(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の可撓性障壁の少なくとも1つは、1つ以上のオリフィスを含み、前記1つ以上のオリフィスは、平常操作中に隣接する副空洞間における流体の流れを可能にし、且つ前記破滅的な事象の最中に副空洞間における前記流体の流れを制限して、前記複数の可撓性障壁の少なくとも1つの破壊を防ぐ、請求項1に記載のフェイルセーフコンテナ。
コンテナの空洞内に配置されるように構成されている複数の可撓性障壁を備え、前記複数の可撓性障壁は、前記空洞内に配置されると複数の副空洞を規定するように構成されており、
前記複数の可撓性障壁は、破滅的な事象の最中に前記コンテナの破壊を防ぐために変形するように構成されており、
前記複数の副空洞は、第1の内側の複数の副空洞と、前記第1の内側の複数の副空洞とコンテナ壁との間に配置された第2の外側の複数の副空洞と、を備える、フェイルセーフコンテナ挿入物。
前記複数の副空洞の1つ以上は、前記破滅的な事象の最中に破壊されることなく可塑的に変形するように構成されている、請求項14に記載のフェイルセーフコンテナ挿入物。
前記複数の可撓性障壁の少なくとも1つは、1つ以上のオリフィスを含み、前記1つ以上のオリフィスは、平常操作中に隣接する副空洞間における流体の流れを可能にし、且つ前記破滅的な事象の最中に副空洞間における前記流体の流れを制限して、前記複数の可撓性障壁の少なくとも1つの破壊を防ぐ、請求項14に記載のフェイルセーフコンテナ挿入物。
【背景技術】
【0003】
[0003] 揮発性物質、可燃性物質及び爆発物質の収容及び輸送は、コンテナが激発、過圧力、貫通又は衝撃に曝された場合に重大なリスクをもたらす。これは、物質及び関連のコンテナがこのような事象の発生率が高いシステムに組み込まれる場合に特に当てはまる。例えば、保管用コンテナが輸送されるか、又は車両の燃料源として使用される場合、コンテナは事故時に衝突又は貫通による破損に曝される。物質が露出すると、乗員及び対応チームの健康及び安全はかなりの危険に曝される可能性がある。
【0004】
[0004] 可燃性流体、燃焼性流体、圧縮性流体及び/又は揮発性流体を収容するか又は入れるために使用される危険な圧力コンテナの輸送、保管及び取り扱いは、衝突、事故、劣化又は変質に曝される可能性があり、これらは、圧力コンテナの壁の早期且つ不要な破壊を場合により不正に、急速に、巧妙に又は知らぬ間に引き起こすおそれがあるため、生命を危険に曝し、重大な生命の損失又は経済的損害の大きい可能性をもたらし得る。これらの種類の事故は、輸送業界において一般的な平常操作環境時に起こる可能性がある。
【0005】
[0005] 米国ガス研究所(GRI)は、圧縮天然ガス(CNG)シリンダの数度の破滅的な爆発後、自動車の脅威環境を理解することを望んだ。1994年、GRIは、「自動車のサービス環境」を明らかにするためにBattelleと契約を締結した。Battelleは、業界に対して4つの勧告を示した。現在のところ、世界中の自動車製造業者又はシリンダ製造業者でBattelleの勧告に準拠するものはない。業界調査の目的は、特にNGV燃料シリンダ、及び全般的に下部部品材料(特に複合材)が直面する機械的及び化学的環境を定義するためであった。機械的環境としては、疲労及び設置方法に起因する長期荷重、並びに砂利又はバッフルの故障による衝撃破損などの短リーン荷重(short-lean loading)が挙げられる。潜在的な化学的環境としては、車両の内部及び外部両方の流体及び化学物質が挙げられる。
1
(脚注
1 FinaiReport, "IDENTIFICATION OF SERVICE ENVIRONMENT OF NGV FUEL CYLINDERS"(April 1994-June 1994))
【0006】
[0006] 今日、パキスタン、アルゼンチン、ブラジル、インド等の国及びアジア太平洋地域には数百万台の圧縮天然ガス車両がある。これらの地域における経験は、欠陥があり且つ老朽化した圧力コンテナによる早期圧力コンテナ破壊及びCNGシリンダ(定格3600psig)の爆発が増加していることを示している。2009年、中国は、多数の耐え難い悲惨な事故後、すべてのタイプIVのCNGシリンダを禁止した。2013年、パキスタンでは、前年までの2年連続でそれぞれ2000件超及び3000件のCNG事故関連の死亡が報告された。2014年、自動車及び圧力コンテナ製造業者は、「ほどほどに良い」とされる実証されていない技術に基づく、危険で致命的な結果を招く製品を製造及び生産し続けた。まもなく、世界中ですべての人間の近くの公道に自動車用の高圧及び/又は引火性の強い圧縮燃料コンテナ(3600〜10,000psig以上)が出現する可能性がある。
【0007】
[0007] 現在、国々は、燃料消費量を早急に節減することに邁進し且つ奮闘しているため、科学的に実証されていない老朽化し且つ脆弱な軽量有害圧力コンテナの使用が公共交通分野において普及している可能性がある。2014年、EPAは以下の警告を発した。「水素は高引火性、可燃性、発火性及び爆発性などのいくつかの特殊な性質を示すため、その貯蔵タンクの破壊により爆発の可能性が増すおそれがある」
2
(脚注
2 http://energy.gov/sites/prod/files/2014/03/fl2/cng_h2_workshop_4_zheng.pdf))
【0008】
[0008] 燃料補給ステーションにおいて、及び充填中、すなわち圧縮水素又は天然ガスの加圧中、又は充填直後において圧力コンテナ破壊のリスクが高まっている可能性がある(低品質に構成されているか否かにかかわらず)。或いは、破壊は、衝突、事故、衝撃又は他の破滅的な事象を含むが、これらに限定されない破滅的な事象に起因する可能性がある。本明細書に記載される特定の実施形態では、自動車に関わる大部分の相乗的サービス環境における破滅的な圧力コンテナ破壊又は爆発(条件、品質又は事故にかかわらず)のリスクは排除される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0018] 特定の実施形態では、流体又はガスを受容若しくは除去するか、又は通過させるための収容容器が本明細書に記載される。収容容器は、外壁により規定される収容容器の内部空洞が可撓性挿入物によって複数の小さい副空洞へと更に分割されるように、可撓性挿入物を含んでもよい。可撓性挿入物は、印加される力によって変形又は伸展する材料を含んでもよい。特定の実施形態では、可撓性挿入物は平常操作状態時にその形状、位置及び構成をほぼ維持し得るものの、平常操作中に想定される力よりも大きい力を有する異常状態下では変形又は伸展することができるように、平常操作中にかかる力よりも大きい力がかかるとかなりの変形を生じてもよい。
【0012】
[0019] 特定の実施形態では、コンテナは、デバイスが圧力の損失により起動されるような圧力容器であってもよい。しかしながら、コンテナという用語は、本明細書に記載する特徴が他の容器種類に適用可能な程度を限定しようとするものではなく、当業者であれば、それらが本発明の範囲内に含まれることを理解するであろう。従って、特定の実施形態では、コンテナは、シールド、膜、ラップ、障壁、壁、外殻、カバー、シュラウド、内袋、入れ物、シリンダ、タンク、ドラム、バレル、圧力容器、加圧構造、ハウジング、ベント、チューブ、バッファ、パイプ等などの任意の全体的な又は部分的な筐体を含んでもよい。
【0013】
[0020] 例えば及び限定することなく、用途には、本明細書に記載される実施形態による、内部にデバイス集合体を挿入したパイプを通じて流体又はガスを輸送することを含んでもよい。コンテナ挿入物の設計は用途に適応するように変更してもよい。従って、パイプの例では、パイプの壁に沿う挿入物の外周部/周縁に沿って副空洞を使用する一方で、流体の流れを促進するために中心通路を拡張してもよい。空洞の形状も設計変更に適応するように変更してもよい。配管などのガス/流体輸送用の特定の実施形態では、断熱、衝撃絶縁、外壁破壊の場合におけるタンクの自己密封、及び内部パイプ爆発の封じ込めに使用され得る、コア構造体に副空洞を用いる壁サンドイッチ構造である。
【0014】
[0021] 他の用途には、例えば、爆弾又は荷物用コンテナを含んでもよい。この爆弾又は荷物用コンテナは、本明細書において記載及び特許請求される外壁又は空洞の内部空間の外部体積がコンテナ挿入物で満たされているか、又は本明細書に記載される実施形態によるデバイス集合体を、内部又は中心内部空間がデバイス集合体によって囲まれ且つ保護されるように組み込む。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は爆発物質の収容のために使用してもよい。本明細書に記載されるように、爆発物質を収容するために内部空洞を取り囲むことができる複数の副空洞を作製してもよい。内部空洞内で爆発した場合、複数の副空洞の可撓性材料は、爆発エネルギーをコンテナから出すことなく、膨張して爆発力を吸収してもよい。特定の実施形態では、副空洞間に大きい別個の空洞を使用することができる。副空洞は別個の障壁又は耐久性のある障壁で構成してもよい。特定の実施形態では、爆発の圧力又は爆発エネルギーの一部を吸収する一方で副空洞間の流れを可能にするために、障壁の1つ以上は1つ以上の貫通穴又は他のオリフィスを含んでもよい。特定の実施形態では、爆弾コンテナは固体物品を収容するために使用してもよく、複数の副空洞は固体物品の外周部に合致するように構成され得る。特定の実施形態では、複数の空洞は、本明細書に記載される可撓性材料で作製された取り外し可能又は調節可能なバッフルで構成されていてもよい。
【0015】
[0022] 特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、破壊前に伸展又は変形することができる可撓性材料を含んでもよい。例えば及び限定はされないが、可撓性挿入物は、破壊されることなく100%超、又は破壊されることなく100〜500%、200〜400%、若しくは200〜300%伸展してもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、破滅的な事象の最中に弾性的に変形してもよく、変形後にほぼその元の構成に戻ってもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は超弾性材料を含んでもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、破滅的な事象の最中にコンテナ挿入物及び/又はコンテナの破壊を防ぐために可塑的に変形してもよい。
【0016】
[0023] 本明細書に記載される特定の実施形態では、可撓性コンテナ挿入物は、爆発などの破滅的な事象からのエネルギーを内部構造体の伸展に変換して、コンテナ挿入物及び/又はコンテナの破壊を最小限にするか、又は防止することができる。特定の実施形態では、コンテナ挿入物の伸展性は、温度変化及び形状変化の両方に適応して、圧力容器を含むがこれに限定されないコンテナを破裂又は他の破壊から保護することができる。従って、コンテナ挿入物の特定の実施形態は、破滅的な事象の影響を吸収して破壊を防ぐことができ、ほぼ以前の状態に戻ることができ、及び/或いは亀裂が生じる場合に亀裂を封止するか、又は他に低減若しくは最小化することができるという点で自己回復すると考えられ得る。
【0017】
[0024] 特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、バッフル又は特定の用途に依存し得る向きを含んでもよい。例えば及び限定されることなく、圧力容器のコンテナ挿入物は、容器の内部空洞の実質的に全体を更に分割する反復内部構造体を含んでもよい。パイプなど、材料を輸送するための特定の実施形態では、コンテナ挿入物を構造体の外周部又は周縁部に限定して、平常操作下における輸送される材料との干渉を最小限にしてもよい。
【0018】
[0025] 特定の実施形態は、超弾性材料を含む圧力容器、パイプ、コンテナ等を含んでもよいが、これらに限定されない。超弾性材料は、平常操作状態時に元の形状をほぼ維持し、平常操作状態の範囲外の事象に相当する力が外部から印加されると新たな形状に適合してもよく、その後、全体的に破壊されることなくその元の形状に戻ってもよい。
【0019】
[0026] 特定の実施形態では、コア構造体を有するデバイス集合体が開示される。コア構造体は部品のアセンブリを含んでもよく、部品のアセンブリは、例えば、構造支持を付与すること又はコンテナを「フェイルセーフ」コンテナに変換することで追加の機能性を付加するために結合されてもよく、及び/又はコンテナ内部に配置されてもよい。特定の実施形態では、コンテナは平常操作状況下で加圧されていてもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物はフェイルセーフ作用を提供してもよく、及び/又は多くの用途及び産業において使用される典型的なコンテナの重量を低減するための内部構造体を提供してもよい。特定の実施形態では、コア構造体の全体的な形状寸法及び設計は、製造の容易さ及びコスト、安全性、信頼性並びに重量最適化などのいくつかの要因に基づいてもよい。開示される実施形態は、用途に応じて1つの設計の任意の部分の要素が他に含まれ得るか、他から減らされ得るか、複製され得るか、又は他に組み込まれ得るように、組み合わされ得るか、再構成され得るか、又は他に組み込まれ得る。
【0020】
[0027] 特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、部分的若しくは全体的にコンテナ内に配置されていてもいなくても、又は部分的若しくは全体的にコンテナによって囲まれていてもいなくてもよい。コンテナ挿入物の設計は軽量となるように最適化してもよい。コンテナ挿入物は、圧力コンテナの特定の実施形態に挿入されてもされなくても、又は取り付けられてもられなくてもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は軽量となるように最適化してもよく、且つ圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域上及び/若しくは内に接合され、固定されてもよく、並びに/又は圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に組み込まれてもよい。特定の実施形態では、コンテナ挿入物はフェイルセーフ機能を最適化するように設計してもよく、圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域内に配置されてもよく、圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に挿入されてもよく、圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に接合されてもよく、圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域上/内に固定されてもよく、圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に結合されてもよく、且つ/又は圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に組み込まれてもよく、且つ/又は圧力コンテナの壁の周囲壁及び表面領域に取り付けられてもよい。
【0021】
[0028] 特定の実施形態では、デバイス集合体は、流体を入れることが可能な複数の相互接続チャンバ、入れ物及び/又は空洞を形成してもよい。特定の実施形態では、デバイス集合体にほぼ弾性膜が組み込まれる場合、この弾性膜は、大きくあいた穴を封止するために壁を膨張させることにより、又は壁を膨張させること及び/若しくは障壁デバイス集合体の壁内の可変オリフィスから若しくはそれを通じて流体を排出することにより、内部圧力を可撓的に放出するために大きい割合で曲がってもよい。特定の実施形態及び関連する種類のコンテナにおいて、デバイス集合体は、コンテナ壁が不適切な品質保証を受けやすいコンテナ、又は名目的に若しくは異常酷使されやすく且つ有害、高圧及び/若しくは揮発性流体を入れるコンテナ壁に好適であってもよい。特定の実施形態では、コンテナは、最低でも、流体を閉じ込め、密閉し、保持し、制御し、及び/又は入れるために本体を形成するための1つの面を有してもよい。特定の実施形態では、コンテナはバルクであっても非バルクであってもよく、例えば、鉄道用コンテナ、可搬式コンテナ、貨物用コンテナ、輸送用コンテナ又は保管用コンテナ、圧力容器、COPV(複合圧力容器)又は加圧構造等を含んでもよい。
【0022】
[0029] 以下の特定の実施形態の説明では、本明細書の一部を成し、本発明が実施され得る特定の実施形態を説明として示す添付の図面を参照する。他の実施形態も使用することができ、本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく構造の変更を行うことができることを理解すべきである。
【0023】
[0030] 特定の実施形態では、ほぼ円筒状のタンクに、外壁と、ドーム状の半球状体又は半球状の端部と、が設けられてもよい。特定の実施形態では、タンクは、構造体の端部における応力を低減するために末端部に平坦又は不均一な曲率半径を含んでもよい。特定の実施形態では、内袋又は内部隔壁などの内部アセンブリがタンク内部に挿入されてもよい。内部アセンブリは、外部タンク構造体の内部空洞をより小さい副空洞に更に分割するために使用されてもよい。より小さい副空洞は、開口部、バルブ又は貫通可能/拡散表面などを通じて流体的に結合されてもよい。
【0024】
[0031] 特定の実施形態では、内部アセンブリは、タンクの長手方向の軸線に沿って層状挿入物を積み重ねることによって内部アセンブリが作製されるように、層状挿入物を含んでもよい。層状挿入物は、タンクの長手方向の軸線にほぼ垂直に方向付けられている。特定の実施形態では、層状挿入物は1つ以上のほぼ平坦な層を含んでもよい。1つ以上のほぼ平坦な層は、外部構造体の内部形状(例えば、円筒状のタンクでは円形)に合致する。外部構造体の内部形状は、幾何学的格子により分離されてより小さい内部空洞を作製する。幾何学的格子は、層状平坦層の1つ以上に組み込まれていても、構造体内において別々に接合されるか又は積み重ねられてもよい。より小さい副空洞の任意の内部構成が許容されるが、本明細書では例示的な構成が開示される。
【0025】
[0032] 内部アセンブリをコア構造体によって囲み、内部アセンブリをタンク外部構造体内に挿入する前に密閉してもよい。従って、タンク壁によって囲まれた内部空洞を更に分割する内部アセンブリ構造体によって複数の層状タンク壁を形成してもよい。タンク壁は、本明細書に記載されるように、剛性、支持、可撓性、自己回復作用、エネルギー散逸等などの1つ以上の特性を利用するために1つ以上の層を含んでもよい。
【0026】
[0033] 特定の実施形態では、外部タンク構造体はドーム状の端部を備えるほぼ円筒状であってもよい。外部タンク壁は強度の強化を提供するために補強繊維を含んでもよい。繊維は、1つ以上の繊維が容器の全長に巻回されるように螺旋状に巻かれてもよく、又は複数の繊維が容器の長さに沿って長手方向に離間するようにリングに巻かれてもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。繊維は、タンクの長手方向の軸線に垂直であるように又はタンクの長手方向の軸線に対して角度を成すように配置されてもよい。繊維は、また、垂直な周方向のリングが1つ以上の角度を成した繊維とともに使用されるように交差させてもよい(リング又は螺旋状に巻かれるのいずれか)。特定の実施形態では、タンク構造体の外周部に繊維の交差パターンが作成されるように、2つの対向する螺旋巻き線を使用してもよい。特定の実施形態では、長手方向の軸線に対する繊維の角度は、例えば、40〜70度、50〜60度又は約55度である。特定の実施形態では、長手方向の軸線に垂直なフープ繊維の組み合わせと長手方向の軸線に対して約±55度の対向する螺旋巻き線とをタンク壁の補強のために組み合わせてもよい。
【0027】
[0034] 特定の実施形態では、タンク構造体は剛性材料を含んでもよい一方で、挿入物アセンブリは可撓性材料を含んでもよい。特定の実施形態では、剛性と可撓性とは、一般に、互いに対照的であるように意図されており、剛性材料は容器を支持し、平常操作中に全体として大規模なレベルで動いたり曲がったりせず、可撓性材料よりも剛性が高い。特定の実施形態では、可撓性材料は、一般に、平常操作中に曲がったり動いたりしないように意図され得るが、剛性材料よりも、破壊されることなく曲がり、衝撃又は他の破壊モード状態を吸収することが意図される。特定の実施形態では、可撓性材料は、ゴム、エラストマー、低弾性樹脂、シーラント、高弾性ポリエテレン(polyethelene)、超弾性材料、過塑性(hyperplastic)材料又は超塑性材料など、印加された応力下で動くものを含んでもよいが、これらに限定されない。特定の実施形態では、可撓性はコンテナ内に保持される物質に対して化学的に安定であってもよく、且つ保持される物質との化学反応により、又は極低温若しくは極高温のような物理的現象により劣化しなくてもよい。
【0028】
[0035] 特定の実施形態では、挿入物アセンブリ材料は、爆発又は破裂事象中に伸展するとともに、衝撃中に曲がり、このような破滅的な事象の関連エネルギーを吸収するように構成してもよい。挿入物アセンブリ材料は、大部分の破滅的な事象において剛性タンク壁の複合材料が局所的に破壊された場合であっても破滅的な破壊が回避されるように高い破断ひずみを有してもよい。特定の実施形態では、可撓性材料は、このような破滅的な事象を吸収するために、破壊又は破断することなく、100%超、例えば、200〜500%まで又はこれを超える伸びを可能としてもよい。特定の実施形態では、可撓性挿入物アセンブリと、可撓性ライナーと剛性外部構造体とを含む層状容器壁との組み合わせにより、コンテナ全体の破滅的な破壊を防止してもよい。加えて、破損の進行が安定化されてもよく、更に局所破壊の封止が得られてもよい。
【0029】
[0036] 特定の実施形態では、可撓性挿入物アセンブリは、印加された力の下で変形及び伸展することができ、従って、破壊又は破断することなく爆発及び破裂事象を吸収してもよい材料を含んでもよい。特定の実施形態において、印加された力が取り除かれた後に材料がまたその以前の構成にほぼ戻り得るように、特定の実施形態では、可撓性材料は外部荷重下で永久に変形しなくてもよい。特定の実施形態では、挿入物アセンブリの一部分又は全体が超弾性材料を含んでもよく、超弾性材料は、平常操作中にその形状をほぼ維持し、平常操作を超える力の印加で変形及び/又は伸展し、印加された力が取り除かれた後、ほぼその変形前/伸展前の構成に戻る。特定の実施形態では、超弾性材料は200〜300%まで又はこれを超えて伸展してもよい。
【0030】
[0037] 特定の実施形態では、組み立て済みの容器は、外部剛性タンク壁と、内部可撓性タンク壁と、内部可撓性アセンブリと、を含んでもよい。容器は、流体若しくはガスを通すための、且つ/又は容器の内部から流体若しくはガスを挿入及び除去するための、1つ、2つ又はこれよりも多い開口部を含んでもよい。内部可撓性アセンブリは、概して、外部又は内部可撓性タンク壁のいずれかによって規定される内部空洞を複数のより小さい内部副空洞へと更に分割してもよい。より小さい内部副空洞は、用途に応じて、任意の構成、形状、配向又は数を含んでもよく、概して、均一及び/又は可変であってもよい。より小さい内部副空洞は、実質的にタンクの内部空洞全体を更に分割してもよく、又はタンクの1つ以上の領域に局在していてもよい。例えば、圧力容器では、より小さい内部副空洞は容器空洞の内部全体にわたってもよい。特定の実施形態では、パイプなどの輸送用途において、空洞の外周部のみが更に分割され、平常操作中の流体の流れの干渉を低減するように、パイプの中心内部部分は比較的自由なままであってもよい。剛性タンク壁、内部可撓性タンク壁及び/又は内部可撓性アセンブリは、組み立て済みの容器を作成するために一体化された、分離された、取り付けられた、接続された、又はそれ以外の手法で構成された1つ以上の部分を含んでもよい。
【0031】
[0038] 特定の実施形態では、コンテナ挿入物は、楕円形、矩形、球形及びこれらの組み合わせの密閉容器、又はパイプ、チューブ、タンク等などの開放容器を含むが、これらに限定されない任意のコンテナ形状又は設計に適合し得る。特定の実施形態では、コンテナ挿入物は不規則な形状のコンテナ内に配置され得る一方でなお、衝突、事故、衝撃、圧力容器の破壊若しくは激発などの爆発、又は他の破滅的な事象を含むが、これらに限定されない破滅的な事象からの保護を提供する。
【0032】
[0039] 特定の実施形態では、内部可撓性アセンブリは積層平坦挿入物を含んでもよく、積層平坦挿入物は組み立て済みの容器に沿うほぼ平行なパネルを作製してもよい。平坦挿入物は、向かい合う挿入物によって分離されていてもよい。向かい合う挿入物は、隣接する平坦挿入物とともにより小さい内部空洞を作成し且つ規定してもよい。1つ以上の平坦挿入物は、1つ以上の隣接する向かい合う挿入物と一体化されていても、1つ以上の隣接する向かい合う挿入物に取り付けられていても、1つ以上の隣接する向かい合う挿入物に接していてもよい。例示的な向かい合う挿入物は、平坦挿入物に垂直な壁を含んでもよい。平坦挿入物及び向かい合う挿入物は、組み立て済みの容器の平常操作下でかかる力の範囲外の力がかかると変形する可撓性材料を含んでもよい。特定の実施形態では、平坦挿入物及び隣接する向かい合う挿入物は、一体化され、一体構造のユニットとして形成されていてもよい。或いは、平坦挿入物と向かい合う挿入物とは別個に形成され、ともに直接的若しくは間接的に結合されていてもよく、又は直接若しくは間接接触して配置されていてもよい。
【0033】
[0040] 特定の実施形態では、内部可撓性アセンブリは、概して、内部ライナーとして外部支持構造体内に挿入されるリング構成を含んでもよい。リング構成は、その挿入寸法がその展開寸法から低減され得るように、挿入のために変形可能であってもよい。内部可撓性アセンブリは、その後、温度及び圧力などの平常操作パラメータの範囲外の事象に応答して、事象によって引き起こされる破損を最小限にするために変形可能であってもよい。
【0034】
[0041] 特定の実施形態では、可撓性アセンブリは、1つ以上の剛性構造体、1つ以上の可撓性構造体、1つ以上のコーティング、又はこれらの組み合わせを組み合わせて使用する複合又は層状構造体を含んでもよい。例えば、剛性コアはその上にある可撓性ライナー又は層とともに使用してもよい。或いは、種々の破壊モードに適応するために複数の可撓性材料を積層して剛性及び可撓性の種々の組み合わせを提供してもよい。耐食性、自己密封穴又は破壊修復等を含むが、これらに限定されない所望の材料特性を付与するためにコーティングも使用してよい。
【0035】
[0042] 複数のより小さい内部副空洞は、1つ以上の他の内部副空洞と連通していてもよい。特定の実施形態では、内部副空洞間に封入された流体又はガスを通過させるために穴、ポート又はバルブを使用してもよい。内部副空洞は、また、収容された材料と比較した、選択された材料の透過性によって連通してもよい。特定の実施形態では、実際の挿入物の表面が通路を含む必要がないように、本明細書に記載される1つ以上の平坦な及び/又は向かい合う挿入物の接点間に水素を通してもよい。平坦な及び/又は向かい合う挿入物間の接点は材料を含んでもよい。この材料は、層を互いに全体的に結合し且つ完全に分離してはいるものの、隣接する空洞が互いの間で流体又はガスを流すように、保持される流体又はガスをなお透過させるが、平常操作の範囲外の事象における変形中に、このような事象の関連エネルギーを封じ込め且つ放散するために物理的に分離していなくてもよい。
【0036】
[0043] 特定の実施形態では、コンテナは、長手方向の軸線に沿う寸法が長手方向の軸線に垂直な径方向寸法よりも長いように、長手方向の軸線を有してもよい。1つ以上の長手方向の通路が長手方向の軸線に平行に配置されていてもよく、且つ長手方向の軸線に沿って延びていてもよく、又は長手方向の軸線からオフセットしていてもよい。1つ以上の長手方向の通路は、組み立て済みの容器から、収容された流体又はガスを挿入及び除去するために使用してもよい。特定の実施形態では、1つ以上の長手方向の通路は、1つ以上の長手方向の通路を通じて副空洞の1つ以上に流体輸送することを可能にするように構成してもよい。1つ以上の副空洞は径方向に接続されていてもよく、1つ以上の長手方向の通路から1つ以上の副空洞への流体の輸送を可能にしてもよい。特定の実施形態では、通路は内壁によって規定されてもよい。1つ以上の長手方向の通路の壁は、容器の中心通路と外壁との間に配置された可撓性内部アセンブリによって規定される複数の内部副空洞のそれぞれと共有されてもよい。特定の実施形態では、可撓性内部アセンブリは1つ以上の長手方向の通路に外接していてもよく、容器の内壁と外壁との間に配置されていてもよい。別の1つ以上の空洞が最も内側の副空洞セットと容器の外壁との間に配置されるように、複数の内部副空洞は最も内側の空洞セットであってもよい。中心通路に共通する壁を副空洞のすべてが共用するように、内部副空洞は、1つ以上の長手方向の通路と容器の外壁との間の内部空間の一区分であってもよい。特定の実施形態では、1つ以上の長手方向の通路と内部副空洞との間の共通の壁は、挿入された流体又はガスの、内部副空洞への輸送を促すためのポート、穴、バルブ等などの連通機構を含む。内部副空洞と外壁との間に更なる副空洞がある場合、内部副空洞は、同様に、副空洞間に連通機構を含んでもよく、又は境界を越える若しくは隣接する空洞の継目に沿った流体若しくはガスの全般的な分散特性に依存してもよい。
【0037】
[0044] 特定の実施形態では、1つ以上の軸方向オリフィスが圧力を調整するために含まれていてもよく、バッフルとして機能してもよく、内部爆発の場合に衝撃波の伝搬を抑制してもよい。特定の実施形態では、副空洞内の燃料は、燃料コンテナ内に同軸状に配置された中心パイプから移送されてもよい。中心パイプに、各燃料副空洞に合致する穴が開けられていてもよい。この穴は、開放されたままであっても、バルブによって閉鎖されていてもよい。特定の実施形態では、中心パイプは複数の微小穴によって1つ以上の副空洞に接続されていてもよい。特定の実施形態では、微小穴は、1つ以上の副空洞に接している中心パイプの表面積の約5%以下を占めてもよい。特定の実施形態では、中心パイプを、燃料副空洞に及び燃料副空洞から燃料を移送するための1つ以上の長手方向の通路と入れ替えても、この通路を追加してもよい。特定の実施形態では、中心燃料通路を、燃料タンク外壁のドームの頂点に、天然ガス貯蔵タンクで使用されるバルブに類似するバルブを用いて取り付けてもよい。
【0038】
[0045] 特定の実施形態では、内部アセンブリ内で起こる爆発の場合、衝撃波が薄壁及び/又は層状壁内の内部で更に分割されたチャンバ間において拡散されてもよい。用途及び関連する潜在的な危害に応じて衝撃を吸収し、可撓性及び/又は剛性を高めるために、拡散可能なストリップ、壁又は他の妨害表面内で衝撃波を緩和してもよい。特定の実施形態では、内部副空洞の1つの内部における内部爆発は、爆発に最も近い内部構造体の表面を一時的に変形及び膨張させることによって一部吸収されてもよい。特定の実施形態では、爆発を封じ込める最も近接する壁は膨張してもよく(風船のように膨らむ)、これにより、エネルギーの一部を吸収してもよく、且つ局所体積を増加することによって局所圧力を低下させてもよい。表示後、壁はその元の又はほぼ元の構成に戻ってもよい一方で、爆発チャンバを取り囲む又は爆発を封じ込めるチャンバと共通壁を共有する次に最も近接するチャンバは、衝撃波が構造体内を伝播するにつれて同様に変形し始める。特定の実施形態では、爆発のエネルギーの一部は内部構造体の変形により放散される。そのため、次のチャンバに遭遇しこれを変形すると伝播する衝撃波の変形は拡散される。
【0039】
[0046] 本明細書では、本発明の実施形態は、円筒状、球形、ドーム状又はこれらの組み合わせの容器の点から記載及び図示され得るものの、本発明の実施形態はそのようには限定されず、付加的に、種々の収容容器、輸送構成、形状等に適用可能であることを理解すべきである。特定の実施形態は、楕円形、矩形、球形及びこれらの組み合わせなどの異なる形状の密閉容器、又はパイプ、チューブ、タンク等などの開放容器に適用してもよい。更に、本発明の実施形態は、水素などの揮発性物質の用途の点から本明細書では記載及び図示され得るものの、本発明の実施形態は、加圧、爆発、衝撃等から局所的及び全体的に印加される力などの極限条件下であっても容器の完全性が維持されることが好ましい他の筐体にも適用可能であることを理解すべきである。同様に、本明細書では、実施形態は、水素などの揮発性物質の輸送用の密閉圧力容器として記載され得るものの、他の用途には、航空宇宙構造体、核廃棄物/原子力発電機用シリンダ、液体ロケットモータ用コンテナ、燃料電池、液体バッテリー、パイプ等を含んでもよい。これら用途には、本明細書に記載される特徴の1つ、2つ以上、又は任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されず、一般に、このような用途に関連する所望の特性を高めるために再構成されてもよい。
【0040】
[0047] 特定の実施形態では、貨物用コンテナは、本明細書に記載される特定の実施形態による内部構造体を含んでもよい。貨物用コンテナは、輸送中に貨物を密閉し、輸送される材料による損傷を防止又は低減するために使用してもよい。従って、貨物用コンテナは、意図的に又は意図せずに、爆発物質が輸送される場合に乗客の安全を維持し得る。
【0041】
[0048] 特定の実施形態では、デバイス集合体のコア構造体は、概して、圧力コンテナの寿命の全体を通じて、平常操作状態時にその形状、位置及び構成を維持してもよい。特定の実施形態では、デバイス集合体の構造に使用される材料は、圧力コンテナの平常操作状態時にはたわんでもよいが、圧力コンテナの異常荷重条件又は有害な曝露時以外のほとんどの場合に、その元の設計された形状に戻ることが期待される。
【0042】
[0049] 特定の実施形態では、デバイス集合体の非排他的な特徴は、1)コンテナ内部に非常により広い比表面積を含む壁、2)輸送、衝突又は衝撃中の跳ね返りに対する動きの安定化又は減衰を含む付加的な壁、3)コンテナ壁の爆縮及び/又は膨張に対するコア構造体の安定性を含む付加的な壁、4)向上した剛性並びにコンテナ壁の破損、座屈及び/又は破裂に対する抵抗を含む付加的な壁、5)コンテナ壁への酸素又は酸化剤の急激な再導入を含み得る逆流の抑制を含む付加的な壁、6)圧力コンテナ壁の実施形態全体における炎の伝搬に対する障害を含む付加的な壁、7)チャンバ間の運動学的な流体制御のための付加的な壁、8)急速充填中の平衡な温度伝導及び熱伝達を含む付加的な壁、及び9)これらの任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0043】
[0050] 特定の実施形態では、デバイス集合体は、複数の可変オリフィス[「作製されたときの」寸法及び形状から伸展するオリフィス]を含んでもよく、複数の可変オリフィスは、圧力コンテナの用途における所望の結果及び要件に応じて、収容された流体を制御し、且つ収容された流体が接続しているチャンバ間において流れるか、若しくはベントされること、又は大気へと排出されることを可能にしてもよい。
【0044】
[0051] 特定の実施形態では、デバイス集合体のフェイルセーフ機能は、適切に組み立てられた場合、不完全なコンテナ、損傷したコンテナ、コンテナの過圧、コンテナへの衝突/衝撃などの事態による圧力コンテナの破損又は崩壊の最中又は後に放出される総位置エネルギー(すなわち、力学的エネルギー)の大部分を阻止、排除又は吸収してもよい。圧力コンテナが本明細書に記載される例示的なフェイルセーフ機能を組み込む場合、大きい圧縮圧力を有する一般的な非バルク圧縮燃料コンテナ内に保存される位置エネルギーは、ほとんどの相乗的な(すなわち実際の)自動車の衝突又は衝撃の場合に無害化されてもよい。
【0045】
[0052] 特定の実施形態では、デバイス集合体の壁の構造に使用される材料は、その公称の作製されたときの状態から圧縮又は膨張すると、その形状は、当初は動き又はゆがみに対して耐え、ひずんでもよく、その後、大きくゆがむ最中にひずみとともにより自由に膨張してもよく、最終的に、再度、破損前により小さいゆがみ及びより大きいひずみに耐えるという特性を有してもよい。
【0046】
[0053] 中空圧力コンテナ空洞内部に配置されると、デバイス集合体の特定の実施形態は平常操作及び環境条件時におけるその全体的な形状、位置及び構成を維持してもよいが、荷重が圧力コンテナの壁に衝撃を与えた場合、又は圧力コンテナの壁内部の圧力がその材料の弾性強度及び剛性を超えた場合、任意の方向に変形しても、圧縮しても、ゆがんでも、伸展してもよい。特定の実施形態では、デバイス集合体の大幅な且つ大きい変形はデバイス集合体内部の圧力差により壁が膨張すると起こり得る。デバイス集合体のコア構造体の壁に使用される材料は、耐えても、ゆがんでも、変形しても、収縮しても、大規模に伸展してもよい。
【0047】
[0054] 特定の実施形態では、圧力コンテナの壁に何らかの状態の欠陥が生じ、破損した場合、デバイス集合体の壁及びコア構造体は、1)ブローアウト衝撃吸収バッファ(blow out shock absorbing buffer)を生成してもよく、2)膨張可能な衝撃吸収チャンバを生成してもよく、3)膨張する流体のための組込み式圧力開放部を設けてもよく、4)熱流束、火災成長及び巻き込みを指数関数的に低減してもよく、5)破滅的な事故の場合に損傷の足跡を大幅に低減してもよく、6)内部圧力を解放し、チャンバの爆発及びコンテナの壁の喪失の際に圧力コンテナが爆発することを防止してもよく、7)熱伝導又は対流が収容された流体全体にわたり伝播するのを妨げるか、又は制限してもよく、8)堅く且つ強固なコンテナ壁内に生じ得る穴を封止することができる膨張可能且つ変形可能なチャンバ壁を生成してもよく、9)致命的な爆風波又は発射物を生じ得る高速爆風圧力を防止してもよく、10)低速衝撃、小型武器又は大型武器の攻撃手段に対して保護又は遮蔽する必要を排除してもよく、11)外部圧力安全開放デバイスの必要を排除してもよく、及び12)これらの任意の組み合わせであってもよい。
【0048】
[0055] 以下の特定の実施形態の説明では、本明細書に記載される線(すなわち縁)、構成部品、部品又はシステムを形成し、実例として、本発明が実施され得る特定の実施形態において示される添付の概略図、画像及び図面を参照する。本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく構造の変更を施した他の実施形態が考えられ得ることも理解すべきである。
【0049】
[0056] 圧力コンテナ及びそのドーム端部は多くの形状を取ることができる。特定の実施形態において、
図1は、複合シリンダ100の長手方向断面図を示す。複合シリンダは、典型的な円筒状の圧力コンテナの曲率及び厚みを有する円筒形状の圧力コンテナであってもよい。圧力コンテナは、2つの測地的端部ドーム101と、不均一な厚み及び/又は曲率半径103とを有する一体構造であり且つ中空体であってもよい。このような典型的な圧力コンテナはフィラメント巻シリンダの構造に使用されてもよい。圧力コンテナ端部ドーム101及びそのシリンダ壁セクション102は剛性、硬質且つ強固であってもよく、平常操作状態時、その相対寸法形状を維持するように設計されていてもよい。
【0050】
[0057] 特定の実施形態では、
図2に示すように、円筒状圧力コンテナ100内に、円筒状圧力コンテナ100の部分的に図示された中空断面内部に配置されたデバイス集合体200の外壁201を有する状態と有しない状態の、シリンダ形のデバイス集合体200の部分3次元図(3D)があり得る。シリンダ形デバイス集合体200は、また、2つの他の3D図、すなわち、円筒状圧力コンテナ100によって密閉されていないシリンダ形デバイス集合体200を示す図で示される。両図は、シリンダ形デバイス集合体200の外壁201によって部分的に密閉されている。シリンダ形デバイス集合体200のコア構造体は、典型的な一体構造の圧力コンテナ100の1つの内部空洞を更に分割し、一体構造の圧力コンテナ100の単一空洞を複数の副空洞又はチャンバへと転換してもよい。更なる副空洞又はチャンバは、シリンダ形デバイス集合体200によって提供又は付加される。副空洞はより小さく、開口部、オリフィス、バルブ、又は流れの調整及び調節用の貫通可能な/拡散的な表面によって流体的に結合されてもよい。特定の実施形態では、1つ以上の副空洞は、複数の微小穴によって流体的に結合されていてもよい。特定の実施形態では、微小穴は、1つ以上の副空洞に接している中心パイプの表面積の約5%以下を占めてもよい。微小穴は、平常操作中、副空洞間の圧力等化を可能にしてもよく、破滅的な事象中、圧力若しくは爆発エネルギーの放散及び/又は吸収中に圧力開放を行ってもよい。特定の実施形態では、1つ以上の副空洞は軸方向、径方向又はその両方に流体的に結合されていてもよい。
【0051】
[0058]
図2に示すような特定の実施形態の構造では、シリンダ形デバイス集合体200は、周囲形状線203L又は円弧状部分202(この部分は、シリンダ形デバイス集合体200が垂直線、水平線及び角度を成した線の組立体であり得るように格子状構造体を含んでもよい)へと構築されていてもよい。垂直線は内部格子状構造体によって離間していてもよく、この場合、垂直線は径方向軸線に平行し、水平線は長手方向の軸線に平行であってもよく、角度を成した線は長手方向の軸線に平行又は垂直でなくてもよく、従って、長手方向の軸線及び径方向軸線から外れていてもよい。径方向の垂直線は外周様の面203Pの縁であってもよく、水平線は、その端部の両方(すなわち、高さ又は台形の2つの長さの短い方)が弧状の線204を有する台形面の縁又は基部長さであってもよい。特定の実施形態では、弧の半径寸法は測地的ドーム208の3次元動径ベクトルであってもよく、測地的外周部の主半径は2つの線209によって示されている。
図2に示される水平面204はシリンダ形デバイス集合体200の長手方向中心の軸線から外れていてもよく、充填又は排出パイプ又はチューブ205に固定されていなくてもよい。
【0052】
[0059] 特定の実施形態では、シリンダ形デバイス集合体200は、シリンダ形デバイス集合体200の内部集合体を密閉する外部膜、ライナー又は障壁などの外壁201によって囲まれ且つ固定されていてもよい。特定のシリンダ形の用途では、デバイス集合体200はその外部表面壁において取り付けられていてもよく、圧力コンテナの表面領域壁の内部輪郭に追従する形状を成してもよい。このようにして、デバイスは、シリンダ形デバイス集合体200外壁201及び/又は圧力コンテナ100のシリンダ壁101、102の周辺表面縁及び/又は領域内に挿入されていても、これに接合されていても、この上/中に固定されていても、これに結合されていても、及び/又はこれに組み込まれていても、及び/又はこれに取り付けられていてもよい。特定の実施形態では、シリンダ形デバイス集合体200外壁201表面領域は、圧力コンテナ200内部シリンダと端部ドーム壁101、102とによって設けられる内部表面領域と、シリンダ形デバイス集合体200外壁201によって設けられる表面領域との間に間隙を有していても有していなくてもよい。
【0053】
[0060] 特定の実施形態において、
図3は、異なる視点で示されている、デバイス集合体端部ドーム210の2つの例示的な正面図を示す。シリンダ形デバイス集合体200後端部ドーム210は
図3には示されず、端部ドーム210の正面「すなわち、真正面からの」図のみが示されている。1つの図は、シリンダ形デバイス集合体200端部ドーム210の2次元(2D)断面
図300である。図に示すように、この2D
図300は、側部及び上部又は底部が物体内へと延びる2点斜視図である。物体を規定する2Dデバイス端部ドーム210にはいくつかの頂点、線、接線及び軸線から外れた線があってもよい。もう一方の図は、端部ドーム210の正面
図206及びシリンダ形デバイス集合体の長手方向側面
図207の部分図の3次元(3D)
図301である。これは、側部が側部から側部へと、及び上部から底部へと傾斜しているように見える、デバイス集合体200の典型的な3点斜視図である。部分図では、三角形の角柱212上に位置するより大きい形状の矩形平面211Pを示す詳細線を提供する。この平面211Pは円弧状であり、周囲形状平面203Pに等しい。特定の実施形態では、シリンダ形デバイス集合体200の構造及び設計は製造性を向上させてもよく、格子アイソグリッド状の断面を用いることによってシリンダ形デバイス集合体200を重量効率において最適化してもよい。
【0054】
[0061]
図3に示すような特定の実施形態では、シリンダ形デバイス集合体200又は圧力コンテナ100シリンダの外壁201、及び端部ドーム壁101、102のないシリンダ形デバイス集合体300が示される。2D断面図は、端部ドーム210が径方向軸線に平行な2つの垂直線302Lと、径方向軸線に平行な2つの水平線303Lと、径方向軸線に平行な4つの角度を成した線304Lとを呈し、すべての線が、より小さい周囲形状線305Cに接続されたその線の一端と、三角形の多角形面の頂点に接続されたもう一方の端部とを有することを示す。また、長手方向の軸線の中心からずれていてもよい4つの水平線307L、及び長手方向の軸線からずれている4つの垂直線308L、及び長手方向の軸線からずれている8つの角度を成した線309Lがあってもよく、8つの角度を成した線は、対に分かれていてもよく、線の一端の頂点においてともに接合されていてもよく、2本の線のもう一方の端部は、より大きい周囲形状線306C上の頂点において結合していてもよい。最終的な構成は1つの辺が弧311Fである三角形面の面に類似していてもよい。この弧は、より大きい周囲形状線306Cの「部分的な弧」線であってもよい。4つの水平線の1つと4つの垂直線の1つとは対となり、頂点の一端において結合していてもよく、他端はより大きい周囲形状線306C上の頂点に接続している。
【0055】
[0062] 特定の実施形態では、より大きい周囲形状線306Cの断面積の内側にある8つの菱形面310、アーチ311Fを有する8つの三角形面、及び周囲形状線305Cの真中にある1つのより小さい断面積があってもよい。菱形面はより小さい周囲形状線305Cの周りを取り囲んでもよく、8つの多角形面311Fは2つの菱形面310を取り囲み、且つそれらに結合していてもよい。これらの面は、部分的な弧線の各端部が端部と端部とを付けて取り付けられ、より大きい周囲形状線306Cを形成するように構成及び配置されていてもよい。
【0056】
[0063] シリンダ形デバイス集合体200の特定の実施形態では、各部分的な弧線は、より大きい周囲形状線306Cによって生成され得る総周囲長さの約1/8であってもよい。特定の実施形態では、この周囲長さは、壁201を有するシリンダ形デバイス集合体外部表面の内部周囲長さに等しくてもよい。しかしながら、特定の実施形態では、2D周囲形状線305C又は306Cに見られるように、辺は間接的又は不連続な「垂直辺」を有してもよく、この辺は、シリンダ形デバイス集合体壁201及び/又は圧力コンテナ100シリンダ及び端部ドーム壁101、102に固定された、例えば、ジグザグ又はヘリンボーン形状の辺を形成してもよい。
【0057】
[0064] 特定の実施形態では、3D
図301は、
図3に示すように、8つの菱面体312を生成するために、菱形面310は、垂直であり且つ線302L、303L、304L、307L、308L及び/又は309Lの特定の組み合わせにおいて取り付けられた4つの面を有してもよいことを示す。この図は、また、線311Lが、圧力コンテナ100シリンダセクション102の内半径又は直径に等しい辺を有する少なくとも1つの平面311Pを形成していることを示す。
【0058】
[0065] 特定の実施形態では、菱面体312に垂直な平面302P、303P、304P、307P、308P及び/又は309Pは、平面311Pの対向し且つ平行な面を共有してもよい。上で述べたように、各菱面体312は2つの平行菱形面310と4つの既知の垂直平面とを有してもよい。菱面体面312に垂直な4つの平面は、より大きい同心周囲形状平面311Pに取り付けられ、この平面へと延びる辺を有してもよく、その対向する辺は、正面
図206に示すように、辺314−Eを有し、辺314−Eは、圧力コンテナ100の測地的端部ドーム101の内半径103に等しくてもよい。加えて、平面307Pと平面309P又は平面308Pと平面309は弧辺315−Eで結合していてもよい一方で、これら平面307P、平面308P又は平面309Pの他の端部は平面302P、平面303P又は平面304Pと結合し、辺316−Eを形成してもよい。3D
図301は、また、三角形面311Fが線307L、線308L及び線309Lにおいて取り付けられた垂直平面を有してもよく、各垂直平面が2つの直線と1つの弧線とを有し、弧線は圧力コンテナ100の測地的端部ドーム101の内半径103に等しくてもよいことを示す。
【0059】
[0066]
図4に示すような特定の実施形態には、デバイス集合体200の2つの長手方向側面
図207がある。示されている物体は、シリンダ形のデバイス集合体200の異なる視点を示す。2D図は、2つの端部ドーム210及び円筒状セクション410の断面図を示す。この2D
図400は、側部及び上部又は底部が物体内へと延びる2点斜視図である。物体を規定する2Dデバイスの長手方向側面
図210にはいくつかの頂点、線、接線及び軸線から外れた線がある。特定の実施形態において、
図4のもう一方の図は三角形の角柱212の4つの平面を示す3D斜視
図401であり、2つの平面は長手方向の軸線に平行な309P底部、309P上部であり、2つの平面は長手方向の軸線に垂直な311P左、311P右である。3D端部ドームの
図210及びシリンダ形デバイス集合体200の長手方向側部207の図は3Dで示されている。
【0060】
[0067]
図4に示されるシリンダ形デバイス集合体200は、その外壁201又は圧力コンテナ100及び端部ドーム壁101、102のない露出した状態で示されている。2D断面図は、いくつかの異なる垂直線311Lと、水平線403Lと、半円状の線404Lと、物体の両端にある2つの測地的形状線405Lとを呈するシリンダ形デバイス集合体200を示す。特定の実施形態では、
図3に示す菱形面310は長手方向の軸線に垂直であってもよい。各面は、垂直な平面を有して菱面体312を形成してもよく、この斜視図に示す面は物体のコア構造体へと延びる他の菱面体312を隠し得る。3D
図401は、2D
図400に示す水平線403Lが菱面体312の外辺403−Eであってもよく、2D
図400に示す垂直線311Lがより大きい周囲平面311P左、311P右の外辺402−Eであってもよいことを示す。この
図401は、また、三角形の角柱212が菱面体312の間に存在してもよいことを示す。これら角柱212は周囲形状平面311Pの間にあってもよいとともに、シリンダ形デバイス集合体200の外部円筒状セクション410内に位置してもよい。菱面体はヘリンボーン構造体の押出しにより得てもよい。ヘリンボーン構造体は、コンテナを異なる副空洞へと分離してもよいとともに、急激な圧力変化(例えば、漏れ、外部衝撃又は内部爆発)の場合に副空洞間に障壁を付加してもよい。この構成は急速な形状変化に適応してもよい。特定の実施形態では、複数の副空洞は1つ以上の三角柱及び/又は1つ以上の菱面体の形態を取ってもよく、この形態は、内部構造体の形状を維持し得るとともに、膨張可能且つ変形可能なチャンバ壁に変形し得る。この壁は、圧力差の下で膨張及び変形し、弾性/弾塑性変形によって及びチャンバ又はバッファ壁の体積膨張による内部圧力の低下によって衝撃を吸収し得る他の形状及び形態へと変形してもよい。特定の実施形態では、可撓性三角柱及び菱面体の内部アセンブリは剛性、こわさ、被害の封じ込め及び破裂制御を提供してもよい。特定の実施形態では、複数の副空洞を取り囲む弾性壁は剛性コンテナの内部壁と位置合わせされていてもよく、且つライナーを保護し、第2の防御線として機能してもよい。
【0061】
[0068] 当業者であれば、前述の形状は限定ではなく、内部ヘリンボーン、外部ヘリンボーン、単一ワインコンテナ及び卵用クレートを含むが、これらに限定されない他の設計を特定の実施形態において代わりに使用してもよいことを理解するであろう。
【0062】
[0069] 特定の実施形態では、三角形の角柱212の3D
図401は4つの可視平面を示す。4つの可視平面は平面307P、308P、309P及び311Pを含んでもよい。
図401において第5の平面は図示しない。第5の平面は、
図2の2D図に示すようにより大きい矩形平面211Pとして記載され得る。特定の実施形態では、平面307P、308P及び309Pは均等な長さ及び幅を有してもよいとともに、2つの周囲形状平面311Pの間に対で取り付けられていてもよい。三角形の角柱を形成する平面は一端で取り付けられて辺316−Eを形成してもよく、2つの平面の他の辺は平面211Pの長さ又は幅だけ離間しており、平坦領域は、圧力コンテナ100のシリンダセクション102の内半径又は直径に等しい弧である。
【0063】
[0070] 特定の実施形態では、本明細書に記載されるように、デバイス集合体は、コア構造体内に特定のフェイルセーフ機能を含んでもよい。特定の実施形態では、典型的なバレル形圧力コンテナ600は、破滅的な事象中に破壊されることなく200〜500パーセント伸展してもよい弾性材料で構成されたフェイルセーフデバイス集合体を有してもよい。
図5に示すような特定の実施形態では、断面
図408−Sは、膨張可能且つ変形可能なチャンバ壁の構造に使用してもよい構成要素を示し、この構成要素は、1つ以上の穴(例えば、比較的強固である、剛性の及び硬質の圧力コンテナ100壁を貫通し得るフォークリフトのブレード、パイプ、ロッド、資材等による刺し穴)を形成し得る特定の種類の破損を封止することが可能である。シリンダ形デバイス集合体200の円筒状セクション410には、シリンダ形デバイス集合体200のコア構造体の特定の平面内に設けられた1つ以上のオリフィスがあってもよい。特定の平面302P、303P及び304Pは、オリフィス502を有してもよい。オリフィス502は、他の平面307P、308P及び309P内の他のオリフィスよりも大きく伸展してもよい。他の平面307P、308P及び309Pは、特定の他の平面内のオリフィス501よりもかなり小さく伸展するオリフィスを有してもよい。シリンダ形デバイス集合体200の特定の平面において、平面302P、303P及び/又は304Pは、辺316−E上にある平面の弱い部分にタップ式厚み503及び/又はより劣る破断強度設計を有してもよい。
【0064】
[0071] 特定の実施形態において、
図6の切開図は2つの圧力コンテナタイプ600、100のものであり、1つは外部コンテナ壁603を有する典型的なバレル形圧力コンテナ600であり、もう一方の圧力コンテナは外部コンテナ壁101、102を有する典型的なシリンダ形圧力コンテナ100である。両圧力コンテナはフェイルセーフデバイス集合体200、604及びそれらの外壁201、607を備えて示されている。バレル形圧力コンテナ600の5つの2D断面
図601−1、601−2、601−3、601−4及び601−5があり、また、バレル形圧力コンテナ600の5つの3D
図602−1、602−2、602−3、602−4及び602−5がある。全10個の図は、フェイルセーフデバイス集合体600のコア構造体の内部(すなわち、601−1から601−5の順序)及び外部(すなわち、602−1から602−5の順序)で起こり得る事象の連続的な変化を示す。事象の両順序は順序事象♯1から開始し、事象♯5で終了する。特定の実施形態では、第3の
図606は、2つの異なるタイプの圧力コンテナのフェイルセーフ機能の類似性を示す。この第3の物体は3D図で示される円筒形状のデバイス集合体200である。この3D図は、シリンダ形圧力コンテナ100壁101、102によって部分的に密閉されたデバイス集合体を示し、デバイス集合体は部分的に露出している。
【0065】
[0072] 特定の実施形態では、フェイルセーフデバイス集合体200、600は自律的であってもよい。フェイルセーフ機能は、例えば、バレル形又はシリンダ形圧力コンテナ600、100の長手方向の側壁207、602から、デバイス集合体壁201、607及びバレル形圧力コンテナ600両方のフラグメント605(平面211Pの大きさ)が瞬時に除去された場合に実行してもよい。5つの2D断面
図601−1、601−2、601−3、601−4、601−5、及び5つの3D
図602−1、602−2、602−3、602−4及び602−5があり、これらの図は、フェイルセーフ機能性のいくつかを図示することを意図した事象の順序を示す。
【0066】
[0073] 特定の実施形態では、第1の連続的な事象601−1、602−1において、デバイス集合体壁201、607の一部分及びバレル形圧力コンテナ600の一部分両方を含むフラグメント605があり得る。フラグメントは、デバイス集合体壁201、607及びバレル形圧力コンテナ600から分離された状態で示されている。これは2Dの601−1及び3Dの602−1で描写されている。この図は、デバイス集合体壁201、607及びバレル形圧力コンテナ600(フェイルセーフデバイス集合体604を含む)及び/又はシリンダ形コンテナ100(また、フェイルセーフデバイス集合体200を含む)を含む。フラグメント605の分離により、三角形の角柱の大きい平面211Pの大きさの大きくあいた穴608が残る。大きくあいた穴608は、バレル形圧力コンテナ600及びシリンダ形圧力コンテナ100の長手方向側部602、207にある。この大きくあいた穴608は、デバイス集合体200、604による自律的なフェイルセーフ応答を引き起こし、大きくあいた穴608を封止するための工程609を開始する。フラグメントの分離は、三角柱212の内部に保管されていたガスの漏れにより起こり得る。2つの菱面体312上部、312底部[三角柱212の外周部に位置する]も膨張及び収縮によって応答を開始する。
【0067】
[0074] 第2の連続的な事象601−2、602−2において、平面309P左内のより小さいオリフィス501に即座に流れの詰まりが発生してもしなくてもよい。これにより、まず、もう一方の平面309右が大きくあいた穴608へと折り込まれてもよい。デバイス集合体のコア構造体の最初の変化は、これら2つの平面309P左、309右によって開始してもよい。2つの平面309P左、309右は大きくあいた穴608に非常に近接しており、これらは三角柱212の内部及び残りのデバイス集合体200、600内部の急激な圧力変化に即座に応答してもよい(すなわち自律的な応答)。
【0068】
[0075] 第3の連続的な事象601−3、602−3において、2つの菱面体の辺403−Eは継続的に変形し、伸展し、膨張し、大きくあいた穴608に押し込まれる一方で、大きくあいた穴608を取り囲む2つの平面309P左、309右は引き続き折れて、穴でシールを形成する。
【0069】
[0076] 第4の連続的な事象601−4、602−4において、垂直平面302P、303P、304P、307P、308P及び/又は309Pが2つのより大きい同心周囲形状平面311P間にあり且つそれらに取り付けられていてもよい。これら平面は、より大きい同心周囲形状平面311Pの両側にあるそれらを取り付けた辺からはぎ取るように設計してもよい。これは、この取り付けた辺が、取り付け辺に設計されたより劣る破断強度(より弱い部分)を有し得ることが理由であり得る。2つの菱面体312上部、312底部が外側に径方向に伸展し、変形し、圧縮し、大きくあいた穴608に食い込むにつれて辺316−Eにおいて取り付けられた平面303Pの弱い部分が剥がれ、分離してもよい一方で、同時に、309P左、309右がギャップ穴内に引き続き折れて、大きくあいた穴608にシールを生成する。
【0070】
[0077] 第5の連続的な事象601−5、602−5において、平面309P左、309右はギャップ穴へと折り込まれ、2つの菱面体312上部と312底部との間で圧縮され、大きくあいた穴608にシールを生成してもよい。
【0071】
[0078] 特定の実施形態では、バレル形圧力コンテナ600は、破壊されることなく200〜500パーセント伸展し得る弾性材料で構成されたフェイルセーフデバイス集合体604を有してもよい。デバイス集合体コア構造体は、チャンバ312、212としても知られ得る菱面体312及び三角形のプリズム212を有してもよい。フェイルセーフデバイス集合体604の応答及び結果は上述のものとは異なり得るとともに、圧力コンテナ壁がどのように破壊されるかと無関係であり得る。例えば、
図7は、被害において異なるように崩壊及び破壊される外部圧力コンテナ壁603を有するバレル形圧力コンテナ600を示す。圧力コンテナ破壊の考えられる多くのモードにもかかわらず、フェイルセーフデバイス集合体604は、破断することなくコンテナ内に高圧を封じ込めることができる膨張可能且つ変形可能なチャンバを生成してもよい。デバイス集合体は、ブローアウト衝撃吸収バッファ701の外観を有する膨張可能な衝撃吸収チャンバ701に変換してもよく、及び/又はこれを生成してもよい。ブローアウト衝撃吸収バッファ701は、圧力コンテナが破壊した場合に破断することなく高圧及び爆破生成物を封じ込めることが可能である。
【0072】
[0079] 特定の実施形態では、フェイルセーフデバイス集合体604は内部激発及び爆発を封じ込めることが可能であってもよい。デバイス集合体のコア構造体は、チャンバ312、212としても知られ得る、チャンバの1つにおいて起こり得る内部激発を封じ込めることが可能な菱面体312及び三角形の角柱212を有してもよい。内部爆発により発生し得る内部圧力は
図8に示されるような膨張可能な衝撃吸収チャンバを発生させ且つもたらしてもよい。特定の実施形態では、断面
図801は、全方向に且つ1つのチャンバの元の幅及び長さを超えて膨張することができる衝撃吸収膨張可能チャンバを示し得る。特定の実施形態では、チャンバは、その後、チャンバ壁212の破壊なしにその元の形状に戻ってもよい。
フェイルセーフコンテナ及びコンテナ挿入物が開示される。可撓性コンテナ挿入物は、衝突、事故、衝撃、圧力コンテナ破壊、若しくは激発などの爆発を含むが、これらに限定されない破滅的な事象、又は他の破滅的な事故からのエネルギーをフェイルセーフコンテナ挿入物の内部構造体の伸展に変換して、コンテナ挿入物及び/又はコンテナの破壊を最小限にするか、又は防止することができる。コンテナ挿入物の伸展性は、温度変化及び形状変化の両方に適応して、圧力容器を含むがこれに限定されないコンテナを破裂又は他の破壊から保護することができる。従って、コンテナ挿入物は、破滅的な事象の影響を吸収して破壊を防ぐことができ、ほぼ以前の状態に戻ることができ、及び/或いは亀裂が生じる場合に亀裂を封止するか、又は他に低減若しくは最小化することができるという点で自己回復すると考えられ得る。