特許第6222011号(P6222011)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6222011
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】表示方法及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20171023BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   G06F3/0482
   G06F13/00 500D
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-173447(P2014-173447)
(22)【出願日】2014年8月28日
(65)【公開番号】特開2016-48493(P2016-48493A)
(43)【公開日】2016年4月7日
【審査請求日】2016年9月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】竹内 直樹
【審査官】 星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−109962(JP,A)
【文献】 特開2014−107759(JP,A)
【文献】 特開2013−258528(JP,A)
【文献】 特開2013−008183(JP,A)
【文献】 特開2013−105292(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0295502(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名とモバイル端末により撮影するパネル撮影工程と、
前記撮影した画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析工程と、
前記解析工程の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、前記モバイル端末に表示する詳細表示工程と、を備え
さらに、
少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを、前記表示パネルに表示する工程と、
少なくとも、前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を、前記テキストとして前記表示パネルに表示する工程と、
前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶する工程と、
撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定する工程と、
撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定する工程と、
特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を前記モバイル端末に表示する工程と、
前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し、前記モバイル端末に表示する工程とを備えることを特徴とする表示方法。
【請求項2】
さらに、前記表示パネルに表示された前記テキストを言語変換したテキストを前記モバイル端末に表示する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示方法。
【請求項3】
画像形成装置とモバイル端末とを備えた画像形成システムにおいて、
前記モバイル端末は、
撮像部と、
前記撮像部が撮影した画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名との画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析部と、
前記解析部の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、モバイル端末に表示する詳細表示部と、を備え
前記表示パネルは、少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを表示し、
前記テキストは前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を少なくとも含み、
前記モバイル端末は、前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶し、
前記解析部は、さらに、撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定し、撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定し、
前記モバイル端末は、特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を表示し、さらに、前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し表示することを特徴とする画像形成システム
【請求項4】
画像形成装置とモバイル端末とサーバーとを備えた画像形成システムにおいて、
前記モバイル端末は、
撮像部と、
前記撮像部が撮影した画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名との画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析部と、
前記解析部の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、モバイル端末に表示する詳細表示部と、を備え、
前記表示パネルは、少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを表示し、
前記テキストは前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を少なくとも含み、
前記サーバーは、前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶し、
前記解析部は、さらに、撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定し、撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定し、
前記モバイル端末は、特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を表示し、さらに、前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し表示することを特徴とする画像形成システム
【請求項5】
前記モバイル端末は、前記表示パネルに表示された前記テキストを言語変換したテキストを表示することを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置及び表示方法に係り、例えば、画像形成装置と接続可能な端末装置及びそのような端末装置における表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、その状態をユーザーに知らせるために、各種の方法が採用されている。例えば、画像形成装置に設けられたLED等の点灯態様を変えることで画像形成装置のステータスを通知する技術がある。また、近年では、液晶表示パネルの低コスト化が進んだことにより、多くの画像形成装置において、解像度の高い液晶表示パネルが搭載されるようになり、その液晶表示パネルに詳細なステータス等を表示する装置も市場に多く投入されるようになっている。
【0003】
また、従来より、画像形成装置のステータス等の携帯端末で認識容易にする技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。具体的には、画像形成装置に設けられたLEDの状態から機器状態を判別し、別端末である携帯電話に表示する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−29980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、画像形成装置において、搭載される表示パネルによっては、非常に限られた情報や、省略された分かりにくい表現しか表示できない場合もある。外部装置を使った拡張パネルなども提案されているが、それぞれの機種毎に対応が必要であったり、外部装置を接続する際にそれなりの時間と手間がかかることもあり、別の技術が求められていた。特許文献1に開示の技術では、LEDの発光状況をもとに画像形成装置の動作ステータスを把握できるが、そもそもLEDを用いた技術では情報量や情報の種類が少なく、より詳細なステータスを把握し表示する技術が求められていた。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示方法は、画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名とモバイル端末により撮影するパネル撮影工程と、前記撮影した画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析工程と、前記解析工程の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、前記モバイル端末に表示する詳細表示工程と、を備え、さらに、少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを、前記表示パネルに表示する工程と、少なくとも、前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を、前記テキストとして前記表示パネルに表示する工程と、前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶する工程と、撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定する工程と、撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定する工程と、特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を前記モバイル端末に表示する工程と、前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し、前記モバイル端末に表示する工程とを備える。
さらに、前記表示パネルに表示された前記テキストを言語変換したテキストを前記モバイル端末に表示する工程を備えてもよい。
本発明の画像形成システムは、画像形成装置とモバイル端末とを備えた画像形成システムにおいて、前記モバイル端末は、撮像部と、前記撮像部が撮影した画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名との画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析部と、前記解析部の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、モバイル端末に表示する詳細表示部と、を備え、前記表示パネルは、少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを表示し、前記テキストは前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を少なくとも含み、前記モバイル端末は、前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶し、前記解析部は、さらに、撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定し、撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定し、前記モバイル端末は、特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を表示し、さらに、前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し表示する。
本発明の画像形成システムは、画像形成装置とモバイル端末とサーバーとを備えた画像形成システムにおいて、前記モバイル端末は、撮像部と、前記撮像部が撮影した画像形成装置の表示パネルと前記表示パネルの側に記載された前記画像形成装置の機種名との画像をもとに、前記画像形成装置の前記表示パネルの表示されている目視で読み取り可能な内容を解析する解析部と、前記解析部の結果にもとづき、前記表示パネルの表示されている前記目視で読み取り可能な内容の詳細を、モバイル端末に表示する詳細表示部と、を備え、前記表示パネルは、少なくとも、前記画像形成装置に関するステータス情報及び操作情報を示すアイコン及びテキストとを表示し、前記テキストは前記画像形成装置において使用される用紙サイズの略称を少なくとも含み、前記サーバーは、前記アイコン及び前記テキストと関連付けられた詳細なステータス情報及び詳細な操作情報のデータベースを前記画像形成装置の機種ごとに記憶し、前記解析部は、さらに、撮影した前記画像形成装置の機種名の画像をもとに前記画像形成装置の機種を特定し、撮影した前記アイコン及び前記テキストの画像をもとに前記データベースに基づいて、前記機種に対応した前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を特定し、前記モバイル端末は、特定された前記機種の画像形成装置の画像と共に、特定された前記詳細なステータス情報及び前記詳細な操作情報を表示し、さらに、前記画像形成装置において使用される前記用紙サイズの正式名称を前記データベースに基づいて特定し表示する。
また、前記モバイル端末は、前記表示パネルに表示された前記テキストを言語変換したテキストを表示してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、表示能力が制限されている表示パネルを有する画像形成装置に関して、その表示内容をモバイル端末に拡張して表現可能にする技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る、画像形成システムの概要構成を示す図である。
図2】実施形態に係る、画像形成システムの機能ブロック図である。
図3】実施形態に係る、モバイル端末の表示パネルに表示される動作ステータスの詳細画面例を示す図である。。
図4】実施形態に係る、画像形成装置の表示パネルの表示例を示す図である。
図5】実施形態に係る、画像形成装置の表示パネルに表示される際に省略される情報例を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本実施形態の画像形成システム1の概略構成を示す図である。図示のように、画像形成システム1は画像形成装置10とモバイル端末50とを備える。画像形成装置10には動作ステータス等を表示する表示パネル41が備わる。この表示パネル41のサイズが小さかったり、解像度が低いため表示可能な情報量が少ない場合がある。そこで、モバイル端末50は、画像形成装置10の表示パネル41に表示される内容を撮影して取得し、より詳細な表示態様を自身の表示パネル52に表示する。
【0012】
画像形成装置10としては、プリンター、複合機等がある。モバイル端末50としては、タブレット端末やスマートフォン、ノートPC等がある。
【0013】
図2は、画像形成装置10とモバイル端末50とを備える画像形成システム1の機能ブロック図である。ここでは、モバイル端末50による画像形成装置10の表示パネル41の詳細表示処理に着目して示しており、他の処理に関する構成については適宜省略している。
【0014】
画像形成装置10は、制御部20と、通信処理部22と、印刷実行処理部30と、スキャン実行処理部32と、ユーザーインターフェイス部40とを備える。
【0015】
通信処理部22は、有線LANや無線LAN、USB通信等の通信インターフェイスであり、外部端末と通信可能に接続される。外部端末としてモバイル端末50が含まれてもよい。
【0016】
制御部20は、MPU(Micro-Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、印刷出力処理や、原稿等の読み取り処理、その他の各種処理を行う。また、動作ステータスをユーザーに知らせるために、所定の態様でユーザーインターフェイス部40の表示パネル41に動作ステータスを表示する。
【0017】
印刷実行処理部30は、一般的な印刷実行機能を有し、制御部20からの指示により印刷動作を実行する。スキャン実行処理部32は、一般的な構成であって、スキャナー、プラテンガラス、原稿読取スリット等を備える。
【0018】
ユーザーインターフェイス部40(図ではユーザーIF部40と表記する。)は、表示パネル41と、操作ボタン部42を備える。表示パネル41は、画像形成装置10に関するステータス情報や操作情報等を表示する。操作ボタン部42は、画像形成装置10に対するユーザー操作を受け付ける。
【0019】
モバイル端末50は、例えばタブレット端末やスマートフォン、ノートPCである。モバイル端末50は、主制御部51と、表示パネル52と、通信制御部53と、カメラ54と、パネル表示解析部60とを備える。
【0020】
主制御部51は、構成要素を統括的に制御する。表示パネル52は、例えばタッチ機能を備えた液晶表示パネルである。通信制御部53は、例えば無線LANインターフェイスやブルートゥース(登録商標)インターフェイスである。
【0021】
パネル表示解析部60は、画像形成装置10の表示パネル41に表示される動作ステータス等の画像を取得し、より詳細な内容で表示パネル52に表示させる。その機能を実現するために、パネル表示解析部60は、パネル解析部61と、詳細表示処理部62と、参照用データ部63とを備える。
【0022】
パネル解析部61は、カメラ54を制御して画像形成装置10の表示パネル41に表示される動作ステータス等を撮影し、撮影した画像を解析して表示されている内容を特定する。
【0023】
詳細表示処理部62は、特定された内容に応じて、画像形成装置10の表示パネル41に表示される態様より詳細な態様で表示されている動作ステータス等を表示する。
【0024】
参照用データ部63は、パネル解析部61が撮影した画像を解析する際に必要となる各種のデータが蓄積されている。このデータでは、表示される内容(アイコンやテキスト)と詳細な情報とが関連づけられている。また、このデータは、画像形成装置10の機種と関連づけられても良い。この場合、詳細表示の際に実際の機種の画像とともに表示することができる。なお、画像形成装置10の機種特定については、表示パネル41の側に機種名が記載されていることが多いので、その場合には、ステータス表示画面の画像から判別することができる。また、一度の画像取得で難しい場合には、機種特定のための画像取得工程が追加されてもよい。
【0025】
また、参照用データ部63のデータは、例えば通信制御部53を介して更新可能になっている。なお、参照用データ部63の機能外部のサーバー等に設けられてもよい。その場合、パネル解析部61は、通信制御部53を介してその外部のサーバにアクセスして必要なデータを参照する。
【0026】
図3は、モバイル端末50の表示パネル52に表示される動作ステータスの詳細画面例を示している。高性能な画像形成装置10では、高性能の表示パネルや演算装置が搭載されているため、このような詳細画像(拡張表示モード)を表示することができる。また、画像形成装置10の印刷用ドライバーが導入されているパーソナルコンピューター上では詳細画像にて表示することができる。しかし、低価格帯や非常に小型な画像形成装置10の場合、搭載される表示パネル41では図1に示す様に表示可能な情報量が小さい。
【0027】
図4は、そのような表示可能な情報量が少ない表示パネル41の表示例を示す図である。図4(a)は、用紙ステータスを示している。図4(b)は、トナーステータスを示している。図4(c)は、所定の警告表示を示している。ここでは、封筒モード切替スイッチと用紙種類が不一致である旨を警告している。
【0028】
これらの情報は、画像形成装置10を頻繁に使用するユーザーや管理者等にとっては、何を意味するのかは容易に把握することができる。しかし、表示パネル41のサイズが小さいと、老人等のように視力の悪いユーザーにとっては、表示されている文字を明確に認識できない場合もある。そのようなユーザーでも、ステータスの把握が可能になる。また、モバイル端末50に表示する際に、言語変換がなされてもよい。すなわち、画像形成装置10の表示パネル41におけるテキストが英語である場合に、モバイル端末50に表示する際に日本語のテキストに変換しても良い。
【0029】
図5は、表示される際に省略される情報例を示すテーブルであって、一般的な用紙サイズの正式名称とその略称を示している。例えば、用紙サイズ「Envelope Monarch」の場合、表示パネル41には「MO」と省略されて表示される。
【0030】
図4(a)では、手差しトレイと第1〜第5の給紙トレイの用紙ステータスが表示されている例を示している。ここで、例えば、2段目真ん中のアイコンに第4の給紙トレイの状態が示されており、ここでアイコン右に「LT」の文字が表示されている。これは、図5に示す様に、用紙サイズ「Letter」の略称である。
【0031】
このような略称は頻繁に使用しないユーザーや電子機器に疎いユーザーにとっては、何を意味するのか、何をすべきなのかを把握出来ないことがある。一般に、図5に示す様な対応表が取り扱い説明書等に記載されているが、わざわざ探して参照するのは手間である。そこで、上述の様に、カメラ54を有するモバイル端末50で、画像形成装置10の表示パネル41の動作ステータス等を撮影して、モバイル端末50の表示パネル52に詳細を拡張して表示することで、動作ステータスの理解が容易になる。
【0032】
特に、近年では、スマートフォンやタブレット端末のようなモバイル端末50が一般的になり、手元に携帯するケースが多くなっており、かつ、アプリケーションの起動も速くなっている。そのため、撮影からグラフィカルな詳細表示までを現実的に満足出来る速さで実現できる。特に、処理自体をモバイル端末50だけで完結でき、画像形成装置10との通信処理が不要であるので、短時間で処理をすることができる。
【0033】
また、カメラ54で取得する画像は、動画でも静止画でも対応可能である。動画であれば画面が変わっても実質的にリアルタイムで変換して表示することができる。また、静止画であれば一度撮影すればモバイル端末50を移動させても、詳細表示を見ることができる。
【0034】
画像形成装置10の機種を特定できる状況でかつエラーが発生している場合、モバイル端末50は、所定のウェブページにアクセスして、取り扱い説明書をダウンロードして、今発生しているエラーのページを開いて手順等を表示させることもできる。
【0035】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0036】
1 画像形成システム
10 画像形成装置
20 制御部
22 通信処理部
30 印刷実行処理部
32 スキャン実行処理部
40 ユーザーインターフェイス部
41 表示パネル
42 操作ボタン部
50 モバイル端末(端末装置)
51 主制御部
52 表示パネル
53 通信制御部
54 カメラ
60 パネル表示解析部
61 パネル解析部
62 詳細表示処理部
63 参照用データ部(内部データベース)
図1
図2
図3
図4
図5