、ジューサ100の電子回路からの信号に応じて、蓋145を自動的に係止及び/又は係止解除することができる。しかしながら、蓋を手動で係止及び/又は係止解除することができる実施形態もまた企図される。
【0050】
[0082] 再び図を参照すると、ジューサ100は、電子回路及び機械的構成要素を収容する外部ハウジング110を含むことができる。ジューサ100はまた、ジューサカートリッジに圧力をかける1以上のプラテンも含むことができる。例えば、図に示すように、一対の対向するプラテン120を用いて、食品205で充填された1以上のジューサカートリッジ200に力を加えることができる。実施形態に応じて、プラテン120の各々をアーム130に取り付けることができる。アーム130は、対向するアーム130及びプラテン120に力を与えることができるシステムにさらに接続することができ、それにより、プラテン120間に所望の圧縮力を生成することができる。この力は、限定されないが空気圧システム、液圧システム、サーボモータあるいはステッピングモータ等の電気機械システム、若しくは、ジューサカートリッジに所望の圧力及び/又は力を供給することができる他の任意の適切なシステムを含む、任意の適切な機構を用いて提供することができる。さらに、一実施形態では、ジューサ100は、電動卓上機器であり得る。しかしながら、電力線、バッテリ、発電機、空気圧源、液圧動力源、又は他のあらゆる適切な動力源を含むあらゆる適切な動力源を用いてジューサに動力を供給することができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。
【0051】
[0083] ジューサカートリッジ200に加えられる圧縮力をその中に収容された食品205に伝達して、食品205から液体(例えば、ジュース)を抽出することができる。そして、抽出されたジュース201は、ジューサカートリッジ200内からジューサカートリッジ出口220及びジューサ出口170を通ってジューサの外部に流れることができる。いくつかの実施形態では、ジューサ100は調剤領域160を有することができ、そこからジュースを定量吐出することができる。例えば、図に示すように、定量吐出領域160は、ハウジング110の正面に規定された領域によって具現化することができ、サーバ容器165を受け入れかつ支持するシェルフ及び/又はドリップトレイをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、図に示すように、ハウジング110の定量吐出領域160内にジューサの出口170を形成することができる。従って、出口170から流れ出る抽出されたジュース201は、最小限の清掃で供給容器165内に定量吐出することができる。特定の実施形態に応じて、ジューサ出口170を通して定量吐出されているジュースは、ジューサの出口170と直接接触する場合もあれば接触しない場合もある。例えば、いくつかの実施形態では、抽出されたジュースが使用中にジューサのいかなる部分とも接触しないことを容易にするように、ジューサカートリッジ出口220は、ジューサの対応する領域、加圧要素及び他の部分を越えて延在することができる。
【0052】
[0084] あらゆる方法で1以上のプラテン120を構成し配置することができることが理解されるべきである。例えば、一実施形態では、1以上のプラテン120は、ジュース抽出中にプラテンによって圧縮されるときにジューサカートリッジ200のおよそのサイズに対応するようなサイズである。さらに、限定されないが、ステンレス鋼、セラミック、プラスチック又は他のあらゆる材料を含むあらゆる適切な材料から、1以上のプラテン120を形成することができる。プラテンの表面に、非粘着材料、並びに/又は、銀めっき、銀ナノ粒子及び銀コーティング面等、抗菌特性のある材料でコーティングすることも可能であるが、他の表面コーティングも使用することができる。任意選択的に、プラテンの対向する面の溝122及び/又はカートリッジ200に対する圧力の生成を容易にし及び/又はカートリッジ200の取扱を改善するために使用することができる他の形状があるように、各プラテン120の面を形成することも可能である。例えば、2つのプラテンの溝122を合わせて入れ子式にすることができる(すなわち各プラテンの頂部及び谷部を互いの中に配置することができる)。しかしながら、プラテンが合わせて入れ子になっていない実施形態も企図される。さらに、溝は、加圧面の面積を増大させることができる。より詳細には、溝に沿った表面積は、加圧面の突出面積より広い。溝は、とがった頂部、丸い頂部、正弦曲線状、正方形であるか、又は他のあらゆる適切な形状を有することができる。別法として、別の実施形態では、プラテンのうちの少なくとも一方が、凹状湾曲を有することができる。他方のプラテンは、こうした実施形態では、平坦であり、凹状湾曲、凸状湾曲及び/又は相補的な形状を有することができる。理論によって拘束されることを望むものではないが、こうした配置は、プラテンの間に配置された食品の外周に対する圧力を増大させることができ、それにより、プラテンの中心内に食品を収容しジュース抽出を案内するのに役立つことによって、ジュース抽出がさらに促進される。
【0053】
[0085] 実施形態に応じて、ジューサは、加圧プラテン、又はジューサカートリッジからジュースを抽出するために使用される他の適切な加圧要素の最終的なおよそ3mm〜13mm(0.1インチ〜0.5インチ)の移動中、ジューサカートリッジに対して約6,700N〜35,600N(1500ポンド〜約8000ポンドの力)を加えることができる。いくつかの実施形態では、加圧プラテン又は加圧要素のこの最終的な移動中に加えられる力は、約17,800N〜約26,700N(4000ポンド〜約6000ポンド)である。最終量の移動の間に上述した力を加えることに加えて、プラテン又は他の適切な加圧要素は、約38mm(約1.5インチ)の総移動量を有することができ、ジューサカートリッジ内に位置する果物からジュースを抽出するように変位した後、プラテン又は他の加圧要素の間に約4mm〜約9mm(0.15インチ〜約0.35インチ)の間隙があり得る。ジューサの具体的な実施形態に関して特定の寸法及び力について上述しているが、力、力を加える距離、総プラテン移動量及び間隙のあらゆる適切な組合せを使用することができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。上述した力の範囲及び変位は、家庭用のサイズの機器に関する。オフィス、企業、レストラン及び/又は食品サービス設定で使用されるより大型の機器で使用されるのに適切な力及び変位については、より詳細に後述する。
【0054】
[0086] 加えられる力のあり得る範囲に加えて、ジューサは、ジュース抽出中にジューサカートリッジの表面に少なくとも60psiの圧力をかけることができる。さらに、いくつかの実施形態では、ジューサは、上述したように最終距離のプラテン変位の間にジューサカートリッジの表面に約80psi〜約100psiの圧力をかけることができる。しかしながら、ジューサによって他の圧力をかけることができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。
【0055】
[0087] 1以上のプラテン120が、ジューサカートリッジ200に対して圧縮力を加えるように水平方向に駆動されるものとして示されているが、本開示はそのように限定されない。代わりに、ジューサカートリッジ200に対してあらゆる適切な方向に圧縮力を加えることができることが理解されるべきである。例えば、圧縮力は垂直方向に加えることができる。さらに、単一プラテン、回転機構、ジューサカートリッジの一部のみに圧力をかけること、及びジューサカートリッジに対してその中に収容された食品から液体を抽出するように圧力をかける他の適切な方法を含むあらゆる適切な方法で、ジューサカートリッジに圧力をかけることができる。例えば、一実施形態では、単一プラテンを使用して、ジューサカートリッジ200を対向する面に対して圧縮することができる。この対向する面に、カートリッジ200の出口220を受け入れる孔を取り付けることができ、又は、図1及び図2に示す実施形態に類似する別の隣接する面において出口を受け入れることができる。別の実施形態では、ジュース抽出中にカートリッジのすべてに一度に圧力がかけられるように、プラテンの間に複数のジューサカートリッジ又はポーチを配置することができる。さらに別の実施形態では、ジューサは3つ以上のプラテンを含むことができ、そこでは、3つ以上のプラテンの間に対応する複数のジューサカートリッジを配置することができる。例えば、第1プラテンと第2プラテンとの間に第1ジューサカートリッジを配置することができ、第3プラテンと第4プラテンとの間に第2ジューサカートリッジを配置することができる。別法として、第2プラテンと第3プラテンとの間に第2ジューサカートリッジを配置することができる。
【0056】
[0088] いくつかの実施形態では、1以上のジューサカートリッジは、ジューサ内に水平に又は垂直に積み重ねられる。ジューサカートリッジはまた、ジューサカートリッジの表面にわたって均等に分散されない食品も含む場合もある。いずれの場合も、ジューサは、上述したようにプラテン等の加圧面にわたって不均等に分散された食品に圧力をかける可能性がある。この影響を軽減するのに役立つために、いくつかの実施形態では、1以上のジューサカートリッジは、ジューサ内で1以上のジューサカートリッジを方向付けるのに役立つ特徴を含むことができる。例えば、ジューサカートリッジ及び対応する領域は、ジューサカートリッジを方向付ける嵌合形状及び/又は機構を有することができる。例えば、加圧プラテン、又はジューサカートリッジが配置される空洞とインタフェースするように、ジューサカートリッジの最外周部に位置する中心合せフランジを構成しかつ配置することができる。さらに、いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジは、互いに積み重ねられる2つ以上のジューサカートリッジを位置合せするために使用される1以上の機構を含む。例えば、2つ以上のジューサカートリッジが、適切な機構又は機構の組合せによって合わせて積み重ねられるときに機械的に噛み合うように、それらを構成しかつ配置することができる。しかしながら、ジューサカートリッジが、積み重ねられるときにそれらを位置合せする機構を含まない実施形態も企図される。上述した機構は、ジューサ内でジューサカートリッジを位置合せするのに役立つとともに、ジューサの加圧面に対して食品を均一に配置するのに役立つことができる。
【0057】
[0089] 望ましい場合は、適切に構成されかつ配置された温度調節要素196を使用することにより、プラテン又は他の適切な表面を所望の温度で維持することができる。ジューサアセンブリ及びその中に収容されるジューサカートリッジの冷却が望まれる実施形態では、温度調節要素196は、限定されないが、ペルチェチップ等の熱電材料、冷蔵アセンブリ及び他の従来の冷蔵技法を含むあらゆる適切な装置によって具現化することができる冷蔵要素に対応することができる。しかしながら、ジューサカートリッジ200がジューサ100による加工に対して最適ではない温度で保管される(例えば、冷凍されているか又は低温の冷蔵庫にある)実施形態では、温度調節要素196は、所望の温度に達するまでジューサカートリッジを緩やかに加温することができる加温アセンブリに対応することができる。特定の実施形態に応じて、加温アセンブリは、ジューサカートリッジの温度を所望の温度まで上昇させる一方で、貴重な化合物の損失をもたらす可能性がある事前選択された閾値温度を超過しないことを確実にする、加熱要素及び熱センサを含むことができる。さらに別の実施形態では、温度調節要素196は、受動冷却システムに対応することができる。こうした実施形態では、温度調節要素は、表面を横切る空気流を、熱を引き離しより低温の空気を導入するように通す等、冷却技法を利用することができる。上記を考慮して、1以上の温度調節要素は、ジューサカートリッジを加熱又は冷却することができるあらゆる適切な装置又は構成に対応することができることが理解されるべきである。例えば、温度調節要素に対する他のあり得る実施形態としては、限定されないが、冷凍庫に配置されるように構成されかつ配置され、及び/又は、ストーブ、化学的活性化熱及び低温反応で加熱される取外し可能なプラテン、内部のチャネルを使用する、液体で冷却及び/又は加熱されるプラテン、誘導加熱、高周波数摩擦加熱及び超音波周波数摩擦加熱が挙げられる。
【0058】
[0090] 図には、単一プラテン120に組み込まれる単一の温度調節要素196が示されているが、本開示はそのように限定されないことが理解されるべきである。代りに、冷蔵要素、発熱体、受動冷却システム及び/又は上記の組合せに対応する複数の温度関連要素を使用することができる。さらに、これらの温度調節要素を、ジュース抽出中にジューサカートリッジ200と接触するあらゆる適切な表面に組み込むことができる。例えば、温度調節196要素を、プラテン120の表面又は内部に組み込むことができる。別法として、温度調節要素を、ジューサカートリッジと接触する別の面の上に配置するか又はその中に組み込むことができる。いくつかの実施形態では、温度調節要素はまた、ジューサカートリッジ領域から分離された別個の構成要素として提供することも可能である。
【0059】
[0091] ジューサ100にはまた、さまざまな電子コンポーネント及び/又は装置の操作者と対話するための制御パネル180を取り付けることも可能である。ジューサ100は、制御パネル180を制御し、制御パネル180を介する操作者入力に応じて装置のさまざまな構成要素(例えば、プラテン120、アーム130等)の動作を指示するコントローラ190を含むことができる。例えば、操作者は、ジューサ100内にカートリッジ200を挿入し、制御パネル180を用いて機械を起動させることができる。しかしながら、例えばオン/オフスイッチを含む、ジューサを作動させる他の手段も可能である。上述したコントローラ190は、システムオンチップ(SoC)集積回路、マイクロコントローラ、又は当技術分野において既知であり得る他のあらゆる構成の形態をとることができる。実施形態に応じて、制御パネル180は、操作者の選択及び/又は選好を入力する手段とともに、操作者に情報を伝達する手段を含むことができる。例示的な実施形態では、制御パネル180は、オプション、及び飲料タイプ、使用者のプロフィール、栄養情報等を含む情報を使用者に提供する、LCDタッチスクリーンの形態をとることができる。ジューサ100はまた、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)又は他の通信媒体により操作者のスマートフォン、タブレット又はラップトップと対話するようにも構成することができる。
【0060】
[0092] ジュース抽出を制御し及び/又は所望の情報を提供するために、ジューサ100は、さまざまな制御パラメータを監視する1以上のセンサ195を含むことができる。例えば、ジューサは、温度センサ、力センサ、圧力センサ、タイマ、変位センサ、位置センサ(例えば、蓋145が開放しているか又は閉鎖されているかを監視するセンサ)、又は他のあらゆる適切なセンサを含むことができる。これらのセンサは、センサを監視することができるコントローラと電気通信することができる。コントローラは、装置に関するいくつかの情報を、制御パネル180を介して操作者に伝達することができる。例えば、一実施形態では、制御パネル180は、1以上のプラテン120の表面の温度を表示することができる。別法としてかつ/又は上記に加えて、制御パネル180は、例えば、まもなく供給がなされるという警告等、装置の動作に関するあらゆる診断情報又は統計値を表示することができる。
【0061】
[0093] いくつかの実施形態では、ジューサ100を、スタンドアロンコンピュータ、リモートサーバあるいはコンピューティングデバイス、及び/又はインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク等のネットワークに接続することが望ましい場合がある。例えば、ジューサ100は、コントローラ190と電気通信するあらゆる適切な接続197を用いて、遠隔に位置するサーバ、コンピューティングデバイス又はネットワーク198に接続することができる。適切な接続としては、限定されないが、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Ethernet(登録商標)、RJ−45モジュラー接続、構内ライン電圧接続を通して提供される接続及び/又は他のあらゆる適切なタイプの接続を挙げることができるが、本開示はそのように限定されない。この外部接続を通して、操作者は、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、MyFitnessPal等のソーシャルメディア及びソーシャルネットワーキングサイトを通して搾汁行為に関する情報を共有することができる。こうした実施形態では、操作者に対して、ジューサカートリッジ200の中身に関するデータを所望のソーシャルメディア及び/又はソーシャルネットワーキングサイトにポストするオプションを提供することができる。ポストは、コントローラ190によって事前に生成することができる。別法として、ポストは、手動で生成されるか、又は操作者からの追加のコメント及び情報を入力するオプションを含むことができる。
【0062】
[0094] 実施形態に応じて、承認されたカートリッジのみを受け入れるようにジューサ100を事前プログラムすることができる。こうした実施形態では、ジューサ100のコントローラ190は、ジューサカートリッジがジューサと使用されることが承認されることを示す、シリアルコード、バーコード、ホログラム又は他の任意の手段等、特定の認証指標に対して、カートリッジコンパートメント140に挿入されたジューサカートリッジを検査することができる。
【0063】
[0095] いくつかの実施形態では、コントローラ190内にさまざまな使用者プロフィールを格納することができる。1以上のプロフィールを制御するために、ジューサを操作する前に、使用者は、識別子又はPINを使用してログインすることができる。そして、特定の使用者がログインされている間に行われる行為を、その使用者のプロフィールに記録することができる。さらに、報告を生成し、格納し及び/又は使用者に対して出力することができる。使用者プロフィールはまた、具体的なダイエット要件、アレルギー、選好及び設定を含む、使用者に関する情報を含むことも可能である。
【0064】
[0096] 場合によっては、ジューサカートリッジの温度に関する情報を表示し及び/又は温度情報に基づいてジューサの動作を制御することが望ましい可能性がある。従って、一実施形態では、熱センサ等の1以上のセンサ195を使用して、ジューサカートリッジ200と接触する1以上のジューサ表面の温度を監視することができる。例えば、ジューサカートリッジ200を圧縮するか又はそれと接触しているプラテン120又は別の表面に、センサ195を関連付けることができる。温度センサ195を、ジューサカートリッジと直接接触するように表面の頂部に配置することができ、又は表面内に埋め込むことができる。他の位置も可能であることが理解されるべきである。1以上のセンサ195は、温度情報をコントローラ190に送信することができる。そして、コントローラ190は、1以上の熱センサから受け取られた情報を制御パネル180に表示することができる。さらに、コントローラは、1以上の熱センサからの情報に応じてジューサ100の1以上の構成要素を制御することができる。例えば、コントローラは、プラテン120に対して、摩擦及び熱を低減させるようにより低速で動作するように指示することができる。別法として、ジューサカートリッジと接触している表面(例えば、プラテン120)の温度を所定の温度範囲内で維持することができ、それにより、ジュース製品が健康的でなくなる可能性がある、高すぎるか又は低すぎる温度にさらされるのを最小限にすることにより、食品における有機化合物の劣化を低減させることができる。一実施形態では、ジューサカートリッジは、32°F〜43°Fで維持され得る。いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジは、32.5°F又はその近くで維持され得る。しかしながら、他の温度も企図されることが理解されるべきである。
【0065】
[0097] ここで図3A図3Cを参照すると、ジューサカートリッジ200の例示的な実施形態が記載されている。図に示すように、ジューサカートリッジ200は、外側シェル210を含むことができる。カートリッジ200はまた、ジューサカートリッジ200の先端部に配置された出口220も含むことができる。出口220は、ジューサカートリッジ200の内側とカートリッジの外側の外部環境との間の流体連通を提供することができる。外側シェル210は、十分な構造的完全性、外部環境からの保護及び不正開封防止等、所望の設計基準を提供することができるあらゆる適切な好適な材料から作製することができる。さらに、いくつかの実施形態では、外側シェルは、限定されないが、セルロース、セロファン又はポリ乳酸等の生分解性植物系ポリマーを含む生分解性材料から作製することができる。
【0066】
[0098] いくつかの実施形態では、出口220はシール225を含むことができる。シール225は、製造及び配送時は閉鎖形態であり得る。その後、操作者により、又は対応するジューサにより動作中に、シールを開放することができる。例えば、一実施形態では、シール225は、箔シール、取外し可能な栓、外側シェル210の穿孔部分、又は操作者が取外し可能なシールを提供する他のあらゆる好適な手段によって具現化することができる。こうした実施形態では、ジュース抽出前に使用者がシールを手で取り外すことができる。このシール取外しは、ジューサにジューサカートリッジを配置する前、又はジューサにジューサカートリッジを配置した後のいずれかに行うことができるが、本開示はそのように限定されない。別法として、いくつかの実施形態では、シールに穴をあけるように適合された針、シール又は出口の関連する部分を切断するように適合された切断要素、又はジュースが出口220を通って流れるのを可能にするようにシールを開放するか又は取り除くことができる他のあらゆる適切な機構等、適切な開放機構によって、シールを開放することができる。さらに別の実施形態では、出口220は圧力破裂型シールを含むことができ、それにより、シールは、事前選択された閾値圧力を超える圧力がかけられると自動的に開放する。こうしたシールは、例えば、閾値圧力を超えると破裂するように設計された膜、出口に対応する位置における脆弱シール、出口に対応する位置における薄化シール及び他の適切な設計を含む、あらゆる適切な方法で提供することができる。いくつかの実施形態では、シールは、別法として、圧力に応じる代わりにジューサカートリッジの変形に応じて破裂することができる。
【0067】
[0099] 一実施形態では、ジューサカートリッジ200の外側シェル210は、各々が食品205を保持する1以上のコンパートメント217を含むことができる。1以上のコンパートメント217はまた、ジューサカートリッジの出口220と流体連通することも可能である。図3Aに示すように、ジューサカートリッジ200を、食品205を保持する複数のコンパートメント217に細分することができる。こうした実施形態では、ジューサ100によって加工されるまで隣接するコンパートメント内に配置された食品205の分離を維持するように、コンパートメント217を1以上のフィルタ219によって分離することができる。1以上のフィルタ219はまた、別個のコンパートメント217の間で、内部に位置する食品205からのジュース抽出中に流体連通を可能にすることができる。
【0068】
[00100] いくつかの実施形態では、未加工の食品を清掃することができ、結果としての食品205をコンパートメント217内に事前装填し、及び/タイプによって編成することができる。例として、1つのコンパートメントにスイカを収容することでき、一方で、ミントが第2コンパートメント内に収容され、ニンジンが第3コンパートメント内に収容される。作成されているジュースのタイプに応じて、各コンパートメント内で異なるタイプの食品205を混合することができる。例えば、1つのコンパートメントにスイカ及びブルーベリーを収容することができ、一方で、第2コンパートメントに粉末生姜及び唐辛子を収容することができる。上記に加えて、食品205の装填に続き、封止又は閉鎖の前に、適切な真空システムを用いて空気を除去することにより、ジューサカートリッジ200を真空パックすることができる。さらに、装填及び/又は真空パックに続いて、ジューサカートリッジ200に適切な不活性ガスを注入することができる。好適な不活性ガスとしては、窒素、二酸化炭素あるいはアルゴン、又は通常の空気と比較して酸化、水分蒸発、栄養損失又は製品劣化を低減させる他のあらゆるガスが挙げられる。
【0069】
[00101] コンパートメント217に対して、内部に配置される食品に従ってサイズを決めることができる。従って、コンパートメントはあらゆる適切なサイズを有することができることが理解されるべきである。しかしながら、家庭用機器に関連する実施形態では、コンパートメント217は、各コンパートメントの中身に応じて高さが約0.25インチ〜2インチ(6mm〜50mm)の範囲であり得る。しかしながら、オフィス、企業、レストラン及び/又は食品サービス用途に対するサイズである機器に関連する実施形態では、例えば、2インチ〜5インチ(50mm〜127mm)の高さのコンパートメントを含む、より大きい寸法のコンパートメントを有することができるが、それより小さいか又は大きい高さも使用することができる。さらに、コンパートメントは、ジューサカートリッジ全体又はその任意の適切な部分に対応することができる。図では、コンパートメント217の連続した配置が示されているが、コンパートメント217及びフィルタ219をあらゆる適切な方法で配置することができることが理解されるべきである。
【0070】
[00102] ジューサカートリッジと使用される適切なフィルタとしては、限定されないが、ろ過膜、不織布ろ過材、織布メッシュ、布フィルタ、適切なサイズの孔又は開口部を有する板、上記の組合せ及び他の適切なタイプのフィルタが挙げられる。さらに、これらのフィルタを、例えば、アルミニウム等の金属、ポリ乳酸、ポリプロピレンファイバ及び混合ポリエステル−ポリエチレンを含むあらゆる適切な材料から作製することができる。1つの例示的な実施形態では、フィルタ219は、所望のサイズの複数の細孔を備えた食品等級多孔質膜であり得る。1以上のフィルタに対する他のあり得る実施形態は、アルミニウム又はプラスチックメッシュ、チーズクロス及び紙フィルタを含む。上記を考慮すると、1以上のフィルタは、ジューサカートリッジから抽出されたジュースをろ過することができる好適なサイズの細孔を含むあらゆる多孔質材料に対応することができる。
【0071】
[00103] 1以上のフィルタは、1以上のコンパートメントに保持された食品に従って選択される適切なろ過サイズを有することができ、それにより、果肉、種、髄、皮及び他のあらゆる望ましくない物質を捕えながら、液体がフィルタ219を通過することができる。例として、生姜は、通常、大きい繊維質の果肉を生成する可能性があり、それは、生姜から抽出されるジュースが膜を通過するのを依然として可能にしながら、相対的に大きい細孔によって捕えることができる。対照的に、イチゴは小さい繊維及び種を有する果肉に加工される可能性があり、それには、種を捕えるために相対的に小さい細孔のあるメッシュフィルタが必要である。いくつかの実施形態では、ジュースから果肉等の固体物質の実質的にすべてを除去するように、ろ過サイズを選択することができるが、いくつかの実施形態では、固体物質の所定部分が通過するのを可能にするようにフィルタのろ過サイズを選択することができる。ジューサカートリッジが、異なるレベルのろ過を必要とする別個のコンパートメントに多数のタイプの食品を含む場合、ジューサカートリッジ200は、図3A図3Cに示すようにろ過サイズの異なる1以上のフィルタ219a及び219bを含むことができる。
【0072】
[00104] いくつかの実施形態では、内部に収容された食品のすべてからの均一なジュース抽出を可能にするのに役立つように、ジューサカートリッジ内に収容された食品を加工することが望ましい場合がある。これは、ジューサカートリッジ内に収容された食品のいくつかの部分の過剰な抽出又は不十分な抽出のいずれも回避するのに役立つことができる。従って、いくつかの実施形態では、堅さ、含水量、及び抽出中にジュースを滲み出させる能力に対応して、食品205の個々の切片のサイズを事前に決めることができる。例として、例示的な実施形態では、スイカ、すなわち含水量が高い比較的柔らかい果物は、含水量がより低い比較的堅い果物であるナシより相対的に大きい切片に分割することができる。理論によって拘束されることを望むものではないが、上述した物理特性に基づいてさまざまなタイプの食品のサイズを制御することは、食品205からの完全なジュース抽出を確実にするのに役立つことができる一方で、過剰な抽出、不十分な抽出、及びジューサによる過剰なエネルギー利用を実質的に回避することができる。
【0073】
[00105] 場合によっては、ジューサカートリッジに関連する情報を対応するジューサに提供することが望ましい可能性がある。従って、いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジ200に、ジューサカートリッジの中身及び/又はジューサカートリッジがさらされた状態に関連するデータを含む指標240をマークすることができる(図3Aを参照)。指標に符号化するか又は指標によって示すことができる情報のあり得るタイプとしては、有効期限日、アレルギー情報、材料、栄養、カロリー含有量、許可情報、偽造情報及び安全情報並びに他の適切な情報が挙げられる。
【0074】
[00106] 一実施形態では、指標240は、ジューサカートリッジ200の外側に刻印されたバーコード又はQRコード等、機械可読指標であり得る。別法として、無線周波数識別(「RFID」)タグ、磁気タグ、通し番号、又はカートリッジ200の中身に関する情報をジューサ100に伝達することができる他のあらゆるタイプのデータキャリア等の他の適切な指標240を使用することができる。別の実施形態では、指標240は、ジューサ100がカートリッジの中身に関するさらなる情報を遠隔で取得するために使用することができる、IPアドレス、URL又は通し番号等の識別子を含むことができる。例えば、ジューサは、リモートサーバ又はデータベースと通信して、ジューサに関する情報を取得するか又は報告することができる。こうした実施形態では、ジューサ100に対して、ジューサによる製品の品質を向上させかつ操作者の体験を豊かにするように、ネットワークによってデータを送受信するのを可能にする「スマート」機能を提供することができる。例えば、例示的な実施形態では、有効期限日を含む指標240を符号化することができる。ジューサのコントローラは、有効期限日指標240を読み取り、カートリッジ200の材料を加工することが安全であるか否かを判断することができる。別法として、アレルギー情報を含む指標240を符号化することができる。そして、対応するジューサのコントローラは、アレルギー情報を読み取り、それを、現操作者のアレルギー反応に関する事前設定情報と比較し、ジューサカートリッジ200の材料を加工することが安全であるか否かを判断することができる。
【0075】
[00107] 別の例示的な実施形態では、指標240は、使用者に直接情報を提供するために使用される指標であり得る。例えば、ジューサカートリッジは、ジューサカートリッジ200の内部が破られたときに作動する不正開封指標を含むことができる。例えば、ジューサカートリッジ200のステッカ又はシールが、色を変えるか又は開口部の可視の形跡を示すことができる。さらに、別の例では、ジューサカートリッジ200は、ジューサカートリッジ200の中身が所定温度閾値を超えたか又は下回ったかを示す熱指標等の指標240を含むことができる。例として、ジューサカートリッジ200のコントローラが、中身が50°Fを超えた場合に栄養損失があると判断した場合、熱指標は、その閾値を超過すると作動することができる。逆に、中身を凍結点又は他の任意の適切な温度より高く維持するべきである場合、熱指標は、中身が32°Fに達すると作動することができる。適切な熱指標としては、限定されないが、不可逆的な温度指示ラベル及びインク又は他のあらゆる適切な温度指示機構が挙げられる。
【0076】
[00108] 図4A及び図4Bを参照すると、フィルタを含む個々のコンパートメントの1つのあり得る実施形態がより詳細に記載されている。図に示すように、コンパートメント及びフィルタは、1以上の個々のポーチ230を含むパッケージ225の形態をとることができる。より詳細に後述するように、ポーチ230を、それらの縁に沿って封止し、ジューサカートリッジを形成するように別個の外側シェル内に配置することができる。特定の実施形態に応じて、ポーチ表面全体を液体透過性とすることができ、又はポーチ表面の一部のみを液体透過性とすることができる。さらに、いくつかの実施形態では、1以上のポーチ230をそれらの縁に沿って接続して複数の接続されたポーチを形成することができる。そして、ポーチをこの接続された形態で使用するか、又は切断して個々の構成要素として使用することができる。接続されたポーチを提供することにより、製造及び顧客に対する利便性を向上させることができる。しかしながら、個々のポーチを使用して、操作者が、所望のジュースを生成するために対応するジューサカートリッジに配置する個々のポーチの任意の所望の組合せを選択するのを可能にすることも可能である。従って、いくつかの実施形態では、これらのタイプのポーチを、対応する使い捨ての又は再使用可能なジューサカートリッジと使用することができる。
【0077】
[00109] 図5は、再使用可能なジューサカートリッジ500の1つのあり得る実施形態を示す。図に示すように、外側シェル510は、ポリ塩化ビニル等の硬質プラスチックから形成された実質的に剛性のハウジングを含む再使用可能な容器であり得る。再使用可能なジューサカートリッジ500はまた、図に示すようにスロット540に対応することができる、ジューサカートリッジの内部と流体連通する出口も含むことができる。いくつかの実施形態では、出口はまたフィルタも含むことができる。別法として、出口540は、フィルタ及び出口の両方として作用するように、複数の貫通穴の配置等の構造に対応することができる。食品は、再使用可能なジューサカートリッジ500に直接追加することができ、又は事前に加工された食品を収容する1以上のポーチ230を、ジューサカートリッジ500の側部の開口部内に配置することができる。ジューサカートリッジ500を、ジューサの対応する領域内に適合するようなサイズ及び形状とすることができる。ジューサカートリッジ内に食品を装填し、それをジューサの対応する加圧領域内に配置した後、プラテン又は他の装置をジューサカートリッジ内に下方に駆動して、内部に収容された食品を圧縮し、出口540からジュースを放出することができる。ジュース抽出後、再使用可能なジューサカートリッジを開放することができ、さらなるジュースの調理に備えて内部に収容された食品を除去することができる。再使用可能なジューサカートリッジが、使用中に封止されないままである開口部を有する場合、プラテン又は食品に圧力をかける他の装置は、任意選択的に、押下される際にジューサカートリッジの内面に対してシールを形成することができる。さらに、特定のジューサカートリッジについて示したが、他の方向に圧縮されることが可能なジューサカートリッジも可能である。
【0078】
[00110] 別の実施形態では、再使用可能なジューサカートリッジは、剛性ではなく圧縮性であり得る(図6A図6Bを参照)。こうした実施形態では、ジューサカートリッジ500の外側シェル510を、可撓性があり、かつ対応するジューサの内側で圧縮することができるように構成しかつ配置することができる。上記と同様に、ジューサカートリッジ500は、ジューサカートリッジの内部と流体連通する出口540を含むことができる。出口540はまた、フィルタに関連付けることができ、又はフィルタとして作用するように構成することができる。ジューサカートリッジ500を、事前に加工された食品を収容する1以上のポーチを受け入れるように構成することができ、又は食品を、単に、使用者によってジューサカートリッジに加えることができる。圧縮性ジューサカートリッジが対応するジューサ100内に配置されると、内部の食品に圧力をかけジュースを抽出するために、外側シェル510を圧縮することができる(図6A図6Bを参照)。そして、再使用可能なジューサカートリッジ500を開放し、さらなるジュースの調理に備えて内部に収容された食品を除去することができる。別法として、ジューサカートリッジを使い捨てとすることができるが、本開示はそのように限定されない。
【0079】
[00111] 再使用可能なジューサカートリッジについて記載する上記実施形態では、外側シェル510及び/又はポッド500は、容易な清掃を促進するのに役立つ可能性がある皿洗い機であり得る。さらに、適当なジューサカートリッジを形成するために使用される材料は、BPAが含まれていないものとすることができる。
【0080】
[00112] 図7A図7Cは、食品を収容する1以上のコンパートメントを含むジューサカートリッジのさまざまな実施形態を示す。
【0081】
[00113] 図7A及び図7Bは、内部に収容された食品を少なくとも部分的に包囲するように適合されかつ配置される1以上の液体透過性コンパートメント310を含むジューサカートリッジ300の実施形態に関する。液体透過性コンパートメント310を液体不透過性コンパートメント305内に、液体不透過性コンパートメントが1以上の液体透過性コンパートメントを少なくとも部分的に包囲するように配置することができる。例えば、上述したものに類似する食品を収容する1以上のポーチを外部ポーチ内に収容することができる。さらに、ジューサカートリッジは、液体不透過性コンパートメント305の内部と流体連通している出口315を含むことができる。上述したように、ジューサカートリッジ300を、ジューサの対応する領域内に適合するような形状及びサイズとすることができる。ジューサ内で圧縮されると、ジューサカートリッジは、内部に収容された食品を圧縮して、食品からジュースを抽出することができる。そして、抽出されたジュースは、1以上の液体透過性コンパートメント内から液体不透過性コンパートメントに流れることができる。その後、ジュースは、液体不透過性コンパートメント内から出口315を通ってジューサカートリッジの外側に流れることができる。特定の実施形態に応じて、上述したように、出口はシール320及び/又はフィルタ325を含むことができる。
【0082】
[00114] 実施形態に応じて、液体透過性コンパートメントは、液体透過性である材料から構成することができ、又は液体が流れることができる適切な機構を含むことができる。例えば、図7Aに示すように、個々の液体透過性コンパートメント310は、液体透過性材料から作製されたポーチに対応することができる。適切な液体透過性材料としては、ろ過膜、不織布ろ過材、織布メッシュ、布フィルタ、プラスチックメッシュ、チーズクロス、紙フィルタ材、又は搾汁プロセスで使用することができる他のあらゆる適切な透過性材料を挙げることができる。こうした実施形態では、液体透過性コンパートメント310はまた、ジュース抽出中、内部に収容された食品のためのフィルタとして機能することも可能である。別法として、図7Bに示すように、液体透過性コンパートメントの各々は、ジュース抽出中に事前選択された圧力閾値を超えると破裂する可能性がある、フィルタ330及び/又はシール335に対応する出口を含むことができる。こうした実施形態では、液体透過性コンパートメントの残りの部分を、液体不透過性材料から作製することができる。従って、ジュース抽出中、食品から抽出された液体は、液体不透過性コンパートメント310から出てフィルタ330及びシール335に対応する出口を通って液体不透過性コンパートメント305内に流れることができる。液体は、その後、上記に類似する出口315を通って流れ出ることができる。
【0083】
[00115] 図7Cは、食品を収容するように適合された複数のコンパートメント310を含むジューサカートリッジ300の別の実施形態を示す。上記と同様に、ジューサカートリッジは、シール320及び/又はフィルタ325を含むことができる出口315を含むことができる。さらに、ジューサカートリッジは、出口315と複数のコンパートメント310との間に位置する結合チャンバ340を含むことができる。ジュース抽出中、結合チャンバ340は、出口315及び複数のコンパートメント310と直接流体連通することができる。別法として、いくつかの実施形態では、ジュース抽出中、複数のコンパートメント310は、結合チャンバ340と、コンパートメントと結合チャンバとの間に位置する1以上の二次チャネル345とを通して出口315と流体連通することができる。ジュース析出中、液体は、個々のコンパートメント310から二次チャネル345を通って結合チャンバ340内に流れ込むことができる。従って、個々のコンパートメントから抽出されたジュースを、出口315を通って出力される前に結合チャンバ340内で単一の流れに結合することができる。
【0084】
[00116] 実施形態に応じて、かつ図に示すように、各コンパートメント310は、シール335並びに/又は330及び350等のフィルタを含むことができる。これらのフィルタ及びシールは、各コンパートメントからの出口に位置しているように示されているが、個々のコンパートメント310と出口お315との間の任意の箇所に位置することができる。例えば、フィルタ及び/又はシールは、二次チャネル345又は結合チャンバ340内に位置することができるが、本開示はこのようには限定されない。さらに、図においてフィルタ330及び350によって示すように、別個のコンパートメント310に関連するフィルタは、種々のタイプの食品に対して適切なろ過を提供するように異なるろ過サイズを有することができる。これらのシールを、所定圧力閾値を超えると破裂し、ジュース抽出中に変形により破断するように構成することができ、又は他の方法で、ジュース抽出中に開放するように構成することができる。従って、複数のコンパートメント310は、ジュース抽出前に出口315と流体連通することができ、ジュース抽出が開始すると、出口315と流体連通することができる。出口及び個々のコンパートメントが、ともに別個のフィルタ及びシールを含むものとして示されているが、個々のコンパートメントのみがシール及びフィルタを含み、二次チャネル及び/又は結合チャネルのみがフィルタ及びシールを含み、及び/又は、出口のみがフィルタ及びシールを含む実施形態も企図される。
【0085】
[00117] 図7Cはまた、2つ以上のコンパートメント310a及び310bが互いに関連する実施形態も示す。図に示すように、2つのコンパートメントの間にシール355を配置することができる。シール355は、ジュース抽出中に、圧力限界を超えることによるか又は変形から破裂するように設計することができる。従って、コンパートメント310a及び310bは、ジュース抽出前は互いに流体連通していない。ジュース抽出中、シール355は、破裂して、2つのコンパートメントが互いに流体連通するようにすることができる。これにより、流体及び/又は食品が1つのコンパートメントから別のコンパートメントに流れることができる。例えば、コンパートメント310b内に液体又は液体を含む食品を配置することができ、コンパートメント310a内に乾燥した材料又は他の適切なタイプの食品を配置することができる。ジュース抽出中、シール355は破断して、液体がコンパートメント310bからコンパートメント310a内に流れるのを可能にすることができる。そして、液体及び乾燥した材料が混合して、乾燥した材料を溶解させるか又は懸濁液を形成することができる。ジュース抽出が続くに従い、コンパートメント310aに関連するシールもまた破断することができ、混合液が、関連するフィルタ、二次チャネル及び/又は結合チャンバを通って出口315に流れることができる。
【0086】
[00118] いくつかの実施形態では、カートリッジから抽出されたジュース又は他の形態がジューサに接触しないように、ジューサカートリッジを構成しかつ配置することが望ましい。これにより、各動作の後にジューサを清掃する必要を有利になくすことができる。こうした実施形態では、ジューサカートリッジは、独立した容量の液体を含むコンパートメントを含む。実施形態に応じて、その量の液体をコンパートメント内に位置する食品内に閉じ込めることができ、それにより、液体は、関連するジューサの加圧チャンバ内で圧縮されると食品から抽出される。ジューサカートリッジはまた、コンパートメントと流体連通している出口も含む。出口は、出口の少なくとも一部がジュース抽出動作中にジューサによって圧縮されないように、ジューサから延出するように構成されかつ配置されている。例えば、より詳細に後述するように、出口は、ジューサと接触することなく液体を所望の容器に向けるように関連するジューサの加圧チャンバから延出するように構成しかつ配置することができる。
【0087】
[00119] いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジが、1杯のフルサイズの飲料か又は複数のフルサイズの飲料のいずれかに対して十分なジュース又は他の液体を生成することが望ましい場合もある。例えば、いくつかの実施形態では、生成されるジュースの容量は、約1オンス〜20オンス(0.3リットル〜0.6リットル)、1オンス〜16オンス(0.03リットル〜0.5リットル)、6オンス〜12オンス(0.2リットル〜0.35リットル)、20オンス〜80オンス(0.6リットル〜2.4リットル)、80オンス〜140オンス(2.4リットル〜4.0リットル)、又は他のあらゆる適切な容量であるが、本開示はそのように限定されない。用途に応じて、ジューサカートリッジは、約1オンス〜20オンス(0.03kg〜0.6kg)、20オンス〜80オンス(0.6kg〜2.3kg)、80オンス〜160オンス(2.3kg〜4.5kg)、又は食品の他のあらゆる適切な質量を収容する、少なくとも第1コンパートメントを含む。コンパートメント及びその中に収容された食品が関連するジューサによって圧縮されると、食品は、約0.4L/kg〜0.85L/kg、0.5L/kg〜0.75L/kg又は他の適切な比である、キログラム(kg)での食品の質量に対するリットル(L)でのジュース容量の比をもたらす。食品の質量オンスに対する生成されるジュースの流体オンスの同様の比が得られる。より詳細に後述するように、ジュースの収量は、家庭用機器の場合は約6700N〜35,600N(1500ポンド〜8000ポンド)、オフィス又は企業用機器の場合は約7750N〜44,500N(1750ポンド〜10,000ポンド)、及びレストラン又は食品サービス用の機器の場合は約8900N〜53,400N(2000ポンド〜12,000ポンド)である、ジューサカートリッジ及びそこに収容される食品に加えられる最終的な圧縮力に応じることができる。単一のコンパートメントについて上述しているが、先に記載した実施形態と同様に、ジューサカートリッジはまた第2コンパートメントも含むことができ、そこでは、第1コンパートメントは第2コンパートメント内に少なくとも部分的に配置される。さらに、いくつかの実施形態では、より詳細に後述するように、第1コンパートメント及び第2コンパートメントを第3コンパートメント内に配置することができる。こうした実施形態では、第3コンパートメントは、好ましくは液体不透過性であり、第1コンパートメント及び第2コンパートメントのうちの少なくとも1つは液体透過性である。
【0088】
[00120] 図8A図8Dに、ジューサカートリッジ400の1つの特定の実施形態を示す。図示する実施形態では、ジューサカートリッジは、シェル402とシェルに取り付けられた封止層404とを含む。実施形態に応じて、封止層はポリマーフィルムであるが、他の実施形態では、剛性シートとすることができ、ただし本開示はそのように限定されない。いずれの場合も、シェル402及び封止層404は、それらの周辺部に沿って取り付けられて、図に示すような封止されたコンパートメントを形成する。食品412を収容する1以上のコンパートメントに対応するポーチ410が、シェル402及び封止層404によって形成された外側コンパートメント内に配置される。ジューサカートリッジ400がジューサの対応する加圧チャンバ内に配置されると、ジューサカートリッジは、第1高さからより小さい第2高さまで圧縮され、それにより、パッチ410内に収容された食品が、そこからジュースを抽出するように圧縮される。そして、抽出されたジュースは、より詳細に後述するように、出口406から定量吐出される。
【0089】
[00121] いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジ400が内部に配置されたときに関連するジューサの加圧要素の間に食品を均一に分散させることが望ましい。こうした実施形態では、シェル402及び封止層404に対応するコンパートメント又は他の適切な構造は、ジューサの加圧チャンバ内に配置されたときに加圧要素の加圧面の面積に実質的に等しい断面積を有する。これに応じて、食品412を収容する1以上のコンパートメントに対応するポーチ410は、最初は、加圧要素の対応する加圧面の面積より実質的に小さい断面積を有する。例えば、ポーチ410の断面積は、対応する加圧要素の加圧面積の約90%、約80%、約75%未満、又は他のあらゆる適切な割合であり得る。ジューサの加圧チャンバ内でのジューサカートリッジ400の圧縮中、ポーチ410に対応する1以上のコンパートメントは、ポーチの断面積が対応する加圧面の面積に実質的に等しいように変形する。特定の実施形態に応じて、ジューサ加圧チャンバ内におけるジューサカートリッジの最初の第1高さは、約38mm(約1.5インチ)、約95mm(約3.75インチ)、約127mm(約5インチ)以下又は他のあらゆる適切な高さであり、ジューサカートリッジは、その最初の第1高さから、約4mm〜9mm(0.15インチ〜0.35インチ)、6mm〜15mm(0.25インチ〜0.6インチ)、8mm〜25mm(0.3インチ〜1インチ)又は他のあらゆる適切な高さである、第1高さ未満の第2高さまで圧縮されるように構成されかつ配置されている。
【0090】
[00122] 場合によっては、ジューサカートリッジ内に収容された食品を、ジュース抽出前に力が加えられないように保護することが望ましい。これは、ジューサカートリッジの保管又は輸送のために存在する可能性がある力を含み、そうした保管又は輸送では、ジューサカートリッジは、積み重ねられ、取り扱われ及び/又は場合によっては落下することから衝撃及び/又は荷重を受けやすい可能性がある。シェル402等の剛性シェルは、食品を保護するために十分な構造的剛性を提供するように構成されかつ配置され得るが、いくつかの実施形態では、ジューサカートリッジ400はまた、シェル402及び封止層404によって提供されるもの等、封止されたコンパートメント内に位置する気体の容量に対応する開放空間414も含む。図8Cに示すように、開放空間414は、ポーチ410等、食品412を収容するコンパートメントと、シェル402及び封止層404に対応するより大きい封止されたコンパートメントとの間に位置する空間に対応する。開放空間414は、第1コンパートメントから第2コンパートメントの少なくとも一部の間隔を空けるのに十分な容量のガスを含むようなサイズである。シェル402及び封止層404によって形成されるコンパートメント内に封止された、上述したガス容量は、材料を輸送するために使用されるエアクッションに類似するエアクッションとして機能する。しかしながら、図示する実施形態では、保護されている物質、例えば食品は、エアクッションの内部に配置される。従って、シェル402及び/又は封止層404に力が加えられるとき、その内部に位置するガス容量は、ジューサカートリッジ400のさらなる圧縮に耐えるように加圧され、従って、その内部に収容される食品412を保護する。ポーチ410及び食品412は、シェル402及び封止層404によって形成された包囲するコンパートメント又は他の適切な構造のあらゆる適切な容量パーセントに対応することができることが理解されるべきである。例えば、ポーチ及び食品は、包囲するコンパートメント容積の約75%、約50%未満、又は他のあらゆる適切な割合である容積及び体積を有することができる。さらに、ポーチ及び食品は、又は包囲するコンパートメント容積の約25%、約50%を超える、又は他のあらゆる適切な割合容積及び体積を有することができる。図示する開放空間414を充填するためにあらゆる適切なガスを使用することができるが、ガス容量は、窒素、二酸化炭素及び/又はアルゴンのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0091】
[00123] 上述したように、ジューサカートリッジ400はまた、出口406も含む。図8Dを参照すると、この実施形態では、出口は、シェル402及び封止層404にそれぞれ対応する上部層406a及び隣接する下部層406bによって形成されている。封止されたコンパートメントを形成するために、上部層406a及び下部層406bの一部は、限定されないが、ラミネーション技法、接着剤及び超音波溶接を含むあらゆる適切な封止技法を用いて、それらの周辺部に沿って互いに封止される。代替実施形態では、コンパートメントを封止するために、上部層406a及び下部層406bの周辺部に沿って別個の材料が付与される。出口はまた、出口406の領域内に位置する分離線408も含み、そこでは、上部層及び下部層は互いに封止されていない。分離線は、分離可能部分406cが出口の先端部分に形成されるように、出口のミシン目、穿孔又は他のあらゆる適切な脆弱部分に対応することができる。従って、ジューサカートリッジ400を使用すること望まれるとき、分離可能部分406cは、ジューサカートリッジから自動的に又は手で除去され、上部層及び下部層は、ジューサカートリッジ400から延出している出口の開放端408aを形成する。分離可能部分が除去されると、関連するジューサによってジューサカートリッジ400を圧縮して、内部に収容された食品からジュースを抽出することができる。そして、抽出されたジュースは、この時点では開放された出口406から流れ出ることができる。出口406は、分離可能部分406cを含むものとして示されているが、いくつかの実施形態では、出口は、分離可能部分を含まず、代りに、上部層及び下部層が互いに封止されていない出口の部分に沿って穴があけられるように構成されかつ配置される。こうした実施形態では、ジューサカートリッジ400から抽出されるジュースは、出口406を通って出口の穴があけられた部分から流れ出る。
【0092】
[00124] いくつかの実施形態では、かつ上述したように、出口406が非滴下機能を提供することが望ましい。例えば、図8A図8Dに示す実施形態では、隣接する上部層406a及び下部層406bによって形成される出口406は、ダックビル弁に類似するように弁として機能する。すなわち、ジュース抽出中に関連するジューサによる能動的圧縮中、出口によって形成される弁は開放し、従って、流体がそこを通過して流れるのを可能にする。対応して、出口によって形成される弁は、ジューサの圧縮力が除去されると、流体の流れを阻止するように閉鎖する。出口によって形成される弁のこの開閉は、ジュース抽出が完了した後に、関連するジューサがジューサカートリッジに圧縮力をかける加圧要素を後退させることによって、さらに容易にすることができる。理論によって拘束されることを望むものではないが、ジューサカートリッジ400及び収容された食品412はわずかに膨張して、幾分かの量の吸引をもたらす。出口406によって形成される弁と結合されたこの機能は、ジュース抽出後に出口から滴下するのを実質的に防止するように合わせて機能する。さまざまな層の剛性、層の互いに対する間隔、層の間のチャネルのサイズ決め及び他の適切な設計パラメータ等のパラメータを用いて、出口によって形成される弁の機能を適合させることができることが理解されるべきである。出口の特定の構造について上述したが、弁として機能することができる出口をあらゆる方法で形成することができること、及び、本開示は、図に示す具体的な構造のみに限定されるべきではないことが理解されるべきである。
【0093】
[00125] 図9A図9Cは、個別に、又は図8A図8Cに示すシェル402及び封止層404によって形成されるもの等の外側コンパートメントと組み合わせて使用することができるポーチ410のさまざまな実施形態を示す。図9Aにおいて、ポーチ410は、フィルタ又はメッシュ等の液体透過性層414によって形成される単一コンパートメントに対応する。対照的に、図9B及び図9Cに示す実施形態は、第2コンパートメント内に少なくとも部分的に配置された第1コンパートメントを含むポーチ410に対応する。図9Bにおいて、フィルタ又はメッシュ等の液体透過性層414から形成された第1コンパートメントが、1以上の液体不透過性層418から形成された第2コンパートメント内に配置される。液体を含む食品は、液体透過性層414から形成された第1コンパートメント内に収容される。特定の実施形態に応じて、液体不透過性層のうちの1以上は、ミシン目、穿孔、薄化縁又は他のあらゆる適切な構造に対応する、1以上の脆弱領域420を含む。関連する使用者によって圧縮されると、脆弱領域420は破断又は破裂して、ポーチ410内に収容された食品から抽出されたジュースが液体透過性層414を通り、液体不透過性層418のこの時点では破断された脆弱領域420を通って流れることができる。図9Cは、ポーチ410の関連する実施形態を示し、そこでは、1以上の脆弱領域420を含む1以上の液体不透過性層418に対応する第1コンパートメントが、1以上の液体不透過性層414に対応する第2コンパートメント内に配置される。
【0094】
[00126] ポーチ410の実施形態を、液体透過性又は液体不透過性のいずれかである第3コンパートメントと結合することができ、第3コンパートメント内には、ポーチ410が少なくとも部分的に配置されることが理解されるべきである(図10A及び図10Bを参照)。図示する実施形態では、ポーチ410は、対応するシェル402及び封止層404によって形成される封止されたコンパートメント内に配置される。いくつかの実施形態では、単一ポーチ410は、この第3コンパートメント内に配置される。しかしながら、単一の外部コンパートメント内に複数のポーチ410が配置される実施形態もまた企図される。例えば、図10Cに示すように、食品を収容する複数のポーチ410が、シェル402及び封止層404によって形成される外部コンパートメント内に配置される。上記を考慮すると、ポーチ410は、液体透過性層及び/又は液体不透過性層の任意の適切な配置を含む単一のコンパートメント又は複数のコンパートメントによって形成されるポーチに対応することができる(ただし、本開示はそのようには限定されない)ことが理解されるべきである。
【0095】
[00127] 図10Cに示す個々のポーチ410は、水平積重ね及び垂直積重ねを含むあらゆる適切な方法で配置することができるが、図に示すようにポーチ410を垂直配置に配置することによっていくつかの利点が提供される。例えば、複数のポーチが、関連するジューサの加圧要素の間に逐次配置される場合、加圧要素によってジューサカートリッジに加えられる力は、別個のポーチ410内に収容された食品のすべてに対して均一に加えられる。理論によって拘束されることを望むものではないが、これにより、ジューサカートリッジ400内に収容された食品からより均一かつ完全なジュース抽出を容易にすることができる。これは、別個のポーチが、ジューサカートリッジが内部に配置されたときに関連するジューサの加圧要素に対して水平に配置される配置とは対照的である。こうした配置では、関連するジューサの加圧要素は、ポーチ410内に収容された相対的に堅い食品に対して相対的大きい圧縮力を加え、これにより、他の周囲のポーチ内の食品からのジュース抽出が不完全になる可能性がある。
【0096】
[00128] 図11A図11Fは、ジューサ450の一実施形態を提示する。図示する実施形態では、ジューサは、本体452と、ジューサを開放するように枢支接続部を中心に回転することができるカバー462とを含む。ジューサはまた、第1加圧要素454も含み、それは、ジューサカートリッジ400と接触するように構成されかつ配置された第1加圧面を含む。実施形態に応じて、第1加圧要素454は固定されている。ジューサはまた、頂部壁456に取り付けられた少なくとも1つの側壁458を含む第2加圧要素も含む。頂部壁は、ジューサカートリッジ400と接触するように構成されかつ配置される第2加圧面として機能する。さらに、第1加圧要素454、少なくとも1つの側壁458及び頂部壁456は、協働して開放チャンバ460を形成する。図示する実施形態では、少なくとも1つの側壁は、開放チャンバ460への開口部を含む単一の丸い側壁458に対応する。さらに、いくつかの実施形態では、頂部壁456及び少なくとも1つの側壁458はカンチレバー構造を形成するが、他の配置及び構造も可能である。開放チャンバ460は、カバー462が開放されたときに対応するジューサカートリッジ400を受け入れるようなサイズ及び形状である(図11Bを参照)。さらに、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの側壁における開口部は、ジューサカートリッジを、開口部を通してチャンバ内に挿入することができるようなサイズ及び形状である。上述した実施形態と同様に、ジューサカートリッジ400の出口406は、ジューサカートリッジ内から抽出されたジュースが動作中にジューサのさまざまな部分と接触しないように、ジューサから延出している。ジューサ450はまた、少なくとも1つの側壁に対して下方に向けられた力を加えるように構成されかつ配置される、図示しない駆動機構も含む。この下方の力により、頂部壁456に対応する第2加圧要素及び関連する第2加圧面が、第1加圧要素454の加圧面に向かって変位する(図11Fを参照)。図に示すように、チャンバ460は、ジュース抽出中に開放したままである。
【0097】
[00129] 上述したさまざまな構成要素に加えて、図11A図11Fに示すジューサ450はまた、それが配置される面に対して角度が付けられている。それに対応して、さまざまな加圧要素及び加圧面もまた、ジューサ450が配置される面に対して角度が付けられている。理論によって拘束されることを望むものではないが、こうした配置は、重力を利用して、圧縮されたジューサカートリッジ内から出口406を通って関連するジューサ450から出るジュースの流れをさらに容易にする。ジューサが配置される面に対する、加圧要素、加圧面及びジューサの他の適切な構成要素の適切な角度は、約10°、約20°、約30°より大きいか又は他のあらゆる適切な角度である。さらに、角度は、約45°、約40°、約30°未満又は他の適切な角度であり得る。例えば、角度は約20°〜45°であり得る。
【0098】
[00130] いくつかの実施形態では、ジュース抽出プロセス中に加えられる力の大きさ及びタイミングの両方を制御することが望ましい。図12図13Cに、所望の力プロファイルを適用するように構成されるジューサ450の1つの具体的な実施形態を示す。図示する実施形態では、ジューサは、第1加圧要素454と、第1加圧要素の上方に配置された第2加圧要素456とを含む。第1加圧要素及び第2加圧要素は、関連するジューサカートリッジ400を収容するように構成されかつ配置される、それらの間に配置された加圧チャンバを規定する。上記実施形態と同様に、第2加圧要素456は、第2加圧要素の両側に配置された2つの側壁458に接続されている。図13Aに示すように、関連する駆動機構により第2加圧要素に下方に向けられた力が加えられることにより、第2加圧要素は第1要素に向かって変位し、それらの間でジューサカートリッジ400を圧縮する。側壁458及び接続された第2加圧要素456は、対応する支持壁464に取り付けられかつ側壁458に形成されたガイドスロット484内に配置される関連するガイドピン482を使用することにより、所望の経路に沿って下方に案内される。
【0099】
[00131] 液圧システム又は空気圧システム等の適切な駆動機構を使用してジューサ450に動力を提供することができるが、この実施形態では、電気機械駆動機構が使用される。電気機械駆動機構は、第1加圧要素及び第2加圧要素の面積に実質的に等しいジューサのフットプリント内に適合するように構成されかつ配置されている。しかしながら、駆動機構が、第1加圧要素及び第2加圧要素の面積より小さいか又は大きい実施形態も企図される。電気機械駆動機構は、所望のカムプロファイルを備えたカム面468を形成するスロットを含む1以上のカム466を含む。カムプロファイルは、所望の力プロファイル対加圧要素変位を提供するような形状である。1以上のカム466は、モータ470によって駆動され、モータ470は、ウォーム歯車472、1以上の中間減速歯車474、及び1以上のカム466に取り付けられた最終平歯車476等、さまざまな構成部材を含むことができる関連する動力伝達装置によってカム466に接続される。図には特定の動力伝達装置が示されているが、カム、くさび、連結機構、歯車列、液圧構成部材、空気圧構成部材又は他のあらゆる適切な形態の動力伝達装置を含むあらゆる適切な動力伝達装置を使用することができる。図示する実施形態では、2つのカムが平歯車に取り付けられ、2つの側壁458に別々に取り付けられている。平歯車476が関連するモータ470及び動力伝達装置によって回転すると、カム466のカム面468が回転して、カム面468を形成するスロット内に位置する関連するカムピン480を変位させる。カムピンはまた、側壁458にも取り付けられ、ブッシュ478、及び支持壁464内に位置する垂直に向けられた細長いスロット486を貫通する。従って、平歯車476及び関連するカム466が回転すると、カムピン480は、モータの回転方向に応じて上方又は下方に変位する。これに対応して、関連する第2加圧要素456は、第1加圧要素454に向かうか又はそこから離れるように変位する(図13A図13Cを参照)。この加圧要素の相対的な変位により、2つの加圧要素の間に位置するジューサカートリッジ400が圧縮されて、ジューサから延出している出口406から対応するグラス486又は他の適切な容器内にジュースが定量吐出される。図13Cにより、下方の第1加圧要素454を固定して維持する1つの利点を示す。特に、こうした実施形態では、出口406又はジューサからのジュースの他の定量吐出箇所は、グラス486に対して固定して保持される。言い換えれば、出口406は、ジューサが配置される面に対して一定の高さに維持され、それにより、ジュースのグラス486内への定量吐出が容易になる。
【0100】
[00132] 使用される駆動機構の具体的なタイプに関らず、ジューサ駆動システムを、ジュース抽出中に所望の力プロファイルを提供するように構成しかつ配置することができる。例えば、一実施形態では、駆動機構は、第2加圧要素を、上述した実施形態に類似する第1加圧要素に向かって変位させるように構成されかつ配置される。さらに、駆動機構は、第2加圧要素変位の最終部分の間、関連するジューサカートリッジに対して、家庭用機器の場合は約6700N〜35,600N(1500ポンド〜8000ポンド)又は17,800N〜26,700N(4000ポンド〜6000ポンド)、オフィス又は企業用機器の場合は約7750N〜約44,500N(1750ポンド〜10,000ポンド)、レストラン又は食品サービス用機器の場合は8900N〜約53,400N(2000ポンド〜12,000ポンド)を加えるように構成されかつ配置される。上述した力が加えられる最終的な部分は、最終的には、家庭用機器の場合は3mm〜13mm(0.1インチ〜0.5インチ)、オフィス又は企業用機器の場合は5mm〜20mm(0.2インチ〜0.8インチ)、レストラン又は食品サービス用機器の場合は9mm〜30mm(0.35インチ〜1.2インチ)、又は第2加圧要素の他のあらゆる適切な最終移動量である。理論によって拘束されるように望むものではないが、動作の最終部分の間に相対的に大きい力をかけることは、ジューサに応力が加えられる時間を制限するのに役立つことができる。さらに、この力プロファイルは、食品がジューサの加圧チャンバ内で完全に分散された後、かつ食品がその空間内により完全に閉じ込められた後、より大きい力を加えることによってジュース抽出を促進することができる。力プロファイルを制御することに加えて、第2加圧要素は、家庭用機器の場合は約38mm(約1.5インチ)、オフィス又は企業用機器の場合は約95mm(約3.75インチ)、レストラン又は食品サービス用機器の場合は127mm(約5インチ)以下か、又は他のあらゆる適切な距離である総変位量を有することができるが、本開示はそのように限定されない。さらに、ジュース抽出中に第2加圧要素が完全に変位した後、家庭用機器の場合は4mm〜9mm(0.15インチ〜0.35インチ)、オフィス又は企業用機器の場合は6mm〜15mm(0.25インチ〜0.6インチ)、レストランあるいは食品サービス用機器の場合は8mm〜25mm(0.3インチ〜1インチ)、又は他のあらゆる適切な距離の範囲の間隙を、第1加圧要素と第2加圧要素との間に残すことができる。加圧要素のうちの一方が固定して保持される実施形態について上述しているが、ジューサの加圧要素の両方が変位する実施形態も企図される。こうした実施形態では、上述した距離は、加圧要素の結合された移動に適用することができる。さらに、特定の用途に関して特定の力及び距離について上述しているが、上述したものより大きい力及び距離並びに小さい力及び距離を含む、力及び距離のあらゆる適切な組み合わせを使用することができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。
【0101】
[00133] 上記に加えて、図12は、加圧要素454及び456のうちの1以上の少なくとも一部が、関連するジューサカートリッジ400が配置される加圧チャンバを形成することに加えて、凹状加圧面を含む実施形態を示す。特に、ジューサカートリッジ400の方に向けられた第1加圧要素の上面は、その表面全体にわたって凹形状を有し、対応する第2加圧要素456は、実質的に平坦であるジューサカートリッジ400の方に向けられた加圧面を有している。しかしながら、上述したように、第2加圧要素は、凹状面、凸状面、及び/又は、対応する第1加圧要素の形状に相補的な面も有することができる。
【0102】
[00134] 互いに向かって移動する第1加圧要素及び第2加圧要素を備えた搾汁機構を含むジューサについて上述したが、本開示はこのようには限定されない。代わりに、ジューサカートリッジからジュースを抽出するためにジューサカートリッジに力を加えるように使用される要素のあらゆる適切な配置又は構成を使用することができる。例えば、別の実施形態では、図14に示すように、ジューサは、ローラプレスとして構成された搾汁機構600を含むことができる。ローラプレスは、ローラの間に供給されるジューサカートリッジ200を圧縮するために使用される一対のローラ602を含む。例えば、ジューサカートリッジ200は、2つの対向するロール602によって規定されるニップを通過して、カートリッジ内に収容された食品を圧縮してジュース201を抽出することができる。ローラの特定の配置について示したが、他の配置も可能である。
【0103】
[00135] 消費者は、ジューサシステムで使用するためにジューサカートリッジを食品で充填することができるが、場合によっては、事前包装されたジューサカートリッジを提供することが望ましい可能性がある。従って、消費者は、所望のジュースを得るために、単に、自身が選択する事前包装されたジューサカートリッジを購入するだけでよい。これにより、家庭環境又は小売環境においてジューサによってジュースを生成することに関連する利便性を向上させることができる。従って、いくつかの実施形態では、遠隔に位置する食品加工施設に、別個の包装システムを配置することができる。この包装システムが、事前充填されたジューサカートリッジ及び/又は消費者が使用のために食品で充填する個別のポーチを生成することができる。別法として、包装システムを、消費者が家庭で自身のジューサカートリッジを生成することができるように、より小さいスケールで設計することができるが、本開示はそのように限定されない。
【0104】
[00136] 図15は、装填する前に製品をより小さい切片に加工するとともに、ジューサカートリッジの装填及び封止を行う包装システム800の一実施形態を示す。一実施形態では、包装システム800は、グラインダアセンブリ805及び包装アセンブリ830を含むことができる。包装アセンブリ830は、食品挿入部840、真空部845及びガス注入部850をさらに含むことができる。包装アセンブリは、例えば、外気、細菌又は他の汚染物質に対して不浸透性であり得る、内部に対して制御された環境を提供することができる外側ハウジング835をさらに含むことができる。外側ハウジング880内に、食品挿入部840、真空部845及びガス注入部850を配置することができる。いくつかの実施形態では、外側ハウジング835はまた、加工された食品825が包装アセンブリ830に入るための開口部860、及び完成したジューサカートリッジがアセンブリを出ることができる別の開口部865も有することができる。別個のグラインダ805及び包装アセンブリ830について示したが、実施形態に応じて、単一入口ポート及び単一出口ポートを備えた単一ハウジング内に、グラインダ805及び包装アセンブリ830を組み込むことができる。
【0105】
[00137] ここで動作についてみると、一実施形態では、グラインダ805は、ホッパ815内に刃810を含むことができる。ホッパ815は、未加工の食品(例えば、完全な又は剥かれた果物又は野菜)をさらに加工するために受け入れるように構成することができる。刃を、図示しないモータ及び制御アセンブリ820に接続することができる。制御アセンブリ820は、ホッパ815内の食品を細断して、搾汁に好適なより小さい塊又は切片を含む加工済み食品825にするように、刃810を制御することができる。いくつかの実施形態では、刃810は、加工中に食品の加熱を低減させるのに役立つように、セラミック等の摩擦加熱に耐性がある材料から形成することができる。さらに、いくつかの実施形態では、制御アセンブリ820は、食品に対する刃の摩擦が、食品における貴重な化合物を破壊する可能性がある過度な熱を食品に与えることがないような速度で回転するように、刃810を制御することができる。所望の出力に応じて、グラインダ805は、本明細書に開示するように、立方体、スライス、果肉又はスラリーの形態で加工済み食品825を出力することができる。加工済み食品890は、その後、コンベア、チューブ又は他の輸送手段を介して、包装のために関連する包装アセンブリ830に移送することができる。
【0106】
[00138] 加工済み食品825を受け取ると、食品注入システム840は、加工済み食品825を、本明細書に記載するタイプのポーチに挿入することができる。この挿入は、限定されないが、加工済み食品を受け取り、それをジューサカートリッジ内に向ける、図に示すようなピストン状アセンブリの使用を含む、あらゆる方法で達成することができる。従って、加工済み食品をカートリッジ内に移送することができるあらゆる機構を利用することができる(ただし、本開示はそのように限定されない)ことが理解されるべきである。この時点では充填されたカートリッジは、その後、真空部845に移送することができ、そこで、あらゆる適用可能な方法を用いてカートリッジ内の空気が除去される。そして、最終的なジューサカートリッジを封止して包装アセンブリ830から排出する前に、ガス注入部850においてカートリッジ内に不活性ガスを注入することができる。カートリッジは、包装アセンブリ830において封止することができ、又は包装アセンブリ830の外部の後続するステップで封止することができる。
【0107】
[00139] 上述した包装プロセスは、手作業で、自動的に、又は両方の組合せによって達成することができることが理解されるべきである。そして、プロセスは、自動化される場合、ジューサシステムの全体的なコストを削減するのに役立つように手作業による介入の必要を最小限にして達成することができる。さらに、構成要素及びプロセスのいくつかの配置について上述しているが、構成要素のうちのいずれか又はすべてが単一システム内に又は複数の別個の構成要素として設けられる実施形態が可能である。
【実施例】
【0108】
実施例
[00141] 図16は、種々の果物、野菜及び葉菜類に対するジュース抽出中の加圧力対プラテン高さのグラフを提示する。上述したように、特定のタイプの食品からのジュースの過剰な抽出及び不十分な抽出は望ましくない。従って、ジュース抽出の最終部分の間に所望の力範囲を維持することが望ましい。約0.1インチ〜約0.5インチ(約3mm〜約13mm)のプラテン高さの間の破線の間の領域は、約6,700N(約1,500ポンド)を超え約35,600N(約8000ポンド)未満の、この最終的なプラテン変位の少なくとも一部の間にかける抽出力に対応する。本実施例は、家庭用機器用途に対するサイズであったことが理解されるべきである。従って、上述したように、力及びプラテン移動距離は、オフィス、企業、レストラン及び/又は食品サービス用途で使用される機器とは異なることが予期される。
【0109】
[00142] さまざまな実施形態及び実施例とともに本教示について記載したが、本教示は、こうした実施形態及び実施例に限定されるようには意図されていない。反対に、本教示は、当業者によって理解されるように、さまざまな代替形態、変更形態及び均等物を包含する。例えば、本明細書に記載するさまざまな実施形態を、あらゆる適切な方法で再配置し、分離しかつ/又は結合することができる。従って、上述した説明及び図面は単なる例である。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16