特許第6223384号(P6223384)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223384
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】電子装置、および指紋認識方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20171023BHJP
【FI】
   G06T1/00 400G
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-110308(P2015-110308)
(22)【出願日】2015年5月29日
(65)【公開番号】特開2015-228219(P2015-228219A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2015年5月29日
(31)【優先権主張番号】62/005,223
(32)【優先日】2014年5月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】201410706347.8
(32)【優先日】2014年11月28日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314011851
【氏名又は名称】神盾股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】林 功藝
【審査官】 新井 則和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−061639(JP,A)
【文献】 特開2006−155575(JP,A)
【文献】 特開2008−009821(JP,A)
【文献】 特開2012−008985(JP,A)
【文献】 特開2004−064705(JP,A)
【文献】 特開2006−331239(JP,A)
【文献】 特開2007−249927(JP,A)
【文献】 特開2010−277597(JP,A)
【文献】 特開平03−217992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00−7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、
ハウジングと、
レンズを保護すべく、前記ハウジングに設置されるレンズ保護カバーと、
前記レンズを備え、カメラ機能を実行するように構成される画像捕捉ユニットと、
前記レンズ保護カバーを通して前記電子装置に進入する外部光を検出するように構成された光源センサーと、
検出された外部光がしきい値より低いかどうか判断するように構成された処理ユニットと、
可視光を生成するように構成された可視光源モジュールと、
を備えた電子装置において、
前記処理ユニットは、前記検出された外部光が、前記しきい値より低いと判断するとき、前記処理ユニットは、前記可視光源モジュールを起動して、前記可視光を生成すると共に、前記画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用の前記レンズ保護カバーに当てられるユーザーの指の指紋画像を捕捉すべく前記カメラ機能を実行することを特徴とする電子装置。
【請求項2】
さらに、赤外線を生成するように構成された赤外線光源モジュールを備え、
前記検出された外部光が、前記しきい値より低いとき、前記処理ユニットは、前記赤外線光源モジュールを起動して、前記赤外線を生成すると共に、前記画像捕捉ユニットを起動して、生体指紋認証用の前記ユーザーの指のバイオメトリック画像を捕捉することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記電子装置は、操作を継続する、または、アプリケーションを初期化するために、指紋認識が必要であるとき、前記処理ユニットは、前記光源センサーを起動して、前記レンズ保護カバーを通して前記電子装置に進入する前記外部光を検出すると共に、前記検出された外部光が、前記しきい値より小さいか判断することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
ハウジングと、
レンズを保護すべく、前記ハウジング上に設置され、且つ、タッチパネルを備えて、タッチ事象を感知するレンズ保護カバーと、
処理ユニットと、
前記レンズを備え、カメラ機能を実行するように構成される画像捕捉ユニットと、
可視光を生成するように構成された可視光源モジュールと、
を備えた電子装置において、
前記タッチ事象が感知されるとき、前記処理ユニットは、前記可視光源モジュールを起動して、前記可視光を生成すると共に、前記画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用の前記タッチパネルをタッチするユーザーの指の指紋画像を捕捉すべく前記カメラ機能を実行することを特徴とする電子装置。
【請求項5】
さらに、赤外線を生成するように構成された赤外線光源モジュールを備え、
前記タッチ事象が感知される場合、前記処理ユニットは、前記赤外線光源モジュールを起動して、前記赤外線を生成すると共に、前記画像捕捉ユニットを起動して、生体指紋認証用の前記ユーザーの指のバイオメトリック画像を捕捉することを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
内蔵画像捕捉ユニットを有する電子装置に適用される指紋認識方法であって、前記指紋認識方法は、
カメラ機能を実行するように構成される前記内蔵画像捕捉ユニットのレンズを保護すべく、前記電子装置のハウジングに設置されるレンズ保護カバーを通して、前記電子装置に進入する外部光を検出する工程と、
検出された外部光が、しきい値より低いか判断する工程と、
可視光源モジュールを起動して、可視光を生成する工程と、
前記検出された外部光が、前記しきい値より低いとき、前記画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のユーザーの指の指紋画像を捕捉すべく前記カメラ機能を実行する工程と、
を備えることを特徴とする指紋認識方法。
【請求項7】
前記検出された外部光が、前記しきい値より低いとき、赤外線光源モジュールを起動して、赤外線を生成する工程と、
前記画像捕捉ユニットを起動して、生体指紋認証用の前記ユーザーの指のバイオメトリック画像を捕捉し、を実行する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の指紋認識方法。
【請求項8】
光源センサーを起動して、前記レンズ保護カバーを通して前記電子装置に進入する前記外部光を検出する工程と、
前記電子装置は、操作を継続する、または、アプリケーションを初期化するために、指紋認識が必要であるとき、前記検出された外部光が前記しきい値より低いかどうか判断する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の指紋認識方法。
【請求項9】
内蔵された画像捕捉ユニットを有する電子装置に適用する指紋認識方法であって、前記指紋認識方法は、
カメラ機能を実行するように構成される前記内蔵画像捕捉ユニットのレンズを保護すべく、前記電子装置のハウジングに設置されるレンズ保護カバーによりタッチ事象を感知する工程と、
前記タッチ事象が感知されるとき、可視光源モジュールを起動して、可視光を生成する工程と、
前記画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のユーザーの指の指紋画像を捕捉すべく前記カメラ機能を実行する工程と、
を備えることを特徴とする指紋認識方法。
【請求項10】
前記タッチ事象が感知されるとき、赤外線光源モジュールを起動して、赤外線を生成する工程と、
前記画像捕捉ユニットを起動して、生体指紋認証用の前記ユーザーの指のバイオメトリック画像を捕捉する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の指紋認識方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指紋認識技術を用いた電子装置、および指紋認識方法に関するものであって、特に、電子装置の画像捕捉ユニットにより捕捉される指紋画像を利用して、指紋を検証する指紋認識技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、生体指紋認証が非常に発達している。セキュリティコードとアクセスカードは、盗用されたり、遺失しやすいので、指紋認証技術がますます重視されている。指紋は固有、かつ、不変で、各人が身元認識用の複数本の指を有する。このほか、指紋は、指紋センサーを用いて、容易に得ることができる。そのため、指紋認証は、安全性と便宜性を向上し、金融保証と機密データがより良く保護することができる。
【0003】
このほか、従来の電子装置、たとえば、携帯電話、スマートフォン、PDA、およびその他の装置は、内蔵カメラを備えている。よって、内蔵カメラにより捕捉される指紋画像が、指紋認識に用いられる場合、このような電子装置それぞれに、余分な指紋センサーを設置する必要がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電子装置の画像捕捉ユニットにより捕捉される指紋画像を用いて、指紋を検証する指紋認識方法、および電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は電子装置を提供する。電子装置は、ハウジング、レンズ保護カバー、処理ユニット、レンズを備え、カメラ機能を実行するように構成される画像捕捉ユニット、光源センサー、および可視光源モジュールを有する。レンズ保護カバーは、レンズを保護すべく、ハウジング上に設置される。光源センサーは、レンズ保護カバーを通して電子装置に進入する外部光を検出するように構成される。処理ユニットは、検出された外部光が、しきい値より低いかどうか判断する。可視光源モジュールは、可視光を生成するように構成される。処理ユニットは、検出された外部光が、しきい値より低いと判断するとき、処理ユニットは、可視光源モジュールを起動して、可視光を生成すると共に、画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のレンズ保護カバー上に当てられるユーザーの指の指紋画像を捕捉すべくカメラ機能を実行する
【0006】
本発明の一実施形態は電子装置を提供する。電子装置は、ハウジング、レンズ保護カバー、処理ユニット、レンズを備え、カメラ機能を実行するように構成される画像捕捉ユニット、および可視光源モジュールを有する。レンズ保護カバーは、レンズを保護すべく、ハウジング上に設置され、タッチパネルを備え、タッチ事象を感知する。可視光源モジュールは、可視光を生成するように構成される。タッチ事象が感知されるとき、処理ユニットは、可視光源モジュールを起動して、可視光を生成すると共に、画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のタッチパネルをタッチするユーザーの指の指紋画像を捕捉すべくカメラ機能を実行する
【0007】
本発明の一実施形態は指紋認識方法を提供する。指紋認識方法は、内蔵画像捕捉ユニットを有する電子装置に適用される。指紋認識方法は、カメラ機能を実行するように構成される内蔵画像捕捉ユニットのレンズを保護すべく、電子装置のハウジング上に設置されるレンズ保護カバーを通して、電子装置に進入する外部光を検出するステップと、検出された外部光が、しきい値より低いかどうか判断するステップと、可視光源モジュールを起動して、可視光を生成するステップと、処理ユニットは、検出された外部光が、しきい値より低いと判断するとき、画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のユーザーの指の指紋画像を捕捉すべくカメラ機能を実行するステップとを有する。
【0008】
本発明の一実施形態は指紋認識方法を提供する。指紋認識方法は、内蔵画像捕捉ユニットを有する電子装置に適用される。指紋認識方法は、カメラ機能を実行するように構成される内蔵画像捕捉ユニットのレンズを保護すべく、電子装置のハウジングに設置されるレンズ保護カバーによりタッチ事象を感知するステップと、タッチ事象が感知されるとき、可視光源モジュールを起動して、可視光を生成するステップと、タッチ事象が感知されるとき、画像捕捉ユニットを起動して、指紋認識用のユーザーの指の指紋画像を捕捉すべく前記カメラ機能を実行するステップとを有する。
【0009】
本発明のその他の特徴と長所は、当該技術を熟知する者なら誰でも、電子装置と指紋認識方法の特定の実施形態の次の説明が理解できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の指紋認識方法は、ユーザーに、簡単かつ容易で、効果的な指紋認識操作を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による電子装置100のブロック図である。
図2A】本発明の一実施形態によるユーザーが指をレンズ保護カバー110に当てる状態を示す図である。
図2B】本発明の一実施形態によるユーザーが指をレンズ保護カバー110に当てる状態を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による指紋認識方法を説明するフローチャート300である。
図4】本発明の別の実施形態による指紋認識方法を説明するフローチャート400である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明、添付図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態による電子装置100のブロック図である。本発明の一実施形態において、電子装置100は、内蔵カメラを有する電子装置、たとえば、携帯電話、スマートフォン、タブレットパソコン、ノートパソコン、または、別の電子装置である。
【0014】
図1に示されるように、電子装置100は、レンズ保護カバー110、画像捕捉ユニット120、および、処理ユニット130を備える。図1は、本発明に関連する素子を示すための簡易なブロック図であり、本発明は図1に限定されない。このほか、本発明のいくつかの実施形態において、図1の赤外線光源モジュール121と光源センサー123は選択的である。本発明のいくつかの実施形態において、電子装置100は、赤外線光源モジュール121と光源センサー123の両方を有する。本発明のいくつかの実施形態において、電子装置100は、赤外線光源モジュール121か、光源センサー123のどちらかを有する。さらに別の実施形態において、電子装置100は、光源モジュール121も、光源センサー123も有しない。
【0015】
本発明の一実施形態において、レンズ保護カバー110が装置ハウジング(たとえば、図2の装置ハウジング140)に設置されて、画像捕捉ユニット120のレンズを保護する。本発明の一実施形態において、レンズ保護カバー110は、反射防止材料から成る。このほか、レンズ保護カバー110は、さらに、防汚層を有し、ホコリの粒子や油分が、レンズ保護カバー110に落ちるか、付着するのを防止する。本発明の一実施形態において、レンズ保護カバー110は、さらに、レンズ保護カバー110上のユーザーのタッチを感知するタッチパネルを備える。本発明の別の実施形態において、レンズ保護カバー110はタッチパネルで、レンズ保護カバー110上のユーザーのタッチを感知する。
【0016】
本発明の一実施形態において、画像捕捉ユニット120は、電子装置100の内蔵カメラである。画像捕捉ユニット120は、画像データを捕捉するように構成され、その後、画像データが、処理ユニット130に提供されるか、または、記憶ユニット(図示しない)に保存される。本発明の一実施形態において、電子装置100は、さらに、赤外線光源モジュール121と可視光源モジュール122を備える。赤外線光源モジュール121は、画像捕捉ユニット120による画像捕捉用の赤外線を提供するように構成され、画像捕捉中、画像捕捉ユニット120は、生体指紋認証を実行するために人の指の真皮の血管と組織の画像データを捕捉することができる。可視光源モジュール122は、可視光を提供するように構成され、画像捕捉ユニット120が、指紋認識用の人の指の外皮の画像データを捕捉する。
【0017】
本発明の一実施形態において、指紋検証が必要なとき、図2A図2Bに示されるように、ユーザーは、指をレンズ保護カバー110に当てる。その後、可視光源モジュール122は可視光を生成し、画像捕捉ユニット120は、指紋認識用のユーザーの指の外皮の画像データを捕捉する。注意すべきことは、図2A図2Bにおいて、電子装置100はスマートフォンとして説明しているが、本発明はこれに限定されない。電子装置100は、内蔵カメラを有する任意の別の電子装置であってもよい。
【0018】
本発明の一実施形態において、電子装置100は、さらに、光源センサー123を備える。電子装置100が、操作を継続する、または、アプリケーションを初期化するために、指紋認識を必要とするとき、たとえば、電子装置100が休止モードで、且つ、電子装置100を起こすために指紋認識が必要とされるとき、電子装置100は、光源センサー123を起動して、レンズ保護カバー110を通して電子装置100に進入する外部光を検出する。その後、処理ユニット130は、検証対象(たとえば、ユーザーの指)が、レンズ保護カバー110に置かれたかどうか判断するために、検出された外部光が、しきい値より低いかどうか判断する。外部光は外部環境からやってくる光線で、且つ、画像捕捉ユニット120 (たとえば、カメラ)に用いられて、外部環境中の対象の画像を捕捉する。レンズ保護カバー110を通して電子装置100に進入する外部光が、しきい値より低いとき、外部光が、レンズ保護カバー110に置かれた指により遮断されていることを意味する。電子装置100は、可視光源モジュール122と画像捕捉ユニット120を起動する。その後、可視光源モジュール122は、可視光を提供して、画像捕捉ユニット120が、指の外皮の画像データを捕捉する。その後、画像捕捉ユニット120は、指紋認識用の捕捉された画像データを処理ユニット130に送信する。
【0019】
本発明の一実施形態において、レンズ保護カバー110を通して電子装置100に進入する外部光がしきい値より低いとき、すなわち、外部光が、レンズ保護カバー110に置かれた対象により遮断されるとき、電子装置100は、赤外線光源モジュール121と画像捕捉ユニット120を起動する。赤外線光源モジュール121は、レンズ保護カバー110に置かれた指が生体の指かどうか判断するために、赤外線を生成して、画像捕捉ユニット120が、ユーザーの指の皮膚の画像データを捕捉する。電子装置100の処理ユニット130が、レンズ保護カバー110に置かれた検証対象が、生体の指であると判断するとき、電子装置100は、可視光源モジュール122を起動する。その後、可視光源モジュール122は、可視光を提供して、画像捕捉ユニット120が、指の外皮の画像データを捕捉する。その後、画像捕捉ユニット120は、指紋認識用の捕捉された画像データを処理ユニット130に送信する。
【0020】
本発明の別の実施形態において、レンズ保護カバー110はタッチパネル(図示しない)である。ユーザーが指をレンズ保護カバー110に当てるとき、レンズ保護カバー110はタッチ事象を感知する。電子装置100は、可視光源モジュール122と画像捕捉ユニット120を起動する。その後、可視光源モジュール122は、可視光を提供して、画像捕捉ユニット120が、指の外皮の画像データを捕捉する。その後、画像捕捉ユニット120は、指紋認識用の画像データを処理ユニット130に送信する。
【0021】
本発明の別の実施形態において、レンズ保護カバー110がタッチ事象を感知するとき、電子装置100は、まず、赤外線光源モジュール121と画像捕捉ユニット120を起動する。赤外線光源モジュール121は、レンズ保護カバー110に置かれた指が、生体の指であるかどうかを判断するために、赤外線を生成して、画像捕捉ユニット120がユーザーの指の皮膚の画像データを捕捉する。画像捕捉ユニット120は、その後、画像データを処理ユニット130に送信する。処理ユニット130は、生体指紋認証 (たとえば、静脈識別)を実行する。生体指紋認証を実行するとき、処理ユニットは、検証対象が、生体のバイオメトリック特徴(たとえば、血管と組織)を含むかどうか分析して、検証対象が生体の指なのか、非生物の指(たとえば、偽者の指)なのか判断する。
発明の別の実施形態において、処理ユニット130が、検証対象が生体の指であると判断するとき、処理ユニット130は、赤外線光源モジュール121をオフにすると共に、可視光源モジュール122を起動する。ユーザーが、指をレンズ保護カバー110に当てるとき、外部環境からやってくる外部光はユーザーの指により遮断され、可視光源モジュール122は、可視光を提供して、画像捕捉ユニット120が、指の外皮の画像データを捕捉する。可視光源モジュール122を起動した後、処理ユニット130は、画像捕捉ユニット120に、画像データを捕捉するように指示する。画像捕捉ユニット120が画像データを捕捉後、画像捕捉ユニット120は、画像データを処理ユニット130に送信し、処理ユニット130は、画像データにしたがって、指紋認識を実行する。
【0022】
図3は、本発明の一実施形態による指紋認識方法を説明するフローチャート300である。指紋認識方法は電子装置100に適用される。図3に示されるように、ステップS310において、電子装置100が、操作を継続する、または、アプリケーションを初期化するために、指紋識別が必要であるとき、電子装置100は光源センサー123を起動する。ステップS320において、光源センサー123は、レンズ保護カバー110を通して電子装置100に進入する外部光を検出し、処理ユニット130は、検出された外部光が、しきい値より低いかどうか判断する。検出された外部光が、しきい値より低い場合、すなわち、検証対象がレンズ保護カバー110に当てられるとき、ステップS330が実行される。検出された外部光が、しきい値より低くない場合、すなわち、検証対象がレンズ保護カバー110に置かれていない場合、ステップS320が実行される。
【0023】
ステップS330において、検出された外部光が、しきい値より低い場合、電子装置100は、まず、生体指紋認証用の第一画像データを捕捉すると共に、検証対象が生体の指かどうか判断するために、赤外線光源モジュール121と画像捕捉ユニット120を起動する。ステップS340において、処理ユニット130が、検証対象が生体の指であると判断するとき、電子装置100は、赤外線光源モジュール121をオフにする。ステップS350において、電子装置100は、可視光源モジュール122と画像捕捉ユニット120を起動して、指紋認識用の第二画像データを捕捉する。本発明の一実施形態において、フローチャート300において、ステップS330とステップS340は選択的である。よって、ステップS320の後、ステップS350は直ちに実行することができる。
【0024】
図4は、本発明の別の実施形態による指紋認識方法を説明するフローチャート400である。指紋認識方法は電子装置100に適用される。図4に示されるように、ステップS410において、電子装置100は、タッチ事象を感知するか判断する。タッチ事象が感知される場合、すなわち、検証対象がレンズ保護カバー110(タッチパネルを含む)に触れると、ステップS420が実行される。
【0025】
ステップS420において、タッチ事象が感知されるとき、電子装置100は、赤外線光源モジュール121と画像捕捉ユニット120を起動して、生体指紋認証用の第一画像データを捕捉すると共に、検証対象が、生体の指かどうか判断する。ステップS430において、処理ユニットが、検証対象が生体の指であると判断するとき、電子装置100は、赤外線光源モジュール121をオフにする。ステップS440において、電子装置100は、可視光源モジュール122と画像捕捉ユニット120を起動して、指紋認識用の第二画像データを捕捉する。本発明の一実施形態において、ステップS420とステップS430は選択的である。よって、フローチャート400において、ステップS410の後、ステップS440が直ちに実行される。本発明の実施形態における指紋認識方法によると、ユーザーは、指を指紋認識用の電子装置のレンズ保護カバーに置きさえすればよい。よって、本発明の実施形態における指紋認識方法は、ユーザーに、簡単かつ容易で、効果的な指紋認識操作を提供する。このほか、本発明の実施形態における指紋認識方法によると、電子装置は、余分な指紋センサーを挿入、または、設置する必要がない。
【0026】
本発明の明細書で開示される態様と関連した方法のステップは、直接、ハードウェアにて、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールにて、または、二つの組み合わせにて具体化できる。
【0027】
ソフトウェアモジュール(たとえば、実行可能命令と関連データを有する)、およびその他のデータは、データメモリ、たとえば、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または従来のコンピュータ読み取り可能ストレージ媒体のその他の形式で存在する。サンプルストレージ媒体は、機械、たとえば、コンピュータ/プロセッサ(便宜上、ここでは、“プロセッサ”と称する)に結合されて、プロセッサが、ストレージ媒体から情報(たとえば、コード)を読み取ったり、情報を書き込んだりすることができる。サンプルストレージ媒体は、プロセッサに統合される。プロセッサとストレージ媒体はASICに存在する。ASICはユーザー装置に存在する。あるいは、プロセッサとストレージ媒体は、ユーザー装置中で、個別素子として存在する。さらに、いくつかの実施形態中、適当なコンピュータプログラム製品は、本発明のひとつ以上の態様に関連するコードを有するコンピュータ読み取り可能媒体を有する。いくつかの実施形態中、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材を含む。
【0028】
本明細書中の“一実施形態”または“実施形態”は、実施形態に関連する特定の特徴、構造、または、特性は、本発明の少なくとも一実施形態中に含まれるが、それらが、各実施形態中に存在することを示すものではないことを意味する。よって、本明細書中の異なる場所で現れる“一実施形態中”または“実施形態”は、必ずしも、本発明の同じ実施形態を示さない。
【0029】
以上の段落は多種態様で描写する。明らかに、本発明の教示は、多種の方式により実現され、開示された実施形態での任意の特定の構造や機能は、単に、代表的な状況を示す。本文の教示に基づくと、当該技術を熟知する者は、独立、または、併合して適用できる。
【0030】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の交替や変形をすることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0031】
100 電子装置
110 レンズ保護カバー
120 画像捕捉ユニット
121 赤外線光源モジュール
123 光源センサー
130 処理ユニット
140 ハウジング
300、400 フローチャート
図1
図2A
図2B
図3
図4