特許第6223438号(P6223438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223438
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】航空機エンジンのためのガスタービン
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/12 20060101AFI20171023BHJP
   F01D 25/24 20060101ALI20171023BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20171023BHJP
   F23R 3/46 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
   F01D25/12 B
   F01D25/24 K
   F02C7/18 E
   F23R3/46
【請求項の数】21
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-516743(P2015-516743)
(86)(22)【出願日】2013年6月14日
(65)【公表番号】特表2015-519517(P2015-519517A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(86)【国際出願番号】IB2013054893
(87)【国際公開番号】WO2013186757
(87)【国際公開日】20131219
【審査請求日】2016年6月13日
(31)【優先権主張番号】TO2012A000519
(32)【優先日】2012年6月14日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】514029614
【氏名又は名称】ジエ・アヴィオ・エッセ・エッレ・エッレ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ダニエレ・コウタンディン
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ・ゼッキ
【審査官】 高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−072007(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0139288(US,A1)
【文献】 米国特許第04762462(US,A)
【文献】 米国特許第05100291(US,A)
【文献】 特開平11−159301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 11/08
F01D 11/24
F01D 25/12
F01D 25/24
F02C 7/18
F23R 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータを具備した航空機エンジンのためのガスタービンであって
前記ステータは、長手母線を有する外側側面によって画定された外側ケーシングと、該外側ケーシングのための空冷手段と、を具備し、
該空冷手段は前記外側側面に冷却空気を分配するための、前記外側側面自身の外側に配置された複数の周チューブを具備し
前記周チューブには前記外側側面のうち対応部に噴射される個々の冷却気流のための複数の出口が設けられ
各対応部は、個々の前記出口に面した凹面を備えて窪んでおり、且つ個々の周チャネルを部分的に画定し、前記周チャネルの内側には、前記気流が衝突し、
べての前記周チューブは前記外側側面の完全に径方向外側に配置され、すべての前記出口は個々の前記周チャネルの径方向外側に配置されていることを特徴とするガスタービン。
【請求項2】
各前記気流は前記母線に直交したそれぞれの軸を有することを特徴とする請求項1に記載のタービン。
【請求項3】
前記空冷手段は、前記周チャネルの対向した長手側に配置されたさらなる周チャネルの2つのグループをさらに具備し、前記さらなる周チャネルは、個々の前記周チャネルの通路ハーフセクションの横断面よりも小さいか、または等しい通路ハーフセクションの横断面を有することを特徴とする請求項1または2に記載のタービン。
【請求項4】
前記空冷手段は、前記周チャネルの対向した長手側に配置されたさらなる周チャネルの2つのグループをさらに具備し、前記さらなる周チャネルは、個々の前記周チャネルの深さよりも小さいか、または等しい深さを有することを特徴とする請求項1または2に記載のタービン。
【請求項5】
前記周チャネルの少なくとも一部は、直線の前記母線に平行に測定された前記出口の1つの寸法よりも小さいか、または等しい深さを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項6】
前記周チャネルの少なくとも一部は、直線の前記母線に平行に測定された前記出口の1つの寸法よりも小さい幅を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項7】
各前記出口および対応した前記気流は、最大深さの位置において個々の前記周チャネルと交差した個々の軸に沿って延びていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項8】
各前記周チャネルは、前記外側側面の母線に直交し且つ個々の最大深さの位置を通過した径方向面に関して対称であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項9】
前記空冷手段は、前記外側側面と各前記周チューブとの間に挿入された周方向壁をさらに具備し、該周方向壁は前記気流の通路のための径方向開口部を備え、且つ前記外側側面とともに個々の長手環状ダクトを画定していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項10】
前記周方向壁は、個々の前記周チューブからの同一の周方向壁の距離よりも大きい距離だけ前記外側側から離間されて配置されていることを特徴とする請求項9に記載のタービン。
【請求項11】
前記長手環状ダクトは、前記径方向開口部および個々の前記周チャネルにおいてテーパセクションを備えていることを特徴とする請求項9または10に記載のタービン。
【請求項12】
前記周方向壁と個々の前記周チューブとの間に差し込まれた離間手段をさらに具備し、該離間手段は、冷却気流の通路が前記周チューブと、関連した前記周方向壁と、の間の前記周チューブに突き当たることを可能にしていることを特徴とする請求項11に記載のタービン。
【請求項13】
前記空冷手段は、前記外側側面に面した前記周方向壁の面上に配置された断熱材量の層をさらに具備していることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項14】
前記空冷手段は、前記外側側面に面した位置において前記周方向壁によって担持された反射面をさらに具備していることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項15】
前記空冷手段は、前記外側側面と各前記周チューブとの間に挿入された周方向壁をさらに具備し、該周方向壁は前記気流の通路のための径方向開口部を備え、
記開口部の少なくとも一部は、前記外側側面の母線に平行に測定された寸法を有し、該寸法は、前記冷却気流が衝突する位置における、前記周チャネルの同一の方向において測定された幅よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項16】
前記空冷手段は、各前記出口に関して個々の管状部を具備し、対応した前記気流の前記周チューブと、対応した前記周方向壁と、の間の広がりをガイドしていることを特徴とする請求項9〜15のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項17】
前記管状部は、前記外側側面に向かって広がったガイドダクトを画定していることを特徴とする請求項16に記載のタービン。
【請求項18】
各前記管状部には、冷却空気の塊のために個々の前記ガイドダクト内に側方入口開口部が設けられており、前記空気の塊は個々の前記周チューブによって供給される塊とは異なっており、個々の前記気流によって対応した前記ガイドダクト内に引き込まれることを特徴とする請求項17に記載のタービン。
【請求項19】
前記空冷手段は、前記周チューブの外面の少なくとも一部をカバーした熱障壁を具備していることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項20】
前記空冷手段は、各前記出口に関して個々の管状本体を具備し、前記外側側面に向かって個々の前記周チューブから放出される対応した前記気流をガイドしていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のタービン。
【請求項21】
前記管状本体は、前記外側側面に向かって拡張する対応した前記気流のガイドダクトを画定していることを特徴とする請求項20に記載のタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機エンジンのためのガスタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
既知の通り、航空機エンジンのためのガスタービンは、本体または外側ケーシングを備えたステータ部と、ステータ部の内側に配置され且つステータ部に接続されたロータ部と、を具備している。
【0003】
熱荷重の影響、およびその結果として作動温度の変化のためにステータ部とロータ部との間のクリアランスを最適化することにより生じる変形を制御するために、通常は平滑な面を備えたケーシングの外側側面上に冷却空気の噴流を導くことによって、外側ケーシングを冷却することが知られている。気流を変化させ、特定の領域内に空気を導くことによって、相対運動における様々な部品の変形を制御することが可能である。
【0004】
現在知られている解決策においては、冷却デバイスが使用されており、そのデバイスでは、空気は外側ケーシングを取り囲んだチューブグリッドを使用して分配され、複数の外側長手方向空気供給チューブおよび複数の内側周方向空気分配チューブを具備している。分配チューブは長手方向チューブから冷却空気を受け取り、分配チューブには空気出口開口部が設けられ、この開口部は外側側面に向かって面しており、且つ周方向において互いに離間されて、ケーシングの外周全体に沿って空気を分配する。
【0005】
ケーシングの外側側面の様々な部分への空気の衝突を最適化するために、前述の出口開口部は、所望の気流を得るようにサイズ決定されており、周チューブは外側側面から所定の距離、通常は数ミリメートルオーダーだけ離間されて配置されている。
【0006】
上に定義されたタイプの既知の冷却デバイスは、一般的に使用されているものの、比較的重く、それは周チューブの近位がケーシングの外側側面に接近しているので、使用されているチューブ、特に空気分配のためのチューブが、高い熱荷重を支持するために、鋼製でなければならないためである。
【0007】
それに加えて、所定の数値を過ぎると、既知のデバイスは、同レベルの冷却効率のための気流を減少させるか、または同レベルの気流に関して冷却を増大することが不可能である。
【0008】
空気分配のための内側周方向チューブがタービンのステータ部に形成された外側チャネル内に配置された空冷デバイスを備えたガスタービンは、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0 892 153号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/129499号明細書
【特許文献1】欧州特許出願公開第1 798 382号明細書
【特許文献1】欧州特許出願公開第1 205 637号明細書
【特許文献1】欧州特許出願公開第2 236 772号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は航空機エンジンのためのガスタービンを提供することであり、実施形態の特徴は、単純且つ安価な様式において前述の課題が解決されることが可能なことである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、航空機エンジンのためのガスタービンは請求項1に請求されたように提供されている。
【0012】
本発明は、実施形態の非限定的な例を示した添付図を参照して、ここに記載される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の原理による航空機のためのガスタービンの好適な実施形態を、明確化のために部品を除外してブロックフォームおよび断面において図式的且つ実質的に示した図である。
図2図1の冷却システムを部分的に示した斜視図である。
図3図1の詳細を断面において拡大して示した図である。
図4図1の詳細の変化形を示した、図3に類似した図である。
図5図1の詳細のさらなる変化形を示した、図4に類似した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1において、航空機エンジンのためのガスタービンが、参照符号1によってまとめて示されている。タービン1は、参照符号2によってまとめて示された中空の外側ステータ本体、タービン軸4に関して回転する内側ロータ本体3、およびそれ自体公知であり詳細には示されていないシールを具備しており、シールはステータ本体2とロータ本体3との間に配置されている。
【0015】
図1および図3を参照すると、ステータ本体2はその外側側面6によって区切られた外側ケーシング5を具備し、外側側面は直線の長手母線を備えているか、または湾曲セクションおよび/または直線セクションから成る。図示された実施例においては、側面6の中間部の母線は、参照符号7によって示されている。母線7は軸4に対して傾斜されている(図1)。
【0016】
外側ケーシング5は空冷デバイス8によって冷却されており、図2を参照すると、このデバイスは外側ケーシング5を取り囲んだチューブのケージ9を具備している。次に、ケージ9は、複数の縦空気供給チューブ10および外側側面6上の空気を分配するための複数の内側周チューブ11を具備している。周チューブ11は縦チューブ10から冷却空気を受け、周チューブ11の内周に沿って空気を分配するための複数の出口開口部12または穴が設けられている。したがって、各開口部12は外側側面6に面しており、実質的に母線7に直交した軸14を備えた、対応した冷却気流13を通すことが可能である(図3)。
【0017】
各周チューブ11の気流13は外側側面6の個々の部分15に衝突する。各部分15は個々の開口部12に面した凹面を備えて窪んでおり、外側側面6に形成された連続的な周方向溝またはチャネル16を部分的に画定し、チャネル16の最大深さの位置において気流13によって交差される。
【0018】
特に記載された実施例においては、各チャネル16は、前述の気流の軸14を含み且つ個々の最大深さ位置を通過した径方向面に関して対称である。図示されていない変化形によれば、1つ以上のチャネル16は前述の径方向面に関して非対称である。
【0019】
常に図3を参照すると、周方向チャネル18の2つのグループがチャネル16の対向した側の外側側面6上に設けられており、これらは個々のチャネル16に相互に隣接して、且つ平行である。チャネル18はチャネル16の個々の通路ハーフセクション以下の通路ハーフセクションを備え、最大深さはチャネル16の最大深さよりも小さく、チャネル16とともに局所的にチャネル16の周りの外側側面6を修正し、表面を平滑ではなく溝付きまたは波形にしている。添付図および図1に見られているように、特に、周チューブはチャネル16および18ならびに外側側面6の母線7の完全に外部に延びている。
【0020】
好都合なことに、周方向チャネル18の2つのグループは、軸14を含んだ前述の径方向面に関して対称に配置されている。
【0021】
さらに図3を参照すると、冷却デバイス8は各周チューブ11に関して、個々の周チューブ11と外側側面6との間に差し込まれた、関連した周方向シールドおよびサポート壁20をさらに具備している。周方向壁20は、側面に隣接した壁20から離間された側面6から外向きに延びたスペーサ5aを利用して外側ケーシング5に堅固に取り付けられており、個々の周チューブ11からの同一の周方向壁20の距離よりも大きい距離だけ外側側面6から離れて配置されている。
【0022】
各壁20は、各開口部12における気流の通路のための個々の径方向開口部22を備え、外側側面6とともに参照符号23によって示された長手環状ダクトを画定している。環状ダクト23は開口部22および個々の周チャネル16におけるテーパセクション、ならびに個々のチャネル18からの距離を増大した領域を備えた2つの対向した長手端部セクション24を備えている。
【0023】
外側側面6に面した壁20の内側面26は、好都合に断熱材量の層27に覆われており、この層は少なくとも1つの、例えばアルミニウムの反射材料の外層を具備し、周チューブ11に向かう熱の通路を遮る熱障壁を形成している。
【0024】
各周チューブ11は複数のスペーサ要素29によって壁20の外側側面に接続されており、周チューブ11と、関連した壁20と、の間において周チューブ11に衝突する冷却気流30aが通ることを可能にしており、それは図3に示されている。このようにして、前述の熱障壁の効果を増大している。
【0025】
常に図3を参照すると、冷却デバイス8は各開口部12に関して、対応した冷却気流13のための個々のガイドダクト30をさらに具備し、各ダクト30は好都合に円形管状部31によって形成され、ダクトは対応した周チューブ11と周方向壁20との間に延びており、対応した開口部22によって形成された端部セクションを備えている。
【0026】
好都合に、各出口開口部22は母線7に平行に測定された寸法または直径Aを有し、これは対応した出口12よりも大きく、同一方向において測定された個々の周チャネル16の幅Bよりも小さい。
【0027】
一変化形によれば、すべてまたはいくつかの開口部22の寸法Aは、幅Bおよび少なくともいくつかのチャネル18の幅よりも大きく、それは図3において破線によって示されている。好都合に、すべてまたはいくつかの開口部22の寸法Aは、少なくともいくつかのチャネル16またはチャネル18の深さよりも大きい。
【0028】
さらなる変化形によれば、チャネル18は、チャネル16の寸法と同一またはそれに相当した寸法を有する。
【0029】
前述の幾何形状は外側側面6の幾何形状の変化を可能にし、結果的に冷却の効果を増大することが可能である。
【0030】
好都合なことに、各ダクト30はチャネル16に向かって拡張しており、関連した管状部31は気流30aの一部の入り口または流入のための、関連したダクト30内に流れ込む側方開口部または通路33を備え、気流30aは気流13によってダクト内に吸引される。
【0031】
好適に、周チューブ11、関連した壁20、個々のスペーサ29、および個々の管状部31はポリマ材料から形成されており、好都合なことに、一部品として形成された1つ以上の部分によって形成されている。
【0032】
図5に示された変化形においては、冷却デバイス8は壁20を欠いており、カバー層27は管状部31および周チューブ11の外側側面のみを覆っている。
【0033】
図4に示されたさらなる変化形によれば、好都合に略直線の母線を有する周方向壁20は、関連した周チューブ11の下のみに延びており、スペーサ29によって常に周チューブ11に接続されており、周方向壁はスペーサと協働して関連した周チューブ11のための支持構造を形成し、同一の周チューブ11に関して遮蔽している。
【0034】
前述の事項より、記載されたタービン1において、特別な冷却デバイスは使用される空気の量を顕著に減少し、一方で現在使用されているシステムの冷却効果を、ステータ部によって生じた同一の放射荷重のために変化させないことが明白である。
【0035】
前述の事項は、主に冷却空気13の噴流に衝突するステータ部の従来の平滑な外側側面が、顕著な放熱の増大を可能にした凹形状または溝付きの周方向面によって置換されたことによるものである。実験的に、側方第2チャネル(チャネル18)が冷却気流13に衝突する主チャネル16とともに横並びに配置され、これらの第2チャネルが主チャネル16の形状および幾何形状と同一または異なった形状および幾何形状を有する場合に、放熱がなおさら高効率になることを確立することが可能であった。前述の事項は、これらの第2チャネルが乱流発生部として作用し、同様に最大相対速度が外側側面6に衝突する空気の塊に関して測定される領域において正確に熱交換面を増大している結果である。チャネル16および18のハーフセクションの形状および断面は、気流13の特性の関数において変化する。
【0036】
本発明によれば、気流13は、他の部位との間で気流13に関して真の遮蔽も形成した管状部31によって形作られている。実際に、各冷却気流13の形状は、ダクト30の円錐形状を変更することによって、および/または側方通路33を通じて周チューブ13に衝突する気流の一部を引き込むことによって制御されることが可能である。
【0037】
壁20は、コーティングが周チューブ11に向かって熱の通路を遮る場合の熱遮蔽と、環状ダクト内において移動する気流23のための流体遮蔽と、の両方を形成することによって、ステータ部からの放熱を増大しており、したがって、周チューブ11に衝突する他の外部縦気流によって発生した外乱、および例えば上流の冷却気流13によって発生した気流に対して反応しにくい。
【0038】
最後に、周チューブ11を外側側面6から比較的離れた位置、且つ前述したように、母線7およびチャネル16と18との外側の位置に配置すること、ならびにステータ本体から発生する熱の流れを遮り且つチューブ11に向けること、は、チューブおよび壁20の両方の製造に関して、ならびに一般的に全体の熱遮蔽に関して、現在の鉄ベース材料以外の材料の使用、特にポリマ材料または複合材料のような明らかに軽量な材料の使用を可能にする。
【0039】
ポリマ材料または複合材料の使用は、構造壁をモノリシックに、またはそうでなければチューブ11の支持機能ならびに任意の幾何形状および/またはサイズの周チューブの提供の機能を伴って製造することを可能にする。
【0040】
修正および変化が、独立請求項において定義された保護の範囲から逸脱することなく、記載されたデバイス8に与えられることがこれまでの記載から明白である。
【0041】
特に、壁20は実施例によって示された幾何形状と異なった幾何形状、特に流れガイドダクトを備えたもしくは備えていない平坦面を有することが可能である。
【0042】
最後に、気流およびしたがって熱交換の面のさらなる増大の目的のために、チャネルは示されたものとは異なった数、異なったサイズ、および異なった幾何形状とすることが可能であり、および/または頂上部はチャネル16に隣接した位置において外側側面6上に設けられることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 ・・・タービン
2 ・・・外側ステータ本体
3 ・・・内側ロータ本体
4 ・・・タービン軸
5 ・・・外側ケーシング
6 ・・・外側側面
7 ・・・母線
8 ・・・空気冷却デバイス
9 ・・・ケージ
10 ・・・縦空気供給チューブ
11 ・・・内側周チューブ
12 ・・・出口開口部
13 ・・・気流
16 ・・・チャネル
18 ・・・周方向チャネル
20 ・・・周方向壁
22 ・・・開口部
23 ・・・環状ダクト
26 ・・・内側面
27 ・・・層
29 ・・・スペーサ
30 ・・・ガイドダクト
31 ・・・円形管状部
図1
図2
図3
図4
図5