【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る金属樹脂混合型接着補助器具は、請求項1の記載によれば、
円柱状頭部(110b)と、当該円柱状頭部から同軸的に延出する胴部(110a)と、円柱状頭部及び胴部の各対向端部の少なくとも一方から環状に外方へ径方向に沿い延出する環状フランジ部(110c)とを、所定の樹脂材料でもって一体的に形成してなるコネクター(110)と、
内リング(121)と、当該内リングの外径よりも大きな内径を有する外リング(122)と、内リングと外リングとの間に連結されるように内リング及び外リングと共に金属材料でもって一体的に形成してなる複数の連結片(123)とを具備するリング部材(120)と、
円柱状頭部に同軸的に圧入されて環状フランジ部に着座する環状非可変壁部(131、132、133)と、当該環状非可変壁部の環状フランジ部とは反対側の環状端部から環状フランジ部から離れる方向に突出する環状可変部(136)とを、リング部材をその外周側から包囲するように、上記所定の樹脂材料でもって一体的に形成してなる環状壁部(130a)を設けてなる環状体(130)と、
円筒部(141)と、当該円筒部の軸方向一側端部と一体となるように同軸的に形成してなる環状鍔部(142)とを有するように、金属材料でもって形成してなるセパジョイント(140)とを備えており、
コネクターは、胴部の円柱状頭部とは反対側端部に同軸的に形成してなる大径孔部(115b)と、当該大径孔部から円柱状頭部の胴部とは反対側端部の中央部にかけて延出するように上記大径孔部よりも小さな内径にて同軸的に形成してなる小径孔部(115a)とでもって構成される軸孔部(115)を設けてなり、
セパジョイントは、その円筒部にて、円柱状頭部の上記反対側端部の中央部に達するようにコネクターの上記小径軸孔部に上記大径孔部を介し同軸的に圧入されるとともに、環状鍔部にて、上記軸孔部の上記大径孔部に嵌装されており、
リング部材は、内リングでもって、円柱状頭部の上記反対側端部の中央部にて、セパジョイントの円筒部に溶接により同軸的に連結されていることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、金属樹脂混合型接着補助器具は、コネクターと、リング部材と環状体との3つの別部品でもって一体的に構成されている。
【0012】
ここで、環状体は、コネクターと共に、所定の樹脂材料でもって形成されており、当該環状体は、その環状壁部にて、コネクターの円柱状頭部に圧入されることで、コネクターに組み付けられている。一方、リング部材は、セパジョイントと共に、金属材料でもって形成されており、当該リング部材は、内リングにて、円柱状頭部の上記反対側端部の中央部に位置して、コネクターの軸孔部に嵌装されているセパジョイントの円筒部に溶接により同軸的に連結されている。
【0013】
このように、リング部材が、セパジョイントと共に、コネクター及び環状体の形成材料である所定の樹脂材料とは異なり、金属材料でもって形成されていることから、当該リング部材は、セパジョイント共に、コネクターや環状体とは異なり、優れた剛性等の機械的強度性を有する。
【0014】
例えば、コンクリート壁に埋設してなる金属樹脂混合型接着補助器具を介しコンクリート壁にモルタル壁を形成した場合、金属樹脂混合型接着補助器具は、リング部材でもって、その高い剛性等の機械的強度性のもとに、モルタル壁にその内部にてしっかりと係合し得る。
【0015】
従って、このような状態において、モルタル壁が例えば経年劣化しても、金属樹脂混合型接着補助器具が、リング部材によりその高い機械的強度性のもとに外リングや各連結片でもって、モルタル壁のコンクリート壁からの剥がれを、長期に亘り、しっかりと未然に防止し得る。
【0016】
また、環状体が、コネクターとは別部品として、環状非可変壁部及び環状可変部でもって一体的に構成されている。従って、環状体の成形用金型が、上述したコネクターの成形用金型とともに簡単な構成にて形成され得る。このことは、金属樹脂混合型接着補助器具全体としての成形用金型の構成が簡単になることを意味し、金属樹脂混合型接着補助器具の生産性の向上につながる。
【0017】
ここで、環状壁の環状非可変壁部が、円柱状頭部に同軸的に圧入されて環状フランジ部に着座しており、環状可変部が当該環状非可変壁部の環状フランジ部とは反対側の環状端部から環状フランジ部から離れる方向に突出するように形成されている。
【0018】
従って、コンクリート壁の形成に先立ち、環状体の環状可変部が木材或いは合成樹脂からなる両型枠の一方の型枠により押圧されても、当該環状可変部は、型枠からの押圧により潰れるように変形する。従って、型枠は、環状可変部との対向面の対向部位にて当該環状可変部に一様に当接し得る。換言すれば、型枠の上記対向面が凹凸状に湾曲していても、型枠が、環状可変部との対向面の対向部位にて当該環状可変部に一様に密着して環状可変部との間に隙間を形成しない。
【0019】
これにより、その後の生コンクリートが両型枠の間に金属樹脂混合型接着補助器具を介し打ち込まれても、生コンクリートが、金属樹脂混合型接着補助器具の環状体の環状可変部と一方の型枠との間から環状体の内側に浸入することがない。従って、環状体の内側に位置するリング部材が、生コンクリートから良好に遮断され得る。
【0020】
以上によれば、金属樹脂混合型接着補助器具は、金属材料からなるリング部材の高い機械的強度性のもと、コンクリート壁に対するモルタル壁の接着力(アンカー効果)を長期に亘り良好に維持し得る。
【0021】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
コネクターは、環状フランジ部に沿い胴部の外周部の少なくとも一部から外方へ突出するように形成してなる回り止め部(116)を具備しており、
胴部は、その円柱状頭部との上記対向端部から円柱状頭部とは反対方向へ末すぼまり状に形成してなる円錐台状胴部(110a)であることを特徴とする。
【0022】
このように、回り止め部が、胴部及び環状フランジ部の少なくとも一方の一部から外方へ突出するように形成されているから、金属樹脂混合型接着補助器具のコンクリート体内での軸回りが回り止め部によって良好に阻止され得る。
【0023】
ここで、胴部が、上述のごとく、その円柱状頭部との上記対向端部から円柱状頭部とは反対方向へ末すぼまり状に形成してなる円錐台状胴部として形成されており、環状フランジ部が、上述のごとく、円柱状頭部及び胴部の各対向端部の少なくとも一方から環状に外方へ径方向に沿い延出している。また、回り止め部が環状フランジ部に沿い円錐台状胴部の外周面の少なくとも一部から外方へ突出するように形成されている。従って、コネクターの成形用金型が簡単な構成にて形成され得る。
【0024】
なお、金属樹脂混合型接着補助器具がコンクリート壁に埋設されても、環状フランジ部が、金属樹脂混合型接着補助器具のコンクリート壁からの抜け止めの役割を果たす。その結果、上述のように円錐台状胴部が、その円柱状頭部との上記対向端部から円柱状頭部とは反対方向へ末すぼまり状に形成されていても、金属樹脂混合型接着補助器具がコンクリート壁から抜け出すことはない。
【0025】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1また2に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
上記所定の樹脂材料は、ナイロン6に耐光性黒色顔料を均一に含有してなる耐光性顔料含有樹脂材料であることを特徴とする。
【0026】
これによれば、請求項1または2に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。特に、コネクター及び環状体が所定の耐光性顔料含有樹脂材料でもって形成されているから、当該コネクター及び環状体は、紫外線等の外光を受けても、長期に亘り劣化することがない。また、ナイロン6が、引っ張り力に対し良好な伸長特性を有するから、耐光性黒色顔料によるコネクター及び環状体の耐光性と相まって、コンクリート壁に対するモルタル壁の接着力を長期に亘り良好に維持し得る。
【0027】
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
リング部材の複数の連結片は、それぞれ、内リングの外周部からその周方向に亘り間隔をおいて外方へ放射状に延出する基端部(123a)と、当該基端部からその表面側へ傾斜状に延出する傾斜部(123b)と、当該傾斜部の延出端部から外方へ延出して前記外リングの内周部に連結される先端部(123c)とでもって、形成されていることを特徴とする。
【0028】
これにより、リング部材は、非常に簡単でコンパクトな構成を有する。従って、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
【0029】
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
リング部材の複数の連結片は、それぞれ、内リングの外周部からその周方向に亘り間隔をおいて外方へ放射状に延出する基端部と、当該基端部からその表面側へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から外方へ延出して前記外リングの内周部に連結される先端部とでもって形成されていることを特徴とする。
【0030】
このような構成によれば、請求項4に記載の発明とは異なる構成を有するものの、金属樹脂混合型接着補助器具は、リング部材において、非常に簡単でコンパクトな構成を有する。これにより、請求項4に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。
【0031】
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項2〜5のいずれか1つに
に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
円柱状頭部は、その上記反対側端部にて、円錐台状胴部側に向け凹状となるように互いに並行に配列してなる複数条の凹部(113)を形成してなり、
リング部材は、内リング以外の部位にて、複数条の凹部に対向して位置することを特徴とする。
【0032】
これによれば、モルタル壁がリング部材と円錐台状頭部の各凹部との間にも係合し得ることとなり、当該モルタル壁をコンクリート壁の表面から長期に亘りより一層離脱不能に維持し得る。その結果、請求項2〜5のいずれか1つに記載の発明の作用効果より一層向上され得る。
【0033】
また、本発明は、請求項7の記載によれば、請求項3〜6のいずれか1つに記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
環状体は、環状壁部の環状非可変壁部からその内方に向けて突出するように環状壁部と一体的に上記耐光性顔料含有樹脂材料で形成してなる複数の周側連結片部(130b)を備えており、
当該複数の周側連結片部は、環状非可変壁部の内周方向に間隔をおいて位置するように形成されていることを特徴とする。
【0034】
これによれば、環状体が上述の構成にて複数の周側連結片部を備えることから、当該周側連結片部は、リング部材と相まって、モルタル壁との係合を行い、モルタル壁のコンクリート壁の表面との接着力をより一層強化し得る。これにより、請求項3〜6のいずれか1つに記載の発明の作用効果をより一層向上させ得る。
【0035】
また、本発明は、請求項8の記載によれば、請求項7に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
環状壁部において、
環状非可変壁部は、円柱状頭部に圧入されて環状フランジ部に着座する環状非可変着座部(131)と、当該環状非可変着座部から環状フランジ部とは反対方向へ延出するように円柱状頭部に圧入される環状非可変厚肉部(132)と、当該環状非可変厚肉部の延出端部の外周部位から環状フランジ部とは反対方向に一体的に延出する環状非可変薄肉部(133)とを有してなり、
環状可変部は、環状非可変薄肉部の延出端部の外周部、内周部或いは幅方向中間部位から環状フランジ部とは反対方向に突起状に突出するように形成されており、
複数の周側連結片部は、環状非可変厚肉部の環状非可変薄肉部との環状境界部からその周方向に亘り間隔をおくように当該環状非可変薄肉部の中央に向けて傾斜状に延出する複数の長手状連結片部(130b)であることを特徴とする。
【0036】
このように環状壁部の環状非可変壁部を構成することで、請求項7に記載の発明の作用効果がより一層具体的に達成され得る。
【0037】
また、本発明は、請求項9の記載によれば、請求項8に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
複数の長手状連結片部は、それぞれ、環状非可変厚肉部の環状非可変薄肉部との環状境界部から当該環状非可変薄肉部の中央に向けて傾斜状に延出するロッド部(134)と、当該ロッド部の延出端部に形成してなる球部(135)とでもって構成されていることを特徴とする。
【0038】
これによれば、複数の長手状連結片部が、ロッド部と球部とでもって一体的に形成されている。従って、所定の耐光性顔料含有樹脂材料が、ナイロン6に耐光性黒色顔料を均一に含有してなる場合には、ナイロン6が、引っ張り力に対し良好な伸長特性を有することから、仮にモルタル壁がコンクリート壁の表面が剥がれ落ちようとする事態が発生しても、環状体の複数の長手状連結片部がそのロッド部及び球部でもって、モルタル壁の各対応内部との間の係合により伸長してモルタル壁の剥がれによる落下を未然に防止し得る。特に、長手状連結片部が、球部にて、ロッド部よりもモルタル壁との係合を強固に維持するので、モルタル壁の剥がれによる落下がより一層良好に防止され得る。
【0039】
また、本発明は、請求項10の記載によれば、請求項9に記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、環状可変部は、突起状に突出する突出端部にて、横断面丸みを帯びるように形成されていることを特徴とする。
【0040】
これにより、環状壁部が、環状可変部にて、上述のように型枠により押圧されても、環状可変部が、その突起状に突出する突出端部にて、横断面丸みを帯びるように形成されているから、型枠の環状可変部の突出端部との当接部位の変形等がより一層良好に防止され得る。その結果、請求項9に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
【0041】
また、本発明は、請求項11の記載によれば、請求項1〜10のいずれか1つに記載の金属樹脂混合型接着補助器具において、
スペーサボルト(160)がセパジョイントに同軸的に形成してなる雌ねじ孔部(140a)に対し環状鍔部側から当該雌ねじ孔部の軸方向中間部位まで螺合され、かつ環状体が木材或いは合成樹脂材料からなる型枠(F)に当接された状態にて、当該型枠に形成してなる貫通状孔部(F1)を通してスペーサボルトに対向するようにセパジョイントの上記雌ねじ孔部に螺合される型締めボルト(150)を、補助部品として有することを特徴とする。
【0042】
これによれば、型締めボルトを別途わざわざ準備しなくて済むので、便利である。
【0043】
また、本発明に係るモルタル壁施工方法は、請求項12の記載によれば、
モルタル壁(M)をコンクリート壁(W)に対し複数の接着補助器具による接着補助のもとに施工するためのものである。
【0044】
当該モルタル壁施工方法において、
円柱状頭部(110b)、当該円柱状頭部から末すぼまり状に同軸的に延出する円錐台状胴部(110a)、円柱状頭部及び円錐台状胴部の各対向端部の少なくとも一方から環状に外方へ径方向に沿い延出する環状フランジ部(110c)、及び環状フランジ部に沿い円錐台状胴部の外周部の少なくとも一部から外方へ突出するように形成してなる回り止め部(116)を、所定の耐光性顔料含有樹脂材料でもって一体的に形成してなるコネクター(110)と、
内リング(121)、当該内リングの外径よりも大きな内径を有する外リング(122)、及び内リングと外リングとの間に連結されるように内リング及び外リングと共に金属材料でもって一体的に形成してなる複数の連結片(123)を具備するリング部材(120)と、
円柱状頭部に同軸的に圧入されて環状フランジ部に着座する環状非可変壁部(131、132、133)と、当該環状非可変壁部の前記環状フランジ部とは反対側の環状端部から環状フランジ部から離れる方向に突出する環状可変部(136)とを、リング部材をその外周側から包囲するように、上記所定の耐光性顔料含有樹脂材料でもって一体的に形成してなる環状壁部(130a)を設けてなる環状体(130)と、
円筒部(141)及び当該円筒部の軸方向一側端部と一体となるように同軸的に形成してなる環状鍔部(142)を有するように、金属材料でもって形成してなるセパジョイント(140)とを備え、かつ
コネクターには、円錐台状胴部の円柱状頭部とは反対側端部に同軸的に形成してなる大径孔部(115b)と、当該大径孔部から円柱状頭部の円錐台状胴部とは反対側端部にかけて延出するように上記大径孔部よりも小さな内径にて同軸的に形成してなる小径孔部(115a)とでもって構成される軸孔部(115)を設け、
セパジョイントを、その円筒部にて、円柱状頭部の上記反対側端部の中央部に達するようにコネクターの上記小径軸孔部に上記大径孔部を介し同軸的に圧入するとともに、環状鍔部にて、上記軸孔部の上記大径孔部に嵌装し、
リング部材を、内リングでもって、円柱状頭部の上記反対側端部の上記中央部にて、セパジョイントの上記円筒部に溶接により同軸的に連結してなる金属樹脂混合型接着補助器具(100)を、複数の接着補助器具の各々として、準備し、
複数の金属樹脂混合型接着補助器具を、それぞれ、その円錐台状胴部にて、互いに対向して設置してなる木材或いは合成樹脂材料からなる両型枠の一方の型枠から分散状に他方の型枠に向けて延出する複数のスペーサボルトに、環状体の環状可変部を他方の型枠に対向させるように、連結し、かつ、環状壁部の環状非可変壁部に向けて環状可変部を変形させるように他方の型枠を押圧し、
コンクリート壁が両型枠の間に複数のスペーサボルト及び複数の金属樹脂混合型接着補助器具を介し打ち込まれる生コンクリートの硬化により形成された後、両型枠を除去した上で、モルタル壁を、複数の金属樹脂混合型接着補助器具を介しコンクリート壁の表面に所定の厚さにて生モルタルを塗布し硬化させることで、形成するようにしたことを特徴とする。
【0045】
このように、上述のように構成した複数の金属樹脂混合型接着補助器具を、それぞれ、円錐台状胴部にて、互いに対向して設置した木材或いは合成樹脂材料からなる両型枠の一方の型枠から分散状に他方の型枠に向けて延出する複数のスペーサボルトに対し、環状体の環状突起部にて他方の型枠に対向させるように連結し、かつ、他方の型枠を環状壁部の環状非可変壁部に向けて環状可変部を変形させるように押圧し、
コンクリート壁を、両型枠の間に複数のスペーサボルト及び複数の金属樹脂混合型接着補助器具を介し打ち込まれる生コンクリートの硬化により形成した後、両型枠を除去した上で、モルタル壁を、複数の金属樹脂混合型接着補助器具を介しコンクリート壁の表面に所定の厚さにて生モルタルを塗布し硬化させることで、形成する。
【0046】
これにより、複数の金属樹脂混合型接着補助器具の各々においては、環状体の環状可変部が他方の型枠からの押圧により環状非可変壁部に向けて変形しながら当該他方の型枠の環状体に対する対向面に当接する。このため、他方の型枠が例えば凹凸状に湾曲していても、環状体は、環状可変部にて、一様に、隙間を形成することなく、他方の型枠の環状体に対する対向面に当接し得る。
【0047】
従って、生コンクリートが、金属樹脂混合型接着補助器具の環状体の環状可変部と他方の型枠との間から環状体の内側に浸入することがない。その結果、環状体の内側に位置するリング部材が、生コンクリートから良好に遮断され得る。
【0048】
ここで、リング部材が、複数の連結片を外リングと共にコンクリート壁の表面から離れる方向に延出させるように、内リングが、セパジョイントの円筒部に円柱状頭部の上記反対側端面の中央部にて溶接により連結されている状態において、生モルタルが、各金属樹脂混合型接着補助器具を介しコンクリート壁の表面に塗布されると、当該各金属樹脂混合型接着補助器具が生モルタル内に埋設されることとなる。
【0049】
このため、生モルタルが、内リングにその表面側から一様に密着するとともに複数の連結片及び外リングの各外表面に密着することで、当該生モルタルは、各金属樹脂混合型接着補助器具としっかりと係合し得る。
【0050】
しかも、各金属樹脂混合型接着補助器具において、リング部材は、金属材料でもって形成されている。このため、各金属樹脂混合型接着補助器具は、全体的に合成樹脂材料等の樹脂材料でもって形成されている接着補助器具に比べて、リング部材において非常に高い剛性等の高い機械的強度を有する。従って、コンクリート壁が縦壁であっても、モルタル壁は、その自重にもかかわらず、コンクリート壁から剥がれ落ちたりすることなく、各金属樹脂混合型接着補助器具により、そのリング部材の高い機械的強度性のもと、長期に亘り、コンクリート壁の表面に対し良好に保持され得る。
【0051】
以上要するに、当該複数の金属樹脂混合型接着補助器具が、コンクリート壁とモルタル壁との間に埋設された状態におかれると、各リング部材が、その高い機械的強度性のもとに、複数の連結片及び外リングにてモルタル壁の内部にしっかりと係合することで、当該モルタル壁のコンクリート壁に対する接着力を、合成樹脂材料のみで形成されている接着補助器具に比べて、大幅に高め得るという優れたアンカー効果を長年に亘り良好に維持し得る。その結果、モルタル壁は、モルタルの自重にもかかわらず、コンクリート壁の表面から剥がれ落ちたりすることなく、経年的にかつ良好にコンクリート壁の表面に保持され得る。
【0052】
また、本発明は、請求項13の記載によれば、請求項12に記載の金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法において、
6ナイロンに耐光性黒色顔料を均一に含有してなる材料を、上記所定の耐光性顔料含有樹脂材料として、円柱状頭部、円錐台状胴部、環状フランジ部及び回り止め部を一体的に形成するようにしたことを特徴とする。
【0053】
これによれば、請求項3に記載の発明の作用効果を達成し得る金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法の提供が可能となる。
【0054】
また、本発明は、請求項14の記載によれば、請求項12または13に記載の金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法において、
複数の金属樹脂混合型接着補助器具の各々において、
環状壁部の環状非可変壁部からその内方に向けて突出するように環状壁部と一体的に上記耐光性顔料含有樹脂材料でもって形成してなる複数の周側連結片部(130b)を環状体に設けて、
当該複数の周側連結片部を、環状非可変壁部の内周方向に間隔をおいて位置するように形成することを特徴とする。
【0055】
これによれば、請求項7に記載の発明の作用効果を達成し得る金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法の提供が可能となる。
【0056】
また、本発明は、請求項15の記載によれば、請求項14に記載の金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法では、
複数の金属樹脂混合型接着補助器具の各々において、
環状壁部の前記環状非可変壁部を、円柱状頭部に圧入されて環状フランジ部に着座する環状非可変着座部と、当該環状非可変着座部から環状フランジ部とは反対方向へ延出するように円柱状頭部に圧入される環状非可変厚肉部(131)と、当該環状非可変厚肉部の延出端部の外周部位から環状フランジ部とは反対方向に一体的に延出する環状非可変薄肉部(132)とを有するように構成し、
環状壁部の環状可変部は、環状非可変薄肉部の延出端部の幅方向中間部位から環状フランジ部とは反対方向に突起状に突出するように形成されており、
複数の周側連結片部は、環状非可変厚肉部の環状非可変薄肉部との環状境界部からその周方向に亘り間隔をおくように当該環状非可変薄肉部の中央に向けて傾斜状に延出する複数の長手状連結片部であることを特徴とする。
【0057】
これによれば、請求項8に記載の発明の作用効果を達成し得る金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法の提供が可能となる。
【0058】
また、本発明は、請求項16の記載によれば、請求項15に記載の金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法では、
複数の金属樹脂混合型接着補助器具の各々において、複数の長手状連結片部は、それぞれ、環状非可変厚肉部の環状非可変薄肉部との環状境界部から当該環状非可変薄肉部の中央に向けて傾斜状に延出するロッド部(134)と、当該ロッド部の延出端部に形成してなる球部(135)とでもって、構成されていることを特徴とする。
【0059】
これによれば、請求項9に記載の発明の作用効果を達成し得る金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法の提供が可能となる。
【0060】
また、本発明は、請求項17の記載によれば、請求項16に記載の金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法では、
複数の金属樹脂混合型接着補助器具の各々において、環状可変部は、上記突起状に突出する突出端部にて、横断面丸みを帯びるように形成されていることを特徴とする。
【0061】
これによれば、請求項10に記載の発明の作用効果を達成し得る金属樹脂混合型接着補助器具を用いたコンクリート壁に対するモルタル壁の施工方法の提供が可能となる。
【0062】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。