特許第6223183号(P6223183)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223183
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】自動注射器
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20171023BHJP
【FI】
   A61M5/20
【請求項の数】8
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-517195(P2013-517195)
(86)(22)【出願日】2011年6月22日
(65)【公表番号】特表2013-529520(P2013-529520A)
(43)【公表日】2013年7月22日
(86)【国際出願番号】EP2011060504
(87)【国際公開番号】WO2012000872
(87)【国際公開日】20120105
【審査請求日】2014年6月13日
【審判番号】不服2016-10732(P2016-10732/J1)
【審判請求日】2016年7月15日
(31)【優先権主張番号】61/413,799
(32)【優先日】2010年11月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10167480.2
(32)【優先日】2010年6月28日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ヤニック・ホワマンド
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・ドナルド・バロー−ウィリアムズ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・エクマン
【合議体】
【審判長】 長屋 陽二郎
【審判官】 関谷 一夫
【審判官】 平瀬 知明
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/007305(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0105430(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/062508(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
−シリンジ(3)をシールし、薬剤(M)を変位させるための中空針(4)及びストッパ(6)を備えたシリンジ(3)を含むように配置された細長いハウジング(2)が遠位端(D)、及び注射部位に対して適用する予定のオリフィスを備えた近位端(P)を有し、ここで、シリンジ(3)は、ハウジング(2)に対して摺動可能に配置される、該ハウジング(2);
−起動時に:
−ハウジング(2)の内側のカバーのある位置から、オリフィスを通して、そして近位端(P)を通過して前進位置へ針(4)を押すこと;
−薬剤(M)の用量を供給するために、シリンジ(3)を操作すること;及び
−薬剤(M)を送達した後、針(4)を備えたシリンジ(3)をカバーのある位置へ後退させること;
が可能なばね手段(8);
−手動操作より前に、加圧状態においてばね手段(8)をロックするように配置され、手動操作時に、注射のためのばね手段(8)を解放することが可能である起動手段(20);
を含んでなり、
ここでばね手段(8)は、針(4)を前進させ、そしてプランジャ(9)を経由して薬剤(M)の用量を注射するためにハウジング(2)の遠位端(8.1)に基礎を置くように配置された圧縮ばね形状の単一駆動ばね(8)であり、そしてここで、駆動ばね(8)は、駆動ばねの遠位端(8.1)がハウジング(2)内にその基礎を置くことから解除されると同時に、シリンジ(3)を後退させるためにハウジング(2)におけるその基礎をその近位端(8.2)に切り替えられるように配置される、液体薬剤(M)の用量を投与するための自動注射器(1)であって:
インタロックスリーブ(25)がハウジング(2)の近位端(P)にはめ込まれ、インタロックスリーブ(25)は、近位位置と遠位位置の間で縦方向に並進運動可能であり、そして近位位置においてハウジング(2)から突出するような形で近位方向(P)に付勢され、ここで、その近位位置において、インタロックスリーブ(25)がシリンジの後退
位置においてシリンジ(3)と連結するように配置され、そしてここで、インターロックスリーブ(25)がその遠位位置において、シリンジ(3)との連結を解除することが可能になるように配置されることを特徴とする、上記自動注射器。
【請求項2】
その遠位位置におけるインターロックスリーブ(25)が、駆動ばね(8)の遠位基礎からの解除を阻止するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の自動注射器(1)。
【請求項3】
後退スリーブ(10)が、ハウジング(2)内に軸方向に可動に配置され、ここで、駆動ばね(8)は、後退スリーブ(10)の遠位面(13)に荷重がかかるその遠位端及び連結解除部材(14)のスラスト面(17)に荷重がかかるその近位端を備えて後退スリーブ(10)の内側に配置され、駆動ばね(8)の近位端は、プランジャ(9)の周りに配置された連結解除部材(14)を支えており、連結解除部材(14)は、近位方向に、ほぼ最大近位位置内へ動くとき、ハウジング(2)内に設けられたラッチ(12)を連結から解除するように配置され、ここで、少なくとも一つの弾力ウェッジ(10.1)は、後退スリーブ(10)の近位端に配置され、ここで、ハウジング(2)は、後退スリーブ(10)がその近位位置にあるとき、弾力ウェッジ(10.1)を収容するためのそれぞれの凹部(2.2)を有し、ここで、その遠位位置のインターロックスリーブ(25)は、後退スリーブ(10)が遠位方向(D)に並進運動することを阻止するために、内側から弾力ウェッジ(10.1)を支持するように配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動注射器(1)。
【請求項4】
管状シリンジキャリア(7)が、その近位端でシリンジ(3)を保持し、そしてそれを支持するように配置され、シリンジ(3)及びシリンジキャリア(7)は、ジョイント軸方向並進運動のために配置され、ここで、シリンジキャリア(7)は、インターロックスリーブ(25)にはめ込まれ、ここで、少なくとも一つの第二の弾力ラッチ(27)は、近位端(P)近くのハウジング(2)内に配置され、ここで、送達状態において、第二の弾力ラッチ(27)は、シリンジキャリア(7)が近位方向(P)に並進運動することを阻止する形で内側に伸び、ここで、第二の弾力ラッチ(27)は、遠位方向(D)へのインタロックスリーブ(25)の並進運動時に、シリンジキャリア(7)から係合を解除するように配置されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動注射器(1)。
【請求項5】
少なくとも一つのラッチ(12)が、最大近位位置において後退スリーブ(10)を軸方向に固定するためにハウジング(2)内に設けられ、ここで、連結解除部材は、近位方向(P)にほとんど最大限の近位位置に動くとき、ラッチ(12)を連結から解除するように配置され、その結果、後退スリーブ(10)を遠位方向(D)へ動かし、そして針(4)を後退させることを可能にすることを特徴とする、請求項3又は請求項3を引用する請求項4に記載の自動注射器(1)。
【請求項6】
少なくとも二つの弾力連結解除アーム(18)が、連結解除部材(14)に配置され、連結解除アーム(18)は、近位方向(P)にプランジャ(9)の第一のショルダ(19)に荷重がかかる内部傾斜面を有し、ここで、弾力連結解除アーム(18)は、連結解除アーム(18)が外側に曲げられることを阻止し、そして第一のショルダ(19)をスリップして通過させることを阻止するように、後退スリーブ(10)の内壁により支持可能であり、ここで、少なくとも一つの開口部(34)は、連結解除アーム(18)が第一のショルダ(19)により外側に曲げられることを可能とし、その結果、第一のショルダ(19)が近位方向(P)に連結解除アーム(18)を通してスリップすることを可能とする後退スリーブ(10)内に配置され、ここで、プランジャ(9)は、近位方向(P)にシリンジ(3)及びストッパ(6)を押すように配置されることを特徴とする、請求項3
又は請求項3を直接又は間接的に引用する請求項4又は5のいずれか1項に記載の自動注射器(1)。
【請求項7】
シリンジ(3)が、後退スリーブ(10)内に摺動可能に配置されるシリンジホルダ(22)との、ジョイント軸方向運動のために配置され、ここで、シリンジホルダ(22)は、遠位に配置された少なくとも二つの弾力シリンジホルダアーム(23)を備え、シリンジホルダアーム(23)は、第一のショルダ(19)から近位にプランジャ(9)に配置される第二のショルダ(24)に荷重がかかるようにそれぞれの傾斜面を有し、ここで、シリンジホルダアーム(23)は、それらが外側に曲げられることを阻止するために、ハウジング(2)の内面により支持可能であり、ここで、シリンジホルダ(22)が最大近位位置にほとんど到達したとき、シリンジホルダアーム(23)が外側に曲がることを可能にし、その結果、第二のショルダ(24)がシリンジホルダアーム(24)を通してスリップし、そして駆動ばね(8)の荷重をシリンジ(3)からストッパ(6)へ切り替えることを可能にするように、拡幅部分(2.1)が、ハウジング(2)内に設けられることを特徴とする、請求項3又は請求項3を直接又は間接的に引用する請求項4〜6のいずれか1項に記載の自動注射器(1)。
【請求項8】
スタッド(16)が、プランジャ(9)の遠位端に配置され、ここで、後退スリーブ(10)は、スタッド(16)を保持するために端面(13)から遠位的に二つ又はそれより多くの弾力アーム(15)を有し、スタッド(16)及び/又は弾力アーム(15)は、ランプ機能を有し、それで弾力アーム(15)は、プランジャ(9)が近位方向(P)に動くとき、スタッド(16)により押し広げられ得、ここで、起動手段は、自動注射器(1)の遠位端(D)において配置されたトリガボタン(20)を含み、トリガボタン(20)は、軸方向に可動であり、そしてトリガボタンが最大遠位位置にあるとき、弾力アーム(15)が外側に曲げられることを阻止するために、少なくとも二つの剛性の保持材(21)を有し、そしてここで、トリガボタン(20)を近位方向(P)に押したとき、保持材(21)は、弾力アーム(15)が近位方向(P)に駆動ばね(8)により付勢されるスタッド(16)により外側に曲げられることを可能にする形で近位方向(P)に移動し、その結果、スタッド(16)が近位方向(P)へ弾力アーム(15)をスリップして通過することを可能にすることを特徴とする、請求項3又は請求項3を直接又は間接的に引用する請求項4〜7のいずれか1項に記載の自動注射器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求範囲の請求項1の前置部に基づく液体薬剤の用量を投与するための自動注射器に関する。
【背景技術】
【0002】
注射での投与は、使用者及び医療専門家に対して多くの精神的及び肉体的リスク及び課題を提起する工程である。
【0003】
注射デバイス(即ち、薬物容器から薬剤を投与することが可能なデバイス)は、一般的に二つのカテゴリ−手動デバイス及び自動注射器−に分けられる。
【0004】
手動デバイスにおいて、使用者は、針を通して流体を駆動させるために機械的エネルギを提供しなければならない。これは、一般的に、注射中、使用者が継続的に押す必要のある、ある種の形体のボタン/プランジャにより行われる。この方法には使用者にとっては多くの不利益がある。使用者がボタン/プランジャを押すことを止めた場合、その後、また、注射は停止するであろう。これは、使用者がデバイスを適切に使用しない場合(即ち、プランジャがその末端位置まで完全に押されない場合)、過少用量を送達するかもしれないことを意味する。注射力は、使用者にとって、特に患者が年長者であり、又は器用さに問題を抱えている場合、大き過ぎるかもしれない。
【0005】
ボタン/プランジャの伸びが大きすぎるかもしれない。その結果、完全に伸びたボタンに到達することは、使用者にとって不都合であるかもしれない。注射力とボタンの伸びの組み合わせは、挿入された針が動くにつれて、次々に不愉快さを増加させる手の震え/振動を発生させることがあり得る。
【0006】
自動注射器デバイスは、患者にとって注射治療の自己投与を容易にすることを目的とする。自己投与注射を用いて送達される現行の治療は、糖尿病用(インスリン及び新しいGLP−1クラスの薬物の両方)、片頭痛、ホルモン療法、抗凝血剤などの薬剤を含む。
【0007】
自動注射器は、標準的なシリンジから非経口の薬物送達に関連する活動を完全に、又は部分的に代替するデバイスである。これらの活動は、保護用シリンジキャップの取り外し、患者の皮膚内への針の挿入、薬剤の注射、針の除去、針の遮蔽及びデバイスの再使用の阻止を含み得る。これは、手動デバイスの多くの不利益に打勝つものである。注射力/ボタンの伸び、手の震え、及び不完全な用量を送達する可能性は低下する。トリガリングは、多くの手段で、例えば、トリガボタン又はその注射深さに到達する針の作用により達成され得る。ある種のデバイスにおいて、流体を送達するためのエネルギは、ばねで提供される。
【0008】
特許文献1は、張力ばねが解除されるとき、流体薬剤の所定量を自動的に注射する自動注射デバイスを開示する。張力ばねが、アンプル及び注射針を、それが解除されたとき、保存位置から配置位置へ動かす。アンプルの内容物は、その後、アンプルの内側にピストンを前進させる張力ばねにより放出される。流体薬剤が注射された後、張力ばねに保存されていたねじれは解放され、そして注射針は自動的にその元の貯蔵位置まで後退する。
【0009】
ばね手段は、針を前進させるために、及びプランジャを経由して薬剤の用量を注射するために、ハウジング内の遠位端に基礎を置くように配置された単一の圧縮ばねであり、そしてここで圧縮ばねは、シリンジを後退させるためにその近位端に切り替えられハウジング内でその基礎を置くように配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】US第2002/0095120号A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、不用意なトリガリングのリスクを低下させるための手段を備えた改良した自動注射器を提供することである。
【0012】
前記目的は請求項1に記載の自動注射器で達成される。
【0013】
本発明の好ましい実施態様は、従属項で与えられる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本明細書の文脈において、用語「近位」は、注射中、患者に向かって示す方向を言及し、一方、用語「遠位」は、患者から離れて示す反対方向を言及する。
【0015】
本発明にとると、液体薬剤の用量を投与するための自動注射器は:
−シリンジをシールし、及び薬剤を投与するために、中空針及びストッパを備えたシリンジを含むように配置された細長いハウジングが、遠位端、及び注射部位に対して適用する予定のオリフィスを備えた近位端を有し、ここでシリンジは、ハウジングに対して摺動可能に配置される、ハウジング;
−起動時に;
−針をハウジングの内側のカバーのある位置から、近位端を過ぎオリフィスを通して前進位置内へ針を押すこと;及び
−薬剤の用量を供給するためにシリンジを操作すること;及び
−薬剤を送達した後、針を備えたシリンジをカバーのある位置内へ後退させること;が可能な駆動手段;及び
−手動操作より前に、加圧状態においてばね手段をロックするように配置され、そして、手動操作時に、注射のためにばね手段を解放することが可能な起動手段;
を含む。
【0016】
本発明によると、ばね手段は、針を前進させるため、及び薬剤の用量を注射するため、ハウジング内で遠位端に基礎を置くように配置された圧縮ばねの形状を有する単一駆動ばねである。駆動ばねの力は、針及び/又はシリジンがプランジャを経由して前進させる。駆動ばねは、薬剤の注射が少なくともほとんど完了するとき、シリンジを後退させるために、その近位端に切り替えたハウジングにその基礎を置くように配置される。
【0017】
単一の駆動ばねは、針を挿入し、シリンジを完全に空にし、そして注射後、シリンジ及び針を安全な位置まで後退させるために使用される。その結果、シリンジを前進させ、用量を注射することに比較して、反対方向の運動である、シリンジ及び針を引き抜くための第二のばねは要求されない。駆動ばねの遠位端が基礎を置く間、近位端は、針の挿入のためシリンジを前進させ、そしてストッパを押すことにより注射を実行する。注射が少なくともほとんど完了するとき、駆動ばねがその近位端で底を打ち、近位端において、ハウジングに基礎を置くことになる。同時に、駆動ばねの遠位端は、ハウジング内にその基礎を置くことから解除される。駆動ばねは、今、反対方向にシリンジを引っ張る。
【0018】
本発明によると、インタロックスリーブは、ハウジングの近位端にはめ込まれ、インタロックスリーブは、近位端と遠位端の間で縦方向に、並進運動が可能であり、及び近位位置においてハウジングから突出するような方法で近位方向に付勢され、ここで、その近位位置において、インタロックスリーブは、ジョイント軸方向運動のためにシリンジの後退位置においてシリンジと連結するように配置され、そしてここで、その遠位位置におけるインタロックスリーブは、シリンジの連結の解除を可能にするように配置される。
【0019】
自動注射器の送達状態において、インタロックスリーブは、ハウジングの近位端から突出するその近位部分にある。シリンジ及び針は、それらの後退位置にある。インタロックスリーブ及びシリンジは、ジョイント軸方向運動のために連結されるとき、シリンジ及び針は、たとえばね手段が起動手段を操作することにより、不注意に解除されても前進できない。それ故、針はそのカバーのある位置に留まる。注射を始動するために、自動注射器は、インタロックスリーブを遠位方向にハウジング内に並進運動する方法で、注射部位、例えば、患者の皮膚に対してその近位端で押さなければならない。それ故、シリンジはインタロックスリーブから、連結を解除し、又は連結を解除することを可能にし、そして、今、患者の皮膚を穿き刺すため、針をその前進位置へ動かすために並進運動し得る。シリンジ及び針が、実際、近位方向に並進運動する前に、起動手段は、駆動ばねを解除するために操作しなければならない。自動注射器の不注意な操作の可能性は、それ故、二つの使用者の動作の要求水準に起因して低下し、注射部位に対して自動注射器を押し、そして起動手段を操作する。
【0020】
本発明に記載の自動注射器は、大半の従来の自動注射器と比較して、特に、部材数が少ない。丁度一つの駆動ばねの使用は、金属の必要量を低下させ、その結果、重量と製造コストを低下させる。
【0021】
シリンジの内容物が完全に患者に送達されたとき、即ち、ストッパがシリンジの底を打ったとき、針の後退を始動することは望ましいことである。ストッパが正確にその走行の終了点に到達したとき、自動的に後退を始動することは、シリンジ及びストッパの製造時の許容誤差のせいの問題である。これらの許容誤差に起因して、その走行の終了時点での後退を始動する手段に対してストッパの位置は繰り返し可能ではない。結果として、ある場合には、ストッパは、時期を早めて底を打ち、それで、後退は全く始動しない。その他の場合においても、後退は、ストッパが底を打つ前に始動し、それで残留薬剤はシリンジ内に残るであろう。
【0022】
後退は、自動的にある時間後に始動し、又はストッパがシリンジの底を打つ前に、走行することができるであろう。しかし、この信頼性のある後退は、シリンジ内での残留薬剤に対してトレードオフの関係にある。
【0023】
その結果、好ましい実施態様において、インタロックスリーブは、更に、遠位位置にあるとき、駆動ばねの遠位基礎からの解除を阻止するように配置される。これは、自動注射器が注射部位に対して押され続けている限り、駆動ばねが遠位基礎から残留することを意味し、それで針の後退は、自動注射器が注射部位から除去されるときのみスタートでき、そしてインタロックスリーブは、結果として、その近位位置へ戻り、その結果、遠位基礎から解除される。薬剤の完全な送達及び信頼性のある後退は、その結果、注射部位から自動注射器を取り除く使用者の動作を待つことにより達成される。
【0024】
後退スリーブは、ハウジング内で軸方向に可動に配置されてもよく、ここで、駆動ばねは、遠位端面に重みがかかる遠位端、及び連結解除部材のスラスト面に重みがかかる近位端を備えた後退スリーブの内側に配置されている。少なくとも一つの弾力ウェッジは、後退スリーブの近位端において配置されてもよく、ここで、ハウジングは、後退スリーブがその近位端にあるとき、弾力ウェッジを収容するためのそれぞれの凹部を有する。その遠位位置のインタロックスリーブは、それが遠位方向に並進運動することを阻止するために、内側から弾力ウェッジを支持するように配置され得る。それ故、インタロックスリーブが注射部位に押されたとき、後退スリーブは、後退を避けられる。自動注射器を注射部位から取り除き、そしてその後のインタロックスリーブのその近位端位置への並進運動の除去の後のみ、後退スリーブは、遠位方向に並進運動してもよく、そしてハウジング内へ針を後退させてもよい。
【0025】
管状のシリンジキャリアは、その近位端でシリンジを保持し、そしてそれを支持するように配置され得る。シリンジを近位端で支持することは、フィンガフランジにおける支持を優先するが、フィンガフランジが負荷の下で壊れやすいからであり、一方、シリンジの近位端又は前端は強固である。シリンジ及びシリンジキャリアは、ジョイント軸方向の並進運動のために配置される。シリンジキャリアは、インタロックスリーブ内にはめ込まれ、ここで、少なくとも一つの第二の弾力ラッチは、近位端近くのハウジング内に配置される。送達状態において、第二の弾力ラッチは、シリンジキャリアを近位方向で並進運動することを阻止する形で内側に伸びる。第二の弾力ラッチは、遠位方向へのインタロックスリーブの並進運動時に、シリンジキャリアから係合を解除するように配置される。
【0026】
好ましい実施態様において、少なくとも一つのラッチは、最大近位位置において後退スリーブを軸方向に固定するために設けられる。連結解除部材は、近位方向に、ほぼ最大近位位置内へ動くとき、ラッチを連結から解除するように配置される。連結を解除されるとき、後退スリーブは、遠位方向に動き、そして針をその遠位端で、最早、基礎を置かないばね力を用いて後退させることを可能にする。それ故、後退は、ラッチが解除され、そして自動注射器が注射部位から除去された場合のみ発生することが可能である。
【0027】
このましくは、プランジャは、近位方向に、シリンジ及び/又はストッパを押すように配置される。少なくとも一つの(好ましくは、二つ又はそれより多くの)弾力連結解除アームは、連結解除部材に配置される。連結解除アームは、近位方向にプランジャの第一のショルダに重みがかかる内部の傾斜面を示す。弾力連結解除アームは、連結解除アームを外側に曲げ、そして第一のショルダをスリップして通過すること阻止するために、内壁により支持可能である。この状態において、プランジャは、針を挿入し、用量を注射するために、第一のショルダに対して押す連結解除部材により近位方向に押されてもよい。少なくとも一つの開口部は、連結解除アームを第一のショルダにより外側に曲げることを可能とする後退スリーブに配置され、その結果、第一のショルダが近位方向に、連結解除アームをスリップして通過することが可能になる。これは、注射が少なくともほとんど終了するときに起こり得る。連結解除されたプランジャは、シリンジ及び針が後退することが可能となり、何故ならば、それは、最早、連結解除部材支えないからである。
【0028】
シリンジは、後退スリーブに摺動可能に配置されたシリンジホルダとのジョイント軸方向運動のために配置され得る。シリンジホルダは少なくとも一つの(好ましくは、二つ又はそれより多くの)遠位に配置された弾力シリンジホルダアームを備え、シリンジホルダアームは、プランジャにおいて第一のショルダから近位的に配置された第二のショルダに重みがかかるように傾斜面を有する。シリンジホルダアームは、それを外側に曲げることを阻止するためにハウジングの内面により支持可能である。それ故、トリガボタンが押されるとき、プランジャにより前進させたばね力は、ストッパに対して押さないが、それを前進させるシリンジに対しては、押す。結果として、いわゆる濡れ注射(wet injection)が阻止され、即ち、液体薬剤は、針が挿入する前に中空針から漏れることはない。拡幅部分は、シリンジホルダがほとんど最高近位部分に到達したとき、シリンジホルダアームを外側に曲がることを可能にするために、その結果、シリンジからストッパへ駆動ばねの負荷を切り替えるために、第二のショルダがシリンジホルダアームを過ぎてスリップすることを可能にするためにハウジング内に提供される。これは、薬剤の注射を開始する瞬間を定義することを可能にする。
【0029】
スタッドは、プランジャの遠位端に配置されてもよい。後退スリーブは、一つ(好ましくは、二つ又はそれより多く)の弾力アームを、スタッドを保持するために端面から遠位的に保有してもよい。スタッド及び/又は弾力アームは、ランプ機能を有する。その結果、弾力アームは、プランジャが近位方向に動くとき、スタッドにより外側に押され得る。起動手段は、自動注射器の遠位端に配置されたトリガボタンを含む。トリガボタンは、軸方向に可動であり、そして、トリガボタンが最大遠位位置にあるとき、それぞれの弾力アームを外側に曲げることを阻止するために剛性保持材を有する。トリガボタンを近位方向に押すとき、保持材は、弾力アームが近位方向に駆動ばねにより付勢されたスタッドにより、曲げることを可能にする形で近位方向に移動する。その結果、スタッドは、針の挿入/後退サイクルを開始するために、駆動ばねの負荷の下で近位方向に弾力アームをスリップして通過することを可能にする。このトリガ機構の主な利点は、その簡潔性、少ない部材数、及び高い信頼性である。
【0030】
通常、中空針は、針を無菌状態に維持し、そしてそれを機械的損傷から防ぐために、保護ニードルシールドを装備している。保護ニードルシールドは、自動注射器又はシリンジが組立てられるとき、針に取り付けられる。
【0031】
好ましくは、キャップは、ハウジングの近位端に提供される。シートメタルクリップは、ジョイント軸方向運動及び独立の回転のために、キャップに取り付けられる。シートメタルクリップは、キャップがインタロックスリーブに取り付けられるとき、オリフィスを通してインタロックスリーブ内に伸びるように配置される。シートメタルクリップは、保護ニードルシールドの円周状のノッチ内に、又はショルダの後ろにはめ込まれた少なくとも二つのかかり(barb)を組み込む。これは、組立中、シートメタルクリップと保護ニードルシールドとの係合を自動的におこなうことを可能にする。キャップが、注射の準備中に、インタロックスリーブから除去されるとき、保護ニードルシールドは、使用者に自分自身を傷つける高すぎるリスクにさらすことなく確実に除去される。
【0032】
キャップは、ねじ連結によりハウジングに取り付け可能であり得る。これは、小さい力での保護ニードルシールドの除去を可能にする。
【0033】
後退スリーブの開口部は、送達状態における用量の終了時点の位置までの連結解除アームの位置へ少なくともほとんど伸び得る。開口部は、後退スリーブがその近位位置にあるとき、連結解除アームに対して、心合わせが角度的にずれるように配置されてもよく、それでプランジャは連結解除部材から連結を解除されない。開口部及び後退スリーブは、また、遠位方向における近位位置からの後退スリーブの並進運動時に、開口部を連結解除アームと心合わせするために回転するように配置され、それでプランジャ及び連結解除部材は互いに連結を解除し、その結果、プランジャ、シリンジのストッパ及び針の後退を可能にする。この実施態様は注射サイクルのいずれの時点においても後退を開始することを可能にする。
【0034】
心合わせ位置への回転は、ハウジングに配置されたカムトラック及び後退スリーブにおけるカム従動子(cam follower)により実施し得る。カムトラックは、本質的に、その近位端においてわずかな角度のあるセクションを有して自動注射器の縦軸に平行であり得る。
【0035】
あるいは、カムトラックが後退スリーブに、そしてカム従動子がハウジング内に配置されてもよい。
【0036】
ハウジングはシリンジを検査するために少なくとも一つの視界窓を有してもよい。
【0037】
自動注射器は、好ましくは、皮下注射又は筋肉内注射のため、特に、鎮痛剤、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス、ワクチン、成長ホルモン、ペプチドホルモン、蛋白質、抗体及び複合炭水化物の一つを送達するために使用し得る。
【0038】
シートメタルばねを備えたキャップは、また、他の自動注射器及び注射デバイスに適用し得る。
【0039】
本発明の適用可能性の更なる範囲は、以下に与えられた詳細な記載から明白になるであろう。しかし、本発明の好ましい実施態様を示す詳細な記載及び具体的な例は、例証としてのみ与えられるのは当然であるが、何故ならば、本発明の精神及び範囲内の様々な変更及び改変は、この詳細な記載から当業者には明白になるからである。
【0040】
本発明は、本明細書の以下に与えられた詳細な記述、例証としてのみ与えられる添付図面から完全に理解され、それ故、それは本発明を制限するものではない:
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1A及び1Bは、針を備えたシリンジを前進させ、薬剤の用量を注射し、並びにシリンジ及び針を後退させるための単一駆動ばねを備えた自動注射器である送達状態における自動注射器の二つの縦断面である。
図2図2A及び2Bは、注射部位に対して押された皮膚インタロックスリーブを備えた自動注射器の二つの縦断面図である。
図3図3A及び3Bは、改変されたトリガボタンを備えた別の自動注射器の二つの縦断面図である。
図4】起動前の図3のトリガボタンの詳細図である。
図5図5A及び5Bは、起動時の図3のトリガボタンの二つの詳細図である。
図6図6A及び6Bは、注射部位から自動注射器の除去時に、シリンジを直ちに後退させる能力を備えた自動注射器の実施態様の二つの等角図である。
図7図6の自動注射器の縦断面である。
図8】VIII−VIII断面における図7の自動注射器の横断面である。
図9】トリガボタンの等角詳細図である。
【0042】
対応する部分は、全ての図面において同一の参照記号を記す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、自動注射器1の異なった断面における二つの縦断面を示し、異なった断面は、互いに約90°回転する。自動注射器1は、細長いハウジング2を含む。中空針4を備えたシリンジ3、例えば、Hypakシリンジは、自動注射器1の近位部分に配置される。自動注射器1又はシリンジ3が組立てられるとき、保護ニードルシールドは、針に取り付けられ得る(図示されていない)。ストッパ6は、シリンジ3を遠位的にシールするために、そして液体薬剤Mを、中空針を通して投与するために配置される。シリンジ3は、管状シリンジキャリア7内で保持され、そしてその中の近位端で支持される。圧縮ばねの形状の単一駆動ばね8は、自動注射器1の遠位部分に配置される。プランジャ9は、駆動ばね8のばね力で前進させるために配置される。
【0044】
ハウジングの内側で、後退スリーブ10は、摺動可能に配置される。注射が始動する前に、後退スリーブ10は、最大近位位置にあり、及びハウジング2内でラッチ12の後ろでつかまえた停止部11を用いて遠位方向Dに動くことを阻止される。駆動ばね8の遠位端は、後退スリーブ10の端面13を支える。その結果、停止部11及びラッチ12に起因して、駆動ばね8の力は、ハウジング2内へ反応する。駆動ばね8の近位端は、プランジャ9の周りに配置された連結解除部材14を支える。端面13から遠位的に、後退スリーブは、スタッド16を保持し、そしてそれを近位方向Pへ動くことを避けるために、二つ又はそれより多くの弾力アーム15を有する。スタッド16は、プランジャ9の遠位端で配置される。スタッド16及び弾力アーム15は、スタッド16及びプランジャ9を近位方向に動かすことを可能にするために、弾力アーム15を押し広げるための対応するランプ機能を有する。
【0045】
連結解除部材14は、駆動ばね78の近位端を支えるためのスラスト面17を含む。スラスト面17から近位的に、二つ又はそれより多くの連結解除アーム18は、連結解除部材14で提供され、連結解除アーム18は、近位方向Pにプランジャ9の第一のショルダ19に重みがかかる内部傾斜面を有する。弾力連結解除アーム18は、この状況において後退スリーブ10の内壁により支持され、それで、それらは外側に曲げることができず、そして第一のショルダ19を通ってスリップできない。
【0046】
トリガボタン20は、自動注射器1の遠位端Dに配置される。トリガボタン20は、注射を開始するために、近位方向Pに押され得る。トリガボタン20が押されない限り、弾力アーム15は、トリガボタン20において配置された二つ又はそれより多くの保持材21の間でつかまえられ、それで弾力アーム15は、外側に曲げられることができず、そしてスタッド16は、駆動ばね8により近位的に付勢されるが、それを通してスリップできない。
【0047】
シリジンキャリア7は、ジョイント軸方向運動のために、後退スリーブ10に摺動可能に配置されるシリンジホルダ22と係合する。シリンジホルダ22は、遠位に配置された二つ又はそれより多くの弾力シリンジホルダアーム23を備えている。シリンジホルダアーム23は、第一のショルダ19から近位的に配置されたプランジャ9において第二のショルダ24を支えるために、それぞれ傾斜面を有する。図1で示す初期位置において、シリンジホルダアーム23は、ハウジング2の内面により支持され、それでそれらは外側に曲げることができず、そして第二のショルダ24は、それを通してスリップできない。シリンジホルダアーム23をハウジング2において支えるために、それぞれの開口部の数は、後退スリーブ10において提供される。
【0048】
二つの弾力ウェッジ10.1は、後退スリーブ10の近位端で配置される。ハウジング2は、後退スリーブ10がその近位位置にあるとき、弾力ウェッジ10.1を収容するように配置された二つの凹部2.2を有する。
【0049】
皮膚インタロックスリーブ25は、ハウジング2の近位端P内にはめ込まれる。シリンジキャリア7は、次々と、インタロックスリーブ25にはめ込まれる。インタロックスリーブ25は、インターロックばね26により近位方向Pに付勢される。二つの弾力ラッチ27は、近位端Pの近くのハウジング内に配置される。送達状態において、第二のラッチ27は緩和され、そして第二のラッチ27のそれぞれの遠位面27.1に対して隣接するシリンジキャリア7により、近位方向Pに並進運動することを阻止する方法で、インタロックスリーブ25においてそれぞれの開口部25.1を通して内側に伸びる。従って、シリンジキャリア7、シリンジ3及び針4は、プランジャ9により押されるとき、前進することができない。
【0050】
注射を開始するために、自動注射器1は、注射部位、例えば、患者の皮膚に対して押さえなければならない。結果として、インタロックスリーブ25は、遠位方向Dで、ハウジング2内に並進運動する(図2参照)。開口部25.1の近位端部は、第二のラッチ27の近位ランプ27.2に対して押し、それにより、第二のラッチ27を外側に曲げ、それで、シリンジキャリア7は、遠位端面27.1を明らかにし、そして、今、近位方向Pに並進運動してもよい。図2で示すハウジング2内へ並進運動するとき、インタロックスリーブ25の遠位端は、内側から弾力ウェッジ10.1を支持し、それで、それらは、内側に曲げられず、その結果、後退スリーブ10が遠位方向Dに並進運動することを阻止する。
【0051】
トリガボタン20は、今、針4を注射部位内へ挿入し、薬剤Mを注射するために、駆動ばね8を解除するように押すことができる。
【0052】
自動注射器1がトリガボタン20の操作なしで、注射部位から除去される場合、インタロックスリーブ25は、インターロックばね26の負荷の下で、その近位位置内へ並進運動して戻ることになろう。第二のラッチ27は、内側に曲げられ、そしてシリンジキャリア7をブロックし、それで、自動注射器1は、再度、その送達状態にある。
【0053】
操作の順序は、この実施態様において逆転でき、即ち、トリガボタン20は、自動注射器1を注射部位に対して押す前に、押されるかもしれない。
【0054】
トリガボタン20が押されるとき、保持材21は近位方向Pに押され、それで弾力アーム15は、外側に曲げることが可能になる。駆動ばね8の負荷の下で、スタッド16の傾斜面は、スタッド16がスリップできるまで、弾力アーム15を押し広げる。
【0055】
第二のラッチ27は、シリンジホルダ22、シリンジキャリア7及びシリンジ3を前方に押し、その間荷重はストッパ6にかけられない。中空針4が近位端Pから現れ、そして注射部位、例えば、患者の皮膚内に挿入される。
【0056】
前進運動は、シリンジホルダ22がハウジング2内の第一のアバットメント32で底を打つまで続く。初期位置からこの点までの走行は、注射深さ、即ち、針の挿入深さを定義する。
【0057】
シリンジホルダ22がほとんど底を打つとき、弾力シリンジホルダアーム23は、それらがハウジング2の内壁により、最早、支持されないハウジング2の拡幅された部分2.1到達する。しかし、針4を挿入するのに必要な力は、相対的に低いので、第二のショルダ24は、近位走行が第一のアバットメント32において停止するまでシリンジホルダ22を前方へ駆動し続ける。この点において、シリンジホルダアーム23は、第二のショルダ24の継続した力で曲げられ、そして、それをスリップすることを可能にする。今、プランジャ9は、最早、シリンジホルダ22に対して押さないが、しかし、薬剤Mをシリンジ3から放出し、そしてそれを患者の皮膚内に、又はそれを通して注射するために、ストッパ6に対して押す。
【0058】
ストッパ6が、シリンジ3においてほとんど底を打つとき、連結解除部材14は、後退スリーブ10をハウジング2から連結を解除する方法で、それがラッチ12を押す位置まで到達していた。その結果、駆動ばね8は、最早、ラッチ12により、ハウジング2内のその遠位端に基礎を置かない。代わりに、連結解除部材14が第二のアバットメント33において底を打つや否や、駆動ばね8の近位端は、ハウジング2に基礎を置き、一方、その遠位端は、遠位方向Dに後退スリーブ10を引いている。
【0059】
連結解除部材14がハウジング2から後退スリーブ10を連結から解除する直前に、連結解除アーム18は、後退スリーブ10において開口部34に到達し、それで、それらは、最早、外側に曲げられることが避けられない。それ故、連結解除アーム18は、その傾斜面に対して押す第一のショルダ19により、外側に押され、それで、第一のショルダ19は、係合解除部材14が第二のアバットメント33を打つや否や、遠位方向Dを通してスリップできる。
【0060】
ラッチ12が、今、係合を解除されるが、後退スリーブ10は、インタロックスリーブ25が注射部位を押し続ける自動注射器1によりその遠位位置にある限り、ハウジング2とインタロックスリーブ25の間の凹部2.2に保持される弾力ウェッジ10.1のために、遠位方向Dに、尚、摺動しないかもしれない。
【0061】
自動注射器1が注射部位から除去される場合、インタロックスリーブ25は、インターロックばね26の負荷の下でその近位位置(図1で示す通り)に戻り、それで弾力ウェッジ10.1は、最早、内側から支持されない。駆動ばね8が、遠位方向Dに後退スリーブ10を引くようにするので、弾力ウェッジ10.1の遠位ランプは、凹部2.2の近位ランプに沿って動き、それにより、後退スリーブ10が遠位方向で並進運動を開始するとき、弾力ウェッジ10.1を内側に曲げる。
【0062】
シリンジホルダ22は、後退スリーブ10、例えば、前面35により、遠位方向Dに連れていかれる。その結果、シリンジ3及び針4は、ハウジング2の内側の安全な位置内へ、例えば、初期位置内へ後退する。プランジャ9は、連結解除アーム18を、最早、支えないので、また、引き戻す。
【0063】
図1及び2で示す実施態様において、後退スリーブ10におけるラッチ12及び停止部11は、絶対、必要というわけではない。後退は、注射部位のみから自動注射器1を除去することにより、始動することができる。しかし、ラッチ12及び停止部11は、自動注射器1の組立てを容易にし、そして、初期位置を後退スリーブ10に与える。更に、ラッチ12と停止部11の係合を解除するために、連結解除部材14上の 停止部11並びにラッグは、ハウジング2におけるスロット2.6において延設し、それにより、後退スリーブ10及び連結解除部材14の回転を阻止する。
【0064】
図3は、自動注射器1の別の実施態様の異なった断面における二つの縦方向の断面を示し、異なった断面は、互いに、約90°回転する。自動注射器1は、細長いハウジング2を含む。中空針4を備えたシリンジ3、例えば、Hypakシリンジは、自動注射器1の近位部分に配置される。自動注射器1又はシリンジ3が組立てられるとき、保護ニードルシールドは、針に取り付けられ得る(図示されていない)。ストッパ6は、シリンジ3を遠位的にシールし、そして中空針4を通して液体薬剤Mを投与するために配置される。シリンジ3は管状シリンジキャリア7に保持され、そしてその近位端で支持される。圧縮ばね形状の単一の駆動ばね8は、自動注射器1の遠位部分に配置される。プランジャ9は、駆動ばね8のばね力を前進させるために配置される。
【0065】
ハウジング2の内側で、後退スリーブ10は、摺動可能に配置される。注射が始動する前に、後退スリーブ10は、ハウジング2における停止部2.4に対して隣接する最大近位位置にある。駆動ばね8の遠位端は、後退スリーブ10の端面13を支える。駆動ばね8の近位端は、プランジャ9の周囲に配置された連結解除部材14を支える。
【0066】
係合解除部材14は、駆動ばね8の近位端を支えるために、スラスト面17を含む。スラスト面17から近位的に、二つ又はそれより多くの弾力連結解除アーム18は、連結解除部材14で提供され、連結解除アーム18は、近位方向Pにプランジャ9の第一のショルダ19を支えるために配置された内部傾斜面を有する。図3の送達状態において、第一のショルダ19は、連結解除アーム18の傾斜面から近位的に短距離に位置付けられる。弾力連結解除アーム18は、それらを外側に曲げ、そして第一のショルダ19を過ぎてスリップすることを阻止するために、後退スリーブ10の内壁により支持され得る。開口部34は、連結解除アーム18を外側に曲げることを可能にするために後退スリーブ10において提供される。
【0067】
トリガボタン20は、自動注射器1の遠位端Dに配置される。トリガボタン20は、注射を開始するために近位方向Pに押されるように配置される。
【0068】
シリジンキャリア7は、ジョイント軸方向運動のために、後退スリーブ10において摺動可能に配置されるシリンジホルダ22と係合する。シリンジホルダ22は、遠位に配置された二つ又はそれより多くの弾力シリンジホルダアーム23を備えている。シリンジホルダアーム23は、第一のショルダ19から近位的に配置されたプランジャ9における第二のショルダ24を支えるためにそれぞれ傾斜面を有する。図3で示す初期位置において、シリンジホルダアーム23は、ハウジング2の内面により支持され、それで、それらは外側に曲げることができず、そして第二のショルダ24は、スリップすることはできない。ハウジング2においてシリンジホルダアーム23を支持するために、開口部のそれぞれの数は後退スリーブ10において提供される。
【0069】
二つの弾力ウェッジ10.1は、後退スリーブ10の近位端に配置される。ハウジング2は、後退スリーブ10がその近位位置にあるとき、弾力ウェッジ10.1を収容するように配置された二つの凹部2.2を有する。
【0070】
皮膚インタロックスリーブ(skin interlock sleeve)45が、ハウジング2の近位端Pにはめ込まれる。シリンジキャリア7が、次々、インタロックスリーブ45にはめ込まれる。インタロックスリーブ45は、インターロックばね26により近位方向に付勢される。
【0071】
図3で示す送達状態において、インタロックスリーブ45は、インタロックスリーブ45において提供される弾力クリップ45.1により、シリンジキャリア7と連結する。クリップ45.1は、シリンジキャリア7においてそれぞれの凹部に係合し、そしてハウジング2により外側に支持されるので、それでそれらは、外側に曲げることができない。それ故、送達状態において、インタロックスリーブ45、シリンジ3及び針4を備えたシリンジキャリア7、シリンジホルダ22及びプランジャ9は、組み合わせた軸方向の並進運動のために連結する。シリンジキャリア7における凹部及びクリップ45.1は、シリンジキャリア7及びインタロックスリーブ45が、縦方向に互いに押されるとき、クリップ45.1を外側に曲げるように配置されたランプを有する。
【0072】
従って、シリンジキャリア7、シリンジ3及び針4は、プランジャ9により押されるとき、前進しない。
【0073】
トリガボタン20は、クリップ20.1を用いてハウジング2上に固定され、それで、それは、図4で示された以外の遠位方向Dに並進運動できない。中心軸20.2は、トリガボタン20から近位方向にプランジャ9に向かって伸びる。弾力クリップ10.2の別のセットは、中心軸20.2におけるショルダ20.5に対して隣接するために配置された駆動ばね8の内側の端面13から、トリガボタン20を送達状態において起動することを阻止する方法で、近位的に後退スリーブ10上に配置される(図9参照)。後退スリーブ10は、停止部2.4に隣接するその近位端に起因して、近位方向Pに並進運動できない。弾力クリップ10.2は、遠位方向Dにおけるプランジャ9の並進運動時に、プランジャ9の遠位端から遠位的に伸びるそれぞれのバー9.1により、トリガボタン20から係合を解除し得る。弾力キャッチ(catch)10.3のセット(図5Bで示す)は、連結解除部材14から遠位的に伸びるそれぞれのキャッチ14.1を係合するために駆動ばね8の内側の端面13から近位的に後退スリーブ10上に配置される。キャッチ14.1及び10.3は、トリガボタン20を押さない限り、連結解除部材14を近位方向Pの並進運動から阻止する方法で互いに係合する。これは、キャッチ10.3を内側に支持するトリガボタン20の近位端上のそれぞれのドッグ20.3により発生し、それでそれらは外側に曲がることができない。キャッチ14.1は、駆動ばね8により外側に支持され、それでそれらは外側に曲げることができない。トリガボタン20が起動するとき、ドッグ20.3は、近位方向Pに並進運動し、それで、キャッチ10.3及び14.1の傾斜面が、駆動ばね8の負荷の下で互いに摺動するとき、キャッチ10.3は。スペース20.4内で内側に曲がり得る。
【0074】
注射を開始するために、自動注射器1は、注射部位、例えば、患者の皮膚を押さなければならない。結果として、インタロックスリーブ45は、それにシリンジキャリア7、針4を備えたシリンジ3、シリンジホルダ22及びプランジャ9を取って短い距離により、第一のショルダ19が連結解除アーム18の傾斜面に合致するまで、ハウジング2内の遠位方向Dに並進運動する。同時に、クリップ45.1は、ハウジング2内のスペース2.3に進入し、そこで、それらは、最早、外側に支持されず、それで、それらは、今、インタロックスリーブ45をシリンジキャリア7から連結を解除するために外側に曲げてもよい。
【0075】
ハウジング2内に並進運動するとき、インタロックスリーブ45の遠位端が内側から弾力ウェッジ10.1を支持し、それでそれらは、内側に曲げることができず、その結果、後退スリーブ10を遠位方向Dに並進運動することを阻止する。
【0076】
プランジャ9が遠位方向Dに並進運動するにつれて、バー9.1は、クリップ10.2と係合を解除し、それでトリガボタン20は、ロックを解除するようになり、そして、今、起動し得る。
【0077】
自動注射器1は、トリガボタン20を操作することなしで、注射部位から除去される場合、インタロックスリーブ45は、インターロックばね26の負荷の下でその近位位置内へ並進運動して戻るであろう。
【0078】
トリガボタン20が押されるにつれて、ドッグ20.3は、最早、キャッチ10.3を支持せず、それでキャッチ10.3は、キャッチ10.3及び14.1の傾斜面が、駆動ばね8の負荷の下で互いに摺動するにつれて、スペース20.4の内側に曲げられる。駆動ばね8は、今、連結解除部材14を前進させ、その結果、近位方向に、プランジャ9を前進させる。
【0079】
第二のショルダ24は、シリンジホルダ22、シリンジキャリア7及びシリンジ3を前方に押し、一方、いかなる荷重もストッパ6にかかられない。中空針4は、近位端Pから現れ、そして注射部位、例えば、患者の皮膚内に挿入される。
【0080】
前進運動は、シリンジホルダ22がハウジング2内の第一のアバットメント32において底を打つまで継続する。初期位置からこの点までの走行は、注射深さ、即ち、挿入深さを定義する。
【0081】
シリンジホルダ22がほとんど底を打つとき、弾力シリンジホルダアーム23は、ハウジング2の拡幅部分2.1に到達し、そこで、それらは、最早、ハウジング2の内壁で支持されない。しかし、針4を挿入するのに必要な力は、相対的に低いので、第二のショルダ24は、近位走行が第一のアバットメント32で停止するまで、シリンジホルダ22を前進させることを継続する。この点において、シリンジホルダアーム23は、第二のショルダ24の継続した力により曲げられ、そしてそれをスリップさせることを可能にする。
今、プランジャ9は、最早、シリンジホルダ22を押さないが、薬剤Mをシリンジ3から放出し、そしてそれを患者の皮膚内に、又は皮膚を通して注射するためにストッパ6を押す。
【0082】
ストッパ6がシリンジ3で底を打つとき、後退スリーブ10は、インタロックスリーブ45が、注射部位に押され続けた自動注射器1により、その遠位位置にある限り、ハウジング2とインタロックスリーブ45の間の凹部2.2で保持される弾力ウェッジ10.1のために、尚、遠位方向Dに摺動し得ない。
【0083】
自動注射器1が注射部位から取り除かれる場合、インタロックスリーブ45は、インターロックばね26の負荷の下でその近位位置(図3で示す通り)へ戻り、それで弾力ウェッジ10.1は、最早、内側から支持されない。駆動ばね8は、遠位方向Dに後退スリーブ10を引くように試みるので、弾力ウェッジ10.1の遠位ランプは、凹部2.2の近位ランプに沿って動き、それにより、後退スリーブ10が遠位方向Dに並進運動を開始するとき、弾力ウェッジ10.1を内側に曲げる。
【0084】
シリンジホルダ22は、後退スリーブ10、例えば、前面35により、遠位方向Dに沿って取り込んでいく。それ故、シリンジ3及び針4は、ハウジング2の内側の安全位置内に、例えば、初期位置内に後退する。プランジャ9は、最早、連結解除アーム18を支えないので、また引き戻される。
【0085】
図3の自動注射器1は、シリンジ3及び針4が、皮膚から引き離された場合、注射中いかなるときにおいても、シリンジ3及び針4を後退するように、配置される。図1及び2において、注射の終了前に解除される場合、インタロックスリーブ25により保持される後退スリーブは、連結解除部材14が同時にプランジャ9を解除させない場合、シリンジ3を後退させないであろう。プランジャ9は、連結解除部材14が開口部34に合致するとき、その走行の終了時にのみ解除されるであろう。
【0086】
注射の終了前にシリンジ3を後退させるために、開口部34は、プランジャの走行中、いかなるときでも利用可能である必要がある。従って開口部34は、送達状態における連結解除アーム18の位置の右側に伸びる。しかし、開口部は、小さい角度で連結解除アーム18に対して角度的に心合わせからずれ、それで連結解除部材14及びプランジャ9は連結を解除できない。自動注射器1が注射部位から除去されるとき、インタロックスリーブ45は、インターロックばね26の負荷の下で近位方向に並進運動し、それで、弾力ウェッジ10.1は、最早、内側を支持しない。駆動ばね8が遠位方向Dに後退スリーブ10を引こうと試みるので、弾力ウェッジ10.1の遠位ランプは、凹部2.2の近位ランプに沿って動き、それにより、後退スリーブ10が遠位方向に並進運動を開始するとき、弾力ウェッジを内側に曲げる。後退スリーブ10は、小さい角度でこの状態において回転するように配置され、その結果、開口部34及び連結解除アーム18を心合わせし、それで連結解除部材18は、プランジャ9及びシリンジ3の連結を解除し、そして針4は、ハウジング2の内側の安全な位置内へ後退する。連結解除部材14、及びその結果、連結解除アーム18は、図6a及び6bで示す通り、ハウジング2における縦方向のスロット2.6に係合する一つ又はそれより多くの連結解除部材14によるハウジング2内での回転を阻止する。後退スリーブ10を回転させるために、カムトラック2.5は、ハウジング2内に配置され、そしてカム従動子10.4は、後退スリーブ10に配置される(図6a及び6b参照)。カムトラック2.5は、本質的に、その近位端においてわずかな角度に曲げられた部分を有する自動注射器1の縦軸に平行である。カム従動子10.4がカムトラックの平行部分に延設する限り、後退スリーブは回転を阻止される。
【0087】
図7は、起動トリガボタンを備えた図3の自動注射器を示す。図8は、後退が始動する前の角度的に心合わせがずれたことを示す断面VIII−VIIIにおける横断面図である。
【0088】
更なる実施態様において、図3の自動注射器1は、図1及び2で示す後退スリーブ10における開口部34を有してもよい。この場合、針の後退は、用量の終了時にのみ起こるであろう。
【0089】
同様に、図1及び2の自動注射器1は、注射のサイクル中、いかなる点においても、迅速な針の後退を提供するために、図3〜8の開口部34、カムトラック2.5及びカム従動子10.4を組み合わせることができるであろう。
【0090】
カムトラックも、また、ハウジング2内の後退スリーブ10及びカム従動子に配置されてもよい。
【0091】
ハウジング2は、シリンジ3を検査するために、少なくとも一つの視界窓を有してもよい。
【0092】
自動注射器1は、好ましくは、皮下注射又は筋肉内注射のため、特に、鎮痛剤、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス、ワクチン、成長ホルモン、ペプチドホルモン、蛋白質、抗体及び複合炭水化物の一つを送達するために使用し得る。
【0093】
シリンジ3又はストッパ6とプランジャ9の連結のための前述の配置は、ストッパを有するシリンジに対して駆動手段の力を前進させるためのプランジャを有するいかなる自動注射器にも適用し得る。この配置の主要な利点は、駆動手段からの荷重が、針が患者に挿入されるまで、直接ストッパに伝達されず、その結果、濡れ注射が避けられることを確実にすることである。配置は、シリンジホルダ22及び関連するシリンジホルダアーム23、プランジャ9上のショルダ(例えば第二のショルダ24)、第一の位置においてそれらを曲げることを阻止するため内面によるホルダアーム23の支持、及びそれらを半径方向に曲げることを可能にし、そしてより近位位置にあるとき、プランジャを連結から解除するために拡幅部分2.1を含む。ばね手段又は他の駆動手段、シリンジを後退させ、又は注射後の針シュラウドを前進させるための能力、及び本明細書に記載されたその他の機能は、濡れ注射を防ぐためには要求されない。
【0094】
参照番号リスト:
1:自動注射器;
2:ハウジング;
2.1:拡幅部分;
2.2:凹部;
2.3:スペース;
2.4:停止部;
2.5:カムトラック;
2.6:スロット;
3:シリンジ;
4:中空針;
5:保護ニードルシールド;
6:ストッパ;
7:シリジンキャリア;
8:ばね手段、駆動ばね;
8.1:遠位端;
8.2:近位端;
9:プランジャ;
9.1:バー;
10:後退スリーブ;
10.1:弾力ウェッジ:
10.2:弾力クリップ;
10.3:弾力キャッチ;
10.4:カム従動子;
11:停止部;
12:ラッチ;
13:端面;
14:連結解除部材;
14.1:キャッチ;
15:弾力アーム;
16:スタッド;
17:スラスト面;
18:連結解除アーム;
19:第一のショルダ;
20:起動手段、トリガボタン;
20.1:クリップ;
20.2:軸;
20.3:ドッグ;
20.4:スペース;
20.5:ショルダ;
21:保持材;
22:シリジンジホルダ;
23:シリンジホルダアーム;
24:第二のショルダ;
25:インタロックスリーブ;
25.1:開口部;
26:インタロックスリーブ;
27:第二のラッチ;
27.1:遠位面;
27.2:近位ランプ;
32:第一のアバットメント;
33:第二のアバットメント;
34:開口部;
35:前面;
45:インタロックスリーブ;
45.1:クリップ;
D:遠位端、遠位方向;
M:薬剤;
P:近位端、近位方向;
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9