特許第6222711号(P6222711)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許62227113以上の異なる映像の同時再生のためのオートステレオスコピックスクリーンおよび方法、並びにその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6222711
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】3以上の異なる映像の同時再生のためのオートステレオスコピックスクリーンおよび方法、並びにその使用
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/22 20060101AFI20171023BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20171023BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20171023BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20171023BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20171023BHJP
   H04N 13/04 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   G02B27/22
   G02F1/13 505
   G02F1/1335
   G09G3/20 680G
   G09G3/20 660X
   G09G3/20 660K
   G09G3/36
   G09G3/20 611D
   H04N13/04 750
   H04N13/04 040
   H04N13/04 150
【請求項の数】21
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-525746(P2015-525746)
(86)(22)【出願日】2012年10月4日
(65)【公表番号】特表2015-531082(P2015-531082A)
(43)【公表日】2015年10月29日
(86)【国際出願番号】EP2012004220
(87)【国際公開番号】WO2014023321
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2015年6月18日
(31)【優先権主張番号】102012016315.0
(32)【優先日】2012年8月10日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598080163
【氏名又は名称】フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァー フェーデルング デア アンゲバンテン フォルシュング エー ファー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】デ ラ バレ、レネ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーク、シルヴィオ
【審査官】 山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−185629(JP,A)
【文献】 特開2011−101366(JP,A)
【文献】 特開2010−282090(JP,A)
【文献】 特開平07−072445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/22
G02F 1/13,1/1335
G09G 3/20,3/36
H04N 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3以上の異なる映像の同時再生のためのオートステレオスコピックスクリーンであって、該オートステレオスコピックスクリーンは、多数の画素を有する画素マトリクスと、前記画素マトリクスの前方または背後に配置された光学素子と、前記画素マトリクスを駆動するための制御ユニットとを備え、
前記画素マトリクスの前記多数の画素は、前記多数の画素の平行な多数のストリップとなって配置され、前記多数のストリップは、鉛直であり、または前記鉛直に対して傾斜しており、
前記光学素子は光学格子を形成し、該光学格子は、互いに等距離の位置に隣り合い前記多数のストリップに平行に延びた、複数のストリップ状構造体の群を有し、前記光学格子は各場合に、前記多数の画素により発せられるまたは伝送される光に対し、画定された伝播方向を定め、
前記制御ユニットは複数の立体半映像の映像情報に基づいて前記画素マトリクスを駆動し、前記複数の立体半映像の夫々は、これと同じ数の、前記多数の画素の複数のサブセットのうち、1つのサブセット上で各場合に再生され、前記複数のサブセットの夫々は、前記多数の画素の複数の結合体の群によって形成され、前記複数の結合体の夫々は、前記多数のストリップのうちの1つのストリップまたは互いに隣接する2つ以上のストリップによって形成され、異なる前記複数のサブセットの前記複数の結合体は、水平方向において循環的に交替し、その結果、前記複数の立体半映像の夫々は、前記オートステレオスコピックスクリーンの前方の視聴距離で、横方向に位置のずれたいくつかの視聴ゾーンのうちの1つから各場合に見ることができ、
隣接する前記複数のストリップ状構造体の横方向の位置のずれにより画定される、前記光学格子の周期長は、前記光学素子の駆動によって変化させることができ、前記光学素子は前記制御ユニットによって駆動することができ、前記制御ユニットは、前記視聴距離の変化に対して以下の複数の段階、すなわち、
前記光学格子の前記周期長を拡大または減少させる段階と、
前記複数の結合体の夫々を形成する前記1つのストリップまたは前記互いに隣接する2つ以上のストリップの数を変化させることによって、前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の幅を前記多数のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させるようなやり方で、前記複数のサブセットを再画定する段階とを実行し、
その結果、複数の隣接する前記視聴ゾーンの横方向の位置のずれの相対的変化が、前記視聴距離の相対的変化よりも小さくなる、オートステレオスコピックスクリーン。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記視聴距離の前記変化に対して、前記複数のサブセットおよびこれに応じた再生される前記複数の立体半映像の、前記数を、さらに増加または減少させる請求項1に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記複数の結合体の全てまたは大多数が前記複数の結合体を通じて等しい整数の数の、前記多数の画素の前記多数のストリップによって各場合に形成されるように、前記複数のサブセットをそれにより各場合に画定し、さらに前記制御ユニットは、前記視聴距離の前記変化に対して前記整数の数を増加または減少させ、それにより前記光学格子の前記周期長を、前記複数のサブセットの前記数と前記変化の前の前記整数の数との積に対する、前記複数のサブセットの前記数と前記変化の後の前記整数の数との積の、比率に相当する係数によって変化させる請求項1または2に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項4】
前記複数のサブセットの前記数に相当する、前記多数の画素の前記複数の結合体の個数に対して、前記複数の結合体のいずれにも割り当てられていない前記多数の画素のストリップ、または前記大多数の前記複数の結合体の幅とは異なる前記複数の結合体のうちの1つの幅に寄与する前記多数の画素のストリップが、平均で1つ未満となるように、前記制御ユニットは前記複数のサブセットをそれにより各場合に画定する請求項3に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項5】
前記光学素子は駆動のために、前記多数のストリップに平行に延びた複数の電極の群を有し、前記制御ユニットは、各場合に前記複数のサブセットの前記数と前記整数の数との積に相当する数の前記複数の電極で周期を形成するように左から右へと周期的に変化する電気的コマンド変数で、前記複数の電極を各場合に駆動する請求項3または4に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項6】
前記複数の電極の1つは前記多数の画素の前記多数のストリップの夫々に割り当てられ、隣接する前記複数の電極の横方向の位置のずれは、前記多数の画素の隣接する前記多数のストリップの横方向の位置のずれよりも係数(Ln/(Ln+a))だけ小さく、ここでaは前記画素マトリクスと前記光学格子との間の距離を示し、Lnは前記オートステレオスコピックスクリーンのノミナルな視聴距離を示す請求項5に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項7】
前記光学素子は液晶構造によって与えられる請求項1から6のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項8】
前記光学格子はレンチキュラーレンズであり、前記複数のストリップ状構造体は複数のシリンドリカルレンズ状レンズを形成する請求項1から7のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項9】
前記光学素子は液晶レンズ系である請求項1から8のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項10】
視聴者の頭または両眼から前記オートステレオスコピックスクリーンまでの距離を検知するための装置を備え、前記制御ユニットは、検知された前記距離に前記視聴距離が相当するように前記画素マトリクスおよび前記光学素子を駆動し、また前記制御ユニットは、前記視聴距離が閾値を上回るまたは下回る場合に前記複数の段階を実行する請求項1から9のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項11】
前記制御ユニットは、手動入力または入力信号に基づいて前記視聴距離を設定し、また前記制御ユニットは、前記手動入力または前記入力信号によって前記視聴距離の変化が画定され、これによって前記視聴距離が閾値を上回るまたは下回る場合に、前記複数の段階を実行する請求項1から10のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項12】
少なくとも1つの整数k≧1に対し、
k=Ln×K-1×(1+v)/(k+1)
で定義される閾値Lkを設け、ここでLnは前記オートステレオスコピックスクリーンのノミナルな視聴距離を示し、Kは、前記多数の画素の2つの隣接するストリップから発せられる光が、前記ノミナルな視聴距離で前記オートステレオスコピックスクリーンに平行な向きの視聴平面に亘って、IPDを平均的な両眼の瞳の距離として定義した場合にK×IPDだけ横方向に位置がずれることになるといったように定義される、係数であり、vは0と1との間の値を有するパラメータであり、
前記制御ユニットは、前記閾値Lkを下回ると、各場合に前記複数の結合体の全てまたは大多数を形成する、前記多数の画素の前記多数のストリップの数をkからk+1に増加させ、前記閾値Lkを上回ると、各場合に前記複数の結合体の全てまたは大多数を形成する、前記多数の画素の前記多数のストリップの数をk+1からkに減少させる、請求項10または11に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項13】
前記制御ユニットは、手動入力または入力信号に基づいて、前記複数のサブセットおよびこれに応じた再生される前記複数の立体半映像の、前記数を設定する請求項1から12のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記視聴距離の減少に対して、前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の前記幅を増加させ、前記視聴距離の増加に対して該幅を減少させる請求項1から13のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーン。
【請求項15】
3以上の異なる映像のオートステレオスコピックスクリーンでの同時再生の方法であって、前記オートステレオスコピックスクリーンは、多数の画素を有する画素マトリクスと、前記画素マトリクスの前方または背後に配置された光学素子とを備え、前記画素マトリクスの前記多数の画素は、前記多数の画素の平行な多数のストリップとなって配置され、前記多数のストリップは、鉛直であり、または前記鉛直に対して傾斜しており、前記光学素子は光学格子を形成し、該光学格子は、互いに等距離の位置に隣り合い前記多数のストリップに平行に延びた、複数のストリップ状構造体の群を有し、前記光学格子は各場合に、前記多数の画素により発せられるまたは伝送される光に対し、画定された伝播方向を定め、隣接する前記複数のストリップ状構造体の横方向の位置のずれにより画定される、前記光学格子の周期長は、前記光学素子の駆動によって変化させることができ、
複数の立体半映像の映像情報に基づいて、前記複数の立体半映像の夫々が、前記多数の画素の対応する数のサブセットのうちの1つの上で各場合に表示されるようなやり方で、前記画素マトリクスを駆動する段階であって、複数の前記サブセットの夫々は、前記多数の画素の複数の結合体の群によって形成され、前記複数の結合体の夫々は、前記多数のストリップのうちの1つのストリップまたは互いに隣接する2つ以上のストリップによって形成され、異なる前記複数のサブセットの前記複数の結合体は、水平方向において循環的に交替し、その結果、前記複数の立体半映像の夫々は、前記オートステレオスコピックスクリーンの前方の視聴距離で、横方向に位置のずれたいくつかの視聴ゾーンのうちの1つから各場合に見ることができる、段階と、
前記光学格子の前記周期長を増加または減少させること、および、前記複数の結合体の夫々を形成する前記1つのストリップまたは前記互いに隣接する2つ以上のストリップの数を変化させることによって、前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の幅を前記多数のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させるようなやり方で、前記複数のサブセットを再画定することによって、前記視聴距離を変化させる段階であって、その結果、隣接するいくつかの前記視聴ゾーンの横方向の位置のずれの相対的変化が前記視聴距離の相対的変化よりも小さくなる、段階とを含む方法。
【請求項16】
前記視聴距離を変化させるために、前記複数のサブセットおよびこれに応じた再生される前記複数の立体半映像の、前記数を、さらに増加または減少させる請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の結合体の全てまたは大多数が前記複数の結合体を通じて同じ整数の数の、前記多数の画素の前記多数のストリップによって各場合に形成されるように、前記複数のサブセットはそれにより各場合に画定され、前記視聴距離を変化させる段階で前記整数の数を増加または減少させ、それにより前記光学格子の前記周期長を、前記複数のサブセットの前記数と前記視聴距離の前記変化の前の前記整数の数との積に対する、前記複数のサブセットの前記数と前記視聴距離の前記変化の後の前記整数の数との積の、比率に相当する係数によって変化させる請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のサブセットの前記数に相当する、前記多数の画素の前記複数の結合体の個数ごとに、前記複数の結合体のいずれにも割り当てられていない前記多数の画素のストリップ、または前記複数の結合体のうち残りの前記複数の結合体の幅とは異なる前記複数の結合体のうちの1つの幅に寄与する前記多数の画素のストリップが、平均で1つ未満となるように、前記複数のサブセットをそれにより各場合に画定する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記視聴距離を減少させ、このために前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の前記幅を増加させる、または、前記視聴距離を増加させ、このために前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の前記幅を減少させる、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
請求項15から19のいずれか一項に記載の方法を実行するための、請求項1から14のいずれか一項に記載のオートステレオスコピックスクリーンの使用。
【請求項21】
3以上の異なる映像のオートステレオスコピックスクリーンでの同時再生の方法であって、前記オートステレオスコピックスクリーンは、多数の画素を有する画素マトリクスと、前記画素マトリクスの前方または背後に配置された光学素子とを備え、前記画素マトリクスの前記多数の画素は、前記多数の画素の平行な多数のストリップとなって配置され、前記多数のストリップは、鉛直であり、または前記鉛直に対して傾斜しており、前記光学素子は光学格子を形成し、該光学格子は、互いに等距離の位置に隣り合い前記多数のストリップに平行に延びた、複数のストリップ状構造体の群を有し、前記光学格子は各場合に、前記多数の画素により発せられるまたは伝送される光に対し、画定された伝播方向を定め、隣接する前記複数のストリップ状構造体の横方向の位置のずれにより画定される、前記光学格子の周期長は、前記光学素子の駆動によって変化させることができ、
少なくとも1つの整数k≧1に対し、
k=Ln×K-1×(1+v)/(k+1)
で定義される閾値Lkを設け、ここでLnは前記オートステレオスコピックスクリーンのノミナルな視聴距離を示し、Kは、前記多数の画素の2つの隣接するストリップから発せられる光が、前記ノミナルな視聴距離で前記オートステレオスコピックスクリーンに平行な向きの視聴平面に亘って、IPDを平均的な両眼の瞳の距離として定義した場合にK×IPDだけ横方向に位置がずれることになるといったように定義される、係数であり、vは0と1との間の値を有するパラメータであり、
複数の立体半映像の映像情報に基づいて、前記複数の立体半映像の夫々が、前記多数の画素の対応する数のサブセットのうちの1つの上で各場合に表示されるようなやり方で、前記画素マトリクスを駆動する段階であって、複数の前記サブセットの夫々は、前記多数の画素の複数の結合体の群によって形成され、前記複数の結合体の夫々は、前記多数のストリップのうちの1つのストリップまたは互いに隣接する2つ以上のストリップによって形成され、異なる前記複数のサブセットの前記複数の結合体は、水平方向において循環的に交替し、その結果、前記複数の立体半映像の夫々は、前記オートステレオスコピックスクリーンの前方の視聴距離で、横方向に位置のずれたいくつかの視聴ゾーンのうちの1つから各場合に見ることができる、段階と、
前記光学格子の前記周期長を増加または減少させること、および、前記複数の結合体の夫々を形成する前記1つのストリップまたは前記互いに隣接する2つ以上のストリップの数を変化させることによって、前記複数のサブセットを形成する前記複数の結合体の幅を前記多数のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させるようなやり方で、前記複数のサブセットを再画定することによって、前記視聴距離を変化させる段階であって、その結果、隣接するいくつかの前記視聴ゾーンの横方向の位置のずれの相対的変化が前記視聴距離の相対的変化よりも小さくなる、段階とを含み、
前記視聴距離を変化させる前記段階は、前記閾値Lkを下回ると、各場合に前記複数の結合体の全てまたは大多数を形成する、前記多数の画素の前記多数のストリップの数をkからk+1に増加させる段階、および、前記閾値Lkを上回ると、各場合に前記複数の結合体の全てまたは大多数を形成する、前記多数の画素の前記多数のストリップの数をk+1からkに減少させる段階を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主請求項の前提部分による、3以上の異なる映像の同時再生のためのオートステレオスコピックスクリーンに関する。さらに本発明は、このオートステレオスコピックスクリーンで行うことができる、3以上の異なる映像の同時再生の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既知のタイプのスクリーンは、多数の画素を有する画素マトリクスと、画素マトリクスの前方または背後に配置された光学素子と、画素マトリクスを駆動するための制御ユニットとを備え、画素マトリクスの画素は、平行な多数の画素のストリップとなって配置され、これらのストリップは、鉛直であり、または鉛直に対して傾斜しており、光学素子は、互いに等距離な形で隣り合ってストリップに平行に延びた、ストリップ状構造体の群を有する光学格子を形成し、この格子は各場合に、画素により発せられるまたは伝送される光に対し、画定された伝播方向を定める。それにより制御ユニットは、複数の立体半映像(stereoscopic half-pictures)の映像情報に基づいて画素マトリクスを駆動するように構成され、これらの半映像の夫々は、これと同じ数の画素のサブセットのうち1つのサブセット上で各場合に再生され、これらのサブセットの夫々は、前述のストリップのうちの1つまたは複数によって夫々形成される画素結合体の、群によって形成され、異なるサブセットのこれらの結合体は水平方向において循環的に交替し、その結果、立体半映像の夫々は、スクリーンの前方のある視聴距離で、いくつかの横方向に位置のずれた視聴ゾーンのうちの各場合に1つから見ることができる。
【0003】
このタイプのスクリーンは、最新式のいわゆるマルチビューディスプレイとして知られており、例えば文献DE 10 2010 035 626 A1に、これで提案される発明の開始点として記載された。これらのスクリーンを的確に使用すると、前述の複数に相当する数の立体半映像のうちの1つが各場合に前述の画素のサブセット上で再生され、このうち直接隣接する結合体を含むサブセット上で再生される各場合に2つの半映像が、対になって互いに補完して立体映像となる。このようにして、個々の視聴者だけではなく互いに隣り合ってスクリーンの前方に置かれた数人の視聴者も、3次元的に現れる同じシーンの映像を各場合に知覚することができる。さらに、視聴者は3次元の印象を失わずにスクリーンの前方で横方向に動くことができる。実際に、動くことによって変化する視点から同じシーンが見える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来のマルチビューディスプレイで不利益になっているのは、視聴者、または複数の視聴者の各々が、スクリーンの幾何学的特性によって定められるスクリーンまでのノミナルな視聴距離を両眼で維持している場合にのみ、適正な品質の3D映像を見ることができるという事実である。それ以外の場合に視聴者の各眼には、特にスクリーンの異なる領域において異なる半映像の寄与と、ある程度の重複が見える。
【0005】
本発明の目的は、できる限り大きい制限範囲内で自由に選択できる様々な距離から、再生シーンの3次元的に作用する映像を各場合に見ることができ、説明した最新式のものと同様に数人の視聴者がスクリーンを同時に見てそこで各々シーンの3次元的に作用する映像を見ることができ、また視聴者が3次元の印象を失わずに横方向に動くことができる、オートステレオスコピックスクリーンの開発である。さらに本発明の目的は、こういった要求を満たす、オートステレオスコピックスクリーン上で3D映像を再生する対応する方法の提案である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、主請求項の前提部分の機能と併せて主請求項の特徴的な機能を有するオートステレオスコピックスクリーンの他、補助的な請求項の機能を有する方法によってこの目的は達成される。有利な設計は、従属請求項の機能から推定される。
【0007】
従って、まず本発明は、光学格子の隣接するストリップ状構造体の横方向の位置のずれにより画定される、光学素子の駆動によって変化させることができる光学格子の周期長を想定する。このために、画素マトリクスに加えて光学素子も、制御ユニットにより駆動可能である。こういった特性を備えた光学格子を形成することができる光学素子は、例えば文献US2011/0157497A1から、それ自体周知である。
【0008】
次いで本発明による制御ユニットは、視聴距離の変化に対して、以下の段階、すなわち、
‐光学格子の周期長を増加または減少させる段階と、
‐サブセットを形成する画素結合体の幅または平均幅を、前述のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させるようなやり方で、前述のサブセットを再画定する段階とを実行するように構成され、特にサブセットの再画定
‐従って、映像情報の画素マトリクス上への再分配‐はそれにより、隣接する視聴ゾーンの横方向の位置のずれの相対的変化が視聴距離の相対的変化よりも小さくなるように達成される。それにより当然のことながら、視聴距離が変化する毎に、また全ての視聴距離の変化で、これらの2つの段階を実行するように制御ユニットを構成する必要はない。むしろ、可能性のあるできる限り多くの視聴距離の変化に対し、適応するために前述の段階を実行する画定された変化が、少なくとも1つ存在することを意味する。
【0009】
従って、通常ノミナルな視聴距離を設定するスクリーンの光学特性は、格子としての機能を果たす光学素子の特殊な特性のために変更はもはや不可能であるため、本発明は、夫々対応して駆動される光学素子を備えたスクリーンの光学特性を、画素マトリクスの画素を同時に最適利用すると共に変化させて、異なる視聴距離からの観察に適するようにすることができるという事実を利用する。
【0010】
これを利用すると、変化しない光学格子を用いて視聴距離を減少させるために、例えば隣接する画素結合体の横方向の位置のずれを増加させることによって、一定のスクリーン形状で単純に映像情報を画素マトリクス上に再分配することによって視聴距離の変化に適応するものに比べて、決定的な優位性が達成される。まず、各選択された視聴距離において異なる立体半映像を見ることができる視聴ゾーンが両眼の2つの瞳の間の距離に十分に正確に対応する幅と各隣接する視聴ゾーンに対する横方向の位置のずれとを常に有するように、前述のサブセットを形成する画素結合体の幅を、いくつかのストリップを一緒に適切にグルーピングすることによって各場合に選択することができる。このために本発明は、視聴距離の特定の変化で、結合体当たりのストリップの数を増加または減少させることによって、結合体の幅または平均幅を前述のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させることを想定する。さらに、必要に応じて光学格子の周期長を増加させたり、あるいは減少させたりするという事実によって、サブセットを形成する画素結合体の幅が変化したかどうかに拘わらず、うまく画素マトリクスの画素を、使用されずに残る残部を少なくとも大部分は含むことなく、画定された幅の結合体を含むサブセット上に少なくとも略完全に分配することができ、従って半映像の再生のために使用することができる。これにより各場合に、可能な限り最善の映像シャープネスおよび映像輝度が、画素マトリクスの所与の画素サイズおよび画素数、所与の視聴距離、および所与の数の再生される半映像または視聴ゾーンによって得られる。
【0011】
典型的には制御ユニットは、視聴距離の変化に対して、サブセットとこれに応じた複数の再生される立体半映像との前述の数をさらに増加または減少させるようにさらに構成され、その結果要件に従って、再生されるスクリーンを3次元的に見ることができる、視聴ゾーンが広がる領域の幅、および/または映像シャープネスまたは映像解像度を、十分に高く選択することができる。
【0012】
本発明では、多数の画素を有する画素マトリクスと、画素マトリクスの前方または背後に配置された光学素子とを備えたオートステレオスコピックスクリーンでの、3以上の異なる映像の同時再生のための対応する有利な方法をさらに提案し、このとき画素マトリクスの画素は、鉛直のコースを有する、あるいは鉛直に対して傾斜している、多数の平行な画素ストリップを形成するように配置され、光学素子は、互いに等距離の位置に隣り合ってストリップに平行に延びた、ストリップ状構造体の群を有する光学格子を形成し、この格子は各場合に、画素により放射または伝送される光に対し、画定された伝播方向を定め、隣接するストリップ状構造体の横方向の位置のずれにより画定される光学格子の周期長は、光学素子を駆動することによって変化させることができる。この方法では、複数の立体半映像の映像情報に基づいて、これらの半映像の夫々が、これと同じ数の画素のサブセットのうち1つのサブセット上で各場合に表示されるようなやり方で、画素マトリクスを駆動し、このときこれらのサブセットの夫々は、前述のストリップのうちの1つまたは複数によって各場合に形成される画素結合体の、群によって形成され、異なるサブセットのこれらの結合体は水平方向において循環的に交替し、その結果、立体半映像の夫々は、スクリーンの前方の視聴距離で、横方向に位置のずれたいくつかの視聴ゾーンのうちの各場合に1つから見ることができる。提案される方法では、光学格子の周期長を増加または減少させ、かつサブセットを形成する画素結合体の幅または平均幅を前述のストリップの少なくとも1つの幅の分だけ変化させるようなやり方で、前述のサブセットを再画定することによって、視聴距離を変化させ、その結果、隣接する視聴ゾーンの横方向の位置のずれの相対的変化は、視聴距離の相対的変化よりも小さくなる。さらに、視聴距離を変化させるために、サブセットおよびこれに応じた複数の再生される立体半映像の前述の数を、必要に応じて増加または減少させてもよい。この方法は特に、本書で説明したタイプのオートステレオスコピックスクリーンで実行することができる。
【0013】
視聴距離の増加または減少によって特定の閾値を上回るまたは下回るときはいずれの場合でも、視聴距離の減少に対してはサブセットを形成する結合体の幅を増加させ、また視聴距離の増加に対してはこの幅を減少させて、その結果、可能性のある全ての視聴距離で個々の視聴ゾーンの幅とその横方向の位置のずれとが平均的な瞳の距離にできる限り正確に対応することになるように、制御ユニットを構成すると有効である。これは光学素子が画素マトリクスの前方に配置される場合に当てはまる。光学素子が画素マトリクスの背後に配置される場合には、反対のものが適用される。従って、典型的な設計において提案される方法は、視聴距離が減少すると、このためにサブセットを形成する結合体の幅を増加させること、または視聴距離が増加すると、このためにサブセットを形成する結合体の幅を減少させることを想定する。代わりに、光学素子が画素マトリクスの前ではなく画素マトリクスの背後に配置される場合には、サブセットを形成する結合体の幅を減少させることによって視聴距離を減少させることができ、あるいはサブセットを形成する結合体の幅を増加させることによって視聴距離を増加させることができる。
【0014】
画素マトリクスの全ての画素を可能な限り最善に利用することに関して特に有利な提案されるスクリーンの一実施の形態は、前述の結合体の全てまたは大多数がこれらの結合体を通じて同じ整数の数の前述の画素ストリップによって各場合に形成されるように、サブセットを各場合にそれにより画定するよう構成された制御ユニットを想定し、このとき制御ユニットは、視聴距離の前述の変化に対してこの整数の数を増加または減少させ、それにより光学格子の周期長を、サブセットの数と変化の前の前述の整数の数との積に対する、サブセットの数と変化の後の前述の整数の数との積の、比率に相当する係数によって変化させるようにさらに構成される。従って制御ユニットは、サブセットの数に相当する画素結合体の個数に対して、結合体のいずれにも割り当てられていない画素ストリップ、または大多数の結合体の幅とは異なる結合体のうちの1つの幅に寄与する画素ストリップが、平均で1つ未満となるようにサブセットを各場合に画定するように構成され得る。
【0015】
同じ観点で特に有効な方法の一実施の形態では、前述の結合体の全てまたは大多数がこれらの結合体を通じて等しい整数の数の前述の画素ストリップによって各場合に形成されるように、サブセットは各場合に画定され、視聴距離を変化させるときにこの整数の数を増加または減少させ、それにより光学格子の周期長を、サブセットの数と視聴距離を変化させる前の前述の整数の数との積に対する、サブセットの数と視聴距離を変化させた後の前述の整数の数との積の、比率に相当する係数によって変化させる。それによりサブセットは各場合に、サブセットの数に相当する画素結合体の個数ごとに、結合体のいずれにも割り当てられていない画素ストリップ、または画素マトリクスの残りの大多数の結合体の幅とは異なる結合体のうちの1つの幅に寄与する画素ストリップが、平均で1つ未満となるように画定され得る。
【0016】
サブセットを再画定するときに周期長をこのように変化させることを可能にするべく、光学素子は駆動のために、ストリップに平行に延びた電極の群を備えてもよく、このとき制御ユニットは、各場合にサブセットの数と前述の整数の数との積に相当する数の電極で周期を形成するように左から右へと周期的に変化する電気的コマンド変数で、電極を各場合に駆動するように構成される。コマンド変数に関しては、従って例えば電圧でもよい。それにより、電極の1つが前述の画素ストリップの夫々に割り当てられるようにスクリーンを設計してもよく、隣接する電極の横方向の位置のずれは、隣接する画素ストリップの横方向の位置のずれよりも係数Ln/(Ln+a)だけ小さく、ここでaは画素マトリクスと光学格子との間の距離を示し、Lnはオートステレオスコピックスクリーンのノミナルな視聴距離を示す。この事例において、視聴距離がノミナルな距離に相当する場合、画素マトリクスの画素は少なくともこのとき残存することなくサブセット上に完全に分配され得る。
【0017】
提案されるオートステレオスコピックスクリーンは、光学素子が液晶構造で与えられる場合、特に単純な手法で実現することができる。光学素子は、例えば可変のレンチキュラーレンズでもよく、この場合前述のストリップ状構造体はシリンドリカルレンズ状レンズで与えられ得る。従って、光学素子は特に液晶レンズ系でもよい。この事例では、レンズの屈折力が視聴距離に応じて選択されるように光学素子をさらに駆動することができ、従って光学素子は少なくとも視聴距離に適応させ易い。しかし他の光学素子の実施形態、すなわち透明と不透明のストリップが交互になった可変のパララックスバリアなども考えられ、所望の、周期長を変化させる能力を備えたこのようなパララックスバリアも、液晶構造によって特に単純な手法で実現することができる。あるいは光学素子は、粘弾性層、すなわち電極間で変形可能なゲルの粘弾性層により、またはエレクトロウェッティング構造によって実現することもできる。
【0018】
さらにオートステレオスコピックスクリーンは、視聴者の頭または両眼からスクリーンまでの距離を検知するための装置を備えてもよい。この事例では、検知された距離に視聴距離が相当するように画素マトリクスと光学素子とを駆動するよう、また視聴距離が閾値を上回るまたは下回る場合に前述の段階を実行するよう、制御ユニットを構成すると有効になり得る。従って、変化する視聴距離へのスクリーンの適応は自動で行うことができる。
【0019】
制御ユニットはさらに、‐自動適応の代わりとして特定の状況下で‐手動入力または入力信号に基づいて視聴距離を設定するように構成してもよく、またこの入力または入力信号によって視聴距離の変化が画定され、これによって視聴距離が閾値を上回るまたは下回る場合に、前述の段階を実行するように制御ユニットを構成してもよい。
【0020】
スクリーンに近づいたとき、そのままでは視聴ゾーンの幅および横方向の位置のずれが小さくなり過ぎる場合に、直接隣接する視聴ゾーン内に両眼の瞳が位置付けられる横方向の位置決めを視聴者が得ることを可能にするべく、結合体の幅を厳密に1つのストリップ分だけ増加させるように前述の閾値は例えば選択することができる。
【0021】
このために、少なくともある整数k≧1に対し、上で概説した機能を有する、
k=Ln×K-1×(1+v)/(k+1)
で定義される閾値Lkが存在すると想定できる。このとき制御ユニットは、この閾値Lkを下回ると、全てまたは大多数の前述の結合体を各場合に形成する画素ストリップの数をkからk+1に増加させ、またこの閾値Lkを上回ると、全てまたは大多数の前述の結合体を各場合に形成する画素ストリップの数をk+1からkに減少させるように構成される。従って、上のLkの定義でのLnは、オートステレオスコピックスクリーンのノミナルな視聴距離を示し、一方Kは、2つの隣接する画素ストリップから発せられる光が、ノミナルな視聴距離でスクリーンに平行な向きの視聴平面に亘って、K×IPDだけ横方向に位置がずれることになるといったように定義される係数を示し、このIPDは平均的な両眼の瞳の距離として定義される。最後に、vは0と1との間の値を有するパラメータを示す。典型的には0.3≦v≦0.7である。
【0022】
いくつかの状況では‐手動入力によるものでも視聴者からスクリーンまでの距離の検知によるものでも‐所与の視聴距離で、できる限り良い解像度に関連して、視聴ゾーンおよび従って再生される半映像の数は、より少ないままとすることがより好ましく、これに対し‐例えば比較的多数の視聴者が存在する‐他の状況では、同じ視聴距離を考慮すると、より多数の視聴ゾーンと再生される半映像とがより好ましいと考えられる。それにより、サブセットおよびこれに応じた複数の再生される立体半映像の数を、手動入力または入力信号に基づいて設定するように制御ユニットを構成すると有用になり得る。
【0023】
本発明の実施形態例を、図1から7を用いて以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】オートステレオスコピックスクリーンと、このスクリーンの前方の視聴空間とを示した概略図である。
図2】このスクリーンの画素マトリクスの詳細前面図である。
図3】このスクリーンの水平断面の詳細拡大図である。
図4図1に対応する、異なる駆動での同じスクリーンを表した図である。
図5】類似したタイプの別のオートステレオスコピックスクリーンと、このスクリーンの前方の視聴空間とを示した概略図である。
図6図3に対応する、図5のスクリーンの断面を表した図である。
図7図5による、異なる駆動での図5のスクリーンを表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
オートステレオスコピックスクリーンが図1に示されている。これは3以上の異なる映像を、これらの各映像を横方向に位置のずれた異なる視聴ゾーン11および11´夫々から見ることができるように同時再生するのに適した、マルチビューディスプレイの事例である。このオートステレオスコピックスクリーンは、例えばLCDによって与えることができる画素マトリクス12を含む。
【0026】
この画素マトリクス12の詳細が図2に示されている。画素マトリクスは行および列に配置された複数の画素13を含み、本実施形態例では3つの基本色である赤色、緑色、および青色の画素13が各場合に直線方向に循環的に交替している。図2の画素13は夫々の基本色に応じて、赤色に対するR、緑色に対するG、および青色に対するBのうちの1つの文字で特徴付けられている。画素マトリクス12の画素13は、画素13から成る多数の平行なストリップ14を形成するように配置され、このときこれらのストリップ14は、各場合に画素13の1つ分の幅を有し、また本実施形態例では画素マトリクス12の列に対して傾斜したコースを有し、この結果、各場合に3つの異なる基本色の画素13がストリップの方向において循環的に交替している。
【0027】
光学素子15が、オートステレオスコピックスクリーンの前面側の画素マトリクス12の前方に配置され、前述のストリップ14に平行に延びかつ互いに等距離の位置に隣り合って配置された、ストリップ状構造体の群を含む光学格子を形成する。これにより、光学素子15により形成された光学格子は各場合に、画素13が放射または伝送する光の画定された伝播方向を定める。光学素子15の詳細は、図1のオートステレオスコピックスクリーンの水平断面の詳細を示した図3において認められる。全ての図面において、互いに対応する繰り返される特徴または要素は、同じ参照数字で各場合に示す。
【0028】
本実施形態例で光学格子はレンチキュラーレンズであり、また前述のストリップ状構造体に関して、これはシリンドリカルレンズ状レンズの事例である。従って光学素子15は、本事例では液晶レンズ系を形成するよう液晶構造によって与えられる。この結果、隣接するストリップ状構造体の横方向の位置のずれ、従って本事例では隣接するシリンドリカルレンズ状レンズの横方向の位置のずれにより画定される光学格子の周期長を、光学素子15を駆動することによって変化させることができる。さらに特定の状況下では、レンズの屈折力も適応させることができる。このために、オートステレオスコピックスクリーンは制御ユニット16を備え、この制御ユニットで光学素子15だけでなく画素マトリクス12も駆動する。光学素子15の適切な駆動によって実現され得る3つの異なる考えられる周期長D1、D2、およびD3が、図3に描かれている。液晶構造によって実現されるシリンドリカルレンズ状レンズが、この図に実線、破線、および点線で夫々示されている。2つの周期長D1およびD2に対し、シリンドリカルレンズ状レンズのコースおよび幅が図2に特に破線および点線で夫々さらに描かれており、この表示の形式は、レンズが実際にこのように見えることを意味しているのではなく、位置依存的な作用で変化する屈折率によってレンズが真っ先にどのように認識されるかを単に示している。光学素子15を、前述のストリップ状構造体またはシリンドリカルレンズ状レンズを形成するようなやり方で駆動するために、光学素子15は前述の画素ストリップに平行に延びた電極17の群を含む。少なくとも1つのさらなる電極18が、光学素子15をストリップ状電極17とは反対の側で仕切る、透明プレート19に提供される。液晶層が電極17と少なくとも1つの電極18との間に配置され、左から右へ‐図3では下から上へ周期的に変化する電圧で電極17を駆動することによって、この層の中でシリンドリカルレンズ状レンズは形成される。
【0029】
本実施形態例と比較して、種々の変更形態が考えられる。従って、例えば異なった配置の画素13と、対応する異なった向きのストリップ状電極17とを用いて、画素ストリップ14並びに説明した事例ではシリンドリカルレンズ状レンズにより形成されるストリップ状構造体は、いくつかの状況下で厳密に鉛直のコースを有することもできる。他の実施形態では、レンチキュラーレンズの代わりに、互いに平行に配置された多数の不透明なストリップを備えたパララックスバリアが光学格子としての機能を果たすことができる。また、このパララックスバリアは液晶構造で実現することができ、その結果この事例でも、光学格子の隣接するストリップ状構造体の横方向の位置のずれ、従って光学格子の周期長は、光学素子15の適切な駆動によって変化させることができる。最後に、類似したやり方で実現される光学素子15を、画素マトリクス12の前方ではなく、背後の、画素マトリクス12と画素マトリクス12の照明との間に、画素13によって伝送される光の画定された伝播方向を各場合に定めるべく配置する実施形態も考えられる。
【0030】
制御ユニット16は、複数の‐本事例では最大9つの‐立体半映像の映像情報に基づいて、これらの半映像の夫々が、この複数に相当する数の画素13のサブセットのうち、あるサブセット上で各場合に再生されるように、画素マトリクス12を駆動するように構成される。従って、これらのサブセットの夫々は画素13の結合体の群によって各場合に形成され、この結合体は1つまたはさらに複数の前述の画素ストリップ14によってさらに各場合に形成され、異なるサブセットに属する結合体は水平方向において循環的に交替し、その結果、立体半映像の夫々はスクリーンの前方の視聴距離LnまたはLで、図1において斜線で表示されている既に前述した夫々視聴ゾーン11および11´の各場合に1つから見ることができる。これらの視聴ゾーン11および11´に加えて、さらなる補助的なゾーンがこれらに隣り合って存在してもよく、ここでも同様に半映像の1つを各場合に見ることができるが、ここではこれに関知しない。
【0031】
前述の画素13のサブセットまたはこれらのサブセットを形成する画素13の結合体が、どのように詳細に画定されるかについては、例えばいわゆるノミナルな視聴距離Lnや、あるいはこれとは異なり本事例ではより短く選択される視聴距離Lなどの様々な可能性のある視聴距離のうち、いずれに対してスクリーンを駆動するかに依存する。従って、視聴距離に特定の変化が生じたときに、異なる立体半映像を各場合に的確な視聴ゾーン11および11´夫々から確実に見ることができるようにするべく、光学素子15を適切に駆動することによって光学格子の周期長をさらに変化させることを想定する。このために制御ユニット16は、視聴距離Lの特定の変化に対して、光学格子の周期長を増加または減少させ、それと同時に、サブセットを形成する画素13の結合体の幅または平均幅をそれによりストリップ14の少なくとも1つの幅の分だけ変化させるよう前述のサブセットを再画定するように構成される。従って、視聴距離のLnからLへの減少に対しては、サブセットを形成する結合体の幅を1つのストリップ14の幅から2つのストリップ14の幅へと増加させ、また視聴距離のLからLnへの増加に対しては、各事例で1つのみのストリップ14の幅へと減少させる。この結果、視聴ゾーン11および11´の幅の相対的変化、またこれに応じた視聴ゾーン11および11´の隣接する夫々の横方向の位置のずれの相対的変化は、スクリーンの駆動を説明したやり方で変化させた場合、視聴距離の相対的変化‐本事例ではLnからLまたはLからLn‐よりも小さくなる。従って、少なくともここで説明した事例では視聴距離の変化に対し、さらにサブセットおよびこれに応じた複数の再生される立体半映像の数も減少または増加させ、特に視聴距離がLnからLに短縮されると9から5に、また視聴距離がLからLnに増加すると5から9になる。
【0032】
図1は、前述の視聴ゾーン11および11´が各場合に異なる立体半映像の1つのみを見ることができる領域としてスクリーンの前方の視聴空間で生じるように、画素マトリクス12の異なる画素13から発せられる光が光学素子15の光学格子によってこの視聴空間へとどのように導かれるかを示しており、一方図2および3は、視聴距離をLnからLおよびLからLnに夫々変化させるべく、画素マトリクス12および光学素子15の駆動をどのように変化させるかを詳細に示している。
【0033】
ノミナルな視聴距離Lnからのスクリーンの視聴に対し、本事例では9つの立体半映像が、これに応じた画素マトリクス12の9つのサブセット上で再生される。従ってサブセットには1から9までの番号が付され、図2の画素13には各場合に、この画素13が属するサブセットの番号に相当する数字が各画素の上方領域に与えられている。図2において推定されるように、9つの異なるサブセットを形成する画素13の結合体は、この事例では厳密に1つのストリップ14によって各場合に形成され、従って厳密に1つのストリップ14の幅を有する。この事例において光学素子15は、これにより形成されるレンチキュラーレンズの周期長D1が、画素13の隣接するストリップ14の横方向の位置のずれdの9倍に極めて正確に対応するように駆動される。実際には、周期長D1は若干小さくD1=9×Ln/(Ln+a)であり、ここでaは画素マトリクス12と光学格子との間の実効距離を示す。従って、係数Ln/(Ln+a)は1から極僅かしか異なっていないため、前述の横方向の位置のずれdの9倍からの周期長D1のずれは図2および3において認識できない。この事例において電極17は、各場合に9つの電極17が周期を形成するように左から右へと周期的に変化する電圧で駆動され、その結果このように9つ全ての電極17が各場合に同じ電圧を受ける。電極17は、画素13のストリップ14の夫々に厳密に1つの電極17が割り当てられるように配置され、このとき隣接する電極の横方向の位置のずれは既に前述した係数Ln/(Ln+a)によって画素13の隣接するストリップの横方向の位置のずれdよりも小さく、そのため光学素子15を説明したように駆動すると所望の周期長D1が得られる。
【0034】
ここで、各場合に2つの立体半映像から成る立体映像を一人または数人の視聴者がノミナルな視聴距離Lnの代わりに、より短い視聴距離Lから見ることができるようスクリーンの駆動を適応させるべく、サブセットの数を9から本例では5つに減少させる。このとき各場合に2つのストリップ14が結合体の1つを形成するべく一緒にグループ化されるように、サブセットを同時に再画定する。従って、全てまたは少なくとも大多数の結合体が、ここで各場合に2つの画素ストリップ14により形成される。この事例でもサブセットに、ここでは特に1から5までの番号が付され、図2の画素13には、この代わりの駆動で画素13が割り当てられるサブセットの番号に相当する数字が各画素13の下方領域に夫々与えられている。
【0035】
画素マトリクス12の画素13を、夫々が少なくとも2つの画素13の幅を有する5つのサブセット上に分配することを可能にし、しかし同時に画素マトリクス12の画素13をできる限り利用できるようにして、最終的には特定のサブグループの画素13から発せられる光がこのサブセットに割り当てられた視聴ゾーン11´へと確実にさらに正確に導かれるようにするべく、説明した駆動の変化で光学格子の周期長を、D2=10×Ln/(Ln+a)=(10/9)×D1とされるD2へとD1から増加させる。このために、その駆動に対して異なる電圧で周期を形成する電極17の数は9から10に増加する。これにより図3は、レンチキュラーレンズがどのように変化して、実線で描かれているシリンドリカルレンズ状レンズの位置に、破線で描かれているシリンドリカルレンズ状レンズが生じるかを示している。図3でも画素13の夫々に、各画素13が割り当てられたサブセットの番号に相当する数字がさらに与えられている。図3では図示の画素13のラインとは別に、対応する形で同じラインが破線によって丁度その左にもう1つ示されており、ここで記されている数字は、より短い視聴距離に対する駆動で各画素が割り当てられるサブグループの番号を表している。
【0036】
この駆動でノミナルな視聴距離Lnよりも小さいスクリーンの前方の視聴距離Lに視聴ゾーン11´が確実に生じるようにするべく、ここでは5つのみの立体半映像の映像情報を横方向に若干広がった形で画素マトリクス12にさらに書き込まなければならない。このために、画素の個々のストリップ14を数か所の位置で残存させて、これを暗く走査するか、あるいは画素13の結合体の1つに加えてもよく、これにより後者の場合は例外的に、2つのみ画素13の代わりに3つの画素13の幅を得る。これらの特定のストリップ14の画素13を第1のサブグループまたは第5のサブグループに割り当てることができることを示すべく、これらの画素13は図2の下方領域において夫々1/5によって特徴付けられている。これらの例外を考慮した場合でも、任意の事例においてサブセットは、全てまたは大多数の前述の画素13の結合体がこれらの結合体を通じて同じ整数の数‐本事例では、ノミナルな視聴距離Lnでは1つ、より短い視聴距離Lでは2つ‐の前述のストリップ14によって各場合に形成されるように、適切にプログラムされた制御ユニット16によって各場合に夫々画定される。従って、この整数の数を視聴距離の変化に対して説明したやり方で‐本事例では1から2へ、あるいは2から1へ‐増加または減少させ、それにより光学格子の周期長を、サブセットの数と変化前の前述の整数の数との積‐本事例では9‐に対する、サブセットの数と変化後の前述の整数の数との積‐本事例では10‐の、比率に相当する係数によって変化させる。視聴距離をLnから本書で説明したLまで短縮させる場合、この係数は10/9であり、これは前に述べられたことから、また本書で定式化された原則から得られる。従って、制御ユニット16は各場合に、サブセットの数に相当する結合体の個数に対して、結合体のいずれにも割り当てられていないか、あるいは大多数の結合体の幅とは異なる結合体のうちの1つの幅に寄与するストリップ14が、平均で1つ未満となるようにサブセットを画定する。本事例においてこれは、図2に示されている詳細では特に視聴距離Lの場合に、下方領域において1/5で特徴付けられている画素を含むストリップ14として単に示されており、一方ノミナルな視聴距離Lnの場合には、いずれの結合体にも割り当てられていないか、あるいは大多数の結合体の幅とは異なる結合体のうちの1つの幅に寄与するストリップ14は全く存在しない。
【0037】
視聴距離を短縮すると共に結合体の幅を広げるのには、視聴ゾーン11および11´が過度に狭くなるのを防止するといった目的がある。当然のことながらスクリーンは、LおよびLnとは異なる例えばLとLnとの間にある視聴距離に対しても駆動することができる。従って、こういった様々な視聴距離への適応は、映像情報を画素マトリクス12に多かれ少なかれ広がった形で書き込むことによって、適切にプログラムされた制御ユニット16で各場合に達成することができ、その結果、いずれの結合体にも割り当てられていないか、あるいは大多数の結合体の幅とは異なる結合体のうちの1つの幅に寄与するストリップ14の数が、若干多くまたは少なくなる。従って、どちらかといえば対応して与えられる横方向の広がりを無視して、まるで視聴距離がノミナルな視聴距離Lnに相当するかのようにスクリーンを駆動することが意味を成すかどうか、あるいはむしろ視聴距離Lの事例でスクリーンを駆動する方が、より意味を成すかどうかについては、視聴距離が特定の閾値を上回るか、またはこれを下回るかに依存する。本事例では、これを下回ると結合体当たりのストリップ14の数を1から2に増加させ、またはこれを上回ると結合体当たりのストリップ14の数を2から1に減少させる閾値L1をL1=Ln×(1+v)/2として定義し、ここでvは0と1の間の値を有するパラメータを示し、0.3≦v≦0.7となるように選択すると有効である。類似したやり方で、視聴距離に対して他の閾値Lkを定義してもよく、この閾値Lkを下回ると、全てまたは大多数の前述の結合体を各場合に形成しているストリップ14の数をkからk+1に増加させ、またこの閾値Lkを上回ると、全てまたは大多数の前述の結合体を各場合に形成しているストリップ14の数をk+1からkに減少させることによって、画素マトリクス12並びに光学素子15の駆動に類似した変化を生じさせる。図1のスクリーンでは、これらの閾値LkをLk=Ln×(1+v)/(k+1)と定義すると有効である。より一般的にはLk=Ln×K-1×(1+v)/(k+1)であり、ここでKは、画素13の2つの隣接するストリップ14から発せられる光が、ノミナルな視聴距離Lnでスクリーンに平行な向きの視聴平面に亘って、平均的な両眼の瞳の距離のK倍だけ横方向に位置がずれることになるといったように定義される係数を示す。従ってスクリーンを大人の視聴用に設計する場合、原則として平均的な両眼の瞳の距離を65mmと仮定してもよい。本例ではK=1であるが、この係数を異なる値とする他の実施形態も考えられる。従って、図5から7によって以下でさらに説明する実施形態例では例えばK=0.5である。
【0038】
このため制御ユニット16を、そのときのスクリーンの駆動で対象とする視聴距離を手動入力または入力信号に基づいて設定するように構成してもよく、また入力または入力信号によって視聴距離の変化が画定され、これによって視聴距離が閾値L1または閾値Lkのうちの1つを上回るまたは下回る場合、本書で既に詳細に説明したが、サブセットの再画定を常に実行し光学格子の周期長を変化させるように制御ユニットを構成してもよい。変化する視聴距離に対する駆動の自動適応を可能にするべく、スクリーンは図1に概略的に示した、視聴者の頭または両眼からスクリーンまでの距離を検知するための装置を含む。この装置は、画素マトリクス12の上方に配置され、スクリーンの前方の視聴者空間へと方向付けられるステレオカメラ20と、ステレオカメラ20によって撮影された映像を、映像認識アルゴリズムを用いて評価する評価ユニット21とを備える。こうして検知された視聴者の頭または両眼からスクリーンまでの距離は、次いで、検知された距離に視聴距離が対応するように画素マトリクス12と光学素子15とを駆動するよう構成された、制御ユニット16に伝達される。この事例において、検知された距離は前述の入力信号に相当し、その結果検知された距離が閾値L1または閾値Lkのうちの1つを上回るまたは下回る場合、制御ユニット16は前述のサブセットの画定を変化させ、かつ光学素子15の駆動を変化させることを自動で実行する。
【0039】
いくつかの状況において視聴ゾーン11および11´が広がる空間は、立体半映像によって再生されるシーンをできる限り多くの視聴者が見ることができるように、またはこれと共に一人または複数の視聴者ができる限り大きい横方向の動きの自由を得ることができるように、できる限り幅が広いことが好ましいであろう。他の状況において、特に一人のみの視聴者または極めて少数の視聴者がスクリーンの前方に置かれる場合には、視聴ゾーン11および11´が広がる空間を、より狭く保つと有利になり得る。これは、より高い解像度と従ってより鮮明な映像とが、これにより実現され得るためである。これに関しても、ここで説明したスクリーンは異なる要件に適応することができる。従って、視聴ゾーン11および11´が広がる領域の幅は、光学格子の周期長を増加させ、さらに各場合に半映像の1つが再生される画素13のサブセットの数をこれに応じて増加させることによって、増加させることができる。これは、光学格子の周期長が増加すると減少する、解像度または映像シャープネスを犠牲にして達成される。一方、視聴ゾーン11および11´が広がる領域の幅を減少させてもよい。この例が、図1と同じスクリーンが見られる図4に示されている。スクリーンに近づくと映像シャープネスが過度に小さくなるのを防ぐべく、より短い視聴距離Lを有するスクリーンを、この事例では4つのみの立体半映像がこれに応じた画素の4つのみのサブセット上で再生されるように駆動し、このとき光学素子15は、光学格子がより短い周期長D3、すなわちD3=(8/9)×D1を有するように駆動される。この事例に対するレンチキュラーレンズと画素マトリクス12の画素13の対応する駆動とが図3に点線で描かれている。
【0040】
夫々の状況に最適なスクリーンの駆動を可能にするべく、またサブセットの数と視聴ゾーン11および11´が広がる領域の幅とに関連し、制御ユニット16は手動入力または入力信号に基づいてサブセットおよびこれに応じた複数の再生される立体半映像の数を設定するように構成され、その結果、前述の領域の幅を少なくとも特定の制限範囲内で自由に選択することができる。
【0041】
図1に従って表現した図5は別のスクリーンを示しており、これは、画素13がより小さく、より近い距離に配置され、その結果画素マトリクス12はより高い解像度を有し、また光学素子15の電極17もこれに応じて細くなり、かつ互いにより狭い距離で隣り合って配置されているという事実によってのみ、前述のスクリーンと異なっている、従って、適切にプログラムされた制御ユニットによる画素マトリクス12および光学素子15の駆動は、これに応じて前述した例とは若干異なる。本実施形態例では、対になって互いに補足し3次元的に知覚可能な立体映像となる8つの異なる立体半映像が、ノミナルな視聴距離Lnからのスクリーンの視聴のために画素の8つのサブセット上で再生され、これらの各サブセットは画素13の結合体の群によって形成され、これらの結合体は前のように画定された画素13の2つのストリップ14によって各場合に形成される。
【0042】
図6では図3に対応する形で、画素マトリクス12のこの駆動を画素ラインの例の他、この事例で選択される光学素子15の駆動と共に示している。この事例で光学素子15によって形成されるシリンドリカルレンズ状レンズが、図6に実線で示されている。視聴距離を、より小さい値Lに短縮させるために、7つのみの立体半映像がこれに応じた画素の7つのみのサブセット上で再生されるように、画素マトリクス12の駆動を変化させ、このときこれらのサブグループを形成する画素13の結合体は幅が広がって、単に2つではなく代わりに3つの画素13のストリップ14から形成される。同時に光学素子の駆動を、光学素子15によって形成されるレンチキュラーレンズの周期長がD1からD2=(21/16)×D1に増加するように変化させ、ここでD1=16×D×Ln/(Ln+a)である。
【0043】
あるいは、より短い視聴距離Lからの視聴のために、5つのみの立体半映像がこれに応じた画素13の5つのみのサブセット上で再生されるようにスクリーンを駆動してもよく、この場合もこれらのサブセットは各場合に3つのストリップ14の幅の多数の結合体から形成される。この事例において周期長は、より小さい値D3=(15/16)×D1に減少し、これは図6において、表示された画素ラインの画素13上への映像情報の夫々の分配と同様に点線で示されている。
【0044】
図7は、視聴者空間の視聴距離Lから視聴するためのこの駆動で、視聴ゾーン11´がどのようにスクリーン前方に存在するようになるかを示している。さらに図7には、より短い視聴距離L´に対してスクリーンがどのように駆動され得るかについても示されている。これに対し光学素子は、光学格子の周期長がこの場合も値D1を有するように駆動され、ここでは4つの立体半映像を再生するのための画素13の4つのみのサブセットが、4つのストリップ14によって各場合に形成された結合体の群からこれらの各サブセットが形成されるように画定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7