【実施例】
【0024】
以下に、実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。尚、本発明の実施例における評価方法は下記の通りである。上昇融点については、基準油脂分析試験法2.2.4.2−1996にて、SFCについては、基準油脂分析試験法2.2.9−2013固体脂含量(NMR法)にて分析を行った。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
耐熱性チーズ様加工食品の品質評価
(耐熱保形性)
耐熱保形性の評価方法は以下の通りで行った。まずダイス状(縦20mm×横20mm×厚さ20mm)に成形した耐熱性チーズ様加工食品を濾紙を敷いたアルミカップの中に置き、190℃で6分間加熱した後、加熱前と加熱後の厚さを比較し、耐熱保形率を以下の式で算出した。
耐熱保形率=(加熱保持後の厚さ/加熱保持前の厚さ)×100(%)
なお耐熱性評価判定は耐熱保形率70%以上をもって耐熱性を有するものとし、以下の基準で3段階で評価した。
◎:90%以上 ○:70%以上90%未満 ×:70%未満
(硬度)
直径50mm、深さ25mmのカップに耐熱性チーズ様加工食品を30g入れ、5℃で3日間冷蔵保管した。株式会社山電製「クリープメータ レオナー(RE−3305S)」に該サンプルをセットし、プランジャーNo.5(5mm×22mm)、試料台速度を5mm/secに設定し、プランジャーを挿入した時の応力(gf)を読みとった。硬度は以下の基準で評価した。
◎:2000gf以上
○:1000gf以上〜2000gf未満
×:1000gf未満
(カット適性)
5℃で3日間冷蔵保管した耐熱性チーズ様加工食品を室温下、ナイフで切断した時の切り易さについて以下の基準で評価した。
◎:耐熱性チーズ様加工食品がナイフに付着することなく切れ、ナイフがほとんど汚れない
○:耐熱性チーズ様加工食品がナイフに付着するが、ナイフと耐熱性チーズ様食品は容易に分離する
×:耐熱性チーズ様加工食品がナイフに付着し、ナイフと耐熱性チーズ様食品が容易に分離しない
(加熱後の食感)
耐熱保形性と同様の方法で耐熱性チーズ様加工食品を加熱し、20℃まで品温を下げた後食した時の感覚を下記の基準で評価した。
〇:適度な弾力と粘りを感じる
×:適度な弾力と粘りを感じない
(30℃での油脂の分離)
ダイス状(縦20mm×横20mm×厚さ20mm)に成形した耐熱性チーズ様加工食品を30℃に静置させ、以下の基準で評価した。
〇:4時間以上経過しても耐熱性チーズ様加工食品の表面に油滴(=オイルオフ)が見られない
×:1時間以上4時間未満で耐熱性チーズ様加工食品の表面に油滴が見られる
【0028】
(実施例1)酸化デンプン:サゴヤシ
水相部として食塩1.5質量部、水39.5質量部を添加して昇温し、50℃に達した後、酸化デンプン1(アミロース含量:25質量%、カルボキシル基量:0.8質量%)33.0質量部を添加し、プロペラミキサー(1,300rpm)で混合攪拌して溶解させた。デンプンがしっかり膨潤糊化した後、油脂1を26.0質量部添加し乳化させ85℃まで混合攪拌した。85℃に到達後、そのままの回転数で1分間攪拌保持した。加熱乳化したチーズ様乳化物を容器に充填し、5℃の冷蔵庫で3日間冷却して耐熱性チーズ様加工食品を得た。このものについて耐熱保形性や加熱後の食感等を評価した。
該耐熱性チーズ様加工食品のタンパク質含量は0.0質量%、酸化デンプンの中のアミロース含量は25.0質量%、5℃における硬度は4,400gfであり、190℃、6分間加熱した際の耐熱保形性及び加熱後の食感とも良好な物性であった。品質評価結果は表3に示した。
【0029】
(実施例2) 酸化デンプン:コーン
表3に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表3に示した。
【0030】
(実施例3) 酸化デンプンの添加量:43質量部
表3に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表3に示した。
【0031】
(実施例4) 酸化デンプンの添加量:22質量部(サゴヤシ11質量部、コーン11質量部)
表3に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表3に示した。
【0032】
(実施例5〜6) 酸化デンプンと架橋デンプンの併用:ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン
表3に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表3に示した。
【0033】
(実施例7〜11) 油脂の変更:エステル交換油、パーム油、パームステアリン、配合油、バターオイル
表3に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表3に示した。
【0034】
(実施例12〜14) チーズ風味+その他副原料使用:大豆タンパク質、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アラビアガム使用
表4に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表4に示した。
【0035】
(実施例15) チーズ風味以外の加工食品:チョコレート風味
水相部として砂糖5.0質量部、水39.8質量部を添加して昇温し、50℃に達した後、酸化デンプン1(アミロース含量:25質量%、カルボキシル基量:0.8質量%)25.0質量部を添加し、プロペラミキサー(1,300rpm)で混合攪拌して溶解させた。デンプンがしっかり膨潤糊化した後、ココアパウダー10.0質量部を添加し、デンプンとよく馴染むように混合攪拌した。次に油脂1を20.0質量部添加し、乳化させ85℃まで混合攪拌した。85℃に到達後、チョコレート香料0.2質量部添加してそのままの回転数で1分間攪拌保持した。加熱乳化したチョコレート風味乳化物を容器に充填し、5℃の冷蔵庫で3日間冷却して耐熱性チョコレート風味加工食品を得た。品質評価結果は表4に示した。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
(比較例1)酸化デンプン:馬鈴薯
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。
加熱後の食感がボソボソしており、適度な弾力と粘りを感じなかった。品質評価結果は表5に示した。
【0039】
(比較例2)酸化デンプン:ワキシーコーン
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。
耐熱保形率が0%であったため、加熱後の食感を評価することはできなかった。品質評価結果は表5に示した。
【0040】
(比較例3)酸化デンプン:タピオカ
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表5に示した。
【0041】
(比較例4)酸化デンプン添加量:40質量部(馬鈴薯20質量部、ワキシーコーン20質量部)
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。耐熱保形性がほとんどなかったため、加熱後の食感を評価することはできなかった。品質評価結果は表5に示した。
【0042】
(比較例5) 酸化デンプン以外の加工デンプン:酸処理デンプン
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造しようとしたが、水相部が高粘度となり油相部と乳化せず、耐熱性チーズ様加工食品を製造することはできなかった。
【0043】
(比較例6) 酸化デンプン以外の加工デンプン:ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造しようとしたが、水相部が高粘度となり油相部と乳化せず、耐熱性チーズ様加工食品を製造することはできなかった。
【0044】
(比較例7) 水/酸化デンプン:1.7以上
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。耐熱保形性が0%であったため、加熱後の食感を評価することはできなかった。品質評価結果は表5に示した。
【0045】
(比較例8) 水/酸化デンプンの比:0.6未満
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造しようとしたが、水相部が高粘度となり油相部と乳化せず、耐熱性チーズ様加工食品を製造することはできなかった。
【0046】
(比較例9)油脂の変更:大豆油
表5に示した配合により、実施例1と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表5に示した。
【0047】
(比較例10)油脂の変更:パームオレイン
表5に示した配合により、比較例1〜9と同様の手順で耐熱性チーズ様加工食品を製造した。品質評価結果は表5に示した。
【0048】
【表5】