【文献】
よっさんの徒然モノ日記〜物欲のおもむくままのレビューブログ〜,iphone5を車載しよう!「TOPEAK RideCase」,2014年 6月 1日,URL,https://mono-diary.net/bicycle/ridecase/
【文献】
King-of-kings Edition,Mobile-Catch社のFacebook,2016年 9月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
複数の利用者が共同で使用する室内型の運動用ジムであるスポーツジムやフィットネスクラブでは,限られた室内に多数の室内バイク等のトレーニングマシンを密に配置し,それらトレーニングマシンの間の狭い通路を前記利用者が頻繁に通行する。
【0014】
特許文献6の
図2に記載の室内バイクが備えた扇風機は,室内バイクのハンドルの外側に立設された支柱に固定されているため,室内バイクの前を通行する人にとって,該扇風機が通行の際の障害物となる欠点がある。
【0015】
また,特許文献6の
図2に記載の室内バイクは,該室内バイクのハンドルの外側に立設された扇風機の支柱を置くスペースを余計に必要とするため,スペースが限られた室内の運動用ジムには配置しにくいという欠点がある。
【0016】
さらに,特許文献6の請求項1に記載の扇風機は,室内バイクに固定されているため,該扇風機を他の室内バイクに着け替えることができず,室内バイクごとに扇風機を購入する必要がありコストがかかるという欠点がある。
【0017】
このため,スポーツジムにある室内バイクのほとんどには扇風機が着いていない。また,狭い通路に扇風機を置くこともできない。このため,利用者は暑さを我慢しながら室内バイクを使用している。
【0018】
そこで,各利用者が携帯可能な小型のパーソナル扇風機であって,利用者が自ら使用する室内バイクにまで容易に持ち運べる扇風機があることが望ましい。
【0019】
その持ち運びの際,利用者は運動による発汗によって,汗で手が滑りやすくなっていることから,該手で掴持しながら持ち運ぶ扇風機をすべらせて落とすことがないように,容易かつしっかりと握持できる手持部を有する扇風機であることが望ましい。
【0020】
さらに,該扇風機を室内バイクなどの器具のパイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けることができ,他の利用者の通行の邪魔にならないように,該パイプ又は該縁又は該帯状体又は該平面又は該器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたむことができる扇風機であることが望ましい。
【0021】
また,器具のパイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けるにあたっては,該パイプ又は該縁又は該帯状体又は該平面又は該器具表面に貼られたクッション材を強く締め付けて変形させることがないように,締め付けを弱くしても前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の上に安定した状態で着けておくことができる必要がある。このため,前記折りたたんだ状態であっても,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に位置するようにバランスをとることが容易にできる扇風機であることが望ましい。
【0022】
そこで,本明細書に記載の発明によって解決すべき課題としては,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機であって,かつ,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機を提供すること」が課題解決手段1に記載の発明で解決しようとする課題である。
【0023】
また,暑い運動用ジムの狭い通路の間を掃除機で掃除する際に,該扇風機を掃除機に着けて使用できることが好ましい。そこで,「室内バイク等の鞍乗式器具だけでなく,掃除機の通気パイプのハンドル付近にも取り付けることができる扇風機であって,かつ,該扇風機が通気パイプの周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供すること」が課題解決手段3に記載の発明で解決しようとする課題である。
【0024】
なお,特許文献4に記載した発明については,本明細書の実施例1から9に関連発明Aとして転記する。また,転記にあたり,実施例1から9内において記載した「用語の定義」が,本明細書内の実施例1から9以外において記載した「用語の定義」と一致しない場合は,実施例1から9内においては実施例1から9内において記載した「用語の定義」を用いるものとし,実施例1から9以外においては実施例1から9以外において記載した「用語の定義」を用いるものとする。
【0025】
なお,特許文献5に記載した発明については,本明細書の実施例10から14に関連発明Bとして転記する。また,転記にあたり,実施例10から14内において記載した「用語の定義」が,本明細書内の実施例10から14以外において記載した「用語の定義」と一致しない場合は,実施例10から14内においては実施例10から14内において記載した「用語の定義」を用いるものとし,実施例10から14以外においては実施例10から14以外において記載した「用語の定義」を用いるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
課題解決手段0は,
「送風部に内包された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設された蝶番部と,
前記蝶番部を介して前記送風部に蝶着された棒状体と,
前記棒状体に内包された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
を有する扇風機」である。
【0027】
なお,「パイプ」とは,通気パイプ,鞍乗式器具のパイプ,車輪式器具のパイプ,金属製のパイプ,ポリマー製のパイプ,ポリマーを上面に乗せた金属製のパイプ,中空のパイプ,円柱体,棒状体,柱状体,円筒体,筒状体,器具のパイプ,着用物のパイプ,を含む広義のパイプである。
また,「縁(へり)」とは,机の縁,本棚の縁,椅子の縁,家具の縁,板状体の縁,厚さが4センチメートル以下の板状体の縁,帽子の縁,着用物の縁,リュックサックの縁,帯状体の縁,鞍乗式器具の縁,車輪式器具の縁,器具の縁,着用物の縁,パイプの縁,パイプの上面にある縁,パイプの下面にある縁,器具の形状における端の部分,を含む広義の縁である。
【0028】
また,「帯状体」とは,リュックサックの帯,腰に巻く帯,人体に巻く帯,布製の帯,ゴム製の帯,ポリマー製の帯,繊維製の帯,有機物製の帯,金属製の帯,鞍乗式器具の帯,車輪式器具の帯,器具の帯,着用物の帯,を含む広義の帯状体である。
【0029】
また「平面」とは,平面体の面,板状体の面,机面,卓面,床面,壁面,天井面,地面,鞍乗式器具の平面,車輪式器具の平面,器具の平面,着用物の平面,を含む広義の平面である。
また「器具表面」とは,パイプ,縁,帯状体,平面,着用物の表面,帽子の表面,リュックサックの表面,机の表面,テーブルの表面,椅子の表面,家具の表面,鞍乗式器具の表面,車輪式器具の表面,を含む広義の器具表面である。
【0030】
前記「相補的な形状」とは,相互に相補的な形状を有する2以上の部品を相互に接触させたときに,ぐらつかないで接触させることができる形状である。すなわち,「パイプと相補的な形状を有する内面」は前記パイプに接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「縁と相補的な形状を有する内面」は前記縁に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「帯状体と相補的な形状を有する内面」は前記帯状体に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「平面と相補的な形状を有する内面」は前記平面に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「器具表面と相補的な形状を有する内面」は前記器具表面に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。
【0031】
また,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に内面を接触させて前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持又は固定できる腕の前記内面は前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面に相補的な形状を有する前記内面である。また,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面の上面にぐらつかないで接触させて置くことができる内面は前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面に相補的な形状を有する前記内面である。
【0032】
また,課題解決手段0に記載の扇風機は実施例1から18に記載の扇風機には限定されない。
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電動機は,前記送風部に内包されていればよく,実施例1から18に記載の電動機には限定されない。また,前記内包の代わりに内設されていてもよい。
【0033】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記羽根車は,前記電動機によって駆動されて送風できるものであればよく,実施例1から18に記載の羽根車には限定されない。
【0034】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記蝶番部は,前記送風部に横設されていればよく,前記横設の方向に限定はなく,実施例1から18に記載の蝶番部には限定されない。 また,前記横設の代わりに着設されていてもよい。
【0035】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記棒状体は,前記蝶番部を介して前記送風部に蝶着されていればよく,実施例1から18に記載の棒状体には限定されない。
【0036】
また,前記蝶番部の代わりに変動部を用いてもよく,前記変動部を介して前記送風部に前記棒状体を変動着してもよい。ただし,「変動着」とは,相互の位置関係が変動可能に着設することである。変動部に蝶番を用いた場合の変動着は蝶着となる。また,変動部に折れ曲がる柔軟性のある部品を用いた場合の変動着は折れ曲がるように変動可能に着設することである。また,変動部に回動可能な部品を用いた場合の変動着は回動可能に着設することである。前記送風部と前記棒状体の間の相対的な位置関係が変動可能に着設できるあらゆる部品を変動部として用いることができる。すなわち,変動部は蝶番部の概念を含む上位概念であり,変動着は蝶着の概念を含む上位概念である。
【0037】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電源は,前記棒状体に内包されていればよく,実施例1から18に記載の電源には限定されない。また,前記内包の代わりに内設されていてもよい。
【0038】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電気伝導体は,前記電源と前記電動機を電気的に接続すればよく,例1から18に記載の電気伝導体には限定されない。
【0039】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記支持部は,前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持すればよく,前記横動は前記支持部が前記棒状体に沿って動かせれば方向に限定はなく,実施例1から18に記載の支持部には限定されない。また,前記支持部と前記棒状体は相互に着脱可能であってもよく,着脱不可能であってもよい。
【0040】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記可動部は,可動する可動部であれば可動の仕組みはどのようなものであってもよく,前記腕に対して前記棒状体の向き又は位置を変えられるように可動する可動部であればどのようなものであってもよい。前記可動は,回動であってもよく,傾動であってもよく,枢動であってもよく,嵌合させた球体に基づく可動であってもよく,柔軟性のある部材の変形に基づく可動であってもよく,また,それらの組み合わせであってもよい。前記可動部は,実施例1から18に記載の可動部には限定されない。
【0041】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記外面は,前記支持部を立設する前記外面であればよく,前記立設の方向に限定はなく,実施例1から18に記載の外面には限定されない。前記立設の代わりに斜設又は着設又は定設するのでもよい。
【0042】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記内面は,前記内面と相補的な形状を有するパイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面が存在しうるものであればよく,実施例1から18に記載の内面には限定されない。
【0043】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記腕は,前記外面と前記内面を有すればよく,実施例1から18に記載の腕には限定されない。
【0044】
よって,課題解決手段0は,下記の変動式電気機器と下記の取付器具を有する課題解決手段1である。
すなわち,課題解決手段1の扇風機は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」と,
「前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設又は斜設又は着設又は定設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」と,
を有する扇風機である。
ただし,「定設する」とは,「立設又は斜設又は着設又は定設する」ことである。また,本明細書において,「取付対象物」とは,「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面」など,前記扇風機を取り付けることができる又は置くことができるすべての取付対象物である。
また,前記変動式電気機器の「変動式」とは,「変動部を有する」ということを表している。これに対し,変動部がないものを,「手持式電気機器」とよぶ。
すなわち,手持式電気機器は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる手持式電気機器」である。
また,変動式電気機器は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」である。
【0045】
課題解決手段2は,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面によって支持する又は支持される課題解決手段1に記載の扇風機」である。
【0046】
課題解決手段3は,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持できる課題解決手段1又は2に記載の扇風機」である。
【0047】
なお,前記パイプを挟持できる腕は,前記パイプをバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,前記縁を挟持できる腕は,前記縁をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,挟持できる腕は,前記帯状体をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,前記器具表面を挟持できる腕は,前記器具表面をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。
【0048】
課題解決手段4は,
「前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる巻持部を前記腕に有する課題解決手段1から3のいずれかに記載の扇風機」である。
【0049】
課題解決手段4に記載の扇風機の前記巻持部は,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる前記巻持部であればよく,実施例1から18に記載の巻持部には限定されない。
【0050】
課題解決手段5は,
「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」である。
課題解決手段5に記載の扇風機の前記足は,前記平面と相補的な形状を有するものであればよく,実施例1から18に記載の足には限定されない。
【0051】
課題解決手段6は,
「前記パイプが鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である課題解決手段1から5のいずれかに記載の扇風機」である。
なお,「車輪式器具」とは,車輪のついた器具であり,自転車,オートバイ,自動車,車椅子,ベビーカー,は車輪式器具である。
【0052】
課題解決手段7は,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度である課題解決手段1から6のいずれかに記載の扇風機」である。
【0053】
課題解決手段8は,
「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」である。
【0054】
課題解決手段9は,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具又は車輪式器具」である。
【0055】
課題解決手段10は,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」である。
【0056】
課題解決手段11は,
「課題解決手段8に記載の扇風機を備えた着用物」である。
なお,「着用物」とは,帽子,リュックサック,帯などの人体に着用できる物又は器具である。また,着用物は器具である。
【0057】
請求項1に記載の発明にあたっては,
「変動式電気機器又は手持式電気機器が有する棒状体を支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を定設する外面と,
取付対象物と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」である。
【0058】
請求項2に記載の発明にあたっては,
「前記支持部が前記棒状体を回動可能に支持する請求項1に記載の取付器具」である。
【0059】
請求項3に記載の発明にあたっては,
「前記支持部が前記棒状体を横動可能に支持する請求項1又は2に記載の取付器具」である。
【0060】
請求項4に記載の発明にあたっては,
「変動式電気機器又は手持式電気機器と,
請求項1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」である。
【0061】
請求項5に記載の発明にあたっては,
「変動式電気機器と,
請求項1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」である。
請求項6に記載の発明にあたっては,
「前記腕が前記取付対象物によって支持される請求項4又は5に記載の扇風機」である。
【0062】
請求項7に記載の発明にあたっては,
「前記腕が前記取付対象物を抱持又は挟持できる請求項4から6のいずれかに記載の扇風機」である。
【0063】
請求項8に記載の発明にあたっては,
「前記取付対象物を巻持できる巻持部を前記腕に有する請求項4から7のいずれかに記載の扇風機」である。
【0064】
請求項9に記載の発明にあたっては,
「1つの平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する請求項4から8のいずれかに記載の扇風機」である。
【0065】
請求項10に記載の発明にあたっては,
「前記取付対象物が鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である請求項4から9のいずれかに記載の扇風機」である。
請求項11に記載の発明にあたっては,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度又は80度乃至90度である請求項4から10のいずれかに記載の扇風機」である。
請求項12に記載の発明にあたっては,
「前記腕にベルトを通過させる穴を有する請求項4から11のいずれかに記載の扇風機」である。
【0066】
請求項13に記載の発明にあたっては,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具」である。
請求項14に記載の発明にあたっては,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた車輪式器具」である。
請求項15に記載の発明にあたっては,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」である。
請求項16に記載の発明にあたっては,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた着用物」である。
【発明の効果】
【0067】
課題解決手段1によれば,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」と,
「前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設又は斜設又は着設又は定設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」と,
を有する扇風機が提供される。
【0068】
これにより,実施例15に記載の「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機 」が提供され,前記棒状体を手持部として握持しながら持ち運びできるので落としにくい効果を得ることができる。
【0069】
また,課題解決手段1に記載の扇風機は,実施例15に記載のステップ(
図54から59)によって,室内設置型の鞍乗式器具である室内バイクのハンドルである前記パイプ(又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面)などの前記器具表面に前記扇風機を着けた状態を保ちながら前記手持部である前記棒状体を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたむことができ,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ(又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面)などの前記器具表面の真上に容易に配置することができる。
【0070】
よって,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機であって,かつ,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0071】
なお,前記「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機」による特筆すべき効果としては,
図60に示すように,「室内設置型の鞍乗式器具である室内バイクのハンドルの前記パイプの上面(鞍乗式器具の縁)613に着けられた前記扇風機の前記蝶番部を開いて前記棒状体である前記手持部を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたんだ状態の扇風機338は,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印339の軌跡で通過してもぶつからないように配置できる効果」を得ることができる。
これに対し,前記コンパクトに折りたたまずに前記送風部を前記室内バイクに鞍乗りする利用者に向けて送風した場合は,
図61に示すように前記棒状体である前記手持部が外部にはみ出した状態の扇風機340として配置されるため,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印341の軌跡で通過した場合に棒状体308にぶつかる恐れが生じてしまう。
【0072】
よって,課題解決手段1による効果である「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたたむことができ,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる効果」は, 限られた室内に多数の室内バイク等のトレーニングマシンなどの器具を密に配置し,それらトレーニングマシンの間の狭い通路を利用者が頻繁に通行する室内型の運動用ジムにおいて,前記扇風機を周囲の邪魔にならずに安全に利用するために不可欠な特筆すべき効果となっている。
【0073】
また,課題解決手段1に記載の取付器具は,課題解決手段1に記載の変動式電気機器の棒状体を回動可能かつ横動可能に支持できるだけでなく,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる手持式電気機器」
の棒状体を回動可能かつ横動可能に支持できる。このため,変動式電気機器を有する扇風機を製造するのに加えて,さらに手持式電気機器を有する扇風機も製造する場合に,前記取付器具を両方の扇風機に共通利用することができる。これにより,製造にかかるコストを削減できる効果を得ることができる。
すなわち,
「変動式電気機器又は手持式電気機器が有する棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を定設する外面と,
取付対象物と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」は,変動式電気機器と組み合わせることによって,課題解決手段1に記載の扇風機を得ることができ,さらに,前記変動式電気機器を手持式電気機器におきかえることで,前記手持式電気機器を支持できる効果を得ることができる。
【0074】
課題解決手段2によれば,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面によって支持する又は支持される課題解決手段1に記載の扇風機」が提供される。これにより,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の上面だけでなく,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の上面以外にも前記扇風機を着けることができ,前記室内バイクのハンドルの前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面のより広い範囲に前記扇風機を着けることができるようになる効果を得ることができる。また,前記扇風機が落下しにくくなる効果を得ることができる。
【0075】
課題解決手段3によれば,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持できる課題解決手段1又は2に記載の扇風機」が提供される。
【0076】
掃除機の通気パイプを抱持できる抱持部を有する前記扇風機は,実施例4から16に記載の効果を得ることができるため,「室内バイク等の鞍乗式器具だけでなく,掃除機の通気パイプのハンドル付近にも取り付けることができる扇風機であって,かつ,該扇風機が通気パイプの周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0077】
また,課題解決手段3によれば,
図62に示すように,前記扇風機は前記棒状体をコンパクトに折りたたんだ状態で,上下の区別のある通気パイプの鞍部の前鞍面又は前管の上面を上から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,周囲にトレーニングマシンが密集している狭い通路で前記扇風機を着けた前記通気パイプを有する掃除機を使用する際に,前記扇風機が前記トレーニングマシンにぶつかりにくくなるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0078】
また,課題解決手段3によれば,
図63に示すように,前記扇風機は前記棒状体を前記送風部に横設した状態で,上下の区別のある通気パイプの鞍部の下鞍面又は前管の下面を下から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,前記送風部をユーザに近い側(
図63では,通気パイプ100のハンドル103を右手で掴持するユーザが立っている左509の側)に配置しても,前記棒状体に内包された前記電池の重心と前記送風部の重心が左右でバランスすることにより,前記扇風機の全体の重心が前記通気パイプの下に位置するため,SHIRストレスを発生させにくく,かつ,前記送風部からの気流が前記通気パイプに邪魔されないという特筆すべき効果を得ることができる。
【0079】
課題解決手段4によれば,
「前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる巻持部を前記腕に有する課題解決手段1から3のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,前記扇風機は,実施例4から16に記載の巻持部による効果を得ることができる。また,前記巻持部に前記パイプを巻持させる場合と同様の方法でリュックサックの帯を巻持させることが可能になるため,実施例18に記載の「リュックサックに前記扇風機を着けることができる」という特筆すべき効果を得ることができる。
【0080】
課題解決手段5によれば,
「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,前記扇風機は,机面上にぐらつかない状態で,安定に置くことができる。また,実施例4から18に記載の「前記足を有する抱持部による効果」又は「前記抱持部を有する前記扇風機による効果」を得ることができる。
【0081】
課題解決手段6によれば,
「前記パイプが鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である課題解決手段1から5のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例15に記載の「鞍乗式器具に着けた前記扇風機」が有する効果,又は,実施例4から16に記載の「掃除機の通気パイプに着けた前記扇風機」が有する効果を得ることができる。また,車輪式器具に対しても実施例15に記載の「鞍乗式器具に着けた前記扇風機」が有する効果を得ることができる。
【0082】
課題解決手段7によれば,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度である課題解決手段1から6のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例15に記載の「前記扇風機のスイッチが押しやすくなる効果」,及び,「前記支持部を前記可動部で回動させても,ファンガードが腕にぶつからない効果」,及び,実施例17に記載の「送風部と人の背中の間の距離が相互にぶつからない適切な距離に保たれる効果」を得ることができる。
課題解決手段8によれば,
「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例17に記載の「帽子に着けた前記扇風機」が有する効果及び/又は実施例18に記載の「リュックサックに着けた扇風機」が有する効果を得ることができる。
課題解決手段9によれば,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具又は車輪式器具」が提供される。
課題解決手段10によれば,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」が提供される。
課題解決手段11によれば,
「課題解決手段8に記載の扇風機を備えた着用物」が提供される。
【0083】
請求項1に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度によって,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の脇の下に向けて送風できるように手持式電気機器又は変動式電気機器の送風部を配置できる効果を得ることができるため,前記リュックサックに取り付けた取付器具に前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器を取り付けることで,歩きながら移動しても送風を安定して脇の下に向け続けることができ,ワキ汗を乾かし続けることができるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0084】
請求項2に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,前記支持部が棒状体を回動可能に支持する自由度の2つの自由度によって,前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器の送風部の向きをほぼ全方位に向けることができる効果を得ることができるため,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の顔や首や胸など様々な箇所に風を当てることができ,さらに,前記人が手に持つ携帯機器に風を当てることができるため,前記携帯機器を冷却できるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0085】
請求項3に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,前記支持部が棒状体を回動可能に支持する自由度と,前記支持部が棒状体を横動可能に支持する自由度の3つの自由度によって,前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器の送風部の位置を,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の首の真下に配置させることができ,そこから首元に向けて送風することができるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0086】
請求項1から3のいずれかに記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,変動式電気機器の変動部である蝶番部の自由度により,前記棒状体をコンパクトにたたんで,前記リュックサックを背負う人の外側に前記棒状体がはみ出ないように配置できるという特筆すべき効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば,
「変動式電気機器又は手持式電気機器と,
請求項1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段0又は1に記載の効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば,
「変動式電気機器と,
請求項1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段0又は1に記載の効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば,
「前記腕が前記取付対象物によって支持される請求項4又は5に記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段2に記載の効果を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば,
「前記腕が前記取付対象物を抱持又は挟持できる請求項4から6のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段3に記載の効果を得ることができる。
請求項8に記載の発明によれば,
「前記取付対象物を巻持できる巻持部を前記腕に有する請求項4から7のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段4に記載の効果を得ることができる。
請求項9に記載の発明によれば,
「1つの平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する請求項4から8のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段5に記載の効果を得ることができる。
請求項10に記載の発明によれば,
「前記取付対象物が鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である請求項4から9のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段6に記載の効果を得ることができる。
請求項11に記載の発明によれば,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度又は80度乃至90度である請求項4から10のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段7に記載の効果を得ることができる。
請求項12に記載の発明によれば,
「前記腕にベルトを通過させる穴を有する請求項4から11のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段8に記載の効果を得ることができる。
請求項13に記載の発明によれば,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具」が提供される。
請求項14に記載の発明によれば,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた車輪式器具」が提供される。
請求項15に記載の発明によれば,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」が提供される。
請求項16に記載の発明によれば,
「請求項1から3のいずれかに記載の取付器具又は請求項4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた着用物」が提供される。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0088】
本発明者は,市販の扇風機を掃除機に着ける研究を重ねた結果,扇風機を着ける最良の配置方法として,掃除機のハンドルの近くの通気パイプに扇風機を着けて人体に向けて送風させる配置方法が,掃除機をかけながら移動し続ける人体を恒常的に冷却するために効果的であることを見出した。
【0089】
本発明者は,汎用の取付器具を用いて扇風機を掃除機に着ける実験を重ねた結果,掃除機の通常の操作において,掃除機のゴミ吸引口のある先端部分(以下,「ヘッド」という)の向きを変えるために掃除機の通気パイプのハンドルをひねる回転動作が多発するため,掃除中の激しい動きに,ほとんどの取付器具は耐えきれず,実験では扇風機が繰り返し脱落した。
【0090】
よって,汎用の取付器具を用いる方法では,既存の掃除機の通気パイプに扇風機を安定的に着けることは大変難しいという結論に至った。
【0091】
次に,市販の扇風機の部品にベルトを通過させ,該ベルトを掃除機の通気パイプに巻き付けることで,該扇風機を該通気パイプに固定する方法を試みた。しかし,市販の扇風機のほとんどは表面が外側に向かって凸型に膨らみを帯びた形状をしており,同様に,掃除機の通気パイプの表面も外側に向かって凸型に膨らみを帯びた形状を有している。このため,前記扇風機と前記掃除機の間の接触面が安定せず,「接触面が常に不安定な状態」にあり,前記ハンドルをひねる回転動作のわずかな振動によって,前記接触面がすぐにスリップして扇風機の送風の向きが頻繁に変わってしまうことが分かった。
【0092】
よって,従来技術の扇風機の表面を通気パイプに接触させて固定する方法では,人体に向けて安定的に送風を維持することは困難であるという結論に至った。
【0093】
以上の実験により,掃除機に扇風機を取り付けるための専用の支持具が必要であることが分かった。また,実験中に手首に負担を感じるようになったため,以下の実験を行った。
【実施例2】
【0094】
(SHIRストレスの発見,および,SHIRストレス解消方法の発見)
扇風機を通気パイプに着けたときに手首にかかる負担の原因を調査し,かつ,該負担の解消方法を発見する目的で以下の実験を行った。
【0095】
該実験に使用した掃除機は,市販の掃除機である。該掃除機のヘッドにあるパワーブラシの回転体を取り外し,木製のフローリング材を敷き詰めた床面に該ヘッドを接触させた状態で,該掃除機のハンドルを手で支持することにより,該掃除機の通気パイプと前記床面の角度を45度に保ちながら以下の実験を行った。
【0096】
該実験に使用した扇風機は,市販の充電池式の小型扇風機である。該扇風機の重量は284グラムであった。該扇風機を,前記ハンドルの位置から前記ヘッド方向に向かって150ミリメートルの位置にある通気パイプの表面に固定した。
【0097】
前記固定によって,該通気パイプの軸から85ミリメートル離れた位置に該扇風機の重心が位置することを確認した。
【0098】
そして,前記固定において,前記重心の位置を,ロール回転角で45度の位置511の方向においた条件を実験条件400とし,また,ロール回転角で180度の位置507の方向においた条件を実験条件401とした。
【0099】
ただし,ロール回転角とは,
図14のロール回転軸501における角度である(「ロール回転角」の定義については実施例3に記載)。
【0100】
また,実験条件400において,さらに,284グラムの重りをロール回転角で225度の位置に追加した条件を実験条件402とした。
【0101】
すなわち,実験条件400は,「284グラムの物体の重心を,通気パイプの軸から85ミリメートルの距離で,通気パイプのハンドルからロール回転角45度の方向の位置においた実験条件」である。
【0102】
また,実験条件401は,「284グラムの物体の重心を,通気パイプの軸から85ミリメートルの距離で,通気パイプのハンドルからロール回転角180度の方向の位置においた実験条件」である。
【0103】
また,実験条件402は,「568グラムの物体の重心を,通気パイプの軸上の位置においた実験条件」である。
【0104】
実験条件400において,前記通気パイプの前記ヘッドを床面に接触させ,該ヘッドを床面に滑走させない状態で,前記ハンドルを真上の方向に向けて支持したときは,前記通気パイプが自然にロール回転する現象は観測されなかった。すなわち,前記ヘッドを床面に滑走させないときは,前記ハンドルを支持する手の手首をロール回転方向に回転させるトルクは発生しなかった。
【0105】
次に,実験条件400において,前記通気パイプと前記床面の角度を45度に保ちながら,前記ハンドルを手で前方に押し出すことにより,前記ヘッドを50センチ以上前方に滑走させたところ,前記通気パイプがロール回転方向に80度以上回転する現象が観測された。
【0106】
実験条件400において,前記「50センチ前方滑走の試行」を10回繰り返し,前記通気パイプのロール回転方向の回転角を測定したところ,1回目は91度,2回目は95度,3回目は93度,4回目は89度,5回目は97度,6回目は91度,7回目は92度,8回目は96度,9回目は87度,10回目は94度であり,平均は92.5度であった。
【0107】
すなわち,実験条件400において,前記ヘッドを滑走させないときは発生しない回転運動が,前記ヘッドの滑走に誘発されて毎回発生していることが観測された。
【0108】
また,実験条件400において,前記滑走を繰り返すためには,該回転運動により回転した前記通気パイプの向きを元の角度(前記ハンドルが真上に向く方向)に戻すために,該回転運動とは反対の方向に前記ハンドルを手でひねり戻す動作を毎回行う必要があった。このひねり戻す動作において,(1)前記ヘッドが前記床面に接触しているために摩擦によって生じる抵抗力と,(2)前記扇風機の重心の位置を元の高さに引き上げる際に重力によって生じる抵抗力の,2つの抵抗力を受けるため,手首に大きなストレスがかかることが分かった。
【0109】
すなわち,実験条件400において,ユーザは,「ハンドルを押し出す動作」と「ハンドルをひねり戻す動作」の2種類の動作を毎回繰り返していることが観測され,この「ハンドルをひねり戻す動作」のストレスが手首にかかる大きな負担の原因となっていることが分かった。
【0110】
以上の実験によって発見された手首にかかる前記ストレスを,本明細書では,「ヘッド滑走誘発性ロール回転ストレス」と命名し,英語名としては「Sliding―Head―Induced Rolling Stress」と命名し,この英語名の頭文字をとって,本明細書では,「SHIRS」又は「SHIRストレス」とよぶ。
【0111】
SHIRSは,ヘッドと床面の間の接触によって発生することを特徴とするストレスであって,手持ち式の扇風機(例として「ドライヤー」など)の通常の手持ち動作では発生することはない。SHIRSは,扇風機を掃除機の通気パイプに着けてヘッドの滑走運動を繰り返す際に現れるストレスであって,掃除機の使用における動作に特有のストレスである。
【0112】
SHIRSは,ヘッドを滑走させなければ現れないストレスである。また,SHIRSは,扇風機を装着した時点では現れず,ヘッドを滑走させることで現れるストレスであるため,ユーザはこのストレスに気づきにくいという特徴がある。ユーザは,SHIRSに気づかないまま,ヘッドの滑走を繰り返すことで,手首に毎回ストレスをかけ続けることになるため,SHIRSは大変危険なストレスであるといえる。
【0113】
次に,実験条件401において,前記「50センチ前方滑走の試行」を10回繰り返し,前記通気パイプのロール回転方向の回転角を測定したところ,1回目は3度,2回目は―2度,3回目は―5度,4回目は2度,5回目は―7度,6回目は4度,7回目は1度,8回目は5度,9回目は2度,10回目は―4度であり,平均は,―0.1度であった。
【0114】
よって,前記滑走を繰り返す際に「ハンドルをひねり戻す動作」はほとんど発生せず,実験条件401では,SHIRストレスはほとんど発生しないことが分かった。これにより,「掃除機に着けた扇風機の重心と通気パイプのハンドルの間のロール回転角がSHIRSの発生に影響する」という新規の知見を得ることができた。
【0115】
次に,実験条件402において,前記「50センチ前方滑走の試行」を10回繰り返し,前記通気パイプのロール回転方向の回転角を測定したところ,1回目は―5度,2回目は8度,3回目は―12度,4回目は7度,5回目は8度,6回目は−1度,7回目は11度,8回目は9度,9回目は−10度,10回目は12度であり,平均は,―2.7度であった。
【0116】
よって,前記滑走を繰り返す際に「ハンドルをひねり戻す動作」はほとんど発生せず,実験条件402では,SHIRストレスはほとんど発生しないことが分かった。
【0117】
また,被験者5人に,実験条件400と,実験条件402のそれぞれで,前記「50センチ前方滑走の試行」を50回繰り返してもらった後に,手首の疲労度について聞き取り調査を行ったところ,全員が実験条件402よりも実験条件400の方により大きな疲労を感じたと回答した。
【0118】
このことは,実験条件402では扇風機の重量が2倍になっているにも関わらず,該扇風機の重心の位置を通気パイプの軸上に位置させることにより,疲労度は実験条件400よりも大きく軽減されることを示唆するものである。
【0119】
以上の実験から,SHIRストレスの解消方法として,「扇風機全体の重心の位置をハンドルからロール回転角180度の方向に位置させる方法」と,「重りを用いて扇風機全体の重心の位置を通気パイプの軸付近に位置させる方法」の2つの方法が有効であるという新規の知見が得られた。
【0120】
また,「掃除機に着けた扇風機の重心と通気パイプのハンドルの間のロール回転角がSHIRSの発生に影響する」という知見から,「重心が通気パイプの軸付近に位置しない扇風機を着けるときは,該扇風機と該通気パイプの向きを正しく着ける必要がある」という別の新規な知見も得られた。
【0121】
なお,前記SHIRストレスの発見と前記SHIRストレスの解消方法は本出願時において未発表の知見である。
【実施例3】
【0122】
(座標系の定義)
図14に記載の通気パイプを用いて座標系を定義した。この座標系を本明細書の説明に用いる座標系とする。
【0123】
通気パイプ100の前管101の筒状体の軸をロール回転軸501とする。
【0124】
ロール回転軸501に対して垂直な軸であって,前管101と後管102が相互に接続された位置を通過し,上506と下507の方向にのびる軸をヨー回転軸502とする。
【0125】
ロール回転軸501とヨー回転軸502の両方に対して垂直な軸をピッチ回転軸503とする。
【0126】
ロール回転軸501とヨー回転軸502とピッチ回転軸503の交わる点を原点500とする。
【0127】
前504の方向は,ロール回転軸501に沿って前管101の筒状体を通過する気流の上流がある方向である。掃除機稼働時において,気流はヘッド111から前管101を通過して後管102の方向に流れる。すなわち,前504の方向は,原点500からロール回転軸501に沿ってヘッド111のある方向である。
【0128】
後505の方向は,原点500から見て前504と反対の方向である。
【0129】
上506の方向は,原点500から見てヨー回転軸502に沿ってハンドル103のある方向である。
【0130】
下507の方向は,原点500から見て上506と反対の方向である。
【0131】
右508の方向は,原点500から前504を見たときに,ピッチ回転軸503に沿って右の方向である。
【0132】
左509の方向は,原点500から前504を見たときに,ピッチ回転軸503に沿って左の方向である。
【0133】
ロール回転角510は,ロール回転軸501の周方向の回転角であり,上506の方向を0度とし,右508の方向を90度,下507の方向を180度,左509の方向を270度とする,
【0134】
図14では,ロール回転角で45度の方向にある位置511が描かれている。
【0135】
図1から4及び14に記載の扇風機300は,ロール回転角で180度の方向(すなわち,下507の方向)から,通気パイプ100を抱持している。
【実施例4】
【0136】
実施例4では,
図1から14に記載の支持具200と,該支持具を有する扇風機300について説明する。
【0137】
(支持具の構成)
図1から4に記載の支持具200は,ハンドル103を有する通気パイプ100の鞍部105,及び/又は前管101,及び/又は後管102を抱持できる腕202を有する抱持部201と,抱持部201に支持された支持部210とを有している。
【0138】
(支持具と通気パイプの関係)
図1から14に記載の支持具200が有する抱持部201が有する巻持部206のベルト207を抱持部201の腕202の外面204の上からO形状227に巻くことにより,通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103の内の少なくとも1つ又は2つを巻持した状態において,支持具200が有する抱持部201が有する腕202が有する内面203は,通気パイプ100の鞍部105の前鞍面106,及び/又は後鞍面107,及び/又は下鞍面108,及び/又は前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は付け根104の内の少なくとも1つ又は2つ以上と接触する状態で,腕202は通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は鞍部105の内の少なくとも1つ又は2つ以上を,上506又は下507の方向から抱持することができる。そして,電気機器である扇風機300の重心を通気パイプ100の上506又は下507に位置させた状態で,前記重心をロール回転軸501の0度付近の方向又は180度付近の方向に位置させた状態を維持することができ,電気機器である扇風機300のロール回転軸501の周方向への回転移動を防止できる腕バネ229の効果を有する腕202を有し,腕202の内面203は先端205の隙間224を幅222より狭く設けたU形状225,及び/又は鞍形状226,及び/又は通気パイプ100の鞍部105又は前管101の表面に相補的な形状,の内の少なくとも1つ又は2つ以上の形状を有する内面203を有する腕202であるため,巻持手段206のベルト207を通気パイプ100に巻かない状態でも落下せずに通気パイプ100を抱持することができる。そして,扇風機300の送風部301の送風の方向をハンドル103又はハンドル103を掴持する人体に向けることができる。通気パイプ100の前管101の表面又は鞍部105の鞍形表面の周方向の曲率半径は,1.5センチメートルから3センチメートル(市販の掃除機の調査に基づく値)の範囲であるため,内面203のU形状225の周方向の曲率半径は1.5センチメートルから3センチメートルである。また,内面203の鞍形状226の鞍点213の周方向の曲率半径は1.5センチメートルから3センチメートルである。また,内面203の鞍形状226の鞍点213の軸方向の曲率半径は10センチメートル以上である。また,内面203の鞍形状226の鞍点213の軸方向の曲率半径を無限大とすることで,内面203の鞍形状226の鞍点213の軸方向の断面が直線である半円筒又は部分円筒である腕202を有する抱持部201を有する支持具200となり,通気パイプ100の前管101の上面130又は下面131に内面203を隙間なく接触させながら通気パイプ100の前管101の上面130又は下面131を抱持できる腕202の強い腕バネ229の効果を有する抱持部201を有する支持具200を提供できる。
【0139】
図1から4に記載の支持具200の抱持部201の腕202は,
図5に記載の通気パイプ100の鞍部105の下鞍面108の鞍点118における法線128の方向から,通気パイプ100の鞍部105及び/又は前管101を抱持している。
【0140】
図1から4に記載の支持具200の抱持部201の腕202は,内面203の鞍点213における法線223を通気パイプ100の鞍部105の下鞍面108の方向に向けた状態,及び/又は,内面203の鞍点213を鞍部105の下鞍面108に接触させた状態で,通気パイプ100の鞍部105及び/又は前管101を抱持している。
【0141】
(扇風機を支持する支持具)
図1から13に記載の支持具200が有する支持部210は,電気機器である扇風機300の送風部301を支持することができ,ロール回転軸501,及び/又はヨー回転軸502,及び/又はピッチ回転軸503の内の少なくとも1つ又は2つ以上の軸と平行に回転させることができる軸及び軸受を有する可動部214と215を有し,可動部214と215によって送風の向きを変えられるように電気機器である扇風機300の送風部301を支持する。
【0142】
(支持具を有する扇風機)
図1から13に記載の支持具200を有する扇風機300は,前記のいずれかの支持具200を有し,前記のいずれかの支持部210によって支持された送風部301を有する。送風部301は羽根車302を有し,羽根車302の車軸を回転させる電動機303は枠306によって支持され,枠306はファンガード305を有し,支持具210によって支持される。送風部301の枠306は電池304を支持し,電池304は電動機303に電気的に接続されることで,電動機303に給電する。送風部301の枠306は,ユニバーサルシリアルバス規格の受電可能なポートを有し,該ポートを外部電源に接続することで,該外部電源からの電気を電池304に充電することができる。また,該外部電源からの電気で電動機303を駆動することができる。そして,該ポートを該外部電源から切り離した状態で,電池304からの電気で電動機303を駆動することができる。羽根車302の幅は通気パイプの前管101の幅よりも大きいため,通気パイプ100の下507の方向に送風部301が位置する扇風機300は,通気パイプ100の上506の方向に送風して風を届かせることができる。
【0143】
(扇風機と通気パイプの関係)
扇風機300が有する支持具200が有する抱持部201が有する腕202は,先端205の隙間224を幅222より狭く設けたU形状225の腕202の内面203を通気パイプ100の前管101の下面131又は鞍部105の下鞍面108に接触させた状態で,通気パイプ100の前管101の下面131又は鞍部105の下鞍面108を下507の方向から抱持し,抱持部201が有する巻持部206は前管101及び/又は後管102にベルト207をO形状227に巻いて前管101及び/又は後管102を巻持し,通気パイプ100の下507の方向に扇風機300の送風部301の重心が位置する。
【0144】
(支持具の巻持部)
抱持部201は,前管101及び/又は後管102のそれぞれを巻持部206のベルト207でO形状227に巻持することで,腕202の外面204を上から締め付けながら,下鞍面108及び/又は下面131を内面203に接触させて抱持することができる。また,抱持部201は,前管101及びハンドル103のそれぞれを巻持部206のベルト207でO形状227に巻持することで,腕202の外面204を上から締め付けながら,前鞍面106及び/又は上面130を内面203に接触させて抱持することもできる。抱持部201は1又は2以上の巻持部206のベルト207を有し,ベルト207は面ファスナ209を有し,開閉環できるジョイント208を有する。ただし,前記「開閉環できる」は,開環と閉環ができるということである。
【0145】
(前管を上下から抱持する効果)
図1から4に記載の通気パイプ100の前管101の形状には上下の区別があり,前管101の左右の幅(すなわち,上面130の左右の幅,又は,下面131の左右の幅)は前管101の上下の幅より狭い。このため,上下の区別がある形状で左右の幅が上下の幅より狭い形状を有する前管101の幅を最も狭く抱持できる「上面130を上506の方向から抱持する腕202」又は「下面131を下507の方向から抱持する腕202」のU形状225は,前記幅の広い周方向に回転移動するにしたがって,腕202の幅222が増加することになる。これに対し,腕202は腕202のU形状225を維持しようとするため,腕202は腕バネ229の効果を有する。すなわち,「上下の区別がある形状で左右の幅が上下の幅より狭い形状を有する通気パイプ100の前管101の上面130を上506の方向から抱持する腕202を有する抱持部201を有する支持具200」又は「上下の区別がある形状で左右の幅が上下の幅より狭い形状を有する通気パイプ100の前管101の下面131を下507の方向から抱持する腕202を有する抱持部201を有する支持具200」は,腕バネ229の効果により,「前管101の幅を最も狭く抱持できる周方向に前記回転移動を戻す効果」を有するため,「前記回転移動を起こしにくい効果」を得ることができる。
【0146】
(エラスティックポリマー,エラスティック樹脂)
支持具200の抱持部201の腕202は,エラスティック性のあるポリマーを用いることができ,ポリエチレン,ポリプロピレン,ナイロン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリメタクリル酸メチル,ポリテトラフルオロエチレン,ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート,AS樹脂,ABS樹脂,エチレン酸ビコポリマー,アセタール樹脂,酢酸セルロース樹脂,ポリウレタン,TPU樹脂,熱可塑性樹脂,熱可塑性ポリウレタンエラストマー,合成ゴム,天然ゴムを用いることができる。また,滑り止め効果のある前記ポリマーを腕202の内面に用いることもでき,複数種類のポリマーを組み合わせて用いることができる。
【0147】
これにより,該ポリマーの弾性力を利用して,前記「内面密着性腕バネ効果」を同じポリマー材料を用いて成形した1つの部品で得ることができる。具体的には,腕202の鞍点213から足212に繋がる中央部分を該ポリマー材料を用いた肉厚の構造に成形することにより,腕バネ229のU形状225の剛性を高めることで,前記「腕バネ効果」をより高めることができる。また,腕202と巻持部206のベルト207が接触する部分を該ポリマーを用いた肉薄の構造に成形することにより,巻持部206のベルト207のO形状227の締め付けにより腕202の形状がO形状227に合わせて変形しやすいように成形することで,腕202の内面203が通気パイプ100に密着しやすくなり,前記「内面の密着性を高める効果」を得ることができる。
【0148】
(足)
支持具200の抱持部201の腕202の両側の先端205から外面204の側に外側に向かってのびる板形状又は1つの平面に相補的な形状の2以上の足212が設けられている。足212は1つの平面に相補的な形状を有することから,1つの平面である机面600に相補的な形状を有する。よって,支持具200の抱持部201から通気パイプ100を外した状態で,足212を机面600の上に接触させた状態で,足212の上に腕202を支持し,腕202の中央の上に支持部210を支持し,扇風機300の送風部301を腕202の上に支持した状態で,巻持部206のベルト207を腕202に巻き付けた状態で,立つことができる。該立った状態において,机面600に足212を接触させ,腕202の内面203を机面600に向けて下向きに有し,上に向けて有する外面204の中央に上向きに立設された短い支柱の形状を有する回転可能な軸と軸受からなる可動部214を有する支持部210は,水平方向両側に向かってのびながらアーチ状に上方向に向けて湾曲させた板状体の先端に回転可能な軸と軸受からなる可動部215を有する。可動部215によって回転可能に支持されたファンガード305及び枠306により支持される電動機303の回転軸に固定された羽根車302は,枠306の内部に支持された電池304から電気コードを経由して給電される電動機303によって駆動されて回転する。よって,抱持部201は通気パイプ100を外した状態で机面600に立つ2つの板形状の足212を腕202の両側の先端205に有する。
【0149】
支持具200は,先端205の隙間224が幅222より狭いU形状225を有するエラスティックポリマー材料製の腕202の両側の先端205に設けられた2つの足212を手で反対方向に引っ張って広げることで隙間224広げることができるため,隙間224から通気パイプ100を通過させることができる。また,腕202を通気パイプ100に抱持させる際に,腕202の両側の先端205に設けられた2つの足212を指でつまんで通気パイプ100の下507から引き上げることで,腕202の先端205の隙間224から通気パイプ100を通過させる作業をしやすくする形状を有する。このため,抱持させる際に誤って電気機器である扇風機300を落下させる事故を防止する効果を得ることができる。
【0150】
(3Dプリンター)
抱持部201の腕202は,抱持部201の腕202の形状データに基づいて3Dプリンターで成形することにより製造することができる。抱持部201の腕202の形状データは,少なくとも「腕202の外面204の三次元又は二次元の形状データ」を含むデータである。外面204の形状データを内面203の形状データと組み合わせることにより,腕202の全体の形状データを容易に作成して,3Dプリンターで成形することができる。内面203の形状データとしては,市販の通気パイプの形状をスキャナーで読み込んだ形状から相補的な形状を生成する方法と,市販の通気パイプの形状を表すCADデータから相補的な形状を生成する方法のいずれかにより,「通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は鞍部105の形状データに相補的な形状」を生成することができる。また,「鞍形状を有する形状データ」を内面203の形状データとして用いることもできる。腕202の形状データを含む抱持部201の形状データを記録する媒体としては,コンピュータで読み出し可能な記録媒体であればいかなる記録媒体を用いてもよく,磁気ディスク,ソリッドステートドライブ,メモリー,リードオンリーメモリー,ランダムアクセスメモリー,半導体素子メモリーを用いてもよい。
【実施例5】
【0151】
(腕バネ効果の実験)
腕202に通気パイプ100を抱持させた状態で,通気パイプ100をひねることにより,腕202を周方向に回転移動させたときの腕202の幅222をモデルを用いて計測する実験をした。
【0152】
実験に用いた通気パイプは,直径が4センチメートルの円を該円の面に垂直方向に5センチメートル直進させ,そこから曲率半径20センチメートルで30度回転するまで移動させ,そこから5センチメートル直進させたときに該円の円周が描く曲面からなる筒状体563である。これをハンドルを有さない通気パイプ563とする。
【0153】
次に筒状体563を,最初の円の位置において該円の円周方向に180度回転させることによって得られるもう一つの筒状体の先にハンドルをつけ,これを筒状体563と重ね合わせることによって得られる三又の筒状体562をハンドルを有する通気パイプ562として実験に用いた。
【0154】
実験に使用した腕202は,腕の内側の間の幅が4センチメートルで,腕の内側の長さが3.4センチメートルで厚さが1センチメートルの凹形を底面とし,これを高さ8センチメートルにのばした凹形柱であり,これを腕バネ229として使用した。
【0155】
腕バネ229の内面にハンドルを有する通気パイプ562の鞍部を下鞍面の鞍点方向から抱持した状態550では,腕バネ229の腕の幅222は4センチメートルである。
【0156】
腕バネ229の内面にハンドルを有する通気パイプ562の鞍部を下鞍面の鞍点方向から軸110の周方向に20度回転移動させた方向から抱持した状態551では,腕バネ229の腕の幅222は4.76センチメートルであり,19%増加した。
【0157】
腕バネ229の内面にハンドルを有さない通気パイプ563の鞍部を下鞍面の鞍点方向から抱持した状態560では,腕バネ229の腕の幅222は4センチメートルである。
【0158】
腕バネ229の内面にハンドルを有さない通気パイプ563の鞍部を下鞍面の鞍点方向から軸110の周方向に20度回転移動させた方向から抱持した状態561では,腕バネ229の腕の幅222は4.31センチメートルであり,7.7%増加した。
【0159】
ハンドルを有さない通気パイプを周方向に回転移動させたときの回転角度に対する腕の幅の増加率のグラフ573から,「鞍形表面を抱持する腕の幅は,鞍点方向から抱持するときが最小となり,鞍点方向と抱持方向の間の角度に比例して増加する」という知見が得られた。
【0160】
また,ハンドルを有する通気パイプを周方向に回転移動させたときの回転角度に対する腕の幅の増加率のグラフ572からも,前記と同じ知見が得られることが確認され,さらに,「ハンドルを有さない通気パイプ563よりも,ハンドルを有する通気パイプ562を抱持させる方が,よりわずかな角度の回転移動であっても,腕の幅222をより大きく広げる効果を生じる」という知見が得られた。
【0161】
図17から20に記載の腕バネ229の内面は,ハンドルを有する通気パイプ562の下鞍面に相補的な形状を有していないため,ハンドルを有する通気パイプ562の鞍部を下鞍面の鞍点方向から抱持した状態550において,該内面と該下鞍面の鞍点の間には空隙が存在する。
【0162】
これに対し,
図1から10に記載の支持具の腕202は,通気パイプ100の鞍部105又は前管101に相補的な形状の内面228を有するため,腕202のU形状225の内面203が通気パイプ101の鞍形表面である下鞍面108に接触することになり,前記空隙が存在しないため,腕202のU形状225の内側を周方向にむすぶ内面203の距離が短くなることにより,腕202の剛性が増す。このため,
図9と10に記載の腕バネ229は,
図17から20に記載の腕バネよりも「さらに強い腕バネ効果」を得ることができる。
【0163】
同様に,
図21から28に記載の支持具の腕202は,通気パイプ100の鞍部105又は前管101に相補的な形状の内面228を有するため,腕202のU形状225の内面203が通気パイプ101の鞍形表面である前鞍面106に接触することになり,前記空隙が存在しないため,腕202のU形状225の内側を周方向にむすぶ内面203の距離が短くなることにより,腕202の剛性が増す。このため,
図25に記載の腕バネ229は,
図17から20に記載の腕バネよりも「さらに強い腕バネ効果」を得ることができる。
【実施例6】
【0164】
実施例6では,
図21から28に記載の支持具200について説明する。
【0165】
(支持具の構成)
図21から28に記載の支持具200は,ハンドル103を有する通気パイプ100の鞍部105及び/又は前管101を抱持できる腕202を有する抱持部201と,抱持部201に支持された支持部210とを有している。支持具200は,先端205の隙間224が幅222より狭いU形状225を有するため,巻持手段206がなくても通気パイプ100から落下せずに通気パイプ100を抱持することができる。
【0166】
電気機器であるカメラ602を有するスマートフォン601を着脱できる嵌合部を有するスマートフォンホルダー230をカメラねじ211で支持板232に着脱できる着脱部位を有する基台231を有する支持部210は,抱持部201の腕202の外面204の中央に位置する。
【0167】
支持部210が有する基台231は,カメラねじ211及びスマートフォンホルダー230等の固定具を用いて電気機器であるスマートフォン601とカメラ602を固定して支持することができる。
【0168】
支持部210が有する支持板232は,カメラねじ211等の固定具を用いて電気機器であるスマートフォン601とカメラ602を固定して支持することができる。
【0169】
支持部210が有する支持板232は,カメラねじ211を外すことで,支持板232を両面から挟持できるクリップ等の挟持部を挟持させることができ,クリップ等の挟持部を有する電気機器である扇風機に支持板232を挟持させることで,電気機器である扇風機を取り付けて支持することができる。
【0170】
支持部210はカメラねじ211のネジ穴を有し,カメラねじ211のオスねじ又はメスねじを有する電気機器を前記ねじ穴に取り付けて支持することができる。
【0171】
支持部210はカメラねじ211を有し,カメラねじ211に取り付け可能な部位を有する電気機器をカメラねじ211に取り付けて支持することができる。
【0172】
支持部210は電気機器であるスマートフォン601を挟持できる伸縮移動可能な部品である挟持部を有するスマートフォン固定具であるスマートフォンホルダー230を有し,電気機器であるスマートフォン601を挟持して支持することができる。
【0173】
支持部210はスマートフォン601を支持することにより,電子機器であるカメラ602を支持することができる。
【0174】
支持部210はスマートフォン601を支持することにより,スマートフォン601が有するユニバーサルシリアルバス規格のポート端子を有し,該ポート端子に着脱できるプラグ端子を有する市販の小型の扇風機を取り付けて支持することができ,該小型の扇風機に電源がなくても,支持部210が支持するスマートフォン601が有する電源である電池の電気を該ポート端子から該プラグ端子を経由して該小型の扇風機が有する電動機に給電することができ,該電動機を駆動させて該扇風機の羽根車を回転させて送風することができる。
【0175】
支持具200は,先端205の隙間224が幅222より狭いU形状225を有するエラスティックポリマー材料製の腕202の両側の先端205に設けられた2つの足212を手で反対方向に引っ張って広げることで隙間224広げることができるため,隙間224から通気パイプ100を通過させることができる。これにより,通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び又は付け根104,及び/又は鞍部105の前鞍面106,及び/又は下鞍面108の内の少なくとも1つ又は2つ以上を内面203に接触させた状態で,腕202の内面203の鞍形状226の鞍点213における法線223の方向に,通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び又は付け根104,及び/又は鞍部105の内の少なくとも1つ又は2つ以上を,上506又は下507の方向から抱持することができる。
【0176】
支持具200は,通気パイプ100の鞍部105の前鞍面106の鞍点116における法線126の方向から,通気パイプ100の前管101,及び/又はハンドル103,及び又は付け根104,及び/又は鞍部105の内の少なくとも1つ又は2つ以上を抱持することができる。
【0177】
支持具200は,通気パイプ100の鞍部105の下鞍面108の鞍点118における法線128の方向から,通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び又は付け根104,及び/又は鞍部105の内の少なくとも1つ又は2つ以上を抱持することができる。
【0178】
支持具200は,U形状225を有する腕バネ229の機能を有する腕202により,電気機器であるスマートフォン601を通気パイプ100の上506又は下507に位置させた状態で,前記電気機器であるスマートフォン601をロール回転軸501の0度付近の方向又は180度付近の方向に位置させた状態を維持することができ,前記電気機器であるスマートフォン601のロール回転軸501の周方向への回転移動を防止できる。
【0179】
支持具200は,腕バネ229の効果を有する腕202を有し,腕202の内面203はU形状225,及び/又は鞍形状226,及び/又は通気パイプ100の鞍部105又は前管101の表面に相補的な形状,の内の少なくとも1つ又は2つ以上の形状を有する内面203を有する腕202である。
【0180】
そして,支持具200の支持部210が支持する電気機器であるスマートフォン601の画面の方向をハンドル103又はハンドル103を掴持する人体に向けることができる。通気パイプ100の前管101の表面又は鞍部105の鞍形表面の周方向の曲率半径は,1.5センチメートルから3センチメートル(市販の掃除機の調査に基づく値)の範囲であるため,内面203のU形状225の周方向の曲率半径は1.5センチメートルから3センチメートルである。また,内面203の鞍形状226の鞍点213の周方向の曲率半径は1.5センチメートルから3センチメートルである。
【0181】
支持具200の抱持部201の腕202の両側の先端205から外面204の側に外側に向かってのびる板形状の足212が設けられている。支持具200の抱持部201から通気パイプ100を外した状態で,足212を机面600の上に接触させた状態で,足212の上に腕202を支持し,腕202の内面203を机面600に向けて下向きに有し,上に向けて有する外面204の中央の上に支持する支持部210により電気機器であるスマートフォン601を支持した状態で,机面600の上に立つことができる。
【0182】
支持具200の抱持部201の腕202と足212は,エラスティック性を有するポリマー材料の部品であるため,腕202を通気パイプ100に抱持させる際に,腕202の両側の先端205にある足212を指でつまんで通気パイプ100の下507から引き上げることで,腕202の先端205の隙間224から通気パイプ100を通過させる作業をする際に変形する性質を有する。
【0183】
抱持部201の腕202は,抱持部201の腕202の形状データに基づいて3Dプリンターで成形することにより製造することができる。抱持部201の腕202の形状データは,少なくとも「腕202の外面204の三次元又は二次元の形状データ」を含むデータである。外面204の形状データを内面203の形状データと組み合わせることにより,腕202の全体の形状データを容易に作成して,3Dプリンターで成形することができる。内面203の形状データとしては,市販の通気パイプの形状をスキャナーで読み込んだ形状から相補的な形状を生成する方法と,市販の通気パイプの形状を表すCADデータから相補的な形状を生成する方法のいずれかにより,「通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は鞍部105の形状データに相補的な形状」を生成することができる。また,「鞍形状を有する形状データ」を内面203の形状データとして用いることもできる。腕202の形状データを含む抱持部201の形状データを記録する媒体としては,コンピュータで読み出し可能な記録媒体であればいかなる記録媒体を用いてもよく,磁気ディスク,ソリッドステートドライブ,メモリー,リードオンリーメモリー,ランダムアクセスメモリー,半導体素子メモリーを用いてもよい。
【実施例7】
【0184】
特許文献4に記載した「解決すべき課題」を実施例7として転記する。
【0185】
従来技術の取付器具を用いて,掃除機の通気パイプのハンドル付近に扇風機やスマートフォンなどの機器を取り付けた場合,掃除機の通常の操作において,通気パイプのハンドルをひねる回転動作が多発するため,該機器の取り付け位置が次第にズレていき,通気パイプの周囲を周方向に回転移動してしまいやすいという欠点がある。
【0186】
特許文献1に記載の取付装置の取付座板とバンドを掃除機の通気パイプに締め付けることにより該掃除機に扇風機を取り付けた場合,前記回転移動を防ぐ力は,該取付座板と該バンドが該通気パイプに及ぼす摩擦力だけである。このため,締め付けた部分が滑り出しやすい欠点がある。また,一旦滑り出すと元の位置に戻す力が働かないため,該扇風機が通気パイプの周囲を周方向に回転移動した状態で留まってしまう欠点がある。
【0187】
機器の取付器具が周方向に回転移動すると,該機器の向きが変わってしまう。該機器が扇風機の場合,扇風機の向きが変わると,送風を人体に向けて維持することができなくなる。また,実施例2に記載の実験によれば,機器が周方向に回転移動して,重心が通気パイプの一方に偏ると,SHIRストレスが発生して手に負担をかけてしまう恐れがある。また,該機器がスマートフォンの場合,該スマートフォンのカメラの向きが傾いてしまうため,アプリの利用に支障が生じる(例えば,掃除機が通過した床面をスマートフォンで記録して,未掃除の床面がどこに残っているかを分かりやすく表示するアプリなど,スマートフォンのアプリを掃除機に応用しようとする際の障害となる)。
【0188】
特許文献2に記載の装置では,支柱に回転不可であって煽動可能に装着された支持板を必要とする。しかし,ほとんどの市販の掃除機の通気パイプにはそのような回転不可である支持板が存在しない。また,後付けで,既存の通気パイプに前記の回転不可である支持板を取り付けることは困難である。
【0189】
よって,「掃除機の通気パイプのハンドル付近に電気機器を取り付けることができる支持具であって,該支持具が周方向に回転移動を起こしにくい支持具を提供すること」が特許文献4に記載した発明で解決すべき課題である。
【0190】
夏場など気温の高い日に密閉された室内で掃除機を使用すると,該掃除機のモータから発生する熱が該掃除機から排出されるため,該室内の空気の温度が上昇する。さらに,掃除機をかける動作は体を多く動かす動作を伴うため,体温を上昇させ,大量の発汗を誘発し,熱中症などの危険性を増加させる。しかし,市場では,扇風機と掃除機は互いに独立した装置として提供されており,扇風機を搭載した掃除機は販売されていない。
【0191】
特許文献3に記載の扇風機では,掃除機本体に組み込まれたモータを扇風機として利用するため,掃除機の本体とハンドルの間に可動性のホースを用いるタイプの掃除機では,人体に向けて送風を維持することは難しい。
【0192】
よって,「掃除機の通気パイプのハンドル付近に取り付けることができる扇風機であって,該扇風機が周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供すること」は,特許文献4に記載した発明で解決すべき別の課題である。
【0193】
また,「電気機器又は扇風機を通気パイプのハンドル付近に取り付けることができる掃除機であって,必要に応じて該電気機器又は該扇風機を簡単に着け外しでき,該電気機器又は該扇風機が周方向に回転移動を起こしにくい掃除機を提供すること」は,特許文献4に記載した発明で解決すべき別の課題である。
【実施例8】
【0194】
特許文献4に記載した「課題を解決するための手段」を実施例8として転記する。特許文献4で請求項に掲げた発明は,関連発明Aとして同一の番号を付して記載する。
【0195】
関連発明A1に記載の発明にあたっては,
「ハンドルを有する通気パイプの鞍部又は前管を抱持できる腕を有する抱持部と,
前記抱持部から機器を支持できる又は着脱できる支持部と,
を有する支持具」である。
【0196】
「前記抱持部から機器を支持できる又は着脱できる支持部」とは,「前記抱持部から機器を支持できる支持部」又は「前記抱持部から機器を着脱できる支持部」である。また,前記通気パイプと接触する前記腕の面を「内面」とよぶ。
【0197】
関連発明A2に記載の発明にあたっては,
「前記鞍部の前鞍面,
前記鞍部の後鞍面,
前記鞍部の下鞍面,
前記前管の上面,
前記前管の下面,
の内の少なくとも1つを前記腕が抱持する
関連発明A1に記載の支持具」である。
【0198】
関連発明A3に記載の発明にあたっては,
「前記抱持部は前記通気パイプを巻持できる巻持部を有する
関連発明A1又は2に記載の支持具」である。ただし,前記巻持部は,前記抱持部全体において1以上の環構造を形成して,該環構造の中に前記通気パイプを通過させて巻持する部品である。
【0199】
関連発明A4に記載の発明にあたっては,
「鞍形状,
前記鞍部に相補的な形状,
前記前管に相補的な形状,
の内の少なくとも1つを前記腕の内面が有する
関連発明A1から3のいずれかに記載の支持具」である。
【0200】
前記「相補的な形状」は,該形状を有する2以上の部品を相互に接触させたときに,ぐらつかないで接触させることができる形状である。
【0201】
関連発明A5に記載の発明にあたっては,
「1つの平面に相補的な形状を有する足を前記腕の両側の先端に有する
関連発明A1から4のいずれかに記載の支持具」である。ただし,前記「1つの平面に相補的な形状を有する足」とは,前記1つの平面に接触させたときに,ぐらつかないで接触させることができる形状を有する足である。
【0202】
関連発明A6に記載の発明にあたっては,
「前記支持部に,
着脱部,
嵌合部,
挟持部,
基台,
支持板,
ねじ穴,
カメラねじ,
スマートフォン固定具,
ポート,
の内の少なくとも1つを有する関連発明A1から5のいずれかに記載の支持具」である。
【0203】
関連発明A7に記載の発明にあたっては,
「関連発明A1から6のいずれかに記載の支持具と,
前記支持部によって支持された送風部と,
を有する扇風機」である。
【0204】
関連発明A8に記載の発明にあたっては,
「関連発明A1から6のいずれかに記載の支持具又は関連発明A7に記載の扇風機を有する掃除機」である。
【0205】
関連発明A9に記載の発明にあたっては,
「関連発明A1から8のいずれかに記載の抱持部の形状データを記録した媒体」である。
【0206】
前記抱持部の形状データとは,少なくとも「前記腕の外面の三次元又は二次元の形状データ」を含むデータである。前記媒体としては,コンピュータで読み出し可能な記録媒体であればいかなる記録媒体を用いてもよく,ディスク,ソリッドステートドライブ,メモリー,リードオンリーメモリー,ランダムアクセスメモリー,半導体素子メモリーを用いてもよい。
【0207】
なお,本明細書において,「掃除機」は,「電動機により羽根車を駆動して掃除機内に陰圧を発生させ,その陰圧を利用して吸引したものを集める装置」である。
【0208】
本明細書において,「扇風機」は,「電動機により羽根車を駆動して送風する装置」又は,「電力を利用して回転するモータにより羽根車を回して送風する装置」である。
【0209】
ただし,上記の扇風機の定義に当てはまるものであっても,掃除機が稼働することにより陰圧になる掃除機内の空間に設置されたものは,扇風機に該当しない。掃除機のゴミ吸引口から吸入された空気であって,かつ,掃除機から排出されていない空気を送風するための装置は,扇風機に該当しない。また,扇風機は掃除機に該当しない。
【0210】
本明細書において,「通気パイプ」とは,「掃除機が有する部品であって,ハンドルを有し,気流を通過させることができる筒状体を有する部品」である。
【0211】
前記「前管」は前記通気パイプにおいて,前記ハンドルの付け根がある位置から前記気流の上流側に位置する前記筒状体の部分である。前記前管にはさらに複数の部分に分割可能な着脱部位があってもよいし,なくてもよい。
【0212】
前記「後管」は前記通気パイプにおいて,前記前管よりも前記気流の下流側に位置する前記筒状体の部分である。
【0213】
前記前管と前記後管は,相互に分離不可能に接続されており,相互に流体的に接続されている。
【0214】
前記「付け根」は,前記通気パイプの表面であって,前記筒状体と前記ハンドルの間の境界に位置する表面である。
【0215】
前記「鞍部」は,「前鞍面」,「後鞍面」,「下鞍面」の内の少なくとも1つの面を有する部位である。
【0216】
前記「前鞍面」は,前記通気パイプの表面であって,前記ハンドルの前方に位置する鞍形表面である。ただし,「前方」とは,実施例3に記載の座標系の定義における前の方向である。
【0217】
前記「後鞍面」は,前記通気パイプの表面であって,前記前鞍面の後方に位置する鞍形表面である。ただし,「後方」とは,実施例3に記載の座標系の定義における後の方向である。
【0218】
前記「下鞍面」は,前記通気パイプの表面であって,前記ハンドル又は前記付け根の下方に位置する鞍形表面である。ただし,「下方」とは,実施例3に記載の座標系の定義における下の方向である。
【0219】
本明細書において,「鞍形表面」とは鞍形状の表面である。また,「鞍形状の表面」とは,該表面が軸方向に沿って概ねに凹形状であり,周方向に沿って概ねに凸形状である形状である。
【0220】
本明細書において,「鞍形内面」とは鞍形状の内面である。また,「鞍形状の内面」とは,該内面が軸方向に沿って概ねに凸形状であり,周方向に沿って概ねに凹形状である形状である。
【0221】
本明細書において,「抱持部の腕の内面が有する鞍形状」とは,該抱持部の該腕が前記通気パイプの鞍形表面を該内面に接触させながら抱持した状態で,該内面が該通気パイプの軸方向に沿って概ねに凸形状であり,周方向に沿って概ねに凹形状である形状である。また,抱持部の内面が鞍形状である該内面を「抱持部の鞍形内面」又は「抱持部の腕の鞍形内面」とよぶ。
【0222】
本明細書において,「周方向」とは,前記通気パイプが有する前記筒状体に円筒座標系を局所的にあてはめたときの周方向であり,通気パイプの表面を最短距離で周回できる方向である。
【0223】
本明細書において,「軸方向」とは,前記通気パイプが有する前記筒状体に円筒座標系を局所的にあてはめたときの軸方向であり,前記筒状体の中心軸がのびる方向である。また,前記筒状体の軸を「前記通気パイプの軸」とよび,本明細書において,単に「軸」や「軸方向」といった場合は,この意味で用いる。
【0224】
本明細書において,「鞍点方向」とは,前記通気パイプが有する鞍形表面の鞍点における法線の方向である。
【0225】
前記「面が軸方向に沿って概ねに凹形状」とは,該面の形状から細かい凹凸を除いて平滑化した形状が前記軸方向に沿って凹形状となる形状である。
【0226】
前記「面が周方向に沿って概ねに凸形状」とは,該面の形状から細かい凹凸を除いて平滑化した形状が前記周方向に沿って凸形状となる形状である。例として,円柱面は周方向に向かって概ねに凸形状である。
【0227】
前記「平滑化した形状」が凹形状であるか凸形状であるかを判定する方法としては,
(1)該面の大凡の形状を目視によって判定する方法,
(2)該面に掌をあてて大凡の形状を判定する方法,
(3)元となる形状をスキャナでコンピュータにとりこみ,これにガウス関数等をオペレータとするコンボリューション(畳み込み演算)の処理を施すことで平滑化した形状を得てから目視で判定する方法,
(4)該面を一方向に切ったときの断面における曲線を凹型の曲線と凸型の曲線で近似したときに,より近似精度の高い方の曲線の型を判定結果とする方法,
の少なくとも1つを利用することができる。
【実施例9】
【0228】
特許文献4に記載した「発明の効果」を実施例9として転記する。特許文献4で請求項に掲げた発明は,関連発明Aとして同一の番号を付して記載する。
【0229】
関連発明A1に記載の発明によれば,
「ハンドルを有する通気パイプの鞍部又は前管を抱持できる腕を有する抱持部と,
前記抱持部から機器を支持できる又は着脱できる支持部と,
を有する
支持具」が提供される。
【0230】
前記腕は,前記鞍部又は前記前管を抱持できるという特徴を有することから,前記鞍部又は前記前管を前記腕の隙間から内面の方向に招き入れて抱持できる形状(以下,「腕のU形状」とよぶ)を有しており,該腕のU形状を維持することができる。
【0231】
実施例5に記載の実験によれば,前記抱持部が有する腕に前記通気パイプの前記鞍部を抱持させた状態で,前記通気パイプをひねり,前記抱持部を周方向に回転移動させると,前記鞍部を抱持する該腕の幅が増加する。すなわち,該回転移動により,該腕を押し広げようとする力が該腕にかかる。
【0232】
これに対し,該腕は,該腕のU形状を維持することができるため,前記「該腕を押し広げようとする力」に抵抗することができる。これにより,前記回転移動に抵抗する効果を得ることができる。
【0233】
前記「回転移動に抵抗する効果」は,実施例5に記載の「鞍形表面を抱持する腕の幅は,鞍点方向から抱持するときが最小となり,鞍点方向と抱持方向の間の角度に比例して増加する」という性質によるものであり,前記腕を有する前記抱持部の特徴を活かしたものである。
【0234】
これに対し,特許文献1に記載のバンドで緊締する取付器具で前記鞍部を緊締しても,前記「回転移動に抵抗する効果」を得ることはできない。
【0235】
また,実施例5に記載の実験によれば,周方向の回転移動により鞍点方向と抱持方向の間の角度が増すにしたがって,前記腕の幅が増加する。これに対し,前記腕は該腕のU形状を維持しようとするため,前記腕がバネとして機能し,前記幅の増加に抵抗する効果を得ることができる(以下,「腕バネ効果」とよぶ)。この腕バネ効果により,「前記回転移動をもとの位置に戻す効果」を得ることができる。
【0236】
さらに,実施例5の実験によれば,「ハンドルを有さない通気パイプ」よりも,「ハンドルを有する通気パイプ」の鞍部を前記抱持部に抱持させる方が,よりわずかな角度の回転移動であっても,前記腕の幅をより大きく広げるため,「前記腕バネ効果をより強く発生させる効果」を得ることができる(以下,「強い腕バネ効果」とよぶ)。
【0237】
すなわち,「前記回転移動に抵抗して元の位置に戻す強い腕バネ効果」は,
(1)前記抱持部は前記腕を有している
(2)前記腕は前記通気パイプの鞍部を抱持できる
(3)前記通気パイプは前記ハンドルを有する
の3つの特徴の相乗効果によるものであって,これらのいずれかの特徴だけから得られる効果を遥かに超えるものである。
【0238】
また,国内で販売されている掃除機のほとんどの前管の形状には上下の区別があり,前管の左右の幅と上下の幅は異なっている。このため,前記前管の幅を最も狭く抱持できる方向から抱持する前記腕のU形状は,前記幅の広い周方向に回転移動するにしたがって,前記腕の幅が増加することになる。これに対し,前記腕は前記腕のU形状を維持しようとするため,前記腕バネ効果を得ることができ,この腕バネ効果により,「前記前管の幅を最も狭く抱持できる方向に前記回転移動を戻す効果」を得ることができる。よって,前記鞍部を抱持した場合と同様に,前記前管を抱持した場合であっても,「前記回転移動に抵抗して元の位置に戻す腕バネ効果」を得ることができる。
【0239】
そして,前記支持具は「前記抱持部から機器を支持できる又は着脱できる支持部」を有することにより,前記支持具を用いて,前記支持部に電気機器を支持させ,かつ,前記抱持部に前記鞍部又は前記前管を抱持させることができ,「通気パイプのハンドル付近に電気機器を取り付けることができる支持具」として利用できる効果を得ることができる。
【0240】
よって,「掃除機の通気パイプのハンドル付近に電気機器を取り付けることができる支持具であって,該支持具が周方向に回転移動を起こしにくい支持具を提供するという課題」を解決することができる。
【0241】
これにより,「機器の向きを維持できないために,これまで掃除機に取り付て使用することができなかった機器を,取り付けて使用できるようになる効果」を得ることができる。
【0242】
すなわち,「機器の取付の向きが該機器の機能を発揮させるうえで重要である機器に対して,掃除機の通気パイプのハンドル付近に該機器の周方向の向きが維持されるように取り付けることができる支持具を提供することで,該機器に新たな活用の場を提供することができる効果」を得ることができる。
【0243】
関連発明A2に記載の発明によれば,
「前記鞍部の前鞍面,
前記鞍部の後鞍面,
前記鞍部の下鞍面,
前記前管の上面,
前記前管の下面,
の内の少なくとも1つを前記腕が抱持する
関連発明A1に記載の支持具」が提供される。
【0244】
本発明者が実施した市場調査によれば,国内で販売されている掃除機のほとんどの前管は
図1から3に記載の「上下の区別がある形状」を有しており,左右の幅が上下の幅より狭い形状を有している。このため,「前記前管の幅を最も狭く抱持できる上下の方向から前記前管の上面又は下面を抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する前記支持具」は,前記「腕バネ効果」を得ることができ,「機器の周方向の向きを維持する効果」を得ることができる。
【0245】
特に,上下の区別がある形状を有する前記前管の下面に接触する前記内面を有し,前記前管の下面を下の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する関連発明A2に記載の支持具は,前記支持部が支持する電気機器である扇風機の重心を前記通気パイプの下に位置させることができるため,実施例2に記載のSHIRストレスを発生させにくい効果を得ることができる。
【0246】
また,上下の区別がある形状を有する前記前管の上面に接触する前記内面を有し,前記前管の上面を上の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する前記支持具は,前記支持部が支持する電気機器であるスマートフォンの画面を前記通気パイプの上に位置させることができるため,該画面の映像を前記通気パイプに遮られることなく上の方向に向け続けることができる効果を得ることができる。
【0247】
また,前記前鞍面,前記後鞍面,前記下鞍面のいずれかに接触する内面を有する腕を有する前記支持具は,前記鞍部を抱持する前記腕を有する前記支持具であるため,前記「強い腕バネ効果」を得ることができ,「機器の周方向の向きを維持する効果」を得ることができる。
【0248】
特に,前記鞍部の下鞍面に接触する前記内面を有し,前記鞍部の下鞍面を下の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する関連発明A2に記載の支持具は,前記支持部が支持する電気機器である扇風機の重心を前記通気パイプの下に位置させることができるため,実施例2に記載のSHIRストレスを発生させにくい効果を得ることができる。
【0249】
また,前記鞍部の前鞍面又は後鞍面に接触する前記内面を有し,前記鞍部の前鞍面又は後鞍面を上の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する前記支持具は,前記支持部が支持する電気機器であるスマートフォンの画面を前記通気パイプの上に位置させることができるため,該画面の映像を前記通気パイプに遮られることなく上の方向に向け続けることができる効果を得ることができる。
【0250】
なお,
「前記通気パイプの前管,
前記通気パイプの後管,
前記ハンドル,
前記鞍部,
の内の少なくとも2つを前記内面に接触させる
関連発明A2に記載の支持具」は,複数の異なる種類の部位を同時に抱持できるため,単一の部位だけを抱持する場合よりも,より安定的に抱持できる効果を得ることができる。また,前記通気パイプの前管,前記通気パイプの後管,前記ハンドル,前記鞍部,は相互に方向の異なる軸を有するため,これらの2以上を抱持することで,どちらか一方の軸の周方向に沿って回転移動してしまうことをより強力に防ぐ効果を得ることができる。
【0251】
なお,
「前記ハンドルの付け根を前記内面に接触させる
関連発明A2に記載の支持具」は,前記ハンドルをアンカー部位として利用することができ,前記支持具を取り付けられる周方向を限定する効果を得ることができるため,周方向の回転移動をより強力に防ぐアンカー効果を得ることができる。
【0252】
関連発明A3に記載の発明によれば,
「前記抱持部は前記通気パイプを巻持できる巻持部を有する
関連発明A1又は2に記載の支持具」が提供される。
【0253】
これにより,前記通気パイプを前記腕のU形状で抱持することに加え,前記通気パイプを前記巻持部のO形状で巻持することで,前記腕の先端の隙間から前記通気パイプが脱落してしまうことを防止する効果を得ることができる(以下,「脱落防止効果」とよぶ)。
【0254】
すなわち,前記巻持部は脱落防止効果を担当し,前記腕は腕バネ効果を担当することで,前記抱持部全体として「脱落させずに回転移動に抵抗して元の位置に戻す腕バネ効果」を得ることができる。
【0255】
なお,「前記通気パイプを抱持する前記腕の外面を巻持する前記巻持部を有する関連発明A3に記載の支持具」は,前記腕を外面から内面の方向に締め付けることで,腕の幅の増加に抵抗する前記腕の力を強めることができるため,「脱落させずに回転移動に抵抗して元の位置に戻す非常に強いバネ効果」を得ることができる。
【0256】
これにより,関連発明A3に記載の発明の特筆すべき効果として,「非常に強い腕バネ効果」を得ることができる。
【0257】
なお,関連発明A3に記載の発明によって,
「前記抱持部は,
前記前管又は前記後管を巻持した状態で前記下鞍面を抱持すること,
前記前管及び前記後管を巻持した状態で前記下鞍面を抱持すること,
前記前管又は前記ハンドルを巻持した状態で前記前鞍面を抱持すること,
前記前管及び前記ハンドルを巻持した状態で前記前鞍面を抱持すること,
前記後管又は前記ハンドルを巻持した状態で前記後鞍面を抱持すること,
前記後管及び前記ハンドルを巻持した状態で前記後鞍面を抱持すること,
の内の少なくとも1つができる
関連発明A3に記載の支持具」は,「脱落させずに回転移動に抵抗して元の位置に戻す非常に強いバネ効果」を,前記鞍部にて得ることができる。
【0258】
なお,
「前記抱持部は,
前記前管又は前記後管を巻持した状態で前記前管の下面を抱持すること,
前記前管及び前記後管を巻持した状態で前記前管の下面をを抱持すること,
前記前管又は前記ハンドルを巻持した状態で前記前管の上面を抱持すること,
前記前管及び前記ハンドルを巻持した状態で前記前管の上面を抱持すること,
の内の少なくとも1つができる
関連発明A3に記載の支持具」は,「脱落させずに回転移動に抵抗して元の位置に戻す非常に強いバネ効果」を,前記前管にて得ることができる。
【0259】
なお,
「前記抱持部は
前記後管又は前記ハンドルを巻持する
関連発明A3に記載の支持具」は,前記ハンドルの付け根をアンカーとして利用することができ,前記支持具を前管の前方に移動させないアンカー効果を得ることができる。
【0260】
なお,
「前記抱持部は
前記前管を巻持する
関連発明A3に記載の支持具」は,前記ハンドルの付け根をアンカーとして利用することができ,前記支持具を後管の後方に移動させないアンカー効果を得ることができる。
【0261】
なお,
「面ファスナを有するジョイントを有するベルトを前記巻持部に用いる関連発明A3に記載の支持具」は,前記ベルトで巻持して,前記ジョイントで前記ベルトを相互に連結することができるため,装着操作を容易化することができる。
【0262】
なお,
「前記腕にエラスティックポリマー材料の部品を用いる関連発明A3に記載の支持具」は,該ポリマーの弾性力を利用して,「前記腕バネ効果」と「前記内面の密着性を高める効果」の両方の効果を同じポリマー材料を用いて成形した1つの部品で得ることができる。例えば,U形状の剛性を高めて前記腕バネ効果を高めたい鞍形内面の中央付近の部位には該ポリマーを肉厚に用いて成形し,一方で,密着性を高めたい巻持部の周辺部位には該ポリマーを肉薄に用いて成形することで,巻持部のベルトのO形状の締め付けにより前記内面を変形させて通気パイプに密着するように形成することができる。また,金属製の部品を用いるよりも軽量化することができる。さらに,通気パイプとの接触部分にキズを着けにくい効果を得ることもできる。また,前記内面の一部分又は全面に滑り止め効果のある樹脂を用いることで,抱持する際の摩擦力を高める効果を得ることもできる。さらに,3Dプリンタを用いた該部品の製造が容易になる効果を得ることができる。
【0263】
関連発明A4に記載の発明によれば,
「鞍形状,
前記鞍部に相補的な形状,
前記前管に相補的な形状,
の内の少なくとも1つを前記腕の内面が有する
関連発明A1から3のいずれかに記載の支持具」が提供される。
【0264】
前記鞍形状又は前記鞍部に相補的な形状を有する前記内面は鞍形内面を有するため,前記支持具を着けることができる通気パイプ上の部位が前記内面に相補的な形状を有する鞍部の鞍形表面のみに限定され,前記鞍部以外の部位には着けにくくなる効果を得ることができる。これにより,ユーザが誤って前記鞍部以外の場所に前記支持具を着けてしまうことを防ぐ効果(以下,「誤使用防止効果」とよぶ)を得ることができる。
【0265】
また,前記前管に相補的な形状を有する前記内面は,上下の区別がある形状を有する前記前管に相補的な形状を有するため,形状の相補性が相互に一致しない周方向からの向きでは着けにくくなる効果を得ることができる。これにより,ユーザが誤って形状の合わない方向から前記支持具を前記前管に着けてしまうことを防ぐ前記誤使用防止効果を得ることができる。
【0266】
特に,上下の区別がある形状を有する前記前管の下面に相補的な形状を有する前記内面を有し,前記前管の下面を下の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する前記支持具は,前記支持部が支持する電気機器である扇風機の重心を前記通気パイプの下に位置させることができるため,実施例2に記載のSHIRストレスを発生させにくい効果を得ることができる。
【0267】
また,上下の区別がある形状を有する前記前管の上面に相補的な形状を有する前記内面を有し,前記前管の上面を上の方向から抱持できる前記腕を有する前記抱持部を有する前記支持具は,前記支持部が支持する電気機器であるスマートフォンの画面を前記通気パイプの上に位置させることができるため,該画面の映像を前記通気パイプに遮られることなく上の方向に向け続けることができる効果を得ることができる。
【0268】
関連発明A5に記載の発明によれば,
「1つの平面に相補的な形状を有する足を前記腕の両側の先端に有する
関連発明A1から7のいずれかに記載の支持具」が提供される。
【0269】
これにより,前記支持具を掃除機から外した時は,1つの平面である机面に前記足を置いた状態で,前記支持部を上に向け,前記支持部にて電気機器を支持できる効果を得ることができる。
【0270】
また,前記腕の両側の先端にある前記足をそれぞれ手でつまみ,反対方向に引っ張ることで,前記腕の先端の隙間を広げることができ,該隙間に通気パイプを通過させやすくなるため,前記通気パイプを前記腕に抱持させやすくなる効果を得ることができる。
【0271】
また,該隙間に前記通気パイプを通過させる際に,前記足を両手でしっかりと持つことができるため,前記通過させる作業の際に,誤って前記電気機器を落下させる事故を防止する効果を得ることができる。
【0272】
関連発明A6に記載の発明によれば,
「前記支持部に,
着脱部,
嵌合部,
挟持部,
基台,
支持板,
ねじ穴,
カメラねじ,
スマートフォン固定具,
ポート,
の内の少なくとも1つを有する関連発明A1から9のいずれかに記載の支持具」が提供される。
【0273】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部に着脱部又は嵌合部を有する支持具は,前記抱持部側の部品と前記機器側の部品を相互に着け外すことができる。
【0274】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部に挟持部を有する支持具は,前記挟持部に前記機器を挟持させることができる。
【0275】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部に基台を有する支持具は,固定具を用いて前記機器を前記基台に固定することができる。
【0276】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部に支持板を有する支持具は,挟持部を有する機器に前記支持板を挟持させることができる。例えば,クリップ式の挟持部を有する扇風機に前記支持板を挟持させることで,前記支持具を有する扇風機を提供することができる。
【0277】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部にねじ穴を有する支持具は,ねじを用いて前記機器を前記ねじ穴に取り付けることができる。
【0278】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部にカメラねじを有する支持具は,前記カメラねじに取り付け可能な部位を有する機器を前記カメラねじに取り付けることができる。
【0279】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部にスマートフォン固定具を有する支持具は,前記スマートフォン固定具にスマートフォンを取り付けることができる。
【0280】
関連発明A6に記載の支持具であって,前記支持部にポートを有する支持具は,前記ポートに挿入可能なプラグを有する機器を取り付けることができる。例えば,前記ポートにユニバーサルシリアルバス規格のポートを用いることで,これにユニバーサルシリアルバス規格のプラグを装着することができる。
【0281】
以上のいずれかの部品を有することにより,前記支持具を通気パイプに着けたままの状態で,前記支持具によって支持される電気機器を着脱することができるため,前記機器の着脱を容易化できる効果を得ることができる(以下,「機器の着脱容易化効果」とよぶ)。
【0282】
関連発明A7に記載の発明によれば,
「関連発明A1から6のいずれかに記載の支持具と,
前記支持部によって支持された送風部と,
を有する扇風機」が提供される。
【0283】
これにより,掃除機の通気パイプのハンドル付近の鞍部又は前管に,関連発明A1から6のいずれかに記載の支持具を用いて該扇風機を取り付けることができるため,該扇風機が周方向に回転移動を起こしにくい効果を得ることができる。よって,「掃除機の通気パイプのハンドル付近に取り付けることができる扇風機であって,該扇風機が周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供するという課題」を解決することができる。
【0284】
また,実施例2に記載の実験では,通気パイプに取り付ける機器の周方向の向きによっては,手首にストレスをかけてしまうことが分かっている。これに対し,関連発明A7に記載の扇風機を用いることで,「掃除機を使用中に該機器の位置が周方向に回転移動して気が付かないうちに手にSHIRストレスをかけてしまうことを防止できる効果」を得ることができる。
【0285】
なお,
「前記支持部に可動部を有し,
前記可動部によって送風の向きを変えられるように支持された前記送風部を有する
関連発明A7に記載の扇風機」は,掃除機の通気パイプが有する前鞍面,後鞍面,下鞍面,上面,下面の内のどの面に該扇風機をつけた場合であっても,「送風の向きを調整して,人体の様々な部位に向けて送風できる効果」を得ることができる。
【0286】
関連発明A8に記載の発明によれば,
「関連発明A1から6のいずれかに記載の支持具又は関連発明A7に記載の扇風機を有する掃除機」が提供される。これにより,「電気機器又は扇風機を通気パイプのハンドル付近に取り付けることができる掃除機であって,必要に応じて該電気機器又は該扇風機を簡単に着け外しでき,該電気機器又は該扇風機が周方向に回転移動を起こしにくい掃除機を提供するという課題」を解決することができる。
【0287】
関連発明A9に記載の発明によれば,
「関連発明A1から8のいずれかに記載の抱持部の形状データを記録した媒体」が提供される。これにより,前記支持具の主要な部品を3Dプリンターで製造することを可能にする効果を得ることができる。
【実施例10】
【0288】
実施例10では,
図29から37に記載の支持具200について説明する。以下に述べる支持具200を3Dプリンタ(インクジェット方式)で成形した。前記成形に用いた素材として,「ゴムライク(RGD8630)」を使用した。これはエラスティック性のある樹脂素材で,ポリプロピレンに近い物性があるとされる素材である。
【0289】
この支持具200を,2016年11月現在において,国内の主要な家電メーカが販売している掃除機の通気パイプ100の鞍部105又は前管101に取り付けるテストを行い,ほぼ全ての機種で取り付けることができることを確認した。
【0290】
また,この支持具200を,ハンドル103を有する通気パイプ100の鞍部105に取り付けることができる機種において,「前記通気パイプの周方向への回転移動に抵抗して元の位置に戻す腕バネ効果」が得られることを実験で確認した。
【0291】
さらに,この支持具200を,ハンドル103を有する通気パイプ100の前管101に取り付けることができる機種において,「前記通気パイプの周方向への回転移動に抵抗して元の位置に戻す腕バネ効果」が得られることを実験で確認した。
【0292】
支持具200は,ハンドル103を有する通気パイプ100の鞍部105,及び/又は前管101,及び/又は後管102を抱持できる腕202を有する抱持部201を有し,抱持部201に支持された支持部210を抱持部201の腕202の外面204の中央234に有している。
【0293】
抱持部201は,腕202の内面203と,腕202の外面204と,1つの平面に相補的な形状を有する足212と,腕202の両側の先端205と足212を滑らかにつなぐ滑曲面237とを有している。
【0294】
支持部210の基台231が支持する支持板232のねじ穴233にネジを通過させて電気機器である扇風機300を支持部210に固定した状態で,支持具200が有する抱持部201が有する巻持部206のベルト207を,抱持部201の腕202の前後235に有する切れ込み236の両側にあるベルト207を通過させる穴238に通過させて,O形状227に巻くことにより,通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103の内の少なくとも1つ又は2つを巻持した状態において,支持具200が有する抱持部201が有する腕202が有する内面203は,通気パイプ100の鞍部105の前鞍面106,及び/又は後鞍面107,及び/又は下鞍面108,及び/又は前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は付け根104の内の少なくとも1つ又は2つ以上と接触する状態で,腕202は通気パイプ100の前管101,及び/又は後管102,及び/又はハンドル103,及び/又は鞍部105の内の少なくとも1つ又は2つ以上を,上506又は下507の方向から抱持することができる。
【0295】
そして,電気機器である扇風機300の重心を通気パイプ100の上506又は下507に位置させた状態で,前記重心をロール回転軸501の0度付近の方向又は180度付近の方向に位置させた状態を維持することができ,電気機器である扇風機300のロール回転軸501の周方向への回転移動を防止できる腕バネ229の効果を有する腕202を有し,腕202の内面203は先端205の隙間224を幅222より狭く設けたU形状225,及び/又は鞍形状226,及び/又は通気パイプ100の鞍部105又は前管101の表面に相補的な形状,の内の少なくとも1つ又は2つ以上の形状を有する内面203を有する腕202であるため,巻持手段206のベルト207を通気パイプ100に巻かない状態でも落下せずに通気パイプ100を抱持することができる。そして,扇風機300の送風部301の送風の方向をハンドル103又はハンドル103を掴持する人体に向けることができる。
【0296】
通気パイプ100の前管101の表面又は鞍部105の鞍形表面の周方向の曲率半径は,1.5センチメートルから3センチメートル(市販の掃除機の調査に基づく値)の範囲であるため,内面203のU形状225の周方向の曲率半径は1.5センチメートルから3センチメートルであり,具体的には2センチメートルである。また,支持具200の抱持部201の腕202の前後235の切れ込み236の間の内面203に奥内面242を有し,この奥内面242の鞍形状226の周方向の曲率半径は2センチメートル以下であり,具体的には1.5センチメートルである。よって,奥内面242の周方向の曲率半径は,奥内面242以外の内面203の周方向の曲率半径よりも小さい。また,内面203の奥内面242の鞍形状226の軸方向の曲率半径は10センチメートル以上であり,具体的には30センチメートルである。
【0297】
支持具200が有する抱持部201が有する腕202は,先端205の隙間224を幅222より狭く設けたU形状225の腕202の内面203を通気パイプ100の前管101の下面131又は鞍部105の下鞍面108に接触させた状態で,通気パイプ100の前管101の下面131又は鞍部105の下鞍面108を下507の方向から抱持し,抱持部201の腕202の前後235に有する切れ込み236の両側にあるベルト207を通過させる穴238を通過するベルト207からなる巻持部206は,前管101及び/又は後管102にベルト207をO形状227に巻いて前管101及び/又は後管102を巻持しすることで,通気パイプ100の下507の方向に扇風機300の送風部301の重心を位置させることができる。
【0298】
抱持部201は,前管101及び/又は後管102のそれぞれを巻持部206のベルト207でO形状227に巻持することで,腕202の外面204を上から締め付けながら,下鞍面108及び/又は下面131を内面203に接触させて抱持することができる。また,抱持部201は,前管101及びハンドル103のそれぞれを巻持部206のベルト207でO形状227に巻持することで,腕202の外面204を上から締め付けながら,前鞍面106及び/又は上面130を内面203に接触させて抱持することもできる。抱持部201は1又は2以上の巻持部206のベルト207を有し,ベルト207は面ファスナ209を有し,開閉環できるジョイント208を有する。
【0299】
支持具200の抱持部201の腕202の両側の先端205から外面204の側に外側に向かってのびる板形状又は1つの平面に相補的な形状の2以上の足212が設けられている。また,腕202の両側の先端205と足212を滑らかにつなぐように滑曲面237が設けられている。足212は1つの平面に相補的な形状を有することから,1つの平面である机面600に相補的な形状を有する。よって,支持具200の抱持部201から通気パイプ100を外した状態で,足212を机面600の上に接触させた状態で,足212の上に腕202を支持し,腕202の中央の上に支持部210を支持し,扇風機300の送風部301を腕202の上に支持した状態で,巻持部206のベルト207を腕202の前後235に有する切れ込み236の両側にあるベルト207を通過させる穴238に通過させた状態で,立つことができる。該立った状態において,机面600に足212を接触させ,腕202の内面203を机面600に向けて下向きに有し,上に向けて有する外面204の中央に上向きに立設された短い支柱の形状を有する回転可能な軸と軸受からなる可動部214を有する支持部210は,水平方向両側に向かってのびながらアーチ状に上方向に向けて湾曲させた板状体の先端に回転可能な軸と軸受からなる可動部215を有する。可動部215によって回転可能に支持されたファンガード305及び枠306により支持される電動機303の回転軸に固定された羽根車302は,枠306の内部に支持された電池304から電気コードを経由して給電される電動機303によって駆動されて回転する。よって,抱持部201は通気パイプ100を外した状態で机面600に立つ2つの板形状の足212を滑曲面237を介して接続される腕202の両側の先端205に有する。
【0300】
また,足212に磁力を有する素材である磁石を貼り付ける又は取り付けるための嵌合部を備えることにより,足212が鉄製の素材にもつくようになるため,冷蔵庫の表面などの水平面以外の面にも足212を接触させた状態で,電気機器である扇風機300を支持することができる。
【0301】
支持具200の抱持部201の腕202の内面203の中央にはくぼみ241があり,くぼみ241の中にあるねじ穴233にネジを通して支持部210と電気機器を固定しても,該ネジのネジ山がくぼみ241の内部に収まるため,前記ねじ山が通気パイプ100に接触することがないため,通気パイプ100を傷つけない効果を得ることができる。
【0302】
また,くぼみ241を利用して,支持具200の抱持部201の腕202の内面203の中央のくぼみ241にユニバーサルシリアルバス規格のポート端子からなる受電可能な端子を配置し,該ポート端子を電気コードで扇風機300の送風部301の電動機303及び/又は電池304と接続し,抱持部201の腕202が抱持できる台座の中央に,ユニバーサルシリアルバス規格のプラグ端子からなる給電可能な端子を有し,さらに外部電源と接続する端子を前記台座に有して,前記給電可能な端子に電気を供給する前記台座を用いることにより,前記台座に抱持部201の腕202を抱持させるだけで,前記受電可能な端子と前記給電可能な端子が接続されるため,前記外部電源からの電気が扇風機300の送風部301の電動機303及び/又は電池304に供給されるようになる効果を得ることができる。
【0303】
支持具200の抱持部201は,
「通気パイプ100を抱持できる腕202と,
腕202の内面203と,
腕202の外面204と,
1つの平面に相補的な形状を有する足212と,
腕202の両側の先端205と足212を滑らかにつなぐ滑曲面237と,
を有する抱持部201」である。
【0304】
これにより,1つの平面に相補的な形状を有する足212を机面600の上にぐらつかない状態で置くことができ,さらに,足212が腕202の両側の先端205と滑曲面237で滑らかにつながっていることにより,腕202が足212から支持されるため,腕202の内面203を下に向け,外面204を上に向けた状態で,抱持部201を机面600の上に安定に置くことが容易にできる。
【0305】
このため,ユーザは,机面600の上に置かれた抱持部201の外面204を,掌で容易に掴持することが可能になり,その掴持した状態のまま持ち替えることなく,抱持部201の腕202の先端205間の隙間224を通気パイプ100に押し当てることが容易にできる。
【0306】
前記押し当てた際に,通気パイプ100の位置が隙間224のある位置から多少ずれていた場合であっても,足212があることによって,通気パイプ100が腕202の外側方向にスリップして逃げてしまうことが防止され,足212及び隙間224の周囲に通気パイプ100を押し当て続けることが容易にできる。この押し当てた状態のまま,ユーザは抱持部201をわずかに動かすことで,隙間224と通気パイプ100が相互にフィットする位置を探り当てることが容易にできる。
【0307】
一旦,隙間224と通気パイプ100が相互にフィットすると,滑曲面237が通気パイプ100の表面に接触するため,さらに抱持部201と通気パイプ100の距離が近づき,相互の位置関係がより安定化する。このため,ユーザは隙間224と通気パイプ100が相互にフィットした状態にあることを手の感触から知ることができる。
【0308】
上述のように,ユーザは隙間224と通気パイプ100が相互にフィットした状態にあることを手の感触から知ることができるため,安心して,前記相互にフィットした状態のまま,抱持部201を通気パイプ100に対してさらに強く押し当てる行為をとることができ,その際,通気パイプ100を腕202の外側方向にスリップさせることなく,通気パイプ100を腕202の先端205の隙間224から内面203の方向に招き入れることができるようになる。
【0309】
前記相互にフィットした状態では,滑曲面237が通気パイプ100の表面に接触しているため,この状態で抱持部201を通気パイプ100に強く押し当てると,滑曲面237が通気パイプ100の表面を滑らかに移動して,腕202の幅を押し広げ,隙間224が広がる。このため,ユーザはわずかな力を加えるだけで,スルッと滑らかに,通気パイプ100を抱持部201に容易に抱持させることができる。
【0310】
すなわち,ユーザは一方の手で通気パイプ100のハンドル103を掴持した状態で,もう一方の手で抱持部201の外面204を掴持し,そのまま持ち替えることなく,抱持部201を通気パイプ100に押し当てて,片手で抱持部201に通気パイプ100を抱持させる行為を完了させることができる。このため,高齢者や子供など,手の力が弱い人や,視力の弱い人であっても,作業中に抱持部201を落下させることなく簡単に抱持させることができるようになり,さらに,実施例9に記載の腕バネ効果を利用して抱持部201の通気パイプ100の周方向の回転移動が防止されるため,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防止することが,より多くの人に対して可能となる。
【0311】
もし,足212がなければ,抱持部201を通気パイプ100に押し当てた際に,通気パイプ100が腕202の外側方向にスリップして,抱持部201の外面204を掴持する手の指に通気パイプ100がぶつかり,前記指を痛めてしまう恐れがある。また,足212がなければ,前記相互にフィットした状態を手探りで探り当てることが難しくなるため,視力の弱い人が使いにくくなる。
【0312】
これに対し,関連発明B1に記載の発明には足212があることにより,これらの問題が解決される。また,足212があることにより,足212が安全ガードとなって,抱持部201を掴持する手の指を腕202と通気パイプ100の間に挟み込む事故を防止することができ,視力の弱い人や子供が使用する際の安全性が高まる。
【0313】
また,もし,滑曲面237がなければ,隙間224に通気パイプ100を通過させるために,より強い力を必要とするため,片手でハンドル103を掴持し,もう片方の手で抱持部201を掴持して,相互に押し当てた際に,通気パイプ100が隙間224を通過せずに,外に逃げてしまう現象が発生しやすくなり,片手での装着が困難になる。
【0314】
これに対し,関連発明B1に記載の発明には滑曲面237があることにより,この問題解決が容易化され,片手での装着が容易化される。
【0315】
すなわち,掃除機の通気パイプ100のハンドル103を片手で掴持した状態で,抱持部201をもう一方の片手で掴持しつつ通気パイプ100に装着させるという特殊な課題において,滑曲面237はこの課題解決を容易化する顕著な効果を発揮する。
【0316】
以上は,前記腕と,前記足と,前記滑曲面の相乗効果として特筆すべき顕著な効果であり,これにより「特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を提供する」という課題を解決することができる。
【0317】
また,支持具200の抱持部201は,
「腕202の両側の先端205の隙間224が腕202の幅222よりも狭い抱持部201」である。
【0318】
これにより,抱持部201が通気パイプ100から落下することを防ぐことができる。足212と滑曲面237があることによって,腕202の先端205の隙間224が腕202の幅222よりも狭くても,装着が容易化されるため,取り付けやすく,脱落しにくい抱持部201を提供することができる効果を得ることができる。
【0319】
また,支持具200の抱持部201は,
「腕202の前後235に切れ込み236を有する抱持部201」である。これにより,通気パイプ100に突起物があっても,切れ込み236の間を通過させることで,装着の障害にならない効果を得ることができる。
【0320】
本発明者の市場調査によれば,市販の掃除機の通気パイプにおいて,側面よりも,上面や下面に突起物やスイッチが多い。これに対し,切れ込み236があることにより,切れ込み236から前記突起物や前記スイッチを露出させることができる。よって,通気パイプ100に抱持部201を取り付けられる範囲をより広げることができる効果を得ることができる。
【0321】
また,切れ込み236の間から前記突起物を通過させることで,前記突起物がアンカーの役割を果たし,抱持部201を通気パイプ100の周方向に回転移動させない効果を得ることができ,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防ぐことができる効果を得ることができる。
【0322】
また,支持具200の抱持部201は,
「切れ込み236の両側にベルト207を通過させる穴238又は巻持部206を有する抱持部201」である。
【0323】
これにより,ベルト207又は巻持部206により通気パイプ100を巻持することができ,腕202の隙間224から通気パイプ100が脱落してしまうことを防止する効果を得ることができる。また,切れ込み236の間を通過させた前記突起物を上からベルト207で巻持することができるため,前記突起物とベルト207の間の摩擦力が増加し,抱持部201を通気パイプ100の周方向に回転移動させない効果をさらに強めるため,実施例2に記載のSHIRストレスの発生をより確実に防ぐことができる効果を得ることができる。
【0324】
また,関連発明B4に記載の発明により,実施例9に記載の関連発明A1から3に記載の効果を得ることができる。
【0325】
また,支持具200は,
「抱持部201と,外面204の中央234から機器を支持できる又は着脱できる支持部210と,
を有する支持具200」である。
【0326】
これにより「特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を備えた支持具を提供する」という課題を解決することができる。
【0327】
また,支持具200は,
「切れ込み236の間の内面203に奥内面242を有し,
奥内面242に鞍形状226を有する支持具200」である。これにより,通気パイプ100の鞍部105において,実施例9に記載の関連発明A1から4に記載の効果を得ることができる。
【0328】
また,支持具200は,
「内面203の中央にくぼみ241を有する支持具200」である。これにより,通気パイプ100に突起物があっても,くぼみ241に入れることで,装着の障害にならない効果を得ることができる。
【0329】
また,くぼみ241に前記突起物を入れることで,前記突起物がアンカーの役割を果たし,抱持部201を通気パイプ100の周方向に回転移動させない効果を得ることができ,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防ぐことができる効果を得ることができる。
【0330】
また,支持具200は,
「奥内面242の周方向の曲率半径が,奥内面242以外の内面203の周方向の曲率半径よりも小さい支持具200」である。これにより,通気パイプ100の幅が腕202の幅222よりも狭いタイプの掃除機に対して,奥内面242に接触させることにより,ぐらつきにくくする効果を得ることができる。よって,取付可能な通気パイプの種類を増やすことができ,より多くの掃除機に取り付けることができる効果を得ることができる。
【実施例11】
【0331】
図38は,支持具200は抱持部201の腕202の先端205から滑曲面237を介して滑らかにつながる足212にフックを通過させる穴243を有する。穴243に壁面603に固定されたフック604を通過させて吊るすことにより,内面203を壁面603に向け,外面204を壁面603と反対の方向に向けて,壁面603に固定されたフック604が支持具200の抱持部201を吊持した状態の図である。
【0332】
ユーザは,壁面603に吊るされた抱持部201の外面204を,掌で容易に掴持してフック604から容易に取り外すことができ,その掴持した状態のまま持ち替えることなく,抱持部201の腕202の間の隙間224を通気パイプ100に押し当てることが容易にできる。
【0333】
これにより,抱持部201を机面600の上に置く必要がなく,壁面603に吊るされた状態から,関連発明B1の効果に記載の効果と同様に,片手で抱持部201を通気パイプ100に容易に装着できる効果を得ることができる。
【実施例12】
【0334】
特許文献5に記載した「解決すべき課題」を実施例12として転記する。特許文献5で請求項に掲げた発明は,関連発明Bとして同一の番号を付して記載する。
【0335】
特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を提供することは関連発明B1に記載の発明が解決すべき課題である。
【0336】
特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を備えた支持具を提供することは関連発明B6に記載の発明が解決すべき課題である。
【0337】
特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を備えた扇風機を提供することは関連発明B11に記載の発明が解決すべき課題である。
【実施例13】
【0338】
特許文献5に記載した「課題を解決するための手段」を実施例13として転記する。特許文献5で請求項に掲げた発明は,関連発明Bとして同一の番号を付して記載する。
【0339】
関連発明B1に記載の発明にあたっては,
「通気パイプを抱持できる腕と,
前記腕の内面と,
前記腕の外面と,
1つの平面に相補的な形状を有する足と,
前記腕の両側の先端と前記足を滑らかにつなぐ滑曲面と,
を有する抱持部」である。
【0340】
関連発明B2に記載の発明にあたっては,
「前記先端の隙間が前記腕の幅よりも狭い関連発明B1に記載の抱持部」である。
【0341】
関連発明B3に記載の発明にあたっては,
「前記腕にベルトを通過させる穴又は巻持部を有する関連発明B1又は2に記載の抱持部」である。
【0342】
関連発明B4に記載の発明にあたっては,
「前記足にフックを通過させる穴を有する関連発明B1から3のいずれかに記載の抱持部」である。
【0343】
関連発明B5に記載の発明にあたっては,
「前記腕の前後に切れ込みを有する関連発明B1から4のいずれかに記載の抱持部」である。
【0344】
関連発明B6に記載の発明にあたっては,
「関連発明B1から5のいずれかに記載の抱持部と,
前記外面から機器を支持できる又は着脱できる支持部と,
を有する支持具」である。
【0345】
関連発明B7に記載の発明にあたっては,
「前記内面に鞍形状を有する関連発明B1から6のいずれかに記載の支持具」である。
【0346】
関連発明B8に記載の発明にあたっては,
「前記内面の中央にくぼみを有する関連発明B1から7のいずれかに記載の支持具」である。
【0347】
関連発明B9に記載の発明にあたっては,
「前記支持部に,
着脱部,
嵌合部,
挟持部,
基台,
支持板,
ねじ穴,
カメラねじ,
スマートフォン固定具,
ポート,
の内の少なくとも1つを有する関連発明B6から8のいずれかに記載の支持具」である。
【0348】
関連発明B10に記載の発明にあたっては,
「前記内面に奥内面を有し,前記奥内面の周方向の曲率半径が,前記奥内面以外の前記内面の周方向の曲率半径よりも小さい関連発明B1から9のいずれかに記載の支持具」である。
【0349】
関連発明B11に記載の発明にあたっては,
「関連発明B6から10のいずれかに記載の支持具と,
前記支持部によって支持された送風部と,
を有する扇風機」である。
【0350】
関連発明B12に記載の発明にあたっては,
「関連発明B6から10のいずれかに記載の支持具を有する掃除機」である。
【0351】
関連発明B13に記載の発明にあたっては,
「関連発明B11に記載の扇風機を有する掃除機」である。
【実施例14】
【0352】
特許文献5に記載した「発明の効果」を実施例14として転記する。特許文献5で請求項に掲げた発明は,関連発明Bとして同一の番号を付して記載する。
【0353】
関連発明B1に記載の発明によれば,
「通気パイプを抱持できる腕と,
前記腕の内面と,
前記腕の外面と,
1つの平面に相補的な形状を有する足と,
前記腕の両側の先端と前記足を滑らかにつなぐ滑曲面と,
を有する抱持部」が提供される。
【0354】
これにより,1つの平面に相補的な形状を有する前記足を机面上にぐらつかない状態で置くことができ,さらに,前記足が前記腕の両側の先端と前記滑曲面で滑らかにつながっていることにより,前記腕が前記足から支持されるため,前記腕の前記内面を下に向け,前記外面を上に向けた状態で,前記抱持部を前記机面上に安定に置くことが容易にできる。
【0355】
このため,ユーザは,前記机面上に置かれた前記抱持部の前記外面を,掌で容易に掴持して持ち上げることが可能になり,その掴持した状態のまま持ち替えることなく,前記抱持部の前記腕の間の隙間を前記通気パイプに押し当てることが容易にできる。
【0356】
前記押し当てた際に,前記通気パイプの位置が前記隙間のある位置から多少ずれていた場合であっても,前記足があることによって,前記通気パイプが前記腕の外側方向にスリップして逃げてしまうことが防止され,前記足及び前記隙間の周囲に前記通気パイプを押し当て続けることが容易にできる。この押し当てた状態のまま,ユーザは前記抱持部をわずかに動かすことで,前記隙間と前記通気パイプが相互にフィットする位置を探り当てることが容易にできる。
【0357】
一旦,前記隙間と前記通気パイプが相互にフィットすると,前記滑曲面が前記通気パイプの表面に接触するため,さらに前記抱持部と前記通気パイプの距離が近づき,相互の位置関係がより安定化する。このため,ユーザは前記隙間と前記通気パイプが相互にフィットした状態にあることを手の感触から知ることができる。
【0358】
上述のように,ユーザは前記隙間と前記通気パイプが相互にフィットした状態にあることを手の感触から知ることができるため,安心して,前記相互にフィットした状態のまま,前記抱持部を前記通気パイプに対してさらに強く押し当てる行為をとることができ,その際,前記通気パイプを前記腕の外側方向にスリップさせることなく,前記通気パイプを前記腕の隙間から前記内面の方向に招き入れることができるようになる。
【0359】
前記相互にフィットした状態では,前記滑曲面が前記通気パイプの表面に接触しているため,この状態で前記抱持部を前記通気パイプに強く押し当てると,前記滑曲面が前記通気パイプの表面を滑らかに移動して,前記腕の幅を押し広げ,前記隙間が広がる。このため,ユーザはわずかな力を加えるだけで,スルッと滑らかに,前記通気パイプを前記抱持部に容易に抱持させることができる。
【0360】
すなわち,ユーザは一方の手で前記通気パイプのハンドルを掴持した状態で,もう一方の手で前記抱持部の前記外面を掴持し,そのまま持ち替えることなく,前記抱持部を前記通気パイプに押し当てて,片手で前記抱持部に前記通気パイプを抱持させる行為を完了させることができる。このため,高齢者や子供など,手の力が弱い人や,視力の弱い人であっても,作業中に前記抱持部を落下させることなく簡単に抱持させることができるようになり,さらに,実施例9に記載の腕バネ効果を利用して前記抱持部の通気パイプの周方向の回転移動が防止されるため,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防止することが,より多くの人に対して可能となる。
【0361】
もし,前記足がなければ,前記抱持部を前記通気パイプに押し当てた際に,前記通気パイプが前記腕の外側方向にスリップして,前記抱持部の前記外面を掴持する手の指に前記通気パイプがぶつかり,前記指を痛めてしまう恐れがある。また,前記足がなければ,前記相互にフィットした状態を手探りで探り当てることが難しくなるため,視力の弱い人が使いにくくなる。
【0362】
これに対し,関連発明B1に記載の発明には前記足があることにより,これらの問題が解決される。また,前記足があることにより,前記足が安全ガードとなって,前記抱持部を掴持する手の指を前記腕と前記通気パイプの間に挟み込む事故を防止することができ,視力の弱い人や子供が使用する際の安全性が高まる。
【0363】
また,もし,前記滑曲面がなければ,前記隙間に前記通気パイプを通過させるために,より強い力を必要とするため,片手で前記ハンドルを掴持し,もう片方の手で前記抱持部を掴持して,相互に押し当てた際に,前記通気パイプが前記隙間を通過せずに,外に逃げてしまう現象が発生しやすくなり,片手での装着が困難になる。
【0364】
これに対し,関連発明B1に記載の発明には前記滑曲面があることにより,この問題解決が容易化され,片手での装着が容易化される。
【0365】
すなわち,掃除機の通気パイプのハンドルを片手で掴持した状態で,前記抱持部をもう一方の片手で掴持しつつ前記通気パイプに装着させるという特殊な課題において,前記滑曲面はこの課題解決を容易化する顕著な効果を発揮する。
【0366】
以上は,前記腕と,前記足と,前記滑曲面の相乗効果として特筆すべき顕著な効果であり,これにより「特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を提供する」という課題を解決することができる。
【0367】
関連発明B2に記載の発明によれば,
「前記先端の隙間が前記腕の幅よりも狭い関連発明B1に記載の抱持部」が提供される。
【0368】
これにより,前記抱持部が前記通気パイプから落下することを防ぐことができる。前記足と前記滑曲面があることによって,前記腕の先端の隙間が前記腕の幅よりも狭くても,装着が容易化されるため,取り付けやすく,脱落しにくい抱持部を提供することができる効果を得ることができる。
【0369】
関連発明B3に記載の発明によれば,
「前記腕にベルトを通過させる穴又は巻持部を有する関連発明B1又は2に記載の抱持部」が提供される。
【0370】
これにより,前記ベルト又は前記巻持部により前記通気パイプを巻持することができ,前記腕の隙間から前記通気パイプが脱落してしまうことを防止する効果を得ることができる。また,実施例9に記載の関連発明A1から3の効果を得ることができる。
【0371】
また,前記抱持部を前記通気パイプの下から抱持させる時は,前記巻持部又は前記ベルトが重力で下に垂れ下がることにより,前記巻持部又は前記ベルトが前記抱持部を抱持させる時の邪魔にならない効果を得ることができ,前記抱持部を前記通気パイプに装着させやすくなる効果を得ることができる。さらに,関連発明B5に記載の切れ込みとの相乗効果により,前記切れ込みの間を通過させた前記突起物を上から前記ベルトで巻持することができるため,前記突起物と前記ベルトの間の摩擦力が増加し,前記抱持部を前記通気パイプの周方向に回転移動させない効果を強めるため,実施例2に記載のSHIRストレスの発生をより確実に防ぐことができる効果を得ることができる。
【0372】
関連発明B4に記載の発明によれば,
「前記足にフックを通過させる穴を有する関連発明B1から3のいずれかに記載の抱持部」が提供される。
【0373】
これにより,前記フックを通過させる穴を,壁面に固定されたフックに通過させ,前記腕の前記内面を壁面に向け,前記外面を壁面とは反対の方向に向けた状態で,前記抱持部を前記壁面に安定に吊るすことができる(
図38)。
【0374】
このため,ユーザは,前記壁面に吊るされた前記抱持部の前記外面を,掌で容易に掴持して前記フックから容易に取り外すことができ,その掴持した状態のまま持ち替えることなく,前記抱持部の前記腕の間の隙間を前記通気パイプに押し当てることが容易にできる。
【0375】
これにより,前記抱持部を前記机面上に置く必要がなく,前記壁面に吊るされた状態から,関連発明B1の効果に記載の効果と同様に,片手で前記抱持部を通気パイプに容易に装着できる効果を得ることができる。
【0376】
関連発明B5に記載の発明によれば,
「前記腕の前後に切れ込みを有する関連発明B1から4のいずれかに記載の抱持部」が提供される。これにより,前記通気パイプに突起物があっても,該突起物を前記切れ込みの間に通過させることで,該突起物が装着の障害にならない効果を得ることができる。
【0377】
本発明者の市場調査によれば,市販の掃除機の通気パイプにおいて,側面よりも,上面や下面に突起物やスイッチが多い。これに対し,関連発明B3に記載の切れ込みがあることにより,前記切れ込みから前記突起物や前記スイッチを露出させることができる。よって,前記通気パイプに前記抱持部を取り付けられる範囲をより広げることができる効果を得ることができる。
【0378】
また,前記切れ込みの間から前記突起物を通過させた状態で抱持できることで,前記突起物がアンカーの役割を果たし,前記抱持部を前記通気パイプの周方向に回転移動させない効果を得ることができ,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防ぐことができる効果を得ることができる。
【0379】
関連発明B6に記載の発明によれば,
「関連発明B1から5のいずれかに記載の抱持部と,
前記外面から機器を支持できる又は着脱できる支持部と,
を有する支持具」が提供される。
【0380】
これにより「特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を備えた支持具を提供する」という課題を解決することができる。
【0381】
関連発明B7に記載の発明によれば,
「前記内面に鞍形状を有する関連発明B1から6のいずれかに記載の支持具」が提供される。これにより,通気パイプの鞍部において,実施例9に記載の関連発明A1から4に記載の効果を得ることができる。
【0382】
関連発明B8に記載の発明によれば,
「前記内面の中央にくぼみを有する関連発明B1から7のいずれかに記載の支持具」が提供される。これにより,前記通気パイプに突起物があっても,前記くぼみに入れることで,装着の障害にならない効果を得ることができる。
【0383】
また,前記くぼみに前記突起物を入れることで,前記突起物がアンカーの役割を果たし,前記抱持部を前記通気パイプの周方向に回転移動させない効果を得ることができ,実施例2に記載のSHIRストレスの発生を防ぐことができる効果を得ることができる。
【0384】
関連発明B9に記載の発明によれば,
「前記支持部に,
着脱部,
嵌合部,
挟持部,
基台,
支持板,
ねじ穴,
カメラねじ,
スマートフォン固定具,
ポート,
の内の少なくとも1つを有する関連発明B6から8のいずれかに記載の支持具」が提供される。これにより,これにより,実施例9に記載の関連発明A1から6に記載の効果を得ることができる。
【0385】
関連発明B10に記載の発明によれば,
「前記内面に奥内面を有し,前記奥内面の周方向の曲率半径が,前記奥内面以外の前記内面の周方向の曲率半径よりも小さい関連発明B1から9のいずれかに記載の支持具」が提供される。
【0386】
これにより,前記通気パイプの幅が前記腕の幅よりも狭いタイプの掃除機に対して,前記奥内面に接触させることにより,ぐらつきにくくする効果を得ることができる。よって,取付可能な通気パイプの種類を増やすことができ,より多くの掃除機に取り付けることができる効果を得ることができる。
【0387】
関連発明B11に記載の発明によれば,
「関連発明B6から10のいずれかに記載の支持具と,
前記支持部によって支持された送風部と,
を有する扇風機」が提供される。これにより「特許文献4に記載した支持具を,通気パイプにさらに容易に装着できるようにするための抱持部を備えた扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0388】
関連発明B12に記載の発明によれば,
「関連発明B6から10のいずれかに記載の支持具を有する掃除機」が提供される。
【0389】
関連発明B13に記載の発明によれば,
「関連発明B11に記載の扇風機を有する掃除機」が提供される。
【実施例15】
【0390】
(室内バイク)
図39から67に記載の扇風機は,実施例4から14のいずれかに記載の支持具200の抱持部201を有する扇風機300であり,さらに,支持具200の抱持部201の腕202の両側の先端205に,ベルトを通過させる穴247を2つずつ有している扇風機300である。
【0391】
支持具200の抱持部201の巻持部206のベルト207としては,幅20ミリメートルで長さが200ミリメートルの伸縮性のB面ファスナの裏側の一端に幅20ミリメートルで長さが25ミリメートルのA面ファスナを縫い付けたものを使用する。ただし,前記A面ファスナは前記B面ファスナの任意の部位に着脱可能な面ファスナである。
【0392】
図39から67に記載の扇風機300は,
「送風部301に内包された電動機303と,
電動機303によって駆動される羽根車302と,
送風部301に横設された蝶番部307と,
蝶番部307を介して送風部301に蝶着された棒状体308と,
棒状体308に内包された電源である電池304と,
前記電源である電池304と電動機303を電気的に接続する電気伝導体である電気コードと,
棒状体308を回動可能かつ横動可能に支持する支持部210と,
支持部210が有する可動部214と,
支持部210を立設する外面204と,
パイプ100又はパイプ606などの器具表面と相補的な形状を有する内面203と,
外面204と内面203を有する腕202と,
を有する扇風機300」である。
【0393】
また,
図39から67に記載の扇風機300は,
「腕202がパイプ100又はパイプ606によって支持される扇風機300」である。
【0394】
また,
図39から67に記載の扇風機300は,
「腕202がパイプ100又はパイプ606を抱持できる扇風機300」である。
【0395】
また,
図39から67に記載の扇風機300は,
「パイプ100又はパイプ606又は帯611を巻持できる巻持部206を腕202に有する扇風機300」である。
【0396】
また,
図39から67に記載の扇風機300は,
「1つの平面と相補的な形状を有する足212を腕202の両側の先端205に有する扇風機300」であり,さらに,
図39から67に記載の扇風機300の抱持部201は,
「パイプ100又はパイプ606を抱持できる腕202と,
腕202の内面203と,
腕202の外面204と,
1つの平面に相補的な形状を有する足212と,
腕202の両側の先端205と足212を滑らかにつなぐ滑曲面237と,
を有する抱持部201」である。これにより,実施例10に記載の「扇風機300の抱持部201の滑曲面237が通気パイプ100の表面に接触した状態で抱持部201を通気パイプ100に強く押し当てると,滑曲面237が通気パイプ100の表面を滑らかに移動して,腕202の幅を押し広げ,隙間224が広がるため,ユーザはわずかな力を加えるだけで,スルッと滑らかに,通気パイプ100を抱持部201に容易に抱持させることができる効果」と同様に,「扇風機300の抱持部201の滑曲面237がパイプ606の表面に接触した状態で抱持部201をパイプ606に強く押し当てると,滑曲面237がパイプ606の表面を滑らかに移動して,腕202の幅を押し広げ,隙間224が広がるため,ユーザはわずかな力を加えるだけで,スルッと滑らかに,パイプ606を抱持部201に容易に抱持させることができる効果」を室内バイク605のハンドルのパイプ606に対しても得ることができる。
【0397】
また,
図39から67に記載の扇風機300は,
「腕202の先端205にベルト207又はベルト612を通過させる穴247を有する扇風機300」である。
【0398】
扇風機300は,幅が10センチメートル乃至11センチメートルの樹脂製のファンガード305を有する送風部301の中央に内包された電動機303が駆動する羽根車302が回転することにより送風を行う。
【0399】
送風部301に横設された蝶番部307を介して送風部301に蝶着された棒状体308は,蝶番部307が0度から約180度の範囲で蝶動することにより,送風部301と棒状体308が0度から約180度の範囲で蝶動する。
【0400】
ただし,蝶番部307の蝶動部品には適度な摩擦力があり,蝶番部307の角度を手の力を加えて変えることは容易にできるが,重力だけでは前記角度が変わらないように前記摩擦力の強さが調整されている。
【0401】
図39から44に記載の扇風機300は,蝶番部307が0度に閉じた状態にあり,棒状体308が蝶番部307を介して送風部301のファンガード305に横設された状態にある。
【0402】
棒状体308の長さは約10センチメートルあり,幅は25ミリメートル乃至35ミリメートルあるため,蝶番部307が0度に閉じた状態において,棒状体308は手で容易に握持できる手持部として使用することができる。
【0403】
棒状体308に内包された電源である電池304は,繰り返し充電可能なリチウムイオン電池「18650」であり,電池ケースの蓋310によって密閉された棒状体308の内部に格納されている。
【0404】
電池304は棒状体308の側面に設けられたユニバーサルシリアルバス規格の受電可能なポート端子311を経由して接続される外部電源(5V,1A)から供給される電力によって充電することができる。
【0405】
電池304は電気伝導体である電気コードを介して電動機303に電気的に接続されており,棒状体308の側面に設けられたスイッチ309を手押しすることで,前記接続の状態を切り替えることができる。
【0406】
ポート端子311が外部電源に接続されていない状態であっても,電池304が有する電力を電動機303に供給することにより,羽根車302を回転させて送風することができる。
【0407】
よって,課題解決手段1に記載の扇風機300によって,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機」を提供することができる。
【0408】
図51は,扇風機300の各パーツの関係性を示す分解図である。支持具200の支持部210の棒持台244はエラスティック性の樹脂製の部品であり,湾曲したほぼ円形の棒持面245を内面に備え,棒持面245の湾曲の曲率半径は約15ミリメートルであり,棒状体308の最大幅の半分である約17ミリメートルよりも小さいため,棒状体308を棒持台244の内面である棒持面245の湾曲の内部に挿入することにより,棒持面245が棒状体308を締め付けながら棒状体308を棒持台244によって支持することができる。
【0409】
また,棒状体308は,棒持面245の表面に沿って移動させることができるため,棒持台244は棒状体308を横動可能に支持することができる。
【0410】
さらに,棒持面245には棒状体308が挿入される方向に沿って高さが1ミリメートル以下の隆起246が等間隔で18乃至22本設けられており,棒状体308と棒持台244を手で捻じれば容易に相互に回動するようになっているが,手で捻じらなければ回動しないように隆起246の高さと形状が調整されている。このため,隆起246による滑り止めの効果を得つつ,棒持台244は棒状体308を回動可能に支持することができる。
【0411】
棒持台244と基台231が相互に回動できる可動部214が支持部210に設けられており,
図51に示すように,支持具200の支持部210の棒持台244の可動部214の先端を支持板232のねじ穴233に通過させて,可動部214の先端がねじ穴233に回動可能に嵌合することによってねじ穴233から抜けないようになっており,水平に設けられた支持板に対して垂直方向の回転軸で棒持台244を回動させることができる。
【0412】
水平に設けられた支持板232に対して,棒持面245の湾曲の内部に挿入する棒状体308の挿入の角度が10度乃至25度傾くように棒持面245が棒持台244に設けられており,具体的には約17度傾くように設けられている(すなわち,可動部214の回転軸と棒状体308の回転軸のなす角は65度乃至80度であり,具体的には約73度である)。このため,スイッチ309が腕202の方向に向けられた状態であっても,腕202と棒状体308の間に隙間ができるため,そこに指を入れてスイッチ309を押しやすくなっており,かつ,支持部210を可動部214で回動させても,ファンガード305が抱持部201にぶつからないようになっている。
【0413】
図45から50に記載の扇風機300は,蝶番部307が約180度に開いた状態にあり,送風部301のファンガードに横設された蝶番部307を介して蝶着された棒状体308が送風部301のファンガード305の裏側に密接するようにしてコンパクトに折りたたまれている。
【0414】
図52に示すように,扇風機300は,矢印324,325,326,および,327の方向に可動させることができるため,腕202の内面203をパイプ100又はパイプ606に接触させた状態のままで,
図39から44に示す状態(蝶番部307が0度に閉じた状態)から,
図45から50に示す状態(蝶番部307が約180度に開いた状態)にまで扇風機300を変形させることが容易にできる。
【0415】
具体的には,
図54から59に示す各ステップを経ることにより,手持部の棒状体308が送風部301に横設された状態から,棒状体308をコンパクトに折りたたんだ状態まで変形させることができる。
【0416】
図54は,扇風機300の棒状体308を手持部として握持した状態で,抱持部201の腕202の内面203を室内バイク605のハンドルのパイプ606の上面613の縁に接触するように着ける様子である。
【0417】
腕202の内面203の奥内面242の曲率半径は15ミリメートルであり,奥内面242以外の内面203の曲率半径は20ミリメートルであるため,パイプ606の半径が20ミリメートル以上の場合は,エラスティック樹脂製の腕202がパイプ606を穏やかに締め付けることによりパイプ606を抱持することでパイプ606を支持することにより,扇風機300をパイプ606の上に安定に支持することができる。
【0418】
室内バイク605のハンドルのパイプ606の半径が15ミリメートル乃至20ミリメートルの場合は,腕202の内面203と奥内面242の境界の付近に位置する内面203をパイプ606の上面613にぐらつかないで置くことができ,内面203はパイプ606と相補的な形状を有している。
【0419】
本発明者が実施した市場調査によれば,市販のほとんどの室内バイク605のハンドルのパイプ606の半径は15ミリメートル乃至21ミリメートルであるため,本明細書の実施例4から18に記載の腕202の内面203は,ほとんどの室内バイク605のハンドルのパイプ606と相補的な形状を有している。
【0420】
図55は,腕202の内面203をパイプ606の上面613に乗せて,腕202がパイプ606を抱持することにより,腕202とパイプ606が相互に支持しあうため,扇風機300をパイプ606の上面613に安定的に着けることができている様子である。
【0421】
室内設置型の鞍乗式器具である室内バイク605は移動しないため,ハンドルのパイプ606が大きく揺れることはなく,巻持部206のベルト207がなくても,扇風機300をパイプ606の上面613に安定的に着けることができているが,周囲を通行する人が誤って扇風機300に接触して扇風機300が落下することがないようにするためには,巻持部206のベルトを通過させる穴238にベルト207を通過させつつ,ベルト207をパイプ606に巻き付けて周回させてから面ファスナ209でベルト207を閉環することにより,抱持部201はパイプ606を巻持することができ,落下を防止する効果を得ることができる。
【0422】
扇風機300の巻持部206がパイプ606を巻持した状態のまま,棒状体308が送風部301に横設された
図55の状態から,棒状体308がコンパクトに折りたたまれた
図59の状態まで,扇風機300を容易に変形させていくことができる。
【0423】
すなわち,最初のステップ(
図55)の次のステップ(
図56)において,室内設置型の鞍乗式器具である室内バイク605のハンドルのパイプ606に支持される腕202の外面204に立設された支持部210の棒持台244の棒持面245において支持される棒状体308を矢印331の方向に手で押してスライドさせて横動させることができる。
【0424】
次のステップ(
図57)において,室内設置型の鞍乗式器具である室内バイク605のハンドルのパイプ606を支持する腕202の外面204に立設された支持部210の棒持台244の棒持面245において支持される棒状体308を矢印332の方向に手で回して回転させて回動させることができる。
【0425】
さらに次のステップ(
図58)において,蝶番部307を約180度蝶動させることにより,送風部301のファンガード305の背面が棒状体308にほぼ接触するところまで動かすことにより,棒状体308を送風部301に対して折りたたむように変形することができる。
【0426】
そして,最後のステップ(
図59)において,支持部210の可動部214を回動させて,送風部301を室内バイク605に鞍乗りする利用者に向けることができる。この際,棒状体308と棒持台244を手で動かして横動及び/又は回動させて,棒状体308と棒持台244の相互の位置関係を微調整することが容易にできるため,扇風機300の重心がパイプ606の真上に位置するように調整して配置することができる。
【0427】
よって,パイプ606に着けた状態を保ちながら手持部である棒状体308を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたむことができ,かつ,扇風機300の重心をパイプ606の真上に容易に配置することができる。
【0428】
以上により,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機であって,かつ,パイプに着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプの真上に容易に配置できる扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0429】
なお,前記コンパクトに折りたたむことによる特筆すべき効果としては,
図60に示すように,「室内設置型の鞍乗式器具である室内バイク605のハンドルのパイプ606の上面613に着けられた扇風機300の蝶番部307を開いて棒状体308である手持部を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたんだ状態の扇風機338は,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印339の軌跡で通過してもぶつからないように配置できる効果」を得ることができる。
【0430】
これに対し,前記コンパクトに折りたたまずに送風部301を室内バイク605に鞍乗りする利用者に向けて送風した場合は,
図61に示すように棒状体308である手持部が外部にはみ出した状態の扇風機400として配置されるため,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印341の軌跡で通過した場合に棒状体308にぶつかる恐れが生じてしまう。
【0431】
よって,本発明による効果である「パイプなどの器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたたむことができ,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプの真上に容易に配置できる効果」は, 限られた室内に多数の室内バイク等のトレーニングマシンなどの器具を密に配置し,それらトレーニングマシンの間の狭い通路を利用者が頻繁に通行する室内型の運動用ジムにおいて,前記扇風機を周囲の邪魔にならずに安全に利用するために不可欠な特筆すべき効果となっている。
【0432】
また,前記「パイプなどの器具表面に着けた状態を保ちながら折りたためる効果」により,前記折りたたむ際にいちいちパイプ606などの器具表面から扇風機300を取り外す必要がないため,前記折りたたむ際に汗で手を滑らせて誤って扇風機300を落下させてしまう可能性を減少させる効果を得ることができる。また,巻持部206のベルト207がパイプ606などの器具表面を巻持している状態のままで折りたためるため,前記折りたたむために巻持部206をいちいち外す必要がなくなる効果を得ることができる。
【0433】
上記の効果は,巻持部206のベルト207がなくても,扇風機300をパイプ606の上面613という極めて不安定な場所において得られることから,より一般的に,パイプ,縁,帯状体,平面,器具表面においても同様の効果を得ることができる。すなわち,実施例15に記載の扇風機300によって,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機であって,かつ,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【実施例16】
【0434】
(掃除機)
図39から67,及び,実施例15に記載の扇風機300が有する抱持部201は,実施例4から14に記載の抱持部の効果を得ることができる抱持部であり,掃除機の通気パイプ100にも着けることができる抱持部である。
【0435】
よって, 「室内バイク等の鞍乗式器具だけでなく,掃除機の通気パイプのハンドル付近にも取り付けることができる扇風機であって,かつ,該扇風機が通気パイプの周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0436】
図62に示すように,扇風機300は棒状体308をコンパクトに折りたたんだ状態で,上下の区別のある通気パイプ100の鞍部105の前鞍面106又は前管101の上面130を上506から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,周囲にトレーニングマシンが密集している狭い通路で扇風機300を着けた通気パイプ100を有する掃除機を使用する際に,扇風機300が該トレーニングマシンにぶつかりにくくなるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0437】
また,
図63に示すように,扇風機300は棒状体308を送風部301に横設した状態で,上下の区別のある通気パイプ100の鞍部105の下鞍面108又は前管101の下面131を下507から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,送風部301をユーザに近い側(
図63では,通気パイプ100のハンドル103を右手で掴持するユーザが立っている左509の側)に配置しても,棒状体308に内包された電池304の重心と送風部301の重心が左右でバランスすることにより,扇風機300の全体の重心が通気パイプ100の下507に位置するため,SHIRストレスを発生させにくくかつ,送風部301からの気流が通気パイプ100に邪魔されないという特筆すべき効果を得ることができる。
【実施例17】
【0438】
(帽子)
課題解決手段8に記載の「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」によれば,腕202の先端205にベルトを通過させる穴247を有する扇風機300が提供される。穴247を有する扇風機300は,着用物である帽子607の縁の帯状体のベルト608と相補的な形状を有する内面203を有する腕202を有する扇風機300である。
【0439】
これにより,
図64に示すように,穴247に帽子607の縁のベルト608を通過させた状態でベルト608を閉環することにより,課題解決手段11に記載の「扇風機300を備えた帽子607」が提供される。
【0440】
図65に示すように帽子607に扇風機300をつけた状態で帽子607をかぶることにより,送風部301の送風の方向を帽子607をかぶった人609に向けることができる。帽子607をかぶったときに,帽子607の縁の帯状体のベルト608と相補的な形状を有する穴247を有する内面203を有する腕202が帽子607の縁の帯状体のベルト608によって支持されるため,扇風機300を落下させずに身に着けることができる。また,帽子607を脱いで,扇風機300を手に持った時は,帽子607の縁の帯状体のベルト608と相補的な形状を有する穴247を有する内面203を有する腕202が帽子607の縁の帯状体のベルト608を支持するため,帽子607は落下しない。
【0441】
また,支持板232の板面に対して,棒持面245の湾曲の内部に挿入する棒状体308の挿入の角度が10度乃至25度傾くように棒持面245が棒持台244に設けられており,具体的には約17度傾くように設けられている(すなわち,可動部214の回転軸と棒状体308の回転軸のなす角は65度乃至80度であり,具体的には約73度である)ことにより,
図65に示すように,送風部301と人609の背中の間の距離が相互にぶつからない適切な距離(3センチメートル乃至6センチメートル)に保たれる効果を得ることができる。さらに,この際,蝶番部307が蝶動することにより,送風部301の送風の向きを調整することができるため,人体の姿勢や帽子のかぶり方に応じて蝶番部307の蝶動の角度を調整することにより,首から背中全体に向けて好ましい角度で送風させることができる。
【0442】
また,
図64に示すように,パイプと相補的なU形状225の内面203を有する腕202の先端205に帽子607のベルト608を通過させるため,帽子607をかぶった人609の後頭部から首の後ろと腕202の内面203の間に空洞ができる。そして,
図65に示すように扇風機300の送風部301から人609の背中に向けて送風した場合に,該背中にぶつかって上昇する気流がさえぎられることなく前記空洞の中を通過して上に抜けるため,扇風機300と人609の間の接触部分が前記上昇する気流の通過によって蒸れずに済む効果を得ることができる。
【0443】
また,課題解決手段5に記載の「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕の両側の先端に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」であることにより,
図65に示すように人609の後頭部の表面に足212を接触させて安定した状態で帽子607をかぶることができるため,人609が動いても,扇風機300の送風部301を人609の背中に向け続けることが安定してできる効果を得ることができる。
【0444】
さらに,
図65に示すように落下防止ワイヤ248を棒状体308の両側の側面につなぎ,落下防止ワイヤ248を支持部210の上を通過させておくことにより,人609の移動による振動で棒状体308と棒持面245の間が滑って横動しても,落下防止ワイヤ248が支持部210によって支えられるため,扇風機300が誤って下に落下してしまうことを防ぐ効果を得ることができる。
【実施例18】
【0445】
(リュックサック)
課題解決手段4に記載の「前記パイプを巻持できる巻持部を前記腕に有する課題解決手段1から3のいずれかに記載の扇風機」及び/又は課題解決手段8に記載の「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」により,
図66及び67に示すように「巻持部206のベルト207をリュックサック610の帯611を巻持させる」及び/又は「穴247を通過させたベルト612をリュックサック610の帯611を巻持させる」ことにより,扇風機300をリュックサック610の帯611に着けたリュックサック610が提供される。扇風機300は,着用物であるリュックサック610の帯状体の帯611と相補的な形状を有する内面203を有する腕202を有する扇風機300であるため,リュックサック610の帯状体の帯611に着けた状態でぐらつかない効果を得ることができる。
【0446】
このリュックサック610を背負うことにより,手に扇風機を持たなくても,扇風機300からの送風を向け続けることが可能となる効果を得ることができる。
【0447】
また,課題解決手段5に記載の「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕の両側の先端に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」であることにより,
図66及び67に示すように帯611に足212が密着することでぐらつかなくなるため,扇風機300の送風の方向が安定する。このため,歩きながらリュックサック610を背負って移動しても,扇風機300からの送風を安定して一定の方向に向け続けることが可能となる効果を得ることができる。さらに,扇風機300の支持部210の可動部214による自由度と,支持部210が棒状体308を回動可能かつ横動可能に支持する自由度と,変動部である蝶番部307の自由度により,リュックサック610に扇風機300をぐらつかないようにつけた状態で,あらゆる方向に扇風機300の送風部301を向けることができるため,人体のあらゆる方向に送風することができる効果を得ることができ,さらに,前記人体の手に持つ携帯機器に送風することができるため,前記携帯機器を冷却できるという特筆すべき効果を得ることができる。
【実施例19】
【0448】
(課題解決手段)
課題解決手段0は,
「送風部に内包された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設された蝶番部と,
前記蝶番部を介して前記送風部に蝶着された棒状体と,
前記棒状体に内包された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
を有する扇風機」である。
【0449】
なお,「パイプ」とは,通気パイプ,鞍乗式器具のパイプ,車輪式器具のパイプ,金属製のパイプ,ポリマー製のパイプ,ポリマーを上面に乗せた金属製のパイプ,中空のパイプ,円柱体,棒状体,柱状体,円筒体,筒状体,器具のパイプ,着用物のパイプ,を含む広義のパイプである。
また,「縁(へり)」とは,机の縁,本棚の縁,椅子の縁,家具の縁,板状体の縁,厚さが4センチメートル以下の板状体の縁,帽子の縁,着用物の縁,リュックサックの縁,帯状体の縁,鞍乗式器具の縁,車輪式器具の縁,器具の縁,着用物の縁,パイプの縁,パイプの上面にある縁,パイプの下面にある縁,器具の形状における端の部分,を含む広義の縁である。
【0450】
また,「帯状体」とは,リュックサックの帯,腰に巻く帯,人体に巻く帯,布製の帯,ゴム製の帯,ポリマー製の帯,繊維製の帯,有機物製の帯,金属製の帯,鞍乗式器具の帯,車輪式器具の帯,器具の帯,着用物の帯,を含む広義の帯状体である。
【0451】
また「平面」とは,平面体の面,板状体の面,机面,卓面,床面,壁面,天井面,地面,鞍乗式器具の平面,車輪式器具の平面,器具の平面,着用物の平面,を含む広義の平面である。
また「器具表面」とは,パイプ,縁,帯状体,平面,着用物の表面,帽子の表面,リュックサックの表面,机の表面,テーブルの表面,椅子の表面,家具の表面,鞍乗式器具の表面,車輪式器具の表面,を含む広義の器具表面である。
【0452】
前記「相補的な形状」とは,相互に相補的な形状を有する2以上の部品を相互に接触させたときに,ぐらつかないで接触させることができる形状である。すなわち,「パイプと相補的な形状を有する内面」は前記パイプに接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「縁と相補的な形状を有する内面」は前記縁に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「帯状体と相補的な形状を有する内面」は前記帯状体に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「平面と相補的な形状を有する内面」は前記平面に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。また,「器具表面と相補的な形状を有する内面」は前記器具表面に接触させた時にぐらつかないで接触させることができる形状を有する前記内面である。
【0453】
また,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に内面を接触させて前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持又は固定できる腕の前記内面は前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面に相補的な形状を有する前記内面である。また,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面の上面にぐらつかないで接触させて置くことができる内面は前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面に相補的な形状を有する前記内面である。
【0454】
また,課題解決手段0に記載の扇風機は実施例1から18に記載の扇風機には限定されない。
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電動機は,前記送風部に内包されていればよく,実施例1から18に記載の電動機には限定されない。また,前記内包の代わりに内設されていてもよい。
【0455】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記羽根車は,前記電動機によって駆動されて送風できるものであればよく,実施例1から18に記載の羽根車には限定されない。
【0456】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記蝶番部は,前記送風部に横設されていればよく,前記横設の方向に限定はなく,実施例1から18に記載の蝶番部には限定されない。 また,前記横設の代わりに着設されていてもよい。
【0457】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記棒状体は,前記蝶番部を介して前記送風部に蝶着されていればよく,実施例1から18に記載の棒状体には限定されない。
【0458】
また,前記蝶番部の代わりに変動部を用いてもよく,前記変動部を介して前記送風部に前記棒状体を変動着してもよい。ただし,「変動着」とは,相互の位置関係が変動可能に着設することである。変動部に蝶番を用いた場合の変動着は蝶着となる。また,変動部に折れ曲がる柔軟性のある部品を用いた場合の変動着は折れ曲がるように変動可能に着設することである。また,変動部に回動可能な部品を用いた場合の変動着は回動可能に着設することである。前記送風部と前記棒状体の間の相対的な位置関係が変動可能に着設できるあらゆる部品を変動部として用いることができる。すなわち,変動部は蝶番部の概念を含む上位概念であり,変動着は蝶着の概念を含む上位概念である。
【0459】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電源は,前記棒状体に内包されていればよく,実施例1から18に記載の電源には限定されない。また,前記内包の代わりに内設されていてもよい。
【0460】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記電気伝導体は,前記電源と前記電動機を電気的に接続すればよく,例1から18に記載の電気伝導体には限定されない。
【0461】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記支持部は,前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持すればよく,前記横動は前記支持部が前記棒状体に沿って動かせれば方向に限定はなく,実施例1から18に記載の支持部には限定されない。また,前記支持部と前記棒状体は相互に着脱可能であってもよく,着脱不可能であってもよい。
【0462】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記可動部は,可動する可動部であれば可動の仕組みはどのようなものであってもよく,前記腕に対して前記棒状体の向き又は位置を変えられるように可動する可動部であればどのようなものであってもよい。前記可動は,回動であってもよく,傾動であってもよく,枢動であってもよく,嵌合させた球体に基づく可動であってもよく,柔軟性のある部材の変形に基づく可動であってもよく,また,それらの組み合わせであってもよい。前記可動部は,実施例1から18に記載の可動部には限定されない。
【0463】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記外面は,前記支持部を立設する前記外面であればよく,前記立設の方向に限定はなく,実施例1から18に記載の外面には限定されない。前記立設の代わりに斜設又は着設又は定設するのでもよい。
【0464】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記内面は,前記内面と相補的な形状を有するパイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面が存在しうるものであればよく,実施例1から18に記載の内面には限定されない。
【0465】
課題解決手段0に記載の扇風機の前記腕は,前記外面と前記内面を有すればよく,実施例1から18に記載の腕には限定されない。
【0466】
よって,課題解決手段0は,下記の変動式電気機器と下記の取付器具を有する課題解決手段1である。
すなわち,課題解決手段1の扇風機は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」と,
「前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設又は斜設又は着設又は定設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」と,
を有する扇風機である。
ただし,「定設する」とは,「立設又は斜設又は着設又は定設する」ことである。また,本明細書において,「取付対象物」とは,「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面」など,前記扇風機を取り付けることができる又は置くことができるすべての取付対象物である。
また,前記変動式電気機器の「変動式」とは,「変動部を有する」ということを表している。これに対し,変動部がないものを,「手持式電気機器」とよぶ。
すなわち,手持式電気機器は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる手持式電気機器」である。
また,変動式電気機器は,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」である。
【0467】
課題解決手段2は,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面によって支持される又は支持する課題解決手段1に記載の扇風機」である。
【0468】
課題解決手段3は,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持できる課題解決手段1又は2に記載の扇風機」である。
【0469】
なお,前記パイプを挟持できる腕は,前記パイプをバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,前記縁を挟持できる腕は,前記縁をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,挟持できる腕は,前記帯状体をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。また,前記器具表面を挟持できる腕は,前記器具表面をバネの力で挟むことができる腕であってもよく,クリップ式に挟むことができる腕であってもよい。
【0470】
課題解決手段4は,
「前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる巻持部を前記腕に有する課題解決手段1から3のいずれかに記載の扇風機」である。
【0471】
課題解決手段4に記載の扇風機の前記巻持部は,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる前記巻持部であればよく,実施例1から18に記載の巻持部には限定されない。
【0472】
課題解決手段5は,
「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」である。
課題解決手段5に記載の扇風機の前記足は,前記平面と相補的な形状を有するものであればよく,実施例1から18に記載の足には限定されない。
【0473】
課題解決手段6は,
「前記パイプが鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である課題解決手段1から5のいずれかに記載の扇風機」である。
なお,「車輪式器具」とは,車輪のついた器具であり,自転車,オートバイ,自動車,車椅子,ベビーカー,は車輪式器具である。
【0474】
課題解決手段7は,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度である課題解決手段1から6のいずれかに記載の扇風機」である。
【0475】
課題解決手段8は,
「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」である。
【0476】
課題解決手段9は,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具又は車輪式器具」である。
【0477】
課題解決手段10は,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」である。
【0478】
課題解決手段11は,
「課題解決手段8に記載の扇風機を備えた着用物」である。
なお,「着用物」とは,帽子,リュックサック,帯などの人体に着用できる物又は器具である。また,着用物は器具である。
【0479】
関連発明C1にあたっては,
「変動式電気機器又は手持式電気機器が有する棒状体を支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を定設する外面と,
取付対象物と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」である。
【0480】
関連発明C2にあたっては,
「前記支持部が前記棒状体を回動可能に支持する関連発明C1に記載の取付器具」である。
【0481】
関連発明C3にあたっては,
「前記支持部が前記棒状体を横動可能に支持する関連発明C1又は2に記載の取付器具」である。
【0482】
関連発明C4にあたっては,
「変動式電気機器又は手持式電気機器と,
関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」である。
【0483】
関連発明C5にあたっては,
「変動式電気機器と,
関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」である。
関連発明C6にあたっては,
「前記腕が前記取付対象物によって支持される関連発明C4又は5に記載の扇風機」である。
【0484】
関連発明C7にあたっては,
「前記腕が前記取付対象物を抱持又は挟持できる関連発明C4から6のいずれかに記載の扇風機」である。
【0485】
関連発明C8にあたっては,
「前記取付対象物を巻持できる巻持部を前記腕に有する関連発明C4から7のいずれかに記載の扇風機」である。
【0486】
関連発明C9にあたっては,
「1つの平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する関連発明C4から8のいずれかに記載の扇風機」である。
【0487】
関連発明C10にあたっては,
「前記取付対象物が鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である関連発明C4から9のいずれかに記載の扇風機」である。
関連発明C11にあたっては,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度である関連発明C4から10のいずれかに記載の扇風機」である。
関連発明C12にあたっては,
「前記腕にベルトを通過させる穴を有する関連発明C4から11のいずれかに記載の扇風機」である。
【0488】
関連発明C13にあたっては,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具」である。
関連発明C14にあたっては,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた車輪式器具」である。
関連発明C15にあたっては,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」である。
関連発明C16にあたっては,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた着用物」である。
【0489】
(発明の効果)
課題解決手段1によれば,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された変動部と,
前記変動部を介して前記送風部に変動着された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる変動式電気機器」と,
「前記棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を立設又は斜設又は着設又は定設する外面と,
パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」と,
を有する扇風機が提供される。
【0490】
これにより,実施例15に記載の「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機 」が提供され,前記棒状体を手持部として握持しながら持ち運びできるので落としにくい効果を得ることができる。
【0491】
また,課題解決手段1に記載の扇風機は,実施例15に記載のステップ(
図54から59)によって,室内設置型の鞍乗式器具である室内バイクのハンドルである前記パイプ(又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面)などの前記器具表面に前記扇風機を着けた状態を保ちながら前記手持部である前記棒状体を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたむことができ,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ(又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面)などの前記器具表面の真上に容易に配置することができる。
【0492】
よって,「容易に握持できる手持部を有する携帯可能な小型の扇風機であって,かつ,パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0493】
なお,前記「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたためる扇風機であって,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる扇風機」による特筆すべき効果としては,
図60に示すように,「室内設置型の鞍乗式器具である室内バイクのハンドルの前記パイプの上面(鞍乗式器具の縁)613に着けられた前記扇風機の前記蝶番部を開いて前記棒状体である前記手持部を外部にはみ出さないようにコンパクトに折りたたんだ状態の扇風機338は,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印339の軌跡で通過してもぶつからないように配置できる効果」を得ることができる。
これに対し,前記コンパクトに折りたたまずに前記送風部を前記室内バイクに鞍乗りする利用者に向けて送風した場合は,
図61に示すように前記棒状体である前記手持部が外部にはみ出した状態の扇風機340として配置されるため,パイプ606の右横の通路を通行する人が矢印341の軌跡で通過した場合に棒状体308にぶつかる恐れが生じてしまう。
【0494】
よって,課題解決手段1による効果である「パイプ又は縁又は帯状体又は平面又は器具表面に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたたむことができ,かつ,前記扇風機の重心を前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の真上に容易に配置できる効果」は, 限られた室内に多数の室内バイク等のトレーニングマシンなどの器具を密に配置し,それらトレーニングマシンの間の狭い通路を利用者が頻繁に通行する室内型の運動用ジムにおいて,前記扇風機を周囲の邪魔にならずに安全に利用するために不可欠な特筆すべき効果となっている。
【0495】
また,課題解決手段1に記載の取付器具は,課題解決手段1に記載の変動式電気機器の棒状体を回動可能かつ横動可能に支持できるだけでなく,
「送風部に内包又は内設された電動機と,
前記電動機によって駆動される羽根車と,
前記送風部に横設又は着設された棒状体と,
前記棒状体に内包又は内設された電源と,
前記電源と前記電動機を電気的に接続する電気伝導体と,
からなる手持式電気機器」
の棒状体を回動可能かつ横動可能に支持できる。このため,変動式電気機器を有する扇風機を製造するのに加えて,さらに手持式電気機器を有する扇風機も製造する場合に,前記取付器具を両方の扇風機に共通利用することができる。これにより,製造にかかるコストを削減できる効果を得ることができる。
すなわち,
「変動式電気機器又は手持式電気機器が有する棒状体を回動可能かつ横動可能に支持する支持部と,
前記支持部が有する可動部と,
前記支持部を定設する外面と,
取付対象物と相補的な形状を有する内面と,
前記外面と前記内面を有する腕と,
からなる取付器具」は,変動式電気機器と組み合わせることによって,課題解決手段1に記載の扇風機を得ることができ,さらに,前記変動式電気機器を手持式電気機器におきかえることで,前記手持式電気機器を支持できる効果を得ることができる。
【0496】
課題解決手段2によれば,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面によって支持される又は支持する課題解決手段1に記載の扇風機」が提供される。これにより,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の上面だけでなく,前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面の上面以外にも前記扇風機を着けることができ,前記室内バイクのハンドルの前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面のより広い範囲に前記扇風機を着けることができるようになる効果を得ることができる。また,前記扇風機が落下しにくくなる効果を得ることができる。
【0497】
課題解決手段3によれば,
「前記腕が前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を抱持又は挟持できる課題解決手段1又は2に記載の扇風機」が提供される。
【0498】
掃除機の通気パイプを抱持できる抱持部を有する前記扇風機は,実施例4から16に記載の効果を得ることができるため,「室内バイク等の鞍乗式器具だけでなく,掃除機の通気パイプのハンドル付近にも取り付けることができる扇風機であって,かつ,該扇風機が通気パイプの周方向に回転移動を起こしにくい扇風機を提供する」という課題を解決することができる。
【0499】
また,課題解決手段3によれば,
図62に示すように,前記扇風機は前記棒状体をコンパクトに折りたたんだ状態で,上下の区別のある通気パイプの鞍部の前鞍面又は前管の上面を上から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,周囲にトレーニングマシンが密集している狭い通路で前記扇風機を着けた前記通気パイプを有する掃除機を使用する際に,前記扇風機が前記トレーニングマシンにぶつかりにくくなるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0500】
また,課題解決手段3によれば,
図63に示すように,前記扇風機は前記棒状体を前記送風部に横設した状態で,上下の区別のある通気パイプの鞍部の下鞍面又は前管の下面を下から抱持して周方向に回転移動しにくい効果を得ることができるため,前記送風部をユーザに近い側(
図63では,通気パイプ100のハンドル103を右手で掴持するユーザが立っている左509の側)に配置しても,前記棒状体に内包された前記電池の重心と前記送風部の重心が左右でバランスすることにより,前記扇風機の全体の重心が前記通気パイプの下に位置するため,SHIRストレスを発生させにくく,かつ,前記送風部からの気流が前記通気パイプに邪魔されないという特筆すべき効果を得ることができる。
【0501】
課題解決手段4によれば,
「前記パイプ又は前記縁又は前記帯状体又は前記平面又は前記器具表面を巻持できる巻持部を前記腕に有する課題解決手段1から3のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,前記扇風機は,実施例4から16に記載の巻持部による効果を得ることができる。また,前記巻持部に前記パイプを巻持させる場合と同様の方法でリュックサックの帯を巻持させることが可能になるため,実施例18に記載の「リュックサックに前記扇風機を着けることができる」という特筆すべき効果を得ることができる。
【0502】
課題解決手段5によれば,
「前記平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する課題解決手段1から4のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,前記扇風機は,机面上にぐらつかない状態で,安定に置くことができる。また,実施例4から18に記載の「前記足を有する抱持部による効果」又は「前記抱持部を有する前記扇風機による効果」を得ることができる。
【0503】
課題解決手段6によれば,
「前記パイプが鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である課題解決手段1から5のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例15に記載の「鞍乗式器具に着けた前記扇風機」が有する効果,又は,実施例4から16に記載の「掃除機の通気パイプに着けた前記扇風機」が有する効果を得ることができる。また,車輪式器具に対しても実施例15に記載の「鞍乗式器具に着けた前記扇風機」が有する効果を得ることができる。
【0504】
課題解決手段7によれば,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度である課題解決手段1から6のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例15に記載の「前記扇風機のスイッチが押しやすくなる効果」,及び,「前記支持部を前記可動部で回動させても,ファンガードが腕にぶつからない効果」,及び,実施例17に記載の「送風部と人の背中の間の距離が相互にぶつからない適切な距離に保たれる効果」を得ることができる。
課題解決手段8によれば,
「前記腕の先端又は前後にベルトを通過させる穴を有する課題解決手段1から7のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,実施例17に記載の「帽子に着けた前記扇風機」が有する効果及び/又は実施例18に記載の「リュックサックに着けた扇風機」が有する効果を得ることができる。
課題解決手段9によれば,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具又は車輪式器具」が提供される。
課題解決手段10によれば,
「課題解決手段1から8のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」が提供される。
課題解決手段11によれば,
「課題解決手段8に記載の扇風機を備えた着用物」が提供される。
【0505】
関連発明C1に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度によって,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の脇の下に向けて送風できるように手持式電気機器又は変動式電気機器の送風部を配置できる効果を得ることができるため,前記リュックサックに取り付けた取付器具に前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器を取り付けることで,歩きながら移動しても送風を安定して脇の下に向け続けることができ,ワキ汗を乾かし続けることができるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0506】
関連発明C2に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,前記支持部が棒状体を回動可能に支持する自由度の2つの自由度によって,前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器の送風部の向きをほぼ全方位に向けることができる効果を得ることができるため,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の顔や首や胸など様々な箇所に風を当てることができ,さらに,前記人が手に持つ携帯機器に風を当てることができるため,前記携帯機器を冷却できるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0507】
関連発明C3に記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,前記支持部が棒状体を回動可能に支持する自由度と,前記支持部が棒状体を横動可能に支持する自由度の3つの自由度によって,前記手持式電気機器又は前記変動式電気機器の送風部の位置を,実施例18に記載のリュックサックを背負う人の首の真下に配置させることができ,そこから首元に向けて送風することができるという特筆すべき効果を得ることができる。
【0508】
関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具によれば,前記取付器具の支持部の可動部による自由度と,変動式電気機器の変動部である蝶番部の自由度により,前記棒状体をコンパクトにたたんで,前記リュックサックを背負う人の外側に前記棒状体がはみ出ないように配置できるという特筆すべき効果を得ることができる。
関連発明C4に記載の発明によれば,
「変動式電気機器又は手持式電気機器と,
関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段0又は1に記載の効果を得ることができる。
関連発明C5に記載の発明によれば,
「変動式電気機器と,
関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具と,
を有する扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段0又は1に記載の効果を得ることができる。これにより,課題解決手段2に記載の効果を得ることができる。
関連発明C6に記載の発明によれば,
「前記腕が前記取付対象物によって支持される関連発明C4又は5に記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段2に記載の効果を得ることができる。
関連発明C7に記載の発明によれば,
「前記腕が前記取付対象物を抱持又は挟持できる関連発明C4から6のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段3に記載の効果を得ることができる。
関連発明C8に記載の発明によれば,
「前記取付対象物を巻持できる巻持部を前記腕に有する関連発明C4から7のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段4に記載の効果を得ることができる。
関連発明C9に記載の発明によれば,
「1つの平面と相補的な形状を有する足を前記腕に有する関連発明C4から8のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段5に記載の効果を得ることができる。
関連発明C10に記載の発明によれば,
「前記取付対象物が鞍乗式器具が備えるパイプ又は掃除機が備える通気パイプ又は車輪式器具が備えるパイプ又は着用物の帯又は家具の縁である関連発明C4から9のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段6に記載の効果を得ることができる。
関連発明C11に記載の発明によれば,
「前記可動部が回動する回転軸と前記棒状体が回動する回転軸のなす角が65度乃至80度又は80度乃至90度である関連発明C4から10のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段7に記載の効果を得ることができる。
関連発明C12に記載の発明によれば,
「前記腕にベルトを通過させる穴を有する関連発明C4から11のいずれかに記載の扇風機」が提供される。これにより,課題解決手段8に記載の効果を得ることができる。
関連発明C13に記載の発明によれば,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた鞍乗式器具」が提供される。
関連発明C14に記載の発明によれば,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた車輪式器具」が提供される。
関連発明C15に記載の発明によれば,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた掃除機」が提供される。
関連発明C16に記載の発明によれば,
「関連発明C1から3のいずれかに記載の取付器具又は関連発明C4から12のいずれかに記載の扇風機を備えた着用物」が提供される。
手持部を有する携帯可能な扇風機で,取付対象物に着けた状態を保ちながら前記手持部を外部にはみ出さないように折りたたむことができ,前記扇風機の重心を前記取付対象物の真上に容易に配置できる扇風機とそのための取付器具等を提供する。
送風部301に内包された電動機303と,電動機303によって駆動される羽根車302と,送風部301に横設された蝶番部307と,蝶番部307を介して送風部301に蝶着された棒状体308と,棒状体308に内包された電源304と,電源304と電動機303を電気的に接続する電気伝導体と,棒状体308を回動可能かつ横動可能に支持する支持部210と,支持部210が有する可動部214と,支持部210を立設する外面204と,前記取付対象物と相補的な形状を有する内面203と,外面204と内面203を有する腕202と,を有する扇風機300を提供することで課題が解決される。