【文献】
John PAGE,Quadratic Function Explorer Vertex form,The Math Open Reference Project,2010年,(関数式に対応したグラフと、関数式の各係数の変数に対して、変化させる範囲を指定したスライダを表示し、スライダで指定した係数の数値に対応するグラフで表示を更新する技術が開示されている。),URL,<https://web.archive.org/web/20101021045314/http://wwwmathopenref.com/quadvertexexplorer.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記関数の式に含まれる係数が変数として入力されている場合には、当該変数の数値を指定するための操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる第1の操作表示体表示制御手段と、
をさらに備え、
前記第1の操作表示体表示制御手段は、変数として入力されている前記係数が前記関数の式に複数含まれる場合、当該変数として入力されている複数の係数にそれぞれ対応した複数の操作表示体を前記グラフと共に表示させることを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示装置。
前記第1の操作表示体表示制御手段は、変数として入力されている前記係数が前記関数の式に複数含まれる場合、当該変数として入力されている複数の係数にそれぞれ対応した複数の操作表示体を前記グラフと共に表示させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のグラフ表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明のグラフ表示装置の実施形態に係るグラフ関数電卓10の外観構成を示す正面図である。
【0014】
このグラフ表示装置は、以下に説明する専用のグラフ関数電卓10として構成されるか、関数式に応じたグラフ表示機能を有するタブレット端末、携帯電話、携帯ゲーム機等として構成される。
【0015】
このグラフ関数電卓10は、入力された関数式とその関数式に応じたグラフを表示させる機能を備えている。
【0016】
このグラフ関数電卓10の本体には、本体正面の下端から3分の2程度の範囲でキー入力部12が設けられ、上端から3分の1程度の範囲でタッチパネル表示部13が設けられる。
【0017】
前記キー入力部12には、数値・記号キー12a、関数・演算子キー12b、[Menu]キー12c、[Graph]キー12d、[Mdfy]キー12e、[EXIT]キー12f、カーソルキー12g、そしてファンクションキー「F1」〜「F6」などが備えられる。
【0018】
前記数値・記号キー12aは、数字,記号などの個々のキーを配列した数値・記号の入力用キー群からなる。
【0019】
前記関数・演算子キー12bは、演算式や関数式を入力する際に操作される各種の関数記号キーや、[+][−][×][÷][=]などの演算子キーからなる。
【0020】
前記[Menu]キー12cは、四則計算式や関数計算式等の任意の計算式を入力して演算処理を行わせる演算モード、入力された関数式に対応したグラフの描画処理を行わせるグラフモード、表計算を行わせる表計算モード、任意のプログラムを入力して対応する計算処理を行わせるプログラムモード等、各種の動作モードの選択設定メニューを表示させる際に操作される。
【0021】
前記[Graph]キー12dは、入力データを元にして任意のグラフを描く際に操作される。
【0022】
前記[Mdfy]キー12eは、前記グラフモードにおいて関数式y=f(x)に応じたグラフを表示させる際、当該関数式に含まれる各項の係数が定数として与えられている場合に、当該定数を中央値として前後所定の範囲でその係数の値を変化させるためのスライダ(操作表示体)S(
図7参照)を、グラフ表示画面Gのグラフエリアga内に表示させるのに操作される。このスライダは、数値の範囲を示す長尺形状の表示体とその上をスライド可能に設けられたカーソルCからなり、カーソルの位置に対応した数値が係数として指定されるものである。
【0023】
前記[EXIT]キー12fは、現在の状態から抜けるためのキーである。
【0024】
カーソルキー(「↑」「↓」「←」「→」)12iは、それぞれ表示されたデータの選択,送り操作や、カーソルの移動操作を行なう際などに操作される。
【0025】
ファンクションキー「F1」〜「F6」は、種々の動作モードに応じて表示部13の画面下端に沿って配列表示される各種選択メニューを選択する際に操作される。
【0026】
また、タッチパネル表示部13は、例えば縦186ドット×横378ドットの表示範囲を有するカラー表示可能な液晶表示画面13dの上に、透明タッチパネル13tを重ねて構成される。
【0027】
そして、このグラフ関数電卓10は、前記グラフモードにおいて関数式y=f(x)に応じたグラフを表示させる際、当該関数式に含まれる各項の係数が変数として与えられている場合に、前記[Mdfy]キー12eの操作に関係なく、当該変数の値を、既定値を中央値とした前後所定の範囲で変化させるためのスライダS(
図1参照)を、グラフ表示画面Gのグラフエリアga内に表示させる機能を有する。
【0028】
図2は、前記グラフ関数電卓10の回路構成を示すブロック図である。
【0029】
前記グラフ関数電卓10は、マイクロコンピュータであるCPU11を備えている。
【0030】
前記CPU11は、フラッシュROM等の記憶装置14に予め記憶された電卓制御プログラム14a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体17から記録媒体読取部16を介して前記記憶装置14に読み込まれた電卓制御プログラム14a、あるいは通信ネットワーク(インターネット)上のWebサーバ(プログラムサーバ)から通信制御部18を介して前記記憶装置14にダウンロードされた電卓制御プログラム14aに従い、RAM15を作業用のメモリとして回路各部の動作を制御し、電卓機能や関数グラフ表示機能など、グラフ関数電卓10に備えられた各種機能を実行する。
【0031】
このCPU11には、
図1に示したキー入力部12、タッチパネル表示部13の他に、前記記憶装置14、RAM15、記録媒体読取部16、通信制御部18などが接続されている。
【0032】
前記RAM15は、前記CPU11の処理動作に必要な各種データを記憶する。このRAM15には、前記タッチパネル表示部13の画面上にカラー表示されるデータが展開される表示データ記憶領域15aの他、タッチ座標データ記憶領域15b、レンジデータ記憶領域15c、数式データ記憶領域15d、係数データ記憶領域15e、スライダデータ記憶領域15f、グラフデータ記憶領域15gが設けられる。
【0033】
前記タッチ座標データ記憶領域15bには、前記タッチパネル表示部13により検出されたユーザ操作に応じたタッチ位置の座標データが記憶される。
【0034】
前記レンジデータ記憶領域15cには、前記グラフモードにおいてグラフ表示画面Gのグラフエリアgaに対して設定されるX座標レンジ(Xmin〜Xmax)とY座標レンジ(Ymin〜Ymax)が記憶される。
【0035】
前記数式データ記憶領域15dには、前記キー入力部12の操作により入力された関数式y=f(x)に関するデータが記憶される。
【0036】
前記係数データ記憶領域15eには、前記数式データ記憶領域15dに記憶された関数式y=f(x)に含まれる各項毎の係数に関するデータが記憶される。
【0037】
前記スライダデータ記憶領域15fには、前記係数データ記憶領域15eに記憶された前記関数式y=f(x)に含まれる係数に応じて前記グラフ表示画面Gのグラフエリアga上に表示されるスライダSに関するデータが記憶される。
【0038】
前記グラフデータ記憶領域15gには、前記数式データ記憶領域15dに記憶された関数式y=f(x)と当該関数式y=f(x)に含まれる係数の値とに基づき生成されるグラフに関するデータが記憶される。
【0039】
このように構成されたグラフ関数電卓10は、CPU11が前記電卓制御プログラム14aに記述された各種の処理の命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる各種の機能を実現する。
【0040】
次に、前記構成のグラフ関数電卓10の動作について説明する。
【0041】
図3は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理を示すフローチャートである。
【0042】
図4は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理に伴うスライダ生成処理を示すフローチャートである。
【0043】
図5は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理に伴うスライダ操作処理を示すフローチャートである。
【0044】
図6は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理において入力された関数式に含まれる係数が変数である場合のグラフ表示動作を示す図である。
【0045】
[Menu]キー12cの操作に応じてタッチパネル表示部13に表示された動作モードのメニュー画面(図示せず)からグラフモードが選択されると、
図3に示すグラフ表示処理が起動される。このグラフ表示処理では、まず、グラフエリアgaに対する座標レンジの設定画面(図示せず)が表示され、X軸の座標レンジ(Xmin〜Xmax)とY軸の座標レンジ(Ymin〜Ymax)が、ユーザにより入力され、レンジデータ記憶領域15cに記憶され、座標レンジが設定される(ステップS1)。なお、ユーザ入力による座標レンジデータの代わりに、既に記憶されている座標レンジデータをそのまま利用してもよい。
【0046】
すると、
図6(A)に示すように、タッチパネル表示部13には、前記設定された座標レンジに応じたXY座標のグラフエリアgaと数式入力エリアfaからなるグラフ表示画面Gが表示される。
【0047】
そして、前記グラフ表示画面Gの数式入力エリアfaに、ユーザにより任意の関数式が入力されると(ステップS2)、当該関数式に変数(文字)として入力された係数があるか否か判断される(ステップS3)。
【0048】
例えば「Y=AX
2+C」が入力されて表示されると(ステップS2)、当該関数式「Y=AX
2+C」に変数(文字)として入力された係数があるか否か判断される(ステップS3)。
【0049】
ここで、前記関数式「Y=AX
2+C」には、変数としての係数Aと係数Cがあると判断されると(ステップS3(Yes))、当該係数Aと係数Cに対して、例えば前記座標レンジに応じたそれぞれの既定値(例えば「A=2」「C=−1」)が入力され、当該係数AとCに関するデータ(「A=2」「C=−1」)が係数データ記憶領域15eに記憶される(ステップS4)。
【0050】
すると、前記設定された座標レンジに応じて、前記係数「A=2」「C=−1」とする関数式「Y=2X
2−1」に対応したグラフYの描画データが生成され、グラフデータ記憶領域15gに記憶されると共に、前記グラフエリアgaのXY座標上に当該グラフYが表示される(ステップS5)。
【0051】
ここで、前記入力された関数式「Y=AX
2+C」に変数としての係数Aと係数Cがあると判断された場合は(ステップS6(Yes))、
図4におけるスライダ生成処理により、当該係数Aと係数Cにそれぞれ対応したスライダ(操作表示体)Saとスライダ(操作表示体)Scが生成され、前記グラフエリアgaの空き領域に表示される(ステップS7)。
【0052】
スライダの生成処理では、前記係数データ記憶領域15eに記憶された係数Aに関するデータ「A=2」が取得され(ステップA1)、当該「2」を中央値としてその前後に所定数“2”の数値幅を加えた同係数Aのスライダ(数値可変範囲0〜4)Saが生成される(ステップA2)。また同様に、前記係数Cに関するデータ「C=−1」が取得され(ステップA1)、当該「−1」を中央値としてその前後に所定数“2”の数値幅を加えた同係数Cのスライダ(数値可変範囲−3〜1)Scが生成される(ステップA2)。そして、前記生成されたスライダSaとスライダScが前記グラフエリアgaの空き領域に一括して表示される(ステップS7)。なお、取得した係数の前後に加えられる所定数は“2”に限られず、座標レンジや入力された関数式の種類等の状況に応じて変えるようにしてもよい。
【0053】
このとき、前記数式入力エリアfaに表示されている関数式「Y=AX
2+C」は、全ての係数を含む範囲が反転されて識別表示Hされる。
【0054】
そして、表示された係数AのスライダSaまたは係数CのスライダScが操作されると(ステップS8(Yes))、
図5におけるスライダ操作処理に従い、前記係数Aの値または係数Cの値が変更され(ステップS9)、その変更後の係数Aまたは係数Cに対応したグラフY′が生成されて前記グラフエリアgaに表示される(ステップS10)。
【0055】
すなわち、前記スライダSa,Scがタッチされカーソル移動されたと判断されると(ステップB1,B2(Yes))、その移動(スライド)方向が検出され(ステップB3)、当該スライダSa,ScのカーソルCsが既にその数値可変範囲の前記検出された移動方向の端部にあるか否か判断される(ステップB4)。
【0056】
そして、前記カーソルCsがその数値可変範囲における前記検出された移動方向の端部にないと判断された場合は(ステップB4(No))、当該移動方向にカーソルCsが移動されて表示され(ステップB5)、その移動後のカーソルCsの位置に応じた係数の値が出力される(ステップB6)。
【0057】
なお、前記カーソルCsが既にその数値可変範囲における前記検出された移動方向の端部にあると判断された場合は(ステップB4(Yes))、操作無効として処理される(NoP)。
【0058】
具体的には、
図6(B)に示すように、前記係数CのスライダScのカーソルCsが右方向に移動され、当該係数Cの値が“0”に変更されて出力されると(ステップS8,S9)、その変更後の係数C(=0)に対応したグラフY′が生成されて前記グラフエリアgaに表示される(ステップS10)。このとき、前記数式入力エリアfaに表示されている関数式「Y=AX
2+C」は、操作中のスライダScに対応した係数Cの範囲が反転されて識別表示Hされる。この後同様に、
図6(C)に示すように、前記係数AのスライダSaのカーソルCsが左方向に移動され、当該係数Aの値が“1”に変更されて出力されると(ステップS8,S9)、その変更後の係数A(=1)に対応したグラフY′が生成されて前記グラフエリアgaに表示される(ステップS10)。このとき、前記数式入力エリアfaに表示されている関数式「Y=AX
2+C」は、操作中のスライダSaに対応した係数Aの範囲が反転されて識別表示Hされる。
【0059】
図7は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理において入力された関数式に含まれる係数が定数である場合のグラフ表示動作(その1)を示す図である。
【0060】
図8は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理において入力された関数式に含まれる係数が定数である場合のグラフ表示動作(その2)を示す図である。
【0061】
前記同様に、グラフエリアgaに対する座標レンジが設定されてレンジデータ記憶領域15cに記憶され、
図7(A)に示すように、当該設定された座標レンジに応じたXY座標のグラフエリアgaと数式入力エリアfaからなるグラフ表示画面Gが表示された状態で(ステップS1)、ユーザ任意の関数式、例えば「Y=2X
2−1」が入力されて表示されると(ステップS2)、当該関数式「Y=2X
2−1」に変数(文字)として入力された係数があるか否か判断される(ステップS3)。
【0062】
ここで、前記関数式「Y=2X
2−1」に、変数として入力された係数がないと判断されると(ステップS3(No))、前記設定された座標レンジに応じて、前記関数式「Y=2X
2−1」に対応したグラフYの描画データが生成され、グラフデータ記憶領域15gに記憶されると共に、前記グラフエリアgaのXY座標上に当該グラフYが表示される(ステップS5)。
【0063】
ここで、前記入力された関数式「Y=2X
2−1」に変数としての係数がないと判断されている場合は(ステップS6(No))、[Mdfy]キー12eの入力待機状態になる(ステップS11)。
【0064】
そして、前記関数式に含まれる係数を変化させたグラフを表示させたい場合には、ユーザは[Mdfy]キー12eを操作する。「Y=2X
2−1」が入力され、[Mdfy]キー12eが操作されると(ステップS11(Yes))、当該関数式の係数が特定される(ステップS12)。以下、X
2の係数を「A」定数項の係数を「C」として説明する。したがって、ステップS12では、「A=2」「C=−1」が特定され、
図4におけるスライダ生成処理により、当該係数Aと係数Cにそれぞれ対応したスライダSaとスライダScが生成される。
【0065】
スライダの生成処理では、前記関数式のX
2の係数「2」が取得され(ステップA1)、当該「2」を中央値としてその前後に所定数“2”の数値幅を加えた係数Aのスライダ(数値可変範囲0〜4)Saが生成される(ステップA2)。また同様に、前記関数式の定数「−1」が取得され(ステップA1)、当該「−1」を中央値としてその前後に所定数“2”の数値幅を加えた係数Cのスライダ(数値可変範囲−3〜1)Scが生成される(ステップA2)。
【0066】
そして、
図7(B)に示すように、前記関数式を対象に最初に生成された最高次数の項の係数Aに対応するスライダ(数値可変範囲0〜4)Saが前記グラフエリアgaの空き領域に表示される(ステップS13)。
【0067】
このとき、前記数式入力エリアfaに表示されている関数式「Y=2X
2−1」は、前記スライダSaによってその数値を可変可能な定数“2”が反転されて識別表示Hされる。
【0068】
ここで、前記[Mdfy]キー12eが再操作されたことにより、スライダの切り替えが指示されたと判断されると(ステップS14(Yes))、
図7(C)に示すように、前記関数式を対象に生成された係数Cに対応するスライダ(数値可変範囲−3〜1)Scが前記グラフエリアgaの空き領域に切り替えられて表示される(ステップS15)。
【0069】
このとき、前記数式入力エリアfaに表示されている関数式「Y=2X
2−1」は、前記切り替えられたスライダScによってその数値を可変可能な定数“−1”が反転されて識別表示Hされる。
【0070】
そして、
図8(A)に示すように、前記係数Cに対応するスライダScのカーソルCsが左方向に移動され、前記スライダ操作処理(ステップB1〜B6)に従い、当該係数Cの値が“−2”に変更されて出力されると(ステップS16,S17)、その変更後の係数C(=−2)に対応したグラフY′が生成されて前記グラフエリアgaに表示される(ステップS18)。
【0071】
ここで、前記[Mdfy]キー12eがもう一度操作されたことにより、スライダの切り替えが指示されたと判断されると(ステップS14(Yes))、
図8(B)に示すように、前記関数式を対象に生成された係数Aに対応するスライダSaが前記グラフエリアgaの空き領域に切り替えられて再表示される(ステップS15)。
【0072】
そして、
図8(C)に示すように、前記係数Aに対応するスライダSaのカーソルCsが右方向に移動され、前記スライダ操作処理(ステップB1〜B6)に従い、当該係数Aの値が“3”に変更されて出力されると(ステップS16,S17)、その変更後の係数A(=3)に対応したグラフY′が生成されて前記グラフエリアgaに表示される(ステップS18)。
【0073】
図9は、前記グラフ関数電卓10のスライダ操作処理に伴う数値可変範囲の変更動作を示す図である。
【0074】
前記ステップS8あるいはステップS16でのスライダ操作に応じたスライダ操作処理(
図5参照)において、スライダScに対するタッチ操作がされ(ステップB1(Yes))、カーソルCsが移動されることなく(ステップB2(No))、一定時間以上(ステップB7(Yes))、数値可変範囲(−3〜1)の端部に保持されたままであると判断されると(ステップB9(Yes))、当該数値可変範囲(−3〜1)で保持された端部の値“1”を新たに中央値とした数値可変範囲(−1〜3)のスライダScに変更されて表示される(ステップB9)。
【0075】
以上説明したように、前記構成のグラフ関数電卓10のスライダ機能によれば、グラフ表示画面Gの数式入力エリアfaに関数式「Y=AX
2+BX+C」が入力された際に、当該関数式に含まれる係数が変数(文字)A,B,Cとして入力されている場合には、その係数に既定値が入力された関数式に対応するグラフYがグラフエリアgaに表示されると共に、同既定値を中央値とした前後所定の数値幅の数値可変範囲からなる各係数A,B,Cに対応したスライダSa,Sb,Scが生成されて一括表示される。また、前記関数式に含まれる係数A,B,Cが定数(数値)として入力されている場合には、その関数式に対応するグラフYがグラフエリアgaに表示され、[Mdfy]キー12eが操作されると、前記関数式に定数として含まれる係数A,B,Cについて、その定数を中央値とした前後所定の数値幅の数値可変範囲からなるスライダSa,Sb,Scが生成され、その高次側の項に対応したスライダSaから順にユーザ操作に応じ切り替えられて表示される。そして、前記スライダSa,Sb,Scのユーザ操作に応じて係数A,B,Cの値が変更されると、変更された係数の値の関数式に対応したグラフY′が前記グラフエリアgaに表示される。
【0076】
このため、関数式に応じたグラフを表示させる際に、当該関数式に含まれる係数の値を非常に簡単に変化させ、その変化に対応するグラフを表示させることが可能になる。
【0077】
また、前記構成のグラフ関数電卓10のグラフ表示処理に伴うスライダ機能によれば、前記グラフエリアgaに表示されたスライダSa,Sb,ScのカーソルCsが、ユーザ操作に応じてその数値可変範囲の端部に一定時間以上保持されると、当該数値可変範囲の端部の値を中央値とした新たな数値可変範囲のスライダに変更される。
【0078】
このため、一旦表示されたスライダの数値可変範囲を容易に変更して、新たな係数値の関数式に対応したグラフY′を表示させることができる。
【0079】
なお、前記実施形態のスライダ生成処理(
図4参照)では、関数式の係数が変数として入力されている場合には、当該係数に既定値を入力し、その既定値を中央値とする数値可変範囲のスライダを生成し、また、前記関数式の係数が定数として入力されている場合には、当該定数を中央値とする数値可変範囲のスライダを生成する構成とした。
【0080】
これに対し、次の
図10、
図11を参照して説明するように、関数式に対応して表示させたグラフYに対して、ユーザが当該グラフYの変化させたい部分とその範囲を直接タッチ操作することで、タッチ操作されたグラフ部分の変化の範囲に応じた係数の数値可変範囲からなるスライダを生成する構成としてもよい。
【0081】
図10は、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理に伴う他の実施形態のスライダ生成処理を示すフローチャートである。
【0082】
図11は、前記グラフ関数電卓10の他の実施形態のスライダ生成処理に伴うグラフ表示画面G上でのユーザ操作の内容を示す図である。
【0083】
ユーザが関数式「Y=AX
2+BX+C」(各係数A,B,Cが定数として入力されている場合も含む)を入力し、前記グラフ表示処理でのステップS1〜S5が実行され、
図11に示すように、グラフYがグラフエリアgaに表示されているとする。この場合、係数Aは2次関数のグラフの開き度を決めると言えるので、ユーザは係数Aを変化させる範囲を指定するために、矢印aに示すように、前記グラフYの開放端部付近において、グラフを変化させたい範囲をタッチ指定する。この指定は、両端2点をタッチしてもよいし、その範囲をドラッグしてもよい。グラフ開放端部において範囲を指定するタッチ操作が検出された場合は(ステップP1,P2(Yes))、指定された範囲の一方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Aの値と他方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Aの値とが算出される(ステップP3)。
【0084】
すると、前記2点の座標に対応して算出された係数Aの値の範囲を数値可変範囲としたスライダSaが生成されてスライダデータ記憶領域15fに記憶される(ステップP4)。
【0085】
また、係数Cは2次関数のグラフのY切片を示すので、ユーザは係数Cを変化させる範囲を指定する場合には、矢印cに示すように、当該グラフYのY軸との交差部分のY座標の範囲を前記同様にタッチ指定する。Y軸付近のタッチ操作が検出された場合は(ステップP5(Yes))、指定された範囲の一方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Cの値と他方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Cの値とが算出される(ステップP6)。
【0086】
すると、前記2点の座標に対応して算出された係数Cの値の範囲を数値可変範囲としたスライダScが生成されてスライダデータ記憶領域15fに記憶される(ステップP7)。
【0087】
また、前記グラフエリアgaに表示されたグラフYに対して、矢印bに示すように、当該グラフYの前記開放端部でなくY軸との交差部分でもない他の部分の変化範囲を指定するタッチ操作が検出された場合は(ステップP8(Yes))、指定された範囲の一方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Bの値と他方の点の座標を通るグラフYに対応した係数Bの値とが算出される(ステップP9)。
【0088】
すると、前記2点の座標に対応して算出された係数Bの値の範囲を数値可変範囲としたスライダSbが生成されてスライダデータ記憶領域15fに記憶される(ステップP10)。
【0089】
そして、前記表示中のグラフYに対するタッチ操作の終了が検出されると(ステップP11(Yes))、前記一連のスライダ生成処理は終了し、前記スライダデータ記憶領域15fに記憶されたスライダSa,Sb,Scが前記グラフエリアgaの空き領域に表示される。
【0090】
ここで、前記関数式の係数A,B,Cが変数として入力されている場合は、前記ステップS7に従い表示されたスライダに替えて、前記タッチ操作に応じて生成されたスライダが新たに表示され、一方、前記関数式の係数A,B,Cが定数として入力されている場合は、前記[Mdfy]キー12eの操作を要さずに、前記タッチ操作に応じて生成されたスライダが表示される。
【0091】
したがって、前記グラフ関数電卓10のグラフ表示処理に伴う他の実施形態のスライダ機能によれば、前記関数式に含まれる係数の値を容易に変化させ当該係数の値の変化に応じたグラフY′を表示させるための前記スライダを、元の関数式に対応するグラフYの変化させたい部分とその範囲を直接タッチ操作することで、非常に簡単に生成して表示させることができる。
【0092】
なお、前記各実施形態において記載したグラフ関数電卓10による各動作手法、すなわち、
図3のフローチャートで示すグラフ表示処理、
図4のフローチャートで示すスライダ生成処理、
図5のフローチャートに示すスライダ操作処理、
図10のフローチャートに示す他の実施形態のスライダ生成処理等の各手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フレシキプルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体(記録媒体17)に記録して配布することができる。そして、グラフ表示機能を備えた電子計算機(10)のコンピュータ(CPU11)は、この記憶媒体に記録されたプログラムを読み込むことで、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0093】
また、前記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)を介して伝送させることができる。そして、グラフ表示機能を備えた電子計算機10のコンピュータ(CPU11)は、このプログラムを通信ネットワークに接続された通信装置(通信制御部18)にて受信することにより、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0094】
なお、本発明は前記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0095】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0096】
[1]
関数の式を入力する式入力手段と、
この式入力手段により入力された関数の式に対応したグラフを表示部に表示させるグラフ表示制御手段と、
前記関数の式に含まれる係数が変数として入力されている場合には、当該変数の数値を指定するための操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる第1の操作表示体表示制御手段と、
前記関数の式に含まれる係数が定数として入力されている場合には、ユーザ操作に応じて、当該定数の数値を指定するための操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる第2の操作表示体表示制御手段と、
前記第1の操作表示体表示制御手段または前記第2の操作表示体表示制御手段により表示された操作表示体のユーザ操作に応じて指定された数値を前記係数の値とした前記関数の式に対応したグラフを前記表示部に表示させる係数指定グラフ表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ表示装置。
【0097】
[2]
前記第1の操作表示体表示制御手段は、前記関数の式に複数の係数が含まれる場合、当該複数の係数にそれぞれ対応した操作表示体を前記グラフと共に表示させることを特徴とする[1]に記載のグラフ表示装置。
【0098】
[3]
前記第2の操作表示体表示制御手段は、前記関数の式に複数の係数が含まれる場合、当該複数の係数にそれぞれ対応した操作表示体をユーザ操作に応じて順次切り替えて前記グラフと共に表示させることを特徴とする[1]または[2]に記載のグラフ表示装置。
【0099】
[4]
前記第1の操作表示体表示制御手段または前記第2の操作表示体表示制御手段により表示された操作表示体により指定する数値の範囲を変更して表示させる数値範囲変更表示制御手段を備えたことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載のグラフ表示装置。
【0100】
[5]
前記表示部はタッチパネル式表示部であって、
このタッチパネル式表示部により検出されるタッチ操作の位置に応じて、前記グラフ表示制御手段により前記表示部に表示されたグラフのタッチ操作された部分とその変化範囲を判断するグラフタッチ判断手段と、
このグラフタッチ判断手段により判断されたグラフの部分とその変化範囲に応じて、当該グラフ部分の変化に対応するところの前記関数の式に含まれる係数の数値を指定するための操作表示体を生成する操作表示体生成手段とを備え、
前記第1の操作表示体表示制御手段または前記第2の操作表示体表示制御手段は、前記操作表示体生成手段により生成された操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載のグラフ表示装置。
【0101】
[6]
表示部を備えた電子機器のコンピュータを制御してグラフの表示を制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
関数の式を入力する式入力手段、
この式入力手段により入力された関数の式に対応したグラフを前記表示部に表示させるグラフ表示制御手段、
前記関数の式に含まれる係数が変数として入力されている場合には、当該変数の数値を指定するための操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる第1の操作表示体表示制御手段、
前記関数の式に含まれる係数が定数として入力されている場合には、ユーザ操作に応じて、当該定数の数値を指定するための操作表示体を前記表示部に前記グラフと共に表示させる第2の操作表示体表示制御手段、
前記第1の操作表示体表示制御手段または前記第2の操作表示体表示制御手段により表示された操作表示体のユーザ操作に応じて指定された数値を前記係数の値とした前記関数の式に対応したグラフを前記表示部に表示させる係数指定グラフ表示制御手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なグラフ表示制御プログラム。