(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態としての複合機の外観図である。
【0018】
この複合機10には、スキャナ11とプリンタ12が備えられている。また、プリンタ12の下にはプリント前の用紙が収容された用紙トレイ13が備えられている。また、この複合機10には、ユーザインタフェース(以下、「UI」と略記する)14が備えれられている。このUI14は、表示画面を備えたタッチパネル141と、操作ボタンが並んだ操作パネル142を備えている。また、タッチパネル141は、表示画面だけでなくタッチセンサを備えていて、指でタッチパネル141に触れるとそのタッチパネル141上の指の接触位置が検出される。すなわち、このタッチパネル141に操作ボタンを含む画像を表示しておいて、その画像上の操作ボタンに重なるようにタッチパネル141に指を接触させると、この複合機10にその操作ボタンを押したことに相当する指示が入力される。
【0019】
本実施形態で採用されているタッチパネル141は感圧式センサを備えたものである。この感圧式センサは、対面する2枚のITO膜(透明導電膜)を有し、そのITO膜を指で押すとその押された箇所で2枚のITO膜が互いに接触して導通し、ITO膜の抵抗がその接触箇所で分割されることを利用して、接触箇所を検出するものである。押された箇所に広がりがあると、その重心的な一点が検出される。
【0020】
図2は、
図1に外観を示す複合機の内部構成を示すブロック図である。
【0021】
この複合機10は、
図1を参照して説明したスキャナ11、プリンタ12、およびUI14のほか、さらに、ファクシミリ送受信部15、ネットワークインタフェース部16、および制御部17を備えている。
【0022】
スキャナ11は、原稿上の画像を読み取ってその原稿上の画像を表わす画像データを生成する装置である。このスキャナ11で生成された画像データは、プリンタ12、ファクシミリ送受信部15、ネットワークインタフェース部16のいずれかに渡される。
【0023】
また、プリンタ12は、画像データに基づく画像を用紙上にプリント出力する装置である。このプリンタ12で用紙上にプリント出力する画像の基になる画像データは、スキャナ11で生成された画像データであってもよいが、それには限られない。このプリンタ12では、ファクシミリ送受信部15で受信した画像データ、あるいは、ネットワークインタフェース部16で受信した画像データに基づく画像もプリント出力される。
【0024】
ファクシミリ送受信部15は、図示しない電話回線に接続されてファクシミリの送受信を担う要素である。このファクシミリ送受信部15は、スキャナ11で生成された画像データあるいは、以下に説明するネットワークインタフェース部16で受信した画像データを受け取ってファクシミリ送信を行なう。また、このファクシミリ送受信部15は、ファクシミリ受信により画像データを受け取って、プリンタ12あるいはネットワークインタフェース部16に渡す。
【0025】
ネットワークインタフェース部16は、図示しない、例えば画像編集用のパーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)とネットワークを介して接続され、スキャナ11で生成された画像データをPCに送信し、あるいは、PCから画像データを受信してプリンタ12やファクシミリ送受信部15に渡す。
【0026】
ユーザインタフェース(UI)14は、
図1を参照して説明した通り、タッチパネル141と操作パネル142を備えている。このUI14は、ユーザとこの複合機10との間での情報のやりとりを担っている。
【0027】
制御部16は、この複合機10の全ての要素の制御を担っている。この
図2には、制御部17を構成する要素のうち、特にタッチパネル141の制御を担うUIインタフェース171が示されている。本実施形態におけるタッチパネル141とUIインタフェース171の組合せが、本発明のタッチパネル装置の一例に相当する。
【0028】
このように、この複合機10は、コピー機としての機能、ファクシミリ機としての機能、スキャナとしての機能を兼ね備えた装置である。
【0029】
本実施形態では、タッチパネル141に指を触れることによるユーザ操作に特徴があり、以下、この点について詳細に説明する。
【0030】
図3は、タッチパネルを指で操作するときの問題点の説明図である。
【0031】
図3(A)は、押込みによる誤検出の説明図である。
【0032】
指2でタッチパネル141を押し込むと、圧力の中心が指先から指の腹へと移動していく。このため、検出される座標が時間的に移動し、ユーザはタッチパネル141を単純に押したタッチ操作のつもりが、指を移動させたドラッグ操作が行なわれたと誤認識されることがある。このような押し方は、指の爪の長いユーザに多く見られ、タッチパネル上に表示された押ボタンを押す操作において発生し易い。
【0033】
図3(B),(C)はフリック操作(タッチパネルに指を当てタッチパネルを擦るように指を動かしながら指を離す操作)における誤検出の説明図である。
【0034】
図3(B)は強いフリック操作を示しており、検出点が時間的に検出点p
1,p
2,p
3と移動していることが認識される。これに対して、
図3(C)は、軽いフリック操作を示していて、接触開始点p
1は検出されるものの、それに続く移動後の接触点p
2では接触圧が弱まって検出されず、ユーザはフリック操作を行なったつもりであるにもかかわらずタップ操作(タッチパネルを押してそのまま離す操作)が行なわれたと誤認識されることがある。これは、ページ送りが多い画像で発生し易い傾向にある。
【0035】
本実施形態では、これらの誤認識の発生が抑えられている。
【0036】
図4は、タッチパネルとUIコントローラの構成を示した図である。
【0037】
この
図4には、UI14(
図1,
図2参照)を構成するタッチパネル141と、制御部17(
図2参照)を構成するUIコントローラ171が示されている。
【0038】
タッチパネル141は、ハードウエアとしての表示画面141aと感圧式のタッチセンサ141bを備えている。
【0039】
図2に示す制御部17には、図示しないCPUやメモリ等が備えられていて、そのCPUでプログラムが実行されることにより、以下に説明するUIコントローラ171としての機能や、その他この複合機10の各要素を制御する機能を実現している。
【0040】
UIコントローラ171には、UI制御装置171aと描画・操作判別装置171bが備えられている。上記の通り、これらUI制御装置171aや描画・操作判別装置171bは、CPU等のハードウエアとそこで実行されるプログラムとの組合せにより構成されている。
【0041】
UI制御装置171aは、描画・操作判別装置171bに対し、タッチパネル141の表示画面171a上に表示すべき画像を指示する。またこのUI制御装置171aは、描画・操作判別装置171bからタッチパネル141上の今回の操作位置(指で押された座標)および今回の操作の種類(タップ、ドラッグ等)の情報を受け取り、例えば、タッチパネル141上に現在表示されている画像と対比してどの操作ボタンが押されたか、あるいはどの方向に画像の移動やページ更新を行なうかが認識される。そして、このUI制御装置171aは、タッチパネル141の表示画面141aに表示させる画像を変更する必要があるときは、描画・操作判別装置171bに向けて画像の変更を指示する。あるいは、このUI制御装置171aは、画像の表示以外の処理が必要な押ボタンが押されたときは、どの押ボタンが押されたかという情報を出力する。
図2に示す制御部17では、その情報を受けて、その押された押ボタンに応じた処理が実行される。
【0042】
また、描画・操作判別装置171bは、画像描画部71、操作判定部72、および境界設定部73を備えている。
【0043】
画像描画部71は、UI制御装置171aの指示に応じた画像をタッチパネル141の表示画面141a上に描画する。
【0044】
操作判別部72は、タッチパネル141のタッチセンサ141bから、タッチパネル141(表示画面141a)上の接触点の座標およびその時間変化を取得して、どの種別の操作が行なわれたかを判別する。この判別結果は、接触点の座標の情報とともに、UI制御装置171aに通知される。この通知を受けたUI制御装置171aは、この通知に基づいて、表示画面141aに表示すべき画像の変更を指示し、あるいは、操作が行なわれた押ボタンに応じた処理の実行を制御部17の他の要素(不図示)に指示する。
【0045】
また、境界設定部73は、境界領域を操作判定部72に設定する。この境界領域は、タッチパネル14への指の接触開始点を含むように設定される領域であり、この操作判別部72は、この設定された境界領域を用いて、表示画面141aに接触した指が表示画面141aに接触したままこの境界領域を越えて移動したか否かにより、ドラッグ操作が行なわれたか、あるいはタップ操作が行なわれたか等が判別される。すなわち、この操作判別部72では、表示画面141aへの接触を検出した後、その接触開始点を含むように設定された境界領域を越える接触点の移動なしに表示画面141aからのリリース(指を離す操作)を検出した場合にはタップ操作が行なわれた旨、判別される。また、この操作判別部72では、表示画面141aへの接触を検出した後、その設定された境界領域を越える指の移動を検出した場合にはドラッグ操作が行なわれた旨、判別される。この操作制御部72はさらに、ドラッグ操作が行なわれた後のリリース操作の際の指の移動速度に応じて、ドラッグリリース操作かフリック操作かが判別される。したがってここでは、タップ操作、ドラッグ操作/フリック操作が、本発明にいう、それぞれ第1の操作モード、第2の操作モードの各一例に相当する。
【0046】
ここで、境界設定部73には、表示画面141aに表示されることがある複数の画像それぞれに対応づけられて各境界領域が登録されている。それらの境界領域の中には互いに異なる広がりを有する境界領域が存在する。そしてこの境界設定部73は、操作判別部72に対し境界領域を設定するにあたり、画像描画部71により表示画面141aに描画されている画像に応じた境界領域を設定する。すなわちこの設定された境界領域は、その画像に応じた広がりを有する境界領域である。したがって操作判別部72は、表示画面141aに表示されている画像に応じて、指が多少動いてもタップ操作であると判別し、あるいは指が少し動いただけでドラッグ操作が行なわれたと判別することになる。後述する具体例に示すように、この境界設定部73は、操作判別部72に、画像描画部71により表示画面141aに描画されている画像がタップ操作を主操作とする画像、例えば押ボタンが並んだ画像のときは、ドラッグ操作/フリック操作を主操作とする画像のときと比べ、広い境界領域を設定する。また、その画像によっては、境界設定部73は、操作判定部72に、縦と横の寸法が互いに異なる境界領域を設定する。詳細は後述する。
【0047】
図5は、UIコントローラにおける、押下イベント受信時の処理を示したフローチャートである。
【0048】
押下イベント、すなわちタッチセンサ141bからのタッチパネル141が指で押されたという情報を受信すると、この
図5に示す処理の実行が開始される。
【0049】
ここでは先ず、押下時の、タッチパネル141上の座標と押下した時刻が記憶され(ステップS01)、次いで、境界領域設定処理が行なわれる(ステップS02)。
【0050】
図6は、
図5のステップS02における境界領域設定処理を示したフローチャートである。
【0051】
ここでは、タッチパネル141上に現在表示されている画像に対応する境界領域が登録されているか否かが判定される(ステップS31)。そして、その画像に対応する境界領域が登録されているときはその登録されている境界領域が、
図5のステップS04で参照される境界領域として設定される(ステップS32)。一方、その画像に対応する境界領域の登録がないときは、このシステムのデフォルトとしての境界領域が設定される(ステップS33)。
【0053】
ステップS02において境界領域が設定されると、次にリリースイベントを受信したか否かの判定(ステップS03)と、押下している座標がx方向(横方向)とy方向(縦方向)のうちのいずれかの方向に境界領域を越えたか否かの判定(ステップS04)とが繰り返される。
【0054】
境界領域を越える前にリリースイベントが受信されると(ステップS03)、タップ操作が検知されてそのタップ操作に伴う処理が実行され、あるいはその処理の実行が制御部17(
図2参照)に指示される。すなわちここでは、そのタップ操作が行なわれたことに伴い、表示画面141aに表示される画像の切り替えや、例えばコピーの開始を指示する押ボタンが押下された場合のコピー動作の開始等、そのタップ操作に応じた様々な処理が実行される。
【0055】
一方、リリースイベントの受信がないまま(ステップS03)、境界領域を越える座標変化があると(ステップS04)、ドラッグ操作が検知され(ステップS06)、現在の座標と時刻が記憶される(ステップS07)。ここでは、そのドラッグ操作の検知に伴って、表示画面141aに表示されている画像をそのドラッグ操作に応じた方向および移動量だけ移動させる処理が行なわれる。
【0056】
次に、リリースイベントの受信の有無の判定(ステップS08)および座標移動の有無の判定(ステップS09)が繰り返される。リリースイベントの受信がないまま(S08)、座標が移動したことが判定されると、再びドラッグ検知処理(ステップS10)、すなわちそのドラッグ動作に伴う表示画面141a上の画像の移動処理が行なわれ、さらに現在の座標、時刻の記憶(ステップS07)が行なわれる。
【0057】
リリースイベントを受信すると(ステップS08)、これまで記憶しておいた座標と時刻の一覧に基づいて、リリース時の指の移動速度が計算される(ステップS11)。そしてそのリリース時の指の移動速度が閾値速度以上であるか否かが判定される(ステップS12)。リリース時の指の移動速度が閾値速度未満のときは、ドラッグ動作の終了を意味するドラッグリリースが検知される(ステップS13)。そして、そのドラッグリリースに伴う処理、例えば表示画面141a上の画像の移動をそのまま停止させ、あるいはページ変更処理を行なうなど、そのアプリケーションに応じた処理が実行される。
【0058】
ステップS12において、リリース時の指の移動速度が閾値速度以上であると判定されると、フリック動作が検知されて(ステップS14)、そのフリック動作に伴う処理、例えばページ変更処理、惰性で移動させてから停止させる処理等、そのアプリケーションに応じた処理が実行される。
【0059】
尚、ドラッグリリースに伴う処理やフリック操作に伴う処理は、そのアプリケーションによっては、指が縦方向に移動したか横方向に移動したかなど、指の移動軌跡に応じて異なる処理が実行されることもある。
【0060】
図7は、タッチパネルの表示画面に表示される画像の一例を示した図である。
【0061】
この
図7は、メニュー画像31であり、このメニュー画像31は、「コピー」、「ファックス」、「スキャナ」、「らくらくコピー」等の押ボタン311が縦横に並んだ第1の領域31aと、「言語切り替え」、「画像輝度調整」等の押ボタン312が縦に並んだ第2の表示領域31bを有する。
【0062】
ここで、「コピー」、「ファックス」、および「スキャナ」の各押ボタンは、それぞれ、コピー、ファックス、及びスキャナに関するサブメニュー画像への変更を表示するボタンである。また、「らくらくコピー」の押ボタンは、設定が簡単化されたコピーに関するサブメニュー画像への変更を指示するボタンである。この第1の領域31aには、この他にも様々な押ボタン311が配置されている。それらの押ボタン311の説明は省略する。
【0063】
また、第2の領域31bに並ぶ「言語切り替え」は、表示画面141aの上に表示される画像上の言語を日本語、英語等に切り替えるときに押されるボタンである。また「画像輝度調整」はこの表示画面141aに表示される画像の輝度を調整するときに押されるボタンである。この第2の領域31bにもさらに多くの押ボタン312が配列されているが、説明は省略する。
【0064】
第1の表示領域31aは2ページ構成となっており、この
図7には1ページ目が表示されている。この第1の領域31aの上に指を置き、横方向に大きくドラッグ操作を行なうか、あるいは横方向にフリック操作を行なうと、2ページ目の表示に切り替わる。
【0065】
図8は、2ページ目が表示された状態のメニュー画像を示した図である。
【0066】
第1の領域31aについてはページが更新されて2ページ目が表示されるが、第2の領域31bは両ページに渡って共通である。このメニュー画像31の第1の領域31aの2ページ目には、1ページ目に配置しきれなかった押ボタン311が配置されている。各押ボタン311についての説明は省略する。
【0068】
この
図7には、メニュー画像31に重ねて、そのメニュー画像31を押している指2が示されている。指2で表示画像141aを押すと、その押下点を含む、その押下点の回りに境界領域D1が設定される(
図5、ステップS02、
図6参照)。このメニュー画像31に対応する境界領域D1は、
図7に示す通り、縦に長く横に短い長方形の領域であって、押下点がその長方形の中心となるように設定される。尚、この境界領域D1は、表示画面上には表示されず、内部にデータとして設定される領域である。指2による押下点がこの境界領域D1を越えて横に移動するとドラッグ操作が検出されて、このメニュー画像31がその指の動きに伴って横に移動する。その後、このメニュー画像31からゆっくりと指を離すと、そのときの移動量に応じて、この
図7に示す通りの1ページ目の表示に戻り、あるいは
図8に示す2ページ目に変更される。また。この境界領域D1を越えて横に素早く指を移動させながら指を離すと、移動量自体は小さくても、2ページ目の表示に変更される。
【0069】
また、指2で画像を押してその押下点の回りに設定された境界領域D1を越える動きなしに指を離すと、タップ操作が検知され、その押下点に表示されていた押ボタンに対応づけられている処理が実行される。
【0070】
指2で表示画面を押した後、その押下点に重なる押ボタンの押下をキャンセルしたいときは、指2を縦方向に、その押下点が境界領域D1を越えるまで移動させてから指2を離す。このメニュー画像31に関しては、この縦方向へのドラッグ操作が検知されると、押ボタンの押下がなされなかったことになる。
【0071】
ここで、境界領域D1として縦に長い領域を設定したのは、
図3(A)を参照して説明した、押し込みによる押下点の移動によってドラッグ操作と誤検知されないためである。横方向に関しては、ページ切替えのためのドラッグ操作やフリック操作が行なわれることがあり、また横方向には指の押し込みによる押下点の変化は生じにくいため、境界領域D1の横幅は縦と比べ狭く設定されている。
【0072】
ここでは、
図7を参照して説明したが、本実施形態では、
図8に示す、2ページ目に切り替わった後のメニュー画像31についても、同一形状、同一寸法の境界領域が設定される。また、本実施形態では、
図7,
図8に示すメニュー画像31における第2の領域31bに並ぶ押ボタンの操作に関しても
図7に示す境界領域D1の形状、寸法がそのまま採用される。
【0073】
図9は、
図7のメニュー画像において「コピー」の押ボタンがタップ操作されたときに、そのメニュー画像に代わって表示されるコピーメニュー画像を示した図である。
【0074】
このコピーメニュー画像32にはさらに、「コピー」、「画質調整」、「読み取り方法」、「出力形式」、および「ジョブ編集」の各サブメニュー画像が存在する。それらの押ボタンをタップ操作すると、それぞれのサブメニュー画像が表示される。この
図9には、それらのうちの「出力形式」のサブメニュー画像321が示されている。さらにこの
図9には、その「出力形式」のサブメニュー画像321のうちの1ページ目が示されている。
【0075】
この
図9に示す「出力形式」のサブメニュー画像321も2ページで構成されていて、縦方向に大きくドラッグ操作するか、縦方向に境界領域D2を越えてフリック操作を行なうと、ページが切り替わる。
【0076】
この「出力形式」のサブメニュー画像321には例えば「両面/片面選択」の押ボタン等の多数の押ボタンが縦横に配列されている。
【0077】
図10は、「出力形式」のサブメニュー画像の2ページ目を示した図である。
【0078】
ここには、
図9に示す1ページ目に配置しきれなかった押ボタンが配置されている。
【0079】
図9に示すようにこのサブメニュー画像を指2で押すと、その指2の押下点を中心とする正方形の境界領域D2が設定される。このサブメニュー画像321においてもドラッグ操作/フリック操作が行なわれるが、このサブメニュー画像321上での主な操作はタップ操作である。このため、ここでは
図3(A)に示した指の押し込みによる押下点の移動を考慮し、
図7に示すメニュー画像31と同様、縦方向に広い境界領域D2が設定されている。また、この
図9に示すサブメニュー画像321は横方向へのページ切換えはないため、横方向についても境界領域を広げ、誤検知の発生防止にさらに万全を期している。このサブメニュー画像321では、縦方向に大きくドラッグ操作が行なわれ、あるいは縦方向にこの境界領域D2を越えるフリック操作が行なわれるとページが切り替えられる。また、横方向に、この境界領域D2を越えるドラッグ操作が行なわれると、押ボタンの押下がなされなかったことになる。この境界領域D2の内側での動きにとどまったまま指2が離されたときは、その指2が重ねられていた押ボタンに応じた処理が実行される。
【0080】
また、このサブメニュー画像321の上部に横に並ぶ、「コピー」、「画質調整」、・・・等の押ボタンに関しても、この
図9に示した境界領域D2と同一形状、同一寸法の境界領域が適用される。
【0081】
尚ここでは、
図9に示す1ページ目の操作について説明したが、
図10に示す2ページ目の操作についても同様である。
【0082】
図11は、スキャンプレビュー画像の一例を示した図である。
【0083】
このスキャンプレビュー画像33は、スキャナ11(
図1,
図2参照)で得た画像データをPCに送信する場面において、送信前にその画像データに基づく画像を表示画面141aに表示して確認するためのものである。
【0084】
図12は、
図11と同じスキャンプレビュー画像に、スキャナ11で読み取って得た画像データに基づく1枚の画像全域を重ねて示した模式図である。
【0085】
図12に示すように、スキャナ11で得た画像データに基づく画像34は、表示画面141aと比べ大面積の画像であって、表示画面141aには、その画像34の一部しか表示されない。
【0086】
そこでユーザは、ドラッグ操作やフリック操作により、表示画面141aに、この画像34の別の領域を表示させながら確認を行なう。このスキャナプレビュー画像33上には、「中止」や「送信開始」の押ボタンも存在するが、このスキャンプレビュー画像33上での主操作は、ドラッグ操作やフリック操作である。そこで、このスキャンプレビュー画像33では、指2による押下開始点の回りには、その押下点を中心とする小さな正方形の境界領域D3が設定される。これにより、
図3(C)参照して説明した誤検知が回避され、画像のスムーズな動きが実現する。
【0087】
尚、本実施形態では、境界領域は画像ごとに設定されているため、
図11に示すスキャンプレビュー画像33上の操作ボタンのタップ操作の際も、この
図11に示す境界領域D3と同一形状、同一寸法の境界領域が設定される。
【0088】
このように、本実施形態では、表示画面141aに表示された画像に応じて、境界領域の広がりを変更しているため、
図3を参照して説明した誤検知の発生が抑えられ、良好な操作性の複合機10を実現している。
【0089】
以上で、第1実施形態の説明を終了し、次に第2実施形態について説明する。以下の第2実施形態の説明では、これまで説明してきた第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0090】
図13は、第1実施形態における
図6に示した境界領域設定処理に代わる境界領域設定処理を示したフローチャートである。
【0091】
この第2実施形態における
図5に示す処理は、ステップS02における境界領域設定処理が
図6に示す処理から
図13に示す処理に変更される点を除き、第1実施形態の場合と同一である。
【0092】
この
図13に示す境界領域設定処理では、表示画面141aに表示されている画像が指で押された時に、その押下点の座標がその画像上の押ボタン領域内であるか否かが判定される(ステップS41)。ここでは例えば、
図11に示すスキャンプレビュー画像33において、
図12に示す画像34の一部が表示されている領域は押ボタン領域内ではないと判定され、「中止」や「送信開始」の押ボタンが配置されている領域は押ボタン領域であると判定される。
【0093】
図13に示す境界領域設定処理では、押下時の座標が押ボタン領域内であると判定されると、その座標の周りに、押ボタン領域内用の、相対的に広い境界領域(
図9に示す境界領域D2参照)が設定される(ステップS42)。一方、その押下時の座標が押ボタン領域内ではない、と判定されると、その座標の周りに押ボタン領域外用の、相対的に狭い境界領域(
図11に示す境界領域D3参照)が設定される。
【0094】
前述の第1実施形態では、境界領域は画像ごとに設定されるが、この第2実施形態では、画像の領域ごとに設定されている。
【0095】
尚、ここにいう領域は、
図11を参照して説明したような、表示画面141aを広く分けた領域であってもよいが、それに限られるものではない。例えば、
図7,
図8に示すメニュー画像31では、隣接する押ボタン311どうしの間が空いている。そこで、押ボタン311のマークの外形をなぞった内側のみを押ボタン領域内とし、隣接する押ボタンどうしの間の空いた領域を押ボタン領域外としてもよい。この場合、押ボタン311と重なるように指を置くと、タップ動作に適した、相対的に広い境界領域が設定され、押ボタン311から外れた領域に指を置くと、ドラッグ動作やフリック動作に適した、相対的に狭い境界領域が設定される。
【0096】
また、この
図13に示す、画像の領域ごとの境界領域の設定と、
図6に示す、画像ごとの境界領域の設定とを組み合わせてもよい。
【0097】
すなわち、画像を、押ボタン領域内と押ボタン領域外とに区分し、かつ、押ボタン領域内であっても画像ごとに境界領域の形状や寸法を変更し、あるいは、押ボタン領域外であっても画像ごとに境界領域の形状や寸法を変更してもよい。
【0098】
例えば、
図7に示すメニュー画像31と
図9に示す「出力形式」のサブメニュー画像321とでは、いずれも押ボタン領域内であっても境界領域D1,D2の形状や寸法が異なっている。
【0099】
この
図13に示す、画像の領域ごとの境界領域の設定と、
図6に示す、画像ごとの境界領域の設定とを組み合わせると、同種の領域(例えば押ボタン領域)であっても画像ごとに境界領域の形状や寸法を変更することができる。
【0100】
このように、上述の各種実施形態によれば、
図3を参照して説明した誤検知の発生が抑えられ、操作性のよい複合機10が実現する。
【0101】
ここでは、本発明を
図1,
図2に示す複合機10に適用した例について説明したが、本発明の画像形成装置は、複合機である必要はなく、コピー機能のみを持つコピー機であってもよく、スキャナ機能のないプリンタであってもよく、あるいはファクシミリ機能のみを備えた装置であってもよい。また、本発明の画像形成装置は、画像を形成する方式も電子写真方式に限られるものではなく、インクジェット方式、感熱方式等、画像を形成する方式の如何を問うものではない。
【0102】
さらに本発明のタッチパネル装置は、画像形成装置のみに適用されるものではなく、ユーザとの間で情報のやりとりをする必要のある装置に広く適用することができる。