(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223567
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】プローブニードル及びプローブニードルの製造方法
(51)【国際特許分類】
G01R 1/067 20060101AFI20171023BHJP
G01R 1/073 20060101ALI20171023BHJP
【FI】
G01R1/067 J
G01R1/073 E
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-528098(P2016-528098)
(86)(22)【出願日】2013年11月7日
(65)【公表番号】特表2016-535847(P2016-535847A)
(43)【公表日】2016年11月17日
(86)【国際出願番号】EP2013073267
(87)【国際公開番号】WO2015067312
(87)【国際公開日】20150514
【審査請求日】2016年10月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】315003088
【氏名又は名称】ヘレーウス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Heraeus Deutschland GmbH&Co.KG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ペア ゼーレンゼン
(72)【発明者】
【氏名】ニコル シュタウト
(72)【発明者】
【氏名】ラインホルト ヴァイラント
(72)【発明者】
【氏名】インゴ プルンツェル
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド フランシス ラプトン
【審査官】
永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−162879(JP,A)
【文献】
特開2012−163460(JP,A)
【文献】
特開2008−19487(JP,A)
【文献】
特表2009−531541(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0113612(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/067
G01R 1/073
G01R 31/26
H01L 21/66
H01B 1/02
C22C 5/04
C22C 1/02
C22F 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属合金から構成されている導電性のコアエレメント(200)と、前記コアエレメント(200)を領域的に取り囲む絶縁性のジャケットエレメント(300)とを有し、前記コアエレメント(200)は、半導体素子との電気的な接続のために遠位接触部分(210)を有する、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードル(100、100′)において、
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、
− ロジウム 少なくとも67質量%、
− ジルコニウム 0.1質量%〜1質量%、
− イットリウム 1質量%まで、及び
− セリウム 1質量%まで
を含有することを特徴とする、プローブニードル(100、100′)。
【請求項2】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、ロジウム少なくとも97質量%を含有することを特徴とする、請求項1に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項3】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、ジルコニウム0.1質量%〜0.6質量%を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項4】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、前記2つの金属:
− イットリウム 0.01質量%〜0.5質量%及び
− セリウム 0.01質量%〜0.5質量%
の少なくとも一方を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項5】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、少なくとも99.999%の純度のロジウムと比べてより高い延性を有するために、細粒化を示す金属合金であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項6】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金は、前記コアエレメントの前記遠位接触部分を介して金パッド又はアルミニウムパッドを備えた半導体素子に接続するために、引き抜き硬化した状態で、500HV〜750HVの硬度を有し、及び/又は熱処理した状態で、400HV〜650HVの硬度を有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項7】
前記ジャケットエレメント(300)は、前記コアエレメント(200)を周面方向で完全に取り囲み、かつ前記ジャケットエレメント(300)は、前記コアエレメント(200)を長手方向で部分的に取り囲むことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項8】
隣接して配置されたプローブニードルの間の過結合を抑制するために、導電性の層状被覆エレメント(310)が、前記絶縁性のジャケットエレメント(300)を周面方向で完全に取り囲み、かつ長手方向で少なくとも部分的に取り囲むことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項9】
前記遠位接触部分(210)が円錐状に形成されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項10】
前記コアエレメント(200)は、プローブカードと電気的に接続するために近位接触部分(220)を有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載のプローブニードル(100、100′)。
【請求項11】
半導体素子の電気的試験のためのプローブニードル(100、100′)の製造方法であって、前記プローブニードル(100、100′)は、金属合金から構成されている導電性のコアエレメント(200)を有し、かつ、前記プローブニードル(100、100′)は、前記コアエレメント(200)を領域的に取り囲む絶縁性のジャケットエレメント(300)を有し、前記コアエレメント(200)は、前記プローブニードル(100、100′)を半導体素子に電気的に接続するために、遠位接触部分(210)を有する、プローブニードル(100、100′)の製造方法において、
a. 前記コアエレメント(200)を形成する金属合金からなる円筒状のプリフォームを準備する工程、ここで、前記金属合金は
− ロジウム 少なくとも67質量%、
− ジルコニウム 0.1質量%〜1質量%、
− イットリウム 1質量%まで、及び
− セリウム 1質量%まで
を含有し;
b. 前記プリフォームを線材に引き抜き加工する工程;
c. 前記線材を線材断片に分割して、前記プローブニードル(100、100′)の前記導電性のコアエレメント(200)を形成する工程;
d. 前記絶縁性ジャケットエレメント(300)を前記コアエレメント(200)に被着させる工程;
e. 前記コアエレメントの円錐状の遠位接触部分(210)を形成させる工程
を有する、方法。
【請求項12】
前記コアエレメント(200)の前記金属合金を温度処理によって硬化させ、前記温度処理によって硬度を調節することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記温度処理を150℃〜600℃の温度で行い、かつ前記温度処理を少なくとも10分の期間にわたって行うことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
工程e.による前記コアエレメント(200)の前記円錐状の遠位接触部分(210)の形成をエッチングによって行うことを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
請求項11から14までのいずれか1項に記載の方法により製造された、請求項1から10までのいずれか1項に記載の、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードル(100、100′)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属合金から構成されている導電性のコアエレメントと、このコアエレメントを領域的に取り囲む絶縁性のジャケットエレメントとを有し、かつこのコアエレメントは、半導体素子との電気的接続のための遠位接触部分を有する、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードルに関する。更に、本発明は、プローブニードルの製造方法に関する。
【0002】
チップ製造の間に、半導体素子は、半導体素子をダイシングしていない状態で集積回路(IC)の機能を試験するために、プロセス直後にプローブニードルで接続される。このプローブニードルは、半導体素子のデザインに合わせられているプローブカード(probe card)に固定されている。試験プロセスの際に、半導体素子はニードルに押圧され、ニードルとICのパッドとの間で、場合によりパッシベーション層を通過して接続が作り出される。それに基づいて、多様なパラメータ、例えば接続、高い電流密度での流路挙動及び温度変化の際の電気的挙動が試験される。
【0003】
このプローブニードルは、高い導電率及び高い熱伝導率、良好な耐腐食性、更に、大きな硬度、更に、良好なバネ特性を示さなければならない。多くの原材料の硬度の増加は、しばしば脆性の上昇を伴い、このことはバネ特性についても並びに加工性に関しても不利である。
【0004】
半導体素子に関するICの小型化が進行する最近の展開に基づいて、プローブカード上でのプローブニードルの、常により密に充填された配置を実現しなければならない。よって、ますます細いプローブニードルが必要とされる。この要求を満たすために、プローブニードルの製造のために使用される材料は、高い硬度及び良好なバネ特性を示さなければならず、かつ細い線材に加工可能でなければならない。
【0005】
アルミニウムパッドに関する試験のために、タングステンを基礎とするプローブニードルが公知である。タングステン及びタングステン合金及びタングステンセラミックは著しく硬質であり、従って、アルミニウムパッドの接続のために適している、というのもアルミニウムパッドの場合に通常存在する酸化膜又は不動態膜をまず貫通しなければならないためである。しかしながら、タングステンは酸化しやすい。形成される酸化タングステンはアルミニウムパッドに付着し、接続の領域内で不所望な汚染を引き起こしてしまう。
【0006】
金パッドに関する試験のために、タングステンはあまり好適であるとはいえない、というのも金パッドは、アルミニウムパッドほど頑丈ではなく、かつタングステンを有するプローブニードルによる試験にしばしば機械的に耐えることができないためである。
【0007】
金パッドに適用するために、例えばDeringer Ney社のPaliney(登録商標)H3C又はAdvanced Probing社のNewTec(登録商標)のようなPd合金が公知である。パラジウムは、適切なパラジウム合金の製造のために手間のかかる変形プロセス及び析出硬化を必要とするという欠点を有する。それにより、必要な製造工程数が多くなる。更に、パラジウムはこの要求をかろうじて満たす導電率を示すだけである。
【0008】
US 2006/0197542 A1及びUS 2010/0239453 A1は、プローブニードルとして使用するためのイリジウム基合金を開示している。イリジウムは他の白金族金属よりも低い熱伝導率及び低い導電率を示し、脆性かつ非弾性であり、従って加工が困難である。
【0009】
従って、本発明の課題は、先行技術の欠点を克服することである。殊に、本発明の課題は、多くのパラジウム基合金及び/又は白金基合金とは反対に、ICに関する100万回の試験に耐えうるほどに硬質であり、かつパラジウム及び白金又は相応する合金よりも良好な熱伝導率及び良好な導電率を有する材料を見つけ出すことである。この場合、この材料は、必要な硬度を示すタングステンとは反対に、耐酸化性であるのが好ましい。更に、この材料は、プローブカード上での高い充填密度の要求を満たすために、細いプローブニードルへの加工性が良好であることが好ましい。
【0010】
この課題を解決するために、請求項1の特徴を有する、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードルが提案される。更に、この課題を解決するために、請求項11の特徴を有する、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードルの製造方法が提案される。従属請求項には、それぞれ好ましい実施態様が記載されている。プローブニードルとの関連で記載された特徴及び詳細は、方法との関連でも当てはまり、かつその逆も当てはまる。
【0011】
本発明によるプローブニードルは、コアエレメントの金属合金が、
− ロジウム 少なくとも67質量%、
− ジルコニウム 0.1質量%〜1質量%、
− イットリウム 1質量%まで及び
− セリウム 1質量%まで
を含有することを特徴とする。
【0012】
イリジウム及び他の白金族金属は、ロジウムと比べて、低い導電率及び低い熱伝導率を有するという欠点を有する。高い導電率及び高い熱伝導率は、プローブニードルとしての使用のために望ましい特性であり、この望ましい特性はロジウムにより満たされる。
【0013】
純ロジウムは高い弾性率を示し、かつプローブニードルのための使用の際に可塑性が高すぎる挙動を示す。従って、ロジウムにイリジウムを合金化することが提案された。しかしながら、ロジウムの割合が30質量%を越える場合に、細い線材への材料の加工性は困難となり、頻繁な線材破断が見込まれる。
【0014】
意外にも、0.1質量%〜1質量%のジルコニウム割合を有するロジウムは、本発明の場合に、更に細い線材に加工することができ、イリジウムと比較して、熱伝導率及び導電率に関して並びに格段に低い弾性率、つまり改善されたバネ特性に関して存在する利点が維持されることが判明した。
【0015】
ロジウム少なくとも67質量%のロジウム割合及びジルコニウム0.1質量%〜1質量%のジルコニウム割合を有するロジウム基金属合金は、簡単に細い線材に加工可能であり、それにより、プローブニードル用のコアエレメントとして使用するための、硬度、熱伝導率及び導電率に関する純ロジウムの利点と、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードル用の低い弾性率とを利用可能にする金属合金が入手可能となることが判明した。
【0016】
ジルコニウムをロジウムに合金化することに伴う、金属組織の細粒化によって、150℃を越える温度での結晶粒成長が抑制され、それにより、意外にも50μm〜100μmの直径までの金属合金の良好な変形性が達成される。更に、ジルコニウム並びに任意のイットリウム及びセリウムの合金化によって、純ロジウムとは反対に、プローブニードルのコアエレメントの製造のために硬化可能な金属合金が作製される。目標直径に変形した後に、この金属は簡単な温度処理により硬化させることができ、これは安価に実現可能である。
【0017】
この場合、本発明によるロジウム基金属合金の硬度は、金パッドの損傷が僅かであるか、又は金パッドが損傷されないように調節可能である。金パッドの接続のための本発明によるプローブニードルは、400HV〜650HVの硬度を示す。同時に、アルミニウムパッド用のプローブニードルにおいて使用するために金属合金の硬度を高くすることもできる。アルミニウムパッドを接続するための本発明によるプローブニードルは、500HV〜750HVの硬度を示す。更に、簡単な加工が可能であり、この加工によって、線材破断を想定する必要なしに、標準プロセスで50μm〜150μm、例えば80μmの直径の線材を製造できる。同時に、接続部(金パッド又はアルミニウムパッド)の正確な接続を可能にするために、高い真直度のプローブニードルが製造可能である。同時に、本発明によるプローブニードルは、十分なバネ特性を有し、それにより、このプローブニードルは接続時に塑性変形せず、それによりプローブニードルとコンタクトパッドとの間の接触が安定化されかつプローブニードルの摩耗が最小化される。
【0018】
特に、コアエレメントについて記載された金属合金は、エッチング可能であるという大きな利点を有する。薄いロジウム層がエッチング可能であることは、プローブニードルを製造する際に、先端部の成形にとって好ましい。薄いロジウム層を構造化するためのエッチング媒体について、当業者は先行技術から周知である。
【0019】
本発明の範囲内で「コアエレメント」の概念は、横断面で見てプローブニードルの内側部分を表し、ここで、コアエレメントは導電性であり、かつ縦長に形成されている。コアエレメントは、金属合金から構成されていて、殊に、このコアエレメントは、ロジウム少なくとも67質量%、ジルコニウム0.1〜1質量%、イットリウム1質量%まで及びセリウム1質量%までを含有する。
【0020】
本発明の範囲内で、「半導体素子」の概念は、基板ボディ上の集積回路の、層状に構築された系を表す。同様に、この概念には、集積回路の層状に構築された系の上に設けられていて、かつ例えばボンディングワイヤ、リボンのようなラインエレメントと結合するために利用される電導手段を含む。従って、殊にコンタクトパッド又はウェハが含まれている。
【0021】
「ジャケットエレメント」の概念は、横断面で見てコアエレメントを少なくとも部分的に取り囲むエレメントを表し、ここで、ジャケットエレメントは絶縁性である。
【0022】
「遠位接触部分」は、コアエレメントの端部領域であり、この端部領域を介して、半導体素子の電気的試験の際に、プローブニードルと、半導体素子上のコンタクトパッドとの間の接続が作り出される。一実施態様の場合に、この遠位接触部分は先端部を有し、この先端部は遠位接触部分がコンタクトパッド上に本来接続するために用いられる。
【0023】
「結晶粒度」は、金属組織の結晶粒の直径を表し、ここで、この直径の測定は、コアエレメントの長軸に対して横断する方向で行う。
【0024】
「細粒化」は、1種以上の所定の元素を金属又は金属合金に合金化することによって、金属又は金属合金の金属組織の結晶粒度がより小さな結晶粒度に変化することが観察される金属及び合金の特性を表す。
【0025】
「引き抜き硬化した状態」は、変形後の、例えばインゴットから出発して線材に引き抜き加工した後の金属合金の状態を表す。金属又は金属合金の冷間変形の際に、金属又は金属合金の結晶格子はひずみ、それにより金属又は金属合金の強度が向上するが、変形性は低下する。
【0026】
「熱処理した状態」は、温度処理後の金属合金の状態を意味する。冷間変形した合金の温度処理により、少なくとも部分的に新たな金属組織が生じ、それにより、冷間変形前の合金の当初の特性が少なくとも部分的に回復される。
【0027】
「温度処理」とは、高めた温度での金属合金の処理を意味し、ここで、「高めた温度」は、少なくとも150℃の温度を表す。
【0028】
「過結合」とは、並行して延びるラインの相互の影響の、電気工学における公知の現象を意味する。過結合(漏洩、混信又はクロストークともいう)により、多様なラインが相互に妨害し合う。過結合は、直接隣り合って配置されたプローブニードルにおいて信号の妨害を引き起こす。
【0029】
プローブニードルの好ましい実施態様は、コアエレメントの金属合金が、ロジウム少なくとも97%を含むことを特徴とする。プローブニードルのコアエレメントの高いロジウム割合の場合、高い熱伝導率、高い導電率、高い弾性及び大きな硬度に関する純ロジウムの良好な基本特性を発揮するためである。更に、0.1質量%〜1質量%のジルコニウム割合と組み合わせることで、本発明によるプローブニードルを製造するために、簡単に細くかつ硬化可能な線材を製造できる。
【0030】
プローブニードルの他の好ましい実施態様の場合に、コアエレメントの金属合金は次の組成のいずれか1つを有することが予定されている:
− 金属合金は、ジルコニウム0.1〜1質量%を含有し、かつ残部はロジウムからなる。
− 金属合金は、ジルコニウム0.1〜1質量%及びイットリウム0.001質量%〜1質量%を含有し、かつ残部はロジウムからなる。
− 金属合金は、ジルコニウム0.1〜1質量%及びセリウム0.001質量%〜1質量%を含有し、かつ残部はロジウムからなる。
− 金属合金は、ジルコニウム0.1〜1質量%、セリウム0.001質量%〜1質量%及びイットリウム0.001質量%〜1質量%を含有し、かつ残部はロジウムからなる。
【0031】
本発明による金属合金のこれらの組成は、プローブニードルにとって重要とされる特性に関して特に好ましいことが判明した。
【0032】
プローブニードルの他の好ましい実施態様は、コアエレメントの金属合金が、ジルコニウム0.2質量%〜0.6質量%を含有することを予定している。これらの組成は、コアエレメントを形成する金属合金の良好な、後からの硬化性を生じさせるため、後の時点で硬度を調節することができ、これはプローブニードルの場合の適用にとって好ましい。
【0033】
本発明の他の実施態様では、コアエレメントの金属合金は、両方の金属であるイットリウム0.01質量%〜0.5質量%及びセリウム0.01質量%〜0.5質量%の少なくとも一方を含有することが予定されている。イットリウム及び/又はセリウムの好ましくは上記の割合での合金化は、金属合金の硬度及び金属合金の硬化性を温度処理によって好ましく調節するという、更なる可能性を提供する。
【0034】
更に、コアエレメントの金属合金は、白金0.01質量%〜15質量%及び/又はイリジウム0.01〜15質量%を含むことが予定されていてもよい。白金及び/又はイリジウムの合金化によって、金属合金の機械特性を改善することができる。殊に、このような金属合金から製造されたコアエレメントの弾性及び/又は硬度は改善される。
【0035】
更に、コアエレメントの金属合金は、少なくとも99.999%の純度のロジウムと比べてより高い延性を有するために、細粒化を示す金属合金であることが予定されていてもよい。純ロジウムと比べた金属合金の細粒化により、金属合金を50μm〜100μmの直径の線材に簡単に、かつ低コストに加工できるように延性が高められる。
【0036】
更に、コアエレメントの金属合金は、均一な結晶粒の金属組織を示すことが予定されていてもよい。殊に、均一な結晶粒の金属組織の場合には、細い線材への成形性に関して本発明による金属合金の利点が好ましく発揮される。
【0037】
コアエレメントの金属合金の平均結晶粒径は、0.01μm〜2μm、好ましくは0.02μm〜0.5μm、特に好ましくは0.05μm〜0.1μmであることが予定されていてもよい。この結晶粒径は、本発明によるプローブニードルのコアエレメントの形成のために細い線材への特に簡単な加工を可能にする。
【0038】
プローブニードルの好ましい実施態様の場合に、コアエレメントの金属合金は、300HV〜800HVの硬度を示すことが予定されている。この硬度の範囲は、半導体素子用の先行技術で公知の全てのプローブニードルに対して適している。プローブニードルの好ましい実施態様は、コアエレメントの遠位接触部分を介して金パッド又はアルミニウムパッドを備えた半導体素子に接続するために、コアエレメントの金属合金は、引き抜き硬化した状態で、500HV〜750HVの硬度を有し、及び/又は熱処理した状態で、400HV〜650HVの硬度を有することを予定している。これらの硬度は、金パッドの接続のためにも、アルミニウムパッドの接続のためにも適していて、それによりコアエレメントを形成する金属合金はプローブニードルのために広範囲に使用可能である。
【0039】
更に、コアエレメントの遠位接続部分が円錐状に形成されていることが予定されていてもよい。コアエレメントの、先端部として円錐状に形成された接触部分を備えたプローブニードルは、好ましい実施態様である、というのもこのプローブニードルは簡単に製造可能であり、かつプローブカード上での適用において好ましいためである。
【0040】
他の実施態様の場合に、コアエレメントが、プローブカードとの電気的接続のために近位接触部分を有することが予定されている。プローブニードルのコアエレメントは、近位接触部分を有していなければならず、この近位接触部分はジャケットエレメントにより包囲されておらず、かつプローブカードと電気的に接続可能である。
【0041】
プローブニードルの他の実施態様は、プローブニードルのコアエレメントが20μm〜300μmの直径を有することを予定している。プローブニードルのコアエレメントを形成する金属合金は、広い適用分野をカバーするプローブニードル用のコアエレメントを作製するために適している。好ましい実施態様の場合に、プローブニードルのコアエレメントは、カンチレバー型試験における配置に従ってプローブカード上のプローブニードルを使用するために、60μm〜100μmの直径を有することが予定されている。他の好ましい実施態様は、プローブニードルのコアエレメントが、垂直型に配置されたプローブニードルを備えたプローブカード上でプローブニードルを使用するために、175μm〜225μmの直径を有することを予定している。
【0042】
他の好ましい実施態様の場合に、ジャケットエレメントがコアエレメントを周面方向で完全に取り囲み、かつジャケットエレメントがコアエレメントを長手方向で部分的に取り囲むことが予定されている。この形状を有するプローブニードルは、簡単でかつ低コストに製造できる。
【0043】
他の好ましい実施態様は、絶縁性のジャケットエレメントがスリーブ管状に構成されていて、殊にコアエレメントとジャケットエレメントとの間に力による結合を形成するために、スリーブ管状であり、かつコアエレメントに被せ嵌めることができることを予定している。プローブニードルのコアエレメントに被せ嵌めることができるスリーブ管状の絶縁性のジャケットエレメントの個別の製造により、簡単かつ低コストのプローブニードルの製造方法が可能になる。
【0044】
これとは別に、コアエレメントとジャケットエレメントとの間に素材による結合を形成するために、絶縁性のジャケットエレメントが被覆として構成されていることが予定されている。被覆は、例えば6μm未満の層厚で、薄く実現することができるので、プローブカード上でのプローブニードルの高い充填密度に関する要求を被覆によって考慮することができる。
【0045】
隣接して配置されたプローブニードルの間の過結合を抑制するために、導電性の層状被覆エレメントが、絶縁性ジャケットエレメントを周面方向で完全に取り囲み、かつ長手方向で少なくとも部分的に取り囲むことが予定されていてもよい。隣接して配置されたプローブニードルの間の過結合を、プローブニードルに導電性の層状被覆エレメントを設けることによって効果的に抑制することができる。過結合は、プローブカード上のプローブニードルの高い充填密度の場合に、より頻繁に観察される。導電性の層状被覆エレメントによって、半導体素子の試験の際のコアエレメント中の信号の流れは遮閉され、それにより隣接する妨害信号による影響は、それほど受けない。この導電性の層状被覆エレメントは、1〜10μm、好ましくは5μmの層厚を示す。
【0046】
この場合、導電性の層状被覆エレメントは、導電性のアース接続を介して接地されていることが予定されていてもよい。導電性の層状被覆エレメントの接地は、妨害電流の発生時に迅速な電位平衡のために用いられる。
【0047】
プローブニードルの他の好ましい実施態様は、導電性の層状被覆エレメントを遮閉するために、絶縁性の層状被覆エレメントが、導電性の層状被覆エレメントを周面方向で完全に取り囲み、かつ長手方向で少なくとも部分的に取り囲むことを予定している。導電性の層状被覆エレメントの遮閉によって、導電性の被覆エレメントの相互の接触の際の障害作用が回避され、確実でかつ安全な測定が可能となる。
【0048】
ここで、本発明によるプローブニードルの一実施態様は、絶縁性のジャケットエレメント及び/又は絶縁性の層状被覆エレメントが、次の群から選択される少なくとも1種のプラスチックを有するか、又は次の群から選択される少なくとも1種のプラスチックからなることを予定している:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカルボナート、ポリイミド、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタンアミド及びパリレン。これらのプラスチックは、他のプラスチックと比較して緻密性(いわゆる「耐ピンホール性」)、電気的絶縁耐力及び熱的強度に関する利点を提供する。ここに挙げられたプラスチックは、例えば0.06mmの被覆の厚さで、少なくとも170V/μmの破壊電圧、及びDIN60851−6:2012による熱衝撃試験において少なくとも180℃の熱的強度を提供する。
【0049】
本発明によるプローブニードルの他の実施態様は、導電性の層状被覆エレメントが、次の群から選択される、少なくとも1種のプラスチックを有するか、又は次の群から選択される少なくとも1種のプラスチックからなることを予定している:ポリエチン、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリキノリン及びポリピリジン。ここに挙げたポリマーは、導電性ポリマーであり、その主鎖中に共役二重結合を有し、それにより導電性の層状被覆エレメントの形成のために適している。
【0050】
導電性の被覆エレメント及び絶縁性の被覆エレメントは、絶縁性のジャケットエレメントと同様に、スリーブ管状であるか又は被覆として構成されている。
【0051】
本発明の上述の課題は、プローブニードルが、金属合金から構成されている導電性のコアエレメントを有し、かつ、プローブニードルが、このコアエレメントを領域的に取り囲む絶縁性のジャケットエレメントを有し、このコアエレメントは、プローブニードルを半導体素子上で電気的に接続するために遠位接触部分を有する、半導体素子の電気的試験のためのプローブニードルの製造方法において、
a. コアエレメントを形成する金属合金からなる円筒状のプリフォームを準備する工程、ここでこの金属合金は
− ロジウム 少なくとも67質量%、
− ジルコニウム、0.1質量%〜1質量%、
− イットリウム 1質量%まで及び
− セリウム 1質量%まで
を含有し;
b. プリフォームを線材に引き抜き加工する工程;
c. 線材を線材断片に分割して、プローブニードルの導電性のコアエレメントを形成する工程;
d. 絶縁性のジャケットエレメントをコアエレメントに被着させる工程;
e. コアエレメントの円錐状の遠位接触部分を形成させる工程
を有する、プローブニードルの製造方法によっても解決される。
【0052】
プローブニードルとの関連で記載された特徴及び詳細は、この方法との関連でも当てはまり、かつその逆も当てはまる。
【0053】
線材を線材断片に分割した後に、ジャケットエレメントをコアエレメントに被着させることも、線材を線材断片に分割する前に、ジャケットエレメントをコアエレメントに被着させることも可能である。
【0054】
本発明によるプローブニードルは、本発明による方法の多数の可能な組み合わせで製造可能である。
【0055】
本発明による方法の好ましい実施態様の場合に、コアエレメントの金属合金を温度処理によって硬化させ、ここでこの温度処理により硬度を調節することが予定されている。本発明は、記載された割合でジルコニウムをロジウムに合金化することにより、プローブニードル用のコアエレメントとして使用するために必要な弾性も、必要な硬度も有する、硬化可能な金属合金を提供することができるという意外な知見に基づいている。更に、この金属合金は、あらかじめ簡単に加工可能であるため、プローブニードルのコアエレメントの製造を大きな手間をかけずに実施可能である。引き続き、引き抜き加工された線材又はあらかじめ作製されたプローブニードルの焼鈍、又は焼き戻しにより硬度が調節可能である。金パッド又はアルミニウムパッドの接続部の試験のために適した硬度を可変に調節可能である。
【0056】
この場合、この温度処理を150℃〜600℃の間の温度で行い、かつこの温度処理を少なくとも10分の期間にわたって行うことが予定されていてもよい。この場合、好ましくは、この温度処理を200℃〜400℃の範囲内で実施することが予定されている。
【0057】
更に、工程e.によるコアエレメントの円錐形の遠位接触部分の形成をエッチングにより行うことが予定されている。このコアエレメントを形成する本発明による金属合金は、良好にエッチングすることができるため、コアエレメントの遠位接触部分は、先端部の形成のために僅かな手間で簡単にエッチングでき、それによりプローブニードルの手間のかかる機械的な尖端化は行わない。
【0058】
本発明による方法の範囲内で、工程d.の後に、導電性の層状被覆エレメントを、絶縁性ジャケットエレメントに、長手方向で少なくとも部分的にかつ周面方向で完全に取り囲むように被着させることが予定されていてもよい。プローブニードルが導電性の層状被覆エレメントを備えることの利点は、半導体素子の電気的試験の際に隣接して配置されたプローブニードル間の過結合を抑制することにある。過結合は、特にプローブカード上でのプローブニードルの高い充填密度の際に問題となることがある。導電性の層状被覆エレメントによって、半導体素子の試験の際のコアエレメント中の信号の流れは遮閉されるため、隣接する妨害信号による影響を受けることはあまりない。
【0059】
本発明による方法の他の実施態様の場合に、導電性の層状被覆エレメントの被着後に、絶縁性の層状被覆エレメントを、この導電性の層状被覆エレメントに、長手方向で少なくとも部分的に、かつ周面方向で完全に取り囲むように被着させることが予定されている。絶縁性の層状被覆エレメントを導電性の層状被覆エレメントに被着させることにより、導電性の層状被覆エレメントは付加的に遮閉される。導電性の層状被覆エレメントの遮閉によって、導電性の被覆エレメントの相互の接触の際の障害作用が回避され、半導体素子の電気的試験の際に確実でかつ安定な測定が可能となる。
【0060】
本発明による方法の他の好ましい実施態様の場合に、工程d.を工程c.の前に行い、かつジャケットエレメントをコアエレメントに長手方向で完全に被着させる。線材を線材断片に分割する前にコアエレメントに絶縁性ジャケットエレメントを被着させることにより、プローブニードルのプリフォームを簡単にかつ合理的に作製できる。この場合、工程c.の前に工程d.を行い、付加的に導電性の層状被覆エレメント及び/又は絶縁性の層状被覆エレメントを、コアエレメントに長手方向で被着させることが予定されていてもよい。更に、このジャケットエレメントは、工程d.において、コアエレメントに長手方向で完全にかつ周面方向で完全に被着させることが考えられる。
【0061】
このジャケットエレメントを、まず完全に被着させ、後続する工程で部分的に除去することもしばしば好ましく、ここで、このジャケットエレメントは、コアエレメントを遠位接触部分の領域及び/又は近位接触部分の領域で露出させるために、少なくとも部分的にコアエレメントから除去される。これは、導電性の被覆エレメント及び絶縁性の被覆エレメントについても同様に該当する。
【0062】
好ましくは、この除去は機械的な除去であるか、及び/又は溶剤によって行う。除去のために機械的方法がより適しているか、又は溶剤がより適しているのかは、ジャケット材料用の1種以上のプラスチックの選択に依存する。
【0063】
更に、ジャケットエレメント、導電性の被覆エレメント又は絶縁性の被覆エレメントの被着を、液相又は気相からの堆積によって行うことが予定されていてもよい。液相又は気相からの堆積が適しているかどうかは、ジャケットエレメント用の、導電性の被覆エレメント用の、及び絶縁性の被覆エレメント用のプラスチックの選択に依存する。
【0064】
液相からの堆積の場合、ジャケットエレメント、導電性の被覆エレメント又は絶縁性の被覆エレメントの被着は、好ましくは浸漬浴中での塗装によるか又は吹付塗装によって行う。
【0065】
気相からの堆積の場合、ジャケットエレメント、導電性の被覆エレメント又は絶縁性の被覆エレメントの被着は、好ましくは真空コーティングによって行う。
【0066】
本発明による方法の他の好ましい実施態様の場合に、ジャケットエレメント、導電性の被覆エレメント又は絶縁性の被覆エレメントの除去を容易にするために、コアエレメントは、近位接触部分及び/又は遠位接触部分の領域内でワックスコーティングによってマスキングされていることが予定されている。プローブニードル上のプラスチックについての除去法は、しばしば機械的に高い精度で、又は腐食性の化学薬品を用いて可能であるにすぎないため、本来の被覆の前に塗布されたワックス層がこの除去を容易にすることができる、というのも、ジャケットエレメント、導電性の被覆エレメント又は絶縁性の被覆エレメントのために選択されたプラスチックは、この方式の場合、コアエレメントの金属合金と素材による結合を生じることができないためである。
【0067】
本発明の他の処置及び利点は、特許請求の範囲、次の記載及び図面から明らかにされる。図面には、本発明が複数の実施例で示されている。同じ部材又は機能的に同じ部材又はその機能に関して互いに対応する部材は、ここでは、同じ符号で表示される。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】導電性コアエレメントと絶縁性ジャケットエレメントとを有する、本発明によるプローブニードルの縦断面図を示す。
【
図2】導電性の層状被覆エレメントを有する、本発明によるプローブニードルの他の実施態様の縦断面図を示す。
【
図3】
図1による本発明によるプローブニードルの横断面図を示す。
【
図4】
図2による本発明によるプローブニードルの横断面図を示す。
【
図5】選択されたロジウム基金属合金の温度−硬度曲線(絶対硬度)を示す。
【
図6】選択されたロジウム基金属合金の温度−硬度曲線(相対硬度変化)を示す。
【0069】
図1は、導電性コアエレメント200と絶縁性ジャケットエレメント300とを有する、本発明によるプローブニードル100の略示縦断面図である。プローブニードル100は長さ201を示す。プローブニードル100は、遠位接触部分210を有する。この遠位接触部分210の領域では、コアエレメント200はジャケットエレメント300により取り囲まれていない。ジャケットエレメントを備えていない遠位接触部分210の領域は、長さ211を示す。このプローブニードル100は、近位接触部分220を有する。この近位接触部分220の領域では、コアエレメント200はジャケットエレメント300により取り囲まれていない。この近位接触部分220は、長さ221を示す。この長さ221は、カンチレバー型試験でプローブニードルを使用するために、60〜100mmである。長さ220は、プローブニードルの垂直型配置による試験でプローブニードルを使用するために、5〜40mmである。
【0070】
図1に示した遠位接触部分210は、先端部の領域が円錐状に構成されている。この遠位接触部分210は、半導体試験の際に半導体素子の接続のために用いられる。近位接触部分220は、プローブカード上での接続のために用いられ、ここで1つのプローブカード上に多数のプローブニードル100が配置されている。
【0071】
図1中の本発明によるコアエレメント200は金属合金を含有する。この金属合金は、ロジウム少なくとも67質量%、ジルコニウム0.18〜1質量%、イットリウム1質量%まで、及びセリウム1質量%までを含有する。本発明の好ましい実施態様の場合に、コアエレメント200の金属合金は、ロジウム少なくとも97質量%を含む。本発明の他の好ましい実施態様の場合に、コアエレメント200の金属合金は、ジルコニウム0.2質量%〜0.6質量%を含む。
【0072】
絶縁性ジャケットエレメント300は、本発明の好ましい実施態様の場合に、スリーブ管状に構成されていて、コアエレメント200とジャケットエレメント300との間で力の作用による結合を生じさせるためにコアエレメント200に被せ嵌められている。この絶縁性ジャケットエレメント300は、半導体素子の試験の際に、1つのプローブカード上に複数のプローブニードル100が密に並んで配置されて存在し、かつこのプローブニードルの相互の接触が生じる場合に、短絡の発生を回避する。
【0073】
絶縁性ジャケットエレメント300は、本発明の別の好ましい実施態様の場合に、コアエレメント200とジャケットエレメント300との間に素材による結合を生じさせるために被覆として構成されている。ジャケットエレメント300の被覆としての形成は、液相又は気相からの堆積によって行う。液相から堆積する場合に、ジャケットエレメント300の被着は、好ましくは浸漬浴中での塗装又は吹付塗装により行う。気相から堆積する場合に、ジャケットエレメント300の被着は、好ましくは真空コーティングによって行う。
【0074】
好ましくは、線材にコーティングを行い、これを、後の製造工程でコアエレメント200の形成のために線材断片に分割する。このコーティングされた線材を線材断片に分割した後、このコーティングを、遠位接触部分210の領域及び近位接触部分220の領域でコアエレメント200から除去する。遠位接触部分210の領域及び近位接触部分220の領域でのジャケットエレメント300の除去は、機械的除去及び/又は溶剤によって行う。
【0075】
本発明の好ましい実施態様の場合に、この除去は、溶剤により、好ましくは、コアエレメント200を化学的に攻撃せずに、遠位接触部分210の領域と近位接触部分220の領域とのコーティングを効果的に、かつ残らず除去する酸により行う。
【0076】
本発明の他の好ましい実施態様の場合に、線材の、後の工程で形成される遠位接触部分210の領域及び線材の、後の工程で形成される近位接触部分220の領域に、ワックスコーティングによるマスキングを行う。それにより、絶縁性ジャケットエレメント300を形成するコーティングは、後の製造工程で簡単に除去される。
【0077】
スリーブ管状に、又はコーティングの形でジャケットエレメント300を被着した後に、先端部の形成のために、遠位接触部分210を研削又はエッチングにより円錐状に成形する。本発明の好ましい実施態様の場合に、プローブニードル100の先端部の形成をエッチングにより行う。
【0078】
絶縁性ジャケットエレメント300の形成のために、高い破壊電圧及び高い温度安定性を示し、かつコアエレメント200に良好に付着するプラスチックを使用する。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカルボナート、ポリイミド、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタンイミド及びパリレンが好ましい。
【0079】
図2は、導電性の層状被覆エレメント310を備えた本発明によるプローブニードル100′の他の実施態様の略示縦断面図である。プローブニードル100′は長さ201を示す。このプローブニードル100′は、遠位接触部分210を有する。遠位接触部分210の領域では、コアエレメント200はジャケットエレメント300によっても、導電性の層状被覆エレメント310によっても取り囲まれていない。ジャケットエレメントを備えておらずかつ導電性の層状被覆エレメント310を備えていない遠位接触部分210の領域は、長さ211を示す。このプローブニードル100′は、近位接触部分220を有する。近位接触部分220の領域では、コアエレメント200はジャケットエレメント300によっても、導電性の層状被覆エレメント310によっても取り囲まれていない。この近位接触部分220は、長さ221を示す。
【0080】
導電性の層状被覆エレメント310は、半導体素子の試験の際に、隣接して配置されたプローブニードルの間の過結合を抑制するために、導電性である。好ましくは、導電性の層状被覆エレメント310は、半導体素子の試験の際に、迅速な電気的な電位平衡を作り出すために、電気的アース接続によって接地されている(図示されていない)。
【0081】
導電性の層状被覆エレメント310は、プローブニードルの一実施態様の場合に、スリーブ管状に形成されていて、ジャケットエレメント300と導電性の層状被覆エレメント310との間の力の作用による結合を形成するために、ジャケットエレメント300に被せ嵌められている。
【0082】
本発明の別の実施態様の場合に、導電性の層状被覆エレメント310は、ジャケットエレメント300上にコーティングとして被着される。コーティングを被着する方法は、絶縁性ジャケットエレメント300の被着のために記載された方法と同じである。
【0083】
導電性の層状被覆エレメント310の形成のために、良好な導電率を示しかつ同時に高い温度安定性を示し、かつジャケットエレメント300に良好に付着する導電性ポリマーを使用する。ポリエチン、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリキノリン及びポリピリジンが好ましい。
【0084】
本発明の他の実施態様の場合に、導電性の層状被覆エレメント310は、絶縁性の被覆エレメントによって取り囲まれることが予定されている(図示されていない)。この絶縁性の層状被覆エレメントは、導電性の層状被覆エレメント310を電気的かつ機械的に遮閉する。これは、導電性の被覆エレメントが相互に接触する際の妨害作用を回避しかつ半導体素子にプローブニードルが接続する際に確実でかつ安定した測定を可能にする機能を有する。
【0085】
図3は、
図1による本発明によるプローブニードル100の略示横断面図である。プローブニードル100は、導電性コアエレメント200を有する。導電性コアエレメント200は、直径202を示す。絶縁性ジャケットエレメントは、直径302を示す。コアエレメント200の直径202は、本発明によるプローブニードルの場合、20μm〜300μmである。好ましい実施態様の場合に、直径202は、60μm〜100μmである。このコアエレメント直径を示すプローブニードルは、カンチレバー型試験で使用するために適している。別の好ましい実施態様の場合に、コアエレメント直径202は、175μm〜225μmである。このコアエレメント直径を示すプローブニードルは、垂直型に配置されたプローブニードルを備えたプローブカードに使用するために適している。
【0086】
図4は、
図2による本発明によるプローブニードル100′の略示横断面図である。この導電性コアエレメント200は、直径202を示す。絶縁性ジャケットエレメント300と導電性の層状被覆エレメント310を備えた導電性コアエレメント200は、直径311を示す。
【0087】
プローブカード(図示されていない)において、
図1〜4に示された多数のプローブニードル100、100′が1つのカード体によって強固に結合され、プローブカードの1回の押し当てで半導体素子(図示されていない)上の多数の電気接続部(コンタクトパッド)を試験する。この相応する試験方法は、当業者に公知である。この試験方法に関してここでは詳細に述べない。
【0088】
使用されるプローブニードルは、高い硬度と同時に良好なバネ特性を有していなければならない。高い硬度は必要である、というのもプローブニードルはしばしば100万回の試験のために使用され、かつそのため適切な強度を有しなければならないためである。プローブニードルと半導体素子との間の接触を安定化し、かつこの際のプローブニードルの摩耗を最小化するために、良好なバネ特性が必要とされる。
【0089】
純ロジウムを用いた試験の場合に、プローブニードル用のコアエレメント200の生産能力は、コアエレメント200の0.08mmの直径202までであることが証明された。ただしこの純ロジウムは可塑性が高すぎる挙動を示した。製造されたプローブニードルは、試験すべき表面に対して低すぎる圧力で、可塑性に、つまり不可逆的に変形した。
【0090】
更に、多様な低合金のロジウム基金属合金を製造し、鍛造挙動を調査した。試験した全てのロジウム基金属合金は、傑出した変形挙動を示した。
【0091】
鍛造プロセス及び圧延プロセス(熱間/冷間)による変形挙動を調査し、ロジウム基金属合金の硬化性を500℃までの温度で測定した。
【0092】
全てのロジウム基金属合金は、亀裂を生じることなく良好に変形でき、かつ部分的に明らかに良好に硬化できたが、これはロジウム基金属合金中の析出物の形成に起因する。硬度の向上は、
図6が示すように、室温で478HVの硬度から出発して51HVまでであった。従って、ここで処理されたロジウム基金属合金の個々の代表例について、あらかじめ示された要求を満たすために重要な基本前提条件が与えられていることを示すことができた。
【0093】
適切な合金候補を、0.080mmの直径202(=D)を示すコアエレメント用の線材を製造する目的で加工した。このために、母合金並びに99.9%の純度のロジウムからなる合金を、アーク溶融法若しくはイオンビーム溶融法又は電子ビーム溶融法で製造した。複数の経路で、インゴットを1200℃で熱間鍛造した。引き続き、このインゴットを溝付きロールにかけ、線材を、熱間引き出しでD=0.3mmで、次いでコアエレメント202用に冷間で直径D=0.080mmで引き出し、その間に数回焼鈍した。
【0094】
機械特性を、引張試験及び研磨における硬度分析によって、加工性を線材破断の頻度によって、並びに1つの断片の形の生産量をグラムで、硬化性を温度−硬度曲線(
図5及び6)によって、並びに導電率を長さ1000mmの線材断片の四点測定によって評価若しくは測定した。
【0095】
表1:次の表1は、純ロジウムとしての対照A、及びそれぞれの組成を有する本発明による4種の異なるロジウム基金属合金B〜Eを定義する:
【表1】
【0096】
図5は、本発明によるロジウム基金属合金の硬化性を証明するために利用する。この図は、この試験において部分的な、析出による最高の硬度及び最も強い硬化を示す。この記載された合金領域中では、本発明による他のロジウム基金属合金組成を見ることもできる。
図5によるグラフは、4種の好ましいロジウム基金属合金の焼き戻し温度若しくは焼鈍温度(アニール温度[℃])に対するビッカース硬度(Vickers Hardness [HV10])を示す。最も上にある曲線401は、ジルコニウム0.2質量%を有するロジウム基金属合金(合金C)の硬度を示し、400℃での焼き戻しの際に2番目に高い硬度を示す上から2番目の曲線402は、ジルコニウム0.5質量%、イットリウム0.05質量%及びセリウム0.05質量%を有するロジウム基金属合金(合金D)の硬度を示し、200℃での焼き戻しの際に2番目に高い硬度を示す上から3番目の曲線403は、ジルコニウム0.2質量%、イットリウム0.005質量%及びセリウム0.005質量%を有するロジウム基金属合金(合金E)の硬度を示し、かつ200℃での焼き戻しの際でも、全ロジウム基金属合金の中で最も低い硬度を示す上から4番目の曲線404は、ジルコニウム0.5質量%を有するロジウム基金属合金(合金B)の硬度を示す。更に、
図5中には、50ppm未満の不純物を有する純粋な形の焼き戻されたロジウムの硬度(破線)が示されている。200℃の温度及びより高い温度で焼き戻した場合の本発明によるロジウム基金属合金の優位性が明らかに示される。この焼き戻しは、それぞれ30分の焼鈍時間にわたって行った。
【0097】
明らかに改善された機械特性は、本発明によるロジウム基金属合金についての試験の場合に測定することができた。この試験は引き抜き硬化した状態で実施した。
【0098】
表2:ロジウム及びロジウム基金属合金RhZr0.2及びRhZr0.5の機械特性。0.025gが、ビッカースによる硬度(HV0.025)の決定のための試験圧子の質量である。
【表2】
【0099】
更に、ロジウムにジルコニウム並びにイットリウム及びセリウムを添加することにより、0.050mmまでのコアエレメント200の細い横断面の明らかに改善された加工性が生じることが確認された。
【0100】
表3:本発明によるロジウム基金属合金及びロジウムの加工性:同一の製造において、コアエレメント200用に引き抜き加工された線材の100メートル当たりの線材破断の数を決定した。付加的に、コアエレメント200用の平均的に製造された線材の質量を示す、つまり引き抜き加工された線材が破断する前に、平均的にどの程度の重さであることができるかを示す。
【表3】
【0101】
上述のロジウム基金属合金の硬化性は、
図6において、多様な焼鈍温度での硬度測定によって示される。ここでは、
図6は、℃で示す焼鈍温度に依存するビッカースによる硬度(HV)の変化を示す。後からの硬化によって、この最終硬度を後から向上させることができる。従って、比較的低い強度での変形が可能であり、これは変形結果(例えばプローブニードルの真直度)にとって好ましく作用する。更に、本発明の場合に、硬度の調節によって、金パッド又はアルミニウムパッド用の材料の適用を調節することができる。
【0102】
純ロジウムの場合には温度処理の際に硬度が低下するが、本発明によるロジウム基金属合金の場合には、まずプローブニードル100、100′の変形又は製造を行うことができ、引き続き後続の温度処理により硬度を調節する又は殊に高めることができる。
【0103】
実験において、上述の濃度範囲のジルコニウムは、ロジウムの加工性及び硬化に関して好ましい影響を及ぼすことを示すことができた。ジルコニウム(特に、Zr 0.2質量%及びZr 0.5質量%で)の合金化によって、本発明によるロジウム基金属合金を、直径0.080mmのコアエレメント200について亀裂のない線材に加工することができる。達成可能な硬度は620HVを越える。プローブニードル100、100′としての使用は、450〜500HVの硬度を必要とし、かつプローブニードル100、100′の最適化された真直度となるように、本発明によるロジウム基金属合金の場合に後続の調節−焼き戻し工程によって調節することができる。イットリウム及びセリウムの合金化により、同様に、硬度の向上及び加工性の改善が生じる。純ロジウム、又は製造由来の不純物である白金及びイリジウムを100ppmまで含むロジウムは、この効果を示さない(
図5及び6参照)。直径0.080mmのコアエレメント200について亀裂のない線材に加工することは、このような純ロジウムからなるプローブニードル100、100′によって、量産に適したプロセスを達成することができなかった。
【0104】
RhPt5Zr0.05及びRhIr6Zr0.05のコアエレメント200用の線材の曲げ試験は、これらの材料組成が、プローブニードル100、100′の弾性及び硬度に関する特別な要求を満たすために際だって適していることを示す。
【0105】
全体として、本発明による種類の合金が、市場で定着したパラジウム合金と比較して高い導電率を特徴とする高導電性のロジウム基金属合金であることが確認された。
【0106】
パラジウムの導電率は、9.26 10
6A/(V m)であり、白金の導電率は、9.43 10
6A/(V m)であり、ロジウムの導電率は、23.3 10
6A/(V m)(40%IACS)であるが、ジルコニウム0.2質量%を有するロジウム合金(合金C)については、18.5 10
6A/(V m)(32%IACS)の導電率が測定され、ジルコニウム0.5質量%、イットリウム0.05質量%及びセリウム0.05質量%を有するロジウム合金(合金D)については、16.8 10
6A/(V m)(29%IACS)の導電率が測定され、ジルコニウム0.2質量%、イットリウム0.005質量%及びセリウム0.005質量%を有するロジウム合金(合金E)については、18 10
6A/(V m)(31%IACS)の導電率が測定され、かつジルコニウム0.5質量%を有するロジウム合金(合金B)については、18 10
6A/(V m)の導電率が測定された。この導電率の決定は、次の条件下で行った:U=10V及びI=10mAでの四点測定。電圧降下の測定による抵抗の算定。%IACS値の算定について、この被導電率を、焼鈍した銅の比導電率(100%IACS=58MS/m)に対する比率で示す。
【0107】
本発明によるロジウム基金属合金の硬度は、温度処理後に明らかに改善されているが、導電率はパラジウム及び白金と比べて明らかに高い。本発明によるロジウム基金属合金によって、プローブニードル100、100′の製造のためにパラジウム及び/又は白金よりもより適している細いコアエレメント200用の線材を製造することが可能となるが、一方で純ロジウムからなるコアエレメント200用の相応する線材は、上述の目的のために製造不可能である。好ましくは、本発明によるロジウム基金属合金の場合には、プローブニードル100、100′用のコアエレメント200の製造後に温度処理によってこの材料の後からの硬化を行うことができる。
【0108】
少量のイットリウム、セリウム及びジルコニウムをロジウムに合金化することにより、再結晶化温度の明らかな向上及び機械特性の改善が生じる。これは、粒界でのロジウム−ジルコニウム相の析出に起因することが推論できる。
【0109】
次にいくつかの純粋な元素及び合金についての導電率を示す。銅は、59 10
6A/(V m)の導電率を示し、ロジウムは、23.3 10
6A/(V m)の導電率を示し、白金は、9.43 10
6A(V m)の導電率を示し、パラジウムは、9.26 10
6A/(V m)の導電率を示し、特にアジア圏で標準として使用される合金のPtNi20は、3.77 10
6A/(V m)の導電率を示し、Pd35Ag30Au10Pt10CuZn(この合金は広く普及したプローブニードル材料である)は、5.8 10
6A/(V m)の導電率を示す。
【0110】
既に上述に理由付けされたように、この導電率は、電気接触技術における材料の機能につい中心的な意義がある。本発明によるロジウム基金属合金は、プローブニードルについての公知の合金と比較して高い導電率を示す。この導電率は、7 10
6A/(V m)未満の導電率を示す市場にある材料のPtNi、PdAgCuよりも明らかに高い。
【0111】
それぞれジルコニウム0.1質量%未満並びにイットリウム及びセリウム100ppmから1.1質量%及び残部ロジウムを有するロジウム基金属合金について、並びにジルコニウム1.1質量%及び残部ロジウムを有するロジウム基金属合金について、コアエレメント200用の線材を、上記のように、線材100m当たり少なくとも17箇所の線材破断の頻繁な線材破断を伴って引き出して製造できただけである。これらの合金についての頻繁な線材破断に基づいて量産プロセスを考慮することはできないため、線材から線材にする最大の生産量を決定しなかった。
【0112】
白金及びイリジウムのロジウムへの混和性及び合金化性(Legierbarkeit)並びにこの混合物及び合金の材料特性に関する発明者の考察に基づいて、本発明によるロジウム基金属合金に白金及び/又はイリジウムを合金化することは、全体として材料特性に好ましい影響を及ぼすことが推論される。従って、ジルコニウム0.1質量%〜1質量%並びに白金0.1質量%〜30質量%及び/又はイリジウム0.01質量%〜30質量%を有するロジウム基金属合金は、本発明による更に好ましいロジウム基金属合金である。
【0113】
白金4質量%からの元素ロジウムと白金との完全な混和性並びにイリジウム5質量%からの元素ロジウムとイリジウムとの完全な混和性は、相応する二成分状態図から読み取ることができ、従って本発明によるロジウム基金属合金についても推論することができる。
【0114】
白金の合金化によって、恐らく弾性率(E-Modul)は低下し、本発明によるロジウム基金属合金の弾性は向上する。これは、頻繁な交番荷重にさらされる接触部材、殊にプローブニードルにとって好ましい特性である。
【0115】
上述の明細書、並びに特許請求の範囲、図面及び実施例に開示された、本発明の特徴は、本発明の多様な実施態様の場合の本発明の実現のために、単独でも、各々の任意の組み合わせとしても重要であることができる。
【符号の説明】
【0116】
100、100′ プローブニードル
200 コアエレメント
201 コアエレメント200の長さ
202 コアエレメント200の直径
210 コアエレメント200の遠位接触部分
211 遠位接触部分210の長さ
220 コアエレメント200の近位接触部分
221 近位接触部分220の長さ
300 ジャケットエレメント
302 プローブニードル100の直径
310 導電性層状被覆エレメント
311 プローブニードル100′の直径
401,401′ ロジウム基金属合金RhZr0.2
402,402′ ロジウム基金属合金RhZr0.5Y0.05Ce0.05
403,403′ ロジウム基金属合金RhZr0.2Y0.005Ce0.005
404,404′ ロジウム基金属合金RhZr0.5