【実施例】
【0037】
下記の実施例は、本発明の範囲における実施形態をさらに記述し、且つ、証明するものである。実施例は、その数多くの変形形態が本発明の精神及び範囲から逸脱することなく可能であるように、例証のみを目的として提示され、本発明を限定するものと解釈されてはならない。
【0038】
(例1)
オセージオレンジ抽出物の調製
14オンスのオセージオレンジ果実をWaringジューサーに入れ、果実の液体内容物のうちの7オンスを抽出して、果肉から取り出した。ジュースは、プレニル化イソフラボノイドのオサジン及びポミフェリン並びに追加のタンパク質、抗酸化剤、多糖類、酸、アルカロイド、植物によく見られるビタミン及び酵素を含む、粘性の、べたべたした水性混合物であった。抽出物をさらに水で希釈し、希釈時に生成した2つの不相容性の相を分別することにより、水に不溶な成分の一部を取り除いた。水溶性成分を、珪藻土を通してろ過し、それに続いて0.2マイクロメーターのフィルターを通してろ過した。これにより、局所適用に有用なポミフェリン及びオサジンを含むオセージオレンジの抽出物のベースが形成された。
【0039】
(例2)
実施例1からのオセージオレンジ抽出物のHPLC分析
試料の調製
実施例1から得られたオセージオレンジ抽出物を密閉容器中で、マグネティックスターラーを用いて、室温で18〜24時間、追加の水と混合した。オセージオレンジ抽出物の抽出溶媒に対する重量比は、1:4であった。混合物をBecton DickinsonのClay Adams DYNAC遠心分離機中で、100rpmで15分間、遠心分離し、液体抽出物を回収した。別法として、混合物をろ過により清澄にしてもよい。
【0040】
回収した液体抽出物を、移動相溶液に希釈し、0.2μmのシリンジフィルターを通してろ過し、HPLC分析を行うために注入した。HPLC分析のために、上記で生成した水性抽出物をさらに2倍に希釈した。
【0041】
HPLC分析の条件
光ダイオードアレイ(PDA)996検出器及びEmpowerソフトウエアを備えたWaters2695セパレーションモジュールをHPLC分析に使用した。オサジン及びポミフェリンの外部参照標準物質は、コネチカット州ゲイロードビルのGaia Chemical Corporationより購入した。標準物質を指示された濃度で移動相溶液中に溶解し、注入前に0.2μmのシリンジフィルターを通してろ過した。注入した10μlの物質、すなわち標準溶液か希釈した液体抽出物のいずれかを、Waters XTerra MS C18カラム、4.6×250mmで、25℃で25分間、30%のA及び70%のBを含む移動相溶液、ここでAは1%(w/w)酢酸水溶液であり;Bはアセトニトリルである、の流速1.0ml/分で、定組成溶出を用いてクロマトグラフィー分析にかけた。全ての試薬はHPLC級である。273.5nmで検出した。
HPLC試験の結果
【表1】
【表2】
【表3】
【0042】
(例3)
ヒト遺伝子マイクロアレイを用いた正常ヒト真皮線維芽細胞へのポミフェリンの影響の試験
方法
細胞培養
正常ヒト真皮線維芽細胞を、培養フラスコ中で、適切な培養条件下でコンフルエントになるまで培養した。コンフルエントに達したら、ポミフェリンを0.05%濃度で補充した培養培地で細胞を処理することになる。この0.05%は、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの他の溶媒を使用せずにポミフェリンが培養培地に完全に溶解することが可能な最大レベルであった。別のフラスコの細胞は、培養培地のみで処理し、未処理のコントロールとした。試験物質を適用した後、細胞を37±2℃、5±1%CO
2において24時間インキュベートした。インキュベーション期間の終了時にアスピレーションによって培養培地を取り除き、細胞を冷リン酸緩衝生理食塩水で1回洗った。洗浄液を取り除いた後、700μlのグアニジンチオシアネートリシス溶液を加えて細胞を溶解した。細胞ライセートは、RNA抽出プロセスが完了するまで(下記を参照)−75℃で保管した。
【0043】
RNAの分離(Ambion RNAqueousキット)
上記で調製した細胞ライセートに、等体積の64%エタノールを添加し、チューブをボルテックス撹拌した。混合完了後、700μlまでの混合物をグラスファイバーフィルターカートリッジに移して、カートリッジを1.5mlの回収用チューブに装填し、カートリッジを14,000RPMで1分間、遠心分離した。フロースルーを捨て、あらゆる残存混合物をフィルターカートリッジに装填し、全ての混合物が処理されるまで遠心分離プロセスを繰り返した。次いで、フィルターを洗浄し、続いて700μlの洗浄溶液1(1回)及び500μlの洗浄溶液2(2回)をフィルターカートリッジに適用し、14,000RPMで1分間、遠心分離を行ってカートリッジに各洗浄液を通過させることにより、グラスファイバーに結合したRNAからのあらゆる残留細胞片を取り除いた。各洗浄後に、フロースルーを捨てた。最終の洗浄後に、洗浄溶液なしで最終スピンを1回行い、フィルターカートリッジ中のあらゆる残留洗浄溶液を取り除いた。カートリッジ内のグラスファイバーに結合したRNAを、30μlのトリス−EDTA緩衝液(10mMのトリス−HCl、1mMのEDATA、70〜80℃に予熱)をカートリッジに適用し、カートリッジを新しい回収チューブ中で14,000RPMで1分間、遠心分離することにより、溶出させた。追加の30μlの予熱したTE緩衝液を用いて溶出プロセスを繰り返した。RNAを溶出させた後、その濃度をRibogreenアッセイによって定量した。
【0044】
RNA濃度アッセイ(分子プローブRibogreenアッセイ)
Ribogreen試薬がDSMO中原液として提供された。使用前に、試薬をTE緩衝液で2000倍に希釈した。RNAアッセイは、試験する試料1つにつき200μlの希釈Ribogreen試薬を必要とし、且つ、標準用として1mlの試薬を必要とした。希釈した試薬は、光を防いで保管された。一連のRNA標準液を大腸菌由来の精製リボソームRNAを下記の濃度:2μg/ml、1μg/ml、200ng/ml、40ng/ml及び0ng/ml(ブランク)、に希釈することによって調製した。アッセイを行う前に、上記で調製されたRNA試料は、TE緩衝液で1000倍に希釈した。RNAアッセイのために、100μlの希釈した試料又は標準液を96−ウエルプレートのウエルに移した。試料又は標準液のアッセイを2回ずつ行った。試料/標準液をプレートに加えた後、100μlの希釈したRibogreenアッセイ試薬をウエルに加え、プレートを穏やかに混合し、5〜10分間光を防いでインキュベートさせた。このインキュベーションの後に、プレートを励起波長500nm及び蛍光波長525nmを用いて、フルオロメーターによって測定した。
【0045】
mRNA増幅(Ambion MessageAmp aRNAキット)ファーストストランドcDNA合成:ファーストストランド合成を開始するために、各試料について5μgの全RNAを600μlのPCRチューブに加え、チューブ内の液体の全容量をDEPC水で12μlに合わせた。各チューブに、1μlのT7 Oligo(dT)プライマーを添加し、チューブを70±2℃で10分間インキュベートしてRNAを変性させ、次いで氷上に置いて、プライマーをmRNAのポリA末端とアニーリングさせた。冷却後、2μlの10xファーストストランド緩衝液、1μlのRNAse阻害剤及び4μlのdNTPミックスを各チューブに加え、各チューブを42℃にしておいた。1μlのリバーストランスクリプターゼを添加し、チューブを加熱して42±2℃で2時間維持した。2時間経過した時点で、チューブをわずかに遠心分離してチューブの底部に全ての液を集め、次いで氷上に置いた。
【0046】
セカンドストランド合成及びcDNA精製:cDNAのセカンドストランドの合成のために、上記のチューブに下記のものを(この順序で)加えた:63μlのDEPC水、10μlの10xセカンドストランド緩衝液、4μlのdNTPミックス、2μlのDNAポリメラーゼ及び1μlのRNAseH。チューブを混合し、次いで16±2℃で2時間インキュベートした。2時間のインキュベーション終了の少し前に、十分な量のDEPC水を50±2℃に加熱し、cDNA精製フィルターカートリッジを50μlのcDNA結合緩衝液(1試料あたり1カートリッジ)で少なくとも5分間平衡にした。試料のインキュベーション終了後に、250μlのcDNA結合緩衝液を各チューブに加え、十分に混合した。PCRチューブの中身をcDNA精製フィルターカートリッジに移した。カートリッジを回収用チューブに入れ、10,000RPMで1分間、遠心分離した。フロースルーを捨て、650μlのcDNA洗浄溶液をカートリッジに加えた。カートリッジを再び遠心分離にかけ、フロースルーを捨て、次いで、洗浄緩衝液がフィルターから完全になくなっている状態を確保するために、最後に一回遠心分離を行った。10μlの予熱したDEPC水をフィルターに適用し、フィルターを新しい回収用チューブ中で10,000RPMで1分間、遠心分離することにより、cDNAを溶出させた。この溶出をさらにもう一回行って総量16〜18μlのcDNA溶液を得た。
【0047】
aRNAを合成するためのin vitro転写及びaRNAの精製:下記をcDNA溶液に添加することによって、in vitro転写を開始した:4μlずつの、T7 ATP溶液、T7 CTP溶液、T7 GTP溶液、T7 UTP溶液、4μlの10x反応緩衝液、及び4μlのT7酵素ミックス。チューブを混合し、次いで37±2℃で6〜14時間インキュベートした。インキュベーション終了の少し前に、十分な量の溶出溶液(Elusion Solution)を50〜60℃に加温し、aRNAフィルターカートリッジを100μlのaRNA結合緩衝液で少なくとも5分間平衡にした。インキュベーション期間の終了時に、350μlのaRNA結合緩衝液を試料チューブに加え、十分に混合した。追加の250μlの無水エタノールを各チューブに加えた。混合物をaRNAフィルターカートリッジに移した;カートリッジを回収用チューブに挿入し、10,000RPMで1分間、遠心分離した。フロースルーを捨て、650μlのaRNA洗浄緩衝液をカートリッジに加え、それに続いて10,000RPMで1分間、遠心分離した。フロースルーを捨てた後、洗浄緩衝液の痕跡を全て取り除くために、カートリッジに最後の一回として回転をかけた。カートリッジを新しい回収用チューブに移し、25μlの予熱した溶出溶液をカートリッジに加えた。カートリッジを室温で2分間インキュベートし、次いで10,000RPMで1分間、遠心分離することにより、aRNAを溶出させた。この溶出をさらにもう一回行って総量45〜50μlのaRNA溶液を得た。aRNAの最終濃度は、上記に記載のRibogreenアッセイによって決定した。
【0048】
aRNAの蛍光染料による標識化(PerkinElmer ASAP RNAラベリングキット)標識aRNAの精製
標識化:標識化プロセスのために2つのチューブを用意した、1つはCy3標識化(グリーン)であり1つはCy5標識化(レッド)であった。Cy3チューブに、未処理/コントロール試料から調製した2μgのaRNAを加え(各試料への実際の色の割り当ては重要ではないが、一貫性を保つために通常はCy3を未処理試料に対して使用している)、十分なDEPC水を加えて全量を4μlにした。Cy5チューブに、試験物質で処理した試料から調製した2μgのaRNAを加え、十分なDEPC水を加えて全量を4μlにした。双方のチューブに5μlのASAPラベリング緩衝液及びチューブ(Cy3又はCy5)に特異的な染料1μlを加えた。チューブを85±2℃で15分間インキュベートした。15分間のインキュベーション終了時に、チューブを氷上に置いて冷却し、次いで2.5μlmのASAP停止溶液を各チューブに添加した。ここで示された割合は、1つのマイクロアレイチップを分析するのに十分なものであった。
【0049】
精製:標識aRNAを精製するために、マイクロコンYM−30フィルターカラムを回収チューブに挿入し400μlのTE緩衝液を満たした。Cy3及びCy5プローブを組み合わせ(それぞれ12.5μl)、次いでマイクロコンフィルターに添加し、TE緩衝液と十分に混合した。フィルターを12,000RPMで8分間、遠心分離して、フロースルーを捨てた。カラムを400μlのTE緩衝液で洗浄し、毎回フロースルーを捨てた。最終の洗浄後、フィルターカラムを反転させ、新しい回収用チューブに取り付け12,000RPMで2分間、遠心分離してプローブを回収した(プローブは2〜30μlの容量の残留TE緩衝液中でさらに濃縮した)。
【0050】
マイクロアレイハイブリダイゼーション及び洗浄(Agilent Technologiesマイクロアレイ)
ハイブリダイゼーションのために、11μlの10xコントロール標的RNA(Agilent Technologies In Situハイブリダイゼーションキットと共に供給されたもの)を30μlのDEPC水及び2.2μlの25x Agilent断片化緩衝液(Fragmentation Buffer)と混合した。この混合物をハイブリダイゼーションオーブン中、65℃で約30分間インキュベートした。インキュベーション終了時に、55μlのAgilentハイブリダイゼーション緩衝液(Hybridization Buffer)を上記で調製した蛍光aRNAプローブと共に添加した。Agilent SUREHYBハイブリダイゼーションチャンバーを、ガラス製ガスケットスライドをチャンバーの下半分に挿入することにより準備した。インキュベーション終了時に、ハイブリダイゼーション混合物(約110μl)をガラス製ガスケットスライドに塗布し、Agilentマイクロアレイチップをこのガスケットの上部に表面を下にして置き、ハイブリダイゼーション溶液がガラス製ガスケットスライドとチップのマイクロアレイ表面との間に挟まれるようにした。チャンバーの上半分を取り付け、接続蝶ねじを締めた。チャンバー内に十分な泡形成があることを確認した後、チャンバーをハイブリダイゼーションオーブンに約17時間(65℃及び4RPMで回転)入れた。ハイブリダイゼーション期間の終了時に、マイクロアレイ/ガラス製ガスケットをSUREHYBチャンバーから外し、50mlの洗浄溶液1(室温、6xSSC、0.005%Triton X−102)に入れた。ガスケットがマイクロアレイから外れ落ちた後、アレイをマグネティック撹拌プレート上の300mlの新しい洗浄溶液1に移した。溶液を中程度の速度で混合しながらアレイを10分間洗浄し、次いで300mlの洗浄溶液2(0.1xSSX、0.005%Triton X−102、4℃)に5分間移した。最終の洗浄後にアレイを乾燥するために、500RPMで5分間遠心分離した。
【0051】
マイクロアレイスキャニング及び解析
マイクロアレイを10μmにセットしたスキャニング解像度でAxon GenePix 4100Aスキャナーによってスキャンし、GenePix Proソフトウエアで解析した。初期スキャンの間に、スキャナーのPMTゲインは、cy5/cy3画像カウント比率が0.88と1.12との間であるよう調節されていた。
【0052】
計算
RNA Ribogreenアッセイ
Ribogreenアッセイの標準曲線を得るために、標準液についてμg/mlで既知のRNA濃度に対する相対蛍光単位をプロットし、このデータポイントに最もよく適合する線を確立するために回帰分析に供した。試験物質及び未処理資料に対する平均RFU値を各資料中に存在するRNAの量を概算するために使用した。
【0053】
マイクロアレイの算出
遺伝子発現のレベルは、マイクロアレイにおいて探査された遺伝子マーカーの蛍光強度に関連している。Cy3及びCy5プローブを作製するときに標識化効率に違いがある可能性があるため、遺伝子発現における変化を見る前に、2つの染料それぞれの間での蛍光測定値を標準化することが不可欠である。マイクロアレイの蛍光強度を、global normalizationに供した。両方の染料についての総蛍光シグナルを、両方の染料についての総強度比を1に等しくする補正係数によって標準化した。
【0054】
蛍光測定値を標準化した後は、遺伝子発現における変化を調べることが可能であった。遺伝子発現における変化を評価するための基準は、典型的に下記の3つの基準を必要とする:
1.
Cy5/Cy3(処理/未処理)蛍光強度比が、1.3超又は0.7未満である。このことは、少なくとも+/−30%の遺伝子発現における変化に関連する。
2. 遺伝子マーカーの蛍光強度は、バックグラウンド強度よりも大きい。
3. 遺伝子特性は、aRNAプローブによって特異的に明確に特徴付けられるものであって、非特異的な蛍光に起因するのではない(すなわち、SDSストリークが蛍光痕跡を残すことになる)。
【0055】
最初の2つの基準は、データのコンピュータ解析によってフィルターをかけることができる。最後の基準は、確認のためにアレイスポットの視覚的検査を必要とする。
【0056】
結果
下記に報告される研究において、
Cy5/Cy3は、F635/F532に等しく、蛍光比は、「Ratio of Medians 635/532」として識別される。ID1及び名称が遺伝子及びヒトゲノムにおけるその位置を同定する。
【0057】
タイプ1A1コラーゲン遺伝子発現(COL1A1)を示す正常ヒト真皮線維芽細胞の0.05%精製ポミフェリンによる処理の結果を表2に示す。
【表4】
【0058】
表1. 正常ヒト真皮線維芽細胞の0.05%ポミフェリンによる処理によるタイプ1A1コラーゲンの遺伝子発現
【0059】
エラスチン遺伝子発現(ELN)を示す正常ヒト真皮線維芽細胞の精製ポミフェリンによる処理の結果を表2に示す。
【表5】
【0060】
表2. 正常ヒト真皮線維芽細胞の0.05%ポミフェリンによる処理によるエラスチン(ELN)遺伝子発現
【0061】
(例4)
ELISAアッセイを用いたコラーゲン1A1及びエラスチンタンパク質発現に対するポミフェリンの影響の検定
方法
線維芽細胞の調製
正常ヒト真皮線維芽細胞を、12ウエルプレートの個々のウエルの1.0mlの線維芽細胞用増殖培地(Fibroblast Growth Media)(FGM)に播種し、37±2℃及び5±1%CO
2で一晩インキュベートした。翌日、アスピレーションによって培地を取り除き、あらゆる非接着性の細胞を除去して1.0mlの新しいFGMで置換する。細胞は、48又は72時間ごとに培地を交換しながらコンフルエントになるまで増殖させた。コンフルエントに達したら1.5%FBSを補充したDMEMで細胞を24時間処理し、通常の培養培地に含まれる成長因子によるいかなる影響をも洗い流した。この24時間の洗い流し期間の後に、1.5%FBSを含むDMEMに特定の濃度で溶解させた試験物質で細胞を処理した。アスコルビン酸及びレチノールをコラーゲン合成のポジティブコントロールとして用いた。未処理細胞(ネガティブコントロール)は、1.5%FBSを含むDMEMのみで処理した。細胞を48時間インキュベートし、インキュベーション期間の終了時に細胞培養培地を回収し、凍結(−75℃)して保管するか又は直ちにアッセイにかけた。物質は3回ずつ試験した。
【0062】
MTTアッセイ
2日間のインキュベーションの後、細胞培養培地を取り除き(上記を参照)、線維芽細胞をPBSで2回洗って残存するあらゆる試験物質を除去した。最終の洗浄の後に、0.5mg/mlのMTTを補充した1mlの培地を各ウエルに添加し、細胞を37±2℃及び5±1%CO
2で1時間インキュベートした。インキュベーションの後、MTT溶液を取り除き、細胞をもう一度PBSで洗って、次いで紫色のホルマジン結晶を抽出するためにウエルに1mlのイソプロピルアルコールを加えた。イソプロピル抽出物の200μlを96−ウエルプレートに移し、イソプロピルアルコールをブランクに用いて540nmでプレートを測定した。
【0063】
プロコラーゲンアッセイ(Takara ELISAキット)
一連のタイプIC−ペプチド標準液を、40ng/mlから640ng/mlまでの範囲で調製した。プレートフレームからあらゆる不要なストリップを除去することにより、ELISAマイクロプレートを準備した。使用する各ウエルに100μlのペルオキシダーゼ標識抗プロコラーゲンタイプのI−Cペプチドを添加し、それに続いて20μlの試料又は標準液のいずれかを加えた。マイクロプレートに覆いをかけ、37℃で3±0.25時間インキュベートした。インキュベーションの後、各ウエルを400μlの洗浄緩衝液で3回洗浄した。最後の洗浄液を取り除いた後、100μlのペルオキシダーゼ基質溶液(過酸化水素+色素原としてテトラメチルベンジジン)を、各ウエルに加えプレートを室温で15±5分間インキュベートした。インキュベーションの後、各ウエルに100μlの停止溶液(1N亜硫酸)を加え、マイクロプレートリーダーを用いて450nmでプレートを測定した。
【0064】
エラスチンELISAプレートの調製
溶解性のα−エラスチンを、1.25μg/mlの濃度で、0.1Mの炭酸ナトリウム(pH9.0)に溶解した。150μlのこの溶液を96−ウエルmaxisorp Nuncプレートのウエルに適用し、プレートを4℃で一晩インキュベートした。翌日、0.25%のBSA及び0.05%のTween 20を含むPBSでウエルを満たした。プレートをこのブロッキング溶液と共に37℃で1時間インキュベートし、次いで0.05%Tween 20を含むPBSで2回洗浄した。
【0065】
エラスチン競争ELISA
1セットのα−エラスチン標準液を0から100ng/mlの範囲で作製した。180μlの標準液又は試料のいずれかを650μlのマイクロ遠心チューブに移した。抗−エラスチン抗体溶液を調製し(抗体は、0.25%のBSA及び0.05%のTween 20を含むPBSに1:100で希釈されることになる)、20μlの溶液をチューブに加える。チューブを4±2℃で、一晩インキュベートした。翌日、150μlを各チューブから96−ウエルエラスチンELISAプレートに移し、プレートを室温で1時間インキュベートした。プレートを0.05%Tween 20を含むPBSで3回洗浄した。洗浄後、0.25%のBSA及び0.05%のTween 20を含むPBSに希釈(1:2500)したペルオキシダーゼと結合した二次抗体を含む溶液200μlを加え、プレートを室温で1時間インキュベートした。プレートを、上述のように3回洗浄した後、200μlの基質溶液を添加し、プレートを室温の暗所で10〜30分間インキュベートした。この最終のインキュベーションの後、プレートリーダーを用いて460nmでプレートを測定した。
【0066】
計算
MTTアッセイ
ネガティブコントロール細胞の平均MTT吸収値を計算し、セル数に対して100%の値を表すものとして使用した。種々の処理を受けた細胞の個々のMTT値を、ネガティブコントロール細胞の平均値で割り、各処置によって起こった細胞数の変化を決定するパーセントとして表した。MTTアッセイが、10%超の細胞生存力の低下を示した場合、試験は妥当ではないと考えられる。ポミフェリンのアッセイにおいて、MTTアッセイは、試験した全ての濃度で100%の細胞生存率を示した。
【0067】
プロコラーゲン及びエラスチンの濃度
存在するプロコラーゲン及びエラスチンの量を定量するために、試験キットの製造業者より提供された既知の濃度の各基質を用いて、標準曲線を作成した。これらデータポイントに最もよく適合する線を確立するために回帰分析を行った。未知の試料の吸収値は、各試料中に存在するプロコラーゲン及びエラスチンの量を概算するのに使用した。
【0068】
フィブリリン発現
フィブリリン免疫検出
PVDFメンブレンを予めメタノールで湿らせ、TBS(TBS:20mMトリス、pH 7.5、150mM NaCl)で平衡にし、Bio−Dotマイクロろ過装置に組み込んだ。組み込み後、100μlのTBSをBio−Dot中のウエルに添加し、全てのウエルに十分な流れが確実に生じるように真空にした。次に、各培地の試料250μlを、装置のウエルに割り当て、試料を適切なウエルに適用した。全ての試料を添加した後、装置が試料の液体をメンブレンを通して引き出し、メンブレンに吸着しているタンパク質だけが残るように、装置に真空をかけた。処理を行う間にメンブレンが乾燥することがないように、試料の割り当てがないウエルにTBSを添加した。吸着処理の終了時に、メンブレンをBio−Dot装置から取り外し、TBS中で5〜10分間洗浄し、次いでブロッキング溶液(1%脱脂粉乳を含むTBS)に入れ、ロッキングプラットフォーム上、室温で少なくとも1時間インキュベートさせた。
【0069】
抗体のインキュベーション及び検出
ブロッキング後に、メンブレンを、抗体を適切に希釈しながら20mlのTBST(0.1% Tween−20を含むTBS)及び0.1%の脱脂粉乳に移し、ロッキングプラットフォーム上、4℃で一晩インキュベートさせた。このインキュベーションの後、メンブレンをTBST中で3回(1x 15分間及び2x 5分間)洗浄した。(フルオロフォアと共役している)二次抗体を次いでメンブレンと共に0.1%の脱脂粉乳を含む15mlのTBST中で、室温で1時間インキュベートし、次いでTBS中で3回(1x 15分間、2x 5分間)洗浄した。
【0070】
最終の洗浄の後、メンブレンをBioRad Molecular Imager FXに入れ、励起レーザー及びフルオロフォアに適した発光フィルターの組合せを用いてスキャンした。次いでスキャナーによって作られた画像を、ImageJ画像解析ソフトウエアを用いて解析した。
【0071】
計算
MTTアッセイ
ネガティブコントロール細胞の平均MTT吸収値を算出し、細胞生存力100%に対応するものとして使用した。次いで種々の処理を受けた細胞の個々のMTT値を、ネガティブコントロール細胞の平均値で割り、各処置によって起こった細胞生存力の変化を決定するパーセントとして表した。
【0072】
画像解析
蛍光強度測定は、相対蛍光単位(RFU)で表した。次いで、各処置に関する平均RFU値を計算し、one wayアノーバ(ANOVA)を用いて処置を比較した。
【0073】
結果
グラフ1.種々の濃度のポミフェリンによる正常ヒト真皮線維芽細胞の処理のタイプ1A1プロコラーゲン発現についての結果
【表6】
【0074】
グラフ2.種々の濃度のポミフェリンによる正常ヒト真皮線維芽細胞の処理のエラスチン発現についての結果
【表7】
【0075】
グラフ3.種々の濃度のポミフェリンによる正常ヒト真皮線維芽細胞の処理のフィブリリン発現についての結果
【表8】
【0076】
(例5)
水中油エマルジョン
実施例1のオセージオレンジ抽出物を、下記の処方及びプロセスを用いて、水中油エマルジョンに処方した。
【表9】
手順:
1.A相を一緒にし、75℃に加熱する。均一になるまで混合する。
2.B相を一緒にし、75℃に加熱する。均一になるまで混合する。
3.ゆっくりと撹拌しながら、B相をA相に加える。20分間混合する。
4.予め混合したC相を加え、均一になるまで混合する。加熱を止める。
5.別のケトル中でD相を予め混合し、40℃以下でバッチに加える。均一になるまで混合する。
6.Mikrokill COS及び香料をE相に加え、均一になるまで混合する。
【0077】
(例6)
油中水エマルジョン
実施例1のオセージオレンジ抽出物を、下記の処方及びプロセスを用いて、油中水エマルジョンに処方した。
【表10】
手順:
1.A相の成分全てを一緒に混合する。
2.B相の成分を、次の成分を加える前に、均一になるまで各成分を十分に混合しながら、記載の順序で一緒にする。
3.十分に撹拌しながら、A相をB相にゆっくりと加える。混合物が増粘するように、撹拌速度を次第に高せん断へと増大する。10分間撹拌を続ける。
【0078】
(例7)
アイジェル組成物
実施例1のオセージオレンジ抽出物をリポソーム組成物にカプセル化し、次いでカプセル化したオセージオレンジ抽出物を下記のプロセスを用いて、アイジェル組成物に配合した:
【表11】
手順:
1.Carbopol Ultrez 21を50℃で水に分散し、Keltrol CG−SFTを加える。均一になるまで混合する。
2.ブチレングリコール、Mikrokill COS、AMP、EDTA及びSilicone 193を加える。均一になるまで混合する。
3.オセージオレンジリポソームを、40℃でゆっくり穏やかに撹拌しながら加える。均一になるまで混合する。
4.必要に応じて、pHを5.5に調節する。
【0079】
(例8)
カプセル化オセージオレンジ抽出物
実施例1のオセージオレンジを米国特許公開第2003/0198682 A1号に概説される手法を用いて、ポリマーマトリックスにカプセル化した。
【0080】
(例9)
リップスティック組成物
実施例8のポリマーマトリックスにカプセル化されたオセージオレンジ抽出物を、下記の処方及びプロセスを用いて、リップスティックに処方した。
【表12】
手順:
1.ワックス、油及び防腐剤(A相)を一緒にし、83〜87℃に加熱する。
2.温度を維持しながら均一になるまで撹拌する。
3.温度を75〜80℃に下げ、B相を加える;均一になるまで混合する。
4.パール剤、オセージオレンジ抽出物及びパルミチン酸アルコルビル(C相)を加える。
5.型に注ぎ込む。
【0081】
(例10)
トニック組成物
実施例1のオセージオレンジ抽出物を、下記の処方及びプロセスを用いて、水性アルコール性トニックに処方した。
【表13】
手順:
・ 水を入れ、Betafin BP−20及びオセージオレンジ抽出物を加える。均一になるまで混合する。
・ ハマメリス(Witch Hazel)及びMikrokill COSを加え、均一になるまで混合する。
【0082】
(例11)
ボディウォッシュ組成物
実施例1のオセージオレンジ抽出物を、下記の処方及びプロセスを用いて、ボディウォッシュに処方した。
【表14】
手順:
1.水を70℃に加熱してEDTA二ナトリウム、グリセリン、を加え、均一になるまで混合する。
2.温度を70℃以上に維持して、Standapol WAQ−Special、Standapol ES−2、Cerasynt IP、コカミドMEA、Velvetex BA−35を加え、均一になるまで混合する。
3.45℃まで冷却し、Mikrokill COS及びオセージオレンジ抽出物を加える。
4.均一になるまで混合する。
【0083】
(例12)
イースト/オセージオレンジ発酵製品
実施例1のオセージオレンジ抽出物は、出芽酵母(Yeast Saccharomyces cerevisiae)を含む発酵培地の一部として含まれる。実施例1からの抽出物の試料をRed Star Yeast (ウイスコンシン州ミルウォーキー)が供給するBaker’s Yeast増殖培地の水性混合物中に入れた。培地には、同じくRed Starが供給する活性な出芽酵母培養物を接種し、この混合物を、制御された好気性条件下で発酵させて、米国特許第2,239,345号に記載のようなストレス条件を用いて得られるLive Yeast Cell Derivative(LYCD)を提供する。
【0084】
(例13)
サブミクロンエマルジョンコンセントレート
本実施例は、実施例1に記載されているように調製したオセージオレンジ抽出物を含むサブミクロンエマルジョンコンセントレートを例証する。
成分 重量%
トリメチロールプロパントリカプリレート/トリカプレート 18.0
グリセリン 8.0
セテアリルアルコール 2.0
セテアレス20 2.0
ステアリン酸グリセリル 2.0
BHT 0.01
オセージオレンジ抽出物 1.0
水 100まで