(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の押え板の移動を制御し、前記第2の押え板により挟持した前記下バリを前記第2の押え板から開放することで前記下バリを前記搬送手段に落下させる第1の制御手段と、
前記金型の移動を制御し、前記金型で型締めした前記樹脂成形品を前記金型から開放することで前記樹脂成形品を前記搬送手段に落下させる第2の制御手段と、
前記第1の押え板の移動を制御し、前記第1の押え板により挟持した前記上バリを前記第1の押え板から開放することで前記上バリを前記搬送手段に落下させる第3の制御手段と、を有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の成形装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本発明の一態様にかかる成形装置100の概要)
まず、
図1、
図8を参照しながら、本発明の一態様にかかる成形装置100について説明する。
図1は、本発明の一態様にかかる成形装置100の構成例を示し、
図8は、金型32A,32Bの上下に発生するバリ2,3と、金型32A,32Bの内部に形成される樹脂成形品1と、を切断した状態を示している。
【0012】
本発明の一態様にかかる成形装置100は、
図1に示すように、押出装置12から押し出された溶融状態の樹脂シートPを金型32A,32Bで挟み込んで型締めして樹脂成形品を成形する成形装置100である。
【0013】
本発明の一態様にかかる成形装置100は、
図8に示すように、金型32A,32Bを型締めした際に金型32A,32Bの上下に発生する少なくとも一方のバリ2,3と、金型32A,32Bの内部に形成される樹脂成形品1と、を金型32A,32Bを型締めした状態で切断する切断部を有する、ことを特徴とする。切断部は、例えば、
図1、
図8に示すように、押え板33A,33B、押え板移動装置34A,34B、切断刃35で構成している。
【0014】
本発明の一態様にかかる成形装置100は、金型32A,32Bの上下に発生する少なくとも一方のバリ2,3と、金型32A,32Bの内部に形成される樹脂成形品1と、を金型32A,32Bを型締めした状態で切断部で切断している。このため、金型32A,32Bの上下に発生する少なくとも一方のバリ2,3の状態に関わらず、所望の樹脂成形品1を成形し易くすることができる。以下、添付図面を参照しながら、本発明の一態様にかかる成形装置100の実施形態について詳細に説明する。
【0015】
<成形装置100の構成例>
まず、
図1を参照しながら、本実施形態の成形装置100の構成例について説明する。
図1は、本実施形態の成形装置100の構成例を示す図である。
【0016】
本実施形態の成形装置100は、押出装置12、延伸装置10、型締装置14を有して構成している。
【0017】
本実施形態の成形装置100は、溶融状態の樹脂シートPを押出装置12から下方に押し出す。そして、押出装置12から押し出された溶融状態の樹脂シートPを延伸装置10で延伸して型締装置14に送り出す。そして、延伸装置10から送り出された樹脂シートPを型締装置14で型締めし、所望の形状の樹脂成形品を成形する。
【0018】
本実施形態の押出装置12は、ホッパ16が付設されたシリンダ18、シリンダ18内に設けられたスクリュ(図示せず)、スクリュに連結された油圧モータ20、シリンダ18と内部が連通したアキュムレータ22、アキュムレータ22内に設けられたプランジャ24、Tダイ28を有して構成している。Tダイ28には、押出スリット26が設けられている。
【0019】
本実施形態の押出装置12から溶融状態の樹脂シートPを押し出す場合は、まず、樹脂シートPを構成する樹脂ペレットをホッパ16に投入する。ホッパ16から投入された樹脂ペレットは、シリンダ18内で油圧モータ20によるスクリュの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ22に移送されて一定量貯留される。そして、プランジャ24の駆動によりTダイ28に向けて溶融樹脂を送り、押出スリット26を通じて所定の長さの連続的な樹脂シートPが押し出される。これにより、押出装置12から溶融状態の樹脂シートPを押し出すことができる。
【0020】
押出装置12の押出能力は、成形する樹脂成形品の大きさ、樹脂シートPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から適宜選択する。より具体的には、間欠押出における1ショットの押出量は、好ましくは1〜10kgであり、押出スリット26からの樹脂シートPの押出速度は、数百kg/時以上、より好ましくは、700kg/時以上である。また、樹脂シートPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から、樹脂シートPの押出工程はなるべく短いのが好ましい。樹脂の種類、MFR値、メルトテンション値に依存するが、一般的に、押出工程は40秒以内、より好ましくは、10〜20秒以内に完了するのがよい。このため、樹脂シートPの押出スリット26からの単位面積、単位時間当たりの押出量は、50kg/時cm
2以上、より好ましくは、150kg/時cm
2以上である。
【0021】
押出スリット26は、
図1に示すように、鉛直下向きに配置され、押出スリット26から押し出された樹脂シートPは、そのまま押出スリット26から垂下する形態で、鉛直下向きに送られるようにしている。押出スリット26は、その間隔を可変とすることにより、樹脂シートPの厚みを変更することが可能である。
【0022】
延伸装置10は、押出スリット26から押し出された溶融状態の樹脂シートPを延伸する。本実施形態の延伸装置10は、一対の調整ローラ30A,30B、補助ローラ31を有して構成している。一対の調整ローラ30A,30Bは、Tダイ28の下方の所定位置に配置されており、補助ローラ31は、一対の調整ローラ30A,30Bを構成する一方のローラ30Bの下方の所定位置に配置されている。
【0023】
本実施形態の一対の調整ローラ30A,30Bは、一方のローラ30Bが他方のローラ30Aよりも樹脂シートPが意図的に巻き付き易くなるように構成している。そして、補助ローラ31は、樹脂シートPが意図的に巻き付き易くなっている一方のローラ30Bの下方の所定位置に配置されている。補助ローラ31は、一方のローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートを一方のローラ30Bから剥がすために設けられている。
【0024】
本実施形態の延伸装置10は、押出スリット26から押し出された樹脂シートPを一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込み、一対の調整ローラ30A,30Bの回転により樹脂シートPを下方に送り出すことで、樹脂シートPを延伸薄肉化している。
【0025】
本実施形態の延伸装置10は、押出スリット26から押し出される樹脂シートPの押出速度と、一対の調整ローラ30A,30Bによる樹脂シートPの送り出し速度と、の関係を調整することで、ドローダウンあるいはネックインの発生を防止することができる。その結果、樹脂の種類、特に、MFR値およびメルトテンション値、あるいは単位時間当たりの押出量に対する制約を小さくすることができる。
【0026】
一対の調整ローラ30A,30Bは、
図2、
図3に示すように、原動ローラ30Aと、従動ローラ30Bと、で構成し、押出スリット26の下方において、各々のローラ30A,30Bの回転軸が互いに平行にほぼ水平に配置される。
【0027】
一対の調整ローラ30A,30Bを構成するそれぞれのローラ30A,30Bの直径およびローラの軸方向の長さは、樹脂シートPの押出速度、樹脂シートPの押出方向長さおよび幅、ならびに樹脂の種類等に応じて適宜設定する。しかし、本実施形態の延伸装置10は、樹脂シートPを従動ローラ30B側に意図的に巻き付き易くする観点から、従動ローラ30Bの径は、原動ローラ30Aの径よりも大きくする方が好ましい。従動ローラ30Bの径を原動ローラ30Aの径よりも大きくすることで、樹脂シートPとの接触面積を原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側を大きくすることができる。その結果、樹脂シートPを原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側に巻き付き易くすることができる。
【0028】
なお、樹脂シートPを原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側に巻き付き易くする好適な方法としては、原動ローラ30Aの表面の粗さを従動ローラ30Bの表面の粗さよりも粗くする方法を採用することが好ましい。原動ローラ30Aの表面の粗さを従動ローラ30Bの表面の粗さよりも粗くすることで、樹脂シートPとの接触面積を原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側を大きくすることができる。その結果、樹脂シートPを原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側に巻き付き易くすることができる。原動ローラ30Aの表面の粗さを従動ローラ30Bの表面の粗さよりも粗くするには、原動ローラ30Aの表面を粒子の粗いショットを用いて表面加工し、従動ローラ30Bの表面を粒子の細かいショットを用いて表面加工することで実現できる。
【0029】
本実施形態では、一対の調整ローラ30A,30Bのローラ材質は、アルミ合金A7075を使用している。ショットは、ホワイトモランダム/WA(研削材)(昭和電工製)を使用している。粒子が粗い方は、F24〜36(粒度範囲710〜500μm)の研削材を用い、粒子が細かい方は、F100〜120(粒度範囲125〜100μm)の研削材を用いている。これにより、原動ローラ30Aの表面の粗さを従動ローラ30Bの表面の粗さよりも粗くし、樹脂シートPを原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側に意図的に巻き付き易くしている。
【0030】
従来は、原動ローラ30Aと従動ローラ30Bとの表面加工に使用するショットは同じ種類のものを使用し、一対の調整ローラ30A,30Bに樹脂シートPが巻き付かないようにしていた。しかし、樹脂シートPの樹脂の種類、一対の調整ローラ30A,30Bで樹脂シートPを挟む力、一対の調整ローラ30A,30B間の間隔などの諸条件によっては、樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bのどちらかのローラに巻き付く現象が発生してしまっていた。
【0031】
このため、本実施形態では、原動ローラ30Aは、粒子の粗いショットを用いて表面加工を行い、従動ローラ30Bは、原動ローラ30Aより十分細かいショットを用いて表面加工を行い、樹脂シートPを原動ローラ30Aよりも従動ローラ30B側に意図的に巻き付き易く構成している。そして、補助ローラ31の回転により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにしている。これにより、本実施形態では、樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bに巻き付く現象の発生を防止している。なお、補助ローラ31の表面の粗さは、補助ローラ31に樹脂シートPが巻き付かないように、原動ローラ30Aと従動ローラ30Bとの間の範囲で調整することが好ましい。
【0032】
原動ローラ30Aは、
図3に示すように、ローラ回転駆動手段94が付設されている。また、従動ローラ30Bは、
図2に示すようにローラ移動手段96が付設されている。原動ローラ30Aは、ローラ回転駆動手段94により、原動ローラ30Aの軸線方向を中心に回転可能になっている。また、従動ローラ30Bは、ローラ移動手段96により、一対の調整ローラ30A,30Bを包含する平面内で原動ローラ30Aとの平行な位置関係を保持しつつ、原動ローラ30Aに向かって近づき、あるいは、原動ローラ30Aから離れるように移動するようになっている。
【0033】
ローラ回転駆動手段94は、原動ローラ30Aに連結した回転駆動モータ98であり、回転駆動モータ98の回転トルクを、例えば、歯車減速機構(図示せず)を介して原動ローラ30Aに伝達するようにしている。回転駆動モータ98は、回転数を調整可能なように回転数調整装置111が付設されている。回転数調整装置111は、例えば、電動モータに対する電流値を調整するものでよく、樹脂シートPが押出スリット26から押し出される押出速度と、一対の調整ローラ30A,30Bの回転により樹脂シートPが下方に送り出される送り出し速度と、の相対速度差を、樹脂シートPの押出速度に応じて調整するようにしている。
【0034】
一対の調整ローラ30A,30Bによる樹脂シートPの送り出し速度は、例えば、直径100ミリの一対の調整ローラ30A,30Bを用いて、送り出し方向に長さ2000ミリの樹脂シートPを15秒間で送り出す場合、1ショット15秒間で約6.4回転することとなり、一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度は約25.5rpmと算出することができる。一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を上げ下げすることで樹脂シートPの送り出し速度を容易に調整することができる。
【0035】
従動ローラ30Bは、従動ローラ30Bが原動ローラ30Aと同調して回転駆動するように、従動ローラ30Bの端周面102に亘ってローラの回転軸を中心に回転可能な第1歯車104を有している。一方、原動ローラ30Aは、原動ローラ30Aの端周面107に亘ってローラの回転軸を中心に回転可能な第2歯車108を有している。第2歯車108は、第1歯車104と噛み合うようになっている。
【0036】
ローラ移動手段96は、
図2に示すように、ピストンーシリンダ機構からなり、ピストンロッド109の先端が、従動ローラ30Bをその軸線方向に回転可能に支持するカバー131に連結されている。例えば、空気圧を調整することにより、ピストン113をシリンダ115に対して摺動させ、それにより、従動ローラ30Bを水平方向に移動するようにし、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔Dを調整可能にしている。
【0037】
ローラ移動手段96は、樹脂シートPの最下部が一対の調整ローラ30A,30Bの間に供給される前に、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を、樹脂シートPの厚みより広げて(
図2(A)の間隔D1を構成する開位置)、樹脂シートPが円滑に一対の調整ローラ30A,30Bの間に供給されるようにする。その後、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を狭めて、一対の調整ローラ30A,30Bにより樹脂シートPを挟み込み(
図2(A)の間隔D2を構成する閉位置)、一対の調整ローラ30A,30Bの回転により樹脂シートPを下方に送り出すようにしている。
【0038】
ピストン113のストロークは、開位置と閉位置との距離となるように設定すればよい。また、空気圧を調整することにより、樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bの間を通過する際、一対の調整ローラ30A,30Bから樹脂シートPに作用する押圧力を調整することも可能である。
【0039】
押圧力の範囲は、一対の調整ローラ30A,30Bが回転することにより、一対の調整ローラ30A,30Bの表面と樹脂シートPの表面との間に滑りが生じない一方で、一対の調整ローラ30A,30Bにより樹脂シートPが引きちぎられることのないようにして樹脂シートPが確実に下方に送り出されるように定められる。樹脂の種類に依存するが、例えば、0.05MPA〜6MPAに定められる。
【0040】
本実施形態の補助ローラ31は、上述したローラ回転駆動手段、ローラ移動手段が付設されている。このため、補助ローラ31は、ローラ回転駆動手段により、補助ローラ31の軸線方向を中心に回転可能になっている。回転方向は、従動ローラ30Bと同じ回転方向である。また、回転速度は、一対の調整ローラ30A,30Bと同じ回転速度である。また、補助ローラ31は、ローラ移動手段により、
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30の間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に水平に移動するようになっている。これにより、本実施形態の補助ローラ31は、補助ローラ31の回転により、従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPを従動ローラ30Bから剥がすように樹脂シートPを下方に送り出すことができる。補助ローラ31のローラ径は、補助ローラ31に樹脂シートPが巻き付かないように、原動ローラ30Aのローラ径と従動ローラ30Bのローラ径との間の範囲で設定することが好ましい。
【0041】
型締装置14は、延伸装置10から送り出された樹脂シートPを型締めし、所望の形状の樹脂成形品を成形する。本実施形態の型締装置14は、金型32A,32B、金型駆動装置(図示せず)を有して構成している。金型32A,32Bは、2つの分割形式の金型である。金型駆動装置は、溶融状態の樹脂シートPの供給方向に対して略直交する方向に、金型32A,32Bを開位置と閉位置との間で移動させる。
【0042】
金型32A,32Bは、キャビティ116を対向させた状態で配置され、それぞれキャビティ116が略鉛直方向に沿うように配置される。それぞれのキャビティ116の表面には、溶融状態の樹脂シートPに基づいて成形される樹脂成形品の外形、および、表面形状に応じて凹凸部が設けられる。
【0043】
金型32A,32Bそれぞれにおいて、キャビティ116のまわりには、ピンチオフ部118が形成され、このピンチオフ部118は、キャビティ116のまわりに環状に形成され、対向する金型32A,32Bに向かって突出する。これにより、2つの分割形式の金型32A,32Bを型締する際、それぞれのピンチオフ部118の先端部が当接し、2枚の溶融状態の樹脂シートP1,P2は、その周縁にパーティングラインが形成されるように溶着される。ピンチオフ部118の先端部同士が当接した際の対向するキャビティ116A,116Bの表面同士の間隔は、樹脂シートP1の厚みおよび樹脂シートP2の厚みの合計より少なくとも小さくなるように設定され、それにより、分割形式の金型32A,32Bを型締する際、樹脂シートP1と樹脂シートP2とが面溶着可能なようにしている。なお、ピンチオフ部118は、いずれか一方の金型32A,32Bに設けてもよい。
【0044】
金型32A,32Bの上下には、押え板33A,33Bが摺動可能に設けられており、押え板移動装置34A,34Bにより、押え板33A,33Bが、金型32A,32Bに対して相対的に移動可能としている。また、一方の押え板33Bには、切断刃35が設けられており、押え板33Bの移動とともに切断刃35も移動し、切断刃35によりバリを切断するように構成している。バリは、樹脂シートP1,P2を金型32A,32Bで型締めした際に金型32A,32Bの上下に発生する。
【0045】
押え板33A,33Bは、樹脂シートP1,P2を金型32A,32Bで型締めした際に金型32A,32Bの上下に発生するバリ(樹脂シートP1,P2)を挟持して押えるものである。押え板33A,33Bは、金属等で構成する。押え板移動装置34A,34Bは、押え板33A,33Bを移動する際に使用する装置である。押え板移動装置34A,34Bは、複動式のエアシリンダ等で構成する。切断刃35は、金型32A,32Bの上下に発生するバリ(樹脂シートP1,P2)を切断するものである。切断刃35は、金属等で構成する。
【0046】
本実施形態では、押え板33A,33B、切断刃35、押え板移動装置34A,34Bでバリ切断装置を構成する。バリ切断装置は、切断側と押え側とに分かれており、切断刃35が設けられた一方が切断側となり、切断刃35が設けられていない他方が押え側となる。バリ切断装置は、金型32A,32Bの上下にそれぞれ配置されている。
【0047】
金型32A,32Bはそれぞれ、金型駆動装置により駆動され、開位置において、金型32A,32Bの間に、2枚の溶融状態の樹脂シートPが配置可能なようにされている。一方、閉位置において、金型32A,32Bのピンチオフ部118が当接し、環状のピンチオフ部118が互いに当接する。開位置から閉位置への各金型32A,32Bの移動について、閉位置、すなわち、ピンチオフ部118同士が互いに当接する位置は、2枚の溶融状態の樹脂シートP1,P2間で、両樹脂シートP1,P2から等距離の位置とし、各金型32A,32Bが金型駆動装置により駆動されてその位置に向かって移動するようにしている。
【0048】
金型32Aの内部には、真空吸引室(図示せず)が設けられ、真空吸引室は、吸引穴を介してキャビティ116Aに連通し、真空吸引室から吸引穴を介して吸引することにより、キャビティ116Aに向かって樹脂シートP1を吸着させて、キャビティ116Aの外表面に沿った形状に賦形するようにしている。金型32Bについても同様に、キャビティ116Bに吸引穴を介して連通する真空吸引室が設けられている。一方、金型32Bには、金型32A,32Bを型締したときに両金型32A,32Bにより形成される密閉空間内から吹き込み圧をかけることが可能なように、ブローピン(図示せず)が設置されている。
【0049】
樹脂シートP1,P2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、または非晶性樹脂などから形成されたシートからなる。より詳細には、樹脂シートP1,P2は、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で、金型への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
【0050】
より具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0g/10分以下、さらに好ましくは0.3〜1.5g/10分のもの、またはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等の非晶性樹脂であって、200℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度200℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0〜60g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分でかつ、230℃におけるメルトテンション(株式会社東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、余熱温度230℃、押出速度5.7ミリ/分で、直径2.095ミリ、長さ8ミリのオリフィスからストランドを押し出し、このストランドを直径50ミリのローラに巻き取り速度100rpmで巻き取ったときの張力を示す)が50mN以上、好ましくは120mN以上のものを用いて形成される。
【0051】
また、樹脂シートP1,P2には衝撃により割れが生じることを防止するため、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーが30wt%未満、好ましくは15wt%未満の範囲で添加されていることが好ましい。具体的には水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしてスチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体、水添スチレン−ブタジエンゴムおよびその混合物が好適であり、スチレン含有量が30wt%未満、好ましくは20wt%未満であり、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)は1.0〜10g/10分、好ましくは5.0g/10分以下で、かつ1.0g/10分以上あるものがよい。
【0052】
さらに、樹脂シートP1,P2には、添加剤が含まれていてもよく、その添加剤としては、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機フィラー、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等があげられる。具体的にはシリカ、マイカ、ガラス繊維等を成形樹脂に対して50wt%以下、好ましくは30〜40wt%添加する。
【0053】
<成形装置100の制御動作例>
次に、
図4〜
図12を参照しながら、本実施形態の成形装置100の制御動作例について説明する。
【0054】
まず、溶融混練した熱可塑性樹脂をアキュムレータ22内に所定量貯留し、Tダイ28に設けられた所定間隔の押出スリット26から、アキュムレータ22内に貯留された熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出す。これにより、押出スリット26から溶融状態の樹脂シートPが所定の押出速度で押し出されることになる。
【0055】
延伸装置10は、一対の調整ローラ30A,30Bを開位置に移動し、押出スリット26の下方に配置された一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を樹脂シートPの厚みより広げる。これにより、押出スリット26から下方に押し出された溶融状態の樹脂シートPの最下部が一対の調整ローラ30A,30Bの間に円滑に供給されるようにすることができる。なお、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を樹脂シートPの厚みより広げるタイミングは、押し出し開始後でなく、ワンショットごとに二次成形が終了時点で行ってもよい。
【0056】
次に、延伸装置10は、一対の調整ローラ30A,30B同士を互いに近接させて閉位置に移動し、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を狭めて樹脂シートPを挟み込み、一対の調整ローラ30A,30Bの回転により樹脂シートPを下方に送り出す。
【0057】
具体的には、
図4(A)に示すように、押出スリット26から溶融状態の樹脂シートPを押し出した後に、ローラ移動手段96を駆動することにより、
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30A,30B同士を互いに近接させて閉位置に移動し、一対の調整ローラ30A,30B同士の間隔を狭めて樹脂シートPを挟み込み、一対の調整ローラ30A,30Bの回転により樹脂シートPを下方に送り出す。その際、一対の調整ローラ30A,30Bの回転によりスウェルした状態の樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bに送られている間、一対の調整ローラ30A,30Bによる樹脂シートPの下方への送り出し速度が、樹脂シートPの押出速度以上となるように一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を調整する。
【0058】
より詳細には、スウェルした状態の樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bに送り出されるにつれて、鉛直方向に垂下する樹脂シートPの長さが長くなり、それに起因して垂下する樹脂シートPの上部ほど樹脂シートPの自重により薄肉化されるところ(ドローダウンあるいはネックイン)、その一方で一対の調整ローラ30A,30Bによる送り出し速度を押出速度以上となるように一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を調整することにより、樹脂シートPは一対の調整ローラ30A,30Bにより下方に引っ張られ、樹脂シートPは延伸薄肉化される。
【0059】
このとき、時間経過とともに一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を低下させて、送り出し速度を樹脂シートPの押出速度に近づけるように調整する。
【0060】
例えば、樹脂シートPの押出速度を一定にする一方、一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を時間経過とともに段階的に減少させてもよい。また、一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度を一定にする一方、樹脂シートPの押出速度を時間経過とともに段階的に減少させてもよい。また、一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度の方が大きい範囲内で一対の調整ローラ30A,30Bの回転速度および樹脂シートPの押出速度を時間経過とともに段階的に変動させてもよい。
【0061】
いずれの場合であっても、時間経過とともに、一対の調整ローラ30A,30Bの回転による樹脂シートPの下方への送り出し速度と、樹脂シートPの押出速度と、の相対速度差が縮まることから、樹脂シートPの上部ほど一対の調整ローラ30A,30Bによる下方への引っ張り力が低下し、相対的にこのような引っ張り力に伴う延伸薄肉化が低減され、ドローダウンあるいはネックインに伴う薄肉化を相殺し、ドローダウンあるいはネックインを有効に防止し、以て押出方向に一様な厚みを形成することが可能である。
【0062】
また、本実施形態の延伸装置10は、
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30A,30B同士を互いに近接させて閉位置に移動する際に、ローラ移動手段により、
図4(B)に示すように、補助ローラ31を一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に水平に移動する。また、ローラ回転駆動手段により、補助ローラ31を従動ローラ30Bと同じ回転方向に回転させる。補助ローラ31の回転速度は、補助ローラ31の回転による樹脂シートPの送り出し速度が一対の調整ローラ30A,30Bによる樹脂シートPの送り出し速度と同じになるように調整している。これにより、本実施形態の補助ローラ31は、従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPを従動ローラ30Bから剥がすように樹脂シートPを下方に送り出すことができる。その結果、延伸装置10は、一様な厚みを有し且つ薄肉化した樹脂シートPを型締装置14に送り出すことができる。
【0063】
次に、
図5に示すように、延伸装置10から送り出された樹脂シートPを分割金型32A,32Bの間に配置する。これにより、樹脂シートPは、ピンチオフ部118のまわりにはみ出す形態で位置決めされる。樹脂シートPの位置決めが完了すると、延伸装置10の一対の調整ローラ30A,30Bおよび補助ローラ31の回転を一旦停止し、一対の調整ローラ30A,30Bで樹脂シートPを挟持した状態にする。
【0064】
以上の工程を、2枚の樹脂シートP1、P2それぞれについて行い、樹脂シートP1と樹脂シートP2とを互いに間隔を隔てた状態で、金型32A,32Bの間に配置する。
【0065】
次に、
図6に示すように、金型32A,32Bを型締めし、樹脂シートP1をキャビティ116Aに対して押し付けて、キャビティ116Aの凹凸表面に沿った形状に樹脂シートP1を賦形する。また、樹脂シートP2をキャビティ116Bに対して押し付けて、キャビティ116Bの凹凸表面に沿った形状に樹脂シートP2を賦形する。これにより、樹脂シートP1,P2を所望の樹脂成形品1に成形することができる。金型32A,32Bを型締めすると、金型32A,32Bの上下にバリ2、3が発生する。金型32A,32Bの上方に発生するバリを上バリ2とし、金型32A,32Bの下方に発生するバリを下バリ3とする。この時、補助ローラ31は、樹脂シートPに接触させないように後退させることが好ましい。これにより、上バリ2が補助ローラ31に引っ掛からないようにすることができる。
【0066】
金型32A,32Bの型締め後は、
図7に示すように、押え側の押え板移動装置34Aを駆動し、押え側の押え板33Aを金型32Aに沿って前進させる。本実施形態の押え板移動装置34Aは、エアシリンダで構成しているため、エアー圧力により押え板33Aを前進させる。押え板33Aを所定位置まで前進させた後、エアー圧力を停止する。
【0067】
次に、
図8に示すように、切断側の押え板移動装置34Bを駆動し、切断側の押え板33Bを前進させ、押え板33Bに設けられた切断刃35によりバリ2、3を切断する。この時、押え側の押え板移動装置34Aは、エアー圧力を停止しているため、押え側の押え板33Aは、切断側の押え板33Bの前進に伴って後退する。押え板33A,33Bは、金型32A,32Bの合わせ面とほぼ同位置で、金型32A,32Bの上下に発生したバリ2、3を挟持し、そのバリ2、3を挟持した状態で、
図8に示すように、押え側に移動し、バリ2、3を引きちぎることになる。これにより、切断刃35でバリ2、3を完全に切断できなかった場合でも、切断刃35によりバリ2、3に切れ目が形成された位置からバリ2、3を容易に引きちぎることができる。その結果、上下にバリ2、3が付いた総バリ状態の樹脂成形品1を、上バリ2、樹脂成形品1、下バリ3の3つに分割することができる。
【0068】
次に、
図9に示すように、切断側の押え板33Bを後退させ、下バリ3にエアーαを噴射し、下バリ3を鉛直下方向に落下させる。下バリ3にエアーαを噴射することで、下バリ3が押え板33A,33Bに引っ掛かることなく下方に落下させることができる。エアーαの噴射方法は、特に限定せず、任意の方法で噴射することができる。なお、下バリ3の両側からエアー圧を調整してエアーαを噴射することで、所定の位置に下バリ3を落下させるようにすることができる。これにより、まず、下バリ3が型締装置14の下方に位置するベルトコンベア40上に落下して搬送されることになる。
【0069】
次に、
図10に示すように、金型32A,32Bを型開きし、離型装置(図示せず)により所望の樹脂成形品1を鉛直下方向に落下させる。これにより、樹脂成形品1がベルトコンベア40上に落下して搬送されることになる。
【0070】
次に、
図11に示すように、切断側の一対の調整ローラ30A,30Bおよび補助ローラ31を再回転し、一対の調整ローラ30A,30Bで挟持していた上バリ2の一方を開放する。
【0071】
次に、
図12に示すように、押え側の一対の調整ローラ30A,30Bおよび補助ローラ31を再回転し、一対の調整ローラ30A,30Bで挟持していた上バリ2の他方を開放する。これにより、上バリ2がベルトコンベア40上に落下して搬送されることになる。
【0072】
本実施形態の型締装置14は、上バリ2、樹脂成形品1、下バリ3に3分割し、下バリ3、樹脂成形品1、上バリ2の順番でそれぞれ時間差を設けてベルトコンベア40に落下させて搬送している。このため、ベルトコンベア40で下バリ3、樹脂成形品1、上バリ2の順番で搬送されてくるため、検知センサ等を用いて樹脂成形品1のみをベルトコンベア40から容易に取り出すことができる。そして、下バリ3、上バリ2をリサイクル材として再利用することができる。
【0073】
<本実施形態の成形装置100の作用・効果>
本実施形態の成形装置100は、一対の調整ローラ30A,30Bと、補助ローラ31と、を有し、一対の調整ローラ30A,30Bを構成する従動ローラ30Bは、原動ローラ30Aよりも樹脂シートPが意図的に巻き付き易くなるようにしている。また、補助ローラ31を一対の調整ローラ30A,30Bと、金型32A,32Bと、の間に配置している。そして、押出装置12から押し出された樹脂シートPを一対の調整ローラ30A,30Bで挟み込んで下方に送り出すと共に、補助ローラ31を、一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に移動し、補助ローラ31により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにして下方に送り出している。
【0074】
これにより、延伸装置10は、押出装置12から押し出された樹脂シートPが一対の調整ローラ30A,30Bに巻き付いてしまうのを防止すると共に、樹脂シートPを上下方向(押出方向)に一様な厚みを有し且つ薄肉化した状態(例えば、1mm程度)で型締装置14に送り出すことができる。
【0075】
また、本実施形態の成形装置100において型締装置14は、金型32A,32Bの上下にバリ切断装置を設け、バリ切断装置により、上バリ2、樹脂成形品1、下バリ3に3分割し、下バリ3、樹脂成形品1、上バリ2の順番でそれぞれ時間差を設けてベルトコンベア40に落下させて搬送している。このため、ベルトコンベア40で下バリ3、樹脂成形品1、上バリ2の順番で搬送されてくるため、検知センサ等を用いて樹脂成形品1のみをベルトコンベア40から容易に取り出すことができる。
【0076】
成形装置100の構成によっては、樹脂成形品を取り出す際に使用する取出装置を用いることができないことがある。取出装置は、型締装置14で型締めした際に発生する上バリ2を摘んで型締装置14から樹脂成形品1を取り出す装置である。この取出装置を用いることができない構成としては、例えば、樹脂成形品1の内部に補強材などを挿入する際に使用するインサート装置を有する成形装置100の構成の場合があげられる。
【0077】
このため、本実施形態では、型締装置14の下方に設置したベルトコンベア40に樹脂成形品1を落下させて搬送することにしている。
【0078】
この場合、樹脂成形品1の上下に発生するバリ2、3を付けたままの総バリ状態の樹脂成形品1をベルトコンベア40に落下させて搬送した場合は、落下の際に、総バリ状態の樹脂成形品1が型締装置14に引っ掛かってしまったり、総バリ状態の樹脂成形品1にバリ2、3が付着してしまったりする。また、落下の際に総バリ状態の樹脂成形品1が変形してしまったりする。また、ベルトコンベア40に総バリ状態の樹脂成形品1が引っ掛かったりする。本実施形態では、延伸装置10は、補助ローラ31を有して構成しているため、押出装置12と型締装置14との間の領域を従来よりも大きく確保する必要がある。その結果、上バリ2が従来よりも大きくなり、上記の問題がより顕著になる。
【0079】
このため、本実施形態では、上バリ2、樹脂成形品1、下バリ3に3分割し、下バリ3、樹脂成形品1、上バリ2の順番でそれぞれ時間差を設けてベルトコンベア40に落下させて搬送している。これにより、上述した問題を解消し、且つ、樹脂成形品1のみをベルトコンベア40から容易に取り出すことができる。
【0080】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
【0081】
例えば、上述した
図1に示す成形装置100の構成において、
図13に示すように、型締装置14の下方にエキスパンダー50を設けることも可能である。エキスパンダー50は、樹脂シートP1,P2のしわ伸ばしに用いられる。この場合、エキスパンダー50で樹脂シートP1,P2を挟み込んで下方に回転させることで、樹脂シートP1,P2を引き伸ばして樹脂シートP1,P2のしわを伸ばすことになる。
【0082】
また、上述した実施形態では、2枚の樹脂シートP1,P2を用いた場合を例に説明した。しかし、1枚の樹脂シートPを用いた場合にも好適である。
【0083】
また、上述した実施形態では、一方の押え板33Bに切断刃35を設け、押え板33Bの移動とともに切断刃35も移動し、切断刃35によりバリ2、3を切断するように構成している。しかし、切断刃35を押え板33Bと独立して設け、切断刃35を独立して移動させてバリ2、3を切断するようにすることも可能である。この場合、押え板33Bを設けず、切断刃35と、その切断刃35を移動させる切断刃移動装置と、で上述したバリ切断装置を構成するようにすることも可能である。また、切断刃35を設けず、一対の押え板33A,33Bでバリ2、3を挟持して引きちぎるようにすることも可能である。この場合は、押え板33A,33Bの端部に鋭利な突起部を設け、その突起部でバリ2、3に切り込みを入れて引きちぎるようにすることも可能である。
【0084】
また、上述した実施形態では、
図4(A)に示すように、補助ローラ31を従動ローラ30Bの下方の所定位置に配置する。そして、その補助ローラ31を、
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に移動し、補助ローラ31により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにして下方に送り出すようにしている。しかし、補助ローラ31を、
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に予め配置しておく。そして、補助ローラ31により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにして下方に送り出すようにすることも可能である。即ち、補助ローラ31を一対の調整ローラ30A,30Bと金型32A,32Bとの間に配置し、その補助ローラ31により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすことが可能であれば、補助ローラ31の配置位置は
図4に示す位置に限定せず、任意の位置に配置することが可能である。
【0085】
また、上述した実施形態では、一対の調整ローラ30A,30B、補助ローラ31で延伸装置10を構成した。しかし、ローラでなく、ベルト状の回転体で構成することも可能である。
【0086】
また、上述した実施形態では、補助ローラ31により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにしている。しかし、従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすことが可能であれば、補助ローラ31のようにローラ形状の回転体ではなく、例えば、板形状の部材等で構成した補助体を用いることも可能である。例えば、上述した押え板33のように板形状の部材等で補助体を構成する。そして、その補助体を、例えば
図4(B)に示すように、一対の調整ローラ30A,30Bの間に挟み込まれた樹脂シートPの位置よりも原動ローラ30A側に移動し、補助体により従動ローラ30Bに巻き付こうとする樹脂シートPをその従動ローラ30Bから剥がすようにして下方に送り出す。なお、この場合、補助体の表面は、樹脂シートPを補助体の表面に沿って下方に送り出せるように構成することになる。