特許第6221190号(P6221190)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 株式会社山丁林業の特許一覧

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  • 特許6221190-伐根切削破砕機 図000002
  • 特許6221190-伐根切削破砕機 図000003
  • 特許6221190-伐根切削破砕機 図000004
  • 特許6221190-伐根切削破砕機 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6221190
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】伐根切削破砕機
(51)【国際特許分類】
   A01G 23/06 20060101AFI20171023BHJP
【FI】
   A01G23/06 F
【請求項の数】1
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2016-36361(P2016-36361)
(22)【出願日】2016年2月10日
(65)【公開番号】特開2017-140013(P2017-140013A)
(43)【公開日】2017年8月17日
【審査請求日】2016年3月4日
【審判番号】不服2016-15096(P2016-15096/J1)
【審判請求日】2016年9月17日
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516059651
【氏名又は名称】株式会社山丁林業
(72)【発明者】
【氏名】澤村 敏雄
【合議体】
【審判長】 小野 忠悦
【審判官】 住田 秀弘
【審判官】 前川 慎喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−54723(JP,A)
【文献】 特開2004−138282(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3051770(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 23/00
E02F 1/00 - 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型油圧ショベルのアタッチメントとして、その油圧ショベルの油圧を利用し、油圧モーターによって先端にセットした4枚刃のロータを高速回転させる、伐根切削破砕機において、前記ロータは鉛直方向の回転軸周りに回転するものであって、その側面に鉛直方向に延びる4枚の刃を組み込み、地上10〜30cm程度残る伐根を側面からなぞるように往復を繰り返すことにより、伐根の地上部分を切削破砕して、チップ状に削り、周辺地盤と同レベル程度にし、キャタピラー式等の運搬機の走行を容易にする伐根切削破砕機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、森林の伐採から新植・再生までを極めて高効率にした装置である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
森林で、木材生産のため、伐採搬出をするにあたり、当然のことながらその場に伐根が地上10〜30cm程度残る。最近はゴム・鉄を問わず、キャタピラー構造の重機を使用するのが常であり、このため当然その場の伐根が障害となり、これを踏みつける事により、キャタピラーの損傷が激しく大きな損失を引き起こす。これはチェーンソーの能力では解決できない場合が多く、結局大型重機を搬入し、搬出路の障害となる伐根を掘り起こし、その場に放置、または運搬投棄(産業廃棄物処理法違反)をするが、放置した場合は山林更生のための新植地の下草刈り、手入れ等の障害となり、更には伐根痕の周辺は表土を破壊、土壌が劣化し、新植樹の生長が著しく劣る。
これを運搬投棄したりすることが多く、この伐根の処理をすることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0003】
以上の課題を解決するために、この『伐根切削破砕機』を小型油圧ショベルのアタッチメントとして、その油圧ショベルの油圧を利用し、油圧モーターによって先端にセットした4枚刃のロータを高速回転させ、かかる伐根を短時間でチップ状に削り、その地上と同レベル程度にし、土壌の保護はもとより運搬機キャタピラー類の走行の障害を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】伐根切削破砕機 (ベースマシン略図)共 全体図
図2】回転ロータ機構断面図
図3】回転ロータ断面図 回転刃平面図、断面図
図4】回転ロータ側面図
【発明を実施するための形態】
【0005】
この発明の実施形態を、図1に示す。
小型油圧ショベル(通称0.2m・4〜5t程度)のアタッチメントとして『伐根切削破砕機』を作成。これは油圧ショベルの油圧を利用し、図2断面図の油圧モーター回転速度を更に増速し、毎分1000〜1300回転を得て、アタッチメント先端の4枚刃を組み込んだロータを回転させ、伐根を側面からなぞるように往復を繰り返す。
【実施形態の効果】
【0006】
この実施形態は、短時間で伐根の地上部分を切削破砕してしまう。切削破砕する伐根の大きさは問わない。また、作業において、オペレーターはこれを一人で操作する事が可能であるため、補助作業員は不要である。切削破砕された削りくずはチップ状となり、これは林内の肥料となるので、土壌保護だけではなく、大型重機や抜根、その整理のための労力を著しく軽減することができたため、自然豊かな山林の維持を可能にした。
図1
図2
図3
図4