(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような操作具を有する従来の加熱調理器では、比較的小さな操作具に設けた切替ボタンの操作により特定機能の選択を行うものであったため、当該操作具の構造が非常に複雑なものとなり、更には、単一の切替ボタンによる機能選択操作が非常に煩雑で利用者が容易に覚えられるものではない、という問題があった。
また、このような切替ボタンを、操作具側ではなく天板の上面に配置すれば、例えば特定機能毎に切替ボタンを設けて機能選択操作を判り易いものにすることが考えられるが、利用者が天板の上面で作業を行う際にその切替ボタンを誤って操作するなどの課題があった。
【0007】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、加熱調理器において、操作具を天板の上面に載置して当該操作具を回転又は摺動させることで、特定機能の選択や当該特定機能における設定パラメータの入力を行うにあたり、操作具の構造を簡略化しながら、利用者による特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力に対する誤操作を良好に防止できる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するための本発明に係る加熱調理器は、
本体部の上面に設けられた平板状の天板と、
前記天板の上面に載置された被加熱物を加熱する加熱部と、
前記加熱部に対する複数種の特定機能の夫々に対応する制御を行う制御手段と、
前記特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力を行うための操作受付手段とを備え、
前記天板の上面の操作具載置位置に取り外し自在な状態で載置される操作具を有する加熱調理器であって、
その第1特徴構成は、
前記操作受付手段が、前記操作具載置位置に載置された操作具の姿勢状態を検出し当該検出された操作具の姿勢状態の変化を前記設定パラメータの入力として受け付けると共に、前記天板の上面に前記特定機能に対応して表示された機能表示部に対する機能選択操作を前記特定機能の選択として受け付け、前記操作具載置位置へ前記操作具が載置されているときのみ前記特定機能の選択を受け付け、
運転のON及びOFFを行うための運転スイッチを備え、
前記運転スイッチがON操作されたとき、前記操作具を載置すべき前記操作具載置位置が存在することを利用者に視認させることができる位置誘導表示部を前記天板の上面に表示させ、
前記運転スイッチがOFF操作されたとき、前記位置誘導表示部を前記天板の上面に表示させ
ず、
前記制御手段が、前記特定機能として手動加熱量調整機能を有すると共に、当該手動加熱量調整機能に対応する制御として前記加熱部の作動中における前記設定パラメータとしての設定加熱量の入力に基づき前記加熱部の加熱量が当該設定加熱量になるように前記加熱部の出力を増減する制御を行い、更に、前記操作具が前記操作具載置位置に載置された状態で前記手動加熱量調整機能以外の前記特定機能の選択解除時には、前記手動加熱量調整機能に対応する制御を行う点にある。
【0009】
上記第1特徴構成によれば、上記操作具並びに上記操作受付手段を備えることにより、天板の上面に表示された機能表示部に対して機能選択操作を行うというような簡単な操作方法で、複数種の特定機能の中から一つの特定機能を選択することができるのに加え、その複数種の特定機能のうちの少なくとも一つの特定機能における設定パラメータの入力を、天板の上面の操作具載置位置に載置した操作具の回転や変位などの姿勢状態の変更というような簡単な操作方法で行うことができる。
更に、天板の上面で機能選択操作を行うことができるので、操作具及びその操作具の姿勢状態を検出するための構造を簡略化することができ、また、操作具を操作具載置位置から取り外した状態では特定機能に対する機能選択操作を受け付けることがないので、操作具を取り外した状態での機能選択操作での誤操作を防止できる。
従って、本発明により、操作具を天板の上面に載置して当該操作具を回転又は摺動させることで、特定機能の選択や当該特定機能における設定パラメータの入力を行う加熱調理器において、操作具の構造を簡略化しながら、利用者による特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力に対する誤操作を良好に防止できる技術を提供することができる。
加えて、運転スイッチのON操作及びOFF操作に応じて位置誘導表示部の切替が行われることで、運転スイッチがONのときには、利用者による操作具載置位置への操作具の載置を補助して、スムーズな操作を行わせることができ、一方、運転スイッチがOFFのときには、天板の上面の美観を確保しながら利用者に対して運転スイッチがOFFであることを正確に認識させることができる。
更に、火力調整などの手動加熱量調整機能以外の特定機能の選択を解除したときには、最も利用頻度の高い手動加熱量調整機能における設定加熱量の入力を受け付ける状態とすることができるので、手動加熱量調整機能に対する機能選択操作を行う手間を省き、操作を簡略化することができる。
【0010】
本発明に係る加熱調理器の第2特徴構成は、
上記第1特徴構成に加えて、前記操作受付手段が、前記手動加熱量調整機能以外の前記特定機能選択時において無操作時間が設定待機時間に達したときには、当該特定機能の選択を解除する点にある。
【0011】
上記第2特徴構成によれば、
手動加熱量調整機能以外の特定機能の選択は、無操作時間が設定待機時間に達したときに解除されるので、その解除に伴って、最も利用頻度の高い手動加熱量調整機能における加熱量の入力を受け付ける状態とすることができ、手動加熱量調整機能に対する機能選択操作を行う手間を省き、操作を一層簡略化することができる。
【0012】
本発明に係る加熱調理器の第3特徴構成は、
上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記天板の上面における前記機能表示部の表示状態を切り替える表示切替手段を備えると共に、当該表示切替手段が、前記操作具が前記操作具載置位置に載置されたときに前記天板の上面に加熱開始操作を促すための開始促進表示を行う点にある。
【0013】
上記第3特徴構成によれば、
加熱部による被加熱物の加熱を開始するための加熱開始操作は、操作具を天板の上面の操作具載置位置に載置したときに最も高い頻度で行われるものであるため、操作具の載置に伴ってその加熱開始操作を促す開始促進表示を行うようにすることで、利用者に対して確実に加熱開始操作を行わせて加熱部による加熱をスムーズに開始することができる。
【0014】
この目的を達成するための本発明に係る加熱調理器は、
本体部の上面に設けられた平板状の天板と、
前記天板の上面に載置された被加熱物を加熱する加熱部と、
前記加熱部に対する複数種の特定機能の夫々に対応する制御を行う制御手段と、
前記特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力を行うための操作受付手段とを備え、
前記天板の上面の操作具載置位置に取り外し自在な状態で載置される操作具を有する加熱調理器であって、
その第4特徴構成は、
前記操作受付手段が、前記操作具載置位置に載置された操作具の姿勢状態を検出し当該検出された操作具の姿勢状態の変化を前記設定パラメータの入力として受け付けると共に、前記天板の上面に前記特定機能に対応して表示された機能表示部に対する機能選択操作を前記特定機能の選択として受け付け、前記操作具載置位置へ前記操作具が載置されているときのみ前記特定機能の選択を受け付け、
運転のON及びOFFを行うための運転スイッチを備え、
前記運転スイッチがON操作されたとき、前記操作具を載置すべき前記操作具載置位置が存在することを利用者に視認させることができる位置誘導表示部を前記天板の上面に表示させ、
前記運転スイッチがOFF操作されたとき、前記位置誘導表示部を前記天板の上面に表示させず、
前記天板の上面における前記機能表示部の表示状態を切り替える表示切替手段を備えると共に、当該表示切替手段が、前記操作具が前記操作具載置位置に載置されたときに前記天板の上面に加熱開始操作を促すための開始促進表示を行う点にある。
【0015】
上記第4特徴構成によれば、
上記操作具並びに上記操作受付手段を備えることにより、天板の上面に表示された機能表示部に対して機能選択操作を行うというような簡単な操作方法で、複数種の特定機能の中から一つの特定機能を選択することができるのに加え、その複数種の特定機能のうちの少なくとも一つの特定機能における設定パラメータの入力を、天板の上面の操作具載置位置に載置した操作具の回転や変位などの姿勢状態の変更というような簡単な操作方法で行うことができる。
更に、天板の上面で機能選択操作を行うことができるので、操作具及びその操作具の姿勢状態を検出するための構造を簡略化することができ、また、操作具を操作具載置位置から取り外した状態では特定機能に対する機能選択操作を受け付けることがないので、操作具を取り外した状態での機能選択操作での誤操作を防止できる。
従って、本発明により、操作具を天板の上面に載置して当該操作具を回転又は摺動させることで、特定機能の選択や当該特定機能における設定パラメータの入力を行う加熱調理器において、操作具の構造を簡略化しながら、利用者による特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力に対する誤操作を良好に防止できる技術を提供することができる。
加えて、運転スイッチのON操作及びOFF操作に応じて位置誘導表示部の切替が行われることで、運転スイッチがONのときには、利用者による操作具載置位置への操作具の載置を補助して、スムーズな操作を行わせることができ、一方、運転スイッチがOFFのときには、天板の上面の美観を確保しながら利用者に対して運転スイッチがOFFであることを正確に認識させることができる。
更に、加熱部による被加熱物の加熱を開始するための加熱開始操作は、操作具を天板の上面の操作具載置位置に載置したときに最も高い頻度で行われるものであるため、操作具の載置に伴ってその加熱開始操作を促す開始促進表示を行うようにすることで、利用者に対して確実に加熱開始操作を行わせて加熱部による加熱をスムーズに開始することができる。
【0016】
本発明に係る加熱調理器の第5特徴構成は、
上記第1から第4特徴構成の何れかに加えて、前記加熱部としてバーナを備えてガスコンロとして構成されている点にある。
【0017】
上記第5特徴構成によれば、
本発明に係る加熱調理器を加熱部としてバーナを備えたガスコンロに適用した場合であっても、操作具及びその操作具の姿勢状態を検出するための構造を簡略化しながら、利用者による特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力に対する誤操作を良好に防止できる。
【0018】
本発明に係る加熱調理器の第6特徴構成は、
上記第1から第5特徴構成の何れかに加えて、前記機能表示部を前記操作具載置位置の周囲に配置すると共に、前記操作受付手段が、当該機能表示部に向けて前記操作具をスライドさせる操作を前記機能選択操作として受け付ける点にある。
【0019】
上記第6特徴構成によれば、
天板の上面の操作具載置位置に載置した操作具のスライド操作により、特定機能に対する機能選択操作を行うことができるので、操作受付手段において別途機能選択用のボタン等を天板の上面に配置する必要がなくなる。
また、天板の上面において、選択対象の特定機能に対応する機能表示部に向けて操作具をスライドさせるというように、利用者にとって理解しやすく覚えやすい操作を採用して、特定機能の選択を迅速且つ正確に行わせることができる。
【0020】
本発明に係る加熱調理器の第7特徴構成は、
上記第1から第6特徴構成の何れかに加えて、前記操作受付手段が、前記機能表示部に対する押操作を前記機能選択操作として受け付ける点にある。
【0021】
上記第7特徴構成によれば、
天板の上面に表示した機能表示部に対する押操作を静電容量センサー等で検出して、特定機能に対する機能選択操作を行うというように、利用者にとって理解しやく覚えやすい操作を採用して、特定機能の選択を迅速且つ正確に行わせることができる。
【0022】
本発明に係る加熱調理器の第8特徴構成は、
上記第1から第7特徴構成の何れかに加えて、前記操作具が前記操作具載置位置において鉛直軸周りに回転自在に支持され、前記操作受付手段が、前記操作具の姿勢状態として前記操作具の回転状態を検出する点にある。
【0023】
上記第8特徴構成によれば、
操作具を天板の上面の操作具載置位置において磁界の求心作用等を利用して回転自在に支持したうえで、その操作具の回転状態の検出により設定パラメータの入力操作を行うことができるので、操作具載置位置に操作具を載置してそれを回転させるといった非常に理解しやすく覚えやすい操作により、特定機能の設定パラメータの入力を行うことができる。
【0024】
本発明に係る加熱調理器の第9特徴構成は、
上記第1から第8特徴構成の何れかに加えて、前記天板の上面における前記機能表示部の表示状態を切り替える表示切替手段を備えると共に、当該表示切替手段が、前記操作受付手段において前記機能選択操作を受け付けて選択された前記特定機能に対応する前記機能表示部を強調させる点にある。
【0025】
上記第9特徴構成によれば、
特定機能が選択された場合にその特定機能に対応する機能表示部のみを明るくする又は他の機能表示部を非表示にするなどの形態で、選択された特定機能に対応する機能表示部が強調されるので、利用者に対して選択されている特定機能を確実に視認させることができ、利用者による特定機能の選択及び設定パラメータの入力時における誤操作を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明に係る加熱調理器を加熱部としてバーナBを備えたガスコンロ100に適用した実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1及び
図2に示すように、ガスコンロ100は、本体部(図示省略)の上面に設けられた耐熱性強化ガラスからなる平板状の天板50と、天板50の上面に載置された鍋やフライパンなどの被加熱物Nを加熱する加熱部としてのバーナBと、運転を制御するコンピュータからなる制御装置Cとを備える。
【0028】
このガスコンロ100には、燃料ガスGをブンゼン燃焼させる通常のコンロバーナとして構成された2個のバーナBが左右に夫々配置されている。
このバーナBは、燃料ガスGをバーナ本体b6に供給する供給管b8に燃料ガスGの供給量を調整する調整弁b1とバーナBへの燃料ガスの供給を遮断可能な遮断弁b2を配置し、また、バーナ本体b6の天板50の上面部分に形成される炎口b7付近に火炎の有無を検出する火炎センサーb3と燃料ガスGを火花点火可能な点火栓b4を配置し、更に、載置された被加熱物Nの底面に当接して当該被加熱物Nの温度を検出する温度センサーb5を配置して構成されており、これらは上記制御装置Cに接続されて各種制御に利用される。
【0029】
制御装置Cは、コンピュータからなり、所定のプログラムを実行することにより各種手段として機能するように構成されており、具体的には、バーナBに対する複数種の特定機能の夫々に対応する制御を行う制御手段31、特定機能の選択又は当該特定機能における設定パラメータの入力を行うための操作受付手段32、天板50の上面にバーナBに対する複数種の特定機能に対応して表示された複数の機能表示部Lkの夫々の表示状態を切り替える表示切替手段33等として機能する。
また、制御装置Cは、バーナBの運転中において、温度センサーb5により検出される被加熱物Nの温度が許容温度以上の高温状態に達した場合には、自動的に、調整弁b1の開度を比較的小さい所定の開度に絞り、バーナBへの燃料ガスGの供給量、即ちバーナBの火力を小さくして、当該高温状態を回避する自動温度制御を実行するように構成されている。
【0030】
上記操作受付手段32は、詳細については後述するが、天板50の上面における利用者による所定の操作をコイル6やホール素子8、9や静電容量センサー10等の検出部Aにより検出し、その検出結果により、上記特定機能の選択操作や当該特定機能における設定パラメータの入力操作等を受け付けるように構成されている。
【0031】
更に、制御手段31は、上記複数種の特定機能並びにその夫々に対応する制御として、点火機能に対応する点火制御c1、消火機能に対応する消火制御c2、手動火力調整機能(手動加熱量調整機能の一例)に対応する手動火力調整制御c3、温度設定機能に対応する温度設定制御c4、タイマー機能に対応するタイマー制御c5、炊飯機能に対応する炊飯制御c6、湯沸し機能に対応する湯沸し制御c7、あぶり炒め機能に対応するあぶり炒め制御c8を実行するように構成されており、夫々の制御の概要について以下説明する。
【0032】
上記点火制御c1では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた点火機能選択操作に基づいて、調整弁b1及び遮断弁b2を開弁してバーナBへの燃料ガスGの供給を開始すると共に、それと略同時に点火栓b4を作動させてバーナBから噴出される燃料ガスGを火花点火して燃焼させ、バーナBの運転を開始する。
上記消火制御c2では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた消火機能選択操作に基づいて、調整弁b1及び遮断弁b2を閉弁してバーナBへの燃料ガスGの供給を遮断し、バーナBの運転を停止する。更に、この消火制御c2では、上記消火操作がなくても、運転中のバーナBにおいて火炎が正常に形成されていないことを火炎センサーb3により検出したときには、同様にバーナBの運転を停止する。
上記手動火力調整制御c3では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた手動火力調整機能選択操作及びそれに続く設定火力(設定パラメータの一例)の入力操作に基づいて、バーナBの火力が入力された設定火力となるように、調整弁b1の開度制御により、バーナBへの燃料ガスGの供給量、即ちバーナBの火力を調整する。
上記温度設定制御c4では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた温度設定機能選択操作及びそれに続く設定温度(設定パラメータの一例)の入力操作に基づいて、温度センサーb5で検出される被加熱物Nの温度が当該入力された設定温度に維持されるように、調整弁b1の開度制御により、バーナBへの燃料ガスGの供給量、即ちバーナBの火力を調整する。
上記タイマー制御c5では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けたタイマー機能選択操作及びそれに続く設定時間(設定パラメータの一例)の入力操作に基づいて、バーナBの運転時間が当該入力された設定時間に達したときに、バーナBの運転を停止するべく、調整弁b1及び遮断弁b2を閉弁してバーナBへの燃料ガスGの供給を遮断し、バーナBの運転を停止する。
上記炊飯制御c6では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた炊飯機能選択操作に基づいて、被加熱物Nとしての炊飯釜により炊飯を行うための予め記録された炊飯アルゴリズムに従って、温度センサーb5で検出される被加熱物Nの温度に基づき調整弁b1及び遮断弁b2を制御して、バーナBの火力及びバーナBの運転停止タイミングを制御する。
上記湯沸し制御c7では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けた湯沸し機能選択操作に基づいて、被加熱物Nとしてのやかんや鍋などにより湯沸しを行うための予め記録された湯沸しアルゴリズムに従って、温度センサーb5で検出される被加熱物Nの温度に基づき調整弁b1及び遮断弁b2を制御して、バーナBの火力及びバーナBの運転停止タイミングを制御する。
上記あぶり炒め制御c8では、制御手段31は、操作受付手段32により受け付けたあぶり炒め機能選択操作に基づいて、上述した自動温度制御を実行しない状態とする。即ち、中華なべや焼き網などの被加熱物Nで調理する場合において、かかるあぶり炒め制御を実行することで、温度センサーb5により検出される被加熱物Nの温度が許容温度以上の高温状態となったとしても、バーナBの火力は小さくなることなく維持されることになる。
【0033】
更に、
図3、
図4、
図5も参照して、このガスコンロ100は、天板50の上面の所定の操作具載置位置Pに取り外し自在な状態で載置される操作具1を有すると共に、上記操作受付手段32は、操作具載置位置Pに載置された操作具1の姿勢状態を検出し当該検出された操作具の姿勢状態の変化を設定パラメータの入力として受け付けるように構成されている。
具体的には、
図5に示すように、操作具1は、片手で把持しやすい大きさの扁平円柱状に構成されており、その底面部には、中心に磁石4を配置し、当該磁石4から放射状に磁性金属製の複数の金属板3が放射状に配置されている。
一方、天板50側において、操作具載置位置Pの中心の下部には、電磁石を構成する鉄芯5及びコイル6が軸心を上下方向に沿わせて配置されており、本体部に設けた電源スイッチ21(
図2参照)をONにして電源回路34による電力の供給が開始された状態において、このコイル6に電流が流れて鉄芯5が励磁されることで、操作具載置位置Pの中心に磁界が形成されることになる。そして、上記操作具1は、底面部の中心に配置した磁石4がこの磁界に引き付けられる状態で、操作具載置位置Pに載置され、また、操作具1を操作具載置位置Pにおいて鉛直軸周りに回転自在に支持されることになる。
また、この操作具1の上面部の中央には、静電容量センサーからなる操作具ボタン2が配置されており、利用者によるこの操作具ボタン2の押操作により磁石4が形成する磁場を変化させるように構成することで、天板50の下方に設けたコイル6によりその磁界の変化を検出し、操作受付手段32がその磁界の変化を操作具ボタン2の押操作として受け付けるように構成されている。
【0034】
また、
図3に示すように、天板50の上面の操作具載置位置Pの周囲には、各種表示部Lが設けられており、この表示部Lは、天板50の下面部に配置したLED7を光源として表示され、かかるLED7の点灯状態は、制御装置Cが機能する表示切替手段33により制御される。
また、表示部Lとしては、ガスコンロ100が有する複数種の特定機能の夫々に対応した機能表示部Lk、設定パラメータの入力値を表示する設定パラメータ表示部Lp、静電容量センサー10を配置して利用者による押操作を選択操作として受け付けるように構成されたスイッチ表示部Lsが設けられている。
【0035】
具体的には、操作具載置位置Pの上方には、火力表示部L1が配置されており、この火力表示部L1は上記点火機能選択操作及び上記手動火力調整機能に対応する機能表示部Lkとして機能すると共に、上記手動火力調整機能選択時において入力された設定火力を点灯部分の多さで段階的に表示する設定パラメータ表示部Lpとして機能する。
操作具載置位置Pの右側には、タイマー機能表示部L2a及び設定時間表示部L2bが配置されている。このタイマー機能表示部L2aは上記タイマー機能に対応する機能表示部Lkとして機能すると共に、設定時間表示部L2bはタイマー機能選択時において入力された設定時間を数字で表示する設定パラメータ表示部Lpとして機能する。
操作具載置位置Pの下側には、炊飯機能表示部L3が配置されており、この炊飯機能表示部L3は上記炊飯機能に対応する機能表示部Lkとして機能する。
操作具載置位置Pの左側には、温度設定機能表示部L4a及び設定温度表示部L4bが配置されている。この温度設定機能表示部L4aは上記温度設定機能に対応する機能表示部Lkとして機能すると共に、設定温度表示部L4bは温度設定機能選択時において入力された設定温度を数字で表示する設定パラメータ表示部Lpとして機能する。
操作具載置位置Pの右斜め下には、あぶり炒め機能表示部L5が配置されており、このあぶり炒め機能表示部L5は、上記あぶり炒め機能に対応する機能表示部Lkとして機能すると共に、あぶり炒め機能選択操作を行うための上記スイッチ表示部Lsとして機能する。
操作具載置位置Pの左斜め下には、取り消しスイッチL6が配置されており、この取り消しスイッチL6は、機能選択等の取り消し操作を行うための上記スイッチ表示部Lsとして機能する。
また、天板50の手前中央部には、運転スイッチL7が配置されており、この運転スイッチL7は、電源スイッチ21がONの状態において、運転のON及びOFFを行うためのスイッチ表示部Lsとして機能することで、当該運転スイッチL7に対する押操作がON操作として受け付けられる。更に、この運転スイッチL7は、電源スイッチ21がONのときには、天板50の上面に表示され、電源スイッチ21がOFFのときには非表示とされる。
尚、
図3は、
図1に示す天板50の上面の状態において、左側のバーナBに対応する各種表示部Lの状態を示しているが、右側のバーナBに対応する表示部Lでは、上記炊飯機能表示部L3に代えて、湯沸し機能表示部L3’が配置されており、この湯沸し機能表示部L3’は、上記湯沸し機能に対応する機能表示部Lkとして機能する。
【0036】
上記機能表示部Lkのうち、火力表示部L1、タイマー機能表示部L2a、炊飯機能表示部L3又は湯沸し機能表示部L3’、温度設定機能表示部L4aは、操作具載置位置Pを外囲する円周上に等間隔で分散配置されていることから、これら表示部Lが表示状態にあるときには、この配置領域の中央部に操作具1を載置すべき操作具載置位置Pが存在することを利用者に視認させることができる「位置誘導表示部」として機能する。
即ち、表示切替手段33は、運転スイッチL7がONのときには、これら位置誘導表示部L1、L2a、L3(L3’)、L4aを天板50の上面に表示させることで、利用者に対して操作具載置位置Pへの操作具1の載置を誘導すると共に、一方、運転スイッチL7がOFFのときには、当該位置誘導表示部L1、L2a、L3(L3’)、L4aを含めた運転スイッチL7以外の全ての表示部Lが非表示(消灯)とする位置誘導表示切替を行うように構成されている。そして、このような位置誘導表示切替が行われることで、運転スイッチL7がONのときには、利用者による操作具載置位置Pへの操作具1の載置を補助して、スムーズな操作を行わせることができ、一方、運転スイッチL7がOFFのときには、運転スイッチL7以外の表示部Lを非表示として、天板50の上面の美観を確保しながら利用者に対して運転スイッチL7がOFFであることを正確に認識させることができる。
【0037】
天板50の下面部には、上記操作具1に設けた金属板3の動作を検出可能なホール素子からなる姿勢検出用ホール素子8及び機能選択用ホール素子9が配置されている。
姿勢検出用ホール素子8は、操作具載置位置Pの内側の周囲に複数個が略等間隔で分散配置されており、操作具載置位置Pに載置された操作具1が鉛直軸周りに回転せしめられると、その操作具1の姿勢状態としての回転方向及び回転角等の回転状態が姿勢検出用ホール素子8により検出されて、操作受付手段32はその回転方向及び回転角を、上述した設定温度や設定時間等の設定パラメータの入力操作として受け付ける。また、操作具1が操作具載置位置Pに載置されたか否かについても、この姿勢検出用ホール素子8により検出することができる。
【0038】
一方、機能選択用ホール素子9は、操作具載置位置Pの周囲に分散配置されてスイッチ表示部Lsとして機能しない夫々の機能表示部Lkに対応つけて、操作具載置位置Pの外側の周囲に複数個が略等間隔で分散配置されている。そして、操作具載置位置Pに載置された操作具1が径外方向にスライドせしめられると、その操作具1の姿勢状態としてのスライド方向等のスライド状態が機能選択用ホール素子9により検出されて、操作受付手段32はそのスライド方向を機能選択操作として受け付ける。具体的には、操作受付手段32は、機能表示部Lkに向けて操作具1をスライドさせる操作を当該機能表示部Lkに対応する特定機能を選択する機能選択操作として受け付けるように構成されている。
【0039】
更に、制御装置Cが機能する表示切替手段33は、天板50の上面における機能表示部Lkを含む各種表示部Lの表示状態を切り替えると共に、操作受付手段32において機能選択操作を受け付けて選択された特定機能に対応する機能表示部Lkを強調させるように制御されている。
以下に、機能選択操作及び設定パラメータの入力操作の具体例と共に、表示切替手段33による各種表示部Lの表示例を、
図6に基づいて説明する。
【0040】
先ず、電源スイッチ21がONの状態において、利用者により運転スイッチL7が押操作されたときには、その操作が運転スイッチONとして受け付けられて、
図6(a)に示すように、操作具載置位置Pの周囲に配置されたタイマー機能表示部L2a、炊飯機能表示部L3(又は湯沸し機能表示部L3’)、温度設定機能表示部L4a、及び、あぶり炒め機能表示部L5のみが点灯され、その他の表示部Lが消灯される。
このように操作具載置位置Pの周囲の表示部Lが点灯されることで、利用者は、操作具1を載置すべき操作具載置位置Pを点灯された表示部Lの中心部分であると視認することができる。
次に、利用者により操作具載置位置Pに操作具1が載置されたときには、
図6(b)に示すように、火力表示部L1が前方に向けて順次点滅する形態の開始促進表示が行われ、利用者による点火操作が促される。
そして、利用者により操作具1が火力表示部L1に向けてスライドされると、又は、利用者により操作具ボタン2が一定時間(たとえば数秒)継続して押操作されると、その操作が点火機能選択操作として受け付けられて、上述した点火制御c1が実行され、バーナBの運転が開始される。
【0041】
また、バーナBの運転中において、利用者により再度操作具1が火力表示部L1に向けてスライドされると、又は、利用者により操作具ボタン2が押操作されると、又は、操作具載置位置Pから操作具1が取り除かれると、その操作が消火機能選択操作として受け付けられて、上述した消火制御c2が実行され、バーナBの運転が停止される。
【0042】
バーナBの運転中で他の機能選択が行われていない状態では、
図6(c)に示すように、何ら操作を伴うことなく手動火力調整機能が選択されたものとされる。更に、この手動火力調整機能の選択時において、利用者により操作具1が回転されると、その操作が手動火力調整機能における設定火力の入力操作として受け付けられて、上述した手動火力調整制御c3が実行され、バーナBの火力が操作具1の回転角に応じた設定火力に調整されると共に、火力表示部L1の点灯部分の多さが設定火力の大きさに応じて変化される。
【0043】
バーナの運転中又は運転開始前で他の機能選択が行われていない状態において、
図6(d)に示すように、利用者により操作具1がタイマー機能表示部L2aに向けてスライドされると、その操作がタイマー機能選択操作として受け付けられて、タイマー機能表示部L2a及び設定時間表示部L2b以外の不要な機能表示部Lkが適宜消灯されることでタイマー機能表示部L2a及び設定時間表示部L2bが強調されると共に、上述したタイマー制御c5が実行される。更に、このタイマー機能の選択時において、利用者により操作具1が回転されると、その操作がタイマー機能における設定時間の入力操作として受け付けられて、上述したタイマー制御c5における設定時間が操作具1の回転角に応じたものに設定され、設定時間表示部L2bにその設定時間が表示される。
【0044】
バーナの運転中又は運転開始前で他の機能選択が行われていない状態において、
図6(e)に示すように、利用者により操作具1が温度設定機能表示部L4aに向けてスライドされると、その操作が温度設定機能選択操作として受け付けられて、温度設定機能表示部L4a及び設定温度表示部L4b以外の不要な機能表示部Lkが適宜消灯されることで温度設定機能表示部L4a及び設定温度表示部L4bが強調されると共に、上述した温度設定制御c4が実行される。更に、この温度設定機能の選択時において、利用者により操作具1が回転されると、その操作が温度設定機能における設定温度の入力操作として受け付けられて、上述した温度設定制御c4における設定温度が操作具1の回転角に応じたものに設定され、設定温度表示部L4bにその設定温度が表示される。
【0045】
バーナの運転中又は運転開始前で他の機能選択が行われていない状態において、
図6(f)及び
図6(g)に示すように、利用者により操作具1が炊飯機能表示部L3又は湯沸し機能表示部L3’に向けてスライドされると、その操作が炊飯機能選択操作又は湯沸し機能選択操作として受け付けられて、炊飯機能表示部L3又は湯沸し機能表示部L3’以外の不要な機能表示部Lkが適宜消灯されることで炊飯機能表示部L3又は湯沸し機能表示部L3’が強調されると共に、上述した炊飯制御c6又は湯沸し制御c7が実行される。
【0046】
バーナの運転中又は運転開始前で他の機能選択が行われていない状態において、利用者によりあぶり炒め機能表示部L5が一定時間(たとえば数秒)継続して押操作されると、その操作があぶり炒め機能選択操作として受け付けられて、上述したあぶり炒め制御c8が実行される。
【0047】
更に、手動加熱量調整機能以外の夫々の特定機能の選択時において、操作具載置位置Pに載置された状態で利用者により取り消しスイッチL6が押操作されたとき、又は、何ら操作が受け付けられていない無操作時間が設定待機時間(例えば数秒)に達したときには、そのときの特定機能の選択が解除される。そして、このように手動火力調整機能以外の特定機能の選択解除時には、自動的に、手動火力調整機能が選択されたものとされて、
図6(c)に示す状態に遷移して、手動火力調整制御が実行される状態とされる。
【0048】
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、本発明に係る加熱調理器をガスコンロに適用した例を説明したが、別に、本発明に係る加熱調理器を熱線式又はIH式の電気式の加熱調理器などに適用しても構わない。
【0049】
(2)上記実施形態では、操作受付手段32において、操作具1をスライドさせる操作を機能選択操作として受け付けるように構成したが、機能表示部Lkに静電容量センサーを配置して、当該機能表示部Lkを、利用者による押操作を機能選択操作として受け付けるスイッチ表示部Lsとして構成しても構わない。
また、このように機能表示部Lkをスイッチ表示部Lsとして構成する場合において、夫々の機能表示部Lkを、操作具載置位置Pの周囲に配置するのではなく、
図7に示すように、操作具載置位置Pを挟んで左右に対称で且つ直線上に分散配置しても構わない。また、このように配置された機能表示部Lk等は、これら機能表示部Lkが表示状態にあるときには、この配置領域の中央部に操作具1を載置すべき操作具載置位置Pが存在することを利用者に視認させることができる「位置誘導表示部」として機能することになる。また、別の形態として、上記機能表示部Lk等は、操作具載置位置Pを挟んで前後に対称で且つ直線上に分散配置しても構わない。
また、上記機能表示部Lkを「位置誘導表示部」として機能させるのではなく、操作具載置位置P自身をLED7により点灯表示するなどのように、機能表示部Lkとは別に専用の「位置誘導表示部」を設けても構わない。
【0050】
(3)上記実施形態では、操作具1の底面部の中心に配置した磁石4がコイル6により形成される磁界に引き付けられる状態で、操作具1を操作具載置位置Pにおいて鉛直軸周りに回転自在に支持したが、例えば操作具1の中心から下方に突出する軸を天板50の操作具載置位置Pの中心に形成された凹部に差し込むなどのように、別の構成により操作具1を回転自在に支持しても構わず、また、このような支持を省略して操作具載置位置Pに操作具1を載置するだけの構成としても良い。
【0051】
(4)上記実施形態では、表示切替手段33を設けて、選択された特定機能に対応する機能表示部Lkを強調するなどようにLED7の点灯状態を制御するように構成したが、別に、表示切替手段33を簡略化又は省略して、電源スイッチ21のON状態において常時LED7を点灯させる、又は、天板50の上面に表示部Lをプリントにより表示するなど、別の構成を採用しても構わない。
【0052】
(5)上記実施形態では、手動火力調整機能以外の特定機能の選択解除時には、自動的に手動加熱量調整機能が選択されたものとしたが、別に、他の手動火力調整機能を選択するための操作を介在させるように構成しても構わない。
【0053】
(6)上記実施形態では、何ら操作が受け付けられていない無操作時間が設定待機時間に達したときには、そのときの特定機能の選択を解除すると共に、その解除に伴って、手動火力調整制御が実行される状態とするように構成したが、かかる自動的な機能選択の解除をしないように構成しても構わない。
【0054】
(7)上記実施形態では、利用者により操作具載置位置Pに操作具1が載置されたとき、表示切替手段33が、火力表示部L1が前方に向けて順次点滅する形態の開始促進表示を行って、利用者による点火操作を促すように構成したが、かかる開始促進表示を行う構成を省略したり、音声などで点火操作を促すなどの別の構成に改変しても構わない。