(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6221312
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】リモートコントローラー
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20171023BHJP
【FI】
H04Q9/00 371Z
H04Q9/00 301E
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-79642(P2013-79642)
(22)【出願日】2013年4月5日
(65)【公開番号】特開2014-204326(P2014-204326A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2016年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】岡田 匡史
【審査官】
望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】
実開平6−29289(JP,U)
【文献】
特開2007−49395(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0100509(US,A1)
【文献】
特開2001−309466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に対し当該情報処理装置が有する表示画面の変更の遠隔操作を行う操作部を有した本体と、
この本体に対して取り付けられる取付部と、この取付部に替えて前記本体に取り付けられる第二取付部とを具備するものであり、
前記本体が、前記取付部及び前記第二取付部における係合部に係り合う係合部を有したものであり、
前記取付部及び前記第二取付部を本体に対し選択的に取り付けるものであり、
前記取付部及び前記第二取付部における前記係合部の内部に前記本体に電気を供給するための電池を収容していることを特徴とするリモートコントローラー。
【請求項2】
情報処理装置に対し当該情報処理装置が有する表示画面の変更の遠隔操作を行う操作部を有した本体と、
この本体に対して取り付けられる取付部と、この取付部に替えて前記本体に取り付けられる第二取付部とを具備するものであり、
前記本体が、前記取付部及び前記第二取付部における係合部に係り合う係合部を有したものであり、
前記取付部及び前記第二取付部を本体に対し選択的に取り付けるものであり、
前記取付部に設けられた係合部の向きと前記第二取付部に設けられた係合部の向きをそれぞれ異ならせていることを特徴とするリモートコントローラー。
【請求項3】
前記取付部及び前記第二取付部が、複数の異なる装着対象に対してそれぞれ装着し得るように構成されている請求項1又は2記載のリモートコントローラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末を遠隔操作するためのリモートコントローラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プレゼンテーションや会議等の場で使用され、プロジェクタやOHP等によりスクリーンに投射した画面の一部をレーザ光で指示するレーザポインタが周知である。
【0003】
また、単にレーザ光を照射するのみならず、パーソナルコンピュータやその他の情報処理装置側と無線交信して表示画面の変更等の遠隔操作を行い得るものも開発されている。斯かるレーザポインタの具体的な一例としては、ペン型の筐体にレーザ照射用の操作部(押下ボタン)、ページ送り指令用の操作部、及びページ戻し指令用の操作部が設けられており、各操作部を操作することで、レーザ光を照射したり、情報処理装置にページ送りまたはページ戻し指令のみならず、マウスと同様の指令を与えたりすることができるといったレーザポインタを挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また近年、予めレーザ光を照射する機能のみを有するレーザポインタを有している使用者にとっては、上記のようなレーザポインタを導入することなく情報処理装置に対する指令のみを別途行い得るようにしたいという要望がある。かかる要望を実現するためには、レーザ光の照射機能を持たず上記遠隔操作を行い得る本体と、この本体を使用者の手指等に取り付けるための取付部と有したリモートコントローラーを導入することが考えられる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0005】
しかしながらプレゼンテーションを行う使用者は、それぞれ使用者自身の好みや癖がある。すなわちレーザポインタの使用と上記遠隔操作を併せて行う場合には、必ずしも上記特許文献2及び特許文献3に記されたリモートコントローラーの装着態様が使用者自身の趣向に沿うとは限られない。つまり、上記のようなリモートコントローラーにおいては、使用者の趣向、つまり好みや癖に応じ得るようにすることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−009008号公報
【特許文献2】特開平9−114582号公報
【特許文献3】特表平11−508382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような不具合に着目したものであり、使用者の趣向に応じた快適なプレゼンテーションに資するリモートコントローラーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0009】
すなわち
請求項1に示す本発明に係るリモートコントローラーは、情報処理装置に対し当該情報処理装置が有する表示画面の変更の遠隔操作を行う操作部を有した本体と、この本体に対して取り付けられる取付部と、この取付部に替えて前記本体に取り付けられる第二取付部とを具備するものであり、前記本体が、前記取付部及び前記第二取付部における係合部に係り合う係合部を有したものであり、前記取付部及び前記第二取付部を本体に対し選択的に取り付けるものであ
り、前記取付部及び前記第二取付部における前記係合部の内部に前記本体に電気を供給するための電池を収容していることを特徴とする。
また、請求項2に示す本発明に係るリモートコントローラーは、情報処理装置に対し当該情報処理装置が有する表示画面の変更の遠隔操作を行う操作部を有した本体と、この本体に対して取り付けられる取付部と、この取付部に替えて前記本体に取り付けられる第二取付部とを具備するものであり、前記本体が、前記取付部及び前記第二取付部における係合部に係り合う係合部を有したものであり、前記取付部及び前記第二取付部を本体に対し選択的に取り付けるものであり、前記取付部に設けられた係合部の向きと前記第二取付部に設けられた係合部の向きをそれぞれ異ならせていることを特徴とする。
【0010】
ここで「選択的に取り付けられる一又は複数の取付部」とは、単一の取付部が複数の相対位置で取り付け得るようにした態様も、複数の取付部がそれぞれ別の相対位置で取り付けられるようにした態様も含まれる。また複数の取付部がそれぞれ複数の相対位置で取り付け得るようにしたものも含まれる。さらに、「複数の相対位置」とは、段階的に取付位置や角度を変更し得るようにしたものも、無段階で取付位置や角度を変更し得るようにしたものも含まれる。
【0011】
このようなものであれば、単一の本体に対し、複数の使用態様を使用者が選択できる。すなわち本発明によれば、使用者の趣向に応じた快適なプレゼンテーションに資するリモートコントローラーを提供することができる。
【0013】
また、取付部の取付対象は使用者の趣向や希望に応じて様々である。すなわち、形状や本体に対する向きを異ならせるなどして、
前記取付部及び第二取付部が、複数の異なる装着対象に対して
それぞれ装着し得るように構成しておくことが望ましい。
【0014】
また、前記本体は使用者のプレゼンテーションの癖や趣向に拘わらず使用者がもって操作することを鑑みるとよりコンパクトに構成することが好ましい。つまり本体をよりコンパクトに構成し得る様、前記取付部及び第二取付部
における前記係合部の内部に前記本体に電気を供給するための電池を収容
している。
【0015】
そして、簡素な構成により使用者の趣向や希望に応じ得るようにするために、前記取付部及び第二取付部が、前記取付部に設けられた係合部の向きと前記第二取付部に設けられた係合部の向きをそれぞれ異ならせて
いる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、使用者の趣向に応じた快適なプレゼンテーションに資するリモートコントローラーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る使用状態を示す外観図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について
図1〜
図11を参照して説明する。
【0019】
プレゼンテーションや会議等の場で用いられる本実施形態に係るリモートコントローラーは、図示しない情報処理装置とともにプレゼンテーションシステムを構成する。情報処理装置は、具体的にはパーソナルコンピュータ、多機能型のテレビジョン受像器、ディスク再生装置や記録装置等であり、必要に応じてプロジェクタ、モニタ、アンプ及びスピーカ、カメラ、マイク等の機器を接続する。また、情報処理装置には、リモートコントローラーの本体1から発信される無線信号を受信する単一の受信機たるレシーバ3を接続する。
【0020】
レシーバ3は、
図5に示すように、制御回路等を内蔵した筐体31から、前方に情報処理装置に接続するための接続プラグ32(USB、IEEE1394等)を突き出させているもので、接続プラグ32を介して受信した信号を情報処理装置に送るとともに情報処理装置から給電を受ける。筐体31は接続プラグ32に隣接する端部を一部切り欠いており、使用者がこの切欠部分33を摘んでレシーバ33を抜き差ししやすいようにするとともに、不使用状態では同図に示すようにリモートコントローラーに取付け得るようにしている。そしてレシーバ3は、本実施形態ではID設定を行うことができるとともに、内部には、接続プラグ32を介して受信した信号を情報処理装置に送るかレシーバ3自体がリモートコントローラーと送信するための、受信機側トランシーバを有している。かかるレシーバ3によるID設定の手順や情報処理装置との通信の具体的な態様は既存の種々の態様を適用し得るため、詳細な説明は省略する。
【0021】
すなわち本実施形態に係るリモートコントローラーは、パーソナルコンピュータやその他の情報処理装置に対し当該情報処理装置が有する表示画面の変更等の遠隔操作を行い得る本体1と、この本体1に対し、複数の異なる相対位置で選択的に取り付けられる複数の取付部2、20とを具備することを特徴とする。つまり本実施形態に係るリモートコントローラーは
図1〜
図3に示すように取付部2を介して本体1を使用者の手指に装着する態様と、
図9及び
図10に示すように取付部2に替えて第二取付部20を本体1に取り付けることにより使用者がプレゼンテーションの際に用いるペン形のレーザポインタLPに装着し、レーザポインタLPを持つ手でそのまま操作する態様とを取り得る。
【0022】
以下、リモートコントローラーの各部の構成について説明する。
【0023】
本体1は、情報処理装置に対して種々の操作を行うための操作部11と、取付部2に対して係り合う係合部を構成する係合凹部12と、係合凹部12の内側において電池からの電力が供給される電池受け部19とを有している。
【0024】
操作部11は、
図1〜
図7、
図9及び
図10に示すように、本体1の側方及び正面側にそれぞれ設けられている。本体1正面側中央では使用者の押圧により操作を行うための矩形板11aと、この矩形板11aの周囲を覆うもので外部から押圧されると適宜凹み得る程度の可撓性を有する素材であるか或いは前記凹み方向に適宜傾き得るように設定された環状板11bとによって覆われている。そして本体1は、本体1の両側方に設けられた電源スイッチ13及びID要求送信ボタン14と、本体1正面側に前記矩形板11aの位置に設けられたページ送りボタン15と、前記環状板11bの位置に設けられたページ戻しボタン16、スクリーン切替ボタン17及び電池残量表示部18とを有している。なお
図1及び
図2においては前記ページ送りボタン15、ページ戻しボタン16及び電池残量表示部18の位置に適宜機能が分かるようアルファベットやイラストが印刷されているが勿論、他の記号が印刷されていたり、矩形板11a及び環状板11bに適宜凹凸を設けることにより使用者に操作部11の正確な操作を促すようにしても良い。したがって
図1及び
図2以外の図面においては、前記印刷の図示を省略する。
【0025】
電源スイッチ13は、所謂スライド式の態様としている。つまり電源スイッチ13を一方から他方へスライドさせることにより電源の入切を切り替える。ID要求送信ボタン14は、リモートコントローラーを使用するに先立ちレシーバ3に正しく認識され得るようにするためのものである。つまり本実施形態ではID要求送信ボタン14を押圧することにより一定の時間、レシーバ3に対してID要求を行い、レシーバ3から送信されたロット固有のIDを受信することにより、レシーバ3から正しく認識され、情報処理装置の遠隔操作を行い得るようにする。また本実施形態では、当該固有のIDの他に、レシーバ3と正確に交信し得るように、所謂チャンネルに関する情報をも送信し得る態様を採用している。係るチャンネル送信に関しては、周波数の設定に係る技術や時間スロットに係る技術、或いは符号多重分割方式に係る技術といった、既存の種々の技術を適用することができる。ページ送りボタン15は、情報処理装置上で起動している、複数のページ(または、スライド)を順次画面に表示するプレゼンテーションソフトウェア等において、次のページに切り替えるためのものである。逆に、ページ戻しボタン16は、前のページに戻るためのものである。ページ送りボタン15/ページ戻しボタン16が押下された暁には、ページを送る/戻す旨を指示する信号を情報処理装置に向けて発信する。また、プレゼンテーションソフトウェア等によるスライドショー実行時、スクリーン切替ボタン17が押下された場合には、キーボードのBキーが押下されたのと同等の信号を発信する。結果、スクリーンの表示が黒くなる(暗転する)。元のスライド表示に戻したければ、再度スクリーン切替ボタン17を押下すればよい。
【0026】
一方、本体1は、
図7に示すように背面側中央を凹ませることにより電池の一部を受け入れる電池受け部19を設けるとともに、当該電池受け部19に電極19aを配置し、電池からの電力が供給され得る態様としている。係る電池受け部19及び電極19aの具体的な態様を含め、リモートコントローラーの電気的な構造については既存の種々の態様を適用し得るために詳細な説明を省略する。
【0027】
しかして電池受け部19の周辺には3箇所において係合凹部12を設けてなる。これら3つの係合凹部12は電池受け部19の周辺において不均等な間隔となるよう設定されている。これにより各係合凹部12がともに正しく取付部2に係り得る向きは一種類のみとなる。つまり本実施形態では係合凹部12を不均等な間隔で配置することにより誤った向きでの取付部2の装着を行い得ないようにしている。また本実施形態では、取付部2の装着を速やかに正しく行い得るよう、任意の係合凹部12近傍に目印を設けている。
【0028】
この係合凹部12は、取付部2の一部を収容しつつ取付部2を所定の相対位置で固定し得るものである。この係合凹部12は、取付部2側の導入凸部221を受け入れる導入凹部121と、導入凹部121に連続して設けられる摺動部122と、摺動部122内における取付部2の動作終端に面して設けられた当接面123と、当接面123近傍に設けられ取付部2側と凹凸係合することにより動作終端での位置決めを行うとともに係合時の感触を使用者に知らしめるための位置決め凹部124とを有している。
【0029】
しかして本実施形態では、上記の本体1に対し、複数の異なる相対位置で選択的に取り付けられる二種類の取付部2、20を具備する。つまり、
図1〜
図5に示す、使用者の手指、詳細には人差し指又は中指に装着したときに、
図1の如く親指にてページ送りボタン15、ページ戻しボタン16及びスクリーン切替ボタン17を操作し易くするための取付部2と、
図10の如く、所謂ペン形と呼ばれる形状をなすレーザポインタLPを使用しつつ、その使用している手でページ戻しボタン16及びスクリーン切替ボタン17を操作し易くするための第二取付部20とを具備する。そしてこれら両取付部2、20を使用者の趣向に応じて適宜選択的に取り付けるようにしている。換言すれば、取付部2と第二取付部20とはその装着する装着対象がそれぞれ異なるようなサイズに設定されている。
【0030】
ここで本実施形態では、これら両取付部2、20は、前記係合部たる係合凸部22の向きがそれぞれ異なる。つまり本体1の配置が90°異なるように設定されている。加えて装着対象に適応し易いよう若干寸法設定を変更してある。しかしながら両取付部2、20は前記2点以外は同様の構成を有している。そのため、両取付部2、20の各構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明はまとめて行うものとする。
【0031】
取付部2(第二取付部20)は、装着対象を挟持するための挟持部21と、本体1に対して係合すべく突設した係合部たる係合凸部22と、この係合部の内部において前記本体1に電気を供給するための電池を収容する電池収容部23とを有している。
【0032】
電池収容部23には電池からの電気を本体1へ供給するための電極23aが配置されている。なお、本実施形態において電池収容部23に収容される電池は、円盤状をなす、所謂ボタン型乾電池である。当該ボタン型乾電池のうち、所定の規格に適合したものが適用されるが、当該ボタン型乾電池の詳細な態様については既存の種々の規格の電池を選択的に使用し得るため、その詳細な説明を省略する。
【0033】
挟持部21は、断面視概略C字状をなし互いに対向するように設けられた対をなす挟持体24と、一方の挟持体24に設けられた開口であり上記レシーバ3を挿入保持するためのホルダ25と、挟持体24の基端部において表裏から肉厚を薄く凹ませて優先的な弾性変形が促されるようにしたヒンジ26とを有している。この挟持部21は、比較的強度が高く弾性変形可能な弾性樹脂と、この弾性樹脂よりも強度が低く且つ表面の摩擦係数が高く設定された摩擦樹脂による二色成形或いはこれら2種類の樹脂を互いに嵌合させることにより構成される。ホルダ25はレシーバ3に設けられた切欠部分33を挟み込むことにより、挟持部21の内側に接続プラグ32を位置付けて保護するようにレシーバ3を保持し得る。これにより、不使用時ではレシーバ3は挟持部21によって有効に保護され、特に接続プラグ32が挟持部21に被覆される。
【0034】
係合凸部22は、前記電池収容部23の周囲に三箇所において外方に突設させたものである。すなわち前記取付部2が前記本体1の内部に挿入して係り合うべく突設して設けた係合部たる係合凸部22の内部に電池を収容する電池収容部23を設けている。そして係合凸部22は前記係合凸部22同様、電池収容部23の周囲において不均等な間隔となるよう設定されている。これにより各係合凸部22がともに正しく前記係合凹部12に係り得る向きは一種類のみとなる。つまり本実施形態では係合部たる係合凸部22、係合凹部12を不均等な間隔で配置することにより誤った向きでの取付部2の本体1への装着を行い得ないようにしている。係合凸部22は、電池収容部23から放射状に立方体形状をなすように突設させて設けた導入凸部221と、この導入凸部221において動作終端で毛当接面123に当たる当たり面223と、当接面123と当たり面223とが当たるときに位置決め凹部124に対し凹凸係合する位置決め凸部224とを有している。
【0035】
しかして本実施形態では、かかる係合凸部22と係合凹部12とをそれぞれ所定の向きとしながら係合凸部22を導入凹部121内へ挿入し、しかる後に係合凸部22を摺動部122に摺接させながら本体1及び取付部2を相対的に回転させる。そして動作終端に達した時点で当接面123と当たり面223とが互いに接触するとともに位置決め凹部124及び位置決め凸部224が凹凸係合する際の振動が使用者に伝わるようにすることで、使用者は動作終端において本体1に対する取付部2の取付が終了した後に無駄に操作力を付与させることを有効に回避している。
【0036】
以上のような構成とすることにより本実施形態では、単一の本体1に対し電池を内蔵した状態で取付部2及び第二取付部20を装着することで、
図1及び
図10に示すように手指やレーザポインタLPといった装着対象に好適に装着し得るリモートコントローラーを実現している。換言すれば、すなわち本発明によれば、使用者の趣向に応じた快適なプレゼンテーションに資するリモートコントローラーを実現している。
【0037】
より広範な使用態様を使用者に提供するために本実施形態では、前記取付部を複数具備するものとし、これら複数の取付部2、20を本体1に対し選択的に取り付けるようにすることで、手指に装着しても、レーザポインタLPに装着しても使用者は快適なプレゼンテーションを行い得る。つまり本実施形態ではそれぞれの取付部2、20がプレゼンテーション時に異なる取付対象に対して好適に装着することで、プレゼンテーション時のリモートコントローラーの使用態様を適宜選択できるようにしている。
【0038】
特に本実施形態では、本体1をよりコンパクトに構成し得る様、前記取付部2、20を前記本体1の内部に挿入して係り合うべく突設して設けた係合部を有するものとし、この係合部の内部に前記本体1に電気を供給するための電池を収容するようにしている。
【0039】
そして、簡素な構成により使用者の趣向や希望に応じ得るようするために本実施形態では、複数の取付部2、20が前記本体1の内部に少なくとも一部を挿入して係り合うべく突設して設けた係合部たる係合凸部22を、向きを90°それぞれ異ならせて構成している。
【0040】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0041】
例えば、上記実施形態では取付部及び第二取付部を互いに類似の形状とする態様を開示したが、勿論、取付部同士が装着対象の形状や使用態様に応じて全く違う形状や態様を適用したものであってもよい。例えば上記実施形態では複数の取付部を概略指輪状に設定したが、一方の取付部を概略クリップ形状をなすようにしても良い。また操作部や本体と情報処理装置との通信様式といった具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
【0042】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は情報処理端末を遠隔操作するためのリモートコントローラーとして利用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1…本体
2…取付部
20…取付部(第二取付部)
22…係合部(係合凸部)
23…電池収容部