(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
データベースに追加される情報である複数のデータベース情報を含むデータベース情報ファイル内での前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個の位置を表わすファイル内位置情報と前記ファイル内位置情報によって前記位置が表わされる前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とを含む情報の集合体を作成する集合体作成部を備えるデータテーブル作成装置であって、
前記データテーブル作成装置は、
前記複数のデータベース情報と前記データベース情報それぞれの表示位置を表わす情報とが所定の規則にしたがって連なる前記データベース情報ファイルを記憶するデータベース情報ファイル記憶部と、
前記所定の規則を手掛かりに、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個についての、前記ファイル内位置情報を作成する位置情報作成部とをさらに備え、
前記集合体作成部は、前記ファイル内位置情報と前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とに加え、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち前記位置情報作成部において前記ファイル内位置情報が作成される前記データベース情報である位置特定データベース情報をさらに含む前記情報の集合体を作成し、
前記ファイル内位置情報が、前記データベース情報ファイル内での前記位置特定データベース情報の位置を表わし、
前記データベースへの前記位置特定データベース情報の追加順序を表わす情報が、前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす表示位置情報の少なくとも一部であるよう前記情報の集合体に含まれており、
前記データテーブル作成装置は、
前記情報の集合体を記憶する集合体記憶部と、
前記表示位置情報に基づいて、前記位置特定データベース情報の少なくとも2個が前記位置特定データベース情報の少なくとも2個それぞれの前記表示位置に表示されたデータベース情報画像を形成し、前記データベース情報画像を表示するデータベース情報画像表示部と、
前記データベース情報画像の形態の変更内容を表わす指令である変更指令の入力を受付ける変更指令受付部と、
前記変更指令が前記データベース情報画像に示されている前記位置特定データベース情報のいずれかの前記表示位置を変更させる指令であるとき、前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の表示位置を変更し、かつ、前記情報の集合体のうち前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす前記表示位置情報の内容を前記変更指令の内容に合致するよう変更する集合体変更部とをさらに備えることを特徴とするデータテーブル作成装置。
前記変更指令受付部が、前記データベース情報画像に示されている少なくとも2個の前記位置特定データベース情報それぞれの移転先を表わす情報を受付ける移転指令受付部を有しており、
前記移転先を表わす情報が、前記データベースへの前記位置特定データベース情報の追加順序を表わす情報を含み、
前記集合体変更部が、
前記移転先を表わす情報を前記位置特定データベース情報に1対1で対応付けられるよう前記情報の集合体に追加する移転先情報追加部と、
前記複数の位置特定データベース情報それぞれが前記複数の位置特定データベース情報それぞれの移転先に移転するよう前記データベース情報画像を更新するデータベース情報画像更新部と、
前記複数の位置特定データベース情報それぞれの前記表示位置が前記移転先であるよう前記表示位置情報の内容を変更する表示位置情報変更部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータテーブル作成装置。
前記移転先を表わす情報が、前記位置特定データベース情報の追加順序を表わす情報として、前記少なくとも2個の位置特定データベース情報が並んで表示されることにより形成される列における前記少なくとも2個の位置特定データベース情報それぞれの位置を表わす情報を含み、
前記データベース情報画像更新部が、
前記移転指令受付部において前記移転先が受付けられた前記位置特定データベース情報のいずれかを前記データベース情報画像から削除する情報画像削除部と、
前記少なくとも2個の位置特定データベース情報それぞれの位置を表わす情報にしたがって前記少なくとも2個の位置特定データベース情報が並んで表示される領域を前記データベース情報画像内に形成する情報画像追加部とを有していることを特徴とする請求項2に記載のデータテーブル作成装置。
表示装置に接続されたコンピュータが、データベースに追加される情報である複数のデータベース情報を含むデータベース情報ファイル内での前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個の位置を表わすファイル内位置情報と前記ファイル内位置情報によって前記位置が表わされる前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とを含む情報の集合体を作成する集合体作成工程を備えるデータテーブル作成方法であって、
前記コンピュータが、
情報を記憶するためのメモリと、
前記メモリが記憶する情報を処理する情報処理部と、
ユーザからの情報入力を受付ける入力受付部と、
前記表示装置に情報を出力するI/Oとを備え、
前記データテーブル作成方法は、
前記メモリが、前記複数のデータベース情報と前記データベース情報それぞれの表示位置を表わす情報とが所定の規則にしたがって連なる前記データベース情報ファイルを記憶するデータベース情報ファイル記憶工程と、
前記情報処理部が、前記所定の規則を手掛かりに、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個についての、前記ファイル内位置情報を作成する位置情報作成工程とをさらに備え、
前記集合体作成工程は、前記情報処理部が、前記ファイル内位置情報と前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とに加え、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち前記位置情報作成工程において前記ファイル内位置情報が作成される前記データベース情報である位置特定データベース情報をさらに含む前記情報の集合体を作成する工程を有しており、
前記ファイル内位置情報が、前記データベース情報ファイル内での前記位置特定データベース情報の位置を表わし、
前記データベースへの前記位置特定データベース情報の追加順序を表わす情報が、前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす表示位置情報の少なくとも一部であるよう前記情報の集合体に含まれており、
前記データテーブル作成方法は、
前記メモリが、前記情報の集合体を記憶する集合体記憶工程と、
前記情報処理部が、前記表示位置情報に基づいて、前記位置特定データベース情報の少なくとも2個が前記位置特定データベース情報の少なくとも2個それぞれの前記表示位置に表示されたデータベース情報画像を形成し、かつ、前記I/Oを介して前記表示装置に情報を出力することにより前記データベース情報画像を表示するよう前記表示装置を制御するデータベース情報画像表示工程と、
前記入力受付部が、前記データベース情報画像の形態の変更内容を表わす指令である変更指令の入力を受付ける変更指令受付工程と、
前記情報処理部が、前記変更指令が前記データベース情報画像に示されている前記位置特定データベース情報のいずれかの前記表示位置を変更させる指令であるとき、前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の表示位置を変更し、かつ、前記情報の集合体のうち前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす前記表示位置情報の内容を前記変更指令の内容に合致するよう変更する集合体変更工程とをさらに備えることを特徴とするデータテーブル作成方法。
データベースに追加される情報である複数のデータベース情報を含むデータベース情報ファイル内での前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個の位置を表わすファイル内位置情報と前記ファイル内位置情報によって前記位置が表わされる前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とを含む情報の集合体を作成する集合体作成工程を表示装置に接続されたコンピュータに実施させるデータテーブル作成プログラムであって、
前記コンピュータが、
情報を記憶するためのメモリと、
前記メモリが記憶する情報を処理する情報処理部と、
ユーザからの情報入力を受付ける入力受付部と、
前記表示装置に情報を出力するI/Oとを備え、
前記データテーブル作成プログラムは、
前記メモリが、前記複数のデータベース情報と前記データベース情報それぞれの表示位置を表わす情報とが所定の規則にしたがって連なる前記データベース情報ファイルを記憶するデータベース情報ファイル記憶工程と、
前記情報処理部が、前記所定の規則を手掛かりに、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち少なくとも2個についての、前記ファイル内位置情報を作成する位置情報作成工程とをさらに前記コンピュータに実施させ、
前記集合体作成工程は、前記情報処理部が、前記ファイル内位置情報と前記データベース情報の前記データベースへの追加順序を表わす情報とに加え、前記データベース情報ファイルが含む前記複数のデータベース情報のうち前記位置情報作成工程において前記ファイル内位置情報が作成される前記データベース情報である位置特定データベース情報をさらに含む前記情報の集合体を作成する工程を有しており、
前記ファイル内位置情報が、前記データベース情報ファイル内での前記位置特定データベース情報の位置を表わし、
前記データベースへの前記位置特定データベース情報の追加順序を表わす情報が、前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす表示位置情報の少なくとも一部であるよう前記情報の集合体に含まれており、
前記データテーブル作成プログラムは、
前記メモリが、前記情報の集合体を記憶する集合体記憶工程と、
前記情報処理部が、前記表示位置情報に基づいて、前記位置特定データベース情報の少なくとも2個が前記位置特定データベース情報の少なくとも2個それぞれの前記表示位置に表示されたデータベース情報画像を形成し、かつ、前記I/Oを介して前記表示装置に情報を出力することにより前記データベース情報画像を表示するよう前記表示装置を制御するデータベース情報画像表示工程と、
前記入力受付部が、前記データベース情報画像の形態の変更内容を示す指令である変更指令の入力を受付ける変更指令受付工程と、
前記情報処理部が、前記変更指令が前記データベース情報画像に示されている前記位置特定データベース情報のいずれかの前記表示位置を変更させる指令であるとき、前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の表示位置を変更し、かつ、前記情報の集合体のうち前記変更指令が表わす前記位置特定データベース情報の前記表示位置を表わす前記表示位置情報の内容を前記変更指令の内容に合致するよう変更する集合体変更工程とをさらに前記コンピュータに実施させることを特徴とするデータテーブル作成プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0019】
[データ蓄積システムの説明]
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかるデータベースシステムの構成を示す概念図である。
図1に基づいて、本実施形態にかかるデータベースシステムの構成が説明される。本実施形態にかかるデータベースシステムは、データサーバ10と、検査装置12とを備える。データサーバ10は情報を蓄積する。検査装置12は被検査製品14を検査する。検査装置12はその検査の結果得られた情報をデータサーバ10に送信する。本実施形態の場合、検査装置12は、その検査の結果得られた情報をデータベース情報ファイルとして送信する。データベース情報ファイルの構造は後述される。
【0020】
データサーバ10は、仮想データテーブル作成装置20と、仮想追加装置22と、仮想蓄積装置24とを備える。仮想データテーブル作成装置20はデータテーブルを作成する。本実施形態においては、このデータテーブルは、検査装置12が送信した情報の追加順序を示す。仮想追加装置22は、仮想データテーブル作成装置20が作成したデータテーブルに基づいて、検査装置12が送信した情報を仮想蓄積装置24に送信する。仮想蓄積装置24は仮想追加装置22が送信した情報を蓄積する。本実施形態の場合、データサーバ10は、周知の表示装置32に接続された周知のコンピュータ30がプログラムを実行することにより実現される。
【0021】
[コンピュータのハードウェア構成の説明]
図2は、周知の表示装置32に接続された周知のコンピュータ30のハードウェア構成を示す概念図である。
図2に基づいて、コンピュータ30のハードウェア構成が説明される。本実施形態にかかるコンピュータ30は、メモリ40と、情報処理部42と、マウス44と、キーボード46と、固定ディスク48と、コネクタ50と、第1I/O(Input/Output)52と、第2I/O54とを備える。メモリ40は、ROM(Read only memory)およびRAM(Random access memory)などによって実現される。メモリ40は、プログラムとデータとを記憶する。情報処理部42は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。情報処理部42は、メモリ40から読出したプログラムを実行することにより、そのプログラムにおいて定められた手順に従ってコンピュータ30を構成する各装置を制御する。マウス44およびキーボード46は、オペレータの入力に応じて信号を生成する。これにより、コンピュータ30に情報が入力される。本実施形態においては、マウス44およびキーボード46が入力受付部に相当する。「入力受付部」とは、コンピュータ30のうち、ユーザからの情報入力を受付ける部分を意味する。固定ディスク48は、プログラムと検査装置12が送信した情報とを記録する。コネクタ50にはUSB(Universal Serial Bus)メモリ34が接続される。USBメモリ34に記録されたプログラムおよび情報はコネクタ50を介して情報処理部42に読み込まれる。本実施形態の場合、第1I/O52は、表示装置32に接続される。第1I/O52は、表示装置32に信号を出力する。表示装置32は、その信号に応じて動作することにより、画像を表示する。第2I/O54は、検査装置12に接続される。第2I/O54は、検査装置12が出力した信号を受付ける。これにより、第2I/O54は、その信号が示す情報を受信することとなる。
【0022】
[仮想データテーブル作成装置の機能の説明]
図3は、仮想データテーブル作成装置20の機能ブロック図である。
図3に基づいて、本実施形態にかかる仮想データテーブル作成装置20の構成とその機能とが説明される。コンピュータ30の、メモリ40と、情報処理部42と 、マウス44と、キーボード46と、固定ディスク48と、コネクタ50と、第1I/O52と、第2I/O54と、コンピュータ30に接続された表示装置32とは、仮想データテーブル作成装置20を構成する。
【0023】
仮想データテーブル作成装置20は、集合体作成部70と、データベース情報ファイル記憶部72と、位置情報作成部74と、集合体記憶部76と、データベース情報画像表示部78と、変更指令受付部80と、集合体変更部82と、情報複写部84と、情報削除部86とを備える。
【0024】
集合体作成部70は、データテーブルを作成する。集合体作成部70が作成するデータテーブルの構造は後述される。データベース情報ファイル記憶部72は、データベース情報ファイルを記憶する。
【0025】
図4は、本実施形態にかかるデータベース情報ファイルの構造を示す概念図である。本実施形態の場合、データベース情報ファイルは、先端特定情報120と、複数のデータベース情報122と、複数の順序特定情報124と、複数の列特定情報126と、後端特定情報128とを含む。先端特定情報120は、それが配置される位置がデータベース情報ファイルの一端であることを表わす情報である。仮想データテーブル作成装置20にとって先端特定情報120と認識し得るものである限り、この情報の内容自体は任意に定め得るものである。データベース情報122は、データベースに追加される情報である。本実施形態におけるデータベース情報122の具体例は、検査装置12による検査の結果得られた情報である。そのような情報の具体例には、その検査の際に測定された物理量がある。「物理量」とは、物理学における一定の理論体系の下で次元が確定し、定められた単位の倍数として表すことができる量のことである。そのような物理量の例には、電圧値と電流値とがある。もちろん、データベース情報122は電圧値と電流値とに限定されない。順序特定情報124は、2個のデータベース情報122に挟まれるよう連なる。順序特定情報124は、それが挟まれるデータベース情報122が隣り合いつつ1本の列を形成するよう表示されることを表わす情報である。仮想データテーブル作成装置20にとって順序特定情報124と認識し得るものである限り、この情報の内容自体は任意に定め得るものである。例えば、順序特定情報124は、文字と文字との間に空白を形成するために用いられるデータを兼ねていてもよい。どのようなデータとしてデータベース情報ファイルに含まれていようと、そのデータが挟まれるデータベース情報122が隣り合いつつ一列を形成するよう表示されるために用いられる情報であれば、その情報は順序特定情報124である。列特定情報126は、データベース情報ファイル内のところどころにおいて2個のデータベース情報122に挟まれるよう連なる。2個のデータベース情報122に挟まれる列特定情報126は、それが挟まれるデータベース情報122の一方と他方とが別の列を形成するよう表示されることとそれらの列が互いに隣り合うこととを表わす情報である。仮想データテーブル作成装置20にとって列特定情報126と認識し得るものである限り、この情報の内容自体は任意に定め得るものである。例えば、列特定情報126は、隣り合うよう表示される2列を形成するために用いられるデータを兼ねていてもよい。どのようなデータとしてデータベース情報ファイルに含まれていようと、そのデータが挟まれる2つのデータベース情報122が互いに隣り合う2つの列の一方と他方とを形成するよう表示されるために用いられる情報であれば、その情報は列特定情報126である。後端特定情報128は、それが配置される位置がデータベース情報ファイルの他端であることを表わす情報である。仮想データテーブル作成装置20にとって後端特定情報128と認識し得るものである限り、この情報の内容自体は任意に定め得るものである。
【0026】
データベース情報122のそれぞれの間に順序特定情報124が配置されることによって、データベース情報122のそれぞれが1つの列のうち何番目に表示されるものかが特定される。データベース情報ファイル内のところどころに列特定情報126が配置されることによって、複数のデータベース情報122により形成される複数の列がどのように並ぶかが特定される。順序特定情報124が「隣り合いつつ1つの列を形成する2個のデータベース情報122に挟まれるよう連なる」という規則にしたがって連なる。列特定情報126が「隣り合いつつ互いに異なる列を形成する2個のデータベース情報122に挟まれるように連なる」という規則にしたがって連なる。これにより、順序特定情報124と列特定情報126とを構成要素とする情報が、複数のデータベース情報122それぞれの表示位置を表わすこととなる。データベース情報ファイルにおいて、複数のデータベース情報122とそれらそれぞれの表示位置を表わす情報とが所定の規則にしたがって連なることとなる。
【0027】
図3に示された位置情報作成部74は、ファイル内位置情報134を作成する。ファイル内位置情報134は、データベース情報ファイル内でのデータベース情報122の位置を表わす情報である。上述されたように、本実施形態の場合、データベース情報ファイルは複数のデータベース情報122を含む。本実施形態の場合、ファイル内位置情報134は、それらの複数のデータベース情報122のうち少なくとも2個の位置を表わす情報である。位置情報作成部74は、所定の規則を手掛かりに、そのファイル内位置情報134を作成する。本実施形態におけるその規則は、次に述べられる2つの規則である。その1つ目は、順序特定情報124が「隣り合いつつ1つの列を形成する2個のデータベース情報122に挟まれるよう連なる」という規則である。その2つ目は、列特定情報126が「隣り合いつつ互いに異なる列を形成する2個のデータベース情報122に挟まれるよう連なる」という規則である。本実施形態におけるファイル内位置情報134の構造は後述される。集合体記憶部76は、集合体作成部70が作成するデータテーブルを記憶する。
【0028】
データベース情報画像表示部78は、データベース情報画像を形成する。データベース情報画像表示部78は、そのデータベース情報画像を表示する。本実施形態におけるデータベース情報画像の具体的形態は後述される。
【0029】
変更指令受付部80は、変更指令の入力を受付ける。変更指令は、データベース情報画像の形態の変更内容を示す指令である。本実施形態における変更指令の具体的な内容は後述される。
【0030】
集合体変更部82は、次に述べられる2種類の処理を実施する。1番目の処理は、データベース情報画像の形態を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。これにより、データベース情報画像に含まれる情報のうち変更指令によって指定されるものの表示位置がデータベース情報画像内において変更される。表示位置の変更のための具体的な手順は情報の表示位置を変更するための周知の手順と同様である。2番目の処理は、集合体作成部70が作成するデータテーブルの原型の内容を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。データテーブルの原型の内容を変更するための具体的な手順は後述される。
【0031】
情報複写部84は、次に述べられる2種類の処理を実施する。1番目の処理は、データベース情報画像の形態を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。これにより、データベース情報画像に含まれる情報のうち変更指令によって指定されるものがデータベース情報画像内において複写される。データベース情報画像内における情報の複写のための具体的な手順は周知のものと同様である。2番目の処理は、集合体作成部70が作成するデータテーブルの内容を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。そのための具体的な手順は後述される。
【0032】
情報削除部86は、次に述べられる2種類の処理を実施する。1番目の処理は、データベース情報画像の形態を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。これにより、データベース情報画像に含まれる情報のうち変更指令によって指定されるものがデータベース情報画像から削除される。データベース情報画像内における情報の削除のための具体的な手順は周知のものと同様である。2番目の処理は、集合体作成部70が作成するデータテーブルの原型の内容を変更指令の内容に合致するよう変更する処理である。そのための具体的な手順は後述される。
【0033】
図5は、本実施形態にかかる変更指令受付部80の機能ブロック図である。
図5に基づいて、本実施形態にかかる変更指令受付部80の構成が説明される。本実施形態にかかる変更指令受付部80は、移転指令受付部90と、削除指令受付部92と、複写指令受付部94とを有する。
【0034】
移転指令受付部90は、データベース情報画像に示されている少なくとも2個のデータベース情報122それぞれの移転先を表わす情報を変更指令として受付ける。
【0035】
削除指令受付部92は、データベース情報画像に示されているデータベース情報122のいずれかを削除させる旨の変更指令を受付ける。
【0036】
複写指令受付部94は、データベース情報画像に示されているデータベース情報122のいずれかを複写させる旨の変更指令を受付ける。
【0037】
図6は、本実施形態にかかる集合体変更部82の機能ブロック図である。
図6に基づいて、本実施形態にかかる集合体変更部82の構成が説明される。本実施形態にかかる集合体変更部82は、移転先情報追加部100と、データベース情報画像更新部102と、表示位置情報変更部104とを要する。
【0038】
移転先情報追加部100は、集合体作成部70が作成するデータテーブルの原型へ移転先を表わす情報を追加する。データベース情報画像更新部102は、データベース情報画像を更新する。表示位置情報変更部104は、集合体作成部70が作成するデータテーブルの原型の内容を変更する。
【0039】
データベース情報画像更新部102は、情報画像削除部110と、情報画像追加部112とを有している。情報画像削除部110は、移転指令受付部90において移転先が受付けられた位置特定データベース情報130をデータベース情報画像から削除する。情報画像追加部112は、複写指令受付部94が受付けた情報に基づき、データベース情報画像に情報を追加する。追加される情報の具体的な内容は後述される。
【0040】
本実施形態にかかる仮想追加装置22と、仮想蓄積装置24とは周知のものと同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰り返されない。
【0041】
[プログラムの説明]
表示装置32が接続されたコンピュータ30の、メモリ40と、情報処理部42と 、マウス44と、キーボード46と、固定ディスク48と、コネクタ50と、第1I/O52と、第2I/O54とが、本実施形態にかかる仮想データテーブル作成装置20と、仮想追加装置22と、仮想蓄積装置24とを構成する。これらは、情報処理部42がメモリ40から読出したプログラムを実行することにより実現される。一般的にこうしたプログラムは、USBメモリ34などのコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で流通する。こうしたプログラムは図示されないインターネットを介して流通することもある。こうしたプログラムは、固定ディスク48にいったん記録される。情報処理部42が実行するプログラムは、その固定ディスク48に記録されたプログラムをメモリ40が記憶したものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、USBメモリ34などのコンピュータ読取可能な記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0042】
[フローチャートの説明]
図7は、本実施形態にかかるデータベース追加方法の工程を示すフローチャートである。
図7に基づいて、本実施形態にかかるデータベースシステムが実施するデータベース追加方法の工程が説明される。本実施形態にかかるデータベース追加方法は、装置検査工程S200と、データテーブル作成用ファイル受信工程S202と、データテーブル作成工程S204と、データベース情報追加工程S206と、装置継続検査工程S208と、検査データ継続受信工程S210と、データベース情報継続追加工程S212とを備える。
【0043】
装置検査工程S200は、検査装置12が被検査製品14を検査する工程である。この工程における検査の内容は周知の検査と同様である。したがってここではその詳細な説明は繰り返されない。データテーブル作成用ファイル受信工程S202は、検査の結果得られた情報を検査装置12がデータベース情報ファイルとしてデータサーバ10に送信する工程である。そのデータベース情報ファイルは、データサーバ10の仮想データテーブル作成装置20と仮想追加装置22とが受信する。データテーブル作成工程S204は、データテーブル作成用ファイル受信工程S202において受信されたデータベース情報ファイルに基づき、仮想データテーブル作成装置20がデータベースを作成する工程である。この工程で実施される方法が、本実施形態におけるデータテーブル作成方法である。データベース情報追加工程S206は、データテーブル作成工程S204において作成されたデータテーブルに基づき、データテーブル作成用ファイル受信工程S202において受信された情報を仮想追加装置22が仮想蓄積装置24に追加する工程である。装置継続検査工程S208は、検査装置12が被検査製品14を検査する工程である。その内容はデータテーブル作成のための検査なのか被検査製品14の品質を確認するための検査なのかという点を除けば装置検査工程S200と同様である。検査データ継続受信工程S210は、装置継続検査工程S208において検査の結果得られた情報をデータベース情報ファイルとして検査装置12が送信する工程である。そのデータベース情報ファイルはデータサーバ10の仮想追加装置22が受信する。データベース情報継続追加工程S212は、データテーブル作成工程S204において作成されたデータテーブルに基づき、検査データ継続受信工程S210において受信された情報を仮想追加装置22が仮想蓄積装置24に追加する工程である。
【0044】
図8は、本実施形態にかかるデータテーブル作成方法の工程を示すフローチャートである。
図8に基づいて、周知の表示装置32に接続された周知のコンピュータ30が本実施形態にかかるプログラムに基づき実施することにより実現される仮想データテーブル作成装置20が実施するデータテーブル作成方法の工程が説明される。本実施形態にかかるデータテーブル作成方法は、データベース情報ファイル記憶工程S220と、位置情報作成工程S222と、集合体作成工程S224と、集合体記憶工程S226と、データベース情報画像表示工程S228と、変更指令受付工程S230と、削除判断工程S232と、表示情報削除工程S234と、変更判断工程S236と、複写判断工程S238と、複写情報追加工程S240と、終了判断工程S242と、集合体変更工程S244とを備える。
【0045】
データベース情報ファイル記憶工程S220において、データベース情報ファイル記憶部72(これはメモリ40によって実現される)が、データベース情報ファイルを記憶する。
【0046】
位置情報作成工程S222において、位置情報作成部74(これは情報処理部42とメモリ40とによって実現される)が、データベース情報ファイルが含む複数のデータベース情報122のすべてについての、ファイル内位置情報134を作成する。本実施形態においては、ファイル内位置情報134は、数列である。この数列を構成する数値それぞれが、順番を表わす。この順番は、データベース情報ファイルにおけるデータベース情報122の順番である。
【0047】
位置情報作成工程S222において、位置情報作成部74は、次に述べられる工程を経てファイル内位置情報134を作成する。まず、位置情報作成部74は、データベース情報ファイルに含まれる情報をデータベース情報ファイルの先頭から読み出す。同時に、位置情報作成部74は、自分がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報を読み出しているかを検知し記憶する。その検知の方法は周知なのでここではその詳細な説明は繰り返されない。次に、位置情報作成部74は、読み出された情報が、先端特定情報120でも順序特定情報124でも列特定情報126でも後端特定情報128でもないか否かを判断する。読み出された情報が先端特定情報120でも順序特定情報124でも列特定情報126でも後端特定情報128でもない場合、位置情報作成部74は、その情報がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報かを表わす数値を記憶する。この場合、読み出された情報はデータベース情報122とみなされる。読み出された情報が順序特定情報124又は列特定情報126である場合、位置情報作成部74は、その情報の次に位置する情報をデータベース情報ファイルから読み出す。上述された判断が完了すると、位置情報作成部74は、自分がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報を読み出しているかを検知し記憶する。これを繰り返すことで、データベース情報122がデータベース情報ファイルのうち何番目に位置するかを表わす数値が順次位置情報作成部74に記憶されていく。データベース情報ファイルに含まれる情報の読み出しを繰り返す回数は、予め定められていてもデータベース情報ファイルに含まれる情報をすべて読み出すまででもよい。ただし少なくとも2個のデータベース情報122についてその数値が記憶される必要がある。本実施形態の場合、位置情報作成部74は、データベース情報ファイルに含まれる情報をすべて読み出すまでこれを繰り返す。情報の読み出しが終了すると、位置情報作成部74は、自らが記憶した数値(読み出された情報がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報かを表わす数値)を、記憶された順番に従って並ぶ数列にする。そのための具体的な手順は周知なのでここではその詳細な手順は説明されない。その数列が形成されることで、順序特定情報124と列特定情報126とについて定められた上述の規則に基づき、ファイル内位置情報134が作成されることとなる。
【0048】
集合体作成工程S224において、集合体作成部70(これは情報処理部42とメモリ40とによって実現される)が、データテーブルの原型を作成する。本実施形態の場合、データテーブルの原型は、少なくとも2個の位置特定データベース情報130と少なくとも2個の表示位置情報132とファイル内位置情報134とを含む情報の集合体である。本実施形態においては、位置特定データベース情報130とは、データベース情報ファイルが含む複数のデータベース情報122のうち位置情報作成部74においてファイル内位置情報134が作成されるデータベース情報122のことである。本実施形態においては、表示位置情報132とは、位置特定データベース情報130の表示位置を表わす情報のことである。
【0049】
本実施形態の場合、集合体作成部70は、次に述べられる工程を経てデータテーブルの原型を作成する。まず、集合体作成部70は、順序特定情報124が読み出された回数と列特定情報126が読み出された回数とをいずれも「0回」と記憶する。次に、集合体作成部70は、データベース情報ファイルに含まれる情報をデータベース情報ファイルの先頭から読み出す。同時に、位置情報作成部74は、自分がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報を読み出しているかを検知し記憶する。次に、集合体作成部70は、読み出された情報が順序特定情報124か否かを判断する。読み出された情報が順序特定情報124の場合、集合体作成部70は、回数が1回多くなるよう、自らが記憶する「順序特定情報124が読み出された回数」を更新する。次に、集合体作成部70は、読み出された情報が列特定情報126か否かを判断する。読み出された情報が列特定情報126の場合、集合体作成部70は、回数が1回多くなるよう、自らが記憶する「列特定情報126が読み出された回数」を更新する。次に、集合体作成部70は、読み出された情報が先端特定情報120でも順序特定情報124でも列特定情報126でも後端特定情報128でもないか否かを判断する。読み出された情報が先端特定情報120でも順序特定情報124でも列特定情報126でも後端特定情報128でもない場合、集合体作成部70は、その情報がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目かという情報とファイル内位置情報134とに基づいて、その情報が位置特定データベース情報130か否かを判断する。その情報が位置特定データベース情報130ならば、集合体作成部70は、その情報を記憶する。同時に、集合体作成部70は、その時点における順序特定情報124が読み出された回数とその時点における列特定情報126が読み出された回数との組み合わせを記憶する。本実施形態においては、これらの回数の組み合わせが表示位置情報132となる。その後、集合体作成部70は、その読み出された情報の次に位置する情報をデータベース情報ファイルからから読み出す。同時に、集合体作成部70は、自分がデータベース情報ファイルに含まれる情報のうち何番目の情報を読み出しているかを検知し記憶する。これを繰り返すことで、データベース情報ファイルから位置特定データベース情報130が読み出され、表示位置情報132が作成される。
【0050】
データベース情報ファイルからの情報の読み出しが終了すると、集合体作成部70は、位置特定データベース情報130と表示位置情報132とファイル内位置情報134とを連ねることにより情報の集合体を作成する。これがデータテーブルの原型である。
図9は、本実施形態にかかるデータテーブルの原型の構造を示す概念図である。本実施形態にかかるデータテーブルの原型は、複数の位置特定データベース情報130と、表示位置情報132と、ファイル内位置情報134とを備える。本実施形態の場合、位置特定データベース情報130は、データベース情報ファイルからから読み出された順番に従って並んでいる。表示位置情報132は、作成された順番に従って並んでいる。ファイル内位置情報134を構成する数値も、作成された順番に従って並んでいる。これより、位置特定データベース情報130と表示位置情報132とファイル内位置情報134を構成する数値とは互いに1対1に対応付けられていることとなる。
【0051】
集合体記憶工程S226において、集合体記憶部76(これはメモリ40によって実現される)が、データテーブルの原型を記憶する。
【0052】
データベース情報画像表示工程S228において、データベース情報画像表示部78(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)が、データベース情報画像を形成し、データベース情報画像を表示する。本実施形態の場合、データベース情報画像は、位置特定データベース情報130がそれらそれぞれの表示位置に表示された画像である。データベース情報画像は、データテーブルの原型に含まれる位置特定データベース情報130と表示位置情報132とに基づいて形成される。これまでの説明から明らかな通り、順序特定情報124が読み出された回数は、複数の位置特定データベース情報130によって形成される一列のうち一端から数えて何番目かという値に対応する。列特定情報126が読み出された回数は、複数の位置特定データベース情報130によって形成される列が複数列並んでいるとき何番目の列かという値に対応する。これにより、表示位置情報132に基づいて、これに対応付けられた位置特定データベース情報130の表示位置を特定することが可能である。それが可能なので、複数の位置特定データベース情報130によって形成される列の画像を形成することも可能である。データベース情報画像表示部78は、その画像をデータベース情報画像として形成する。情報の表示位置が特定されているときその情報がその表示位置に表示された画像を形成するための具体的な手順そのものは周知である。したがって、ここではデータベース情報画像を形成するための具体的な手順は説明されない。データベース情報画像が形成されると、データベース情報画像表示部78は、そのデータベース情報画像を表示する。その表示のための具体的手順も周知である。したがって、その表示の具体的手順も説明されない。
【0053】
変更指令受付工程S230において、変更指令受付部80(これはマウス44とキーボード46と情報処理部42とによって実現される)が、変更指令の入力を受付ける。変更指令は、データベース情報画像の形態の変更内容を表わす指令である。本実施形態の場合、変更指令の種類は、位置変更指令、削除指令、複写指令、および、終了指令である。
【0054】
位置変更指令は、データベース情報画像に示されている位置特定データベース情報130のいずれかの表示位置を変更させる指令である。位置変更指令は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130を特定するための情報と、その移転先を表わす情報とを有する。位置変更指令は、変更指令受付部80のうち移転指令受付部90(これは情報処理部42とメモリ40とマウス44とキーボード46とによって実現される)が受付ける。位置変更指令の種類は、単純移動指令、及び、一括移動指令である。単純移動指令は、1個の位置特定データベース情報130の表示位置を変更させる指令である。一括移動指令は、2個以上の位置特定データベース情報130の表示位置を変更させる指令である。一括移動指令の種類は、列形成指令、及び、並替指令である。列形成指令は、2個以上の位置特定データベース情報130の表示位置をそれらが列を形成するように変更させる指令である。並替指令は、2個以上の位置特定データベース情報130の表示位置をそれらの横方向および縦方向の位置関係が変わるように変更させる指令である。
【0055】
削除指令は、データベース情報画像に示されている位置特定データベース情報130のいずれかを指定した上でその位置特定データベース情報130をデータベース情報画像から削除させる指令である。削除指令は、削除指令受付部92(これは情報処理部42とメモリ40とマウス44とキーボード46とによって実現される)が受付ける。
【0056】
複写指令は、複写データベース情報と複写位置とを指定した上で複写位置に複写データベース情報を複写させる指令である。複写データベース情報とは、位置特定データベース情報130のいずれかと同一内容であって新たに作成され表示される情報である。複写位置は、複写データベース情報の表示位置である。複写指令は、複写指令受付部94(これは情報処理部42とメモリ40とマウス44とキーボード46とによって実現される)が受付ける。
【0057】
削除判断工程S232において、情報削除部86(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、変更指令が削除指令か否かを判断する。変更指令が削除指令であるとき(S232にてYES)、処理は表示情報削除工程S234へと移される。そうでないとき(S232にてNO)、処理は複写判断工程S238へと移される。
【0058】
表示情報削除工程S234において、情報削除部86は、削除指令が表わす位置特定データベース情報130をデータベース情報画像から削除する。情報削除部86は、データテーブルの原型から削除指令で指定された位置特定データベース情報130が削除されるようそのデータテーブルの原型を変更する。情報削除部86は、データテーブルの原型からその位置特定データベース情報130に対応付けられた表示位置情報132が削除されるようそのデータテーブルの原型を変更する。情報削除部86は、ファイル内位置情報134を構成する数値のうち位置特定データベース情報130に対応付けられている数値が削除されるようそのデータテーブルの原型を変更する。
【0059】
変更判断工程S236において、集合体変更部82の移転先情報追加部100(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、削除指令が位置変更指令を伴うか否かを判断する。削除指令が位置変更指令を伴うとき(S236にてYES)、処理は集合体変更工程S244へと移される。そうでないとき(S236にてNO)、処理は変更指令受付工程S230へと移される。
【0060】
複写判断工程S238において、情報複写部84(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、変更指令が複写指令か否かを判断する。変更指令が複写指令であるとき(S238にてYES)、処理は複写情報追加工程S240へと移される。そうでないとき(S238にてNO)、処理は終了判断工程S242へと移される。
【0061】
複写情報追加工程S240において、情報複写部84は、複写指令が指定する複写データベース情報が複写位置に表示されるようデータベース情報画像を変更する。情報複写部84は複写データベース情報と同一内容の位置特定データベース情報130をデータテーブルの原型に追加する。データテーブルの原型におけるその位置特定データベース情報130の位置は、位置特定データベース情報130のうちで端にあたる位置である。情報複写部84は、複写指令で示された複写位置を表わす表示位置情報132を作成し、それをデータテーブルの原型に追加する。これが新たに追加された位置特定データベース情報130に対応付けられる表示位置情報132となる。データテーブルの原型におけるその表示位置情報132の位置は、複数の表示位置情報132のうちで端にあたる位置である。これにより、その表示位置情報132の位置は、情報複写部84によって追加された位置特定データベース情報130に対応する位置となる。情報複写部84は、ファイル内位置情報134の一部となる数値をデータテーブルの原型に追加する。その数値は、データベース情報ファイルにおける複写データベース情報と同一内容の位置特定データベース情報130の位置を表わす数値と同一である。
【0062】
終了判断工程S242において、情報削除部86(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、変更指令が終了指令か否かを判断する。変更指令が終了指令であるとき(S242にてYES)、処理は終了する。これにより、データテーブルの原型は、データテーブルとなる。そうでないとき(S242にてNO)、処理は集合体変更工程S244へと移される。
【0063】
集合体変更工程S244において、集合体変更部82の移転先情報追加部100(これは情報処理部42とメモリ40とによって実現される)は、データテーブルの原型に移転先を表わす情報を追加する。データベース情報画像更新部102(これは情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、データベース情報画像を変更する。これにより、位置変更指令が表わす移転先に位置変更指令で特定された位置特定データベース情報130が表示される。集合体変更部82の表示位置情報変更部104(これも情報処理部42とメモリ40と表示装置32とによって実現される)は、位置変更指令によって特定された位置特定データベース情報130に対応する表示位置情報132の内容を、位置変更指令が含む移転先に合致するよう変更する。
【0064】
[動作の説明]
被検査製品14が検査されその検査の際に測定された物理量がデータベースに追加される場合を例にとって、本実施形態にかかるデータベースシステムの動作が説明される。
【0065】
検査装置12が被検査製品14を検査する(S200)。検査装置12は、検査の結果得られた情報をデータベース情報ファイルとしてデータサーバ10に送信する(S202)。そのデータベース情報ファイルは、データサーバ10の仮想データテーブル作成装置20と仮想追加装置22とが受信する。
【0066】
検査装置12から受信したデータベース情報ファイルに基づき、仮想データテーブル作成装置20のデータベース情報ファイル記憶部72は、検査装置12から送信されたデータベース情報ファイルを記憶する(S220)。位置情報作成部74は、データベース情報ファイルが含む複数のデータベース情報122のすべてについての、ファイル内位置情報134を作成する(S222)。集合体作成部70は、データテーブルの原型を作成する(S224)。集合体記憶部76が、データテーブルの原型を記憶する(S226)。データベース情報画像表示部78は、データベース情報画像を形成し、データベース情報画像を表示する(S228)。
【0067】
図10は、本実施形態にかかるデータベース情報画像の一例を示す概念図である。本実施形態にかかるデータベース情報画像は、縦方向及び横方向に沿って並ぶ複数(
図10に示されているのは横6個×縦11個=66個)の情報表示領域150と、6個の横方向座標表示領域152と、11個の縦方向座標表示領域154とを備える。情報表示領域150には位置特定データベース情報130が表示される。本実施形態の場合、それぞれの情報表示領域150の左上の隅の点が領域基準点160である。横方向座標表示領域152には、表示位置情報132のうち、順序特定情報124が読み出された回数が表示される。本実施形態の場合、その回数は、データベース情報画像の原点170からそれぞれの情報表示領域150の領域基準点160へのベクトルの横方向に沿う成分を表わす値でもある。縦方向座標表示領域154には、表示位置情報132のうち、列特定情報126が読み出された回数が表示される。本実施形態の場合、その回数は、データベース情報画像の原点170からそれぞれの情報表示領域150の領域基準点160へのベクトルの縦方向に沿う成分を表わす値でもある。
【0068】
本実施形態においては、順序特定情報124が読み出された回数と、列特定情報126が読み出された回数とは、データベースへの位置特定データベース情報130の追加順序を表わす情報でもある。複数の位置特定データベース情報130のうち、値が小さな順序特定情報124が読み出された回数に対応付けられた位置特定データベース情報130ほど先にデータベースに追加される。同じ値の順序特定情報124が読み出された回数に対応付けられた位置特定データベース情報130の間では、値が小さな列特定情報126が読み出された回数に対応付けられた位置特定データベース情報130ほど先にデータベースに追加される。
【0069】
データベース情報画像が表示されると、変更指令受付部80が、変更指令の入力を受付ける(S230)。
【0070】
移転指令受付部90は、次に述べられる3つの要件が順に満たされる場合、単純移動指令が入力されたとみなす。第1の要件は、位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタ(データベース情報画像と共に表示されマウス44に対する操作によって移動させることができ情報表示領域150内の任意の点を指し示す矢印状の図形)によって指定されるという要件である。第2の要件は、空欄となっている情報表示領域150がポインタによって指定されるという要件である。第3の要件は、キーボード46のうち予め定められたキーが押されるという要件である。位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタによって指定されることにより、移転指令受付部90は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130を特定するための情報が入力されたとみなす。空欄となっている情報表示領域150がポインタによって指定されることにより、移転指令受付部90は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130の移転先を表わす情報が入力されたとみなす。
【0071】
本実施形態の場合、移転指令受付部90は、次に述べられる要件が満たされる場合、一括移動指令が入力されたとみなす。その要件とは、外周情報領域180に数値が入力された後にキーボード46のうち予め定められたキーが押されるという要件である。このキーは、上述された3つの要件のうち第3の要件に関して押されたか否かが判断されるキーとは別のキーである。このとき押されるキーにより、列形成指令が入力されたのか、並替指令が入力されたのかが判断される。この要件が満たされると、移転指令受付部90は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130の特定とその移転先とを表わす情報が入力されたとみなす。外周情報領域180とは、位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150の外周に配置され空欄となっている情報表示領域150のことである。
【0072】
移転指令受付部90は、外周情報領域180に入力された数値とその数値が入力された情報表示領域150の位置とに基づいて、表示位置が変更される位置特定データベース情報130とその移転先とを特定する。
図11は、本実施形態にかかる位置変更指令入力中のデータベース情報画像の一例を示す概念図である。
図11に示されたデータベース情報画像では、外周情報領域180に数値が示されている。本実施形態の場合、これらの数値が示される外周情報領域180がポインタによって指定されたことで、移転指令受付部90は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130を特定するための情報が入力されたとみなす。その外周情報領域180に数値が入力されたことで、移転指令受付部90は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130の移転先が入力されたとみなす。次に述べられる2つの要件を共に満たす情報表示領域150に表示されている位置特定データベース情報130が、表示位置が変更される位置特定データベース情報130である。その第1の要件は、これらの数値のいずれかが入力された外周情報領域180と共に縦の列を形成する情報表示領域150であるという要件である。第2の要件は、これらの数値のいずれかが入力された外周情報領域180と共に横の列を形成する情報表示領域150であるという要件である。表示位置が変更される位置特定データベース情報130は、これらの数値のうち2つに対応付けられることとなる。例えば、
図11に示された位置特定データベース情報130のうち「2.822」という位置特定データベース情報130は、「1」という数値が入力された外周情報領域180と共に縦の列を形成する。この位置特定データベース情報130は、「2」という数値が入力された外周情報領域180と共に横の列を形成する。これらの要件が満たされるので、この位置特定データベース情報130は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130である。一方、その上の情報表示領域150に表示された「平均値」という位置特定データベース情報130は、これと共に横の列を形成する外周情報領域180であって数値が入力されたものが存在しない。そのため、「平均値」という位置特定データベース情報130は、表示位置が変更される位置特定データベース情報130ではない。なお、表示位置が変更される位置特定データベース情報130の移転先は、これらの数値の組み合わせに基づいて特定される。
【0073】
削除指令受付部92は、次に述べられる要件が満たされる場合、削除指令が入力されたとみなす。その要件とは、位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタによって指定され、かつ、キーボード46のうち予め定められたキー(このキーは位置変更指令が入力される際に押されるものではない)が押されるという要件である。この場合、削除の対象となるのは、ポインタによって指定された情報表示領域150に表示されている位置特定データベース情報130である。
【0074】
本実施形態の場合、削除指令受付部92は、一括移動指令が入力された場合、削除指令が入力されたとみなす。すなわち、本実施形態においては、一括移動指令は、削除指令を兼ねている。この場合、削除の対象となるのは、次に述べられる2つの要件のうち少なくとも一方を満たさない情報表示領域150に表示されている位置特定データベース情報130である。その第1の要件は、これらの数値のいずれかが入力された外周情報領域180と共に縦の列を形成する情報表示領域150であるという要件である。第2の要件は、これらの数値のいずれかが入力された外周情報領域180と共に横の列を形成する情報表示領域150であるという要件である。
【0075】
複写指令受付部94は、次に述べられる要件が満たされる場合、複写指令が入力されたとみなす。その要件とは、位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタによって指定され、次に空欄となっている情報表示領域150がポインタによって指定され、次にキーボード46のうち予め定められたキー(このキーは変更指令が入力される際に押されるものでも削除指令が入力される際に押されるものでもない)が押されるという要件である。位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタによって指定されることにより、複写指令受付部94は、複写データベース情報が入力されたとみなす。空欄となっている情報表示領域150がポインタによって指定されることにより、複写指令受付部94は、複写位置が入力されたとみなす。
【0076】
変更指令の入力が受付けられると、情報削除部86は、変更指令が削除指令か否かを判断する(S232)。この場合、まず、並替指令が入力されたとすると(S232にてYES)、情報削除部86は、次に述べられる手順にしたがい、削除指令が表わす位置特定データベース情報130をデータベース情報画像から削除する(S234)。
【0077】
まず、情報削除部86は、数値が入力された外周情報領域180の位置に基づき、その外周情報領域180と共に縦の列を形成する横方向座標表示領域152を特定する。その横方向座標表示領域152が特定されると、情報削除部86は、その横方向座標表示領域152に示されている、順序特定情報124が読み出された回数を特定する。順序特定情報124が読み出された回数が特定されると、情報削除部86は、その順序特定情報124が読み出された回数にその外周情報領域180に示されている数値を対応付ける。本実施形態におけるその対応付けは、その順序特定情報124が読み出された回数とその外周情報領域180に示されている数値とが連なる数列を形成し記憶するというものである。その対応付けが終わると、情報削除部86は、数値が入力された外周情報領域180の位置に基づき、その外周情報領域180と共に横の列を形成する縦方向座標表示領域154を特定する。その縦方向座標表示領域154が特定されると、情報削除部86は、その縦方向座標表示領域154に示されている、列特定情報126が読み出された回数を特定する。列特定情報126が読み出された回数が特定されると、情報削除部86は、その列特定情報126が読み出された回数にその外周情報領域180に示されている数値を対応付ける。本実施形態におけるその対応付けは、その列特定情報126が読み出された回数とその外周情報領域180に示されている数値とが連なる数列を形成し記憶するというものである。その対応付けが終わると、情報削除部86は、それらの対応付けと、データテーブルの原型に含まれる表示位置情報132とに基づき、削除の対象となる位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150を特定する。その情報表示領域150が特定されると、情報削除部86は、その情報表示領域150が空欄になるようデータベース情報画像を更新する。
【0078】
データベース情報画像が更新されると、情報削除部86は、次に述べられる手順にしたがい、データテーブルの原型を更新する。まず、情報削除部86は、データテーブルの原型の表示位置情報132のうち、順序特定情報124が読み出された回数も列特定情報126が読み出された回数も外周情報領域180に示されている数値に対応付けられていないものを特定する。特定の方法は、それぞれの表示位置情報132が有する順序特定情報124が読み出された回数と列特定情報126が読み出された回数とがそれぞれ外周情報領域180に示されている数値に対応付けられているか否かを判断するというものである。それらの回数のうち少なくとも一方が外周情報領域180に示されている数値に対応付けられていない場合、情報削除部86は、その表示位置情報132に対応する位置特定データベース情報130をデータテーブルの原型から削除する。情報削除部86は、ファイル内位置情報134を構成する数値のうち、その表示位置情報132に対応する数値を、ファイル内位置情報134から削除する。位置特定データベース情報130とファイル内位置情報134を構成する数値のうちその表示位置情報132に対応する数値とが削除されたら、情報削除部86は、その表示位置情報132をデータテーブルの原型から削除する。
【0079】
これにより、削除指令が表わす位置特定データベース情報130がデータベース情報画像から削除されることとなる。
【0080】
削除指令が表わす位置特定データベース情報130がデータベース情報画像から削除されると、移転先情報追加部100は、変更指令が位置変更指令であるか否かを判断する(S236)。この場合、
図11に示されるように、並替指令が入力されたので(S236にてYES)、移転先情報追加部100は、次に述べられる手順にしたがい、データテーブルの原型に移転先を表わす情報を追加する(S244)。まず、移転先情報追加部100は、削除判断工程S232における情報削除部86と同様の手順で、列特定情報126が読み出された回数と外周情報領域180に示されている数値とを対応付ける。移転先情報追加部100は、削除判断工程S232における情報削除部86と同様の手順で、順序特定情報124が読み出された回数と外周情報領域180に示されている数値とを対応付ける。これらの対応付けが終了すると、移転先情報追加部100は、次に述べられる情報を作成する。その情報は、データテーブルの原型が有する表示位置情報132が、データテーブルの原型内と同じ順番で連なっているもの(データテーブルの原型が有する複数の表示位置情報132のコピー)である。本実施形態では、この情報を「移転先を表わす情報の原型」と称する。移転先情報追加部100は、移転先を表わす情報の原型を次に述べられる手順で変更する。まず、移転先情報追加部100は、順序特定情報124が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるものを、外周情報領域180に示されている数値のうちその順序特定情報124が読み出された回数に対応付けられたものと置き換える。例えば、
図11に示された「2296」という位置特定データベース情報130は、順序特定情報124が読み出された回数「3」と列特定情報126が読み出された回数「8」とに対応付けられていた。移転先情報追加部100は、この順序特定情報124が読み出された回数「3」を「1」に変更する。移転先情報追加部100は、この列特定情報126が読み出された回数「8」を「1」に変更する。
図11に示された「198」という位置特定データベース情報130は、順序特定情報124が読み出された回数「1」と列特定情報126が読み出された回数「7」とに対応付けられていた。移転先情報追加部100は、この順序特定情報124が読み出された回数「1」を「2」に変更する。移転先情報追加部100は、この列特定情報126が読み出された回数「7」を「3」に変更する。このようにして、順序特定情報124が読み出された回数及び列特定情報126が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるものがすべて変更されることにより、移転先を表わす情報の原型は移転先を表わす情報となる。移転先を表わす情報が完成すると、移転先情報追加部100は、データテーブルの原型のうちファイル内位置情報134に移転先を表わす情報を連ねる。これにより、データテーブルの原型に移転先を表わす情報が位置特定データベース情報130に1対1で対応付けられるよう追加される。この移転先を表わす情報すなわち外周情報領域180に示されている数値は、もともと移転指令受付部90が変更指令として受付けたものである。
【0081】
データテーブルの原型に移転先を表わす情報を追加されると、データベース情報画像更新部102は、次に述べられる手順にしたがい、位置変更指令が表わす移転先に位置変更指令で特定された位置特定データベース情報130が表示されるよう、データベース情報画像を更新する(S244)。まず、データベース情報画像更新部102の情報画像削除部110は、情報表示領域150がすべて空欄となるようデータベース情報画像を更新する。次に、データベース情報画像更新部102の情報画像追加部112は、データテーブルの原型に含まれる移転先を表わす情報に基づき、これに含まれる値によって特定される情報表示領域150に位置特定データベース情報130が表示されるよう、データベース情報画像を更新する。これにより、位置特定データベース情報130の表示位置が変更されるよう、データベース情報画像が更新される。
図12は、位置特定データベース情報130移動後のデータベース情報画像の概念図である。
【0082】
位置特定データベース情報130の表示位置が変更されると、表示位置情報変更部104は、次に述べられる手順にしたがい、表示位置情報132の内容を、位置変更指令が含む移転先に合致するよう変更する(S244)。まず、表示位置情報変更部104は、データテーブルの原型のうち表示位置情報132の内容を、移転先情報追加部100がデータテーブルの原型へ追加した移転先を表わす情報の内容に合致するように変更する。次に、表示位置情報変更部104は、データテーブルの原型のうち移転先を表わす情報を削除する。これにより、位置変更指令によって特定された位置特定データベース情報130に対応する表示位置情報132の内容が、位置変更指令が含む移転先に合致するよう変更される。
【0083】
データベース情報画像の内容が変更され、データテーブルの原型が変更されると、変更指令受付部80が、変更指令の入力を受付ける(S230)。変更指令の入力が受付けられると、情報削除部86は、変更指令が削除指令か否かを判断する(S232)。この場合、次に述べられる3種類の入力があったとする。第1の入力は、
図12に示された「2296」という位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150がポインタによって指定されるというものである。第2の入力は、その右の情報表示領域150がポインタによって指定されるというものである。第3の入力は、キーボード46のうち予め定められたキー(複写指令が入力される際に押されるもの)が押されるというものである。この場合、複写指令が入力されているので(S232にてNO)、情報複写部84は、変更指令が複写指令か否かを判断する(S238)。
【0084】
この場合、変更指令は複写指令なので(S238にてYES)、情報複写部84 は、次に述べられる手順にしたがい、複写指令が指定する複写データベース情報が複写位置に表示されるようデータベース情報画像を変更する。情報複写部84は複写データベース情報と同一内容の位置特定データベース情報130をデータテーブルの原型に追加する(S240)。まず、情報複写部84は複写データベース情報と同一内容の位置特定データベース情報130をデータテーブルの原型に追加する。この場合、「2296」という位置特定データベース情報130が追加される。次に、情報複写部84は、「2296」という位置特定データベース情報130が表示されている情報表示領域150の右隣の情報表示領域150に対応する表示位置情報132を作成する。
図12から明らかなとおり、もと「2296」という位置特定データベース情報130は順序特定情報124が読み出された回数「1」と列特定情報126が読み出された回数「1」とに対応付けられていた。したがって、追加された位置特定データベース情報130に対応付けられる順序特定情報124が読み出された回数は「2」である。追加された位置特定データベース情報130に対応付けられる列特定情報126が読み出された回数は「1」である。情報複写部84はこれらをデータテーブルの原型に追加する。これらが新たに追加された位置特定データベース情報130に対応付けられる表示位置情報132となる。新たな表示位置情報132が追加されると、情報複写部84は、その新たな表示位置情報132が示す位置に新たに追加された「2296」という位置特定データベース情報130が表示されるよう、データベース情報画像を変更する。これにより、データベース情報画像が変更され、データテーブルの原型に新たな表示位置情報132が追加されることとなる。
図13は、位置特定データベース情報130複写後のデータベース情報画像の概念図である。
【0085】
位置特定データベース情報130が複写されると、変更指令受付部80が、変更指令の入力を受付ける(S230)。変更指令の入力が受付けられると、情報削除部86は、変更指令が削除指令か否かを判断する(S232)。この場合、複写された「2296」という位置特定データベース情報130がその右隣に複写される旨の複写指令であったとする。この場合、複写指令が入力されているので(S232にてNO)、情報複写部84は、変更指令が複写指令か否かを判断する(S238)。この場合、変更指令は複写指令なので(S238にてYES)、情報複写部84 は、直前と同様にして「2296」という位置特定データベース情報130を複写する。これにより、データベース情報画像には、「2296」という位置特定データベース情報130が横方向に3個並ぶこととなる。
【0086】
位置特定データベース情報130が再び複写されると、変更指令受付部80が、変更指令の入力を受付ける(S230)。変更指令の入力が受付けられると、情報削除部86は、変更指令が削除指令か否かを判断する(S232)。この場合、
図14に示されるように外周情報領域180に数値が入力され所定のキーが押された(ひいては列形成指令が入力された)とすると(S232にてYES)、情報削除部86は、並替指令が入力された場合と同様にして、削除指令が表わす位置特定データベース情報130をデータベース情報画像から削除する(S234)。ただし、この場合、削除の対象となる位置特定データベース情報130が存在しないので、実際には位置特定データベース情報130の削除は実施されない。
【0087】
その後、移転先情報追加部100は、変更指令が位置変更指令であるか否かを判断する(S236)。この場合、
図14に示されるように、列形成指令が入力されたので(S236にてYES)、移転先情報追加部100は、次に述べられる手順にしたがい、データテーブルの原型に移転先を表わす情報を追加する(S244)。まず、移転先情報追加部100は、削除判断工程S232における情報削除部86と同様の手順で、列特定情報126が読み出された回数と外周情報領域180に示されている数値とを対応付ける。移転先情報追加部100は、削除判断工程S232における情報削除部86と同様の手順で、順序特定情報124が読み出された回数と外周情報領域180に示されている数値とを対応付ける。これらの対応付けが終了すると、移転先情報追加部100は、次に述べられる情報を作成する。その情報は、データテーブルの原型が有する表示位置情報132が、データテーブルの原型内と同じ順番で連なっているものである。本実施形態では、この情報を「移転先を表わす情報の原型」と称する。移転先情報追加部100は、移転先を表わす情報の原型を次に述べられる手順で変更する。まず、移転先情報追加部100は、列特定情報126が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるものを、次に述べられる数値と置き換える。その数値は、順序特定情報124が読み出された回数と列特定情報126が読み出された回数とを所定の関数に代入することにより算出される数値である。本実施形態の場合、ここで言う「所定の関数」は、次に述べられる和を、順序特定情報124が読み出された回数のうち移転する位置特定データベース情報130に対応付けられたものに加算したものである。その和は、次に述べられる積と列特定情報126が読み出された回数のうち移転する位置特定データベース情報130に対応付けられたものとの和である。その積は、列特定情報126が読み出された回数のうち移転する位置特定データベース情報130に対応付けられたものと外周情報領域180に示されている数値のうち横方向に並ぶものの最大値との積である。例えば、
図14に示された「2.954」という位置特定データベース情報130の場合、列特定情報126が読み出された回数であってこの位置特定データベース情報130に対応付けられた回数「1」は、次に述べられる値「4」に置き換えられる。その値は、次に述べられる和「3」を、順序特定情報124が読み出された回数のうち移転する位置特定データベース情報130に対応付けられたもの「1」に加算して得られた値である。その和は、次に述べられる積「2」と、列特定情報126が読み出された回数のうち移転するその位置特定データベース情報130に対応付けられたもの「1」との和である。その積は、列特定情報126が読み出された回数のうち「2.954」という位置特定データベース情報130に対応付けられていた「1」と外周情報領域180に示されている数値のうち横方向に並ぶものの最大値「2」との積「2」である。次に、移転先情報追加部100は、順序特定情報124が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるものを、外周情報領域180に示されている数値のうち横方向に並ぶものの最小値と置き換える。例えば、
図14に示された「2.954」という位置特定データベース情報130の場合、順序特定情報124が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるもの「1」を、外周情報領域180に示されている数値のうち横方向に並ぶものの最小値「0」と置き換える。このようにして、順序特定情報124が読み出された回数及び列特定情報126が読み出された回数であって移転先を表わす情報の原型に含まれるものがすべて変更されることにより、移転先を表わす情報の原型は移転先を表わす情報となる。移転先を表わす情報が完成すると、移転先情報追加部100は、データテーブルの原型のうちファイル内位置情報134に移転先を表わす情報を連ねる。これにより、データテーブルの原型に移転先を表わす情報が位置特定データベース情報130に1対1で対応付けられるよう追加されることとなる。この移転先を表わす情報は、もともと移転指令受付部90が変更指令として受付けたものである。データテーブルの原型に移転先を表わす情報を追加されると、データベース情報画像更新部102は、並替指令が入力された場合と同様の手順で、位置変更指令が表わす移転先に位置変更指令で特定された位置特定データベース情報130が表示されるよう、データベース情報画像を更新する(S244)。
図15は、位置特定データベース情報130移動後のデータベース情報画像の概念図である。これにより、データベース情報画像更新部102の情報画像追加部112は、少なくとも2個の位置特定データベース情報130それぞれの位置を表わす情報にしたがって少なくとも2個の位置特定データベース情報130が列を形成するように並んで表示される領域をデータベース情報画像内に形成することとなる。その結果、データベース情報画像で位置特定データベース情報130の追加順序が列に対応付けて示されることとなる。
【0088】
データベース情報画像の内容が変更され、データテーブルの原型が変更されると、変更指令受付部80が、変更指令の入力を受付ける(S230)。情報削除部86は、変更指令が削除指令か否かを判断する(S232)。この場合、変更指令が終了指令であったとすると(S232にてNO)、情報複写部84は、変更指令が複写指令か否かを判断する(S238)。この場合、終了指令が入力されているので(S238にてNO)、情報削除部86は、変更指令が終了指令か否かを判断する(S242)。この場合、終了指令が入力されているので(S242にてYES)、処理は終了する。これにより、データテーブルの原型は、データテーブルとなる。
【0089】
データテーブルが完成すると、そのデータテーブルに基づき、データテーブル作成用ファイル受信工程S202において受信された情報を仮想追加装置22が仮想蓄積装置24に追加する(S206)。
【0090】
本実施形態の場合、仮想追加装置22は、データテーブルの表示位置情報132のうち、列特定情報126が読み出された回数が少ないものに対応するデータベース情報から仮想蓄積装置24に追加する。列特定情報126が読み出された回数が同数のデータベース情報が複数ある場合、仮想追加装置22は、順序特定情報124が読み出された回数が少ないものに対応するデータベース情報から仮想蓄積装置24に追加する。これにより、表示位置情報132の少なくとも一部がデータベース情報122の追加順序を表わす情報となる。
【0091】
その間、検査装置12は、先ほどとは別の被検査製品14を検査する(S208)。検査装置12はその検査の結果得られた情報をデータベース情報ファイルとして送信する。そのデータベース情報ファイルはデータサーバ10の仮想追加装置22が受信する(S210)。仮想追加装置22はデータテーブルに基づきデータベース情報ファイルとして受信した情報を仮想蓄積装置24に追加する(S212)。以下、同様の処理が繰り返される。これにより、検査の結果得られた情報はデータベースに追加されていく。
【0092】
[効果の説明]
本実施形態にかかる仮想データテーブル作成装置20のユーザは、もともとデータベース情報ファイルのうちどの位置にあった位置特定データベース情報130がどの順序でデータベースに追加されるかを容易に理解できる。これが容易に理解できると、そうでない場合に比べ、位置特定データベース情報130の追加順序の定義にあたり、どの位置特定データベース情報130をどの順序でデータベースに追加するかという点に関する確認作業を軽減できる。その確認作業が軽減できるので、その確認作業が軽減できない場合に比べ、位置特定データベース情報130の追加順序の定義を容易にできる。
【0093】
位置特定データベース情報130に移転先を表わす情報が1対1で対応付けられると、移転先を表わす情報がデータテーブルの原型に追加された後に不測の事態が原因で表示位置情報132が損なわれても、位置特定データベース情報130の表示位置と位置特定データベース情報130の追加順序とを特定できる。その特定が可能なので、そうでない場合に比べ、データテーブルが使用不能になる可能性を低くできる。
【0094】
データベース情報画像で位置特定データベース情報130の追加順序が列に対応付けて示されると、位置特定データベース情報130が何ら列を形成するように示されていない場合に比べ、追加順序を理解しやすくなる。追加順序が理解しやすいので、どの位置特定データベース情報130をどの順序でデータベースに追加するかという点に関する確認作業を軽減できる。その確認作業が軽減できるので、その確認作業が軽減できない場合に比べ、位置特定データベース情報130の追加順序の定義を容易にできる。
【0095】
次に述べられる2つの要件が満たされる場合、ベクトルの縦横方向のいずれかに沿う成分を表わす情報は、情報表示領域150に対応するものとなる。その第1の要件は、位置特定データベース情報130がデータベース情報画像として表示されるという要件である。第2の要件は、位置特定データベース情報130の追加順序を表わす情報が次に述べられるベクトルの縦横方向のいずれかに沿う成分を表わす情報に含まれるという要件である。そのベクトルは、第1の要件で示されたデータベース情報画像における原点170から位置特定データベース情報130が表示される情報表示領域150の領域基準点160へのベクトルである。そのベクトルの縦横方向のいずれかに沿う成分を表わす情報が情報表示領域150に対応するものに対応することで、そのベクトルの縦横方向のいずれかに沿う成分を表わす情報同士の順序を特定しやすくなる。順序が確定しやすいと、どの位置特定データベース情報130をどの順序でデータベースに追加するかという点に関する確認作業を軽減できる。
【0096】
本実施形態にかかる仮想データテーブル作成装置20が情報削除部86を有しているので、本実施形態にかかる仮想データテーブル作成装置20のユーザは、データベースへ追加される位置特定データベース情報130を任意に選択できる。
【0097】
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
【0098】
例えば、データベース情報ファイルにおける、複数のデータベース情報122とデータベース情報122それぞれの表示位置を表わす情報とが連なることについての所定の規則は、本実施形態にかかる位置情報作成部74がファイル内位置情報134を作成するための手掛かりとして利用できるものであればよい。その規則の具体的内容は上述したものに限定されない。
【0099】
ファイル内位置情報の具体的な形態は上述したものに限定されない。例えば、ファイル内位置情報は、データテーブルにおいてそれぞれの位置特定データベース情報130に1対1で連なる数値からなっていてもよい。
【0100】
データベースへの位置特定データベース情報130の追加順序を表わす表示位置情報132に含まれる情報は、上述したものに限定されない。この表示位置情報132に含まれる情報は、位置特定データベース情報130をデータベースへ追加する際、その追加の順番の判断に用いられることが予め定められている情報であればよい。
【0101】
本発明にかかるデータテーブル作成装置は、上述された情報複写部84と情報削除部86とを有していなくてもよい。
【0102】
本発明においてデータテーブルの構造は特に限定されない。したがって、例えば、本発明にかかるデータテーブルにおいて、位置特定データベース情報130と表示位置情報132の構成要素となる情報とファイル内位置情報134の構成要素となる情報とが混在していてもよい。
【0103】
本発明においては、完成したデータテーブルとは別にデータテーブルの原型が残されてもよい。本発明にかかるデータベースシステムにおいては、2個以上のデータテーブルを合成してもよい。本発明にかかるデータテーブルは位置特定データベース情報130と表示位置情報132とファイル内位置情報134を構成する数列とが別にまとまっているので、2個以上のデータテーブルを合成するにあたっては、位置特定データベース情報130と表示位置情報132とファイル内位置情報134を構成する数列とを個別に連結することでデータテーブルは容易に合成できる。
データテーブル作成装置20は、集合体作成部70とデータベース情報ファイル記憶部72と位置情報作成部74と集合体記憶部76とデータベース情報画像表示部78と、変更指令受付部80と、集合体変更部82とを備える。集合体作成部70はデータテーブルの原型を作成する。データベース情報ファイル記憶部72はデータベース情報ファイルを記憶する。位置情報作成部74はファイル内位置情報を作成する。集合体記憶部76はデータテーブルの原型を記憶する。データベース情報画像表示部78は、データベース情報画像を形成し、これを表示する。変更指令受付部80は、変更指令の入力を受付ける。集合体変更部82は、位置特定データベース情報の表示位置を変更し、かつ、データテーブルの原型の内容を変更指令の内容に合致するよう変更する。