(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記可動支持手段(50)は、ガイドホイール(40)を支持し、前記貯蔵器は、複数の独立した貯蔵器が一列に並んだ長尺のブリスターストリップからなり、前記ガイドホイール(40)は、前記流動体ディスペンサ装置の駆動のたびに、前記ブリスターストリップを前進させる
ことを特徴とする請求項1に記載の流動体ディスペンサ装置。
前記開封手段(80)は、前記貯蔵器の封止壁を切断する穿孔要素を含み、当該穿孔要素は、切断した前記封止壁の一または複数の部分が、形成された一または複数の開口を塞がないよう構成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の流動体ディスペンサ装置。
吸入部(5)と吸入トリガー機構(60)とを備え、前記吸入トリガー機構(60)は可撓性空気室(61)とトリガー部材(600)とを備え、前記可撓性空気室(61)は前記吸入部(5)と協働し、前記トリガー部材(600)は前記可撓性空気室(61)と協働しており、前記吸入部(5)を介した吸入中に前記可撓性空気室(61)が変形し、トリガー部材(600)が前記開封手段(80)を駆動し、それによって前記開封手段(80)が貯蔵器を開封するよう構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の流動体ディスペンサ装置。
【背景技術】
【0002】
吸入器は、従来から公知であり、様々な種類のものが存在する。
第1の種類の吸入器は、多数回分の紛体を収容する貯蔵器を備えている。当該吸入器は、駆動のたびに一回分の粉体を貯蔵器から取り出すことを可能にする計量手段を備え、ユーザーに投薬する際に一回分の紛体を吐出管に移動させる。
また、カプセルのように使用する直前に装填する独立した貯蔵器を備える吸入器も、先行技術に記載されている。このような装置の利点は、器具に全量を格納しておく必要がないため、器具がコンパクトになることである。しかしユーザーは、使用のたびに吸入器にカプセルを装填する必要があり、このような吸入器の使用は困難を伴う。
【0003】
別の種類の吸入器としては、複数回分の紛体が独立した複数の貯蔵器にあらかじめ収容されており、吸入器の駆動のたびに、それら貯蔵器のうちの一つを開封するものがある。この例では、一回分の紛体を投与する直前にのみ貯蔵器を開封するため、紛体をより効果的に気密状態にすることができる。このような独立した貯蔵器を構成するために、様々な技術が提案されている。例えば、細長いブリスターストリップや、回転する円板上に配置したブリスターなどである。
【0004】
上述した吸入器を含めて、既存のあらゆる吸入器は、その構造および機能に関して、長所および短所の両方を有する。そして、ある種の吸入器では、駆動のたびに行われる計量の正確性および再現性に関して問題がある。また、投与の効率、すなわち、一回分の紛体のうち、どれだけの量がユーザーの肺に効率的に浸透して有益な治療効果を発揮するかについても、いくつかの吸入器にとっては課題である。この特定の課題に対する一つの解決策は、患者による吸入と一回分の紛体の放出とを同期させることである。
【0005】
しかし、この種の装置にも欠点がある。一回分の紛体は、一般的には、まず吸入前に吐出管に送られ、その後、吐出と吸入とを同期させる。すなわち、仮にユーザーが(複数回分を収容した貯蔵器、または、独立した一つの貯蔵器より)一回分の紛体を装填してから吸入を行うまでの間に、吸入器を落としたり、振ったり、あるいは好ましくない方法や不適切は方法で吸入器を操作すると、紛体の一部または全部がこぼれる恐れがあり、場合により、そうした紛体が器具内で拡散することがある。このような場合には、次回、装置を使う際に、過剰投与となる可能性が高い。
【0006】
紛体が一回分に満たないことに気付いたユーザーは、器具に新たに一回分の紛体を装填する。そして、新たな紛体の吸入時に、前回、器具内にこぼれた紛体が新たな紛体とともに排出されることなり、これが過剰投与の原因となる。
想定されている治療法によっては、このような過剰投与は極めて有害であり、あらゆる国の当局が、過剰投与の危険性を最小限に抑えるため、より厳格な規制を設けている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1〜3は、ドライパウダー吸入器の好ましい一実施例を示している。
当該吸入器は、本体10を含み、本体10上には、装置を開状態にする際に開放できるように構成された二つのカバー部材11および12が、摺動可能に取り付けられる。
本体10は、図に示すように、丸みを帯びた形状をしていてもよいが、その他、適切であれば、どのような形状でもよい。
【0016】
本体10は、吐出口を構成するマウスピースまたは吸入部5を含み、これを介して、ユーザーは装置の駆動中に吸入を行う。
吐出口は、典型的には、本体10のうちの上部の、ほぼ中央(図に示した箇所)に位置する。
カバー部材11および12は、共通の支軸を中心に、あるいは互いに係合するような状態で二つの平行な軸を中心に、揺動可能である。
【0017】
装置を開状態にするための開放手段は、その他どのようなものであってもよく、変形例として、当該装置は、二つではなく一つのカバーのみを有するものであってもよい。
本体10の内部には、ブリスターとしても知られる独立した複数の貯蔵器(簡潔化のため図示せず)が長尺のブリスターストリップ上に公知の方法で一列に並んで設けられている。
【0018】
ブリスターストリップは、一回分の紛体を収容する窪みを複数有するベース層または壁部と、各ブリスターを封止する封止層または壁部とから構成されていることが望ましい。
初回使用時以前においては、ブリスターストリップは丸く巻かれた状態で本体部10内、好ましくはその貯蔵部内にあり、ブリスターストリップを広げて前進させるため、例えば、回転手段である第1移動手段40が備えられている。
【0019】
例えば、本体10に回動可能に取り付けられた第2移動手段50は、装置の駆動のたびに各ブリスターを吐出位置に移動させる。
第2移動手段50は、非吐出位置と、ブリスターが上記開封手段と協働する吐出位置との間で回動可能なように取り付けられていれば有利である。
ブリスターストリップのうち、空になったブリスターを含む部分を、本体10の別の場所、好ましくは以下、詳細に説明する受け入れ部において巻き取る構成とすれば有利である。
【0020】
当該吸入器は、ブリスター開封手段80(簡潔化のため一部のみ図示)を有し、当該ブリスター開封手段80は、好ましくは、ブリスターの封止層に開口を形成および/または当該封止層を切断する、穿孔手段および/または切断針を備える。
好ましくは、ブリスター開封手段は、本体10に対して静止した穿孔要素80を備え、第2移動手段50による駆動のたびに、各ブリスターが穿孔要素80に向けて移動する。
【0021】
したがって、穿孔要素80がブリスターを穿設することによってブリスターに開口が形成され、ユーザーによる吸入により、ブリスターから紛体が放出される。
なお、前記穿孔要素80は、貯蔵器の封止壁を切断し、かつ、切断した前記封止壁の一または複数の部分が、形成された一または複数の開口を塞ぐことがないよう構成されている。国際公開第2006/079750号および国際公開第2009/007640号が、このようなブリスター開封手段について記載しており、これらの内容は、参照により本願に含まれる。
【0022】
第1移動手段40は、ユーザーによる吸入のたびにブリスターストリップを前進させるよう構成されている。第2移動手段50は、駆動時において各吸入の前の段階で、開封対象となるブリスターをブリスター開封手段に向けて移動させるよう構成されている。第2移動手段50は、ばね、または、その他の同等の要素からなる弾性要素70によって付勢される。装置が開状態の間は、当該弾性要素70に圧縮力がかかるようになっている。
【0023】
好ましくは、第1移動手段40は、ブリスターストリップを収容し案内する割出し送りホイールからなる。以下の記載においては、このような割出し送りホイール40を使用するものとして説明する。
割出し送りホイール40の回転によって、ブリスターストリップが前進する。各吸入の前の段階では、開封前の完全なブリスターが、ブリスター開封手段80と対向する位置にある。
【0024】
第2移動手段50は、支軸を中心に揺動するよう取り付けられた揺動部材を備えていてもよく、割出し送りホイール40が、当該揺動部材に回転可能に取り付けられていることが好ましい。
本装置の駆動サイクルは、以下の通りである。装置を開状態にする際、並行に配置された二つのカバー部材11、12が本体10を中心にして、本体10から相互に離れる方向に移動し、それによりばねの力を装置に加える。この状態では、割出し送りホイール40を、穿孔要素80の方に向けて移動させることができない。なぜなら第2移動手段50が適切なブロック手段(簡潔化のため図示せず)によって保持されているからである。国際公開第2009/077700号および国際公開第2009/136098号が、このようなブロック手段について記載しており、これらの内容は、参照により本願に含まれる。ユーザーがマウスピースを介して吸入を行っている最中には、ブロック手段はブロックを解除し、割出し送りホイール40を針に向けて移動し、それによりブリスターを開封する。
【0025】
上述のように、開封手段80は、ユーザーによる吸入によって駆動されることが望ましい。吸入で開封手段80を作動させるために、吸入によって変形する空気室61を好ましくは備える吸入トリガー機構60を備える。
空気室61は、ブロック手段を解除するよう構成されている。空気室61は、蛇腹状であれば有利である。ユーザーによる吸入は、空気室61を変形させてブロック手段によるブロックを解除し、第2移動手段50を移動可能することによって、各ブリスターをその開封位置に向けて移動させる。
【0026】
よってブリスターは、吸入によってのみ開封され、それと同時に空になる。したがって、ブリスターが開封されてから、空になるまでの間に、一回分の紛体の一部がこぼれる危険性がない。
吸入器は、さらに、各ブリスターの開封後に一回分の紛体を収容する、吐出室あるいは拡散室90を備える。吐出室90は、少なくとも一つ、好ましくは複数の、ビーズ91を備えていれば有利である。ビーズ91は、吸入の最中に、吐出室90内を移動する。それにより、具体的には、ブリスターが開封された後、空気と紛体の混合物の吐出を、より効率よく行い、装置の吸入効率を改善する。
【0027】
なお、開封手段、具体的には穿孔要素は、吐出室90上、例えば吐出室90に繋がる経路95の終端に直接形成されていれば有利である。
吸入後、ユーザーが装置のカバーを閉状態にしたとき、すべての構成要素が最初の静止位置に戻る。これにより、装置は、新たな使用サイクルを開始できる状態になる。
本吸入器の好適な一態様において、ブリスターは、柔軟性のある長尺部材上に形成されており、これは、初期状態では、主として当該装置の本体10内の貯蔵ハウジング内に、巻かれた状態で保存されている。
【0028】
巻かれた状態のブリスターストリップが、その後端(すなわちブリスターストリップの進行方向における後端)が本体10に対して固定されていない状態で、貯蔵ハウジングの内壁に保持されていて、装置内でブリスターストリップのロールを、より簡単に組み付けることができるように構成されていれば有利である。
ブリスターストリップは、少なくとも一つ、好ましくは複数の、それぞれがブリスターの形状に対応する形状の凹部を有する割出し送りホイール40によって動かされる。そして、割出し送りホイール40の回転によって、ブリスターストリップが前進する。
【0029】
当然、上記構成の代わりに、あるいは上記構成に加えて、ブリスターを前進させるためのその他の手段を用いることができる。例えば、ブリスターストリップの側面を、適切な駆動手段と協働する形状に構成することができる。
また、ブリスターストリップの側面に沿って開口を形成し、当該開口と協働するスプロケットホイールによってブリスターストリップを前進させることもできる。
【0030】
一以上のブリスターを開封した後、ブリスターストリップのうち空になったブリスターの存する部分が詰まることがないように、簡単かつコンパクトに装置内に収容できなければならない。使用済みのブリスターストリップは、自動的に巻き取られ、再びロール状になれば有利である。
吸入器のさらに別の態様では、紛体カウンターまたはインジケーター(簡潔化のため図示せず)も備えている。当該装置において、当該装置の本体10の適切な窓部から見えるように、数字や記号を直接、ブリスターストリップに印をしてもよい。
【0031】
変形例として、数字や記号を記した一以上の回転盤やリングを有するカウンターを用いることも考えられる。国際公開第2008/012458号および国際公開第2011/154659号が、このようなカウンターについて記載しており、これらの内容は、参照により本願に含まれる。本発明の目的は、例えば、装置の操作ミスや不完全な操作時に、吐出していない紛体を一回分とカウントしてしまうのを避けることである。したがって、カウンターあるいはインジケーターは、ユーザーが吸入をしたときのみ駆動されることが望ましい。なぜなら、ブリスターを開封して、収容されている紛体を吐出できるようにするのは、この吸入だからである。なお、カウンターは、吸入後、ユーザーが装置を閉状態にしたときに駆動されると有利である。
【0032】
図1〜3は、装置の開放および吸入のサイクルを示した図である。
移動可能なカバー部材12は、適切な収容部710により摺動可能に保持された打ち金部材(cocking member)800に連結されている。これにより打ち金部材800が本体10に対しカバー部材12と共に揺動するのが望ましい。
打ち金部材800は、上記収容部710内に配置されたばね70(望ましくはコイルばね)に抗して移動するようにしてもよい。打ち金部材800は、一端がばね70に接続され、他端が第2移動手段、具体的には本体10上で揺動するように取り付けられ、かつ、割出し送りホイール40が回転可能に支持された、揺動部材50と協働する。
【0033】
図1(閉状態)および
図2(開状態)に示すように、移動可能なカバー部材12が開くと、打ち金部材800が、ばね70を圧縮することにより、収容部710内を移動する。第2移動手段の揺動部材50は、吸入時にのみ解除される上述のブロック手段によって移動が防止されている。したがって、
図2に示す開放位置において、吸入がなされない状態では、カバー部材11および12を閉じても、打ち金部材800が静止位置に戻り、ばね70が伸長するだけである。
【0034】
打ち金部材800は、揺動部材50と接触する位置に、例えば球状の端部のように丸みを帯びた部分を有し、それにより打ち金部材800の先端が、揺動部材50との当接部で滑らかに移動できるように構成されていれば有利である。
よってユーザーは、吸入器を開くことによって、吸入システムの駆動の準備することになる(
図1および
図2)。ユーザーが吸入を行わず吸入器を閉じた場合には、ブリスターストリップやブロック手段が移動することはなく、装置が元の状態に戻るだけである。したがって、吸入器を開状態にした時点から閉状態にした時点までの間に、ユーザーが吸入を行っていないにも関わらず、偶然の、あるいは不完全な駆動によって、ブリスター(および有効な一回分の物質)が失われてしまう危険性がない。
【0035】
このように、ブリスターを開封し、空にし、紛体をユーザーの肺に吐出し、ブリスターストリップを移動させて新たな満杯のブリスターを開封手段に対置させ、紛体を一回分とカウントするという動作は、ユーザーが吸入を行ったときのみ生じる。
第2移動手段、具体的には設定手段と協働する揺動部材をブロックするブロック手段は、ユーザーによる吸入に反応する可撓性空気室61に接続されており、ユーザーが吸入を行うと、可撓性空気室61が変形し、ブロック手段を解除する。これにより、揺動部材50を押圧している打ち金部材800で圧縮された状態にあるばね70の力の作用により、上記第2移動手段を、その吐出位置に向けて移動させることができる。この移動によって、満杯のブリスターが開封され、一回分の紛体が吐出される。
【0036】
移動可能なカバー部材12は、ハウンジング部材700の突起718を、カバー部材12に設けられた、例えば楕円形や長尺形状の開口18に挿入することによってハウンジング部材700と連結されている。
ハウンジング部材700は、本体10上に、支軸を中心に揺動可能に取り付けられていることが望ましい。ハウンジング部材700は、ばね70を収容する収容部710を含む。ばね70は、打ち金部材800と協働する。
【0037】
カム面51が可動支持手段50に形成されており、その表面を打ち金部材800の端部が摺動する。ハウンジング部材700が、カバー部材12の移動中に支軸を中心に揺動すると、打ち金部材800は、カバー部材12が開いた際にばね70を圧縮し、カバー部材12が閉じた際にばね70の圧縮を解除する。
なお、打ち金部材800が、丸みを帯びた部分、例えばボール状の端部を有していて、カム面51と接触する位置にあるとき、打ち金部材800がカム面51上を摺動しやすくなるように構成すれば有利である。
【0038】
本実施例では、可動支持部材が、支軸511を中心に揺動可能に本体10上に取り付けられた揺動部材50からなる。上述のカム面51は、揺動部材50に形成されているため、カバー部材12が開く際にばね70に負荷がかかったときに、揺動部材50は、打ち金部材800と、ばね70によって、吐出位置に向けて付勢される。
吸入後、すなわち、吐出位置にあるときには、ブロック手段は解放されており、また、可動支持手段50は、圧縮したばね70によって、上方に移動している。
【0039】
また、吸引後、可動支持手段50が吐出位置に向けて移動した後に、カバー部材12が閉じることにより、ハウンジング部材700が、その初期位置に戻る。
なお、移動可能な二つのカバー部材11および12が適切なギア13および14を介して係合し、これらのカバー部材が、確実に左右対称に開閉するように構成すれば有利である。これらのギアは、支軸16および17の周辺で係合可能となっている。
【0040】
本発明において、打ち金部材800と弾性要素70とは、一つのカバー部材12に連結されたハウジング部材700の収容部710内に組み付けられる。
なお、収容部710が、側方開口部(切り欠き部)711および712が介設されたサイドレール713および714を両側に備えていれば有利である。
打ち金部材800は、側方開口部711および712と協働するよう構成された側方突起部811および812を備え、それらを介して、当該打ち金部材を収容部710に組み付けることができる。
【0041】
サイドレール713および714は、打ち金部材800の側方突起部811および812と協働し、これにより収容部710内に打ち金部材800を保持しつつ、収容部710内で打ち金部材800を摺動させることができるようになっている。
図8および
図10に示すように、打ち金部材800の側方突起部811および812が、側方開口部711および712に位置するようにして、打ち金部材800が収容部710内に嵌め込まれる。
【0042】
図11〜13に示すように、打ち金部材800が、摺動して上記嵌め込み位置から収容部710内を移動されると、側方突起部811および812がサイドレール713および714に係合し、その結果、打ち金部材800が、収容部710から外れることなく当該収容部内を摺動することができる。
なお、収容部710の側方開口部711および712が、打ち金部材800が組み付け位置にあるときのみ側方突起部811および812の位置と合致し、弾性手段70が当該打ち金部材800を組み付け位置以外の位置に向けて付勢するよう構成されていれば有利である。
【0043】
弾性手段70は、好ましくは、
図7および
図11〜13に示すように、収容部710内に配置されたコイルばねを有する。
図10〜13は、打ち金部材800の収容部710内への組み付ける工程を示す。
上述したとおり、また、
図8〜10にも示すように、打ち金部材800は、側方突起部811および812が収容部710の側方開口部711および712に対向するように収容部710の上方に配置する。その後、打ち金部材800を収容部710内に嵌め込む。嵌め込んだ後に、打ち金部材800を収容部710内で摺動させ、
図11に示すように、打ち金部材800の先端819を収容部710の後端719に当接させる。
【0044】
その後、具体的にはコイルばねである弾性手段70を、収容部710内の、打ち金部材800の先端819から遠い方の端部に圧縮した状態で挿入し、ばねが圧縮状態から解放されると、
図12に示すように、打ち金部材800と協働して、当該打ち金部材800を当接位置に向けて弾性的に付勢する。収容部710内で打ち金部材800を当接位置から離れる方向に摺動させると、打ち金部材800が当該ばねを圧縮し、これによって装置を確実に駆動可能にする。
【0045】
なお、
図10に示すように、一旦ばねを収容部710内に挿入すると、打ち金部材800が嵌込位置(組み付け位置)に戻ることができないように構成すれば有利である。
図13は、収容部710内で打ち金部材800を可能な限り移動させ、ばねが完全に圧縮された状態を示している。図から分かるように、もはや側方突起部811および812が側方開口部711および712に至ることはなく、したがって、ばねを取り付けた後は打ち金部材800が収容部710から外れる恐れがない。これによりディスペンサの確実な動作が保証される。
【0046】
装置の頑強性は、収容部で打ち金部材を保持するために、接着剤や溶接やクリップで留められた部品が存在しないことによって高められる。この種の打ち金部材および吸入器の駆動機構で生じる力は非常に大きいため、装置の信頼性を高めるうえで、頑強性は特に重要である。
また、各機構の部品のうち、特に、打ち金部材800と、収容部710を有するハウジング部材700とは、型による成形(mold)が容易であり、これにより製造・組み立てが、より容易で安価になる。
【0047】
上述したすべての実施例について、ブリスターストリップは、二つの端部を有する長尺部材からなる。
変形例として、端部が連続した環状の長尺部材を用いることもできる。本発明の範囲を超えない限りにおいて、その他の変形も可能である。
したがって、本発明により、以下の特徴を有するドライパウダー吸入器を提供することが可能である。
【0048】
・複数回分の紛体が、密封された複数のブリスターに個別に収容される。例えば、30回あるいは60回分が、丸く巻かれた状態の長尺部材上に収容される。
・紛体は、ユーザーによる吸入によってなされる穴開けによって放出される。ブリスターの穴開けは、圧縮力解放機構と組み合わされた吸入検出機構によってなされる。
・ブリスターと係合し、吸入のたびにブリスターストリップを移動させて、新しい満杯のブリスターを、適切な開封手段によって開封される位置に移動させるのに適切な形状を有する駆動手段。
【0049】
・吸入器が開けられたが、吸入は行われていないときに、紛体が失われるのを防止する手段。
・吸入が行われたときのみ紛体を一回分とカウントするよう構成されたドーズインジケーター。
上述したとおり、本発明の装置により、その他の特徴も提供される。
【0050】
なお、上述の様々な特徴は、吸入器に同時に備えられているように記載されているものであっても、個別に備えることができる。
具体的には、貯蔵器開封手段のタイプや、紛体インジケーターの有無や、それぞれ独立した複数のブリスターが互いにどのような位置関係にあるかにかかわらず、吸入トリガー機構を利用することができる。
【0051】
打ち金部材および吸引トリガー機構は、その他の方法で形成されていてもよい。
同様のことが、装置のその他の要素にも当てはまる。
当業者は、添付のクレームに定義される本発明の範囲を逸脱しない範囲において、様々な変形を施すことができる。具体的には、図面を参照して説明した装置の様々な特性や機能は、適切であればどのような方法を用いてでも互いに組み合わせることができる。