(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に図面を参照して、好適な実施形態について説明する。
図1は、実施形態の無線伝送システムを含むネットワークシステムの概要構成図である。
【0015】
ネットワークシステム10は、大別すると、
図1に示すように、実施形態の無線伝送システム11と、無線伝送システム11と上位ネットワーク12を介して接続されたBEMS(Building Energy Management System)13と、同じく上位ネットワーク12を介して接続されたFEMS(Factory Energy Management System)14と、を備えている。
【0016】
無線伝送システム11は、大別すると、通信管理装置として機能し、無線伝送システム11全体を制御する管理システム21と、管理システム21に有線ネットワークWNを介して接続された無線ノード22Aと、無線ノード22Aに対して、リング状の無線ネットワーク(無線伝送路)ANが構築された無線ノード22B〜22Fと、を備えている。
【0017】
上記構成において、無線ノード22Aは、アンテナ部ANTを有し、バルブ23を制御・監視対象としている。無線ノード22Bは、アンテナ部ANTを有し、スイッチ24及びランプ25を制御・監視対象としている。無線ノード22Cは、アンテナ部ANTを有し、モータ26を制御・監視対象としている。無線ノード22Dは、アンテナ部ANTを有し、スイッチ27及びバルブ28を制御・監視対象としている。無線ノード22Eは、アンテナ部ANTを有し、ランプ29を制御・監視対象としている。無線ノード22Fは、アンテナ部ANTを有し、バルブ19を制御・監視対象としている。
【0018】
さらに本第1実施形態では、無線ノード22A〜22Fは、無線ノード22A→無線ノード22B→無線ノード22C→無線ノード22D→無線ノード22E→無線ノード22F→無線ノード22A→……の順番で片方向にデータ通信を行っている。
【0019】
ここで、各無線ノード22A〜22Fの構成について説明する。
図2は、無線ノードの概要構成図である。
無線ノード22A〜22Fは、同様の構成であるので、以下の説明においては、無線ノード22Bを例として説明する。
無線ノード22Bは、大別すると、制御・監視対象(
図2の例の場合、ランプ及びスイッチ)の制御を行う制御装置部30と、無線伝送を行う無線伝送部40と、アンテナ部ANTと、を備える。
【0020】
制御装置部30は、大別すると、無線伝送部40を構成するメモリバンク部41のメモリ制御を行うメモリ制御部31と、制御装置部30全体の制御を行う制御処理部32と、制御・監視対象との間のインタフェース動作を行うインタフェース処理部33と、を備えている。
【0021】
メモリ制御部31は、後述するメモリバンク部41を構成している複数のメモリバンク41A〜41Fのうち、当該無線ノード22Bの制御装置部30にアサイン(割り当て)されているメモリバンク41Bからデータ(情報)を読み出し、当該データ(情報)を制御処理部32においてインタフェース処理部33の制御に反映させる。また、インタフェース処理部33を介して得られたデータ(情報)を制御処理部32からメモリ制御部18を経由して当該無線ノード22Bの制御装置部30にアサインされているメモリバンク41Bに書き込むことができる。
【0022】
また、制御装置部30は、他の無線ノード(本実施形態では、無線ノード22A、無線ノード22C〜無線ノード22F)にアサインされている他のメモリバンク41A、41C〜41Fのデータ(情報)も参照することが可能である。従って、他の無線ノード(例えば、無線ノード22E)にアサインされているメモリバンク(例えば、無線ノード22Eの場合には、メモリバンク41E)のデータ(情報)に基づいて制御処理部32がインタフェース処理部33を制御することも可能である。
【0023】
インタフェース処理部33は、ディジタル信号の入力[DI(Digital Input)]処理を行うディジタル入力部34と、ディジタル信号の出力[DO(Digital Output)]処理を行うディジタル出力部35と、モータ駆動制御[MD(Motor Driver)]処理を行うモータドライバ部36と、ディジタル/アナログ変換[DAC(Digital Analog Converter)]処理を行うD/A変換部37と、アナログ/ディジタル変換[ADC(Analog Digital Converter)]処理を行うA/D変換部38と、PWM制御[PWM(Pulse Width Modulation)]処理を行うPWM処理部39と、を備えている。
【0024】
無線伝送部40は、コモンメモリ方式が想定され、無線ノード22A〜22F毎のデータ(情報)を更新可能に記憶するメモリバンク41A〜41Fを備えたメモリバンク部41と、アンテナ部ANTを構成している受信アンテナANT−Rを介してデータ受信を行う無線受信部42と、アンテナ部ANTを構成している送信アンテナANT−Tを介してデータ送信を行う無線送信部43と、無線受信部42及び無線送信部43の連携制御を行う、より具体的には、無線受信部42と無線送信部43との間で、通信チャンネルや送受信タイミング等の制御を行う通信制御部44と、無線受信部42及び無線送信部43の動作状態に基づいてメモリバンク部41の制御並びに無線受信部42と無線送信部43との間でデータの授受を行うメモリ制御部45と、通信制御部44と共働(連携)して無線ノード間の通信状態の検査を行う通信検査部46と、通信検査部46の検査の結果得られた通信品質等の検査情報を格納する管理テーブル47と、を備えている。
【0025】
上記構成において、管理テーブル47に格納される検査情報としては、例えば、無線の通信品質として得られる情報がある。より具体的には、無線の通信品質の検査情報としては、BER(Bit Error Rate)やFER(Frame Error Rate)、RSSI(Received Signal Strength Indication)などを単体、又は複数組み合わせた情報等が考えられる。
【0026】
図3は、管理システムの機能構成図である。
管理システム21は、大別すると、無線ノード22A〜22Fの制御装置部30を制御する制御装置管理部21Aと、無線ノード22A〜22Fの無線伝送部40を制御する無線伝送管理部21Bと、上位ネットワーク12を介した伝送制御を行う上位伝送管理部21Cと、通信経路の探索及び決定に必要な各種情報(管理情報)を記憶した管理情報記憶部21Dと、管理情報記憶部21Dに記憶されている各種情報に基づいて通信経路の探索処理及び決定処理を行う経路処理部21Eと、を備えている。
【0027】
より具体的には、制御装置管理部21Aは、主として制御・監視対象を管理し、制御装置部30の制御動作を担っており、制御・監視対象となる機器、メモリバンクのマッピングなどの構成管理、各種シーケンス動作、異常検出・処理などを行う。
【0028】
無線伝送管理部21Bは、無線ノードの通信制御を行う上で必要な無線構成管理と、チャンネル設定やアドレス設定などの機能を含む。
【0029】
上位伝送管理部21Cは、上位にあるシステム依存するプロトコルに対応した通信オブジェクト、例えばBAC−net、DNP3.0、IEC61850、LTE、Echonet、Zigbee(登録商標)などの規格化されたものでも良いし独自プロトコルでも良い。
【0030】
管理情報記憶部21Dは、各無線ノードから収集されるとともに、無線ノード毎の通信エリア内の他の無線ノードに関する情報、情報収集の進捗を示すフラグ(FLAG)、無線ノード間の通信品質に関する情報(管理情報)等を記憶している。
経路処理部21Eは、管理情報記憶部21Dに記憶されている情報に基づいて通信経路の探索処理及び決定処理を行う。
【0031】
図4は、管理情報として、無線ノード毎の通信エリア内の他の無線ノードに関する管理情報テーブルの一例の説明図である。なお、
図4において、図示の簡略化のため、例えば、無線ノード22Aについて、「A」と表記している。他の無線ノード22B〜22Fも同様である。
【0032】
管理情報テーブルTB1は、各無線ノード22A〜22Fをそれぞれマスタ(無線)ノードに設定した場合に通信接続可能な他の無線ノードに関する情報を全無線ノード22A〜22Fから収集して格納している。
【0033】
例えば、無線ノード22Bについては、通信接続可能な他の無線ノードは、無線ノード22A、22C、22Eであり、集計した接続数=3となることがわかる。同様に無線ノード22Dについては、通信接続可能な他の無線ノードは、無線ノード22A、22Cであり、集計した接続数=2となることがわかる。
【0034】
図5は、管理情報として、無線ノード毎の通信品質に関する情報を格納した管理情報テーブルの一例の説明図である。なお、
図5においても、図示の簡略化のため、例えば、無線ノード22Aについて、「A」と表記している。他の無線ノード22B〜22Fも同様である。
【0035】
図5に示す管理情報テーブルTB2において、通信品質は、最低の通信品質=「0」〜最高の通信品質=9までの10段階で評価されている。なお、
図4に示した通信接続可能な他の無線ノードは、
図5において、通信品質に関して閾値を通信品質=4とし、通信品質=5以上の無線ノードが通信接続可能な他の無線ノードとされている。
【0036】
次に
図6、
図7を用いて、無線ノード間のループ(リング)を構築する経路探索方法について説明する。
図6は、無線ノード配置の一例の説明図である。
図7は、経路探索時の情報収集シーケンスフローチャートである。
【0037】
以下の説明においては、無線ノード22A〜22Fは、直接あるいは他の無線ノードを介して間接的に通信可能な範囲内に配置されているものとする。また、初期状態において、無線ノード22A〜22Fは、他の無線ノードに関する情報を保持していないものとする。
【0038】
先ず、無線ノード22A〜22Fは、それぞれ自己の通信エリア内に配置されている他の無線ノードを順次探索する(探索ステップST1〜ST6)。
ところで、他の無線ノードの探索は、いずれの無線ノード22A〜22Fから開始しても良いが、以下の説明では、管理システム21に接続されている無線ノード22Aから開始するものとして説明する。
【0039】
図7の探索ステップST1では、管理システム21は、無線ノード22Aを全無線ノード22A〜22Fの中で唯一、テストデータの送信権を持つマスタモード[マスタ(無線)ノード]として動作させ、それ以外の無線ノード22B〜22Fをスレーブモード[スレーブ(無線)ノード]として動作させるために、無線ノード22Aに対し、マスタモードで動作するように指示を行う(ステップS11)。
【0040】
マスタモードで動作するように指示された無線ノード22Aは、マスタ(無線)ノードとして動作し、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS12)。
【0041】
この時点において、無線ノード22Aは、他の無線ノードの情報を何も有していないので、応答待ちとなる。
【0042】
一方、この時点で無線ノードAの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARA内には、
図6(a)に示すように、無線ノード22B、22C、22Dが存在している。
【0043】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22B、22C、22Dは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22B、22C、22Dは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Aに対して応答を行う(ステップS13〜ステップS15)。
この結果、無線ノード22Aは、自己の通信エリア内に、無線ノード22B、22C、22Dが存在していることを確認できることとなる。
【0044】
この場合において、無線ノード22Aでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数回行い、統計的な情報としても良い。
【0045】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Aは、収集した情報を管理システム21に通知する(ステップS16)。
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Aは、無線ノード22Bを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22BCに送信する。
【0046】
これにより、
図7の探索ステップST2に移行し、マスタ(無線)ノードとして動作していた無線ノード22Aは、マスタモードの機能を他の無線ノード(情報を収集できた無線ノードであって、未だマスタモードで動作していない無線ノード:ここでは、無線ノード22B、22C、22D)へ遷移するためのコマンド、自己を含めた現在存在を把握している全無線ノードのリスト情報(したがって、リスト情報には、無線ノード22A、22B、22C、22Dが含まれる。)、及び無線ノード22Aで取得した通信区間と通信品質を含む管理テーブル25の内容(情報)を、通信エリア内に存在する無線ノードあるいは通信エリア内に存在する無線ノードを介して通信可能な無線ノード(ここでは、無線ノード22B、22C、22D)から選択し、選択したスレーブ(無線)ノードへ送信する(ステップS21)。
【0047】
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Bは、無線ノード22Cを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22Cに送信する。
その後、無線ノード22Aは、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)が無線ノード22Bに送信されたことを確認すると、スレーブモードへと遷移する。
【0048】
一方、無線ノード22Bは、受信したコマンドに従って、マスタ(無線)ノードに遷移して、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS22)。
【0049】
これにより、無線ノードBの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARB内には、
図6(b)に示すように、無線ノード22A、22C、22Eが存在している。
【0050】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22A、22C、22Eは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22A、22C、22Eは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Bに対して応答を行う(ステップS23〜ステップS25)。
この結果、無線ノード22Bは、自己の通信エリア内に、無線ノード22A、22C、22Eが存在していることを確認できることとなる。
【0051】
この場合においても、無線ノード22Bでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数行い、統計的な情報としても良い。
【0052】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Bは、無線ノード22Aを介して収集した情報を管理システム21に通知する(ステップS26、S27)。
【0053】
これにより、
図7の探索ステップST3に移行し、マスタ(無線)ノードとして動作していた無線ノード22Bは、マスタモードの機能を他の無線ノード(情報を収集できた無線ノードであって、未だマスタモードで動作していない無線ノード:ここでは、無線ノード22C、22E)へ遷移するためのコマンド、現在存在を把握している全無線ノードのリスト情報及び無線ノード22Bで取得した通信区間と通信品質を含む管理テーブル25の内容(情報)を、通信エリア内に存在する無線ノードあるいは通信エリア内に存在する無線ノードを介して通信可能な無線ノード(ここでは、無線ノード22A、22C、22E)から選択し、選択したスレーブ(無線)ノードへ送信する(ステップS31)。
【0054】
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Bは、無線ノード22Cを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22Cに送信する。
この時点におけるリスト情報には、探索ステップST1及び探索ステップST2で収集した情報の双方が含まれるので、無線ノード22A、22B、22C、22D、22Eが含まれる。
その後、無線ノード22Bは、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)が無線ノード22Cに送信されたことを確認すると、スレーブモードへと遷移する。
【0055】
一方、無線ノード22Cは、受信したコマンドに従って、マスタ(無線)ノードに遷移して、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS32)。
これにより、無線ノードCの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARC内には、
図6(c)に示すように、無線ノード22A、22B、22D、22Eが存在している。
【0056】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22A、22B、22D、22E、22Fは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22A、22B、22D、22Eは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Cに対して応答を行う(ステップS33〜ステップS37)。
この結果、無線ノード22Cは、自己の通信エリア内に、無線ノード22A、22B、22D、22E、22Fが存在していることを確認できることとなる。
【0057】
この場合においても、無線ノード22Cでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数行い、統計的な情報としても良い。
【0058】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Cは、収集した情報を無線ノード22Aを介して管理システム21に通知する(ステップS38、S39)。
【0059】
これにより、
図7の探索ステップST4に移行し、マスタ(無線)ノードとして動作していた無線ノード22Cは、マスタモードの機能を他の無線ノード(情報を収集できた無線ノードであって、未だマスタモードで動作していない無線ノード:ここでは、無線ノード22D、22E、22F)へ遷移するためのコマンド、現在存在を把握している全無線ノードのリスト情報及び無線ノード22Cが取得した通信区間と通信品質を含む管理テーブル25の内容(情報)を、通信エリア内に存在する無線ノードあるいは通信エリア内に存在する無線ノードを介して通信可能な無線ノード(ここでは、無線ノード22A、22B、22D、22E、22F)から選択し、選択したスレーブ(無線)ノードへ送信する(ステップS41)。
【0060】
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Cは、無線ノード22Dを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22Dに送信する。
その後、無線ノード22Cは、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)が無線ノード22Dに送信されたことを確認すると、スレーブモードへと遷移する。
【0061】
一方、無線ノード22Dは、受信したコマンドに従って、マスタ(無線)ノードに遷移して、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS42)。
【0062】
これにより、無線ノード22Dの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARD内には、
図6(d)に示すように、無線ノード22A、22Cが存在している。
【0063】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22A、22Cは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22A、22Cは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Dに対して応答を行う(ステップS43〜ステップS44)。
この結果、無線ノード22Dは、自己の通信エリア内に、無線ノード22A、22Cが存在していることを確認できることとなる。
【0064】
この場合においても、無線ノード22Dでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数行い、統計的な情報としても良い。
【0065】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Dは、収集した情報を無線ノード22Aを介して管理システム21に通知する(ステップS45、S46)。
【0066】
これにより、
図7の探索ステップST5に移行し、マスタ(無線)ノードとして動作していた無線ノード22Dは、マスタモードの機能を他の無線ノード(情報を収集できた無線ノードであって、未だマスタモードで動作していない無線ノード:ここでは、無線ノード22D、)へ遷移するためのコマンド、現在存在を把握している全無線ノードのリスト情報及び無線ノード22Aで取得した通信区間と通信品質を含む管理テーブル25の内容(情報)を、通信エリア内に存在する無線ノード(ここでは、無線ノード22A、22D)から選択し、選択したスレーブ(無線)ノードへ送信する(ステップS51、S52)。
【0067】
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Dは、無線ノード22Eを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22Eに送信する。
【0068】
この時点におけるリスト情報には、探索ステップST1、探索ステップST2及び探索ステップST3で収集した情報の全てが含まれるので、無線ノード22A、22B、22C、22D、22E、22Fが含まれる。
その後、無線ノード22Dは、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)が無線ノード22Eに送信されたことを確認すると、スレーブモードへと遷移する。
【0069】
一方、無線ノード22Eは、受信したコマンドに従って、マスタ(無線)ノードに遷移して、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS53)。
【0070】
これにより、無線ノード22Eの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARE内には、
図6(e)に示すように、無線ノード22B、22C、22Fが存在している。
【0071】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22B、22C、22Fは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22B、22C、22Fは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Eに対して応答を行う(ステップS54〜ステップS55)。
この結果、無線ノード22Eは、自己の通信エリアARE内に、無線ノード22A、22C、22Eが存在していることを確認できることとなる。
【0072】
この場合においても、無線ノード22Eでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数行い、統計的な情報としても良い。
【0073】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Eは、収集した情報を無線ノード22Aを介して管理システム21に通知する(ステップS56〜S59)。
ここで、無線ノード22E、22Fによる管理システム21への通知について説明する。なお、無線ノード22Fによる通知は、実際には探索ステップST6で行われるが、無線ノード22Eと同様であるのでまとめて説明する。
【0074】
さて、無線ノード22E、22Fは、無線ノード22Aの通信可能範囲内に存在しないため、無線ノード22Aとは直接通信できない。
そこで、収集された情報から管理システム21に接続される無線ノード22Aと通信可能な無線ノードのリスト(この場合無線ノード22B、22C、22D)の中から、無線ノード22Eあるいは無線ノード22Fと通信可能な無線ノード(この場合無線ノード22Cにおいて無線ノード22E、22Fが通信可能)を中継無線ノードとして抽出し、この中継無線ノード及び無線ノード22Aを介して管理システム21へ通知を行うこととなる。
【0075】
これにより、
図7の探索ステップST6に移行し、マスタ(無線)ノードとして動作していた無線ノード22Eは、マスタモードの機能を他の無線ノード(情報を収集できた無線ノードであって、未だマスタモードで動作していない無線ノード:ここでは、無線ノード22F)へ遷移するためのコマンド、現在存在を把握している全無線ノードのリスト情報及び無線ノード22Eが取得した通信区間と通信品質を含む管理テーブル25の内容(情報)を、通信エリア内に存在する無線ノードあるいは通信エリア内に存在する無線ノードを介して通信可能な無線ノード(ここでは、無線ノード22A、22B、22C、22D、22F)から選択し、選択したスレーブ(無線)ノードへ送信する(ステップS61、S62)。
【0076】
図7の例の場合、マスタ(無線)ノードとして動作した無線ノード22Eは、無線ノード22Fを選択し、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)を無線ノード22Fに送信する。
その後、無線ノード22Eは、コマンド、リスト情報及び管理テーブル25の内容(情報)が無線ノード22Fに送信されたことを確認すると、スレーブモードへと遷移する。
【0077】
一方、無線ノード22Fは、受信したコマンドに従って、マスタ(無線)ノードに遷移して、通信圏内に存在する他の無線ノードに対して、テストデータをブロードキャスト送信する(ステップS63)。
【0078】
これにより、無線ノード22Fの無線電波の届く範囲内であって、テストデータの届く範囲内、すなわち、無線通信可能な範囲ARF内には、
図6(e)に示すように、無線ノード22C、22Eが存在している。
【0079】
したがって、テストデータを受信した無線ノード22C、22Eは、それぞれの通信検査部46において、通信品質に関する情報を算出する。そして、無線ノード22C、22Eは、算出した通信品質に関する情報を含めてマスタ(無線)ノードである無線ノード22Fに対して応答を行う(ステップS64〜ステップS65)。
【0080】
この結果、無線ノード22Fは、自己の通信エリアARF内に、無線ノード22C、22Eが存在していることを確認できることとなる。
【0081】
この場合においても、無線ノード22Fでは、他の無線ノードから応答(返信情報)を取得する際に、通信検査部24において通信品質に関する情報を算出しても良い。ここで、算出した通信品質から、予め設けた閾値以上の無線ノードを通信エリア内に存在するとして取り扱う無線ノードとして識別しても良い。さらに、マスタ(無線)ノードとスレーブ(無線)ノードのテストデータによる送受信を複数行い、統計的な情報としても良い。
【0082】
続いて、マスタ(無線)ノードとして動作している無線ノード22Fは、無線ノード22C及び無線ノード22Aを介して、収集した情報を管理システム21に通知する(ステップS66〜S68)。
【0083】
続いて、管理システム21は、収集した管理情報(
図5参照)を集計し、無線ノード22A〜22Fのそれぞれについて通信品質情報から閾値(上述したように、通信品質=4とする)を超える無線ノードを各無線ノードの通信対象の無線ノードとして抽出する。
【0084】
例えば、無線ノード22Aについては、無線ノード22B(通信品質=7)、無線ノード22C(通信品質=8)、無線ノード22D(通信品質=6)の三つの無線ノードを通信対象の無線ノードとして抽出する。
同様に全ての無線ノード22A〜22Fについて通信対象の無線ノードを抽出する。
【0085】
続いて、管理システム21は、全ての無線ノード22A〜22Fにおいてできる限り一筆書き可能な通信経路(通信パス:通信リンク)を形成するように、無線ノード22A〜22Fの通信経路を設定する。すなわち、理想的には、例えば、同一のデータを順次送る場合に、全ての無線ノードを1度だけ経由して、最初の無線ノードに戻ってくるような通信経路が形成されるようにする。
【0086】
ところで、理想的に一筆書き可能な通信経路を形成した場合には、各無線ノードに通信可能に接続される無線ノードの数(=接続数)は、2となる。
そこで、管理システム21は、通信経路を設定するに際して、接続数が2の無線ノードについては、当該通信経路を優先的に決定するようにしている。
【0087】
図8は、通信経路の設定の説明図(その1)である。
ここで、再び
図4を参照すると、無線ノード22D及び無線ノード22Fは、接続数=2となっている。
【0088】
そこで、無線ノード22Dに対しては、無線ノード22A及び無線ノード22Cのそれぞれとの間の通信経路を優先的に確定させる。また無線ノード22Fに対しては、無線ノード22C及び無線ノード22Eのそれぞれとの間の通信経路を優先的に確定させる。
【0089】
この結果、
図8(a)に示すように、当該時点における通信経路が確定される。
また、
図8(b)は、
図8(a)の状態に対応する経路設定テーブルの状態を示している。
図8(b)に示すようにこの時点では、無線ノード22Aについては、無線ノード22Dとの間の通信経路が確定しているだけである。また無線ノードBについては、通信経路は未確定である。また、無線ノード22Cについては、無線ノード22D及び無線ノード22Fとの間の通信経路が確定してしまっている。また、無線ノード22Eについては、無線ノード22Fとの間の通信経路が確定しているだけである。
【0090】
上述したように、理想的な一筆書き可能な通信経路を形成する場合には、各無線ノードの通信経路数、すなわち、接続数=2であるので、無線ノード22Bについては、通信経路数=2が未確定である。一方、無線ノード22A及び無線ノード22Eについては、それぞれ、通信経路数=1、すなわち、二つの通信経路が未確定である。
【0091】
図9は、通信経路の設定の説明図(その2)である。
したがって、通信経路が片側のみ(一つのみ)決まっている無線ノード22A、22Eについて、通信エリア内の無線ノードから既に二つの通信経路が確定している無線ノード(上述の例の場合、無線ノード22C及び無線ノード22D)を除いた残りの無線ノード(上述の例の場合、無線ノードB)を抽出し、消去法により
図9(a)に示す経路を決定する。
図8の例の場合には、無線ノード22Bが、片方だけ通信経路が確定している二つの無線ノード22A及び無線ノード22Eの双方と通信可能であるため、この時点で、始点(通信開始の無線ノード)と終点(通信終了の無線ノード)が一致する理想的な一筆書き可能な通信経路(無線ループ)を形成(構築)することができる。
【0092】
次に理想的な一筆書き可能な通信経路を形成できない場合の他の例について説明する。
図10は、他の通信経路の設定の説明図(その1)である。
図11は、
図10の場合における管理情報テーブルの説明図である。
図11に示すように、管理情報テーブルTB11において、無線ノード22Dは、接続数=2となっている。
そこで、無線ノード22Dに対しては、
図10に示すように、無線ノード22A及び無線ノード22Cのそれぞれとの間の通信経路を優先的に確定させる。
【0093】
一方、無線ノード22Gは、配置的に接続数が1に確定されている無線ノードである。
したがって、この場合には、理論的に、理想的な一筆書き可能な通信経路を形成できないことが判る。このような場合には、理想的な一筆書き可能な通信経路を形成しようとした場合には、無線ノードの位置を調整や無線ノードを追加するなどのエンジニアリング作業が必要となる。しかしながら、調整すべきポイントが絞られるため、作業者の負担は最小限に抑えることが可能となる。
【0094】
図12は、他の通信経路の設定の説明図(その2)である。
また、理想的な一筆書き可能な通信経路を形成することはできないが、取りあえず運用を行うような場合には、管理システム21は、まず接続数=1の無線ノード(上述の無線ノード22G)を除いて、上述した手法により、
図12に示す経路を決定する。
【0095】
図13は、
図10の場合における通信経路設定完了状態の説明図である。
図13に示すように、無線ノード22Gが唯一通信可能な無線ノード22Fとの間は、スター型(ライン型)で通信経路を確立している。
【0096】
ところで、
図13の例のような場合、無線ノード22Fは3つの通信経路を担当することになり、負荷が大きくなり無線ノード22G、無線ノード22Cあるいは無線ノード22Eとの間の許容通信遅延時間を担保できない可能性がある。
【0097】
図14は、
図10の場合における他の通信経路設定完了状態の説明図である。
そこで、このような経路を検知した際には、
図10に示した状態から、無線ノード22Cから3つの通信経路を担当することになる虞がある無線ノード22Fに向かっての経路探索を行わない。そして、無線ノード22Aから無線ノード22Bへの経路探索を行い、
図14に示すように、各無線ノードの接続数が1または2のライン型の一筆書き可能な通信経路を構築するようにしてもよい。
このようにライン型の通信経路によれば、一部の無線ノードの負荷分散を行うことができる。
【0098】
図15は、異常発生時の通信経路設定例を説明する図である。
運用時において、
図15に示すように、特定の無線ノード(
図15の例の場合、無線ノード22F)において、異常が検出された時には、異常となった無線ノードを除いてリング状の通信経路(無線リング)を構築することにより、他の無線ノードへの影響を抑制することができる。
【0099】
図16は、異常発生時の他の通信経路設定例を説明する図である。
運用時において、
図15に示すように、特定の無線ノード(
図15の例の場合、無線ノード22F)において、異常が検出された時に無線ノードの接続数によっては、
図16に示すように、ライン型の通信経路を構築することにより、他の無線ノードへの影響を抑制することができる。
【0100】
本実施形態の管理システム21は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0101】
本実施形態の無線ノードあるいは管理システムで実行される制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0102】
また、本実施形態の無線ノードあるいは管理システムで実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の無線ノードあるいは管理システムで実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態の無線ノードあるいは管理システムの制御プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。