特許第6223029号(P6223029)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223029
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】口金、照明ランプ及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/06 20060101AFI20171023BHJP
   F21K 9/272 20160101ALI20171023BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20171023BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20171023BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20171023BHJP
   F21V 29/70 20150101ALI20171023BHJP
   F21V 29/83 20150101ALI20171023BHJP
   H01R 33/08 20060101ALI20171023BHJP
   H01R 33/975 20060101ALI20171023BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20171023BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20171023BHJP
【FI】
   F21V23/06
   F21K9/272
   F21S2/00 231
   F21V19/00 110
   F21V29/503
   F21V29/70
   F21V29/83
   H01R33/08
   H01R33/975 Z
   F21Y103:10
   F21Y115:10
【請求項の数】13
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2013-146198(P2013-146198)
(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公開番号】特開2015-18735(P2015-18735A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(74)【代理人】
【識別番号】100122035
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】池谷 博文
(72)【発明者】
【氏名】中神 一郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康弘
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−069296(JP,A)
【文献】 特開2012−174353(JP,A)
【文献】 特開2010−186729(JP,A)
【文献】 特開2012−164582(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0201269(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/06
F21K 9/272
F21S 2/00
F21V 19/00
F21V 29/503
F21V 29/70
F21V 29/83
H01R 33/08
H01R 33/975
F21Y 103/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のベース部と、
前記ベース部の周縁から前記ベース部の厚さの厚さ方向のうち一方の厚さ方向に起立する環状の壁部と、
前記壁部の内側で前記ベース部から前記壁部が起立する壁部起立方向に起立する突部と、
前記壁部の内周側に形成された係合部と
を有する筐体と、
前記筐体の前記ベース部と前記壁部とで形成される空間に収納される被収納体であって、前記筐体の前記係合部と係合して前記筐体に対する前記壁部起立方向への移動を拘束するホルダー側係合部と、
前記ベース部に加わる力による前記突部の前記壁部起立方向への変位を、前記突部の先と当たることで抑制するホルダー側変位抑制部と
を有する被収納体と
を備え
前記ホルダー側変位抑制部は、
前記ベース部に力が加わらない状態では、前記突部と非接触状態であることを特徴とする口金。
【請求項2】
前記筐体は、
前記壁部起立方向と反対方向に前記ベース部から起立する柱状の柱状部を有することを特徴とする請求項1記載の口金。
【請求項3】
前記被収納体は、さらに、
板状をなすと共に前記筐体の前記ベース部に対向して配置されるホルダー側ベース部を有し、
前記ホルダー側係合部は、
板状の前記ホルダー側ベース部の外周側に形成され、
前記ホルダー側変位抑制部は、
前記ベース部に対向する側の前記ホルダー側ベース部の一部であることを特徴とする請求項2記載の口金。
【請求項4】
前記ホルダー側ベース部は、
前記ベース部に対向する側の反対側に周縁の一部に沿って配置され、長手形状をなすヒートシンクの一端が取り付けられるヒートシンク取付部を有すること特徴とする請求項3記載の口金。
【請求項5】
前記筐体は、
導体で形成され、前記ベース部を貫通する二本の給電端子を有し、
前記突部は、
前記ベース部から前記壁部起立方向に起立する前記二本の給電端子の一端であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の口金。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれかに記載の口金を備えたことを特徴とする照明ランプ。
【請求項7】
貫通穴が形成された円盤状のベース部と、
前記ベース部の周縁から前記ベース部の厚さの厚さ方向のうち一方の厚さ方向に起立する環状の壁部と、
前記壁部の内側で前記ベース部の略中央から前記壁部が起立する壁部起立方向に起立する柱状の突部と
を有する口金と、
長手形状をなすと共に前記長手形状の一方の端部が前記口金に取り付けられるヒートシンクであって、
前記長手形状の前記一方の端部にネジ穴が形成されたネジ穴部と、
前記ベース部に加わる力による前記突部の前記壁部起立方向への変位を、前記突部の先と当たることで抑制する変位抑制部と
を有するヒートシンクと、
前記口金の前記ベース部の前記貫通穴を貫通し、前記ヒートシンクの前記ネジ穴部の前記ネジ穴にネジ込まれて前記口金に前記ヒートシンクの前記一方の端部を固定するネジとを備え、
前記変位抑制部は、
前記ベース部に力が加わらない状態では、前記突部と非接触状態であることを特徴とする照明ランプ。
【請求項8】
前記口金は、
樹脂で形成されている請求項7に記載の照明ランプ。
【請求項9】
前記口金は、
前記ヒートシンクに対する固定位置を位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の照明ランプ。
【請求項10】
前記口金は、
前記突部が起立する反対側において前記突部と略同じ位置から前記壁部起立方向と反対方向に前記ベース部から起立する柱状の柱状部を有することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の照明ランプ。
【請求項11】
前記柱状部は、
導体と樹脂とのいずれかで形成されたことを特徴とする請求項6または10のいずれかに記載の照明ランプ。
【請求項12】
前記照明ランプは、
直管形ランプであることを特徴とする請求項6から請求項11のいずれか1項に記載の照明ランプ。
【請求項13】
請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の照明ランプと、
前記口金が取り付けられるソケットが設けられた器具本体と
を備えたことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、口金、照明ランプ及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばGX16のアース口金は、アース端子あるいはアース端子が突き出るアース端子の根元周辺の筐体の部分に衝撃が加わると、口金筐体(樹脂キャップ)が破損する場合があった。照明装置のソケットに直管形LEDランプを装着する際に、衝撃破損による製品ロスや、破損状態でランプが装着される安全上のリスクを回避する必要がある。この点に関して、従来技術では、口金に補強部を設けて強度を向上する技術がある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−216303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし従来技術では口金筐体自体に変更が必要であり、口金筐体の金型への大幅な変更、あるいは金型の新設が必要となる可能性がある。
【0005】
この発明は、口金筐体自体に大幅な変更をすることなく、強度及び耐衝撃性の高い口金を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の口金は、
板状のベース部と、
前記ベース部の周縁から前記ベース部の厚さの厚さ方向のうち一方の厚さ方向に起立する環状の壁部と、
前記壁部の内側で前記ベース部から前記壁部が起立する壁部起立方向に起立する突部と、
前記壁部の内周側に形成された係合部と
を有する筐体と、
前記筐体の前記ベース部と前記壁部とで形成される空間に収納される被収納体であって、前記筐体の前記係合部と係合して前記筐体に対する前記壁部起立方向への移動を拘束するホルダー側係合部と、
前記ベース部に加わる力による前記突部の前記壁部起立方向への変位を、前記突部の先と当たることで抑制するホルダー側変位抑制部と
を有する被収納体と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明により、口金筐体自体に大幅な変更をすることなく、強度及び耐衝撃性の高い口金を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1の図で、照明器具1000の斜視図。
図2図1のX方向矢視の図。
図3】実施の形態1の図で、照明ランプ900の平面図及び斜視図。
図4】実施の形態1の図で、アース端子150を装着した口金筐体100の斜視図。
図5図4の上面図及び底面図。
図6図5のA−A断面図及びB−B断面図。
図7】実施の形態1の図で、ホルダー200の斜視図。
図8】実施の形態1の図で、ホルダー200の別の方向の斜視図。
図9】実施の形態1の図で、ホルダー200の六面図。
図10図9(a)のA−A断面図。
図11】実施の形態1の図で、照明ランプ900組立て後の口金筐体100とホルダー200との位置関係を示す図。
図12】実施の形態1の図で、口金筐体100と、ホルダー200と、光源ユニット700との関係を示す図。
図13図12の光源ユニット700のH−H断面図。
図14】実施の形態1の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図15】実施の形態1の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図16】実施の形態1の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図17】実施の形態1の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図18】実施の形態1の図で、ホルダー係止用フック140を示す図。
図19】実施の形態1の図で、照明ランプ900の組立て工程における、ホルダー係止用フック140とホルダー側係合部220との係合を模式的に示す図。
図20】実施の形態2のアース口金300E−2の口金筐体100を示す図で、(a)は上面図、(b)は底面図、(c)は(b)のA−A断面図。
図21】実施の形態2の図で、口金筐体100と、筒管600に挿入された光源ユニット700との関係を示す図。
図22】実施の形態2の図で、照明ランプ900の組立て後の状態を示す図。
図23】実施の形態2の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図24】実施の形態2の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図25】実施の形態2の図で、照明ランプ900の組立て工程を示す図。
図26】実施の形態3の図で、給電口金300F−3の正面図、左側面図、右側面図。
図27図26のA−A断面図及びB−B断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1図19を参照して実施の形態1のアース口金300E−1及び照明ランプ900を説明する。実施の形態1のアース口金300E−1の特徴は以下の様である。アース口金300E−1は、後述の図4の口金筐体100、アース端子150及び後述の図7のホルダー200を備える。アース口金300E−1は照明ランプ900組立て完成状態で、後述の図11に示すように、突出筒部130の突出先端部131とホルダー側変位抑制部230との間に1mm程度の隙間が有る。照明ランプ900において、アース端子150あるいは口金筐体100のベース部110に力が加わると、ベース部110が弾性変形して突出先端部131が突出筒部130の突起方向(後述の壁部起立方向12方向)へ変位する。そのとき突出先端部131はホルダー側変位抑制部230に当たることで変位が抑制され、突出筒部130(突出先端部131)の矢印12(後述の壁部起立方向12方向)方向へのアース端子150の変位が規制される。この変位規制によってアース口金300E−1のベース部110におけるピン部151の根元周辺の応力集中が緩和され、アース口金300E−1の強度及び耐衝撃性が高まる。 以下に、本実施の形態1のアース口金300E−1の詳細を説明する。
【0011】
(照明器具の構成)
図1は、本実施の形態1に係る照明器具1000の斜視図である。
図2は、照明器具1000の図1におけるX方向矢視である。図1図2に示すように、照明器具1000は、器具本体1010と、アース側ソケット1020E、給電側ソケット1020Fとを備える。照明器具1000は、直管形の照明ランプ900が取り付けられる。照明器具1000は、器具本体1010の長手方向の一端側に、給電機能を持たず、照明ランプ900の端部の保持及びアース機能を有するアース側ソケット1020Eを備え、長手方向の他端側に給電側の給電側ソケット1020Fを備え、照明ランプ900を装着することができる。
【0012】
(照明ランプの外観)
図3は、照明ランプ900の外観の例を示す図であり、照明ランプ900の平面図及び斜視図である。図3の斜視図は、アース口金300E−1の部分と、給電口金300F−3の部分とを示したものである。給電口金300F−3は実施の形態3で詳しく説明する。
【0013】
実施の形態1において、照明ランプ900として直管形のLED(発光ダイオード)ランプを例に説明を進めるが、照明ランプ900の形状は直管形に限定されるものではなく、照明ランプ900の種類もLEDに限定されるものではない。
【0014】
照明ランプ900は、図3の平面図のように、円筒状のアース口金300E−1と、円筒の筒管600と、円筒状の給電口金300F−3とを備える。実施の形態1、2では照明ランプ900は給電口金300F−3を備えてもよいが、従来の給電口金でもよい。実施の形態1、2では照明ランプ900は、アース口金300E−1(実施の形態1)、アース口金300E−2(実施の形態2)を備えればよい。
【0015】
図3の斜視図のように、給電口金300F−3は、口金筐体100と、1対の給電端子(給電ピン)である給電端子310Fと給電端子320Fとを備える。
【0016】
また図3の斜視図のように、アース口金300E−1はアース端子150(GND端子、グランド端子)を備える。アース端子150は、ピン部151と先端板部152とを備える。後述する口金筐体100は例えば樹脂であり、給電端子310Fと給電端子320Fとアース端子150とは例えば金属である。
【0017】
(アース口金)
以下にアース口金300E−1を説明する。アース口金300E−1は、口金筐体100(後述の図4)と、アース端子150と、ホルダー200(後述の図6)とを備える。まず口金筐体100から説明する。
【0018】
(口金筐体)
図4図6を参照して口金筐体100を説明する。
図4は、アース端子150を装着状態の口金筐体100の斜視図である。
図5(a)(b)は、図4の上面図及び底面図である。
図6(a)(b)はそれぞれ、図5のA−A断面図、B−B断面図である。
図4図6では口金筐体100がアース端子150を有する状態で示している。口金筐体100(図1)は、おおよそ、図6(a)において中心線11を軸にA−A断面を回転した回転体形状である。
【0019】
(口金筐体)
口金筐体100は、ベース部110、壁部120、突出筒部130(突部)、ホルダー係止用フック140(係合部)を備える。
【0020】
(ベース部)
ベース部110は円盤状(板状)である。
【0021】
(壁部)
壁部120は、ベース部110の周縁からベース部110の厚さB(図6(a))の一方の厚さ方向に起立する環状である。壁部120の起立する方向を壁部起立方向12と呼ぶ。
【0022】
(突出筒部)
突出筒部130は、壁部120の内側でベース部110から壁部起立方向12に起立する。突出筒部130は、図5のように円盤状のベース部110の略中央部分から起立している。図6に示すように突出筒部130は中空円筒形状であり、途中に、壁部起立方向12の側と、その反対側とを仕切る、板状(丸板状)の仕切部132が形成されている。なお突出筒部130の仕切部132の壁部起立方向12側は中空となっているが、中実状でも構わない。なお、仕切部132の上側はアース端子150があるので中空である。図6等に示すように、突出筒部130は1本であるが複数本でも構わない。
なお、図6(b)に「突出筒部130の外径φD1及び壁部起立方向12方向長さH1」と、「口金筐体100の外径φD2及び壁部起立方向12方向長さH2」の例を記載した。図6(b)のように、φD1=φ7、H1=9、φD2=φ30、H2=18である。単位はmmである。比率で言えば、D1/D2=0.23、H1/H2=0.5である。
【0023】
(ホルダー係止用フック)
ホルダー係止用フック140(図5図6)は、壁部120の内周側に形成される。ホルダー係止用フック140は、図5(b)のように、120°おきに3箇所に配置される。ホルダー係止用フック140の個数、及び120°という配置角度は一例である。3個のホルダー係止用フック140をホルダー係止用フック140a,140b,140cとする。なお区別の必要がないときはホルダー係止用フック140と記す。図6(a)のように、ホルダー係止用フック140aは壁部起立方向12方向で、突出先端部131のやや壁部起立方向12よりに配置される。ホルダー係止用フック140a〜140cはそれぞれ、後述するホルダー200のホルダー側係合部220a〜220c(図7図8)と係合する。ホルダー係止用フック140(係合部)とホルダー側係合部220(被収納体側係合部)との係合関係は、後述する図18図19の説明で後述する。
【0024】
(アース端子150)
アース端子150(柱状部)は、図6(a)のように、壁部起立方向12と反対方向にベース部110から起立する。樹脂で成形されるときには、口金筐体100は、口金筐体用の金型にアース端子150がインサートされた状態で成形(インサート成形)される。図5図6に示すように、アース端子150は、突出筒部130が起立するベース部110の反対側において、突出筒部130と略同じ位置(ベース部110の略中央部分)から壁部起立方向12と反対方向に起立する。
【0025】
(ホルダー200)
次に図7図10を参照してホルダー200(被収納体)を説明する。
図7は、ホルダー200の斜視図である。
図8は、ホルダー200の図7とは別の方向の斜視図である。
図9は、ホルダー200の六面図である。図9(a)(b)(c)(d)(e)(f)それぞれ、正面図、右側面図底面図、左側面図、上面図、背面図である。
図10は、図9(a)のA−A断面図である。
ホルダー200は後述する図17(4−3)のように、照明ランプ900組立て後において、口金筐体100のベース部110と壁部120とで形成される筐体空間101に収納される被収納体である。ホルダー200は、口金筐体100と同様に樹脂で成形される。 ホルダー200は、図7のようにホルダー側ベース部210、ホルダー側係合部220、ホルダー側変位抑制部230を備えている。ホルダー側変位抑制部230は、図7のホルダー側ベース部210の裏側の部位(図9(f)、図10)である。
【0026】
(ホルダー側ベース部210)
ホルダー側ベース部210(被収納側ベース部)は、口金筐体100のベース部110と同様に円盤状である。照明ランプ900の組立て後において、ホルダー側ベース部210は、口金筐体100のベース部110に対向して配置される(後述の図11図17(4−3))。図7のように、ホルダー側ベース部210は、ヒートシンク取付部211と、筒管ガイド部212とを備える。照明ランプ900組立て状態においてホルダー側ベース部210は、ベース部110に対向するが、組立て状態で、ヒートシンク取付部211は、ベース部110に対向する側の反対側のホルダー側ベース部210の周縁の一部(図7の矢印13の範囲)に沿って、配置(図7の矢印13の範囲)される。
(1)ヒートシンク取付部211は、長手形状をなすヒートシンク400(後述する図12図14等)の一端が取り付けられる。ヒートシンク取付部211は、図7のように、ホルダー側ベース部210から矢印18の方向に起立する中空形状であり、その水平断面(矢印18方向を法線とする断面)は偏平した中空楕円形状である。照明ランプ900組立て後はベース部110とホルダー側ベース部210とは対向するので、矢印18方向は照明ランプ900において、図6の壁部起立方向12と一致する。つまりヒートシンク取付部211は照明ランプ900装に着状態で、壁部起立方向12に起立する。開口である挿入口211aは、ヒートシンク400(例えばアルミ製)の一方の端部が挿入される。ヒートシンク取付部211にはスリット211bが形成されている。
(2)筒管ガイド部212は、照明ランプ900の組立て時において、筒管ガイド部212の外周側の外周部212c(図7図8)が、ヒートシンク取付部211の外周側の外周部211c(図7)と共に、筒管600(筒管600の端部の内周面)をガイド(図17(4−3))する。図9のように、ホルダー側ベース部210には図8の破線矢印14の方向を長手方向とする、細長い略楕円状の貫通穴210bが形成されている。貫通穴210bは、必要な場合には、アース端子150へ接続するリード線を通過させる。貫通穴210bをあけることでホルダー側ベース部210の剛性及び強度が低下するが、筒管ガイド部212は、この剛性及び強度の低下分を一部補う効果をもつ。
【0027】
(ホルダー側係合部220)
ホルダー側係合部220(被収納側係合部)は口金筐体100のホルダー係止用フック140と係合することで、照明ランプ900組立て後において、口金筐体100に対する壁部起立方向12へのホルダー200の移動を拘束する。図7図9に示すように、ホルダー側係合部220は、上記の様にホルダー係止用フック140a〜140cに対応してホルダー側ベース部210の外周部210aに形成される。3個のホルダー側係合部220をそれぞれ、ホルダー側係合部220a、220b、220cとする。なお区別の必要がないときは単にホルダー側係合部220と記載する。ホルダー側係合部220a〜220cはそれぞれホルダー係止用フック140a〜140cに対応する。ホルダー側係合部220はホルダー側ベース部210の略円形状の外周に、3箇所、120°おきに配置したが,ホルダー係止用フック140の説明でも述べたように一例である。ホルダー側係合部220の個数、配置角度等は限定されないのは、ホルダー係止用フック140と同様である。図7に示すように、ホルダー側係合部220の形状は、突起であるホルダー係止用フック140が適合して嵌る形状に形成された、凹形状である。ホルダー側係合部220とホルダー係止用フック140との係合関係は図18図19等の組立て工程の説明で後述する。
【0028】
(ホルダー側変位抑制部)
ホルダー側ベース部210は、略円盤状のホルダー側ベース部210の中心部分領域に、ホルダー側変位抑制部230(被収納側変位抑制部)を有する。背面図の図9(f)、及び図9(a)のA−A断面である図10に示す破線領域が、ホルダー側変位抑制部230である。ホルダー側変位抑制部230は、ホルダー側ベース部210のヒートシンク取付部211が起立する側の裏面の平面領域である。ホルダー側変位抑制部230は、照明ランプ900において、ベース部110に加わる力(図11のF2)、あるいはアース端子150を介してベース部110に加わる力(図11のF1)による突出筒部130の壁部起立方向12への変位を、突出先端部131と当たることで抑制する。ホルダー側変位抑制部230の裏にはヒートシンク取付部211の上面部211e(図8図9(a))が横切っているので、ホルダー側変位抑制部230の強度を高めている。また、上面部211eにはネジ貫通穴21dが開けられた厚板部211f(図8)によってさらに補強されている。さらにホルダー側変位抑制部230の裏にはヒートシンク400が取り付けられるので、この点からも変形せず、強度が保たれる。上面部211eは正面図である図9(a)において、位置直線形状ではなく、横長の富士山形なので、さらに、強度が高くなっている。さらに、ヒートシンク取付部211は、ヒートシンク400に隙間なくネジ500で固定されるので変形しない。なおネジ500の位置はホルダー側変位抑制部230の裏側直近である。
【0029】
次に図11図19を参照して、アース口金300E−1を有する照明ランプ900の組立て手順を説明する。
図11は、照明ランプ900組立て後の口金筐体100とホルダー200との位置関係を示す図である。図11図17(4−3)に対応する。
図12は、口金筐体100と、ホルダー200と、光源ユニット700との関係を示す図である。
図13は、図12の光源ユニット700のH−H断面図である。
図14図17は、照明ランプ900の組立て手順1〜4に対応する図である。
図18は、ホルダー係止用フック140を示す図である。
図18(a)は、ホルダー係止用フック140aの斜視図である。
図18(b)は、図18(a)のZ方向矢視である。
図18(c)は、図18(b)のD−D断面図である。
図14図17図3のY方向矢視に相当する。なお図17では口金筐体100は簡略化した「図3のB−B断面」として表した。
【0030】
(照明ランプの組立て手順)
(組立て手順1)
まずホルダー200を光源ユニット700に挿入(圧入)する。ここで光源ユニット700は、LED711が実装されたLED基板710(ライトバー)と、ヒートシンク400とを備える。組立て手順を具体的に説明する。図14(1−1)、(1−2)に示すように、ホルダー200のヒートシンク取付部211の挿入口211aを、ヒートシンク400の端部に挿入する。
【0031】
(組立て手順2)
次に、ホルダー200と光源ユニット700とをネジ500でネジ止めする。図15(2)は、ネジ500でネジ止めした状態を示す。ネジ500は、図7図8で説明すれば、破線矢印14の方向に挿入されることとなり、ヒートシンク取付部211の上部(破線矢印14の方向を下部、反対方向を上部と呼ぶ)に形成されたネジ貫通穴211dを貫通し、図12に示す、ヒートシンク400の上面に形成された上面ネジ穴401にネジ込まれて、ホルダー200とヒートシンク400とを締結する。図12のH−H断面を示す図13に、ヒートシンク400の上面に形成された上面ネジ穴401を示した。
【0032】
(組立て手順3)
次に、筒管600に、ネジ500でホルダー200が締結された光源ユニット700を挿入する。図16(3−1)(3−2)は、筒管600への挿入工程を示す。筒管600の端部は、ヒートシンク取付部211の外周部211cと、筒管ガイド部212の外周部212cとで受ける(図7)。
【0033】
(組立て手順4)
次に、アース端子150を有する口金筐体100を、ホルダー200に覆合(フックによる係止)する。図17(4−1)(4−2)(4−3)は、口金筐体100をホルダー200に取り付ける工程を示す。口金筐体100のホルダー200への装着は、口金筐体100の内周側に形成されたホルダー係止用フック140a〜140c(図5(b))と、ホルダー200のホルダー側ベース部210の外周部210aに形成されたホルダー側係合部220a〜220c(図7図8)との係合による。図17(4−1)のように、ホルダー200を右方向15(以下、係合方向15という)へ移動させて、ホルダー係止用フック140とホルダー側係合部220とを係合させる。図17(4−1)(4−2)(4−3)はそれぞれ、係合前、係合直前、係合後を示す。
【0034】
図18(a)は、ホルダー係止用フック140aの拡大斜視図である。図18(a)の係合方向15は、図17(4−1)の係合方向15であり、Z方向は図5(b)のZ方向である。図18(b)は図14(a)のZ方向矢視である。図18(c)は、図14(b)のD−D断面である。図18(c)に示すように、ホルダー係止用フック140aのD−D断面は、係合方向15の下部141が、係合方向15を法線とする面に対して角度θ傾斜した断面形状である。あるいは下部141は係合方向15に凸となるR形状でもよい。
図19(a)〜(c)は、図17の(4−1)〜(4−3)におけるホルダー係止用フック140とホルダー側係合部220との係合状態を模式的に説明する図である。図19(a)〜(c)はホルダー係止用フック140b(左側)、140c(右側)が現れている。これは図19が、照明ランプ900の組立て後の図5(a)のE−O−E断面に対応する模式図であるためである。図7の破線16の部分が、図19のホルダー係止用フック140c、ホルダー側係合部220cがある側に対応する。また図19(a)〜(c)の破線17は、ホルダー側変位抑制部230の係合方向15における位置を示す。図19(a)において、口金筐体100の挿入が開始される。図19(b)において、ホルダー係止用フック140がホルダー側ベース部210の外周部210a(図7)と干渉して、口金筐体100が弾性変形する。ホルダー係止用フック140はさらに挿入されると、図19(c)において、ホルダー係止用フック140がホルダー側ベース部210の外周部210aを乗り越えてホルダー側係合部220と係合し、係合が終了する。このとき係合方向15における、突出先端部131とホルダー側変位抑制部230(破線17)との隙間(距離)は1mm程度である。
【0035】
(5)給電口金も同様の手順で取り付ける。
【0036】
なお、図6(a)に示すように、ピン部151はその周囲にフランジ部153を有する。フランジ部153はアース端子150に加わる力(図11のF1)の一部を受けることができる。また図示はしていないが、図6(a)の破線領域154には、フランジ部153同様の第2フランジ部154−1を形成してもよい。第2フランジ部154−1は、例えば平歯車形状である。第2フランジ部154−1を平歯車と仮定すれば、中心線11が平歯車の回転軸である。第2フランジ部154−1を平歯車形状とすることで、アース端子150の中心線11まわりの口金筐体100に対する回転と、壁部起立方向12と反対方向へのアース端子150の抜けを防止できる。
【0037】
このように、図11のように、突出先端部131とホルダー側変位抑制部230との間は1mm程度の隙間である。よって、照明ランプ900としての完成品状態においてアース端子150に加わる力、ベース部110も加わる力等によりベース部110が弾性変形して突部先端部/131が係合方向15へ変位すると、突出先端部131は1mm程度へだって位置するホルダー側変位抑制部230に当たることで変位が規制される。よって壁部起立方向12へのアース端子150の変位が規制され、ベース部110におけるピン部151の根元周辺の応力集中が緩和される。
また、1mm程度の隙間を設けているので、設計上の寸法公差を例えば0.8mm程度とすることで、ホルダー係止用フック140がホルダー側係合部220と係合終了前に突出先端部131がホルダー側変位抑制部230に当たってしまう不具合品の発生を低減できるので、歩留まりが向上する。
また、ホルダー200は、ヒートシンク取付部211を兼用するので、突出先端部131の変位を規制する専用部品を用意する必要がないので、部品点数の増加を抑えることができる。
【0038】
このように実施の形態1のアース口金300E−1によれば、口金筐体(樹脂筐体)とは別の衝撃緩和部材(ホルダー200)が、アース端子の変移を規制する。このため、ホルダー200を口金筐体に装着すれば、アース端子が直管形LEDランプ内部方向に変移した場合に、ホルダー200が、アース端子の所定以上の変位を規制する。ホルダー200により、口金筐体(樹脂キャップ)のアース端子の付根部分に対する応力集中を緩和し、口金筐体(樹脂キャップ)の破損を回避することができる。
【0039】
実施の形態2.
図20図25を参照して実施の形態2のアース口金300E−2及び照明ランプ900を説明する。以下では実施の形態1と異なる点を説明する。
【0040】
図20(a)(b)(c)はそれぞれ、アース口金300E−2の上面図、底面図、(b)のA−A断面を示す。
図21は、口金筐体100と、筒管600に挿入された光源ユニット700との関係を示す図である。図21(a)は、照明ランプ900における、図20(a)のB−B断面に相当する断面である。また図21(b)は図21(a)のX方向矢視であり、ヒートシンク400−2の端面を示す。
図22は、照明ランプ900の組立て後の状態を示す図である。
【0041】
(アース口金)
アース口金300E−2は、図20に示すように、口金筐体100とアース端子150とを備える。アース口金300E−2は、実施の形態1のアース口金300E−1と以下の点が相違する。
(1)アース口金300E−2は、ホルダー200が装着されない。
(2)アース口金300E−2の口金筐体100は、ホルダー係止用フック140が形成されていない(ホルダー200が装着されないため)。
(3)アース口金300E−2の口金筐体100は、ヒートシンク400−2へ固定される際の位置決めに使用される位置決め部145−2を備える。
(4)アース口金300E−2の口金筐体100のベース部110には、ネジ510が貫通する貫通穴111が形成されている。
【0042】
(位置決め部)
位置決め部145−2は、図20(b)に示しように、突出筒部130の下方(円盤状であるベース部110の径方向より)に形成されている。位置決め部145−2は、突出筒部130と同様に、ベース部110から壁部起立方向12(図20(c))に起立する。位置決め部145−2は内部が中空であり、この中空の内部空間146−2はベース部110の貫通穴111と連通し、図22に示すように、ネジ510を通過させるガイドの役割も兼ねる。なお位置決め部145−2がネジ510をガイドする内部空間146−2を有するのは一例であり、貫通穴111とは別の位置に設けて位置決めだけの機能をもたせても構わない。図20(c)に示すように、壁部起立方向12における突出先端部131と、位置決め部145−2の先端部147−2との距離関係は、先端部147−2の方が、突出先端部131よりも壁部起立方向12へ△Lだけ長い。この長さ△Lは、1mm程度である。これは、図22に示す照明ランプ900において、変位抑制部420(ヒートシンク400−2の端面)と先端部147−2との壁部起立方向12(後述の口金筐体100の係合方向15に同じ)の隙間を1mm程度に位置決めするためである。
【0043】
(ヒートシンク)
アース口金300E−2とアース口金300E−1との相違に伴い、実施の形態2のヒートシンク400−2は、図22に示すように、長手形状の端部に、ネジ穴411が形成されたネジ穴部410を有する。また、実施の形態1ではホルダー側ベース部210のホルダー側変位抑制部230が突出先端部131の変位を規制したが、実施の形態2では、ヒートシンク400−2の端部が変位抑制部420として機能する。図22に示すように、突出筒部130の下部133が変位抑制部420に当たるようになっている。
【0044】
次に図23図25を参照して、アース口金300E−2を有する照明ランプ900の組立て手順を説明する。図23図25は、照明ランプ900の組立て手順1〜3を示す図である。図23図25図5のB−B断面に相当する断面を示している。
【0045】
(照明ランプの組立て手順)
(組立て手順1)
まず、図23(1)のように光源ユニット700を筒管600に挿入する。実施の形態2の光源ユニット700は図21のように、LED711を実装したLED基板710と、ヒートシンク400−2とを備える。なお図23図25では、光源ユニット700からLED711を実装したLED基板710を省略している。
【0046】
(組立て手順2)
次に図24(2−1)(2−2)に示すように、アース口金300E−2(アース端子150を備えた口金筐体100)を筒管600に覆合する。
【0047】
(組立て手順3)
次に、図25に示すようにアース口金300E−1とヒートシンク400−2とをネジ510で締結する。つまり、ネジ510を、ベース部110の貫通穴111及び連通する位置決め部145−2の内部空間146−2を貫通させ、ヒートシンク400−2のネジ穴部410のネジ穴411にネジ込む。これにより、アース口金300E−2をヒートシンク400−2に取り付ける。このとき位置決め部145−2の先端部147−2がヒートシンク400−2の変位抑制部420に当たり、ヒートシンク400−2に対する口金筐体100の取り付け位置が位置決めされる。
【0048】
(組立て手順4)
給電口金も同様の手順で取り付ける。
【0049】
照明ランプ900の完成状態では、図22図25(a)に示すように、突出先端部131と変位抑制部420(ヒートシンク400の端面)との隙間は1mm程度である。図25(b)は図25(a)において挿入方向から見たときの突出先端部131と変位抑制部420(ヒートシンク400の端面)との位置関係を模式的に描いた図である。図25(b)の二重丸が突出先端部131を示し、突出先端部131を受ける(当たる)ヒートシンク400−2の端部領域が変位抑制部420である。
【0050】
以上のように、実施の形態2の照明ランプ900は、アース口金300E−2と、変位抑制部420を有するヒートシンク400−2を備えたので、実施の形態1に対してホルダー200を用いることなく、少ない部品点数で実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0051】
なお、以上の実施の形態1,2では照明ランプ900において、突出先端部131とホルダー側変位抑制部230との隙間(実施の形態1)、突出先端部131と変位抑制部420との隙間(実施の形態2)は、1mm程度と述べた。この隙間については、隙間なく接すること(0mm)が理想的だが、実際は組立ての精度を勘案した設計上のクリアランスを設定する。この例が1mmである。つまり隙間は0mmでも構わない。
【0052】
実施の形態1,2のアース端子は電気を通す導体を想定するが、ソケットへの機械的な支持機能だけを持たせる場合は、導体でなくとも構わない。例えば、アース端子に相当するものは口金筐体100と一体成形の樹脂でもよい。
【0053】
また実施の形態1,2の口金筐体100は、円筒形状の中空体を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば多角形形状の中空体でも構わない。
【0054】
実施の形態3.
図26図27を参照して実施の形態3の、給電口金300F−3を説明する。実施の形態3では実施の形態1,2と異なる点を説明する。図26は、給電口金300F−3の正面図、左側面図、右側面図を示す。
図27は、図26のA−A断面、B−B断面を示す。なお図27において給電端子310Fは曲げ箇所301Fまで幅B2で形成され、それ以降は幅B1で形成される。
【0055】
実施の形態1、2ではアース口金を述べたが、実施の形態1、2のホルダー側変位抑制部230(ホルダー200)による突出先端部131の変位規制(実施の形態1)、変位抑制部420(ヒートシンク400−2)による突出先端部131の変位規制(実施の形態2)は、給電口金にも適用することができる。実施の形態3では、給電口金への適用を説明する。給電口金300F−3では、アース口金における突出筒部130(突部)に相当する部位は、導体である給電端子310F、320Fのうち給電口金の内部に収まる部分312F,322F(二本の給電端子の一端)であり、外力や衝撃が加わるアース端子(柱状部)に相当する部位は、給電口金の外側に突き出たそれぞれの給電端子の部分311F、321F(二本の給電端子の他端)である。図27に示す破線28は給電側の口金に設けられる、ホルダー側変位抑制部230あるいは変位抑制部420の位置を示す。給電側の口金においても、図27(a)のA−A断面図のように、破線28と、給電ピンの部分312F、322Fの端部との隙間は1mm程度である。
【0056】
実施の形態3のように、ホルダー側変位抑制部230による突出先端部131の変位規制(実施の形態1)、変位抑制部420による突出先端部131の変位規制(実施の形態2)を、給電口金へ適用した場合にも、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
【0057】
実施の形態3では給電口金の内部に収まる部分312F,322Fに突出筒部130の機能を持たせたが、一例である。給電口金の内部に収まる部分312F,322Fとは別に、実施の形態1の突出筒部130を、給電口金の内部に収まる部分312F,322Fと干渉しない位置に配置してもよい。例えば給電口金の内部に収まる部分312F,322Fの間でもよいし、給電口金の内部に収まる部分312F,322Fを内部に収納する中空形状でもよい。
【0058】
以上の実施の形態1〜3により、口金の突出筒部130(実施の形態1,2)、突出筒部130に相当する口金ピンの部分(実施の形態3)は、照明ランプ900の長手方向におけるランプ内部方向への変位が規制される。よって、口金筐体自体に大幅な変更をすることなく、強度及び耐衝撃性の高い口金を提供できる。
【0059】
以上、実施の形態を説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0060】
11 中心線、12 壁部起立方向、13 矢印、14 破線矢印、15 係合方向、16 線、17 破線、18 矢印、100 口金筐体、101 筐体空間、110 ベース部、111 貫通穴、112 起立面、120 壁部、130 突出筒部、131 突出先端部、132 仕切部、140,140a,140b,140c ホルダー係止用フック、145−2 位置決め部、145−6 筐体区間、145−7 先端部、150 アース端子、151 ピン部、152 先端板部、200 ホルダー、210 ホルダー側ベース部、210a 外周部、210b 貫通穴、211 ヒートシンク取付部、211a 挿入口、211b スリット、211c 外周部、211d ネジ貫通穴、211e 上面部、211f 厚板部、212 筒管ガイド部、212c 外周部、220,220a,220b,220c ホルダー側係合部、230 ホルダー側変位抑制部、300E−1,300E−2 アース口金、300F−3 給電口金、310F,320F 給電端子、311F,312F,321F,322F 部分、400,400−2 ヒートシンク、410 ネジ穴部、411 ネジ穴、420 変位抑制部、500,510 ネジ、600 筒管、700 光源ユニット、710 LED基板、711 LED、900 照明ランプ、1000 照明器具、1010 器具本体、1020E アース側ソケット、1020F 給電側ソケット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
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図15
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