特許第6223624号(P6223624)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6223624
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】車両を運転するための方法と装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20171023BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20171023BHJP
   B60W 50/14 20120101ALI20171023BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
   B60W40/02
   B60W50/14
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-500139(P2017-500139)
(86)(22)【出願日】2015年1月23日
(65)【公表番号】特表2017-513162(P2017-513162A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】EP2015051328
(87)【国際公開番号】WO2015139864
(87)【国際公開日】20150924
【審査請求日】2016年9月20日
(31)【優先権主張番号】102014205180.0
(32)【優先日】2014年3月20日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー ピンク
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ノアトブルフ
(72)【発明者】
【氏名】カーステン ハスベルク
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−505906(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/017308(WO,A1)
【文献】 特開2014−000863(JP,A)
【文献】 特開2008−123367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
B60W 40/02
B60W 50/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサ(103,105,107,109)を有している車両を運転するための方法において、
該方法は、
各前記周囲センサ(103,105,107,109)を用いて、前記車両の周囲のものを検出し、各前記周囲センサ(103,105,107,109)が、対応する周囲センサを用いて検出された周囲に対応するローデータを提供するステップ(201)と、
各前記周囲センサにおいての、対象物に対応する対象物データを、前記対応する周囲センサの前記ローデータに基づいて算出するステップ(203)と、
前記周囲センサ(103,105,107,109)の各前記対象物データを相互に融合し、融合された対象物データを算出するステップ(205)と、
前記周囲センサ(103,105,107,109)の各前記ローデータを相互に融合し、融合されたローデータを算出するステップ(207)と、
前記融合されたローデータに基づいて、対象物に対応するロー対象物データを算出するステップ(209)と、
前記融合された対象物データと前記ロー対象物データを相互に比較するステップ(211)と、
前記比較に応じて、少なくとも1つの車両システムを制御するステップ(213)と、
を備えていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記制御は、前記融合された対象物データと前記ロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に警告信号が供給されるように、前記車両のドライバに警告信号を供給する警告信号装置の制御を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御は、前記融合された対象物データと前記ロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に、前記車両のドライバアシスタンスシステムが限定的なドライバアシスタンス機能を提供するという、前記ドライバアシスタンスシステムの制御を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御は、前記融合された対象物データと前記ロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に、前記データのうちの少なくとも幾つかのデータを破棄して新たに算出するという、処理装置(111)の制御を含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記対象物データの算出を、前記算出された対象物データを対応して供給する前記対応する周囲センサの内部において実施する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記周囲センサはローデータを外部に供給し、各前記周囲センサにおいての前記対象物データの算出を、前記対応する周囲センサの外部において実施する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
車両を運転するための装置(101)において、
該装置(101)は、
前記車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサを備えており、
前記周囲センサは、それぞれが、対応する周囲センサを用いて検出された前記周囲に対応するローデータを供給するように構成されており、
前記装置(101)は、更に、
請求項1乃至6のいずれか1項に従い、前記算出するステップ、前記融合するステップ及び前記比較するステップを実施するように構成されている処理装置(111)と、
前記比較に応じて、少なくとも1つの車両システムを制御する制御装置(121)と、
を備えていることを特徴とする、装置(101)。
【請求項8】
前記処理装置(111)は、前記対象物データを算出する複数の処理ユニット(113,115,117,119)を含み、前記周囲センサ(103,105,107,109)は、それぞれ1つの処理ユニットを含み、前記周囲センサ(103,105,107,109)は、前記算出された対象物データを出力することができる、請求項7に記載の装置(101)。
【請求項9】
前記処理装置(111)は、前記対象物データを算出する少なくとも1つの処理ユニットを含み、該処理ユニットは前記周囲センサ(103,105,107,109)の外部に設けられており、前記対象物データを算出するために、前記周囲センサ(103,105,107,109)は、ローデータを前記少なくとも1つの処理ユニットに出力することができる、請求項7又は8に記載の装置(101)。
【請求項10】
コンピュータプログラムにおいて、
該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されると、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法を実行するプログラムコードを備えていることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を運転するための方法と装置に関する。更に本発明は、コンピュータプログラムに関する。
【0002】
従来技術
出願公開明細書である独国特許出願公開第10133945号明細書(DE 101 33 945 A1)には、複数のセンサと処理ユニットとの間で対象物データを交換するため、また、複数のセンサ及び処理ユニットによって対象物データを共通して処理するための方法と装置が開示されており、そこでは、センサ対象物及びフュージョン対象物の位情報及び/又は速度情報及び/又は別の対象物属性が伝送及び処理される。
【0003】
発明の開示
本発明が基礎とする課題は、車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサを有している車両を運転するための方法を提供することである。
【0004】
また本発明が基礎とする課題は、車両を運転するための装置を提供することである。
【0005】
更に本発明が基礎とする課題は、コンピュータプログラムを提供することである。
【0006】
これらの課題は、各独立請求項に記載されている対象によって解決される。有利な構成及び対象は各従属請求項に記載されている。
【0007】
1つの態様によれば、車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサを有している車両を運転するための方法が提供され、この方法は以下の複数のステップを備えている:
−各周囲センサを用いて、車両の周囲のものを検出し、各周囲センサが、対応する周囲センサを用いて検出された周囲に対応するローデータを提供するステップ、
−各周囲センサにおいての、対象物に対応する対象物データを、対応する周囲センサのローデータに基づいて算出するステップ、
−周囲センサの各対象物データを相互に融合し、融合された対象物データを算出するステップ、
−周囲センサの各ローデータを相互に融合し、融合されたローデータを算出するステップ、
−融合されたローデータに基づいて、対象物に対応するロー対象物データを算出するステップ、
−融合された対象物データとロー対象物データを相互に比較するステップ、
−比較に応じて、少なくとも1つの車両システムを制御するステップ。
【0008】
別の態様によれば、車両を運転するための装置が提供され、この装置は以下の特徴を備えている:
−車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサ、
−周囲センサは、それぞれが、対応する周囲センサを用いて検出された周囲に対応するローデータを供給するように構成されており、
−本発明による方法に従い、算出するステップ、融合するステップ及び比較するステップを実施するように構成されている処理装置、
−比較に応じて、少なくとも1つの車両システムを制御する制御装置。
【0009】
更に別の態様によれば、コンピュータプログラムが提供され、このコンピュータプログラムは、コンピュータにおいて、特に処理装置において実行されると、本発明による方法を実施するプログラムコードを含んでいる。
【0010】
別の態様によれば、本発明による装置を備えている車両が提供される。
【0011】
つまり本発明は、特に、センサ対象物の対象物ベースの融合を実施する着想も、周囲センサのローデータを相互に融合して、その融合されたローデータに基づいて、対象物に対応するロー対象物データを算出する着想も含んでいる。本発明によれば、これらの2つの処理の結果、即ち、対象物ベースの融合を実施した結果と、ローデータの融合を実施し、それに続いてロー対象物データを算出した結果と、が相互に比較されるので、例えば、それらの処理のうちの1つにおいて、又は、方法ステップのうちの1つにおいて、場合によっては生じるエラーを有利には識別することができる。続いて、比較に応じて、有利には車両の少なくとも1つの車両システムが制御される。つまり、異なる2つのやり方で複数の対象物データが、即ち、融合された対象物データと、ロー対象物データと、が算出されるので、有利には冗長性がもたらされる。従って有利には、一致する場合には、特に所定のエラー許容範囲内で一致する場合には、車両システムの制御に関する判断を保証することができ、特により良く保証することができる。融合された対象物データも、ロー対象物データも所定のエラー許容範囲内にあれば、通常の場合、車両の周囲においてそれらの融合された対象物データ及びロー対象物データに対応する現実の箇所に、実際の対象物も存在することを想定できる。
【0012】
本発明の範囲における周囲センサは、特に、受動型及び/又は能動型の測定センサ又は測定センサ素子と、この測定センサ又は測定センサ素子に対応付けられている制御デバイスと、を有しており、この制御デバイスを例えばセンサ制御デバイスと称することもできる。前述の算出を、例えばセンサ制御デバイスにおいて実施することができる。
【0013】
1つの実施の形態によれば、複数の周囲センサを同一に構成することができるが、しかしながら例えば相互に異なるように構成されていても良い。周囲センサは、例えば、ビデオセンサ、レーダセンサ、超音波センサ、レーザセンサ又はライダセンサであって良い。
【0014】
1つの実施の形態によれば、前述の制御は、融合された対象物データとロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に警告信号が供給されるように、車両のドライバに警告信号を供給する警告信号装置の制御を含む。
【0015】
従って有利には、所定のエラー許容範囲外の差異が存在するということがドライバに警告される。その場合、ドライバは有利には、例えば自身の運転操作を相応に適合させることができる。警告信号は、例えば、光学的又は音響的な警告信号であっても良いし、触覚的な警告信号であっても良い。特に、複数の警告信号を供給することができる。警告信号は例えば同一であるが、しかしながら有利には相互に異なっている。
【0016】
1つの別の実施の形態によれば、前述の制御は、融合された対象物データとロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に、車両のドライバアシスタンスシステムが限定的なドライバアシスタンス機能を提供するという、ドライバアシスタンスシステムの制御を含むことができる。
【0017】
ドライバアシスタンスシステムは、通常の場合、判定時に対象物データ及び/又はロー対象物データを当てにするので、限定的な機能は合理的である。判定は、例えば、追い越しを行っても良いか?障害物は存在するか?車両は走行車線にとどまるべきか否か?のような質問に対する回答であって良い。しかしながら、差異は所定のエラー許容範囲外にあるので、対象物データ及びロー対象物データは通常の場合、完全な機能又は完全な機能範囲を確実に提供するためには、もはや十分に信頼できるものではない。
【0018】
つまり、例えば自動的な速度調整装置(ACCとも称される。ACCはAdaptive Cruise Controlの略称である)は、その目標速度を低下させるか、又は、所定の目標速度閾値よりも低い目標速度だけを許可する。通常は追い越し過程の際にドライバを支援するドライバアシスタンスシステムは、差異が所定のエラー許容範囲外にある場合、追い越し過程の際の支援を拒否することができる。従って、ドライバは完全に自立するので、自身で追い越し過程を行う必要がある。しかしながら、複数の対象物データ、即ち、特に融合された対象物データ及びロー対象物データはもはや十分に信頼できるものではないので、その種の追い越し過程アシスタンスが判定を行わないこと、若しくは、安全性を損なう虞のある介入が車両の運転又は車両の操縦において行われることが有利には回避される。
【0019】
別の1つの実施の形態によれば、前述の制御は、融合された対象物データとロー対象物データとの差異が所定のエラー許容範囲外にある場合に、データのうちの少なくとも幾つかのデータを破棄して新たに算出するという、処理装置の制御を含むことができる。
【0020】
即ち、再計算が行われ、その再計算によって、差異が所定のエラー許容範囲内になり、従ってデータを十分に信頼できるようになる見込が改めて生じる。前述の破棄によって、そのような破棄されるデータが破棄されることなく別の計算に使用されてしまって、その計算によって、例えば車両の安全性を損なう可能性がある誤った結果がもたらされるといった危険ももはや存在しない。
【0021】
別の1つの実施の形態によれば、対象物データの算出を、算出された対象物データを対応して供給する対応する周囲センサの内部において実施することができる。内部的な算出を、例えば内部の処理ユニットを用いて(即ち、周囲センサにおいて内部的に)実施することができる。
【0022】
これによって有利には、処理の少なくとも一部が終了しているという利点が得られる。従って、更に実施すべき処理ステップに関しては、相応に比較的僅かな計算能力及び/又はメモリスペースだけが提供されれば良い。
【0023】
1つの別の実施の形態によれば、周囲センサがローデータを外部において供給するので、従って、各周囲センサにおいての対象物データの算出を対応する周囲センサの外部において実施することができる。外部での算出を例えば、外部の処理ユニットを用いて(即ち、周囲センサの外部において)実施することができる。
【0024】
これによって有利には、例えば対象物データを算出するには計算能力が欠如しているために、内部では対象物データ自体を算出することができない周囲センサも、本発明による方法及び/又は本発明による装置のために使用することができるという利点が得られる。従って、比較的古いセンサモデルも使用することができる。特に、比較的古い車両もシステムアップすることができる。
【0025】
1つの実施の形態によれば、対象物データの算出を、周囲センサ自体の内部において実施することも、周囲センサの外部において実施することもできる。外部の場合には、例えば、周囲センサの外部に設けられている処理ユニットを用いて実施することができる。内部の場合には、例えば、周囲センサの内部に設けられている処理ユニットを用いて実施することができる。
【0026】
1つの実施の形態においては、融合(即ち、特に対象物データの融合及び/又はローデータの融合)及び/又は所定のエラー許容範囲の算出又は設定は、質又は寸法の算出を含むことができる。質又は寸法を、例えば、対象物の位置又は場所に応じて算出することができる。エラー許容範囲の中心を基準にして辺縁にある対象物は、中心の比較的近くにある対象物とは別の寸法を有している。この質又はこの寸法によって、特に、算出又は計算された結果又は値はどれほど信頼性があるかを表すことができる。何故ならば、算出又は計算された結果又は値はエラーを有している可能性があるからである。即ち、質又は寸法は特にエラーバーに相当する。質又は寸法は、例えば、確率を含むことができる。このことは、対象物データ、特に融合された対象物データが、質を含めて、どの程度の確率Zで対象物Xは所定の位置に存在しているかを表せることも意味している。
【0027】
方法に関する実施の形態は、装置に関する相応の実施の形態から明らかとなり、またその逆についても当てはまる。方法に関連させて行った説明は、同様に装置についても当てはまり、またその逆についても当てはまる。
【0028】
1つの実施の形態によれば、処理装置は、対象物データを算出する複数の処理ユニットを含むことができ、この場合、各周囲センサが1つの処理ユニットを含んでいるので、各周囲センサが算出された対象物データを出力することができる。それらの処理ユニットを、周囲センサを基準にして、内部処理ユニットと称することができる。
【0029】
処理ユニットは、例えば、周囲センサの制御デバイスであっても良いし、その種の制御デバイスに組み込まれていても良い。
【0030】
1つの別の実施の形態においては、処理装置が、対象物データを算出する少なくとも1つの処理ユニットを含むことができ、この処理ユニットは周囲センサの外部に設けられているので、対象物データを算出するために、周囲センサはローデータを少なくとも1つの処理ユニットに出力することができる。この少なくとも1つの処理ユニットを、特に、周囲センサを基準にして、外部処理ユニットと称することができる。
【0031】
1つの実施の形態によれば、複数の車両システムを、比較に応じて制御することができる。例えば、車両システムを同一に構成することができるが、しかしながら有利には相互に異なるように構成することができる。
【0032】
以下では、有利な実施例に基づき、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】車両を運転するための装置を示す。
図2】車両を運転するための方法のフローチャートを示す。
【0034】
図1には、車両(図示せず)を運転するための装置101が示されている。
【0035】
装置101は、複数の周囲センサ103,105,107及び109を含んでいる。周囲センサ103は、例えばビデオセンサであって良い。周囲センサ105は、例えばレーダセンサであって良い。周囲センサ107は、例えばライダセンサであって良い。周囲センサ109は、例えば超音波センサであって良い。4つの周囲センサ103,105,107及び109は、それぞれがローデータを供給するように構成されている。それらのローデータは、対応する周囲センサを用いて検出された周囲に対応する。
【0036】
各ローデータは、処理装置111に供給される。処理装置111は、複数の処理ユニット113,115,117及び119を含んでいる。詳細には、周囲センサ103,105,107及び109のローデータが、処理ユニット115に供給される。処理ユニット115は、周囲センサ103,105,107及び109のローデータを相互に融合(フュージョン)し、それによって融合されたローデータが算出される。融合されたローデータに基づいて、処理ユニット115は、対象物に対応するロー対象物データを算出する。
【0037】
各周囲センサ103,105,107及び109自体においては、内部的に、各周囲センサにおいての、対象物に対応する対象物データが、対応する周囲センサのローデータに基づいて算出される。これは有利には、ここでは図示していない各処理ユニットによって実施され、それらの処理ユニットは例えば各センサ制御デバイスに配置されている。図示していないそれらの処理ユニットは、処理装置111にも含まれている。各周囲センサ103,105,107及び109のそれらの対象物データは、処理装置111の別の処理ユニット113に供給される。別の処理ユニット113は、周囲センサ103,105,107及び109の各対象物データを相互に融合し、それによって融合された対象物データを算出する。
【0038】
ロー対象物データ及び融合された対象物データは別の処理ユニット117に供給される。この別の処理ユニット117は、融合された対象物データとロー対象物データを相互に比較する。
【0039】
装置101は更に制御装置121を含んでいる。制御装置121は、比較に応じて、少なくとも1つの車両システムを制御するように構成されている。このことは特に、別の処理ユニット117が、比較の結果を制御装置121に供給できることも意味している。図1に示した実施例においては、制御装置121が処理装置109の外部に配置されている。図示していない実施の形態においては、例えば、制御装置121を処理装置111内に組み込むことができる。
【0040】
処理装置111は更に、別の処理ユニット119を有しており、この別の処理ユニット119は、例えば、比較に基づいて更に別の計算を実施することができる。その種の計算は、例えば、融合された対象物データとロー対象物データの融合を含むことができる。融合された対象物データとロー対象物データの融合を、例えば、パラメータ化することができる。つまりパラメータ化融合を行うことができる。特に、比較に基づいて、即ち比較の結果に基づいて、パラメータ化が行われる。再計算の際には、例えば別のパラメータを使用することができる。融合された対象物データとロー対象物データの融合から、例えば、融合結果に関する質を計算することができる。質は、例えば確率であって良い。このことは、対象物データ、特に融合された対象物データが、質を含めて、どの程度の確率Zで対象物Xは所定の位置に存在しているかを表せることも意味している。
【0041】
図示していない実施の形態においては、3つ以下又は5つ以上の周囲センサを設けることもできる。
【0042】
1つの実施の形態によれば、融合されたローデータに基づいて、車両の周囲においての周囲モデルを算出することができる。これは、特に処理ユニット115を用いて行われる。特に、融合された対象物データに基づいて、別の周囲モデルが算出される。これは、特に処理ユニット113を用いて行われる。それら2つの周囲モデルが相互に比較される。これは、特に処理ユニット117を用いて行われる。このような2つの周囲モデルの比較は、特に、融合された対象物データとロー対象物データとを相互に比較するステップに含まれる。2つの周囲モデルが所定のエラー許容範囲外にある場合には、例えば、2つの周囲モデルのうちの少なくとも1つの再計算を実施することができ、有利には2つの周囲モデルの再計算を実施することができる。例えば、複数の周囲モデルを基礎とするデータを拒否することができる。
【0043】
エラー許容範囲は、例えば、融合された対象物データには存在しないが、ロー対象物データには存在する、所定数の対象物を含むことができる。例えば、融合された対象物データによれば、3つの対象物が車両の周囲に存在するが、しかしながらロー対象物データによれば、6つの対象物が車両の周囲に存在する場合、3つの対象物が、融合された対象物データには存在しないが、ロー対象物データには存在する。これによって、上述の所定数の具体的な値に応じて、エラー許容範囲(所定数)内にある差異(3つの対象物)が存在するか、又はエラー許容範囲外にある差異が存在する、という結果をもたらすことができる。ここで、所定数が例えば2である場合を考える。この場合、差異は所定のエラー許容範囲外にある。次に、所定数が例えば4である場合を考える。この場合、差異は所定のエラー許容範囲内にある。前述の値及び対象物の数は単に説明を目的として挙げたものに過ぎす、制限を意図したものではないことを言及しておく。個々の具体的なケースに応じて、別の値も考えられる。
【0044】
図2には、車両の周囲のものを検出する複数の周囲センサを有している車両を運転するための方法のフローチャートが示されている。
【0045】
ステップ201によれば、複数の周囲センサがそれぞれ車両の周囲のものを検出し、その結果、各周囲センサは、対応する周囲センサを用いて検出された周囲に対応するローデータを供給する。ステップ203においては、対応する周囲センサのローデータに基づいて、各周囲センサに関して、対象物に対応する対象物データが算出される。ステップ205においては、周囲センサの各対象物データが相互に融合され、その結果、融合された対象物データが算出される。
【0046】
ステップ207においては、周囲センサの各ローデータが相互に融合され、その結果、融合されたローデータが算出される。ステップ209においては、融合されたローデータに基づいて、対象物に対応するロー対象物データが算出される。
【0047】
ステップ211においては、融合された対象物データとロー対象物データが相互に比較され、その結果、ステップ213に従い、この比較に応じて少なくとも1つの車両システムが制御される。
【0048】
図示していない1つの実施の形態によれば、比較に応じて、複数の車両システムを制御することができる。例えば、車両システムを同一に構成することができるが、しかしながら有利には相互に異なるように構成することができる。
図1
図2