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前記シクロアルキル基を有する樹脂が、シクロアルキルアクリレート及びシクロアルキルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する重合単位を含む樹脂である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
【0022】
<静電荷像現像用キャリア>
本実施形態に係る静電荷像現像用キャリアは、鉄、マンガン、及び0.1質量%以上0.8質量%以下のアルカリ土類金属を含むフェライト粒子と、前記フェライト粒子の表面の一部を被覆し、シクロアルキル基を有する樹脂を含む被覆層と、を有して構成されている。
【0023】
本実施形態に係る静電荷像現像用キャリア(以下、「キャリア」と称する場合がある。)を含む静電荷像現像剤(以下、「現像剤」と称する場合がある。)を用いれば、低温低湿度環境下(10℃、相対湿度(RH)15%)で画像形成を行った後、高湿度環境下(30℃、RH88%)で画像形成を再開した場合に画像のカブリ及び色抜けの発生が抑制される。その理由は定かでないが、以下のように推測される。
【0024】
電子写真方式による画像形成は一般に現像器内の現像剤が攪拌され現像剤が帯電する。帯電した現像剤は現像器の現像剤保持体に搬送され、対向する電子写真感光体の表面に形成されている静電潜像がトナーによって現像され、トナー画像が形成される。このとき、トナーに帯電不良があると、必要以上にトナーによって現像され、結果として印刷面の濃度ムラや画像カブリなどが生じる。
【0025】
二成分現像においてトナーの帯電は主に現像器内でのトナーとキャリアの攪拌により生じる。樹脂被覆キャリアでは被覆層がトナーと摩擦帯電を生じ、磁性体粒子がその抵抗の低さから電荷リークを生じ、そのバランスで現像剤の電荷が決まる。
また、現像器内の攪拌により帯電量が決まることから、低濃度印刷が続くようなトナーの排出が少ない状態で稼働が続くと、トナーが過剰に攪拌され続けて高帯電になることがある。これは低温低湿度下で顕著になる。このとき、プリンターなどの装置では高帯電のトナーに合わせた内部パラメータの調整を行って画像濃度を一定化させる。そして、トナーが高帯電になっている状態で停止し、外部環境が高温高湿度になった場合、現像剤の帯電はその雰囲気により帯電が下がる。そのまま稼働を開始すると、高帯電用のパラメータで低帯電の現像剤を使用することとなり、初期に画像カブリが生じる場合がある。一般的には現像器を空回すなどの前工程が入り、画像濃度を安定させるが、長期の稼働停止後や現像剤が劣化した状態などではカブリが生じる場合がある。
例えば、夏場にエアコンが効いた低湿度の状態で稼働させ、エアコンが切れた高温高湿状態で数日放置され、その状態で印刷が行われるなど過度に湿度変化が生じた場合に印刷初期にカブリが生じる場合がある。
【0026】
上記のような外部環境の湿度の影響に起因するカブリを生じさせないためには、現像器内での帯電上昇と帯電低下を抑える必要がある。帯電上昇はキャリアの電荷リークバランスを調整することで抑えられる。帯電低下はキャリアの湿度の影響を調整することで抑えられる。しかし、キャリアの電荷リークを増やすと抵抗が下がりキャリア飛散が生じやすくなる。また、キャリアの湿度の影響を抑えると帯電上昇が起こりやすくなり、帯電上昇と帯電低下のバランスがとりにくい。
【0027】
本実施形態に係るキャリアは、アルカリ土類金属を0.1質量%以上0.8質量%以下の範囲で含むマンガンフェライト粒子の表面の一部が、シクロヘキシル基を含む樹脂で被覆され、フェライト粒子の表面の一部が露出した構造を有する。本実施形態に係るフェライト粒子に含まれるアルカリ土類金属は適度に親水性である。なお、アルカリ金属では親水性が強く、遷移金属では親水性が弱い。一方で被覆樹脂に含まれるシクロヘキシル基は適度に疎水性である。また、数個の炭素からなる環状オレフィン構造をしており、その分子は立体障害性が強い。なお、メチル基やエチル基などは立体障害性が小さく、極性基は親水性が強く、適度な疎水性を得ることができない。
【0028】
アルカリ土類金属を0.1質量%以上0.8質量%以下の範囲で含むマンガンフェライトと、シクロヘキシル基を含む被覆樹脂の両者を用いたキャリアでは、フェライト粒子にアルカリ土類金属が含まれることで適度な電荷リークをもたらすとともに、フェライト粒子の付近にシクロヘキシル基が存在することで水分の影響が抑えられると考えられる。その結果、帯電上昇が抑えられるとともに高湿度下での帯電低下も抑えられると考えられる。これは、本実施形態に係るフェライト粒子と被覆樹脂との組み合わせにより得られるものであると考えられる。
【0029】
(フェライト粒子)
本実施形態に係るキャリアを構成するフェライト粒子は、鉄、マンガン、及び0.1質量%以上0.8質量%以下のアルカリ土類金属を含むマンガンフェライト粒子である。マンガンフェライトは、磁化と抵抗のバランスが良好である。
【0030】
フェライト粒子中のアルカリ土類金属の含有量が0.1質量%未満であると、適度な電荷リークが得られず帯電上昇を引き起こし、結果カブリが生じる場合がある。一方、アルカリ土類金属の含有量が0.8質量%を超えると、電荷リークが大きくなりすぎ、キャリア飛散が生じやすく、画像に白点(色抜け)が生じる場合がある。本実施形態に係るフェライト粒子中のアルカリ土類金属の含有量は0.3質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。
【0031】
なお、フェライト粒子におけるアルカリ土類金属の含有量は、蛍光X線により測定する。具体的には、前処理として、規定量の包埋する樹脂とフェライト粒子を加圧成型器で10t、1分間の加圧成型を行い、(株)島津製作所の蛍光X線(SRF−1500)を使用し、測定条件は管電圧49KV、管電流90mA、測定時間30分で測定する。前記包埋する樹脂は、炭素、水素、及び酸素のみから成る樹脂が好ましく、セルロース、ポリビニルアルコール、高溶融温度ポリエチレンなどを用いる。
上記の条件での蛍光X線による測定によりアルカリ土類金属の検量線を作成し、該検量線により、前記フェライト粒子におけるアルカリ土類金属の含有量を定量的に測定する。
【0032】
本実施形態に係るフェライト粒子に含まれるアルカリ土類金属としては、Mg、Ca、Sr、Baが挙げられる。Mgは水との親和性が強く、Baはイオン半径が大きいためスピネル構造に影響が大きく磁化が低下しやすい。そのため、フェライト粒子はアルカリ土類金属としてCa及びSrの少なくとも一方を含むことが好適である。
【0033】
なお、本実施形態に係るフェライト粒子は、鉄、マンガン、及びアルカリ土類金属以外の「その他金属」として、例えば、Zn、Mg、Cu、Ni、Li、Ti、Cr、Coなどを含んでもよいが、「その他の金属」の含有量はアルカリ土類金属の含有量よりも少ないことが好ましく、鉄、マンガン、及びアルカリ土類金属以外の金属を含まない(不可避金属を除く)ことが好ましい。
【0034】
本実施形態に係るフェライト粒子を製造する方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして製造することができる。
【0035】
以下に、具体的な材料、条件を示して本実施形態に係るフェライト粒子の製造方法の一例を説明するが、本実施形態に係るフェライト粒子は以下に記載する材料や数値に限定されるものではない。
【0036】
Fe
2O
3、Mn(OH)
2、をFeとMnがモル比で2:1になるように混合し、SrCO
3を全体の0.6質量%加え、更に混合する。次に、分散剤と水とを加えメディア径1mmのジルコニアビーズで混合粉砕を行う。
この混合物を、分散剤、水、結着樹脂としてのポリビニルアルコールとともに、湿式ボールミルで混合粉砕を行う。粉砕粒径が体積平均粒径で3μmとなったところで粉砕を止める。
次に、スプレードライヤーで体積平均粒径38μmの粒子になるように造粒、乾燥を行う。乾燥粒子を電気炉で1300℃とし、酸素と窒素の混合気体の中、酸素濃度が1%になるように調整しながら焼成を行う。
焼成後、解砕工程、分級工程を経て、体積平均粒径35μmのフェライト粒子を得る。
【0037】
本実施形態で用いるフェライト粒子の体積平均粒径(D50v)としては、30μm以上50μm以下が挙げられる。
尚、焼成物又はフェライト粒子の体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から個数累積分布を引いて、累積50%となる粒径を個数平均体積平均50%粒径(D50v)とする。
【0038】
(被覆層)
被覆層は、シクロアルキル基を有する樹脂を含み、フェライト粒子の表面の一部を被覆する。被覆層がシクロアルキル基を有することで高湿度下での帯電低下が抑制され、カブリの発生が抑制される。
【0039】
前記シクロアルキル基を有する樹脂としては、(1)シクロアルキル基を含むモノマーの単独重合体、(2)シクロアルキル基を含むモノマーを2種以上重合した共重合体、(3)シクロアルキル基を含むモノマーとシクロアルキル基を含まないモノマーとの共重合体が挙げられる。
前記(1)乃至(3)において、シクロアルキル基としては、例えば、3員環乃至10員環のシクロアルキル基が挙げられ、3員環乃至8員環(炭素数3乃至8)のシクロアルキル基が好ましく、5員環乃至6員環(炭素数5乃至6)のシクロアルキル基がより好ましい。炭素数が8以下のシクロアルキル基であれば立体障害が小さく、樹脂の良好な堅牢性が得られ、炭素数が5乃至6のシクロアルキル基であれば環状構造として安定である。
シクロアルキル基の構造は樹脂のNMR測定によって特定される。
【0040】
前記シクロアルキル基を有する樹脂としては、シクロアルキルアクリレート及びシクロアルキルメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する重合単位を含む樹脂であることが好ましく、具体的には、シクロアルキルアクリレート、シクロアルキルメタクリレート、シクロアルキルメタクリレートとメタクリレートとの共重合体、シクロアルキルアクリレートとメタクリレートとの共重合体、シクロアルキルメタクリレートとアクリレートとの共重合体、更には、シクロアルキルアクリレート、シクロアルキルメタクリレート、アクリレート、メタクリレートの組み合わせでの共重合体、シクロアルキルメタクリレートとスチレンとの共重合体、シクロアルキルアクリレートとスチレンとの共重合体、側鎖にシクロアルキル基を持つポリエステル樹脂、側鎖にシクロアルキル基を持つウレタン樹脂、側鎖にシクロアルキル基を持つウレア樹脂などが挙げられる。
【0041】
特に、前記シクロアルキル基を有する樹脂としては、前記(3)シクロアルキル基を含むモノマーとシクロアルキル基を含まないモノマーとの共重合体であることが好ましく、シクロアルキルアクリレート及びシクロアルキルメタクリレートから選択される少なくとも一方と、メチルメタクリレート及びメタクリレートから選択される少なくとも一方との共重合体であることがより好ましく、シクロアルキルアクリレートと、メチルメタクリレート及びメタクリレートから選択される少なくとも一方との共重合体が更に好ましい。前記シクロアルキル基がシクロアルキルアクリレートと、メチルメタクリレート及びメタクリレートから選択される少なくとも一方との共重合体であると、帯電量の変化の抑制が維持される。この効果は、被覆層とフェライト粒子との密着性が向上するためと考えられる。
【0042】
前記シクロアルキルアクリレート及びシクロアルキルメタクリレートの少なくとも一方と、メチルメタクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方との共重合体における共重合比(シクロアルキルアクリレート及びシクロアルキルメタクリレートの少なくとも一方:メチルメタクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方、モル比)としては、85:15乃至99:1が挙げられる。
【0043】
更に、シクロアルキル基を有する樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、3000以上200000以下が挙げられる。
尚、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、カラムは、TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
【0044】
また、本実施形態に係るキャリアは、導電性粒子(20℃における体積抵抗率:1×10
−6Ωcm以下の粒子)を被覆層中に分散させてもよい。該導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
また、フェライト粒子の被覆層による被覆率は80%以上98%以下であることが好ましく、90%以上98%以下であることが好ましい。
ここで、上記被覆率は以下の方法によって測定される。
X線電子分光分析装置として、日本電子(株)製 ESCA−9000MXを用い、キャリアを試料ホルダーに固定し、ESCAのチャンバー内に挿入する。チャンバーの真空度を1×10
−6Pa以下とし、励起源としてはMg−Kαを用い、出力を200Wとする。以上の条件下で、磁性体粒子(フェライト粒子)及びキャリアのXPSスペクトルを測定し、検出された元素のFeピーク(2p3/2)の面積強度の比から被覆率を算出する。
被覆率=F2/F1×100
(F1:磁性体粒子のFe面積強度,F2:キャリアのFe面積強度)
【0046】
フェライト粒子の表面に樹脂を被覆する方法としては、シクロアルキル基を有する樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を、適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
より具体的には、フェライト粒子を被覆層形成用溶液に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をフェライト粒子の表面に噴霧するスプレー法、フェライト粒子を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でフェライト粒子と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法などが挙げられる。
【0047】
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤(以下、適宜、現像剤と称する)は、静電荷像現像用トナーと上述した静電荷像現像用キャリアとを含んで構成される。
本実施形態に係る現像剤に含まれるトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
【0048】
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
【0049】
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0050】
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
【0051】
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0052】
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
【0053】
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
【0054】
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
【0055】
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
【0056】
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
【0057】
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
【0058】
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
【0059】
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
【0060】
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)
1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)
1/2として算出される。
【0061】
トナー粒子の形状係数SF1としては、110以上150以下が好ましく、120以上140以下がより好ましい。
【0062】
なお、形状係数SF1は、下記式により求められる。
式:SF1=(ML
2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
【0063】
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO
2、TiO
2、Al
2O
3、CuO、ZnO、SnO
2、CeO
2、Fe
2O
3、MgO、BaO、CaO、K
2O、Na
2O、ZrO
2、CaO・SiO
2、K
2O・(TiO
2)n、Al
2O
3・2SiO
2、CaCO
3、MgCO
3、BaSO
4、MgSO
4等が挙げられる。
【0064】
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
【0065】
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
【0066】
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
【0067】
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
【0068】
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
【0069】
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
【0070】
本実施形態に係る現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
【0071】
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
【0072】
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
【0073】
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
【0074】
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
【0075】
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
【0076】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
【0077】
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
【0078】
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
【0079】
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
【0080】
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10
−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
【0081】
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
【0082】
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーと本実施形態に係るキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
【0083】
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
【0084】
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
【0085】
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
【0086】
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
【0087】
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
【0088】
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
【0089】
<プロセスカートリッジ/現像剤カートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
【0090】
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
【0091】
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
【0092】
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、
図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
【0093】
次に、本実施形態に係る現像剤カートリッジについて説明する。
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。
例えば、
図1に示す画像形成装置において、トナーカートリッジ8Y,8M,8C,8Kは、本実施形態に係る現像剤カートリッジでもよい。該カートリッジ内に収納されている現像剤が少なくなった場合には、該カートリッジが交換される。
【実施例】
【0094】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、特に断りがない限り、「部」とは「質量部」を意味する。
【0095】
[トナー1の作製]
【0096】
(着色剤分散液1)
シアン顔料:銅フタロシアニンB15:3(大日精化工業社製) 50質量部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 5質量部
イオン交換水 200質量部
【0097】
上記を混合し、IKA社製ウルトラタラックスにより5分間、更に超音波バスにより10分間分散し、固形分21質量%の着色剤分散液1を得た。堀場製作所製粒度測定器LA−700にて体積平均粒径を測定したところ160nmであった。
【0098】
(離型剤分散液1)
パラフィンワックス:HNP−9(日本精鑞社製) 19質量部
アニオン性界面活性剤:ネオゲンSC(第一工業製薬社製) 1質量部
イオン交換水 80質量部
【0099】
上記を耐熱容器中で混合し、90℃に昇温して30分、攪拌を行った。次いで、容器底部より溶融液をゴーリンホモジナイザーへと流通し、5MPaの圧力条件のもと、3パス相当の循環運転を行った後、圧力を35MPaに昇圧し、更に3パス相当の循環運転を行った。こうして出来た乳化液を前記耐熱溶液中で40℃以下になるまで冷却し、離型剤分散液1を得た。堀場製作所製粒度測定器LA−700にて体積平均粒径を測定したところ240nmであった。
【0100】
(樹脂粒子分散液1)
−油層−
スチレン(和光純薬工業(株)製) 30質量部
アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製) 10質量部
β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製) 1.3質量部
ドデカンチオール(和光純薬工業(株)製) 0.4質量部
【0101】
−水層1−
イオン交換水 17質量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.4質量部
【0102】
−水層2−
イオン交換水 40質量部
アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウケミカル社製) 0.05質量部
ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製) 0.4質量部
【0103】
上記の油層成分と水層1の成分をフラスコに入れて攪拌混合し単量体乳化分散液とした。反応容器に上記水層2の成分を投入し、容器内を窒素で十分に置換し、攪拌をしながらオイルバスで反応系内が75℃になるまで加熱した。反応容器内に上記の単量体乳化分散液を3時間かけて徐々に滴下し、乳化重合を行った。滴下終了後更に75℃で重合を継続し、3時間後に重合を終了させた。
【0104】
得られた樹脂粒子は、レーザー回折式粒度分布測定装置LA−700(株)堀場製作所製)で樹脂粒子の体積平均粒径D50vを測定したところ250nmであった。また、示差走査熱量計(DSC−50 島津製作所社製)を用いて昇温速度10℃/分で樹脂のガラス転移点を測定したところ53℃であった。また、分子量測定器(HLC−8020東ソー社製)を用い、THFを溶媒として数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ13,000であった。これにより体積平均粒径250nm、固形分42質量%、ガラス転移点52℃、数平均分子量Mnが13,000の樹脂粒子分散液1を得た。
【0105】
(トナー1の作製)
樹脂粒子分散液1 150質量部
着色剤粒子分散液1 30質量部
離型剤分散液1 40質量部
ポリ塩化アルミニウム 0.4質量部
【0106】
上記の成分をステンレス製フラスコ中でIKE社製のウルトラタラックスを用い十分に混合、分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で80分保持した後、ここに上記と同じ樹脂粒子分散液1を緩やかに70質量部追加した。
【0107】
その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、攪拌軸のシールを磁力シールして攪拌を継続しながら97℃まで加熱して3時間保持した。反応終了後、降温速度を1℃/分で冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を行った。これをさらに40℃のイオン交換水3Lを用いて再分散し、15分間300rpmで攪拌・洗浄した。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、濾液のpHが6.54、電気伝導度6.5μS/cmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo.5A ろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子を得た。
【0108】
トナー粒子の体積平均粒径D50vをコールターカウンターで測定したところ6.2μmであり、体積平均粒度分布指標GSDvは1.20であった。ルーゼックス社製のルーゼックス画像解析装置で形状観察を行ったところ、粒子の形状係数SF1は135でポテト形状であることが観察された。
トナー粒子のガラス転移点は52℃であった。
【0109】
更に、このトナー粒子に、ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO
2)粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物粒子とを、トナー粒子の表面に対する被覆率が40%となるように添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー1を作製した。
【0110】
(コート液1の調製)
シクロヘキシルアクリレート樹脂(重量平均分子量Mw:5万) 36質量部
カーボンブラック VXC72(キャボット社製) 4質量部
トルエン 250質量部
イソプロピルアルコール 50質量部
【0111】
上記成分と、トルエンと同量のガラスビーズ(粒径:1mm)とを関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分間攪拌し、固形分11質量%のコート液1を調製した。
【0112】
(コート液2乃至7の調製)
コート液1の作製において表1に示すように条件を変更したこと以外はコート液1の作製と同様にしてコート液2乃至7を作製した。
【0113】
【表1】
【0114】
(磁性粒子1の作製)
Fe
2O
3を1597質量部、MnOを709質量部、SrOを1.4質量部混合し、分散剤としてポリカルボン酸、水、及びメディア径1mmのジルコニアビーズを加え、サンドミルで解砕混合した。
更にポリビニルアルコールを6.6質量部加え、スプレードライヤーで乾燥粒径が38μmになるように造粒、乾燥させた。
更に、電気炉で温度1300℃、酸素濃度1%の酸素窒素混合雰囲気のもとで5時間の焼成を行った。
得られた粒子を解砕工程、分級工程を経た後、磁性粒子1を得た。
磁性粒子1の粒径は35μmでSrの含有量は0.5質量%であった。
【0115】
(磁性粒子2乃至11の作製)
磁性粒子1の作製において表2に示すように条件を変更したこと以外は磁性粒子1の作製と同様にして磁性粒子2乃至11を作製した。
【0116】
【表2】
【0117】
<実施例1>
(キャリア1の作製)
真空脱気型5Lニーダーに磁性粒子1を2000g入れ、更にコート液1を560g入れ、攪拌しながら、60℃にて−200mmHgまで減圧し15分混合した後、昇温/減圧させ、94℃/−720mmHgで30分間攪拌乾燥させ、樹脂被覆粒子を得た。次に75μmメッシュの篩分網で篩分を行い、キャリア1を得た。
【0118】
[評価]
富士ゼロックス社製DCC400をプリントスピード100枚/分になるように改造した。次にキャリア1とトナー1をトナー濃度が9質量%になるように混合し、Cyan位置に仕込んだ。10℃、相対湿度(RH)15%の雰囲気下で24時間放置後、毎分100枚の白紙印刷を行う。10000枚印刷後、環境を30℃、RH88%とし、1週間静置する。
装置パラメータを固定し、20cm四方の全ベタ画像(画像濃度100%)の形成を行い、カブリの発生と白点の有無について画像を観察した。以下の基準により評価を行った。
【0119】
(カブリ)
A:目視でも25倍拡大鏡でもカブリなし
B:目視でカブリなし
C:目視でわずかにカブリ
D:目視で明らかにカブリ
【0120】
(白点)
A:目視で画像に劣化なし
B:目視で画像に劣化ないが、25倍拡大鏡で僅かに色の薄い点が数個ある
C:目視で画像に僅かにムラが見える
D:目視で数個の白点/色の薄い点がはっきり確認できる
【0121】
<実施例2乃至11、比較例1乃至6>
キャリア1の作製において磁性粒子1及びコート液をそれぞれ表3に示すように変更したこと以外はキャリア1の作製と同様にしてキャリア2乃至17を作製した。
【0122】
実施例1において、現像剤を表3に示すキャリアとトナーを含む現像剤に変更したこと以外は実施例1と同様にして画像形成して評価を行った。
【0123】
実施例及び比較例のキャリア、トナー及び評価結果を表3に示す。
なお、各キャリアの樹脂被覆率はX線電子分光分析装置として、日本電子(株)製 ESCA−9000MXを用い、前記した方法によって測定した。
【0124】
【表3】