特許第6222590号(P6222590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6222590-共鳴体型容器 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6222590
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】共鳴体型容器
(51)【国際特許分類】
   G10K 1/08 20060101AFI20171023BHJP
   A47G 19/22 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   G10K1/08
   A47G19/22 S
【請求項の数】4
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2016-243005(P2016-243005)
(22)【出願日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年12月19日
(31)【優先権主張番号】特願2016-214635(P2016-214635)
(32)【優先日】2016年11月1日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
【審査官】 冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−292626(JP,A)
【文献】 実開昭59−125276(JP,U)
【文献】 実開昭52−030276(JP,U)
【文献】 実開昭59−106480(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0207410(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 1/00−7/07
G10D 13/00−17/00
G10K 11/00−13/00
G10K 15/00−15/12
A47G 19/00−19/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音を鳴らして楽しむ容器であって、
共鳴体と、当該共鳴体が共振する際に振動の節となる位置に持ち手部を有することを特徴とする共鳴体型容器。
【請求項2】
音を鳴らして楽しむ容器であって、
共鳴体と、当該共鳴体が共振する際に振動の節となる位置に容器を連結したことを特徴とする共鳴体型容器。
【請求項3】
前記共鳴体は、コップ形状であることを特徴とする請求項1記載の共鳴体型容器。
【請求項4】
前記容器は、前記共鳴体と着脱自在に連結してあることを特徴とする請求項2記載の共鳴体型容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
りん、ベル等のように打つと音が響くとともに、容器としての機能を有する共鳴体型容器に関する。
【背景技術】
【0002】
音が鳴る容器としては、例えば特許文献1に呼び鈴付グラスが開示されている。
しかし、同公報に開示するグラスはグラスを単に呼び鈴に嵌合しただけのものであり、グラス等の容器と共鳴体が一体化されたものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭49−52875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、打つと音が響き、その音を楽しむ容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る共鳴体型容器は、音を鳴らして楽しむ容器であって、共鳴体と、当該共鳴体のスイートスポットに持ち手部を有することを特徴とする。
ここでスイートスポットとは、共鳴体が共振する際に振動の節となる部分をいい、この部分に持ち手部を取り付けることで、手で持っても共鳴体の振動にあまり影響を与えないことに着目した。
スイートスポットは、加振試験を行い振動モード解析を行うことで、その部位に存在することが容易に分かる。
【0006】
また本発明は、音を鳴らして楽しむ容器であって、共鳴体と、当該共鳴体のスイートスポットに容器を連結したものでもよい。
連結方法としては一体的に連結してあってもよく、容器を共鳴体に着脱自在に連結してあってもよい。
【0007】
ここで、容器である共鳴体及び共鳴体に連結した容器の代表例はコップである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る共鳴体型容器は、持ち手部を手で持っても共鳴体の共振節部に、この持ち手があるので共鳴音がよく響く容器となる。
従来は、グラスを振ると音が鳴る呼び鈴を付けたものであったが、本発明は祝宴等における乾杯等に際し、お互いに軽く打ち合うことで共鳴音がなり、その音を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】コップ型の容器の例を示す。
図2】共鳴体の底から持ち手部を形成した容器の例を示す。
図3】共鳴体からなる容器の内側にコップを設けた例を示す。
図4】内側のコップに持ち手部を形成した例を示す。
図5】共鳴体の内側に設けたコップに口をつけやすいようにした容器の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る共鳴体型の容器の構造例を以下、図面に基づいて説明する。
本発明に係る容器に制限はないが、本実施例はコップに適用した例である。
【0011】
図1は、コップ形状の容器10である。
図1は、その断面図を示す。
容器10は共鳴体である本体部11の側部のスイートスポット13となる位置に持ち手部12を連結した例である。
スイートスポットは、容器の側部又は底部に存在する場合が多く、図1は側部の上下中央部付近のスイートスポットに持ち手部を設けた。
図2は、共鳴体からなる本体部11aの共振時に節となるスイートスポット13を底部に形成することで、この底部から持ち手部12を形成した例である。
共鳴体の本体部11aを円錐形状としたので、底部にスイートスポットがある。
図3は、共鳴体の本体部11bの側部スイートスポット13に持ち手部12aを形成するとともに、内側にコップを形成した例である。
図4は、共鳴体である本体部11cの内側にグラス14を取り付けた例であり、本体部11cの側部にスリット111cを形成することで、このスリット111cからグラス14の持ち手を突設した。
図4(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
これによりグラスに飲料を入れた状態で取手15を持っても、共鳴体からなる本体部のスイートスポット13と、このグラスが連結されているので共鳴体を軽く打つと音が鳴り響く。
図5は、共鳴体である本体部11dの底部から持ち手部12bを形成するとともに、両側の側部に切り欠き部111dを形成することで内側のグラス16に口をつけやすくした例である。
図5(a)は平面図、(b)は外観斜視図、(c)は断面図を示す。
本実施例で内側のグラスはガラス製でもよく、樹脂製のコップでもよい。
共鳴体は、SUS,スズ,アルミ,黄銅等の金属製が好ましい。
本実施例は、コップ形状の容器で説明したが、各種容器に展開できる。
【符号の説明】
【0012】
10 容器
11 本体部
12 持ち手部
13 スイートスポット
【要約】
【課題】打つと音が響き、その音を楽しむ容器の提供を目的とする。
【解決手段】音を鳴らして楽しむ容器であって、共鳴体と、当該共鳴体のスイートスポットに持ち手部を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5