(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成部は、前記クライアントから前回受付けた複数の識別子と対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数と、当該クライアントから新たに受付けた複数の識別子と対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数との変化を示す情報を生成する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
前記生成部は、前記記憶装置として、前記利用者と当該利用者の属性を示す属性情報を所定の項目ごとに記憶する記憶装置を参照し、前記クライアントから受付けた複数の識別子と対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報を、前記所定の項目ごとに生成する
ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
前記生成部は、前記記憶装置に記憶された識別子のうち、前記クライアントから受付けた複数の識別子と共通する識別子を特定し、特定された識別子と対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく情報を生成し、
前記提供部は、前記生成部が生成した情報を、前記クライアントから受付けた全ての識別子と対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報として提供する
ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
前記生成部は、前記クライアントから、前記複数の識別子と各識別子が示す利用者が属するグループとの指定を受付けた場合には、指定された前記グループごとに、当該グループに属する利用者の識別子と対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報を生成する
ことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
前記生成部は、前記利用者の識別子として、当該利用者が利用する端末装置に対して付与された識別子と、当該利用者の属性情報とを対応付けて記憶する記憶装置を参照する
ことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
前記生成部は、前記クライアントから受付けた複数の識別子と対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報を生成した場合には、当該クライアントから受付けた複数の識別子を破棄する
ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の情報提供装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1−1.情報提供装置の一例〕
まず、
図1を用いて、情報提供装置が実行する情報提供処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の一例を示す図である。
図1では、情報提供装置10は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、所定のクライアントが使用するクライアントサーバ50と通信可能である。
【0011】
情報提供装置10は、後述する情報提供処理を実行する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。また、情報提供装置10は、利用者の年齢や年代、性別、住所等といった属性を示す属性情報、すなわち、デモグラフィック情報を利用者の識別子(以下、「ユーザID(Identifier)」と記載する場合がある。)と対応付けて管理している。そして、情報提供装置10は、利用者がウェブコンテンツを閲覧する場合には、その利用者のユーザIDと対応付けられた属性情報を特定する。そして、情報提供装置10は、特定した属性情報に基づいて、利用者に対して配信される広告コンテンツやウェブページ内に配置されるコンテンツを選択する。
【0012】
例えば、情報提供装置10は、利用者U01が使用する端末装置100に付与されたIDFA(Identification For Advertisers)やADID(Advertising Identifier)である「ID#01」を、利用者U01のユーザIDとして取得する。そして、情報提供装置10は、利用者U01が予め登録した属性情報を、ユーザID「ID#01」と対応付けて記憶する。なお、情報提供装置10は、利用者U01がウェブ上で閲覧したコンテンツの履歴や、端末装置100から収集した位置情報等から推定された利用者U01の属性情報を、ユーザID「ID#01」と対応付けて記憶してもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者U01の属性を示す情報であれば、任意の手法で取得または推定された情報を、属性情報として記憶してよい。
【0013】
一方、クライアントサーバ50は、情報提供装置10が提供するサービスとは異なるサービスを提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、クライアントサーバ50は、利用者U01に対して、ネットワークを介して、各種のゲームコンテンツを配信する配信サーバである。なお、クライアントサーバ50が利用者U01に対して提供するサービスは、ゲームコンテンツの配信に限定されるものではなく、情報提供装置10が提供するサービスとは異なるサービスであれば、任意のサービスを適用可能である。
【0014】
端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。なお、端末装置100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0015】
〔1−2.情報提供処理の一例〕
ここで、利用者U01の属性情報は、利用者U01の個人情報となる。このため、利用者U01の属性情報については、情報提供装置10が提供するサービスのポリシのみならず、個人情報保護法の要請に従った取扱いが求められる。例えば、情報提供装置10は、利用者U01から属性情報の登録を受付ける際、情報提供装置10が利用者U01に対して提供するサービスに登録された属性情報を使用するための許諾を利用者U01から受付ける。この結果、情報提供装置10は、広告コンテンツの配信等、情報提供装置10が利用者U01に対して提供するサービスに属性情報を使用することができる。一方、情報提供装置10が管理する利用者U01の属性情報を、利用者U01の許諾を得ずに、利用者U01の属性情報として他のサービスに利用する行為や、利用者U01の属性情報を利用者U01の属性情報であると特定可能な状態で他者に提供する行為は、個人情報の漏えいに該当する恐れがある。
【0016】
しかしながら、利用者U01の属性情報を他のサービスにも利用したいという要望が存在する。特に、広告やウェブページの配信のみならず、音楽コンテンツ、動画像コンテンツ、ゲームコンテンツ等、各種のコンテンツ配信サービスにおいては、どのような属性情報の利用者がサービスを利用しているかに応じて、サービスを制御したいという要望がある。
【0017】
そこで、情報提供装置10は、以下の情報提供処理を実行することにより、クライアントサーバ50が提供するサービスの利用者の属性情報を、各利用者の属性情報とは特定できない状態で提供する。より具体的には、情報提供装置10は、クライアントから利用者のユーザIDを複数受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者のユーザIDと属性情報とを対応付けて記憶する属性データベース31を参照し、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報、すなわち、属性レポートC10を生成する。その後、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10をクライアントに提供する。
【0018】
すなわち、情報提供装置10は、属性情報をそのまま出力するのではなく、共通する属性情報の数(すなわち、共通する属性情報を有する利用者の数)に基づく属性レポートC10を提供する。このような属性レポートC10は、属性情報とユーザIDとの直接的な対応を示す情報が含まれていない情報、すなわち、属性情報とユーザIDとの関連性を抽象化した情報となる。このため、クライアントは、1つの属性レポートC10から属性情報とユーザIDとの対応付けを推定することが出来ない。一方で、このような属性レポートC10をクライアントに提供した場合には、どのようなサービスを利用者に提供すればよいかという指針になりえる。このため、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を提供することで、個人情報の漏えいを防ぎつつ、所定のサービスに利用するために収集した利用者の属性情報を、他のサービスに利用することができる。
【0019】
〔1−3.属性レポートの一例〕
ここで、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく情報であれば、任意の情報を属性レポートC10に含めてよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDと対応する利用者のうち、何人が女性で何人が男性であるかを示す情報、すなわち、共通する属性情報の数をそのままクライアントに対して提供してもよい。
【0020】
また、情報提供装置10は、共通する属性情報の数の分布を示す属性レポートC10を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、10代の利用者の数、20代の利用者の数、30代の利用者の数等、各年齢や年代の利用者の数をグラフとした属性レポートC10を生成してもよい。また、情報提供装置10は、各都道府県に在住する利用者の数や比をグラフとした属性レポートC10を生成してもよい。また、情報提供装置10は、共通する属性情報の数をプロットしたレーダーチャート等を生成してもよい。すなわち、情報提供装置10は、属性情報と、その属性情報に属する利用者の数(属性情報の数)との対応を示す分布を示す属性レポートC10を生成すればよい。なお、情報提供装置10は、どのような情報を含む属性レポートC10を生成するかについては、属性レポートC10の提供先となるクライアントに応じて任意に変更してよい。
【0021】
また、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく比率を示す情報を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者の男女比や、利用者の各年齢や年代の比率等を示す円グラフや棒グラフ、レーダーチャート等を属性レポートC10として生成してもよい。
【0022】
また、情報提供装置10は、クライアントから前回受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数と、クライアントから新たに受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数との変化を示す属性レポートC10を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、一日の間にクライアントサーバ50にアクセスした利用者のユーザIDを連日受付ける場合は、連日クライアントサーバ50にアクセスした利用者の男女比の推移を示すグラフを属性レポートC10として生成してもよい。
【0023】
また、情報提供装置10は、利用者のユーザIDと対応付けて、複数項目の属性情報を記憶する属性データベース31を参照し、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を、項目ごとに生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報から、男女比、各年齢や年代の数や比率、各地域(例えば、都道府県)に何人の利用者が居住しているか、又は居住している利用者の比率や割合等、項目ごとに、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成してもよい。
【0024】
このように、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく各種の情報を含む属性レポートC10を作成することで、属性情報とユーザIDとの関連性を抽象化した属性レポートC10を作成することができる。なお、情報提供装置10が提供する属性レポートC10の内容は、上述した内容に限定されるものではない。すなわち、情報提供装置10は、ユーザIDと属性情報との対応が特定されないように(個人情報が特定されないように)した情報を含む属性レポートC10であれば、任意の属性レポートC10を作成してよい。例えば、情報提供装置10は、利用者個人が特定されないように個人情報を上位概念化し、上位概念化した情報の中に、利用者間で共通する情報がある際に、その情報の数に基づく情報を生成するのであれば、任意の情報を生成してよい。このように、個人情報を上位概念化すればするほど、属性レポートC10を作成する際に用いる情報の数(サンプル数)が増えるため、属性レポートC10が示す情報の精度を向上させることが出来る。一方、サンプル数をそこまで増加させずとも、個人が特定されない程度に個人情報を上位概念化した場合には、比較的詳細な属性情報の数(すなわち、利用者の数)に基づく情報を提供することができる。
【0025】
〔1−4.セグメントの指定について〕
また、情報提供装置10は、セグメントを考慮した属性レポートC10を作成してもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから、複数のユーザIDと各ユーザIDが示す利用者が属するグループとの指定を受付けた場合には、指定されたグループごとに、そのグループに属する利用者のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、第1のグループに属する複数の利用者のユーザIDと、第2のグループに属する複数の利用者のユーザIDとを受付けた場合には、属性レポートC10を、第1のグループと第2のグループとのそれぞれについて生成してもよい。
【0026】
また、情報提供装置10は、各セグメントに属する利用者の属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報を並べた属性レポートC10を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、第1のグループに属する利用者の男女比と、第2のグループに属する利用者の男女比とを並べた属性レポートC10を生成してもよい。また、情報提供装置10は、例えば、第1のグループに属する利用者の属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報と、第2のグループに属する利用者の属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報とをタブで切替可能な属性レポートC10を生成してもよい。また、情報提供装置10は、各グループについて共通する属性情報の数と、全てのセグメントに属する利用者の数との比率を含む属性レポートC10を生成してもよい。
【0027】
また、情報提供装置10は、セグメントの指定を容易にするようなサービスをクライアントに提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、複数のユーザIDをクライアントから受付けると、どのユーザIDがどのセグメントに属するかを指定するためのインターフェースをクライアントに提供し、クライアントから、どのユーザIDがどのセグメントに属するかの指定を受付けてもよい。
【0028】
なお、このようなセグメントを用いた場合、クライアントは、例えば、サービスの課金ユーザと非課金ユーザとの構成差を特定するために用いることが出来る。しかしながら、情報提供装置10は、課金ユーザと非課金ユーザというように、そのユーザIDがどのような利用者のユーザIDであるかという指定を受付けず、単に第1のグループ、第2のグループというような指定を受付ける。このため、情報提供装置10は、各利用者の属性情報を特定可能な状態では受付けないので、個人情報を特定可能な状態で他のサービスから受付けないというポリシを保持したまま、属性レポートC10を提供することが出来る。
【0029】
〔1−5.属性レポートの提供について〕
ここで、情報提供装置10が属性情報を管理する複数の利用者と、クライアントサーバ50が提供するサービスを受ける複数の利用者とが完全に一致しない場合がある。しかしながら、このような利用者の差分が存在する場合、その旨をクライアントに提示した場合には、ユーザIDと属性情報との対応や、情報提供装置10が管理するユーザIDに、どのようなユーザIDが含まれているかといった情報が推定しやすくなる恐れがある。
【0030】
そこで、情報提供装置10は、属性データベース31に記憶されたユーザIDのうち、クライアントから受付けた複数のユーザIDと共通するユーザIDを特定し、特定されたユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。そして、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10を、クライアントから受付けた全てのユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10として提供する。
【0031】
例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDのうち、一部のユーザIDしか属性データベース31に登録されていない場合には、クライアントから受付けたユーザIDのうち、属性データベース31に登録されているユーザIDを特定し、特定したユーザIDと対応付けられた属性情報を抽出する。また、情報提供装置10は、抽出した属性情報のうち共通する属性情報の比率を、クライアントから受付けた全てのユーザIDが示す利用者の属性情報に対する比率として算出する。そして、情報提供装置10は、算出した比率を示す属性レポートC10を提供してもよい。
【0032】
〔1−6.利用者の数について〕
ここで、情報提供装置10は、個人情報の推定を防ぐため、クライアントから受付けるユーザIDの数に所定の制限を設けてもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDの数が、所定の閾値(例えば、1000個)未満である場合には、属性レポートC10を生成できない旨をクライアントに対して通知してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDのうち、属性データベース31に登録されているユーザIDの数が、所定の閾値未満である場合には、属性レポートC10を生成できない旨をクライアントに対して通知してもよい。
【0033】
〔1−7.ユーザIDの破棄について〕
また情報提供装置10は、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成した場合には、クライアントから受付けた複数のユーザIDを破棄してもよい。このような処理を実行することで、情報提供装置10は、クライアントが提供するサービスを利用する利用者が特定されてしまう機会を削減することができる。
【0034】
〔1−8.個人情報の特定防止について〕
なお、属性レポートC10を生成する度に、情報提供装置10に送信する利用者のユーザIDをその都度変更した場合には、ユーザIDの差分と属性レポートC10に含まれる情報の差分とに基づいて、ユーザIDと属性情報との対応の推定が容易になる恐れがある。そこで、情報提供装置10は、個人情報の特定を防止するための機能を備えていてもよい。例えば、クライアントが提供するサービスに対してアクセスを行う利用者の数や数の変動は、所定の閾値内に収まると予測される。そこで、情報提供装置10は、クライアントからユーザIDを受付ける頻度が所定の閾値を超えた場合には、所定の管理者等に警告を出力してもよい。また、情報提供装置10は、所定の条件を満たすまで、属性レポートC10の作成や提供を停止してもよい。なお、利用者の数や数の変動の閾値は、例えば、クライアントが管理する利用者の数に基づいて想定されてもよい。
【0035】
また、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDのうち、一部のユーザIDをランダムに選択し、選択したユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を、クライアントから受付けた全てのユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10として提供してもよい。また、情報提供装置10は、属性レポートC10を生成する度に、クライアントから受付けたユーザIDから選択するユーザIDの数をランダムに変更してもよい。
【0036】
また、情報提供装置10は、クライアントに対して提供する属性レポートC10の差分に基づいて、属性レポートC10の作成や提供を停止するか否か判定してもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントに対して提供する属性レポートC10の差分から、属性情報とユーザIDとの対応を推定することができる可能性を算出し、算出した可能性が所定の閾値を超えた場合には、属性レポートC10の作成や提供を停止すると判定してもよい。
【0037】
このような処理を実行することで、情報提供装置10は、属性レポートC10の差分から利用者の属性情報を特定するといった不正行為を防止することが出来る。
【0038】
〔1−9.識別子および属性について〕
なお、情報提供装置10は、利用者を特定することが出来るのであれば、任意の情報を識別子として採用可能である。例えば、情報提供装置10は、上述したIDFAやADIDのみならず、利用者が使用する端末装置100が記憶するHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)クッキーを識別子として用いてもよく、情報提供装置10やクライアントサーバ50が提供するサービスに対して利用者が使用するユーザ名等を識別子として用いてもよい。
【0039】
また、情報提供装置10は、利用者の属性を示す情報であれば、任意の情報を属性情報として管理してよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が閲覧したウェブページの種別の履歴、利用者が電子商店街で購入した商品の履歴、利用者が選択した広告コンテンツの履歴、利用者が視聴した音楽コンテンツや動画像コンテンツの履歴等、任意の履歴を属性情報として管理してもよい。そして、情報提供装置10は、任意の属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、所定のアーティストの楽曲を視聴したことがある利用者の比率を示す属性レポートC10等を生成してもよい。
【0040】
〔1−10.課金形態について〕
なお、情報提供装置10は、属性レポートC10の提供に際し、クライアントに対する課金を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDの数や、属性レポートC10に含まれる情報の内容、属性レポートC10を生成した回数等に基づいて、課金額を変更してもよい。また、情報提供装置10は、クライアントが指定したセグメントの数に基づいて、課金額を変更してもよい。また、情報提供装置10は、セグメントの指定を受付けるインタフェースを提供した場合は、クライアントに対してセグメントの指定に伴う課金を行ってもよい。
【0041】
〔1−11.情報提供処理の一例について〕
以下、
図1を用いて、情報提供装置10が実行する情報提供処理の一例を説明する。なお、
図1に示す例では、情報提供装置10は、利用者U01の属性情報が利用者U01の識別子「ID#01」と対応付けて登録された属性データベース31をあらかじめ有しているものとする。例えば、利用者U01は、クライアントサーバ50が提供するサービスを受けるため、クライアントサーバ50にアクセスする。このような場合、クライアントサーバ50は、利用者U01が使用する端末装置100のIDFA/ADIDである「ID#01」をユーザIDとして収集し(ステップS1)、アプリケーションデータベース51に登録する。なお、クライアントサーバ50は、サービスを提供するために用いる各種の情報の登録を利用者U01から受付け、受付けた情報をユーザ情報としてアプリケーションデータベース51にユーザIDと対応付けて登録してもよい。また、クライアントサーバ50は、利用者U01以外にも、任意の数の利用者からユーザIDを収集しているものとする。
【0042】
また、クライアントサーバ50は、クライアントがサービスを提供する利用者の属性を知りたい場合には、アプリケーションデータベース51に登録された複数のユーザID、すなわち、クライアントによるサービスの提供を受ける複数の利用者のユーザIDを、情報提供装置10に送信する(ステップS2)。このような場合、情報提供装置10は、属性データベース31を参照し、クライアントサーバ50から受信したユーザIDと対応付けられた属性情報を抽出する(ステップS3)。そして、情報提供装置10は、抽出した属性情報のうち共通する属性情報の数を項目ごとに計数し、計数した数に基づく属性レポートC10を生成する(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、
図1に示す例では、各年代の利用者の数をプロットしたグラフ(すなわち、クライアントサーバ50によるサービスの提供を受ける利用者の年齢構成や年代構成を示すグラフ)や、男女比を示す円グラフや値を含む属性レポートC10を生成する。そして、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10をクライアントサーバ50に対して提供する(ステップS5)。その後、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDを破棄する(ステップS6)。
【0043】
このように、情報提供装置10は、クライアントから受付けたユーザIDと対応する属性情報をそのまま提供するのではなく、クライアントから受付けたユーザIDと対応する属性情報のうち、共通する属性情報を特定し、特定した属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。このように、共通する属性情報の数は、クライアントに対し、どのようなサービスを提供すればよいかという指針となりえる一方で、その属性情報を有する利用者を直接的に特定することが出来ない情報、すなわち、個人情報を特定することが困難な情報である。そこで、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を、クライアントに提供することで、個人情報の漏えいを防ぎつつ、利用者の属性情報を他のサービスに利用させることが出来る。
【0044】
〔1−12.情報提供処理の実行形態について〕
なお、情報提供装置10は、いわゆるASP(Application Service Provider)の形態により、上述した情報提供処理を実行してもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から複数のユーザIDを受付け、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報を抽出し、抽出した属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成し、生成した属性レポートC10をクライアントサーバ50に提供する処理をコンピュータに実行させる情報提供プログラムを実行する。このような処理を実行した場合、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から複数のユーザIDを受付けた際に、情報提供処理を実行し、実行結果として属性レポートC10をクライアントサーバ50に提供するASPとして動作することができる。
【0045】
また、情報提供装置10は、例えば、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)で記述されたASPの形態により、上述した情報提供処理を実行してもよい。このように、JSON形式でプログラムされたASPを用いた場合、例えば、属性レポートC10を作成する属性情報の項目が変化した場合にも、対応を容易にすることができる。
【0046】
〔1−13.個人情報の取り扱いについて〕
ここで、情報提供装置10が管理する属性データベース31には、ユーザIDと属性情報とが対応付けて登録されているため、セキュリティを担保する必要がある。そこで、情報提供装置10は、各種の情報セキュリティ技術を用いて、属性データベース31に登録された情報をセキュアに保ってもよい。例えば、属性データベース31は、立ち入ることのできる者が、属性レポートC10を提供する事業者内の直接的な担当者に制限されるとともに、属性データベース31から情報を取得する際のデータ通信経路が限定された、物理的に仕切られた空間であるセキュア領域内に配置されいてもよい。
【0047】
また、例えば、属性データベース31は、情報提供装置10とセキュアな通信経路により通信可能なデータベースサーバであって、上述したセキュア領域内に配置されたデータベースサーバに配置されていてもよい。また、情報提供装置10は、クライアントからユーザIDを受付けると、セキュアな通信経路を介して、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報のみをデータベースサーバから取得し、取得した属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成してもよい。また、属性データベース31に登録される情報は、暗号化された状態で保持され、情報提供装置10が暗号化された情報を復号化できるようにしてもよい。このように、属性データベース31は、物理的および通信的に利用者の個人情報がセキュアに保たれるような管理が行われていてもよい。
【0048】
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した情報提供処理を実現する情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0049】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100やクライアントサーバ50との間で情報の送受信を行う。
【0050】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、属性データベース31を記憶する。
【0051】
属性データベース31には、利用者の識別子であるユーザIDと利用者の属性情報とが、属性情報の項目ごとに対応付けて登録されている。例えば、
図3は、実施形態に係る属性データベースに登録される情報の一例を説明する図である。例えば、
図3に示す例では、属性データベース31には、「ユーザID」、「属性項目」、および「属性情報」といった項目を有する情報が、「ユーザID」ごとに複数登録されている。ここで、「ユーザID」とは、利用者の識別子であり、例えば、利用者が使用する端末装置100に付与されたIDFAやADID等の識別子である。また、「属性項目」とは、属性情報の項目を示す情報であり、例えば、「性別」、「年齢」、「住所」等といった情報が登録される。また、「属性情報」とは、対応付けられたユーザIDが示す利用者の属性情報であって、対応付けられた属性項目が示す内容の属性情報である。
【0052】
例えば、
図3に示す例では、ユーザID「ID#01」に対し、属性項目「性別」および属性情報「男性」が対応付けて登録され、属性項目「年齢」(「年代」でもよい。)および属性情報「30代」が対応付けて登録され、属性項目「住所」および属性情報「A市」が対応付けて登録されている。このような情報は、例えば、ユーザID「ID#01」が示す利用者の性別が男性であり、年齢が30代に含まれる年齢であり、住所がA市である旨を示している。なお、属性データベース31には、
図3に示す属性項目や属性情報以外にも、任意の属性項目や属性情報が登録されていてよい。また、属性データベース31には、必ずしも全ての属性項目について属性情報が登録されている必要はなく、利用者が登録した、または、利用者の行動履歴から推定された属性情報のみが登録されていてもよい。
【0053】
図2に戻って、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0054】
図2に示すように、制御部40は、属性収集部41、受付部42、抽出部43、生成部44、提供部45、および出力部46を有する。属性収集部41は、属性データベース31に登録する属性情報の収集を行う。例えば、属性収集部41は、利用者から属性情報の登録を受付けると、利用者が使用する端末装置100のIDFAやADIDをユーザIDとして取得し、取得したユーザIDと登録を受付けた各属性情報とを対応付けて属性データベース31に登録する。なお、属性収集部41は、利用者が登録した属性情報のみならず、利用者の行動履歴に基づいて、利用者の属性情報を推定し、推定した利用者の属性情報を属性データベース31に登録してもよい。このような属性情報の収集や推定については、任意の公知技術が適用可能であるものとする。
【0055】
受付部42は、クライアントサーバ50からユーザIDを複数受付ける。例えば、受付部42は、クライアントサーバ50から複数のユーザIDを受け付けた場合には、受付けたユーザIDの数が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、受付部42は、受付けたユーザIDの数が所定の閾値以上である場合には、受付けたユーザIDを抽出部43に出力する。一方、受付部42は、受付けたユーザIDの数が所定の閾値未満である場合には、ユーザIDを抽出部43に通知せずに、ユーザIDの数が不足している旨をクライアントサーバ50に通知する。なお、例えば、受付部42は、受信したユーザIDのうち、属性データベース31に登録されているユーザIDの数が、所定の閾値未満である場合に、ユーザIDの数が不足している旨をクライアントサーバ50に通知してもよい。
【0056】
抽出部43は、属性データベース31を参照し、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報を属性データベース31から抽出する。例えば、抽出部43は、属性データベース31に登録されたユーザIDのうち、受付部42から受付けたユーザIDと同じユーザIDを特定する。そして、抽出部43は、特定したユーザIDと対応付けられた属性情報を抽出し、抽出した属性情報を生成部44に出力する。
【0057】
なお、例えば、抽出部43は、個人情報の特定を防ぐため、以下の限定処理を実行してもよい。例えば、抽出部43は、受付部42から受付けたユーザIDと同じユーザIDが、所定の数よりも多く属性データベース31に登録されている場合には、受付部42から受付けたユーザIDと同じユーザIDのうち、所定の数のユーザIDを特定し、特定したユーザIDと対応付けられた属性情報を抽出してもよい。また、抽出部43は、受付部42から受付けたユーザIDから、所定の数のユーザIDをランダムに選択し、選択したユーザIDと対応付けられた属性情報を属性データベース31から抽出してもよい。また、抽出部43は、その都度、受付部42から受付けたユーザIDから選択するユーザIDの数をランダムに変更してもよい。
【0058】
生成部44は、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。例えば、生成部44は、共通する属性情報の数の分布を示す属性レポートC10を生成してもよく、共通する属性情報の数に基づく比率を示す情報を生成してもよい。また、例えば、生成部44は、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を、項目ごとに生成してもよい。そして、生成部44は、属性レポートC10を生成した場合には、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDのデータを抹消することで、ユーザIDを破棄する。
【0059】
また、例えば、生成部44は、クライアントから前回受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数と、クライアントから新たに受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数との変化を示す属性レポートC10を生成してもよい。例えば、生成部44は、前回クライアントサーバ50から受信したユーザIDが示す利用者の男女比と、新たにクライアントサーバ50から受信したユーザIDが示す利用者の男女比との遷移を示す属性レポートC10を生成してもよい。
【0060】
また、例えば、生成部44は、クライアントから、複数のユーザIDと各ユーザIDが示す利用者が属するグループとの指定を受付けた場合には、指定されたグループごとに、そのグループに属する利用者のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成してもよい。このように、属性レポートC10をグループごとに生成する場合には、例えば、受付部42は、ユーザIDの数が所定の閾値以上となるか否かを、グループごとに判定してもよく、全てのグループに含まれるユーザIDの数が所定の閾値以上となるか否かを判定してもよい。また、抽出部43は、上述した限定処理を、グループごとに実行してもよく、全てのグループをひとまとめにして実行してもよい。
【0061】
提供部45は、生成部44が生成した属性レポートC10をクライアントサーバ50に対して提供する。具体的には、提供部45は、生成部44が生成した属性レポートC10を、クライアントサーバ50から受付けた全てのユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく情報として提供する。例えば、提供部45は、クライアントサーバ50から受信した1000件のユーザIDのうち、600件のユーザIDと対応付けられた属性情報から属性レポートC10が生成された場合には、生成された属性レポートC10を、1000件のユーザIDと対応付けられた属性情報から生成された属性レポートC10として、クライアントサーバ50に提供する。
【0062】
より具体的な例を説明すると、生成部44は、共通する属性情報の数を含まずに、共通する属性情報の数の比率を示す情報を含む属性レポートC10を生成する。このような場合、提供部45は、生成部44により生成した属性レポートC10を、そのままクライアントサーバ50に提供する。一方、例えば、提供部45は、共通する属性情報の数を含む属性レポートC10が生成された場合には、属性レポートC10を使用する際に用いられた属性情報の数と、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDの数との比率に基づいて、属性レポートC10に含まれる属性情報の数を補正する。そして、提供部45は、属性情報の数を補正した属性レポートC10を、クライアントサーバ50に提供する。
【0063】
出力部46は、クライアントから複数のユーザIDを受付ける頻度が所定の閾値を超えた場合には、情報提供装置10の管理者や、クライアントサーバ50等に警告を出力する。例えば、出力部46は、クライアントサーバ50からユーザIDを受付ける頻度や、クライアントサーバ50から受付けるユーザIDの変動等を監視し、監視した頻度や変動等が所定の条件を満たすか否かを判定する。より具体的な例を挙げると、出力部46は、クライアントサーバ50からユーザIDを受付ける頻度が所定の閾値を超えたか否かを判定する。また、出力部46は、クライアントサーバ50から連続して受付けた複数のユーザIDが、半分ずつ変更されているか否か等を判定する。そして、出力部46は、監視した頻度や変動等が所定の条件を満たす場合には、クライアントが個人情報を取得しようとしている旨の通知を、情報提供装置10の管理者に対して出力する。なお、出力部46は、クライアントサーバ50に警告を出力し、所定の条件が満たされるまで、属性レポートC10の生成を停止させてもよい。
【0064】
〔3.属性レポートの一例〕
次に、
図4を用いて、情報提供装置10が生成する属性レポートC10の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る情報提供装置が生成する属性レポートの一例を説明する図である。なお、
図4に示す例では、情報提供装置10が管理するユーザIDの範囲と、クライアントサーバ50から受付けるユーザIDの範囲とを示すベン図と共に、情報提供装置10が生成する属性レポートC10の一例を記載した。
【0065】
例えば、情報提供装置10が有する属性データベース31には、
図4中(A)に示す範囲のユーザIDが属性情報と対応付けて登録されている。ここで、
図4中(B)に示す範囲のユーザIDをクライアントサーバ50から受付けた場合には、情報提供装置10は、
図4中(C)に示すように、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDのうち、属性データベース31に登録されたユーザIDと共通するユーザIDと対応付けられた属性情報から属性レポートC10を生成することとなる。
【0066】
しかしながら、このように共通するユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数を含む属性レポートC10を生成した場合には、情報提供装置10に送信するユーザIDをその都度変更することで、ユーザIDと対応する属性情報を特定される可能性が上昇する可能性がある。そこで、情報提供装置10は、共通するユーザIDと対応付けられた属性情報の属性レポートC10を、受付けた全てのユーザIDと対応付けられた属性情報の属性レポートとして出力する。
【0067】
例えば、情報提供装置10は、
図4中(D)に示すように、年代が共通する属性情報の数を示すグラフを生成する場合には、共通するユーザIDと受付けたユーザIDとの比率から、年代が共通する属性情報の数を補正することで、グラフ上における属性情報の総数を、受付けたユーザIDの数に合わせてもよい。ここで、
図4中(D)に示す例では、属性レポートC10に含めるグラフの一例として、各年代の利用者の数(共通する属性情報の数)を示すグラフを記載したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、例えば、10代の利用者が10%、20代の利用者25%等というように、各年代に属する利用者の全利用者に対する割合を示すグラフを生成してもよい。
【0068】
また、例えば、情報提供装置10は、
図4中(E)に示すように、ユーザIDが示す利用者の男女比等、比率を示すグラフや数値を出力する場合には、共通するユーザIDが示す利用者の男女比を示す値やグラフとしてではなく、クライアントサーバ50から受付けた全てのユーザIDが示す利用者の男女比を示す値やグラフとして出力してもよい。
【0069】
また、例えば、情報提供装置10は、
図4中(F)に示すように、アクセスした利用者の数と、男女比の推移を示すグラフを生成する場合には、
図4中(D)に示すグラフを生成する際と同様に、グラフ上における属性情報の数を、受付けたユーザIDの数に合わせる。一方で、情報提供装置10は、各日付における男女比の領域の長さについては、共通するユーザIDが示す利用者の男女比をそのまま採用して決定してもよい。
【0070】
また、例えば、情報提供装置10は、
図4中(D)〜(F)に記載した各グラフを並べて配置した属性レポートC10を生成してもよく、例えば、
図4中(D)〜(F)に記載した各グラフをタブで切替可能な属性レポートC10を生成してもよい。また、このような属性レポートC10は、例えば、クライアントが使用するブラウザ上に表示されるコンテンツとして生成されてもよく、所定のデータ形式でクライアントに対して配信されるコンテンツであってもよい。
【0071】
このように、情報提供装置10は、属性情報の内容をそのまま出力するのではなく、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を出力する。このため、情報提供装置10は、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報を、共通性に基づいてグループ分けし、各グループの数や比率を算出することで、属性情報と対応付けられたユーザIDの情報を隠すことが出来る。
【0072】
また、情報提供装置10は、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報を、項目ごとの共通性に基づいてグループ分けする。このような処理を実行した場合、各利用者の属性情報が項目ごとにグループ分けされることとなるので、情報提供装置10は、属性レポートC10から各利用者の属性情報を項目ごとに特定する行為を困難にするとともに、どのような属性を有する利用者がどれくらいの人数アクセスしているかを示す情報を、項目ごとに提示することが出来る。
【0073】
また、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から受付けた全てのユーザIDが示す利用者の男女比を示す値やグラフとして属性レポートC10を出力する。この結果、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDのうち、どのユーザIDが属性データベース31に登録されているかを隠したまま、属性レポートC10を生成することが出来る。
【0074】
〔4.情報提供装置の処理フロー〕
次に、
図5を用いて、情報提供装置10が実行する情報提供処理の手順の一例について説明する。
図5は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、情報提供装置10は、クライアントサーバ50から、複数のユーザIDを受付ける(ステップS101)。このような場合、情報提供装置10は、受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報を属性データベース31から抽出する(ステップS102)。そして、情報提供装置10は、抽出した属性情報のうち、共通する属性情報の数を項目ごとに算出し、算出した数に基づく属性レポートC10を生成する(ステップS103)。また、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10をクライアントサーバ50に提供するとともに(ステップS104)、クライアントサーバ50から受付けたユーザIDを破棄して(ステップS105)、処理を終了する。
【0075】
〔5.変形例〕
上記では、情報提供装置10による情報提供処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、情報提供装置10が実行する情報提供処理のバリエーションについて説明する。
【0076】
〔5−1.属性レポートのログ〕
例えば、情報提供装置10は、クライアントに対して提供した属性レポートC10のログを保持してもよい。そして、情報提供装置10は、このような属性レポートC10のログの解析結果を含む新たな属性レポートC10をクライアントに対して提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、ユーザIDの数の変動や、共通する属性情報の数の変動等を示す属性レポートC10をクライアントに対して提供してもよい。
【0077】
また、例えば、情報提供装置10は、クライアントが提供するサービスのPR(Public Relations)キャンペーン中におけるユーザIDの数の変動や、共通する属性情報の数の変動等を解析し、解析結果をPRキャンペーンの効果を示す情報とていクライアントに提供してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、ある広告コンテンツを選択した利用者のユーザIDを取得し、取得したユーザIDと対応付けられた属性情報のうち、共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成することで、その広告を選択した利用者の構成をクライアントに対して提示してもよい。すなわち、情報提供装置10は、広告効果の指標となる属性レポートC10の生成を行ってもよい。
【0078】
〔5−2.ユーザIDのログ〕
また、情報提供装置10は、クライアントが利用者からユーザIDを情報提供装置10に提供する旨の許諾を受けている場合には、クライアントから受信したユーザIDのログを取得してもよい。また、情報提供装置10は、取得したユーザIDの解析結果に基づいて、各種サービスの提供を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、クライアントから受信したユーザIDのうち、属性データベース31に登録されていないユーザIDを特定し、特定したユーザIDが示す利用者に対し、属性を登録するよう提案する通知を送信してもよい。
【0079】
なお、情報提供装置10は、属性レポートC10のログや、ユーザIDのログから、属性レポートC10を作成する頻度やユーザIDの変動等を特定し、特定内容に基づいて、クライアントが属性データベース31の内容を不当に取得しようとしているか否かを判定してもよい。
【0080】
〔5−3.ユーザの許諾について〕
なお、上述した情報提供処理を実現する際に、クライアントは、利用者から上述した情報提供処理にユーザIDが使用される旨の許諾を受けてもよい。例えば、クライアントは、利用者から、アクセス分析を行う際に、ユーザIDを外部サーバに提供してもよい旨の許諾を受けてもよい。
【0081】
〔5−4.装置構成〕
なお、情報提供装置10は、任意の数の端末装置100と通信可能に接続されていてもよく、任意の数のクライアントサーバ50と通信可能に接続されていてもよい。また、例えば、利用者の行動履歴を管理するログサーバと通信可能に接続され、ログサーバが管理する行動履歴に基づいて、利用者の属性情報を推定する機能を有していてもよい。
【0082】
また、情報提供装置10は、クライアントサーバ50と情報のやり取りを行うフロントエンドサーバと、属性レポートC10の生成を行うバックエンドサーバとにより実現されてもよい。このような場合、フロントエンドサーバには、
図2に示す受付部42、提供部45および出力部46が含まれることとなる。また、バックエンドサーバには、
図2に示す属性データベース31、属性収集部41、抽出部43、および生成部44が含まれることとなる。なお、このような構成により上述した情報提供処理が実現される場合、フロントエンドサーバは、クライアントサーバ50に対して属性レポートC10を提供するAPIとして動作することとなる。また、バックエンドサーバは、個人情報をセキュアに保つため、上述したセキュア領域内に配置され、属性データベースC31を暗号化した状態で管理することとなる。
【0083】
このような場合、フロントエンドサーバは、バックエンドサーバとの間で暗号化通信を行い、暗号化されたユーザIDを送信する。すると、バックエンドサーバは、暗号化されたユーザIDを復号化し、復号化したユーザIDと対応付けられた属性情報から属性データベースC31を生成し、生成した属性データベースC31をフロントエンドサーバに送信する。このような処理の結果、バックエンドサーバは、フロントエンドサーバ側から属性データベースC31の内容を秘匿化することができるので、個人情報を管理する際のセキュリティをさらに高めることが出来る。
【0084】
〔5−5.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0085】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図2に示した受付部42と出力部46とは、統合されてもよい。
【0086】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0087】
〔5−6.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置100は、例えば
図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0088】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0089】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0090】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0091】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0092】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0093】
例えば、コンピュータ1000が端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0094】
〔6.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、クライアントからユーザIDを複数受付けた場合には、ユーザIDと属性情報とを対応付けて記憶する属性データベース31を参照し、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。そして、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10をクライアントに提供する。このため、情報提供装置10は、属性情報とユーザIDとの対応(すなわち、個人情報)を抽象化した情報を出力するので、個人情報の漏えいを防ぎつつ、所定のサービスに利用するために収集した利用者の属性情報を、他のサービスに利用することができる。
【0095】
また、情報提供装置10は、共通する属性情報の数の分布を示す属性レポートC10を生成する。また、情報提供装置10は、共通する属性情報の数に基づく比率を示す属性レポートC10を生成する。また、情報提供装置10は、クライアントから前回受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数と、クライアントから新たに受付けたユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数との変化を示す属性レポートC10を生成する。このため、情報提供装置10は、属性情報とユーザIDとの対応の推定を防ぐことが出来るので、個人情報の漏えいを防ぎつつ、所定のサービスに利用するために収集した利用者の属性情報を、他のサービスに利用することができる。
【0096】
また、情報提供装置10は、属性情報を所定の項目ごとに記憶する属性データベース31を参照し、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を、項目ごとに生成する。このため、情報提供装置10は、属性情報とユーザIDとの対応の推定をさらに困難にすることが出来るので、個人情報の漏えいを防ぎつつ、所定のサービスに利用するために収集した利用者の属性情報を、他のサービスに利用することができる。
【0097】
また、情報提供装置10は、属性データベース31に登録されたユーザIDのうち、クライアントから受付けた複数のユーザIDと共通するユーザIDを特定し、特定されたユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。そして、情報提供装置10は、生成した属性レポートC10を、クライアントから受付けた全てのユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく情報として出力する。このため、情報提供装置10は、属性情報とユーザIDとの対応の推定をさらに困難にすることが出来るので、個人情報の漏えいを防ぎつつ、所定のサービスに利用するために収集した利用者の属性情報を、他のサービスに利用することができる。
【0098】
また、情報提供装置10は、複数のユーザIDと各ユーザIDが示す利用者が属するグループとの指定を受付けた場合には、指定されたグループごとに、そのグループに属する利用者のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成する。このため、情報提供装置10は、グループごと(セグメントごと)に、どのような利用者がクライアントのサービスを受けているかを示す属性レポートC10を生成できる。
【0099】
また、情報提供装置10は、ユーザIDとして、利用者が利用する端末装置100に対して付与された識別子を記憶する属性データベース31を参照する。このため、情報提供装置10は、容易に、利用者の識別子を取得することができる。
【0100】
また、情報提供装置10は、クライアントから受付けた複数のユーザIDと対応付けられた属性情報のうち共通する属性情報の数に基づく属性レポートC10を生成した場合には、クライアントから受付けた複数のユーザIDを破棄する。このため、情報提供装置10は、個人情報の漏えいを防ぐことができる。
【0101】
また、情報提供装置10は、クライアントから複数のユーザIDを受付ける頻度が所定の閾値を超えた場合には、警告を出力する。このため、情報提供装置10は、属性データベース31に登録された属性情報を、不当に取得しようとする行為を防ぐことが出来る。
【0102】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0103】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。