特許第6221376号(P6221376)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6221376
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171023BHJP
【FI】
   A63F7/02 308G
【請求項の数】1
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2013-124525(P2013-124525)
(22)【出願日】2013年6月13日
(65)【公開番号】特開2015-105(P2015-105A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2016年5月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】岡村 鉉
(72)【発明者】
【氏名】西代 美奈子
【審査官】 進藤 利哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−089998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置を遊技機本体の正面に備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部と、
前記基部に固定され、前記ハンドル装置の前部を構成するカバー部と、
前記基部と前記カバー部との間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能な操作部材と、
前記操作部材に設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な指掛け部と
を備えており、
前記指掛け部は、
前記操作部材の外周から突出して設けられた第1指掛け部と、
前記第1指掛け部より前方において前記カバー部の表面よりも外側へ突出して設けられ、前記第1指掛け部と一体的に回動する第2指掛け部と
を備え
前記カバー部は、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に膨出しており、
前記第2指掛け部は、前記カバー部の表面に沿い、前記第1指掛け部から前記カバー部の頂部に向かって延出していることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技機本体の前面部にハンドル装置を備えており、当該ハンドル装置が操作されることで発射装置が動作し、遊技領域の上部に遊技球が発射される。
【0003】
従来のハンドル装置は、遊技機本体に固定された基部と、ハンドル装置の前面部を構成するカバー部と、これら基部及びカバー部の間に設けられ、回動可能である操作部材と、操作部材に設けられ、指を掛けた状態で操作部材を回動操作することが可能な指掛け部とを備えている。遊技者は、指掛け部に指を掛けた状態で操作部材の回動量を調節し、遊技球が所望の飛距離となるようにする(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−160230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ハンドル装置では、例えば、遊技者が指掛け部に指を掛けると同時に、基部又はカバー部の少なくとも一方に手を接触させることにより、指掛け部を所望の位置に保持できる。これにより、遊技球の発射が安定して行われる。
【0006】
一方で、このようなハンドル装置の場合、通常程度の手の大きさである遊技者にとってはハンドル操作を好適に行えるが、例えば、通常程度よりも手が小さい等の遊技者にとってはハンドル操作を好適に行えない場合も想定される。
【0007】
本発明は、以上例示した事情等を鑑みてなされたものであり、ハンドル操作を好適に行える遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため本発明は、
遊技領域に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置を遊技機本体の正面に備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部と、
前記基部に固定され、前記ハンドル装置の前部を構成するカバー部と、
前記基部と前記カバー部との間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能な操作部材と、
前記操作部材に設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な指掛け部と
を備えており、
前記指掛け部は、
前記操作部材の外周から突出して設けられた第1指掛け部と、
前記第1指掛け部より前方において前記カバー部の表面よりも外側へ突出して設けられ、前記第1指掛け部と一体的に回動する第2指掛け部と
を備え
前記カバー部は、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に膨出しており、
前記第2指掛け部は、前記カバー部の表面に沿い、前記第1指掛け部から前記カバー部の頂部に向かって延出していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ハンドル操作を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
図2】パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。
図3】遊技盤の構成を示す正面図である。
図4】(a)ハンドル装置を前方から見た斜視図、(b)ハンドル装置を後方から見た斜視図である。
図5】ハンドル装置を示す正面図である。
図6】ハンドル装置を示す分解斜視図である。
図7図5のA−A線部分における断面図である。
図8】ハンドル装置を示す側面図である。
図9】(a)通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置を把持する場合の模式図、(b)通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置を把持する場合の模式図である。
図10】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図11】各種カウンタの内容を説明するための説明図である。
図12】第2の実施形態における(a)ハンドル装置を前方から見た斜視図、(b)ハンドル装置を後方から見た斜視図である。
図13】ハンドル装置の構成を示す正面図である。
図14】第3の実施形態における(a)ハンドル装置を前方から見た斜視図、(b)ハンドル装置を後方から見た斜視図である。
図15】ハンドル装置を示す正面図である。
図16】ハンドル装置を示す分解斜視図である。
図17図15のB−B線部分における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
【0012】
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
【0013】
遊技機本体12は、図2に示すように、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
【0014】
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
【0015】
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
【0016】
遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
【0017】
遊技盤24には、遊技領域PEの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構51(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。
【0018】
ちなみに、遊技球発射機構51は、誘導レールに向けて延びる発射レール53と、後述する上皿65aに貯留されている遊技球を発射レール53上に供給する球送り装置54と、発射レール53上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド52と、を備えている。前扉枠14の右側に設けられたハンドル装置71が操作されることによりソレノイド52が駆動制御され、遊技球が発射される。
【0019】
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33,下作動口34,スルーゲート35及び可変表示ユニット36等がそれぞれ設けられている。
【0020】
一般入賞口31、可変入賞装置32及び両作動口33,34に遊技球が入ると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。当該賞球の個数について具体的には、上作動口33への入球が発生した場合及び下作動口34への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合及び可変入賞装置32への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行される。
【0021】
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口33に係る賞球個数よりも下作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成としてもよい。
【0022】
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0023】
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
【0024】
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技球が流下可能な領域が複数に区画されている。
【0025】
具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
【0026】
遊技者が第1発射操作として所定回動量以上であって基準回動量未満である第1範囲の回動操作量で、ハンドル装置71における操作ハンドル74の回動操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動操作量で操作ハンドル74の回動操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で流下することとなる。つまり、遊技者は操作ハンドル74の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
【0027】
なお、基準回動量というのは、左側領域PE2を遊技球が流下する割合と、右側領域PE3を遊技球が流下する割合とが同一となる回動量のことであり、第1範囲の回動操作量では、左側領域PE2を遊技球が流下する割合が高くなり、第2範囲の回動操作量では、右側領域PE3を遊技球が流下する割合が高くなる。したがって、第1範囲の回動操作量において基準回動量に近い回動操作量では、右側領域PE3を遊技球が流下する可能性があり、第2範囲の回動操作量において基準回動量に近い回動操作量では、左側領域PE2を遊技球が流下する可能性がある。
【0028】
ちなみに、外レール部26の右上部分には、当該外レール部26よりも内側に位置する部材であって外レール部26に沿って(接触しながら)進行してきた遊技球が衝突してその進行方向を変化させるためのストッパとして返しゴム26aが設けられている。最大の発射強度となるようにハンドル装置71が操作されている場合には、遊技球は返しゴム26aに衝突した後に、右側領域PE3を流下することとなる。
【0029】
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。
【0030】
上作動口33には、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では(すなわち一定の発射強度となる場合、又は発射操作の態様が同一である場合)、遊技状態に依存することなく上作動口33への入賞確率は一定となっている。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された役物駆動部(図示略)に連結されており、当該役物駆動部により駆動されて閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで下作動口34への入賞が可能となる。
【0031】
上作動口33及び下作動口34は、遊技盤24の下側領域PE4に設置されている。この場合、上作動口33は可変表示ユニット36に形成されたステージ36aの真下に配置されており、可変表示ユニット36に形成された誘導通路(図示略)を介してステージ36a上に流入した遊技球であってステージ36aの中央から可変表示ユニット36外に排出される遊技球は上作動口33に入賞し易くなっている。
【0032】
ちなみに、ステージ36aへの遊技球の誘導を可能とする誘導通路の入口部は、可変表示ユニット36において上側領域PE1と左側領域PE2との境界部分に対応した位置(図3における普図保留表示部46の上方の位置)に形成されており、それ以外の場所には形成されていない。
【0033】
上記のように上作動口33及び下作動口34が下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合、及び右側領域PE3を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合のいずれにおいても、上作動口33及び下作動口34への入賞が可能である。但し、ステージ36aへの誘導通路の入口部が左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて上作動口33及び下作動口34への入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘38の配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて上作動口33及び下作動口34への入賞が発生し易いように設定されている。
【0034】
なお、これに限定されることはなく、左側領域PE2を流下した遊技球のみが上作動口33及び下作動口34への入賞が可能となる構成としてもよい。
【0035】
左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれには、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEを流下する。スルーゲート35への入賞に基づき下作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、可変表示ユニット36に設けられた普図表示部44にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果がサポート当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合にサポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
【0036】
なお、可変表示ユニット36には、普図保留表示部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
【0037】
上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われる。そして、当該抽選の結果は特図表示部43及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
【0038】
特図表示部43について詳細には、特図表示部43では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
【0039】
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置172により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
【0040】
図柄表示装置41では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づき特図表示部43にて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置41では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
【0041】
上作動口33又は下作動口34への入賞に基づき行われた大当たり抽選にて当選となった場合には、特図表示部43における絵柄の変動表示の終了に際して及び図柄表示装置41における図柄の変動表示の終了に際して、それぞれ特定の結果が表示される。
【0042】
なお、可変表示ユニット36には、特図保留表示部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
【0043】
上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には可変入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。詳細には、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しがたい閉状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
【0044】
可変入賞装置32は、下側領域PE4において下作動口34の下方の位置に設けられている。つまり、可変入賞装置32は左側領域PE2を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合のいずれにおいても入賞可能となっている。但し、釘38の配置態様や、他の部材との相対位置との関係から、右側領域PE3を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合の方が、左側領域PE2を遊技球が流下するようにハンドル装置71が操作されている場合よりも、可変入賞装置32への入賞が発生し易い構成となっている。したがって、遊技者は、開閉実行モードに移行した場合、右側領域PE3を遊技球が流下するようにハンドル装置71を操作することとなる。
【0045】
なお、これに限定されることはなく、右側領域PE3を流下した遊技球のみが可変入賞装置32への入賞が可能となる構成としてもよい。
【0046】
上記遊技盤24を有する内枠13の前面側全体を覆うようにして、前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、透明性を有する窓パネル62が嵌め込まれている。窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプの一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
【0047】
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿65aが設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿66aが設けられている。上皿65aは、後述する払出装置173より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導くための機能を有する。また、下皿66aは、上皿65a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿65a及び下皿66aには、裏パックユニット15の払出装置173から払い出された遊技球が排出される。
【0048】
下側膨出部66の右方には、手前側へ突出するようにしてハンドル装置71が設けられている。このハンドル装置71が設けられた位置について詳細には、窓部61よりも下方であるとともに、上皿65aよりも下方の位置であり、さらには遊技機本体12の回動先端側となる一方の側部に近い位置にハンドル装置71が配置されている。遊技機本体12の前面を正面視で見た場合で言えば、右下の隅角部分の位置である。ハンドル装置71が操作されることにより、遊技球発射機構51から遊技球が発射される。
【0049】
<ハンドル装置71>
ハンドル装置71の構成について詳細に説明する。図4(a)はハンドル装置71の前方から見た斜視図、図4(b)はハンドル装置71の後方から見た斜視図、図5はハンドル装置71の正面図、図6はハンドル装置71の前方から見た分解斜視図、図7図5のA−A線部分における断面図である。
【0050】
ハンドル装置71は、図4(a),(b)、図5に示すように、前扉枠14に固定される基部72と、ハンドル装置71の前面側を構成する前面ユニット73と、基部72及び前面ユニット73の間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作(回転操作)される操作ハンドル74とを備えている。
【0051】
図6図7に示すように、基部72は、略円筒状に形成されており、基部72の手前側は、その内径及び外径が共に、基部72の奥側における内径及び外径よりも拡径されている(以下、この拡径された領域を拡径領域75という)。また、基部72には、拡径領域75の中心線と同一直線上に軸孔部76が一体形成されている。軸孔部76には、ハンドル用軸部材77が上記中心線を軸線として回動可能に支持されており、このハンドル用軸部材77の中間位置に形成された固定用環部77aに固定させて操作ハンドル74が設けられている。
【0052】
操作ハンドル74は、ハンドル内側環部111と、ハンドル外側環部112とが同心円となるように一体形成された内外二重の環状となっている。ハンドル内側環部111の中央において操作ハンドル74の軸線方向に貫通したハンドル側軸孔部113に対して、上記ハンドル用軸部材77における固定用環部77aよりも前側の円柱部77bが挿通されている。つまり、操作ハンドル74の軸線は拡径領域75の上記中心線に対して同一直線上となるように配置されている。
【0053】
操作ハンドル74は、上記軸線を中心として回動可能となっているが、その回動範囲は所定の範囲となるように規制されている。具体的には、基部72において拡径領域75よりも前方へと突出するように一体形成された複数のボス79a,79b,79cが設けられている。ボス79a〜79cは拡径領域75の中心線方向における前方に向けて延びており、当該ボス79a〜79cは操作ハンドル74のハンドル内側環部111とハンドル外側環部112との間に形成された一対のガイド孔114a,114bを後方から前方へと貫通している。
【0054】
これらガイド孔114a,114bは、ハンドル内側環部111とハンドル外側環部112との間を連結するように180°間隔で形成された一対の連結部により区画されていることで形成されている。ガイド孔114a,114bを区画する周面のうち、操作ハンドル74の径方向の内側及び外側のそれぞれを規定するハンドル内側環部111の外周面とハンドル外側環部112の内周面とは、操作ハンドル74の軸線周りに一定の曲率の曲面となっている。また、これら外周面及び内周面は、少なくともガイド孔114a,114b内側への段差が形成されておらず、さらにはガイド孔114a,114b外側への凹みも形成されていない。
【0055】
パチンコ機10の正面視において操作ハンドル74の時計周り方向の回動が、ガイド孔114aとボス79aとの当接により所定の回動位置にて規制されるとともに、反時計周り方向の回動が、ガイド孔114bとボス79bとの当接により所定の回動位置にて規制される。そして、操作ハンドル74に対して、上記所定の回動位置のうち後者の側である初期回動位置に付勢する付勢手段としてハンドル用バネ86が設けられており、操作ハンドル74は反時計周り方向にハンドル用バネ86により常時付勢されている。付勢力に抗する力が付与されていない場合には、上記各所定の回動位置のうち後者の側である初期回動位置に配置される。なお、ハンドル用の付勢手段は、操作ハンドル74を初期回動位置に向けて付勢できるのであれば具体的な構成は任意である。
【0056】
一方、ハンドル外側環部112の外周面には、径方向へ突出させて正面視の左側から順に第1奥側指掛け部115a、第2奥側指掛け部115b及び第3奥側指掛け部115cがそれぞれ一体形成されている。指掛けの一例を説明すると、図5の二点鎖線部分により例示するように、第1奥側指掛け部115aの左方に親指F1、第2奥側指掛け部115bの左方に人差し指F2及び第3奥側指掛け部115cの左方に中指F3を掛け、薬指F4及び小指F5を例えば第3奥側指掛け部115cより右方の位置に配置することで、操作ハンドル74を時計回り方向に回動することができる。操作ハンドル74を時計回りに回動することにより上記ソレノイド52が駆動制御され、遊技球が遊技領域PEに発射される。
【0057】
各奥側指掛け部115a〜115cのそれぞれ前方には、正面視の左側から順に第1手前側指掛け部116a、第2手前側指掛け部116b及び第3手前側指掛け部116cが設けられている。各奥側指掛け部115a〜115cのそれぞれ背面側には、前方に凹となる奥側指掛け凹部117が形成されており、それら奥側指掛け凹部117の正面側には、各手前側指掛け部116a〜116cを連結するために連結部118aが形成されている。連結部118aは操作ハンドル74の軸線に直交する平面に対して平行な平面である。一方、各手前側指掛け部116a〜116cは、操作ハンドル74の軸線側に開口しかつ当該軸線から離れる側に凹となる手前側指掛け凹部119がそれぞれ形成されている。それら手前側指掛け凹部119を形成する区画壁のうち後方側の区画壁には、その背面側に連結部118aを連結するための連結部118bが形成されている。連結部118bは操作ハンドル74の軸線に直交する平面に対して平行な平面である。連結部118aには貫通孔120が形成され、連結部118bにはネジ孔121が形成されている。貫通孔120及びネジ孔121は各奥側指掛け部115a〜115cの後方からネジ122により締結されることで、各奥側指掛け部115a〜115cと各手前側指掛け部116a〜116cとがそれぞれ固定されている。なお、連結部118a,118bはネジ122により締結される構造ではなく、例えば、互いを嵌め合わせる構造としてもよい。
【0058】
連結状態では、各奥側指掛け部115a〜115cの外表面と各手前側指掛け部116a〜116cの外表面との境界部分は滑らかに連続している。より詳細には、操作ハンドル74からの連結部118aの突出量と操作ハンドル74からの連結部118bの突出量とが同一の突出量となっており、指掛けをする場合に、境界部分には段差等の指が引っ掛かる部分がないように形成されている。
【0059】
操作ハンドル74の基部72からの抜けを防止するようにして、当該操作ハンドル74の前方を覆うように前面ユニット73が設けられている。前面ユニット73は、合成樹脂により形成された前側カバー部123及び後側カバー部124を備えており、両カバー部123,124の外表面は同一仮想球面上に形成され、全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形となる球面状に形成されている。前側カバー部123と後側カバー部124との間には、操作ハンドル74と一体的に回動する回動リング125が設けられている。具体的には、回動リング125の外周面であるリング外側環部126は、各手前側指掛け部116a〜116cの先端側にて繋がっており、各手前側指掛け部116a〜116cの前端側とリング外側環部126とが一体形成されている。これにより、回動リング125は、各手前側指掛け部116a〜116c及び各奥側指掛け部115a〜115cを介して、操作ハンドル74と一体的に回動する構造となっており、前側カバー部123の中心線及び後側カバー部124の中心線と、回動リング125の軸線及び操作ハンドル74の軸線とは全て同一直線上となるように配置されている。
【0060】
操作ハンドル74、回動リング125、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cは、合成樹脂により形成されており、それらの外表面全体に金属膜がメッキされている。なお、それらの外表面全体に金属膜がメッキされているのではなく、操作ハンドル74の回動操作に際して触れられる外表面と後述する電極182が設けられる位置とに亘って金属膜がメッキされている構成としてもよく、操作ハンドル74、回動リング125、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cを金属製としてもよい。
【0061】
回動リング125に対する前側カバー部123と後側カバー部124との固定構造について説明する。前側カバー部123の背面において、前側カバー部123の中心線を囲むように複数のボス134a,134b,134cが後方に突出して設けられている。後側カバー部124の前方には、ボス134a〜134cを取り付けるための取付部135が形成されている。当該取付部135には、ボス134a〜134cと同数の貫通孔136a,136b,136cが形成されている。これらボス134a〜134cは、回動リング125の内周側を通過し、後側カバー部124の背面側から貫通孔136a〜136cを通されたネジ138によりそれぞれ締結されている。これにより、前側カバー部123と後側カバー部124とは、回動リング125を挟むようにして固定されている。なお、ボス134a〜134c及び貫通孔136a〜136cは少なくとも1組あればよく、その組数は任意である。
【0062】
回動リング125のリング外側環部126はその前側が前側カバー部123と前後に対向しているだけでなく、その後側が後側カバー部124と前後に対向している。前側カバー部123の後方には、その後端側を前側カバー部123の中心線に向けて絞るようにして第1環状段差部141が形成されており、当該第1環状段差部141よりも後端側には中心線周りに円環状となった第1カバー環部142を備えている。第1カバー環部142が、回動リング125のリング外側環部126の内周側に入り込んでいる。また、第1環状段差部141は後方を向いており、リング外側環部126の前側端面と隙間を隔てて対向している。その隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0063】
遊技者が回動リング125を回動する場合に、リング外側環部126の前側端面と第1環状段差部141とが擦れることがあり、回動リング125を回動させにくくなる状態が想定される。しかし、当該隙間により、リング外側環部126と第1環状段差部141とが擦れることを抑制している。
【0064】
一方、後側カバー部124の前方には、その前端側を後側カバー部124の中心線に向けて絞るようにして第2環状段差部143が形成されており、当該第2環状段差部143よりも前端側には中心線周りに円環状となった第2カバー環部144を備えている。第2カバー環部144が、回動リング125のリング外側環部126の内周側に入り込んでいる。また、第2環状段差部143は前方を向いており、リング外側環部126の後側端面と隙間を隔てて対向している。その隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0065】
遊技者が回動リング125を回動する場合に、リング外側環部126の後側端面と第2環状段差部143とが擦れることがあり、回動リング125を回動させにくくなる状態が想定される。しかし、当該隙間により、リング外側環部126と第2環状段差部143とが擦れることを抑制している。
【0066】
仮に、製造ばらつきや上記硬貨等を差し込もうとする過程において、リング外側環部126が前側カバー部123側及び後側カバー部124側のいずれか一方に偏った場合に、他方の隙間が広がった状態となる。これに対して、一方に偏った場合の他方の隙間は、上記硬貨やコインのうち最も厚みが薄い1円硬貨の1.5mmよりも狭くするとよく、本実施形態では1.0mm以下となるようにするのが好ましい。
【0067】
上記のように後側カバー部124は、基部72の後側から挿入された図示しないネジにより上記ボス79a〜79cに対して締結されている。これにより、前面ユニット73と基部72とは操作ハンドル74を挟むように固定されている。この場合、後側カバー部124の後方には、その後端側を後側カバー部124の中心線に向けて絞るようにして第3環状段差部145が形成されており、当該第3環状段差部145よりも後端側には中心線周りに円環状となった第3カバー環部146を備えている。第3カバー環部146が、操作ハンドル74のハンドル外側環部112の内周側に入り込んでいる。また、第3環状段差部145は後方へ延びており、ハンドル外側環部112の前側端面と隙間を隔てて対向している。その隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0068】
遊技者が操作ハンドル74を回動する場合に、ハンドル外側環部112の前側端面と第3環状段差部145とが擦れることがあり、操作ハンドル74を回動させにくくなる状態が想定される。しかし、当該隙間により、ハンドル外側環部112と第3環状段差部145とが擦れることを抑制している。
【0069】
操作ハンドル74のハンドル外側環部112はその前側が後側カバー部124と前後に対向しているだけでなく、その後側が基部72と前後に対向している。詳細には、基部72は既に説明したとおり拡径領域75を備えているが、当該拡径領域75を規定する周壁部には、その前端側を拡径領域75の中心線に向けて絞るようにして第4環状段差部147が形成されており、当該第4環状段差部147よりも前端側には中心線周りに円環状となった基部側環部148を備えている。基部側環部148が、操作ハンドル74のハンドル外側環部112の内周側に入り込んでいる。また、第4環状段差部147は前方を向いており、ハンドル外側環部112の後側端面と隙間を隔てて対向している。その隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0070】
遊技者が操作ハンドル74を回動する場合に、ハンドル外側環部112の後側端面と第4環状段差部147とが擦れることがあり、操作ハンドル74を回動させにくくなる状態が想定される。しかし、当該隙間により、ハンドル外側環部112と第4環状段差部147とが擦れることを抑制している。
【0071】
仮に、製造ばらつきや上記硬貨等を差し込もうとする過程において、ハンドル外側環部112が後側カバー部124側及び基部72側のいずれか一方に偏った場合に、他方の隙間が広がった状態となる。これに対して、一方に偏った場合の他方の隙間は、上記硬貨やコインのうち最も厚みが薄い1円硬貨の1.5mmよりも狭くするとよく、本実施形態では1.0mm以下となるようにするのが好ましい。
【0072】
各奥側指掛け部115a〜115cと各手前側指掛け部116a〜116cとが固定されており、各手前側指掛け部116a〜116cのそれぞれは回動リング125のリング外側環部126と一体形成されている。つまり、各手前側指掛け部116a〜116cは、各奥側指掛け部115a〜115cと回動リング125とともに回動可能とされるとともに、後側カバー部124の表面と各手前側指掛け部116a〜116cと隙間を隔てて対向している。それら隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間は0.5mm以下となっている。それら隙間は後側カバー部124の表面に沿っていることから所定の曲率を有した隙間となっており、上記各種硬貨や、遊技メダルは略平板状であるため、これら曲率を有した隙間に差し込むことが困難となっている。
【0073】
遊技者が操作ハンドル74及び回動リング125を回動する場合に、各手前側指掛け部116a〜116cと後側カバー部124の外表面とが擦れることがあり、操作ハンドル74及び回動リング125を回動させにくくなる状態が想定される。しかし、これら隙間により、各手前側指掛け部116a〜116cと後側カバー部124の外表面とが擦れることを抑制している。
【0074】
ここで、操作ハンドル74は、遊技球発射機構51からの遊技球の発射を行わせるべく、ハンドル用バネ86の付勢力に抗する方向に回動操作されるが、ハンドル用バネ86により初期回動位置に向けて付勢されているため、操作ハンドル74を所定の回動位置に手動操作している状態を解除すると、操作ハンドル74は初期回動位置に自ずと復帰する。当該構成の場合、前述したそれら隙間にコインや硬貨を差し込み、操作ハンドル74を無理に仮固定しようとする行為が想定される。
【0075】
これに対して、それら隙間にコインや硬貨を差し込むことは、不可又は困難となっている。したがって、上記のような仮固定を行うことが阻止され、かかる仮固定に起因したハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができる。
【0076】
図8はハンドル装置71の側面図であり、各手前側指掛け部116a〜116cは図8に示すように回動リング125から突出するように設けられている。各手前側指掛け部116a〜116cにおけるリング外側環部126からの突出量X1は、各奥側指掛け部115a〜115cにおけるハンドル外側環部112の突出量X2よりも小さく、突出量X1は前方となるほど小さくなっている。遊技者が手前側から各奥側指掛け部115a〜115cに指を掛けた状態で、ハンドル装置71を把持しようとする場合には、指以外の手のひら等が各手前側指掛け部116a〜116cに接触しにくくなっている。一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けようとする場合には、各手前側指掛け部116a〜116cが後側カバー部124の表面より外側に突出しているため、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部116a〜116c指を掛けることが可能となる。
【0077】
本実施形態におけるハンドル装置71に対する指掛けの一例について説明する。図9(a)は通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置71を把持する場合の模式図、図9(b)通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置71を把持する場合の模式図である。
【0078】
図9(a)に示すように、通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置71の手前側から把持する場合には、操作ハンドル74のハンドル外側環部112に形成された各奥側指掛け部115a〜115cに指を掛けた状態で、ハンドル装置71を把持する。一方で、図9(b)に示すように、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置71の手前側から把持する場合には、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、ハンドル装置71を把持する。
【0079】
次に、操作ハンドル74の回動操作量を後述する電源及び発射制御装置175において把握するため、図6図7を用いて説明する。基部72には、ギア部品151a,151bが設けられている。ギア部品151a,151bは基部72に内蔵されている可変抵抗器155と接続されており、ギア部品151a,151bの回転に応じて可変抵抗器155の抵抗値が変化し、その抵抗値に応じた信号が電源及び発射制御装置175にて受けられる。そして、操作ハンドル74の回動操作量に応じた発射強度で遊技球が発射されるように、当該電源及び発射制御装置175により遊技球発射機構51の駆動制御が実行される。
【0080】
基部72には、操作ハンドル74を回動操作した状態において遊技球の発射を停止させるために操作される発射止めスイッチ156と、発射止めスイッチ156が操作されていることを検知するプッシュセンサ157とが設けられている。プッシュセンサ157の検知信号が電源及び発射制御装置175に出力されることで、当該電源及び発射制御装置175にて発射止めスイッチ156が操作されているか否かが把握される。そして、発射止めスイッチ156が操作されている場合には、操作ハンドル74の回動操作量に関係なく、電源及び発射制御装置175による遊技球発射機構51の駆動制御が停止される。
【0081】
この場合に、操作ハンドル74にはその背面側に、図示しない操作片が一体形成されており、操作ハンドル74が初期回動位置に配置されている状況では、当該操作片により発射止めスイッチ156が押圧される構成となっている。これにより、操作ハンドル74が初期回動位置に配置されている状況、すなわち操作ハンドル74が回動操作されていない状況では、プッシュセンサ157がONとなり、遊技球の発射が停止される。
【0082】
基部72には、操作ハンドル74を遊技者が触れていることを検知するためのハンドル用タッチセンサ158が設けられている。ハンドル用タッチセンサ158の検知信号が電源及び発射制御装置175に出力されることで、当該電源及び発射制御装置175にて操作ハンドル74及び回動リング125の少なくとも一部が遊技者に触れられているか否かが把握される。そして、操作ハンドル74が遊技者に触れられていない場合には、操作ハンドル74の回動操作量に関係なく、電源及び発射制御装置175による遊技球発射機構51の駆動制御が停止される。
【0083】
次に、ハンドル装置71への手動操作に応じて遊技球を発射させるための電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
【0084】
遊技球の発射に係る電気的構成の説明に先立ち、先ずパチンコ機10において遊技を進行させる制御を行うための電気的な構成を説明する。
【0085】
内枠13の背面側には、主制御装置161と、音声ランプ制御装置171と、表示制御装置172とが搭載されている。また、裏パックユニット15には、払出装置173を含む払出機構部と、払出制御装置174と、電源及び発射制御装置175とが搭載されている。
【0086】
主制御装置161は、遊技の主たる制御を司る主制御基板162を具備している。主制御基板162は、電源及び発射制御装置175の電源及び発射制御基板176に設けられた電源部(図示略)と接続されている。電源部は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板162に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、当該動作電力は主制御基板162だけでなく、払出制御装置174や表示制御装置172といった他の機器にも供給される。
【0087】
なお、主制御装置161には図示しない停電監視基板が設けられており、当該停電監視基板において停電の発生が確認された場合には主制御基板162に対して停電信号が送信されるようになっている。
【0088】
主制御基板162には、MPU163が搭載されている。MPU163には、当該MPU163により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM164と、そのROM164内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM165と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
【0089】
MPU163には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU163の入力側には、図示しない各種センサが接続されている。当該各種センサの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU163において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU163では上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選及び大当たり結果種別抽選を実行するとともに、各遊技回のリーチ発生抽選や表示継続期間の決定抽選を実行する。
【0090】
ここで、MPU163にて各種抽選を行うための構成について説明する。
【0091】
MPU163は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図11に示すように、大当たり発生抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部43及び図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の普電役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。
【0092】
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM165の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ165aに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファ165aにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア165bに格納される。
【0093】
保留球格納エリア165bは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ165aに格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
【0094】
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口33又は下作動口34への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
【0095】
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
【0096】
実行エリアAEは、特図表示部43の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
【0097】
上記各カウンタについて詳細に説明する。
【0098】
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留球格納エリア165bに格納される。
【0099】
大当たり当選となる乱数の値は、ROM164における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されている。
【0100】
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
【0101】
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留球格納エリア165bに格納される。
【0102】
本パチンコ機10では、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における当否抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。当否抽選モードとしては、上述したとおり低確率モードと高確率モードとが設定されている。
【0103】
サポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されている。
【0104】
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
【0105】
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
【0106】
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部44にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、普図表示部44における1回の表示継続期間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くすることのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
【0107】
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM164における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブルとして記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果と確変大当たり結果とが設定されている。
【0108】
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
【0109】
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
【0110】
振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。また、大当たり結果の振分先は、上記の2種類に限定されることはなく、例えば、開閉実行モードにおいて遊技球の獲得期待値が高低となるように複数のモードを設定し、当該開閉実行モードの移行先のモードに差異を設けることで大当たり結果の種別を上記の2種類よりも増やす構成としてもよい。
【0111】
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。
【0112】
期待演出には、リーチに伴うリーチ表示と、当該リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や大当たり結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
【0113】
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
【0114】
予告表示には、図柄表示装置41の表示画面において図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
【0115】
リーチ表示は、開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM164のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置161において行うのではなく、表示制御装置172において行われる。
【0116】
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部43における表示継続期間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続期間とをMPU163において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
【0117】
普電役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM165の電役保留エリア165cに格納される。そして、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
【0118】
図13の説明に戻り、MPU163の出力側には、払出制御装置174が接続されているとともに、音声ランプ制御装置171が接続されている。払出制御装置174には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。払出制御装置174は、主制御装置161から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置173により賞球や貸し球の払出制御を行う。
【0119】
音声ランプ制御装置171は、主制御装置161から受信した演出用コマンドに基づいて、各遊技回における演出内容や開閉実行モード中の演出内容を決定し、その決定結果に基づいて表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御する。また、音声ランプ制御装置171は、その決定結果に対応したコマンドを表示制御装置172に送信する。表示制御装置172では、その受信したコマンドに応じて図柄表示装置41を表示制御することで、当該図柄表示装置41において遊技回の演出に対応した画像の表示や開閉実行モードの演出に対応した画像の表示を行わせる。
【0120】
また、MPU163の入力側及び出力側には、電源及び発射制御基板176に設けられた発射制御部178が接続されている。発射制御部178には、ハンドル装置71に内蔵された可変抵抗器155、プッシュセンサ157、及びハンドル用タッチセンサ158が接続されている。
【0121】
ハンドル用タッチセンサ158は、操作ハンドル74に設けられた電極182に対して、信号線183を通じて電気的に接続されている。当該ハンドル用タッチセンサ158にはコンデンサが内蔵されており、遊技者の手が操作ハンドル74及び回動リング125の少なくとも一部の外表面に接触してコンデンサの静電容量が変化すると、ハンドル操作検知に対応した所定の電気信号を発射制御部178に出力する。発射制御部178では当該所定の電気信号の受信により、遊技者の手が操作ハンドル74及び回動リング125のうち少なくとも一部の外表面に接触していると認識する。
【0122】
発射制御部178は、プッシュセンサ157からの電気信号が発射止めスイッチ156が非操作であることに対応しており、且つハンドル用タッチセンサ158からの電気信号が遊技者により操作ハンドル74及び回動リング125の少なくとも一部が触れられていることに対応している場合に、信号線193通じてその旨の信号を、主制御装置161のMPU163に送信する。MPU163では、その検知結果に応じて所定の処理を実行し、遊技球の発射を許可できる状況であれば、信号線194を通じて発射制御部178に発射許可コマンドを送信する。
【0123】
発射制御部178は、遊技球発射機構51のソレノイド52と電気的に接続されており、MPU163から発射許可コマンドを受信した場合には、ソレノイド52に所定の発射強度に対応した駆動信号を出力する。プッシュセンサ157からの電気信号が発射止めスイッチ156が操作されていることに対応した電気信号である場合、及びハンドル用タッチセンサ158からの電気信号が遊技者により操作ハンドル74及び回動リング125のうち少なくとも一部が触れられていないことに対応した電気信号である場合のいずれかの条件を満たしている場合には、遊技球は発射されない。
【0124】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0125】
ハンドル装置71は、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cが設けられたことにより、通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置71を手前側から把持する場合には、操作ハンドル74のハンドル外側環部112に形成された各奥側指掛け部115a〜115cに指を掛けた状態で、操作ハンドル74を回動させる。一方で、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置71を手前側から把持する場合には、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、各奥側指掛け部115a〜115cを介して、操作ハンドル74を一体的に回動させることができる。これにより、遊技者は、手の大小を問わず操作ハンドル74を回動操作することができ、ハンドル装置71の操作性が向上する。
【0126】
各奥側指掛け部115a〜115cと各手前側指掛け部116a〜116cとが前後に並んで配置されていことにより、通常程度の手の大きさである遊技者が各奥側指掛け部115a〜115cに指を掛けてハンドル操作を行う場合には、各手前側指掛け部116a〜116cが指と指との間に位置することとなり、各手前側指掛け部116a〜116cと指とが接触することによる不快感を低減できる。
【0127】
各手前側指掛け部116a〜116cの突出量X1が各奥側指掛け部115a〜115cの突出量X2よりも小さく、突出量X1は前方となるほど小さくなっていることにより、通常程度の手の大きさである遊技者が手前側からハンドル装置71を把持しようとする場合には、指以外の手のひら等が各手前側指掛け部116a〜116cに接触することによる不快感を低減できる。
【0128】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けようとする場合には、各手前側指掛け部116a〜116cが後側カバー部124の表面より外側に突出しているため、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けることが可能となる。これにより、通常程度よりも手の小さい遊技者は、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、各奥側指掛け部115a〜115cを介して操作ハンドル74を回動操作することができ、ハンドル装置71の操作性が向上する。
【0129】
前側カバー部123が設けられているため、手のひら等を前側カバー部123に接触させて、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cのいずれか一方に指を掛けることができる。また、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cのいずれに指を掛ける場合であっても、各手前側指掛け部116a〜116cの間に露出している後側カバー部124に手を置くことができる。これにより、遊技者は、前側カバー部123を手前側から奥側に向けて押し付けたり、後側カバー部124に手を置いたりしながら、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cのどちらか一方を選択して操作することができ、ハンドル装置71を疲れることなく操作することができる。しかも、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cは前後に連続して形成されることから、両方に差し掛かるような中間位置に指を掛けることもでき、遊技者は自身が握り易い位置を無段階に選択することができる。
【0130】
各奥側指掛け部115a〜115cと各手前側指掛け部116a〜116cとがそれぞれ固定されており、各手前側指掛け部116a〜116cがリング外側環部126と一体形成されているため、各手前側指掛け部116a〜116cの強度が上がり、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、操作ハンドル74を回動させても、各奥側指掛け部115a〜115cの回転角と各手前側指掛け部116a〜116cの回転角とにおける位相のずれを低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル74を所望とする回動位置に維持することができる。
【0131】
奥側指掛け凹部117に設けられた連結部118aと、連結部118bとがハンドル装置71の後方からネジ122により締結されているため、ハンドル装置71の後方からネジ122の締結を不正に解除しようとしても、奥側指掛け凹部117の内側にネジ122の頭部があるため、締結を解除するための器具を不正に侵入させることが困難となっている。これにより、当該締結を不正に解除することは困難である。
【0132】
前側カバー部123と回動リング125との間の隙間、後側カバー部124と回動リング125との間の隙間、後側カバー部124と操作ハンドル74との間の隙間及び基部72と操作ハンドル74との間の隙間は、前側カバー部123、後側カバー部124及び基部72に対して、回動リング125及び操作ハンドル74が擦れることを抑制している。これにより、操作ハンドル74を所望とする回動位置に擦れがない状態で配置することができ、かかる擦れに起因したハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができ、さらに、ハンドル装置71の操作性向上も図れる。これら隙間にコインや硬貨を差し込み、操作ハンドル74を無理に仮固定しようとする行為が想定される。これに対して、それら隙間にコインや硬貨を差し込むことは、不可又は困難となっている。これにより、上記のような仮固定を行うことが阻止され、かかる仮固定に起因したハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができる。
【0133】
後側カバー部124と各手前側指掛け部116a〜116cとの間の隙間は、後側カバー部124に対して、各手前側指掛け部116a〜116cが擦れることを抑制している。これにより、操作ハンドル74を所望とする回動位置に擦れがない状態で配置することができ、かかる擦れに起因したハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができ、さらに、ハンドル装置71の操作性向上も図れる。これら隙間にコインや硬貨を差し込み、操作ハンドル74を無理に仮固定しようとする行為が想定される。これに対して、各手前側指掛け部116a〜116cの前方が回動リング125と繋がっているため、各手前側指掛け部116a〜116cが後側カバー部124から浮き上がることが抑制され、コインや硬貨を差し込むことが不可又は困難となっている。これにより、上記のような仮固定を行うことが阻止され、かかる仮固定に起因したハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができる。
【0134】
操作ハンドル74、回動リング125、各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116cの外表面が金属メッキされていることにより、これらの少なくとも一部に手を接触させることで、ハンドル用タッチセンサ158を介して、発射制御部178に対して遊技球の発射を許可する信号を送信できる。これにより、例えば、第1手前側指掛け部116aに触れているだけでよいため、必要以上にハンドル装置71を握り込まなくてもよくなり、ハンドル装置71の操作性が向上する。
【0135】
<第2の実施形態>
本実施形態では、ハンドル装置201の構成が上記第1の実施形態と異なっており、以下、その相違する構成について、図12(a),(b)及び図13を参照しながら説明する。図12(a)はハンドル装置201の前方から見た斜視図、図12(b)はハンドル装置201の後方から見た斜視図、図13はハンドル装置201の正面図である。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については、上記第1の実施形態と同一の番号を利用するとともに、基本的にその説明を省略する。
【0136】
ハンドル装置201は前扉枠14の正面視における右側に設けられており、図12(a),(b)に示すように、第1の実施形態と同様に前扉枠14に固定される基部72を備えている。第1の実施形態では、基部72の前方に固定される前面ユニット73は、前側カバー部123、回動リング125及び後側カバー部124からなる分割構造であったが、本実施形態では単一構造となっている。すなわち、基部72に固定されハンドル装置201の前方を構成するカバー部203が設けられ、カバー部203は、全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形となる球面状に形成されている。基部72とカバー部203との間には、遊技球の発射に際して右方向に回動操作(回転操作)される操作ハンドル204が設けられている。カバー部203は前側カバー部123及び後側カバー部124と同様に、合成樹脂により形成されている。
【0137】
操作ハンドル204は、第1の実施形態と同様の構造であり、操作ハンドル204のハンドル外側環部212には、径方向へ突出させて正面視の左側から順に第1奥側指掛け部215a、第2奥側指掛け部215b及び第3奥側指掛け部215cがそれぞれ一体形成されている。
【0138】
各奥側指掛け部215a〜215cの前方には、カバー部203の外表面に沿い、正面視の左側から順に第1手前側指掛け部216a、第2手前側指掛け部216b及び第3手前側指掛け部216cが設けられている。各手前側指掛け部216a〜216cは、操作ハンドル204側の基端部226からカバー部203の頂部に向けてそれぞれが延出されており、それら延出先の先端部227は自由端となっている。
【0139】
各奥側指掛け部215a〜215cと各手前側指掛け部216a〜216cとの固定構造は、上記第1の実施形態における各奥側指掛け部115a〜115cと各手前側指掛け部116a〜116cとの固定構造と同一のため、省略する。
【0140】
図13に示すように、各手前側指掛け部216a〜216cのそれぞれには、指が掛けられる面である操作面228が形成されている。操作面228は、それぞれが上述した回動操作方向の反対方向である左方向を向いて形成されており、基端部226と先端部227との中間位置にて屈曲している。操作面228は、基端部226から当該中間位置までの第1操作面228aと当該中間位置から先端部227までの第2操作面228bとにより構成されている。第2操作面228bは、それぞれが上記中間位置を基準として、それら第1操作面228aに対して上記回動操作方向と反対方向である左方向に傾倒している。なお、上記中間位置にて操作面228が上記中間位置にて屈曲しているのではなく、上記中間位置よりも基端部226側又は先端部227側にて屈曲していてもよく、屈曲している位置は任意であり、操作面228が屈曲しているのではなく、湾曲していてもよい。さらに、ハンドル装置201が前扉枠14の正面視における左側に設けられている場合には、操作ハンドル204の回動操作方向とは左方向であり、同回動操作方向の反対方向とは右方向となる。
【0141】
ここで、図示はしないが、操作ハンドル204に対して、カバー部203と基部72との固定方法について説明する。カバー部203の背面に形成された複数のネジ孔及び基部72に形成された当該ネジ孔と同数のボスに対して、基部72の後側から挿入されたネジにより締結されており、カバー部203と基部72とは操作ハンドル204を挟むようにして固定されている。
【0142】
第1の実施形態と同様に、ハンドル外側環部212の前後にカバー部203及び基部72が隙間を隔てて対向している。それら隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0143】
仮に、製造ばらつきや上記硬貨等を差し込もうとする過程において、ハンドル外側環部212がカバー部203側及び基部72側のいずれか一方に偏った場合に、他方の隙間が広がった状態となる。これに対して、一方に偏った場合の他方の隙間は、上記硬貨やコインのうち最も厚みが薄い1円硬貨の1.5mmよりも狭い1.0mm以下となるようにするのが好ましい。
【0144】
第1の実施形態と同様に、各手前側指掛け部216a〜216cは、カバー部203の表面とそれぞれ隙間を隔てて対向しており、これら隙間は、各手前側指掛け部216a〜216cとカバー部203の表面とが擦れることを抑制している。本実施形態におけるこれら隙間は0.5mm以下となっている。
【0145】
当該構成の場合、前述したそれら隙間にコインや硬貨を差し込み、操作ハンドル204を無理に仮固定しようとする行為が想定される。
【0146】
これに対して、それら隙間にコインや硬貨を差し込むことは、不可又は困難となっている。したがって、上記のような仮固定を行うことが阻止され、かかる仮固定に起因したハンドル装置201の破損等の発生を抑制することができる。
【0147】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0148】
ハンドル装置201は前扉枠14の正面から見て右側に設けられており、操作ハンドル204を右方向に回動させることで遊技球を発射させる。このため、パチンコ機正面に着座した遊技者が操作ハンドル204を右手で回動操作することとなる。ハンドル装置201に設けられた各手前側指掛け部216a〜216cには、それぞれ操作面228が回動操作方向の反対方向である左方向を向いて形成されている。操作面228は、基端部226から上記中間位置までの第1操作面228aと上記中間位置から先端部227までの第2操作面228bとにより構成されている。第2操作面228bは、それぞれが上記中間位置を基準としてそれら第1操作面228aに対して回動操作方向の反対方向である左方向に傾倒している。通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置201を正面から把持し、操作面228に指を掛けた状態で回動操作する場合に、第2操作面228bが第1操作面228aに対して回動操作方向と反対方向である左方向に傾倒しているため、遊技者の指と第2操作面228bとの接触面積が大きくなる。これにより、通常程度よりも手の小さい遊技者は、所望とする回動操作量を安定して維持することが可能となる。
【0149】
ハンドル装置201は、各奥側指掛け部215a〜215c及び各手前側指掛け部216a〜216cが設けられたことにより、通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置201を手前側から把持する場合には、操作ハンドル204のハンドル外側環部212に形成された各奥側指掛け部215a〜215cに指を掛けた状態で、操作ハンドル204を回動させる。一方で、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置201を手前側から把持する場合には、各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けた状態で、各奥側指掛け部215a〜215cを介して、操作ハンドル204を一体的に回動させることができる。また、各奥側指掛け部215a〜215c及び各手前側指掛け部216a〜216cのいずれに指を掛ける場合であっても、各手前側指掛け部216a〜216cの間に露出しているカバー部203に手を置くことができる。これにより、遊技者は、手の大小を問わず操作ハンドル204を回動操作することができ、ハンドル装置201を疲れることなく操作することができる。しかも、各奥側指掛け部215a〜215c及び各手前側指掛け部216a〜216cは前後に連続して形成されることから、両方に差し掛かるような中間位置に指を掛けることもでき、遊技者は自身が握り易い位置を無段階に選択することができる。
【0150】
各奥側指掛け部215a〜215cと各手前側指掛け部216a〜216cとが前後に並んで配置されていことにより、通常程度の手の大きさである遊技者が各奥側指掛け部215a〜215cに指を掛けてハンドル操作を行う場合には、各手前側指掛け部216a〜216cが指と指との間に位置することとなり、各手前側指掛け部216a〜216cと指とが接触することによる不快感を低減できる。
【0151】
各手前側指掛け部216a〜216cの突出量が各奥側指掛け部215a〜215cの突出量よりも小さく、各奥側指掛け部215a〜215cの突出量は前方となるほど小さくなっていることにより、通常程度の手の大きさである遊技者が手前側からハンドル装置201を把持しようとする場合には、指以外の手のひら等が各手前側指掛け部216a〜216cに接触することによる不快感を低減できる。
【0152】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けようとする場合には、各手前側指掛け部216a〜216cがカバー部203の表面より外側に突出しているため、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けることが可能となる。これにより、通常程度よりも手の小さい遊技者は、各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けた状態で、各奥側指掛け部215a〜215cを介して操作ハンドル204を回動操作することができ、ハンドル装置201の操作性が向上する。
【0153】
<第3の実施形態>
本実施形態では、ハンドル装置301の構成が上記第1及び第2の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について、図14(a),(b)、図15図16及び図17を参照しながら説明する。図14(a)はハンドル装置301の前方から見た斜視図、図14(b)はハンドル装置301の後方から見た斜視図、図15はハンドル装置301の正面図、図16はハンドル装置301の前方から見た分解斜視図、図17図15のB−B線部分における断面図である。なお、上記第1及び第2の実施形態と同一の構成については、上記第1の実施形態と同一の番号を利用するとともに、基本的にその説明を省略する。
【0154】
ハンドル装置301は、図14(a),(b)に示すように、第1及び第2の実施形態と同様に前扉枠14に固定される基部72を備えており、ハンドル装置301の前面側を構成する前面ユニット303と、基部72及び前面ユニット303の間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作(回転操作)される操作ハンドル304とを備えている。なお、基部72の構成については、上記第1の実施形態と一部異なり、ボス79cは備えておらず、それ以外は同一の構成であるため省略する。上記第1及び第2の実施形態と同一の構成については、上記第1及び第2の実施形態と同一の番号を利用するとともに、基本的にその説明を省略する。
【0155】
操作ハンドル304は第1及び第2の実施形態と同様に、ハンドル内側環部311と、ンドル外側環部312とが同心円となるように一体形成された内外二重の環状となっている。ハンドル外側環部312には、径方向へ突出させて正面視の左側から順に第1奥側指掛け部315a、第2奥側指掛け部315b及び第3奥側指掛け部315cが一体形成されている。各奥側指掛け部315a〜315cは第1及び第2の実施形態と異なっており、連結部及び貫通孔は形成されていない。
【0156】
操作ハンドル304の基部72からの抜けを防止するようにして、当該操作ハンドル304の前方を覆うように前面ユニット303が設けられている。前面ユニット303は、前側カバー部323及び後側カバー部324を備えており、前側カバー部323と後側カバー部324との間には、操作ハンドル304と一体的に回動する回動リング325が設けられている。
【0157】
図15に示すように、回動リング325の外周面であるリング外側環部326の外径は、操作ハンドル304の外周面であるハンドル外側環部312の外径よりも小さく設けられている。リング外側環部326には、各奥側指掛け部315a〜315cのそれぞれ前方に並び、径方向へ突出させて正面視の左側から順に第1手前側指掛け部316a、第2手前側指掛け部316b及び第3手前側指掛け部316cが一体形成されている。各手前側指掛け部316a〜316cは、第1及び第2の実施形態と異なっており、連結部及ネジ孔は形成されていない。各手前側指掛け部316a〜316cの後方から前方に向けてそれら突出量は小さくなっている。
【0158】
図16図17に示すように、前側カバー部323は、全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形となる球面状に形成されており、後側カバー部324は、カバー内側環部327とカバー外側環部328とが同心円となるように一体形成された内外二重の環状となっている。
【0159】
後側カバー部324に対する操作ハンドル304及び回動リング325の固定構造について説明する。回動リング325は、後側カバー部324の内部にて、操作ハンドル304と固定されている。具体的には、操作ハンドル304のハンドル内側環部311とハンドル外側環部312を繋ぐ連結部には、軸線方向の前方に突出してボス329a,329bが一体形成されている。当該ボス329a,329bは、後側カバー部324のカバー内側環部327とカバー外側環部328との間に形成された一対のガイド孔330a,330bを後方から前方へと貫通している。
【0160】
これらガイド孔330a,330bは、カバー内側環部327とカバー外側環部328との間を連結するように180°間隔で形成された一対の連結部により区画されていることで形成されており、当該連結部は操作ハンドル304に形成された連結部と正面視で重ならない位置に配置されている。ガイド孔330a,330bを区画する周面のうち、後側カバー部324の径方向の内側及び外側のそれぞれを規定するカバー内側環部327の外周面とカバー外側環部328の内周面とは、後側カバー部324の軸線周りに一定の曲率の曲面となっている。また、これら外周面及び内周面は、少なくともガイド孔330a,330b内側への段差が形成されておらず、さらにはガイド孔330a,330b外側への凹みも形成されていない。
【0161】
ボス329a,329bは前述したように、ガイド孔330a,330bの後方から前方へと貫通しており、回動リング325の内側に形成された取付部331により固定されている。詳細には、当該取付部331の背面には、ネジ孔332a,332bが形成されており、操作ハンドル304の後方からネジ333をボス329a,329bに挿通し、ネジ孔332a,332bがそれぞれ締結されている。これにより、操作ハンドル304及び回動リング325は、これらボス329a,329bを介して、一体的に回動する構造となっている。
【0162】
本実施形態におけるパチンコ機の正面視において操作ハンドル304及び回動リング325の時計周り方向の回動が、ボス329aとガイド孔330aとの当接により所定の回動位置にて規制されるとともに、反時計周り方向の回動が、ボス329bとガイド孔330bとの当接により所定の回動位置にて規制される。そして、操作ハンドル304及び回動リング325に対して、上記各所定の回動位置のうち後者の側である初期回動位置に付勢する付勢手段としてハンドル用バネが設けられており、操作ハンドル304及び回動リング325は反時計周り方向にハンドル用バネにより常時付勢されている。付勢力に抗する力が付与されていない場合には、上記各所定の回動位置のうち後者の側である初期回動位置に配置される。
【0163】
回動リング325に対する前側カバー部323と後側カバー部324との固定構造について説明する。前側カバー部323の中心線を囲むように複数のボス334a,334b,334cが後方に突出して設けられている。カバー内側環部327の正面には、ボス334a〜334cを取り付けるための取付部335が形成されており、当該取付部335には、ボス334a〜334cと同数の貫通孔336a,336b,336cが形成されている。また、回動リング325の取付部331における中央部には、軸線方向に貫通しているリング側軸孔部337が形成されている。これらボス334a〜334cはリング側軸孔部337を通過し、後側カバー部324の背面側から貫通孔336a〜336cを通されたネジ338によりそれぞれ締結されている。これにより、前側カバー部323と後側カバー部324とは、回動リング325を挟むようにして固定されている。なお、ボス334a〜334c及び貫通孔336a〜336cは少なくとも1組あればよく、その組数は任意である。
【0164】
第1の実施形態と同様に、ハンドル外側環部312は後側カバー部324と基部72との間にそれぞれ隙間を隔てて対向しており、リング外側環部326は前側カバー部323と後側カバー部324との間にそれぞれ隙間を隔てて対向している。これら隙間により、操作ハンドル304及び回動リング325は前側カバー部323、後側カバー部324及び基部72に擦れることなく回動することができる。それら隙間は1円硬貨,10円硬貨等の各種硬貨や、遊技ホールにおいてパチンコ機10とともに設置されるスロットマシン用の遊技メダルが差し込むことが不可又は困難となる隙間であり、本実施形態における当該隙間の前後幅及び深さは0.5mm以下となっている。
【0165】
仮に、製造ばらつきや上記硬貨等を差し込もうとする過程において、リング外側環部326が前側カバー部323側及び後側カバー部324側のいずれか一方に偏った場合に、他方の隙間が広がってしまう。これに対して、一方に偏った場合の他方の隙間は、上記硬貨やコインのうち最も厚みが薄い1円硬貨の1.5mmよりも狭い1.0mm以下となるようにするのが好ましい。
【0166】
カバー内側環部327とカバー外側環部328との連結部分の背面側に形成されたネジ孔339a,339bと、ボス79a、79bとに対して、図示しないネジにより、基部72の後側からそれぞれ締結されている。これにより、後側カバー部324と基部72とは操作ハンドル304を挟むようにして固定されており、第1の実施形態と同様に、ハンドル外側環部312は前後に後側カバー部324及び基部72と前述した隙間を隔てて対向している。仮に、製造ばらつきや上記硬貨等を差し込もうとする過程において、ハンドル外側環部312が後側カバー部324側及び基部72側のいずれか一方に偏った場合に、他方の隙間が広がってしまう。これに対して、一方に偏った場合の他方の隙間は、上記硬貨やコインのうち最も厚みが薄い1円硬貨の1.5mmよりも狭い1.0mm以下となるようにするのが好ましい。
【0167】
当該構成の場合、前述したそれら隙間にコインや硬貨を差し込み、操作ハンドル304を無理に仮固定しようとする行為が想定される。これに対して、それら隙間にコインや硬貨を差し込むことは、不可又は困難となっている。したがって、上記のような仮固定を行うことが阻止され、かかる仮固定に起因したハンドル装置301の破損等の発生を抑制することができる。
【0168】
さらに、後側カバー部324における外表面には、後側カバー部324の中心線に向かう凹みである凹部340が当該外表面の周方向に形成されている。各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態でハンドル操作を行う際に、当該凹部340に指が入れられる。
【0169】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0170】
ハンドル装置301は、各奥側指掛け部315a〜315c及び各手前側指掛け部316a〜316cが設けられたことにより、通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置301を手前側から把持する場合には、操作ハンドル304のハンドル外側環部312に形成された各奥側指掛け部315a〜315cに指を掛けた状態で、操作ハンドル304を回動させる。一方で、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置301を手前側から把持する場合には、操作ハンドル304よりも小さい外径である回動リング325に設けられた各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態でボス329a,329bを介して、操作ハンドル304を一体的に回動させることができる。これにより、遊技者は、手の大小を問わず操作ハンドル304を回動操作することができ、ハンドル装置301の操作性が向上する。
【0171】
各奥側指掛け部315a〜315cと各手前側指掛け部316a〜316cとが前後に並んで配置されていことにより、通常程度の手の大きさである遊技者が各奥側指掛け部315a〜315cに指を掛けてハンドル操作を行う場合には、各手前側指掛け部316a〜316cが指と指との間に位置することとなり、各手前側指掛け部316a〜316cと指とが接触することによる不快感を低減できる。
【0172】
各手前側指掛け部316a〜316cの突出量が各奥側指掛け部315a〜315cの突出量よりも小さいため、通常程度の手の大きさである遊技者が手前側からハンドル装置301を把持しようとする場合には、指以外の手のひら等が各手前側指掛け部316a〜316cに接触することによる不快感を低減できる。
【0173】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けようとする場合には、回動リング325のリング外側環部326の外径が操作ハンドル304のハンドル外側環部312の外径よりも小さく、回動リング325のリング外側環部326から各手前側指掛け部316a〜316cが突出しているため、通常程度よりも手の小さい遊技者が各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けることが可能となる。これにより、通常程度よりも手の小さい遊技者は、各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態で、回動リング325を介して操作ハンドル304を回動操作することができ、ハンドル装置301の操作性が向上する。
【0174】
操作ハンドル304と回動リング325とが固定されているため、各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態で、操作ハンドル304を回動させても、操作ハンドル304の回転角と回動リング325の回転角とにおける位相のずれを低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル304を所望とする回動位置に維持することができる。
【0175】
後側カバー部324に凹部が設けられているため、各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態で操作ハンドル304所望とする回動位置まで回動操作し、凹部340に指を入れることにより、必要以上に前面ユニット302が握り込まれることを抑制しつつ、操作ハンドル304を所望とする回動位置にて維持することができる。
【0176】
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、以下の各構成を、適用対象として例示した実施形態以外の実施形態に対して適用してもよい。
【0177】
(1)第1の実施形態における回動リング125は、前側カバー部123と後側カバー部124との間に設けられていたが、この構成を代えて、後側カバー部124の前方に回動リング125と前側カバー部123を一体形成した回動部材を設ける。当該回動部材は、回動リング125と同様に操作ハンドル74と一体的に回動する構成としてもよい。
【0178】
このような構成であれば、ハンドル装置71のような回動リング125と前側カバー部123との間の隙間が存在しなくなる。これにより、遊技者が上記仮固定を行おうとする隙間が減少し、仮固定に起因するハンドル装置71の破損等の発生を抑制することができる。
【0179】
(2)第1の実施形態における回動リング125は、各手前側指掛け部116a〜116cの先端側をそれぞれ繋いでいたが、各手前側指掛け部116a〜116cを繋ぐのであれば、回動リング125は前記先端側よりも基端側に設けてもよい。
【0180】
このような構成であれば、第1の実施形態と同様に、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、操作ハンドル74を回動させても、各奥側指掛け部115a〜115cの回転角と各手前側指掛け部116a〜116cの回転角とにおける位相のずれを低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル74を所望とする回動位置に維持することができる。
【0181】
(3)第1の実施形態における操作ハンドル74及び回動リング125は、第3の実施形態と同様に前面ユニット73の内部にて固定されていてもよい。なお、この場合に、操作ハンドル74及び前面ユニット73の内部構造は、第3の実施形態における操作ハンドル304及び前面ユニット303の内部構造と略同一である。
【0182】
このような構成であれば、各手前側指掛け部116a〜116cに指を掛けた状態で、操作ハンドル74を回動させても、操作ハンドル74の回転角と回動リング125の回転角とにおける位相のずれがさらに低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル74を所望とする回動位置に維持することがより容易となる。
【0183】
(4)第2の実施形態における各手前側指掛け部216a〜216cは、カバー部203の頂部にて、それら先端部227が繋がっていてもよい。
【0184】
このような構成であれば、各手前側指掛け部216a〜216cがそれぞれ繋がっているため、各手前側指掛け部216a〜216cそれぞれの強度が上がる。各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けた状態で、操作ハンドル204を回動させても、各奥側指掛け部215a〜215cの回転角と各手前側指掛け部216a〜216cの回転角とにおける位相のずれを低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル204を所望とする回動位置に維持することができる。
【0185】
(5)第2の実施形態における各手前側指掛け部216a〜216cは、操作面228が基端部226から先端部227までにかけて屈曲している構成としたが、各手前側指掛け部216a〜216cの全体がそれぞれ屈曲していてもよい。また、それら全体が屈曲に限らず湾曲していてもよい。このような構成であれば、第2の実施形態と同様の効果を奏する。
【0186】
(6)第2の実施形態におけるカバー部203に代えて、第1の実施形態のように前側カバー部、後側カバー部及び回動リングからなる前面ユニットを備えていてもよく、第1実施形態と同様に各手前側指掛け部216a〜216cと当該回動リングとは一体形成されていてもよい。
【0187】
このような構成であれば、各手前側指掛け部216a〜216cの強度が増しており、各手前側指掛け部216a〜216cに指を掛けた状態で、操作ハンドル74を回動させても、各奥側指掛け部215a〜215cの回転角と各手前側指掛け部216a〜216cの回転角とにおける位相のずれを低減できる。これにより、遊技者は、操作ハンドル204を所望とする回動位置に維持することができる。
【0188】
(7)第3の実施形態における前面ユニット303は全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形に形成されているが、これに代えて、第1の実施形態と同様に前面ユニット303が全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形となる球面状に形成されてもよい。
【0189】
このような構成であれば、通常程度の手の大きさである遊技者がハンドル装置301の手前側から把持する場合には、操作ハンドル304の各奥側指掛け部315a〜315cに指を掛けた状態で、操作ハンドル304を回動させる。一方で、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置301の手前側から把持する場合には、各手前側指掛け部316a〜316cに指を掛けた状態にて、回動リング325を回動させることで、回動リング325を介して、操作ハンドル304が回動される。これにより、遊技者は、手の大小を問わず操作ハンドル304を回動操作することができ、ハンドル装置301の操作性が向上する。
【0190】
(8)第3の実施形態における凹部340は、第1の実施形態における後側カバー部124の外表面及び第2の実施形態におけるカバー部203後方側の外表面にも形成されていてもよい。
【0191】
このような構成であれば、第1の実施形態では前面ユニット73(第2の実施形態におけるカバー部203、以下、この段落での括弧書は第2の実施形態)が全体としてその表面が前方に向けて滑らかな凸形となる球面状に形成されているため、例えば、通常程度よりも手の小さい遊技者がハンドル装置71(ハンドル装置201)の手前側から把持する場合には、各手前側指掛け部116a〜116c(各手前側指掛け部216a〜216c)に指を掛けた状態にて、当該凹部に指を入れることで、必要以上にハンドル装置71(ハンドル装置201)が握り込まれることを抑制しつつ、遊技者は、操作ハンドル74(操作ハンドル204)を所望とする回動位置に維持することができる。
【0192】
(9)第1〜3の実施形態における前側カバー部123,323及びカバー部203の空洞部分には、発光手段、送風手段又は振動手段を備えていてもよい。このような構成であれば、ハンドル装置71,201,301を介して、遊技者に対して、視覚的又は触覚的に遊技上の演出を体感することができる。これにより、本実施形態におけるパチンコ機の遊技性の向上を図ることができる。
【0193】
(10)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると普電役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
【0194】
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0195】
なお、下記の特徴に記載された発明は、「遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技機本体の前面部にハンドル装置を備えており、当該ハンドル装置が操作されることで発射装置が動作し、遊技領域の上部に遊技球が発射される。従来のハンドル装置は、遊技機本体に固定された基部と、ハンドル装置の前面部を構成する前面カバーと、これら基部及び前面カバーの間に設けられ、回動可能である操作部材と、操作部材に設けられ、指を掛けた状態で操作部材を回動操作することが可能な指掛け部とを備えている。遊技者は、指掛け部に指を掛けた状態で操作部材の回動量を調節し、遊技球が所望の飛距離となるようにする(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上記ハンドル装置では、例えば、遊技者が指掛け部に指を掛けると同時に、基部又はカバー部の少なくとも一方に手を接触させることにより、指掛け部を所望の位置に保持できる。これにより、遊技球の発射が安定して行われる。一方で、このようなハンドル装置の場合、通常程度の手の大きさである遊技者にとってはハンドル操作を好適に行えるが、例えば、通常程度よりも手の小さい遊技者にとってはハンドル操作を好適に行えない場合も想定される。本発明は、以上例示した事情等を鑑みてなされたものであり、ハンドル操作を好適に行える遊技機を提供することを目的とするものである。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
【0196】
<特徴群>
特徴1.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置(第1の実施形態におけるハンドル装置71,第2の実施形態におけるハンドル装置201,第3の実施形態におけるハンドル装置301)を遊技機本体(前扉枠14)の正面に備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部(基部72)と、
前記基部に固定され、前記ハンドル装置の前部を構成するカバー部(第1の実施形態における前面ユニット73,第2の実施形態におけるカバー部203、第3の実施形態における前面ユニット303)と、
前記基部と前記カバー部との間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能な操作部材(第1の実施形態における操作ハンドル74,第2の実施形態における操作ハンドル204,第3の実施形態における操作ハンドル304)と、
前記操作部材に設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な指掛け部(第1の実施形態における各奥側指掛け部115a〜115c及び各手前側指掛け部116a〜116c,第2の実施形態における各奥側指掛け部215a〜215c及び各手前側指掛け部216a〜216c,第3の実施形態における各奥側指掛け部315a〜315c及び各手前側指掛け部316a〜316c)と
を備えており、
前記指掛け部は、
前記操作部材の外周から突出して設けられた第1指掛け部(第1の実施形態における各奥側指掛け部115a〜115c,第2の実施形態における各奥側指掛け部215a〜215c,第3の実施形態における各奥側指掛け部315a〜315c)と、
前記第1指掛け部より前方において前記カバー部の表面より外側へ突出して設けられ、前記第1指掛け部と一体的に回動する第2指掛け部(第1の実施形態における各手前側指掛け部116a〜116c,第2の実施形態における各手前側指掛け部216a〜216c,各第3の実施形態における手前側指掛け部316a〜316c)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0197】
特徴1によれば、前記第2指掛け部は、前記第1指掛け部と一体的に回動するため、それら指掛け部の少なくとも一方に指を掛けた状態で前記操作部材を回動させることができる。これにより、それぞれの遊技者に適した姿勢でハンドル操作を行うことができる。
【0198】
特徴2.前記第1指掛け部及び前記第2指掛け部は、前後に並んで設けられていることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
【0199】
特徴2によれば、前記第1指掛け部及び前記第2指掛け部は、前後に並んで設けられているため、前記第1指掛け部に指を掛けてハンドル操作を行う場合に、前記第2指掛け部が指と指との間に位置することとなり、指が前記第2指掛け部に接触することが減る。これにより、前記第1指掛け部を使用する遊技者は、前記第2指掛け部に接触することによる不快感が低減される。
【0200】
特徴3.前記カバー部は、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に膨出しており、前記第2指掛け部は、前記カバー部の表面に沿い、前記第1指掛け部から前記カバー部の頂部に向かって延出していることを特徴とする特徴1又は2に記載の遊技機。
【0201】
特徴3によれば、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に膨出した前記カバー部を前記ハンドル装置の前方から包むように把持することができる。また、前記カバー部の表面に沿い、前記第1指掛け部から前記頂部に向かって延出している前記第2指掛け部により、前記第2指掛け部に指が掛けられる範囲が前記第1指掛け部から前記頂部側まで広がる。これにより、遊技者は、手の大小に関係なく前記ハンドル装置の前方からハンドル操作を行うことができる。
【0202】
特徴4.前記ハンドル装置が遊技機本体における正面の左右方向の一方寄りに備えられており、前記操作部材の回動方向が前記ハンドル装置の設置方向と同方向であって、前記第2指掛け部は、前記第1指掛け部側である基端部(第2の実施形態における基端部226)から前記カバー部の頂部側である先端部(第2の実施形態における先端部227)に向けて前記操作部材の回動方向と逆向きに湾曲又は屈曲していることを特徴とする特徴1乃至3いずれか一項に記載の遊技機。
【0203】
特徴4によれば、前記第2指掛け部が前記基端部から前記先端部に向けて前記操作部材の回動方向と逆向きに湾曲又は屈曲しているとは、一般的に、前記ハンドル装置は前記遊技機の正面から見て右側に設けられており、前記操作部材を右方向に回動させて遊技球を発射させているため、前記第2指掛け部が前記基端部から前記先端部にむけて前記操作部材の回動方向と逆向きである左向きに屈曲又は湾曲していることである。これにより、遊技者が前記第2指掛け部に指を掛けた状態で、右向きに回動操作を行う場合には、指と前記第2指掛け部との接触面積が大きくなり、安定した回動操作を行うことが可能となる。なお、前記ハンドル装置が遊技機正面から見て左側に設けられた場合には、回動方向は左方向となり、前記第2指掛け部は右向きに屈曲又は湾曲している。
【0204】
特徴5.前記第1指掛け部の前記操作部材からの突出量(第1の実施形態における突出量X2)よりも、前記第2指掛け部の前記カバー部からの突出量(第1の実施形態における突出量X1)の方が小さくなっていることを特徴とする特徴1乃至4いずれか一項に記載の遊技機。
【0205】
特徴5によれば、突出量は、前記第1指掛け部よりも前記第2指掛け部の方が小さくなっているため、前記第2指掛け部と前記カバー部との高低差が前記第1指掛け部と前記操作部材との高低差よりも小さくなっている。これにより、遊技者が前記第1指掛け部に指を掛けた場合に、指以外の手のひら等が前記第2指掛け部に接触することによる不快感が低減される。
【0206】
特徴6.複数の前記第2指掛け部と一体的に回動し、それら第2指掛け部を環状に結合する回動部(第1の実施形態における回動リング125,第3の実施形態における回動リング325)が設けられていることを特徴とする特徴1乃至5いずれか一項に記載の遊技機。
【0207】
特徴6によれば、複数の前記第2指掛け部と一体的に回動し、それら第2指掛け部を環状に結合する回動部が設けられているため、前記第2指掛け部の撓みに対しての強度が上がる。これにより、ハンドル操作に伴う前記第2指掛け部の撓みが減少し、遊技者が前記第2指掛け部の撓みの影響を受けずに所望のハンドル操作を行うことが可能となる。
【0208】
特徴7.前記カバー部は、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に膨出しており、複数の前記第2指掛け部は、前記カバー部の表面に沿い、前記第1指掛け部から前記カバー部の頂部へ向けて延出しているとともに、前記頂部側にて、それら第2指掛け部と前記回動部とが結合していることを特徴とする特徴6に記載の遊技機。
【0209】
特徴7によれば、前記頂部側にて、複数の前記第2指掛け部と結合された前記回動部により、前記第2指掛け部と前記頂部との間の隙間がなくなる。これにより、前記頂部側にコイン等が差し込まれることを防止できる。また、前記ハンドル装置の手前側に向けて半球形状に膨出した前記カバー部の表面に沿い、前記第2指掛け部が前記第1指掛け部から前記頂部へ向けて延出されており、前記カバー部と前記第2指掛け部との間の隙間は、前記カバー部の表面に沿っていることから所定の曲率を有した隙間となっている。これにより、略平板状のコイン等をこの隙間に差し込むことが困難となっている。
【0210】
特徴8.前記回動部は、前記ハンドル装置の内部にて、前記操作部材に固定されていることを特徴とする特徴6又は7に記載の遊技機。
【0211】
特徴8によれば、前記回動部は、前記ハンドル装置の内部にて、前記操作部材と固定されているため、前記回動部の回転角と前記操作部材の回転角とにおける位相のずれが減少する。これにより、遊技者が前記第2指掛け部に指を掛けてハンドル操作を行う場合に、回動部を介して、前記操作部材に所望の回動量を伝えることが可能となる。
【0212】
特徴9.前記第1指掛け部及び前記第2指掛け部は、前記第1指掛け部の背面から固定されていることを特徴とする特徴1乃至5いずれか一項に記載の遊技機。
【0213】
特徴9によれば、前記第2指掛け部は、前記ハンドル装置の背面側にて、前記第1指掛け部に固定されているため、固定された部分に対して固定を解除する器具等の使用が困難となる。これにより、それら指掛け部を不正に分解することが困難となる。また、前記第2指掛け部は、前記第1指掛け部に固定されているため、前記第1指掛け部の回転角と前記第2指掛け部の回転角とにおける位相のずれが減少する。これにより、遊技者は、前記第2指掛け部に指を掛けてハンドル操作を行った場合に、前記第1指掛け部を介して、前記操作部材に所望の回動量を伝えることが可能となる。
【0214】
特徴10.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置(ハンドル装置71)を遊技機本体(前扉枠14)の正面に備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部(基部72)を備えており、
前記ハンドル装置の前部を構成し、全体として前方に向けて半球形状に膨出した前面ユニット(前面ユニット73)と、
前記基部と前記前面ユニットとの間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能な操作部材(操作ハンドル74)と
を備え、
前記前面ユニットは、
前記基部に固定され、前記前面ユニットの後方を構成する後側カバー部(後側カバー部124)と、
前記後側カバー部に固定され、前記前面ユニットの頂部を含む前方を構成する前側カバー部(前側カバー部123)と、
前記後側カバー部と前記前側カバー部との間に設けられ、前記操作部材と一体的に回動する回動部(回動リング125)と
を備え、
前記操作部材の外周から突出して設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な複数の第1指掛け部(各奥側指掛け部115a〜115c)と、
前記後側カバー部の表面よりも外側へ突出してそれら第1指掛け部の前方に並んで設けられ、それら第1指掛け部の背面からそれら第1指掛け部に固定された複数の第2指掛け部(各手前側指掛け部116a〜116c)と
を備え、
それら第2指掛け部は、前記後側カバー部の表面に沿って前記頂部に向かい延出され、それら延出先が前記回動部と一体的に設けられ、それら第2指掛け部の突出量(突出量X1)がそれら第1指掛け部の突出量(突出量X2)よりも小さく、指を掛けた状態でそれら第1指掛け部を介して、前記操作部材を回動可能であることを特徴とする遊技機。
【0215】
特徴10によれば、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部が設けられているとともに、それら第1指掛け部の突出量よりもそれら第2指掛け部の突出量が小さいため、通常程度の手の大きさである遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、前記操作部材の外周から突出して設けられたそれら第1指掛け部に指を掛けた状態で、前記操作部材を回動させることができ、指以外の手のひら等がそれら第2指掛け部に接触する不快感を低減できる。
【0216】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、それら第2指掛け部が前記カバー部の外側へ突出し、前記頂部に向かい延出されているため、通常程度よりも手の小さい遊技者は、それら第2指掛け部に指を掛け、それら第1指掛け部を介して、前記操作部材を回動操作することが可能となる。
【0217】
前記前側カバー部が設けられているため、前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、手の大小を問わず、前記前側カバー部を手前側から奥側に向けて押し付けながら、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部のどちらか一方を選択して回動操作することができる。
【0218】
それら第1指掛け部とそれら第2指掛け部とがそれぞれ固定されているともに、それら第2指掛け部と前記回動部とが一体形成されているため、それら第2指掛け部の強度が上がる。それら第2指掛け部に指を掛けた状態で、それら第1指掛け部を介して、前記操作部材を回動させる際に、それら第1指掛け部の回転角とそれら第2指掛け部の回転角との位相のずれを低減できる。
【0219】
これらにより、遊技者は、手の大小に関係なく、前記ハンドル装置のハンドル操作を行うことができ、前記ハンドル装置の操作性が向上する。
【0220】
特徴11.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置(ハンドル装置201)を遊技機本体(前扉枠14)における正面の左右方向の一方寄りに備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部(基部72)と、
前記ハンドル装置の前部を構成し、全体として前方に向けて半球形状に膨出したカバー部(カバー部203)と、
前記基部と前記カバー部との間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能であり、その回動操作方向が前記ハンドル装置の設置方向と同方向に回動可能な操作部材(操作ハンドル204)と
を備えており、
前記操作部材の外周から突出して設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な複数の第1指掛け部(各奥側指掛け部215a〜215c)と、
前記カバー部の表面より外側に突出してそれら第1指掛け部の前方に並んで設けられ、それら第1指掛け部の背面からそれら第1指掛け部に固定されており、突出量がそれら第1指掛け部の突出量よりも小さく、指を掛けた状態でそれら第1指掛け部を介して、前記操作部材を回動可能な複数の第2指掛け部(各手前側指掛け部216a〜216c)と
を備え、
それら第2指掛け部は、前記カバー部の表面に沿って前記カバー部の頂部に向かい延出され、それら第1指掛け部側である基端部(基端部226)から前記頂部側である先端部(先端部227)に向けて、前記操作部材の回動方向と逆向きに湾曲又は屈曲していることを特徴とする遊技機。
【0221】
特徴11によれば、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部が設けられているとともに、それら第1指掛け部の突出量よりもそれら第2指掛け部の突出量が小さいため、通常程度の手の大きさである遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、前記操作部材の外周から突出して設けられたそれら第1指掛け部に指を掛けた状態で、前記操作部材を回動させることができ、指以外の手のひら等がそれら第2指掛け部に接触する不快感を低減できる。
【0222】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、それら第2指掛け部が前記カバー部の外側へ突出し、前記頂部に向かい延出されているため、通常程度よりも手の小さい遊技者は、それら第2指掛け部に指を掛け、それら第1指掛け部を介して、前記操作部材を回動操作することが可能となる。
【0223】
前記カバー部が設けられているため、前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、手の大小を問わず、前記カバー部を手前側から奥側に向けて押し付けながら、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部の基端部側のどちらか一方を選択して回動操作することができる。
【0224】
それら第2指掛け部が前記基端部から前記先端部に向けて前記操作部材の回動方向と逆向きに湾曲又は屈曲しているとは、一般的に、前記ハンドル装置は前記遊技機正面から見て右側に設けられており、前記操作部材を右方向に回動させて遊技球を発射させているため、それら第2指掛け部のそれぞれが前記基端部から前記先端部にむけて前記操作部材の回動方向と逆向きである左向きに屈曲又は湾曲していることである。これにより、遊技者がそれら第2指掛け部に指を掛けた状態で、右向きに回動操作を行う場合には、指とそれら第2指掛け部との接触面積が大きくなり、安定した回動操作を行うことが可能となる。なお、前記ハンドル装置が遊技機正面から見て左側に設けられた場合には、回動方向は左方向となり、それら第2指掛け部は、それぞれが右向きに屈曲又は湾曲している。
【0225】
これらにより、遊技者は、手の大小に関係なく、前記ハンドル装置のハンドル操作を行うことができ、前記ハンドル装置の操作性が向上する。
【0226】
特徴12.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射すべく操作されるハンドル装置(ハンドル装置301)を遊技機本体(前扉枠14)の正面に備えており、
前記ハンドル装置は、
前記遊技機本体に固定される基部(基部72)を備えており、
前記ハンドル装置の前部を構成し、全体として前方に向けて膨出した前面ユニット(前面ユニット303)と、
前記基部と前記前面ユニットとの間に設けられ、遊技球の発射に際して回動操作されるとともに、その回動操作量に基づいて遊技球の発射速度を調整可能な操作部材(操作ハンドル304)と
を備え、
前記前面ユニットは、
前記基部に固定され、前記前面ユニットの後方を構成する後側カバー部(後側カバー部324)と、
前記後側カバー部に固定され、前記前面ユニットの前方を構成し、前記ハンドル装置の前方に向けて半球形状に形成された前側カバー部(前側カバー部323)と、
前記後側カバー部と前記前側カバー部との間に設けられ、前記後側カバー部の内部にて前記操作部材と固定され、前記操作部材と一体的に回動し、前記操作部材の外径よりも小さい外径である回動部(回動リング325)と
を備え、
前記操作部材の外周から突出して設けられ、指を掛けた状態で前記操作部材を回動可能な複数の第1指掛け部(各奥側指掛け部315a〜315c)と、
前記回動部の外周から突出してそれら第1指掛け部の前方に並んで設けられ、突出量がそれら第1指掛け部の突出量よりも小さく、指を掛けた状態で前記回動部を介して、前記操作部材を回動可能な第2指掛け部(各手前側指掛け部316a〜316c)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0227】
特徴12によれば、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部が設けられているとともに、それら第1指掛け部の突出量よりもそれら第2指掛け部の突出量が小さいため、通常程度の手の大きさである遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、前記操作部材の外周から突出して設けられたそれら第1指掛け部に指を掛けた状態で、前記操作部材を回動させることができ、指以外の手のひら等がそれら第2指掛け部に接触する不快感を低減できる。
【0228】
一方、通常程度よりも手の小さい遊技者が前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、それら第2指掛け部が前記操作部材の外径よりも小さい前記回動部の外周面から突出しているため、通常程度よりも手の小さい遊技者は、それら第2指掛け部に指を掛け、前記回動部を介して、前記操作部材を回動操作することが可能となる。
【0229】
前記前側カバー部が設けられているため、前記ハンドル装置を手前側から把持する場合には、手の大小を問わず、前記前側カバー部を手前側から奥側に向けて押し付けながら、それら第1指掛け部及びそれら第2指掛け部のどちらか一方を選択して回動操作することができる。
【0230】
前記操作部材と前記回動部とが前記後側カバー部の内部にて固定されているため、それら第2指掛け部の強度が上がる。それら第2指掛け部に指を掛けた状態で、前記回動部を介して、前記操作部材を回動させる際に、それら第1指掛け部の回転角とそれら第2指掛け部の回転角との位相のずれを低減できる。
【0231】
これらにより、遊技者は、手の大小に関係なく、前記ハンドル装置のハンドル操作を行うことができ、前記ハンドル装置の操作性が向上する。
【符号の説明】
【0232】
10…パチンコ機、71…ハンドル装置、72…基部、73…前面ユニット、74…操作ハンドル、115a〜115c…奥側指掛け部、116a〜116c…手前側指掛け部、117…奥側指掛け凹部、118a,118b…連結部、119…手前側指掛け凹部、120…貫通孔、121…ネジ孔、122…ネジ、123…前側カバー部、124…後側カバー部、125…回動リング、201…ハンドル装置、203…カバー部、204…操作ハンドル、215a〜215c…奥側指掛け部、216a〜216c…手前側指掛け部、226…基端部、227…先端部、228…操作面、228a…第1操作面、228b…第2操作面、301…ハンドル装置、303…前面ユニット、304…操作ハンドル、315a〜315c…奥側指掛け部、316a〜216c…手前側指掛け部、323…前側カバー部、324…後側カバー部、325…回動リング、327…カバー内側環部、328…カバー外側環部、329a,329b…ボス、330a,330b…ガイド孔、331…取付部、332a,332b…ネジ孔、333…ネジ、凹部…340。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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